(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6641014
(24)【登録日】2020年1月7日
(45)【発行日】2020年2月5日
(54)【発明の名称】一体化ギャップフィラーを備えたプリフォーム
(51)【国際特許分類】
D03D 1/00 20060101AFI20200127BHJP
D03D 25/00 20060101ALI20200127BHJP
D03D 15/12 20060101ALI20200127BHJP
D03D 15/00 20060101ALI20200127BHJP
D03D 11/00 20060101ALI20200127BHJP
B29B 15/08 20060101ALI20200127BHJP
B29C 70/24 20060101ALI20200127BHJP
【FI】
D03D1/00 A
D03D25/00 101
D03D15/12 A
D03D15/12 Z
D03D15/00 A
D03D11/00 Z
B29B15/08
B29C70/24
【請求項の数】36
【全頁数】15
(21)【出願番号】特願2018-534976(P2018-534976)
(86)(22)【出願日】2016年12月22日
(65)【公表番号】特表2019-502037(P2019-502037A)
(43)【公表日】2019年1月24日
(86)【国際出願番号】US2016068279
(87)【国際公開番号】WO2017120060
(87)【国際公開日】20170713
【審査請求日】2018年12月19日
(31)【優先権主張番号】62/274,620
(32)【優先日】2016年1月4日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】508135080
【氏名又は名称】アルバニー エンジニアード コンポジッツ インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100123582
【弁理士】
【氏名又は名称】三橋 真二
(74)【代理人】
【識別番号】100173107
【弁理士】
【氏名又は名称】胡田 尚則
(74)【代理人】
【識別番号】100128495
【弁理士】
【氏名又は名称】出野 知
(74)【代理人】
【識別番号】100146466
【弁理士】
【氏名又は名称】高橋 正俊
(74)【代理人】
【識別番号】100142387
【弁理士】
【氏名又は名称】齋藤 都子
(72)【発明者】
【氏名】ジョナサン ゴーリング
【審査官】
川口 裕美子
(56)【参考文献】
【文献】
特開2004−060058(JP,A)
【文献】
特表2010−524718(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
D03D 1/00
B29B 15/08
B29C 70/24
D03D 11/00
D03D 15/00
D03D 15/12
D03D 25/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の織物層を有する三次元(3D)織物プリフォームであって、前記織物プリフォームは、
一体的に織られた層を含むプリフォームのベースセクションを含み、
前記プリフォームの前記ベースセクションの少なくとも1つの端部は、
少なくとも1つの中央セクション、
一体的に織られた層を含む少なくとも2つの外側セクションを含む、少なくとも3つのセクションに分離され、
前記少なくとも2つの外側セクションは折り曲げられて、前記プリフォームの形状を形成し、そして前記少なくとも1つの中央セクションは前記少なくとも2つの外側セクションの間に形成されるギャップ内に圧縮され又は潰される、三次元(3D)織物プリフォーム。
【請求項2】
前記少なくとも3つのセクションは前記ベースの前記少なくとも1つの部分を切断することによって形成される、請求項1記載のプリフォーム。
【請求項3】
前記少なくとも3つのセクションは前記ベースの前記少なくとも1つの端部を織ることによって形成される、請求項1記載のプリフォーム。
【請求項4】
バインダーピックを用いて前記プリフォームを織り、前記ベースの前記少なくとも1つの端部の側部で省略し、それにより、前記プリフォームの別個のアームを折り曲げて開いたときに二股分岐を形成することができる、請求項1記載のプリフォーム。
【請求項5】
前記少なくとも1つの中央セクションは1つ以上の独立に織られた層を含む、請求項1記載のプリフォーム。
【請求項6】
前記少なくとも1つの中央セクションは2つ以上の一体的に織られた層を含む、請求項1記載のプリフォーム。
【請求項7】
前記少なくとも1つの中央セクションは緯糸繊維とともに織られていない経糸繊維を含む、請求項1記載のプリフォーム。
【請求項8】
前記少なくとも2つの外側セクションは折り曲げられてTプリフォームを形成する、請求項1記載のプリフォーム。
【請求項9】
前記折り曲げられた少なくとも2つの外側セクションは実質的に同一平面状の上面を形成する、請求項8記載のプリフォーム。
【請求項10】
前記ギャップをマトリックス材料が充填し、それにより、前記ギャップの上面は前記折り曲げられた少なくとも2つの外側セクションと実質的に同一平面になる、請求項9記載のプリフォーム。
【請求項11】
前記マトリックス材料はエポキシ、ビスマレイミド、ポリエステル、ビニルエステル、セラミック及びカーボンからなる群より選ばれる、請求項10記載のプリフォーム。
【請求項12】
少なくとも2つの前記3D織物プリフォームは横並びで固定されており、前記少なくとも2つの3D織物プリフォームの少なく2つの隣接する側部はそれらのベース間にギャップを形成する、請求項1記載のプリフォーム。
【請求項13】
前記少なくとも2つの3D織物プリフォームベースの間に形成されるギャップの間にパネルが挿入される、請求項12記載のプリフォーム。
【請求項14】
前記少なくとも2つの3D織物プリフォームは、一緒に織られたTプリフォームであり、前記Tプリフォームの間にクレビスを形成する、請求項12記載のプリフォーム。
【請求項15】
前記3D織物プリフォームの第一の端部及び第二の端部の両方は少なくとも3つのセクションに分離されている、請求項1記載のプリフォーム。
【請求項16】
前記3D織物プリフォームの第一の端部は少なくとも3つのセクションに分離され、前記3D織物プリフォームの第二の端部は、プリフォームがパイ形状(「Π」)であるように織られている、請求項1記載のプリフォーム。
【請求項17】
前記経糸及び緯糸の繊維又はヤーンはガラス、カーボン、セラミック、アラミド及びポリエチレンからなる群より選ばれる材料から作られる、請求項1記載のプリフォーム。
【請求項18】
請求項1記載のプリフォーム、及び、
前記プリフォームを含浸させるマトリックス材料、
を含む、複合材。
【請求項19】
複数の織物層を有する三次元(3D)織物プリフォームを形成する方法であって、
一体的に織られた層を有するベースの第一の部分を形成すること、及び、
少なくとも1つの中央セクションと、
一体的に織られた層を有する少なくとも2つの外側セクションとを含む、少なくとも3つのセクションを有するベースの少なくとも1つの端部を形成すること、及び、
前記少なくとも2つの外側セクションを折り曲げて、前記プリフォームの形状を形成すること、及び、
前記少なくとも2つの外側セクションの間に形成されたギャップ内に前記少なくとも1つの中央セクションを圧縮し又は潰すこと、
を含む方法。
【請求項20】
前記少なくとも3つのセクションは前記プリフォームの前記第二のセクションをL軸に沿って切断することによって形成される、請求項19記載の方法。
【請求項21】
前記少なくとも3つのセクションは前記ベースの前記第二の部分を織ることによって形成される、請求項19記載の方法。
【請求項22】
前記プリフォームを織る際にバインダーピックを用い、前記ベースの前記第二の部分の側部でバインダーピックを省略することによって少なくとも3つのセクションを形成し、前記プリフォームの別個のアームが折り曲げられて開放されたときに、二股分岐を形成することができる、請求項19記載の方法。
【請求項23】
前記少なくとも1つの中央セクションの1つ以上の層は独立に織られる、請求項19記載の方法。
【請求項24】
前記少なくとも1つの中央セクションの2つ以上の層は一体的に織られる、請求項19記載の方法。
【請求項25】
前記少なくとも1つの中央セクションは緯糸繊維とともに織られていない経糸繊維を含む、請求項19記載の方法。
【請求項26】
前記少なくとも2つの外側セクションを折り曲げてTプリフォームを形成すること、及び、
前記少なくとも2つの外側セクションの間でギャップ内に、織られていない繊維を圧縮又は潰すことを含む、請求項25記載の方法。
【請求項27】
前記少なくとも2つの外側セクションの前記折り曲げ部分の表面は実質的に同一平面状にある、請求項26記載の方法。
【請求項28】
少なくとも2つの前記3D織物プリフォームは横並びで固定されており、前記少なくとも2つの3D織物プリフォームの少なくとも2つの隣接する側部はそれらのベース間にクレビスを形成する、請求項19記載の方法。
【請求項29】
前記少なくとも2つの3D織物プリフォームベースの間に形成されるクレビスの間にパネルが挿入される、請求項28記載の方法。
【請求項30】
前記少なくとも2つの3D織物プリフォームはパイ形状(「Π」)に形成される、請求項28記載の方法。
【請求項31】
前記3D織物プリフォームの上端部及び下端部の両方は少なくとも3つのセクションに分離される、請求項19記載の方法。
【請求項32】
前記3D織物プリフォームの第一の端部は少なくとも3つのセクションに分離され、前記3D織物プリフォームの第二の端部は、プリフォームがパイ形状(「Π」)であるように織られている、請求項19記載の方法。
【請求項33】
前記経糸及び緯糸の繊維又はヤーンはガラス、カーボン、セラミック、アラミド及びポリエチレンからなる群より選ばれる材料から作られる、請求項19記載の方法。
【請求項34】
請求項18記載の方法によりプリフォームを形成すること、及び、
前記プリフォームをマトリックス材料で含浸すること、
を含む、複合材を製造する方法。
【請求項35】
前記ギャップ内にマトリックス材料を充填し、それにより、前記ギャップの上面は前記少なくとも2つの外側セクションの折り曲げ部分と実質的に同一平面とされる、請求項27記載の方法。
【請求項36】
前記マトリックス材料はエポキシ、ビスマレイミド、ポリエステル、ビニルエステル、セラミック及びカーボンからなる群より選ばれる、請求項35記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
背景
1.開示の分野
本開示は、一般に、三次元(3D)織物プリフォームに関し、特に、強化複合材料に使用される3D織物プリフォームに関する。より詳細には、本開示は、「T」形状に形成されうるプリフォームに関する。より詳細には、本開示は、形成されるギャップが一体化材料で充填される、「T」形状に形成されうるプリフォームに関する。
【背景技術】
【0002】
関連技術
構造部品を製造するための強化複合材料の使用は、現在、軽量、高強度、靭性、耐熱性、及び、形成及び成形されうる能力といった望ましい特性を非常に有利に使用することができる用途において特に広まっている。このような部品は、例えば、航空、航空宇宙、衛星、高性能レクリエーション製品、海洋及び他の用途に使用される。
【0003】
典型的に、そのような部品は、マトリックス材料に埋め込まれた強化材料からなる。強化部品は、ガラス、カーボン、セラミック、アラミド、ポリエチレン、及び/又は、所望の物理的、熱的、化学的及び/又は他の特性、その中でも特に応力破損に対する大きな強度を示す他の材料のような材料から製造することができる。これらの材料は、しばしば繊維に加工されて、強化繊維として使用されるか、又は、繊維は部品の強化ヤーンとして使用されるヤーンに形成される。
【0004】
最終的に完成部品の構成要素となるこのような強化材料の使用により、非常に高い強度などの強化材料の望ましい特性は完成した複合材部品に付与される。典型的な構成要素の強化材料は強化プリフォームのための所望の構成に織られ、編まれ、編組され、ラミネート化され又は他の方法で配向されることができる。多くの場合に、構成強化材料が選択される特性の最適利用を確実にするために特に注意が払われる。通常、このような強化プリフォームはマトリックス材料と組み合わされて、所望の完成部品を形成し、又は、完成部品の最終的な製造のための作業材料を製造する。
【0005】
所望の強化プリフォームが構成された後に、樹脂又はマトリックス材料をプリフォームに対して導入しそしてプリフォーム中に導入して、それにより、典型的に、強化プリフォームをマトリックス材料に入れ、そしてマトリックス材料が強化プリフォームの構成要素間の間隙領域を満たすことができる。マトリックス材料は、エポキシ、ビスマレイミド、ポリエステル、ビニルエステル、セラミック、カーボン及び/又は所望の物理的、熱的、化学的及び/又は他の特性も示す他の材料などの、広範囲の材料のいずれであってもよい。マトリックスとして使用するために選択される材料は強化プリフォームの材料と同じであっても又は同じでなくてもよく、同等の物理的、化学的、熱的又は他の特性を有しても又は有しなくてもよい。しかしながら、典型的には、複合材を使用しようとする当初の通常の目的は、1つの構成材料のみを使用して達成することができない組み合わせ特性を最終製品で達成することであるため、それらは同じ材料ではなく、又は、同等の物理的、化学的、熱的又は他の特性を有しない。そのように組み合わされて、強化プリフォーム及びマトリックス材料は、次いで、熱硬化又は他の公知の方法によって同じ操作で硬化及び安定化され、次いで、所望の部品の製造に向けて他の操作に供されうる。この時点で、そのように硬化された後に、マトリックス材料の固化した物質は、通常、強化材料(例えば、強化プリフォーム)に非常に強く接着することに留意すべきであることは重要である。結果として、完成部品に加わる応力は、特に繊維間の接着剤として作用するマトリックス材料を介して、強化プリフォームの構成材料に効果的に伝達され、それによって支持されうる。強化プリフォームの破損又は不連続は、完成部品に加えられる応力を伝達してそして支持するプリフォームの能力を制限する。
【0006】
特定の用途において、三次元(3D)織物複合材構造は一次荷重支持部材として望ましい。このような部材のためのプリフォームの1つの有用な形状は、軸方向で見て、文字Tに似ているので、一般に「T」プリフォームと呼ばれる。他の有用なプリフォームは、例えばPi(Π)、H、I又はLなどの異なる断面形状を有することができる。特定の構造形状を有する繊維プリフォームは、従来のシャトル織機で織ることができ、いくつかの既存の特許は、そのような構造を製織する方法を記載している。
【0007】
これらのプリフォームの使用の欠点の1つは、それらが二股分岐又は分割されたときにギャップを形成することである。これらのギャップは、通常、プリフォームに追加の材料を加えることによって従来の方法により充填される。しかし、ギャップを添加材料で充填することは、プリフォームの全体としての連続性を無くさせる。さらに、新しい材料の添加を必要とすることは、プリフォーム製造に労力、材料及びコストを追加する。最終的に、添加材料はプリフォームに一体的に接続されず、プリフォームの構造的一体性が低下する。
【0008】
プリフォームの構造的一体性を維持するために、多くの場合において、ギャップでの強化材の添加が必要である。強化材は、しばしば、材料シート、典型的には追加の織物材料の形態である。追加の強化は、プリフォームの厚さ及び重量の局部的な増加をもたらす。強化は、強化されたギャップ自体に局在化した重量集中を生成することがある。
【0009】
他の既知の方法は、強化材をプリフォームにギャップで固定するために、機械的締結具、例えばボルト又はリベットを必要とすることがある。しかしながら、そのような部品の界面に金属ボルト又はリベットを使用することはしばしば許容できない。というのは、このような締結具は複合材構造の一体性をさらに犠牲にする貫通孔を必要とするからである。不利なことに、締結具は重量を加え、そのような要素と周囲の材料との間に異なる熱膨張係数を導入する。
【0010】
従来技術の方法は、他の材料を添加して、結果的に局部的な厚さの増加及び追加の重量をもたらすことなくギャップフィラーに成形することができる3D織物プリフォームの必要性に十分に対処していない。本開示は、追加の材料を必要とすることなく、局部的な厚さの増加、追加の重量及び構造一体性の低下を伴わずに、ギャップが一体化材料により充填される3D織物プリフォームを提供することによって、従来技術の欠点に対処する。
【発明の概要】
【0011】
開示の要旨
したがって、本開示は、追加の材料の導入を必要とせずに、ギャップが一体化材料によって充填される3D織物プリフォーム、及び、3D織物プリフォームの製造方法に関する。プリフォームのギャップは、分割された織物構造の2つのアームを実質的に平面状に折り曲げることによって形成され、それによって2つの折り曲げられたアームの間にギャップを形成する。この開示において、用語「3D」及び「多層」は互換的に使用される。さらに、本開示では、用語「ギャップ充填」はギャップが一体化材料によって充填される3D織物プリフォームを記載するために使用される。
【0012】
用語「スレッド」、「繊維」及び「ヤーン」は以下の説明において互換的に使用される。本明細書中で使用されるときに、「スレッド」、「繊維」及び「ヤーン」は、モノフィラメント、マルチフィラメントヤーン、撚糸、マルチフィラメントトウ、テクスチャードヤーン、編組トウ、コーテッドヤーン、二成分モノフィラメントヤーンならびに伸張破断繊維又は他のそのような材料から作られたヤーンを含む。本明細書中で使用されるときに、用語「パネル」は、別の部品にセットされる任意の構造的又は材料的部品を指すことができる。本明細書中で使用されるときに、用語「ベース」は、成形されたプリフォームに切断及び/又は形成されうるプリフォームの垂直又は長手方向の部分を指すことができる。
【0013】
本明細書中で使用されるときに、用語「一体的に織られた」は、層間で相互に織り込まれた繊維層を指す。本明細書中で使用されるときに、用語「独立に織られた」は、層間で相互に織り込まれていない繊維層を指す。用語「頂部」、「底部」、「垂直」及び「水平」は、プリフォームを記載するのに便利に本明細書中に使用され、プリフォーム又はその配向を限定するものとして解釈されるべきではない。
【0014】
本開示はまた、追加の布帛又はマトリックス材料を必要とせずにギャップ充填プリフォームに形成することができる3D織物プリフォームを含む強化複合材構造にも関する。
【0015】
本開示の1つの実施形態は、複数の織物層を有する3次元(3D)織物プリフォームである。織物プリフォームは、一体的に織られた層を有するプリフォームのベースセクションを含む。プリフォームのベースセクションの少なくとも1つの端部は、少なくとも1つの中央セクションと、一体的に織られた層を有する少なくとも2つの外側セクションとを含む少なくとも3つのセクションに分けられる。少なくとも2つの外側セクションは、プリフォームの形状を形成するように折り曲げられ、少なくとも1つの中央セクションは少なくとも2つの外側セクションの間に形成されるギャップ内で圧縮され又は押潰される。
【0016】
本開示の別の実施形態は多層布帛である3D織物プリフォームに関し、該多層布帛は、全層織物インターロックの布帛を有する1つ以上の長手方向部分と、2つ以上の独立に織られたインターロック層の布帛及び1つ以上の分離された層の織物布帛を有する1つ以上の長手方向部分とを含む。分離された層は布帛のインターロック層の間に位置する。2つ以上のインターロック層の布帛は互いから離れるように折り曲げられ、インターロック層の間に1つ以上のギャップを形成する。分離された層は、インターロック層の間にあり、その実施形態では、ギャップ内で圧縮状態に形成される。
【0017】
3D織物プリフォームは、実質的に三角形の形状である少なくとも1つのギャップを含むことができる。さらに、3D織物プリフォームは、「T」、「L」、「H」、「I」又は「P」(「Π」)の断面形状であることができる。
【0018】
3D織物プリフォームは、プリフォームの長手方向部分に沿ってプリフォームを3つのセクションに切断(又は二股分岐)することによって形成することができる。さらに、3D織物プリフォームは、外側で2つの一体的に織られたセクション(最終的に「T」の頂部を形成する)と、中央層とが存在するように織られることができ、該中央層は1つの織物層、独立に織られた一連の層、一体的に織られた一連の層、又は、緯糸ヤーンとともに織られていない経糸ヤーンの層であることができる。
【0019】
さらに、3D織物プリフォームの両端は二股分岐されていてもよい。あるいは、3D織物プリフォームの一方の端部を二股分岐させ、3D織物プリフォームのもう一方の端部を、プリフォームがその脚部の間にクレビスを有するπ形とするように織ることができる。
【0020】
さらに、横並びに固定されているか又は織られている少なくとも2つの3D織物プリフォームであって、使用時に2つのプリフォームの2つの隣接する側部が「T」形状の垂直部分(ベース)の間にギャップを形成するようなっている3D織物プリフォームは存在することができ、「T」形状は、例えば航空機の胴体における壁又は隔壁であってもよい金属又は複合材パネルを挿入するための形状である。これらの少なくとも2つの横並びプリフォームは上記の実施形態と同じであっても、又は、異なっていてもよい。
【0021】
3D織物プリフォームの仕様(例えば、脚長さ、脚長さとベース長さとの比、ヤーンの寸法、厚さ、一体的に又は独立に織られた層の数)は変化しうる。
【0022】
3D織物プリフォームは、ガラス、カーボン、セラミック、アラミド、ポリエチレン又は他の適切な材料などの材料で作られた経糸及び緯糸の繊維又はヤーンを含むことができる。3D織物プリフォームは、エポキシ、ビスマレイミド、ポリエステル、ビニルエステル、セラミック、カーボン又は当業者に知られている他の材料などのマトリックス材料を含む強化複合材構造であってもよい。
【0023】
さらに、本開示は、3D織物プリフォームを形成する方法に関する。経糸ヤーン又は経糸繊維を緯糸ヤーン又は緯糸繊維とともに織って多層布帛を形成し、該多層布帛は全層織物インターロックの布帛を有する1つ以上の長手方向部分と、2つ以上の独立に織られたインターロック層の布帛及び1つ以上の分離された織物層の布帛を有する1つ以上の長手方向部分とを含む。分離された層は、布帛のインターロック層の間に位置する。プリフォームは、1つ以上の切断部がプリフォームを、独立に織られたインターロック層のセグメントと、該インターロック層の間に位置する分離された層に分割するように、1つ以上の場所で切断することができる。プリフォームは、2つ以上の前記インターロック層が互いに反対方向に折り曲げられ、前記インターロック層の間に1つ以上のギャップを形成するように、前記切断部の平面の投影に沿って折り曲げられる。Tプリフォームにおいて、折り曲げられた領域は実質的に同一平面上にある。分離された層のヤーンはギャップ内でインターロック層の間で圧縮される。プリフォームは、マトリックス材料で含浸されて複合材となることができる。
【0024】
1つの代わりの実施形態として、プリフォームは、中央層が外側の一体的に織られた層に結合されないような緯糸ヤーンのパターンで中央層を織るようにして織られている。中央層はただ1つの織物層であってよく、もし1つ層より多くの層が存在するならば、互いに独立に織られていてよく、又は、すべての層が一体的に織られてよい。
【0025】
本開示及び特に特許請求の範囲及び/又は段落において、「含む(comprises)」、「含む(comprised)」、「含む(comprising)」などの用語は米国特許法でそれに帰属する意味を有することができ、例えば、「含む(includes)」、「含む(included)」、「含む(including)」などを意味することができる。「から本質的になる(consisting essentially of)」及び「から本質的になる(consists essentially of)」などの用語は米国特許法でそれに帰属する意味を有し、例えば、明示的に列挙されていない要素を可能にするが、例えば、先行技術に見出される要素又は本開示の基本的又は新規な特徴に影響を及ぼす要素を除外する。
【図面の簡単な説明】
【0026】
図面の簡単な説明
例として示されているが、開示を記載された特定の実施形態のみに限定することを意図するものではない以下の詳細な説明は添付の図面と併せて最もよく理解され、同様の参照番号は同様の又は類似の要素及びセクションを示す。
【
図1A】
図1A〜1Bは、二股分岐性多層インターロック布帛から作られた「T」プリフォームの形状の従来技術の3D織物プリフォームの形成の側面図を示す。
【
図1B】
図1A〜1Bは、二股分岐性多層インターロック布帛から作られた「T」プリフォームの形状の従来技術の3D織物プリフォームの形成の側面図を示す。
【
図2A】
図2A〜2Cは、本開示の1つの実施形態による「T」プリフォームの形状の3D織物プリフォームの形成の側面図を示す。
【
図2B】
図2A〜2Cは、本開示の1つの実施形態による「T」プリフォームの形状の3D織物プリフォームの形成の側面図を示す。
【
図2C】
図2A〜2Cは、本開示の1つの実施形態による「T」プリフォームの形状の3D織物プリフォームの形成の側面図を示す。
【
図3A】
図3A〜3Bは、本開示の1つの実施形態による3D織物H形状プリフォームを示す。
【
図3B】
図3A〜3Bは、本開示の1つの実施形態による3D織物H形状プリフォームを示す。
【
図4】
図4は本開示の1つの実施形態による3D織物Pi形状プリフォームを示す。
【発明を実施するための形態】
【0027】
詳細な説明
本開示の実施形態は、開示のプリフォーム及びその例示的な用途の実施形態を示す添付の図面を参照して以下に説明される。しかしながら、開示のプリフォームの用途が示した実施形態に限定されないことは理解されるべきである。また、本開示は記載された実施形態及びその詳細に限定されず、例示の目的のために提供されたものであって限定するものではない。
【0028】
本開示は、ギャップに別個の材料又は追加の材料を付加することなく、一体化ギャップフィラーを備えた成形プリフォームに形成することができる3次元(3D)織物プリフォーム及びそのようなプリフォームの形成方法に関する。3Dプリフォームの他の構成は可能である。すなわち、本技術は、プリフォームの部分の折り曲げから形成されたギャップを有するプリフォームに適用することができる。特に、このようなギャップは、布帛の織物部分がプリフォームの脚部に形成されるときに生じうる。
【0029】
図1A〜1Bは関連技術の3D織物Tプリフォームの形成を示す。
図1Aにおいて、平面構造100は、実質的に平坦な主要表面102と、ほぼ平行な対向する主要表面102’と、少なくとも1つの端面104とを含む。プリフォーム構造100の長手方向の長さに沿ったベースセクション106は、複数の一体的に織られた層を含む。平面構造100の別のセクション108は第一のセグメント112と第二のセグメント114に切断される(110)。切断110は、主要表面102の切断位置でのプリフォーム構造100の深さD
1まで行われる。切断面110はプリフォーム構造100及び切断位置での構造主要表面102に対して垂直である。
【0030】
図1Aにおいて、構造100は2つの部分から形成されている。ベースセクション106は、経糸及び緯糸ヤーンからなる、1つ以上の一体的に織られた層112及び1つ以上の一体的に織られた層114から形成されており、これらの層は構造の全幅にわたって織り込まれている。構造100の第二の端部において、層112は二股分岐110に沿って層114と一緒に織られていない。あるいは、層112及び114は一緒に一体的に織り込まれ、構造100の長さに沿って二股分岐110に沿って切断することにより分離されることができる。
【0031】
セグメント112、114及びD
1の間の寸法関係は形成されるギャップ158の特性に影響を及ぼす。
【0032】
図1Bは、左アーム152及び右アーム154を形成するように実質的に平面状に
図1Aの二股分岐110に沿ってセグメント112及び114を折り曲げることによって得られるT形状プリフォーム150を示す。プリフォーム150の長手方向の長さに沿った少なくとも1つのベース部分156は、複数の一体的に織られた層を含む。ギャップ158を、アーム152及びアーム154を実質的に平面状に折り曲げることにより形成し、プリフォームをL軸に沿って切断することによってT形状プリフォーム150を形成する。ギャップ158は、アーム152,154の折り曲げから形成される固有の半径に起因する。ギャップ158は実質的に三角形である。このようなギャップは、プリフォームが実質的に平坦な表面を呈するように充填されうる。充填されていなければ158などのギャップは、また、プリフォームに脆弱性をもたらす可能性がある。
【0033】
図2は、本開示の1つの実施形態による3D織物Tプリフォームを示す。
図2Aにおいて、構造200は、主要表面202と、ほぼ平行な反対面202’と、少なくとも1つのコーナー204とを含む。プリフォーム構造200の長手方向の長さに沿った少なくとも1つの端部206は複数の一体的に織られた層を含む。端部208は二股分岐216及び218によって分割され、それによって端部208の3つのセグメント210,212,214を形成する。二股分岐216及び218は、プリフォーム構造200の深さD
2にまで作られ、それらは実質的に同じ深さであることができる。二股分岐216及び218の平面は、各二股分岐の位置において、プリフォーム構造200及び構造主要表面202に対して垂直であることができる。部分210は、二股分岐216と218との間に存在する不織経糸及び緯糸繊維の少なくとも1つの層である。
【0034】
本開示の実施形態において、セグメント212及び214は同じ深さD
2を有し、構造の長さLに沿って同じ長さ又は実質的に同じ長さである。いくつかの実施形態において、二股分岐切断部216,218は異なる深さのものである。セグメント212,214の間の他の寸法関係は、形成されるギャップ258,260の特性に影響を及ぼす可能性がある。本開示の実施形態は、構造の製織中にバインダーピックを使用することによって達成することができる。構造の適切なセクションに沿って、バインダーピックは省略され、プリフォームの別々のアームが開放されるように折り曲げられたときに二股分岐を形成することができる。
【0035】
図2Bは、実質的に平面状に二股分岐216及び218に沿ってセグメント212及び214を折り曲げて、左アーム252及び右アーム254を形成することによって得られるTプリフォーム250を示している。プリフォーム250の長手方向の長さに沿った少なくとも1つのベース部分206は複数の一体的に織られた層を含む。2つのギャップ258及び260はアーム252及び254を実質的に平面状に折り曲げてT−プリフォームを形成することにより形成される。独立に織られた分離された繊維層262はアーム252と254との間及びギャップ258と260との間に残っている。上述したように、二股分岐216,218の深さはギャップ258,260及びアーム252,254の相対長さに影響を及ぼすことができる。すなわち、二股分岐の深さが深くなると、結果として生じるアームの長さが長くなる。
【0036】
図2Cは、
図2Bの独立に織られた分離された繊維層262を下方に圧縮又は潰してギャップ258及び260を充填して、アーム252,254とプリフォームとの実質的に同一平面状の上面284を形成することから得られる製品であるT形状プリフォーム280を示す。充填されたギャップ282を含む、得られた構造は、限定するわけではないが、エポキシ、ビスマレイミド、ポリエステル、ビニルエステル、セラミック、カーボン、又は、所望の物理的、熱的、化学的又は他の特性などを示す他の材料などの樹脂又はマトリックス材料を、限定するわけではないが、樹脂トランスファー成形又は化学蒸気浸透などの従来の技術を使用して注入して、強化複合材構造をもたらすことができる。得られたTプリフォーム280は、実質的に同一平面状に配置され、充填されたギャップ282によって接続されているアーム252及び254を有する。
【0037】
本開示の1つの実施形態は、緯糸繊維とともに織られていない経糸繊維の層を有するプリフォームの第一のセクションの第一の部分、前記第一の部分の第一の側部に、経糸繊維と緯糸繊維を一体的に相互に織り込んで1つ以上の層としたものを有するプリフォームの第一のセクションの第二の部分、及び、前記第一の部分の反対側に、経糸繊維と緯糸繊維を一体的に相互に織り込んで1つ以上の層としたものを有する第一のセクションの第三の部分を含む3D織物プリフォームに関する。第二の部分及び第三の部分は折り曲げられてTプリフォームの形状を形成し、経糸繊維の織られていない層は第二の部分及び第三の部分の間に形成されたギャップ内で圧縮又は潰されている。さらに、プリフォームの第二のセクションにおいて、第一のセクションの経糸繊維及び横糸繊維は織られて層とされている。さらに、第二のベースセクション中の第一の部分、第二の部分及び第三の部分の層はすべて相互に織り込まれている。
【0038】
本開示の別の実施形態は、少なくとも一部の層がインターロックしている層へと経糸繊維及び緯糸繊維が一体的に織られている第一の長手方向セクション、及び、2つ以上の部分であって、該2つ以上の部分の各々は経糸繊維及び緯糸繊維がインターロック層へと一体的に織られている部分、及び、織られていない経糸繊維の1つ以上の部分を有する第二の長手方向セクションを含む、3D織物プリフォームに関する。織られていない部分はインターロック層の部分の間に位置し、インターロック層の2つ以上の部分は折り曲げられて、インターロック層の前記折り曲げ部分の間で1つ以上のギャップを形成する。また、織られていない部分は形成されたギャップ内で潰される。さらなる実施形態は、インターロック層の2つの部分を有するプリフォームに関する。さらなる実施形態は、インターロック層の2つの部分を有するプリフォームであって、該インターロック層は折り曲げられてT形状プリフォームを形成し、織られていない経糸繊維は折り曲げられたインターロック層の2つの部分の間に形成されるギャップ内に潰されるプリフォームに関する。
【0039】
インターロックしている一体的に織られた層の2つの部分の折り曲げ部の表面は実質的に同一平面状にあることができる。縦糸及び緯糸繊維又はヤーンは、限定するわけではないが、ガラス、カーボン、セラミック、アラミド及びポリエチレンなどの任意の適切な材料で作ることができる。プリフォームは、マトリックス材料によって含浸された複合材の形態であってよい。マトリックス材料は、ギャップを含むすべての構造を充填してよく、それにより、ギャップの上面はインターロック層の2つの部分の折り曲げ部と実質的に同一平面になる。マトリックス材料は、限定するわけではないが、エポキシ、ビスマレイミド、ポリエステル、ビニルエステル、セラミック及びカーボンなどの任意の適切な材料であってよい。
【0040】
本開示の別の実施形態は、複数の一体的に織られた層を有する三次元(3D)織物プリフォームを形成する方法に関する。本方法は、緯糸繊維とともに織られていない経糸繊維を有するプリフォームの第一のセクションの第一の部分を形成すること、前記第一の部分の第一の側に、経糸繊維及び緯糸繊維が相互に織り込まれて1つ以上の層としているプリフォームの第一のセクションの第二の部分を形成すること、及び、前記第一のセクションの反対側に、経糸繊維及び緯糸繊維が相互に織り込まれて1つ以上の層としている第一のセクションの第三の部分を形成することを含む。次いで、本方法は、第二の部分及び第三の部分を折り曲げてプリフォームの形状を形成し、第二の部分及び第三の部分の間に形成されたギャップ内に織られていない繊維を押し潰すことを含む。本方法は、第一のセクションの経糸繊維及び緯糸繊維を一体的に織り込んで層とすることによってプリフォームの第二のセクションを形成することを含むことができる。本方法はまた、第一の部分、第二の部分及び第三の部分の層を第二のセクションにおいて一体的に織り込むことを含むことができる。
【0041】
本開示の追加の実施形態は、複数の織物層を有する3次元(3D)織物プリフォームを形成する方法であって、少なくとも一部の層がインターロックしている層へと経糸繊維及び緯糸繊維を入れて第一の長手方向セクションを織ること、及び、2つ以上の部分(該2つの以上の部分の各々はインターロック層の経糸繊維及び緯糸繊維を含む)と、織られていない経糸繊維の1つ以上の部分(前記インターロック層の部分の間に織られていない部分が位置する)とを有する第二の長手方向セクションを織ること、インターロック層の2つ以上の部分を折り曲げて、1つ以上のギャップをインターロック層の前記折り曲げ部分の間に1つ以上のギャップを形成すること、及び、形成されたギャップ内で織られていない部分を潰すことの工程を含む。本方法は、インターロック層の2つの部分を形成することを含むことができる。本方法はまた、インターロック層の2つのセクションを折り曲げてTプリフォームを形成し、折り曲げられたインターロック層の2つの部分の間のギャップ内に、織られていない繊維を潰すことを含むことができる。本方法は、実質的に同一平面上にあるインターロック層の2つの部分の折り曲げ部分の表面を形成することを含むことができる。さらに、本方法は、限定するわけではないが、ガラス、カーボン、セラミック、アラミド及びポリエチレンを含む、任意の適切な材料から作製された経糸及び緯糸繊維又はヤーンを使用することを含むことができる。
【0042】
本開示の別の実施形態は、2つのアーム及びその間にギャップを有する3D織物プリフォーム構造の製造方法を含む、複合材の製造方法に関し、ここで、前記ギャップは、前記織物プリフォームに一体化された材料で充填されており、前記プリフォームにマトリックス材料を含浸させることによる。本方法は、形成されたギャップを含む全体構造をマトリックス材料で充填することを含むことができ、その結果、ギャップの上面は、インターロック層の2つの部分の折り曲げ部分と実質的に同一平面になる。本方法はまた、限定するわけではないが、エポキシ、ビスマレイミド、ポリエステル、ビニルエステル、セラミック及びカーボンを含む、任意のマトリックス材料を利用することができる。
【0043】
本開示の別の実施形態は、上述のプリフォームのいずれかを上端部及び下端部の両方において切断すること、前記上端部及び下端部を少なくとも3つのセクションに分離することを含む、3D織物プリフォームの製造方法に関する。
【0044】
また、
図3A〜3Bは、H形状(又はI形状)プリフォーム300に形成された3D織物プリフォームに関する。本開示の実施形態を示す。H形状プリフォームは前述のプリフォームのいずれかを含み、ここで、3D織物プリフォーム350の第一の端部350a及び第二の端部350bの両方は、それぞれ少なくとも3つのセクションに分離されている。第一の端部350aはセクション310a,312a及び314aに分離され、そして第二の端部350bはセクション310b,312b及び314bに分離される。本明細書中で上述したように、第一の端部及び第二の端部のそれぞれは、折り曲げられて、それらの間にそれぞれクレビス又はギャップ370a,370bを形成する。織られていない中央部分310a,310bの繊維360a,360bはギャップ370a,370b内で潰されて、実質的に平行な平面を形成する。ギャップ320は、形成されたHプリフォームから生じる。プリフォームは、本明細書で述べられたように含浸されうる。ギャップ320は、例えば、パネル330、ガラス、プレキシガラス又は他の物品を取り付けるために使用することができる。
【0045】
あるいは、2つのTプリフォーム310a,310bからH形状(又はI形状)プリフォーム300を形成することができる。この実施形態において、Tプリフォーム310a,310bは、それらのベースにおいて点380で結合されている。接合などの当業者に知られているTプリフォームを結合する任意の方法を使用することができる。
【0046】
図4は、本開示の実施形態がPi形状プリフォーム400に形成された3D織物プリフォームを対象とすることを示す。この実施形態において、2つのTプリフォーム410a,410bは、本明細書中で上述された方法のいずれかにより織られる。本明細書中で上述されるように、第一の端部450a,450bの各々は折り曲げられて、それらの間にそれぞれのギャップ470a,470bを形成する。Tプリフォーム410a,410bは互いに隣接して配置され、それにより、それらの間にクレビス又はギャップ420を有するPiプリフォーム400を形成することができる。Tプリフォームは、任意の既知の方法によって位置480でそれぞれのフランジ端部490a,490bで一緒に結合することができる。織られていない中央部の繊維460a,460bをギャップ470a,470b内で潰して、得られたパイプリフォームの上面に沿って実質的に平行な平面状の表面を形成する。クレビス又はギャップ420は形成されたパイプリフォームから生じる。プリフォームは本明細書で述べられたように含浸されうる。ギャップ420は、例えば、パネル430、ガラス、プレキシガラス又は他の物品を取り付けるために使用することができる。
【0047】
本開示の別の実施形態は、互いに隣接する2つの上述のプリフォームを織り、それによってそれらの間にクレビスを形成することを含む、3D織物プリフォームの製造方法に関する。
【0048】
本開示の1つの実施形態は、3D織物プリフォームの上端部が少なくとも3つのセクションに分離され、プリフォームがPi−形状(「Π」)となるように3D織物プリフォームの底端部が織られている、上述のプリフォームのいずれかを含む、3D織物プリフォームに関する。
【0049】
本開示の別の実施形態は、3D織物プリフォームの製造方法であって、3D織物プリフォームの上端部において、上述のプリフォームのいずれかを切断し、それによって上端部を少なくとも3つのセクションに分離し、プリフォームがPi−形状(「Π」)となるように、3D織物プリフォームの底端部を織ることを含む、方法に関する。
【0050】
他の実施形態は添付の特許請求の範囲内にある。