(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、従来の電池寿命推定装置を用いたとしても、予期しないバッテリ残量低下が発生した場合に、それが正常な機器の使用に基づくもの(例えば、センサ自体は正常であるが、異常検出の頻度が多くなったためにバッテリの消費が激しく、バッテリ残量低下になった)か、特定の機器に内在する不具合によるもの(例えば、センサ自体に不具合があり、異常検出の頻度は多くないにもかかわらず、バッテリ残量低下になった)かを判別することは難しい。機器が正常であれば、バッテリ交換を行えば済むが、機器の不具合によるものであれば、たとえバッテリ交換をしたとしても、再度またバッテリ残量低下が発生するおそれがある。このような問題は、センサの設置数や稼働数が少ない場合に、比較するサンプル数が十分でないため、特に顕著になる。
【0006】
警備システムでは、センサやバッテリに不具合が生じると、そのセンサが検知すべき事象の監視を行えない状態となってしまう。したがって、そのような場合、無線機器(防犯センサ)の機器異常であるとして、対処員の数に限りがある場合であっても対処員の業務を調整して、緊急に対処する必要がある。このため、センサやバッテリに支障をきたす前に、バッテリ残量低下(バッテリニアエンド)を察知できることが望まれていた。
【0007】
また、対処員が現地で対処をする場合にも、バッテリ残量低下(バッテリニアエンド)の原因が、正常な機器の使用に基づくものか、特定の機器に内在する不具合によるものか、判断することは容易でなく、対処員の経験や勘に頼らざるを得なかった。したがって、対処員の経験が浅い場合には、原因の切り分けに大きな時間を要するという問題があった。
【0008】
本発明は、上記の課題に鑑みてなされたもので、バッテリニアエンドの原因の切り分けをシステム化して、対処員による対処の品質を均一化することのできる警備業務支援システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の警備業務支援システムは、監視区域に設置される警備装置と、前記警備装置と通信する遠隔のセンタ装置とを備える警備業務支援システムであって、前記警備装置は、前記監視区域に設置された機器から、当該機器のバッテリの状態を示すバッテリ状態信号を受信する機器通信部と、前記バッテリ状態信号に基づき、前記機器のバッテリ残量が所定の基準残量以下であるバッテリニアエンドであるか否かを判定するバッテリニアエンド判定部と、前記バッテリニアエンドであると判定された場合に、前記センタ装置に残量警告信号を送信するセンタ通報部と、を備え、前記センタ装置は、前記機器の稼動開始日時および過去のバッテリ交換日時を管理情報として記憶する管理情報記憶部と、機器ごとのバッテリ寿命の期待値から算出される最低水準値を記憶するバッテリ情報記憶部と、前記警備装置から前記残量警告信号を受信した場合に、当該機器の稼動開始日時または前回のバッテリ交換日時からの経過時間を算出する経過時間算出部と、算出した前記経過時間が前記最低水準値を満たさない場合には、当該機器が機器異常であると判定し、算出した前記経過時間が前記最低水準値を満たす場合には、当該機器のバッテリがバッテリ異常であると判定する異常判定部と、を備えている。
【0010】
この構成によれば、警備装置は、機器のバッテリ状態を示すバッテリ状態信号を機器から受信して、その機器のバッテリ残量が所定の基準残量以下である(バッテリニアエンドである)か否かを判定する。バッテリニアエンドであると判定されると、警備装置からセンタ装置に残量警告信号が送信される。センタ装置は、警備装置から残量警告信号を受信すると、その機器の稼働開始日時または前回のバッテリ交換日時からの経過時間を算出し、それが最低水準値を満たすか否かを判定する。最低水準値を満たす場合には、バッテリ異常であると判定し、満たさない場合には機器異常であると判定する。
【0011】
これにより、バッテリニアエンドの通報を警備装置から受けたときに、その原因が機器異常であるかバッテリの消耗などバッテリ異常であるかをセンタ側で把握することができるので、センタから対処員に適切な対処指示を送ることができる。例えば、バッテリ異常であると判定された場合には、センタから対処員に「電池交換のみの対応」を提案することができ、機器異常であると判定された場合には、センタから対処員に「交換機器の持参」を提案することができる。このようにして、対処員の経験や勘といった属人的な原因の切り分けスキルによらず、バッテリニアエンドの原因の切り分けをシステム化して、対処員による対処の品質(価値)を均一化できる。
【0012】
また、この場合、機器がバッテリニアエンドになると、機器やバッテリに支障をきたす前にセンタ装置へその旨が通報され、センタから対処員にその原因に応じた適切な対処指示(機器交換や電池交換などの対処指示)をすることが可能になるので、機器やバッテリに動作不良が多発するのを未然に防ぐことができる。すなわち、機器異常発報が多発するのを予防保全することができる。
【0013】
また、本発明の警備業務支援システムでは、前記警備装置は、前記機器からログ情報を取得するログ取得部を備え、前記センタ装置は、前記残量警告信号を受信した前記機器について算出した前記経過時間が前記最低水準値を満たさない場合に、当該機器のログ情報を前記警備装置に要求するログ要求部を備えてもよい。
【0014】
この構成によれば、センタ装置は、警備装置から残量警告信号を受信したとき算出した経過時間(その機器の稼働開始日時または前回のバッテリ交換日時からの経過時間)が最低水準値を満たさない場合に、その機器のログ情報を警備装置を介して取得することができる。ログ情報には、例えば、イベントログ(検知ログ、操作ログ、動作ログ)や通信ログが含まれる。センタでは、このようなログ情報を解析して、バッテリニアエンドとなった機器異常の原因を特定することができる。
【0015】
また、本発明の警備業務支援システムでは、前記センタ装置は、対処員が所持する携帯端末に前記監視区域への対処指示を送信する対処指示部を備え、前記対処指示部は、前記対処指示の対象とされた前記監視区域に前記経過時間が前記最低水準値を満たさない機器がある場合には、当該機器の交換に関するメッセージを前記携帯端末に送信してもよい。
【0016】
この構成によれば、センタから対処員に監視区域への対処指示が送信される。そして、対処指示の対象とされた監視区域に経過時間が最低水準値を満たさない機器(すなわち、機器異常であると判定された機器)がある場合には、その機器の交換に関するメッセージが送信される。このようにして、機器異常が発生している場合には、センタから対処員にその原因に応じた適切な対処指示(機器交換の対処指示)をすることが可能になるので、機器に動作不良が多発するのを未然に防ぐことができる。すなわち、機器異常発報が多発するのを予防保全することができる。
【0017】
また、本発明の警備業務支援システムでは、前記警備装置は、さらに、前記センタ装置に前記残量警告信号を送信した後、所定時間が経過しても前記バッテリニアエンドが継続している場合には、前記バッテリニアエンドが継続していることを報知する報知部を備えてもよい。
【0018】
この構成によれば、センタ装置に残量警告信号が送信された後、所定時間が経過してもバッテリニアエンドが継続している場合には、その機器のバッテリニアエンドが継続していることを報知する。これにより、バッテリニアエンド状態が続いていることを警備装置の利用者であるユーザが把握することができ、ユーザが適切な対策をとることで、機器に動作不良が発生するのを未然に防ぐことができる。すなわち、機器異常発報が発生するのを予防保全することができる。
【0019】
また、本発明の警備業務支援システムでは、前記警備装置は、さらに、対処員が前記監視区域の点検を開始したことを検知する対処検知部と、前記センタ装置に前記残量警告信号を送信した後、前記対処検知部が前記点検の開始を検知したときに前記バッテリニアエンドが継続している場合に、前記バッテリニアエンドが継続していることを報知する報知部と、を備えてもよい。
【0020】
この構成によれば、センタ装置に残量警告信号が送信された後、バッテリニアエンドが継続している場合に、対処員が警備装置の点検を開始したことを検知すると、その機器のバッテリニアエンドが継続していることを報知する。これにより、バッテリニアエンド状態が続いていることを警備装置の点検に来た対処員が把握することができ、対処員が適切な対策をとることで、機器に動作不良が発生するのを未然に防ぐことができる。すなわち、機器異常発報が発生するのを予防保全することができる。
【0021】
本発明の警備装置は、監視区域に設置される警備装置であって、前記監視区域に設置された機器から、当該機器のバッテリの状態を示すバッテリ状態信号を受信する機器通信部と、前記バッテリ状態信号に基づき、前記機器のバッテリ残量が所定の基準残量以下であるバッテリニアエンドであるか否かを判定するバッテリニアエンド判定部と、前記機器の稼動開始日時および過去のバッテリ交換日時を管理情報として記憶する管理情報記憶部と、機器ごとのバッテリ寿命の期待値から算出される最低水準値を記憶するバッテリ情報記憶部と、前記バッテリニアエンドであると判定された場合に、当該機器の稼動開始日時または前回のバッテリ交換日時からの経過時間を算出する経過時間算出部と、算出した前記経過時間が前記最低水準値を満たさない場合には、当該機器が機器異常であると判定し、算出した前記経過時間が前記最低水準値を満たす場合には、当該機器のバッテリがバッテリ異常であると判定する異常判定部と、を備えている。
【0022】
この構成によれば、警備装置は、機器のバッテリ状態を示すバッテリ状態信号を機器から受信して、その機器のバッテリ残量が所定の基準残量以下である(バッテリニアエンドである)か否かを判定する。バッテリニアエンドであると判定されると、その機器の稼働開始日時または前回のバッテリ交換日時からの経過時間を算出し、それが最低水準値を満たすか否かを判定する。最低水準値を満たす場合には、バッテリ異常であると判定し、満たさない場合には機器異常であると判定する。
【0023】
この場合、機器がバッテリニアエンドになると、機器やバッテリに支障をきたす前に、その原因が機器異常であるかバッテリ異常であるかを警備装置側で把握することができるので、警備装置の利用者であるユーザや警備装置の点検に来た対処員が適切な対策をとることで、機器に動作不良が発生するのを未然に防ぐことができる。すなわち、機器異常発報が発生するのを予防保全することができる。
【0024】
また、バッテリニアエンドの原因が機器異常であるかバッテリ異常であるかを警備装置側で把握することができるので、対処員の経験や勘といった属人的な原因の切り分けスキルによらず、バッテリニアエンドの原因の切り分けをシステム化して、対処員による対処の品質(価値)を均一化できる。
【発明の効果】
【0025】
本発明によれば、バッテリニアエンドの原因の切り分けをシステム化して、対処員による対処の品質を均一化することができる。
【発明を実施するための形態】
【0027】
以下、本発明の実施の形態の警備業務支援システムについて、図面を用いて説明する。本実施の形態では、施設や邸宅の警備等に用いられる警備業務支援システムの場合を例示する。
【0028】
本発明の実施の形態の警備業務支援システムの構成を、図面を参照して説明する。
図1は、本実施の形態の警備業務支援システムの概略構成を示す図である。
図1に示すように、警備業務支援システム1は、施設や邸宅などの監視区域に設置される警備装置2と、遠隔の監視センタに設置されるセンタ装置3を備えている。警備装置2は、ネットワーク4(公衆回線網やインターネット網)を介してセンタ装置3と通信する。また、監視区域で発生した異常に対処する対処員は、携帯端末5を所持している。センタ装置3は、ネットワーク4および基地局6を介して携帯端末5と無線通信する。
【0029】
また、
図1に示すように、監視区域の各所には、監視区域における異常を検知するための防犯センサ7が設置されている。防犯センサ7は、警備装置2に接続されている。防犯センサ7には、監視区域の建物内に設置される屋内設置のセンサと、庭などの監視区域の建物外に設置される屋外設置のセンサとが含まれる。屋内設置のセンサとしては、例えば、窓や扉が開いたことを検知するセンサや、室内の移動体を検知するセンサなどが含まれる。また、屋外設置のセンサとしては、例えば、移動体を検知するセンサなどが含まれる。防犯センサ7は、検知対象の事象となる異常を検知すると自己の識別情報を含む検知信号を警備装置2に送信する。防犯センサ7と警備装置2との間の通信は、有線または無線で行われる。防犯センサ7には、電源コードを用いて外部電源に接続される外部電源タイプと、内部電源としてバッテリを有する内部電源タイプのものが含まれる。内部電源タイプの防犯センサ7が、本発明の機器に相当する。
【0030】
警備装置2から監視センタのセンタ装置3へ異常発生の通報が行われると、センタ装置3にてこの情報が管制員などに対して報知される。そして、監視センタから対処員に対して当該監視区域に急行して異常に対処する旨の「対処」の指示が送られる。対処員は、監視センタとの連絡や連携をとりながら、施設や邸宅で発生した異常(不審者の侵入、火災の発生など)に対処する。
【0031】
ここで、
図2および
図3を参照しながら、警備装置2、センタ装置3、携帯端末5の構成について詳しく説明する。まず、
図2を参照して警備装置2の構成について説明する。
図2に示すように、警備装置2は、操作部20、通信部21、表示部22、入出力部23、記憶部24、制御部25を備えている。
【0032】
操作部20は、警備装置2の動作モード(警備セットモードや警備解除モードなど。後述する)を設定するために操作される。また、操作部20は、利用者の認証情報を読み取る機能を備えている。認証情報を読み込ませて利用者を照合すると、操作入力が許容される。この操作部20は、タッチパネルなどで構成してもよい。
【0033】
通信部21は、センタ装置3と通信するための機能を備えている。通信部21は、警備装置2とセンタ装置3を接続するための通信インターフェースである。上述のように、警備装置2とセンタ装置3は、ネットワーク4としての公衆回線網やインターネット網を介して接続される。
【0034】
表示部22は、利用者に対して操作のガイドなどを出力する機能を備えている。表示部22は、液晶ディスプレイ、表示灯、スピーカなどにより構成することができる。表示部22は、操作部20の近傍に設置されるか、あるいは操作部20と一体的に設置される。表示部22により、操作のガイドやメニュー表示が行われる。操作のガイド等は、スピーカからの音声報知で行われても良い。
【0035】
入出力部23は、防犯センサ7などの周辺機器が接続されるインタフェースとしての機能を備えている。入出力部23は、監視区域において監視すべき区域となる建物の内/外の適宜な場所に配置された扉の開閉を検出するマグネットセンサや赤外線にて人体を検出する赤外線センサなどの防犯センサ、煙感知器や熱感知器などの火災センサ、利用者に操作される非常ボタンなどと接続される。入出力部23は、各種センサから疎通信号や検知信号を受信する通信インターフェースである。各種センサにはそれぞれ固有の識別番号が付与されており、検知信号にはこの識別番号(ID番号)が含まれる。また、この入出力部23は、監視区域に設置された防犯センサ7から、各防犯センサ7のバッテリの状態を示すバッテリ状態信号を受信する。
【0036】
記憶部24は、ログ情報を記憶している。ログ情報には、例えば、イベントログ(検知ログ、操作ログ、動作ログ)や通信ログが含まれる。検知ログは、防犯センサ7が検知対象の事象(異常)を検知した日時などを記録した情報である。操作ログは、警備装置2や防犯センサ7が操作された日時などを記録した情報である。動作ログは、警備装置2や防犯センサ7の動作を記録した情報である。通信ログは、防犯センサ7と警備装置2との通信の履歴などを記録した情報である。このようなログ情報には、例えば、防犯センサ7の「稼働開始日」、「電池交換日」などが含まれる。
【0037】
例えば、記憶部24は、センサ情報(各種センサのID番号毎にセンサの種類およびセンサの設置位置を対応付けた情報)と、異常履歴を記憶している。異常履歴は、警備セットモードおよび点検モードに設定されているときに防犯センサ7から検知信号を受信した履歴であり、防犯センサ7の識別情報と受信時刻の情報が含まれる。また、記憶部24は、動作モードが設定されるたびに、設定時刻と設定した利用者の情報と設定された動作モードの情報を、動作モード履歴として記憶する。
【0038】
また、記憶部24には、防犯センサ7のバッテリフラグ(フラグONまたはOFF)の情報が記憶される。バッテリフラグは、報知出力するか否かを定める情報であり、所定のタイミングでフラグONである場合に報知出力される。バッテリフラグは、防犯センサ7からバッテリ状態信号(後述する)を受信してバッテリニアエンドと判定されるとフラグONにされる。そして、所定のタイミングで(例えば、次回の保守点検期間になったとき、対処員による点検モードになったとき、フラグONになってから所定期間(3か月など)を経過したとき)、フラグONであると報知出力される。バッテリフラグは、対処員がバッテリ交換をしたときや機器交換をしたときにフラグOFFにされる。
【0039】
制御部25は、警備装置2の各種制御を行う機能を有している。この場合、制御部25は、モード設定部250、異常判定部251、バッテリニアエンド判定部252、センタ通報部253、ログ取得部254、報知部255、対処検知部256を備えている。
【0040】
モード設定部250は、利用者の操作により、警備装置2の動作モードを設定する。警備装置2の動作モードとしては、少なくとも、警備セットモードと、警備解除モードと、点検モードとの3つが設定可能である。利用者は、警備セットモードと警備解除モードを設定できる。点検モードは、対処員によって設定される。警備セットモードとは、防犯センサ7から検知信号が入力されると、監視区域の異常検出と判定して、センタ装置3に異常通報するモードである。また、警備解除モードとは、防犯センサ7から検知信号が入力されても、監視区域の異常検出とせず、異常通報しないモードをいう。なお、火災センサ、非常ボタンによる検知信号は常時監視されており、警備セットモードと警備解除モードの何れのモードであっても異常通報される。利用者は、例えば監視区域から出るときに操作部20を操作して警備セットモードを設定し、監視区域に入るときに操作部20を操作して警備解除モードを設定する。
【0041】
さらに、点検モードとは、警備対象に異常が発生したとき、あるいは警備対象に点検の必要性が生じたときなどに対処員が点検中であることを示すモードである。点検モードに設定されると、警備装置2は防犯センサ7から検知信号が入力されるとこれを異常履歴として記憶部24に記憶する。点検モード中は、対処員が防犯センサ7に接近することもあるため防犯センサ7から検知信号が入力されてもセンタ装置3に異常通報はしない。なお、異常としてではなく、点検モード時のセンサ検知情報としてセンタ装置3に通知するようにしてもよい。また、防犯センサ7から検知信号が入力されたことを対処員が所持する携帯端末5に通知してもよい。
【0042】
異常判定部251は、監視区域における異常(火災発生や不審者侵入など)を検知する機能を備えている。例えば、異常検知部251は、防犯センサ7から検知信号を受信すると、現在の動作モード及び記憶部24のセンサ情報に基づいて異常の有無を判定する。異常検知部251は、警備セットモードに設定されているときに、各種センサの何れかから検知信号を受信すると異常と判定し、警備解除モードに設定されているときには、火災センサ、非常ボタンの何れかから検知信号を受信すると異常と判定する。
【0043】
バッテリニアエンド判定部252は、防犯センサ7から受信したバッテリ状態信号に基づいて、その防犯センサ7がバッテリニアエンドであるか否かを判定する。バッテリニアエンドとは、バッテリの残量が基準容量より少なくなった状態である。例えば、バッテリ状態信号が、その防犯センサ7がバッテリニアエンドであるか否かを示す信号(バッテリニアエンド信号。例えば、防犯センサ7にてバッテリニアエンドであることを判定して、その場合にバッテリニアエンド信号を送信してよい)である場合には、そのバッテリ状態信号に基づいて、防犯センサ7がバッテリニアエンドであるか否かを判定する。また、バッテリ状態信号が、防犯センサ7のバッテリ残量を示す信号である場合には、その防犯センサ7のバッテリ残量が所定の基準残量以下であれば、バッテリニアエンドであると判定する。
【0044】
センタ通報部253は、バッテリニアエンド判定部252によりバッテリニアエンドであると判定された場合に、防犯センサ7がバッテリニアエンドであることを示す残量警告信号を通信部21から遠隔のセンタ装置3に送信する。また、センタ通報部253は、対処員により防犯センサ7のバッテリ交換や機器交換が行われた場合に、バッテリ交換等が行われたことを示すバッテリ交換信号を通信部21から遠隔のセンタ装置3に送信する。さらに、センタ通報部243は、異常判定部251により監視区域における異常が検知された場合に、監視区域における異常発生を示す異常信号を通信部21から遠隔のセンタ装置3に送信する。
【0045】
ログ取得部254は、監視区域に設置されている防犯センサ7からログ情報(イベントログや通信ログなど)を取得する。例えば、ログ取得部254は、予め定められた期間ごとに、定期的にログ情報を取得する。防犯センサ7から取得したログ情報は、記憶部24に記憶される。
【0046】
報知部255は、防犯センサ7がバッテリニアエンドと判定されバッテリフラグがONとなっている場合には、そのことを周囲に報知出力する。例えば、報知部255は、センタ装置3に残量警告信号を送信した後、所定時間が経過しても防犯センサ7のバッテリフラグONの状態が継続している場合には、防犯センサ7がバッテリニアエンドであることを周囲に報知出力する。報知出力の方法としては、表示部22などを点灯させる光による報知方法や、スピーカ(図示せず)を用いた音による報知方法などが含まれる。なお、報知部255は、防犯センサ7が機器異常である場合には、そのことを周囲に報知出力しない。ただし、センタ装置3から報知出力信号を受信した場合には、防犯センサ7が機器異常であることを周囲に報知出力してもよい。
【0047】
対処検知部256は、監視区域の点検を対処員が開始したことを検知する機能を備えている。例えば、センタ装置3から対処員の現状態情報を受信して、当該警備装置2が設置された監視区域に対処員が到着したことを検知する。また、対処検知部255は、モード設定部250が点検モードに設定されたときに、対処員が点検を開始したことを検知してもよい。報知部255は、センタ装置3に残量警告信号を送信した後、対処検知部255が点検の開始を検知したときに防犯センサ7のバッテリフラグONの状態が継続している場合に、防犯センサ7がバッテリニアエンドであることを周囲に報知出力してもよい。
【0048】
図3に示すように、センタ装置3は、通信部30、表示部31、操作部32、管理情報記憶部33、バッテリ情報記憶部34、制御部35、ログ情報記憶部36を備えている。例えば、センタ装置3は、サーバ装置やパーソナルコンピュータなどで構成され、管制員によって操作される。また、携帯端末5は、通信部50、タッチパネル51を備えている。例えば、携帯端末5は、スマートフォンなどで構成され、対処員によって操作される。
【0049】
ここで、センタ装置3の各構成について詳しく説明する。通信部30は、警備装置2および携帯端末5と通信する機能を備えている。表示部31は、例えば表示モニタなどであり、操作部32は、例えばキーボードやマウスなどである。
【0050】
管理情報記憶部33には、防犯センサ7の稼動開始日時や過去のバッテリ交換日時などの情報が管理情報として記憶される。バッテリ情報記憶部34には、防犯センサ7ごとのバッテリ寿命の期待値(例えば3年)や、その期待値より小さな値として、期待値を基準として算出される最低水準値(例えば、期待値の3分の1の値)などの情報が記憶されている。
【0051】
制御部35は、経過時間算出部350、異常判定部351、ログ要求部352、対処指示部353を備えている。
【0052】
経過時間算出部350は、警備装置2から残量警告信号を受信した場合に、防犯センサ7の稼動開始日時からの経過時間または前回のバッテリ交換日時からの経過時間を算出する。防犯センサ7が設置されてから一度もバッテリ交換がされていない場合には、稼動開始日時からの経過時間を算出し、防犯センサ7が設置された後にバッテリ交換が行われている場合には、前回のバッテリ交換日時からの経過時間を算出する。
【0053】
異常判定部351は、算出した経過時間が最低水準値を満たさない場合(最低水準値未満の場合)には、防犯センサ7の機器自体が異常(機器異常)であると判定し、算出した経過時間が最低水準値を満たす場合には(最低水準値以上の場合)、防犯センサ7のバッテリが交換時期(バッテリ異常)であると判定する。
【0054】
ログ要求部352は、警備装置2から残量警告信号を受信した防犯センサ7について算出した経過時間が最低水準値を満たさない場合に、その防犯センサ7のログ情報を警備装置2に要求する機能を備えている。例えば、警備装置2に要求信号を送信することによって、防犯センサ7のログ情報を要求する。警備装置2から得られたログ情報は、対処員が回収した防犯センサ7とともに、原因分析や製品検査に用いられる。
【0055】
対処指示部353は、対処員が所持する携帯端末に監視区域への対処指示を送信する機能を備えている。例えば、対処指示の対象とされた監視区域に経過時間が最低水準値を満たさない防犯センサ7がある場合には、その防犯センサ7の交換(機器交換による対処)に関するメッセージを携帯端末に送信する。また、例えば、対処指示の対象とされた監視区域にバッテリ異常の防犯センサ7がある場合には、その防犯センサ7のバッテリの交換に関するメッセージを携帯端末に送信する。また、対処指示の対象とされた監視区域に経過時間が最低水準値を満たさない防犯センサ7がある場合、対処指示部353は、警備装置2に報知出力信号を送信して、防犯センサ7が機器異常であることを周囲に報知出力させてもよい。
【0056】
ログ情報記憶部36には、ログ要求部352からの要求によって、警備装置2から得られたログ情報が記憶される。防犯センサ7から取得したログ情報は、機器情報と関連付けして、ログ情報記憶部36に保存されてもよい。
【0057】
以上のように構成された警備装置2について、
図4のフロー図を参照してその動作を説明する。警備装置2は、防犯センサ7からバッテリニアエンド信号を受信(またはバッテリ状態信号を受信してバッテリニアエンドと判定)すると(S1)、その防犯センサ7のバッテリフラグをフラグONにする(S2)。そして、防犯センサ7がバッテリニアエンドであることを示す残量警告信号を、通信部21から遠隔のセンタ装置3に送信する(S3)。
【0058】
一方、警備装置2は、防犯センサ7からバッテリニアエンド信号を受信していない場合、防犯センサ7の状態をリセットする操作(対処員によるバッテリ交換や機器交換)が行われると(S4)、その防犯センサ7のバッテリフラグをフラグOFFにする(S5)。そして、防犯センサ7のバッテリ交換等が行われたことを示すバッテリ交換信号を通信部21から遠隔のセンタ装置3に送信する(S6)。
【0059】
次に、センタ装置3の動作を、
図5のフロー図を参照して説明する。センタ装置3は、警備装置2から残量警告信号を受信すると(S10)、該当する防犯センサ7の管理情報(稼働開始日時および過去のバッテリ交換日時)およびバッテリ寿命の最低水準値を読み出す(S11)。そして、センタ装置3は、稼働開始日時または過去のバッテリ交換日時からの経過時間を算出し(S12)、該当する防犯センサ7のバッテリ寿命の最低水準値と経過時間を比較する(S13)。
【0060】
比較の結果(S13)、経過時間が最低水準値を満たさない(経過時間が最低水準値未満である)場合には、センタ装置3は、防犯センサ7が機器異常であると判定し(S14)、警備装置2に報知出力信号を送信して、防犯センサ7が機器異常であることを周囲に報知出力させる(S15)。そして、センタ装置3は、対処員の携帯端末5に該当する防犯センサ7の交換に関する情報(例えば、交換機器の持参の提案など)を送信する(S16)。さらに、センタ装置3は、警備装置2から該当する防犯センサ7のログ情報を取得して、機器情報と関連付けして保存する(S17)。
【0061】
一方、比較の結果(S13)、経過時間が最低水準値を満た
す(経過時間が最低水準値以上である)場合には、センタ装置3は、防犯センサ7のバッテリ交換が必要であると判定し(S18)、対処員の携帯端末5にバッテリ交換に関する情報(例えば、バッテリ交換のみの提案など)を送信する(S19)。
【0062】
このような本実施の形態の警備業務支援システム1によれば、警備装置2は、防犯センサ7のバッテリ状態を示すバッテリ状態信号を防犯センサ7から受信して、その防犯センサ7のバッテリ残量が所定の基準残量以下である(バッテリニアエンドである)か否かを判定する。バッテリニアエンドであると判定されると、警備装置2からセンタ装置3に残量警告信号が送信される。センタ装置3は、警備装置2から残量警告信号を受信すると、その防犯センサ7の稼働開始日時または前回のバッテリ交換日時からの経過時間を算出し、それが最低水準値を満たすか否かを判定する。最低水準値を満たす場合には、バッテリ異常であると判定し、満たさない場合には機器異常であると判定する。
【0063】
これにより、バッテリニアエンドの通報を警備装置2から受けたときに、その原因が機器異常であるかバッテリ異常であるかをセンタ側で把握することができるので、センタ装置3から対処員に適切な対処指示を送ることができる。例えば、バッテリ異常であると判定された場合には、センタ装置3から対処員に「電池交換のみの対応」を提案することができ、機器異常であると判定された場合には、センタ装置3から対処員に「交換機器の持参」を提案することができる。このようにして、対処員の経験や勘といった属人的な原因の切り分けスキルによらず、バッテリニアエンドの原因の切り分けをシステム化して、対処員による対処の品質(価値)を均一化できる。
【0064】
また、この場合、防犯センサ7がバッテリニアエンドになると、防犯センサ7やバッテリに支障をきたす前にセンタ装置3へその旨が通報され、センタ装置3から対処員にその原因に応じた適切な対処指示(機器交換や電池交換などの対処指示)をすることが可能になるので、防犯センサ7やバッテリに動作不良が多発するのを未然に防ぐことができる。すなわち、機器異常発報が多発するのを予防保全することができる。
【0065】
また、本実施の形態では、センタ装置3は、警備装置2から残量警告信号を受信したとき算出した経過時間(その防犯センサ7の稼働開始日時または前回のバッテリ交換日時からの経過時間)が最低水準値を満たさない場合に、その防犯センサ7のログ情報を警備装置2を介して取得することができる。ログ情報には、例えば、イベントログ(検知ログ、操作ログ、動作ログ)や通信ログが含まれる。センタでは、このようなログ情報を解析して、バッテリニアエンドの原因を特定することができる。
【0066】
また、本実施の形態では、センタ装置3から対処員の携帯端末5に監視区域への対処指示が送信される。そして、対処指示の対象とされた監視区域に経過時間が最低水準値を満たさない防犯センサ7(すなわち、機器異常であると判定された防犯センサ7)がある場合には、その防犯センサ7の交換に関するメッセージが送信される。このようにして、機器異常が発生している場合には、センタ装置3から対処員の携帯端末5にその原因に応じた適切な対処指示(機器交換の対処指示)をすることが可能になるので、防犯センサ7に動作不良が多発するのを未然に防ぐことができる。これにより、機器異常発報が多発するのを予防保全することができる。
【0067】
また、本実施の形態では、センタ装置3に残量警告信号が送信された後、所定時間が経過してもバッテリニアエンドが継続している場合には、その防犯センサ7がバッテリニアエンドであることを報知する。これにより、バッテリニアエンド状態が続いていることを警備装置2の利用者であるユーザが把握することができ、ユーザが適切な対策をとることで、防犯センサ7に動作不良が発生するのを未然に防ぐことができる。これにより、機器異常発報が発生するのを予防保全することができる。
【0068】
また、本実施の形態では、センタ装置3に残量警告信号が送信された後、バッテリニアエンドが継続している場合に、対処員が警備装置2の点検を開始したことを検知すると、その防犯センサ7がバッテリニアエンドであることを報知する。これにより、バッテリニアエンド状態が続いていることを警備装置2の点検に来た対処員が把握することができ、対処員が適切な対策をとることで、防犯センサ7に動作不良が発生するのを未然に防ぐことができる。これにより、機器異常発報が発生するのを予防保全することができる。
【0069】
以上、本発明の実施の形態を例示により説明したが、本発明の範囲はこれらに限定されるものではなく、請求項に記載された範囲内において目的に応じて変更・変形することが可能である。
【0070】
例えば、防犯センサ7がバッテリニアエンドであるときに、その原因が機器異常かバッテリ異常かを判定する機能を、警備装置2が備えてもよい。この場合、
図6に示すように、警備装置2が、管理情報記憶部26、バッテリ情報記憶部27、経過時間算出部257を備える。そして、管理情報記憶部26に、防犯センサ7の稼動開始日時や過去のバッテリ交換日時などの情報が管理情報として記憶され、バッテリ情報記憶部27に、防犯センサ7ごとのバッテリ寿命の期待値や、その期待値から算出される最低水準値(例えば、期待値の3分の1の値)などの情報が記憶される。
【0071】
経過時間算出部257は、バッテリニアエンド判定部252により防犯センサ7がバッテリニアエンドであると判定されると、防犯センサ7の稼動開始日時からの経過時間または前回のバッテリ交換日時からの経過時間を算出する。そして、異常判定部251が、算出した経過時間が最低水準値を満たさない場合に、防犯センサ7の機器自体が異常(機器異常)であると判定し、算出した経過時間が最低水準値を満たす場合に、防犯センサ7のバッテリが交換時期(バッテリ異常)であると判定する。
【0072】
この場合、警備装置2は、
図7に示すように、防犯センサ7からバッテリニアエンド信号を受信(またはバッテリ状態信号を受信してバッテリニアエンドと判定)すると(S20)、その防犯センサ7のバッテリフラグをフラグONにする(S21)。そして、該当する防犯センサ7の管理情報(稼働開始日時および過去のバッテリ交換日時)およびバッテリ寿命の最低水準値を読み出して(S22)、稼働開始日時または過去のバッテリ交換日時からの経過時間を算出し(S23)、該当する防犯センサ7のバッテリ寿命の最低水準値と経過時間を比較する(S24)。
【0073】
比較の結果(S24)、経過時間が最低水準値を満たさない(経過時間が最低水準値未満である)場合には、警備装置2は、防犯センサ7が機器異常であると判定し(S25)、防犯センサ7が機器異常であることを周囲に報知出力する(S26)。そして、警備装置2は、防犯センサ7が機器異常であることをセンタ装置3へ通報する(S27)。さらに、警備装置2は、該当する防犯センサ7のログ情報をセンタ装置3へ送信する(S28)。
【0074】
一方、比較の結果(S24)、経過時間が最低水準値を満たさない(経過時間が最低水準値以上である)場合には、警備装置2は、防犯センサ7のバッテリ交換が必要であると判定し(S29)、防犯センサ7のバッテリ交換が必要であることをセンタ装置3へ通報する(S30)。
【0075】
なお、警備装置2は、防犯センサ7からバッテリニアエンド信号を受信していない場合(S20でNoの場合)には、防犯センサ7の状態をリセットする操作(対処員によるバッテリ交換や機器交換)が行われると(S31)、その防犯センサ7のバッテリフラグをフラグOFFにする(S32)。そして、防犯センサ7のバッテリ交換等が行われたことを示すバッテリ交換信号を通信部21から遠隔のセンタ装置3に送信する(S33)。
【0076】
上記のように、警備装置2は、防犯センサ7のバッテリ状態を示すバッテリ状態信号を防犯センサ7から受信して、その防犯センサ7のバッテリ残量が所定の基準残量以下である(バッテリニアエンドである)か否かを判定する。バッテリニアエンドであると判定されると、その防犯センサ7の稼働開始日時または前回のバッテリ交換日時からの経過時間を算出し、それが最低水準値を満たすか否かを判定する。最低水準値を満たす場合には、バッテリ異常であると判定し、満たさない場合には機器異常であると判定する。
【0077】
この場合、防犯センサ7がバッテリニアエンドになると、防犯センサ7やバッテリに支障をきたす前に、その原因が機器異常であるかバッテリ異常であるかを警備装置2の側で把握することができるので、警備装置2の利用者であるユーザや警備装置2の点検に来た対処員が適切な対策をとることで、防犯センサ7に動作不良が発生するのを未然に防ぐことができる。すなわち、機器異常発報が発生するのを予防保全することができる。
【0078】
また、上記のように、バッテリニアエンドの原因が機器異常であるかバッテリ異常であるかを警備装置2の側で把握することができるので、対処員の経験や勘といった属人的な原因の切り分けスキルによらず、バッテリニアエンドの原因の切り分けをシステム化して、対処員による対処の品質(価値)を均一化できる。