特許第6641003号(P6641003)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6641003
(24)【登録日】2020年1月7日
(45)【発行日】2020年2月5日
(54)【発明の名称】高密度電極マッピングカテーテル
(51)【国際特許分類】
   A61B 18/14 20060101AFI20200127BHJP
   A61B 5/0408 20060101ALI20200127BHJP
   A61B 5/0478 20060101ALI20200127BHJP
   A61B 5/0492 20060101ALI20200127BHJP
   A61M 25/00 20060101ALI20200127BHJP
【FI】
   A61B18/14
   A61B5/04 300J
   A61B5/04 300E
   A61M25/00 540
【請求項の数】16
【全頁数】28
(21)【出願番号】特願2018-520572(P2018-520572)
(86)(22)【出願日】2016年10月21日
(65)【公表番号】特表2018-537151(P2018-537151A)
(43)【公表日】2018年12月20日
(86)【国際出願番号】US2016058205
(87)【国際公開番号】WO2017070531
(87)【国際公開日】20170427
【審査請求日】2018年8月29日
(31)【優先権主張番号】62/244,630
(32)【優先日】2015年10月21日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】511177374
【氏名又は名称】セント・ジュード・メディカル,カーディオロジー・ディヴィジョン,インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110000110
【氏名又は名称】特許業務法人快友国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】アラン デ ラ ラマ
(72)【発明者】
【氏名】キャリー ハタ
(72)【発明者】
【氏名】ティム ラー
【審査官】 槻木澤 昌司
(56)【参考文献】
【文献】 国際公開第2014/113612(WO,A1)
【文献】 米国特許出願公開第2010/0076426(US,A1)
【文献】 特表2014−512226(JP,A)
【文献】 特開2004−267294(JP,A)
【文献】 国際公開第2015/130824(WO,A1)
【文献】 特表2014−506171(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61B 18/14
A61B 5/04−5/424
A61B 5/0478
A61B 5/0492
A61M 25/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
可撓性カテーテルチップであって、
チップ長手軸を規定する内側基礎構造であって、第1の長方形断面を含む第1の連続要素から形成される前記内側基礎構造と、
前記チップ長手軸に沿って延びる外側基礎構造であって、第2の長方形断面を含む第2の連続要素から形成される前記外側基礎構造と、を備え
前記内側基礎構造は、
第1の近位内側取付アーム及び第2の近位内側取付アームを含み、
前記外側基礎構造は、
第1の近位外側取付アーム及び第2の近位外側取付アームを含み、
前記第1の近位内側取付アーム及び前記第1の近位外側取付アームの対向する面は、フレーム固定の第1のセットを含み、
前記第2の近位内側取付アーム及び前記第2の近位外側取付アームの対向する面は、前記フレーム固定の第1のセットに対応するフレーム固定の第2のセットを含む、可撓性カテーテルチップ。
【請求項2】
前記内側基礎構造は、
前記第1の近位内側取付アームから遠位に延びる第1の内側アーム基礎構造と、
前記第2の近位内側取付アームから遠位に延びる第2の内側アーム基礎構造と、を含む、請求項に記載の可撓性カテーテルチップ。
【請求項3】
前記内側基礎構造は、前記第1及び前記第2の内側アーム基礎構造の遠位端に連結されるフレア状ヘッド部を含む、請求項に記載の可撓性カテーテルチップ。
【請求項4】
前記フレーム固定の第1のセット及び前記フレーム固定の第2のセットは、互いに連結するように構成される、請求項に記載の可撓性カテーテルチップ。
【請求項5】
前記フレーム固定の第1のセットは、前記第1の近位内側取付アーム及び前記第1の近位外側取付アームの前記対向する面から延びる複数の連結タブを含み、
前記フレーム固定の第2のセットは、前記第2の近位内側取付アーム及び前記第2の近位外側取付アームの前記対向する面から延びる複数の連結タブを含む、請求項に記載の可撓性カテーテルチップ。
【請求項6】
前記複数の連結タブは、前記第1の近位内側取付アームと前記第1の近位外側取付アームとの間、及び、前記第2の近位内側取付アームと前記第2の近位外側取付アームとの間で、長手方向に交互に現れる、請求項に記載の可撓性カテーテルチップ。
【請求項7】
前記内側基礎構造の遠位端は、前記外側基礎構造の遠位端に、遠位カプラーで連結される、請求項1からのいずれか一項に記載の可撓性カテーテルチップ。
【請求項8】
前記内側基礎構造及び前記外側基礎構造は、ニチノールから形成される、請求項1からのいずれか一項に記載の可撓性カテーテルチップ。
【請求項9】
一体型電極構造であって、
近位端及び遠位端を備えるカテーテルシャフトであって、カテーテルシャフト長手軸を規定する前記カテーテルシャフトと、
前記カテーテルシャフトの前記遠位端に隣接して位置される可撓性チップ部であって、可撓性枠組みを備える前記可撓性チップ部と、を備え、
前記可撓性枠組みは、
1の長方形断面を含む第1の連続要素を含む内側基礎構造と、
2の長方形断面を含む第2の連続要素を含む外側基礎構造と、み、
前記第1の連続要素は、
第1の近位内側取付アーム及び第2の近位内側取付アームを含み、
前記第2の連続要素は、
第1の近位外側取付アーム及び第2の近位外側取付アームを含み、
前記第1の近位内側取付アーム及び前記第1の近位外側取付アームの対向する面は、フレーム固定の第1のセットを含み、
前記第2の近位内側取付アーム及び前記第2の近位外側取付アームの対向する面は、前記フレーム固定の第1のセットに対応するフレーム固定の第2のセットを含む、一体型電極構造。
【請求項10】
前記フレーム固定の第の1セット及び前記フレーム固定の第2のセットは、さね継ぎ構造(tongue and groove structure)を含む、請求項に記載の一体型電極構造。
【請求項11】
複数の電極は、前記内側基礎構造及び前記外側基礎構造に配置される、請求項9または10に記載の一体型電極構造。
【請求項12】
医療装置であって、
近位端及び遠位端を備えるカテーテルシャフトであって、カテーテルシャフト長手軸を規定する前記カテーテルシャフトと、
可撓性枠組みを備える可撓性チップ部と、を備え、
前記可撓性枠組みは、
第1の長方形断面を含む第1の連続要素から形成される内側基礎構造であって、前記カテーテルシャフトの前記遠位端に取り付けられる一対の近位内側取付アームを含む前記内側基礎構造と、
第2の長方形断面を含む第2の連続要素から形成される外側基礎構造であって、前記カテーテルシャフトの前記遠位端に取り付けられる一対の近位外側取付アームを含む前記外側基礎構造と、を含み、
前記一対の近位内側取付アームは、第1の近位内側取付アーム及び第2の近位内側取付アームを含み、
前記一対の近位外側取付アームは、第1の近位外側取付アーム及び第2の近位外側取付アームを含み、
前記第1の近位内側取付アーム及び前記第1の近位外側取付アームの対向する面は、フレーム固定の第1のセットを含み、
前記第2の近位内側取付アーム及び前記第2の近位外側取付アームの対向する面は、前記フレーム固定の第1のセットに対応するフレーム固定の第2のセットを含む、医療装置。
【請求項13】
前記内側基礎構造は、前記一対の近位内側取付アームから遠位に延びる一対の内側アームと、
前記一対の内側アームの遠位端に連結されるフレア状ヘッド部と、を含む請求項1に記載の医療装置。
【請求項14】
前記外側基礎構造は、前記一対の近位外側取付アームから遠位に延びる一対の外側アームと、
前記一対の外側アームの遠位端に連結されるヘッド部と、を含む請求項1に記載の医療装置。
【請求項15】
前記フレア状ヘッド部及び前記ヘッド部は、遠位カプラーを介して連結される、請求項1に記載の医療装置。
【請求項16】
前記ヘッド部を形成する前記外側基礎構造の長手方向の幅は、前記外側アームのそれぞれを形成する前記外側基礎構造の横方向の幅より小さく、
前記フレア状ヘッド部を形成する前記内側基礎構造の長手方向の幅は、前記内側アームのそれぞれを形成する前記内側基礎構造のそれぞれの横方向の幅より小さい、請求項1または1に記載の医療装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本出願は、2015年10月21日に出願された米国仮出願第62/244,630号の利益を主張するものであり、その内容は本明細書に完全に記載されるかのように、本明細書に参照により組み込まれる。本出願は、同日に出願され、本明細書に完全に記載されるかのように、本明細書に参照により組み込まれる「HIGH DENSITY ELECTRODE MAPPING CATHETER」(CD−1064US02/065513−001523)と題する米国出願第##/######に関連する。
【0002】
本開示は、高密度電極マッピングカテーテルに関する。
【背景技術】
【0003】
カテーテルは、心臓の医療処置に長年使用されてきた。カテーテルは、より侵襲的な手法でなければ到達しがたい体内の特定の位置に配置され、例えば、心臓の不整脈を診断し、治療するために使用することができる。
【0004】
従来のマッピングカテーテルは、例えば、カテーテルの縦軸を囲んでおり、白金又は別の金属から構成される複数の隣接するリング電極を含んでもよい。これらのリング電極は、比較的硬い。同様に、従来のアブレーションカテーテルは、治療を施す(例えば、RFアブレーション力を送達する)ための比較的硬いチップ電極を備えてもよく、複数の隣接するリング電極も含んでもよい。これらの従来のカテーテル及びその比較的硬い(又は不適合な)金属電極を使用するとき、特に、勾配及び波打ちがシャープであるときには、心臓組織と良好な電気的接触を維持することは難しい。
【0005】
マッピングにせよ心臓に損傷を形成するにせよ、心臓の鼓動は、特にそれが不安定又は不規則であれば、事態を複雑にし、十分に長い時間、電極と組織との間に十分な接触を維持することが難しくなる。これらの問題は、起伏のある表面又は柱状組織表面においては悪化する。電極と組織との間の接触が十分に維持されないと、良質な損傷又は正確なマッピングが、結果として得られる見込みは低い。
【0006】
前述の議論は、本分野を説明するためだけに意図されたものであり、請求の範囲の否認として受け取られるべきでない。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示の様々な実施形態は、可撓性カテーテルチップを含んでもよい。可撓性カテーテルチップは、チップ長手軸を規定する内側基礎構造を備えてもよく、内側基礎構造は、第1の長方形断面を含む第1の連続要素から形成される。いくつかの実施形態では、外側基礎構造が、チップ縦軸に沿って延びてもよく、外側基礎構造は、第2の長方形断面を含む第2の連続要素から形成される。
【0008】
本開示の様々な実施形態は、一体型電極構造を含んでもよい。一体型電極構造は、近位端及び遠位端を含むカテーテルシャフトであって、カテーテルシャフト長手軸を規定するカテーテルシャフトを備えてもよい。可撓性チップ部は、カテーテルシャフトの遠位端に隣接して位置されてもよい。可撓性チップ部は、内側基礎構造を含む可撓性枠組みを備えていてもよい。内側基礎構造は、シャフト長手軸に沿って延びる第1の連続要素であって、第1の長方形断面を含む第1の連続要素を備えてもよく、外側基礎構造は、シャフト長手軸に沿って延びる第2の連続要素であって、第2の長方形断面を含む第2の連続要素を含んでもよく、遠位カプラーは、内側基礎構造の遠位端と外側基礎構造の遠位端とを連結してもよい。
【0009】
本開示の様々な実施形態は、医療装置を含んでもよい。医療装置は、近位端と遠位端とを含むカテーテルシャフトであって、カテーテルシャフト長手軸を規定するカテーテルシャフトを備えてもよい。医療装置は、可撓性チップ部であって、内側基礎構造と外側基礎構造とを含む可撓性枠組みを備える可撓性チップ部を備えてもよく、内側基礎構造は、カテーテルシャフトの遠位端に取り付けられる一対の近位内側取付アームを含み、近位内側取付アームのそれぞれは、内側フレーム固定部を含み、外側基礎構造は、カテーテルシャフトの遠位端に取り付けられる一対の近位外側取付アームを含み、近位外側取付アームのそれぞれは、内側フレーム固定部と対応する外側フレーム固定部を含む。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1A】本開示の様々な実施形態による、高密度電極マッピングカテーテルの上面図である。
【0011】
図1B】本開示の様々な実施形態による、図1Aの高密度電極マッピングカテーテルの等角上面図である。
【0012】
図2A】本開示の様々な実施形態による、図1Aの高密度電極マッピングカテーテルの内側基礎構造の等角上面図である。
【0013】
図2B】本開示の様々な実施形態による、図2Aに示される内側基礎構造の上面図である。
【0014】
図2C】本開示の様々な実施形態による、図2Aに示される内側基礎構造の内側フレーム固定部の拡大図である。
【0015】
図2D】本開示の様々な実施形態による、図2Bに示される内側基礎構造のフレア状ヘッド部の線ddに沿った断面図である。
【0016】
図2E】本開示の様々な実施形態による、図2Bに示される内側基礎構造のフレア状ヘッド部の線eeに沿った断面図である。
【0017】
図2F】本開示の様々な実施形態による、図2Bに示される内側基礎構造の第1の内側アーム基礎構造の線ffに沿った断面図である。
【0018】
図3A】本開示の様々な実施形態による、図1Aに示される高密度電極マッピングカテーテルの外側基礎構造の上面図である。
【0019】
図3B】本開示の様々な実施形態による、図3Aに示される外側基礎構造の外側フレーム固定部の拡大図である。
【0020】
図3C】本開示の様々な実施形態による、図3Aに示される外側基礎構造のヘッド部の線ggに沿った断面図である。
【0021】
図3D】本開示の様々な実施形態による、図3Aに示される外側基礎構造の第1の外側アーム基礎構造の直線hhに沿った断面図である。
【0022】
図4】本開示の様々な実施形態による、内側フレーム固定部と外側フレーム固定部を連結した状態の図2Aの内側基礎構造と図3Aの外側基礎構造とを示す。
【0023】
図5A】本開示の様々な実施形態による、内側フレーム固定部、外側フレーム固定部、及び連結部材を連結した状態の図2Aの内側基礎構造と図3Aの外側基礎構造とを示す。
【0024】
図5B】本開示の様々な実施形態による、連結している内側フレーム固定部と外側フレーム固定部の周りに管を配置した状態の図5Aの内側基礎構造と外側基礎構造とを示す。
【0025】
図6】本開示の様々な実施形態による、曲げられている高密度電極マッピングカテーテルの等角上面図を示す。
【0026】
図7A】本開示の様々な実施形態による、第1の曲げ状態及び第2の曲げ状態での高密度電極マッピングカテーテルの正面図である。
【0027】
図7B】本開示の様々な実施形態による、図7Aの第2の曲げ状態での高密度電極マッピングカテーテルの斜視図である。
【0028】
図7C】本開示の様々な実施形態による、第1の曲げ状態及び第3の曲げ状態での図7A及び図7Bに示す高密度電極マッピングカテーテルの正面図である。
【0029】
図7D】本開示の様々な実施形態による、図7Cの第3の曲げ状態での高密度電極マッピングカテーテルの斜視図である。
【0030】
図8】本開示の様々な実施形態による、可撓性チップ部が折りたたみ状態である高密度電極マッピングカテーテルの上面図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0031】
Flexible High−Density Mapping Catheter Tips and Flexible Ablation Catheter Tips with Onboard High−Density Mapping Electrodesと題する国際出願第PCT/US2014/011940号の内容は、参照により、本明細書に組み込まれる。
【0032】
図1Aは、本開示の様々な実施形態による高密度電極マッピングカテーテル101の上面図であり、図1Bは、高密度電極マッピングカテーテル101の等角上面図である。いくつかの実施形態では、高密度電極マッピングカテーテル101は、微小電極102−1、102−2、102−3、102−4の可撓性アレイを形成する可撓性チップ部110を含んでもよい。以下では、微小電極102−1、102−2、102−3、102−4は、複数形で微小電極102と呼ぶ。参照しやすいように、4個の微小電極102のみが、図1Aに示されている。しかしながら、高密度電極マッピングカテーテル101は、示されているように、4個以上の微小電極を含んでもよい。微小電極102のこの平面アレイ(又は「パドル」構造)は、並んで長手方向に延びる4個のアーム103、104、105、106を備えてもよく、アーム103、104、105、106は、微小電極102が配置される可撓性枠組みを形成してもよい。4個の微小電極保持アームは、第1の外側アーム103と、第2の外側アーム106と、第1の内側アーム104と、第2の内側アーム105と、を備え、4個のアームは、遠位カプラー109を介して連結されてもよい。これらのアームは、互いに横方向に離れていてもよい。
【0033】
4個のアームのそれぞれは、複数の微小電極102を保持してもよい。例えば、4個のアームのそれぞれは、4個のアームのそれぞれの長さに沿って離間される微小電極102を保持してもよい。図1A及び図1Bに示される高密度電極マッピングカテーテル101のそれぞれは、4個のアームを示すけれども、高密度電極マッピングカテーテル101は、それより多い又は少ないアームを備えてもよい。加えて、図1A及び図1Bに示される高密度電極マッピングカテーテル101は、18個の電極(例えば、第1の外側アーム103上の5個の微小電極と、第2の外側アーム106上の5個の微小電極と、第1の内側アーム104上の4個の微小電極と、第2の内側アーム105上の4個の微小電極)を含むように示されているが、カテーテルは、18個より多い又は少ない電極を含んでもよい。さらに、第1の外側アーム103と第2の外側アーム106は、5個より多い又は少ない電極を含んでもよく、第1の内側アーム104と第2の内側アーム105は、4個より多い又は少ない電極を含んでもよい。
【0034】
いくつかの実施形態では、微小電極102は、診断、治療、及び/又はマッピング処置で使用されてもよい。例えば、限定することなく、微小電極102は、電気生理学的研究、ペーシング、心臓マッピング、及び/又はアブレーションに使用されてもよい。いくつかの実施形態では、微小電極102は、単極又は双極アブレーションを実行するために使用されてもよい。この単極又は双極アブレーションは、特定の線又は損傷のパターンを生成もよい。いくつかの実施形態では、微小電極102は、心臓から電気信号を受け取ってもよく、電気信号は、電気生理学的研究に利用されてもよい。いくつかの実施形態では、微小電極102は、心臓マッピングに関連する配置感知機能又は位置感知機能を実行してもよい。
【0035】
いくつかの実施形態では、高密度電極マッピングカテーテル101は、カテーテルシャフト107を含んでもよい。カテーテルシャフト107は、近位端と遠位端とを含んでもよい。遠位端は連結部材108を含んでもよく、連結部材108は、カテーテルシャフト107の遠位端を平面アレイの近位端に連結してもよい。カテーテルシャフト107は、図1Aに示されるように、カテーテルシャフトの長手軸aaを規定してもよく、第1の外側アーム103、第1の内側アーム104、第2の内側アーム105、及び第2の外側アーム106は、長手軸aaとの関係において概して平行に延びてもよい。カテーテルシャフト107は、患者の曲がりくねった血管系を通り抜けられるように、可撓性のある材料でできていてもよい。いくつかの実施形態では、カテーテルシャフト107は、カテーテルシャフト107の長さに沿って配置される1個又はそれより多いリング電極111を含んでもよい。リング電極111は、一例として、診断、治療、及び/又はマッピング処置で使用されてもよい。
【0036】
図1Bに示されるように、可撓性チップ部110は、組織(例えば、心臓組織)に適合するように適用されてもよい。例えば、可撓性チップ部110が組織に接触すると、可撓性チップ部110は曲がってもよく、可撓性枠組みが組織に適合することが可能となる。いくつかの実施形態では、図1A及び図1Bに示されるカテーテルの遠位端にパドル構造(又は、多アームであり、電極を保持する、可撓性枠組み)を備えるアーム(又は、アームの基礎構造)は、本明細書で議論されるように、ニチノール及び/又は可撓性基材のような可撓性又はスプリング様の材料からレーザーカットされてもよい。いくつかの実施形態では、アーム(又は、アームの基礎構造)は、均一な厚みを有する金属(例えば、ニチノール)の板から形成されてもよい。アーム(又は、アームの基礎構造)の異なる部分は、アームの異なる部分が様々な幅を有するように、板から形成(例えば切断)されてもよい。アームの構造(例えば、アームの長さ及び又は直径を含む)及び材料は、例えば、1個のアームの近位端からそのアームの遠位端にかけて、又は1個のパドル構造を備える複数のアーム間で変化してもよい1つ以上の特性を含む所望の弾力性、可撓性、曲げ性、適合性、及び剛性特性を作製するために調節又は調整されてもよい。ニチノール及び/又は他の種類の可撓性基材のような材料の曲げ性は、体内へカテーテルを送達する間であっても、又は処置終了時に体内からカテーテルを取り出す間であっても、送達カテーテル又は導入器へのパドル構造の挿入を容易にするという追加の利益を提供する。
【0037】
とりわけ、複数の微小電極を有する開示のカテーテルは、(1)心臓の心房壁の中で、特定のサイズの領域(例えば、1平方センチメートル)の局所的な伝播マップを規定すること、(2)アブレーションのために、複雑に分割された心房電位図を特定すること、(3)より高い電位図解像度のために、微小電極間の局所的な限局電位を特定すること、及び/又は(4)アブレーションの領域をさらに正確に狙うことに有益である。これらのマッピングカテーテル及びアブレーションカテーテルは、潜在的に不規則な心臓運動にも関わらず、心臓組織に適合するように及び心臓組織と接触を保つように構成される。心臓運動中の心臓の壁上でのカテーテルのそのような改良された安定性は、組織と電極間の維持された接触により、正確なマッピング及びアブレーションを提供する。加えて、本明細書に記載されるカテーテルは、心外膜及び/又は心内膜の使用に対して有益であってもよい。例えば、本明細書に記載される平面アレイの実施形態は、微小電極の平面アレイが心筋表面と心膜との間に位置する心外膜の処置に使用されてもよい。また、平面アレイの実施形態は、心筋の内面を素早く一掃し及び/又は分析し、心臓組織の電気的特性の高密度マップを素早く作製するために、心内膜の処置に使用されてもよい。
【0038】
図2Aは、本開示の様々な実施形態による、図1Aに示される高密度電極マッピングカテーテルの内側基礎構造120(内基礎構造とも呼ぶ)の等角上面図である。いくつかの実施形態では、内側基礎構造120は、本明細書に記載されているように、ニチノール及び/又は可撓性基材のような可撓性又はスプリング様の材料から形成されてもよい。一例として、内側基礎構造は、材料の平面板(例えば、平面基材)から切断されてもよい。内側基礎構造120は、第1の内側アーム基礎構造121と、第2の内側アーム基礎構造122と、を含んでもよい。図示されないけれども、第1の外側アーム103と第2の外側アーム106の基礎構造を提供する外側基礎構造(外基礎構造とも呼ぶ)は、内側基礎構造120に関連して議論される方法に類似する方法で形成及び/又は加工されてもよい。さらに、高密度電極マッピングカテーテルが追加のアームを含む場合は、それらのアームは、内側基礎構造120に関連して議論される方法に類似する方法で形成及び/又は加工されてもよい。説明を簡潔にするために、内側基礎構造120について議論する。図示されるように、内側基礎構造120は、第1の近位内側取付アーム123と、第2の近位内側取付アーム124と、を含んでもよい。近位内側取付アームは、連結部材108を通ってカテーテルシャフト107の遠位端に挿入され、可撓性チップ部110をカテーテルシャフト107の遠位端に連結するために使用されてもよい。いくつかの実施形態では、近位内側取付アームは、本明細書で議論されるように、ねじりスペーサを通り挿入されてもよい。
【0039】
いくつかの実施形態では、内側基礎構造120は、線bbによって示されるチップ長手軸を規定してもよい。いくつかの実施形態では、内側基礎構造120は、第1の長方形断面を含む連続要素から形成されてもよい。本明細書で使われるように、長方形断面は、正方形断面を含んでもよい。例えば、内側基礎構造120は、長手軸に沿って延びる第1の近位内側取付アーム123と、第2の近位内側取付アームと、を含んでもよい。内側基礎構造120は、第1の近位内側取付アーム123から遠位に延びる第1の内側アーム基礎構造121を含んでもよく、第2の近位内側取付アーム124から遠位に延びる第2の内側アーム基礎構造122を含んでもよい。いくつかの実施形態では、第1の内側アーム基礎構造121及び第2の内側アーム基礎構造122は、チップ長手軸bbに平行に延びてよく、互いに平行に延びてもよい。
【0040】
いくつかの実施形態では、第1の移行基礎構造部126は、第1の近位内側取付アーム123と第1の内側アーム基礎構造121の間に配置されてもよい。第1の移行基礎構造部126は、チップ長手軸bbから横方向に離れるように広がっていてもよい。加えて、第2の移行基礎構造部128は、第2の近位内側取付アーム124と第2の内側アーム基礎構造122との間に配置されてもよい。第2の移行基礎構造部128は、チップ長手軸bbから横方向に離れるように広がっていてもよい。一例では、第1の移行基礎構造部126と第2の移行基礎構造部128とは、互いから離れるように広がっていてもよい。
【0041】
いくつかの実施形態では、内側基礎構造120は、第1及び第2の内側アーム基礎構造121、122の遠位端に連結されるフレア状ヘッド部130を含む。いくつかの実施形態では、フレア状ヘッド部130は、第1のフレア状要素132と、第2のフレア状要素134とから形成されてもよい。第1のフレア状要素132及び第2のフレア状要素134は、遠位に延びるにつれて、チップ長手軸bbから及び互いから横方向に離れるように広がっていてもよく、その後、チップ長手軸bb及び互いに向かって延びる。第1のフレア状要素132と第2のフレア状要素134は、チップ長手軸bbに沿って連結されてもよい。一例では、内側基礎構造は、チップ長手軸bbの両サイドに沿って対称であってもよい。
【0042】
いくつかの実施形態では、内側フレーム基礎構造120の近位内側部分は、第1の近位内側取付アーム123と、第2の近位内側取付アーム124と、を含んでもよい。一例では、内側フレーム基礎構造120の近位内側部分は、図2Bに関連してさらに議論される内側フレーム固定部136を含んでもよい。
【0043】
図2Bは、本開示の様々な実施形態による、図2Aに示される内側基礎構造120の上面図を示す。図2Bは、内側フレーム基礎構造120の近位内側部分の内側フレーム固定部136を示す。いくつかの実施形態では、第1の近位内側取付アーム123の遠位端と第2の近位内側取付アーム124の遠位端のそれぞれは、第1の移行基礎構造部126の近位端と第2の移行基礎構造128の近位端のそれぞれに連結されてもよい。第1の近位内側取付アーム123は、第1の移行基礎構造部126に対して減少する横方向の幅を有してよく、第2の近位内側取付アーム124は、第2の移行基礎構造部128に対して減少する横方向の幅を有してもよい。一例では、移行基礎構造部126、128、及び近位内側取付アーム123、124は、図2Cでさらに示されるように、2個の要素間のテーパ状移行領域で細くなってもよい。
【0044】
いくつかの実施形態では、内側フレーム固定部136の近位端は、第1の近位テール148と第2の近位テール150とを含む近位テール部に連結されてもよい。第1の近位テール148は、第1の近位内側取付アーム123に連結されてよく、第2の近位テール150は、第2の近位内側取付アーム124に連結されてもよい。一例では、近位内側取付アーム123、124、及び近位テール148、150は、図2Cでさらに示されるように、2個の要素間のテーパ状テール移行領域で細くなってもよい。
【0045】
内側フレーム固定部136は、内側フレーム固定タブ138−1、138−2の第1の対と、内側フレーム固定タブ140−1、140−2の第2の対と、を含んでもよい。いくつかの実施形態では、内側フレーム固定タブ138−1、138−2、140−1、140−2は、第1の近位内側取付アーム123及び第2の近位内側取付アーム124から、外側へ横方向に延びてもよい。一例では、内側フレーム固定タブ138−1、138−2の第1の対は、チップ長手軸bbから離れるように、第1の近位内側取付アーム123から横方向に延びてもよい。内側フレーム固定タブ140−1、140−2の第2の対は、チップ長手軸bbから離れるように、第2の近位内側取付アーム124から横方向に延びてもよい。
【0046】
図2Cは、本開示の様々な実施形態による、図2Aに示される内側基礎構造120の内側フレーム固定部136の拡大図である。第1の内側フレーム固定タブ140−1に関して示されるように、内側フレーム固定タブのそれぞれは、遠位タブ端142−1と近位タブ端142−2とを含んでもよい。図示されていないけれども、いくつかの実施形態では、遠位タブ端142−1及び近位タブ端142−2は、チップ長手軸bbに直交してもよい。いくつかの実施形態では、遠位タブ端142−1と近位タブ端142−2は、互いに対して角度θ’で形成されてもよい。いくつかの実施形態では、角度θ’は、60度から10度の範囲であってもよい。しかしながら、いくつかの実施形態では、角度θ’は、10度より小さくてもよく、又は60度よりも大きくてもよい。図示されるように、角度θ’は、30度であってもよい。
【0047】
いくつかの実施形態では、各タブの長手方向の長さは、約0.036インチであってもよいが、それより短い又はより長い長さを有してもよい。タブは、いくつかの実施形態では、均一な長手方向の長さを有してもよく、及び/又は、異なる長手方向の長さを有してもよい。いくつかの実施形態では、各タブは、約0.013インチの横方向の幅を有していてもよいが、各タブの横方向の幅は、それより大きい又は小さくてもよい。図示されるように、タブは、長手方向に離間している。例えば、第1の内側固定タブ140−1及び第2の内側固定タブ140−2に関して、各タブの長手方向の中央は、約0.08インチ長手方向に離間していてもよいが、互いに対して、それより近く又は遠く離間していてもよい。
【0048】
図2Bに関連して既に議論されたように、移行基礎構造部126、128及び近位内側取付アーム123、124は、移行基礎構造部126、128と近位内側取付アーム123、124との間にテーパ状移行領域144、146を含んでもよい。テーパ状移行領域144、146は、チップ長手軸bbから離れるように、遠位から近位に向かう方向に細くなってもよい。いくつかの実施形態では、テーパ状移行領域144,146は、互いに対して角度θ’’で形成されてもよい。いくつかの実施形態では、角度θ’’は、10度から180度の範囲であってもよい。しかしながら、いくつかの実施形態では、角度θ’’は、10度よりも小さくてよく、又は180度よりも大きくてもよい。いくつかの実施形態では、角度θ’’は、約25度であってもよい。
【0049】
図2Bに関連して既に議論されたように、近位内側取付アーム123、124及び近位テール148、150は、近位内側取付アーム123、124と近位テール148、150との間にテーパ状テール移行領域152、154を含んでもよい。テーパ状テール移行領域152、154は、チップ長手軸bbから離れるように、遠位から近位に向かう方向に細くなってもよい。いくつかの実施形態では、テーパ状テール移行領域152、154は、互いに対して角度θ’’’で形成されてもよい。いくつかの実施形態では、角度θ’’’は、10度から180度の範囲であってもよい。しかしながら、いくつかの実施形態では、角度θ’’’は、10度よりも小さくてよく、又は180度よりも大きくてもよい。いくつかの実施形態では、角度θ’’’は、約25度であってもよい。
【0050】
すでに議論されたように、近位テール148、150と、近位内側取付アーム123、124と、内側アーム基礎構造121、122と、フレア状ヘッド部130と、を含む内側フレーム基礎構造120(図2A図2B)の各部は、平面基材から形成されてもよい。例えば、平面基材は、本明細書でさらに記載されるように、長方形断面を有してもよく、それが有益となり得る。いくつかのアプローチでは、高密度電極マッピングカテーテルは、内側基礎構造と外側基礎構造に対して、管状の部品を用いて組み立てられてもよい。基礎構造を組み立てるときに管を使用する1つの理由は、ワイヤが、それぞれの個々の微小電極の接続のための管を通ることを許容するためである。各ワイヤは、個々に管を通され、微小電極に個々に連結されてもよいので、この工程は、労力及び/又はコストがかかり得る。さらに、信頼性のある電気的な接続が、各微小電極とワイヤとの間に確立されることを保証することは、困難である。
【0051】
さらに、管の壁が対称的であり、特定の態様に曲がるように付勢されていないので、管の使用は、可撓性チップ部の予測しにくい曲がりをもたらし得る。本開示の実施形態は、可撓性チップ部110のより予測可能な曲がりを提供することが可能である。さらに、本開示の実施形態は、本明細書でさらに議論されるように、内側基礎構造及び外側基礎構造に配置される電極間の横方向の空間を維持できる。
【0052】
図2A及び図2Bに示されるように、内側基礎構造120(及び、図示されていないけれども、外側基礎構造)は、材料の平面要素から形成されてもよい。一例では、内側基礎構造120(及び、外側基礎構造)は、長方形及び/又は正方形形状の断面を有する基礎構造から形成されてもよい。いくつかの実施形態では、内側基礎構造120及び/又は外側基礎構造は、材料の1個の単一の要素から形成される連続要素であってもよい。本明細書で使われるように、長方形断面は、厚みよりも大きい幅を有する断面と規定されてもよい。しかしながら、いくつかの実施形態では、長方形断面は、幅よりも大きい厚みを有する断面を含んでもよい。本明細書で使われるように、正方形断面は、同一の幅と厚みとを有する断面と規定されてもよい。
【0053】
図2Dは、本開示の様々な実施形態による、図2Bに示されている内側基礎構造120のフレア状ヘッド部130の線ddに沿った断面を示す。いくつかの実施形態では、フレア状ヘッド部130の断面は、図2Dに示されるように、厚みよりも大きい幅を有する長方形であってもよい。いくつかの実施形態では、断面は、同一の幅と厚みを有する正方形であってもよい。一例では、線dによって規定されるフレア状ヘッド部130の長手方向の頂点での厚みは、0.0045から0.0065インチの範囲であってもよい。いくつかの実施形態では、フレア状ヘッド部130の長手方向の頂点での厚みは、約0.006インチであってもよい。いくつかの実施形態では、線dによって規定されるフレア状ヘッド部130の長手方向の頂点での長手方向の幅(例えば、長手軸bbに沿って延びる幅)は、0.007から0.009インチの範囲であってもよい。いくつかの実施形態では、フレア状ヘッド部130の長手方向の頂点での長手方向の幅は、約0.008インチであってもよい。
【0054】
図2Eは、本開示の様々な実施形態による、図2Bに示される内側基礎構造120のフレア状ヘッド部130の線eeに沿った断面を示す。いくつかの実施形態では、図2Eに示されるように、フレア状遠位ヘッド部130の横方向の頂点での断面は、同一の幅と厚みを有する正方形であってもよい。いくつかの実施形態では、フレア状遠位ヘッド部130の横方向の頂点での断面は、厚みよりも大きい幅を有する長方形であってもよい。いくつかの実施形態では、線eによって規定されるフレア状ヘッド部130の横方向の頂点での厚みは、0.0045から0.0065インチの範囲であってもよい。いくつかの実施形態では、フレア状ヘッド部130の横方向の頂点での厚みは、約0.006インチであってもよい。いくつかの実施形態では、線eによって規定されるフレア状ヘッド部130の横方向の頂点での横方向の幅(例えば、長手軸bbを横断する方向に延びる幅)は、0.005から0.007インチの範囲であってもよい。いくつかの実施形態では、フレア状ヘッド部130の横方向の頂点での横方向の幅は、約0.006インチであってもよい。
【0055】
図2Fは、本開示の様々な実施形態による、図2Bに示される内側基礎構造120の第1の内側アーム基礎構造121の線ffに沿った断面である。いくつかの実施形態では、図2Fに示されるように、第1の内側アーム基礎構造121の断面は、厚みよりも大きい幅を有する長方形であってもよい。いくつかの実施形態では、断面は、同一の幅と厚みとを有する正方形であってもよい。いくつかの実施形態では、線fによって規定される第1の内側アーム基礎構造121での厚みは、0.0045から0.0065インチの範囲であってもよい。いくつかの実施形態では、第1の内側アーム基礎構造121での厚みは、約0.006インチであってもよい。いくつかの実施形態では、線fによって規定される第1の内側アーム基礎構造121での横方向の幅は、0.0125から0.0135インチの範囲であってもよい。いくつかの実施形態では、第1の内側アーム基礎構造121での横方向の幅は、約0.013インチであってもよい。第2の内側アーム基礎構造122は、第1の内側アーム基礎構造121と同一の寸法であってもよい。したがって、いくつかの実施形態では、内側基礎構造120は、均一な厚みと様々な幅とを有していてもよい。
【0056】
図3Aは、本開示の様々な実施形態による、図1Aの高密度電極マッピングカテーテルの外側基礎構造170(外基礎構造とも呼ぶ)の上面図である。いくつかの実施形態では、外側基礎構造170は、内側基礎構造に関して既に議論されたように、ニチノール及び/又は可撓性基材のような可撓性又はスプリング様の材料から形成されてもよい。外側基礎構造170は、第1の外側アーム基礎構造172と、第2の外側アーム基礎構造174と、を含んでもよい。図示されるように、外側基礎構造170は、第1の近位外側取付アーム176と、第2の近位外側取付アーム178と、を含んでもよい。近位外側取付アーム176、178は、カテーテルシャフト107(図1A及び図1B)の遠位端に挿入されてよく、可撓性チップ部110(図1A及び図1B)をカテーテルシャフト107の遠位端に連結するために使用されてもよい。いくつかの実施形態では、近位外側取付アーム176、178は、本明細書で議論されるように、ねじりスペーサを通り挿入されてもよい。
【0057】
いくつかの実施形態では、外側基礎構造170は、線b’b’によって示されるチップ長手軸を規定してもよい。いくつかの実施形態では、外側基礎構造170は、第1の長方形断面を含む連続要素から形成されてもよい。例えば、外側基礎構造170は、チップ長手軸に沿って延びる第1の近位外側取付アーム176と第2の近位外側取付アーム178とを含んでもよい。外側基礎構造170は、第1の近位外側取付アーム176から遠位に延びる第1の外側アーム基礎構造172を含んでもよく、第2の近位外側取付アーム178から遠位に延びる第2の外側アーム基礎構造174を含んでもよい。いくつかの実施形態では、第1の外側アーム基礎構造172及び第2の外側アーム基礎構造174は、チップ長手軸b’b’に平行に延びてよく、互いに平行に延びてもよい。
【0058】
いくつかの実施形態では、第1の外側移行基礎構造部180は、第1の近位外側取付アーム176と第1の外側アーム基礎構造172との間に配置されてもよい。第1の外側移行基礎構造部180は、チップ長手軸b’b’から離れるように横方向に広がっていてもよい。さらに、第2の外側移行基礎構造部181は、第2の近位外側取付アーム178と第2の外側アーム基礎構造174との間に配置されてもよい。第2の外側移行基礎構造部181は、チップ長手軸b’b’から離れるように横方向に広がっていてもよい。一例では、第1の外側移行基礎構造部180と第2の外側移行基礎構造部181とは、互いから離れて広がっていてもよい。
【0059】
いくつかの実施形態では、外側基礎構造170は、第1及び第2の外側アーム基礎構造172、174の遠位端に連結されるヘッド部182を含む。いくつかの実施形態では、ヘッド部182は、それぞれチップ長手軸b’b’に向かって遠位に延び、チップ長手軸b’b’に向かって集まる、第1のテーパ要素184と第2のテーパ要素186から形成されてもよい。一例では、外側基礎構造170は、チップ長手軸b’b’の両サイドに沿って対称であってもよい。
【0060】
いくつかの実施形態では、外側フレーム基礎構造170の近位外側部分は、第1の近位外側取付アーム176と、第2の近位外側取付アーム178と、を含んでもよい。一例では、外側フレーム基礎構造170の近位外側部分は、図3Bに関連してさらに議論される外側フレーム固定部188を含んでもよい。
【0061】
いくつかの実施形態では、第1の近位外側取付アーム176の遠位端、及び第2の近位外側取付アーム178の遠位端は、第1の外側移行基礎構造部180の近位端、及び第2の外側移行基礎構造部181の近位端のそれぞれに連結されてもよい。第1の近位外側取付アーム176は、第1の外側移行基礎構造部180に対して、減少する横方向の幅を有し、第2の近位外側取付アーム178は、第2の外側移行基礎構造部181に対して、減少する横方向の幅を有してもよい。一例では、外側移行基礎構造部180、181及び近位外側取付アーム176、178は、図3Bでさらに示されるように、2個の要素間の外側テーパ状移行領域で細くなってもよい。
【0062】
いくつかの実施形態では、外側フレーム固定部188の近位端は、第1の近位外側テール189と、第2の近位外側テール190と、を含む近位外側テール部に連結されてもよい。第1の近位外側テール189は、第1の近位外側取付アーム176に連結されてもよく、第2の近位外側テール190は、第2の近位外側取付アーム178に連結されてもよい。一例では、近位外側取付アーム176、178及び近位外側テール189、190は、図3Bにさらに示されるように、2個の要素間のテーパ状外側テール移行領域で細くなってもよい。
【0063】
外側フレーム固定部188は、外側フレーム固定タブ192−1、192−2の第1の対と、外側フレーム固定タブ194−1、194−2の第2の対と、を含んでもよい。いくつかの実施形態では、外側フレーム固定タブ192−1、192−2、194−1、194−2は、第1の近位外側取付アーム176及び第2の近位外側取付アーム178から内側に向かって横方向に延びてもよい。一例では、外側フレーム固定タブ192−1、192−2の第1の対は、チップ長手軸b’b’に向かって、第1の近位外側取付アーム176から横方向に延びてもよい。外側フレーム固定タブ194−1、194−2の第2の対は、チップ長手軸b’b’に向かって、第2の近位外側取付アーム178から横方向に延びてもよい。
【0064】
図3Bは、本開示の様々な実施形態による、図3Aに示される外側基礎構造170の外側フレーム固定部188の拡大図である。第1の外側フレーム固定タブ194−1に関して示されるように、各外側フレーム固定タブは、遠位タブ端200−1と近位タブ端200−2とを含んでもよい。いくつかの実施形態では、遠位タブ端200−1及び近位タブ端200−2は、図示されていないけれども、チップ長手軸b’b’に直交していてもよい。いくつかの実施形態では、遠位タブ端200−1と近位タブ端200−2は、互いに対して角度θで形成されてもよい。いくつかの実施形態では、角度θは、60度から10度の範囲である。しかしながら、いくつかの実施形態では、角度θは、10度よりも小さくてよく、又は60度よりも大きくてもよい。図示されるように、角度θは、30度であってもよい。いくつかの実施形態では、角度θは、内側フレーム固定部136が外側フレーム固定部188と共に嵌合することを保証するために、角度θ’と同一であってもよい。
【0065】
いくつかの実施形態では、固定溝196−1、196−2の第1の対と、固定溝198−1、198−2の第2の対が、外側フレーム固定部188に形成されてもよい。一例では、固定溝は、第1及び第2の近位外側取付アーム176、178のそれぞれの内側(例えば、チップ長手軸b’b’に面する側)に形成されてもよい。一例では、内側フレーム固定タブ138−1、138−2、140−1、140−2の第1及び第2の対(図2B及び図2C)は、本明細書でさらに議論されるように、固定溝196−1、196−2、198−1、198−2のそれぞれに挿入されてもよい。
【0066】
いくつかの実施形態では、移行基礎構造部180、181及び近位外側取付アーム176、178は、移行基礎構造部180、181と近位外側取付アーム176、178との間のテーパ状移行領域202、204を含んでもよい。テーパ状移行領域202、204は、チップ長手軸b’b’に向かって、遠位から近位に向かう方向に細くなってもよい。いくつかの実施形態では、テーパ状移行領域202、204は、互いに対して角度θで形成されてもよい。いくつかの実施形態では、角度θは、10度から180度の範囲であってもよい。しかしながら、いくつかの実施形態では、角度θは、10度よりも小さくてよく、又は180度よりも大きくてもよい。いくつかの実施形態では、角度θは、約25度であってもよい。
【0067】
図3Aに関連して既に議論されたように、近位外側取付アーム176、178及び近位外側テール189、190は、近位外側取付アーム176、178と近位外側テール189、190との間にテーパ状テール移行領域206、208を含んでもよい。テーパ状テール移行領域206、208は、チップ長手軸b’b’に向かって、遠位から近位に向かう方向に細くなる。いくつかの実施形態では、テーパ状テール移行領域206、208は、互いに対して角度θで形成されてもよい。いくつかの実施形態では、角度θは、10度から180度の範囲であってもよい。しかしながら、いくつかの実施形態では、角度θは、10度よりも小さくてもよく、又は180度よりも大きくてもよい。いくつかの実施形態では、角度θは、約46度であってもよい。
【0068】
既に議論されたように、近位テール189、190と、近位外側取付アーム176、178と、外側アーム基礎構造172、174と、ヘッド部182と、を含む外側フレーム基礎構造170の各部は、平面基材から形成されてもよい。例えば、平面基材は、本明細書でさらに記載されるように、長方形断面を有してもよく、それが有益であり得る。既に議論されたように、いくつかのアプローチでは、高密度電極マッピングカテーテルは、内側基礎構造及び外側基礎構造に対して、管状の部品を用いて組み立てられてもよい。しかしながら、管の壁が対称的であり、特定の様態に曲がるように付勢されていないので、管の使用は、可撓性チップ部の予測しにくい曲がりをもたらし得る。本開示の実施形態は、可撓性チップ部110と、内側基礎構造120(図2A及び図2B)と、外側基礎構造170のより予想可能な曲がりを提供することができる。
【0069】
図3A及び図3Bに示されるように、外側基礎構造170は、材料の平面要素から形成されてもよい。一例では、外側基礎構造170は、長方形及び/又は正方形断面を有する基礎構造から形成されてもよい。いくつかの実施形態では、外側基礎構造170は、材料の1個の単一の要素から形成される連続要素であってもよい。
【0070】
図3Cは、本開示の様々な実施形態による、図3Bに示される外側基礎構造170のヘッド部182の線ggに沿った断面を示す。いくつかの実施形態では、線gによって規定されるヘッド部182の長手方向の頂点での厚みは、0.0045から0.0065インチの範囲であってもよい。いくつかの実施形態では、ヘッド部182の長手方向の頂点での厚みは、約0.006インチであってもよい。いくつかの実施形態では、線gによって規定されるヘッド部182の長手方向の頂点での長手方向の幅(例えば、長手軸b’b’に沿って延びる幅)は、0.0075から0.0085インチの範囲であってもよい。いくつかの実施形態では、ヘッド部182の長手方向の頂点での長手方向の幅は、約0.008インチであってもよい。
【0071】
図3Dは、本開示の様々な実施形態による、図3Aに示される外側基礎構造170の第1の外側アーム基礎構造172の線hhに沿った断面を示す。いくつかの実施形態では、線hによって規定される第1の外側アーム基礎構造172での厚みは、0.0045から0.0065インチの範囲であってもよい。いくつかの実施形態では、第1の外側アーム基礎構造172での厚みは、約0.006インチであってもよい。いくつかの実施形態では、線hによって規定される第1の外側アーム基礎構造172での横方向の幅(例えば、長手軸b’b’を横断して延びる幅)は、0.0125から0.0135インチの範囲であってもよい。いくつかの実施形態では、第1の外側アーム基礎構造172での横方向の幅は、約0.013インチであってもよい。第2の外側アーム基礎構造174は、第1の外側アーム基礎構造172に関連して議論されたように、同様の構造を有してもよい。
【0072】
図4は、本開示の様々な実施形態による、内側フレーム固定部136と外側フレーム固定部188を連結した状態の図2Aに示される内側基礎構造120及び図3Aに示される外側基礎構造170を示す。内側基礎構造120と外側基礎構造170は、図2Aから図3Dに関連して既に議論された特徴を含む。図示されるように、内側フレーム固定部136は、外側フレーム固定部188と連結して示される。一例では、内側フレーム固定タブ138−1、138−2、140−1、140−2は、固定溝196−1、196−2、198−1、198−2内に配置され、外側フレーム固定タブ192−1、192−2、194−1、194−2に隣接する。これにより、内側フレーム固定部136と外側フレーム固定部188との間に連結嵌合ができる。いくつかの実施形態では、連結嵌合は、外側基礎構造170に対する内側基礎構造120の長手方向の動きを抑制することができる。4個の内側フレーム固定タブ138−1、138−2、140−1、140−2及び4個の外側フレーム固定タブ192−1、192−2、194−1、194−2が図示されているけれども、4個よりも多い又は少ない内側及び/又は外側フレーム固定タブが、内側及び外側基礎構造に含まれてもよい。いくつかの実施形態では、内側フレーム固定部136の最上面が外側フレーム固定部188の最上面と同一平面上にあり、内側フレーム固定部136の最下面が外側フレーム固定部188の最下面と同一平面上にあるように、内側フレーム固定部136が、外側フレーム固定部188内に配置されてもよい。
【0073】
いくつかの実施形態では、第1及び第2の外側移行基礎構造部180、181は、遠位から近位に向かう方向に低下する角度で形成されてもよく、ヘッド部182及びフレア状ヘッド部130を形成する基礎構造は、遠位から近位に向かう方向に増加する角度で形成されてもよい。これにより、シースを介した挿入及び取り出しが容易になり、また、内側基礎構造120及び/又は外側基礎構造170に配置される電極の製造中の容易さも増すことができる。例えば、組み立て中、電極は、基礎構造に渡って、近位から遠位に向かう方向にスライドされてもよい。外側移行基礎構造の角度により、基礎構造に渡って、電極を容易にスライドすることが可能である。
【0074】
図5Aは、本開示の様々な実施形態による、内側フレーム固定部136と、外側フレーム固定部188と、連結部材212とが連結した状態の図2Aに示される内側基礎構造120及び図3Aに示される外側基礎構造170を示す。内側フレーム固定部136と外側フレーム固定部188との間に、間隙が示される。いくつかの実施形態では、連結部材212は、図示されるように、内側フレーム固定部136及び外側フレーム固定部188の遠位端に配置されてもよい。内側基礎構造120と外側基礎構造170は、連結部材212を通り、長手方向に延びていてもよい。
【0075】
一例では、連結部材212は、連結部材ヘッド部214と、取付部216と、を含んでもよく、ポリマー又は金属から形成されてもよい。いくつかの実施形態では、取付部216は、円筒形状を有してもよく、カテーテルシャフトの遠位端に挿入される大きさであってもよい。いくつかの実施形態では、接着剤が、カテーテルシャフトと取付部216との間に塗られてもよく、及び/又は機械的な連結部材が、カテーテルシャフトを取付部216に固定するために使用されてもよい。いくつかの実施形態では、一連の円周溝が、取付部216の円周に延びてもよい。円周溝は、連結部材212をカテーテルシャフトに連結するときに、接着剤が集まる領域を提供してもよい。いくつかの実施形態では、連結部材ヘッド部214は、取付部216よりも大きく、カテーテルシャフトの外径に等しくてもよい外径を有してもよい。ヘッド部214の遠位端は、図示されるように、非侵襲的なチップを形成するドーム形状であってもよい。
【0076】
図5Bは、本開示の様々な実施形態による、連結された内側フレーム固定部136及び外側フレーム固定部188の周りに管220、222を配置した状態の、図5Aに示される内側基礎構造120及び外側基礎構造170を示す。いくつかの実施形態では、管220の第1の部分と管222の第2の部分とのそれぞれは、内側フレーム固定部136と外側フレーム固定部188の連結部の周りに配置されてもよい。管220、222の第1及び第2の部分内に配置される内側フレーム固定部136と外側フレーム固定部188の連結部は、透かして図示されている。一例では、管220の第1の部分及び管222の第2の部分は、内側フレーム固定部136と外側フレーム固定部188の連結部の横方向の幅と同一、又はそれより大きい内径を有してもよい。管220の第1の部分及び管222の第2の部分は、内側フレーム固定部136と外側フレーム固定部188の連結部が、管220、222の第1及び第2の部分のそれぞれの内腔に配置されるように、内側フレーム固定部136と外側フレーム固定部188の連結部の近位部に渡って、縦方向にスライドされてもよい。
【0077】
管220、222の第1及び第2の部分が、内側フレーム固定部136と外側フレーム固定部188の連結部の近位部に渡って延びるように図示されているけれども、管220、222の第1及び第2の部分は、さらに遠位に延びてもよい。例えば、管220、222の第1及び第2の部分は、連結部材212の近位端に延びてもよい。いくつかの実施形態では、管220、222の第1及び第2の部分の内腔は、内側フレーム固定部136と外側フレーム固定部188の連結部を固定するために、接着剤で満たされてもよい。いくつかの実施形態では、管220、222の第1及び第2の部分は、熱収縮管であってよく、内側フレーム固定部136と外側フレーム固定部188の連結部を固定するために熱を加えられ、収縮されてもよい。
【0078】
図6は、本開示の様々な実施形態による、曲げられた高密度電極マッピングカテーテルの等角上面図である。いくつかの実施形態では、高密度電極マッピングカテーテルは、カテーテルシャフト228の遠位端に配置され、微小電極234の可撓性アレイを形成する可撓性チップ部232を含む。微小電極234のこの平面アレイ(又は「パドル」構造)は、並んで長手方向に延びる4個のアーム236、238、240、242を備え、4個のアーム236、238、240、242は、微小電極234が配置される可撓性枠組みを形成してもよい。4個の微小電極保持アームは、第1の外側アーム236と、第2の外側アーム242と、第1の内側アーム238と、第2の内側アーム240と、を備える。これらのアームは、互いに横方向に離れていてもよい。可撓性チップ232の内側部分は、フレア状ヘッド部244を含んでもよく、可撓性チップ232の外側部分は、ヘッド部246を含んでもよい。既に議論されたように、第1の外側アーム236及び第2の外側アーム242は、外側基礎構造を含んでもよく、第1の内側アーム238及び第2の内側アーム240は、内側基礎構造を含んでもよい。本明細書で既に議論されたように、第1及び第2の内側アーム238、240及びフレア状ヘッド部244は、長方形断面を含む要素から形成される第1及び第2の内側アーム基礎構造を含んでもよく、第1及び第2の外側アーム236、242及びヘッド部246は、長方形断面を含む要素から形成される第1及び第2の外側アーム基礎構造を含んでもよい。いくつかの実施形態では、可撓性チップ部232は、第1の外側移行部248と、第2の外側移行部254と、を含んでもよい。いくつかの実施形態では、可撓性チップ部232は、第1の内側移行部250と、第2の内側移行部252と、を含んでもよい。
【0079】
いくつかの実施形態では、図2Aから図3Dに関連して既に議論され、図示されているように、フレア状ヘッド部244を形成する基礎構造は、内側アーム238、240を形成する基礎構造に対して、減少した断面の幅を有してもよい。さらに、ヘッド部246を形成する基礎構造は、外側アーム236、242を形成する基礎構造に対して、減少した断面の幅を有してもよい。フレア状ヘッド部244及びヘッド部246を形成する基礎構造のこのような減少した断面の幅は、ヘッド部244、246の弾力性を高め、ヘッド部244、246を心臓組織に対して損傷が少ないものにする。例えば、減少した断面の幅のおかげで、ヘッド部は、高い柔軟性を有することができ、ヘッド部244、246を曲げるために必要な力の量を減らすことが可能であり、非侵襲的な設計を提供する。
【0080】
いくつかの実施形態では、図2Aから図3Dに関連して既に議論され、図示されているように、第1の外側アーム236と、第2の外側アーム242と、第1の外側移行部248と、第2の外側移行部254とは、ヘッド部246を形成する基礎構造に対して増加した断面の幅を有する基礎構造から形成されてもよい。さらに、第1の内側アーム238と、第2の内側アーム240と、第1の内側移行部250と、第2の内側移行部252とは、フレア状ヘッド部244を形成する基礎構造に対して増加した断面の幅を有する基礎構造から形成されてもよい。いくつかの実施形態では、内側及び外側移行部、並びに内側及び外側アームを形成する基礎構造の増加した断面の幅は、フレア状ヘッド部244及びヘッド部246の近位に位置する可撓性チップ部232のより緩やかな曲がりを提供することができる。より緩やかな曲がりは、内側及び外側アーム及び/又は内側及び外側移行部に配置されるすべての電極と一様な(例えば、均一な)心臓組織接触をもたらす点で有益となり得る。
【0081】
さらに、可撓性チップ部232の各要素を形成する基礎構造が長方形断面を含むため、様々な解剖の状況に関連して直面する様々な横方向の力(例えば、つまむ)が可撓性チップ部に加えられるとき、可撓性チップ部232に配置される微小電極の各々の間の横方向の間隔を維持することができる。例えば、図1をさらに参照すると、横方向の力が矢印112−1、112−2の方向に可撓性チップ部110に加えられるときでさえ、電極の間隔は、維持される。内側及び外側アームを形成する基礎構造が管状の材料からなるいくつかのアプローチでは、内側及び/又は外側アームに横方向の力が加えられると、アームは、長手軸aaに向かって内側に曲がり得る。例えば、外側アーム103、106が管状の基礎構造を含むとすると、外側アーム103、106は、矢印112−1、112−2の方向に力が加えられることに応じて、長手軸に向かって及び内側アーム104、105に向かって、横方向に内側へ押されるだろう。これにより、外側アームに配置された微小電極と内側アームに配置された微小電極との間隔が減少してしまい、微小電極間の干渉をもたらす。しかしながら、本開示の実施形態は、内側アームと外側アームとの間及び内側アームと外側アームに配置される微小電極の間に、間隔を維持することができる。
【0082】
一例では、本明細書に議論されるように、また図2Aから3Dに関連して議論されるように、内側アーム104、105及び外側アーム103、106を形成する基礎構造は、長方形断面を有してもよい。例えば、内側アーム104、105及び外側アーム103、106を形成する基礎構造は、ヘッド部を形成する基礎構造の横方向の幅に対して増加した横方向の幅を有してもよい。加えて、横方向の幅の寸法は、内側アーム104、105及び外側アーム103、106を形成する基礎構造の厚みの寸法より大きくてもよい。これにより、外側アーム103、106が長手軸aaに向かって内側へ曲がることが防止でき、したがって、微小電極102の間の横方向の間隔を維持することができる。例えば、矢印112−1、112−2の方向における横方向の力の存在下で、第1の外側アーム103に配置される第1の微小電極102−1と第1の内側アーム104に配置される第3の微小電極102−3との間で横方向の間隔が維持される。同様に、矢印112−1、112−2の方向における横方向の力の存在下で、第1の外側アーム103に配置される第2の微小電極102−2と第1の内側アーム104に配置される第4の微小電極102−4との間で横方向の間隔が維持される。
【0083】
横方向に曲がる代わりに、図7Aから図7Dに関連してさらに議論されるように、内側基礎構造及び/又は外側基礎構造は、上向きに又は下向きに曲がってもよく、それによって電極が電極に接触することを回避する。図7Aは、本開示の様々な実施形態による、第1の曲げ状態262−1及び第2の曲げ状態262−2における高密度電極マッピングカテーテル260の正面図を示す。高密度電極マッピングカテーテル260は、外側基礎構造から形成される外側部分264を含む。本明細書に議論されるように、外側基礎構造は、長方形断面を有する要素から形成されてもよい。高密度電極マッピングカテーテル260は、内側部分280(図7B及び図7Dに示される)を外側部分264と連結する遠位カプラー268と、カテーテルシャフト282(図7B及び図7Dに示される)の遠位端に配置される連結部材266を含んでもよい。図示されるように、外側部分264に加えられる横方向の力の量がゼロであるとき、外側部分264の基礎構造は、高密度電極マッピングカテーテル260の長手軸に対して横方向に延びる、第1の曲げ状態262−1(例えば、自然な曲げ状態)であってもよい。しかしながら、横方向の力が矢印270−1、270−2の方向に外側部分264に加えられると、外側部分は、透かして図示されるように、第2の曲げ状態262−2へ上向きに曲がってもよい。したがって、外側部分264は、高密度電極マッピングカテーテル260の長手軸に向かって内側へ横方向に曲がるよりも、第2の曲げ状態262−2へと上向きに曲がってもよい。
【0084】
図2Bは、本開示の様々な実施形態による、図7Aの第2の曲げ状態262−2にある高密度電極マッピングカテーテル260の斜視図を示す。高密度電極マッピングカテーテル260は、図7Aに関連して議論された特徴、例えば、高密度電極マッピングカテーテル260が、外側部分264と、内側部分280と、遠位カプラー268と、連結部材266と、カテーテルシャフト282とを含むこと、を含む。図示されるように、外側部分264及び内側部分280は、高密度電極マッピングカテーテル260(例えば、外側部分264及び/又は内側部分280)に横方向の力が加えられることに応じて、上向きに曲げられてもよい。一例では、高密度電極マッピングカテーテル260の第1の外側アーム282と第2の外側アーム288とを形成する基礎構造、及び第1の内側アーム284と第2の内側アーム286とを形成する基礎構造が、長方形断面を有する(例えば、厚みに対して増加した横方向の幅を有する)ため、第1及び第2の外側アーム282、288は、高密度電極マッピングカテーテル260の長手軸に向かって内側へ横方向に曲がる代わりに、上向きに曲がってもよい。
【0085】
図7Cは、本開示の実施形態による、第1の曲げ状態262−1及び第3の曲げ状態262−3における図7A及び図7Bに示される高密度電極マッピングカテーテル260の正面図である。高密度電極マッピングカテーテル260は、外側基礎構造から形成される外側部分264と、カテーテルシャフト282の遠位端に配置される連結部材266(図7B及び図7Dに示される)と、内側部分280(図7B及び図7Dに示される)を外側部分264と連結する遠位カプラー268と、を含む。図示されるように、外側部分264に加えられる横方向の力の量がゼロであるとき、外側部分264の基礎構造は、高密度電極マッピングカテーテル260の長手軸に対して横方向に延びる、第1の曲げ状態262−1(例えば、自然な曲げ状態)であってもよい。しかしながら、横方向の力が矢印270−1’、270−2’の方向に外側部分264に加えられると、外側部分264は、透かして図示されるように、第3の曲げ状態262−3へ下向きに曲がってもよい。したがって、外側部分264は、高密度電極マッピングカテーテル260の長手軸に向かって内側へ横方向に曲がるよりも、第3の曲げ状態262−3へ下向きに曲がってもよい。いくつかの実施形態では、高密度電極マッピングカテーテル260の外側部分264又は内側部分280が、下向きに曲がるのか上向きに曲がるのかに関連する決定因子は、横方向の力が外側部分264及び/又は内側部分280に加えられる角度に関連付けられてもよい。
【0086】
図7Dは、本開示の様々な実施形態による、図7Cの第3の曲げ状態262−3における高密度電極マッピングカテーテル260の斜視図を示す。高密度電極マッピングカテーテル260は、図7Cに関連して議論された特徴、例えば、高密度電極マッピングカテーテル260が、外側部分264と、内側部分280と、遠位カプラー268と、連結部材266と、カテーテルシャフト282とを含むこと、を含む。図示されるように、外側部分264及び内側部分280は、高密度電極マッピングカテーテル260(例えば、外側部分264及び/又は内側部分280)に横方向の力が加えられることに応じて、下向きに曲げられてもよい。一例では、高密度電極マッピングカテーテル260の第1の外側アーム282及び第2の外側アーム288を形成する基礎構造、及び第1の内側アーム284及び第2の内側アーム286を形成する基礎構造が、長方形断面を有する(例えば、厚みに対する増加した横方向の幅を有する)ため、第1及び第2の外側アーム282、288は、高密度電極マッピングカテーテル260の長手軸に向かって内側へ横方向に曲がる代わりに、下向きに曲がってもよい。これにより、内側及び外側アームに配置される微小電極の間隔を維持することができる。
【0087】
図8は、本開示の様々な実施形態による、折りたたみ状態における可撓性チップ部304を有する高密度電極マッピングカテーテル300の上面図である。いくつかの実施形態では、高密度電極マッピングカテーテル300は、カテーテルシャフト302を含んでもよい。カテーテルシャフト302は、近位端と遠位端とを含んでもよい。遠位端は、カテーテルシャフト302の遠位端を可撓性チップ部304(例えば、平面アレイ)の近位端に連結する連結部材306を含んでもよい。可撓性チップ部304は、第1の外側アーム308と、第2の外側アーム314と、ヘッド部318と、を含む外側部分を含んでもよく、第1の内側アーム310と、第2の内側アーム312と、フレア状ヘッド部316と、を含む内側部分も含んでもよい。いくつかの実施形態では、ヘッド部318とフレア状ヘッド部316とは、遠位カプラー320を介して、それぞれの遠位端で連結されてもよい。
【0088】
図示されるように、可撓性チップ部304は、格納された状態である。一例では、可撓性チップ部304が体内への導入のためにシース内に格納されているとき、柔軟なチップ部304は、そのような状態であってもよい。シースに可撓性チップ部304を導入する際に、可撓性チップ部304の外側部分及び内側部分は、高密度電極マッピングカテーテル300の長手軸に向かって横方向に圧縮されてもよい。例えば、可撓性チップ部304の外側部分及び内側部分は、シースの内壁によって横方向に圧縮されてもよい。いくつかの実施形態では、内側部分及び外側部分が、可撓性チップ部304の長手軸に向かって横方向に圧縮される際に、内側部分のフレア状ヘッド部316は、真っ直ぐにされてもよい。フレア状ヘッド部316を有さないいくつかのアプローチでは、内側部分及び外側部分が横方向に圧縮されると、可撓性チップ部304の遠位端に、フックが形成されてもよい。本開示の実施形態は、内側部分及び外側部分が横方向に圧縮されるときに伸ばされる弛み部を提供するフレア状ヘッド部316を含んでもよい。例えば、シースを介する挿入及び/又は取り出し中に折りたたまれている際、フレア状遠位ヘッド(例えば、スペード形状部)は、外側のフレームの全長と一致するのに必要な余分な長さを補ってもよく、フックが形成されることを防ぐことができる。
【0089】
本明細書では、様々な装置、システム、及び/又は方法の実施形態が説明される。本開示の追加の様態は、ここに添付される付録Aの内容のレビューに基づいて明らかとなるだろう。本明細書で説明され、添付図面に示された実施形態の全体的な構造、機能、製造、及び使用の完全な理解を提供するために、多数の特定の詳細が示される。しかしながら、実施形態が、そのような特定の詳細なしで実践され得ることが、当業者によって理解されよう。他の場合には、本明細書で説明される実施形態を不明瞭にしないように、周知の動作、構成要素、及び要素は、詳細には説明されなかった。当業者は、本明細書で説明され図示された実施形態が、非限定的な例であることを理解し、したがって、本明細書で開示される特定の構造的詳細及び機能的詳細は、代表的なものであって、必ずしも添付の特許請求の範囲のみによって定義される実施形態の範囲を限定しないものであることが、了解され得る。
【0090】
本明細書全体を通しての「様々な実施形態」、「いくつかの実施形態」、「一実施形態」、もしくは「実施形態」などへの言及は、実施形態に関連して説明される特定の特徴、構造、又は特性が、少なくとも一つの実施形態に含まれることを意味する。したがって、本明細書全体を通して所々で出現する「様々な実施形態で」、「いくつかの実施形態で」、「一実施形態で」、もしくは「実施形態で」などの句は、必ずしもすべて同一の実施形態に言及するものではない。さらに、特定の特徴、構造、又は特性が、一つ又は複数の実施形態において任意の適切な形で組み合わされ得る。したがって、組合せが非論理的又は機能不能ではない限り、一実施形態に関連して図示され又は説明される特定の特徴、構造、又は特性は、全体的に又は部分的に、限定されることなく、一つ又は複数の他の実施形態の特徴、構造、又は特性と組み合わされてよい。
【0091】
本明細書全体を通して、「近位」及び「遠位」という用語が、患者を治療するのに使用される器具の一端を操作する臨床医を基準にして使用されてもよいことを了解されたい。「近位」という用語は、器具のうちで臨床医に最も近い部分を指し、「遠位」という用語は、臨床医から最も遠くに配置された部分を指す。簡潔さ及び明瞭さのために、「垂直」、「水平」、「上」、及び「下」などの空間的用語が、図示の実施形態に関して本明細書で使用される場合があることをさらに了解されたい。しかしながら、手術器具は、様々な方位及び位置で使用されてよく、これらの用語は、限定的、絶対的であることを意図したものではない。
【0092】
高密度電極マッピングカテーテルの少なくとも一つの実施形態が、ある度合の詳細を伴って上述されたが、当業者は、本開示の趣旨又は範囲から逸脱せずに、開示された実施形態に関して多数の変更を行うことができる。すべての方向に関する言及(例えば、上側、下側、上向き、下向き、左、右、左向き、右向き、最上部、最下部、上、下、垂直、水平、時計回り、及び反時計回り)は、本開示の読み手による理解を助けるために識別目的のために使用されるのみであって、特にデバイスの位置、方位、又は使用に関する限定を創造するものではない。接合に関する言及(例えば、固定される、取り付けられる、結合される、接続されるなど)は、広義に解釈されるべきであり、要素間の接続及び要素間の相対移動との間に中間部材を含んでもよい。このように、接合に関する言及は、必ずしも、二つの要素が直接接続され、互いに固定された関係にあることを暗示するものではない。上記の説明に含まれるか又は添付図面に示されたすべての事項が、例示的であるのみであって、限定的なものではないものと解釈されなければならないことが意図される。詳細又は構造の変更が、添付の特許請求の範囲で定義される本開示の趣旨から逸脱せずに行われてもよい。
【0093】
参照によって本明細書に組み込まれると言われるすべての特許、公告、又は他の開示資料は、全体的に又は部分的に、組み込まれた資料が本開示で示される既存の定義、言明、又は他の開示材料と対立しない範囲に限って本明細書に組み込まれる。したがって、必要な範囲まで、本明細書で明示的に示される開示は、参照によって本明細書に組み込まれるいかなる対立する資料にも取って代わる。参照によって本明細書に組み込まれると言われるが、本明細書で示される既存の定義、言明、又は他の開示材料と対立するいかなる資料又はその一部は、組み込まれる資料と既存の開示材料との間に対立が生じない範囲に限って組み込まれる。
以下の項目は、国際出願時の特許請求の範囲に記載の要素である。
(項目1)
可撓性カテーテルチップであって、
チップ長手軸を規定する内側基礎構造であって、第1の長方形断面を含む第1の連続要素から形成される前記内側基礎構造と、
前記チップ長手軸に沿って延びる外側基礎構造であって、第2の長方形断面を含む第2の連続要素から形成される前記外側基礎構造と、を備える、可撓性カテーテルチップ。
(項目2)
前記内側基礎構造は、
前記チップ長手軸に沿って延びる第1の近位内側取付アーム及び第2の近位内側取付アームを含む、請求項1に記載の可撓性カテーテルチップ。
(項目3)
前記内側基礎構造は、
前記第1の近位内側取付アームから遠位に延びる第1の内側アーム基礎構造と、
前記第2の近位内側取付アームから遠位に延びる第2の内側アーム基礎構造と、を含む、請求項2に記載の可撓性カテーテルチップ。
(項目4)
前記内側基礎構造は、前記第1及び前記第2の内側基礎構造の遠位端に連結されるフレア状ヘッド部を含む、請求項3に記載の可撓性カテーテルチップ。
(項目5)
前記外側基礎構造は、
前記チップ長手軸に沿って延びる第1の近位外側取付アーム及び第2の近位外側取付アームを含む、請求項2に記載の可撓性カテーテルチップ。
(項目6)
前記第1の近位内側取付アーム及び前記第1の近位外側取付アームの対向する面は、フレーム固定の第1のセットを含み、
前記第2の近位内側取付アーム及び前記第2の近位外側取付アームの対向する面は、前記フレーム固定の第1のセットに対応するフレーム固定の第2のセットを含む、請求項5に記載の可撓性カテーテルチップ。
(項目7)
前記フレーム固定の第1のセット及び前記フレーム固定の第2のセットは、互いに連結するように構成される、請求項6に記載の可撓性カテーテルチップ。
(項目8)
前記フレーム固定の第1のセットは、前記第1の近位内側取付アーム及び前記第1の近位外側取付アームの前記対向する面から延びる複数の連結タブを含み、
前記フレーム固定の第2のセットは、前記第2の近位内側取付アーム及び前記第2の近位外側取付アームの前記対向する面から延びる複数の連結タブを含む、請求項7に記載の可撓性カテーテルチップ。
(項目9)
前記複数の連結タブは、前記第1の近位内側取付アームと前記第1の近位外側取付アームとの間、及び、前記第2の近位内側取付アームと前記第2の近位外側取付アームとの間で、長手方向に交互に現れる、請求項8に記載の可撓性カテーテルチップ。
(項目10)
前記内側基礎構造の遠位端は、前記外側基礎構造の遠位端に、遠位カプラーで連結される、請求項1に記載の可撓性カテーテルチップ。
(項目11)
前記内側基礎構造及び前記外側基礎構造は、ニチノールから形成される、請求項1に記載の可撓性カテーテルチップ。
(項目12)
一体型電極構造であって、
近位端及び遠位端を備えるカテーテルシャフトであって、カテーテルシャフト長手軸を規定する前記カテーテルシャフトと、
前記カテーテルシャフトの前記遠位端に隣接して位置される可撓性チップ部であって、可撓性枠組みを備える前記可撓性チップ部と、を備え、
前記可撓性枠組みは、
前記シャフト長手軸に沿って延びる第1の連続要素であって、第1の長方形断面を含む前記第1の連続要素を含む内側基礎構造と、
前記シャフト長手軸に沿って延びる第2の連続要素であって、第2の長方形断面を含む前記第2の連続要素を含む外側基礎構造と、
前記内側基礎構造の遠位端と前記外側基礎構造の遠位端とを連結する遠位カプラーと、を含む、一体型電極構造。
(項目13)
前記内側基礎構造の近位内側部分及び前記外側基礎構造の近位外側部分のそれぞれは、フレーム固定部を含む、請求項12に記載の一体型電極構造。
(項目14)
前記フレーム固定部は、さね継ぎ構造(tongue and groove structure)を含む、請求項13に記載の一体型電極構造。
(項目15)
複数の電極は、前記内側基礎構造及び前記外側基礎構造に配置される、請求項12に記載の一体型電極構造。
(項目16)
医療装置であって、
近位端及び遠位端を備えるカテーテルシャフトであって、カテーテルシャフト長手軸を規定する前記カテーテルシャフトと、
可撓性枠組みを備える可撓性チップ部と、を備え、
前記可撓性枠組みは、
前記カテーテルシャフトの前記遠位端に取り付けられる一対の近位内側取付アームを含む内側基礎構造と、
前記カテーテルシャフトの前記遠位端に取り付けられる一対の近位外側取付アームを含む外側基礎構造と、を含み、
前記近位内側取付アームのそれぞれは、内側フレーム固定部を含み、
前記近位外側取付アームのそれぞれは、前記内側フレーム固定部に対応する外側フレーム固定部を含む、医療装置。
(項目17)
前記内側基礎構造は、前記一対の近位内側取付アームから遠位に延びる一対の内側アームと、
前記一対の内側アームの遠位端に連結されるフレア状ヘッド部と、を含む請求項16に記載の医療装置。
(項目18)
前記外側基礎構造は、前記一対の近位外側取付アームから遠位に延びる一対の外側アームと、
前記一対の外側アームの遠位端に連結されるヘッド部と、を含む請求項17に記載の医療装置。
(項目19)
前記フレア状ヘッド部及び前記ヘッド部は、遠位カプラーを介して連結される、請求項18に記載の医療装置。
(項目20)
前記ヘッド部を形成する前記基礎構造の長手方向の幅は、前記外側アームのそれぞれを形成する前記基礎構造の横方向の幅より小さく、
前記フレア状ヘッド部を形成する前記基礎構造の長手方向の幅は、前記内側アームのそれぞれを形成する前記基礎構造のそれぞれの横方向の幅より小さい、請求項18に記載の医療装置。
図1A
図1B
図2A
図2B
図2C
図2D
図2E
図2F
図3A
図3B
図3C
図3D
図4
図5A
図5B
図6
図7A
図7B
図7C
図7D
図8