【実施例】
【0109】
実施例1
タウペプチド設計及び標識
微小管からの遊離をもたらし、且つ解重合につながるタウタンパク質の過剰リン酸化は、アルツハイマー病(AD)及び他の関連タウオパチーに現れる病理学的特徴である。遊離タウと微小管結合タウとの平衡が前者に有利となるようにシフトするにつれ、会合していないタウタンパク質が誤って折り畳まれて凝集した状態で蓄積すると考えられている。疾患過程においてタウは種々のコンホメーションをとり、可溶性ダイマー及びオリゴマー形態から高次の不溶性凝集体、例えば対らせんフィラメント(PHF)及び神経原線維濃縮体(NFT)に進行すると考えられている。しかしながら、病理に寄与する、従って治療の標的とするのに最適なタウの正確な形態は未だ分かっていない。結果的に、疾患を促進するタウを標的化しようとする試みは、多くの場合に標的の選択によって制限される。新規抗タウ結合分子を調製するため、単一細胞ベースの手法を用いてリン酸化及び非リン酸化タウペプチドをベイト抗原として使用してヒト記憶B細胞からタウに対する抗体可変領域を回収した。
【0110】
タウに対するヒト記憶B細胞は、ヒトレパートリーにおいてはまれである可能性が高い;従って、本発明者らは、タウベイトを最も明るいフルオロフォアで標識することにした。タウペプチドは全てアミノ末端ビオチン基と合成して、2つの明るいフルオロフォア、ストレプトアビジン−APC又はストレプトアビジン−PEによる標識を補助した(別名タウペプチド四量体)。各タウペプチドを両方のフルオロフォアで標識して、ドナー試料からのヒト記憶B細胞のスクリーニング(実施例2に詳述する)における信号対雑音比を増加させた。標識タウペプチド四量体は、ビオチン化ペプチドを35:1モル比のペプチド対ストレプトアビジン標識で穏やかに撹拌しながら4℃で一晩混合することにより調製した。BioSpin 30カラム(Biorad)で分離することによって遊離ペプチドを取り除いた。全てのタウペプチド四量体は4℃で最長2ヵ月間保存した。
【0111】
実施例2
標識ペプチド四量体を用いたFACソーティングによる抗タウ特異的記憶B細胞の回収
サンディエゴ血液バンク(San Diego Blood Bank)及びTSRI健常供血者サービス(TSRI Normal Blood Donor Services)から入手した推定無症候(非AD)ヒト供血者から採取した末梢血単核細胞(PBMC)から単離した記憶B細胞(CD22+CD19+CD27+IgG+)から、タウに対するモノクローナル抗体を回収した。加えて、CRO、Quintilesを介してAD患者血液試料を入手し、そこから本明細書に詳述する3つの抗体を回収した。Ficoll−Paque Plus(GE Healthcare)でPBMCを単離し、90%FBS及び10%DMSO中に5000万細胞/mlで凍結保存した。血漿のアリコートを56℃で熱失活させて、血漿反応性の下流評価のため−20℃で保存した。
【0112】
ソーティング実験毎に、3〜4人のドナーのPBMCを解凍し、予め加温したRPMIコンプリート(RPMI、10%熱失活FBS及び1%ペニシリン/ストレプトマイシン)が入ったチューブに移し、洗浄し、個別に37℃で16時間インキュベートした。CD22+磁気ビーズ(Miltenyi Biotec)を使用したポジティブ選択によって、プールしたPBMCを成熟B細胞に関してエンリッチした。2mM EDTA及び0.25%ウシ血清アルブミン画分V(TBS緩衝液)を含有するトリス緩衝生理食塩水pH7.4に細胞を再懸濁した。細胞を細胞外マーカーIgG−FITC、CD19−PerCPCy5.5及びCD27−PECy7(全てBD Biosciencesから)で染色してB細胞を標識した。1000万個の細胞を取り出し、及び陰性対照として、ビオチンストレプトアビジン標識コンジュゲートを使用した。残りの細胞は各16.8nMの10個の二重標識タウペプチド四量体(SA−APC及びSA−PE)のプールと共にインキュベートした。細胞を穏やかに撹拌しながら4℃で60分間インキュベートし、2回洗浄し、TBS緩衝液中に2000万細胞/mlで再懸濁した。ソーティングに先立ち、生細胞マーカーとしてDAPI(Thermo Fisher)を添加し、Beckman Coulter MoFlo XDPで細胞をソートした。陰性対照試料を使用して非特異的結合及び信号対雑音比を決定した。CD19+、IgG+、CD27hi、及び抗原ダブルポジティブ細胞を収集し、96ウェルPCRプレートの個々のウェルに入れ、−80℃で保存した。
【0113】
実施例3
タウ特異的単一B細胞からの重鎖及び軽鎖遺伝子の回収
実施例2に詳述したとおり、タウペプチド四量体に反応性を示す記憶B細胞を同定し、単離し、及び個々のマイクロタイターウェルにソートした。次に、個々のB細胞から二段階PCR手法によって重鎖及び軽鎖cDNAを回収し、可変ドメイン配列をクローニングして、完全長組換えIgG1抗体としてインビトロで発現させており、従ってこれはヒトキメラ抗体である。
【0114】
第1鎖cDNA合成
シングルソートした細胞から、以下の変更を加えた製造者のプロトコル(Superscript III、Invitrogen Corp.)に従って第1鎖相補DNA(cDNA)を作成した:単一B細胞が入った各ウェルに、0.5μlの10%NP−40、1.0μlのオリゴdT、1.0μlのdNTPを添加し、試料を65℃で5分間インキュベートした。インキュベーション後、試料を氷上に1分間置いた。次に、各ウェルに以下を添加した:2.0μlのDTT、4.0μlのMgCl
2、1.0μlのSuperScript RT、及び0.5μlのRNaseOut。試料を50℃で50分間インキュベートし、続いて85℃で5分間インキュベートした。
【0115】
ステップI増幅
最初のPCR(ステップI)については、2.5μlのcDNA調製物を鋳型として使用して重鎖及びκ又はλ軽鎖を増幅した。抗体重鎖(CB−5’LVHプライマー、表1)、κ軽鎖(CB−5’LVkプライマー、表2)、及びλ軽鎖(CB−5’LVlamプライマー、表3)のリーダー領域に特異的なプライマープールを使用した。ステップI PCR反応においては、重鎖、κ軽鎖及びλ軽鎖のそれぞれCH1領域、CK、及びCL領域に特異的な単一リバースプライマーを使用した。
【0116】
【表1】
【0117】
【表2】
【0118】
【表3】
【0119】
ステップII増幅
ステップIIについては、2.5μlのステップI PCR産物を鋳型として使用して、重鎖、及びκ又はλ軽鎖可変領域を増幅した。抗体重鎖(pCB−IgG−VH及び3’SalIJHプライマー、表4)、κ軽鎖(pCB−IgG−VK及び3’Jkプライマー、表5)、及びλ軽鎖(CB−VL及び3’Clam−ステップIIプライマー、表6)のフレームワーク1領域に特異的に設計したフォワード及びリバースプライマーのプールを使用して、可変領域からDNAを調製した。さらに、ステップIIプライマーは、下流クローニングのためXbaI(VK及びVLフォワードプライマー)及びXhoI(3’SalIJHプライマー)制限部位が導入されるように設計した。ステップII増幅反応の後、重鎖及び軽鎖可変ドメインPCR産物を1%アガロースゲル上で泳動させた。重鎖及び軽鎖可変領域断片を製造者のプロトコル(Qiagen)に従って精製し、ステップIII PCR反応に使用した。
【0120】
【表4】
【0121】
【表5】
【0122】
【表6】
【0123】
ステップIII増幅:オーバーラップ伸長PCR
ステップIIIについては、ステップIIで作製した重鎖及び軽鎖可変領域DNA断片を、以下を用いたオーバーラップ伸長PCRによって単一カセットに連結した:1)κリンカー又はλリンカー(以下のリンカー調製方法を参照)(軽鎖ステップII断片の3’末端及び重鎖ステップII断片の5’末端にアニールするもので、κ又はλ定常領域のいずれかを含有する)、2)XbaI制限部位を含有するフォワードオーバーラッププライマー、及び3)XhoI制限部位を含有するリバースプライマー。この反応により、軽鎖可変領域とリンカーと重鎖可変領域とからなる、それぞれκ鎖又はλ鎖について約2400bp又は2200bpのアンプリコン(即ち、カセット)が得られる。増幅後、オーバーラップ伸長PCR反応産物を製造者の指示(Qiagen PCR精製キット)に従ってPCR精製した。
【0124】
リンカー調製
鋳型としての、インハウスで作成した且つ重鎖及び軽鎖遺伝子の両方を発現させるために用いられる二重CMVプロモーターベクターであるpCB−IgG及び表7に掲載するプライマーを使用してリンカー断片を増幅した。リンカー断片は、κ又はλリンカーについてそれぞれ1765又は1536塩基対長さである。κリンカーは、5’から3’に、イントロン配列と、続くκ定常領域、ポリ(A)終結配列、及び組換え抗体の1つのベクター発現を可能にするサイトメガロウイルスプロモーター配列を含有する。λリンカーは、λ定常領域、ポリ(A)終結配列、及びサイトメガロウイルスプロモーター配列を含有する。共通リバースプライマー(リンカー_VH_HAVT20_pCB−IgG−R)及びκ特異的フォワードプライマー(リンカー_CK_イントロン_pCB−IgG−F)を使用した(表7)。増幅断片は1%アガロースゲル上で分離し、製造者のプロトコル(Qiagenゲル抽出キット)に従って精製した。
【0125】
【表7】
【0126】
哺乳類発現ベクターへのクローニング
オーバーラップ伸長PCR産物の精製後、断片をXhoI及びXbaIで消化し、続いて1%アガロースゲル上で分離した。オーバーラップカセット(約2.4kb)に対応するバンドを精製し、IgG1発現ベクター、pCB−IgGにライゲートした。このベクターに抗体可変遺伝子をサブクローニングし、その元の(天然)アイソタイプに関わらず、抗体をIgG1として組換え発現させた。(IgG1重鎖定常領域アミノ酸配列の例は配列番号83に示し、軽鎖κ定常領域アミノ酸配列は配列番号84に示す)。形質転換は全て、DH5a Max Efficiency細胞(Invitrogen Corp.)を使用して実施し、250μlのSOCにおいて37℃で1時間回復させた。約100μlの回復させた細胞を、20mMグルコースを補足したカルベニシリンプレートにプレーティングした。プレートを37℃で一晩インキュベートしてコロニーを成長させた。回復させた細胞混合物の残りは、50μg/mlカルベニシリンを補足した4mlのスーパーブロス(SB)培地で培養し、250rpmで振盪しながら37℃で一晩インキュベートした。翌日、1プレートにつき5つのコロニーをピッキングし、50μg/mlカルベニシリンを補足した3mlのSB培地において37℃で一晩成長させた。一晩培養物をDNAプラスミド調製(Qiagen)に使用した。
【0127】
実施例4
抗体シーケンシング、生殖細胞系列同定及びトランスフェクション上清における抗タウペプチド反応性の確認
IgG1を発現させるため、前述の4ml培養物のDNAプラスミドミニプレップを調製し(Qiagen)、ExpiFectamineを製造者の指示(Invitrogen,Corp.)に従って使用して293Expi細胞のトランスフェクションに使用した。トランスフェクションは、10ml培養物において最低でも72時間にわたり実施して、十分なIg1G発現を可能にした。トランスフェクション後に細胞培地を回収し、遠心によって細胞及び残屑を取り除いた。Octet Redシステム(ForteBio)のプロテインAセンサー先端を使用して上清を定量化した。続いて各上清をベイトペプチドによるELISAによって試験し、それにより抗タウ反応性抗体の存在を確認した。実施例3における4つの個別にピッキングした培養物からのプラスミドミニプレップDNA(Qiagen)を調製し、プライマーpC9_seq_HC−R(5’CATGTCACCGGGGTGTGG 3’)(配列番号85)及びpC9_seq_LC−R(5’TCACAGGGGATGTTAGGGACA3’)(配列番号86)で重鎖及び軽鎖をシーケンシングした。これらの4つのクローンのうちの1つを続く実験用に選択した。
【0128】
抗体クローンCBTAU−7.1(配列番号87、88、89、90)、CBTAU−8.1(配列番号91、92、93、94)、CBTAU−16.1(配列番号95、96、97、98)、CBTAU−18.1(配列番号99、100、101、102)、CBTAU−20.1(配列番号103、104、105、106)、CBTAU−22.1(配列番号107、108、109、110)、CBTAU−24.1(配列番号111、112、113、114)、CBTAU−27.1(配列番号115、116、117、118)、CBTAU−28.1(配列番号119、120、121、122)、CBTAU−41.1(配列番号123、124、125、126)、CBTAU−41.2(配列番号127、128、129、130)、CBTAU−42.1(配列番号131、132、133、134)、CBTAU−43.1(配列番号135、136、137、138)、CBTAU−44.1(配列番号139、140、141、142)、CBTAU−45.1(配列番号143、144、145、146)、CBTAU−46.1(配列番号147、148、149、150)、CBTAU−47.1(配列番号151、152、153、154)、CBTAU−47.2(配列番号155、156、157、158)及びCBTAU−49.1(配列番号159、160、161、162)の重鎖及び軽鎖可変領域タンパク質及び核酸配列が、選択の抗タウ抗体の新規CDRを定義する(表8)。
【0129】
配列番号87のVHと配列番号88のVLとヒトIgG1定常領域とを含む抗タウ抗体CBTAU−7.1が作成された。配列番号91のVHと配列番号92のVLとヒトIgG1定常領域とを含む抗タウ抗体CBTAU−8.1が作成された。配列番号95のVHと配列番号96のVLとヒトIgG1定常領域とを含む抗タウ抗体CBTAU−16.1が作成された。配列番号99のVHと配列番号100のVLとヒトIgG1定常領域とを含む抗タウ抗体CBTAU−18.1が作成された。配列番号103のVHと配列番号104のVLとヒトIgG1定常領域とを含む抗タウ抗体CBTAU−20.1が作成された。配列番号107のVHと配列番号108のVLとヒトIgG1定常領域とを含む抗タウ抗体CBTAU−22.1が作成された。配列番号111のVHと配列番号112のVLとヒトIgG1定常領域とを含む抗タウ抗体CBTAU−24.1が作成された。配列番号115のVHと配列番号116のVLとヒトIgG1定常領域とを含む抗タウ抗体CBTAU−27.1が作成された。配列番号119のVHと配列番号120のVLとヒトIgG1定常領域とを含む抗タウ抗体CBTAU28.1が作成された。配列番号123のVHと配列番号124のVLとヒトIgG1定常領域とを含む抗タウ抗体CBTAU−41.1が作成された。配列番号127のVHと配列番号128のVLとヒトIgG1定常領域とを含む抗タウ抗体CBTAU−41.2が作成された。配列番号131のVHと配列番号132のVLとヒトIgG1定常領域とを含む抗タウ抗体CBTAU−42.1が作成された。配列番号135のVHと配列番号136のVLとヒトIgG1定常領域とを含む抗タウ抗体CBTAU43.1が作成された。配列番号139のVHと配列番号140のVLとヒトIgG1定常領域とを含む抗タウ抗体CBTAU44.1が作成された。配列番号143のVHと配列番号144のVLとヒトIgG1定常領域とを含む抗タウ抗体CBTAU45.1が作成された。配列番号147のVHと配列番号148のVLとヒトIgG1定常領域とを含む抗タウ抗体CBTAU46.1が作成された。配列番号151のVHと配列番号152のVLとヒトIgG1定常領域とを含む抗タウ抗体CBTAU47.1が作成された。配列番号155のVHと配列番号156のVLとヒトIgG1定常領域とを含む抗タウ抗体CBTAU47.2が作成された。配列番号159のVHと配列番号160のVLとヒトIgG1定常領域とを含む抗タウ抗体CBTAU49.1が作成された。
【0130】
【表8】
【0131】
【表9】
【0132】
【表10】
【0133】
【表11】
【0134】
CBTAU−7.1抗体は、配列番号163の重鎖CDR1領域、配列番号164の重鎖CDR2領域、及び配列番号165の重鎖CDR3領域、配列番号166の軽鎖CDR1領域、配列番号167の軽鎖CDR2領域、及び配列番号168の軽鎖CDR3領域を含む。CBTAU−8.1抗体は、配列番号169の重鎖CDR1領域、配列番号170の重鎖CDR2領域、及び配列番号171の重鎖CDR3領域、配列番号172の軽鎖CDR1領域、配列番号173の軽鎖CDR2領域、及び配列番号174の軽鎖CDR3領域を含む。CBTAU−16.1抗体は、配列番号175の重鎖CDR1領域、配列番号176の重鎖CDR2領域、及び配列番号177の重鎖CDR3領域、配列番号178の軽鎖CDR1領域、配列番号179の軽鎖CDR2領域、及び配列番号180の軽鎖CDR3領域を含む。CBTAU−18.1抗体は、配列番号181の重鎖CDR1領域、配列番号182の重鎖CDR2領域、及び配列番号183の重鎖CDR3領域、配列番号172の軽鎖CDR1領域、配列番号173の軽鎖CDR2領域、及び配列番号184の軽鎖CDR3領域を含む。CBTAU−20.1抗体は、配列番号185の重鎖CDR1領域、配列番号186の重鎖CDR2領域、及び配列番号187の重鎖CDR3領域、配列番号188の軽鎖CDR1領域、配列番号173の軽鎖CDR2領域、及び配列番号189の軽鎖CDR3領域を含む。CBTAU−22.1抗体は、配列番号190の重鎖CDR1領域、配列番号191の重鎖CDR2領域、及び配列番号192の重鎖CDR3領域、配列番号193の軽鎖CDR1領域、配列番号194の軽鎖CDR2領域、及び配列番号195の軽鎖CDR3領域を含む。CBTAU−24.1抗体は、配列番号196の重鎖CDR1領域、配列番号197の重鎖CDR2領域、及び配列番号198の重鎖CDR3領域、配列番号199の軽鎖CDR1領域、配列番号173の軽鎖CDR2領域、及び配列番号200の軽鎖CDR3領域を含む。CBTAU−27.1抗体は、配列番号201の重鎖CDR1領域、配列番号202の重鎖CDR2領域、及び配列番号203の重鎖CDR3領域、配列番号204の軽鎖CDR1領域、配列番号205の軽鎖CDR2領域、及び配列番号206の軽鎖CDR3領域を含む。CBTAU−28.1抗体は、配列番号207の重鎖CDR1領域、配列番号208の重鎖CDR2領域、及び配列番号209の重鎖CDR3領域、配列番号210の軽鎖CDR1領域、配列番号211の軽鎖CDR2領域、及び配列番号212の軽鎖CDR3領域を含む。CBTAU−41.1抗体は、配列番号213の重鎖CDR1領域、配列番号214の重鎖CDR2領域、及び配列番号215の重鎖CDR3領域、配列番号216の軽鎖CDR1領域、配列番号173の軽鎖CDR2領域、及び配列番号217の軽鎖CDR3領域を含む。CBTAU−41.2抗体は、配列番号213の重鎖CDR1領域、配列番号214の重鎖CDR2領域、及び配列番号215の重鎖CDR3領域、配列番号218の軽鎖CDR1領域、配列番号174の軽鎖CDR2領域、及び配列番号217の軽鎖CDR3領域を含む。CBTAU−42.1抗体は、配列番号219の重鎖CDR1領域、配列番号220の重鎖CDR2領域、及び配列番号221の重鎖CDR3領域、配列番号218の軽鎖CDR1領域、配列番号173の軽鎖CDR2領域、及び配列番号217の軽鎖CDR3領域を含む。CBTAU−43.1抗体は、配列番号222の重鎖CDR1領域、配列番号223の重鎖CDR2領域、及び配列番号224の重鎖CDR3領域、配列番号225の軽鎖CDR1領域、配列番号173の軽鎖CDR2領域、及び配列番号226の軽鎖CDR3領域を含む。CBTAU−44.1抗体は、配列番号227の重鎖CDR1領域、配列番号228の重鎖CDR2領域、及び配列番号229の重鎖CDR3領域、配列番号230の軽鎖CDR1領域、配列番号167の軽鎖CDR2領域、及び配列番号231の軽鎖CDR3領域を含む。CBTAU−45.1抗体は、配列番号232の重鎖CDR1領域、配列番号233の重鎖CDR2領域、及び配列番号234の重鎖CDR3領域、配列番号235の軽鎖CDR1領域、配列番号236の軽鎖CDR2領域、及び配列番号237の軽鎖CDR3領域を含む。CBTAU−46.1抗体は、配列番号238の重鎖CDR1領域、配列番号239の重鎖CDR2領域、及び配列番号240の重鎖CDR3領域、配列番号241の軽鎖CDR1領域、配列番号173の軽鎖CDR2領域、及び配列番号242の軽鎖CDR3領域を含む。CBTAU−47.1抗体は、配列番号243の重鎖CDR1領域、配列番号244の重鎖CDR2領域、及び配列番号245の重鎖CDR3領域、配列番号246の軽鎖CDR1領域、配列番号173の軽鎖CDR2領域、及び配列番号212の軽鎖CDR3領域を含む。CBTAU−47.2抗体は、配列番号243の重鎖CDR1領域、配列番号247の重鎖CDR2領域、及び配列番号248の重鎖CDR3領域、配列番号249の軽鎖CDR1領域、配列番号173の軽鎖CDR2領域、及び配列番号212の軽鎖CDR3領域を含む。CBTAU−49.1抗体は、配列番号250の重鎖CDR1領域、配列番号251の重鎖CDR2領域、及び配列番号252の重鎖CDR3領域、配列番号254の軽鎖CDR1領域、配列番号254の軽鎖CDR2領域、及び配列番号255の軽鎖CDR3領域を含む。
【0135】
NCBIで利用可能な免疫グロブリン可変ドメイン配列解析ツールのIgBLASTを使用して(Nucleic Acids Res.2013 Jul;41(Web Server issue):W34−40)、抗タウモノクローナル抗体の重鎖及び軽鎖可変領域の核酸配列を既知の生殖細胞系列配列と比較した。そのそれぞれの提案される生殖細胞系列配列及びPCRプライマーとアラインメントした重鎖及び軽鎖フレームワークH1及びL1領域の配列アラインメントを表9に示す。確認された配列は発現及び精製用にスケールアップした(実施例5に詳述する)。選択されたクローンを50ml培養物に拡大し、プラスミドミディプレップDNAを調製した(Machery Nagel Midi Prepキット)。次に、実施例5に詳述するとおり、プラスミドDNAを使用して293Expi細胞の30ml培養物をトランスフェクトした。
【0136】
【表12】
【0137】
【表13】
【0138】
【表14】
【0139】
【表15】
【0140】
【表16】
【0141】
【表17】
【0142】
【表18】
【0143】
トランスフェクトしたIgG1上清をタウペプチドに対する反応性についてELISAによりアッセイした。初めに、96ハーフウェルELISAプレート(Costar)を陰性対照としての50μlのウシアクチン(1μg/ml、Sigma)及びAffinipureヤギ抗ヒトF(ab)
2(2μg/ml、Jackson Immunoresearch)で被覆して、抗体産生を確認した。プレートはTBS中において4℃で一晩被覆した。翌日、プレートをTBS/0.05%Tween(TBS−T)で5回洗浄し、150μlのTBS−T+2.5%BSA(ブロッキング緩衝液)で2時間ブロックした。100μlのTBS中0.43μMの濃度のストレプトアビジンで被覆されたプレート(Pierce)上でタウペプチドを捕捉した。ELISAアッセイのセットアップに使用したタウペプチドは、対応するソーティング実験でベイトとして使用したものと同じであった。次にタウペプチド被覆プレートを室温で1.5時間インキュベートした。次に全てのプレートをTBS/0.05%Tweenで5回洗浄し、150μl及び300μl(タウペプチドプレートのみ)のブロッキング緩衝液でブロックし、室温で2時間インキュベートした。IgGトランスフェクション上清を5μg/mlに希釈し(Octet Redによる定量化に基づく)、TBS/0.25%BSA中において5倍タイトレートした。ウシアクチン被覆プレートの陽性対照としてマウス抗アクチン(Sigma、カタログ番号A3853)を1.25μg/mlで使用した。ELISAアッセイの陽性対照として、AT8モノクローナル抗体(Thermo、MN1020)、AT100モノクローナル抗体(Thermo、MN1060)及びAT180モノクローナル抗体(Thermo、MN1040)を含め、商用グレードの抗体を1μg/mlで使用した。一次抗体を室温で2時間インキュベートし、TBS−Tで5回洗浄した。最後に、ヤギ抗ヒトIgG Fab又はヤギ抗マウスHRP(Jackson Labs)をそれぞれ1:2000及び1:4000で使用し、室温で1時間インキュベートした。プレートをTBS−Tで5回洗浄し、SureBlue Reserve TMBマイクロウェルペルオキシダーゼ基質(KPL)で発色させた。50μl及び100μl(ペプチドプレート)のTMB停止液(KPL)を添加することにより反応を停止させ、ELISAプレートリーダーを使用して450nmの吸光度を計測した。続いて前述の結合活性を有する上清を独立したELISA実験で再確認した。再確認されたところで、下流IgG発現及び精製(実施例5)用にクローンを選択した。
【0144】
実施例5
クローニングされた抗タウキメラmAbのIgG1発現及び精製
ELISAスクリーニング及び抗体反応性の確認後、実施例4に示すとおり、選択されたクローンをIgG1として発現させた。最低72時間後及び最高168時間後までに細胞培養培地を回収し、遠心によって細胞を取り除いた。続いて清澄化した上清をプロテインAセファロースカラム(GE Healthcare Life Sciences)に2回通過させ、50mlのPBSで洗浄した。続いて10mlのIgG溶出緩衝液(Pierce)でIgGを溶出させて、トリスpH8.0で中和し、続いてPBSで一晩透析した。透析した試料を約1mLの最終容積となるまで10,000MWCO超遠心ユニット(Amicon)を使用して濃縮し、Octet Red384(ForteBio)のヒトIgG標準を使用してプロテインAセンサー先端で抗体濃度を決定した。非還元及び還元条件下でSDS−PAGEを実施することにより、及びサイズ排除クロマトグラフィーにより、精製抗体のさらなる品質管理を行った。
【0145】
実施例6
IgG結合
タウペプチドに対する反応性
上記に記載したとおり作成し品質管理を行ったIgG1を、特定のコグネイトペプチド、並びに非コグネイトペプチドと結合するその能力に関してELISAによって試験した(表10)。96ウェルELISAプレート(Costar)又はストレプトアビジン被覆プレート(Pierce)を、実施例4に詳述するとおり、それぞれ抗原(ウシアクチン及びaffinipureヤギ抗ヒトF(ab)
2)又はタウペプチドで被覆した。精製抗タウIgGを0.25%BSA含有TBS中5μg/mlに希釈し、5倍タイトレートした。抗体対照及び二次抗体は実施例4に詳述するとおり使用した。1μg/mLにおける抗体反応性をELISAによって決定し、結合なし(−)、弱い(−/+)、中程度(+)、又は強い(++)としてスコア化した。(−)、2つのO.D.450nm読み取りの平均が<0.3;(−/+)、>0.5且つ<1.0;(+)、>1.0且つ<1.5;(++)、>1.5。
【0146】
【表19】
【0147】
【表20】
【0148】
【表21】
【0149】
【表22】
【0150】
結果は
図1a〜
図1tに示す。本明細書に記載される抗タウmAbは、2つの主な群に分類することができる:リン酸化ペプチドのみに反応するもの(リン酸化型依存的mAb)及びリン酸化ペプチド及び非リン酸化ペプチドの両方に反応するもの(リン酸化型非依存的mAb)。抗タウmAb CBTAU−7.1、CBTAU−8.1、CBTAU−18.1、及びCBTAU−22.1は、実施例3に詳述する手法を用いて非AD者から回収された。これらのmAbはリン酸化型依存的であり、ELISAによって示されるとおり(
図1)、リン酸化ペプチドとのみ反応し、その領域にわたる非リン酸化ペプチド又は非リン酸化型のペプチドのいずれとも反応しない。抗タウmAb CBTAU−7.1及びCBTAU−8.1は、AT8結合エピトープを含有するリン酸化ペプチドに特異的に反応する。このペプチドはアミノ酸194〜212にわたり、202位及び205位にリン酸化残基を含有する。CBTAU−18.1は、210位にリン酸化セリン残基を有するアミノ酸200〜217にわたるリン酸化ペプチドに反応する。最後に、CBTAU−22.1は、416位及び422位に2つのリン酸化セリンを有するアミノ酸406〜429にわたるペプチドに反応する。
【0151】
同様に、非AD者からCBTAU−20.1が同定されており、これは、アミノ酸59〜77にわたる3つの異なるリン酸化ペプチドに反応するため、優勢にリン酸化型依存的である。これらのペプチドのうちの2つは、1つは68位及び69位で、及び2つ目は69位及び71位で二重リン酸化されている。CBTAU−20.1はまた、71位で単リン酸化されている第3のペプチドにも反応することから、スレオニン71におけるリン酸化がCBTAU−20.1反応性に十分であり、重要であることが示唆される。CBTAU−20.1は、領域42〜103にわたる非リン酸化ペプチドに対して弱い反応性を示す。
【0152】
前述のmAbと同様に、非AD者からCBTAU−16.1及びCBTAU−24.1も回収された;しかしながら、両方のmAbともリン酸化型非依存的であり、ELISAによって観察されたとおり、特定の領域にわたるリン酸化ペプチド及び非リン酸化ペプチドの両方に反応する。CBTAU−16.1はアミノ酸領域204〜221に反応し、一方、CABTAU−24.1は、アミノ酸221〜245にわたる3つの異なるペプチドに反応する。加えて、それぞれアミノ酸領域42〜103及び299〜369に対応する60〜70アミノ酸長の非リン酸化ペプチドを使用して非ADドナー試料で実施したスクリーニングから、2つの追加的な抗タウmAb(CBTAU−27.1及びCBTAU−28.1)が同定された;従って、両方のmAbとも非リン酸化タウに特異的である。
【0153】
最後に、25人の若年非AD者(18〜27歳)、25人の非AD者(55歳超)、及び25人のAD者(55歳超)をスクリーニングした小規模研究から、CBTAU mAb 41.1、41.2、42.1、43.1、44.1、45.1、46.1、47.1、47.2、及び49.1が同定された。この試験に使用したペプチドセットには、8つのリン酸化ペプチド(CBTAU−22.1コグネイトペプチドを含む)及び2つの非リン酸化ペプチド(CBTAU−27.1及びCBTAU−28.1コグネイトペプチド)が含まれた。CBTAU mAb 41.1、41.2、及び42.1がADドナーから回収され、これらはCBTAU−22.1コグネイトペプチドに反応する。CBTAU−22.1と同様に、これらのmAbは、
図1j〜
図1lに示されるとおりリン酸化型依存的である。非AD者(55歳超)から、CBTAU−22.1コグネイトペプチドに反応性を有する2つの追加的なmAb(CBTAU−44.1及びCBTAU−45.1)が同定された。予想どおり、これらの2つもリン酸化型依存的であった(
図1n〜
図1o)。CBTAU−43.1もまた、非AD者(55歳超)で実施したスクリーニングから同定された;しかしながら、このmAbはCBTAU−27.1コグネイトペプチドで回収されており、非リン酸化タウに特異的である(
図1m)。最後に、非AD者(18〜27歳)から、CBTAU−28.1ペプチドに対して反応性を有するCBTAU−46.1、47.1、47.2、及び49.1が回収されており、これは、CBTAU−28.1と同様に、非リン酸化タウに特異的である(
図1p〜
図1s)。
【0154】
実施例7
ELISAによる対らせんフィラメント及び組換えタウに対する反応性
キメラ抗体の一部の特異性をさらに特徴付けるため、組換えタウ、エンリッチ及び免疫精製対らせんフィラメントに対するそれらの反応性をELISAによって試験した。
【0155】
Greenberg and Daviesのプロトコルに従ってPHFタウを免疫精製した。簡潔に言えば、アルツハイマー病者に対応する皮質組織を10容積の冷緩衝液(10mMトリス、pH7.4、1mM EGTA、0.8M NaCL及び10%スクロース)と共にホモジナイズし、27,200×g、4℃で20分間遠心した。上清にN−ラウロイルザルコシン及び2−メルカプトエタノールを、それぞれ1%(wt/vol)及び1%(vol/vol)の終濃度に達するように添加した。この混合物を常に揺らしながら37℃で2〜2.5時間インキュベートし、続いて108,000×gで室温で30分間遠心した。PHFタウを含有するペレットをPBSで3回洗浄し、タンパク質阻害薬を含まないPBS中に溶解し、12,000×gで5分間さらに遠心した。エンリッチPHFタウ(ePHFタウ)を含有する回収された上清をhTau10アフィニティーカラムでイムノアフィニティー精製し、3M又は4M KSCNによって4℃で一晩溶出させて、続いて4℃の1L PBSで緩衝液を3回交換して透析した。hTau10は、組換えタウで免疫化することによってインハウスで作成した抗体である。hTau10はアミノ末端エピトープで組換えタウ及びPHFタウの両方に結合する。免疫精製PHFタウ(iPHFタウ)はSartorius遠心ろ過装置でエンリッチした。
【0156】
ELISAについては、ハーフエリア96ウェル結合プレート(Costar)をTBS(2μg/ml組換えタウ、2μg/mlウシアクチンaffinipureヤギ抗ヒトF(ab)
2、1μg/mlのアフィニティー精製対らせんフィラメント、及び1μg/mlのモノクローナル抗タウ抗体、HT7(Thermo Scientific、MN1000)中50μlの抗原で被覆した。翌日、プレートをTBS−Tで洗浄し、続いて150μlのTBS+2.5%BSAによって室温で2時間ブロックした。ブロック後、抗タウ抗体被覆プレート上においてePHFタウを室温で2時間捕捉した。精製抗タウIgGをTBS+0.25%BSA中10μg/mlに希釈し、IgGを室温で2時間5倍タイトレートした。iPHFタウ及び捕捉されたePHFタウの陽性対照としてAT8(10μg/ml)を使用した。プレートをTBS−Tで5回洗浄し、TBS+0.25%BSA中に希釈した二次抗体を添加して、室温で1時間インキュベートした。ヤギ抗ヒトIgG F(ab’)
2(Jackson Labs)は1:2000希釈で使用し、ヤギ抗マウスHRP(Jackson Labs)は1:4000で使用した(抗アクチン対照に使用)。インキュベーション後、プレートをTBS−Tで4回洗浄し、SureBlue Reserve TMBマイクロウェルペルオキシダーゼ基質(KPL)で約2分間発色させた。TMB停止液(KPL)を添加することによって反応を直ちに停止させ、ELISAプレートリーダーを使用して450nmの吸光度を計測した。
【0157】
結果は
図2a〜
図2jに示す。予想どおり、リン酸化型依存的mAb CBTAU−7.1、CBTAU−8.1、及びCBTAU−18.1はELISAによると組換えタウと反応しない(
図2a、
図2b、
図2d)。CBTAU−20.1は、領域42〜103にわたる非リン酸化ペプチドに対するその弱い反応性と一致して、組換えタウに僅かな反応性を示す。興味深いことに、これらのリン酸化型依存的mAbは、CBTAU−7.1を除き(これは高い抗体濃度でePHFタウに対して僅かな反応性を示す)、対らせんフィラメント(即ち、ePHFタウ及びiPHFタウ)にいかなる反応性も示さない。最後に、リン酸化型依存的CBTAU−22.1は、組換えタウには反応性を示さないが、iPHFタウ及びePHFタウの両方に実際に反応する(
図2f)。
【0158】
リン酸化型非依存的抗タウmAb、CBTAU−16.1及びCBTAU−24.1は、組換えタウ及び対らせんフィラメントの両フォーマット(即ち、iPHFタウ及びePHFタウ;
図2c及び
図2g)の両方に反応する。CBTAU−28.1は組換えタウに強力な結合を示し、両方のPHFタウフォーマットに対する免疫反応性が弱い(
図2i)。最後に、CBTAU−27.1は、組換えタウ及びPHFタウの両方に対して弱い免疫反応性を示す(
図1h)。
【0159】
実施例8
ウエスタンブロット分析による対らせんフィラメント及び組換えタウに対する反応性
rTau及びPHF結合ELISAの観察を拡張し、二次構造が反応性において役割を担っているかどうかを調べるため、組換えタウ、エンリッチ及び免疫精製対らせんフィラメントをウエスタンブロット分析によって試験した。1×NuPAGE LDS試料緩衝液(0.5%LDS最終)(Novex、NP0007)の終濃度における約0.5μgのiPHF、ePHF、及び1μgのrTauを70℃で10分間加熱した。試料を26ウェル、4〜12%ビストリスNovex NuPAGEゲル(InvitrogenをMOPS SDS泳動緩衝液(Novagen、NP0001)と共にロードし、続いてニトロセルロース膜に転写した。膜は、0.05%Tween20及び4%脱脂粉乳含有1×トリス緩衝生理食塩水(TBS)で一晩ブロックした。CBTAU mAbを、0.05%Tween20及び4%脱脂粉乳含有1×TBS中25μg/mLで一次として使用し、室温で2時間インキュベートした。次に膜を3回、各5分間0.05%Tween20含有1×TBSで洗浄した。次にペルオキシダーゼAffiniPureヤギ抗ヒトIgG、Fcγ断片特異的(Jackson ImmunoResearch)を0.05%Tween20及び4%脱脂粉乳含有1×TBS中1:2000希釈で二次として使用し、室温で45分間インキュベートした。膜を3回、各5分間洗浄し、Supersignal West Picoキット(Pierce)を使用して発色させた。
【0160】
ウエスタンブロット分析の結果を
図3に示す。この図は、3つの対照抗体AT8、AT100、及びHT7(それぞれ2リン酸タウ特異的及び全タウ特異的)の反応性を示す。AT8及びAT100の両方が、PHFタウに特徴的なトリプルバンドを示し、これは約68、64、及び60kDaに対応する。ELISAの結果に反して、リン酸化型依存的mAbのCBTAU−7.1及びCBTAU−18.1は、ウエスタンブロットによるとiPHFタウ及びePHFタウの両方に反応し、タウがPHFタウに存在する高次のコンホメーションを取るとき、これらのmAbに対するエピトープは到達可能でないことが示唆される。しかしながら、これらのエピトープはSDS−PAGEの強力な変性条件下では到達可能になる。CBTAU−27.1は、ウエスタンブロットによると組換えタウ及びPHFとの結合を示すが、ELISAによると各々に対して弱い反応性を示し、この抗体に対するエピトープが強力な変性条件下においてのみ露出することが示唆される。CBTAU−28.1は、ウエスタンブロット及びELISAの両方によって組換えタウと強く反応し、両方のアッセイによってPHFタウに対する反応性も示す。CBTAU−28.1は、全てのタウアイソフォームに存在するわけではない、タウのE1/E2領域(アミノ酸42〜103)に反応する;従って、CBTAU−28.1によってはPHFタウの68及び64kDaバンドのみが検出される。最後に、CBTAU−22.1及びCBTAU−24.1はELISAアッセイに対して同様の結果を示し、それぞれ、いずれのPHFタウにも反応するが組換えタウには反応せず、及びPHFタウ及び組換えタウの両方に反応する。
【0161】
実施例9
ELISAによるタウ断片ペプチドに対する反応性
回収された抗体の特異性を特徴付けるため、タウリン酸化及び非リン酸化ペプチドに対するそれらの反応性(表11〜表21、
図4a〜
図4g)をELISAによって試験した。ビオチン化タウペプチドを商業的に合成し、1mg/mlで水に溶解し、−80℃で凍結した。簡潔に言えば、96ウェルストレプトアビジン結合プレート(Thermo−Fisher)を、TBS中に希釈した2μg/mlのタウペプチドで被覆し、4℃で一晩インキュベートした。翌日、プレートをTBS−Tで洗浄し、続いてTBS中2.5%BSAによって室温で2時間ブロックした。ブロック後、精製抗タウIgGをTBS+0.25%BSA中2μg/mlに希釈し(又は表15〜表20におけるペプチド配列を使用したCBTAU−27.1、28.1、43.1、46.1、47.1、47.2、及び49.1のより詳細なマッピングのため、5μg/mlに希釈して5倍タイトレートする)、室温で2時間インキュベートする。マッピング実験の各々では、実施例11に記載するヒトキメラ化型のAT8 IgG(2μg/ml)を陽性対照として使用した。プレートをTBS−Tで5回洗浄し、続いてTBS+0.25%BSAに希釈した二次抗体[1:2000希釈のヤギ抗ヒトIgG F(ab’)
2(Jackson Labs)]を添加し、室温で1時間インキュベートした。インキュベーション後、プレートをTBS−Tで4回洗浄し、SureBlue Reserve TMBマイクロウェルペルオキシダーゼ基質(KPL)で約90秒間発色させた。TMB停止液(KPL)を添加することによって反応を直ちに停止させ、ELISAプレートリーダーを使用して450nmの吸光度を計測した。各実験は3つの別々の日にトリプリケートで実施した。反応性は、ELISAアッセイにおいて値が0.4のOD以上であった場合に陽性と見なした。タウリン酸化及び非リン酸化ペプチドに対する各mAbの反応性を決定するため、2μg/mLにおける抗体反応性をELISAによって決定し、結合なし(−)、弱い(−/+)、中程度(+)、又は強い(++)としてスコア化した。(−)、2つのO.D.450nm読み取りの平均が<0.3;(−/+)、>0.5且つ<1.0;(+)、>1.0且つ<1.5;(++)、>1.5。CBTAU−27.1、28.1、43.1、46.1、47.1、47.2、及び49.1(表15〜表20に詳述する)のより細かいマッピングのため、1μg/mLにおける抗体反応性をELISAによって決定し、結合なし(−)、弱い(−/+)、中程度(+)、又は強い(++)としてスコア化した。(−)、3つのO.D.450nm読み取りの平均が<0.3;(−/+)、>0.5且つ<1.0;(+)、>1.0且つ<1.5;(++)、>1.5。
【0162】
【表23】
【0163】
【表24】
【0164】
【表25】
【0165】
【表26】
【0166】
【表27】
【0167】
【表28】
【0168】
【表29】
【0169】
【表30】
【0170】
【表31】
【0171】
【表32】
【0172】
【表33】
【0173】
AT8エピトープを含有するペプチド(表21;192−212;pS202、pT205)を使用してCBTAU−7.1が回収されたが、CBTAU−7.1に対する結合に寄与するリン酸化型残基は、位置S202+T205が関わるものの、S198+S202、S198+T205、S199+T205及び恐らくはY197+T205の組み合わせも関わり、手当たり次第であるように見えた。非リン酸化ペプチドはCBTAU−7.1に対して反応性を示さなかった。CBTAU−18.1については、最小限のエピトープがアミノ酸198〜217からなり、pS210に依存するが、T212、S214又はT217もリン酸化された場合にはそうでないことが見出された。CBTAU−22.1の反応性はpS422に依存的であることが見出されたが、一方、抗体CBTAU−24.1は、その対応する非リン酸化ペプチドに対する強力な結合を示し、従ってリン酸化による影響を受けなかった。
【0174】
CBTAU−27.1及びCBTAU−43.1は、アミノ酸299〜369にわたる非リン酸化ペプチドを使用して回収された。興味深いことに、この領域内にあるオーバーラップペプチドは、両方のmAbに対して同様の結合要件を示した(即ち、CBTAU−27.1及びCBTAU−43.1はそれぞれアミノ酸299〜318及び309〜328にわたるペプチドに反応した)ことから、両方のmAbに対するエピトープがタウ441の領域299〜328内にあることが示唆される(
図4a及び
図4c)。
【0175】
CBTAU−28.1、46.1、47.1、47.2、及び49.1は、ヒトドナー試料から、タウ441の領域42〜103にわたるペプチドを使用して回収された。より小さいオーバーラップ群のペプチドに対する各mAbの反応性を試験したところ、CBTAU−47.1、47.2、及び49.1に対してCBTAU−28.1(即ち、領域52〜71にわたるペプチドに対する反応性)と同様の結合性が示されたことから、同等の結合要件が示唆される;しかしながら、CBTAU−46.1は前述のmAbのC末端側の領域に結合した(即ち、82〜103l;
図4b及び
図4d〜
図4g)。
【0176】
実施例10
ペプチドエピトープのアラニンスキャニング
回収mAbの各々の特異性及びその結合に対するアミノ酸の寄与をさらに特徴付けるため、各位置をアラニンに置き換えたタウペプチドに対するそれらの反応性をELISAによって試験した。全ての実験プロトコルは実施例9と同じであった。1μg/mLにおける抗体反応性をELISAによって決定し、結合なし(−)、弱い(−/+)、中程度(+)、又は強い(++)としてスコア化した。(−)、2つのO.D.450nm読み取りの平均が<0.3;(−/+)、>0.5且つ<1.0;(+)、>1.0且つ<1.5;(++)、>1.5。各抗体の結果を表22〜表29に示す。
【0177】
【表34】
【0178】
【表35】
【0179】
【表36】
【0180】
【表37】
【0181】
【表38】
【0182】
【表39】
【0183】
【表40】
【0184】
【表41】
【0185】
【表42】
【0186】
【表43】
【0187】
CBTAU−7.1及びCBTAU−8.1は、AT8エピトープ(即ち、pS202、pT205)を含有するタウリンペプチドを使用して回収されたが、アラニンスキャン結果によれば、両方のmAbとも異なるエピトープ要件を呈した(表22)。S202及びT205に加え、G204位及びP206位の置換により、CBTAU−7.1に対する結合性の低下がもたらされた。対照的に、G204位、T205位、P206位、及びR209位におけるアラニン置換はペプチドに対するCBTAU−8.1の反応性を低下させたが、S202A置換は何ら効果を有しなかった。AT8と同様に、両方のmAbともリン酸化型依存的であるが、しかし、結合には追加的なもの(非リン酸化残基)が必要である。CBTAU−22.1のアラニンスキャン結果は、S422におけるリン酸化に対する依存性を示しており(表23)、これは、この位置での置換が結合を完全に阻害したことに伴う。D421での置換は結合の低下をもたらしたが、完全な阻害はもたらさなかった。最後に、CBTAU−24.1のアラニンスキャン結果は、P236が結合に唯一必須の残基であることを示した(表24)。
【0188】
CBTAU−27.1及び43.1についての必須接触残基をマッピングするため、アラニンスキャニングをまた、タウの領域299〜323内においても実施した(それぞれ表25及び表27)。CBTAU−27.1結合の必須接触残基はD314、L315、及びK317であることが示された。この結果は、残基D314及びK317がエピトープとmAbのCDR残基との間に塩橋相互作用を形成し得ることを示唆している。CBTAU−43.1はCBAU−27.1のコグネイトペプチドを使用して回収されたが、アラニンスキャンによるときの必須残基は異なった。L315及びK317に加えて、312位のプロリンがCBTAU−43.1結合に重要な接触であることが示された。最後に、CBTAU−28.1並びにCBTAU−47.1、47.1、及び49.1についてもアラニンスキャニングを実施した(表26、表28、表29)。実施例9に示すとおり、CBTAU mAb 47.1、47.2、49.1は、CBTAU−28.1と同じペプチド領域(即ち、52〜71)にマッピングされた。興味深いことに、全てのmAbがCBTAU−28.1と同じ結合要件を共有した。必須接触残基はP59、S61、E62、T63、D65、及びK67であることが示された。これらの残基のうちの幾つかは荷電していることが見出されており、エピトープとmAbとの間の重要な塩橋相互作用が示唆される。
【0189】
実施例11
免疫組織化学
タウ病理は、嗅内皮質(EC)内で始まり、海馬における接続されたニューロン経路に沿って広がった後、皮質内に進行すると考えられている。これらのニューロン経路に沿ったタウの病原性沈着物に対する回収されたIgGの反応性を決定するため、82歳の非疾患(非AD;Abcam、カタログ番号ab4305)男性及び88歳のアルツハイマー病(AD;Abcam、カタログ番号ab4583)男性から海馬組織を入手した(Abcam)。71歳の非罹患(非AD)者及び71歳のアルツハイマー病(AD)者から皮質組織を入手した(Banner Sun Health)。ADに加えて、タウオパチーとしても知られる、タウ病理によって特徴付けられる神経障害は多くある。本発明者らは、その知見の範囲で、それぞれ73歳男性及び81歳女性から得られた進行性核上性麻痺(PSP)及び非進行性核上性麻痺(非PSP)前頭葉から得た組織(Biochain)において、回収されたmAbを試験した。脳組織を、Tissue−Tek(登録商標)スライド染色セット(VWR International)を使用してキシレン(VWR International)で10分間2回洗浄し、続いて100%エタノールで3分間2回、95%エタノールで3分間2回、70%エタノールで3分間2回、及び蒸留H
2Oで30秒間1回洗浄することにより、脱パラフィン化して再水和した。クエン酸塩緩衝液(10mMクエン酸、pH.6.0)を使用して組織切片を熱媒介性抗原回復に供し、抗原部位を露出させた。次に切片をブロッキング緩衝液[PBS中10%正常ヤギ血清(Jackson ImmunoResearch,Inc.)、1%BSA及び0.3%Triton−X100)]と共に室温で1時間インキュベートした。過剰な水を取り除き、ImmEdge疎水性バリアペン(Vector Labs)を用いて組織切片の周りを囲んだ。染色トレイの底をH
2Oで被覆することにより加湿チャンバを調製し、次に切片をPBSで吸引によって5分間、3回洗浄した。内因性ペルオキシダーゼ活性を10%H
2O
2で室温で30分間でクエンチした。クエンチ後、スライドをPBSで吸引によって5分間、3回洗浄した。次に、1×PBS中10%正常ヤギ血清、0.3%TritonX−100、1%BSAの溶液によってスライドを室温で1時間ブロックした。ZenonヒトIgG標識キット(Life Technologies)を製造者の指示に従って使用して、一次抗体をビオチンで標識した。陰性対照としてヒト抗RSV特異的抗体を使用した。Fc領域ヒトキメラ化型のAT8 IgGを陽性対照として使用した。標識後、一次抗体をブロッキング緩衝液中に5μg/ml及び20μg/mlの濃度に別個に希釈した。ペプチド競合実験のため、組織切片とのインキュベーションに先立ち、13.3μMのコグネイトペプチド(即ち、ソーティング実験においてmAbの回収に用いるペプチド)を一次抗体と共に室温で30分間プレインキュベートした。組織切片を100μlの希釈ビオチン標識一次抗体又はペプチド競合抗体と共に室温で2時間インキュベートした。吸引によって抗体を取り除いた後、PBS中4%ホルムアルデヒドにおいて組織切片の2回目の固定化を行い、室温で15分間インキュベートした。切片をPBSで吸引によって5分間、3回洗浄した。次に切片をストレプトアビジン基質Vectastain ABC試薬(Vector Labs)と共にプレ30分間インキュベートした後、PBSで洗浄した。次に組織をニッケルの存在下でDAB基質(Vector Labs)によって発色させた。次に切片をddH
2Oで2回洗浄し、室温で完全に乾燥させた後、50μlのVectaMount永久封入剤(Vector Labs)でマウントした。最後に、組織切片をヘマトキシリン(Vector Labs)で対比染色した。Olympus BX−41正立顕微鏡でMetaMorphソフトウェアを使用して代表的な画像を取得した。
【0190】
免疫組織化学の結果を
図5a〜
図5dに示す。CBTAU−7.1及びCBTAU−8.1は、特にAD脳組織に対する陽性免疫反応性を示し、健常脳組織に対しては示さず、これは、罹患脳組織に存在する病原性タウ沈着物に対する結合を示唆している。これらの抗体は、海馬の小領域(
図5a;嗅内皮質)及び大脳皮質(
図5b)におけるAT8陽性タウ濃縮体及び糸屑状構造物を認識する。さらに、陽性免疫反応性は、神経細胞質及び神経突起に複数の実験にわたって一貫して見られた。加えて、CBTAU−18.1、22.1、及び24.1も海馬及び皮質組織切片に対して試験した(
図5a〜
図5b)。CBTAU−7.1及びCBTAU−8.1と同様に、全てのmAbがAD組織切片上のタウに特異的に反応したが、非AD組織切片上のタウには反応しなかった。興味深いことに、リン酸化タウに特異的でないCBTAU−24.1はAD組織切片上の罹患タウに特異的に反応するが、非AD切片上のタウには反応しない。最後に、CBTAU−16.1及びCBTAU−20.1は非AD及びADの両方の組織切片上のタウに反応性を示す。
【0191】
加えて、進行性核上性麻痺に対応する皮質組織切片においてCBTAU−7.1、8.1、16.1、18.1、20.1、22.1、及び24.1を試験した(
図5c)。AT8と異なり、CBTAU−7.1及びCBTAU−8.1はヒトPSP脳におけるタウ濃縮体を検出できなかったことから、両方のmAbに対するエピトープがPSPに存在しないことが示唆される。CBTAU−16.1及びCBTAU−20.1は非PSP及びPSP皮質脳切片上のタウに対して陽性免疫反応性を示したことから、正常タウ及び病原性形態のタウの両方に結合することが示唆される。非AD脳切片では、これらの抗体は神経細胞質及び神経突起におけるタウの陽性免疫染色を示し(
図5a及び
図5b)、さらに両方のmAbとも、AT8と同様に、AD脳切片における濃縮体及び糸屑状構造物を検出した。PSP脳組織切片においてタウ濃縮体に対するAT8と同様の免疫反応性も検出されたことから、CBTAU−16.1及びCBTAU−20.1の両方が他の非ADタウオパチーにおける共通の病原性タウ形態を認識することが示唆される。さらに、CBTAU−22.1及びCBTAU−24.1はAD脳組織においてのみ免疫反応性を示し、濃縮体及び糸屑状構造物に陽性免疫反応性を有した。CBTAU−18.1は非AD脳組織において弱い免疫反応性を示したが、AD組織試料により強く反応した。CBTAU−18.1、CBTAU−22.1及びCBTAU−24.1もまた、PSP脳組織切片におけるタウ濃縮体に関して陽性であった(
図5c)。
【0192】
CBTAU−27.1及びCBTAU−28.1は非AD組織切片において選択的な免疫染色を示し、神経細胞質及び神経突起に拡散した免疫染色を有した。興味深いことに、両方の抗体とも、AD組織切片(海馬及び皮質の両方)においては免疫反応性を示さなかったことから、疾患の進行中に失われる新規エピトープが定義される。本発明者らが同定したヒト抗タウmAbの大多数と異なり、CBTAU−27.1及びCBTAU−28.1は、ヒトタウ441の全領域にわたる非リン酸化ペプチドセットを使用したドナー試料のスクリーニングによって回収された。これらの抗体は結合にリン酸化を必要とせず(
図1)、
図2に示されるとおり、ELISAによるときにPHFと反応しない。従って、これらの2つのmAbについて観察された拡散した免疫染色パターンが予想された。加えて、当初CBTAU−27.1コグネイトペプチドを使用して回収されたCBTAU−43.1を皮質組織切片に対して試験した。CBTAU−43.1はCBTAU−27.1と同様に反応し、非AD組織切片上のタウを染色したがAD組織切片上のタウは染色しなかった。同様に、CBTAU−28.1コグネイトペプチドを使用して回収されたCBTAU−46.1、47.2(1つの変異体のみを試験した)、及び49.1は、非AD組織切片上のタウに特異的に反応したが、AD組織切片上のタウには反応しなかった(
図5d)。これらのmAbは全てが共通の重鎖及び軽鎖生殖細胞系列(即ち、VH5−51及びVK4−1)を共有し、タウの同じ領域に結合し、且つ、
図5dに示されるとおり、類似した免疫組織化学的特性を共有することが指摘される点は興味深い。
【0193】
CBTAU−7.1、8.1、18.1、22.1、24.1、27.1、及び28.1についてここに提示する免疫組織化学結果は、数人の非AD者及びAD者に対応する脳及び組織試料の複数の領域で確認されている。CBTAU mAb 43.1、46.1、47.2、及び49.1の免疫反応性は同じ組織試料を使用して一度確認されたものであり、他のAD者及び非AD者に対応する試料に関しては未確認である。
【0194】
実施例12
脱リン酸化IHC
CBTAU−28.1のIHCの結果が、非AD組織切片上のタウに免疫反応性を示したが、AD組織切片上のタウには示さなかったことを所与として、本発明者らは、疾患の進行中におけるこのエピトープの喪失が、修飾(即ちリン酸化)の結果であったという仮説を立てた。この仮説を検証するため、CBTAU−28.1の免疫反応性を評価する前にヒト脳組織切片を脱リン酸化した。パラフィン包埋ヒト脳組織切片(Abcam、カタログ番号:ab4305、54歳男性、臨床症状無しと、Abcam、カタログ番号:ab4583、93歳ヒスパニック系女性、アルツハイマー病)を、Tissue−Tek(登録商標)スライド染色セット(VWR International)を使用してキシレン(VWR International)で10分間2回洗浄し、続いて100%エタノールで3分間2回、95%エタノールで3分間2回、70%エタノールで3分間2回、及び蒸留H
2Oで30秒間1回洗浄することにより、脱パラフィン化して再水和した。非特異的抗体結合を最小限に抑えるため、洗浄中に組織を絶対に乾燥させなかった。クエン酸塩緩衝液(クエン酸、pH.6.0)を使用して組織切片を熱媒介性抗原回復に供し、抗原部位を露出させた。過剰な水を取り除き、ImmEdge疎水性バリアペン(Vector Labs)を用いて組織切片の周りを囲んだ。染色トレイの底をH
2Oで被覆することにより加湿チャンバを調製し、次に切片をPBSで吸引によって5分間、3回洗浄した。内因性ペルオキシダーゼ活性をH
2O
2で室温で15分間クエンチした。クエンチ後、スライドをPBSで吸引によって5分間、3回洗浄した。続いて切片を130単位/mLの仔ウシ腸アルカリホスファターゼ(CIAP)によって32℃で2.5時間処理した。次に、1×PBS中10%正常ヤギ血清、0.3%TritonX−100、1%BSAの溶液でスライドを室温で1時間ブロックした。マウス化CBTAU−28.1(Fc領域マウス化)、及び対照mAb AT8及びアイソタイプ対照(抗RSV mAb 4.1)を海馬切片上において1ug/mLの終濃度で一晩インキュベートした。切片を洗浄し、抗マウスFcy断片特異的抗体と共に室温で2時間インキュベートした。ニッケルの存在下でペルオキシダーゼ基質溶液DABによって試料を発色させた。試料をヘマトキシリン(Vector Labs)で対比染色した。Olympus BX−41正立顕微鏡でMetaMorphソフトウェアを使用して代表的な画像を取得した。
【0195】
結果は
図6a及び
図6bに示す。予想どおり、CBTAU−28.1は非AD海馬組織切片に存在するタウに反応するが、AD組織切片におけるタウには反応しない。対照的に、対照mAb、AT8は、非AD切片におけるタウに反応しないが、AD切片に存在する病原性タウ沈着物には明らかに反応する(
図6a)。しかしながら、AD組織切片をホスファターゼで前処理するとCBTAU−28.1の反応性が回復し、これらの切片に存在する病原性タウ沈着物をCBTAU−28.1によって染色することが可能になる。予想どおり、AT8の反応性は、AD組織切片をホスファターゼで前処理すると低下した(
図6b)。
【0196】
実施例13
脱リン酸化ELISA
実施例12の結果を確認するため、対らせんフィラメントの脱リン酸化に関してCBTAU−28.1に対する反応性をELISAによって試験した。ハーフエリア96ウェル結合プレート(Costar)をTBS(2μg/mlウシアクチンaffinipureヤギ抗ヒトF(ab)
2、及び仔ウシ腸ホスファターゼ、CIPによる前処理を伴う及び伴わない1μg/mlのアフィニティー精製対らせんフィラメント、iPHF)中50μlの抗原で被覆した。ホスファターゼ処理したiPHFは以下のとおり調製した。iPHF試料を1×NEB緩衝液4(50mM酢酸カリウム、20mMトリス酢酸塩、10mM酢酸マグネシウム、及び1mM DTT)に0.05μg/mlの終濃度で再懸濁した。iPHF1μg当たり1単位のCIPを添加した(CIP、NEBカタログ番号M0290S)。iPHF試料をCIPと共に37℃で90分間インキュベートした後、それでELISA結合プレートを被覆した。一晩の抗原結合後、プレートをTBS−Tで洗浄し、続いて150μlのTBS+2.5%BSAによって室温で2時間ブロックした。精製した対照及び抗タウIgG、CBTAU−28.1)をTBS/0.25%BSA中25μg/ml及びIgGで開始して5倍希釈でタイトレートし、1.5時間インキュベートした。プレートをTBS−Tで4回洗浄し、二次抗体(抗ヒトFab HRP、Jackson Immunoresearch、カタログ番号109−036−097)を添加し、室温で45分間インキュベートした。インキュベーション後、プレートをTBS−Tで4回洗浄し、SureBlue Reserve TMBマイクロウェルペルオキシダーゼ基質(KPL)で約2分間発色させた。TMB停止液(KPL)を添加することによって反応を直ちに停止させ、ELISAプレートリーダーを使用して450nmの吸光度を計測した。各実験点につきトリプリケートで実施した。
【0197】
結果を
図7に示す。以前実施例7に示したとおり、CBTAU−28.1は、AT8と対照的に、ELISAによるとiPHFとの反応が弱い。しかしながら、CIPによってiPHFを脱リン酸化すると、フィラメント状試料に対するCBTAU−28.1の反応性が回復する。予想どおり、リン酸タウ対照mAb、AT8の反応性は、CIPによるiPHFの脱リン酸化後に消失する。
【0198】
実施例14
リンペプチドに対するCBTAU−27.1、28.1、43.1、47.1、47.2及び49.1の反応性
CBTAU−27.1(及びCBTAU−43.1)及びCBTAU−28.1(及びCBTAU−46.1、47.2、49.1)の免疫組織化学結果から、これらのmAbが、正常な非AD組織切片に存在するタウ上のエピトープと反応するが、このエピトープは疾患状況の間に失われるか又はマスクされることが示唆される(
図5)。本発明者らは、これが、エピトープのマスキングをもたらす領域内におけるリン酸化イベントの結果であったという仮説を立てた。実施例12及び13で強調される実験は、これが実際に28.1について正しいことを示した。従って、本発明者らは、潜在的にリン酸化の標的となり得る部位を具体的に同定して、CBTAU−28.1の反応性の喪失を説明しようと考えた。47.1、47.2、及び49.1はCBTAU−28.1と同じタウ上の領域(即ち、52〜71)に結合したため、本発明者らは、これらのmAb並びにこれらの実験を試験することにした。加えて、本発明者らはまた、CBTAU−43.1及びCBTAU−27.1についても、これらはIHCによるとCBTAU−28.1と類似した挙動を示すため、同じ課題を実施した。
【0199】
領域52〜71及び299〜323(それぞれCBTAU−28.1及びCBTAU−27.1結合領域)を含む全ての可能性のあるリン酸化部位を網羅するように単リン酸化及び二重リン酸化タウペプチドを設計した。表30及び表32に掲載するペプチドに対してCBTAU−27.1及びCBTAU−43.1 mAbを試験した。実施例9に詳述するとおり、96ウェルストレプトアビジン被覆ELISAプレート(Pierce)をリン酸化タウペプチドで被覆した。精製抗タウIgGを0.25%BSA含有TBS中5μg/mlに希釈し、5倍タイトレートした。抗体対照及び二次抗体は実施例9に詳述するとおり使用した。1μg/mLにおける抗体反応性をELISAによって決定し、結合なし(−)、弱い(−/+)、中程度(+)、又は強い(++)としてスコア化した。(−)、2つのO.D.450nm読み取りの平均が<0.3;(−/+)、>0.5且つ<1.0;(+)、>1.0且つ<1.5;(++)、>1.5。各抗体の結果は表30〜表34及び
図8に示す。
【0200】
【表44】
【0201】
【表45】
【0202】
【表46】
【0203】
【表47】
【0204】
【表48】
【0205】
CBTAU−27.1及びCBTAU−43.1の結果は、S316におけるリン酸化が反応性を完全に阻害するのに十分であることを示している(表30及び表32)。これは、AD組織切片のタウに対する反応性の喪失(実施例11)が、疾患の経過初期に起こり得るイベントであるS316のリン酸化に起因し得ることを示唆している。CBTAU−28.1、47.1、47.2、49.1については、S61又はT63のいずれかのリン酸化が反応性を完全に阻害するのに十分である。まとめると、CBTAU−28.1、47.1、47.2、及び49.1の結果は、S61及び/又はT63におけるリン酸化が、疾患の経過中におけるこのエピトープの喪失を説明する機構であることを示唆している。
【0206】
実施例15
抗タウmAbマウス−ヒトキメラ及びヒトアイソタイプの作成
マウスタウオパチーモデルにおけるヒト抗タウmAbの有効性を試験するため、ヒトFc領域をマウスIgG1 Fcに置き換えることによってマウス−ヒト抗体キメラを作成した。簡潔に言えば、pCB−IgGベクターからプライマーStep1HMchim−Fwd及びStep1HMchim−Rev(表35)を使用してヒトIgG1 CH1領域を増幅して、5’−XhoI部位を含む0.95kb断片(フラグメント1)を作成した。遺伝子合成コンストラクトからプライマーStep2HMchim−Fwd及びStep2HMchim−Rev(表30)を使用してマウスIgG1 CH2及びCH3ドメイン(Fc領域)を増幅して、0.82kb断片(フラグメント2)を作成した。プライマーStep3HMchim−Fwd及びStep3HMchim−Rev(表30)を使用してpCB−IgGベクターのポリA領域を増幅することにより第3の断片(フラグメント3)(これは3’−DraIII部位を含む)を作成した。これらの3つの断片をオーバーラップ伸長PCRによって単一のカセットに連結して、ヒトCH1にマウスCH2−CH3ドメインが続く2.3kbオーバーラップ断片を作成した。続いてこのオーバーラップ断片をXhoI及びDraIII部位を介してpCB−IgG CBTAU−7.1ベクターにクローニングして、ヒト可変、CH1、ヒンジ及びCk領域と、それに続いてマウスCH2及びCH3領域を含有するCBTAU−7.1のマウス−ヒトキメラを作成した。次に、CBTAU−7.1キメラコンストラクト及びpCB−IgG CBTAUヒトmAbコンストラクトをXhoI及びXbaIで消化することによってCBTAU−22.1、24.1、27.1、28.1、47.1、47.2、46.1、49.1、及び43.1キメラを作成し、対応する断片をサブクローニングした。全てのコンストラクトのヌクレオチド配列は、当業者に公知の標準的な技法により確認する。続いてキメラ抗体を発現させて、実施例5に詳述するとおり、プロテインAの代わりにプロテインGアガロースを使用して精製した。
【0207】
【表49】
【0208】
実施例16:
IgG2、3及び4アイソタイプの調製
実施例3に記載したとおり、全てのCBTAU mAbはクローニングし、その天然アイソタイプと無関係にキメラヒトIgG1として発現させた。さらなるヒトアイソタイプ型(即ち、IgG2/3/4)を作成するため、対応する定常領域、ヒンジ、及びイントロン配列を含む遺伝子合成コンストラクトから、ヒトIgGアイソタイプの各々に対応するCH1〜CH3領域をPCR増幅する。PCRアンプリコンは5’−XhoI及び3’−DraIII部位を含み、これらの部位を使用して断片を対応するpCB−IgG CBTAU抗体コンストラクトにサブクローニングする。このようにして、抗タウmAbの各々についてヒトIgG2、3及び4アイソタイプ型を作成する。
【0209】
実施例17
デリスキングし且つFc操作した抗タウキメラモノクローナル抗体変異体の作成
実施例3で単離した各抗タウ抗体クローンの重鎖及び軽鎖可変領域(VH及びVL)を
、遊離システインの存在並びにグリコシル化部位、アミド分解部位及び酸化部位を含めた
潜在的翻訳後修飾部位に関して分析する。構造的に保存された及び/又は生殖細胞系列ベ
ースの置換からなるアミノ酸突然変異を使用してこれらの部位を変更する。可変領域にお
ける非保存システインはセリンに突然変異させる。グリコシル化部位については、アスパ
ラギンによる保存されたグルタミンの置換又は生殖細胞系列突然変異を含めた幾つかの突
然変異が用いられる。アミド分解部位の修飾には、アスパラギン酸によるアスパラギンの
置換及びセリン又はアラニンによるグリシンの置換が含まれる。潜在的な酸化部位は修飾
されない。FcRnに対する結合親和性を増加させ、従ってIgG1 mAbのインビボ
半減期を増加させるため、CH2及びCH3領域間の境界に位置する幾つかの突然変異を
作成する。これらの突然変異には、M252Y/S254T/T256E+H433K/
N434F(Vaccaro C.et al.,2005)又はT250Q/M428
L(Hinton PR.et al.,2004)が含まれた(これらはFcRnに対
するIgG1結合性を増加させることが示されている)。全ての置換は、部位特異的突然
変異誘発によって製造者の指示(QuickChange II、Agilent Te
chnologies、カタログ番号200521)に従って作成される。全てのコンス
トラクトのヌクレオチド配列は、当業者に公知の標準的な技法により確認する。
以下の態様を包含し得る。
[1] モノクローナル抗体であって、ヒトAD脳組織内のタウ沈着物に結合する、モノクローナル抗体。
[2] タウに特異的に結合するヒト抗体由来の抗原結合可変領域とヒトIgG1の組換え定常領域とを含むキメラ抗体であり、前記キメラ抗体が前記ヒト抗体と異なる、上記[1]に記載の抗体。
[3] タウに特異的に結合するヒト抗体由来の抗原結合可変領域とヒトIgG1の組換え定常領域とを含むキメラ抗体であり、前記キメラ抗体の定常領域が前記ヒト抗体の定常領域と異なる、上記[1]に記載の抗体。
[4] タウに特異的に結合する天然に存在するヒト抗原結合可変領域とヒトIgG1抗体の組換え定常領域とを含むキメラ抗体である、上記[1]に記載の抗体。
[5] ヒト抗体由来の天然に存在するヒト軽鎖及び重鎖可変領域と組換えヒトIgG1重鎖及び軽鎖定常領域とを含むキメラ抗体である、上記[1]に記載の抗体。
[6] 天然に存在するヒト抗体由来の重鎖及び軽鎖可変領域と組換えヒトIgG1重鎖及び軽鎖定常領域とを含むキメラ抗体である、上記[1]に記載の抗体。
[7] ヒト抗体由来の重鎖及び軽鎖可変領域と組換えヒトIgG1重鎖及び軽鎖定常領域とを含むキメラ抗体である、上記[1]に記載の抗体。
[8] a)ヒトAD脳組織内のタウ沈着物に結合し、b)正常ヒト脳組織内のタウに結合せず、且つc)進行性核上性麻痺(PSP)脳組織内のタウ沈着物に結合しない、上記[1]〜[7]のいずれか一項に記載の抗体。
[9] リン酸化型特異的である、上記[8]に記載の抗体。
[10] 配列番号315又は配列番号353のアミノ酸配列を含むペプチドに結合し、且つ配列番号316又は配列番号356のアミノ酸配列を含むペプチドに結合しない、上記[8]又は[9]に記載の抗体。
[11] a)配列番号163の重鎖CDR1領域、配列番号164の重鎖CDR2領域、及び配列番号165の重鎖CDR3領域、配列番号166の軽鎖CDR1領域、配列番号167の軽鎖CDR2領域、及び配列番号168の軽鎖CDR3領域を含む抗体、b)配列番号169の重鎖CDR1領域、配列番号170の重鎖CDR2領域、及び配列番号171の重鎖CDR3領域、配列番号172の軽鎖CDR1領域、配列番号173の軽鎖CDR2領域、及び配列番号174の軽鎖CDR3領域を含む抗体からなる群から選択される、上記[8]〜[10]のいずれか一項に記載の抗体。
[12] 配列番号87のVHの抗原結合部位と配列番号88のVLの抗原結合部位とを含む、上記[8]〜[11]のいずれか一項に記載の抗体。
[13] 配列番号91のVHの抗原結合部位と配列番号92のVLの抗原結合部位とを含む、上記[8]〜[11]のいずれか一項に記載の抗体。
[14] a)配列番号175の重鎖CDR1領域、配列番号176の重鎖CDR2領域、及び配列番号177の重鎖CDR3領域、配列番号178の軽鎖CDR1領域、配列番号179の軽鎖CDR2領域、及び配列番号180の軽鎖CDR3領域を含む抗体、b)配列番号181の重鎖CDR1領域、配列番号182の重鎖CDR2領域、及び配列番号183の重鎖CDR3領域、配列番号172の軽鎖CDR1領域、配列番号173の軽鎖CDR2領域、及び配列番号184の軽鎖CDR3領域を含む抗体、c)配列番号185の重鎖CDR1領域、配列番号186の重鎖CDR2領域、及び配列番号187の重鎖CDR3領域、配列番号188の軽鎖CDR1領域、配列番号173の軽鎖CDR2領域、及び配列番号189の軽鎖CDR3領域を含む抗体、d)配列番号190の重鎖CDR1領域、配列番号191の重鎖CDR2領域、及び配列番号192の重鎖CDR3領域、配列番号193の軽鎖CDR1領域、配列番号194の軽鎖CDR2領域、及び配列番号195の軽鎖CDR3領域を含む抗体、e)配列番号196の重鎖CDR1領域、配列番号197の重鎖CDR2領域、及び配列番号198の重鎖CDR3領域、配列番号199の軽鎖CDR1領域、配列番号173の軽鎖CDR2領域、及び配列番号200の軽鎖CDR3領域を含む抗体、f)配列番号213の重鎖CDR1領域、配列番号214の重鎖CDR2領域、及び配列番号215の重鎖CDR3領域、配列番号216の軽鎖CDR1領域、配列番号173の軽鎖CDR2領域、及び配列番号217の軽鎖CDR3領域を含む抗体、g)配列番号213の重鎖CDR1領域、配列番号214の重鎖CDR2領域、及び配列番号215の重鎖CDR3領域、配列番号218の軽鎖CDR1領域、配列番号174の軽鎖CDR2領域、及び配列番号217の軽鎖CDR3領域を含む抗体、h)配列番号219の重鎖CDR1領域、配列番号220の重鎖CDR2領域、及び配列番号221の重鎖CDR3領域、配列番号218の軽鎖CDR1領域、配列番号173の軽鎖CDR2領域、及び配列番号217の軽鎖CDR3領域を含む抗体からなる群から選択される、上記[1]〜[7]のいずれか一項に記載の抗体。
[15] 配列番号95のVHの抗原結合部位と配列番号96のVLの抗原結合部位とを含む、上記[1]〜[7]のいずれか一項に記載の抗体。
[16] 配列番号99のVHの抗原結合部位と配列番号100のVLの抗原結合部位とを含む、上記[1]〜[7]のいずれか一項に記載の抗体。
[17] 配列番号103のVHの抗原結合部位と配列番号104のVLの抗原結合部位とを含む、上記[1]〜[7]のいずれか一項に記載の抗体。
[18] 配列番号107のVHの抗原結合部位と配列番号108のVLの抗原結合部位とを含む、上記[1]〜[7]のいずれか一項に記載の抗体。
[19] 配列番号111のVHの抗原結合部位と配列番号112のVLの抗原結合部位とを含む、上記[1]〜[7]のいずれか一項に記載の抗体。
[20] 配列番号123のVHの抗原結合部位と配列番号124のVLの抗原結合部位とを含む、上記[1]〜[7]のいずれか一項に記載の抗体。
[21] 配列番号127のVHの抗原結合部位と配列番号128のVLの抗原結合部位とを含む、上記[1]〜[7]のいずれか一項に記載の抗体。
[22] 配列番号131のVHの抗原結合部位と配列番号132のVLの抗原結合部位とを含む、上記[1]〜[7]のいずれか一項に記載の抗体。
[23] 上記[1]〜[22]のいずれか一項に記載の抗体の抗原結合断片。
[24] 上記[1]〜[23]のいずれか一項に記載の抗体の機能変異体。
[25] 上記[1]〜[22]のいずれか一項に記載の抗体、及び/又は上記[23]に記載の抗原結合断片、及び/又は上記[24]に記載の機能変異体を含むイムノコンジュゲートであって、少なくとも1つの治療用薬剤及び/又は検出可能薬剤をさらに含む、イムノコンジュゲート。
[26] 上記[1]〜[22]のいずれか一項に記載の抗体、上記[23]に記載の抗原結合断片、及び/又は上記[24]に記載の機能変異体をコードする単離核酸。
[27] 上記[26]に記載の核酸を含むベクター。
[28] 上記[27]に記載のベクターを含む宿主細胞。
[29] 上記[1]〜[22]のいずれか一項に記載の抗体、上記[23]に記載の抗原結合断片、及び/又は上記[24]に記載の機能変異体を作製する方法であって、上記[28]に記載の宿主細胞を培養するステップと、前記宿主細胞によって産生された前記抗体又はその断片を回収するステップとを含む、方法。
[30] 上記[1]〜[22]のいずれか一項に記載の抗体、上記[23]に記載の抗原結合断片、上記[24]に記載の機能変異体、及び/又は上記[25]に記載のイムノコンジュゲートを含む医薬組成物であって、少なくとも1つの薬学的に許容可能な賦形剤をさらに含む、医薬組成物。
[31] 医薬として使用される、上記[1]〜[22]のいずれか一項に記載の抗体、上記[23]に記載の抗原結合断片、上記[24]に記載の機能変異体、上記[25]に記載のイムノコンジュゲート、又は上記[30]に記載の医薬組成物。
[32] アルツハイマー病、又はタウに関連する記憶及び/若しくは認知障害の予防若しくは治療、又はそれらの組み合わせに使用される、上記[1]〜[22]のいずれか一項に記載のキメラ抗体、上記[23]に記載の抗原結合断片、上記[24]に記載の機能変異体、上記[25]に記載のイムノコンジュゲート、又は上記[30]に記載の医薬組成物。
[33] 少なくとも1つの上記[1]〜[22]のいずれか一項に記載のキメラ抗体、上記[23]に記載の抗原結合断片、上記[24]に記載の機能変異体、上記[25]に記載のイムノコンジュゲート、若しくは上記[30]に記載の医薬組成物、又はそれらの組み合わせを含む、キット。
[34] アルツハイマー病、又はタウに関連する記憶及び/若しくは認知障害を検出又は診断する方法であって、a)上記[1]〜[22]のいずれか一項に記載のキメラ抗体、上記[23]に記載の抗原結合断片、上記[24]に記載の機能変異体、又は上記[25]に記載のイムノコンジュゲートを使用して試料中のタウ抗原のレベルをアッセイするステップと、b)ヒト生体試料を使用してアルツハイマー病、又は記憶及び/若しくは認知障害を検出又は診断するステップとを含む、方法。
[35] 前記ヒト生体試料が、末梢血、血清、血漿、尿、脳脊髄液、組織生検、手術標本、細針吸引物、剖検材料、細胞培養上清、単離細胞、発酵上清、又は組織ホモジネートである、上記[34]に記載の方法。