(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記発光素子から前記中心軸が延びている方向に所定の距離だけ離れた地点における光の光度は、前記発光素子から前記中心軸に直交する方向に前記距離だけ離れた地点における光の光度よりも小さい
請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の発光モジュール。
【背景技術】
【0002】
液晶ディスプレーをバックライティングするための発光モジュールや面照明装置に使われる面照明用発光モジュールは一般に回路基板上に発光素子を実装し、前記発光素子から放出される光を広い角度で分散するレンズを含む。前記レンズを用いて発光素子から放出された光を均等に分散することにより、個数の少ない発光素子で広い領域を均一に照射することができる。
【0003】
図1a及び
図1bは従来技術による発光モジュール及びレンズを説明するための概略的な断面図及び斜視図である。
【0004】
図1a及び
図1bを参照すると、発光モジュールは回路基板100、発光素子200及びレンズ300を含む。回路基板100は、発光素子200に電力を供給するための回路が形成されたプリント回路基板である。
【0005】
前記発光素子200は一般に、発光ダイオードチップ210、発光ダイオードチップ210を覆うモールディング部230及びパッケージ基板250を含む。前記モールディング部230は、発光ダイオードチップ210で放出された光を波長変換させる蛍光体を含み、レンズの形象を有してもよい。パッケージ基板250は、発光ダイオードチップ210を実装するためのリセスを有してもよい。前記発光素子200は、回路基板100に電気的に繋がれる。
【0006】
一方、前記レンズ300は下部面310及び上面350を含み、さらにフランジ370及び橋部390を含んでもよい。橋部等310が回路基板100上に附着されることにより、レンズ300が発光素子200の上部に配置される。
図1bで示されるように、橋部等310は通常3箇所で構成され、正三角形の頂点等に配置される。
【0007】
前記レンズ300は発光素子200から光が入射される入射面330と、入射された光が出射される出射面350を有する。入射面330はレンズ300の下部面310に形成された砲弾型凹部320の内面である。前記凹部320が発光素子200上部に配置されることにより、発光素子200から放出された光が入射面330を通じてレンズ300の内部に入射される。出射面350はレンズ300の内に入射された光を広い指向角に出射させる。
【0008】
従来技術による発光モジュールは発光素子200から放出された光をレンズ300を通じて分散させることにより、広い面積にかけて均一な光を具現することができる。しかし、回路基板100上に実装される発光素子200がパッケージ基板250を採択するため、発光素子200の大きさが相対的に大きい。これによって、レンズ300の入射面330を形成するための凹部320の入口及び高さも相対的に大きくなり、その結果、レンズ300をスリム化しにくい。さらに、発光素子200から放出される光の指向角が相対的に狭いため、レンズ300を通じて光を分散させるのに限界がある。
【0009】
さらに、発光素子200がレンズ300の下部面310の下に位置するので、発光素子200から放出された光の一部はレンズ300の内部に入射できずにレンズ300の下部面
の下で損失されやすい。
【0010】
本背景技術欄に開示された前記情報は、本発明の背景技術に対する理解を高めるためのものであるだけで、それに応じて、これは、従来技術の一部を形成していない、または通常の技術者に従来技術の示唆を形成していない情報を含む。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【
図1a】従来の技術に係る発光モジュールを説明するための断面図である。
【
図1b】従来の技術に係る発光モジュールに採用されたレンズの斜視図である。
【
図2a】本発明の一実施例に係る発光モジュールを説明するための断面図である。
【
図2b】本発明の一実施例に係る発光モジュールに採用されたレンズの斜視図である。
【
図2c】本発明の一実施例に係るレンズの凹部形状を説明するための概略図である。
【
図2d】本発明の一実施例に係る発光モジュールに採用されたレンズの部分拡大断面図である。
【
図3】レンズの様々な変形例を説明するための断面図等である。
【
図4】レンズの他の変形例を説明するための断面図である。
【
図5】レンズの他の変形例を説明するための断面図である。
【
図6】本発明の一実施例に係る発光素子を説明するための概略的な断面図である。
【
図7a】本発明の一実施例に係る発光素子に使用されることができる発光ダイオードチップの製造方法を説明するための図面等として、各図面において、aは平面図を、bは切取り線A―Aに沿ってとられた断面図を示す。
【
図7b】本発明の一実施例に係る発光素子に使用されることができる発光ダイオードチップの製造方法を説明するための図面等として、各図面において、aは平面図を、bは切取り線A―Aに沿ってとられた断面図を示す。
【
図8a】本発明の一実施例に係る発光素子に使用されることができる発光ダイオードチップの製造方法を説明するための図面等として、各図面において、aは平面図を、bは切取り線A―Aに沿ってとられた断面図を示す。
【
図8b】本発明の一実施例に係る発光素子に使用されることができる発光ダイオードチップの製造方法を説明するための図面等として、各図面において、aは平面図を、bは切取り線A―Aに沿ってとられた断面図を示す。
【
図9a】本発明の一実施例に係る発光素子に使用されることができる発光ダイオードチップの製造方法を説明するための図面等として、各図面において、aは平面図を、bは切取り線A―Aに沿ってとられた断面図を示す。
【
図9b】本発明の一実施例に係る発光素子に使用されることができる発光ダイオードチップの製造方法を説明するための図面等として、各図面において、aは平面図を、bは切取り線A―Aに沿ってとられた断面図を示す。
【
図10a】本発明の一実施例に係る発光素子に使用されることができる発光ダイオードチップの製造方法を説明するための図面等として、各図面において、aは平面図を、bは切取り線A―Aに沿ってとられた断面図を示す。
【
図10b】本発明の一実施例に係る発光素子に使用されることができる発光ダイオードチップの製造方法を説明するための図面等として、各図面において、aは平面図を、bは切取り線A―Aに沿ってとられた断面図を示す。
【
図11a】本発明の一実施例に係る発光素子に使用されることができる発光ダイオードチップの製造方法を説明するための図面等として、各図面において、aは平面図を、bは切取り線A―Aに沿ってとられた断面図を示す。
【
図11b】本発明の一実施例に係る発光素子に使用されることができる発光ダイオードチップの製造方法を説明するための図面等として、各図面において、aは平面図を、bは切取り線A―Aに沿ってとられた断面図を示す。
【
図12】本発明の一実施例に係る発光素子に使用されることができる発光ダイオードチップの製造方法を説明するための図面等として、各図面において、aは平面図を、bは切取り線A―Aに沿ってとられた断面図を示す。
【
図13】従来の発光ダイオードパッケージ200および本発明の一実施例のコンフォーマルコーティング層を有するフリップチップ型発光ダイオードチップの指向分布をそれぞれaおよびbに示したグラフである。
【
図14】従来の発光ダイオードパッケージ200を使用した発光モジュールと、本発明の一実施例のコンフォーマルコーティング層を有するフリップチップ型発光ダイオードチップを使用した発光モジュールの指向分布をそれぞれaおよびbに示したグラフである。
【
図15a】レンズの下部面の斜面の様々な傾斜に沿った光出射方向を説明するための概略図である。
【
図15b】レンズの下部面の斜面の様々な傾斜に沿った光出射方向を説明するための概略図である。
【
図15c】レンズの下部面の斜面の様々な傾斜に沿った光出射方向を説明するための概略図である。
【
図16a】レンズの下部面の斜面の様々な傾斜に係る光出射角を示したグラフである。
【
図16b】レンズの下部面の斜面の様々な傾斜に係る光出射角を示したグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0018】
添付の図面等は、本発明のより良い理解を提供するために含まれており、本明細書に含まれ、本明細書の一部を構成し、本発明の実施例等を図示し、そして、詳細な説明と共に本発明の原理を説明する役割をする。
【0019】
本発明は、以下、本発明の実施例等が示される添付図面を参照して、より完全に説明される。しかし、本発明は、多くの異なる形態に具体化されることができ、本明細書に示された実施例に限定されると解釈されてはならない。むしろ、これらの実施例は、これらの開示を徹底するように提供され、本発明の範囲を当該技術における通常の技術者に完全に伝える。図面では、層、領域のサイズおよび相対サイズは、明確にするため誇張されてもいい。図面において、同様の番号は同様の要素を示す。
【0020】
要素または層が異なる要素または層「上に」あるか、またはこれに「接続されている」と言及される場合、それは他の要素または層上に直接あるか、または、これに直接接続することができ、または、介在要素または層が存在することができるという点が理解される。対照的に、要素が他の要素または層「上に直接」あるか、または「直接接続されている」と言及される場合、介在要素または層が存在していない。本開示の目的のために、「X、Y、およびZのうち、少なくとも一つ」は、Xのみ、Yのみ、Zのみで、または、2つ以上の項目等X、Y、およびZの任意の組み合わせ(例えば、XYZ、XYY、YZ、ZZ)と解釈されることがある点を理解されるだろう。
【0021】
「底」、「下」、「下部」、「上」、「上部」などの空間的な相対用語は、本明細書で説明の容易性のために図面に例示されたような要素または特徴の関係を他の要素(等)または特徴(等)に説明するために使用することができる。空間的な相対用語は、図面に図示された配向に加えて使用または動作において、デバイスの異なる配向を網羅するように意図される点が理解されるだろう。たとえば、図面内のデバイスが反転されると、この時、他の要素または特徴等「下」または「底」と説明される要素は、他の要素または特徴等「上」に配向される。したがって、代表的な用語「下」は、上および下の配向の両方を含むことができる。デバイスは、(回転された90度または他の配向に)他の方法で配向され、本明細書に使用される空間に関する技術語は、適切に解釈されることができる。
【0022】
図2aは、本発明の一実施例に係る発光モジュールを説明するための断面図であり、
図2bは、前記発光モジュールのレンズ300aの斜視図であり、
図2cは、レンズ300aの凹部320を説明するための概略図であり、
図2dは、レンズ300aの下部面310を説明するための部分拡大断面図である。
【0023】
まず、
図2aを参照すると、発光モジュールは、回路基板100a、発光素子200a、レンズ300aを含む。さらに、前記発光モジュールは、反射シート110を含んでもいい。
【0024】
回路基板100aは、回路パターンが形成されたプリント回路基板である。ここで、回路基板100a上に1つの発光素子200aが実装されたもので示したが、回路基板100a上に複数の発光素子200aが整列されることがあり、各発光素子200aの上部にレンズ300aが配置されることがある。
【0025】
発光素子200aは、従来の発光ダイオードパッケージとは異なり、発光ダイオードチップを実装するためのチップ実装部材を持たず、ボンディングワイヤを使用せずに直接、回路基板100a上にフリップボンディングによって実装される。すなわち、前記回路基板100aが発光ダイオードチップを実装するためのチップ実装部材の機能を行う。ボンディングワイヤを使用しないので、ワイヤを保護するためのモールディング部を必要としない。本発明の実施例等に係る発光素子200aについては、
図6を参照して、後部で詳細に説明する。
【0026】
前記反射シート110は、レンズ300aと回路基板100aとの間に位置する。反射シート110は、可視領域の広い波長範囲の光を反射させるように反射率の高い白色反射物質がコーティングされることができる。反射シート110は、回路基板100aの側に進む光をレンズ300aの内部に反射させる。
【0027】
レンズ300aは、下部面310と上面330を含み、さらにフランジ370および橋部等390を含んでもいい。前記下部面310は、凹部320、前記凹部320を囲む平らな面310a及び前記平らな面310aを囲む斜面310bを含む。
【0028】
前記凹部320は、発光素子200aから光がレンズ300aの内部に入射される入射面330を定義する。つまり、前記入射面330は、凹部320の内面である。入射面330は、側面330aと上面330bを含む。前記凹部320は、入口から上にいくほど細くなる形状を有する。前記側面330aは、入口から上面330bまで一定の傾きを有する斜面であることがあり、これとは異なって入口から上面330bまでの傾きが減少する斜面であることがある。すなわち、
図2cに示されるように、側面330aは、垂直断面図で直線または上に向かって凸面曲線である。
【0029】
発光素子200aは、実質的に凹部320の内部に配置される。このために、凹部320の入口幅w1は、発光素子200aの幅wよりも大きい。一方、凹部320の入口幅w1は、発光素子200aの幅wの2倍以下である。本発明の実施例等において、発光素子200aは、従来の発光素子200に比べて相対的に小さいサイズを有するため、発光素子200aとレンズ300aを精密に整列させる必要がある。したがって、凹部320の入口幅w1を発光素子200aの幅wの2倍以下とすることにより、レンズ300aと発光素子200aの誤整列を防止することができる。さらに、発光素子200aと入射面330aとの間が近づき、光が外部に出ることを減少させる効果もある。特に、前記凹部320の入口幅は3mm以下、または2mm以下であることがある。発光素子200aが凹部320の内に位置するため、発光素子200aから放出された光のうち、大部分がレンズ300aに投射されることができ、これにより、レンズ300aの下部面310の下で光が失われることを減少させることができる。
【0030】
一方、前記入射面330の上面330bは、平らな形状を有する。上面330bの幅w2は、入口幅w1よりも小さい、さらに、発光素子200aの幅wよりも小さい。凹部320の入口中心から上面330bの縁を連結する直線と中心軸との角度αが、少なくとも3度以上、好ましくは6度以上になるように、上面330bの幅w2が決定されてもいい。発光素子200aから出射される光のうち、+15度〜−15度の範囲の指向角を有する
光が、少なくとも前記上面330bに入射されるようにして光の分散性を向上させることができる。
【0031】
前記上面330bによって、発光素子200aとレンズ300aの中心軸が精密に整列されていない際、レンズ300aの外部に出射される光の指向分布に大きな変化が発生することが防止される。
【0032】
一方、前記凹部320の高さHは、発光素子200aの指向角、レンズ300aの上面350の形状、希望の光指向分布等に応じて調節することができる。ただし、本実施例において、前記凹部320の高さHは、凹部320の入口幅w1の減少に応じて、従来技術によるレンズに比べて相対的に小さい値を有することができる。特に、凹部320の高さHは、フランジ370の厚さよりも小さいことがある。
【0033】
再度、
図2aを参照すると、レンズ300aの上面350は、レンズ300aの内部に入射された光を広い指向分布を持つように分散させる形状を有する。例えば、前記レンズ300aの上面350は、中心軸の近くに位置する凹部350aと、前記凹部から続く凸面350bを有することができる。前記凹部350aは、レンズ300aの中心軸付近に進む光を外側に分散させ、前記凸面350bは、レンズ300aの中心軸外側に出射される光量を増加させる。
【0034】
一方、前記フランジ370は、上面350と下部面310を連結し、レンズの外形サイズを限定する。フランジ370の側面と下部面310に凹凸パターンが形成される。一方、前記レンズ300aの橋部等390が回路基板100aに結合され、レンズ300aを固定する。橋部等390のそれぞれの先端が、例えば接着剤によって回路基板100a上に接着することができ、または回路基板100aに形成されたホールに挟まれることができる。
【0035】
一方、
図2bに示されるように、橋部等390は、4つで構成される。しかし、橋部等390は、従来のように3つで構成されてもいい。前記橋部等390は、
図2dに示されるように、斜面310bに形成される。
【0036】
図2a及び
図2dを参照すると、レンズ300aの下部面310は、凹部320を囲む平らな面310aと、平らな面310aを囲む斜面310bを含む。平らな面310aは、回路基板100aまたは反射シート110に密着し、したがって、レンズ300aの下部面で光の損失を防止することができる。
図2dにおいて、レンズ300aの半径をd/2に、入射面330aから斜面310bまでの平らな面310aの長さをb0に、斜面310bの放射長さをbXに示した。
【0037】
一方、斜面310bは、前記平らな面310aに傾斜角βを有し、上に傾いている。斜面310bは、レンズ300aの側面、例えばフランジ370の側面まで続く。したがって、レンズ300aの側面は、平らな面310aからの高さHで上部に位置する。前記斜面310bの傾斜角βは、10度未満であることが好ましい。これについては、
図15及び
図16を参照して、後部で詳細に説明する。斜面310bを使用することにより、レンズ300aの内部で全反射によって失われる光を減少させることができ、光を広い指向分布に分散させることができる。
【0038】
図3は、レンズの様々な変形例を説明するための断面図である。ここでは、
図1の凹部320の様々な変形例を説明する。
【0039】
図3aにおいて、
図1で説明した上面330bの中、レンズ300aの中心軸付近の一部が下に向かって凸面を形成する。この凸面によって中心軸の近くに入射される光を1次的に制御することができる。
【0040】
図3bは、
図3aと類似であるが、
図3aの上面の中心軸において垂直である面が上に向かってぷっくりと形成されたことが相違する。上面が上に向かって凸面と、下に向かって凸面が混在しており、発光素子とレンズの整列誤差による光指向分布の変化を緩和することができる。
【0041】
図3cにおいて、
図1で説明した上面(330b)の中心軸付近の一部が上に向かって凸面を形成する。この凸面によって中心軸の近くに入射される光をより分散させることができる。
【0042】
図3dは、
図3cと類似であるが、
図3cの上面の中心軸に垂直な面が下にぶっくりと形成されたことが相異する。上面が上に向かって凸面と、下に向かって凸面が混在しており、発光素子とレンズの整列誤差による光指向分布の変化を緩和することができる。
【0043】
図4は、本発明の実施例による他のレンズの変形例を説明するための断面図である。
【0044】
図4を参照すると、上面330bに光散乱パターン330cが形成されている。前記光散乱パターン330cは、凹凸パターンで形成されることができる。
【0045】
一般に、レンズの中心軸付近に比較的に多くの光束が集中する。さらに、本発明の実施例は、上面330bが中心軸に垂直な面なので、中心軸付近で光束がより集中される。したがって、前記上面330bに光散乱パターン330cを形成することにより、中心軸cの近くの光束を分散させることができる。したがって、発光素子200aの中心軸とレンズ300aの中心軸が整列されずにずれても、これらの非整列による光の指向分布への影響を減らすことができる。これにより、発光素子200aとレンズ300aとの整列誤差の許容範囲が増加される。
【0046】
図5は、本発明の他のレンズの変形例を説明するための断面図である。
【0047】
図5を参照すると、本実施例に係るレンズ400aは、
図2a〜
図2dを参照して説明したレンズ300aと概ね類似であるが、上面450の形状が相異し、さらに、橋部等490の位置が相異する。すなわち、
図2aの凹部350aの代わりに、比較的に平らな面450aがレンズ400aの中心軸の近くに配置され、凸面450bが平らな面450aから外側に向かって続いている。一方、橋部等490がレンズ400aの側面の近くに配置される。
【0048】
レンズの形状は、所望の光の指向分布などを考慮して多様に変形することができる。
【0049】
図6は、本発明の実施例に係る発光素子200aを説明するための概略的な断面図である。
【0050】
図6を参照すると、前記発光素子200aは、発光ダイオードチップ210および波長変換層240を含む。前記発光ダイオードチップ210は、基板211および半導体積層体213を含み、さらに、電極パッド215a、215bを含むことができる。
【0051】
前記発光ダイオードチップ210は、フリップチップとして電極パッド215a、215bがチップの下部に位置する。発光ダイオードチップ210の幅(w)は約0.7〜1.5mmの範囲内であってもいい。
【0052】
基板211は、半導体層を成長させるための成長基板であっても良く、例えば、サファイア基板または窒化ガリウム基板であってもいい。特に、前記基板211がサファイア基板である場合には、半導体積層体213、サファイア基板211、波長変換層240に屈折率が徐々に減少し、光抽出効率が向上されることができる。特定の実施例において、前記基板211は、省略されることができる。
【0053】
半導体積層体213は、窒化ガリウム系の化合物半導体で形成され、紫外線または青色系の光を放出することができる。
【0054】
発光ダイオードチップ210は、回路基板100a上に直接実装される。発光ダイオードチップ210は、ボンディングワイヤを使用することなく、フリップボンディングされて直接、回路基板100a上のプリント回路に連結されている。本発明は、発光ダイオードチップ210を前記回路基板100a上にボンディングする際、ワイヤを使用しないので、ワイヤを保護するためのモールディング部を必要とせず、ボンディングパッドを露出するために波長変換層240の一部を除去する必要もない。したがって、フリップチップ型発光ダイオードチップ210を採用することにより、ボンディングワイヤを使用する発光ダイオードチップを使用することに比べ、色ばらつきや輝度斑現象を除去し、モジュール
の製造工程を簡略化することができる。
【0055】
本発明の一実施例に係るフリップチップ型発光ダイオードチップについて
図7図12を参照して、後部で詳細に説明する。
【0056】
一方、波長変換層240は、発光ダイオードチップ210を覆う。図示のように、コンフォーマルコーティングされた波長変換層240、例えば蛍光体層が発光ダイオードチップ210上に形成されることができ、発光ダイオードチップ210から放出された光を波長変換することができる。波長変換層240は、発光ダイオードチップ210にコーティングされ、発光ダイオードチップ210の上面および側面を覆うことができる。特定の実施例において、波長変換層240は、発光ダイオードチップ210の上面のみを覆うこともできる。発光ダイオードチップ210から放出された光と波長変換層240を利用して、様々な色の光を実現することができ、特に白色光のような混合光を実現することができる。
【0057】
本実施例において、コンフォーマルコーティングされた波長変換層240は、発光ダイオードチップ210上にあらかじめ形成されて発光ダイオードチップ210と一緒に回路基板100a上に実装されることができる。
【0058】
以下では、発光ダイオードチップ210の理解に役立つように、その製造方法を説明する。
【0059】
図7図11は、本発明の一実施例に係るフリップチップ型発光ダイオードチップの製造方法を説明するための図面等として、各図面において、aは平面図を、bは切取線A‐Aに沿って取られた断面図である。
【0060】
まず、
図7を参照すると、成長基板21上に第1導電型半導体層23が形成され、第1導電型半導体層23上に互いに離隔した複数のメサ(mesa)(M)が形成される。複数
のメサ(M)は、それぞれ活性層25及び第2導電型半導体層27を含む。活性層25が第1導電型半導体層23と第2導電型半導体層27との間に位置する。一方、複数のメサ(M)上にそれぞれ反射電極30が位置する。
【0061】
複数のメサ(M)は、成長基板21上に第1導電型半導体層23、活性層25及び第2導電型半導体層27を含むエピタキシャル層を有機金属化学気相成長法などを利用して成長させた後、第1導電型半導体層23が露出するように第2導電型半導体層27および活性層25をパターニングすることにより、形成することができる。複数のメサ(M)の側面は、フォトレジストリフローのような技術を使用することにより、傾斜するように形成されることができる。メサ(M)側の傾斜プロファイルは、活性層25で生成された光の抽出効率を向上させる。
【0062】
複数のメサ(M)は、図示したように、一側方向に互いに平行に延長する細長い形状を有することができる。これらの形状は、成長基板21上で複数のチップ領域に同一な形状の複数のメサ(M)を形成することを簡素化させる。
【0063】
一方、反射電極30は、複数のメサ(M)が形成された後、各メサ(M)上に形成されることができるが、これに限定されるものではなく、第2導電型半導体層27を成長させ、メサ(M)を形成する前に、第2導電型半導体層27上にあらかじめ形成されることもある。反射電極30は、メサ(M)の上面を大部分覆っており、メサ(M)の平面形状と大概同一な形状を有する。
【0064】
反射電極30は、反射層28を含み、さらにバリアー層29を含む。バリアー層29は、反射層28の上面と側面を覆うことができる。例えば、反射層28のパターンを形成し、その上にバリアー層29を形成することにより、バリアー層29が反射層28の上面と側面を覆うように形成されることができる。たとえば、反射層28は、Ag、Ag合金、Ni/Ag、NiZn/Ag、TiO/Ag層を蒸着およびパターニングして形成されることができる。一方、バリアー層29は、Ni、Cr、Ti、Pt、Rd、Ru、W、Mo、TiWまたはその複合層で形成することができ、反射層の金属物質が拡散したり、汚染されることを防止する。
【0065】
複数のメサ(M)が形成された後、第1導電型半導体層23の縁もエッチングすることができる。これにより、成長基板21の上面が露出されることができる。第1導電型半導体層23の側面も傾斜するように形成されることができる。
【0066】
複数のメサ(M)は、
図7に示されるように、第1導電型半導体層23の上部領域内に限定されて位置するように形成されることができる。すなわち、複数のメサ(M)が第1導電型半導体層23の上部領域上にアイルランド形態で配置することができる。これとは異なり、
図12に示されるように、一側方向に延長するメサ(M)は、第1導電型半導体層23の上部の縁に達するように形成されることができる。つまり、複数のメサ(M)の下面の一側方向の縁は、第1導電型半導体層23の一側方向の縁と一致している。これにより、第1導電型半導体層23の上面は、複数のメサ(M)によって区画されている。
【0067】
図8を参照すると、複数のメサ(M)及び第1導電型半導体層23を覆う下部絶縁層31が形成される。下部絶縁層31は、特定の領域で第1導電型半導体層23及び第2導電型半導体層27に電気的接続を許容するための開口部等31a、31bを有する。例えば、下部絶縁層31は、第1導電型半導体層23を露出させる開口部31aと反射電極30を露出させる開口部31bを有することができる。
【0068】
開口部31aは、メサ(M)との間の領域と成長基板21の縁の近くに位置することができ、メサ(M)に沿って延長する細長い形状を有することができる。一方、開口部31bは、メサ(M)の上部に限られて位置し、メサの同一段部側に寄って位置する。
【0069】
下部絶縁層31は、化学気相蒸着(CVD)などの技術を使用してSiO2などの酸化膜、SiNXなどの窒化膜、SiOn、MgF2の絶縁膜に形成されることができる。下部絶縁層31は、単一層で形成されることができるが、これに限定されるものではなく、多重層で形成することもある。さらに、下部絶縁層31は、低屈折物質層と高屈折物質層が交互に積層された分布ブラッグ反射器(DBR)で形成することができる。例えば、SiO2 / TiO2やSiO2 / Nb2O5などの誘電層を積層することにより、反射率の高い絶縁反射層を形成することができる。
【0070】
図9を参照すると、下部絶縁層31上に電流分散層33が形成される。電流分散層33は、複数のメサ(M)及び第1導電型半導体層23を覆う。また、電流分散層33は、それぞれのメサ(M)の上部領域内に位置し、反射電極を露出させる開口部33aを有する。電流分散層33は、下部絶縁層31の開口部に31aを介して第1導電型半導体層23にオーミックコンタクトすることができる。電流分散層33は、下部絶縁層31によって、複数のメサ(M)及び反射電極30から絶縁される。
【0071】
電流分散層33の開口部33aは、電流分散層33が反射電極等30に接続することを防止するように、それぞれ下部絶縁層31の開口部等31bよりも広い面積を有する。したがって、開口部等33aの側壁は、下部絶縁層31上に位置する。
【0072】
電流分散層33は、開口部等33aを除いた下部絶縁層31のほぼ全領域の上部に形成される。したがって、電流分散層33を介して電流が容易に分散されることができる。電流分散層33は、Al層のような高反射金属層を含んでも良く、高反射金属層は、Ti、CrまたはNiなどの接着層上に形成されることができる。また、高反射金属層上にNi、Cr、Auなどの単層または複合層構造の保護層が形成されることができる。電流分散層33は、例えば、Ti/Al/Ti/Ni/Auの多層構造を有することができる。
【0073】
図10を参照すると、電流分散層33上に上部絶縁層35が形成される。上部絶縁層35は、電流分散層33を露出させる開口部35aと一緒に、反射電極等30を露出させる開口部等35bを有する。開口部35aは、メサ(M)の長さ方向に垂直な方向に細長い形状を有することができ、開口部等(35b)に比べて相対的に広い面積を有する。開口部等35bは、電流分散層33の開口部等33a及び下部絶縁層31の開口部等31bを介して露出された反射電極30を露出させる。開口部等35bは、電流分散層33の開口部等33aに比べて、より狭い面積を有し、かつ、下部絶縁層31の開口部等31bより広い面積を有することができる。これにより、電流分散層33の開口部等33aの側壁等は、上部絶縁層35によって覆うことができる。
【0074】
上部絶縁層35は、酸化物絶縁層、窒化物絶縁層、これらの絶縁層の混合層や交互層、またはポリイミド、テフロン(登録商標)、パリレンなどのポリマーを用いて形成されることができる。
【0075】
図11を参照すると、上部絶縁層35上に第1パッド37a及び第2パッド37bが形成される。第1パッド37aは、上部絶縁層35の開口部35aを介して電流分散層33に接続し、第2パッド37bは、上部絶縁層35の開口部等35bを介して反射電極等30に接続する。第1パッド37a及び第2パッド37bは、発光ダイオードを回路基板等に実装するためにバンプを接続したり、SMTのためのパッドとして使用されることができる。
【0076】
第1および第2パッド37a、37bは、同一工程で一緒に形成されることができ、例えば、写真やエッチング技術またはリフトオフ技術を使用して形成されることができる。第1および第2パッド37a、37bは、例えばTi、Cr、Niなどの接着層とAl、Cu、AgまたはAuなどの高伝導金属層を含むことができる。第1および第2パッド37a、37bは、端部が同一平面上に位置するように形成されることができ、したがって、発光ダイオードチップ220が回路基板100aないし100d上に同一の高さで形成された導電パターン上にフリップボンディングされることができる。さらに、第1および第2パッド37a、37bは、同一の形状及びサイズを有するように形成されることができ、これにより、フリップチップボンディングが容易に行われることができる。
【0077】
その後、成長基板21を、個々の発光ダイオードチップ単位で分割することにより、発光ダイオードチップが完成される。成長基板21は、個々の発光ダイオードチップ単位で分割される前、またはその後に発光ダイオードチップから除去されることもできる。
【0078】
以下、本発明の一実施例に係る発光ダイオードチップの構造について
図11を参照して詳細に説明する。
【0079】
発光ダイオードチップは、第1導電型半導体層23、メサ(M)、反射電極30、電流分散層33を含み、成長基板21、下部絶縁層31、上部絶縁層35と第1パッド37aと第2パッド37bを含むことができる。
【0080】
成長基板21は、窒化ガリウム系エピタキシャル層を成長させるための成長基板、例えばサファイア基板または窒化ガリウム基板であることがある。前記基板21は、例えばサファイア基板で、200μm以上の厚さ、好ましく250μm以上の厚さを有することができる。
【0081】
第1導電型半導体層23は、連続的であり、第1導電型半導体層23上に複数のメサ(M)が互いに離隔して位置する。メサ(M)は、
図7を参照して、説明したように、活性層25及び第2導電型半導体層27を含み、一側に向かって延長する細長い形状を有する。ここで、メサ(M)は、窒化ガリウム系化合物半導体の積層構造である。メサ(M)は、
図7に示されるように、第1導電型半導体層23の上部領域内に限定されて位置することができる。これとは異なり、メサ(M)は、
図12に示されるように、一側方向に沿って第1導電型半導体層23の上面の縁まで延長することができ、したがって、第1導電型半導体層23の上面を複数の領域に区画することができる。これにより、メサ(M)の角の付近に電流が集中することを緩和し、電流分散性能をより高めることができる。
【0082】
反射電極30は、それぞれ複数のメサ(M)上に位置し、第2導電型半導体層27にオーミックコンタクトする。反射電極等300は、
図7を参照して、説明したように反射層28とバリアー層29を含んでも良く、バリアー層29が反射層28の上面および側面を覆うことができる。したがって、反射層28が外部に露出されることが防止され、これにより、反射層28の損傷を防止することができる。
【0083】
電流分散層33は、複数のメサ(M)及び第1導電型半導体層23を覆う。電流分散層33は、それぞれのメサ(M)の上部領域内に位置し、反射電極等30を露出させる開口部等33aを有する。電流分散層33は第1導電型半導体層23にオーミックコンタクトし、複数のメサ(M)から絶縁される。電流分散層33は、Alのような反射金属を含む。したがって、反射電極等30によって誘発される光の反射に加えて、電流分散層33によって誘発される光の反射が得られることができる。したがって、複数のメサ(M)の側面及び第1導電型半導体層23を介して進む光を反射させることができる。
【0084】
電流分散層33は、下部絶縁層31によって、複数のメサ(M)から絶縁される。例えば、下部絶縁層31は、複数のメサ(M)と電流分散層33との間に位置して電流分散層33を複数のメサ(M)から絶縁させることができる。さらに、下部絶縁層31は、それぞれのメサ(M)の上部領域内に位置し、反射電極等30を露出させる開口部等31bを有することができ、第1導電型半導体層23を露出させる開口部等31aを有することができる。電流分散層33は、開口部等31aを介して第1導電型半導体層23に接続することができる。下部絶縁層31の開口部等31bは、電流分散層33の開口部等33aよりも狭い面積を有し、開口部等33aによって全部露出される。
【0085】
上部絶縁層35は、電流分散層33の少なくとも一部を覆う。また、上部絶縁層35は、反射電極等30を露出させる開口部35bを有する。さらに、上部絶縁層35は、電流分散層33を露出させる開口部35aを有することができる。上部絶縁層35は、電流分散層33の開口部等33aの側壁等を覆うことができる。
【0086】
第1パッド37aは、電流分散層33上に位置することができ、例えば、上部絶縁層35の開口部等35aを介して電流分散層33に接続することができる。また、第2パッド37bは、開口部等35bを介して露出された反射電極等30に接続する。第1パッド37a及び第2パッド37bは、
図11に示されるように、上部が同一の高さに位置することができる。したがって、電流分散層33の開口部35aを介して露出される反射電極等30に接続されるパッドを容易に形成することができる。
【0087】
本発明の実施例等によれば、電流分散層33がメサ等(M)とメサ(M)との間の第1導電型半導体層23のほぼ全領域を覆う。したがって、電流分散層33を介して電流が容易に分散されることができる。電流分散層が複数のメサ(M)及び第1導電型半導体層23を覆うので、電流分散層33を介して電流分散効率が向上されることができる。
【0088】
さらに、電流分散層33がAlのような反射金属層を含んだり、下部絶縁層を絶縁反射層で形成することにより、反射電極等30によって反射されない光を電流分散層33または下部絶縁層31を利用して反射させることができ、光抽出効率を向上させることができる。
【0089】
本実施例に係るフリップチップ型発光ダイオードチップは、比較的に広い指向分布を有することができる。
【0090】
図13は、従来の発光ダイオードパッケージ200および本発明の一実施例に係る発光素子、すなわち、コンフォーマルコーティングされた波長変換層240を有するフリップチップ型発光ダイオードチップ210の指向分布を示すグラフである。
【0091】
図13aを参照すると、従来の発光ダイオードパッケージ200は、約120度の指向角を有する。一方、本実施例の発光素子は、
図13bに示されるように、約145度の指向角を示す。すなわち、本実施例のチップレベルの発光素子は、従来のパッケージレベルの発光素子に比べて約25度の増加された指向角を示されることがわかる。
【0092】
図14aは、120度の指向角を有する従来の発光ダイオードパッケージを使用した発光モジュールの指向分布を示し、
図14bは、本実施例の145度の指向角を有するコンフォーマルコーティングされた波長変換層240を備えたフリップチップ型発光ダイオードチップ210を使用した発光モジュールの指向分布を示す。ここで、各方向に照度分布が同一の発光素子とレンズを使用して一軸方向の光指向分布をシミュレーションした。光指向分布は、各発光素子から5m離れた地点での指向角に応じた光度を示すものである。ここで、レンズの下部面は、斜面310bの無い、全体的に平らなものとした。
【0093】
このグラフで、最大光度値の間の角度が大きいほど、そして最大光度値に対する中心での光度の比率(C/P)が小さいほど、光がより広くて均一に分散される。
図14aの場合、最大光度値の間の角度は146度であり、最大光度に対する中心での光度の比率は10%であり、
図14bの場合、これらの値は、それぞれ152度及び4.5%であった。また、光度50%での角度を対比すると、
図14aの場合、65度であり、
図14bの場合70度であった。したがって、本実施例のコンフォーマルコーティングされた波長変換層240が形成されたフリップチップ型発光ダイオードチップ210を使用し、発光モジュールを製作する場合、従来の発光モジュールに比べて、より広くて均一に光を分散させることができる。
【0094】
図15a、
図15bおよび
図15cは、レンズの下部面の斜面310bの様々な傾きによる光出射方向を説明するための概略図等である。
【0095】
発光素子200aの側面下部からレンズの下部面の平らな面310aに対して0度3度の範囲内の角度で出射された光のビーム線をシミュレーションし、レンズ300aから出射される光がレンズの下部面の平らな面310aとの角γを産出した。
【0096】
図15aは、傾斜角βが約4度であり、レンズ300aを出射するビーム線の角γは9度であった。したがって、レンズの中心軸に対する出射角(90−γ)は81度である。
【0097】
一方、
図15bの場合、傾斜角βが約9.5度であり、レンズ300aを出射するビーム線の角γは、24度であった。したがって、レンズの中心軸に対する出射角(90−γ)は66度である。
【0098】
一方、
図15cの場合、傾斜角βが約23度であり、レンズ300aを出射するビーム線はレンズ300aの内部で内部全反射をして反対側の側面を介して出射した。この時の角γは、39度であった。したがって、レンズの中心軸に対する出射角(90−γ)は、51度である。
【0099】
前記シミュレーションを、様々な角度に対して実行し、レンズ下部面の斜面の様々な傾斜角βに沿ったビーム線の角γを算出し、
図16aのグラフで示し、
図16aのグラフを光出射角(90−γ)に変換して
図16bのグラフに示した。
【0100】
図16aまたは
図16bを参照すると、傾斜角βを増加させることにより、角γが徐々に増加し、傾斜角βが約20度を超える場合、
図15cのように、レンズ内部で光の内部全反射が発生することがわかる。一方、傾斜角βが5度未満で、傾斜角βが増加するにつれて、角γが緩やかに増加するが、傾斜角βが5度を超えたときに、角γが相対的に急激に増加し、15度以上ではほぼ直線に収斂した。
【0101】
前記シミュレーション結果によれば、傾斜角βが20度を超えた場合、レンズ300aの内部で内部全反射が発生するため、光の損失が発生した場合、また、出射角(90−γ)が70度未満の値を有するため、光がレンズの中心軸の近くに集束されて均一な光を実現することを阻む。
【0102】
一方、傾斜角βが約10度20度である場合、ビーム線は、内部全反射せずにレンズの側面を介して外部に出射するが、出射角(90−γ)が70度未満の値を有するため、光がレンズの中心軸の近くに集束されて均一な光を実現することを阻む。
【0103】
これに比べ、傾斜角βが10度未満の場合、出射角(90−γ)が約70度を超えるため、光を広く分散させることができ、好ましい。
【0104】
フリップチップ型発光ダイオードチップが回路基板上に直接実装されるため、パッケージ基板を用いる従来の発光素子と比較して、発光素子の大きさを減少させることができる。これにより、発光モジュールをスリム化することができる。さらに、発光素子200aの大きさが小さいので、レンズ300aの凹部320のサイズを減らすことができる。さらに、レンズ300aの全体の高さを減少させることができる。
【0105】
以上、様々な実施例について説明したが、本発明は、特定の実施例に限定されるものではない。また、特定の実施例で説明した構成要素は、本発明の思想を外れない限り、他の実施例で同一、または類似して適用されることができる。
【0106】
本発明の思想及び範囲を外れない限り、様々な変更及び変形等が可能であるのは、当業者にとって明らかである。したがって、本発明は、それらが添付された請求項及びその均等物の範囲内にある場合は、本発明の変更及び変形を網羅するように意図される。