特許第6641000号(P6641000)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6641000
(24)【登録日】2020年1月7日
(45)【発行日】2020年2月5日
(54)【発明の名称】椅子の構造及び椅子
(51)【国際特許分類】
   A47C 7/00 20060101AFI20200127BHJP
【FI】
   A47C7/00 B
【請求項の数】7
【全頁数】20
(21)【出願番号】特願2018-517299(P2018-517299)
(86)(22)【出願日】2017年9月1日
(65)【公表番号】特表2018-533394(P2018-533394A)
(43)【公表日】2018年11月15日
(86)【国際出願番号】CN2017100291
(87)【国際公開番号】WO2018041256
(87)【国際公開日】20180308
【審査請求日】2018年5月16日
(31)【優先権主張番号】201621081836.X
(32)【優先日】2016年9月1日
(33)【優先権主張国】CN
(31)【優先権主張番号】201621368953.4
(32)【優先日】2016年12月5日
(33)【優先権主張国】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】518108483
【氏名又は名称】永藝家具股▲ふん▼有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】100146374
【弁理士】
【氏名又は名称】有馬 百子
(74)【代理人】
【識別番号】100130111
【弁理士】
【氏名又は名称】新保 斉
(72)【発明者】
【氏名】金 明華
(72)【発明者】
【氏名】夏 敬智
(72)【発明者】
【氏名】阮 正富
【審査官】 毛利 太郎
(56)【参考文献】
【文献】 特開2013−132402(JP,A)
【文献】 特開2008−212622(JP,A)
【文献】 特開昭63−065816(JP,A)
【文献】 実開昭61−194344(JP,U)
【文献】 米国特許第04685730(US,A)
【文献】 独国特許出願公開第19944114(DE,A1)
【文献】 中国特許出願公開第103108572(CN,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A47C 1/00−31/12
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
椅子座板ユニットと連結されるように設けられる座板と、
前記座板上部に設けられ、前端部分が前記座板の前端と経由連結棒を経て回転連結される椅子支持ユニットと、
前記座板の後端部とピボットにより回転連結される椅子の背もたれユニットと、
前記椅子の背もたれユニットと前記椅子支持ユニットとの間に連結され、前記椅子支持ユニットの後端部と回転連結され、前記椅子支持ユニットと略同一の面に位置するレバー駆動ユニットを含み、前記椅子の背もたれユニットが開始位置でピボットを囲んで後方に回転する時に、前記レバー駆動ユニットを介して前記椅子支持ユニットの後端部が後方に傾いて持ち上げられたり、同時に前記経由連結棒及び前記椅子支持ユニットの前端部が引かれ
前記レバー駆動ユニットと支持台は、一組の連結棒を介して回転連結され、
前記連結棒は第1の連結棒及び第2の連結棒を含み、前記第1の連結棒は前記椅子支持ユニットと固定連結され、前記第2の連結棒は前記レバー駆動ユニットと固定連結され、前記第1の連結棒及び第2の連結棒は回転軸を介して回転連結され、前記第1の連結棒及び第2の連結棒のうちいずれか一つに位置限定孔が形成され、対応する他の一つには位置限定ピンシャフトが設けられる
ことを特徴とする椅子の構造。
【請求項2】
前記椅子の背もたれユニットは、コネクタと支持台を含み、前記コネクタはピボットを介して前記座板後端部と回転連結され、前記支持台は背もたれフレーム上部支持台及び背もたれフレーム上部支持台の左右両側の下方向に延びる側面支持台を含み、前記レバー駆動ユニットは左右対称の二つに形成され、レバー駆動ユニットは側面支持台の下端部位置から前方に延びて形成され、二つの側面支持台の下端部は中間に向かって合流し前方に延びてコネクタと連結され、前記椅子支持ユニットは左右対称の二つの支持棒を含み、二つの支持棒の後端部は、それぞれ二つのレバー駆動ユニットと回転連結され、二つの支持棒の前端部はクロスバーを介して一体に連結され、レバー駆動ユニットは支持棒と略一直線に連結される
請求項1に記載の椅子の構造。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の椅子の構造と、
前記椅子の構造を支持するのに使用される座板ユニットと、
椅子の背もたれユニット、レバー駆動ユニット及び椅子支持ユニットで上から下に張り切って引かれ、上から下に一体に連結されるネットを含む
ことを特徴とする椅子。
【請求項4】
椅子座板ユニットに連結されるように設けられる座板と、
前記座板の上端に設けられ、前端部が座板前端部と経由連結棒を介して回転連結される椅子支持ユニットと、
前記座板の後端部とピボットにより回転連結される椅子の背もたれユニットと、
前記椅子の背もたれユニットと椅子支持ユニットとの間に連結され、椅子支持ユニット後端部と回転連結され、椅子支持ユニットと略同一の面に置かれるレバー駆動ユニットであって、椅子の背もたれユニットが最初の位置からピボットを取り囲んで後ろに回転する時に、レバー駆動ユニットを介して椅子支持ユニットの後端部が傾いて後方に持ち上げられ、同時に経由連結棒及び椅子支持ユニット前端部を引き上げ、
椅子の背もたれユニットと座板との間に縦方向に設けられ、椅子の背もたれユニットが後方に回転する時に位置復帰バネが反作用力を生成する位置復帰バネを含み
前記レバー駆動ユニットと支持台は、一組の連結棒を介して回転連結され、
前記連結棒は第1の連結棒及び第2の連結棒を含み、前記第1の連結棒は前記椅子支持ユニットと固定連結され、前記第2の連結棒は前記レバー駆動ユニットと固定連結され、前記第1の連結棒及び第2の連結棒は回転軸を介して回転連結され、前記第1の連結棒及び第2の連結棒のうちいずれか一つに位置限定孔が形成され、対応する他の一つには位置限定ピンシャフトが設けられる
ことを特徴とする椅子の構造。
【請求項5】
前記位置復帰バネはピボットと対比して、より前方の位置に設けられる
請求項4に記載の椅子の構造。
【請求項6】
前記座板の上端に上部位置制限板が設けられ、前記位置復帰バネは椅子の背もたれユニットの下端と上部位置制限板との間に設けられる
請求項4に記載の椅子の構造。
【請求項7】
前記座板は、支えと支えの両側から上に延びる二つの側板を含み、前記椅子の背もたれユニットは、コネクタ及び椅子の背もたれに使用される支持台を含み、前記コネクタは左右対称の端板及び2つの端板に連結される連結板を含み、前記端板と側板はピボットを介して回転連結され、前記上部位置制限板は両端のラグを介して座板の両側板とヒンジ連結されて設けられ、コネクタに下部位置制限板が設けられ、前記下部位置制限板は両端のラグを介して端板とヒンジ連結されて設けられ、位置復帰バネは上部位置制限板と下部位置制限板との間に設けられる
請求項6に記載の椅子の構造。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、椅子、回転椅子、事務用椅子などの技術領域に関するものであって、特に椅子の構造及び椅子に関する。
【背景技術】
【0002】
回転椅子パレットとも呼ばれる回転椅子の支えは、椅子クッション下部の重要な部分であって、椅子クッションの高低、背もたれの傾斜角度調節は全て支えによって完成される。
【0003】
特許文献1は、座板、支持台及び傾斜板を含む回転椅子を開示しているが、支持台は座板内に設けられ、傾斜板は支持台内に設けられ、傾斜板は第1のピンシャフト(pin shaht)を回転地点とするが、第1のピンシャフトは支持台を貫通して座板と互いに連結され、傾斜板の前端は第1の連結棒、第2の連結棒を介して支持台をねじり、第1の連結棒及び第2の連結棒は第3のピンシャフトを介してヒンジ(hinge)連結されて第3のピンシャフトと支持台とが互いに連結され、第2の連結棒は第2のピンシャフトを通過し、第2のピンシャフトは支持台を通過したり避けたりして座板と相互連結され、支持台の両側は対称して軌道溝を形成し、第1のピンシャフトは軌道溝を貫通して設けられ、座板は傾斜板が支持台をねじった後、支持台が元の位置に復帰できる弾性位置復帰装置をさらに含む。これらの座板が設けられた回転椅子又は椅子は、人体の重量によって背もたれの傾斜回復力に相応してマッチングし、体重に関係なく軽く回復して立つことができる。
【0004】
詳細には、当該特許の第1のピンシャフト、第2のピンシャフト、第3のピンシャフト、第4のピンシャフト、傾斜板、第1の連結棒、第2の連結棒は、4−リンク(four−link)機構を形成して力を伝達する。椅子の背もたれが傾斜板に固定連結されて4−リンク機構の駆動力として、人体が椅子に加える重力は支持台にヒンジ連結される第3のピンシャフトを介して4−リンク機構に回復力を加えて、4−リンク機構の駆動力と回復力が対抗関係を形成する。
【0005】
人体を後方にもたれる過程で、4−リンク機構の第2の連結棒が水平線の鋭角との夾角が段々小さくなり、すなわち、支持台が第2の連結棒に加える回転力分力が増加して、重力が4−リンク機構に対して加える回復力モーメントが段々増加し、段々増加された駆動力と対抗して、回復力の弾性位置復帰装置の弾性回復力依存が割りと小さく、ユーザの範囲が遥かに広くなり、体重の軽重に関係なく容易に体をもたれたり起こしたりすることができるので、体重がそれぞれ異なる人たちに対して最も適切な回復力でマッチングさせることができる。
【0006】
特許文献2は、椅子に使用される傾斜機構を開示したが、支え、椅子の背もたれを支持する背もたれ支持台及び前記背もたれ支持台を前記座板に連結させる連結装置を含む。前記連結装置は、誘導レール(guide rail)及び誘導部品を含む。前記誘導レールと誘導部品のうちいずれか一つは、背もたれ支持台の背もたれ結合部分でピボット(pivot)連結部分までに提供され、前記ピボット連結部で前記背もたれ支持台が椅子座板にヒンジ連結されることができる。前記誘導レールと誘導部品のうち他の一つは、前記支えに提供される。前記連結装置が前記背もたれ支持台を前記支えに連結する時、前記背もたれ支持台は前記ピボット連結部分をピボット回転して前記誘導部品と前記誘導レールとが互いに移動して、前記ピボット連結部分が前記支えに対して移動することができる。
【0007】
前記技術方案は、前記椅子の背もたれの後側で、そして前記椅子の背もたれを超える著しい部分が延びた部品の要求を避けるためのものであって、楽さを提供して、様々な構造が椅子の背もたれと椅子座板が調和して運動する傾斜構造を実現する。その技術方案の実現は、椅子全体を後方に持ち上げて実現したもので、その全体構造の設計が割りと複雑であり、ユーザの立場では後ろに反り返る力が相当大きく、全ての人が使用するのに適していない。すなわち、これらの椅子は美感に欠けており、現代の流線型の審美的な需要を満たしておらず、椅子の背もたれ、椅子のシートを一つの一体化したネット(net)で形成するのに便利ではなく、ただ椅子の背もたれネットと椅子のシートネットとが分離されて設けられるしかない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】中国特許公告CN104223821A号公報(公告日:2014年12月24日、公告番号:CN104223821A)
【特許文献2】中国特許公告CN103108572B号公報(公告日:2015年10月7日、公告番号:CN103108572B)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明の目的は、上記従来技術の問題を解決するためのものであって、構造が簡単であり、審美感が良好で、椅子の背もたれ、椅子のシートを一つの一体化したネットで形成するのが容易であり、また、椅子の背もたれを反らす時に椅子のシートを前後に持ち上げる機能の椅子の構造とその椅子での応用を実現しようとする。この椅子の構造は、体重の異なる人々の使用を全て満たし、従来椅子が全体的に持ち上げられる時に腰部分の力が多く必要となり、ユーザに不便を齎す問題を解決して、様々なな人が使用する時の楽さを向上させるだけではなく、全体の過程で如何なるユーザでも軽く体を反らしたり引き起こしたりすることができるので、それぞれの位置で楽な部分を見付けることができる。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の目的を実現するために採用した技術方案は以下の通りである。
一種の椅子の構造において、
椅子座板ユニットと連結されるように設けられる座板と、
前記座板上部に設けられ、前端部分が前記座板の前端と経由連結棒を経て回転連結される椅子支持ユニットと、
前記座板の後端部とピボットにより回転連結される椅子の背もたれユニットと、
【0011】
前記椅子の背もたれユニットと前記椅子の支持ユニットとの間に連結され、前記椅子支持ユニットの後端部と回転連結され、前記椅子支持ユニットと略同一な面に位置するレバー駆動ユニットと、を含み、前記椅子の背もたれユニットが開始位置からピボットを囲んで後方に回転する時に、前記レバー駆動ユニットを介して前記椅子支持ユニットの後端部が後方に傾いて持ち上げられ、同時に前記経由連結棒及び前記椅子支持ユニットの前端部が引かれる。
【0012】
前記椅子の構造は、前記経由連結棒を介して前記座板前端部と回転連結される椅子支持ユニット、椅子の背もたれユニット及びレバー駆動ユニットの設置により、4−リンクレバー連結アーム構造を形成する。使用過程において、座板が固定されて動かず、人体は椅子の背もたれユニットに力として作用し、これを伝達して椅子支持ユニットが座板を上下に動かすことによって、前後の動きを実現することができる。さらに重要なのは、レバー駆動ユニットと座板は略平行を成し、レバー駆動ユニットは椅子支持ユニットと略同一の面に位置して、椅子の背もたれユニットが椅子に一体に連結され、ネットを一度に設けるのに便利であり、つまりネットが上から下に一体に連結されることができるので、分離を避けることができる。前記椅子の構造は、誰が使用しても適しており、製造材料の制限は存在せず、それぞれのユーザが使用する時に、椅子全体を持ち上げる力を加える必要がなく、軽く前後に動かすことができ、互いに異なるユーザがその後方に加える傾圧力の大きさが異なり、椅子の背もたれユニット及びレバー駆動ユニット間の力の伝達が異なるので、椅子支持ユニットが持ち上げられて前後に動く幅の大きさが異なり、誰もが楽に使用することができる。
【0013】
好ましくは、前記椅子の背もたれユニットはコネクタと支持台を含み、前記コネクタはピボットを介して前記座板後端部と回転連結され、前記支持台は背もたれフレーム上部支持台及び背もたれフレーム上部支持台の左右両側の下方向に延びる側面支持台を含み、前記レバー駆動ユニットは左右対称の二つに形成され、レバー駆動ユニットは側面支持台の下端部の位置から前方に延びて形成され、二つの側面支持台の下端は、中間に向かって合流し前方に延びてコネクタと連結される。前記椅子支持ユニットは左右対称の二つの支持棒を含み、二つの支持棒の後端部はそれぞれ二つのレバー駆動ユニットと回転連結され、二つの支持棒の前端部はクロスバーを介して一体に連結される。レバー駆動ユニットは、支持棒と略一直線に連結される。従って、一体に連結される椅子の背もたれと椅子が形成されて、ネットを設けるのに便利である。
【0014】
好ましくは、前記椅子支持ユニットの前端は、下後方に曲がって延び、人が座る姿勢の構造に設けられ、さらに椅子支持ユニットは、座板とフレーム構造が回転連結される。椅子支持ユニットの構造は、人が座った姿勢の要求を満たし、かつ前方に傾いたり後ろに反り返るのに便利である。
【0015】
好ましくは、前記椅子支持ユニットは経由連結棒と連結される一端に第1の位置限定構造が設けられ、前記座板は経由連結棒と回転連結される所に第2の位置限定構造が設けられる。前記位置限定構造は、経由連結棒が回転する時に位置限定の作用をし、運動の進行程度が過度に大きくなることを防止する。また、開始状態では前記位置限定構造は椅子支持ユニットに対して効率的な支持を形成して崩壊を防止することができる。
好ましくは、前記第1の位置限定構造は弓状の位置限定突起である。
好ましくは、前記第2の位置限定構造は弓状の位置限定突起又は位置限定ピン又は位置限定歯車であっても良い。
好ましくは、前記座板は支え及び二つの側板を含み、前記支えは前後の長手方向に弓状の構造が設けられる。
好ましくは、前記コネクタはU字状に設けられ、前記コネクタの前端は座板の後端と内外部に合わせられ、回転連結されることができる。
【0016】
好ましくは、前記コネクタと座板とが回転マッチングされる所の両側板にそれぞれピボット連結孔が設けられ、前記コネクタと座板はピボット連結孔の内部に設けられるピボットを介して回転連結され、レバー駆動ユニットの動きによって椅子の背もたれユニットが前方に傾いたり後ろに反り返ることができるので、人体が前方に傾いたり後ろに反り返るのに対する要求を満たすことができる。
【0017】
好ましくは、前記座板またはコネクタのうちいずれかに位置限定スロットが設けられ、対応する他の一つには位置限定軸が設けられ、前記位置限定スロットはピボット連結孔の前方に設けられ、前記コネクタは位置限定軸を通して前後の動きに対する位置限定を実現することができる。コネクタの回転を適切な角度に維持させる。
コネクタと支持台との連結を容易にするために、好ましくは、前記コネクタの後端両側がマッチングされる支持台に固定クランプ構造を設ける。
好ましくは、前記座板とコネクタとの間に位置復帰装置を設ける。
【0018】
好ましくは、前記位置復帰装置は少なくとも一つの位置を復帰圧縮バネである。位置復帰圧縮バネは座板の内部に設けられ、位置復帰圧縮バネは位置復帰力の大きさに応じて異なる数量の設置が選択されるが、数量と関係なく全ての座板の内部に隠されて椅子の全体的な外形が美しく、位置復帰を容易にする。
【0019】
好ましくは、位置復帰圧縮バネは座板、コネクタに囲まれたスペースに設けられ、前記位置復帰圧縮バネの両端はそれぞれ座板及びコネクタと連結される。位置復帰圧縮バネは座板、コネクタに囲まれたスペースに形成されて、別途のスペースをとらないので椅子の外観を全体的により美しくする。
【0020】
好ましくは、座板及びコネクタにそれぞれ横にピンシャフトが設けられ、位置復帰圧縮バネの両端はそれぞれ座板及びコネクタのピンシャフトが連結される。二つのピンシャフトは、それぞれ座板及びコネクタを貫通して設けられ、コネクタが回転する時にコネクタのピンシャフトがピボットを覆って回転し、座板のピンシャフトに近接し、位置復帰圧縮バネが二つのピンシャフト間に連結され、圧縮変形を受けて位置復帰弾力が生成される。
【0021】
位置復帰圧縮バネとピンシャフトの連結を容易にするために、好ましくは、前記位置復帰圧縮バネは圧縮バネ本体と圧縮バネ本体の両端に設けられる連結ソケットを含み、連結ソケットには軸孔が形成され、前記ピンシャフトは連結ソケットの軸孔を貫通して設けられる。
【0022】
好ましくは、前記レバー駆動ユニットと支持台は一体に設けられる。レバー駆動ユニットは、支持台一体の下方向に延びる一端であっても良く、人体の後方への傾圧力は支持台を介してレバー駆動ユニットに伝達されて、レバー駆動ユニットが椅子支持ユニットを運動させることによって全体の椅子の構造の前後運動を実現することができる。
【0023】
他の好ましい実施形態として、前記レバー駆動ユニット及び支持台は分離されて設けられた後に固定連結されることができる。当然ながら、レバー駆動ユニットも単独に設けられて支持台の下端に連結され、椅子支持ユニットの駆動を実現することができる。
好ましくは、前記レバー駆動ユニットと支持台は一組の連結棒を介して回転連結されることができる。
好ましくは、前記連結棒は、第1の連結棒及び第2の連結棒を含み、前記第1の連結棒及び第2の連結棒は、回転軸を介して回転連結される。
【0024】
好ましくは、前記第1の連結棒及び第2の連結棒のうちいずれか一つに位置限定孔が形成され、対応する他の一つには位置限定ピンシャフトが設けられる。前記位置限定ピンシャフトは位置限定孔に挿入され、位置限定構造の設置は椅子支持ユニットに対して前後の動きの幅に対する位置限定を実現することができるので、ユーザが楽な範囲で前後に傾いたり反り返ったりすることができる。
一種の椅子において、
前記椅子の構造と、
前記椅子の構造を支持するのに使用される座板ユニットと、
椅子の背もたれユニット、レバー駆動ユニット及び椅子支持ユニットで上から下に張り切って引かれ、上から下に一体に連結されるネットを含む。
第2の好ましい方案として、
一種の椅子の構造において、次のものを含む。
椅子座板ユニットに連結されるように設けられる座板と、
前記座板上端に設けられ、前端部が座板前端部と経由連結棒を介して回転連結される椅子支持ユニットと、
前記座板の後端部とピボットにより回転連結される椅子の背もたれユニットと、
【0025】
前記椅子の背もたれユニットと椅子支持ユニットとの間に連結され、椅子支持ユニットの後端部と回転連結され、椅子支持ユニットと略同一の面に置かれるレバー駆動ユニットであって、椅子の背もたれユニットが最初の位置からピボットを取り囲んで後方に回転する時に、レバー駆動ユニットを介して椅子支持ユニットの後端部が傾いて後方に持ち上げられ、同時に経由連結棒及び椅子支持ユニット前端部を引き上げ、
椅子の背もたれユニットと座板との間に縦方向に設けられる位置復帰バネで、椅子の背もたれユニットが後方に回転する時に位置復帰バネが反作用力を生成する。
【0026】
本方案の位置復帰バネは、椅子の背もたれユニットと座板との間に縦方向に設けられ、レバー駆動ユニットが回転する時に上方にそれに対して直接力を加え、位置復帰バネを変形させて十分な復帰力を提供する。
【0027】
好ましくは、前記位置復帰バネはピボットと対比してさらに前方に設けられる。位置復帰バネが完全に座板の内部スペースに隠されて、座板内部のスペースを十分に活用し、椅子の外部に位置復帰バネを設けることに因る突出部位が存在しないので、美観の損傷を生じさせない。
好ましくは、前記位置復帰バネは圧縮バネである。
【0028】
好ましくは、座板の上端に上部位置制限板が設けられ、位置復帰バネは椅子の背もたれユニットの下端と上部位置制限板との間に設けられる。位置復帰バネの上端は、上部位置制限板によって位置限定され、上部位置復帰バネが座板のスペースに位置するように制約されて外部に突出しないので座板内の狭小スペースを十分に活用することができる。
【0029】
好ましくは、座板は支えと支えの両側から上に延びる二つの側板を含み、前記椅子の背もたれユニットは、コネクタ及び椅子の背もたれとして使用される支持台を含み、前記コネクタは左右対称の端板及び二つの端板に連結される連結板を含み、前記端板と側板は、ピボットを介して回転連結される。前記上部位置制限板は両端のラグを介して座板の両側板とヒンジ連結されて設けられ、コネクタに下部位置制限板が設けられ、前記下部位置制限板は両端のラグを介して端板とヒンジ連結されて設けられ、位置復帰バネは上部位置制限板と下部位置制限板との間に設けられる。上部位置制限板及び下部位置制限板は、それぞれ座板、コネクタとヒンジ連結されて、コネクタが回転する時に、コネクタの回転に応じてカーブが適切な角度で回転することができ、位置復帰バネも運動に応じて相応する角度変化が発生して、その自身の横方向の歪み及び変形が起こらないので、十分に自体弾力を発揮して使用寿命が延びる。
【0030】
位置復帰バネが十分な復帰力を提供することをさらに保障し、位置復帰バネの位置を上下に限定することができるようにするため、好ましくは、前記位置復帰バネは並んで配列される少なくとも二つに備えられ、上下位置制限板に少なくとも二つの位置固定柱を設けて、位置復帰バネの上下両端がそれぞれ対応する位置固定柱とカップリングされて位置限定される。
【0031】
好ましくは、前記椅子の背もたれユニットはコネクタと支持台を含み、前記コネクタはピボットを介して座板後端部と回転連結され、前記支持台は背もたれフレーム上部支持台及び背もたれフレーム上部支持台の左右両側の下方向に延びる側面支持台を含み、前記レバー駆動ユニットは左右対称する二つに備えられ、レバー駆動ユニットは側面支持台の下部から設けられて前方に延びて形成され、二つの側面支持台の下端は中間に向かって合流され前方に延びてコネクタと連結される。前記椅子支持ユニットは、左右対称する二つの支持棒を含み、二つの支持棒はそれぞれ二つのレバー駆動ユニットと回転連結され、二つの支持棒の前端部はクロスバーを介して一体に連結される。レバー駆動ユニットは、支持棒と略一直線に連結される。従って、椅子の背もたれと椅子とを一体に連結してネットを設けるのに便利である。
【0032】
好ましくは、前記椅子支持ユニットの前端は下後方に曲がって延び、人が座る姿勢の構造に設けられ、さらに椅子支持ユニットは座板とフレーム構造が回転連結される。椅子支持ユニットの構造は、人の座った姿勢の要求を満たし、かつ前方に傾いたり後ろに反り返るのに便利である。
【0033】
好ましくは、前記椅子支持ユニットは経由連結棒と連結される一端に第1の位置限定構造が設けられ、前記座板は経由連結棒と回転連結される所に第2の位置限定構造が設けられる。前記位置限定構造は、経由連結棒が回転する時に位置限定作用をすることにより運動の進行程度が過度に大きくなることを防止する。また、開始状態では、前記位置限定構造は椅子支持ユニットに対して効率的な支持を形成して崩壊を防止することができる。
好ましくは、前記第1の位置限定構造は弓状の位置限定突起である。
好ましくは、前記第2の位置限定構造は弓状の位置限定突起又は位置限定ピン又は位置限定歯車であっても良い。
【0034】
好ましくは、座板は支え及び支えの両側に沿って上に延びる側板を含み、前記コネクタが座板と回転してマッチングされる所の両側板にそれぞれピボット連結孔が設けられ、ピボットはピボット連結孔を貫通して設けられる。コネクタと座板はピボットを介して回転連結され、レバー駆動ユニットの動きによって椅子の背もたれユニットの前方に傾いたり後ろに反り返ったりすることができる。
【0035】
好ましくは、前記座板又はコネクタのうちいずれかに位置限定スロットが設けられ、対応する他の一つには位置限定軸が設けられ、前記位置限定スロットはピボット連結孔の前方に設けられ、前記コネクタは位置限定軸を介して前後の動きに対する位置限定を実現することができる。コネクタの回転を適切な角度に維持させる。
好ましくは、前記レバー駆動ユニットと支持台は一組の連結棒を介して回転連結されることができる。
好ましくは、前記連結棒は第1の連結棒及び第2の連結棒を含み、前記第1の連結棒及び第2の連結棒は回転軸を介して回転連結される。
【0036】
好ましくは、前記第1の連結棒及び第2の連結棒のうちいずれか一つに位置限定孔が形成され、対応する他の一つには位置限定ピンシャフトが設けられる。前記位置限定ピンシャフトは位置限定孔に挿入され、位置限定構造の設置は、椅子支持ユニットに対して前後の動きの幅に対する位置限定を実現することができるので、ユーザが楽な範囲で前後に傾いたり反り返ったりすることができる。
【0037】
好ましくは、前記レバー駆動ユニットと支持台は一体に設けられる。レバー駆動ユニットは、支持台一体の下方向に延びる一端であっても良く、人体の後方への傾圧力は、支持台を介してレバー駆動ユニットに伝達されて、レバー駆動ユニットが椅子支持ユニットを運動させることにより全体の椅子構造の前後運動を実現することができる。
【0038】
他の好ましい実施形態として、前記レバー駆動ユニット及び支持台は分離されて設けられた後、固定連結されても良い。当然ながら、レバー駆動ユニットも単独で設けられて支持台の下端に連結されて、椅子支持ユニットの駆動を実現することができる。
一種の椅子において、
前記椅子の構造と、
椅子の構造を支持するのに使用される座板ユニットと、
椅子の背もたれユニット、レバー駆動ユニット及び椅子支持ユニットで上から下に張り切って引かれ、上から下に一体に連結されるネットを含む。
【発明の効果】
【0039】
以下、前記技術方案を採用した本発明の設計の出発点、理念及び有益な効果を説明する。
【0040】
本発明は、まず椅子の構造を提供することにあたり、全体の形が閉鎖式のレバー連結アーム構造を形成するが、これはレバー駆動ユニットの椅子の背もたれユニット、椅子支持ユニット、経由連結棒及び座板が組成する4−リンク機構とも言える。座板が固定されて動かず、椅子の背もたれユニットが回転する時にレバー駆動ユニットを介して経由連結棒及び椅子支持ユニットの前後端部を持ち上げて、椅子の背もたれユニットの駆動力と椅子支持ユニットの回復力が対抗関係を形成することにより、体重が割りと軽いか、割りと重い人でも軽く体を反らしたり元に戻したりできるので、人が座った時に楽になる。さらに、レバー駆動ユニットと座板は略平行になり、レバー駆動ユニットは椅子支持ユニットと略同一の面に位置して、椅子の背もたれユニットが椅子に一体に連結されて、ネットを一度に設けるのに便利であり、つまりネットが上から下に一体に連結されることができるので、分離を避けることができ、外観も一層滑らかで美しい。
【0041】
本発明の椅子の構造は、割りと安定した支持を提供する座板を備え、椅子支持ユニットを空中に設け、椅子支持ユニットの前端が座板前端と回転連結されるようにし、椅子の背もたれユニットも座板後端と回転連結させる。従って、椅子の背もたれユニットが回転する時に、レバー駆動ユニットが形成した力の伝達によって、椅子支持ユニットに上に力を与え、椅子支持ユニットが上方に持ち上げられ、人体が椅子支持ユニットに加える重力が椅子支持ユニットの位置を復元する回復力で形成され、椅子の背もたれユニットの駆動力と椅子支持ユニットの回復力は対抗関係を形成して、体重が割りと軽いか、割りと重い人でも軽く体を反らしたり元に戻したりできるので、使用可能なユーザの体重範囲がさらに拡大される。
【0042】
また、椅子の背もたれユニットに対して補助的に位置復帰を行なう位置復帰装置をさらに設けたが、位置復帰装置は、少なくとも一つの位置復帰圧縮バネで、位置復帰圧縮バネの数量は、人の体重などの指標に応じて設けられるが、座板が存在する関係で、位置復帰圧縮バネの数量に関係なく、位置復帰装置は座板、コネクタが取り囲むスペースに設けられることによって占有スペースは要らず、椅子の全体的な外形をより良好にし、前記椅子の構造は様々な人体が加える力の大きさに応じて、それぞれ後方に反り返ることを実現することにより様々なユーザのニーズに応えることができる。
【0043】
詳細には、人が椅子に座る時に、人体が椅子の背もたれユニットに加える後ろに反り返る力は、椅子の背もたれユニットを介してレバー駆動ユニットに伝達され、レバー駆動ユニットは椅子支持ユニットを駆動して上方に持ち上げられて後ろに運動することになり、この時、椅子の背もたれユニットはコネクタと共に座板を囲んで後ろに回転して、後ろに反り返る位置に達する。人体が前方に傾く時には、椅子の背もたれユニットに加えられた力が消失して、椅子の背もたれユニットは位置復帰装置の回復力によって前方に運動し、この時、椅子支持ユニットは人体の重力によりさらにレバー駆動ユニットに圧力を加えて位置復帰されるようにし、椅子支持ユニットは元の停止された状態の最初の位置に回復して、ユーザの範囲を拡大することができ、様々なユーザに応じて互いに異なる回復力を形成することができ、後ろに反り返る力を異なるように加えることができるので、より一層通用性を奏する。
【0044】
結論として、本発明は、手動調節を必要とせず、より人間的で、通用性の良い重力自己適応椅子を提供し、人体の重量に基づいて椅子の前後の動きの回復力が相応して調節され、体重の軽重に関係なく全てのユーザが容易に体を反らしたり元に戻したりすることができる。
【0045】
また、人が後ろにもたれる過程で、椅子支持ユニットは椅子の背もたれの回転に応じて後方に移動して、椅子の背もたれの腰部分が人体の背中に対応する位置にぴったり合うように支持して、椅子の背もたれの腰部分の支持が人体の腰部分を外して腰部位が空中に浮かぶ状況を回避することができ、衣類と椅子の背もたれにより生成される摩擦も防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0046】
図1】本発明の第1の実施形態に係る椅子の構造を示す説明図
図2】本発明の椅子の構造を他の角度から見た説明図
図3】一側から見た本発明の椅子の構造の基本状態を示す説明図
図4】一側から見た本発明の椅子の構造において後ろに反り返った状態を示す説明図
図5】一側から見た本発明の椅子の構造において後ろに反り返った状態に対する断面図
図6】本発明の椅子の構造の後ろに反り返った状態を示す説明図
図7】本発明の一実施形態に係る圧縮バネを示す説明図
図8】本発明の一実施形態に係る圧縮バネの分解図
図9】本発明の第2の実施形態に係る椅子の構造を示す説明図
図10】本発明の第2の実施形態に係る椅子の構造の停止状態を示す鳥瞰図
図11】本発明の第2の実施形態に係る椅子の構造において後ろに反り返った状態を示す鳥瞰図
図12】一側から見た本発明の第2の実施形態に係る椅子の構造の基本状態を示す説明図
図13】一側から見た本発明の第2の実施形態に係る椅子の構造において後ろに反り返った状態を示す説明図
図14】本発明の第2の実施形態に係る椅子の構造の停止状態を示す説明図
図15】本発明の第2の実施形態に係る椅子の構造の後ろに反り返った状態を示す説明図
図16】本発明の第3の実施形態に係る椅子の立体構造を示す説明図
図17】本発明の第3の実施形態に係る椅子の内部平面構造を示す説明図
図18】本発明の第3の実施形態に係る椅子のコネクタと支え、位置復帰バネの連結構造を示す説明図
図19】本発明の第3の実施形態に係る椅子のコネクタと支え、位置復帰バネの連結構造を他の角度から見た説明図
図20】本発明の第3の実施形態に係る椅子のコネクタと支え、位置復帰バネが結合された内部平面構造を示す説明図
図21】本発明の第3の実施形態に係る椅子のコネクタと支え、位置復帰バネが結合された外部平面構造を示す説明図
図22】本発明の第3の実施形態に係る椅子の位置復帰バネと上下位置限定板との結合構造を示す説明図
図23】本発明の第3の実施形態に係る椅子の支持部品が連結棒を介して座板と結合する構造を示す説明図
図24】本発明の第3の実施形態に係る椅子の一組の連結棒の結合構造を示す説明図
図25】本発明の第3の実施形態に係る椅子の支持部品とレバー駆動ユニットの結合構造を示す説明図
【発明を実施するための形態】
【0047】
以下では、本発明の技術方案について、実施形態と図面を参照して詳細に説明する。
【0048】
まず、本発明の各部品の参考方位を定義すると、本発明は椅子が正常に使用される状態を参考にして、椅子の前方を前方と、椅子の背もたれユニットを含む椅子後方の全ての位置を後方とする。
<実施形態1>
図1図2に示される実施形態において、椅子の構造は次のものを含む。
【0049】
椅子の座板ユニットに連結される座板1と、座板1は、好ましくは、金属座板である。椅子座板ユニット(図示せず)は、支持柱、支持柱から下端半径方向に延びる多数の支持脚及び支持脚の先端に位置する車輪を含み、前記支持柱はガスシリンダーで形成される。
【0050】
座板1の上部に設けられ座板1と略平行状態を維持し、経由連結棒8を介して座板1の前部分と回転連結される椅子支持ユニット2と、前記椅子支持ユニット2は左右対称の二つの支持棒61を含み、二つの支持棒61の前部分はクロスバー62を介して一つに連結され、クロスバー62は経由連結棒8を介して座板1の前部分と回転連結され、椅子支持ユニット2の前端は、下方向後方に曲がって延びることにより人が座った姿勢の構造に設けられ、椅子支持ユニット2は、座板1とフレーム構造に回転連結されて、人が座った姿勢の構造は人体工学に準拠して、座った時に遥かに楽で、脚部分の感触もいい。
【0051】
椅子の背もたれユニット3はコネクタ4と支持台5を含み、コネクタ4は座板1の後端部とピボット6を介して回転連結され、支持台5の回転時コネクタ4が取り囲むピボット6と共に回転し、コネクタ4は椅子の背もたれユニット3と座板1の連結体に対応する。上述した支持台5は、背もたれフレーム上部支持台51及び背もたれフレームの支持台5の左右両側の下方向に延びる側面支持台511、二つの側面支持台511の下端中間に向かって集まるように形成される背もたれフレーム下部支持台52、背もたれフレーム下部支持台52は前方に延びてコネクタ4と連結される。支持棒61と側面支持台511との間にはアームレスト53が連結される。
【0052】
椅子の背もたれユニット3はコネクタ4と支持台5を含み、コネクタ4は座板1の後部分とピボット6を介して回転連結され、支持台5の回転時コネクタ4が取り囲むピボット6と共に回転し、コネクタ4は椅子の背もたれユニット3と座板1の連結体に対応する。上述した支持台5は、背もたれフレーム上部支持台51及び背もたれフレームの支持台5の左右両側の下方向に延びる側面支持台511、二つの側面支持台511の下端中間に向かって集まるように形成される背もたれフレーム下部支持台52、背もたれフレーム下部支持台52は前方に延びてコネクタ4と連結される。支持棒61と側面支持台511との間にはアームレスト53が連結される。
【0053】
レバー駆動ユニット7は、前記支持台5と椅子支持ユニット2との間に連結され、二つのレバー駆動ユニット7は、それぞれ二つの支持棒61の後端部に回転連結され、前記レバー駆動ユニット7は、椅子支持ユニット2に対応し二つが左右対称し、レバー駆動ユニット7は、側面支持台511の下端部位から前方に向かって延びて形成され、前記レバー駆動ユニット7は椅子支持ユニット2と略同一の面に位置して、レバー駆動ユニット7が支持棒61が略一直線に連結され、両者とも座板1と略平行を維持している。前記レバー駆動ユニットは、椅子支持ユニットと略同一の面に位置するが、これは両者が同一の平面に位置することを意味するわけではなく、広い意味では両者間に20度以上の狭角が示されることを除外するもので、より好ましくは、椅子に大きく聳える形状が現れないようにして、簡潔且つスムーズに設けられる。
【0054】
レバー駆動ユニット7は、自ら駆動能力を備えたわけではなく、椅子の背もたれユニット3の回転が伝達されるもので、支持台5が初期位置から後方に回転する時に、レバー駆動ユニット7を介して椅子支持ユニット2が持ち上げられ、支持台5が元の位置に復帰する時に、同様にレバー駆動ユニット7を介して椅子支持ユニット2が最初の位置に復帰する。支持台5は、人体背部構造とマッチングされて一体型に設けられる部材である。
【0055】
座板1は、ボード26と二つの側板27を含み(図5を参照)、ボード26は前後に延びる弓状の構造に設けられる。コネクタ4は、U字状に設けられるが、具体的にはコネクタ4は離隔して設けられた二つのアーム41を備え、コネクタ4の前端はアーム41が座板1の後端と内外部でマッチングされ、回転連結される。
【0056】
コネクタ4の二つのアーム41と座板1の二つの側板27は、それぞれ設けられたピボット連結孔12で互いに回転マッチングされ、コネクタ4と座板1はピボット連結孔12内のピボット6を設けることによって回転連結される。
【0057】
座板1又はコネクタ4のうちいずれかに位置限定スロット15が設けられ、対応する他の一つには位置限定軸14が設けられるが(図3図5を参照)、位置限定スロット15はピボット連結孔12の前方に設けられ、コネクタ4は位置限定軸14を介して前後の動きの範囲が限定されるようにする。コネクタ4の後端両側は支持台5に設けられた固定クランプ構造13とマッチングされる。
【0058】
図2、3、5、7、8に示されるように、座板1とコネクタ4との間に位置復帰装置16が設けられる。詳細には、位置復帰装置16は、二つないし五つが並んで配列されて設けられる位置復帰圧縮バネで、位置復帰圧縮バネの両端はそれぞれ座板1及びコネクタ4と相互連結されるが、座板1とコネクタ4にそれぞれ横にピンシャフト10が備えられ、位置復帰圧縮バネの両端はそれぞれ座板1、コネクタ4のピンシャフト10と連結される。位置復帰圧縮バネは圧縮バネ本体18と圧縮バネ本体両端に設けられる連結ソケット17を含み、連結ソケット17には軸孔42が備えられ、前記ピンシャフト10は連結ソケット17の軸孔42を貫通して設けられる。
【0059】
レバー駆動ユニット7は、支持台5と一体に設けられたり、又はレバー駆動ユニット7は支持台5とは別途に設けられて固定連結されることができる。本実施形態においてレバー駆動ユニット7は、支持台5と一体に備えられる。
【0060】
レバー駆動ユニット7は、椅子支持ユニット2と一組の連結棒20を介して回転連結される。連結棒20は、第1の連結棒19と第2の連結棒29を含み、第1の連結棒19は、椅子支持ユニット2と三つのネジと固定連結され、第2の連結棒29はレバー駆動ユニット7と三つのネジと固定連結され、第1の連結棒19と第2の連結棒29は、回転軸30を介して回転連結される。第1の連結棒19と第2の連結棒29のうちいずれか一つに位置限定孔31が備えられ、対応する他の一つには位置限定ピンシャフト32が備えられ、位置限定ピンシャフト32は位置限定孔31に挿入される。
【0061】
前記椅子の構造は、経由連結棒8を介して椅子の前部分と回転連結される椅子支持ユニット2、椅子の背もたれユニット及びレバー駆動ユニットにより、4−リンクレバー連結アーム構造を形成する(図3、4を参照)。使用過程では、人体が椅子の背もたれユニットに力を加えて、回転連結されるレバー駆動ユニット、椅子の背もたれユニット及び椅子支持ユニット間に互いに力が伝達されることにつれて椅子支持ユニットが座板で上下に動き、前後に動くことができるようにする。(図5図6を参照)。
椅子は、次のものを含む。
前記椅子の構造と、
【0062】
椅子座板ユニットと、椅子座板ユニット(図示せず)は、支持柱、支持柱の下端から半径方向に延びる多数の支持脚と支持脚先端の車輪を含み、支持柱は座板に連結され、前記支持柱はガスシリンダーであり得る。
【0063】
ネット(図示せず)と、前記ネットは椅子の背もたれユニット、レバー駆動ユニット及び椅子支持ユニットで上から下に張り切って引かれ、前記ネットは上から下に一体に連結される。
<実施形態2>
図9図10図11で示す実施形態において椅子の構造は次のものを含む。
座板1と、前記座板1は、椅子座板ユニットに連結されて設けられ、座板1はY字状に形成される。
【0064】
椅子支持ユニット2と、前記椅子支持ユニット2は座板1の上端に設けられ、椅子支持ユニット2は、前端が上下に曲げられて延びて人が座った姿勢の構造で設けられ、椅子支持ユニット2は座板1がフレーム構造と回転連結される。
【0065】
アダプタ22と、前記アダプタ22は椅子支持ユニット2及び座板1間に位置し、アダプタ22の両端はそれぞれの椅子支持ユニット2前端部と座板1前端部に回転連結される。
椅子の背もたれユニット3と、前記椅子の背もたれユニット3は、座板1の後端部とピボット6を介して回転連結される。
【0066】
レバー駆動ユニット7と、前記椅子の背もたれユニット3と椅子支持ユニット2との間に連結され、椅子の背もたれユニット3が初期位置から後方に回転する時に、レバー駆動ユニット7を介して椅子支持ユニット2が持ち上げられ椅子支持ユニット2を後方に移動させ、椅子の背もたれユニット3が位置復帰する時に、レバー駆動ユニット7を介して椅子支持ユニット2が元の位置に復帰される。
【0067】
椅子の背もたれユニット3は、人体背部構造とマッチングされて一体に設けられる部材であり、椅子の背もたれユニット3は背もたれフレーム上部支持台51、背もたれフレーム下部支持台52及び両側アームレスト53を含み、背もたれフレーム下部支持台52は、前方に一体に延びる座板1とマッチングされて回転する連結構造で設けられる。
【0068】
座板1は、椅子の背もたれユニット3と連結される所に位置復帰デバイス16が設けられる。位置復帰装置16は、ねじりバネユニットであり得る。ねじりバネユニットは、それぞれ座板1と椅子の背もたれユニット3のねじりバネソケット23に連結され、ねじりバネソケット23内に設けられるねじりバネ24を含む。
ねじりバネユニットは、それぞれ座板1と椅子の背もたれユニット3に連結され、ねじりバネソケット23内に設けられるねじりバネ24を含む。
【0069】
ねじりバネソケット23は、ねじりバネ前端ソケット33とねじりバネ後端ソケット34を含み、ねじりバネ前端ソケット33とねじりバネ後端ソケット34には、それぞれ一対のアダプタ壁35が設けられ、ねじりバネ前端ソケット33とねじりバネ後端ソケット34のアダプタ壁35は回転連結された後、設置キャビティ36を形成し、ねじりバネ24はねじりバネ本体37とトルクアーム(torque arm、38)を含み、ねじりバネ24は設置キャビティ36内に位置し、トルク位置の復帰を実現する。
【0070】
レバー駆動ユニット7は、一組の連結棒20で、第1の連結棒19及び第2の連結棒29を含み、第1の連結棒19は椅子支持ユニット2と固定されて連結され、第2の連結棒29はレバー駆動ユニット7と固定されて連結され、第1の連結棒19及び第2の連結棒29は、回転軸30を介して回転連結される。第1の連結棒19及び第2の連結棒29のうちいずれか一つは、位置限定突起39が設けられ、対応する他の一つには位置限定溝40が形成される。
前記椅子の構造は、また、椅子の前部分と回転連結される椅子支持ユニット、アダプタ、椅子の背もたれユニット及びレバー駆動ユニットにより、椅子の背もたれユニットが直接座板後端と回転連結されて、一つのレバー連結アーム構造を形成する。使用過程で(図14図15を参照)、人体が椅子の背もたれユニットに力を加えて、回転連結されるレバー駆動ユニット、椅子の背もたれユニット及び椅子支持ユニット間に互いに力が伝達されることにつれて、椅子支持ユニットが座板で上下に動き、前後に動くことができるようにする(図12図13を参照)。
この実施形態は、以下のものを含む椅子を提供する。
前記椅子の構造と、
椅子の構造を支持するのに使用される座板ユニットと、
【0071】
ネット(図示せず)と、前記ネットは椅子の背もたれユニット、レバー駆動ユニット及び椅子支持ユニットで上から下に張り切って引かれ、前記ネットは上から下に一体に連結される。
【0072】
前記実施形態で記述された椅子の構造は、人体が後ろにもたれて椅子の背もたれユニット3に力(傾圧)を加える時に、椅子の背もたれユニット3は傾圧力の作用で後ろに運動し、後ろへの軽圧力は椅子の背もたれユニット3を介して下方向にレバー駆動ユニット7に伝達され、レバー駆動ユニット7は椅子支持ユニット2が上に持ち上げられて後ろに運動するようにして、人体及び椅子の構造が後ろに反り返るようにする。
【0073】
人体が前方に傾く時に、椅子の背もたれユニット3に傾圧力が消滅して、位置復帰装置が椅子の背もたれユニット3が元の位置に復帰されるようにする。さらに、当該椅子の構造は、経由連結棒と連結棒を超える一組のレバー連結構造を介して、各ユニット間の回転を実現し、位置限定装置により位置限定を行う。力を加えることと伝達により、各ユニット間の動作が一層スムーズになる。
【0074】
前記椅子の構造と椅子は、どのような材料で製作しても良く、誰もが使用しても良く、位置復帰装置は、デザイン、人体の体重などに求められる事項に応じて設けられることができ、互いに異なるニーズ及び異なるタイプのユーザの使用を全て満たすことができ、さらに人が座った時に楽な感じが伺える。
<実施形態3>
【0075】
本実施形態は、実施形態1のレバー駆動ユニット、椅子の背もたれユニット、椅子支持ユニット、経由連結棒及び座板など4−リンク構成が構造関係において基本的に同一であるが、本実施形態は、実施形態1と次の側面で主な相違点がある。図16ないし25に示すように、椅子の背もたれユニット3と座板1との間に縦方向に位置復帰バネ71が設けられるが、具体的に、前記位置復帰バネ71がピボット6に比べて遥かに前方に位置する。縦方向に設けられたということは、厳密な意味での縦方向に限定されるのではなく、さらに、必ずしも位置復帰バネ71の中心線が鉛直線と重なることを示すと言えず、広い意味での横方向への設置を排除する程度を指し、より好ましくは椅子の背もたれユニットの下端と回転時に上方に力が加わる方向と基本的に一致する。
【0076】
具体的に、前記位置復帰バネ71は圧縮バネで、座板1の上端に上部位置制限板81が設けられ、位置復帰バネ71は、椅子の背もたれユニット3の下端と上部位置制限板81との間に設けられる。
【0077】
より具体的に言えば、図18ないし21に示されるように、座板1は、ボード26とボード26に沿って両側の上方に延びる二つの側板27を含む。前記椅子の背もたれユニット3は、コネクタ4と椅子の背もたれに使用される支持台5を含み、前記コネクタ4は、左右対称の端板91及び二つの端板91に連結される連結板92を含み、端板91と側板27は平行して設けられ、前記端板91及び側板27は、ピボット6を介して回転連結される。前記上部位置制限板81は、両端を介して下方向に連結されるラグ(lug、811)を介して座板の両側板27とヒンジ連結され、コネクタ4に下部位置制限板82が設けられるが、下部位置制限板82は両端の上方向に延びるラグ811を介して両側の端板91とヒンジ連結され、位置復帰バネ71は上部位置制限板81と下部位置制限板82との間に設けられる。
【0078】
より具体的には、前記位置復帰バネ71は、並んで配列される少なくとも二つで、その左側から右側に座板1内に設けられ、上部位置制限板81と下部位置制限板82に少なくとも二つの位置固定柱83が設けられ、位置復帰バネ71の上下両端はそれぞれ対応する位置固定柱83とカップリングされて位置固定される。
【符号の説明】
【0079】
1:座板
2:椅子支持ユニット
3:椅子の背もたれユニット
4:コネクタ
5:支持台
6:ピボット
7: レバー駆動ユニット
8:経由連結棒
9:第1の限定構造
10:ピンシャフト
11:位置復帰装置伸縮スライド
12:ピボット連結孔
13:固定クランプ構造
14:位置限定軸
15:位置限定スロット
16:位置復帰装置
17:連結ソケット
18:圧縮バネ本体
19:第1の連結棒
20:連結棒
21:第2の位置限定構造
22:アダプタ
23:ねじりバネソケット
24:ねじりバネ
51:背もたれフレーム上部支持台
511:側面支持台
52:背もたれフレーム下部支持台
53:アームレスト
25:連結棒位置限定構造
26:ボード
27:側板
29:第2の連結棒
30:回転軸
31:位置限定孔
32:位置限定ピンシャフト
33:ねじりバネ前端ソケット
34:ねじりバネ後端ソケット
35:アダプタ壁
36:設置キャビティ
37:ねじりバネ本体
38:トルクアーム
39:位置限定突起
40:位置限定溝
41:アーム
42:軸孔
61:支持棒
62:クロスバー
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21
図22
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