(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記分類部は、前記類似度計算部によって算出された類似度に基づき、前記物品の種類毎の評価値を算出し、当該評価値が高い種類が前記分類対象となる物品の種類であると分類する、
ことを特徴とする請求項5に記載の物品分類装置。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本開示に係る物品分類装置、物品分類システム、物品分類方法及びプログラムの一実施形態について図面を参照しながら説明する。なお、以下に説明する実施形態は、特許請求の範囲に記載された本開示の内容を不当に限定するものではない。また、以下の実施形態で説明される構成の全てが、本開示の必須構成要件であるとは限らない。
【0015】
<第一実施形態>
(構成)
図1に示すように、本開示に係る第一実施形態の物品分類システム1は、混在する種類の異なる複数の物品を種別毎に分類するためのものであり、撮像部10と、物品分類装置20と、出力部30とを備えて構成され、それぞれLAN(Local Area Network)等のネットワークNWを介して接続されている。このとき、LANは無線であってもよいし、有線であってもよい。また、撮像部10と、物品分類装置20と、出力部30は一体に構成されていてもよい。
【0016】
撮像部10は、分類対象となる物品(以下、適宜、対象物と称する。)の撮像画像データを撮像するものであり、例えば、デジタルカメラやスマートフォン等の携帯端末におけるカメラ等からなる。この撮像部10は、撮像画像データを保存するためのメモリ(不図示)を有していることが好ましい。なお、撮像部10によって撮像された撮像画像データは、ネットワークを介して物品分類装置20や出力部30に、撮像と共に送信されてもよいし、一度、メモリに記録された後、選択的にまたは全てが送信されてもよい。また、メモリは、着脱自在な各種メモリカードのような記録媒体であってもよいし、内蔵されたHDD等の記憶媒体であってもよい。また、撮像部10による撮像画像データは、物品毎にそれぞれ所定の基準方向を中心として、当該基準方向における上下左右等の複数の異なる視点により撮像されることが好ましい。
【0017】
撮像部10は、撮像する対象物を載置するための不図示の台を備えており、この台に複数のカメラを配設し、前述の基準方向における上下左右等の複数の異なる視点から対象物を撮像するようにしてもよい。
【0018】
物品分類装置20は、大別すると、撮像画像取得部21と、記憶部22と、類似度計算部23と、分類部24と、を有して構成されている。
【0019】
撮像画像取得部21は、撮像部10によって撮像された対象物の撮像画像データを、ネットワークNWを介して取得する。この取得された撮像画像データは、例えば、不図示の制御部等によって、
図2に示すように、まず背景を消して黒く処理する前処理を行い、その後さらに、予め設定する閾値より画素の値が上回っていれば白に変換し、下回っていれば黒に変換する二値化処理が行われる。そして、二値化処理後の撮像画像データは、類似度計算部23に伝送され、後述する二次元画像データとの類似度の計算に用いられる。
【0020】
記憶部22は、HDDやSSD等によって構成されており、分類対象となる物品の種類毎に、各々複数の異なる視点による二次元画像データが予め記憶されたデータベースとして機能する。具体的には、
図3に示すように、それぞれ物品の種類(例えば、Aタイプ,Bタイプ,Cタイプ・・・)毎に、三次元画像データと、三次元画像データに対応した複数の異なる視点から投射された二次元画像データと、当該物品の寸法や重量及び縦横比データ等の仕様に関する情報からなる仕様書データと、から構成されるテーブルを有している。このテーブルにおいて、三次元画像データと対応する二次元画像データや仕様書データが各々紐付けられている。なお、ここでは、物品をA〜Cのタイプ別に表記しているが、物品の型番別や製品名別などに分類してもよく、この限りではない。また、二次元画像データは、予め記憶されることに限定されることはなく、例えば、必要に応じて、適宜、三次元画像データから展開するようにしてもよい。
【0021】
この二次元画像データは、物品の種類毎に、例えば、互換性を有するiges方式の3DCADデータからなる三次元画像データに基づくファイル(a.iges、b.iges、c.iges・・・)を変換して生成されたビットマップ方式等のデータファイル(a.001.bmp・・・、b.010.bmp・・・、c.100.bmp・・・)からなる。このとき、二次元画像データは、三次元画像データに対応して直交する二軸を基準として所定の回転角ずつ回転させ二次元平面に投射することで、複数の異なる視点による画像データとして生成される。これらの二次元画像データは、
図4に示すように二値化しておくことが好ましい。なお、二次元画像データは、ビットマップ方式に限らず、DXF方式等のベクタ形式の互換性を有するCADデータであってもよい。
【0022】
類似度計算部23は、撮像画像取得部21によって取得された撮像画像データと、記憶部22に記憶された複数の異なる視点による二次元画像データのそれぞれの類似度を計算する。この類似度の計算について、詳細は後述する。
【0023】
分類部24は、類似度計算部23によって算出された類似度に基づき、物品の種類毎の評価値を算出し、当該評価値の高い種類が、対象物の分類されるべき種類であると分類する。この評価値の算出、及び、分類の手法について、詳細は後述する。
【0024】
出力部30は、物品分類装置20(より具体的には、分類部24)が分類した結果を出力する。例えば、出力部30は、分類部24による分類結果を表示するモニタ等の表示装置や、タブレット端末、スマートフォン等の携帯端末によって構成されることが好ましい。これにより、作業者は、物品分類装置20による対象物の分類結果を、適宜、目視確認できる。また、出力部30は、表示装置に限定されず、例えば物品を物理的に仕分けするための駆動機構に接続されたインターフェースであってもよい。当該機構を備えた物品分類装置20であれば、作業者の手を煩わすことなく、分類部24の分類結果に基づき、自動で物品の仕分けを行うことができる。
【0025】
(分類の手法)
次に、物品分類装置20における対象物の分類の手法について説明する。
具体的に、類似度計算部23は、
図5に示すように、撮像画像取得部21による撮像画像データに対し、記憶部22に記憶された全ての二次元画像データを総当たりで比較する。なお、
図5において、撮像画像データとしては、撮像画像データファイルImg1を表記している。また、二次元画像データとしては、物品の種類(ここでは、Aタイプ、Bタイプ、Cタイプ・・・)毎にそれぞれ二次元画像データファイルa.001.bmp、a.010.bmp、a.100.bmp・・・,b.001.bmp、b.010.bmp、b.100.bmp・・・,c.001.bmp、c.010.bmp、c.100.bmp・・・、を表記している。ここで、後述の評価値をより正確に算出するために、例えば「*.010」(*はaからcのアルファベットのいずれか)のように「.」以降の識別子が同じデータファイルについて、物品の種類毎に同じ角度から投射された二次元データを含むようにすることが好ましい。
【0026】
ここで、類似度計算部23は、撮像画像データに対する、二次元画像データのそれぞれの類似する度合いを計算する。すなわち、形状が似ているか、及び、突起部、屈曲部、凹部、開口部等の特徴となる部位が一致するか等について、それぞれ二値化された撮像画像データと二次元画像データとの形状を比較検討(所謂、シェイプマッチング)し、その結果を類似度として算出する。このとき、撮像画像データ及び二次元画像データは、二値化されていることにより、これら画像データ同士の比較が容易となっている。なお、ここでは、類似度の計算に際し、撮像画像データに対する二次元画像データの類似度を計算する(すなわち、撮像画像データを基準として、二次元画像データのそれぞれとの類似度を計算する)場合について述べるが、本開示はこれに限ることはなく、類似度の計算に際し、二次元画像データに対する撮像画像データの類似度を計算する(すなわち、二次元画像データを基準に、撮像画像データとの類似度を計算する)ようにしてもよい。
【0027】
より具体的には、類似度計算部23は、シェイプマッチング技術を利用して、撮像画像取得部21により取得した対象物の撮像画像データファイルImg1と、記憶部22に記憶された各タイプの二次元画像データファイルa.001.bmp、a.010.bmp、a.100.bmp・・・、b.001.bmp、b.010.bmp、b.100.bmp・・・、c.001.bmp、c.010.bmp、c.100.bmp・・・との特徴点をそれぞれベクトル化する。そして、これら全てのベクトル同士のコサイン距離(コサイン類似度)を計算し、算出したコサイン距離(−1〜+1)に基づいて類似度(0〜1)を算出する。このとき、類似度は、例えば、コサイン距離に1を加算し、2で除算することにより算出する。また、類似度としては、「1」に近いほど類似度が高く(関連性が高い)、「0」に近いほど類似度が低い(関連性が低い)ものとする。
【0028】
図5においては、類似度計算部23による算出結果は、撮像画像データファイルImg1とAタイプの二次元画像データファイルa.001.bmpの類似度が「0.3」となっている。同様に、二次元画像データファイルa.010.bmpとの類似度が「0.3」、二次元画像データファイルa.100.bmpとの類似度が「0.1」となっている。また、Bタイプの二次元画像データファイルb.001.bmpとの類似度は「0.9」、二次元画像データファイルb.010.bmpとの類似度は「0.8」、二次元画像データファイルb.100.bmpとの類似度は「0.5」となっている。さらに、Cタイプの二次元画像データファイルc.001.bmpとの類似度は「0.6」、二次元画像データファイルc.010.bmpとの類似度は「0.6」、二次元画像データファイルc.100.bmpとの類似度は「0.3」となっている。
【0029】
分類部24は、類似度計算部23によって算出された類似度に基づき、物品の種類毎の評価値を算出し、当該評価値の高い種類を、対象物の分類されるべき種類であると分類する。例えば、分類部24は、類似度計算部23によって算出された類似度の高さに基づくランキングに応じてポイントを付与するようにしてもよい。
図5に示すような類似度の場合、Bタイプの二次元画像データファイルb.001.bmp(0.9)の類似度が最も高く、次いで、Bタイプの二次元画像データファイルb.010.bmpの類似度(0.8)、Cタイプの二次元画像データファイルc.001.bmp及びCタイプの二次元画像データファイルc.010.bmpの類似度(0.6)といった順にランキングされる。そして、このランキングに応じて、例えば、高い順に「10」、「7」、「5」・・・といったポイントを付与し、物品のタイプ毎にポイントを合計して評価値を算出するようになっている。そして、このように付与されたポイントを、タイプ(種類)毎にそれぞれ合計した値(この場合、Aタイプは「8」、Bタイプは「30」、Cタイプは「18」)が評価値として算出されることとなる。
【0030】
また、上記の手法に限られず、分類部24は、類似度計算部23により、物品の種類毎の類似度に基づいて算出されたスコアの合計から評価値を算出するようにしてもよい。このとき、分類部24は、類似度計算部23によって算出された類似度に応じてポイントを付与し、物品の種類毎に当該ポイントを合計することで評価値を算出するようにしてもよい。例えば、
図5に示すような類似度の場合、類似度に10を乗じた値をポイントと定義し、Aタイプの二次元画像データファイルa.001.bmpのポイントを「3」、二次元画像データファイルa.010.bmpのポイントを「3」、二次元画像データファイルa.100.bmpのポイントを「1」とする。また、Bタイプの二次元画像データファイルb.001.bmpのポイントを「9」、二次元画像データファイルb.010.bmpのポイントを「8」、二次元画像データファイルb.100.bmpのポイントを「5」とする。さらに、Cタイプの二次元画像データファイルc.001.bmpのポイントを「6」、二次元画像データファイルc.010.bmpのポイントを「6」、二次元画像データファイルc.100.bmpのポイントを「3」とする。そして、このように付与されたポイントを、タイプ(種類)毎にそれぞれ合計し、当該合計した値を評価値として算出するようにしてもよい。さらには、上記のように、類似度計算部23によって算出された類似度の高さに基づくランキングにおける所定の順位以内(例えば、上位10位以内)のものに一律に同じスコア(例えば。「1」)を付与する。そして、このように付与されたポイントを、タイプ(種類)毎にそれぞれ合計し、当該合計した値を評価値として算出するようにしてもよい。その他、例えば、類似度計算部23によって算出された類似度の高さに基づくランキングの所定の順位以内(例えば、上位10位以内)における、タイプ毎の類似度の平均値を評価値として算出するようにしてもよい。
【0031】
このようにして、分類部24は、算出した評価値に基づき、当該評価値の高い種類を、対象物の分類されるべき種類であるとして分類する。よって、
図5に示す場合において、分類部24は、撮像画像データファイルImg1の被写体である対象物の種別として、Bタイプが最も類似度が高く、関連性の高い種類であるとして分類する。
【0032】
(処理方法)
次に、物品分類装置20における対象物の分類手順について、
図6に示すフローチャートを用いて説明する。
【0033】
ステップS10において、撮像部10は、分類対象となる物品(対象物)を撮像する。ステップS11において、物品分類装置20の撮像画像取得部21は、撮像部10によって撮像された対象物の撮像画像データを取得する(撮像画像取得ステップ)。そして、この取得された撮像画像データは、物品分類装置20の制御部等によって二値化され、類似度計算部23へと送られる。
【0034】
ステップS12において、類似度計算部23は、記憶部22に予め記憶された物品の種類毎に各々複数の異なる視点による二次元画像データと、撮像画像取得部21によって取得された撮像画像データとの類似度を計算する(類似度計算ステップ)。
【0035】
ここで、類似度計算部23は、
図5に示すように、撮像画像取得部21による撮像画像データに対し、記憶部22に記憶された全ての二次元画像データを総当たりで比較する。このとき、撮像画像データと二次元画像データはそれぞれ二値化されており、これらをシェイプマッチングした結果を類似度として算出する。具体的に、類似度計算部23は、撮像画像取得部21により取得した対象物の撮像画像データと、記憶部22に記憶された全ての二次元画像データとの特徴点をそれぞれベクトル化し、これら全てのベクトル同士のコサイン距離を計算する。そして、算出したコサイン距離(−1〜+1)に基づいて類似度(0〜1)を算出する。類似度としては、「1」に近いほど類似度が高く(関連性が高い)、「0」に近いほど類似度が低く(関連性が低い)なる。
【0036】
ステップS13において、分類部24は、類似度計算部23によって算出された類似度の高さに基づいて、各二次元画像データのランキング付けを行う。すなわち、類似度が「1」に近い程ランキングが上位となり、「0」に近い程ランキングが下位となる。
【0037】
ステップS14において、分類部24は、ステップS13におけるランキングに応じてポイントを付与する。すなわち、ランキングの上位から順に「10」、「7」、「5」といったポイントを付与する。
【0038】
ステップS15において、分類部24は、物品の種類毎にステップS14にて付与されたポイントを合計することで評価値を算出する。そして、ステップS16において、分類部24は、ステップS15にて算出した評価値に基づき、当該評価値の高い種類が、対象物の分類されるべき種類であると分類する。例えば、
図5に示すような撮像画像データファイルImg1の場合、分類部24は、その種別として、Bタイプが最も類似度が高く、関連性の高い種類であると分類する。
【0039】
なお、本実施形態の分類処理方法は、これに限らず、例えば、ステップS13のランキング付けは行わず、ステップS14においては、類似度計算部23によって算出された類似度に応じてポイントを付与するようにしてもよい。また、ステップS14のポイント付与も行わず、ステップS12から直接ステップS15へと移行し、類似度計算部23により、物品の種類毎の類似度に基づいて算出されたスコアの合計から評価値を算出するようにしてもよい。
【0040】
(効果)
以上、説明したように、本実施形態の物品分類システム1では、対象物の撮像画像データに対する、記憶部22の全ての二次元画像データとの類似度を計算し、算出された類似度に基づき、類似度にラインキング付けする。そして、このランキングに応じて付与するポイントの合計が高いものを、対象物が分類されるべき種類であると分類する。かくして混在した複数種類の物品を容易かつ正確に分類することができる。
【0041】
なお、記憶部22には、
図3に示すように、物品の仕様書に基づく、重さデータ、長さデータ、縦横比データの少なくとも一つの情報を含む仕様書データとしての仕様書データファイルa.001.spc、b.001.spc、c.001.spc・・・が記憶されている。
【0042】
ここで、例えば、撮像部10の備える台に計量部を設けておき、物品を載せることでその重さを量るようにしてもよい。また、この台に寸法を測るためのスケールを設けておき、物品を載置した際に寸法を把握できるようにしてもよい。この場合、分類部24は、類似度計算部23によって算出された類似度に加えて、記憶部22の仕様書データに基づく、重さデータ、長さデータまたは縦横比データ等を用いて比較して分類を行うことで、対象物の種類をより正確に分類することができ、分類の正確性、信頼性を一段と向上させることができる。また、本実施形態において、類似度はコサイン距離に基づいて算出したが、他の方法を用いても良い。なお、記憶部22に記憶される重さデータ、長さデータ、縦横比データとしては、仕様書に基づくデータを用いてもよいし、別途測定した測定結果を用いてもよい。
【0043】
<第二実施形態>
上述した第一実施形態においては、撮像画像データとして、撮像画像データファイルImg1を適用し、これに対する二次元画像データの類似度を計算する場合について述べたが、本開示はこれに限ることはない。例えば、
図5との対応部分に同一符号を付した
図7に示すように、対象物の撮像画像データとして、撮像画像データファイルImg1に加え、当該対象物の異なる視点から投射された撮像画像データファイルImg2も適用し、これらに対する二次元画像データの類似度を計算するようにしてもよい。
【0044】
すなわち、撮像画像取得部21は、対象物毎に各々複数の異なる視点による撮像画像データ(撮像画像データファイルImg1と撮像画像データファイルImg2)を取得し、類似度計算部23は、二次元画像データに対する、これら複数の異なる視点による撮像画像データのそれぞれの類似度を計算する。そして、分類部24は類似度計算部23によって算出されたそれぞれの類似度に基づき、対象物を種類別に分類するようにしてもよい。
【0045】
この場合、類似度計算部23は、例えば、
図7に示すように、撮像画像取得部21による2つの撮像画像データ(撮像画像データファイルImg1及び撮像画像データファイルImg2)に対し、それぞれ記憶部22に記憶された全ての二次元画像データを総当たりで比較する。なお、ここでは、便宜上、1つの対象物における異なる2つの視点による撮像画像データを用いる場合について述べるが、本開示はこれに限らず、1つの対象物に対し、異なる3つ以上の視点から投射された撮像画像データを用いるようにしてもよい。
【0046】
ここで、類似度計算部23は、2つの撮像画像データに対する、二次元画像データのそれぞれの類似する度合いを計算する。例えば、
図7においては、類似度計算部23による算出結果は、撮像画像データファイルImg1とAタイプの二次元画像データファイルa.001.bmpの類似度が「0.2」、撮像画像データファイルImg2とAタイプの二次元画像データファイルa.001.bmpの類似度が「0.3」となっている。同様に、撮像画像データファイルImg1と二次元画像データファイルa.010.bmpとの類似度が「0.3」、撮像画像データファイルImg2と二次元画像データファイルa.010.bmpとの類似度が「0.1」となっている。さらに、撮像画像データファイルImg1と二次元画像データファイルa.100.bmpとの類似度が「0.1」、撮像画像データファイルImg2と二次元画像データファイルa.100.bmpとの類似度が「0.2」となっている。
【0047】
また、撮像画像データファイルImg1とBタイプの二次元画像データファイルb.001.bmpとの類似度は「0.9」、撮像画像データファイルImg2と二次元画像データファイルb.001.bmpとの類似度は「0.9」となっている。同様に、撮像画像データファイルImg1と二次元画像データファイルb.010.bmpとの類似度は「0.8」、撮像画像データファイルImg2と二次元画像データファイルb.010.bmpとの類似度は「0.8」となっている。さらに、撮像画像データファイルImg1と二次元画像データファイルb.100.bmpとの類似度は「0.6」、撮像画像データファイルImg2と二次元画像データファイルb.100.bmpとの類似度は「0.8」となっている。
【0048】
さらに、撮像画像データファイルImg1とCタイプの二次元画像データファイルc.001.bmpとの類似度は「0.5」、撮像画像データファイルImg2とCタイプの二次元画像データファイルc.001.bmpとの類似度は「0.6」となっている。同様に、撮像画像データファイルImg1と二次元画像データファイルc.010.bmpとの類似度は「0.4」、撮像画像データファイルImg2と二次元画像データファイルc.010.bmpとの類似度は「0.2」となっている。さらに、撮像画像データファイルImg1と二次元画像データファイルc.100.bmpとの類似度は「0.3」、撮像画像データファイルImg2と二次元画像データファイルc.100.bmpとの類似度は「0.3」となっている。
【0049】
そして、分類部24は、類似度計算部23によって算出された2つの撮像画像データ毎の類似度を合算した値に応じてポイントを付与し、物品の種類毎に当該ポイントを合計することで評価値を算出する。つまり、類似度が「1」と「1」を合算した「2」に近い程ポイントが高くなり、「0」に近い程ポイントが低くなる。なお、評価値を算出する手法についてはこれに限らず、第一実施形態にて説明した様々な手法にて算出することができる。
【0050】
例えば、
図7においては、Aタイプの二次元画像データファイルa.001.bmpのポイントが「3」、二次元画像データファイルa.010.bmpのポイントが「2」、二次元画像データファイルa.100.bmpのポイントが「1」となっている。また、Bタイプの二次元画像データファイルb.001.bmpのポイントが「9」、二次元画像データファイルb.010.bmpのポイントが「8」、二次元画像データファイルb.100.bmpのポイントが「7」となっている。さらに、Cタイプの二次元画像データファイルc.001.bmpのポイントが「5」、二次元画像データファイルc.010.bmpのポイントが「4」、二次元画像データファイルc.100.bmpのポイントが「4」となっている。そして、このように付与されたポイントを、タイプ(種類)毎にそれぞれ合計した値(この場合、Aタイプは「7」、Bタイプは「35」、Cタイプは「17」)が評価値として算出されることとなる。
【0051】
このようにして、分類部24は、算出した評価値に基づき、当該評価値の高い種類を、対象物の分類されるべき種類であるとして分類する。よって、
図7に示す場合において、分類部24は、異なる視点から投射された2つの撮像画像データファイルImg1及びImg2の被写体である対象物の種別として、Bタイプが最も類似度が高く、関連性の高い種類であるとして分類する。
【0052】
例えば、
図8に示すように、三角錐状をなすEタイプの物品と、円筒状をなすFタイプの物品において、ある視点(例えば、底面側)から投射された撮像画像データでは、同一の形状(この場合、円形状)をしている。しかしながら、これらEタイプの物品と、Fタイプの物品とにおける、前述したある視点とは異なる視点から投射された撮像画像データでは、前者が三角形状をなし、後者が矩形状をなし、全く異なった物品であることがわかる。
【0053】
このように、第二実施形態の物品分類システム1では、1つの対象物に対して、異なる複数(ここでは、2つ)の視点から投射された撮像画像データを用いて類似度を計算することで、当該撮像画像データが1つの場合と比較して、より正確な類似度を算出でき、これに基づいてポイントや評価値を計算できるため、分類の正確性や信頼性を一段と向上させることができる。
【0054】
<第三実施形態>
なお、上述した第一及び第二実施形態においては、撮像部10がデジタルカメラやスマートフォン等の携帯端末におけるカメラ等からなる場合について述べたが、本開示はこれに限ることはない。
【0055】
例えば、撮像部10のカメラとして、作業者が装着するウエアラブル装置を用いてもよい。この場合、作業者が対象物を任意の位置から視認しながら、適宜、撮像可能とすることで、撮像部10は、撮像する対象物を複数の異なる任意の視点から順次撮像することができる。
【0056】
従って、類似度計算部23は、撮像画像取得部21が複数の異なる任意の視点から投射された撮像画像データを取得する毎に類似度の計算を行い、分類部24は、当該類似度計算部23によって類似度が計算される毎に、算出された類似度に基づき評価値を算出して分類結果を更新することができる。つまり、この場合、撮像部10によって同一の対象物を複数の異なる任意の視点から撮像する都度、
図6に示す分類処理のルーチンを繰り返すことで、分類部24による分類結果を更新することができる。よって、対象物に対する類似度、ひいては分類の正確性、信頼性をより一層向上させることができる。
【0057】
<第四実施形態>
また、上述した第一乃至第三実施形態においては、類似度の計算において、シェイプマッチング手法を用いる場合について述べたが、本開示はこれに限ることはない。例えば、上述した類似度の計算におけるシェイプマッチング手法に、更に対象物の重さに関する情報を加味するようにしてもよい。具体的に、撮像部10の台において、載置する対象物の重量を測定可能とし、当該測定した重量が、記憶部22の仕様書データに基づく重さの情報と合致するか否かの判断を含めて類似度を計算し、対象物の分類を行うようにしてもよい。これより、外観上は同一の形状に見える物品であっても、対象物の重さの情報に基づき、内部形状や内部構造において異なった物品(例えば、中空状の物品や、肉厚の異なる物品)を正確に分類することができる。なお、記憶部22に記憶される重さデータとしては、仕様書に基づくデータを用いてもよいし、別途測定した測定結果を用いてもよい。
【0058】
また、例えば、上述した類似度の計算におけるシェイプマッチング手法に、更に対象物の寸法に関する情報を加味するようにしてもよい。具体的に、撮像部10の台において、載置する対象物の寸法を測定するためのスケールを設けておき、当該台に載置した対象物の絶対的な寸法を測定可能とする。そして、当該測定した寸法が、記憶部22の仕様書データに基づく長さの情報と合致するか否かの判断を含めて類似度を計算し、対象物の分類を行うようにしてもよい。
【0059】
さらに、例えば、上述した類似度の計算におけるシェイプマッチング手法に、更に対象物の縦横比に関する情報を加味するようにしてもよい。具体的に、撮像部10の台において、載置する対象物の寸法を測定するためのスケールを設けておき、当該台に載置した対象物の縦横比(レシオやアスペクト比等)を算出可能とする。そして、当該算出した縦横比が、記憶部22の仕様書データに基づく縦横比の情報と合致するか否かの判断を含めて類似度を計算し、対象物の分類を行うようにしてもよい。このように、撮像部10の台に対象物の寸法を測定するためのスケールを設けておき、仕様書データに基づく長さの情報や、縦横比の情報を用いることで、外観上は同一の形状に見える物品であっても、対象物の長さの情報に基づき、寸法の異なる物品をも正確に分類することができる。さらに加えて、仕様書データに基づく縦横比の情報を用いることで、対象物が等方的な収縮度を持つような物品(セラミックや粉末冶金等の焼結体やモールド部品等)で絶対寸法が多少変化している場合であっても正確に分類することができる。なお、記憶部22に記憶される長さデータ、縦横比データとしては、仕様書に基づくデータを用いてもよいし、別途測定した測定結果を用いてもよい。
【0060】
<プログラム>
なお、本実施形態では、主に、類似度に基づき、分類対象の物品と、その種類との関連性に鑑み、対象物に対して、類似度が高い種類がどれであるかを分類する物品分類システム1の構成と動作について説明したが、これに限らず、各構成要素を備え、記憶部11に予め記憶された物品の種類毎に各々複数の異なる視点による二次元画像データと、撮像部10によって撮像された撮像画像データとの類似度に基づき、対象物と物品の種類との関連性に鑑み、対象物に対して類似度が高い種類がどれであるかを計算するためのプログラムとして構成されてもよい。
【0061】
また、物品分類システム1を構成する各機能を実現するためのプログラムをコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することによって実現してもよい。
【0062】
具体的には、当該プログラムは、分類対象となる物品の撮像画像データを取得する撮像画像取得ステップと、記憶部22に予め記憶された物品の種類毎に各々複数の異なる視点による二次元画像データと、撮像画像データとの類似度を計算する類似度計算ステップと、類似度に基づいて物品を種類別に分類する分類ステップと、をコンピュータによって実現するためのプログラムである。
【0063】
さらに、ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。また、「コンピュータで読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD−ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。
【0064】
さらに「コンピュータで読み取り可能な記録媒体」とは、有線または無線LANやインターネット等のネットワーク、または電話回線等の通信回線を介してプログラムを送信する場合の通信線のように、短期間で動的にプログラムを保持するもの、その場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリのように、一定時間プログラムを保持しているものも含んでもよい。また、上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであってもよく、さらに前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるものであってもよい。