【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の態様によると、液体中に沈んだ装置を支持構造に接続するためのテザーが設けられ、そのテザーは、主方向に延在し、テザーの少なくともテザー部は、前縁および後縁を有する外形を備え、各縁部は主方向に延在し、および少なくとも1つの張力支承部分は、テザーの主方向に延在する。さらに、テザー部は、液体中を、または液体に対してテザー部が移動する場合に、テザーの主方向に実質的に平行な回転軸またはねじれ軸回りに回転することにより液体の相対的な流れ方向に対して自己調整するように配置される。
【0007】
上述のように、テザーは、主方向において少なくとも1つの自己調整テザー部を備え、そのテザー部は、液体の流れに対する相対移動の間、テザーのその部分に作用する相対的な液体の流れ方向に対して調整するようになっている。したがって、テザーの少なくとも一部分は、特定のテザー部における相対的な局所流体力および他の物理的な条件によって、自己調整する、または自己調整しようとし、これは少なくとも特定のテザー部におけるテザーの作用を改善する。
【0008】
テザー部の自己調整は、抗力を好都合に低減し、かつ液体に対して動く間テザー部に作用する望ましくない揚力を低減する。より詳細には、望ましくない方法で横にテザーが曲がるような、揚力方向へテザーを向かわせることがあるテザー部への望ましくない揚力を低減、または回避することができる。例えばテザーが曲ると、動作中にテザーに作用する不安定な抗力を生じる場合があり、および/または例えば装置および支持構造の間の実質的に直線ラインでの適切な方法によって装置および支持構造の間の張力を支持するテザーの機能を低減する場合がある。したがって、テザー部は、より効率的な方法で作動し、それにより、支持される水中装置は、テザーに作用する抗力および揚力からの影響を受けることが少なくなる。例えば、テザー部は、完全なテザーの任意の短いまたは長い部分を構成し、その部分は、少なくとも部分的に主方向に延在する。テザー部はまた、実質的に完全なテザーを備えることができるか、またはテザー部は、主方向において規定の長さの個別のテザーセクションから形成されることができ、このセクションは、実質的に単一のユニットとして自己調整する、または自己調整しようとし、テザーは、1つのこのようなテザーセクション、または、主方向において連続して接続される複数のこのようなテザーセクションを備えることができる。
【0009】
テザーは、例えば液体に対して移動する水中装置を接続および支持するのに適しており、装置および液体間の相対移動方向は、時間によって変化、または移行する。例として、テザーは、液体の流れ方向に対して少なくとも部分的に横、または斜めの方向に少なくとも定期的に移動する水中装置を接続するために好都合に使用されることができる。このような水中装置は、例えば水中発電所の流れ駆動ビークルを備えることができ、それはテザーの範囲内において所望の軌道、典型的には適切な終わりのない軌道に沿って移動するように構成され、ビークルは、液体の流れを利用し、羽根に作用する流体力は、テザーの反作用力と合わさって液体の流速の少なくとも2倍、または4倍、または10倍、または20倍の相対的なビークル速度を生成する。したがって、流れ駆動ビークルは、より速い速度、または液体の流速よりも実質的に速い速度で進むことができる。
【0010】
テザーはまた、移動される、または液体に対して実質的に動かない、または動く状態に移動する、水中装置を接続するために好都合に使用することができ、装置は、船、または船舶などの移動する支持構造によってけん引される。さらに、テザーは、水中装置を接続および支持するために好都合に使用することができ、該装置は、流れにおける実質的に固定の水中の位置、または液体の流れを備える位置に取付け、または固定され、液体の流れ方向は、その方向を変更または交代することがあるか、または少なくとも時々変更または交代する。
【0011】
テザーは、テザーが使用中に装置および支持構造の間で延在する主方向である主方向を備える。テザー部の外形は、羽根輪郭に似た前縁および後縁を備える。前縁は、動作中に液体中を少なくとも部分的に調整された状態で移動する場合に、テザーの意図された前方向、または長手方向で定義されたテザー部の前方部を形成する。言い換えれば、前縁は、理論上の液体要素に初めに接触するテザー部の一部であり、この要素は、テザー部の2つの側面、または辺の任意の一方に沿って後縁に向かってテザー部に対して進む。後縁は、典型的にはテザー部の後方の縁であり、そこでは前縁によって分かれた相対的な液体の流れが、層流条件において、テザー部の対向する側面の外側を通過した後で再度合流することができる。前縁および後縁は、テザー部での経験、または非通常状態の下で動作している場合にかかわらず、テザー部に対してさらに定義されることができ、例えば後縁は、テザーの移動方向に関して前縁となる場合がある。
【0012】
少なくとも1つの張力支承部は、使用中に実質的に主方向にテザーに加えられた張力を持ち上げる、および支持するよう配置される。張力支承部は、例えばテザー部の外形の内部に配置された1、または複数の張力支承部材を備えることができる。張力支承部は、さらに外形の一部を形成することができる。また、少なくとも1つの張力支承部は、主方向に延在する1つの統合された部材から形成されることができるか、または張力支承部を形成する主方向において適当に接続された個別の張力部材を備える。
【0013】
張力支承部はまた、実質的にテザー部の主方向において互いに沿って延在する2、または複数の実質的に平行な部材を備えることができる。このような実質的に平行な各張力部材は、テザーの全長、またはテザー部を通り延在することができるか、または他の平行な張力部材に関して共同で、または独立して結合、または伸びることができる。さらに、実質的に平行な張力部材は、主方向と一致する法線方向を有する平面内において互いに関して異なる形状で配置されることができる。例えば、実質的に平行な張力部材は、テザー部の内部に広がることができ、1組の実質的に平行な張力部材の統合された張力支承特性は、張力支承部の得られた中央点を備えるか、または形成し、それは互いに関する相互構成に応じて平行な張力部材の組の外側に配置されることがある。例えば、少ない抗力のために、より薄く、かつより効率的なテザーを達成するために、張力部材は、テザーの前/後方向に広がることができる。張力部材のこのような構成は、曲げ弾性および弾性ねじれ特性の両方に関するテザーの屈曲特性が改善されることがあるという点でさらに好都合である。
【0014】
本発明の例示的な実施形態によるテザーの使用中、テザー部は、好都合に改善された方法でその側面に加えられる横の力に耐えるようさらに構成される。したがって、内部構造は、例えばテザーが周囲の液体からの高い圧力にさらされるような重負荷がかかる場合に、テザー部の外形が意図した形に実質的に保持されることが可能となるように、十分硬く、かつ支持部を備えることができる。例えば、様々な例示的な実施形態によると、テザー部の構造は、均質の適切な材料によって形成されることにより横の力を支持し、かつ耐えるように設計されるか、または外負荷支承シェル部材、またはその組み合わせを備える。同様な方法において、テザー部の前縁は、使用中に生じる重負荷、または高い圧力に耐えるように設計される。
【0015】
様々な例示的な実施形態によると、前縁、または前縁および周囲のおよび/または隣接する少なくとも部分的に前方向に向かう法線方向を有する外側部分は、統合された外側部分から形成されることができ、かつ例えば等しい、実質的に等しい、起伏のある、および/または連続的な、または不連続の外面をさらに有することができる。
【0016】
本発明の例示的な実施形態によると、回転軸は、主方向に実質的に垂直の後縁から前縁への前方向において、テザー部の圧力の流体力学的中心点より前に位置する。
【0017】
本発明のさらなる例示的な実施形態によると、張力支承部の得られた中心点は、前方向においてテザー部の圧力の流体力学的中心点より前に位置する。
【0018】
張力支承部の得られた中心点の位置は、テザー部の回転軸の位置を部分的に規定し、かつテザー部の得られた回転軸が主方向に実質的に垂直な、後縁から前縁への前方向において圧力の流体力学的中心点より前に位置する場合に、好都合に自己調整しようとすることが達成され、圧力の流体力学的中心点は、得られた流体力が合致/交差し、かつモーメントが作用しない点である。
【0019】
より詳細には、主引張荷重支承部の得られた中心点の位置によって部分的に与えられる、圧力の流体力学的中心点およびテザー部回転軸の間のモーメントアームが、流れ速度を有する液体中を装置が動くテザーの使用中に設けられることができ、このモーメントアームは、テザーの部分に作用する相対的な液体の流れ方向に関する対して、テザー部の主方向に実質的に平行な回転軸回りに自己調整モーメントをテザー部に引き起こす。したがって、流体力は、テザー部が相対的な液体の流れに対して調整されていない状況において、実質的に傾斜軸の周囲にテザー部を安定させるように作用する。
【0020】
上述の得られた中心点は、例えば張力支承部を形成する複数の張力部材の加重中心点としてさらに説明される。したがって、例えば張力支承部の得られた中心点は、複数の張力支承部材の幾何学的な中心点に位置するように制限されない。例えば、張力部材の主な役割は、典型的には張力支承部分の得られた中心点がテザーの前方部分に位置するように、テザーの前方部分に位置することである。
【0021】
例えば、本発明の様々な例示的な実施形態によると、使用中の張力支承部の得られた中心点は、テザー部の先端から3分の1、または先端から4分の1、または先端から5分の1、または先端から10分の1、または先端から20分の1に位置する。
【0022】
さらに、本発明の例示的な実施形態によると、テザー部は、前縁を備える前方部、および後縁を備える後方部を備え、前方部は、張力支承部を備える。したがって、テザー部は、テザー部を形成する2、またはそれ以上の部分に少なくとも部分的に分かれる。
【0023】
例えば、例示的な実施形態によると、後方部は、少なくとも部分的に前方部から分離され、かつテザーの前方向において後ろに配置され、後方部は、テザーが液体に対して移動する場合にテザーを液体の相対的な流れ方向に調整するよう配置されたフィンを形成する。フィンは、テザー部の自己調整能力をさらに向上させるために、または特定の機能を有するフィンを設けることができる特定のテザー部を特に制御するために好都合に設けられる。例えば、フィン、またはテザーに沿った複数のフィンは、所望のテザー部をより正確に制御するために好都合に利用されることができる。さらなる様々な例示的な実施形態によると、相対的な液体の流れ方向に対するテザーの過度の補償、またはさらなるねじれを達成するために、フィンは、テザー部に対して斜めの方向に傾くことができる。さらに例示的な実施形態によると、相対的な液体の流れに対する斜めの方向へのテザーのさらなるねじれまたは過度の補償を提供するために、テザーには、非対称の断面輪郭が設けられる。
【0024】
本発明の様々な例示的な実施形態によると、張力支承部は、合成繊維、炭素繊維、または鋼鉄、または他の適切な材料、および/またはそれらの組み合わせを備える少なくとも1つの張力部材を備えることができる。したがって、自己調整、高強度、コンパクト、かつ軽量のテザーを異なるタイプの張力支承部構造を用いて提供することができる。さらなる例示的な実施形態によると、テザー部は、テザー部の外形を形成する少なくとも1つのシェル部材を備え、シェル部材は、少なくとも1つのエラストマー材料、熱可塑性材料、熱硬化性材料、炭素繊維積層、ガラス繊維積層、複合材料、ポリウレタン、ポリウレタンエラストマー材料を備える材料、または他の適切な材料、および/またはそれらの組み合わせを備える。例えば、テザー部は、さらに少なくとも部分的に弾性とすることができる連続的な熱可塑性材料を備えることができる。あるいは、シェル部材は、繊維の外側層、または複合材、積層を備えることができ、内側領域を充填材料で充填することができる。
【0025】
例示的な実施形態によると、テザー部の外形の前縁は、水中翼と類似の方法で形成することができる。例えば、前縁は、少なくとも前縁の一部分において丸みを帯び、かつさらに1cm〜30cm、または2cm〜15cm、または2cm〜8cm、または3cm〜8cm、の間の断面の曲率半径を有することができる。曲率半径は、さらに断面に沿って変化することができる。
【0026】
さらに、テザー部の外形の後縁は、後方向を指す鋭い形を有することができる。したがって、外形は、羽根輪郭、または滴形状の断面輪郭、または羽根状構造を有する/形成することができる。したがって、例示的な実施形態によると、テザーの断面輪郭は、羽根輪郭に対応し、それは、液体の相対的な流れ方向に対して同じ有効厚さを有する非羽根輪郭断面と比較して抗力を低減することができる。さらに羽根輪郭において、張力支承部の同じ断面積を維持しながら、液体の相対的な流れ方向に対する有効厚さを減少することができ、これはさらに抗力を低減することができる。
【0027】
例示的な実施形態によると、テザー部の後縁はまたカットオフ後縁を備えることができる。したがって、テザー部の後縁の側面輪郭の前方向と反対方向への拡張が中断される。
【0028】
本発明の例示的な実施形態によると、テザーは、テザーの主方向に沿って連続して配置および/または接続されるように構成された複数のテザー部、またはセクションを備える。これは、テザーが個別のセグメントで扱われ、および移送されることができるという点で好都合である。特に、個別のテザーセグメントは、テザーを備えるシステムの製造、取り扱い、および取り付けを容易にし、様々な例示的な実施形態によるシステムは、完全なテザーの長さが1m〜500m、または20m〜300m、または30m〜200mのものを含むことができる。例えば、各テザーセクションは、主方向におけるそれぞれの各端部において、完全なテザーを形成するために複数のテザーセクションを連続して接続するための締め付け手段を備える。各個別のテザーセクションは、例えば主方向において1m〜100m、または5m〜40mの間の長さを有することができる。例えば、接続手段は、2つの接続されたまたは連続して配置されたテザーセクションの間の相対的な回転および/または屈曲移動を許容するように配置される。
【0029】
例示的な実施形態によると、テザーは、主方向に延在する装置端部を備えることができ、少なくとも1つのテザー部の翼弦長、すなわち前方向の長さは、装置に向かう方向、またはテザーの装置端部に向かう方向において増加する。したがって、移動する水中装置を固定、または不動の支持構造に固定するためのテザーにとって、液体の流れおよびテザー間の相対的な速度差が増加する方向において、テザーの自己調整機能は増加する。これは、抗力に関して大きな損失を生成するより大きな相対的な速度にさらされるテザーの領域においてテザーの自己調整能力が増加するという点で好都合である。
【0030】
あるいは、テザーの翼弦長は、テザーの支持構造端部の方向に増加し、これは、テザーの支持構造端部の自己調整能力を向上させる。これは、例えば支持構造スイベル装置近くのテザーの効率および動作を向上させる。
【0031】
さらなる例示的な実施形態によると、テザーは、主方向に延在する支持構造端部を備え、支持構造端部は、実質的に円形である。言い換えれば、支持構造に最も近く、かつ通常装置に近いテザー、上述した部分に対して遅い速度で移動する端部は、実質的に円形であるか、または実質的に円形断面輪郭が設けられている。したがって、自己調整上部および円形下部を備えるテザーが好都合に設けられる。あるいは、テザーの装置端部は、例えば製造を容易にするために円形とすることができる。
【0032】
さらに、例示的な実施形態によると、少なくとも部分的に主方向に沿ったテザーは、主方向に沿って延在する軸回りに少なくとも部分的にねじることができるように構成される。したがって、異なる局所条件および主方向に沿ったテザーの異なる部分における相対的な液体の流れ方向に応じて、テザーは、局所的に自己調整するためにねじることができ、これはさらに抗力損失を低減する。
【0033】
例示的な実施形態によると、装置は、電気エネルギーを生成するよう構成された少なくとも1つの移動ビークルを備え、テザーは、移動ビークルから支持構造へ生成された電気エネルギーを分配する手段をさらに備える。したがって、移動ビークルと組み合わさったテザーは、水中発電所システムを形成し、生成された電気エネルギーは、例えばテザーを通じて電気グリッドおよび/または制御システムへ分配することができる。特に、この組み合わせは、液体中を移動する際の抗力による少ない損失により、より高効率な流れ駆動発電所システムを改善することができる。
【0034】
装置が支持構造に接続、かつ支持される、水中条件におけるテザーの使用中、または動作中、テザーは、移動する接続された水中装置によって生成される高い張力に耐え、かつ支持するように要求される。例えば、例示的な実施形態によると、テザーは、10MN,6MN,4MN,2MN,1MN,100kN,10kN,または3.5kNまでの張力を生成する少なくとも1つの水中の移動ビークルを支持するよう構成される。
【0035】
さらに、テザーは、ある用途のために、水などの液体内において中性、または実質的に中性の浮力に好都合に構成される。テザーはまた液体内において、浮遊性、または重くすることができる。
【0036】
例示的な実施形態によると、テザー部は、巻く、または巻付けることができるように柔軟である。
【0037】
本発明の別の態様によると、電気エネルギーを生成する水中プラントが設けられ、水中プラントは、タービンが設けられた流れ駆動ビークルを備え、該ビークルは、上述したようなテザーによって支持構造に接続され、およびビークルには、流れ速度に対する相対的なビークル速度を生成するように構成された少なくとも1つの流れ駆動羽根が設けられ、相対的なビークル速度は、液体の流れ速度の少なくとも2倍、または4倍、または10倍である。
【0038】
動作中、流れ駆動羽根は、移動する液体の流れ方向に対して傾いており、周囲の移動する液体からの力にさらされる。これら力は、2つの直交成分として表すことができる:液体に対して羽根の進む方向に対して後向き、かつ平行である抗力成分、および液体に対して羽根の進む方向に直交し、かつ上向き、または支持構造から離れる向きの揚力成分である。したがって、動作中、揚力成分は、支持構造およびビークルの間の理論上のラインに対してわずかに前方に傾いている。揚力成分は、さらに2成分からなるように表すことができ、支持構造およびビークルの間の理論上のラインの方向に作用する第1成分、および理論上のラインと直交前向きに、すなわち地面に対するビークルの移動に関して前向きに作用する前方成分である。例えば、ビークルは、揚力成分の前方成分がシステムの得られた後向きの抗力成分よりも大きい場合、加速し、および前方揚力成分がシステムの得られた後向きの抗力成分に等しい場合、安定した速度で作動する。理論上のラインの方向揚力成分および抗力成分の得られた力の成分は、テザーおよび支持構造によって弱められる。
【0039】
本発明の他の目的、特徴、および利点は、以下の詳細な開示、添付の従属請求項、および図面から明らかになるだろう。
【0040】
本発明は、本発明の例示的な実施形態を示す添付図面を参照してより詳細に説明される。