(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6641179
(24)【登録日】2020年1月7日
(45)【発行日】2020年2月5日
(54)【発明の名称】トランスガラクトシル化活性を有するポリペプチド
(51)【国際特許分類】
C12N 15/63 20060101AFI20200127BHJP
A23C 9/13 20060101ALI20200127BHJP
A23C 9/152 20060101ALI20200127BHJP
A23L 33/17 20160101ALI20200127BHJP
C12N 1/15 20060101ALI20200127BHJP
C12N 1/19 20060101ALI20200127BHJP
C12N 1/21 20060101ALI20200127BHJP
C12N 5/10 20060101ALI20200127BHJP
C12N 9/10 20060101ALI20200127BHJP
C12N 9/38 20060101ALI20200127BHJP
C12P 19/04 20060101ALI20200127BHJP
C12P 21/02 20060101ALI20200127BHJP
【FI】
C12N15/63 Z
A23C9/13
A23C9/152
A23L33/17
C12N1/15
C12N1/19
C12N1/21
C12N5/10
C12N9/10ZNA
C12N9/38
C12P19/04
C12P21/02 C
【請求項の数】17
【全頁数】87
(21)【出願番号】特願2015-515540(P2015-515540)
(86)(22)【出願日】2013年6月7日
(65)【公表番号】特表2015-518729(P2015-518729A)
(43)【公表日】2015年7月6日
(86)【国際出願番号】EP2013061819
(87)【国際公開番号】WO2013182686
(87)【国際公開日】20131212
【審査請求日】2016年5月31日
【審判番号】不服2018-6391(P2018-6391/J1)
【審判請求日】2018年5月9日
(31)【優先権主張番号】61/657,180
(32)【優先日】2012年6月8日
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】12171335.8
(32)【優先日】2012年6月8日
(33)【優先権主張国】EP
(73)【特許権者】
【識別番号】513207806
【氏名又は名称】デュポン ニュートリション バイオサイエンシス エーピーエス
(74)【代理人】
【識別番号】100071010
【弁理士】
【氏名又は名称】山崎 行造
(74)【代理人】
【識別番号】100118647
【弁理士】
【氏名又は名称】赤松 利昭
(74)【代理人】
【識別番号】100123892
【弁理士】
【氏名又は名称】内藤 忠雄
(74)【代理人】
【識別番号】100169993
【弁理士】
【氏名又は名称】今井 千裕
(72)【発明者】
【氏名】ラーセン、モルテン・クロッグ
(72)【発明者】
【氏名】クレーマー、ジェイコブ・フライホルム
【合議体】
【審判長】
中島 庸子
【審判官】
松岡 徹
【審判官】
小暮 道明
(56)【参考文献】
【文献】
JORGENSEN, F. et al.,Appl. Microbiol. Biotechnol.,(2001),Vol.57,pp.647−652
【文献】
Bifidobacterium bifidum gene for beta−galactosidase(5509bp), GenBank accession no. AJ224435, (Oct. 19, 2006), [retrieved on 2017−03−14], Retrieved from the Internet, URL, <https://www.ncbi.nlm.nih.gov/nuccore/AJ224435.2?report=girevhist>
【文献】
Mφller et al., Appl Environ Microbiol, 2001, Vol.67, p.2276−2283
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C12N15/00-15/90
Uniprot/GeneSeq
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
トランスガラクトシル化活性を有するポリペプチドであって、
配列番号1のアミノ酸配列に少なくとも94%の配列同一性を有するアミノ酸配列からなる、ポリペプチド。
【請求項2】
配列番号1のアミノ酸配列に少なくとも95%の配列同一性を有するアミノ酸配列からなる、請求項1のポリペプチド。
【請求項3】
配列番号1のアミノ酸配列に少なくとも98%の配列同一性を有するアミノ酸配列からなる、請求項1のポリペプチド。
【請求項4】
配列番号1のアミノ酸配列からなる、請求項1〜3のいずれか一項に記載のポリペプチド。
【請求項5】
前記ポリペプチドが100%より高いトランスガラクトシル化活性の比を有する、請求項1乃至4のいずれか1項に記載のポリペプチド。
【請求項6】
トランスガラクトシル化活性:β−ガラクトシダーゼ活性の比が少なくとも1.5である、請求項1〜5のいずれか一項に記載のポリペプチド。
【請求項7】
請求項1乃至6のいずれか1項に記載のポリペプチドをコードすることができる核酸。
【請求項8】
請求項7の核酸を含むか、または請求項1乃至6のいずれか1項のポリペプチドを発現することができる、発現ベクター。
【請求項9】
請求項1乃至6のいずれか1項のポリペプチドを発現することができる細胞。
【請求項10】
請求項1乃至6のいずれか1項のポリペプチドを発現する方法であって、前記方法が、請求項9の細胞を入手する工程、および
この細胞から前記ポリペプチドを発現する工程を含む、方法。
【請求項11】
更に、前記ポリペプチドを精製する工程を含む、請求項10の方法。
【請求項12】
請求項1乃至6のいずれか1項に記載のポリペプチド及びラクトースを含む、組成物。
【請求項13】
前記組成物が食品組成物である、請求項12の組成物。
【請求項14】
前記食品組成物が乳製品である、請求項13の組成物。
【請求項15】
ラクトースを含む基質をポリペプチドで処理することによる、食品を製造する方法であって、
前記ポリペプチドは、
a.配列番号1のアミノ酸配列に少なくとも94%の配列同一性を有するアミノ酸配列からなる、ポリペプチド、および
b.配列番号2のアミノ酸配列に少なくとも92%の配列同一性を有するとともに、975個以下のアミノ酸残基からなる、ポリペプチド
からなる群より選択される、トランスガラクトシル化活性を有するポリペプチドである、食品を製造する方法。
【請求項16】
請求項15の食品を製造する方法であって、前記ラクトースを含む基質が、ラクトースを含む全乳、低脂肪乳、スキムミルク、バターミルク、還元乳粉、コンデンスミルク、乾燥ミルク、UHTミルク、ホエイ、ホエイ透過物、酸性ホエイ、又はクリームの溶液又は懸濁液であり、前記食品が乳製品である、食品を製造する方法。
【請求項17】
a.配列番号1のアミノ酸配列に少なくとも94%の配列同一性を有するアミノ酸配列からなる、ポリペプチド、および
b.配列番号2のアミノ酸配列に少なくとも92%の配列同一性を有するとともに、975個以下のアミノ酸残基からなる、ポリペプチド
からなる群より選択される、トランスガラクトシル化活性を有するポリペプチド、または前記ポリペプチドを発現することができる細胞にラクトースを含む基質を接触させる工程を含む、ガラクトオリゴサッカライドの製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はポリペプチド、特にトランスガラクトシル化活性を有するポリペプチド、これをコードする核酸、およびそれらの利用、例えば乳製品中への使用に関する。
【背景技術】
【0002】
ガラクトオッリゴサッカライド(GOS)は、グリコシド結合により結合された、通常9つまでの、1つまたはそれ以上のガラクトース分子を含む、ヒトおよび動物において非消化性の炭水化物である。GOSは1つ以上のグルコース分子も含む。GOSの有利な効果の一つはバクテリアのような有効な細菌性微生物の増殖を選択的に刺激することにより、プロバイオティック化合物として作用し、消費者に身体的な利益を提供するそれらの能力である。確立された健康効果は各種食品について食品添加物としてGOSにおける関心が高まる結果となっている。
【0003】
β−ガラクトシダーゼ酵素(EC3.2.1.23)は通常ラクトースを単糖、D−グルコース、およびD−ガラクトースに加水分解する。β―ガラクトシダーゼの通常酵素反応において、この酵素はラクトースを加水分解し、および過渡的にガラクトースを輸送するガラクトース酵素複合体のガラクトースモノサッカライドを水の水酸基に結合して、その結果、D−ガラクトースおよびD−グルコースを生じる。しかしながら、高いラクトース濃度において、いくつかのβ―ガラクトシダーゼはトランスガラクトシル化と呼ばれるプロセスにおいて、D−ガラクトースまたはD−グルコースの水酸基にガラクトースを移すことができる。それによって、ガラクト−オリゴサッカライドが生産される。また、高いラクトース濃度において、いくつかのβ−ガラクトシダーゼはガラクトースをラクトースまたはより高次のオリゴサッカライドの水酸基に移すことができる。
【0004】
ビフィドバクテリウム属は各種乳製品の発酵のための酪農工業においてバクテリアの培養に通常用いられている。更に、ビフィドバクテリウム含有製品の経口摂取は健康促進効果がある。この効果は腸内容物の低められたpHにより達成されるだけでなく、例えば抗生物質の摂取により腸内菌叢が分散されてしまった個体における腸内菌叢を再構築させることができるビフィドバクテリウム属の能力にもよる。ビフィドバクテリウムは更に有害な腸内微生物と競争して(これらを)負かす能力を有している。
【0005】
ガラクトオリゴサッカライドはビフィドバクテリウムの成長を促進することが知られている。この効果は炭素源としてガラクト−オリゴサッカライドを利用するビフィドバクテリウムの独特の能力により達成されるようである。ガラクト−オリゴサッカライドの食品サプリメントは更にかなりの長期間病気を予防する効果があるとも考えられている。例えば、ガラクトオリゴサッカライドの摂取はラットにおいて大腸癌の進行に対して高い予防効果があることが示されている。それゆえ、(健康)補助食品および乳製品の改良のために、工業において用いるためのガラクト−オリゴサッカライドの製造について安価で効果的な方法の開発に大きな興味が注がれている。
【0006】
約580番目のアミノ酸で切断されたビフィドバクテリウム・ビフィダム(Bifidobacterium bifidum)DMS20215(BIF3−d3)は水中に可溶化されたラクトースを含む溶液においてトランスガラクトシル化酵素として説明されている(Jorgensen et al.(2001),Appl.Microbiol.Biotechnol.,57:647−652)。WO01/90317はトランスガラクトシル化酵素としての切断変異体(OLGA347)を記載している。WO2012/010597においてOLGA347はガラクトース部分をD−フルクトース、N−アセチル−ガラクトサミン、およびキシロースに転移することが示されている。
【0007】
WO2009/071539において、BIF3−d3とは違ったやり方で切断されたフラグメントがミルク中で試験した時に、効率的な加水分解能を有し、GOSの生産が非常に低いという結果が開示されている。
【0008】
前述のビフィドバクテリウム・ビフィダムのラクターゼ酵素はGOSを生産するために10%(w/w)のような高いラクトース濃度を必要とするかまたはヘテロオリゴサッカライドを精製するために非常に多くの他のアクセプター分子を必要とするという欠点があった。更に、この分子は主にベータガラクトシダーゼ(加水分解)活性を有することが開示されている。
【0009】
ミルクのような低いラクトース基質レベルの製品においてGOSを性相するのに効率的である酵素を開発する必要性がある。
【発明の概要】
【0010】
トランスガラクトシル化活性と加水分解活性との有用な比を有して、従ってミルクベース製品等の低いラクトースレベルにおいてインキュベートしたときにさえ効率的にGOSを生成するポリペプチドを提供することが本発明の態様の目的である。本発明の態様の更なる目的は乳製品中においてその場でガラクトオリゴサッカライド(GOS)を生成する方法を提供することである。本発明の態様の更なる目的は工業において用いるためのガラクトオリゴサッカライド(GOS)のより安価でより効率的な方法を開発する方法を提供することである。本発明の態様の更なる目的は、バチルス・スブチリス(Bacillus subtilis)、例えば、バチルス・スブチリス(Bacillus subtilis )BG3594株等の好適な微生物において生成したときに、タンパク質分解等の更なる切断に対して耐性のあるポリペプチドを提供することである。本発明の態様の更なる目的は、最終的に製剤化された後の保存の間に更なる切断に耐性のあるポリペプチドを提供することである。
【0011】
本発明者らは、本明細書において開示されるポリペプチドが例えばミルク等のラクターゼ含有組成物中でインキュベートした時にその場でガラクト−オリゴサッカライドの有効な生産者となる驚くべき発見をした。それらは、ラクトースを効率的にGOSへ変換してその結果遊離ラクトースの濃度が低くなった。乳製品または他の食料品においてガラクト−オリゴサッカライドが存在することは、それらの製品自体においておよび/またはこれらの製品を消費するヒトあるいは動物において、ビフィドバクテリウム属(Bifdobacterium sp.)の健康促進等の有利な微生物株(プロバイオティクス)の成長を高めるという利点をもたらす。
【0012】
1つの側面において、本明細書において開示されるのは、
配列番号(SEQ ID NO:)1に少なくとも90%同一な配列を有するアミノ酸配列を含む、トランスガラクトシル化活性を有するポリペプチドである。ここにおいて、このポリペプチドはこのポリペプチドをコードする核酸配列のバチルス・スブチリス(Bacillus subtilis)BG3594株において発現された生成物であるとき、トランスガラクトシル化活性を有するこの核酸配列の唯一のポリペプチド発現生成物である。
【0013】
1つの側面において、本明細書に開示されるのは以下の群より選択されるトランスガラクトシル化活性を有するポリペプチドである。
a.SEQ ID NO:1に少なくとも90%の配列同一性を有し、最大で980個のアミノ酸残基からなるポリペプチド、
b.SEQ ID NO:2に少なくとも97%の配列同一性を有し、最大で975個のアミノ酸残基からなるポリペプチド
c.SEQ ID NO:3に少なくとも96.5%の配列同一性を有し、最大で1300個のアミノ酸残基からなるポリペプチド
d.少なくとも低ストリンジェンシー条件下で、i)SEQ ID NO:1、2、3、4、または5のポリペプチドをコードするSEQ ID NO:9、10、11、12、または13に含まれる核酸配列またはii)i)の相補鎖に、ハイブリダイズするポリヌクレオチドによりコードされるポリペプチド、
e.SEQ ID NO:1、2、3、4、または5のポリペプチドをコードする核酸配列に少なくとも70%の同一性を有する核酸または成熟ポリペプチドをコードするSEQ ID NO:9、10、11、12、または13に含まれる核酸配列を含む、ポリヌクレオチドによりコードされるポリペプチド、および
f.SEQ ID NO:1、2、3、4、または5の1つ以上のアミノ酸残基において欠失、挿入、および/または保存置換を含むポリペプチド。
【0014】
他の側面において、本明細書で開示されるのは、以下の群から選択されるトランスガラクトシル化活性を有するポリペプチドである。
a.SEQ ID NO:3に少なくとも96.5%の配列同一性を有し、最大で1300個のアミノ酸残基からなるポリペプチド、
b.SEQ ID NO:1に少なくとも90%の配列同一性を有し、最大で980個のアミノ酸残基からなるポリペプチド、
c.少なくとも低ストリンジェンシー条件下で、i)SEQ ID NO:1、2、3、4、または5のポリペプチドをコードするSEQ ID NO:9、10、11、12、または13に含まれる核酸配列またはi)の相補鎖に、ハイブリダイズするポリヌクレオチドによりコードされるポリペプチド、
d.SEQ ID NO:1、2、3、4、または5のポリペプチドをコードする核酸配列に少なくとも70%の同一性を有する核酸または成熟ポリペプチドをコードするSEQ ID NO:9、10、11、12、または13に含まれる核酸配列を含む、ポリヌクレオチドによりコードされるポリペプチド、および
e.SEQ ID NO:1、2、3、4、または5の1つ以上のアミノ酸残基において欠失、挿入、および/または保存置換を含むポリペプチド。
【0015】
1つの側面において、本明細書で開示されるのは、トランスガラクトシル化活性を有するSEQ ID NO:22のC末端切断フラグメントであって、バチルス・スブチリス(Bacillus subtilis)、例えば、バチルス・スブチリス(Bacillus subtilis)BG3594株等の有用な微生物において生産された場合、タンパク質分解等の更なる切断に耐性がある、および/または最終製剤化された後の貯蔵の間の更なる切断に対して耐性のある、ポリペプチドである。
【0016】
1つ側面において、本明細書で開示されるのは、SEQID NO:1に少なくとも90%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含むポリペプチドであって、最大で980個のアミノ酸残基からなる、ポリペプチドである。
【0017】
1つ側面において、本明細書で開示されるのは、SEQID NO:2に少なくとも97%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含むポリペプチドであって、最大で975個のアミノ酸残基からなる、ポリペプチドである。
1つの側面において、本明細書で開示されるのは、SEQID NO:3に少なくとも96.5%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含むポリペプチドであって、最大で1300個のアミノ酸残基からなる、ポリペプチドである。
【0018】
1つの側面において、本明細書で開示されるのは本明細書で開示されているポリペプチドをコードすることができる核酸である。
【0019】
1つの側面において、本明細書は本明細書で開示された核酸を含む、または本明細書で開示されたポリペプチドを発現することができる、発現ベクターおよび/またはプラスミドである。
【0020】
1つの側面において、本明細書で開示されるのは、本明細書で開示されたポリペプチドを発現することができる細胞である。
【0021】
1つの側面において、本明細書で開示されるのはポリペプチドを発現する方法である。この方法は本明細書に記載の細胞を得る工程およびこの細胞にポリペプチドを発現させる工程を含み、任意でこのポリペプチドを精製する工程を含む。
【0022】
1つの側面において、本明細書で開示されるのは、本明細書に記載のポリペプチドを含む組成物であり、好ましくは食品組成物であり、より好ましくは乳製品である。
【0023】
1つの側面において、本明細書で開示されるのは本明細書に記載のポリペプチドでラクトースを含むミルクベース基質を処理して、乳製品のような食品を製造する方法である。
【0024】
1つの側面において、本明細書で開示されるのは、本明細書に記載のポリペプチドでラクトースを含む基質を処理して得られた、ガラクト−オリゴサッカライドまたはそれらの組成物である。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【
図1】
図1はバチルス・スブチリス(Bacillus subtilis)における組み換え発現のためのBIF_1326変異体のプラスミドマップを示す。
【
図2】
図2はNaCl濃度勾配を用いて溶出されたHyperQカラムを用いて精製された切断変異体を示すSDS−PAGEを示す。
【
図3】
図3はトランスガラクトシル化活性の比を示す。この比はアクセプターがあるAbs420をアクセプターの無いAbs420で割って100を掛けて計算した。
【
図4】
図4はヨーグルト基質中で30℃で3時間での選択された変異体のガラクト−オリゴサッカライド(GOS)精製効率を示す。
【
図5】
図5は表2からの異なる変異体が発現されていることと検出されたフラグメントの分解とを示すSDS−PAGEである。下のパネルは分解物バンドの程度と同定を示す。
【0026】
SEQ ID NO:1(本明細書では(BIF_917)とも言う)はSEQ ID NO:22の887個の切断アミノ酸フラグメントである。
SEQ ID NO:2(本明細書では(BIF_995)とも言う)はSEQ ID NO:22の965個の切断アミノ酸フラグメントである。
SEQ ID NO:3(本明細書では(BIF_1068)とも言う)はSEQ ID NO:22の1038 アミノ酸切断フラグメントである。
SEQ ID NO:4(本明細書では(BIF_1172)とも言う)はSEQ ID NO:22の1142個の切断アミノ酸フラグメントである。
SEQ ID NO:5(本明細書では(BIF_1241)とも言う)はSEQ ID NO:22の1211個の切断アミノ酸フラグメントである。
SEQ ID NO:6(本明細書では(BIF_1326)とも言う)はSEQ ID NO:22の1296個の切断アミノ酸フラグメントである。
SEQ ID NO:7はビフィドバクテリウム・ビフィダム(Bifidobacterium bifidum)グリコシドヒドロラーゼ触媒コアである。
SEQ ID NO:8はビフィドバクテリウム・ビフィダム(Bifidobacterium bifidum)DSM20215由来の細胞外ラクターゼをコードしている塩基配列である。
SEQ ID NO:9はBIF_917をコードしている塩基配列である。
SEQ ID NO:10はBIF_995をコードしている塩基配列である。
SEQ ID NO:11はBIF 1068をコードしている塩基配列である。
SEQ ID NO:12はBIF_1172 をコードしている塩基配列である。
SEQ ID NO:13はBIF_1241をコードしている塩基配列である。
SEQ ID NO:14はBIF_1326 をコードしている塩基配列である。
SEQ ID NO:15は上記BIF変異体を生成するためのフォワードプライマーである。
SEQ ID NO:16はBIF917のリバースプライマーである。
SEQ ID NO:17はBIF995のリバースプライマーである。
SEQ ID NO:18はBIF1068のリバースプライマーである。
SEQ ID NO:19はBIF1241のリバースプライマーである。
SEQ ID NO:20は BIF1326のリバースプライマーである。
SEQ ID NO:21はBIF1478の リバースプライマーである。
SEQ ID NO:22はビフィドバクテリウム・ビフィダム(Bifidobacterium bifidum)DSM20215由来の細胞外ラクターゼである。
SEQ ID NO:23はビフィドバクテリウム・ビフィダム(Bifidobacterium bifidum)DSM20215由来の細胞外ラクターゼのシグナル配列である。
【0027】
定義
この詳細な説明に従って、以下の略語および定義が用いられる。本明細書において用いられるように、単数形“a、”“an、”および“the”は、別途明確に定義しない限り複数形も含まれる。従って、例えば、“(1つの)(a)ポリペプチド”はそのようなポリペプチドの複数も意味する。“(この)製剤”は1つ以上の製剤の参照も含み、および当業者に知られている均等物なども含む。
【0028】
別途定義しない限り、本明細書で用いられている全ての技術的および科学的用語は当業者に通常理解されている意味と同じ意味に用いられる。以下に用語の定義を記載する。
【0029】
「トランスガラクトシラーゼ」は、数あるなかでも、ガラクトースをD−ガラクトースまたはD−グルコースの水酸基に輸送して、ガラクト−オリゴサッカライドを生成することができる酵素を意味する。1つの側面において、トランスガラクトシラーゼは生成されたガラクトースの量が所与の時間において生成されたグルコースの量よりも少ない、ラクトースにおける酵素の反応により定義される。
【0030】
本文脈において、「トランスガラクトシル活性」の語はガラクトース部分を水以外の分子に輸送することを意味する。この活性は反応の間の所与の時間に生成された[グルコース]−[ガラクトース]として測定されるか、あるいは反応の間の所与の時間に生成されたGOSの定量により測定することができる。この測定は実施例に示されているようなHPLC法のようないくつかの方法で行うことができる。トランスガラクトシル化活性を比較したとき、例えば、3、4、5、6、7、8、9または10%(W/W)のような、所与の初期のラクトース濃度で行われてきた。
【0031】
本文脈において、「β−ガラクトシダーゼ活性」の語は、β−ガラクトシドを加水分解して、例えばラクトースをグルコースおよびガラクトースのような単糖へ分解する酵素の能力を意味する。
【0032】
トランスガラクトシル化活性:β―ガラクトシダーゼ活性の計算に関する文脈において、β−ガラクトシダーゼ活性は反応の間の所与の時間において生成された[ガラクトース]として計算される。この測定は実施例で示されるように、HPLC法のようないくつかの方法により行うことができる。
【0033】
本文脈において、オルト−ニトロフェノール−β−D−ガラクトシダーゼ(ONPG)を用いる「トランスガラクトシル化活性の比」の語は以下のように計算された。割合は受容体が存在するAbs420を受容体が存在しないAbs420で割って100を掛けた。指数が100以下の変異体は純粋な加水分解変異体であって、その一方で100より高い指数は比較上のトランスガラクトシル化活性を示す。
【0034】
トランスガラクトシル化活性
の比=(Abs420
+セロビオース/Abs420
−セロビオース)*100
式中、Abs420
+セロビオースは反応中にセロビオースを含む以下で説明する方法3を用いて420nmの吸光度であり、Abs420
−セロビオースは反応中にセロビオースを含まない、以下で説明する方法3を用いて420nmの吸光度である。上記の式は吸光度が0.5乃至1.0の間になるように希釈された場合に有効である。
【0035】
1つの側面において、この活性は反応後15分、30分、60分、90分、120分、180分で測定された。従って、1つの側面において、例として、相対的なトランスガラクトシル活性は、酵素を添加して15分後、酵素を添加して30分後、酵素を添加して60分後、酵素を添加して90分後、酵素を添加して120分後、酵素を添加して180分後、に測定される。
【0036】
本文脈において、「ガラクトシル化活性:β−ガラクトシダーゼ活性の比」は([グルコース]−[ガラクトース]/[ガラクトース])を意味する。
本文脈において、[グルコース]の記載はHPLC法で測定され、重量により、%で示されるグルコースの濃度を意味する。
【0037】
本文脈において、[ガラクトース]の記載はHPLC法で測定され、重量により%で示されるガラクトースの濃度を意味する。
【0038】
本文脈において、「ラクトースがガラクトシル化される」の記載は、ガラクトース分子が共役結合的にラクトース分子に結合される、例えば、ラクトース分子中の遊離水酸基のいずれかに共役結合した、または、例えばアラビノース形成のような内部トランスガラクトシル化により生成された、ラクトース分子に共役結合している。
【0039】
本文脈において、ガラクトオリゴサッカライド(GOS)生成における本明細書に開示されているポリペプチドの性能の評価は「ミルクベースアッセイ(偽ヨーグルト製品)」において試験された。100μlの容量でのバッチ試験を、98.60%(W/v)の新鮮な低温殺菌された低脂肪ミルク(Arla Mini−maelk)および1.4%(w/v)Nutrilac YQ−5075ホエイ成分(Arla)からなる、ヨーグルトミックスを用いて96ウェルMTPプレートで行った。Nutrilac YQ−5075ホエイ成分を完全に加水分解するための、この混合物を20時間混合したままにして、そのあと20mMNaフォスターゼ pH6.5を添加して、pHを6.5にした。このヨーグルトベースはプレーンで、または追加的なラクトース、フコース、マルトース、キシロース、または塩等の各種サプリメントと共のいずれかで用いられる。ヨーグルトの90μlを10μlの生成された酵素または粗発酵生成物と混合し、テープで密封し、43℃で3時間インキュベートした。この反応は100μlの10%NaCO3で停止した。サンプルは−20℃で貯蔵した。ガラクトオリゴサカライド(GOS)、ラクトース、およびガラクトースの定量はHPLCで行った。サンプルの分析はDinonexICS 3000で行われた。ICパラメータは以下のようであった:移動相:150mM NaOH、フロー:Isochratic、0.25ml/min、カラム:Carbopac PA1、カラム温度:RT、注:10μl、検出器:PAD、注入器:マニュアル、サンプル調整:ミリQ水で100倍希釈(0.1mlサンプル+9.9ml水)および0.45imシリンジフィルターでろ過、定量:標準物質のピーク面積における百分率でのピーク面積。GOSシロップ(VianalGOS、Friesland Campina)をGOSの定量のための標準物質として用いた。そのような評価の結果は
図4に示し更に実施例2に記載する。
【0040】
本文脈において、用語「ポリペプチドが凍結乾燥されたもの(凍結乾燥されたポリペプチド)」の語は、このポリペプチドの溶液が敵切な圧力で適切な時間水を除去する凍結乾燥により得られたことを意味する。
【0041】
本文脈において、「ポリペプチドが溶液中にある」の語は、溶液に沈殿していない溶媒中に可溶化しているポリペプチドに関する。本目的のための溶媒は水溶性緩衝液または円溶液、発酵ブロス、または発現宿主細胞の細胞質等のポリペプチドが生じる任意の環境(millieu)を含む。
【0042】
本文脈において、「安定剤」の語はポリペプチドを安定化させる任意の安定化剤を意味し、例えば、グリセロールまたはプロピレングリコール、糖または糖アルコール、酪酸、ホウ酸、またはホウ酸誘導体(例えば、芳香族ホウ酸エステル)がある。1つの側面において安定化剤はグリセロールである。
【0043】
本文脈において、「炭水化物基質」の語は、一般式Cm(H
2O)nを有する、即ちジサッカライドのような炭素、水素、および酸素のみからなる、少なくとも2の水素対酸素の1:2の原子比を有する、有機化合物で意味する。
【0044】
本文脈において、「ジサッカライド」の語は、1つの単糖からの水素原子と他の単糖からの水酸基が欠失する、脱水反応を介する、グリコシド結合として知られている共役結合により結合された2つの単糖単位を意味する。未修飾ジサッカライドの式はC
12H
22O
11である。1つの側面において、このジサッカライドはラクツロース、トレハロース、ラムノース、マルトース、スクロース、ラクトース、フコース、およびセロビオースである。更なる側面において、このジサッカライドはラクトースである。
【0045】
「単離された」の語は、天然に関係しておよび天然に見られるような自然の配列を備える少なくとも1つの他の成分から、この配列が少なくとも実質的に遊離していることを意味する。1つの側面において、本明細書で用いる「単離されたポリペプチド」はSDS−PAGEで決定したときに、少なくとも30%純粋、少なくとも40%純粋、少なくとも60%純粋、少なくとも80%純粋、少なくとも90%純粋、少なくとも95%純粋であるポリペプチドを意味する。
【0046】
用語「実質的に純粋なポリペプチド」は、本明細書において最大で10%、より好ましくは最大で8%、より好ましくは最大で6%、より好ましくは最大で5%、より好ましくは最大で4%、最大で3%、さらにより好ましくは最大で2%、最も好ましくは最大で1%、および最も好ましくは最大で0.5%天然に存在している他のポリペプチド物質を重量により含むポリペプチド調整物を意味する。それは、従って、実質的に純粋なポリペプチドは調製物中に存在する総ポリペプチド物質の重量により、少なくとも92%純粋、好ましくは少なくとも94%純粋、より好ましくは少なくとも95%純粋、より好ましくは「少なくとも96%純粋、より好ましくは少なくとも97%純粋、より好ましくは少なくとも98%純粋、さらにより好ましくは少なくとも99%純粋、最も好ましくは99.5%純粋、さらに最も好ましくは100%純粋である。本明細書において開示されているポリペプチドは好ましくは実質的に純粋な形態である。特に、このポリペプチドは本質的に純粋な形態であることがこのましい。即ち、自然において関連している他のポリペプチド物質が本質的にない、ポリペプチド調製物であることが好ましい。このことは、例えば、既知の組み換え法により、または従来の精製方法によりポリペプチドを調製することにより達成することができる。「実質的に純粋なポリペプチド」の語は「単離されたポリペプチド」および「単離された状態のポリペプチド」と同義である。
【0047】
「精製された」または「精製」の語は所与の成分が高いレベルで存在する、例えば、少なくとも約51%純粋、少なくとも51%純粋のような、または少なくとも75%純粋、少なくとも75%純粋のような、または少なくとも80%純粋、少なくとも80%純粋のような、または少なくとも約95%純粋、少なくとも95%純粋のような、または少なくとも98%純粋、少なくとも98%純粋のような。この成分は組成物中に存在する主要で活性成分であることが好ましい。
【0048】
本願発明に関する「微生物」の語は、本発明の塩基配列を含むことができる、または本明細書で定義される特定の性質を有するポリペプチドをコードする塩基配列、および/またはそれらから得られた生成物を含むことができる任意の「微生物」を含む。本文脈において、「微生物」の語はミルク基質を発酵させることができる任意のバクテリアまたは細菌を含む。
【0049】
本発明に関して用いる「宿主細胞」の語は、本明細書で定義する特定の性質を有するポリペプチドをコードしている核酸配列または上で定義され、本明細書で定義される特定の性質を有するポリペプチドの生成に用いられる発現ベクターのいずれかを含む任意の細胞を含む。1つの側面において、この生成物は組み換え生成物である。
【0050】
本発明の文脈における「ミルク」の語は、牛、羊、ヤギ、バファロー、またはラクダ等の任意の哺乳動物から得られた乳分泌物であると理解される。本文脈において、「ミルクベース基質」の語は任意の生のおよび/または加工された乳物質またはミルク成分由来の物質を意味する。有用なミルクベース基質はラクトースを含む任意のミルクまたはミルク様生成物の溶液/懸濁液を含むがこれらに限定されず、全乳または低脂肪乳、スキムミルク、バターミルク、還元乳粉、コンデンスミルク、乾燥ミルクの溶液、
UHTミルク、ホエイ、ホエイ透過物、酸性ホエイ、またはクリーム等がある。好ましくは、このミルクベース基質はミルクまたはスキムミルクパウダーの水溶液である。このミルクベース基質は生乳よりも濃縮されている。1つの態様において、このミルクベース基質はラクトースに対するタンパク質の割合が、少なくとも0.2、好ましくは少なくとも0.3、少なくとも0.4、少なくとも0.5、少なくとも0.6、より好ましくは少なくとも0.7である。このミルクベース基質は既知の方法で均質化および/または低温殺菌されていてもよい。
【0051】
本明細書で用いる「均質化する」の語は可溶性懸濁液または乳液を得るための徹底的
な混合を意味する。均質化は乳脂肪のサイズをより小さく壊してミルクと分離しないようにするために行われる。均質化は小さい開口部にミルクを高圧で通すことにより行われる。
【0052】
本明細書で用いる「低温殺菌」はミルクベース基質中に、微生物等の生菌の存在を減らすまたは排除することを意味する。好ましくは、低温殺菌は所与の時間所与の温度を維持することにより行われる。この特定の温度は通常、加熱により維持される。温度および期間有害なバクテリア等の特定のバクテリアを殺すまたは減らすため、および/またはミルク中の酵素を失活させるために選択される。急速冷蔵工程が続く。本発明の文脈における「食品」または「食品組成物」の語は動物またはヒトによる消費に適した食料品または飼料製品でよい。
【0053】
本発明の文脈において「乳製品」の語は主要成分に一つがミルクベースである任意の食品である。好ましくは、この主要な成分はミルクベースである。より好ましくは、この主要成分はトランスガラクトシル化活性を有する酵素で処理されたミルクベース基質である。
【0054】
本文脈において、「主要成分の一つ」は乳製品の総乾燥重量の20%以上、より好ましくは30%以上、または40%以上を構成する乾燥物質を有する成分を意味する。一方で「主要成分」の語は、乳製品の総乾燥重量の、50%以上、好ましくは60%以上、またはより好ましくは70%以上を構成する乾燥物質を有する成分を意味する。
【0055】
本文脈における「発酵させた乳製品」の語は任意のタイプの発酵がこの製品を生成するための一部となっている任意の乳製品であると理解される。発酵乳製品の例としては、ヨーグルト、バターミルク、クレームフレーシュ、クオークおよびフロマージュフライスがある。発酵乳製品の他の例はチーズである。発酵乳製品は既知の方法で製造される。
【0056】
用語「発酵」の語は、開始培地などの微生物の作用を通じて炭水化物をアルコールまたは酸に転換することである。1つの側面において、発酵はラクトースを乳酸に転換することを含む。
【0057】
本文脈において、「微生物」の語は、ミルク基質を発酵させることができる任意のバクテリアまたは細菌を含む。
【0058】
本文脈において、用語「ピーファム(Pfam)ドメイン」の語は、複数配列のアラインメントおよびHidden Markov Motifs(“
The Pfam protein families database”:R.D.Finn,J. Mistry,J.Tate,P.Coggill,A.Heger,J.E.Pollington,O.L.Gavin,P.Gunesekaran,G.Ceric,K.Forslund,L.Holm,E.L Sonnhammer,S.R.Eddy,A.Bateman Nucleic Acids Research(2010)Database Issue 38:D211−222)の存在に基づいて、Pfam−AまたはPfam−Bのいずれかとして同定されるタンパク質配列内の領域を意味する。ピーファムドメインの例としては、Glyco_hydro2N(PF02837)、Glyco_hydro(PF00703)、Glyco_hydro 2C(PF02836)およびバクテリア Ig様ドメイン(グループ4)(PF07532)がある。
【0059】
本明細書で用いるように「位置に対応する位置」の語は特定の意図するポリペプチドと参照ポリペプチドとの間でなされる本明細書で開示するようなアラインメントを意味する。参照ポリペプチド中の特定の位置に対応する位置が高い配列同一性を有するアラインメントにおいて対応するアミノ酸として同定される。
【0060】
「変異体」または「変異体(複数)」の語は、ポリペプチドまたは核酸のいずれかを意味する。「変異体」の語は、「突然変異体」の語と互換的に用いられる。変異体は、アミノ酸または塩基配列のそれぞれにおいて、1つ以上の位置での挿入、置換、塩基転換、切断、および/または転化を含む。「変異ポリペプチド」、「ポリペプチド変異体」、「ポリペプチド」、「変異体」、および「変異酵素」の語はSEQ ID NO:1、2、3、4、または5のような、選択されたアミノ酸配列を備えるかあるいはからなるか、あるいは選択されたアミノ酸配列と比較して修飾されたアミノ酸配列を有するポリペプチド/タンパク質を意味する。
【0061】
本明細書において用いるように、「参照酵素」、「参照配列」、「参照ポリペプチド」の語は、変異ポリペプチドのいずれかが例えばSEQ ID NO:1、2、3、4、または5に基づく変異ポリペプチドである酵素およびポリペプチドであることを意味する。「参照核酸」は参照ポリペプチドをコードする核酸配列を意味する。
【0062】
本明細書で用いるように、用語「参照配列」および「主題の配列」の語は互換的に使用される。
【0063】
本明細書で用いるように、「疑義の配列」の語は、本発明の範囲内にあるかどうかを調べるために参照配列とアラインメントされた外来配列を意味する。すなわち、そのような疑義の配列は例えば、従来における配列または第三者的配列である。
【0064】
本明細書において、用語「配列」は文脈に依存して、ポリペプチド配列または核酸配列のいずれかを意味することができる。
【0065】
本明細書で用いるように、用語「ポリペプチド配列」および「アミノ酸配列」の語は、互換的に使用される。
【0066】
「変異体」のシグナル配列は野生型バチルスシグナルペプチドのシグナル配列またはこのポリペプチドを分泌する任意のシグナル配列と同じかまたは違っていてもよい。
【0067】
本明細書により包含されると考えられる各種変異体を説明するために、以下の専門用語が参照を用意にするために用いられる。置換が数と位置を含む場合、例えば592Pは、{ナンバリングシステムに基づく位置/置換されたアミノ酸}を意味する。すなわち、位置592におけるプロリンへのアミノ酸置換が592Pとして記載される。置換が文字、位置、文字、例えば、D592Pで記載される場合、この記載は{もとのアミノ酸/ナンバリングシステムに基づく位置/置換されたアミノ酸}を意味する。
【0068】
即ち、例えば、位置592でアラニンがプロリンに置換された場合A592Pと記載する。
【0069】
特定の1つの場所において、2つ以上の置換が可能となる場合、このような置換は、連続する文字であらわされるか、任意でスラッシュマーク“/”で分離されて記載される。例えば、G303EDまたはG303E/D。
【0070】
位置と置換は例えば、SEQ ID NO:1、2、3、4、または5のいずれかを参照して列挙される。例えば、他の配列における等しい位置は、この配列とSEQ ID NO:1、2、3、4、または5のいずれかとのアラインメントにより、高い配列同一性を有するものを見つけ、その後にSEQ ID NO:1、2、3、4、または5のいずれかに特定の位置のアミノ酸に対応するアミノ酸配置を決定することにより行われる。そのようなアラインメントおよび1つの配列を第一配列として用いることは当業者にとって通常行われることにすぎない。
【0071】
本明細書で用いるように、用語「発現」の語は遺伝子の核酸配列に基づいてポリペプチドが生産される工程を意味する。この工程は転写と翻訳が含まれる。
【0072】
本明細書において用いるように、「ポリペプチド」の語は「アミノ酸配列」、「酵素」、「ペプチド」、および/または「タンパク質」と互換的に用いられる。本明細書で用いるように、「塩基配列」または「核酸配列」はオリゴヌクレオチド配列またはポリヌクレオチド配列、それらの変異体、相同体、フラグメント、および誘導体を意味する。ヌクレオチド配列はゲノム中の、合成された、または組み換え体のものでよく、1本鎖でも2本鎖でもよい、ここにおいて、センスまたはアンチセンス配列が存在していてもよい。本明細書で用いるように、「塩基配列」の語は、DNA、cDNA、合成DNA、およびRNAを含む。
【0073】
「相同体」は主題のアミノ酸配列および主題の核酸配列に特定の程度の配列同一性または「ホモロジー」を有するものを意味する。1つの側面において、主題のアミノ酸配列はSQE IDNO:1、2、3、4、または5であり、主題の塩基配列は好ましくはSEQ ID NO:9、10、11、12、または13である。
【0074】
「相同配列」は他の配列に特定のパーセンテージ、例えば、80%、85%、90%、95%、または99%の配列同一性を有するポリヌクレオチドまたはポリペプチドを含む。同一性のパーセンテージは、アラインメントさせたときに、塩基またはアミノ酸残基が、2つの配列を比較したときに同じである程度を示す。主題の配列にアミノ酸が置換、欠失、または追加された場合、アミノ酸配列は同一とはならない。配列同一性のパーセンテージは通常主題のタンパク質の成熟配列即ち、例えばシグナル配列が除去された後の配列を参照して測定される。通常、相同体は主題のアミノ酸配列と同じ活性部位残基を含む。相同体は野生型とは異なる酵素の性質を有するけれども、酵素活性も保持している。
【0075】
本明細書で用いるように、「ハイブリダイゼーション」はポリメラーゼ連鎖反応(PCR)技術において行われるような増幅プロセスの他に、核酸の鎖がベースペアリングを通じて相補鎖と結合する工程を含む。変異核酸は1本鎖または2本鎖DNAまたはRNA、RNA/DNAヘテロ二本鎖またはRNA/DNAコポリマーとして存在してもよい。本明細書で用いるように、「コポリマー」の語はリボヌクレオチドおよびデオキシリボヌクレオチドの両方からなる1本の核酸鎖を意味する。この変異体はコドン最適化してさら発現を高めることができる。
【0076】
本明細書で用いるように、「合成の」化合物はインビトロケミカルまたは酵素的合成により生産される。それは、酵母や他の選択された発現宿主等の宿主微生物のためにコドン最適化された変異核酸を含むがこれらに限定されない。
【0077】
本明細書で用いるように、「形質転換細胞」は組み換えDNA技術を用いるもとにより形質転換されたバクテリア細胞および細菌細胞を含む細胞を含む。形質転換は、通常細胞に1つ以上の核酸配列を挿入することにより起こる。挿入された核酸配列は異種核酸配列で、即ち、融合タンパク質等の、形質転換される細胞の天然の形態ではない配列である。
【0078】
本明細書で用いるように、「作動可能に結合している」の語は、記載の成分が意図する方法で機能することができる関係にあることを意味する。例えば、コード配列に作動可能に結合している制御配列はコントロール配列と競合する条件下でコード配列の発現が達成できるように結合されている。
【0079】
本明細書で用いるように、用語「フラグメント」は活性を有しており、アミノ末端および/またはカルボキシ末端から切り取られた1つ以上の(いくつかの)アミノ酸を有するポリペプチドとして定義される。
【0080】
1つの側面において、用語「フラグメント」は、トランスガラクトシル化活性を有し、SEQ ID NO:1、2、3、4、または5のポリペプチドのアミノ末端および/またはカルボキシ末端から切り取られた1つ以上の(いくつかの)アミノ酸を有するポリペプチドとして定義される。
【0081】
用語「ガラクトース結合ドメイン様」の語は本明細書において「GBD」と略され、同じ意味に用いる。
【0082】
同一性の程度
2つのアミノ酸配列または2つの塩基配列の間の関連性は「同一性」というパラメータで説明される。
【0084】
1つの態様において、疑義の配列および参照配列との間の配列同一性の程度は1)デフォルトスコアリングマトリックスおよびデフォルトギャップペナルティーを用いる任意の好適なアラインメントプログラムによる2つの配列のアラインメント工程、2)正確に一致した数を同定する工程、ここにおいて、正確に一致とはこのアラインメントにおける所与の位置における2つの整列させられた配列においてアミノ酸または塩基が同一であるとアラインメントプログラムが同定したことを意味する、および3)2つの配列のうちの長い方の配列の長さで正確に一致した数を割る。
【0085】
他の態様において、疑義の配列および参照配列との間の配列同一性の程度は1)デフォルトスコアリングマトリックスおよびデフォルトギャップペナルティーを用いる任意の好適なアラインメントプログラムによる2つの配列のアラインメント工程、2)正確に一致した数を同定する工程、ここにおいて、正確に一致とはこのアラインメントにおける所与の位置における2つの整列させられた配列においてアミノ酸または塩基が同一であるとアラインメントプログラムが同定したことを意味する、および3)「整列させた配列の長さ」で正確に一致した数を割る。ここにおいて、「整列させた配列の長さ」はギャップおよび配列のオーバーハンギング部位を含むアラインメント全体の長さである。
【0086】
配列同一性比較は目で、より一般的には容易に利用可能な配列比較プログラムで行うことが出来る。これらの通常利用可能なコンピュータープログラムは複合比較アルゴリズムを使用して、2つまたはそれ以上の配列間の違いを導くであろう進化的イベントを最もよく反映している2つ以上の配列を整列させる。それゆえ、これらのアルゴリズムは同一または類似のアミノ酸には報酬を与え、ギャップの挿入、ギャップの延伸、および類似ではないアミノ酸のアラインメントには罰を与えるようなスコアリングシステムで操作される。比較アラインメントのスコアリングシステムは以下を含む。
i)ギャップが挿入されたそれぞれの時間にペナルティーを割り当てる(ギャプペナルティースコア)
ii)追加的な位置に存在するギャップが延伸された各時間におけるペナルティースコアの割り当て(延伸ペナルティースコア)
iii)同一アミノ酸のアラインメントにおけるハイスコアの割り当て、および
iv)同一ではないアミノ酸のアラインメントにおける変動スコアの割り当て。
大部分のアラインメントプログラムはギャップペナルティーにより修飾される。しかしながら、配列の比較のためのそのようなソフトウェアを用いる時には、デフォルト値を用いることが好ましい。
非同一アミノ酸のアラインメントのための所与のスコアは置換マトリックスとも呼ばれている、スコアリングマトリックスの従って割り当てられる。そのような置換マトリックスにおいて提供されたスコアは、進化の間に他で置換される1つのアミノ酸が置換されるべきアミノ酸の物理的/化学的性質を変えるおよび依存する可能性を反映している。例えば、1つの極性アミノ酸が他の極性アミノ酸で置換される可能性は、疎水性アミノ酸と置換されることに比べてより高くなる。従って、スコアリングマトリックスは同一アミノ酸については最も高いスコアを割り当て、非同一ではあるが類似のアミノ酸にはより低いスコアを割り当て、非同一で非類似のアミノ酸には更に低いスコアを割り当てるであろう。最も頻繁に使用されるスコアリングマトリックスはPAMマトリックスである(Dayhoff et al.(1978),Jones et al.(1992)),the BLOSUM matrices(Henikoff and Henikoff(1992)) and the Gonnet matrix(Gonnet et al.(1992))。
【0087】
このようなアラインメントを行うために好適なコンピュータープログラムは、Vector NTI(Invitrogen Corp.)およびClustalV, ClustalW and ClustalW2プログラム(Higgins DG & Sharp PM(1988),Higgins et al.(1992),Thompson et al.(1994), Larkin et al.(2007)を含むがこれらに限定されない。別なアラインメントツールの選択は
www.expasy.org.のthe ExPASyプッロテエオミックスサーバ−により可能となる。配列アラインメントを行うことが出来る他のソフトウェアの例としては、ナショナル・センター・バイオテクノロジー・インフォメーションのウェブページから利用可能であり
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/、Altschul et al.(1990)J.Mol.Biol.215;403−410により開示された、ブラスト(BLAST)(Basic Local Alignment Search Tool)がある。
【0088】
本発明の好適な態様において、アラインメントプログラムは完全長配列全体に対してアラインメントを最適化するグローバルアラインメントプログラムを実施している。更なる好適な態様において、このグローバルアラインメントプログラムは、Needleman−Wunschアルゴリズム(Needleman, Saul B.; and Wunsch, Christian D.(1970),”A general method applicable to the search for similarities in the amino acid sequence of two proteins”,Journal of Molecular Biology 48(3):443−53)に基づいている。Needleman−Wunsch アルゴリズムを用いるグローバルアラインメントを実施する近年のプログラムの例としてはEMBOSS NeedleおよびEMBOSS Stretcherプログラムがあり、両者は
http://www.ebi.ac.uk/Tools/psa/において利用可能である。
【0089】
EMBOSS NeedleはNeedleman−Wunschアラインメントアルゴリズムを用いて、2つの配列の全体の長さの最適なアラインメントを見つけて(ギャップを含む)最適なグローバル配列アラインメントを実施する。
【0090】
EMBOSS Stretcherは全体的に整列させたよりおおきな配列を用いるNeedleman−Wunschアラインメントの修飾を使用する。
【0091】
1つの態様において、配列がグローバルアラインメントを用いて整列させられて、配列同一性はプログラムにより同定された正確な一致の数を「アラインメント長さ」で割って計算される。ここにおいて、アラインメント長さとは配列のギャップおよびオーバーハンギングギャップを含むアラインメント全体の長さである。
【0092】
更に好適な態様において、グローバルアラインメントはNeedleman−Wunschアルゴリズムを用い、配列同一性はプログラムにより同定された正確な一致の数を「アラインメント長さ」で割って計算される。ここにおいて、アラインメント長さとは配列のギャップおよびオーバーハンギングギャップを含むアラインメント全体の長さである。
【0093】
更なる態様において、グローバルアラインメントプログラムはEMBOSS NeedleおよびEMBOSS Stretcherからなる群より選択されて、配列同一性はプログラムにより同定された正確な一致の数を「アラインメント長さ」で割って計算される。ここにおいて、アラインメント長さとは配列のギャップおよびオーバーハンギングギャップを含むアラインメント全体の長さである。
【0094】
一端ソフトウェアがアラインメントを作製すると、類似性パーセンテージおよび配列同一性のパーセンテージを計算することができる。このソフトウェアは通常配列の比較の一部としてこれを行って、数値結果を生成する。
【0095】
1つの態様において、配列アラインメントを行うためにClustalWソフトウェアを用いることが好ましい。好ましくは、ClustalWでのアラインメントは対になるアラインメントのために以下のパラメータで実施される。
表1
【0096】
ClustalW2はEMBL−EBI ウェブページ、
www.ebi.ac.ukのヨーロピアン・バイオインフォマティックス・インスティチュート(European Bioinformatics Institute)のツール(under tools )−配列解析(sequence analysis)− ClustalW2において利用することができる。近年のClustalW2ツールの正確なアドレスは
www.ebi.ac.uk/Tools/clustalw2である。
【0097】
他の態様において、配列アラインメントの実施にあたっては、Vector NTI (インビトロジェン(Invitrogen))のプログラムAlign Xを用いることが好ましい。1つの態様において、Exp10は以下のデフォルトセッティングで使用された:
ギャップ・オープン・ペナルティー:10
ギャップ・エクステンション・ペナルティー:0.05
ギャップ・セパレーション・ペナルティー・レンジ:8
他の態様において、1つのアミノ酸配列を他のアミノ酸配列と、または他のアミノ酸配列へのアラインメントは、以下のようにセッティングされたスコアマトリックス:blosum62mt2およびVectorNTIペアワイズアラインメントに使用により決定される:
【0098】
1つの態様において、1つのアミノ酸配列を他のアミノ酸配列と、または他のアミノ酸配列への同一のパーセンテージは、ワードサイズが3で置換マトリックスとしてBLOSUM 62を用いるBlastの使用により決定することができる。
ポリペプチド
1つの側面において、本明細書で開示されるものは、トランスガラクトシル化活性:β−
ガラクトシダーゼ活性の比が、3%w/w以上の開始ラクトース濃度において、少なくとも0.5、少なくとも1、少なくとも2、少なくとも2.5、少なくとも3、少なくとも4、少なくとも5、少なくとも6、少なくとも7、少なくとも8、少なくとも9、少なくとも10、少なくとも11、または少なくとも12であるポリペプチドである。
【0099】
1つの側面において、本明細書で開示されるものは、SEQ ID NO:7のアミノ酸配列を有するグリコシド加水分解触媒コアを有するポリペプチドである。
【0100】
1つの側面において、本明細書で開示されるものは、Glyco_hydro2N(PF02837)、Glyco_hydro(PF00703)および/またはGlyco_hydro 2C(PF02836)ドメインを含むポリペプチドである。
【0101】
1つの側面において、本明細書で開示されるものはバクテリアIg様ドメイン(グループ4)(PF07532)を含むポリペプチドである。
【0102】
1つの側面において、本明細書にて開示されるものは、以下のからなる群より選択されるトランスガラクトシル活性を有するポリペプチドである:
a.SEQ ID NO:1に少なくとも90%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含むポリペプチドであって、前記ポリペプチドが980個以下のアミノ酸残基からなる、ポリペプチド
b.SEQ ID NO:2に少なくとも97%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含むポリペプチドであって、前記ポリペプチドが975個以下のアミノ酸残基からなる、ポリペプチド
c.SEQ ID NO:3に少なくとも96.5%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含むポリペプチドであって、前記ポリペプチドが1300個以下のアミノ酸残基からなる、ポリペプチド
d.i)SEQ ID NO:1、2、3、4、または5のポリペプチドをコードしているSEQ ID NO:9、10、11、12、または13に含まれる核酸配列あるいはii)i)に相補的な配列に、少なくとも低ストリンジェンシー条件下でハイブリダイズするポリヌクレオチドによりコードされるポリペプチド
e.SEQ ID NO:1、2、3、4、または5のポリペプチドをコードする塩基配列に少なくとも70%同一な塩基配列を含むポリヌクレオチドあるいは成熟ポリペプチドをコードしているSEQ ID NO:9、10、11、12、または13に含まれる塩基配列を含むポリヌクレオチドにより、コードされるポリペプチド、および
f.SEQ ID NO:1、2、3、4、または5の1つ以上のアミノ酸残基に欠失、挿入、および/または保存的置換を含むポリペプチド。
【0103】
1つの側面において、本明細書にて開示されるものは、以下のからなる群より選択されるトランスガラクトシル活性を有するポリペプチドである:
a.SEQ ID NO:3に少なくとも96.5%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含むポリペプチドであって、前記ポリペプチドが1300個以下のアミノ酸残基からなる、ポリペプチド
b.SEQ ID NO:1に少なくとも90%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含むポリペプチドであって、前記ポリペプチドが980個以下のアミノ酸残基からなる、ポリペプチド
c.i)SEQ ID NO:1、2、3、4、または5のポリペプチドをコードしているSEQ ID NO:9、10、11、12、または13に含まれる核酸配列あるいはii)i)に相補的な配列に、少なくとも低ストリンジェンシー条件下でハイブリダイズするポリヌクレオチドによりコードされるポリペプチド、
d.SEQ ID NO:1、2、3、4、または5のポリペプチドをコードする塩基配列に少なくとも70%同一な塩基配列を含むポリヌクレオチドあるいは成熟ポリペプチドをコードしているSEQ ID NO:9、10、11、12、または13に含まれる塩基配列を含むポリヌクレオチドにより、コードされるポリペプチド、および
e.SEQ ID NO:1、2、3、4、または5の1つ以上のアミノ酸残基に欠失、挿入、および/または保存的置換を含むポリペプチド。
【0104】
1つの側面において、本明細書にて開示されるものは、SEQ ID NO:1、2、3、4、または5の成熟アミノ酸配列に少なくとも68%、70%、72%、74%、76%、78%、80%%、85%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、 97%、98%、または99%配列同一性を有するアミノ酸からなるポリペプチド。
【0105】
1つの側面において、本明細書にて開示されるものは、SEQ ID NO:1の成熟アアミノ酸配列に90%の配列同一性を有するポリペプチドである。
【0106】
1つの側面において、本明細書にて開示されるものは、SEQ ID NO:2に90%の配列同一性を有するポリペプチドである。
【0107】
1つの側面において、本明細書にて開示されるものは、SEQ ID NO:3に96.5%の配列同一性を有するポリペプチドである。
【0108】
1つの側面において、本明細書にて開示されるものは、SEQ ID NO:4に96.5%の配列同一性を有するポリペプチドである。
【0109】
1つの側面において、本明細書にて開示されるものは、SEQ ID NO:5に96.5%の配列同一性を有するポリペプチドである。
【0110】
1つの側面において、本明細書にて開示されるものは、SEQ ID NO:1、2、3、4、または5のアミノ酸配列を含むまたはからなるポリペプチドである。
【0111】
1つの側面において、本明細書にて開示されるものは、ビフィドバクテリウム・ビフィダム(Bifidobacterium bifidum)由来のポリペプチドである。
【0112】
1つの側面において、本明細書にて開示されるものは、至適pHが6.5乃至7.5のポリペプチドである。
【0113】
1つの側面において、本明細書にて開示されるものは、至適温度が摂氏30乃至60、例えば、摂氏42乃至60のポリペプチドである。
【0114】
炭水化物に活性を有するポリペプチドはそれらの基質特異性に基づく分類のIUBMBシステムまたは近年125グリコシドヒドロラーゼファミリーの1つ以上の態様において、に割り当てられたCaZyのいずれかを用いて分類される。CaZyデータベースにおいて、アサインメントは基質および生成物の立体化学の知識と組み合わされた配列および構造的情報の両方に基づいている。
【0115】
本明細書にて開示されるのは、このポリペプチドをコードしている核酸配列のバチルス・スブチリス(Bacillus subtilis)BG3594株における発現生成物であるポリペプチドである。これは、トランスガラクトシル化活性を有する核酸配列のポリペプチド発現生成物にすぎない。これは、当業者に知られている既知の技術を用いて評価される。評価されるサンプルはSDS−PAGEにかけられて、Bio−Radのクリテリオンシステム(Criterion System)等のタンパク質の定量化に好適な染料を用いて可視化される。ゲルをBio−Radのクリテリオンシステム(Criterion System)の例のような好適なデンシトメトリックスキャナーを用いてスキャンして得られた写真ダイナミックレンジで確実にする。SEQ ID NO:8由来の変異体/フラグメントに対応するバンドを定量化して、ポリペプチドのパーセンテージを以下のように計算する:試験されたポリペプチドのパーセンテージ=試験されたポリペプチド/(トランスガラクトシル活性を有する全てのポリペプチドの合計)*100。
組成物中のSEQ ID NO:8由来のポリペプチド変異体/フラグメントの総数は当業者により知られている方法により、ポリクローナル抗体を用いるウエスタンブロット法によりSEQ ID NO:8由来のフラグメントを検出することにより決定することができる。
【0116】
本明細書で開示されるポリペプチドは1つの酵素内に少なくとも2つの分離した機能ドメインを含む。第一に、このポリペプチドは、以下で説明するようなグリコシドヒドロラーゼ触媒コアを含む。この触媒コアは関連するグリコシドヒドロラーゼファミリーのGH−A clanに属する。GH−A clanは維持メカニズムをグリコシド結合を切断することにより特徴づけられ、TIMバレルホールドに基づく触媒ドメインを有する(Wierenga,2001,FEBS Letters,492(3),p193−8)。この触媒ドメインはプロトン供与体と求核剤として働き、バレルドメインのストランド4および7から放出される2つのグルタミン酸残基を含む(Jenkins,1995,FEBS Letters,362(3),p281−5)。
【0117】
TIMバレルの全体構造は8つのβストランドと8つのαヘリックスからなる(β/α)8フォールドである。1つの側面において、本明細書で開示されるグルコシドヒドロラーゼ触媒コアはグルコシドヒドロラーゼファミリーGH−2および35のいずれかに属し、これらの全てのTIMバレル酵素はGH−A clanに属している。更なる側面において、このガラクトシルヒドロラーゼ触媒コアは、GH−2またはGH−35のファミリーに属している。更なる側面において、このグルコシドヒドロラーゼ触媒コアはGH−2にファミリーに属している。共通の因子はこれらの酵素は保持型酵素と呼ばれており、基質の構造が生成物に転換される(Henrissat,1997,Curr Opin Struct Biol,7(5),637−44)。
【0118】
1つの側面において、本明細書において記載するポリペプチドは、β(1→4)構造を有する炭化水素結結合に活性を有する。これは実際には酵素をβ−
ガラクトシダーゼのIUBMB EC3.2.1.23クラスに分類する。この活性は、おそらくパラ−ニトロフェノール−β−Dガラクトピラノシド(PNPG)、オルトーニトロフェノール−β−Dガラクトピラノシド(ONPG)、色素生成アグリコンを有するβ−D−ガラクトピラノシド(XGal)等の合成基質を用いて決定されるが、これらに限定されない。ある酵素がβ−ガラクトシダーゼのEC3.2.1.23クラスに属するかどうかを決定する代替的な方法はラクトース等の基質と一緒にインキュベートして、HPLC、TLC、または当業者に知られている他の方法によるグルコースの放出を測定する。
【0119】
ポリペプチドの機能の実態を予測するために、いくつかの公知事実の蓄積を用いることができ、例えば、Pfam(Nucl.Acids Res.(2010)38(suppl 1):D211−D222.doi:10.1093/nar/gkp985)およびInterpro(Nucl.Acids Res.(2009)37(suppl 1):D211−D215. doi:10.1093/nar/gkn785)がある。そのような分析を行うときには、この分析は公に蓄積されたデータベースから利用可能なポリペプチドの完全長配列において実施されるべきであることを特定すべきである。
【0120】
更なる側面において、Glyco_hydro2N(PF02837)、Glyco_hydro(PF00703)、Glyco_hydro 2C(PF02836)およびBacterial Ig様ドメイン(グループ4)(PF07532)から選択されるPfamドメインの1つ以上を含むポリペプチドが提供される。更なる側面において、PfamドメインであるGlyco_hydro2N(PF02837)、Glyco_hydro(PF00703)、Glyco_hydro 2C(PF02836)およびBacterial Ig−like domain(グループ4)(PF07532)を含むポリペプチドが提供される。更なる側面において、このポリペプチドの触媒ドメインがGlyco_hydro2N(PF02837)、Glyco_hydro(PF00703)、およびGlyco_hydro 2C(PF02836)で構成されるポリペプチドが提供される。
【0121】
更なる側面において、本明細書で開示され、37℃、5w/w%ラクトースにおいて、ミルクベース基質中100ppmの濃度で、15分、30分、または180分あとに測定したトランスガラクトシル化活性対β
−ガラクトシダーゼ活性の割合が少なくとも1、少なくとも2.5、少なくとも3、少なくとも4、少なくとも5、少なくとも6、少なくとも7、少なくとも8、少なくとも9、少なくとも10、少なくとも11、または少なくとも12であるポリペプチドが提供される。更なる側面において、このポリペプチドはビフィドバクテリウム・ビフィダム(Bifidobacterium bifidum)由来である。
【0122】
1つの側面において、本明細書で開示されるポリペプチドは37℃、5w/w%ラクトースにおいて、ミルクベース基質中100ppmの濃度で、15分、30分、または180分あとに測定して初期ラクトースの20%より多い、30%より多い、40%より多い、50%までがガラクトシル化されている。
【0123】
更なる側面において、本明細書で開示されたポリペプチドは37℃、5w/w%ラクトースにおいて、ミルクベース基質中100ppmの濃度で、15分、30分、または180分あとに測定して、ラクトースの80%未満、70%未満、60%未満、50%未満、40%未満、305未満、20%未満が加水分解されるようなβ−ガラクトシル化活性を有する。
【0124】
1つの側面において、このβ−ガラクトシダーゼ活性および/またはトランスガラクトシル化活性は方法4において特定されるように2.13LAUに相当する100ppmの濃度で測定される。
【0125】
更なる側面において、本明細書に記載のポリペプチドは以下の性質の1つ以上を有する:
i)37℃、5w/w%ラクトースにおいて、ミルクベース基質中100ppmの濃度で、15分、30分、または180分あとに測定したトランスガラクトシル化活性対β−
ガラクトシダーゼ活性の割合が少なくとも1、少なくとも2.5、少なくとも3、少なくとも4、少なくとも5、少なくとも6、少なくとも7、少なくとも8、少なくとも9、少なくとも10、少なくとも11、または少なくとも12および/または
ii)37℃、5w/w%ラクトースにおいて、ミルクベース基質中100ppmの濃度で、15分、30分、または180分あとに測定して初期ラクトースの20%より多い、30%より多い、40%より多い、50%までがガラクトシル化されている。
【0126】
1つの側面において、SEQ ID NO:3に少なくとも96.5%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含み、1300個までのアミノ酸残基からなるポリペプチドが提供される。更なる側面において、SEQ ID NO:1に少なくとも90%の、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または少なくとも100%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含み、980個までのアミノ酸残基からなるポリペプチドが提供される。更なる側面において、SEQ ID NO:1に少なくとも90%の配列同一性を有するアミノ酸配列からなり、980個までのアミノ酸配列からなるポリペプチドが提供される。更なる側面において、SEQ ID NO:1に少なくとも90%の配列同一性、例えば、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、または少なくとも99%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含むポリペプチドが提供される。他の側面において、SEQ ID NO:2に少なくとも96.5%の配列同一性を有し、例えば、少なくとも98%、または少なくとも99%、のような少なくとも97%の配列同一性を有するが提供される。1つの側面において、最大で975個のアミノ酸残基、例えば、最大で970個までのアミノ酸残基、最大で950個までのアミノ酸残基、最大で940個までのアミノ酸残基、最大で930個までのアミノ酸残基、最大で920個までのアミノ酸残基、最大で910個までのアミノ酸残基、最大で900個までのアミノ酸残基、最大で895個までのアミノ酸残基、または最大で890個までのアミノ酸残基からなるポリペプチドが提供される。1つの側面において、SEQ ID NO:2に少なくとも97%の、例えば、少なくとも99%、または100%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含み、最大で975個までのアミノ酸残基、例えば最大で970個までのアミノ酸残基、または少なくとも965個のアミノ酸残基からなるポリペプチドが提供される。1つの側面において、SEQ ID NO:2に少なくとも97%の配列同一性を有し、最大で975個までのアミノ酸からなるポリペプチドが提供される。
【0127】
更なる好適な側面において、SEQ ID NO:1、2、3、4、または5を含むポリペプチドが提供される。更なる側面において、SEQ ID NO:1、2、3、4、または5からなるポリペプチド、特にSEQ ID NO:1または2のアミノ酸配列からなるポリペプチドが提供される。
【0128】
更なる側面において、SEQ ID NO:3に少なくとも96.5%の配列同一性、少なくとも97%の配列同一性、例えば少なくとも98%、少なくとも99%、または少なくとも100%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含み、最大で1300個のアミノ酸残基からなるポリペプチドが提供される。
【0129】
更なる側面において、SEQ ID NO:5に少なくとも98.5%、少なくとも99%、または少なくとも99.5%等の配列同一性を有するポリペプチドが提供される。1つの側面において、最大で1290個までのアミノ酸残基、例えば最大で1280個までの、最大で1270個までの、最大で1260個までの、最大で1250個までの、最大で1240個までの、最大で1230個までの、最大で1220個までの、または最大で1215個までのアミノ酸残基からなるポリペプチドが提供される。1つの好適な側面において、1211個のアミノ酸残基からなるポリペプチドが提供される。
【0130】
更なる側面において、SEQ ID NO:4に対して少なくとも96%、例えば少なくとも98%、または99%のような少なくとも97%のような配列同一性を有するポリペプチドが提供される。1つの側面において、最大で1210個まのでアミノ酸残基、例えば、最大で1200個までの、最大で1190個までの、最大で1180個まので、最大で1170個までの、最大で1160個までの、最大で1150個までの、最大で1145個までの、最大で1142個までのアミノ酸残基からなるポリペプチが提供される。
【0131】
更なる側面において、SEQ ID NO:3に対して少なくとも96.5%、例えば、少なくとも98%または99%のような、少なくとも97%等の配列同一性を有するポリペプチドが提供される。1つの側面において、最大で1130個までの、例えば最大で1120個、最大で1110個、最大で1100個、最大で1090個、最大で1080個、最大で1070個、最大で1060個、最大で1050個、最大で1055個または最大で1040個までのアミノ酸残基からなるポリペプチドが提供される。好適な側面において、1038個のアミノ酸残基からなるポリペプチドが提供される。
【0132】
更なる側面において、本明細書で開示されるポリペプチドは100%より高い、150%、175%または200%より高い、トランスガラクトシル化活性の割合を有する。
【0133】
タンパク質は通常、ドメインと呼ばれる1つ以上の機能領域からなる。異なるタンパク質における各種組み合わせにおける別々のドメインの存在は天然にみられるタンパク質の多様なレパートリーを形成している。ドメインを説明する1つの方法は、“
The Pfam protein families database”:R.D.Finn,J.Mistry, J.Tate,P.Coggill,A.Heger,J.E.Pollington,O.L. Gavin,P.Gunesekaran,G.Ceric,K.Forslund,L.Holm,E.L.Sonnhammer,S.R.Eddy,A.Bateman Nucleic Acids Research(2010)Database Issue 38:D211−222に記載されているようなタンパク質ドメインファミリー大規模なコレクションであるPfamデータベースによるものである。各ファミリーは複数配列アラインメントにより表され、Markov models(HMMs)が隠されている。更なる側面において、本発明者はPfamドメイン、Glyco_hydro2N(PF02837)、Glyco_hydro(PF00703)、Glyco_hydro 2C(PF02836)およびBacterial Ig−like domain(グループ 4)(PF07532)の1つ以上からなるポリパプチドを発見した。1つの側面において、本明細書において提供されるポリペプチドはGlyco_hydro2N(PF02837)、Glyco_hydro(PF00703)、Glyco_hydro 2C(PF02836)およびBacterial Ig−like domain(グループ 4)(PF07532)を含む。
【0134】
1つの側面において、pH4−9の範囲、5−8のような、5.5−7.5のような、6.5−7.5のような範囲全体にわたり有用なトランスガラクトシル化活性を有する。
【0135】
本発明は、本明細書で定義されるアミノ酸配列にまたは本明細書で定義される特定の性質を有するポリペプチドに特定の程度の配列同一性または配列相同性を有するポリペプチドを包含する。本願発明は、特に、以下で定義されるSEQ ID NO:1、2、3、4、または5のいずれか1つの配列またはこれらの相同体にある配列同一性を有するペプチドを包含する。
【0136】
1つの側面において、相同なアミノ酸配列/塩基配列は、機能的なトランスガラクトシル化活性を有し、および/またはSEQ ID NO:1、2、3、4、または5のポリペプチドと比較してトランスガラクトシル化活性が高いポリペプチドを提供および/またはコードする。
【0137】
本文脈において、相同配列は主題の配列に少なくとも65%、70%、75%、78%、少なくとも8015、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%同一であるアミノ酸配列を含むと考えられる。通常、この相同体は主題のアミノ酸配列と同じ活性部位を含むであろう。相同性は類似性(すなわち、類似の化学的性質/機能を有するアミノ酸残基)の語に考えられることができるが、本発明の文脈において、それは配列同一性の語における相同性を表現することが好まれる。
【0138】
従って、本発明は、本明細書に記載のタンパク質またはポリペプチドの任意のアミノ酸配列、特に以下で説明するSEQ ID NO:1、2、3、4、または5の、変異体、相同体、および誘導体を含む。
【0139】
配列、特に以下で定義されるSEQ ID NO:1、2、3、4、または5の変異体、相同体、および誘導体の配列はわずかな変更を生み、機能的には等価物となるアミノ酸残基の欠失、挿入、または置換も備える。故意のアミノ酸置換は、基質への二次的結合活性が維持されている限り、極性、電荷、可溶性、親水性、疎水性、および/または両親媒性における類似性を根拠になされる。例えば、負電荷アミノ酸はアスパラギン酸、およびグルタミンさんを含むが、正電荷のアミノ酸はリジンおよびアルギニンを含む類似の親水性の値を有する電荷のない極性頭基を有するアミノ酸は、イソロイシン、バリン、グリシン、アラニン、アスパラギン、グルタミン、セリン、スレオニン、フェニルアラニン、およびチロシンを含む。
【0140】
本発明は、すなわち、塩基性を塩基性に、酸性を酸性に、極性を極性のように、あるアミノ酸から類似のアミノ酸へ置換される、保存的置換を含む(置換および置き換えが既存のアミノ酸残基が代替的な残基で交換されることを意味する)。非保存的置換は1つのクラスの残基が、オルニチン(以下、Zと称する)、ジアミノ酪酸オルニチン(以下、Bと称する)、(以下、Oと称する)、ノルロイシンオルニチン、ピリルアラニン、チエニルアラニン、ナフチルアラニンおよびフェニルグリシンのような非天然のアミノ酸を含む他のまたは代替的なアミノ酸への置換が起こることを意味する。
【0141】
保存置換は、例えば、塩基性アミノ酸(アルギニン、リジン、およびヒスチジン)、酸性アミノ酸(グルタミン酸、およびアスパラギン酸)、脂肪族アミノ酸(アラニン、バリン、ロイシン、イソロイシン)、極性アミノ酸(グルタミン、アスパラギン、セリン、スレオニン)、芳香族アミノ酸(フェニルアラニン、トリプトファン、およびチロシン)、ヒドロキシ基を含むアミノ酸(セリン、スレオニン)、ラージアミノ酸(フェニルアラニンおよびトリプトファン)およびスモールアミノ酸(グリシン、アラニン)のグループ内により行われる。
【0142】
1つの側面において、本発明で用いるポリペプチド配列は精製された状態である。1つの側面において、本発明に用いられるポリペプチドまたはタンパク質は単離された状態である。
【0143】
1つの側面において、本発明のポリペプチドは組み換え技術を用いて生産される。
【0144】
変異ポリペプチドは例えば、少なくともSEQ ID NO:1または2の配列に対して90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、または99%の配列同一性を有する。
【0145】
変異ポリペプチドは例えば、少なくともSEQ ID NO:3、4、または5の配列に対して96%、97%、98%、または99%の配列同一性を有する。
【0146】
1つの側面において、本明細書で開示されるポリペプチドは、SEQ ID NO:22で示されるビフィドバクテリウム・ビフィダム(Bifidobacterium bifidum)DSM20215に含まれるトランスガラクトシラーゼをコードする核酸配列によりコードされる成熟ポリペプチドのアミノ酸配列に対して、少なくとも90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、または99%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。SEQ ID NO:1、2、3、4、または5の用語について議論される配列同一性および機能性に関係しているすべての考察および限定はこれらのポリペプチドおよび塩基の配列同一性および機能性に読み替えて準用する。
【0147】
1つの側面において、主題のアミノ酸配列はSEQ ID NO:1、2、3、4、または5であり、主題の塩基配列は好ましくはSEQ ID NO:9、10、11、12、または13である。
【0148】
1つの側面において、このポリペプチドはSEQ DI NO:SEQ ID NO:1、2、3、4、または5のポリペプチドのアミノおよび/またはカルボキシ末端から欠失された1つ以上の(いくつかの)アミノ酸があるフラグメントである。
【0149】
1つの側面において、少なくとも500、550、600、650、700、750、800、850、900、950、または1000アミノ酸残基を含む。
【0150】
更なる側面において、ポリペプチド変異体の長さは500から1300である。更なる側面において、ポリペプチド変異体の長さは600から1300である。更なる側面において、ポリペプチド変異体の長さは700から1300である。更なる側面において、ポリペプチド変異体の長さは800乃至1300である。更なる側面において、ポリペプチド変異体の長さは800乃至1300アミノ酸である。
【0151】
SEQ ID NO:1、2、3、4、または5のポリペプチド変異体
1つの側面において、SEQ ID NO:1、2、3、4、または5に対して、改善されたトランスガラクトシル化のような修飾された性質に影響を与える1つ以上の位置において置換を有するSEQ ID NO:1、2、3、4、または5の変異体が提供される。そのような変異ポリペプチドは本明細書において都合により、「変異ポリペプチド」、「ポリペプチド変異体」、または「変異体」と呼ばれる。1つの側面において、本明細書で定義されるこのポリペプチドはSEQ ID NO:1、2、3、4、または5のポリペプチドと比較して、改善されたトランスガラクトシル化活性を有する。他の側面において、本明細書において定義されるポリペプチドはSEQ ID NO:1、2、3、4、または5のポリペプチドと比較して、改善された反応速度を示す。
【0152】
1つの側面において、本明細書で定義されるポリペプチドおよび変異体は酵素活性を有する。1つの側面において、本明細書で定義されるポリペプチドおよび変異体はトランスグルシル化活性を有する。
【0153】
1つの側面において、トランスコシル化活性:β
−ガラクトシダーゼ活性の比は3%w/w初期ラクトース濃度のような濃度で、反応後30分で、少なくとも0.5、少なくとも1、少なくとも1.5または少なくとも2になる。
【0154】
1つの側面において、トランスコシル化活性:β
−ガラクトシダーゼ活性の比は3%w/w初期ラクトース濃度のような濃度で、反応後30分で、少なくとも2.5、少なくとも3、少なくとも4、少なくとも5、少なくとも6、少なくとも7、少なくとも8、少なくとも9、少なくとも10、少なくとも11、または少なくとも12になる。
【0155】
1つの側面において、本明細書で定義されるポリペプチドおよび変異体は微生物源、特に糸状菌または酵母、または細菌由来である。酵素は例えば、アグリカス(Agaricus)、例えば、アグリカス・ビスポラス(A.bisporus);アスコバギノスポラ(Ascovaginospora);アスペルギルス(Aspergillus)、例えば、アスペルギルス・ニガー(A.niger)、アスペルギルス・アワモリ(A.awamori)、アスペルギルス・ホエティダス(A.foetidus)、アスペルギルス・ジャポニカス(A.japonicus)、アスペルギルス・オリザエ(A.oryzae);カンジダ(Candida);ケトミウム(Chaetomium);ケトトマスティア(Chaetotomastia);ディクチオステリウム(Dictyostelium)、例えばディクチオステリウム・ディスコデウム(D.discoideum);クルベロマイセス(Kluveromyces)、例えば、グルベロマイセス・フラギリス(K.fragilis)、クルベロマイセス・ラクティス(K.lactis);ムコール(Mucor)、例えば、ムコール・ジャバニクス(M.javanicus)、ムコール・ムセド(M.mucedo)、ムコール・スブチリシウム(M.subtilissimus);ニューロスポラ(Neurospora)、例えば、ニューロスポラ・クラッサ(N.crassa);リゾムコール(Rhizomucor)、例えばリゾムコール・プシラス(R.pusillus);リゾプス(Rhizopus)、例えばリゾプス・アルヒザス(R.arrhizus)、リゾプス・ジャピニクス(R.japonicus)、リゾプス・ストロニファー(R.stolonifer);スクレロティニア(Sclerotinia)、例えばスクレロティニア・リベルティアナ(S.libertiana);トルラ(Torula);トルロプシス(Torulopsis);トリコフィトン(Trichophyton)、例えばトリコフィトン・ルブラム(T.rubrum); フェトゼリニア(Whetzelinia),例えば、フェトゼリニア・スクレロティロウム(W. sclerotiorum);バチルス(Bacillus),例えば、バチルス・コアギュランス(B.coagulans)、バチルス・サーキュランス(B.circulans)、バチルス・メガテリウム(B.megaterium)、バチルス・ノバリス(B.novalis)、バチルス・スブチリス(B.subtilis)、バチルス・プミラス(B.pumilus)、バチルス・ステアロセレモフィルスルス(B.stearothermophilus)、バチルス・ツリンゲンシス(B.thuringiensis);ビフィドバクテリウム(Bifidobacterium)、例えばビフィドバクテリウム・ロンガム(B.Iongum)、ビフィドバクテリウム・ビフィダム(B.bifidum)、ビフィドバクテリウム・アニマリス(B.animalis);クロセオバクテリウム(Chryseobacterium);シトロバクター(Citrobacter)、例えば、シトロバクター・フレン(C.freundii);クロストリジウム(Clostridium)、例えばクロストリジウム・ペルフリンゲンス(C.perfringens); ディプロディア(Diplodia)、例えば、ディプロディア・ポシピナ(D.gossypina);エbbテロバクター(Enterobacter)、例えば、エンテロバクター・アエロゲンス(E.aerogenes),エンテトバクター・クロアカエ(E.cloacae)エドワージエラ(Edwardsiella)、エドワージエラ・タルダ(E.tarda);エルウィナ(Erwinia)、例えば、エルウィナ・ヘルビコラ(E.herbicola);エシェリキア(Escherichia)、例えば、エシェリキア・コリ(E.coli);クレブシエラ(Klebsiella)、例えば、クレブシエラ・プネウモニア(K.pneumoniae);ミリオカム(Miriococcum);ミロセシウム(Myrothesium);ムコール(Mucor);ニューロスポラ(Neurospora)、例えば、ニューロスポラ・クラッサ(N.crassa);プロテウス(Proteus)、例えば、プロテウス・バルガリス(P.vulgaris);プロビデンシア(Providencia)、例えば、プロビデンシア・スツアリチ(P.stuartii);ピノポラス(Pycnoporus)、例えば、ピノポラス・シナバリナス(Pycnoporus cinnabarinus)、ピノポラス・サングイネウス(Pycnoporus sanguineus);ルミノコッカス(Ruminococcus)、例えば、ルミノコッカス・トルケス(R.torques);サルモネラ(Salmonella)、例えば、サルモネラ・タイプヒムリウム(S.typhimurium);セラチア(Serratia)、例えば、セラチア・リケファシエンス(S.liquefasciens)、セラチア・マルセスセンス(S. marcescens);シゲラ(Shigella)、例えば、シゲラ・フレクスネリ(S.flexneri);ストレプトマイセス(Streptomyces)、例えば、ストレプトマイセス・アンチバイオティクス(S.antibioticus)、ストレプトマイセス・カスタネオグロビスポラス(S.castaneoglobisporus)、ストレプトマイセス・ヴィオルセオルバ(S.violeceoruber);トラメテス(Trametes);トリコデルマ(Trichoderma)、例えば、トリコデルマ・レーシ(T.reesei),トリコデルマ・ビリデ(T.viride);エルシニア(Yersinia)、例えば、エルシニア・エンテロコリティカ(Y.enterocolitica)がある。
【0156】
本明細書において定義されるポリペプチドまたは変異ポリペプチドを含む単離されたおよび/または生成されたポリペプチドが提供される。1つの態様において、この変異ポリペプチドはポリペプチドの成熟形態である(SEQ ID NO:1、2、3、4、または5)。1つの側面において、この変異体はC−末端ドメインを含む。
【0157】
1つの側面において、本明細書で定義されるポリペプチドは、SEQ ID NO1、2、3、4、または5の配列に対して1つから約25個の間のアミノ酸残基が、置換され、追加されまたは欠失されている 変異体を含む。1つの側面において、本明細書で定義されているような変異ポリペプチドはSEQ ID NO1、2、3、4、または5の配列に対して1つから25この間のアミノ酸残基が、置換され、追加されまたは欠失されている変異体を含む。1つの側面において、この変異体はSEQ ID NO:1、2、3、4、または5のアミノ酸配列を有し、1つから約25個の間の任意の数のアミノ酸が置換されている。更なる側面において、この変異体はSEQ ID NO:1、2、3、4、または5のアミノ酸配列を有し、3つから12個の間の任意の数のアミノ酸が置換されている。更なる側面において、この変異体はSEQ ID NO:1、2、3、4、または5のアミノ酸配列を有し、5つから9個の間の任意の数のアミノ酸が置換されている。
【0158】
1つの側面において、SEQ ID NO:1、2、3、4、または5の少なくとも2つ、他の側面では、少なくとも3つ、および更なる側面では少なくとも5つのアミノ酸が置換されている。
1つの側面において、本明細書で開示されるポリペプチドはSEQ ID NO:1、2、3、4、または5の.を備える。1つの側面において、本明細書で開示されているポリペプチドはSEQ ID NO:1、2、3、4、または5の配列を有し、N末端の10個、9個、8個、7個、6個、5個、4個、3個、2個、1個のアミノ酸が置換および/または欠失されている。
【0159】
酵素およびそれらの酵素の変異体は核酸および一次ポリペプチド配列により、三次元折り畳み構造、および/またはそれらの比活性により特徴づけられる。本明細書で定義されるように、ポリペプチドまたはポリペプチド変異体の追加的な特徴は、例えば、安定性、pH範囲、酸化安定性、および熱安定性を含む。発現および酵素活性のレベルは当業者に知られているアッセイを用いて評価することができる。他の側面において、変異体はSEQ ID NO:1、2、3、4、または5のポリペプチドに対して、例えば65℃乃至85℃のような高温での改善された安定性のような、改善された性能特徴を示す。
【0160】
ポリペプチド変異体は本明細書で定義されているように、SEQ ID NO:1、2、3、4、または5の配列に、少なくとも66%、68%、70%、72%、74%、78%、80%、85%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%。98%、99%、100%の配列同一性を有する。
【0161】
ヌクレオチド
1つの側面において、本発明は上で説明したようなトランスガラクトシル活性を有する単離されたポリペプチドに関し、各ポリペプチドは、非常に低いストリンジェント条件で、好ましくは低いストリンジェント条件で、より好ましくは中程度のストリンジェント条件で、より好ましくは中−高い程度のストリンジェント条件で、さらに好ましくは高いストリンジェント条件で、最も好ましくは非常に高いストリンジェント条件で、i)SEQ ID NO:1、2、3、4、または5の成熟配列をコードしているSEQ ID NO:9、10、11、12、または13の核酸配列と、ii)i)のcDNA配列と、またはiii)i)またはii)の相補配列とハイブリダイズするポリヌクレオチドによりコードされる((J.Sambrook,E.F. Fritsch,and T. Maniatis,1989,Molecular Cloning,A Laboratory Manual,2d edition,Cold Spring Harbor, New York)。SEQ ID NO:9、10、11、12、または13のサブ配列は、少なくとも100個の連続するヌクレオチドを、好ましくは少なくとも200個のヌクレオチドを含む。さらに、このサブ配列はラクターゼ活性を有するポリペプチドフラグメントをコードしている。
【0162】
SEQ ID NO:1、2、3、4、または5のアミノ酸配列またはそれらのフラグメント並びに、SEQ ID NO:9、10、11、12、または13のヌクレオチド配列または、それらのサブ配列は当業者によく知られている方法に従って別の属または種の株からトランスガラクトシダーゼ活性を有するポリペプチドをコードしているDNAを同定してクローンするための核酸プローブを設計するために用いられる。特に、そのようなプローブは所望の属または種のゲノムまたはcDNAとハイブリダイズさせて、サザンブロッティング法によりそこにある対応する遺伝子を同定し、単離する。そのようなプローブは全配列よりもかなり短くて、少なくとも14個、好ましくは少なくとも25個、より好ましくは少なくとも35個、および最も好ましくは少なくとも70個のヌクレオチド長である。しかしながら、このヌクレオチドプローブ長は少なくとも100個の長さであることが好ましい。例えば、この核酸プローブは少なくとも200個、より好ましくは少なくとも300個、より好ましくは少なくとも400個、または最も好ましくは少なくとも500核酸長さである。より長いうプローブも用いられ、例えば、少なくとも600個のヌクレオチド、好ましくは少なくとも700個のヌクレオチド、より好ましくは少なくとも800個のヌクレオチド、または最も好ましくは少なくとも900個の長さのプローブが用いられる。DNAとRNAとの両方を用いることができる。プローブは通常、対応する遺伝子を検出するために(例えば、
32P、
3H、
35S、プロトン、またはアビジンで)標識化される。そのようなプローブは本発明に包含される。
【0163】
そのような有機体から調製されたゲノムDNAライブラリーは、それゆえ前述のプローブにハイブリダイズして、ラクターゼ活性を有するポリペプチドをコードしているDNAについてスクリーニングされる。そのような微生物由来ゲノムまたは他のDNAはアガロースまたはポリアクリルアミドゲル電気泳動法、または他の分離法により分離される。ライブラリーからのDNAまたは分離されたDNAはニトロセルロースまたは他の好適な担持物質上に輸送されて固定化される。SEQ ID NO:9、10、11、12、または13またはそれらのサブ配列に相同なクローンまたはDNAを同定するために、この担持物質はサザンブロット法に用いられる。
【0164】
本発明の目的のために、ハイブリダイゼーションはSEQ ID NO:9、10、11、12、または13で示されるヌクレオチド配列、その相補配列、またはそれらのサブ配列に対応する標識された核酸プローブに、非常に高いストリンジェント条件下でヌクレオチド配列がハイブリダイズすることを示している。これらの条件下で核酸プローブがハイブリダイズする分子はX線フィルムを用いて検出することができる。
【0165】
他の好適な側面において、この核酸プローブはSEQ ID NO:9、10、11、12、または13の成熟ポリペプチドコード領域である。
【0166】
少なくとも100ヌクレオチド長の長いプローブについて、非常に低いストリンジェント条件から非常に高いストリンジェント条件が42℃で、5倍のSSPE、0.3%SDS、200g/ml剪断変性サケ精子DNA、および非常に低いおよび低いストリンジェンシーは25%ホルムアミド、中程度および中程度から高ストリンジェンシーは35%ホルムアミド、高いおよび非常に高いストリンジェンシーは50%ホルムアミドのいずれか、次に21乃至任意で24時間のサザンブトット法が行われる、プレハイブリダイゼーションおよびハイブリダイゼーションとして定義される。
【0167】
少なくとも100ヌクレオチド長の長いプローブについて、担体物質は最終的に、2倍のSSC、0.2%SDSを用いて、好ましくは45℃で(非常に低いストリンジェンシー)、より好ましくは50℃(低いストリンジェンシー)、より好ましくは少なくとも55℃(中程度のストリンジェンシー)、より好ましくは60℃(中−高ストリンジェンシー)、さらに好ましくは少なくとも65℃(高ストリンジェンシー)、および最も好ましくは少なくとも70℃(非常に高いストリンジェンシー)で、洗浄される。
【0168】
特定の態様において、この洗浄は、0.2倍SSC、0.2%SDSを用いて、好ましくは少なくとも45℃(非常に低いストリンジェンシー)、より好ましくは少なくとも50℃(低いストリンジェンシー)、より好ましくは少なくとも55℃(中程度のストリンジェンシー)、より好ましくは60℃(中−高ストリンジェンシー)、さらに好ましくは少なくとも65℃(高ストリンジェンシー)、および最も好ましくは少なくとも70℃(非常に高いストリンジェンシー)で行われる。他の特定の態様において、この洗浄は、0.1倍SSC、0.2%SDSを用いて、好ましくは少なくとも45℃(非常に低いストリンジェンシー)、より好ましくは少なくとも50℃(低いストリンジェンシー)、より好ましくは少なくとも55℃(中程度のストリンジェンシー)、より好ましくは60℃(中−高ストリンジェンシー)、さらに好ましくは少なくとも65℃(高ストリンジェンシー)、および最も好ましくは少なくとも70℃(非常に高いストリンジェンシー)で行われる。
【0169】
約15ヌクレオチド長乃至約70ヌクレオチド長である短いプローブについて、ストリンジェンシー条件は、プレハイブリダイゼーション、ハイブリダイゼーション、およびRNA1ミリリットル当たり、0.9 M NaCl、0.09M トリス−HCl、pH 7.6、6mM EDTA、 0.5% NP−40、1倍デンハード溶液、1mM リン酸ナトリウム、1mM 一リン酸ナトリウム、0.1mM ATP、および0.2mg酵母、を含む溶液において、ボルトンおよびMcCarthy(1962,Proceedings of the National Academy of Sciences USA 48:1390)の計算を用いて計算されたTmより約5乃至10℃低い温度でのハイブリダイゼーション後洗浄と定義され、後に標準的なサウザンブロティング法が行われる。
【0170】
約15ヌクレオチド長乃至約70ヌクレオチド長である短いプローブについて、担体物質は1回6倍SSCプラス0.1%SDSで15分行い、2回、15分ずつ、計算されてTmより5℃乃至10℃低い温度で、6倍SSCを用いて洗浄される。
【0171】
塩含有ハイブリダイゼーション条件下で、有効なTmは、成功したハイブリダイゼーションについてのプローブとフィルターに結合したDNAの間に必要とされる同一性の程度をコントロースするものである。以下の式を用いて、各ストリンジェント条件下でハイブリダイズする2つのDNAに必要とされる同一性の程度を決定する。
【0172】
有効T
m=81.5+16.6(log M[Na
+])+0.41(%G+C)−0.72(%ホルムアミド)
(
www.ndsu.nodak.edu/instruct/mcclean/plsc731/dna/dna6.htm参照)
SEQ ID NO:1のG+C含量は42%であり、SEQ ID NO:11のG+C含量は44%である。中程度のスチトリンジェンシーでは、ホルムアミドは35%で、5倍SSPEのNa+濃度は0.75Mである。
【0173】
他の関連する関係は、2つのDNAの1%ミスマッチはTmを1.4℃低くすることである。42℃における中程度のストリンジェント条件でハイブリダイズする2つのDNAに必要とされる同一性の程度を決定するために、以下の式が用いられる:
%同一性=100−[(効果的Tm−ハイブリダイゼーション温度/1.4)]
(www.ndsu.nodak.edu/instruct/mcclean/plsc731/dna/dna6.htm参照。)
変異核酸はSEQ ID NO:1、2、3、4、または5をコードしている核酸と、例えば60%、65%、75%、805、85%、90%、95%、または99%の配列同一性のような、特定のパーセンテージを有するポリヌクレオチドを含む。1つの側面において、本明細書で定義されるポリペプチドをコードすることができる核酸が提供される。更なる側面において、本明細書で開示している核酸はSEQ ID NO:9、10、11、12、または13に少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも99%同一な核酸配列を有する。
【0174】
1つの側面において、本明細書で記載されているような核酸を含むプラスミドが提供される。1つの側面において、本明細書で開示される核酸を含むまたは発現ベクターが提供される。1つの側面において、本明細書で定義する核酸を含むまたは本明細書で定義されるポリペプチドを発現することができる発現ベクターが提供される。
【0175】
本明細書で定義されるような任意のポリペプチド変異体をコードしている核酸に相補的な核酸が提供される。
すなわち、相補体にハイブリダイズすることができる核酸が提供される。他の態様において、本明細書で開示される方法および組成物に用いる配列は合成配列である。酵母のような宿主微生物の発現のためのコドン使用を最適化した配列が含まれるがこれらに限定されない。本明細書で提供されるポリペプチド変異体は当業者に知られているように、合成的に製造されるかまたは宿主細胞組み換え発現により製造される。1つの側面において、本明細書に開示されているポリペプチドは組み換えポリペプチドである。本明細書で定義される発現されたポリペプチド変異体は任意で使用の前に単離される。他の地用において、本明細書で定義されるポリペプチド変異体は発現された後に生成される。ポリペプチド変異体の遺伝的修飾および組み換え生成の方法は例えば、米国特許Nos.7,371,552;7,166,453;6,890,572;および6,667,065; 並びに米国特許出願公報Nos.2007/0141693;2007/0072270;2007/0020731;2007/0020727;2006/0073583;2006/0019347;2006/0018997;2006/0008890;2006/0008888;および2005/0137111に記載されている。ポリペプチドをコードしているポリヌクレオチド配列、プライマー、ベクター、選択方法、宿主細胞、発現されたポリペプチド変異体の精製および再構築、および酵素アッセイの、有用な緩衝液、pH範囲、Ca2+濃度、基質濃度、および酵素濃度を含む本明細書のポリペプチドの特徴づけを含む、これらの文献に記載の関連する記載は参照により本明細書に引用される。
【0176】
SEQ ID NO:1、2、3、4、または5のタンパク質をコードしているまたはSEQ ID NO:1、2、3、4、または5のタンパク質をコードしている核酸に少なくとも60%、68%、70%、72%、74%、78%、80%、85%、90%、95%、96%、97%、98%、99%または100%の配列同一性を有する核酸配列が提供される。
【0177】
ベクター
1つの側面において、本発明はポリヌクレオチドを含むベクターに関する。1つの側面において、バクテリア細胞がこのベクターを含む。いくつかのの態様において、変異体をコードしている核酸を含むDNA構築物はコード配列に作動可能に結合した調節配列を含む発現ベクターにおける宿主細胞に輸送される。このベクターは宿主細胞へ導入されたときに、糸状菌宿主細胞のゲノムに組み込まれ複製されることができる任意のベクターでよい。The FGSC Catalogue of Strains,University of Missouriは好適なベクターを列挙している。追加的な好適な発現および/または組み込みベクターの追加的な例はSambrook et al.,Molecular Cloning:A Laboratory Manual, 3
rded.,Cold Spring Harbor Laboratory Press,Cold Spring Harbor,New York(2001);Bennett et al.,More Gene Manipulations in Fungi,Academic Press,San Diego(1991),pp.396−428;および米国特許No.5,874,276がある。例示的なベクターはpFB6、pBR322、PUC18、pUC100 およびpENTR/D、pDON
TM201、pDONR
TM221、pENTR
TM、pGEM
R3Z and pGEM
R4Zに記載されている。バクテリア細胞において用いるための例としては、pBR322およびpUC29があり、これらはエシェリキア・コリ(E.coli)において複製される、また、pE194は、例えば、バチルス(Bacillus)において複製される。
【0178】
いくつかの態様において、変異体をコードしている核酸は好適なプロモーターに作動可能に結合して、宿主細胞内で転写される。このプロモーターは宿主細胞に対して相同であるか異種であるかのいずれかのタンパク質をコードしている遺伝子由来である。プロモーターの好適な非限定的な例としてはcbh1、cbh2、egl1、およびegl2プロモーターがある。1つの態様において、このプロモーターは宿主細胞に対して天然であるものである。例えば、シュードモナス・サッカロフィラ(P.saccharophila)が宿主細胞のとき、このプロモーターは天然シュードモナス・サッカロフィラ(P.saccharophila)プロモーターである。「誘発プロモーター」は環境的または発育調節したにおいて活性であるプロモーターである。他の態様において、プロモーターは宿主細胞に対して異種であるものである。
【0179】
いくつかの態様において、コード配列はシグナル配列をコードしているDNA配列に作動可能に結合している。他の態様において、代表的なシグナルペプチドはSEQ ID NO:27である。代表的なシグナルペプチドはバチルス・スブチリス(Bacillus subtilis)aprEプレカーサーの天然シグナル配列である、SEQ ID NO:9である。他の態様において、シグナル配列をコードしているDNAは他の細胞外バチルス・スブチリスプレカーサーからのシグナル配列をコードしているヌクレオチド配列で複製される。1つの態様において、このシグナル配列をコードしているDNAは直ちに上向き調節されて、このポリペプチドをコードしているポリヌクレオチドのインフレームにある。このシグナル配列は宿主細胞と同じ種から選択される。追加的態様において、糸状菌宿主細胞へ導入されるDNA構築体またはベクターを含むシグナル配列およびプロモーター配列は同じ源由来である。いくつかの態様において、発現ベクターは停止配列も含む。1つの態様において、この停止配列とプロモーター配列は同じ起源である。他の態様において、このターミネータ配列は宿主細胞と相同である。
【0180】
いくつかの態様において、発現ベクターは選択マーカーを含む。好適な選択マーカーの例としては、ハイグロマイシンやフレオマイシンのような抗生物質に耐性を付与するものがある。栄養選択マーカーも好適であり、amdS、argB、およびpyr4を含む。1つの態様において、選択マーカーはamdS遺伝子であり、これはアセトアミド酵素をコードしていて、アセトアミドを栄養源として形質転換させた細胞を成長させる。選択マーカーとしてアスペルギルス・ニデュランス(A.nidulans)amdS遺伝子の使用はKelley et al.,EMBO J.4:475−479(1985)およびPenttila et al.,Gene 61:155−164(1987)に記載されている。変異体をコードしているポリヌクレオチドを有するDNA構築体を含む好適な発現ベクターは所与の宿主細胞中で自己複製ができて、宿主細胞のDNAに取り込まれる任意のベクターである。いくつかの態様において、発現ベクターはプラスミドである。いくつかの態様において、遺伝子の発現を得るための2つのタイプの発現ベクターが含まれる。第一の発現ベクター発現されるべき遺伝子由来のプロモーター、コード領域、およびターミネータを含むDNA配列を含む。いくつかの態様において、好ましくないDNA配列を欠失させて、それ自身の転写および翻訳調節配列の制御下で発現されたドメインを除去して、遺伝子切断体が得られる。発現ベクターの第二のタイプは高いレベルの転写および選択マーカーを必要とする配列を予め構築して含むようにした発現ベクターである。いくつかの態様において、遺伝子またはその一部のコード領域は一般的な目的の発現ベクターに挿入され、発現構築プロモーターおよびターミネータ配列の制御下にあるようにする。いくつかの態様において、遺伝子またはその一部はストロングcbh1プロモーターの下流に挿入される。
【0181】
発現宿主/宿主細胞
更なる側面において、本明細書で記載するようなプラスミドまたは本明細書で記載する発現ベクターを含むまたは好ましくはこれらで形質転換された、宿主細胞が提供される。
更なる側面において、本明細書に記載するポリペプチドの発現することができる細胞が提供される。
1つの側面において、本明細書に記載のような宿主細胞、または本明細書に記載のような細胞は、バクテリア、糸状菌、または酵母細胞である。
更なる側面において、この宿主細胞はルミノコッカス(Ruminococcus)、ビフィドバクテリウム(Bifidobacterium)、ラクトコッカス(Lactococcus)、ラクトバチルス(Lactobacillus)、ストレプトコッカス(Streptococcus)、ロイコノストック(Leuconostoc)、エシェリキア(Escherichia)、バチルス(Bacillus)、ストレプトマイセス(Streptomyces)、サッカロマイセス(Saccharomyces)、クルベロマイセス(Kluyveromyces)、カンジダ(Candida)、トルラ(Torula)、トルロプシス(Torulopsis)、およびアスペルギルス(Aspergillus)からなる群より選択される。
更なる側面において、この宿主細胞はルミノコッカス・ハンセンイ(Ruminococcus hansenii)、ビフィドバクテリウム・ブレーベ(Bifidobacterium breve)、ビフィドバクテリウム・ロンガム(Bifidobacterium longum)、ビフィドバクテリウム・インファンティス(Bifidobacterium infantis)、ビフィドバクテリウム・ビフィダム(Bifidobacterium bifidum)及びラクトコッカス・ラクティス(Lactococcus lactis)からなる群より選択される。
【0182】
他の態様において、好適な宿主細胞は、バチルス・スブチリス(Bacillus subtilis)、バチルス・リケニフォルミス(B.licheniformis)、バチルス・レンタス(B.lentus)、バチルス・ブレビス(B.brevis)、バチルス・ステアロセレモフィルス(B.stearothermophilus)、バチルス・アルカロフィリス(B.alkalophilus)、バチルス・アミロリケファシエンス(B.amyloliquefaciens)、バチルス・コアギュランス(B.coagulans)、バチルス・サーキュランス(B. circulans)、バチルス・ラウタス(B.lautus)、バチルス・ツリンゲネシス(B.thuringiensis)、ストレプトマイセス・リビダンス(Streptomyces lividans)、またはストレプトマイセス・ムリナス(S.murinus)からなる群より選択されるグラム陽性バクテリア、あるいはエシェリキア・コリ(Escherichia coli)またはシュードモナス属(Pseudomonas species)であるグラム陰性バクテリアを含む。
【0183】
いくつかの態様において、宿主細胞はSEQ ID NO:1、2、3、4、または5のポリペプチドに少なくとも約66%、68%、70%、72%、74%、78%、80%、85%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、100%同一性を有するアミノ酸配列を有する本明細書で定義されるポリペプチド変異体を発現するために改変される。いくつかの態様において、本明細書で定義されるポリペプチド変異体をコードしているポリヌクレオチドはSEQ ID NO:1、2、3、4、または5のタンパク質をコードしている核酸配列あるいはSEQ ID NO:1、2、3、4、または5のタンパク質をコードしている核酸配列に少なくとも約66%、68%、70%、72%、74%、78%、80%、85%、90%、95%、96%、97%、98%、99%、または100%配列同一性を有する核酸配列を含む。1つの態様において、この核酸配列はSEQ ID NO:9、10、11、12、または13の核酸に少なくとも約60%、66%、68%、70%、72%、74%、78%、80%、85%、90%、95%、96%、97%、98%、または99%の配列同一性を有する。
【0184】
ポリペプチドの製造方法
更なる側面において、本明細書で開示するポリペプチドを発現する方法は、本明細書で開示される宿主細胞または細胞を入手する工程、およびこの宿主細胞または細胞からポリペプチドを発現する工程、並びに任意でこのポリペプチドを精製する工程からなる。
【0185】
発現性質は、変異体が特定の宿主細胞で製造されたときの変異体の改変された発現レベルを意味する。発現は、所与の時間に対する、当業者に知られている標準的な方法を用いる発酵ブロスから回収可能な活性変異体の量に関係する。発現は宿主細胞によりこの宿主細胞または細胞内で生成された変異体の量または割合にも関係する。発現は変異体ポリペプチドをコードしているmRNAの翻訳速度にも関係する。
【0186】
宿主細胞の形質転換、発現、および培養
宿主細胞へのDNA構築体またはベクターの導入は、トランスフォーメーション、エレクトロポレーション、核マイクロインジェクション、形質導入、トランスフェクション、例えば、リポフェクション仲介およびDEAE−デキストリン仲介トランスフェクションを媒介、リン酸カルシウムDNA沈殿物とのインキュベーション、DNA被覆マイクロプロジェクタとの高速ボンバードメント、およびプロトプラスト融合を含む。一般的な形質転換技術は知られている。例えば、Ausubel et al.(1987),supra,chapter 9;Sambrook et al. (2001),supra;およびCampbell et al.,Curr.Genet.16:53−56(1989)参照。トリコデルマにおける異種タンパク質の発現は開示されており、例えば、米国特許No.6,022,725;米国特許No.6,268,328;Harkki et al., Enzyme Microb.Technol.13: 227−233(1991);Harkki et al.,BioTechnol.7:596−603(1989);EP 244,234;およびEP 215,594に記載されている。1つの態様において、一般的に安定な形質転換体は変異体をコードしている核酸が安定して宿主細胞染色体に組み込まれるようなベクターシステムで構築される。形質転換体は基地の技術によってその後精製される。
【0187】
1つの非限定的な例において、amdSマーカーを含む安定な形質転換体は、成長速度およびアセトアミドを含む固形培地上の、ギザギザしたアウトラインよりもむしろスムースな円形コロニーの形成により不安定な形質転換体から区別される。さらに、いくつかのケースにおいて、安定性の更なる試験はアセトアミドのない培地のような固形非選択培地上での形質転換体の成長、培養培地から胞子の収穫、およびこれらの胞子のアセトアミドを含む選択培地上での出芽および成長のパーセンテージを決定することにより行われる。当業者に知られている他の方法も形質転換体を選択するために用いることができる。
【0188】
活性の同定
宿主細胞中での変異体の発現を評価するために、アッセイ法は発現されたタンパク質、対応しているmRNA、またはガラクトシダーゼ活性を測定することができる。例えば、好適アッセイは好適に標識されたプローブを用いる、ノザンおよびサザンブロッティング法、RT−PCR(逆転写ポリメラーゼ転写反応)、およびインサイチュハイブリダイゼーションが含まれる。好適なアッセイはサンプル中の活性を測定することも含む。変異体の活性の好適なアッセイ法は、本明細書で記載する方法および実施例に記載されているような、ONPGベースアッセイまたは反応混合物中のグルコースを測定することを含むがこれらに限定されない。
【0189】
本明細書で開示されるポリペプチドの精製法
一般的に、細胞培養において生成された変異体は培地中で分泌され、例えば、細胞培養培地から望まれない成分を除去して、精製または単離される。いくつかのケースにおいて、変異体は細胞溶解物質から回収される。そのようなケースにおいて、酵素は当業者により日常的に用いられている技術により生成された細胞の中から精製される。例としては、親和クロマトグラフィー、高解像度イオン交換を含むイオン交換クロマトグラフィー法、疎水相互クロマトグラフィー、二層分割、エタノール沈殿、逆相HPLC、DEAEのようなシリカまたはカチオン交換樹脂状のクロマトグラフィー、クロマトフォーカシング、SDS−PAGE、硫酸アンモニウム沈殿、および例えばSephadexG−75を用いたゲルろ過法を含むがこれらに限定されない。使用態様により、本明細書で開示されるポリペプチドは例えば、凍結乾燥されるかまたは溶液中で調製される。1つの側面において、本明細書で開示されているポリペプチドは凍結乾燥状態である。他の態様において、本明細書で開示されるポリペプチドは溶液中にある。
【0190】
組成物、製品および使用
本明細書で開示されるポリペプチドの固定および製剤化のための方法
ポリペプチド組成物は、当業者に既知の方法で調製され、液体または乾燥組成物の状態である。例えば、ポリペプチド組成物は顆粒または微顆粒の状態である。組成物中に含められるポリペプチドは当業者に知られている方法に従って安定化される。本発明のポリペプチドまたはポリペプチド組成物の好適な使用の例は以下の説明にある。
【0191】
1つの側面において、本明細書で開示されるのは、本明細書で開示されるようなポリペプチドでラクトースを含む基質を処理して食料品を生成するための方法である。
【0192】
1つの側面において、本明細書で開示されるのは、本明細書で開示されるポリペプチドで、ラクトースを含むミルクベース基質を処理して乳製品を製造するための方法である。
【0193】
1つの側面において、ラクトースを含む基質は加水分解ベータガラクトシダーゼで更に処理される。
【0194】
本発明に従って調製された食品成分の形態等である、酵素調製物は、使用および/または利用のモードおよび/または投与の方法に依り、溶液または固形物の状態である。固形物状態は乾燥された酵素粉末または顆粒酵素のいずれかであることができる。乾燥酵素製剤の例としてはスプレードライ製品、混合顆粒製品、流動床で製造された顆粒、押出成形またはペレット化により製造された顆粒、小球状生成物、凍結乾燥生成物等の層状製品がある。
【0195】
本発明に従って調製された食品成分の形態等である、酵素調製物は、使用および/または利用のモードおよび/または投与の方法に依り、溶液または固形物の状態である。固形物状態は乾燥された酵素粉末または顆粒酵素のいずれかであることができる。
【0196】
1つの側面において、好ましくは食品組成物であり、より好ましくは本明細書で開示される細胞またはポリペプチドを含む乳製品である組成物が提供される。
【0197】
更に、本明細書で開示されるのは、SEQ ID NO:22に72%、74%、74%、78%、 80%、82%、84%、86%、88%、90%のような少なくとも70%の配列同一性を有するポリペプチドを組成物の総量に基づいて、本明細書で開示される1つ以上のポリペプチドを10%、15%、20%、25%、30%、35%、40%、45%、50%w/wのような少なくとも5%含む組成物である。これは当業者に知られている以下の方法を用いて評価される。評価されるサンプルはSDS−PAGEにかけられて、Bio−Radクリテリオンシステムのようなタンパク質の定量化に適したダイを用いて可視化される。このゲルはその後、Bio−Radクリテリオンシステムのような適したデンシトメトリックスキャナーを用いてスキャニングされ、得られた写真がダイナミックレンジであることが保証される。SEQ ID NO:8由来の任意の変異体/フラグメントに対応するバンドが定量化され、ポリペプチドのパーセンテージが以下のように計算される:意図するポリペプチドのパーセンテージ=意図するポリペプチド/(トランスガラクトシル化活性を有するすべてのポリペプチドの合計)*100。ポリペプチド変異体の総数/組成物中のSEQ ID NO:8由来フラグメントは、当業者に知られている方法により、ポリクローナル抗体を用いたウエスタンブロッティング法によりSEQ ID NO:8由来のフラグメントを検出することにより決定できる。
【0198】
1つの側面において、本発明の組成物はSEQ ID NO:1、2、3、4、または5からなるポリペプチドからなる群より選択される1つ以上のポリペプチドを含む。
更なる側面において、この組成物はSEQ ID NO:1または2からなるポリペプチドからなる群より選択される1つ以上のポリペプチドを含む。
【0199】
1つの側面において、本発明は本発明の酵素複合体、酵素担体、および任意で安定化剤および/または防腐剤を含む酵素複合体調製物を提供する。
【0200】
本発明の更なる側面において、酵素担体はグリセロールまたは水からなる群より選択される。
【0201】
更なる側面において、調製物/組成物は安定化剤を含む。1つの側面において、安定化剤は無機塩、ポリオール、糖、およびこれらの組み合わせからなる群より選択される。1つの側面において、ポリオールはグリセロール、プロピレングリコール、またはソルビトールである。更なる他の側面において、糖は低分子炭化水素で、特にグルコース、ガラクトース、フルクトース、およびサッカロース等の甘味物質である。
【0202】
更なる側面において、調製物は防腐剤を含む。1つの側面において、防腐剤はメチルパラベン、プロピルパラベン、安息香酸、ソルビン、または他の食品用防腐剤またはこれらの混合物である。
【0203】
本発明の方法は固定化された酵素、例えば、固定化されたラクターゼまたはたのがガラクトオリゴサッカライド生成酵素を用いて行われる。この酵素は任意の有機または無機担体上に固定化されることができる。例示的な無機担体はアルミナ、セライト、Dowex−1−クロライド、ガラスビーズおよびシリカゲルがある。例示的な有機担体はDEAEセルロース、アルギン酸ヒドロゲル、またはアルギン酸ビーズまたは均等物を含む。本発明の様々な側面において、ラクターゼの固定化は無機担体へ物理的に吸着させることにより最適化することができる。本発明の実施に用いる酵素は水、トリスHCl緩衝液、およびリン酸緩衝液を含む、別の媒体で固定化されることができる。酵素は、例えば、フィルター、繊維、カラム、ビーズ、コロイド、ゲル、ヒドロゲル、メッシュのような任意のタイプの基質に固定することができる。
【0204】
1つの側面において、本発明のポリペプチドでラクトースを含むミルクベース基質を処理することにより乳製品を製造するための方法が提供される。更なる側面において、15分の反応の後に、60%以上、70%以上、75%以上の相対的トランスガラクトシル化活性を有するポリペプチドでラクトースを含むミルクベース基質を処理して乳製品を製造する方法が提供される。1つの側面において、相対的トランスガラクトシル化活性は30分の反応の後に3以上である。更なる側面において、相対的トランスガラクトシル化活性は30分の反応の後6以上である。更なる側面において、相対的トランスガラクトシル化活性は30分の反応の後12以上である。1つの側面において、ある方法が提供される。ここにおいて、本明細書で開示するポリペプチドでの処理は酵素の活性のための最適な温度で行われる。更なる側面において、ポリペプチドは0.01−1000ppmの濃度でミルクベース基質に添加される。更なる側面において、ポリペプチドは0.1−100ppmの濃度でミルクベース基質に添加される。更なる側面において、ポリペプチドは1−10ppmの濃度でミルクベース基質に添加される。1つの側面において、微生物で乳製品のような基質を発酵させる工程を更に含む方法が提供される。更なる側面において、この乳製品はヨーグルトである。更なる側面において、ポリペプチドおよび微生物での処理は必ず同時に行われる。1つの側面において、このポリペプチドおよび微生物は同時にミルクベース基質に添加される。1つの側面において、本明細書に記載のような細胞またはポリペプチドを含む乳製品が提供される。1つの側面において、本明細書で定義されるポリペプチドは0.01−1000ppmの濃度で添加される。1つの側面において、本明細書で記載するような不活性化されたポリペプチドを含む乳製品が提供される。1つの側面において、0.01−1000ppmの濃度で本明細書で記載する不活性化ポリペプチドを含む乳製品が提供される。1つの側面において、本明細書で定義されるようなポリペプチドによりその場で形成されたGOSを含む乳製品が提供される。1つの側面において、本明細書で記載する細胞を含む乳製品が提供される。本明細書で記載する乳製品は例えば、スキムミルク、低脂肪乳、全乳、クリーム、UHTミルク、長期保存用ミルク、発酵ミルク生成物、チーズ、ヨーグルト、バター、デイリースプレッド、バターミルク、酸性ミルクドリンク、サワークリーム、ホエイベースドリンク、アイスクリーム、コンデンスミルク、ドゥルセ・デ・レチェまたはフレーバーミルクドリンクのようなものでよい。乳製品は当業者に既知の任意の方法で製造される。
【0205】
乳製品は追加的に非ミルク成分、例えば、ベジタブルオイル、ベジタブルタンパク質、および/またはベジタブル炭水化物等のベジタブル成分、を含んでいてもよい。乳製品はまた、酵素、香料、プロバイオ培地等の微生物培地、塩、甘味料、糖、酸、フルーツ、フルーツジュース、または乳製品の成分または乳製品に添加すると当業者に知られている任意の他の成分等の更なる添加物も含んでいてよい。
【0206】
本発明の1つの態様において、1つ以上のミルク成分および/またはミルク分画は乳製品の少なくとも70%等の、例えば少なくとも80%、好ましくは少なくとも90%等の、少なくとも50%(重量/重量)を占める。
【0207】
本発明の1つの態様において、トランスガラクトシル化活性を有する本明細書で定義される酵素で処理された1つ以上のミルクベース基質は乳製品の少なくとも70%等の、例えば少なくとも80%、好ましくは少なくとも90%等の、少なくとも50%(重量/重量)を占める。
【0208】
本発明の1つの態様において、この乳製品は予め生産されたガラクト−オリゴサッカライドの添加により濃度が高くならない乳製品である。
【0209】
本発明の1つの態様において、ポリペプチドで処理したミルクベース基質は乳製品中の成分として用いられる前には乾燥させない。
【0210】
本発明の1つの態様において、乳製品はアイスクリームである。この文脈において、アイスクリームは全脂肪アイスクリーム、低脂肪アイスクリーム、またはヨーグルトまたは他の発酵乳製品に基づくアイスクリームのような任意の種類のアイスクリームでよい。アイスクリームは当業者に既知の方法で製造される。
【0211】
本発明の1つの側面において、乳製品はミルクまたはコンデンスミルクである。本発明の1つの態様において、乳製品はUHTミルクである。本発明の文脈におけるUHTミルクはバクテリアの胞子を含むすべての微生物を殺すことをいとした殺菌工程を経たミルクである。UHT(超高音)処理温度は130℃で30秒、または145℃で1秒のような処理温度である。
【0212】
本発明の1つの好適な態様において、乳製品はESLミルクである。本発明の文脈におけるESLミルクは、ろ過および/または熱処理されて、製品寿命が延長され、2−5℃での貯蔵で、少なくとも15日、好ましくは、少なくとも20日、新鮮なままであることのできるミルクである。
【0213】
本発明の他の好適な態様において、乳製品は、例えばヨーグルトのような発酵した乳製品である。
【0214】
大部分の発酵された乳製品のために用いられる微生物は通常乳酸バクテリアとして参照されるバクテリアのグループから選択される。本明細書で用いるように、「乳酸バクテリア」の語は乳酸をおもに生成された酸として生産し、酢酸およびプロピオン酸を含む酸の生成で、糖を発酵する、グラム陽性、微嫌気性または好気性バクテリアを意図する。工業的に最も有用な乳酸バクテリアは、ラクトコッカス属(Lactococcus spp.)、ストレプトコッカス属(Streptococcus spp.)、ラクトバチルス属(Lactobacillus spp.)、ロイコノストック属(Leuconostoc spp.)、シュードロイコノストック属(Pseudoleuconostoc spp.)、ペディオコッカス属(Pediococcus spp.)、ブレビバクテリウム属(Brevibacterium spp.)、エンテロコッカス属(Enterococcus spp.)およびプロピオバクテリウム属(Propionibacterium spp.)を含む「ラクトバシラス」のオーダーでみられる。追加的に、乳酸生成バクテリアは、嫌気性バクテリア、ビフィドバクテリア、すなわち、単独でまたは乳酸バクテリアと組み合わせて食品培養物として頻繁に用いられるビフォドバクテリウ属(Bifidobacterium spp.)が乳酸バクテリアのグループの中に通常含まれる。乳酸バクテリアはバルク開始繁殖のための冷凍または凍結乾燥培地または発酵管または発酵された乳製品の生成のためのバットへの職直接接種のための”ダイレクト・バット・セット(Direct Vat Set)”(DVS)と呼ばれている培地、のいずれかとして乳製品工業に通常供給される。そのような培地は一般的に「開始培地」または「スターター」と呼ばれている。
【0215】
一般的に用いられている乳酸バクテリアの開始培地株は、通常約30℃の至適成長温度を有する中温性微生物と約40乃至45℃の範囲の至適成長温度を有する好熱性微生物とに分けられる。中温性グループに属する典型的な微生物はラクトコッカス・ラクティス(Lactococcus lactis)、ラクトコッカス・ラクティス亜種クレモリス(Lactococcus lactis subsp.cremoris)、ロイコノストックメセンテロイデス亜種クレモリス(Leuconostoc mesenteroides subsp.cremoris)、プレセウドロイコノコッカスメセンテロイデス亜種クレモリス(Pseudoleuconostoc mesenteroides subsp. cremoris)、ペディオコッカスペントサセウス(Pediococcus pentosaceus)、ラクトコッカス・ラクティス亜種ラクティスバイオバラエティー・ジアセチラクティス(Lactococcus lactis subsp. lactis biovar. diacetylactis)、ラクトバチルス・カゼイ亜種カゼイ(Lactobacillus casei subsp. casei)およびラクトバチルス・パラカゼイ亜種パラカゼイ(Lactobacillus paracasei subsp. paracasei)を含む。
好熱性乳酸バクテリア種は例として、ストレプトコッカス・サーモフィルス(Streptococcus thermophilus)、エンテロコッカス・ファエシウム(Enterococcus faecium)、ラクトバチルスデルブリッキー亜種ラクティス(Lactobacillus delbrueckii subsp. lactis)、ラクトバチルス・ヘルベティカス(Lactobacillus helveticus)、ラクトバチルスデルブリッキー亜種ブルガリ(Lactobacillus delbrueckii subsp.bulgaricus)、およびラクトバチルス・アシドフィリス(Lactobacillus acidophilus)がある。ビフィドバクテリウム・ビフィダム(Bifidobacterium bifidum)、ビフィドバクテリウム・アニマルズ(Bifidobacterium animalis)およびビフィドバクテリウム・ロンガム(Bifidobacterium longum)を含むビフィドバクテリウム(Bifidobacterium)に属する嫌気性バクテリアも乳製品の開始培地に通常用いられ、乳酸バクテリアのグループに含まれる。追加的に、プロピオンバクテリア(Propionibacteria)の種は、特にチーズの製造における乳製品開始培地として用いられる。追加的に、ブレビバクテリウム属(Brevibacterium)は食品の開始培地として通常用いられる。
微生物開始培地の他のグループは、酵母培地および糸状菌の培地を含む糸状菌培地があり、これは特定のタイプのチーズおよび飲み物の製造に特に用いられる。例示的な糸状菌は、ペニシリウム・ロケフォルティ(Penicillium roqueforti)、ペニシリウム・カンジダム(Penicillium candidum)、ゲオトリクムカンジダム(Geotrichum candidum)、トルラケフィア(Torula kefir)、サッカロミセスケフィア(Saccharomyces kefir)およびサッカロマイセス・セレビシエ(Saccharomyces cerevisiae)がある。
【0216】
本発明の1つの態様において、ミルクベース基質の発酵に用いる微生物はラクトバチルス・カゼイ(Lactobacillus casei)またはストレプトコッカス・セレモフィリス(Streptococcus thermophilus)およびラクトバチルスデルブリッキー亜種ブルガリ(Lactobacillus delbrueckii subsp. bulgaricus)の混合物である。
【0217】
本発明の方法において用いられている発酵プロセスはよく知られていて、当業者は温度、酸素、微生物の量および性質、炭化水素、香料、ミネラル、酵素等の添加材、および処理時間等の好適なプロセス条件をどのように選択するのかを知っている。明らかに、発酵条件は本発明の達成をサポートするために選択される。発酵の結果、ミルクベース基質のpHは低くなる。本発明の発酵された乳製品のpHは3.5−5の範囲のような、好ましくは3.8−4.8のような、3.5−6の範囲でよい。
【0218】
1つの側面において、ポリペプチドを用いて、または1つ以上のオリゴサッカライドを生成するための細胞タイプを使用する方法が提供される。このオリゴサッカライドはフルクト−オリゴサッカライド、ガラクト−オリゴサッカライド、イソマルト−オリゴサッカライド、マルト−オリゴサッカライド、ラクトスクロス、およびキシローオリゴサッカライドを含むげがこれらに限定されない。
【0219】
本発明の1つの態様において、オリゴサッカライドはラクトース、トレハロース、ラムノース、マルトース、スクロース、ラクトースまたはセロビオース等の二糖を含む培地におけるポリペプチドを発現している細胞のインキュベーションにより生成される。インキュベーションはオリゴサッカライドが生成される条件下で実施される。細胞はヨーグルト、チーズ、発酵ミルク製品、食品サプリメント、およびプロバイオティック食品からなる群より選択される製品の一部である。代替的にオリゴサッカライドが回収され、引き続きその調製の前または後に所望の製品に添加される。
【0220】
1つの側面において、ヨーグルト、チーズ、発酵ミルク製品、食品サプリメント、およびプロバイオティック食品からなる群より選択される製品の生成のための本明細書に開示される細胞の使用が提供される。
【0221】
1つの側面において、本明細書で開示しているポリペプチドはチーズ製品を調製するためおよびこのチーズ製品の製造のための方法に用いられる。チーズ製品は、例えば、クリームチーズ、カッテージチーズ、およびプロセスチーズからなる群より選択される。ポリペプチドを添加することにより、チーズはガラクト−オリゴサッカライドのレベルが優位に高くなり、ラクトースのレベルが下がる。1つの側面において、最終的なチーズ製品中のラクトースのレベルは少なくとも25パーセント、好ましくは少なくとも50パーセント、およびより好ましくは少なくとも75パーセントまで低くなる。ポリペプチドは、サービング当り約1グラム未満に減らされて、この量は最も乳糖不耐性の個体によって許容され得る量のチーズ製品中のラクトースの量である。
【0222】
本明細書で提供されるチーズ製品は可溶性繊維が高くなり、カロリーが抑えられ、優れた官能的性質、改善されたテクスチャー、および香りを有する栄養学的に改善されたチーズである。さらに、本明細書で開示するポリペプチドは、GOSがラクトースまたはその加水分解物よりもゆっくり吸収されることから、このチーズ製品の血糖指数を減らす。最終的に、このポリペプチドは、GOSはクリームチーズに驚くべきことに改善されたテクスチャーを提供して安定剤の使用を減らし、またはシネレシスなしに水分含量を高めることにより、チーズ製品、特にクリームチーズの製造コストを減らす。
【0223】
更なる側面において、本明細書で開示されるポリペプチドおよび炭水化物基質を含む組成物が提供される。更なる側面において、炭水化物基質は二糖である。更なる側面において、二糖は例えば、ラクトース、トレハロース、ラムノース、マルトース、スクロース、ラクトース、またはセロビオースである。更なる側面において、炭化水素基質はラクトースである。この組成物はオリゴサッカライドが生成されるように調製される。本明細書で開示するポリペプチドはヨーグルト、チーズ、発酵されたミルク製品、食品サプリメント、およびプロバイオティック食品からなる群より選択される製品の一部である。1つの側面において、本明細書で開示するポリペプチドおよび安定剤を含む組成物が提供される。例示的な安定剤は、例えば、グリセロールまたはプロピレングリコール等のポリオール、糖または糖アルコール、乳酸、ホウ酸、またはホウ酸誘導体(例えば芳香族ホウ酸エステル)である。
【0224】
1つの側面において、本明細書で開示するトランスガラクトシル化ポリペプチドまたは本明細書で開示する細胞の、ガラクト−オリゴサッカライドの生成のための使用が提供される。1つの側面において、本明細書で開示するトランスガラクトシル化ポリペプチドまたは本明細書で開示する細胞の、ヨーグルト、チーズ、発酵されたミルク製品、食品サプリメント、およびプロバイオティック食品からなる群より選択される製品の一部であるオリゴサッカライドの生成のための、使用が提供される。1つの側面において、この製品はヨーグルト、チーズ、または発酵乳製品である。1つの側面において、本明細書で開示するトランスガラクトシル化ポリペプチドまたは本明細書で開示する細胞の、Bifidobacteriumの成長を高めるためのガラクト−オリゴサッカライドの使用が提供される。1つの側面において、本明細書で開示するトランスガラクトシル化ポリペプチドまたは本明細書で開示する細胞の、混合された培地の発酵におけるビフィドバクテリウム(Bifidobacterium)の成長を高めるためのガラクト−オリゴサッカライドの使用が提供される。
【0225】
1つの側面において、ポリペプチドを発現させるのに好適な条件下で好適な培地中で本明細書で開示するポリペプチドを培養する工程および培地から得られたポリペプチドを回収工程を含む、本明細書で開示するトランスガラクトシル化ポリペプチドの製造のための方法が提供される。ポリペプチドを発現させるのに好適な条件下で好適な培地中で本明細書で開示するポリペプチドを培養する工程および培地から得られたポリペプチドを回収工程を含む、ガラクト−オリゴサッカライドの製造方法が提供される。
【0226】
オリゴサッカライドの添加はビフィドバクテリウム(Bifidobacterium)だけ、あるいは混合物中のビフィドバクテリウム(Bifidobacterium)のいずれかの成長を高める。
【0227】
単糖またはGOSへラクトースを転換する酵素でミルクを処理することはいくつかの利点がある。第一は、この乳製品が、鼓腸や下痢などの症状を示すであろう乳糖不耐症を持つ人々にも消費できるようになる。第二に、ラクターゼで処理された乳製品は、乳糖に比べてグルコースとガラクトースのより高い甘味感知に起因して、類似の未処理品よりも高い甘さを有する。この効果は、最終製品の高甘味度が望まれるようなヨーグルト、アイスクリームなどの用途に特に興味深く、これは製品中の正味の糖質を低減させることができる。第三に、アイスクリーム製造において、ラクトース分子が結晶化して乳糖の相対溶解度が低くなることによる、砂感とよばれる現象が、しばしば見られている。ラクトースは、単糖またはGOSに変換すると、非処理物よりもアイスクリームの口の感じは非常に改善される。ラクトース結晶化砂感の存在を排除することができ、ホエイ粉末によって脱脂粉乳を置換することによって原料コストを減少させることができる。酵素処理の主な効果は、甘さの増加である。
【0228】
1つの側面において、本明細書で開示するトランスガラクトシル化ポリペプチドはキモシンまたはレニン等のプロテアーゼ、フォスフォリパーゼ等のリパーゼ、アミラーゼ、トランスフェラーゼ、およびラクターゼ等の他の酵素と一緒に用いることができる。1つの側面において、本明細書で開示するトランスガラクトシル化ポリペプチドはラクターゼと一緒に使用される。本明細書で開示するトランスガラクトシル化ポリペプチドで処理した後にラクトースを減らすことが望ましい場合、ときに低いラクトースレベルが好ましい場合に、有用である。本発明の文脈におけるラクターゼは、二糖ラクトースをガラクトースとグルコース単糖成分に加水分解する能力を有する任意のグリコ志度ヒドロラーゼである。ラクトースのグループはサブクラスEC3.2.1.108に割り当てられている酵素を含むがこれらに限定されない。EC3.2.1.23等に割り当てられている他のサブクラスも本発明の文脈におけるラクターゼである。本発明の文脈におけるラクターゼはトランスガラクトシル化活性糖のラクトース加水分解活性の他の活性を有していてもよい。
本発明の文脈において、ラクターゼのラクトース加水分解活性はそのラクターゼ活性またはそのベータ
−ガラクトシダーゼ活性を意味する。本発明の方法において用いられるラクターゼ活性を有する酵素は動物、植物、または微生物由来のものでよい。好適な酵素は微生物源、特に、糸状菌または酵母、あるいはバクテリアから得られたものである。酵素は例えば、アガリクス(Agaricus)、例えばアガリクス・ポラス(A.bisporus);アスコバギノスポラ(Ascovaginospora); アスペルギルス(Aspergillus)、例えばアスペルギルス・ニガー(A.niger)、アスペルギルス・アワモリ(A.awamori)、アスペルギルス・ホエティダス(A.foetidus)、アスペルギルス・ジャポニクス(A.japonicus)、アスペルギルス・オリザエ(A.oryzae);カンジダ(Candida);カエトミウム(Chaetomium);カエトトマスチア(Chaetotomastia);ディクチオステリウム(Dictyostelium)、例えばディクチオステリウム・ディスコイデウム(D.discoideum);クルベロマイセス(Kluveromyces)例えばクルベロマイセス・フラギリス(K.fragilis)、クルベロマイセス・ラクティス(K.lactis);ムコール(Mucor)、例えばムコール・ジャバニカス(M.javanicus)、ムコール・ムセド(M. mucedo)、ムコール・スブチリスイムス(M.subtilissimus);ニューロスポラ(Neurospora)、例えばニューロスポラ・クラッサ(N.crassa);リゾムコール(Rhizomucor)例えば、リゾムコール・プシラス(R.pusillus);リゾプス(Rhizopus)、例えば(リゾプス・アルヒザス(R.arrhizus)、リゾプス・ジャポニカス(R.japonicus)、リゾプス・ストロニファー(R.stolonifer); スクレロティニファ(Sclerotinia)、例えばスクレロティニファ・リバティアナ(S.libertiana);トルラ(Torula);トルロプシス(Torulopsis);トリコフィトン(Trichophyton)、例えばトリコフィトン・ルブラム(T.rubrum); ウェツェリア(Whetzelinia)、例えばウェツェリア・スクレロチウム(W.sclerotiorum);バチルス(Bacillus)、例えば、バチルス・コアギュランス(B.coagulans)、バチルス・サーキュランス(B.circulans)、バチルス・メガテリウム(B.megaterium)、バチルス・ノバリス(B.novalis)、バチルス・スブチリス(B.subtilis)、バチルス・プミラス(B.pumilus)、バチルス・ステアロセレモフィルス(B.stearothermophilus)、バチルス・ツリンギエンシス(B.thuringiensis);ビフィドバクテリウム(Bifidobacterium)、例えばビフィドバクテリウム・ロンガム(B.longum)、ビフィドバクテリウム・ビフィダム(B.bifidum)、ビフィドバクテリウム・アニマルズ(B.animalis);クリセオバクテリウム(Chryseobacterium);シトロバクター(Citrobacter)、例えばシトロバクター・フレンジ(C.freundii);クロストリジウム(Clostridium)、例えばクロストリジウム・ペルフリンゲス(C.perfringens);ディプロイア(Diplodia)、例えばディプロイア・ゴシピナ(D.gossypina);エンテロバクター(Enterobacter)、例えばエンテロバクター・アエロゲネス(E.aerogenes)、エンテロバクター・コロアカエ(E.cloacae);エドワージエラ(Edwardsiella)、例えばエドワージエラ・トラダ(E.tarda);エルウィニア(Erwinia)、例えばエルウィニア・ハルビコラ(E.herbicola);エシェリキア(Escherichia)、例えばエシェリキア・コリ(E.coli);クレブシエラ(Klebsiella)、例えばクレブシエラ・ニューモニエ(K.pneumoniae);ミリオコッカム(Miriococcum);マイロセシウム(Myrothesium);ムコール(Mucor);ニューロスポラ(Neurospora)、例えばニューロスポラ・クラッサ(N.crassa);プロテアス(Proteus)、例えばプロテアス・ブルガリス(P.vulgaris);プロビデンシア(Providencia)、例えばプロビデンシア・スチュアティー(P.stuartii); ピノポラス(Pycnoporus)、例えばピノポラス・シナバリナス(Pycnoporus cinnabarinus)、ピノポラス・サングイエンス(Pycnoporus sanguineus);ルミノコッカス(Ruminococcus)、例えばルミノコッカス・トルケス(R. torques);サルモネラ(Salmonella)、例えばサルモネラ・チフリウム(S.typhimurium);セラチナ(Serratia)、例えばセラチナ・リケファシエンス(S.liquefasciens)、セラチナ・マルセセンス(S.marcescens);シゲラ(Shigella)、例えばシゲラ・フレクスネリ(S.flexneri);ストレプトマイセス(Streptomyces)、例えばストレプトマイセス・アンチバイオティカス(S.antibioticus)、ストレプトマイセス・カスタレログロビスポラス(S.castaneoglobisporus)、ストレプトマイセス・ビオレセオルバー(S.violeceoruber);トラメテス(Trametes);トリコデルマ(Trichoderma)、例えばトリコデルマ・レーシ(T.reesei)、トリコデルマ・ビリデ(T.viride);エルシニア(Yersinia)、例えばエルシニア・エンテロコリチア(Y.enterocolitica) 由来である。
【0229】
1つの態様において、ラクターゼはクルベロマイセス(Kluyveromyces)およびバチルス(Bacillus)のような微生物の細胞内成分である。クルベロマイセス(Kluyveromyces)、特にクルベロマイセス・フラギリス(K.fragilis)およびクルベロマイセス・ラクティス(K.lactis)、並びにカンジダ(Candida)、トルラ(Torula)およびトルロプシス(Torulopsis)等の他の糸状菌は糸状菌ラクターゼの一般的な供給源であり、一方 バチルス・コアギュランス(B.coagulans)およびバチルス・サーキュランス(B.circulans)はバクテリアラッカーゼのよく知られた源である。これらの微生物由来の市販のいくつかのラクターゼ調製物は、例えば、Lactozym.RTM(Novozymes,Denmarkより入手可能)、HA−Lactase(Chr. Hansen, Denmarkより入手可能)およびMaxilact.RTM(available from DSM, the Netherlands)等がある(すべてクルベロマイセス・ラクティス(K.lactis))。これらのラッカーゼのすべてはpH6乃至8の至適pHを有する中性ラッカーゼと呼ばれている。そのようなラッカーゼが例えば、低ラクトースヨーグルトの生成に使用された場合、酵素処理は発酵前の別の工程において、またはむしろ高い酵素投与量を用いて、のいずれかで行われなければならない。なぜなら、それらの活性は発酵の間にpHが低くなると低下するからである。これらのラクターゼは、いくつかのケースにおいて微生物の数を少なくして、よいミルクの品質を確実にするために有用であろう高い温度で行うミルク中のラクトースの加水分解のためには好ましくない。1つの態様において、この酵素は、バクテリア、例えばWO2009/071539に記載のようなラクターゼ等のビフィドバクテリウム(Bifidobacterium)属由来のような、ビフィドバクテリアカエ(Bifidobacteriaceae)ファミリー由来のラクターゼである。
【0230】
本発明の更なる側面
側面1
SEQ ID NO:1に少なくとも90%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む、トランスガラクトシル化活性を有するポリペプチドであって、前記ポリペプチドが該ポリペプチドをコードしているバチルス・スブチリス(Bacillus subtilis)BG3594株の核酸配列における発現生成物である場合、前記ポリペプチドはトランスガラクトシル化活性を有する前記核酸配列の単なるポリペプチド発現生成物である、ポリペプチド。
側面2
以下の群より選択されるトランスガラクトシル活性を有するポリペプチド:
a.SEQ ID NO:1に少なくとも90%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含むポリペプチドであって、前記ポリペプチドは最大で980個のアミノ酸残基からなる、ポリペプチド、
b.SEQ ID NO:2に少なくとも97%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含むポリペプチドであって、前記ポリペプチドは最大で975個のアミノ酸残基からなる、ポリペプチド、
c.SEQ ID NO:3に少なくとも96.5%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含むポリペプチドであって、前記ポリペプチドは最大で1300個のアミノ酸残基からなる、ポリペプチド、
d.i)SEQ ID NO:1、2、3、4または5のポリペプチドをコードしている
SEQ ID NO:9、10、11、12、または13からなる核酸またはii)i)の相補鎖に、少なくとも低いストリンジェント条件でハイブリダイズするポリヌクレオチドにコードされるポリペプチド、
e.SEQ DI NO:1、2、3、4または5のポリペプチドをコードしている核酸配列または成熟ポリペプチドをコードしているSEQ ID NO:9、10、11、12、または13からなる核酸配列に少なくとも70%の配列同一性を有するヌクレオチド配列を含むポリヌクレオチドによりコードされるポリペプチド、および
f.SEQ ID NO:1、2、3、4または5の1つ以上のアミノ酸残基に欠失、挿入および/または置換を含むポリペプチド。
側面3
以下の群より選択されるトランスガラクトシル活性を有するポリペプチド:
a.SEQ ID NO:1に少なくとも90%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含むポリペプチドであって、前記ポリペプチドは最大で980個のアミノ酸残基からなる、ポリペプチド、
b.SEQ ID NO:3に少なくとも96.5%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含むポリペプチドであって、前記ポリペプチドは最大で1300個のアミノ酸残基からなる、ポリペプチド、
c.i)SEQ ID NO:1、2、3、4または5のポリペプチドをコードしているSEQ ID NO:9、10、11、12、または13からなる核酸またはii)i)の相補鎖に、少なくとも低いストリンジェント条件でハイブリダイズするポリヌクレオチドにコードされるポリペプチド、
d.SEQ DI NO:1、2、3、4または5のポリペプチドをコードしている核酸配列または成熟ポリペプチドをコードしているSEQ ID NO:9、10、11、12、または13からなる核酸配列に少なくとも70%の配列同一性を有するヌクレオチド配列を含むポリヌクレオチドによりコードされるポリペプチド、および
e.SEQ ID NO:1、2、3、4または5の1つ以上のアミノ酸残基に欠失、挿入および/または置換を含むポリペプチド。
側面4
前述の側面にいずれかに記載のポリペプチドであって、前記ポリペプチドが該ポリペプチドをコードしているバチルス・スブチリス(Bacillus subtilis)BG3594株の核酸配列における発現生成物である場合、前記ポリペプチドはトランスガラクトシル化活性を有する前記核酸配列の単なるポリペプチド発現生成物である、ポリペプチド。
側面5
SEQ ID NO:3に少なくとも96.5%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含むポリペプチドであって、前記ポリペプチドは最大で1300個のアミノ酸残基からなる、前述の側面にいずれかに記載のポリペプチド。
側面6
SEQ ID NO:1に少なくとも90%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含むポリペプチドであって、前記ポリペプチドは最大で980個のアミノ酸残基からなる、前述の側面にいずれかに記載のポリペプチド。
側面7
SEQ ID NO:1に少なくとも90%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含むポリペプチドであって、前記ポリペプチドは最大で980個のアミノ酸残基からなる、側面1、2、および4のいずれかに記載のポリペプチド。
側面8
SEQ ID NO:1に少なくとも90%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含むポリペプチドであって、前記ポリペプチドは最大で980個のアミノ酸残基からなる、前述の側面にいずれかに記載のポリペプチド。
側面9
前記ポリペプチドがトランスガラクトシル化活性を有する、側面8のポリペプチド。
側面10
前記ポリペプチドが該ポリペプチドをコードしているバチルス・スブチリス(Bacillus subtilis)BG3594株の核酸配列における発現生成物である場合、前記ポリペプチドはトランスガラクトシル化活性を有する前記核酸配列の単なるポリペプチド発現生成物である、側面8および9のいずれか1つの側面に記載のポリペプチド。
側面11
前述の側面のいずれか1つの側面に記載のポリペプチドであって、前記配列同一性が、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または少なくとも100%のような、少なくとも95%である、ポリペプチド。
側面12
SEQ ID NO:1に少なくとも90%の配列同一性を有する、ポリペプチド。
側面13
トランスガラクトシル化活性を有する、側面12に記載のポリペプチド。
側面14
前述の側面のいずれか1つの側面に記載のポリペプチドであって、前記配列同一性が、SEQ ID NO:1に少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、のような、少なくとも90%の配列同一性を有する、ポリペプチド
。
側面16
側面1乃至15のいずれか1つの側面に記載のポリペプチドであって、疑義の配列と参照配列との間の配列同一性の程度は1)デフォルトスコアリングマトリックスおよびデフォルトギャップペナルティーを用いる任意の好適なアラインメントプログラムによる2つの配列のアラインメント工程、2)正確に一致した数を同定する工程、ここにおいて、正確に一致とはこのアラインメントにおける所与の位置における2つの整列させられた配列においてアミノ酸または塩基が同一であるとアラインメントプログラムが同定したことを意味する、および3)3)2つの配列のうちの長い方の配列の長さで正確に一致した数を割る工程により決定される、ポリペプチド。
側面17
側面1乃至16のいずれか1つの側面に記載のポリペプチドであって、1)デフォルトスコアリングマトリックスおよびデフォルトギャップペナルティーを用いる任意の好適なアラインメントプログラムによる2つの配列のアラインメント工程、2)正確に一致した数を同定する工程において、正確に一致とはこのアラインメントにおける所与の位置における2つの整列させられた配列においてアミノ酸または塩基が同一であるとアラインメントプログラムが同定したことを意味する、および3)「整列させた配列の長さ」で正確に一致した数を割る。ここにおいて、「整列させた配列の長さ」はギャップおよび配列のオーバーハンギング部位を含むアラインメント全体の長さである工程である、ポリペプチド。
側面18
好適なアラインメントプログラムがグローバルアラインメントプログラムである、側面15、16、および17のいずれか1つの側面に記載のポリペプチド。
側面19
前記グローバルアラインメントプログラムがNeedleman−Wunschアルゴリズムを用いる、側面18のポリペプチド。
側面20
前記グローバルアラインメントプログラムがEMBOSS NeedleおよびEMBOSS ストレッチャーからなる群より選択される、側面18および19のいずれか1つの側面に記載のポリペプチド。
側面21
前述の側面のいずれか1つの側面に記載のポリペプチドであって、最大で970個アミノ酸残基、最大で950個アミノ酸残基、最大で940個アミノ酸残基、最大で930個アミノ酸残基、最大で920個アミノ酸残基、最大で910個アミノ酸残基、最大で900個アミノ酸残基、最大で895個アミノ酸残基、最大で890個アミノ酸残基等の最大で975個のアミノ酸残基からなるポリペプチド。
側面22
前述の側面のいずれか1つの側面に記載のポリペプチドであって、887個のアミノ酸残基からなるポリペプチド。
側面23
SEQ ID NO:1からなる、前述の側面のいずれか1つの側面に記載のポリペプチド。
側面24
SEQ ID NO:1のアミノ酸配列からなる、前述の側面のいずれか1つの側面に記載のポリペプチド。
側面25
前述の側面のいずれか1つの側面に記載のポリペプチドであって、965個のアミノ酸残基からなるポリペプチド。
側面26
側面1乃至23および25のいずれかに記載のポリペプチドであって、前記ポリペプチドがSEQ ID NO:2に対して少なくとも96.5%の配列同一性を有するポリペプチド。
側面27
側面1乃至23、25、および26のいずれかに記載のポリペプチドであって、前記ポリペプチドがSEQ ID NO:2に対して少なくとも98%、少なくとも99%等の少なくとも97%の配列同一性を有するポリペプチド。
側面28
側面1乃至23、25、26、および27のいずれかに記載のポリペプチドであって、前記ポリペプチドがSEQ ID NO:2からなるポリペプチド。
側面29
側面1乃至23および25乃至28のいずれかに記載のポリペプチドであって、前記ポリペプチドがSEQ ID NO:2のアミノ酸配列からなるポリペプチド。
側面30
SEQ ID NO:3に少なくとも96.5%の配列同一性を有するアミノ酸配列からなるポリペプチドであって、前記ポリペプチドが最大で1300個のアミノ酸残基からなる、ポリペプチド。
側面31
前記ポリペプチドがトランスガラクトシル化活性を有する、側面30のポリペプチド。
側面32
側面30および31のいずれか1つに記載のポリペプチドであって、前記ポリペプチドが該ポリペプチドをコードしているバチルス・スブチリス(Bacillus subtilis)BG3594株の核酸配列における発現生成物である場合、前記ポリペプチドはトランスガラクトシル化活性を有する前記核酸配列の単なるポリペプチド発現生成物であ
る、ポリペプチド。
側面33
側面1乃至15、15乃至20、および30乃至32のいずれか1つに記載のポリペプチドであって、前記配列同一性が、少なくとも98%、少なくとも99%または少なくとも100%等の少なくとも97%の配列同一性である、ポリペプチド。
側面34
SEQ ID NO:3からなる、側面1乃至15、15乃至20、および30乃至33のいずれか1つに記載のポリペプチド。
側面35
SEQ ID NO:3のアミノ酸配列からなる、側面1乃至15、15乃至20、および30乃至34のいずれか1つに記載のポリペプチド。
側面36
側面1乃至15、15乃至20、および30乃至35のいずれか1つに記載のポリペプチドであって、最大で1280個、最大で1270個、最大で1260個、最大で1250個、最大で1240個、最大で1230個、最大で1220個、最大で1215個のアミノ酸残基等の、最大で1290個のアミノ酸残基からなるポリペプチド。
側面37
1211個のアミノ酸残基からなる側面1乃至15、15乃至20、30乃至34、および36のいずれか1つに記載のポリペプチド。
側面38
側面1乃至15、15乃至20、30乃至34、36、および37のいずれか1つに記載のポリペプチドであって、SEQ ID NO:5に少なくとも98.5%の配列同一性を有するポリペプチド。
側面39
側面1乃至15、15乃至20、30乃至34、36、37、および38のいずれか1つに記載のポリペプチドであって、SEQ ID NO:5に少なくとも99%または少なくとも99.5%の配列同一性を有するポリペプチド。
側面40
側面1乃至15、15乃至20、30乃至34、および36乃至39のいずれか1つに記載のポリペプチドであって、SEQ ID NO:5からなるポリペプチド。
側面41
側面1乃至15、15乃至20、30乃至34、および36乃至39のいずれか1つに記載のポリペプチドであって、SEQ ID NO:5のアミノ酸配列からなるポリペプチド。
側面42
側面1乃至15、15乃至20、30乃至34、および36乃至40のいずれか1つに記載のポリペプチドであって、最大で1200個、最大で1190個、最大で1180個、最大で1170個、最大で1160個、最大で1150個、最大で1145個のアミノ酸残基等の、最大で1210個のアミノ酸残基からなるポリペプチド。
側面43
側面1乃至15、15乃至20、30乃至34、36乃至40、および42のいずれか1つに記載のポリペプチドであって、1142個のアミノ酸残基からなるポリペプチド。
側面44
側面1乃至15、15乃至20、30乃至34、36乃至40、42、および43のいずれか1つに記載のポリペプチドであって、SEQ ID NO:4に対して少なくとも96%の配列同一性を有するポリペプチド。
側面45
側面1乃至15、15乃至20、30乃至34、36乃至40、42、43、および44のいずれか1つに記載のポリペプチドであって、SEQ ID NO:4に対して少なくとも98%または少なくとも99%の配列同一性のような、少なくとも97%の配列同一
性を有するポリペプチド。
側面46
側面1乃至15、15乃至20、30乃至34、36乃至40、および42乃至45のいずれか1つに記載のポリペプチドであって、SEQ ID NO:4からなるポリペプチド。
側面47
側面1乃至15、15乃至20、30乃至34、36乃至40、および42乃至46のいずれか1つに記載のポリペプチドであって、SEQ ID NO:4のアミノ酸配列からなるポリペプチド。
側面48
側面1乃至15、15乃至20、30乃至34、36乃至40、および42乃至46のいずれか1つに記載のポリペプチドであって、最大で1120個、最大で1110個、最大で1100個、最大で1090個、最大で1080個、最大で1070個、最大で1060個、最大で1050個、最大で1055個、最大で1040個のアミノ酸残基等の、最大で1130個のアミノ酸残基からなるポリペプチド。
側面49
側面1乃至15、15乃至20、30乃至34、36乃至40、42乃至46、および48のいずれか1つに記載のポリペプチドであって、1038個のアミノ酸残基からなるポリペプチド。
側面50
側面1乃至15、15乃至20、30乃至34、36乃至40、42乃至46、48、および49のいずれか1つに記載のポリペプチドであって、SEQ ID NO:3に少なくとも96.5%配列同一性を有する、ポリペプチド。
側面51
側面1乃至15、15乃至20、30乃至34、36乃至40、42乃至46、48、49、および50のいずれか1つに記載のポリペプチドであって、SEQ ID NO:3に対して少なくとも98%または少なくとも99%の配列同一性のような、少なくとも97%の配列同一性を有するポリペプチド。
側面52
側面1乃至15、15乃至20、30乃至34、36乃至40、42乃至46、および48乃至51のいずれか1つに記載のポリペプチドであって、SEQ ID NO:3からなるポリペプチド。
側面53
側面1乃至15、15乃至20、30乃至34、36乃至40、42乃至46、および48乃至51のいずれか1つに記載のポリペプチドであって、SEQ ID NO:3のアミノ酸配列からなるポリペプチド。
側面54
前述の側面のいずれか1つに記載のポリペプチドであって、初期ラクトース濃度が3%(w/w)以上で30分反応させた後のトランスガラクトシル化活性:β−
ガラクトシダーゼ活性の比が少なくとも1、少なくとも1.5、少なくとも2、少なくとも2のような、少なくとも0.5である、ポリペプチド。
側面55
前述の側面のいずれか1つに記載のポリペプチドであって、初期ラクトース濃度が3%(w/w)以上で30分反応させた後のトランスガラクトシル化活性:β−
ガラクトシダーゼ活性の比が少なくとも3、少なくとも4、少なくとも5、少なくとも6、少なくとも7、少なくとも8、少なくとも9、少なくとも10、少なくとも11、少なくとも12のような、少なくとも2.5である、ポリペプチド。
側面56
側面54および55のいずれか1つに記載のポリペプチドであって、前記初期ラクトース濃度が3%w/wである、ポリペプチド。
側面57
前述のいずれか1つに記載のポリペプチドであって、単離および/または精製されている、ポリペプチド。
側面58
前述のいずれか1つに記載のポリペプチドであって、組み換え的に生産されたポリペプチド。
側面59
前述のいずれか1つに記載のポリペプチドであって、前記ポリペプチドが100%以上のトランスガラクトシル化活性の比を有する、ポリペプチド。
側面60
前述のいずれか1つに記載のポリペプチドであって、前記ポリペプチドが150%、175%、または200%以上のトランスガラクトシル化活性の比を有する、ポリペプチド。
側面61
前述のいずれか1つに記載のポリペプチドであって、SEQ ID NO:7からなる群より選択されるアミノ酸配列でグリコシドヒドロラーゼ触媒コアを有する、ポリペプチド。
側面62
前述のいずれか1つに記載のポリペプチドであって、Glyco_hydro2N (PF02837)、Glyco_hydro(PF00703)および/またはGlyco_hydro 2C(PF02836)ドメインを含むポリペプチド。
側面63
前述のいずれか1つに記載のポリペプチドであって、Bacterial Ig様ドメイン(グループ4)(PF07532)を含むポリペプチド。
側面64
前述のいずれか1つに記載のポリペプチドであってビフィドバクテリウム・ビフィダム(Bifidobacterium bifidum)由来である、ポリペプチド。
側面65
前述のいずれか1つに記載のポリペプチドであって、至適pHが6.7−7.5である、ポリペプチド。
側面66
前述のいずれか1つに記載のポリペプチドであって、40−60℃のような、30−60℃の至適温度を有するポリペプチド。
側面67
前述のいずれか1つに記載のポリペプチドであって、1つのアミノ酸配列に対する他のアミノ酸配列の配列同一性が置換マトリックスとしてワードサイズ3でBLOSUM62を用いるBlastの使用により決定される、ポリペプチド。
側面68
組み換えポリペプチドである、前述のいずれか1つに記載のポリペプチド。
側面69
凍結乾燥された、前述のいずれか1つに記載のポリペプチド。
側面70
溶液中にある、前述のいずれか1つに記載のポリペプチド。
側面71
単離されたポリペプチドである、前述のいずれか1つに記載のポリペプチド。
側面72
精製されたポリペプチドである、前述のいずれか1つに記載のポリペプチド。
側面73
前述のいずれか1つに記載のポリペプチドをコードすることができる核酸。
側面74
側面73の核酸または側面1乃至72のいずれか1つに記載のポリペプチドを発現するこ
とができる、発現ベクター。
側面75
側面1乃至72のいずれか1つのポリペプチドを発現することができる細胞。
側面76
ポリペプチドを発現する方法であって、該方法が側面75の細胞を入手する工程およびこの細
胞から前記ポリペプチドを発現させる工程、および任意でこのポリペプチドを精製する工程からなる、方法。
側面77
側面1乃至72のいずれか1つに記載されたポリペプチドを含む組成物であって、好ましくは食品組成物、更に好ましくは乳製品である、組成物。
側面78
側面77の組成物であって、側面1乃至72のいずれか1つに記載の1つ以上のポリペプチドを組成物の総重量に基づいて少なくとも10%、15%、20%、25%、30%、35%、40%、45%、50%w/w等の少なくとも5%含み、前記ポリペプチドがSEQ ID NO:2に対して、72%、74%、74%、78%、80%、82%、84%、86%、88%、90%のような少なくとも70%の配列同一性を有している、組成物。
側面79
側面77および78のいずれか1つに記載の組成物であって、1つ以上のポリペプチドがSEQ ID NO:1、2、3、4、および5からなる群より選択される、組成物。
側面80
側面77、78、および79のいずれか1つに記載の組成物であって、1つ以上のポリペプチドがSEQ ID NO:1、2、および3からなる群より選択される、組成物。
側面81
側面77乃至80のいずれか1つに記載の組成物であって、1つ以上のポリペプチドがSEQ ID NO:1または2から選択される、組成物。
側面82
ラクトースを含む基質を側面1乃至72のいずれか1つで定義されるポリペプチドで処理することりよる食品の製造方法。
側面83
ラクトースを含むミルクベース基質を側面1乃至72のいずれか1つで定義されるポリペプチドで処理することによる乳製品の製造方法。
側面84
側面82および83のいずれか1つに記載の方法であって、更に基質を加水分解β−ガラクトシダーゼで処理する工程を含む方法。
側面85
側面1乃至72のいずれか1つで定義されるポリペプチドでラクトースを含む基質を処理する工程により得られた、ガラクト−オリゴサッカライドまたはそれらの組成物。
側面86
側面1乃至72のいずれか1つに記載のポリペプチドをコードすることができる核酸。
側面87
SEQ ID NO:9、10、11、12、または13に少なくとも60%同一な核酸配列を有する側面86の核酸。
側面88
側面86および87の1つの記載の核酸を含むプラスミド。
側面89
側面86および87のいずれか1つに記載の核酸を含むまたは、側面1乃至72のいずれか1つに記載のポリペプチドを発現することができる、発現ベクター。
側面90
側面88のプラスミドまたは側面89の発現ベクターで、好ましくは形質転換された宿主
細胞。
側面91
側面1乃至72のいずれか1つに記載されたポリペプチドを発現することができる細胞。
側面92
バクテリア、糸状菌、または酵母細胞である、側面90の宿主細胞、または側面91の細胞。
側面93
側面92に記載の細胞であって、前記細胞がルミノコッカス(Ruminococcus)、ビフィドバクテリウム(Bifidobacterium)、ラクトコッカス(Lactococcus)、ラクトバチルス(Lactobacillus)、ストレプトコッカス(Streptococcus)、ロイコノストック(Leuconostoc),エシェリキア(Escherichia)、バチルス(Bacillus)、ストレプトマイセス(Streptomyces)、サッカロマイセス(Saccharomyces)、クルベロマイセス(Kluyveromyces)、カンジダ(Candida)、トルラ(Torula)、トルロプシス(Torulopsis)およびアスペルギルス(Aspergillus)からなる群より選択される、細胞。
側面94
側面93の細胞であって、前記細胞がルミノコッカス・ハンセンイ(Ruminococcus hansenii)、ルミノコッカス・ラクタリス(Ruminococcus lactaris)、ビフィドバクテリウム・ブレーベ(Bifidobacterium breve)、ビフィドバクテリウム・ロンガム(Bifidobacterium longum)、ビフィドバクテリウム・インファンティス(Bifidobacterium infantis)、ビフィドバクテリウム・ビフィダム(Bifidobacterium bifidum)及びラクトコッカス・ラクティス(Lactococcus lactis)からなる群より選択される、細胞。
側面95
ポリペプチドを発現する方法であって、前記方法が側面91乃至94のいずれか1つに記載の宿主細胞または細胞を得る工程、およびこの宿主細胞または細胞からポリペプチドを発現させる工程、および任意でポリペプチドを精製する工程を含む、方法。
側面96
側面1乃至72のいずれかで定義されるポリペプチドおよび安定剤を含む組成物。
側面97
側面1乃至72のいずれかで定義されるポリペプチドおよび炭水化物基質を含む組成物。
側面98
側面97の方法であって、前記炭水化物基質がニ糖である、方法。
側面99
前記ニ糖がラクトースである、側面98に記載の方法。
側面100
側面1乃至72のいずれか1つに記載のポリペプチドでラクトースを含むミルクベース基質を処理する工程を含む乳製品を製造する方法。
側面101
側面90の方法であって、ポリペプチドが前述のトランスガラクトシル化活性の比を有する、方法。
側面102
側面100および101のいずれか1つに記載の方法であって、前記ミルクベース基質がヨーグルト、チーズ、または発酵乳製品である、方法。
側面103
側面100、101、および102のいずれか1つに記載の方法であって、更に前記基質を発酵させることができる微生物で前記基質を発酵させる工程を更に含む、方法。
側面104
前記ミルクベース基質がヨーグルトである、側面103に記載の方法。
側面105
側面100乃至104のいずれか1つに記載の方法であって、ポリペプチドと微生物との処理が同時に行われる、方法。
側面106
側面100乃至105のいずれか1つに記載の方法であって、前記ポリペプチドと微生物とが必ず同時にミルクベース基質に添加される、方法。
側面107
ヨーグルト、チーズ、発酵乳製品、食品サプリメントおよびプロバイオティック食品からなる群より選択される製品を製造するための上記側面のいずれかの細胞の使用。
側面108
上記側面のいずれかに記載の細胞を含む乳製品。
側面109
側面1乃至72のいずれか1つで定義されるポリペプチドを含む乳製品。
側面110
0.01−1000ppmの濃度で側面1乃至72のいずれか1つで定義されるポリペプチドを含む乳製品。
側面111
側面1乃至72のいずれか1つで定義される不活性化されたポリペプチドを含む乳製品。
側面112
0.01−1000ppmの濃度で側面1乃至72のいずれか1つで定義される不活性化されたポリペプチドを含む乳製品。
側面113
側面1乃至72のいずれか1つで定義されるポリペプチドによりその場で形成されたGOSを含む乳製品。
側面114
ガラクト−オリゴサッカライドを生成するための、側面1乃至72のいずれか1つのトランスガラクトシル化ポリペプチドまたは上記側面のいずれか1つの細胞の使用。
側面115
ヨーグルト、チーズ、発酵乳製品、食品サプリメント、およびプロバイオティック食品からなる群より選択される製品の一部となるガラクト−オリゴサッカライドを生成するための、側面1乃至72のいずれか1つのトランスガラクトシル化ポリペプチドまたは上記側面のいずれか1つの細胞の使用。
側面116
ビフィドバクテリウム(Bifidobacterium)の成長を高めるためのガラクト−オリゴサッカライドを生成するための、側面1乃至72のいずれか1つのトランスガラクトシル化ポリペプチドまたは上記側面のいずれか1つの細胞の使用。
側面117
混合培養発酵物中のビフィドバクテリウム(Bifidobacterium)の成長を高めるためのガラクト−オリゴサッカライドを生成するための、側面1乃至72のいずれか1つのトランスガラクトシル化ポリペプチドまたは上記側面のいずれか1つの細胞の使用。
側面118
側面1乃至72のいずれか1つのトランスガラクトシル化ポリペプチドを製造する方法において、前記ポリペプチドを発現させる条件下で好適な培養培地において上記側面の1つに記載の細胞を培養する工程およびこの培地から得られたポリペプチドを回収する工程を含む、方法。
側面119
ガラクト−オリゴサッカライドを生成する方法であって、側面1乃至72のいずれかに記載のポリペプチドまたは上記側面のいずれかの細胞をラクトースを含むミルクベース溶液
と接触させる工程を含む、方法。
側面120
トランスガラクトシル化活性を有するSEQ ID NO:22のC末端切断フラグメントであり、バチルス・スブチリス(Bacillus subtilis)BG3594株等のバチルス・スブチリス(Bacillus subtilis)のような微生物中で生成されたときに、タンパク質分解による更なる切断に耐性があり、および/または最終的に製剤化した後の貯蔵の間の更なる切断にも安定である、ポリペプチド。
側面121
側面120のポリペプチドであって、側面1乃至72のいずれか1つで更に定義されるポリペプチド。
【0231】
材料と方法
方法1
ポリペプチドの生成
バチルス・スブチリス(Bacillus subtilis)中で発現するためにコドン最適化されたビフィドバクテリウム・ビフィダム(Bifidobacterium bifidum)完全長(1752残基)遺伝子をコードするために設計された合成遺伝子(SEQ ID No. 8)をGeneART(Regensburg, Germany)から購入した。
【0232】
合成遺伝子の選択された領域を特異的に増幅させることができるリバースプライマーを用いるポリメラーゼ連鎖反応を用いて、ビフィドバクテリウム・ビフィダム(Bifidobacterium bifidum)切断変異体を構築した。
フォワードプライマー:GGGGTA
ACTAGTGGAAGATGCAACAAGAAG(SpeIは下線)(SEQ ID NO:15)
リバースプレイマー:
【0233】
合成遺伝子をSpeIおよびPacI(
図1)の独特の制限部位を用いてpBNspeバチルス・スブチリス(Bacillus subtilis)発現ベクターへクローンし、単離されたプラスミドを(Bacillus subtilis)BG3594株内で形質転換した。形質転換体は、選択剤として10μg/mLのネオマイシンを含むLBプレート上で、ストリークを繰り返した。
P64
予備培地を10μg/mLネオマイシンを含むLB培地に用意して180rpmで振とうしながら37℃、7時間で収穫した。この予備培地の500μLをネオマイシンを10μg/L含むGrant培地50mLへの接種に用いて、180rpmで振とうしながら33℃、68時間、成長させた。
【0234】
培地に直接、最終濃度で1mg/mlのLysozyme(Sigma−Aldrich)と10U/ml Benzonase(Merck)を添加することにより細胞を溶解し、180prmの振とうで33℃で1時間インキュベートした。溶解物は10,000xgで20分延伸分離して、その後フィルターろ過して洗浄した。
【0235】
以下のようにGrant修飾培地を調整した:
パート I (オートクレーブ)
ソイトン(Soytone) 10g
1リットルあたり500mgにする
パート II
1M K
2HPO
4 3mL
グルコース 75g
尿素 3.6g
Grant’s 10X MOPS 100mL
1リットルあたり400mlにする
パートI(2 w/w % Soytone)を調整して121℃で25分オートクレーブにかけた。
パートIIを調整してパートIと混合し、pHをHCl/NaOHで7.3に調整した。容量をフル容量にして、0.22−μm PESフィルターを通して滅菌した。
10 xMOPS緩衝液を以下の手順で調整した。
83.72g トリシン
7.17g KOH ペレット
12g NaCl
29.22g 0.276M K
2SO
4
10 mL 0.528M MgCl
2
10 mL 100倍のGrant微量栄養素
水で900mlにして、溶解した、pHをKOHで7.4に調整して、1リットルにして、この溶液を0.22−μm PESフィルターを通して滅菌した。
100倍のGrant微量栄養素は以下のように調整された:
クエン酸ナトリウム.2H
2O 1.47g
CaCl
2.2H
2O 1.47g
FeSO
4.7H
2O 0.4g
MnSO
4.H
2O 0.1g
ZnSO
4.H
2O 0.1g
CuCl
2.2H
2O 0.05g
CoCl
2.6H
2O 0.1g
Na2MoO
4.2H
2O 0.1g
溶解して1リットルにメスアップ。
0.2−μm PESフィルターを通して滅菌した。
暗室で4℃で保管した。
【0236】
方法2
精製および酵素調整
ろ過された酵素単離物は10kDaカットオフのVivaSpinウルトラろ過デバイスを用いて濃縮し(Vivaspin 20, Sartorius, Lot#12VS2004)、濃縮物をPD10脱塩カラムに導入して(GE healthcare, Lot# 6284601)、pH8.6トリス−HCLで溶出した。クロマトグラフィーはAkta FPLCシステム(GE Healthcare)のマニュアルに従って行った。約20mgのタンパク質を含む4mlの脱塩サンプルを2mlのHyperQカラム(HyperCel
TM、Qソルベント)に導入して、20mM、トリス−HCl、pH8.6、流速1ml/分で溶出した。カラムを30倍のカラム容量の洗浄緩衝液で洗浄して結合しているβ−ガラクトシダーゼを20mM、トリス−HCl pH8.6、250mM NaClまでの100倍カラム容量の長さの濃度勾配で溶出した。カラム上に残っている不純物を20mMトリス−HClpH8.6、500mM NaClを用いて1段階溶出を行って除去した。流れて溶出されたタンパク質のβ−
ガラクトシダーゼ活性を解析して、SDS−ページを行った。
【0237】
SDS−ページゲル法は、Invitrogen NuPageR Novex 4−12% Bis−Tris gel 1.0 mm, 10 well (Cat#NP0321box), See−BlueR Plus2 予備染色スタンダード(Cat# LC5925)およびNuPAGER MES SDSランニングバッファー(Cat# NP0002)を用いて、製造元の仕様書に従って行った。
【0238】
方法3
β−ガラクトシダーゼ活性の測定
酵素活性は市販の基質である、2−ニトロフェニル−β−D−ガラクトピラノシド(ONPG)(Sigma N1127)を用いて測定した。
ONPGアクセプター無し
100mM KPO
4 pH6.0
12.3mM ONPG
アクセプターを補ったONPG
100mM KPO
4 pH6.0
20mM セロビオース
12.3mM ONPG
停止溶液
10% Na
2CO
3
精製した酵素の10μl連続希釈物をアクセプターのある、またはない、 90μl ONPG緩衝液を含むマイロタイタープレートのウェルに添加した。サンプルを混合して37oCで10分間インキュベートし、100μlの停止溶液を各ウェルに添加して反応を止めた。吸光度の測定はSoftmaxソフトウェアパッケージによりコントロールされているMolecular Device SpectraMaxプレートリーダーで420nm(の吸光度)を測定して行った。
【0239】
希釈で吸光度が0.5乃至1.0の間になるものに対して、トランスガラクトシル化活性の比の計算は以下のようである。
トランスガラクトシル化活性の比=(Abs420
+セロビオース/Abs420
−セロビオース)*100
(
図3)。
【0240】
方法4
LAU活性の決定
原理:
このアッセイ方法の原理は、37℃でラクターゼが2−o−ニトロフェニル−β−D−ガラクトピラノシド(ONPG)を2−o−ニトロフェノール(ONP)とガラクトースとに加水分解することによる。この反応を炭酸ナトリウムで停止して、遊離したONPがスペクトロフォトメーターまたはコロニメーターにより420nmで測定される。
試薬:
MES緩衝液pH6.4(100mM MES pH6.4, 10mM CaCl
2):19.52g MES水和物 (Mw:195.2 g/mol, Sigma−aldrich #M8250−250G)および1.470g CaCl
2ニ水和物(Mw:147.01g/mol, Sigma−aldrich)を1000 mlのddH
2Oに溶解して、10M NaOHでpHを6.4に調整する。0.2μmフィルターでろ過をする。4℃で1カ月まで保管する(保管できる)。
【0241】
ONPG基質pH6.4(12.28mM ONPG、100mM MES pH 6.4、10mM CaCl
2):0.370gの2−o−ニトロフェニル−β−D−ガラクトピラノシド(ONPG, Mw:301.55g/mol, Sigma−aldrich #N1127)を100mlのMES緩衝液pH6.4に溶解して、4℃で7日間保管。
停止試薬(10% Na
2CO
3):20.0gのNa
2CO
3を200mlのddH
2Oに溶解し、0.2μmのフィルターでろ過意して、室温で1カ月まで保管。
手順:
酵素サンプルの連続希釈をMES緩衝液pH6.4で行って、10μLの各サンプルの希釈物を90μlのONPG基質pH6.4を含む96ウェルのマイクロタイタープレートへ移した、サンプルを混合して、サーモミキサー(Comfort Thermomixer, Eppendorf)を用いて37℃で5分インキュベートして、100μlの停止試薬を各ウェルに添加して反応を停止した。ブランクは酵素サンプルのかわりにMES緩衝液pH6.4を用いた。420nmにおけるブランクに対する吸光度の増加をELISAリーダー(SpectraMax platereader, Molecular Device)で測定した。
活性の計算:
pH6.4におけるMES緩衝液中の2−o−ニトロフェノール(Sigma−aldrich #33444−25G)のモル吸光係数を決定した(0.5998x 10
−6 M
−1 xcm
−1)。ラクターゼ活性1単位(LAU)は1分間にONPGの1nmolの加水分解に対応すると定義される。総容量200μlの総反応容量のマイクロタイタープレートを用いて、酵素サンプルml当たりのラクターゼ活性を以下の式を用いて計算した:
【0242】
SEQ ID NO:1で示すBIF917に対する比活性計算
BIF917の濃度の決定:
標的酵素(BIF917)および切断生成物の定量化は、クリテリオンの無染色SDSページシステム(BioRad)を用いて行った。任意のkDのステインフリープレキャストゲル4−20% Tris−HCl、18ウェル(Comb #345−0418)をServa Tris−Glycine/SDS緩衝液(BioRad cat. #42529)と一緒に用いた。ゲルは以下のパラメータで実施した:200V、120mA、25W、50分。BSA(1.43mg/ml)(Sigma−Aldrich, cat. #500−0007)をプロテインスタンダードとして用いて、Criterion Stain Free Imager(BioRad)をImage Lab software(BioRad)と共に用いて、トリプトファン含量に相関しているバンドの強度を用いて定量化した。
BIF917の具体的なLAU活性を(方法1で説明するような)2つの独立した発酵物で、5つの異なる希釈率の、粗発酵物(ウルトラろ過濃縮物)から決定した(表1参照)。
BIF917の比活性は21.3LAU/mgまたは0.0213LAU/ppmであることが分かった。
表1:BIF917比活性の決定
【0243】
実施例
実施例1
BIF切断変異体のβ−ガラクトシダーゼ活性の決定
8個の異なる変異体:BIF_917、BIF_995、BIF_1068、BIF_1172、BIF_1241、BIF1326、BIF_1400およびBIF_1478を方法1に記載のように構築し、方法2に記載のように精製した
(
図2参照)。
上の方法3で説明するように、セロビオースの存在および不存在下で、全ての切断変異体についてβ−ガラクトシダーゼ活性を決定した。
結果
トランスガラクトシル化活性の比((Abs420
+セロビオース/Abs420
−セロビオース)*100)は各変異体について測定されたβ−ガラクトシダーゼから計算し、
図3に示した。1241残基以下の長さの変異体が100%以上のトランスガラクトシル化活性を示した。このことはこれらの変異体が主にトランスガラクトシル化していることを示している。1241残基以上の長さの変異体は100%以下のトランスガラクトシル化活性を示した。このことはこれらの変異体は主に加水分解されていることを示している。BIF_917およびBIF_995は約250%の最も高いトランスガラクトシル化活性を有している。
【0244】
実施例2
ヨーグルト基質中で生成されたGOS
BIF酵素のGOS生成における評価を偽ヨーグルト製品において試験した。100μlの容量のバッチ試験を、98.60%(w/v)の新鮮な低温殺菌低脂肪ミルク(Mini−malk, Arla Foods, Denmark)および1.4%(w/v)のNutrilac YQ−5075ホエイ成分(Arla)からなるヨーグルト混合物を用いて、96ウェルマイクロタイタープレートにおいて行った。Nutrilac YQ−5075を完全に水和するために、この混合物を20時間撹拌してで20mMリン酸ナトリウムpH6.5を添加して、pHを6.5にした。このミルクはプレーンで、ラクトース濃度は5.5%(w/v)と決定された。これは溶液において5.3%(w/w)に相当する。以下の係数が本実施例において妥当である: 1%(w/v)ラクトース=0.9587%(w/w)ラクトース。ミルクベース(基質)の90μlを10μlの精製された酵素と混合して、テープで密封して43℃で3時間インキュベートした。反応を100μlの10%Na
2CO
3で停止した。サンプルを−20℃に保管した。
HPLC法
ガラクトオリゴサカライド(GOS)、ラクトース、グルコース、およびガラクトースの提供はHPLCを用いて行った。サンプルの解析はDionex ICS 3000を用いて行った。ICパラメータは以下のようである:移動相:150mM NaOH、流速:Isochratic, 0.25ml/分、カラム:Carbopac PA1、カラム温度:室温、インジェクション容量:10μl、検出器:PAD、 積分:マニュアル、サンプル調整:Milli−Q水で100倍希釈(0.1ml サンプル+9.9ml水)および45μmのシリンジフィルターでろ過、定量:標準物質のピーク面積におけるサンプルのピーク面積のパーセンテージ。GOSシロップ (Vivanal GOS, Friesland Campina)GOSの定量のスタンダードとして用いた。この実施例において、「GOS」の語は重合度が3以上のガラクトオリゴサッカライドであると定義される。
結果
BIF_917、BIF_995、およびBIF_1326におけるミルクベース基質において生成されたGOSの定量化された量を
図4に示す。短鎖変異体であるBIF_917およびBIF_995は、BIF1326が生成した0.1%(w/v)と比較して、約1.2%(w/v)の有意に高いGOS生成を有した(95%の信頼度でのスチューデントTテストにより決定された)。
【0245】
実施例3
切断変異体の分解パターン
BIF1230およびBIF1325の間の領域をカバーしているライブラリーをGeneART(Regensburg, Germany)(表2参照)に発注した(から入手した)。
切断変異体は方法1に記載のように生成した。得られたペプチドをDSD−PAGE解析にかけ、Simply Blue Safestain(Invitrogen, Cat# LC6060)で可視化した(
図5)。
結果
驚くべきことに、発酵の最後に標的であるバンドがいろんな量で出現しており、最終ブロスにおいて、大部分の変異体はタンパク質分解的に修飾されていた。
【0246】
この変異体はいろいろな強度の3つの区別できるバントを生成した。これはマススペクトロメトリーを用いて評価された。この変異体は、SEQ ID NO:1の末端に相当するBIF917、SEQ ID NO:2のの末端に相当するBIF995、およびSEQ ID NO:3の末端に相当するBIF1068にC末端切断を有する。
ゲルから切り取られたタンパク質バンド(
図5で矢印で示す)はマススペクトロメトリー解析のための調整物として3つの異なる酵素を用いて消化される。トリプシン加水分解ペプチドは特に、プロリン(P)がカルボキシル側にあるときを除いて、アルギニン(R)とリジン(K)残基のカルボキシル側に特異的に結合する。αキモトリプシン加水分解ペプチドは、プロリン(P)がカルボキシル側にあるときを除いて、チロシン(Y)、フェニルアラニン(F)、トリプトファン(W)、およびロイシン(L)残基のカルボキシル側に特異的に結合する。Glu−Cは優先的に、ニカルボン酸アンモニウム緩衝液pH8において、グルタミル(E)のカルボキシル側を切断するが、加水分解がリン酸緩衝液pH8で行われた場合にはアスパラギン酸(D)のカルボキシル側を切断する。
【0247】
C末端を検出するために、40%の
18O水を消化緩衝液として用いる以外は我々のタンパク質の特徴付けの基本的な方法(A2963)を用いる解析のために所望のタンパク質を調製する。タンパク質分解性による切断で、得られたペプチド中に
8O水と
16O水の両方を取り込まれ、1対として現れるという原理である。しかしタンパク質のC末端は、切断されていなく、単にタンパク質に残された「最後のペプチド」であるがために、、
16O−水との単一ペプチドとして表れる。このようにして、C末端は、MS/ MS分析を使用してマッピングされる。
表2
変異体
【0250】
実施例4
ミルクベースおよびヨーグルト中でその場で酵素的に生成されたGOS
この実施例において、「GOS]の語は重合度(DP)が3以上のガラクトオリゴサッカライドであると定義される。
【0251】
BIF917およびBIF995により生成されたGOSの評価は異なるセットスタイルヨーグルト(これらのペプチドを)その場で用いて行った。β−ガラクトシダーゼをミルクベースに添加して同時に特定のヨーグルト培地の添加も行った。このヨーグルト発酵プロセスと一緒にトランスガラクトシル化反応も行われることとなる。
【0252】
初期ヨーグルト(セットスタイル)バッチ実験を100mlミルクベース(ヨーグルトミックス)で行った。このミルクベースは98.60%(w/v)の新鮮な低温殺菌の従来の(非有機)低脂肪ミルク(Mini−malk 0.5%脂肪、Arla Foods Amba, Denmark)および1.4%(w/v)のNutrilac YQ−5075 ホエイ成分(Arla Foods Ingredients, Denmark)からなり、5.3%(w/w)に相当する5.5 %(w/v)のラクトース濃度になった(1%(w/v)ラクトース=0.9587%(w/w)溶液中ラクトース)。Nutrilac YQ−5075を完全に水和させるために、この混合物を4℃で20時間弱く撹拌したままにした。初期実験において、ラクトバチルス・デルブルッキー亜種・ブルガリクス(Lactobacillus delbrueckii subsp bulgaricus)およびストレプトコッカス・セルモフィルス(Streptococcus thermophilus) (DuPont Nutrition Biosciences, Denmark)からなる(を含む)、凍結乾燥させたYO−MIX 485LYOが用いられた。培地の初期希釈は10gのYO−MIX 485LYOを400mlのUHT従来(非有機)ミルク(Let−malk 1.5%脂肪、Arla Foods Amba, Denmark)に添加して行った。1.43mlの希釈された培地をミルクベース1リットルに添加した。100mlのミルクベースを250mlのブルーキャップボトルに入れて、酵素を各種濃度(10、20、および40ppm、方法4における0.213、0.426、および0.853LAUに相当する)で添加した。ヨーグルト発酵は43℃で行い、10時間後に氷上で急速に冷却することにより停止させた。発酵は常に2回行い、ヨーグルト糖/オリゴサッカライド組成物を発酵の翌日にHPLCで解析した(以下のHPLC法参照)。発酵したヨーグルトサンプルは常に4℃で保存した。初期ヨーグルト実験の結果を表3に示した。BIF917またはBIF995のいずれか一方の濃度を10ppmから40ppmに増やすと最終ヨーグルト中のGOS濃度が増加して、DP2(ラクトースを含む)の量が減少した。この2つの変異体の性能における違いは、HPLC測定の分散の範囲内であり、それはそれらが調査した投薬量内で同様に機能していると結論付けることができる。
表3
BIF917およびBID995の投与量を増やして処理した発酵させたヨーグルトにおけるDP2サッカライド(主にラクトース)とGOS(DP3+)の含量。すべての結果は3つの独立した実験の平均値として計算された。
【0253】
最終ヨーグルト中で達成されたGOS濃度における影響を評価するために、セットスタイルヨーグルトは7.5%w/vのより高いラクトース濃度に設定された(1%w/vラクトース=0.9423%w/w溶液中なので7.1%w/wに相当する)。 以下の手順が用いられた:
1.(表4に記載の)全粉末成分を混合し、この乾燥ブレンドを4−5℃でよく撹拌しながらミルク/水に添加し、4℃で20時間放置して水和させた。
2.ミルクベースを65℃で予備加熱した(P1)
3.ミルクベースを65℃/200barでホモジナイズした。
4.ミルクベースを95℃で6分間殺菌した。(P3)
5.ミルクベースを5℃で冷却した。(K2)
表4.%(w/w)で示すSETヨーグルト成分
【0254】
次いで、ミルクベースを43℃(K1)に加熱する。クトバチルス・デルブルッキー亜種・ブルガリクス(Lactobacillus delbrueckii subsp bulgaricus)およびストレプトコッカス・セルモフィルス(Streptococcus thermophilus)(DuPont Nutrition Biosciences, Denmark) からなる培地YO−MIX 495の希釈は発酵温度で行われた。250mlのミルクベースを500mlのブルーキャップボトル中に入れて、酵素を最終ヨーグルト濃度1%(v/v)で添加した。開始培地であるYO−Mix 495を100リットル当たり20DCU(Danisco Culture Units)の濃度で添加した。1DCUはコロニー形成単位として測定される1000億個の細胞である。それぞれの試験について3つのサンプルを作成した。発酵はpH4.6で43℃で行い、次いで、5℃に急冷して停止した。ヨーグルト糖/オリゴサッカライド組成物は発酵の翌日にHPLCにより解析された(以下のHPLC法参照)。発酵ヨーグルトサンプルは常に4℃で保管した。
【0255】
このヨーグルト実験の結果を表5に示す。表3に示すように、5.5%(w/v)初期ラクトースで達成されたGOCと比較して、より高い初期ラクトース(7.5% w/v)ではヨーグルト中において生成された総GOSが高くなっていた。BIF917を50ppm用いて、2.945%の最終GOS濃度が達成された一方で、25ppmのBIF917を用いて生成されたGOSは2.662%であった。比較として、クルベロマイセス・ラクティス(Kluyveromyces lactis) (GODO−YNL2,合同酒精株式会社 日本)由来の従来の加水分解性β−ガラクトシダーゼは25ppmの投与量で0.335%のGOSを生産した。2.127%のラクトース濃度における減少は酵素の代わりに同じ量の水を添加したブランクヨーグルトにおいて観察された。
表5. BIF917の投与量を増加させて、およびクルベロマイセス・ラクティス(Kluyveromyces lactis)β−galで、処理した発酵ヨーグルトにおけるDP2サッカライド(主にラクトース)およびGOS(DP3+)の含量
【0256】
BIF917におけるヨーグルト発酵における酸性度の影響を試験するために、クトバチルス・デルブルッキー亜種・ブルガリクス(Lactobacillus delbrueckii subsp bulgaricus)およびストレプトコッカス・セルモフィルス(Streptococcus thermophilus)(DuPont Nutrition Biosciences, Denmark)のからなる3つの異なるYO−mix培地で行った。相対的に遅い発酵時間を有するYO−MIX 495 ;相対的に速い発酵時間を有するYO−MIX 495 ;比較的長い誘導期と強力な酸性発酵物であるYO−MIX 601。全ての発酵は同じ量のBIF917(25ppm)を用いて43℃で行った。BIF917における温度の影響を試験するほかに、YO−MIX 495と 25ppm BIF917との発酵を43℃、45℃、および47℃で行った。初期ラクトース濃度が7.5%(W/v)であるセットスタイルヨーグルトを生成するために以下の手順を用いた: (1%w/v ラクトース=0.9423%w/w溶液中なので7.1%w/wに相当する)。
1.(表6に記載の)全粉末成分を混合し、この乾燥ブレンドを4−5℃でよく撹拌しながらミルク/水に添加し、4℃で20時間放置して水和させた。
2.ミルクベースを65℃で予備加熱した(P1)
3.ミルクベースを65℃/200barでホモジナイズした。
4.ミルクベースを95℃6分間殺菌した。(P3)
5.ミルクベースを5℃で冷却した。(K2)
6.ミルクベースを43℃に加熱する(K1)。培地YO−MIX495、485、および601601(DuPont Nutrition Biosciences, Denmark)の希釈は発酵温度で行う。
7.100mlのミルクベースを250mlのブルーキャップボトル中に入れて、酵素を最終ヨーグルトミックスの1%(v/v)変動濃縮成分に添加した。
8.開始培地であるYO−MIX495、485、または601のいずれかに100リットル当たり20DCU(Danisco Culture Units)の濃度で添加する。各トライアルについて、3つのサンプルを調製した。
9.発酵はpH4.6で43℃で行った(温度の試験については、43℃、45℃、および47℃で行った)次いで、5℃に急速冷却することで停止させた。
10.ヨーグルト糖/オリゴサッカライド組成は発酵の翌日にHPLCにより解析した(以下のHPLC法参照)。発酵ヨーグルトサンプルは常に4℃で貯蔵した。
表6.%(w/w)で示すSETヨーグルト成分
【0257】
ヨーグルト実験に結果を表7に示す。異なる酸性プロファイルを有す異なるYO−MIX培地は最終的なGOS酸性には有意に影響のないことがわかる。平均で3.22%(W/v)のGOSが生成され、YO−mix485で生成されたヨーグルトに見られた最も高いGOS濃度(3.300%)は定量の変動の範囲内である。発酵温度が43℃から45℃に、および47℃になることは、いずれかのヨーグルトで生成されたGOSの量に有意な変化を生じさせなかった(95%信頼度のスチューデントTテスト):43℃で3.258%w/v、45℃で3.375% w/vおよび47℃で3.236%。各種培地および温度を用いたヨーグルトのGOSのその場での生成について、評価された条件下でのBIF917の作用が強力であることが結論づけられる。
表7
HPLC法
用いる全ての試薬は分析グレードのものである。D−(+)−ラクトース(min 99%, no.17814)、D−(+)−グルコース(min 99.5%、no G8270−100G, batch# 036K0137)、およびD−(+)−ガラクトース(min 99%, no G0750−25G, batch# 031M0043V)はSigmaより入手した(St. Louis, Mo, USA)。Vivinal GOS シロップ(Prod. No 502675 Batch#649566)は、Friesland Campina Domo(Amersfoort, The Netherlands)から入手し、乾燥重量ベース(DM)で、57%のガラクト−オリゴサッカランド、21%無水ラクトース、20%無水グルコース、および0.8%の無水ガラクトースを含む。
【0258】
サンプル調製
全スタンダード:ラクトース、グルコース、ガラクトースおよびGOSをダブル蒸留水(ddH20)で調製して、0.45μmのシリンジフィルターを通してろ過をした。各スタンダードのセットを、10乃至200000ppmの濃度の範囲で調製した。
【0259】
ヨーグルト/ミルクマトリックスにおける糖類のセットの定量評価のために、上記スタンダードを内部コントロールとして、ミルクおよびヨーグルトサンプルに添加した。活性ガラクトースを含む全ミルクおよびヨーグルトサンプルを95℃で10分間加熱してサンプルを不活性化した。全ミルクサンプルを96ウェルのMTPプレート(Corning, NY, USA)中で調製して、最少で20倍に希釈して、解析の前に0.20μmの96ウェルフィルターを通してろ過した(Corning filter plate, PVDF hydrophile membrane, NY, USA)。50000ppm(5% w/v)より多くのラクトースを含むサンプルを30℃で加熱して、適した可溶性を得た。すべてのヨーグルトサンプルの重量を測定し、Ultra turrax TP18/10(Janke & Kunkel Ika−labortechnik, Bie & Berntsen, Denmark)を用いて数分間サンプルをホモジナイズする前に、ddH
2O中で10倍に希釈した。β−ガラクトシダーゼを加熱により不活性化し、サンプルを更に96ウェルMTPプレート中で希釈して、解析の前に0.20μmの96ウェルプレートを通してろ過した(Corning filter plate, PVDF hydrophile membrane, NY, USA)。すべてのサンプルをテープで密封した96ウェルMTPプレート中で解析した。
【0260】
器具
ガラクトオリゴサッカライド(GOS)、ラクトース、グルコース、およびガラクトースの定量はHPLCで行った。サンプルの解析はDGP−3600SD デュアルグラジエント解析バンプ、WPS−3000TSL サーモスタット付オートサンプラー、TCC−3000SDサーモスタット付カラムオーブン、およびRI−101 反射指数検出器(Shodex, JM Science)を備えたDionex Ultimate 3000 HPLC system (Thermo Fisher Scientific)で行った。
Chromeleonデータシステムソフトウェア(Version 6.80, DU10A Build 2826, 171948)を用いてデータの入手および解析を行った。
【0261】
クロマトグラフ条件
サンプルを、70℃で解析ガードカラム(Carbo−Ag
+ neutral, AJ0−4491, Phenomenex, The Netherlands) を備えた、RSOオリゴサッカランドカラム、Ag
+ 4%架橋(Phenomenex, The Netherlands)を用いるHPLC法で解析した。このカラムは、0.3ml/分の流速で二重蒸留水で溶出させる(0.45μMの再生されたセルロース膜でろ過して、ヘリウムガスをパージした)。均一な0.3ml/分の流れを解析の間維持して、総操業時間は37分でインジェクション容量は10μLに設定した。サンプルはサーモスタット付オートサンプラーコンパートメント30℃に維持してラクトースの溶解を確実にする。溶出は示差屈折率検出器でモニターして、定量化は所与のスタンダードに対するピークエリアにより決定される。この製品の製造宣誓書によれば、Vivinal GOS シロップ(Friesland Food Domo, The Netherlands)の重合度3以上のピークをGOSの定量のためのスタンダードとして使用する。
【0262】
配列リスト
>SEQ ID NO:1(BIF_917)
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>SEQ ID NO:2(BIF_995)
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>SEQ ID NO:3(BIF_1068)
Vedatrsdsttqmsstpevvyssavdskqnrtsdfdanwkfmlsdsvqaqdpafddsawqqvdlphdysitqkysqsneaesaylpggtgwyrksftidrdlagkriainfdgvymnatvwfngvklgthpygyspfsfdltgnakfggentivvkvenrlpssrwysgsgiyrdvtltvtdgvhvgnngvaiktpslatqnggdvtmnlttkvandteaaanitlkqtvfpkggktdaaigtvttasksiaagasadvtstitaaspklwsiknpnlytvrtevlnggkvldtydteygfrwtgfdatsgfslngekvklkgvsmhhdqgslgavanrraierqveilqkmgvnsirtthnpaakalidvcnekgvlvveevfdmwnrskngntedygkwfgqaiagdnavlggdkdetwakfdltstinrdrnapsvimwslgnemmegisgsvsgfpatsaklvawtkaadstrpmtygdnkikanwnesntmgdnltanggvvgtnysdganydkirtthpswaiygsetasainsrgiynrttggaqssdkqltsydnsavgwgavassawydvvqrdfvagtyvwtgfdylgeptpwngtgsgavgswpspknsyfgivdtagfpkdtyyfyqsqwnddvhtlhilpawnenvvakgsgnnvpvvvytdaakvklyftpkgstekrligeksftkkttaagytyqvyegsdkdstahknmyltwnvpwaegtisaeaydennrlipegstegnasvtttgkaaklkadadrktitadgkdlsyievdvtdanghivpdaanrvtfdvkgagklvgvdngsspdhdsyqadnrkafsgkvlaivqstkeageitvtakadglqsstvkiattavpgtstektvrsfyysrnyyvktgnkpilpsdvevrysdgtsdrqnvtwdavsddqiakagsfsvagtvagqkisvrvtmideigallnysastpvgtpavlpgsrpavlpdgtvtsanfavhwtkpadtvyntagtvkvpgtatvfgkefkvtatirvq
>SEQ ID NO:4(BIF_1172)
vedatrsdsttqmsstpevvyssavdskqnrtsdfdanwkfmlsdsvqaqdpafddsawqqvdlphdysitqkysqsneaesaylpggtgwyrksftidrdlagkriainfdgvymnatvwfngvklgthpygyspfsfdltgnakfggentivvkvenrlpssrwysgsgiyrdvtltvtdgvhvgnngvaiktpslatqnggdvtmnlttkvandteaaanitlkqtvfpkggktdaaigtvttasksiaagasadvtstitaaspklwsiknpnlytvrtevlnggkvldtydteygfrwtgfdatsgfslngekvklkgvsmhhdqgslgavanrraierqveilqkmgvnsirtthnpaakalidvcnekgvlvveevfdmwnrskngntedygkwfgqaiagdnavlggdkdetwakfdltstinrdrnapsvimwslgnemmegisgsvsgfpatsaklvawtkaadstrpmtygdnkikanwnesntmgdnltanggvvgtnysdganydkirtthpswaiygsetasainsrgiynrttggaqssdkqltsydnsavgwgavassawydvvqrdfvagtyvwtgfdylgeptpwngtgsgavgswpspknsyfgivdtagfpkdtyyfyqsqwnddvhtlhilpawnenvvakgsgnnvpvvvytdaakvklyftpkgstekrligeksftkkttaagytyqvyegsdkdstahknmyltwnvpwaegtisaeaydennrlipegstegnasvtttgkaaklkadadrktitadgkdlsyievdvtdanghivpdaanrvtfdvkgagklvgvdngsspdhdsyqadnrkafsgkvlaivqstkeageitvtakadglqsstvkiattavpgtstektvrsfyysrnyyvktgnkpilpsdvevrysdgtsdrqnvtwdavsddqiakagsfsvagtvagqkisvrvtmideigallnysastpvgtpavlpgsrpavlpdgtvtsanfavhwtkpadtvyntagtvkvpgtatvfgkefkvtatirvqrsqvtigssvsgnalrltqnipadkqsdtldaikdgsttvdantggganpsawtnwayskaghntaeitfeyateqqlgqivmyffrdsnavrfpdagktkiqi
>SEQ ID NO:5(BIF_1241)
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>SEQ ID NO:6(BIF_1326)
vedatrsdsttqmsstpevvyssavdskqnrtsdfdanwkfmlsdsvqaqdpafddsawqqvdlphdysitqkysqsneaesaylpggtgwyrksftidrdlagkriainfdgvymnatvwfngvklgthpygyspfsfdltgnakfggentivvkvenrlpssrwysgsgiyrdvtltvtdgvhvgnngvaiktpslatqnggdvtmnlttkvandteaaanitlkqtvfpkggktdaaigtvttasksiaagasadvtstitaaspklwsiknpnlytvrtevlnggkvldtydteygfrwtgfdatsgfslngekvklkgvsmhhdqgslgavanrraierqveilqkmgvnsirtthnpaakalidvcnekgvlvveevfdmwnrskngntedygkwfgqaiagdnavlggdkdetwakfdltstinrdrnapsvimwslgnemmegisgsvsgfpatsaklvawtkaadstrpmtygdnkikanwnesntmgdnltanggvvgtnysdganydkirtthpswaiygsetasainsrgiynrttggaqssdkqltsydnsavgwgavassawydvvqrdfvagtyvwtgfdylgeptpwngtgsgavgswpspknsyfgivdtagfpkdtyyfyqsqwnddvhtlhilpawnenvvakgsgnnvpvvvytdaakvklyftpkgstekrligeksftkkttaagytyqvyegsdkdstahknmyltwnvpwaegtisaeaydennrlipegstegnasvtttgkaaklkadadrktitadgkdlsyievdvtdanghivpdaanrvtfdvkgagklvgvdngsspdhdsyqadnrkafsgkvlaivqstkeageitvtakadglqsstvkiattavpgtstektvrsfyysrnyyvktgnkpilpsdvevrysdgtsdrqnvtwdavsddqiakagsfsvagtvagqkisvrvtmideigallnysastpvgtpavlpgsrpavlpdgtvtsanfavhwtkpadtvyntagtvkvpgtatvfgkefkvtatirvqrsqvtigssvsgnalrltqnipadkqsdtldaikdgsttvdantggganpsawtnwayskaghntaeitfeyateqqlgqivmyffrdsnavrfpdagktkiqisadgknwtdlaatetiaaqessdrvkpytydfapvgatfvkvtvtnadtttpsgvvcaglteielktatskfvtntsaalssltvngtkvsdsvlaagsyntpaiiadvkaegegnasvtvlpahdnvirvitesedhvtrktftinlgteqef
>SEQ ID NO:7ビフィドバクテリウム・ビフィダム(Bifidobacterium bifidum)グリコシドヒドロラーゼ触媒コア
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>SEQ ID NO:8完全長をコードするヌクレオチド配列
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>SEQ ID NO:9 BIF_917をコードしているヌクレオチド配列
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>SEQ ID NO:10 BIF_995をコードしているヌクレオチド配列
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>SEQ ID NO:11 BIF_1068をコードしているヌクレオチド配列
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>SEQ ID NO:12 BIF_1172をコードしているヌクレオチド配列
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>SEQ ID NO:13 BIF_1241をコードしているヌクレオチド配列
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>SEQ ID NO:14 BIF_1326をコードしているヌクレオチド配列
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>SEQ ID NO:15 BIF変異体の生成のためのフォワードプライマー
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ACTAGTGGAAGATGCAACAAGAAG
>SEQ ID NO:16 BIF917のリバースプレライマー
GCGCTTAATTAATTATGTTTTTTCTGTGCTTGTTC
>SEQ ID NO:17 BIF995のリバースプレライマー
GCGCTTAATTAATTACAGTGCGCCAATTTCATCAATCA
>SEQ ID NO:18 BIF1068のリバースプレライマー
GCGCTTAATTAATTATTGAACTCTAATTGTCGCTG
>SEQ ID NO:19 BIF1241のリバースプレライマー
GCGCTTAATTAATTATGTCGCTGTTTTCAGTTCAAT
>SEQ ID NO:20 BIF1326のリバースプレライマー
GCGCTTAATTAATTAAAATTCTTGTTCTGTGCCCA
>SEQ ID NO:21 BIF1478のリバースプレライマー
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>SEQ ID NO:22 ビフィドバクテリウム・ビフィダム(Bifidobacterium bifidum)BIF1750
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>SEQ ID NO:23 ビフィドバクテリウム・ビフィダム(Bifidobacterium bifidum)DSM20215由来細胞外ラクターゼのシグナル配列
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【配列表】
[この文献には参照ファイルがあります.J-PlatPatにて入手可能です(IP Forceでは現在のところ参照ファイルは掲載していません)]