(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記ドーム部材は、その突出天面側に、前記通電線が形成される絶縁シートを備え、前記発光手段は、前記絶縁シート上の前記通電線にて給電可能な、請求項2に記載の照光式押釦スイッチ部材。
【発明を実施するための形態】
【0015】
次に、本発明に係る照光式押釦スイッチ部材の各実施形態について、図面を参照して説明する。なお、以下に説明する各実施形態は、特許請求の範囲に係る発明を限定するものではなく、また、各実施形態の中で説明されている諸要素及びその組み合わせの全てが本発明の解決手段に必須であるとは限らない。
【0016】
(第1の実施形態)
図1は、第1の実施形態に係る照光式押釦スイッチ部材の分解斜視図を示す。
図2は、
図1の照光式押釦スイッチ部材の平面図(2A)およびA−A線縦断面図(2B)をそれぞれ示す。
【0017】
なお、以後、「上」、「上方」あるいは「上側」は、ドーム部材の天面から操作キーの下方突出部に向かう方向を、「下」、「下方」あるいは「下側」は、操作キーの下方突出部からドーム部材の天面に向かう方向を、それぞれ意味する。また、「径方向外側」は、特定の対象物の平面視にて中心から仮想円を描いたときの仮想円の拡径方向を意味する。「径方向内側」は、上述の仮想円の縮径方向を意味する。さらに、「平面視にて」とは、照光式押釦スイッチ部材を、操作キーの天面側から見た状態を意味する。また、「透明」あるいは「透光性」とは、光を透過する性質を意味し、透過する光量の多寡を問わない。したがって、本願では、「透明」あるいは「透光性」を、光を全く透過しない性質(不透明)の反対の意味で用いられる。上記定義は、以後の実施形態においても同様である。
【0018】
第1の実施形態に係る照光式押釦スイッチ部材1は、上から下に向かって、操作キー10、発光手段の一例であるLED20、絶縁シート30、ドーム部材40、基板50の順に配置した構成を有する。照光式押釦スイッチ部材1は、操作キー10の天面からの押圧を受けたドーム部材40の略中央領域がへこむように変形して基板50上の第一接点54,55をオンにするスイッチ部材である。操作キー10は、ドーム部材40の突出面側に対向配置されると共に、少なくとも部分的に透光性を有する。LED20は、ドーム部材40の突出天面側に固定される発光手段である。絶縁シート30は、ドーム部材40の突出天面側に配置され、LED20に給電するための通電線31a,32aが形成されるシートである。ドーム部材40は、一方向(LED20を固定している方向あるいは操作キー10の下方突出部の方向)に突出する部材である。基板50は、ドーム部材40の変形によって通電可能な2つの第一接点54,55を備える板状部材である。すなわち、第一接点54,55は、操作キー10をドーム部材40に向けて押し込むと、ドーム部材40の座屈変形によって電気的に接続可能な接点である。以下、照光式押釦スイッチ部材1を構成する主な部材である操作キー10、発光手段としてのLED20、絶縁シート30、ドーム部材40および基板50について詳細に説明する。
【0019】
(1)操作キー
操作キー10は、平面視にて四角形であって、板状の操作板12と、操作板12の下方に接続され操作板12の対向する二辺に形成される外枠体11,11と、外枠体11,11に挟まれた領域であって操作板12の下面略中央からドーム部材40の天面方向に突出する下方突出部13とを備える。外枠体11,11は、その各上方端面を操作板12に連接して、操作キー10の一部分を構成している。外枠体11,11は、その各下端を基板50上に固定されている。下方突出部13は、外枠体11,11よりも上方向に短い部材である。下方突出部13は、ドーム部材40の天面領域にて絶縁シート30上に接している。下方突出部13は、操作キー10の一部を構成し、常時、ドーム部材40に接触する部分であって、ドーム部材40に向かって突出する部分である。ただし、下方突出部13は、操作キー10の上方から押圧していない状態において、絶縁シート30と隙間を隔てて非接触状態であっても良い。
【0020】
下方突出部13は、その下面に、上方に向かってへこむ凹部14を備える。すなわち、操作キー10は、LED20との対向部位に、LED20を挿入可能とする凹部14を備える。凹部14に代えて貫通孔を備えても良い。凹部14は、下方突出部13がドーム部材40の天面部分を下方にへこませた際に、LED20と下方突出部13とが接触するのを防止するために形成されている。かかる接触の危険性がない場合には、凹部14は不要である。下方突出部13の下面に凹部14を形成する場合、凹部14の外側の領域は、ドーム部材40の上面を覆う絶縁シート30を挟んでドーム部材40を押圧して弾性的に変形させる部位である。
【0021】
操作キー10は、この実施形態では、その上方の面にキー側遮光層15を備える。キー側遮光層15は、操作キー10の上面において、上面の一部を抜き文字状にして形成されている。なお、キー側遮光層15は、操作キー10の天面ではなく、天面から下方の位置に形成される層でも良い。例えば、キー側遮光層15の上に、防傷を目的とした防傷層を形成する場合には、キー側遮光層15は、防傷層の下層となる。この実施形態では、抜き文字は、アルファベットの「A」の外側を丸で囲った部分である。以後、「A」の部分を透光性部位15aと、「丸」の部分を透光性部位15bと、それぞれ称する。キー側遮光層15は、好ましくは黒色インクを用いた印刷にて形成されるが、印刷以外に、黒色のフィルムを貼付する方法で形成されても良い。また、キー側遮光層15の色は、黒色に限定されず、濃灰色、濃青色、あるいは銀色等の光反射可能な色でも良い。透光性部位15a,15bは、キー側遮光層15の存在しない部位であり、例えば、操作キー10の天面部分が露出した部位でも、透明な樹脂が存在する部位でも良い。
【0022】
操作キー10は、透光性を有するとともに、上下方向に弾性的に変形可能な材料にて主に構成される。操作キー10の好適な構成材料としては、例えば、ゴム状弾性体を選択でき、シリコーンゴム、ウレタンゴム、イソプレンゴム、エチレンプロピレンゴム、天然ゴム、エチレンプロピレンジエンゴム、ニトリルゴム(NBR)あるいはスチレンブタジエンゴム(SBR)等の熱硬化性エラストマー; ウレタン系、エステル系、スチレン系、オレフィン系、ブタジエン系、フッ素系等の熱可塑性エラストマー、あるいはそれらの複合物等を用いるのが好ましい。また、操作キー10の構成材料としては、例えば、上記ゴム状弾性体よりも高硬度の材料である樹脂を選択しても良く、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリメタクリル酸メチル(PMMA)、ポリスチレン、ポリアセタール、ポリアミド6、ポリアミド66、ポリアミド610、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリカーボネート、ABS樹脂、あるいはそれらの複合物等を用いるのが好ましい。操作キー10の材料としては、特に、透光性に優れるPMMAが好ましい。また、操作キー10の材料として、ガラスを用いることもできる。また、操作キー10全体を一つの材料で構成せずに、操作キー10を構成する複数の部位を異なる材料で構成しても良い。例えば、操作板12および外枠体11,11の少なくとも1つをゴム状弾性体で構成し、下方突出部13をゴム状弾性体よりも高硬度の樹脂あるいはガラスにて構成しても良い。
【0023】
(2)LED
LED20は、この実施形態では、ドーム部材40の天面の位置であって絶縁シート30上に固定される発光手段の一例である。LED20に代えて、有機EL、無機EL、フィラメント加熱型の電球等の他の発光手段を用いても良い。
【0024】
(3)絶縁シート
絶縁シート30は、その上面に、電極31と、電極31と隙間Gを空けて配置される電極32と、電極31に接続される通電線31aと、電極32に接続される通電線32aとが形成される薄いシートである。絶縁シート30は、電極31,32および通電線31a,32aをドーム部材40から絶縁でき、かつドーム部材40の上面に合わせて形状変化容易な柔軟性を持ち合わせている限り、どのような厚さをもつシートでも良い。絶縁シート30の厚さとしては、好ましくは20μm〜2000μm、より好ましくは30〜1000μmである。絶縁シート30は、平面視にて、ドーム部材40の上面を完全に覆う大きさである方が好ましい。その方が、絶縁シート30上の通電線31a,32aをドーム部材40に接触させることなく、基板50上の電極(後述する)に接触させるのに好適だからである。このように、通電線31a,32aは、ドーム部材40の突出面側に配置され、LED20に給電可能な通電線である。
【0025】
電極31と電極32は、絶縁シート30上において、LED20の一面(この実施形態では下面)に固定されてLED20に給電可能な位置に形成されている。絶縁シート30は、電極31と電極32との電気的な接続を防止するのに十分に高い電気抵抗値を有する。この実施形態では、絶縁シート30の平面視にて略中央領域に、電極31と電極32とが配置されている。また、通電線31aは、電極31から平面視にて長方形の絶縁シート30の長辺と平行に延びて短辺に至り、さらに絶縁シート30の裏面にわずかに回り込む位置まで形成されている。通電線32aは、電極32から平面視にて長方形の絶縁シート30の長辺と平行に、通電線31aと反対方向に延びて短辺に至り、さらに絶縁シート30の裏面にわずかに回り込む位置まで形成されている。この実施形態では、
図2(2A)A−A線は、通電線31aと通電線32aとをつなぐ仮想直線上を通る。ただし、通電線31a,32aの延出する方向および長さは、この実施形態のそれらに限定されない。電極31および電極32と、基板50に形成される通電線51aおよび通電線52aとをそれぞれ電気的に接続できる限り、通電線31aおよび通電線32aは、どのような形態で絶縁シート30に形成されていても良い。このように、LED20は、絶縁シート30上の通電線31a,32aにて給電可能となっている。
【0026】
絶縁シート30の好適な構成材料としては、例えば、ゴム状弾性体を選択でき、シリコーンゴム、ウレタンゴム、イソプレンゴム、エチレンプロピレンゴム、天然ゴム、エチレンプロピレンジエンゴム、ニトリルゴム(NBR)あるいはスチレンブタジエンゴム(SBR)等の熱硬化性エラストマー; ウレタン系、エステル系、スチレン系、オレフィン系、ブタジエン系、フッ素系等の熱可塑性エラストマー、あるいはそれらの複合物等を用いるのが好ましい。また、絶縁シート30の構成材料としては、例えば、上記ゴム状弾性体よりも高硬度の材料である樹脂を選択しても良く、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリメタクリル酸メチル(PMMA)、ポリスチレン、ポリアセタール、ポリアミド6、ポリアミド66、ポリアミド610、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリカーボネート、ABS樹脂、あるいはそれらの複合物等を用いるのが好ましい。絶縁シート30の材料としては、特に、柔軟性に優れるシリコーンゴムが好ましい。
【0027】
電極31,32および通電線31a,32aの構成材料としては、アルミニウム、アルミニウム合金、銅、銀、金、タングステン、タングステン合金、鉄、SUS等の導電性の高い金属を挙げることができる。また、電極31,32および通電線31a,32aの構成材料として、金属以外に、グラファイト、導電性高分子、インジウム−錫酸化物(ITO)などを用いても良い。電極31,32および通電線31a,32aは、例えば、絶縁シート30上への埋め込み、絶縁シート30上への蒸着あるいは印刷などの方法で好適に形成できる他、如何なる方法で絶縁シート30上に形成されても良い。
【0028】
(4)ドーム部材
ドーム部材40は、平面視にて略円形であって、一方に突出面を有しその反対側に凹面を有する皿形状の部材である。ドーム部材40は、突出面を上にして基板50上に配置される。
図1では、ドーム部材40の基板50に接する部分が円環状部位53として図示されている。ドーム部材40は、この実施形態では、第一接点54,55に接触して電気的に接続可能な導電性材料から成る。導電性材料の好適な例は金属である。ドーム部材40の構成材料としては、導電性の高い金属、例えば、アルミニウム、アルミニウム合金、銅、銀、金、タングステン、タングステン合金、鉄、SUSを挙げることができる。それらの中でも、特に、アルミニウム、アルミニウム合金、SUSなどがより好ましい。ドーム部材40は、その突出天面側に、通電線31a,32aが形成される絶縁シート30を備えているので、通電線31a,32aと電気的な接触を避けることができる。
【0029】
ドーム部材40は、円環状のフランジ部41と、フランジ部41の径方向内側に形成される半球状のドーム部42とを連接して成る。フランジ部41は、ドーム部材40の最も外周縁側にて略水平に形成される部分であって、照光式押釦スイッチ部材1において基板50に固定される部分である。ドーム部42は、操作キー10の下方突出部13からの押圧を受けて座屈変形可能な部位である。その結果、
図2(2B)の一点鎖線で示すように、ドーム部材40の下面略中央領域は、基板50上の第一接点54,55の両方に接触し、第一接点54,55間を電気的に接続する。かかる意味で、ドーム部42は、第一接点54,55を通電させる第二接点として機能する部分である。
【0030】
(5)基板
基板50は、その上面に、互いに非接触状態にある第一接点54と第一接点55とを備える。
図1に示すように、第一接点54および第一接点55は、略半円形状を有しており、隙間Gを隔てて基板50上に配置されている。第一接点54および第一接点55は、基板50の上面から内部を通って基板50の裏側に至る通電線54aおよび通電線55aに接続されている。ドーム部材40の内側の凹面略中央領域が第一接点54と第一接点55に接触すると、第一接点54と第一接点55とが電気的に接続する。これによって、照光式押釦スイッチ部材1のスイッチがオンになる。
【0031】
基板50は、絶縁シート30に形成された通電線31a,32aとそれぞれ電気的に接続可能な位置に、電極51,52を備える。具体的には、ドーム部材40の上から絶縁シート30を貼り付けて基板50上に固定したときに、フランジ部41の下面に延出している通電線31aは電極51と接触する。同様に、フランジ部41の下面に延出している通電線32aは電極52と接触する。電極51および電極52は、基板50の上面から内部を通って基板50の裏側に至る通電線51aおよび通電線52aに接続されている。この結果、通電線51a,52a間に電圧を印加すると、LED20が発光する。この実施形態では、
図2(2A)A−A線は、通電線51aと通電線52aとをつなぐ仮想直線上を通る。ただし、通電線51a,52aの延出する方向および長さは、この実施形態のそれらに限定されない。電極51および電極52と、通電線51aおよび通電線52aとをそれぞれ電気的に接続できる限り、通電線51aおよび通電線52aは、どのような形態で基板50に形成されていても良い。
【0032】
基板50は、絶縁性に優れる材料にて形成されており、一例として、紙基材をフェノール樹脂で固めた紙フェノール基板、紙基材をエポキシ樹脂で固めた紙エポキシ基板、ガラスファイバで織った布をエポキシ樹脂で固めたガラスエポキシ基板、紙とガラス基材を混合して固めたガラスコンポジット基板の他、アルミナ等の絶縁性の高いセラミックスで形成されたセラミックス基板、テトラフルオロエチレンやポリイミド等の絶縁性の高い樹脂で形成された基板を好適に挙げることができる。第一接点54、第一接点55、電極51および電極52の構成材料としては、アルミニウム、アルミニウム合金、銅、銀、金、タングステン、タングステン合金、鉄、SUS等の導電性の高い金属を挙げることができる。また、金属以外に、グラファイト、導電性高分子、インジウム−錫酸化物(ITO)などを用いても良い。第一接点54および第一接点55の各形状は、平面視にて、略半円形状に限定されず、櫛歯形状、四角形、三角形等の他の形状でも良い。
【0033】
(第2の実施形態)
次に、本発明の照光式押釦スイッチ部材の第2の実施形態について説明する。第2の実施形態の説明において、第1の実施形態と共通する部分については、同じ符号を用いて示すとともに、第1の実施形態の説明をかりて、重複した説明を省略する。
【0034】
図3は、第2の実施形態に係る照光式押釦スイッチ部材の分解斜視図を示す。
図4は、
図3のドーム部材の平面図(4A)および裏面図(4B)をそれぞれ示す。
図5は、
図3の照光式押釦スイッチ部材を
図2(2A)と同様のA−A線にて切断したときの縦断面図を示す。
【0035】
第2の実施形態に係る照光式押釦スイッチ部材1aは、第1の実施形態に係る照光式押釦スイッチ部材1と異なるドーム部材40aおよび基板50aを備える。また、照光式押釦スイッチ部材1aは、照光式押釦スイッチ部材1に備える絶縁シート30を備えていない。操作キー10と発光手段としてのLED20は、両実施形態において共通する。このため、以下、ドーム部材40aおよび基板50aについて主に説明する。
【0036】
(1)ドーム部材
ドーム部材40aは、第1の実施形態のドーム部材40と同様、平面視にて略円形であって、一方に突出面を有しその反対側に凹面を有する皿形状の部材である。ドーム部材40aは、突出面を上にして基板50a上に配置される。
図3では、ドーム部材40aの基板50aに接する部分が円環状部位53として図示されている。ドーム部材40aは、この実施形態では、第一接点54,55に対して絶縁性を維持可能な樹脂材料から成る。当該樹脂材料としては、絶縁性の高い樹脂、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリメタクリル酸メチル(PMMA)、ポリスチレン、ポリアセタール、ポリアミド6、ポリアミド66、ポリアミド610、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリカーボネート、ABS樹脂、あるいはそれらの複合物等を好適に挙げることができる。それらの中でも、特に、PMMAあるいはポリカーボネートなどがより好ましい。
【0037】
ドーム部材40aは、円環状のフランジ部41と、フランジ部41の径方向内側に形成される半球状のドーム部42とを連接して成る。フランジ部41は、ドーム部材40aの最も外周縁側にて略水平に形成される部分であって、照光式押釦スイッチ部材1aにおいて基板50aに固定される部分である。ドーム部42は、操作キー10の下方突出部13からの押圧を受けて座屈変形可能な部位である。
図4に示すように、ドーム部材40aは、その突出する上面側に、電極43と、電極43と隙間を空けて配置される電極44と、電極43に接続される通電線43aと、電極44に接続される通電線44aと、を備える。このように、通電線43a,44aは、ドーム部材40aの突出面側に配置され、LED20に給電可能な通電線である。また、通電線43aは、電極43から平面視にてドーム部材40aの径方向外側に延びてドーム部材40aのフランジ部41の裏面にわずかに回り込む位置まで形成されている。通電線44aは、電極44から平面視にてドーム部材40aの径方向外側に延びてドーム部材40aのフランジ部41の裏面にわずかに回り込む位置まで形成されている。この実施形態では、
図5の縦断面は、通電線43aと通電線44aとをつなぐ仮想直線にて切断した面である。ただし、通電線43a,44aの延出する方向および長さは、この実施形態のそれらに限定されない。電極43および電極44と、基板50aに形成される通電線51aおよび通電線52aとをそれぞれ電気的に接続できる限り、通電線43aおよび通電線44aは、どのような形態でドーム部材40aに形成されていても良い。
【0038】
ドーム部材40aは、ドーム部42の裏面(下面ともいう)の略中央部分に、1つの導電部(以後、「第二接点」という)45を備える。第二接点45は、ドーム部材40aの凹面側であって第一接点54,55に対向する面に備えられ、第一接点54,55と接して電気的に接続可能な接点である。すなわち、第二接点45は、ドーム部材40aが操作キー10の上方からの押圧を受けて座屈変形した際に、基板50a上の第一接点54と第一接点55とに接触して両接点54,55間を電気的に接続可能な大きさと位置に形成されている。この実施形態では、第二接点45の形状はドーム部材40aの裏面から見て略円形であるが、円形以外の形状、例えば、三角形あるいは四角形といった如何なる形状でも良い。また、第二接点45は、印刷層、塗布層、フィルム、板など如何なる形態を持つ接点でも良い。
【0039】
(2)基板
基板50aは、第1の実施形態の基板50と同様、その上面に、互いに非接触状態にある第一接点54と第一接点55とを備える。第一接点54および第一接点55は、基板50aの上面から内部を通って基板50aの裏側に至る通電線54aおよび通電線55aに接続されている。ドーム部材40aのドーム部42の裏面に備える第二接点45が第一接点54と第一接点55に接触すると、第一接点54と第一接点55とが電気的に接続する。これによって、照光式押釦スイッチ部材1aのスイッチがオンになる。
【0040】
基板50aは、ドーム部材40aに形成された通電線43a,44aとそれぞれ電気的に接続可能な位置に、電極51,52を備える。具体的には、ドーム部材40aを基板50a上の円環状部位53に固定したときに、フランジ部41の下面に延出している通電線43aは電極51と接触する。同様に、フランジ部41の下面に延出している通電線44aは電極52と接触する。電極51,52は、その少なくとも一部を円環状部位53の領域に備えられている。また、電極51および電極52は、基板50aの上面から内部を通って基板50aの裏側に至る通電線51aおよび通電線52aに接続されている。この結果、通電線51a,52a間に電圧を印加すると、LED20が発光する。この実施形態では、
図5の断面は、通電線51aと通電線52aとをつなぐ仮想直線にて切断した面である。ただし、通電線51a,52aの延出する方向および長さは、この実施形態のそれらに限定されない。電極51および電極52と、通電線51aおよび通電線52aとをそれぞれ電気的に接続できる限り、通電線51aおよび通電線52aは、どのような形態で基板50aに形成されていても良い。
【0041】
なお、ドーム部材40aは、絶縁性に優れる部材ではあるが、第1の実施形態と同様に、その突出天面側に、通電線43a,44aが形成される絶縁シート30を備え、発光手段としてのLED20を、絶縁シート30上の通電線43a,44aにて給電可能としても良い。
【0042】
(第3の実施形態)
次に、本発明の照光式押釦スイッチ部材の第3の実施形態について説明する。第3の実施形態の説明において、第1および第2の各実施形態と共通する部分については、同じ符号を用いて示すとともに、第1および第2の各実施形態の説明をかりて、重複した説明を省略する。
【0043】
図6は、第3の実施形態に係る照光式押釦スイッチ部材に備えられるドーム部材の天面に発光手段の一例であるLEDを固定した形態を斜め上方から見た斜視図(6A)および第3の実施形態に係る照光式押釦スイッチ部材を
図2(2A)と同様のA−A線にて切断したときの縦断面図(6B)をそれぞれ示す。
【0044】
第3の実施形態に係る照光式押釦スイッチ部材1bは、第2の実施形態に係る照光式押釦スイッチ部材1aと異なる形状のドーム部材40bを備える。その他の構成は、第2の実施形態と共通する。このため、以下、ドーム部材40bについて主に説明する。
【0045】
ドーム部材
ドーム部材40bは、平面視にて略円形であって、一方に突出面を有しその反対側に凹面を有する皿形状の部材であり、その突出天面の略中央に平面部47を備える。LED20は、平面部47にて、通電線43aに接続する電極43と、通電線44aに接続する電極44とに電気的に接続されている。ドーム部材40bは、平面部47を上にして基板50a上に配置される。ドーム部材40bは、この実施形態では、ドーム部材40aと同様に樹脂から成る。当該樹脂の好適な例は、第2の実施形態で説明した例と同様である。ドーム部42は、操作キー10の下方突出部13からの押圧を受けて座屈変形可能な部位である。ドーム部42が座屈変形すると、ドーム部材40bは、
図6(6B)に示すように、一点鎖線の状態となる。平面部47は、ドーム部42の座屈変形の前後において、ほぼ水平を維持できるので、LED20の発光方向(すなわち、上方向)をほぼ一定に保持できると共に、LED20がドーム部材40bの変形に伴いドーム部材40bから剥がれる可能性を低減できる。
【0046】
(その他の実施の形態)
上述のように、本発明の照光式押釦スイッチ部材の好適な実施の形態について説明したが、本発明は、上記形態に限定されることなく、種々変形して実施可能である。
【0047】
例えば、LED20以外の発光手段を用いても良い。かかる発光手段として、例えば、シート状の有機ELあるいは無機ELを用いることもできる。操作キー10は、その全体を透光性材料で構成されているが、例えば、下方突出部13および操作板12を透光性材料で構成し、外枠体11を非透光性材料で構成しても良い。第一接点54,55は、2つに分離した接点であるが、3つ以上に分離した接点でも良い。操作キー10は、その押圧時のみ、ドーム部材40,40a,40bに接触する部分であっても良い。また、操作キー10は、下方突出部13を備えていなくても良い。
【0048】
ドーム部材40は、その上に絶縁シート30を備えずに、突出面側に、絶縁塗料で形成された絶縁層を形成し、その絶縁層に通電線31a,32aを形成しても良い。通電線31a,32aあるいは通電線43a,44aは、LED20に給電できる限り、必ずしも、通電線51a,52aに、電気的に接続していなくても良い。
【0049】
各実施形態における照光式押釦スイッチ部材1,1a,1bの各種構成要素は、組み合わせ不可能な場合を除き、互いに任意に組み合わせることができる。例えば、第1の実施形態および第3の実施形態の各構造を組み合わせて、ドーム部材40の突出天面に、平面部47を形成しても良い。