(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。この場合、画像形成装置としてのプリンタについて説明する。
【0016】
図2は本発明の実施の形態におけるプリンタの概略図、
図3は本発明の実施の形態における画像形成ユニットの概念図、
図4は本発明の実施の形態における画像形成ユニットの斜視図である。
【0017】
図2において、10はプリンタ、Csはプリンタ10の筐体であり、該筐体Csの下部に媒体収容部としての給紙カセット11が配設され、該給紙カセット11のスタッカ53に媒体としての用紙Pが収容される。前記給紙カセット11の前端に隣接させて、用紙Pを1枚ずつ分離させて給紙するための給紙機構が配設される。
【0018】
該給紙機構は、給紙ローラ12及び分離装置13から成り、給紙機構によって1枚ずつ分離させられて搬送路Rtに給紙された用紙Pは、給紙ローラ12の上方に配設された搬送ローラ対14に送られた後、ブラック、イエロー、マゼンタ及びシアンの各色の画像を形成する画像形成部としての画像形成ユニット16Bk、16Y、16M、16Cに供給される。
【0019】
該各画像形成ユニット16Bk、16Y、16M、16Cは、プリンタ10の本体、すなわち、装置本体に対してプロセスカートリッジとして着脱自在に配設され、像担持体としての感光体ドラム31等を備える。また、前記各画像形成ユニット16Bk、16Y、16M、16Cに対応させて、露光装置としてのLEDヘッド22が、前記各感光体ドラム31と対向させて配設され、各感光体ドラム31の表面を露光して潜像としての静電潜像を形成する。
【0020】
そして、前記各画像形成ユニット16Bk、16Y、16M、16Cに沿って、転写ユニットu1が配設され、該転写ユニットu1は、第1のローラとしての駆動ローラr1、第2のローラとしての従動ローラr2、前記駆動ローラr1と従動ローラr2との間に張設され、走行自在に配設されたベルト部材としての転写ベルト17、及び該転写ベルト17を挟み、前記感光体ドラム31と対向させて回転自在に配設された転写部材としての転写ローラ21を備える。
【0021】
前記用紙Pは、前記転写ベルト17が走行させられるのに伴って搬送され、各感光体ドラム31と各転写ローラ21との間を通過し、該各転写ローラ21は、各画像形成ユニット16Bk、16Y、16M、16Cにおいて各感光体ドラム31に形成された各色の現像剤像としてのトナー像を、用紙Pに順次重ねて転写し、カラーのトナー像を形成する。
【0022】
続いて、用紙Pは、定着装置としての定着器18に送られる。該定着器18においてカラーのトナー像が用紙Pに定着させられ、カラーの画像が形成される。そして、定着器18から排出された用紙Pは、搬送ローラ対19によって搬送された後、排出ローラ対20によって装置本体外に排出され、筐体Csの頂部に形成されたスタッカ55に積載される。
【0023】
次に、前記画像形成ユニット16Bk、16Y、16M、16Cについて説明する。なお、画像形成ユニット16Bk、16Y、16M、16Cはいずれも同じ構造を有するので、画像形成ユニット16Bkについて説明し、画像形成ユニット16Y、16M、16Cについては、説明を省略する。
【0024】
図3及び4に示されるように、前記画像形成ユニット16Bkの本体、すなわち、画像形成ユニット本体37は、画像形成ユニット16Bkの幅方向に延在させて配設されたユニット中央部CP、及び用紙Pの搬送方向における下流側に向かって前記ユニット中央部CPの左側及び右側に隣接させて、かつ、立ち上げて形成されたサイドプレートSL、SRを備え、ユニット中央部CP上のサイドプレートSL、SR間に、現像剤貯蔵部としてのトナーカートリッジ41が着脱自在に配設される。
【0025】
該トナーカートリッジ41は、現像剤としての新品のトナー(以下、単に「トナー」という。)を収容する新品現像剤収容部としてのトナータンク41a、及び廃棄現像剤としての後述される廃トナーを収容する廃棄現像剤収容器としての廃トナータンク41bから成り、前記トナータンク41aから、前記画像形成ユニット本体37内に配設された現像装置としての現像器30にトナーが供給される。そのために、トナータンク41aのケース43の下面に現像剤供給口としてのトナー供給口44が形成され、該トナー供給口44を開閉するために、開閉部材としてのシャッタ42が移動自在に、本実施の形態においては、回動自在に配設される。該シャッタ42には開口部42aが形成され、シャッタ42と一体に形成された操作部としての図示されない操作レバーを回動させ、シャッタ42を移動、本実施の形態においては、回動させ、前記トナー供給口44と開口部42aとを合わせることによって、トナー供給口44を開放することができる。また、前記操作レバーを回動させ、シャッタ42を回動させ、前記トナー供給口44と開口部42aとをずらすことによって、トナー供給口44を閉鎖することができる。
【0026】
さらに、前記ユニット中央部CPには、トナーカートリッジ41をセットするために、凹面から成る取付面が形成され、該取付面に前記トナー供給口44と対応させて現像剤補給口としてのトナー補給口45が形成される。したがって、トナー供給口44が開放されると、トナータンク41a内のトナーが現像器30に供給される。
【0027】
そして、画像形成ユニット16Bkは、感光体ドラム31、該感光体ドラム31の表面を一様に帯電させる帯電装置としての帯電ローラ32、トナーを保持する現像剤担持体としての現像ローラ33、該現像ローラ33にトナーを供給する現像剤供給部材としてのトナー供給ローラ34、前記現像ローラ33上に供給されたトナーを均一に薄層化する現像剤層規制部材としての現像ブレード35、トナー像の転写後に感光体ドラム31に残留したトナーを廃トナーとして除去するクリーニング装置36、及び前記サイドプレートSL内に配設され、除去された廃トナーを前記廃トナータンク41bに送るための搬送装置39(
図5)を備える。
【0028】
なお、FrはサイドプレートSLのフレーム、Spは、フレームFr内において廃トナーが搬送される搬送空間を形成するとともに、搬送装置39を収容する収容部、Cvは収容部Spを覆うカバーである。
【0029】
前記クリーニング装置36は、画像形成ユニット16Bkの幅方向に延在させて、かつ、先端を感光体ドラム31に当接させて配設されたクリーニング部材としてのクリーニングブレード36a、該クリーニングブレード36aの下方に形成された第1の廃棄現像剤搬送路q1、及びクリーニング装置36内において回転自在に配設された回転式の第1の搬送部材としてのスパイラル36bを備える。該スパイラル36bは、回転に伴って変形することがなく、かつ、廃トナーを搬送することができるだけの太さを有するワイヤを螺旋状に巻くことによって形成される。
【0030】
前記感光体ドラム31、帯電ローラ32、現像ローラ33及びトナー供給ローラ34は、帯電ローラ32及び現像ローラ33を前記感光体ドラム31と接触させ、前記トナー供給ローラ34を現像ローラ33と接触させた状態で、サイドプレートSL、SRによって回転自在に支持される。なお、前記現像ローラ33、トナー供給ローラ34及び現像ブレード35によって、前記現像器30が構成される。
【0031】
また、図示されない現像ローラ用の電源、トナー供給ローラ用の電源及び現像ブレード用の電源がそれぞれ前記現像ローラ33、トナー供給ローラ34及び現像ブレード35と接続され、現像ローラ33、トナー供給ローラ34及び現像ブレード35に負の極性の電圧がバイアス電圧として印加される。
【0032】
前記構成のプリンタ10において、印刷時に、画像形成用の駆動部としての図示されない駆動モータ(ドラムモータ)によって、前記現像ローラ33及びトナー供給ローラ34が反時計回りに回転させられる。そして、トナー供給ローラ34によって現像ローラ33にトナーが供給され、現像ローラ33に供給されたトナーは、現像ローラ33の回転に伴って現像ローラ33と前記現像ブレード35との接触部に送られ、現像ブレード35によって薄層化され、その後、現像ローラ33の回転に伴って感光体ドラム31に送られる。
【0033】
一方、該感光体ドラム31は、前記駆動モータによって時計回りに回転させられ、感光体ドラム31の回転に伴って、該感光体ドラム31の表面が、帯電ローラ32によって一様に帯電させられ、LEDヘッド22によって露光されて静電潜像が形成され、該静電潜像に前記現像ローラ33上のトナーが静電的に付着させられて、感光体ドラム31上にトナー像が形成される。
【0034】
このようにして、感光体ドラムに31トナー像が形成されると、該トナー像は転写ローラ21によって用紙Pに転写される。
【0035】
トナー像の転写後に感光体ドラム31の表面に残留したトナーは、感光体ドラム31の回転に伴ってクリーニングブレード36aによって掻き取られ、廃トナーとなり、クリーニング装置36内の底部に落下し、スパイラル36bの回転に伴って前記第1の廃棄現像剤搬送路q1を搬送され、サイドプレートSL側の端部に送られる。
【0036】
前記搬送装置39は、スパイラル36bによってクリーニング装置36内のサイドプレートSL側の端部に送られた廃トナーを取り込み、廃トナータンク41bに送る。
【0037】
次に、搬送装置39について説明する。
【0038】
図1は本発明の実施の形態における搬送装置の配設状態を示す画像形成ユニットの斜視図、
図5は本発明の実施の形態における搬送装置の配設状態を示すサイドプレートの側面図、
図6は本発明の実施の形態における回転伝達部の斜視図、
図7は本発明の実施の形態におけるオーガの斜視図、
図8は本発明の実施の形態における収容部を示すサイドプレートの斜視図、
図9は本発明の実施の形態における第3のギヤが取り付けられる支持部の斜視図、
図10は本発明の実施の形態における第3のギヤの取付状態を示す斜視図、
図11は本発明の実施の形態における第4のギヤの斜視図である。
【0039】
図において、16Bkは画像形成ユニット、39は搬送装置、41はトナーカートリッジ、41bは廃トナータンク、SLはサイドプレート、FrはサイドプレートSLのフレーム、Spは搬送装置39を収容する収容部である。
【0040】
前記搬送装置39は、フレームFrの下端の近傍から上端の近傍にかけて延在させて回転自在に配設され、回転に伴って廃トナーを廃トナータンク41bに向けて搬送する回転式の第2の搬送部材としてのスパイラル60、及び収容部Sp内のフレームFrの上端の近傍に配設され、前記駆動モータの駆動力、すなわち、回転を受け、スパイラル60に伝達し、スパイラル60を作動させ、回転させる駆動伝達部としての回転伝達部61を備える。なお、前記クリーニング装置36、フレームFr、収容部Sp、搬送装置39、廃トナータンク41b等によって現像剤回収装置としてのトナー回収装置が構成される。
【0041】
前記スパイラル60は、回転に伴って変形することがなく、かつ、廃トナーを搬送することができだけの太さを有するワイヤを螺旋状に巻回することによって形成される。
【0042】
そして、前記回転伝達部61は、複数のギヤ、本実施の形態においては、回転伝達部61の最も下方において矢印A方向に回転自在に配設された、第1の駆動伝達要素としての第1のギヤg1、該第1のギヤg1より上方において矢印B方向に回転自在に配設され、第1のギヤg1と噛合させられる第2の駆動伝達要素としての第2のギヤg2、該第2のギヤg2より上方において矢印C方向に回転自在に配設され、第2のギヤg2と噛合させられる第3の駆動伝達要素としての第3のギヤg3、及び該第3のギヤg3と隣接させて矢印D方向に回転自在に配設され、第3のギヤg3と噛合させられる第4の駆動伝達要素としての第4のギヤg4を備え、該第4のギヤg4とスパイラル60の上端とが連結される。
【0043】
前記第1〜第3のギヤg1〜g3は、平歯車から成り、前記カバーCv(
図4)の裏側の面と対向させて配設され、各第1〜第3のギヤg1〜g3の軸sh1〜sh3は、いずれも前記各感光体ドラム31(
図2)の軸と平行に延在させられる。
【0044】
また、前記第4のギヤg4はフェース歯車から成り、第4のギヤg4の軸sh4は、前記第1〜第3のギヤg1〜g3の軸sh1〜sh3に対して直交させて、かつ、用紙Pの搬送方向における下流側が低くなるように、所定の角度だけ傾斜させて延在させられる。なお、前記第3、第4のギヤg3、g4によって、回転方向を変換する回転方向変換部が形成される。
【0045】
そして、第3のギヤg3には、外周縁に複数の歯te3が、第3のギヤg3の径方向に突出させて形成され、第4のギヤg4には、外周縁に複数の歯te4が、第4のギヤg4の軸方向に突出させて形成され、前記カバーCvの近傍において歯te3と歯te4とが噛み合わされる。
【0046】
また、前記第2のギヤg2における廃トナータンク41b側の端面S1に、廃トナーを搬送する搬送部としてのオーガ62が取り付けられ、第2のギヤg2及びオーガ62によって第1の伝動・搬送ユニット63が形成される。該第1の伝動・搬送ユニット63は、第1のギヤg1の回転を受けて第3のギヤg3に伝達する機能を有するとともに、前記スパイラル60によって搬送された廃トナーを廃トナータンク41bに供給する機能を有する。
【0047】
そして、前記オーガ62は、前記第2のギヤg2の軸sh2と同軸上に配設されたシャフト62a、及び該シャフト62aの周囲に形成された螺旋状の羽根62bを備える。
【0048】
また、前記第4のギヤg4は、第4のギヤg4の本体、すなわち、ギヤ本体ga、及び軸sh4上において前記ギヤ本体gaを貫通して延びる軸体81から成り、該軸体81は、ギヤ本体gaの歯te4が形成されていない端面Sa側、及び歯te4が形成されている端面Sb側に突出させて形成された第1の部位としての軸部82、端面Sb側において軸部82に隣接させて形成された第2の部位としてのオーガ83、並びに端面Sb側においてオーガ83に隣接させて形成され、前記スパイラル60の端部の巻回部内に進入させられ、スパイラル60に固定される第3の部位としての連結部84を備える。前記軸部82は、端面Sa側に突出する小径部82a、及び前記ギヤ本体ga内を貫通し、端面Sb側に突出する大径部82bを備える。
【0049】
前記オーガ83は、前記軸体81と同軸上に配設されたシャフト83a、及び該シャフト83aの周囲に形成された螺旋状の羽根83bを備え、逆搬送部として機能し、第4のギヤg4が矢印D方向に回転させられるときに、廃トナーをスパイラル60による搬送方向に対して逆方向に搬送する。
【0050】
前記大径部82bの外周面の円周方向における所定の箇所、本実施の形態においては、複数箇所に、軸方向に延びる溝maが形成され、ギヤ本体gaのボス部86の内周面には、前記溝maと対応する箇所に溝mbが形成され、溝ma、mbによって、ギヤ本体gaを貫通して延びる通路が形成される。
【0051】
したがって、第4のギヤg4の端面Sa側と端面Sb側との間で廃トナーを移動させることができるので、第4のギヤg4の近傍、例えば、後述される領域Ar2、Ar3の底部に廃トナーが滞留するのを防止することができ、廃トナーの流動性を良くすることができる。その結果、廃トナーが凝集したり、圧縮されたりすることがなく、廃トナーを円滑に搬送することができる。
【0052】
次に、前記フレームFrの収容部Spについて説明する。
【0053】
前記サイドプレートSL内に前記スパイラル60及び回転伝達部61を収容するために、収容部Spは、サイドプレートSLの下端から上端の近傍にかけて形成され、スパイラル60を回転自在に収容する領域Ar1、該領域Ar1の上端に隣接させて形成され、前記第3のギヤg3を回転自在に収容する領域Ar2、該領域Ar2に隣接させて形成され、前記第4のギヤg4を回転自在に収容する領域Ar3、領域Ar1の上端及び領域Ar2の下方において領域Ar1の上端及び領域Ar2に隣接させて形成され、前記第2のギヤg2を回転自在に収容する領域Ar4、並びに該領域Ar4の下方において領域Ar4に隣接させて形成され、第1のギヤg1を回転自在に収容する領域Ar5を備える。
【0054】
前記領域Ar1は、スパイラル60の回転に伴って廃トナーを搬送する第2の廃棄現像剤搬送路q2を形成する。そのために、領域Ar1に、断面が半円形の形状を有する凹溝mcが形成され、前記カバーCvにおける領域Ar1に対応する箇所に、断面が半円形の形状を有する図示されない凹溝が形成され、カバーCvをフレームFrに取り付けると、断面が円形の形状を有する第2の廃棄現像剤搬送路q2が形成される。該第2の廃棄現像剤搬送路q2内でスパイラル60が回転させられると、第2の廃棄現像剤搬送路q2の下端から上端まで廃トナーが搬送される。
【0055】
また、前記領域Ar1の下端の直上には、領域Ar1とクリーニング装置36内とを連通させる孔h1が形成され、前記領域Ar1の上端には、第3のギヤg3の直下に、前記オーガ62を回転自在に収容するとともに、領域Ar1、Ar4と廃トナータンク41b内とを連通させる孔h2が第3の廃棄現像剤搬送路q3として形成される。第2のギヤg2の回転に伴って、オーガ62が前記孔h2内で回転させられると、第2の廃棄現像剤搬送路q2の上端からオーガ62上に落下した廃トナーが、羽根62bによって押され、第3の廃棄現像剤搬送路q3を移動させられ、廃トナータンク41b内に送られる。そのために、前記第4のギヤg4及び軸体81は、連結部84が孔h2の直上に位置するように配設される。
【0056】
そして、領域Ar2と領域Ar3との間には、第3、第4のギヤg3、g4を回転自在に支持するための軸支持部70が形成される。該軸支持部70は、領域Ar2の底部から立ち上げて形成され、上面に「U」字状の溝m1が形成された第1の支持部材としてのブロック71、及び該ブロック71に取り付けられ、前記溝m1を覆う第2の支持部材としてのプレート72を備える。該プレート72には、溝m1に対応する図示されない溝が形成され、前記ブロック71にプレート72を取り付けることによって、ブロック71の溝m1及びプレート72の溝により、軸部82を収容するとともに、第4のギヤg4を回転自在に支持する軸受が形成される。また、プレート72の上面には、前記軸sh3が突出させて形成され、該軸sh3によって第3のギヤg3が回転自在に支持される。
【0057】
第4のギヤg4の回転に伴って、軸体81が回転させられると、第4のギヤg4の端面Sb側の廃トナーが、羽根83bによって軸方向に移動させられ、スパイラル60による搬送方向と逆方向に搬送され、孔h2の直上に戻される。また、第4のギヤg4の端面Sa側の廃トナーが、溝ma、mbによって形成された通路を通ってオーガ83に送られ、スパイラル60による搬送方向と逆方向に搬送され、孔h2の直上に戻される。
【0058】
したがって、スパイラル60によって搬送された廃トナーを、廃トナータンク41bに確実に供給することができる。
【0059】
なお、第4のギヤg4によって第2の伝動・搬送ユニットが形成される。該第2の伝動・搬送ユニットは、第3のギヤg3の回転を受けてスパイラル60に伝達する機能を有するとともに、前記廃トナーを逆方向に搬送する機能を有する。
【0060】
また、前記領域Ar3における第4のギヤg4と対向する面には、前記軸sh4を収容する溝m2が形成され、領域Ar3から領域Ar4にかけて、底部から立ち上げて、廃トナーを孔h2に案内する廃棄現像剤案内部としての廃トナー案内部75が形成される。
【0061】
そして、前記領域Ar5には、第1のギヤg1に駆動モータの回転を伝達するための連結軸を収容する孔h3が形成される。
【0062】
次に、画像形成ユニット16Bk内の廃トナーの搬送経路について説明する。
【0063】
図12は本発明の実施の形態における画像形成ユニット内の廃トナーの搬送経路を示す概略図、
図13は本発明の実施の形態におけるサイドプレート内の廃トナーの搬送経路を示す第1の図、
図14は本発明の実施の形態におけるサイドプレート内の廃トナーの搬送経路を示す第2の図、
図15は本発明の実施の形態におけるサイドプレート内の廃トナーの搬送経路を示す第3の図である。
【0064】
画像形成ユニット16Bkにおいて、トナー像の転写後に、感光体ドラム31(
図3)の表面に残留したトナーは、感光体ドラム31の回転に伴ってクリーニングブレード36aによって掻き取られ、廃トナーとなり、クリーニング装置36内の下部に落下し、スパイラル36bの回転に伴って第1の廃棄現像剤搬送路q1を矢印E方向に搬送され、クリーニング装置36内のサイドプレートSL側の端部に送られ、孔h1から自由落下によって第2の廃棄現像剤搬送路q2内に進入する。
【0065】
また、サイドプレートSLにおいて、駆動モータの回転が駆動ギヤを介して第1のギヤg1(
図6)に伝達され、該第1のギヤg1が矢印A方向に回転させられると、第2のギヤg2が矢印B方向に、第3のギヤg3が矢印C方向に、第4のギヤg4が矢印D方向に回転させられ、矢印D方向の回転がスパイラル60に伝達される。
【0066】
これにより、第2の廃棄現像剤搬送路q2内に進入した廃トナーは、スパイラル60の回転に伴って、第2の廃棄現像剤搬送路q2を上方に向けて矢印F方向に搬送される。
【0067】
廃トナーは、孔h2の直上に到達すると、自由落下によって前記孔h2内に矢印G方向に進入し、孔h2によって形成される第3の廃棄現像剤搬送路q3を矢印H方向に搬送され、廃トナータンク41bに供給される。
【0068】
そして、前記第4のギヤg4が矢印D方向に回転させられるのに伴って軸体81が回転させられると、孔h2の直上を通過し、第4のギヤg4の端面Sb側に送られた廃トナーが、オーガ83によって矢印I方向に搬送され、孔h2の直上に戻され、自由落下によって前記孔h2内に矢印G方向に進入し、孔h2の直上を通過し、第4のギヤg4の端面Sa側に送られた廃トナーが、オーガ83に送られ、該オーガ83によって矢印I方向に搬送され、孔h2の直上に戻され、自由落下によって前記孔h2内に矢印G方向に進入する。
【0069】
なお、孔h2の直上を通過し、第4のギヤg4の端面Sb側に送られた廃トナーが、オーガ83によって孔h2の直上に戻されることなく、第4のギヤg4の下方に進入することがある。第4のギヤg4の下方に進入した廃トナーは、第4のギヤg4が矢印D方向に回転させられるのに伴って、
図14に示されるように、歯te4によって矢印J方向に押されて、廃トナー案内部75に送られ、
図15に示されるように、該廃トナー案内部75上を矢印K方向に移動し、孔h2内に進入する。
【0070】
このように、本実施の形態においては、収容部Spに回転伝達部61が配設され、該回転伝達部61が、フェース歯車から成る第4のギヤg4、及び平歯車から成る第3のギヤg3を備えるので、第3、第4のギヤg3、g4の噛合部を小型化することができ、トナー回収装置、画像形成ユニット16Bk、16Y、16M、16C及びプリンタ10を小型化することができる。
【0071】
また、第3、第4のギヤg3、g4の噛合部を小型化することができるので、噛合部の周辺の廃トナーの搬送空間を十分に確保することができる。したがって、廃トナーが凝集したり、圧縮されたりすることがなく、廃トナーを円滑に廃トナータンク41bに供給することができる。
【0072】
なお、第4のギヤg4としてフェースギヤを使用した場合、フェースギヤは、円形のプレートの外周縁において歯te4を立ち上げることによって形成されるので、軸体81の軸方向における第4のギヤg4の寸法は、プレートの厚さに歯te4の高さを加算しただけの小さい値になる。
【0073】
したがって、前述されたように、第3、第4のギヤg3、g4の噛合部を小型化することができる。
【0074】
また、本実施の形態においては、第4のギヤg4の回転をスパイラル60に伝達するために軸体81が配設され、該軸体81に、廃トナーを逆方向に搬送し、前記孔h2の直上に戻すオーガ83が形成されるので、第3、第4のギヤg3、g4の噛合部の周辺、すなわち、領域Ar3の底部に廃トナーが進入するのを抑制することができる。
【0075】
仮に、領域Ar3の底部に廃トナーが進入しても、第4のギヤg4が回転させられるのに伴って、廃トナーは、歯te4によって廃トナー案内部75に送られ、廃トナー案内部75上を移動し、孔h2内に進入させられるので、領域Ar3の底部に廃トナーが滞留するのを防止することができる。
【0076】
したがって、廃トナーが凝集したり、圧縮されたりすることがなく、廃トナーを円滑に搬送することができる。
【0077】
なお、前記収容部Spのような、廃トナーが搬送される搬送空間に、第4のギヤg4等のような回転部材が配設されると、回転部材の軸受部分において、軸と軸受との間に廃トナーが進入することがある。その場合、進入した廃トナーが、回転部材の回転に伴って発生する摩擦熱によって溶け、軸、軸受け等に固着すると、回転部材を円滑に回転させることができなくなり、回転部材、該回転部材に回転を伝達する伝達機構等を破損させることがある。
【0078】
本実施の形態においては、軸部82の外周面の円周方向における複数箇所に、軸方向に延びる溝maが形成されるので、軸部82と、ブロック71の溝m1及びプレート72の溝によって形成される軸受との間に進入した廃トナーは、溝maを介してオーガ83側、又は軸sh1側に移動する。したがって、廃トナーが摩擦熱によって溶け、軸部82、ブロック71等に固着することがないので、第4のギヤg4を円滑に回転させることができ、第4のギヤg4、該第4のギヤg4に回転を伝達する伝達機構等を破損させることがない。
【0079】
次に、第4のギヤg4としてフェースギヤではなく、傘歯車を使用する場合について説明する。
【0080】
図16は第4のギヤとして傘歯車を使用したときの軸体の状態を説明するための参考図である。
【0081】
図において、g4は傘歯車から成る第4のギヤであり、該第4のギヤはギヤ本体gb及び軸体81から成り、該軸体81は軸部82、オーガ83及び連結部84を備える。
【0082】
図に示されるように、傘歯車は、各歯を傾斜させることによって形成されるので、第4のギヤg4として傘歯車を使用すると、第3のギヤg3においても傘歯車を使用する必要が生じる。したがって、第3のギヤg3として、第2のギヤg2と噛合させるための平歯車部分と、第4のギヤg4と噛合させるための傘歯車部分とを備える複合歯車を使用する必要が生じる。
【0083】
その結果、第3、第4のギヤg3、g4の噛合部が大型化し、廃トナーの搬送空間が狭くなるので、廃トナーを円滑に搬送することができなくなってしまう。
【0084】
また、第4のギヤg4のギヤ本体gbが大きくなる分だけ、オーガ83を形成するスペースを十分に確保することができなくなる。
【0085】
なお、本実施の形態においては、回転伝達部61における第1〜第3のギヤg1〜g3のうちの、第1のギヤg1のトナーカートリッジ41側に、駆動ギヤの回転を第1のギヤg1に伝達する伝達軸が配設され、第3のギヤg3のトナーカートリッジ41側に軸体81が配設されるので、第1、第3のギヤg1、g3間の第2のギヤg2のトナーカートリッジ41側に第3の廃棄現像剤搬送路q3が形成されるようになっているが、第1、第3のギヤg1、g3間に二つ以上のアイドルギヤを配設し、そのうちの一つのアイドルギヤのトナーカートリッジ41側に第3の廃棄現像剤搬送路q3を形成するようにすることもできる。
【0086】
また、本実施の形態においては、プリンタ10について説明しているが、本発明を複写機、ファクシミリ、複合機等の画像形成装置に適用することができる。
【0087】
なお、本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨に基づいて種々変形させることが可能であり、それらを本発明の範囲から排除するものではない。