(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6641008
(24)【登録日】2020年1月7日
(45)【発行日】2020年2月5日
(54)【発明の名称】携帯型電気エネルギー貯蔵装置の熱管理のためのシステムおよび方法
(51)【国際特許分類】
H01M 10/6566 20140101AFI20200127BHJP
H02J 7/00 20060101ALI20200127BHJP
H02J 50/10 20160101ALI20200127BHJP
H02J 50/12 20160101ALI20200127BHJP
H05K 7/20 20060101ALI20200127BHJP
H01M 10/613 20140101ALN20200127BHJP
H01M 10/615 20140101ALN20200127BHJP
H01M 10/625 20140101ALN20200127BHJP
H01M 10/627 20140101ALN20200127BHJP
H01M 10/6563 20140101ALN20200127BHJP
H01M 10/6568 20140101ALN20200127BHJP
H01M 10/6556 20140101ALN20200127BHJP
H01M 10/633 20140101ALN20200127BHJP
【FI】
H01M10/6566
H02J7/00 301Z
H02J7/00 301D
H02J50/10
H02J50/12
H05K7/20 H
!H01M10/613
!H01M10/615
!H01M10/625
!H01M10/627
!H01M10/6563
!H01M10/6568
!H01M10/6556
!H01M10/633
【請求項の数】19
【全頁数】18
(21)【出願番号】特願2018-523486(P2018-523486)
(86)(22)【出願日】2016年11月9日
(65)【公表番号】特表2019-508837(P2019-508837A)
(43)【公表日】2019年3月28日
(86)【国際出願番号】US2016061159
(87)【国際公開番号】WO2017083405
(87)【国際公開日】20170518
【審査請求日】2018年7月4日
(31)【優先権主張番号】62/253,038
(32)【優先日】2015年11月9日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】514022545
【氏名又は名称】ゴゴロ インク
(74)【代理人】
【識別番号】100124039
【弁理士】
【氏名又は名称】立花 顕治
(74)【代理人】
【識別番号】100179213
【弁理士】
【氏名又は名称】山下 未知子
(74)【代理人】
【識別番号】100170542
【弁理士】
【氏名又は名称】桝田 剛
(74)【代理人】
【識別番号】100150072
【弁理士】
【氏名又は名称】藤原 賢司
(72)【発明者】
【氏名】ワン ユ ジュン
(72)【発明者】
【氏名】シュー チェン シン
(72)【発明者】
【氏名】チェン チ チュン
【審査官】
佐藤 卓馬
(56)【参考文献】
【文献】
特開平11−354166(JP,A)
【文献】
特開2015−050164(JP,A)
【文献】
特開2005−135743(JP,A)
【文献】
特開平06−223804(JP,A)
【文献】
実開昭63−120534(JP,U)
【文献】
特開2003−143766(JP,A)
【文献】
特開2013−192282(JP,A)
【文献】
実開平02−026288(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01M 10/6566
H02J 7/00
H02J 50/10
H02J 50/12
H05K 7/20
H01M 10/613
H01M 10/615
H01M 10/625
H01M 10/627
H01M 10/633
H01M 10/6556
H01M 10/6563
H01M 10/6568
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
電池充電装置であって、
電池パックを収容するように構成されたレセプタクルを有する電池室と、
流体を供給する流体源と、
第1の熱交換モジュールと
を含み、
前記第1の熱交換モジュールが、
前記レセプタクルの周囲のプレナムであって、前記流体源と流体連通しているチャンバを含む前記プレナムと、
前記チャンバ内に配置された複数のフローガイドと
を含む、
電池充電装置。
【請求項2】
前記チャンバが、前記レセプタクルの周辺部の周囲に延在している、請求項1に記載の電池充電装置。
【請求項3】
前記複数のフローガイドが、前記流体源の近位に配置された前記複数のフローガイドのうち第1のフローガイドによって画定された第1の流れの深さと、前記流体源の遠位に配置された前記複数のフローガイドのうち第2のフローガイドによって形成された第2の流れの深さとを含む可変流路を形成し、前記第1の流れの深さは前記第2の流れの深さとは異なる、請求項1に記載の電池充電装置。
【請求項4】
前記チャンバが、前記プレナムの外壁と、前記プレナムの底壁と、前記電池室の下部側壁と、前記電池室の上部側壁とによって少なくとも部分的に画成される、請求項1に記載の電池充電装置。
【請求項5】
前記電池室の前記上部側壁が円弧状部分を含み、前記円弧状部分の終端部が前記電池室の前記下部側壁から離間している、請求項4に記載の電池充電装置。
【請求項6】
前記周辺部が、第1の周辺部と、前記レセプタクルの長手方向軸を横切る前記第1の周辺部の鏡像である第2の周辺部とを含み、前記第1の周辺部が、前記複数のフローガイドの少なくともいくつかを含み、前記複数のフローガイドの前記少なくともいくつかが、前記流体源の近位にある前記第1の周辺部の第1の端部から前記流体源の遠位にある前記第1の周辺部の第2の端部に向かって減少するそれぞれの第1の流れの深さを形成する、請求項2に記載の電池充電装置。
【請求項7】
前記第2の周辺部が前記複数のフローガイドの少なくともいくつかを含み、前記第2の周辺部に含まれる前記複数のフローガイドの前記少なくともいくつかが、前記流体源の近位にある前記第2の周辺部の第1の端部から前記流体源の遠位にある前記第2の周辺部の第2の端部に向かって減少するそれぞれの第2の流れの深さを形成する、請求項6に記載の電池充電装置。
【請求項8】
前記流体源の近位に配置された仕切り部材をさらに含み、前記仕切り部材は、前記流体源からの前記流体の流れを上流および下流に分岐するように配置される、請求項1に記載の電池充電装置。
【請求項9】
第2の熱交換モジュールをさらに含み、
前記第2の熱交換モジュールが、
電池コネクタと、
前記電池コネクタに結合されたヒートシンクと
を含む、
請求項1に記載の電池充電装置。
【請求項10】
前記電池コネクタおよび前記ヒートシンクに結合されたインタフェースパッドをさらに含む、請求項9に記載の電池充電装置。
【請求項11】
前記インタフェースパッドが、電気的に非導電性の材料を含む、請求項10に記載の電池充電装置。
【請求項12】
前記電池コネクタが、前記インタフェースパッド内まで少なくとも部分的に延在するコネクタピンを含む、請求項10に記載の電池充電装置。
【請求項13】
電池パックを収容するためのレセプタクルを有する電池充電装置によって前記電池パックから熱エネルギーをまたは電池パックに伝達する方法であって、
流体の供給を行うことと、
前記流体を前記レセプタクルの周辺部の周囲に方向付けることと、
前記レセプタクルの前記周辺部の周囲の前記流体の流量分布を制御することと
を含む方法。
【請求項14】
前記レセプタクルの前記周辺部の周囲の前記流体の前記流量分布を制御することは、前記レセプタクルの前記周辺部の周囲に位置するプレナムを介して前記流体を流すことを含み、前記プレナムは前記プレナム内に配置された複数のフローガイドを含む、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
前記電池充電装置の電池コネクタを介して、前記電池パックからヒートシンクへ熱エネルギーを伝導することをさらに含む、請求項13に記載の方法。
【請求項16】
前記電池コネクタおよび前記ヒートシンクに結合されたインタフェースパッドを介して、前記電池充電装置の前記電池コネクタから前記ヒートシンクへ熱エネルギーを伝導することをさらに含む、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
電池充電システムであって、
電池パックを収容するように構成されたレセプタクルを有する電池室と、
流体を供給する流体源と、
第1の熱交換モジュールと
を含み、
前記第1の熱交換モジュールが、
前記レセプタクルの周囲のプレナムであって、前記流体源と流体連通しているチャンバと可変流路とを含む前記プレナムを含む、
電池充電システム。
【請求項18】
前記チャンバ内に配置された複数のフローガイドをさらに含み、前記複数のフローガイドは前記可変流路を形成する、
請求項17に記載の電池充電システム。
【請求項19】
前記複数のフローガイドが、前記流体源の近位に配置された前記複数のフローガイドのうち第1のフローガイドによって画定された第1の流れの深さと、前記流体源の遠位に配置された前記複数のフローガイドのうち第2のフローガイドによって形成された第2の流れの深さとを含み、前記第1の流れの深さは前記第2の流れの深さとは異なる、請求項18に記載の電池充電システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本明細書に記載の実施形態は、車両、家庭用電化製品および他の電動装置などの電動装置に電力を供給するために使用されるような携帯型電気エネルギー貯蔵装置と、携帯型電気エネルギー貯蔵装置内で発生した熱を容易に散逸させるか、または、充電中または充電前に熱を携帯型電気エネルギー貯蔵装置に容易に提供する熱交換システムおよび方法とに関する。
【背景技術】
【0002】
リチウムイオン電池などの電池は、より小型で軽量なユニットに多くのエネルギーを蓄えることが知られている。リチウムイオン電池は、携帯電話、タブレット、ラップトップ、電動工具および他の大電流機器などの携帯型電子機器の電力供給において幅広い用途が見出されている。低重量および高エネルギー密度はまた、リチウムイオン電池をハイブリッド電動車両および完全電動車両での使用にとって魅力的なものにする。
【0003】
いくつかの用途では、複数の個別のリチウムイオン電池が共にパッケージ化されて電池パックを形成する。このような電池パックは、複数の個別のリチウムイオン電池と電池パックの一次の負電気端子および正電気端子とを電気的に接続する電気部品を含む。電池パックの負電気端子および正電気端子は、装置の対応する負電気端子および正電気端子に接続されて、装置に電力を供給することができる。例えば、このような型の電池パックの充電器は、多くの場合、充電される電池パックを収容するための隔室を含む。これらの充電器の電池室は、多くの場合、電池パックによって作動する装置に収容される隔室の複製である。
【0004】
例えば電池パック内の電池が充電工程の段階であるとき、例えば電池溶液内で生じ、かつ熱エネルギーを発生させる可能性のある化学反応のために、電池の温度が上昇する傾向がある。熱エネルギーの発生のために電池の温度が上昇すると、電池の平均寿命および性能に悪影響を及ぼす可能性がある。さらに、電池の温度が特定の温度を超えると、充電効率が低下する可能性があり、電池充電システムが必要以上に多くの電気エネルギーを引き出し、および/または充電時間が増大する原因となり得る。充電工程の間に、電池によって発生した熱を均一に散逸させることは問題であった。例えば電池パック用の充電器は、通常、充電される電池パックを収容する1つ以上の隔室を含む。このような隔室は概して、電池パックの少なくとも一部分を囲む壁を含む。充電工程中に電池によって発生した熱エネルギーを散逸させることは、電池の平均寿命および性能、および/または充電効率に悪影響を及ぼす可能性のある温度以下で電池を維持するのに役立つことができる。電池パックが複数の個別の電池セルを含む場合、充電工程中に発生した熱エネルギーを電池パックから均一に散逸させることにより、例えば個別の電池セルなどの電池パックの局所的部分が不必要に高温に達する。
【0005】
他の用途、特に寒冷地では、電池パックの温度が特定の温度を下回る可能性があるので、電池が所望の性能レベルを損なう傾向があり、電池の寿命に悪影響を及ぼすことがある。例えばいくつかの電池では、低温により電解液の凍結が起こることがあり、電池を収容している筐体にさらに損傷を与える可能性がある。さらに、低温では、特定の化学反応により現在の生産量が低下する可能性があり、したがって利用可能なエネルギーの損失を招く。充電工程中または充電工程前に熱エネルギーを電池パックに均一に供給することにより、不必要に温度が低下している例えば個別の電池セルなどの電池パックの局所的部分を低減することができる。
【発明の概要】
【0006】
燃焼機関に代わる排気管のゼロ排出は、大気質ひいては多くの人々の健康に大きな恩恵をもたらす。
【0007】
完全電動車両の排気管のゼロ排出の恩恵は評価されているが、多くの人々による完全電動車両の採用は遅れている。その理由の1つは、携帯型電気エネルギー貯蔵装置の性能および平均寿命に与える影響を最小限にして、完全電動車両またはハイブリッド車両に迅速に、かつ繰り返し電力を供給するために使用される携帯型電気エネルギー貯蔵装置を再充電する必要があることだと考えられている。
【0008】
本明細書に記載の手法は、特に、電気装置に電力を供給するために使用される携帯型電気エネルギー貯蔵装置の充電または再充電に関しているので、排気管のゼロ排出技術の採用が制限されているいくつかの問題に対処することができる。
【0009】
例えば、本明細書に記載の主題は、例えば電池または電池パックなどの携帯型電気エネルギー貯蔵装置で発生した熱エネルギーを散逸させるか、または、このような携帯型電気エネルギー貯蔵装置が、充電中または再充電中に電力を供給される前、または充電中または再充電中に電力を供給される際に、携帯型電気エネルギー貯蔵装置に熱エネルギーを供給する熱交換システム、装置およびモジュールを有する、携帯型電気エネルギー貯蔵装置の充電装置、システムおよび方法に関する。概して、本明細書に記載の例示的な実施形態は、散逸されない場合には、携帯型電気エネルギー貯蔵装置の平均寿命および性能および/または充電効率悪影響を及ぼす可能性のある温度まで、(携帯型電気エネルギー貯蔵装置に収容されている個別の携帯型電気エネルギー貯蔵セルを含む)携帯型電気エネルギー貯蔵装置の温度が上昇する原因となる熱エネルギーを散逸させながら、携帯型電気エネルギー貯蔵装置を効率的に充電することができる効率的で小型のシステム、装置および方法を提供する。代替的には、本明細書に記載の例示的な実施形態は、熱エネルギーを携帯型電気エネルギー貯蔵装置に供給して、携帯型電気エネルギー貯蔵装置の平均寿命および性能および/または充電効率に悪影響を及ぼす所定の閾値温度以下で温度を維持することができる効率的で小型のシステム、装置および方法を提供する。
【0010】
本明細書に記載の例示的な実施形態は、概して電池充電装置を含む。電池充電装置は、電池パックを収容するように構成されたレセプタクルと、冷却流体を供給するように構成された流体源とを有する電池室を含むことができる。電池充電装置はまた、第1の熱交換モジュールを含むことができる。第1の熱交換モジュールは、レセプタクルの周囲にプレナムを含み、プレナムは、流体源と流体連通しているチャンバと、チャンバ内に配置された複数のフローガイドとを含むことができる。電池充電装置はまた、第2の熱交換モジュールを含むことができる。第2の熱交換モジュールは、電池コネクタプラグと、電池コネクタプラグに熱的に結合されたヒートシンクとを含むことができる。
【0011】
電池充電システムの実施形態は、電池パックを収容するように構成されたレセプタクルと、冷却流体を供給するように構成された流体源と、第1の熱交換モジュールとを有する電池室を含むことができる。第1の熱交換モジュールは、レセプタクルの周囲にプレナムを含み、プレナムは、流体源と流体連通しているチャンバと可変流路とを含むことができる。
【0012】
電池充電工程の間に熱エネルギーを電池パックから伝達されるか、または熱エネルギーを電池パックに伝達するシステムの実施形態は、電池コネクタと、電池コネクタに熱的に結合されたヒートシンクと、電池コネクタおよびヒートシンクに熱的に結合されたインタフェースパッドとを含むことができる。インタフェースパッドは、電池コネクタとヒートシンクとの間に位置することができる。
【0013】
電池パックを受け入れるためのレセプタクルを有する電池充電装置による電池パックの充電中に電池パックから熱エネルギーを伝達するか、または電池パックに熱エネルギーを伝達する方法の実施形態は、流体供給を行うことと、流体をレセプタクルの周辺部の周囲に方向付けることとを含むことができる。この方法はまた、レセプタクルの周辺部の周囲の流体の流量分布を制御することを含むことができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図面において、同一の参照符号は同様の要素を示す。図面中の要素のサイズおよび相対位置は、必ずしも一定の縮尺で描かれていない。例えば、様々な要素および角度の形状は一定の縮尺で図示されておらず、これらの要素のうちのいくつかは、図面の視認性を改善するように任意に拡大され配置される。さらに、図示の要素の特定の形状は、特定の要素の実際の形状に関する任意の情報を伝達することを意図するものではなく、図面における認識を容易にするためにのみ選択されたものである。
【0015】
【
図1】本明細書に記載の主題の非限定的な実施形態による、電池充電システムの斜視図である。
【
図2】
図1の電池充電システムの部分断面斜視図である。
【
図3A】本明細書に記載の主題の非限定的な一実施形態による、
図1の電池充電システムの熱交換モジュールの特定の特徴を示す、
図1の電池充電システムの一部分の詳細斜視図である。
【
図3B】本明細書に記載の主題の非限定的な一実施形態による、
図1の電池充電システムの別の熱交換モジュールの特定の特徴を示す、
図1の電池充電システムの一部分の詳細斜視図である。
【
図4】本明細書に記載の主題の非限定的な一実施形態による、プレナムの特定の特徴を示す、
図1の電池充電システムの一部分の斜視図である。
【
図5】線5−5による、
図4に示す電池充電システムの一部分の断面図である。
【
図6】
図4に示す電池充電システムの一部分の部分断面斜視図である。
【
図7A】
図4に示す電池充電システムの一部分の別の部分断面斜視図である。
【
図7B】
図4に示す電池充電システムの一部分の別の部分断面斜視図である。
【
図8】本明細書に記載の主題の非限定的な別の実施形態による、電池充電システムの一部分の断面図である。
【
図9】本明細書に記載の主題の非限定的な別の実施形態による、電池充電システムの一部分の斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
本開示の特定の実施形態が例示のために本明細書に記載されているが、本開示の精神および範囲から逸脱することなく様々な変更がなされ得ることが理解される。したがって、本開示は、添付の特許請求の範囲を除いて限定されない。
【0017】
以下の説明では、開示された様々な実施形態の完全な理解を提供するために、ある特定の詳細を記載する。しかし、当業者であれば、これらの特定の詳細の1つ以上を用いることなく、または他の方法、構成要素、材料などを用いて実施形態を実施することができることを理解するであろう。他の例では、携帯型電気エネルギー貯蔵装置、電池、スーパーキャパシタまたはウルトラキャパシタ、電気端子、携帯型電気エネルギー貯蔵装置によって作動する装置、携帯型電気エネルギー貯蔵装置を充電するための装置、携帯型電気エネルギー貯蔵装置を電気的に接続するための電気コネクタ、および、このような携帯型電気エネルギー貯蔵装置またはこのような携帯型電気エネルギー貯蔵装置を充電するための装置によって作動する装置に関連付けられた公知の構造は、実施形態の不必要に曖昧な説明を回避するように、詳細に図示されていないかまたは説明されていない。
【0018】
文脈上他の意味が必要とされない限り、明細書および以下の特許請求の範囲を通じて、「含んでいる」および「含み」などの「含む」という語およびその変形は、「含むがこれらに限定されない」として広く包括的な意味で解釈されるべきである。
【0019】
本明細書を通じて、「一実施形態」または「実施形態」とは、実施形態に関連して説明した特定の特徴、構造または特性が少なくとも1つの実施形態に含まれることを意味する。したがって、本明細書を通じた様々な箇所において「一実施形態では」または「実施形態では」という表現が出現した場合、これらの表現は必ずしも全て同じ態様を参照しているわけではない。さらに、特定の特徴、構造、または特性を、本開示の1つ以上の態様において任意の適切な方法で組み合わせてもよい。
【0020】
第1、第2、および第3などの序列の使用は、必ずしも順位付けされた秩序感覚を示唆しておらず、むしろ動作または構造の複数の例を単に区別するものであってもよい。
【0021】
図面において、同一の参照符号は同様の特徴または要素を示す。図面の特徴のサイズおよび相対位置は、必ずしも一定の縮尺で描かれていない。
【0022】
携帯型蓄電装置または携帯型電気エネルギー貯蔵装置とは、電力を貯蔵し、かつ貯蔵電力を放出することができる任意の装置を意味し、例えば電池、およびスーパーキャパシタまたはウルトラキャパシタを含むがこれらに限定されない。電池とは、充電式電池または二次電池セルなどの単一または複数の化学蓄電池を意味し、例えばニッケルカドミウム合金またはリチウムイオン電池セルが挙げられるが、これらに限定されない。ニッケルカドミウム合金またはリチウムイオン以外の化学物質もまた、電池または化学蓄電池への言及に含まれる。電池パックとは、複数の個別の化学蓄電池を含む装置を意味する。
【0023】
本明細書全体にわたる電動装置への言及は、携帯型電気エネルギー貯蔵装置が電力を供給することができる装置と、例えば携帯型電気エネルギー貯蔵装置を充電するための装置などの携帯型電気エネルギー貯蔵装置以外の供給源から電力を供給される装置とを含む。
【0024】
ここで、
図1および2を参照して、非限定的な一実施形態による電池充電システム10が示されている。電池充電システム10は、各々が電池パック14を収容するように構成された1つ以上の電池室12を含むハウジング11を含む。各電池パック14は、図示されていないが、例えば電池などの1つ以上の個別の携帯型電気エネルギー貯蔵装置を収容する電池パックハウジング13を含む。これらの個別の携帯型電気エネルギー貯蔵装置を、単一または複数の層を含む異なる構成に配置することができ、各層は、1つ以上の個別の電気エネルギー貯蔵装置を含む。各電池室12は、レセプタクル16と電気コネクタ18とを含む。いくつかの実施形態では、
図1から
図3Aに示すように、電気コネクタ18は電気コネクタプラグを含むことができる。他の実施形態では、電気コネクタ18は、1つ以上の電池パック14を充電することが可能な無線充電パッドを含むことができる。例えば、無線充電パッドは、1つ以上のコイル(例えば、近距離通信(NFC)コイルまたは無線充電コイル)を含むことができ、充電される受信機に結合することができる。受信機は、例えば電池パック14、および1つ以上のアンテナ(例えばNFCアンテナ)、コイル、通信および電力伝送リンク、および他の構成要素などの充電される装置を含むことができ、これらの装置は無線充電パッドに結合されて、受信機と無線充電パッドとの誘導結合を容易にする磁場を生成する。さらに概して、このような特徴を有する例示的な実施形態は、物理的かつ電気的に結合しない電磁場および直接磁気結合を介して電池パック14の充電を容易にすることができる。
【0025】
レセプタクル16および電気コネクタ18は、電池パック14と協働して、例えば電池パック14の充電用電流の伝導的供給を容易にするために、電池パック14を電源に電気的に結合する。例えば、図示されていないが、電池パック14は、電気コネクタ18を収容して電気コネクタ18と協働するレセプタクルを含んで、電池パック14を電池パック室12内の電気コネクタ18に電気的かつ熱的に結合することができる。このようにして、電池パック14は、例えば壁コンセントコネクタ15を介した電気コネクタ18と配電盤との間の電気的接続を介して、電池パック14に電流を供給することができる充電工程を経ることができる。しかし、代替的実施形態では、電池パック14は、例えば上述したような電池パック14を含む受信機に結合された無線充電パッドを介して、誘導結合または磁気共鳴によって充電工程を経ることができる。
【0026】
充電工程中に電池パック14に電流が流れると、充電工程中に電池溶液内で生じる化学反応により、熱エネルギーが電池内に部分的に発生することがある。電池パック14内の個別の電池セルの温度が特定の閾値温度を超えて上昇する場合、電池セルは、例えば電池充電容量が損失する形態で不可逆的な劣化を被る可能性があり、および/または、電池を充電するのにより多くの電流が必要となり、および/または電池を充電するのに長い時間が必要となるようなより低い充電効率を呈する可能性がある。一例として、ニッケル系電池セルを含む電池パックなどのいくつかの電池パックでは、特定の閾値温度(例えば45℃)を超える温度が酸素発生を低下させる可能性があり、充電受入性を損なう可能性がある。さらなる例として、リチウム系電池セルを含む電池パックなどのいくつかの電池パックは、特定の閾値温度を超える温度(例えば55℃〜60℃の範囲の閾値温度を超える温度)に長時間さらされることによって耐久性を損なう可能性がある。例えば電池セルを、例えば高充電状態などの異なる充電状態で閾値温度を超える温度にさらすことにより、電池セルの性能および耐久性に損害を与える可能性がある。電池セルの性能および耐久性に対する損害には、容量の低減、寿命の短縮、充電受入性の低下、充電に要するより長い時間、充電率の低下および充電効率の低下が含まれる。さらなる例として、電池セルを閾値温度より低い温度にさらすことにより、所望の性能レベル、電池セル容量および平均寿命が減少するかまたは低下する可能性がある。本明細書に記載の電池充電システム(例えば、電池充電システム10、110、210)の様々な実施形態は、充電工程によって発生した熱エネルギーを散逸させることによって充電工程中の温度を特定の所定の閾値温度以下に維持するのを容易にする1つ以上の熱交換モジュールを提供するか、または、電池パック14の温度を特定の所定の閾値温度以上に維持するための熱エネルギーを提供する。
【0027】
ここで
図1、
図2および
図3Aを参照して、電池充電システム10は、第1の熱交換モジュール19および第2の熱交換モジュール21を含む。第1の熱交換モジュール19は概して、熱エネルギーを伝導的におよび/または対流的におよび/または放射状に散逸させることによって、電池パック14からの充電工程中に発生した熱エネルギーの除去を容易にする。第1の熱交換モジュール19は、隔室12の下に配置されたヒートシンク23を含む。ヒートシンク23は、電池室12内に位置する電気コネクタ18に熱的に結合され、電池パック14内で生成された熱エネルギーを、参照符号17が示す略方向へ散逸させる。より具体的には、電気コネクタ18は概して、熱伝導率が高い導電性金属などの導電性材料を含む。このような熱伝導率が高い導電性材料の非限定的な実施形態には、ステンレス鋼、アルミニウム、黄銅、銅、青銅、亜鉛、チタン、またはこれらの金属と他の金属との適切な合金が含まれる。しかし代替実施形態では、上述したように、電気コネクタ18は無線充電パッドを含むことができる。
【0028】
電気コネクタ18は、1つ以上のコネクタピン25を介して(電気コネクタ18とヒートシンク23との間に配置された)プリント回路基板24に電気的および熱的に結合される。1つ以上のコネクタピン25を、例えばはんだ付けによってプリント回路基板24に結合することができ、溶接、締結などの、1つ以上のコネクタピン25をプリント回路基板24に結合する他の手段もまた、本明細書に開示の主題の範囲内にある。1つ以上のコネクタピン25は、概して熱伝導率が高い導電性金属などの導電性材料、例えば電気コネクタ18を含む同種の材料を含む。コネクタピン25の材料の非限定的な実施形態には、ステンレス鋼、アルミニウム、黄銅、銅、青銅、亜鉛、チタン、またはこれらの金属と他の金属との適切な合金が含まれる。さらに、いくつかの実施形態では、1つ以上のコネクタピン25は、電気コネクタ18の材料と同一でも異なっていてもよい材料を含むことができる。
【0029】
インタフェースパッド26は、プリント回路基板24とヒートシンク23との間に配置される。
図3Aに示すように、コネクタピン25はプリント基板24を通ってインタフェースパッド26内に少なくとも部分的に突出している。このようにして、コネクタピン25は、熱エネルギーが電池パック14からインタフェースパッド26に流れるための熱的経路を提供する。インタフェースパッド26はまた、プリント回路基板24の下側の一部に接触し、それによって熱エネルギーがプリント回路基板24からインタフェースパッド26に流れるための熱的経路を提供することができる。無線充電パッドを含む他の実施形態では、インタフェースパッド26は、無線充電パッドと接触するか、さらに概して、無線充電パッドと界面で接触することができる。
【0030】
インタフェースパッド26は、概して、電気コネクタ18およびプリント回路基板24をヒートシンク23から電気的に絶縁するように構成される。例えば、いくつかの実施形態では、インタフェースパッド26は、電気絶縁特性を有しかつ熱伝導率が高いエラストマーまたはポリマーを含んでもよい。いくつかの実施形態では、インタフェースパッド26は、例えば黒鉛などの熱伝導材料を含んでいてもよく、外部誘電体層を有するような電気絶縁材料でコーティングされてもよい。このようにして、インタフェースパッド26は、ヒートシンク23への熱伝導経路を提供することができる一方で、ヒートシンク23を電気コネクタ18およびプリント回路基板24から電気的に絶縁することができる。
【0031】
具体的には、インタフェースパッド26は、電池コネクタ18、プリント回路基板24およびインタフェースパッド26を介して、熱エネルギーを電池パック14からヒートシンク23へ熱伝導するように構成される。
図2および
図3Aに示すように、ヒートシンク23は、熱伝導、熱対流および/または熱放射によって伝導的に伝達される熱エネルギーを散逸させるために、比較的大きな表面積を有するようにサイズおよび形状が定められている。ヒートシンク23は、電池パック14から熱エネルギーを消散するのに適した熱伝導率を有するステンレス鋼、アルミニウム、黄銅、銅、青銅、亜鉛、チタン、またはこれらの金属と他の金属との適切な合金を含むことができる。熱エネルギーを電池パック14からヒートシンク23およびインタフェースパッド26を介して散逸させることにより、電池パック14の温度を所定の閾値温度以下に低下させ、かつ維持することができる。
【0032】
電池充電システム10はまた、代替的または追加的に、電池パック14内で発生した熱エネルギーの散逸を容易にする第2の熱交換モジュール21を含むことができるか、または充電工程中または充電工程前に熱エネルギーを電池パック14に供給することができる。熱エネルギーを散逸させることにより、電池パック14内の個々の電池セルの温度を、電池セルの性能および寿命に悪影響を及ぼす閾値温度以下に維持することができる。熱エネルギーを供給することにより、電池パック14内の電池セル内の個々の電池セルの温度を、電池セルの性能および寿命に悪影響を及ぼす閾値温度以上に維持することができる。第2の熱交換モジュール21は、1つ以上の流体源28(
図4)と、電池パック14用のレセプタクル16の周囲に配置されたプレナム30とを含む。例えば冷却ファン29または加熱ファン29などの1つ以上の流体源28は、例えば空気などの流体媒体を供給する。ファン29などの単一または複数の流体源28は、プレナム30と流体連通している。
図1、
図2、
図3Bおよび
図4〜
図7Bを参照すると、例えばファン29などの流体源28およびプレナム30は、電池充電システム10のハウジング11の内部空間に配置されている。ハウジング11はまた、電気コネクタ18および電池室12などの電池充電システム10の様々な他の構成要素を収容している。
図4に示すように、流体源28は、プレナム30に結合されて入口32を画成する一対の側部材31の間に配置される。例えば空気などの流体媒体は、入口32を通ってプレナム30へ参照符号33aおよび33bで示す矢印が示す方向に流れる。本明細書に記載の第2の熱交換モジュール21の実施形態は、流体媒体としての空気を含む一方で、例えば水、または他の液体および気体などの他の流体媒体および関連する流体源もまた、本明細書に開示の主題の範囲内にある。
【0033】
プレナム30は、入口32と流体連通しているチャンバ34を含む。チャンバ34は、流体源28から流体媒体を受け入れる。具体的には、プレナム30は外壁35と底壁36とを含む。外壁35は、プレナム30の第1の端部37からプレナム30の第2の端部38まで、レセプタクル16の長手方向軸3(
図5)に略平行に上方向に延在する。底壁36は、外壁35の第1の端部37からレセプタクル16の長手方向軸3(
図5)に向かって略垂直方向に延び、電池室12の下部側壁40の外面39で終端する。
【0034】
電池室12の下部側壁40および電池室12の上部側壁42は、電池パック14を収容するレセプタクル16を少なくとも部分的に画成する。より具体的には、下部側壁40は外面43と内面45とを含み、上部側壁42は外面44と内面46とを含み、下部側壁40の外面43および上部側壁42の外面44は、電池パック14を収容するレセプタクル16を画成する。プレナム30の下部側壁40の内面45および上部側壁42の内面46、および外壁35および底壁36の内面は共に、流体媒体が通過して流入するチャンバ34を少なくとも部分的に画成する。したがって、流体源28が作動すると、流体媒体は、入口32を介してプレナム30のチャンバ34に入り、参照符号33aおよび33bで示す矢印が示す方向に流れる。流体媒体は、レセプタクル16を取り囲むチャンバ34を通って流れるので、低温環境において加熱ファン、または水などの加熱された流体源、または他の液体および気体を介して、(充電工程中に発生した)熱エネルギーを電池パック14から吸収するか、または熱エネルギーを電池パック14に供給することができる。
【0035】
特に、より具体的に
図3Bおよび
図5を参照すると、上部側壁42は第1の部分48と第2の部分49とを含む。第1の部分48は、第1の部分48の第1の端部50から第1の部分48の第2の端部51まで延在している。第2の部分49は、第1の部分48の第2の端部51から延び、第2の部分49の終端部52で終端している。第2の部分49は略円弧状に延在して、第2の部分49の少なくとも一部と電池室12の下部側壁40の少なくとも一部との間に可変隙間領域53を形成する。
図3Bに示すように、可変隙間領域53は、第2の部分49の終端部52と下部側壁40の一部分との間の隙間Gを含み、下部側壁40の終端部54に近接する隙間G´まで緩やかに減少する。可変隙間領域53は、チャンバ34内の流体が通過することができるノズルのように作用するように、サイズが定められかつ構成されている。チャンバ34内の冷却流体または加熱流体は、プレナム30のチャンバ34と電池室12との間の圧力差によって可変隙間領域53を通過する。例えばチャンバ34の他の領域に対する可変隙間領域53内のより低い圧力などの圧力差により、有利には、可変隙間領域53を出る際の流体媒体の流速が増大する。流体媒体が可変隙間領域53を出る際、流体媒体は、電池パック14に向かって、参照符号55(
図4)で示す矢印が示す方向を含む流れ方向に方向付けられる。この流体媒体の流れは、対流または他の熱伝達原理によって電池パック14から熱エネルギーを吸収し、それによって充電工程中に電池パック14内で発生した熱エネルギーを散逸させることができる。別の実施形態では、この流体媒体の流れは、電池パック14に熱エネルギーを供給して、充電工程中または充電工程前に所定の閾値温度以上の温度を維持することができる。
【0036】
ここで
図4〜
図7Bをさらに具体的に参照すると、プレナム30は、チャンバ34全体にわたり、それによって電池パック14の周囲にわたる、流体媒体の均一な流量分布を容易に促進するようにサイズが定められかつ構成される複数のフローガイド(例えばフローガイド56a〜56h)を含む。プレナム30のチャンバ34内に配置された複数のフローガイド(例えばフローガイド56a〜56h)は、例えば以下にさらに詳細に説明するように可変流路を通る流体媒体の流量を制御することによって、チャンバ34全体にわたって流体媒体の均一な流量分布を促進する。
【0037】
複数のフローガイド(例えばフローガイド56a〜56h)は、プレナム30のチャンバ34内に配置される。具体的には、プレナム30は、第1の周辺部60と、プレナム30の横軸62(
図7A)回りの第1の周辺部60の鏡像である第2の周辺部61とを含む。
図6、
図7Aおよび
図7Bに示すように、説明および図示を明確にするために電池充電システム10の特定の構成要素が削除されている場合、プレナム30は、流体源28の近位に配置され、かつ、プレナム30の横軸62に対して離間している一対の第1のフローガイド56aを含み、第1のフローガイド56aの一方は第1の周辺部60に配置され、第1のフローガイド56aの他方は第2の周辺部61に配置される。プレナム30はさらに、一対の第2のフローガイド56bを含み、第2のフローガイド56bの各々は、それぞれの第1の周辺部60および第2の周辺部61に沿って第1のフローガイド56aから離間している。一対の第2のフローガイド56bの各々はまた、プレナム30の横軸62に対して他方から離間している。同様に、プレナム30はまた、一対の第3のフローガイド56c、一対の第4のフローガイド56d、一対の第5のフローガイド56e、一対の第6のフローガイド56f、一対の第7のフローガイド56gおよび一対の第8のフローガイド56hを含み、第3のフローガイド56c、第4のフローガイド56d、第5のフローガイド56e、第6のフローガイド56f、第7のフローガイド56gおよび第8のフローガイド56hは、それぞれの第1の周辺部60および第2の周辺部61に沿って互いに離間しており、一対の第3のフローガイド56c、一対の第4のフローガイド56d、一対の第5のフローガイド56e、一対の第6のフローガイド56fおよび一対の第7のフローガイド56gの各々は、プレナム30の横軸62に対して他方から離間している。フローガイド56a〜56hは、外壁35(
図3B)からレセプタクル16に向かって、レセプタクル16の長手方向軸3に対して略平行に、かつ、底壁36から上部側壁42の第1の部分48のリップ部64(
図5)の内部表面に向かって延在している。具体的には、例えば
図5に示す第1のフローガイド56aなどのフローガイドは、上部側壁42の第1の部分48のリップ部64の内部表面に向かって、レセプタクル16の長手方向軸3に対して略平行に特定の第1の距離にわたって延在して、第1の流れの深さDを画定する。第2のフローガイド56bは、上部側壁42の第1の部分48のリップ部64の内部表面に向かって、レセプタクル16の長手方向軸3に対して略平行に特定の距離にわたって延在し、特定の第2の距離にわたって延在して、第1の流れの深さDよりも大きい第2の流れの深さを画定する。
図5および
図6に最良に示されているように、フローガイドは、レセプタクル16の第2の部分59の終端部52の下のチャンバ34の断面の全体または実質的な部分を占有している。
【0038】
同様に、第3のフローガイド56cは、第4のフローガイド56dが延在する第4の距離よりも大きい上部側壁42の第1の部分48のリップ部64の内部表面に向かって、レセプタクル16の長手方向軸3に略平行に特定の第3の距離にわたって延在し、第5のフローガイド56eは、第4のフローガイド56dが延在する第4の距離よりも大きい上部側壁42の第1の部分48のリップ部64の内部表面に向かって、レセプタクル16の長手方向軸3に略平行な特定の第5の距離にわたって延在し、第6のフローガイド56fは、第5のフローガイド56eが延在する第5の距離よりも大きい上部側壁42の第1の部分48のリップ部64の内部表面に向かって、レセプタクル16の長手方向軸3に略平行な特定の第6の距離にわたって延在し、第7のフローガイド56gは、第6のフローガイド56fが延在する第6の距離よりも大きい上部側壁42の第1の部分48のリップ部64の内部表面に向かって、レセプタクル16の長手方向軸3に略平行な特定の第7の距離にわたって延在し、第8のフローガイド56hは、第7のフローガイド56gが延在する第7の距離よりも大きい上部側壁42の第1の部分48のリップ部64の内部表面に向かって、レセプタクル16の長手方向軸3に略平行な特定の第8の距離にわたって延在する。
【0039】
このように、フローガイド56a〜56hの各々は、第1の流れの深さDから第8の流れの深さに向かって緩やかに減少する対応する流れの深さを形成する。例えば
図5は、第7の流れの深さD´を示し、第1の流れの深さD未満である第7のフローガイド56gによって形成される流れの深さに対応している。図示の実施形態では、異なるフローガイドによって形成される流れの深さは、第1の流れの深さDから第7の流れの深さD´に向かって緩やかに減少する。第1のフローガイド56aから第8のフローガイド56hまでの流れの可変深さは、可変流路を形成する。流れの深さまたは可変流路は、フローガイド56a〜56hの上流およびフローガイド56a〜56hの下流の流体媒体の流れに圧力差を生成し、および/または、第1の周辺部60および第2の周辺部61の周囲の可変流路に沿って圧力差を生成するように、サイズが定められかつ構成される。具体的には、可変隙間領域53を通る媒体の流量を、第1の周辺部60および第2の周辺部61に沿ってより均一になるように調整するか、または第1の周辺部60および第2の周辺部61に沿って均一ではなくなるように調整することができるように、フローガイドひいては可変流路のサイズを定め、かつこの可変流路を構成して、流体媒体の流量を第1の周辺部60および第2の周辺部61に沿って制御することができる。
【0040】
第1の流れの深さDから第2の流れの深さD´に向かって緩やかに減少する異なるフローガイドによって形成される流れの深さを参照して特定の実施形態を説明してきたが、異なるフローガイドによってもたらされる流れの深さの変化の異なるパターンは、本開示の範囲内であることが理解される。例えば、フローガイドは、各フローガイドが同じ流れの深さをもたらすように同じサイズであってもよく、または多くの異なるパターンで異なる流れの深さをもたらすように異なるサイズであってもよい。所望の流れの深さの特定のパターンは、電池パックのそれぞれの部分が必要とする冷却または加熱の程度に少なくとも部分的に依存する。例えば、可変隙間領域53を流れる流体の量が、冷却または加熱の増加によって最も利益を得る電池パックのそれぞれの部分に隣接して最大となるように、かつ、可変隙間領域53を流れる流体の量が、冷却または加熱の増加によって最も利益を得ない電池パックのそれぞれの部分に隣接して最小となるように、流れの深さを構成することができる。さらに、いくつかの実施形態では、フローガイドを省略することができ、例えばプレナム30の壁の形状、配置、または寸法を変化させるか、修正するかまたは変更して、チャンバ34内の変動する流路を画成することによって、流れの深さに変動をもたらすことができる。
【0041】
図8は他の非限定的な実施形態による電池充電システム110の断面図を示しており、説明および図示を明確にするために、電池充電システム110の特定の構成要素は削除されている。
図8に示す電池充電システム110は、概して、本明細書に記載の電池充電システムの他の実施形態に類似しているが、電池充電システム110が流体媒体の分岐流をもたらす第2の熱交換モジュール121を含む変形例を提供する。より具体的には、第2の熱交換モジュール121は、プレナム30に結合された一対の側部材31の間に配置された、例えば冷却ファン29または加熱ファン29などの流体源28を含む。第2の熱交換モジュール121はまた、側部材31の間に延在する仕切り部材170を含む。仕切り部材170は、側部材31間の空間を、下部の第1の入口174と、上部の第2の入口173とに分離する。
図8に示すように、第1の入口174は、参照符号172で示す矢印が示す流体媒体の第1の流れを受け入れ、第2の入口173は、参照符号171で示す矢印が示す流体媒体の第2の流れを受け入れる。これらの2つの媒体流は、プレナム30のチャンバ34内へ流体媒体の分岐流を提供する。概して、仕切り部材170の位置および形状は、冷却流体媒体の均一な分岐であるか不均一な分岐であるかにかかわらず、流体の所望の分岐流量分布をもたらすように選択することができる。例えばいくつかの態様では、流体媒体の流れの第1の層172および流体媒体の流れの第2の層171が、流体媒体の均一な流量分布または流体媒体の不均一な流量分布を集合的に提供するような任意の方法で、仕切り部材170の位置、サイズまたは形状を調整するか、修正するかまたは変化させることができる。
【0042】
図9は他の実施形態による電池充電システム210の部分斜視図を示しており、説明および図示を明確にするために、電池充電システム210の特定の構成要素は削除されている。
図9に示す電池充電システム210は、概して、本明細書に記載の電池充電システムの他の実施形態に類似しているが、電池充電システム210が例えば冷却ファン229または加熱ファン229などの一対の流体源228を有する、第2の熱交換モジュール221を含む変形例を提供する。より具体的には、流体源228の各々は、プレナム30に結合された側部材281と分割部材282との間に配置される。側部材281および分割部材282は、参照符号233a、233bに対応する矢印が示すように流体媒体がプレナム30のチャンバ34に流れる、対応する入口を画成する。分割部材282の配置および/またはファン229のサイズは、それぞれの流体源からの流体媒体の流量が均一に分布するかまたは不均一に分布するように選択することができる。例えばいくつかの態様では、流体媒体の流量が均一にまたは不均一に分布するような任意の方法で、分割部材282またはファン229の位置、サイズまたは形状を調整するか、修正するかまたは変化させることができる。
【0043】
図4〜
図9に示すフローガイド56a〜56hの実施形態は互いに等間隔に配置されているが、他の実施形態では、フローガイドは互いに不等間隔に配置されていてもよい。流体媒体の均一な流量分布または不均一な流量分布がプレナム30のチャンバ34の周囲で維持されるように、フローガイド56a〜56hの間隔および数を任意の方法で調整するか、修正するかまたは変更して流体媒体の流量を制御することができる。同様に、本明細書に具体的に説明されかつ例示されたフローガイド56a〜56hの実施形態は略多角形からなるが、フローガイド56a〜56hの他の形状、サイズまたは形態は本明細書に開示の主題の範囲内である。例えば、いくつかの実施形態では、フローガイドは、略円筒状または略円弧状の形状を有していてもよい。概して、流体媒体の均一な流量分布または不均一な流量分布がプレナム30のチャンバ34の周囲で維持されるように、フローガイドの他の形状、サイズまたは形態を調整するか、修正するかまたは変更して可変流路を提供し、流体媒体の流量を制御することができる。
【0044】
電池充電システム(例えば電池充電システム10、110、210)は、流体源28に通信可能に結合された1つ以上のコントローラをさらに含んでもよい。例えばファン29の速度または回転方向を制御することによって流体源28からの流体媒体の流量を制御するように、1つ以上のコントローラを構成することができる。
【0045】
コントローラは、流体源28を制御し、かつ駆動するためのマイクロコントローラおよびドライバを含んでもよい。さらに、マイクロコントローラは、マイクロプロセッサ、メモリ、および多種多様なアプリケーションに適用可能なシステムをチップ上に形成するための複数の周辺装置を備えてもよい。例えば電池充電システム(例えば電池充電システム10、110、210)は、流体媒体の流量の特性を決定するために、1つ以上のセンサ、流量計、圧力センサまたは類似の装置を含んでもよい。例えば電池充電システム(例えば電池充電システム10、110、210)は、流体媒体の流量の特性を感知してコントローラに伝達するために、フローガイド(例えばフローガイド56a〜56h)に近接して配置された1つ以上のセンサ、流量計、圧力センサ、または類似の装置を含んでもよい。
【0046】
さらに概して、本明細書に記載の装置、システム、および方法の実施形態を動作させる制御システムは、限定することなく、プロセッサ、マイクロプロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP)、特定用途向け集積回路(ASIC)などの1つ以上の計算装置を含んでもよい。情報を記憶するために、制御システムはまた、揮発性メモリ、不揮発性メモリ、読み出し専用メモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)などの1つ以上の記憶装置を含んでもよい。1つ以上のバスによって記憶装置を計算装置に結合することができる。制御システムはさらに、1つ以上の入力装置(例えば、ディスプレイ、キーボード、タッチパッド、コントローラモジュール、またはユーザ入力用の他の周辺機器)、および出力装置(例えば、ディスプレイ画面、光インジケータなど)を含んでもよい。制御システムは、モータの動作状態を検出するために、本明細書に記載の様々な実施形態による任意の数の異なる装置、システム、および方法を処理するための1つ以上のプログラムを記憶することができる。一実施形態によれば、制御システムは汎用コンピュータシステムの形態で提供されてもよい。コンピュータシステムは、CPU、様々なI/O部品、記憶装置およびメモリなどの構成要素を含んでもよい。I/O部品は、ディスプレイ、ネットワーク接続、コンピュータ可読媒体ドライブ、および他のI/O装置(キーボード、マウス、スピーカなど)を含んでもよい。制御システムマネージャプログラムは、CPUの制御下など、メモリ内で実行されてもよく、本明細書に記載の冷却流体媒体の流量分布を検出しかつ調整する機能を含んでもよい。
【0047】
上述の様々な実施形態を組み合わせて、さらなる実施形態を提供することができる。必要に応じて様々な特許、出願および刊行物の概念を使用してさらに別の実施形態を提供するように、実施形態の態様を変更することができる。
【0048】
上述の詳細な説明を踏まえて、実施形態にこれらの変更および他の変更を施すことができる。概して、以下の特許請求の範囲において、使用される用語は、特許請求の範囲を、明細書および特許請求の範囲に開示される特定の実施形態に限定するものと解釈されるべきではないが、このような特許請求の範囲が権利を有する均等物の全範囲とともに全ての可能な実施形態を含むと解釈されるべきである。したがって、特許請求の範囲は本開示によって制限されない。