(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0011】
本説明は、例示的な実施形態の説明に過ぎず、例示的な構成において達成される本発明のより広範な態様の制限を意図しないことは、当業者によって理解されるものとする。
【0012】
一般的に、本発明は、約75ボルト又はそれよりも高く、一部の実施形態において約100ボルト又はそれよりも高く、一部の実施形態において約110ボルトから約200ボルトの定格電圧のような超高電圧の環境で使用するコンデンサに関する。本発明者は、こうした超高電圧を達成する機能は、アノード、誘電体、及び固体電解質の形成に関する独特かつ制御された特徴の組合せによって達成することができることを見出した。例えば、本発明者は、従来的に用いるよりも高い形成電圧かつ低い温度で陽極酸化を行うことができることを見出した。すなわち、陽極酸化中に用いられる形成電圧は、一般的に約300ボルト、一部の実施形態において約320ボルト、一部の実施形態において約340ボルトから約380ボルトであり、温度は、約10℃から約70℃、一部の実施形態において約20℃から約50℃、一部の実施形態において約25℃から約50℃の範囲である。正確な機構は完全には理解されていないが、そのような条件は、誘電体の表面被覆の均一性及び一貫性に悪影響を及ぼすことなく誘電体の品質及び厚みを実質的に改良することができると考えられる。従来的に用いられるのと異なる陽極酸化条件を用いるのに加えて、固体電解質はまた、予め形成された導電性ポリマー粒子の分散液から形成される。このようにして、電解質は、とりわけ上述の超高電圧での誘電体劣化をもたらす可能性がある高エネルギラジカル(例えば、Fe
2+又はFe
3+イオン)を一般的に含まない状態のままとすることができる。
【0013】
本発明の結果として、得られるコンデンサは、超高電圧の用途に用いることができる。例えば、コンデンサは、約120ボルト又はそれよりも高く、一部の実施形態において約175ボルト又はそれよりも高く、一部の実施形態において約200ボルト又はそれよりも高く、一部の実施形態において約240ボルトから約300ボルトのような比較的高い「絶縁破壊電圧」(コンデンサが故障する電圧)を示している。同様に、コンデンサは、高電圧用途に同じく共通である比較的高いサージ電流にも耐えることができる。ピークサージ電流は、例えば、約100アンペアよりも高く、一部の実施形態において約200アンペアよりも高く、一部の実施形態において約300アンペアから約800アンペアとすることができる。
【0014】
ここで、本発明の様々な実施形態をより詳細に以下に説明する。
【0015】
I.
アノード
アノードは、バルブ金属組成物で典型的に形成される。組成物の比電荷は、約2,000μF
*V/gから約70,000μF
*V/g、一部の実施形態において約3,000μF
*V/gから40,000μF*V/g又はそれよりも高く、一部の実施形態において約4,000μF
*V/gから約20,000μF
*V/gのように変えることができる。バルブ金属組成物は、タンタル、ニオブ、アルミニウム、ハフニウム、チタン、その合金、それらの酸化物、及びそれらの窒化物などのようなバルブ金属(すなわち、酸化ができる金属)又はバルブ金属ベースの化合物を含有する。例えば、バルブ金属組成物は、1:1.0±1.0、一部の実施形態において1:10±0.3、一部の実施形態において1:10±0.1、一部の実施形態において1:1±0.05のニオブの酸素に対する原子比を有するニオブ酸化物のようなニオブの導電性酸化物を含有することができる。ニオブ酸化物は、NbO
0.7、NbO
1.0、NbO
1.1、及びNbO
2とすることができる。そのようなバルブ金属酸化物の例は、
Fifeに付与された米国特許第6,322,912号明細書、
Fife他に付与された第6,391,275号明細書、
Fife他に付与された第6,416,730号明細書、
Fifeに付与された第6,527,937号明細書、
Kimmel他に付与された第6,576,099号明細書、
Fife他に付与された第6,592,740号明細書、及び
Kimmel他に付与された第6,639,787号明細書、及び
Kimmel他に付与された第7,220,397号明細書、並びに
Schnitterに付与された米国特許出願公開第2005/0019581号明細書、
Schnitter他に付与された第2005/0103638号明細書、
Thomas他に付与された第2005/0013765号明細書に説明されており、それらの全ては、全ての目的に関するそれらの引用により、それらの全体として本明細書に組み込まれている。
【0016】
アノードを形成するために、バルブ金属組成物の粉末が一般的に用いられる。粉末は、結節状、角状、薄片などのような様々な形状の粒子のいずれか、並びにそれらの混合物を含むことができる。特定的な実施形態において、粒子は、それらが比較的平坦又は小平板形状を有するなどの点で薄片状の形態を有することができる。こうした粒子は、アノードの外面と内部の間に短い伝送線を提供することができ、高度に連続して濃密な高導電性を有するアノードへのワイヤ接続も提供することができる。とりわけ、これは、絶縁破壊電圧(コンデンサが故障する電圧)を高めるのに役立ち、かつ等価直列電圧(「ESR」)を低下させることを助けることができる。この粒子は、より高電圧で陽極酸化した時の比電荷を高めることができ、それによってエネルギ密度が増大する。
【0017】
用いられる時に、薄片粒子はほぼ平坦である。平坦性の程度は、「アスペクト比」、すなわち、粒子の平均厚みで除した平均の直径又は幅(「D/T」)によって一般的に定められる。粒子のアスペクト比は、例えば、約2から約100、一部の実施形態において約3から約50、一部の実施形態において約4から約30とすることができる。この粒子は、約0.5から10.0m
2/g、一部の実施形態において約0.7から約5.0m
2/g、かつ約1.0から約4.0m
2/gの比表面積も有することができる。用語「比表面積」は、吸着ガスとして窒素を用いるBruanauer、Emmet、及びTeller、米国化学学会誌、vol.60,1938,p.309の物理的ガス吸着(B.E.T.)法によって測定される表面積を一般的に意味する。試験は、ニューヨーク州シオセット所在の「QUANTACHROME Corporation」から入手可能である「MONOSORB(登録商標)比表面積アナライザ」を用いて行うことができ、固体表面に吸着された吸着窒素の量が、吸着物と不活性搬送ガス(例えば、ヘリウム)との流動混合物の熱伝導度の変化を感知することによって測定される。
【0018】
また、バルク密度(Scott密度とも呼ばれる)は、典型的に約0.1から約2.0グラム/立方センチ(g/cm
3)、一部の実施形態において約0.2から約1.5g/cm
3、一部の実施形態において約0.4から約1.0g/cm
3である。「バルク密度」は、フローメータ漏斗と密度カップを用いて測定することができる。より具体的には、薄片サンプルをカップ内にサンプルがカップを満たしてカップの周囲からオーバーフローするまで漏斗を通じて流し込み、その後サンプルがカップの上面と同一平面になるように、サンプルを静かにスパチューラで平らにすることができる。平らにしたサンプルは、秤に移されて0.1グラム程度で坪量され、密度の値が測定される。こうした装置は、ニュージャージー州エリザベス所在の「Alcan Alminium Corp.」から市販されている。また、粒子は、約0.1から約100マイクロメートル、一部の実施形態において約0.5から約70マイクロメートル、一部の実施形態において約1から約50マイクロメートルの平均サイズ(例えば、幅)を有する。
【0019】
アノードの構成を容易にするために、ある一定の追加成分も粉末中に含めることができる。例えば、導電性粒子は、結合剤及び/又は滑剤と任意的に混合することができ、アノード本体を形成するためにプレスされる時に粒子が相互に適切に接着することが保証される。適切な結合剤は、例えば、ポリ(ビニルブチラール);ポリ(酢酸ビニル);ポリ(ビニルアルコール);ポリ(ビニルピロリドン);カルボキシメチルセルロース、メチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、及びメチルヒドロキシエチルのようなセルロース系ポリマー;アタクチックポリプロピレン、ポリエチレン;ポリエチレングリコール(例えば、「Dow Chemical Co.」が提供するカーボワックス);ポリスチレン、ポリ(ブタジエン/スチレン);ポリアミド、ポリイミド、及びポリアクリルアミド、高分子量ポリエーテル;エチレンオキシド及びプロピレンオキシドのコポリマー;ポリテトラフルオロエチレン、ポリビニリデンフルオリド、及びフルオロ−オレフィンコポリマーのようなフッ素ポリマー;ポリアクリル酸ナトリウム、ポリ(低級アルキルアクリレート)、ポリ(低級アルキルメタクリレート)、並びに低級アルキルアクリレートとメタクリレートとのコポリマーのようなアクリルポリマー;及びステアリン酸及び他の滑らかな態様の脂肪酸、植物性ワックス、及びマイクロワックス(精製パラフィン)などのような脂肪酸及びワックスを含むことができる。結合剤は、溶媒中に溶解及び分散させることができる。例示的な溶媒は、水、アルコールなどを含むことができる。利用される場合、結合剤及び/又は滑剤の比率は、全量の約0.1重量%から約8重量%まで変えることができる。しかし、結合剤及び/又は滑剤は、本発明では必ずしも要求されないことを理解すべきである。
【0020】
得られた粉末は、あらゆる従来型の粉末プレスデバイスを用いてぺレットを形成するように圧密化することができる。例えば、ダイと1つ又は複数のパンチとを含む単一ステーション圧密プレスであるプレスモールドを用いることができる。代替的に、ダイと単一のより低いパンチとだけを用いるアンビル型圧密プレスモールドを使用することができる。単一ステーション圧密プレスモールドは、シングルアクション、ダブルアクション、フローティング・ダイ、可動プラテン、対向ラム、スクリュー、衝撃、ホットプレス、コイニング、又はサイジングのような様々な機能を有するカム、トグル/ナックル、及び偏心/クランクのようないくつかの基本タイプで利用することができる。この粉末は、アノードリードワイヤの周囲に圧密化することができる。このワイヤは、タンタル、ニオブ、アルミニウム、ハフニウム、チタンのような並びにそれらの導電性酸化物及び/又は窒化物のようなあらゆる導電材料で形成することができる。
【0021】
圧密化の後、得られたアノード本体は、正方形、矩形、円形、長円形、三角形、六角形、八角形、七角形、五角形などのようなあらゆる望ましい形状にダイスカットすることができる。アノード本体は、表面対容積比を高めてESRをできるだけ低下させてキャパシタンスの周波数応答を拡げるために、アノード本体が1つ又はそれよりも多くの筋、溝、凹部、又は窪みを含むなどの点で「溝付き」形状を有することができる。アノード本体は、次に、加熱段階を受けることができ、あらゆる結合剤/滑剤の全部ではないとしても殆どが除去される。例えば、アノード本体は、約150℃から約500℃の温度で作動するオーブンによって典型的に加熱される。代替的に、
Bishop他に付与された米国特許第6,197,252号明細書に説明されているように、ペレットと水溶液の接触によって結合剤/滑剤を除去することができる。
【0022】
その後、ペレットは焼結され、多孔質で一体化した塊が形成される。焼結の温度、雰囲気、及び時間は、アノードの種類、アノードのサイズなどのような様々なファクタに依存する場合がある。一般的に、焼結は、約800℃から約1900℃、一部の実施形態において約1000℃から約1500℃、一部の実施形態において約1100℃から約1400℃の温度で約5分から約100分、一部の実施形態において約30分から約60分の時間にわたって行われる。必要に応じて、焼結は、アノードへの酸素原子の移動を制限する雰囲気中で行うことができる。例えば、焼結は、真空、不活性ガス、水素中のような還元性雰囲気中で行うことができる。還元性雰囲気は、約10トルから約2000トル、一部の実施形態において約100トルから約1000トル、一部の実施形態において約100トルから930トルの圧力とすることができる。水素と他のガス(例えば、アルゴン又は窒素)との混合物も用いることができる。
【0023】
アノードは、比較的低いカーボン及び酸素含量も有することができる。例えば、アノードは、約50ppmよりも多くないカーボン、一部の実施形態において約10ppmよりも多くないカーボンを有することができる。同様に、アノードは、約0.15ppm/μC/gよりも多くない酸素、一部の実施形態において約0.10ppm/μC/gよりも多くない酸素を有することができる。酸素含量は、LECO酸素アナライザによって測定することができ、タンタル表面上の自然酸化膜中の酸素及びタンタル粒子中のバルク酸素を含む。バルク酸素含量は、タンタルの結晶格子の周期によって制御され、この周期は、溶解度限界に到達するまでタンタル中の酸素含量の増大と共に直線的に増大している。この方法は、X線回折分析(XRDA)がタンタルの結晶格子の周期を測定するのに用いられたPozdeev−Freeman他著「固体タンタルコンデンサの多孔質アノードにおける臨界酸素含有量(Critical Oxigen Content In Porous Anodes Of Solid Tantalum Capacitor)」、材料科学学会誌:エレクトロニクスにおける材料9,(1998)309−311に説明されている。焼結タンタルアノード中の酸素は、自然酸化表面薄膜に制限することができ、タンタルのバルクは酸素を事実上含まない。
【0024】
上述のように、アノード本体にそこから縦方向に延びるアノードリードも接続することができる。アノードリードは、ワイヤ、シートのような形態とすることができ、タンタル、ニオブ、酸化ニオブなどのようなバルブ金属化合物で形成することができる。リードの接続は、リードを本体に溶接するか又はアノード本体内部に形成中に(例えば、圧密化及び/又は焼結の前に)リードを埋め込むのような公知の技術を用いて行うことができる。
【0025】
II.
誘電体
誘電体を形成するために、焼結アノードは陽極酸化され(「アノダイズド」)、それによって誘電体がアノードを覆い及び/又はその内部に形成される。例えば、タンタル(Ta)アノードは、五酸化タンタル(Ta
2O
5)に陽極酸化することができる。陽極酸化は、アノードを例えば電解質を収容した溶液槽内に浸漬するなどしてアノードに電解質を最初に付加することによって行われる。電解質は、溶液(例えば、水性又は非水性)、分散液、溶融物などのような一般的に液体の形態である。水(例えば、脱イオン水);エーテル(例えば、ジエチルエーテル及びテトラヒドロフラン);アルコール(例えば、メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、及びブタノール);トリグリセリド;ケトン(例えば、アセトン、メチルエチルケトン、及びメチルイソブチルケトン);エステル(例えば、酢酸エチル、酢酸ブチル、ジエチレングリコールエーテルアセタート、及びメトキシプロピルアセタート);アミド(例えば、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、ジメチルカプリリック/カプリック脂肪酸アミド及びN−アルキルピロリドン);ニトリル(例えば、アセトニトリル、プロピオニトリル、ブチロニトリル及びベンゾニトリル);スルホキシド又はスルホン(例えば、ジメチルスルホキシド(DMSO)及びスルホラン);その他のような溶媒が電解質中に一般的に用いられる。溶媒は、電解質の約50重量%から約99.9重量%、一部の実施形態において約75重量%から約99重量%、一部の実施形態において約80重量%から約95重量%を構成することができる。必ずしも必要でないが、水性溶媒(例えば、水)の使用が、酸化物の形成を容易にするために多くの場合に望ましい。実際上、水は、電解質中に使用される溶媒の約1重量%よりも多く、一部の実施形態において約10重量%よりも多く、一部の実施形態において約50重量%よりも多く、一部の実施形態において約70重量%よりも多く、一部の実施形態において約90重量%から100重量%を構成することができる。
【0026】
この電解質は導電性であり、約1ミリジーメンス/センチメートル(「mS/cm」)よりも大きく、一部の実施形態では約30mS/cmよりも大きく、一部の実施形態では約40mS/cmから約100mS/cmの25℃の温度で測定された導電率を有することができる。電解質のイオン導電率を高めるために、溶媒内で解離してイオンを形成することができる化合物を使用することができる。この目的のための適切なイオン化合物は、例えば、塩酸、硝酸、硫酸、リン酸、ポリリン酸、ホウ酸、ボロン酸などのような酸と;アクリル酸、メタクリル酸、マロン酸、コハク酸、サリチル酸、スルホサリチル酸、アジピン酸、マレイン酸、リンゴ酸、オレイン酸、没食子酸、酒石酸、クエン酸、ギ酸、酢酸、グリコール酸、シュウ酸、プロピオン酸、フタール酸、イソフタール酸、グルタール酸、グルコン酸、乳酸、アスパラギン酸、グルタミン酸、イタコン酸、トリフルオロ酢酸、バルビツール酸、ケイ皮酸、安息香酸、4−ヒドロキシ安息香酸、アミノ安息香酸などのようなカルボン酸;メタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、トルエンスルホン酸、トリフルオロメタンスルホン酸、スチレンスルホン酸、ナフタレンジスルホン酸、ヒドロキシベンゼンスルホン酸、ドデシルスルホン酸、ドデシルベンゼンスルホン酸などのようなスルホン酸;ポリ(アクリル)又はポリ(メタクリル)酸及びそれらのコポリマー(例えば、マレイン−アクリル、スルホン−アクリル、及びスチレン−アクリル・コポリマー)、カラギニン酸、カルボキシメチルセルロース、アルギン酸などのようなポリマー酸;その他を含む有機酸とを含むことができる。イオン化合物の濃度は、望ましいイオン導電率を得るように選択される。例えば、酸(例えば、リン酸)は、電解質の約0.01重量%から約5重量%、一部の実施形態では約0.05重量%から約0.8重量%、一部の実施形態では約0.1重量%から約0.5重量%を構成することができる。必要に応じて、イオン化合物の配合物も電解質中に用いることができる。
【0027】
電解質を通って電流が流され、誘電体層が形成される。電圧の値は、誘電体の厚みを管理する。例えば、電源は、必要な電圧に到達するまでガルバノスタットモードに最初に設定することができる。その後、電源は、ポテンショスタットモードに切り換えることができ、望ましい誘電体厚みがアノードの表面を覆って形成されることが保証される。言うまでもなく、パルス法のような他の公知の方法を使用することもできる。いずれであっても、上述のように、典型的にピーク電圧に等しい陽極酸化に使用される電圧は高く、約300ボルト又はそれよりも高く、一部の実施形態において約320ボルト又はそれよりも高く、一部の実施形態において約340から約380ボルトである。陽極酸化中に、電解質はまた、約10℃から約70℃、一部の実施形態では約20℃から約60℃、一部の実施形態では約25℃から約50℃の範囲の比較的低い温度に維持される。
【0028】
III.
固体電解質
コンデンサのためのカソードとして一般的に機能する固体電解質は、誘電体の上に重なる。固体電解質は、1つ又はそれよりも多くの導電性ポリマー層で形成することができる。いずれであっても、固体電解質は、置換ポリチオフェンである導電性ポリマーを一般的に含む。一実施形態において、例えば、置換ポリチオフェンは、以下の一般構造を有する。
ここで、
Tは、O又はSであり、
Dは、任意的に置換されたC
1からC
5アルキレン基(例えば、メチレン、エチレン、n−プロピレン、n−ブチレン、n−ペンチレンなど)であり、
R
7は、直鎖又は分岐の任意的に置換されたC
1からC
18アルキル基(例えば、メチル、エチル、n−又はiso−プロピル、n−,iso−,sec−又はtert−ブチル、n−ペンチル、1−メチルブチル、2−メチルブチル、3−メチルブチル、1−エチルプロピル、1,1−ジメチルプロピル、1,2−ジメチルプロピル、2,2−ジメチルプロピル、n−ヘキシル、n−ヘプチル、n−オクチル、2−エチルヘキシル、n−ノニル、n−デシル、n−ウンデシル、n−ドデシル、n−トリデシル、n−テトラデシル、n−ヘキサデシル、n−オクタデシルなど);任意的に置換されたC
5からC
12シクロアルキル基(例えば、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、シクロオクチル、シクロノニル、シクロデシルなど);任意的に置換されたC
6からC
14アリール基(例えば、フェニル、ナフチルなど);任意的に置換されたC
7からC
18アラルキル基(例えば、ベンジル、o−,m−,p−トリル,2,3−,2,4−,2,5−,2,6−,3,4−,3,5−キシリル、メシチルなど);任意的に置換されたC
1からC
4ヒドロキシアルキル基、又はヒドロキシル基であり、
qは、0から8、一部の実施形態において0から2の整数であり、一部の実施形態において0であり、
nは、2から5,000、一部の実施形態において4から2,000、一部の実施形態において5から1,000である。ラジカル「D」又は「R
7」のための置換基の例は、例えば、アルキル、シクロアルキル、アリール、アラルキル、アルコキシ、ハロゲン、エーテル、チオエーテル、ジスルフィド、スルホキシド、スルホン、スルホナート、アミノ、アルデヒド、ケト、カルボン酸エステル、カルボン酸、カーボナート、カルボキシラート、シアノ、アルキルシラン及びアルコキシシラン基、カルボキシルアミド基などを含む。
【0029】
とりわけ適切なチオフェンポリマーは、「D」が任意的に置換されたC
2からC
3アルキレン基のものである。例えば、このポリマーは、任意的に置換されたポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)であり、これは、以下の一般構造を有する。
【0030】
上述したような導電性ポリマーを形成する方法は、当業技術で公知である。例えば、本明細書に全ての目的に対してその引用により全体として組み込まれている
Merker他に付与された米国特許第6,987,663号明細書は、モノマー前駆体から置換ポリチオフェンを形成する様々な技術を説明している。モノマー前駆体は、例えば、以下の構造を有することができる。
ここで、T、D、R
7、及びqは、上記に定義されている。とりわけ適切なチオフェンモノマーは、「D」が任意的に置換されたC
2からC
3アルキレン基のものである。例えば、以下の一般構造を有する任意的に置換された3,4−アルキレンジオキシチオフェンを使用することができる。
ここで、R
7及びqは、上記に定義されている。1つの特定的な実施形態において、「q」は0である。3,4−エチレンジオキシチオフェンの市販の適切な例は、「Heraeus Clevios」からClevios(登録商標)Mの名称で入手可能である。他の適切なモノマーは、本明細書に全ての目的に対してその引用により全体として組み込まれている
Blohm他に付与された米国特許第5,111,327号明細書及び
Groenedaal他に付与された米国特許第6,635,729号明細書にも説明されている。例えば、上述のモノマーの二量体又は三量体であるこれらのモノマーの誘導体を使用することもできる。より高分子の誘導体、すなわち、このモノマーの四量体、五量体などは、本発明での使用に適切である。この誘導体は、同一の又は異なるモノマー単位から構成することができ、かつ純粋形態で及び互いとの及び/又はモノマーとの混合物で使用することができる。これらの前駆体の酸化型又は還元型も用いることができる。
【0031】
チオフェンモノマーは、酸化触媒の存在下で化学重合することができる。酸化触媒は、アンモニウム、ナトリウム、金、鉄(III)、銅(II)、クロム(VI)、セリウム(IV)、マンガン(IV)、マンガン(VII)、又はルテニウム(III)カチオンを含む無機酸又は有機酸の塩のような遷移金属塩とすることができる。とりわけ適切な遷移金属塩は、ハロゲン化物(例えば、FeCl
3又はHAuCl
4);他の無機酸の塩(例えば、Fe(ClO
4)
3、Fe(SO
4)
2、(NH
4)
2S
2O
8又はNa
3Mo
12PO
40);、並びに有機酸及び有機基を含む無機酸の塩を含む。有機基を有する無機酸の鉄(III)塩の例は、例えば、C
1からC
20アルカノールの硫酸モノエステルの鉄(III)塩(例えば、ラウリルスルファートの鉄(III)塩)を含む。同様に、有機酸の塩の例は、例えば、C
1からC
20アルカンスルホン酸(例えば、メタン、エタン、プロパン、ブタン、又はドデカンスルホン酸)の鉄(III)塩;脂肪族ペルフルオロスルホン酸(例えば、トリフルオロメタンスルホン酸、ペルフルオロブタンスルホン酸、又はペルフルオロオクタンスルホン酸)の鉄(III)塩;脂肪族C
1からC
20カルボン酸(例えば、2−エチルヘキシルカルボン酸)の鉄(III)塩;ペルフルオロカルボン酸(例えば、トリフルオロ酢酸又はペルフルオロオクタン酸)の鉄(III)塩;C
1からC
20アルキル基によって任意的に置換された芳香族スルホン酸(例えば、ベンゼンスルホン酸、o−トルエンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、又はドデシルベンゼンスルホン酸)の鉄(III)塩;及びシクロアルカンスルホン酸(例えば、ショウノウスルホン酸)の鉄(III)塩などを含む。これら上述の塩の混合物を使用することもできる。
【0032】
必要に応じて、モノマーの重合を前駆体溶液中で行うことができる。水、グリコール(例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングルコール、トリエチレングリコール、へキシレングリコール、ポリエチレングリコール、エトキシジグリコール、ジプロピレングリコールなど);グリコールエーテル(例えば、メチルグリコールエーテル、エチルグリコールエーテル、イソプロピルグリコールエーテルなど);アルコール(例えば、メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソ−プロパノール、及びブタノール);ケトン(例えば、アセトン、メチルエチルケトン、及びメチルイソブチルケトン);エステル(例えば、酢酸エチル、酢酸ブチル、ジエチレングリコールエーテルアセタート、メトキシプロピルアセタート、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネートなど);アミド(例えば、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、ジメチルカプリリック/カプリック脂肪酸アミド及びN−アルキルピロリドン);スルホキシド又はスルホン(例えば、ジメチルスルホキシド(DMSO)及びスルホラン);フェノール化合物(例えば、トルエン、キシレンなど)などのような溶媒(例えば、極性プロトン性溶媒又は非極性溶媒)をこの溶液中に用いることができる。この反応のためには、水がとりわけ適切な溶媒である。用いる場合、前駆体溶液中の溶媒の合計量は、約40重量%から約90重量%、一部の実施形態において約50重量%から約85重量%、一部の実施形態において約60重量%から約80重量%とすることができる。
【0033】
チオフェンモノマーの重合は、約10℃から約100℃、一部の実施形態において約15℃から約75℃の温度で一般的に行われる。反応の完了時に、あらゆる塩不純物を除去するために公知の濾過技術を用いることができる。分散剤を精製するために、1つ又はそれよりも多くの洗浄段階も用いることができる。
【0034】
重合時に、得られる導電性ポリマーは、約1から約200ナノメートル、一部の実施形態において約2から約100ナノメートル、一部の実施形態において約4から約50ナノメートルの平均直径のような小さい粒径を有する粒子の形態で一般的に存在する。粒径は、超遠心、レーザ回折によるなどの公知の技術を用いて測定することができる。粒子の形状は、同じく変えることができる。1つの特定的な実施形態において、例えば、粒子の形状は球状である。しかし、プレート、ロッド、ディスク、バー、チューブ、不規則形状などのような他の形状も本発明によって考えられることを理解すべきである。分散液中の粒子の濃度は、分散液の望ましい粘性及び分散液がコンデンサに付加される特定の方式に依存して変えることができる。しかし、粒子は、分散液の典型的に約0.1から10重量%、一部の実施形態において約0.4から5重量%、一部の実施形態において約0.5から約4重量%を構成する。
【0035】
必要に応じて、微粒子形態への導電性ポリマーの形成は、帯電した導電性ポリマー(例えば、ポリチオフェン)を中和する個別の対イオンの使用によって容易にすることができる。すなわち、固体電解質に使用する導電性ポリマー(例えば、ポリチオフェン又はその誘導体)は、中性又は陽性(カチオン性)であるポリマー主鎖上に一般的に電荷を有する。例えば、ポリチオフェン誘導体は、ポリマー主鎖内に陽電荷を一般的に担持する。場合によっては、ポリマーは、その構造単位内に陽電価及び陰電荷を有することができ、陽電荷は、主鎖上に位置し、陰電荷は、任意的にスルホナート基又はカルボキシラート基のようなラジカル「R」の置換基上に位置する。主鎖の陽電荷は、ラジカル「R」上に任意的に存在するアニオン基によって部分的又は全体的に飽和することができる。全体的にみると、このポリチオフェンは、これらの場合には、カチオン性、中性、又は更にはアニオン性とすることができる。いずれであっても、それらは、ポリチオフェン主鎖が陽電荷を有するので、全てカチオン性ポリチオフェンと見なされる。
【0036】
対イオンは、モノマーアニオン又はポリマーアニオンとすることができる。ポリマーアニオンは、例えば、ポリマーカルボン酸(例えば、ポリアクリル酸、ポリメタクリル酸、ポリマーレイン酸など);ポリマースルホン酸(例えば、ポリスチレンスルホン酸(「PSS」)、ポリビニルスルホン酸など)、その他とすることができる。この酸は、ビニルカルボン酸及びビニルスルホン酸と、アクリル酸エステル及びスチレンのような他の重合可能モノマーとのコポリマーのようなコポリマーとすることもできる。更に、適切なモノマーアニオンは、例えば、C
1からC
20アルカンスルホン酸(例えば、ドデカンスルホン酸);脂肪族ペルフルオロスルホン酸(例えば、トリフルオロメタンスルホン酸、ペルフルオロブタンスルホン酸、又はペルフルオロオクタンスルホン酸);C
1からC
20脂肪族カルボン酸(例えば、2−エチルヘキシルカルボン酸);脂肪族ペルフルオロカルボン酸(例えば、トリフルオロ酢酸、又はペルフルオロオクタン酸);C
1からC
20アルキル基によって任意的に置換された芳香族スルホン酸(例えば、ベンゼンスルホン酸、o−トルエンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、又はドデシルベンゼンスルホン酸);及びシクロアルカンスルホン酸(例えば、ショウノウスルホン酸又はテトラフルオロボラート、ヘキサフルオロホスファート、ペルクロラート、ヘキサフルオロアンチモナート、ヘキサフルオロアルセナート又はヘキサクロロアンチモナート)などのアニオンを含む。とりわけ適切な対イオンは、ポリマーカルボン酸又はポリマースルホン酸(例えば、ポリスチレンスルホン酸(「PSS」))などのようなポリマーアニオンである。こうしたポリマーアニオンの分子量は、一般的に、約1,000から約2,000,000、一部の実施形態において約2,000から約500,000の範囲にある。
【0037】
用いられる時に、所定の層中のこのような対イオンの導電性ポリマーに対する重量比は、典型的に約0.5:1から約50:1、一部の実施形態において約1:1から約30:1、一部の実施形態において約2:1から約20:1である。上述の重量比に対応する置換ポリチオフェンの重量は、重合中に完全な変換が行われると見なして、使用されたモノマーの計量した部分を意味する。
【0038】
導電性ポリマー及び任意的な対イオンに加えて、分散液は、1つ又はそれよりも多くの結合剤を含有することができ、ポリマー層の接着特性が更に改善され、分散液内の粒子の安定性も高められる。結合剤は、本質的に有機性とすることができ、例えば、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル、ポリ酪酸ビニル、ポリアクリル酸エステル、ポリアクリル酸アミド、ポリメタクリル酸エステル、ポリメタクリル酸アミド、ポリアクリロニトリル、スチレン/アクリル酸エステル、酢酸ビニル/アクリル酸エステル及びエチレン/酢酸ビニル・コポリマー、ポリブタジエン、ポリイソプレン、ポリスチレン、ポリエーテル、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリウレタン、ポリアミド、ポリイミド、ポリスルホン、メラミン・ホルムアミドレジン、エポキシレジン、シリコーンレジン又はセルロースのようなものである。結合剤の接着機能を高めるために、架橋剤を使用することもできる。こうした架橋剤は、例えば、メラミン化合物、マスクドイソシアナート、又は3−グリシドキシプロピルトリアルコキシシラン、テトラエトキシシラン及びテトラエトキシシラン加水分解物のような官能性シラン、又はポリウレタン、ポリアクリラート又はポリオレフィンのような架橋性ポリマーを含むことができ、並びにその後の架橋を含むことができる。
【0039】
固体電解質の形成及びアノード部分にそれを付加する機能を容易にするために分散剤を使用することもできる。適切な分散剤は、脂肪族アルコール(例えば、メタノール、エタノール、i−プロパノール及びブタノール)、脂肪族ケトン(例えば、アセトン及びメチルエチルケトン)、脂肪族カルボン酸エステル(例えば、酢酸エチル及び酢酸ブチル)、芳香族炭化水素(例えば、トルエン及びキシレン)、脂肪族炭化水素(例えば、ヘキサン、ヘプタン及びシクロヘキサン)、塩素化炭化水素(例えば、ジクロロメタン及びジクロロエタン)、脂肪族ニトリル(例えば、アセトニトリル)、脂肪族スルホキシド及びスルホン(例えば、ジメチルスルホキシド及びスルホラン)、脂肪族カルボン酸アミド(例えば、メチルアセトアミド、ジメチルアセトアミド及びジメチルホルムアミド)、脂肪族及び芳香脂肪族エーテル(例えば、ジエチルエーテル及びアニソール)、水、及びいずれかの上述の溶媒の混合物のような溶媒を含む。とりわけ適切な分散剤は水である。
【0040】
上述したものに加えて、更に他の成分も分散液内に使用することができる。例えば、約10ナノメートルから約100マイクロメートル、一部の実施形態において約50ナノメートルから約50マイクロメートル、一部の実施形態において約100ナノメートルから約30マイクロメートルのサイズを有する従来型の充填剤を使用することができる。こうした充填剤の例は、炭酸カルシウム、ケイ酸塩、シリカ、硫酸カルシウム又は硫酸バリウム、水酸化アルミニウム、ガラス繊維又はガラス球、木粉、セルロース粉末カーボンブラック、導電性ポリマーなどを含む。充填剤は、粉末の形態で分散液内に導入することができるが、繊維のような別の形態で存在することができる。
【0041】
イオン性又は非イオン性界面活性剤のような界面活物質も分散液内に用いることができる。更に、有機官能性シラン又はそれらの加水分解物である例えば3−グリシドキシプロピルトリアルコキシシラン、3−アミノプロピル−トリエトキシシラン、3−メルカプトプロピル−トリメトキシシラン、3−メタクリルオキシプロピルトリメトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン又はオクチルトリエトキシシランのような接着剤も用いることができる。分散液は、エーテル基含有化合物(例えば、テトラヒドロフラン)、ラクトン基含有化合物(例えば、γ−ブチロラクトン又はγ−バレロラクトン)、アミド又はラクタム基含有化合物(例えば、カプロラクタム、N−メチルカプロラクタム、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチルアセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミド(DMF)、N−メチルホルムアミド、N−メチルホルムアニリド、N−メチルピロリドン(NMP)、N−オクチルピロリドン、又はピロリドン)、スルホン及びスルホキシド(例えば、スルホラン(テトラメチレンスルホン)又はジメチルスルホキシド(DMSO))、糖又は糖誘導体(例えば、ショ糖、ブドウ糖、果糖、又は乳糖)、糖アルコール(ソルビット又はマンニット)、フラン誘導体(例えば、2−フランカルボン酸又は3−フランカルボン酸)、アルコール(例えば、エチレングリコール、グリセリン、ジ−又はトリエチレングリコール)のような導電性を高める添加剤も含むことができる。
【0042】
ポリマー分散液は、スピンコーティング、含浸、注加、液的方式付加、注入、噴霧、ドクターブレーディング、刷毛塗り、印刷(例えば、インクジェット、スクリーン、又はパッド印刷)のような様々な公知の技術を使用することによってこの部分に付加することができる。用いられる付加技術に基づいて変えることができるが、分散液の粘性は、典型的に約0.1から約100,000mPas(100s
-1の剪断速度で測定して)、一部の実施形態では約10から約1,500mPas、一部の実施形態では約100から約1000mPasである。付加された状態で、層は、乾燥かつ洗浄することができる。
【0043】
こうした分散液を用いる1つの恩典は、それがコンデンサ本体のエッジ領域内に浸透することができることが可能であり、内側層との良好な電気的接触を達成してコンデンサ本体との接着性を高めることである。これは、より機械的に堅牢な部分をもたらし、等価直列抵抗及び漏れ電流が低減することができる。こうした分散液は、原位置重合中に生成されるイオン移動に起因する高電界での絶縁破壊を引き起こす場合があるイオン種(例えば、Fe
2+又はFe
3+)の存在を最小にすることができる。従って、原位置重合によるのではなく、分散液として導電性ポリマーを付加することにより、得られるコンデンサは、比較的高い「絶縁破壊電圧」を示すことができる。必要に応じて、固体電解質は、1つ又は複数の層から形成することができる。複数の層が用いられる時に、1つ又はそれよりも多くの層が原位置重合から形成された導電性ポリマーを含むことは可能である。しかし、非常に高い絶縁破壊電圧を得ることが所望される場合、本発明者は、固体電解質が上述のポリマー分散液で主に形成され、原位置重合によって形成された導電性ポリマーは一般的に含まないことを見出した。使用される層の数に関わらず、得られる固体電解質は、一般的に、約1マイクロメートル(μm)から約200μm、一部の実施形態では約2μmから約50μm、一部の実施形態では約5μmから約30μmの合計厚みを有する。
【0044】
アノード部分への付加時に、固体電解質の層はヒーリング処理することができる。複数の層が用いられる時に、ヒーリング処理は、固体電解質層の各々の付加の後又は全体のコーティングの付加の後に行うことができる。一部の実施形態において、例えば、固体電解質は、酸の溶液のような電解質溶液内にこのペレットを浸漬し、その後、電流が予め設定したレベルに低下するまで一定電圧を印加することによりヒーリング処理することができる。必要に応じて、こうしたヒーリング処理は、複数の段階で達成することができる。上述した一部又は全ての層の付加の後で、得られた部分は、必要に応じて次に洗浄することができ、様々な副産物、過剰の酸化剤などが除去される。更に、一部の場合には、上述の浸漬操作のうちの一部又は全ての後に乾燥を利用することができる。例えば、酸化剤の付加の後及び/又はペレットの洗浄の後に、この部分の空隙を開放し、それによって次の浸漬段階の時にそれが液体を受け取ることができるように乾燥が望ましい場合がある。
【0045】
IV.
コンデンサの他の構成要素
必要に応じて、コンデンサは、当業技術で公知のように他の層を含むことができる。例えば、比較的絶縁性の樹脂状材料(天然又は合成)で製造されたもののような保護コーティングを任意的に付加することができる。そのような材料は、約10Ω/cmよりも大きく、一部の実施形態において約100よりも大きく、一部の実施形態において約1,000Ω/cmよりも大きく、一部の実施形態において約1×10
5Ω/cmよりも大きく、一部の実施形態において約1×10
10Ω/cmよりも大きい比抵抗を有することができる。本発明に利用することができる一部の樹脂状材料は、以下に制限されるものではないが、ポリウレタン、ポリスチレン、不飽和又は飽和脂肪酸のエステル(例えば、グリセリド)などを含む。例えば、適切な脂肪酸のエステルは、以下に制限されるものではないが、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、エレオステアリン酸、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸、アレウリチン酸、シェロール酸のようなエステルを含む。これらの脂肪酸のエステルは、得られるフィルムが安定した層に迅速に重合することを可能にする「乾性油」を形成する比較的複雑な組合せで使用される時にとりわけ有用であることが公知である。こうした乾性油は、それぞれ1つ、2つ、及び3つのエステル化された脂肪酸アシル残基を有するグリセロール主鎖を有するモノ−、ジ−、及び/又はトリ−グリセリドを含むことができる。例えば、使用することができる一部の適切な乾性油は、以下に制限されるものではないが、オリーブ油、アマニ油、ヒマシ油、キリ油、大豆油、及びシェラックを含む。これら及び他の保護コーティングは、
Fife他に付与された米国特許第6,674,635号明細書により詳細に説明されており、この特許は、全ての目的に対してその引用によりその全体が本明細書に組み込まれている。
【0046】
必要に応じて、この部分には、カーボン層(例えば、グラファイト)と銀層とをそれぞれ付加することができる。銀層は、例えば、コンデンサのための半田可能導体、接触層、及び/又は電荷コレクターとして機能することができ、カーボンコーティングは、銀コーティングの固体電解質との接触を制限することができる。こうしたコーティングは、固体電解質の一部又は全体を覆うことができる。
【0047】
コンデンサはまた、とりわけ表面装着用途に用いる時に終端を含むことができる。例えば、コンデンサは、コンデンサ要素のアノードリードが電気的に接続されるアノード終端と、コンデンサ要素のカソードが電気的に接続されるカソード終端とを含むことができる。導電性金属(例えば、銅、ニッケル、銀、ニッケル、亜鉛、錫、パラジウム、鉛、銅、アルミニウム、モリブデン、チタン、鉄、ジルコニウム、マグネシウム、及びそれらの合金)のようなあらゆる導電材料は、終端を形成するために用いることができる。とりわけ適切な導電性金属は、例えば、銅、銅合金(例えば、銅−ジルコニウム、銅−マグネシウム、銅−亜鉛、又は銅−鉄)、ニッケル、及びニッケル合金(例えば、ニッケル−鉄)を含む。終端の厚みは、コンデンサの厚みをできるだけ小さくするように一般的に選択される。例えば、終端の厚みは、約0.05から約1ミリメートル、一部の実施形態において約0.05から約0.5ミリメートル、かつ約0.07から約0.2ミリメートルの範囲とすることができる。一例示的導電材料は、Wieland(ドイツ国)から市販されている銅−鉄合金メタルプレートである。必要に応じて、回路基板に完成部分が装着可能であることを保証するために、当業技術で公知のように、終端の表面はニッケル、銀、金、錫などで電気メッキすることができる。1つの特定的な実施形態において、終端の両面は、それぞれニッケル及び銀フラッシュでメッキされ、装着面は、半田層でこれもメッキされる。
【0048】
図1を参照すると、コンデンサ要素33に電気的に接続するアノード終端62とカソード終端72とを含む電解コンデンサ30の一実施形態が示されている。コンデンサ要素33は、上面37と、下面39と、前面36と、後面38とを有する。カソード終端は、コンデンサ要素33のいずれの面とも電気的に接続することができるが、図示の実施形態でのカソード終端72は、下面39及び後面38に電気的に接触している。より具体的には、カソード終端72は、第2の構成要素74と実質的に直角に位置する第1の構成要素73を収容する。第1の構成要素73は、コンデンサ要素33の下面39と電気的に接触してそれとほぼ平行である。第2の構成要素74は、コンデンサ要素33の後面38と電気的に接触してそれとほぼ平行である。一体であるとして描かれているが、これらの部分は、代替的に、直接に又は付加的な導電性要素(例えば、金属)を通じて互いに接続した個別の断片とすることができることを理解すべきである。
【0049】
同様に、アノード終端62は、第2の構成要素64と実質的に直角に位置する第1の構成要素63を含む。第1の構成要素63は、コンデンサ要素33の下面39と電気的に接触し、かつそれと実質的に平行である。第2の構成要素64は、アノードリード16を担持する領域51を収容する。図示の実施形態において、リード16の表面接触と機械的安定性を更に高めるために、領域51は「U字形状」を有する。
【0050】
終端は、当業技術で公知のあらゆる技術を用いてコンデンサ要素に接続することができる。例えば、一実施形態において、カソード終端72とアノード終端62とを定めるリードフレームを提供することができる。電解コンデンサ要素33をリードフレームに取り付けるために、導電性接着剤をカソード終端72の表面に最初に付加することができる。導電性接着剤は、例えば、レジン組成物に含有された導電性金属粒子を含むことができる。金属粒子は、銀、銅、金、白金、ニッケル、亜鉛、ビスマスなどとすることができる。レジン組成物は、熱硬化性レジン(例えば、エポキシレジン)、硬化剤(例えば、酸無水物)、及びカプリング剤(例えば、シランカプリング剤)を含むことができる。適切な導電性接着剤は、
Osako他に付与された米国特許出願公開第2006/0038304号明細書に説明されており、この出願は全ての目的に対してその引用によりその全体が本明細書に組み込まれている。様々な技術のうちのいずれかを導電性接着剤をカソード終端72に付加するために使用することができる。例えば、印刷技術は、それらの実用的かつコスト低減の利点のために用いることができる。
【0051】
終端をカソードに取り付けるために様々な方法を一般的に用いることができる。例えば、一実施形態において、アノード終端62の第2の構成要素64とカソード終端72の第2の構成要素74は、
図1に示されている位置に最初に上方に曲げられる。その後、コンデンサ要素33は、カソード終端72上に配置され、その下面39が接着剤に接触し、アノードリード16が上のU字形状領域51によって受け取られるようになっている。必要に応じて、プラスチックパッド又はテープのような絶縁材料(図示せず)をコンデンサ要素33の下面39とアノード終端62の第1の構成要素63との間に配置することができ、アノード終端とカソード終端が絶縁される。
【0052】
アノードリード16は、次に、機械的接合、レーザ溶接、導電性接着剤などのような当業技術で公知のいずれかの技術を用いて領域51に電気的に接続することができる。例えば、アノードリード16は、アノード終端62にレーザを用いて溶接することができる。レーザは、誘導放出によって光子を放射することができるレーザ媒体を含む共振器とレーザ媒体の元素を励起するエネルギ源とを一般的に収容する。適切なレーザの1つの種類は、レーザ媒体がネオジム(Nd)でドープされたイットリウム・アルミニウム・ガーネット(YAG)から構成されるものである。励起粒子は、ネオジムイオンNd
3+である。エネルギ源は、連続レーザビームを放射するようにレーザ媒体に連続エネルギを供給することができ、又はパルスレーザビームを放射するようにエネルギ放出を提供することができる。アノード終端62にアノードリード16が電気的に接続した状態で、導電性接着剤を硬化処理することができる。例えば、ヒートプレスを熱及び圧力を印加するために使用することができ、電解コンデンサ要素33が接着剤によってカソード終端72に適切に接着することが保証される。
【0053】
コンデンサ要素が取り付けられた状態で、リードフレームは、樹脂ケーシング内部に封入され、このケーシングは、シリカ又はあらゆる他の公知の封入材料で次に充填することができる。ケースの幅及び長さは、意図された用途に基づいて変えることができる。適切なケーシングは、例えば、「A」、「B」、「C」、「D」、「E」、「F」、「G」、「H」、「J」、「K」、「L」、「M」、「N」、「P」、「R」、「S」、「T」、「V」、「W」、「Y」、「X」、又は「Z」ケース(AVX Corporation)を含むことができる。用いるケースサイズに関わらず、コンデンサ要素は、アノード終端及びカソード終端の少なくとも一部分が回路基板への装着のために露出するように封入される。例えば、
図1に示すように、アノード終端62の一部分とカソード終端72の一部分とが露出されるように、コンデンサ要素33がケース28内に封入される。
【0054】
本発明の結果として、コンデンサアセンブリは、高温環境に露出された場合であっても優れた電気的性能を示すことができる。例えば、コンデンサアセンブリは、100Hzの作動周波数で測定した約50オーム、一部の実施形態において約25オーム、一部の実施形態において約0.01から約10オーム、一部の実施形態において約0.05から約5オームの等価直列抵抗を有することができる。更に、1つの導体から誘電体を通って隣り合う導体に流れる電流を一般的に意味する漏れ電流は、比較的低レベルに維持することができる。例えば、本発明のコンデンサの正規化漏れ電流の数値は、一部の実施形態において約1μA/μF
*V未満、一部の実施形態において約0.5μA/μF
*V未満、一部の実施形態において約0.1μA/μF
*V未満であり、ここでμAは、マイクロアンペアであり、μF
*Vは、キャパシタンスと定格電圧との積である。本発明のコンデンサのこうしたESR及び正規化漏れ電流は、高温でかなりの時間にわたってエージングした後であっても維持することができる。例えば、それらの値は、約50℃から約250℃、一部の実施形態において約70℃から約225℃、一部の実施形態において約100℃から約225℃の範囲の温度(例えば、100℃、125℃、150℃、175℃、又は200℃)で約100時間よりも長く、一部の実施形態において約300時間から約3000時間、一部の実施形態において約400時間から約2500時間(例えば、500時間、600時間、700時間、800時間、900時間、1000時間、1100時間、1200時間、又は2000時間)にわたって維持することができる。
【0055】
コンデンサはまた、高いエネルギ密度を示すことができ、これは、コンデンサが高パルス用途に適切であることを可能にする。エネルギ密度は、式E=1/2
*CV
2に従って一般的に定められ、Cは、ファラッドでのキャパシタンスであり、Vは、ボルトでのコンデンサの作動電圧である。キャパシタンスは、例えば、120Hzの作動周波数及び25℃の温度でキャパシタンスメーター(例えば、「Kelvinリードを付した「Keithley 3330 Precision LCZ 」メーター、2ボルトバイアス及び1ボルト信号)を使用して測定することができる。例えば、コンデンサは、約2.0ジュール/立方センチメートル(J/cm
3)又はそれよりも大きく、一部の実施形態において約3.0J/cm
3、一部の実施形態において約4.0J/cm
3から10.0J/cm
3、一部の実施形態において4.5J/cm
3から約8.0J/cm
3のエネルギ密度を示すことができる。キャパシタンスは、同じく約1ミリファラッド/平方センチメートル(「mF/cm
2」)又はそれよりも大きく、一部の実施形態において約2mF/cm
2又はそれよりも大きく、一部の実施形態において約5から約50mF/cm
2、一部の実施形態において約8から約20mF/cm
2とすることができる。
【0056】
本発明は、以下の実施例を参照することによって更に良好に理解することができる。
【0057】
試験手順
キャパシタンス
キャパシタンスは、2.2ボルトDCのバイアス及び0.5ボルトピーク間の正弦波信号を用いてKelvinリードを付した「Keithley 3330 Precision LCZ」メーターを使用して測定された。
【0058】
等価直列抵抗(ESR)
等価直列抵抗は、2.2ボルトDCのバイアス及び0.5ボルトピーク間の正弦波信号を用いてKelvinリードを付した「Keithley 3330 Precision LCZ」メーターを使用して測定することができる。作動周波数は100kHz、温度は室温であった。
【0059】
漏れ電流
漏れ電流(「DCL」)は、室温かつ定格電圧で最低限60秒後での漏れ電流を測定するリーケージ試験セットを用いて測定された。
【0060】
サージ電流
サージ電流試験は、全ての目的に関してそれへの引用によって本明細書に全体として組み込まれている「固体タンタルコンデンサにおけるサージ(Surge in Solid Tantulam Capacitors)」という名称のJohn Gillによる論文に従って室温で実施された。特に、サージ試験は次図の回路を用いて行われた。
【0061】
試験シーケンスは、ほぼ以下の通りである。
(a)個々のコンデンサが、コンデンサが短絡した時の電圧まで充電される(定格電圧から開始した)。
(b)プローブがコンデンサ上に下される。スイッチングFETはこの段階ではオフであり、電流は流れない。
(c)FETがオンにされ、従って、急速瞬時ピークサージ電流が流れてコンデンサを充電することが可能とされる。ピークサージ電流は、この部分の〜2×定格電流に対応する。例えば、50ボルトの定格電圧を有するコンデンサは、約100アンペアのピークサージ電流を有することになる。
(d)電流は、トランジスタのソースログ内の抵抗(例えば、0.18オーム抵抗)によってモニタされ、その電流がこのキャパシタンスに基づく所定の時間の後で依然として低下していない場合、この部分は動的に拒否される。
(e)FETがオフにされて充電処理が停止される。
(f)コンデンサの短絡前の以前の電圧と電流が記録される。
【0062】
絶縁破壊電圧
絶縁破壊電圧試験は、室温で実施された。試験は、個々のコンデンサを0.01ミリアンペアで10キロオームを通して充電することによって行われた(充電勾配dU/dt=1)。印加電圧が10%を超えて低下した時に絶縁破壊電圧の値が記録された。
【実施例1】
【0063】
9,000μFV/gタンタル粉末が、アノードサンプルを形成するのに使用された。各アノードサンプルにタンタルワイヤが埋め込まれ、1800℃で焼結され、かつ5.3g/cm
3の密度までプレスされた。得られたペレットは、5.00×3.70×2.00mmのサイズを有していた。ペレットは、導電度2.9mSを有する水/エチレングリコール/リン酸電解質中で300Vまで45℃の温度で陽極酸化され、誘電体層が形成された。次に、導電性ポリマーコーティングが、アノードを固形分1.1%を有する分散ポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)(Clevios(登録商標)K、H.C.Starck)中に浸漬することによって形成された。被覆時に、この部分は、次に125℃で20分間乾燥させた。この処理は、6回反復された。その後、この部分は、固形分2%を有する分散ポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)中に浸漬され、125℃で20分間乾燥させた。次に、この部分は、グラファイト分散液中に浸漬されて乾燥させた。最後に、この部分は、銀分散液中に浸漬されて乾燥させた。完成部分は、典型的なアセンブリ技術によって仕上げられた。3.3μF/125Vコンデンサの複数の部分(1000)がこの方式で製造された。
【実施例2】
【0064】
9,000μFV/gタンタル粉末が、アノードサンプルを形成するのに使用された。各アノードサンプルにタンタルワイヤが埋め込まれ、1800℃で焼結され、かつ5.3g/cm
3の密度までプレスされた。得られたペレットは、5.00×3.70×2.00mmのサイズを有していた。ペレットは、導電度2.9mSを有する水/エチレングリコール/リン酸電解質中で300Vまで85℃の温度で陽極酸化され、誘電体層が形成された。次に、導電性ポリマーコーティング、グラファイトコーティング、銀コーティング、及びアセンブリ処理が、上述と同様な方式で形成された。3.3μF/125Vコンデンサの複数の部分(1000)がこの方式で製造された。
【0065】
次に、実施例1及び実施例2の完成部分は、電気的性能(すなわち、キャパシタンス(「CAP」)及び等価直列抵抗(「ESR」)及び漏れ電流(「DCL」))に対して試験された。結果の中央値は以下に示されている。
【0066】
(表)
【0067】
実施例1及び実施例2の完成部分は、絶縁破壊電圧に対しても試験された。この部分は、絶縁破壊電圧が1.3U
Rよりも高く、次に1.6U
Rよりも高かった(実施例1及び実施例2の場合には162.5Vよりも高かった)時に試験に合格した。結果は、以下に示されている。
【0068】
(表)
【0069】
実施例1の完成部分100個及び実施例2の完成部分100個が、サージ電流に対しても試験された。平均値の結果は、以下に示されている。
【0070】
(表)
【0071】
示されたように、85℃で陽極酸化されたアノードを含有する実施例2のコンデンサアセンブリは、45℃で陽極酸化されたアノードを含有する実施例1に用いたアセンブリよりもサージ電流の条件の下で安定性が低かった。
【0072】
本発明のこれら及び他の修正及び変形は、本発明の精神及び範囲から逸脱することなく当業者によって実施することができる。更に、様々な実施形態の態様は、全部又は一部の両方で入れ替えることができることを理解すべきである。更に、以上の説明は単に例証であり、添付の特許請求の範囲に更に説明される本発明を制限する意図はないことを当業者は認めるであろう。