(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
レンズを駆動制御して被写体に対する自動焦点調節を行うことが可能であり、前記レンズを介して得られた被写体像を表示する表示部と、前記被写体像を記録する記録部と、を備える撮影装置であって、
前記撮影装置の状態を検出する状態検出部と、
前記状態検出部によって検出された前記撮影装置の状態情報を前記被写体像と重畳させて前記表示部に表示する状態情報表示手段と、
前記被写体像の前記記録部への記録準備であって、前記自動焦点調節を含む2つ以上の準備を含む記録準備を指示する準備操作を受け付ける準備操作部材と、
前記自動焦点調節の結果、前記被写体像のうち合焦状態にあると検出される被写体に対して合焦マークを重畳させて前記表示部に表示する合焦マーク表示手段と、
を備え、
前記状態情報表示手段は、
前記準備操作部材による前記準備操作の受け付けに応じてから前記自動焦点調節が完了する以前に、前記準備操作の受け付け前における前記状態情報の表示位置と、前記自動焦点調節の完了後に表示される前記合焦マークの表示位置とが重畳するか否かを判定し、前記判定の結果に基づき、前記合焦マークとの重畳を回避するように前記状態情報の表示形態を制御し、
前記合焦マーク表示手段は、
前記自動焦点調節が完了した後に前記合焦マークを表示し、
前記状態情報表示手段は、
前記自動焦点調節の完了後で前記記録準備が継続している間は、前記状態情報の表示形態を、前記合焦マークとの重畳を回避する表示形態に維持する、
撮影装置。
前記状態情報表示手段は、前記準備操作部材による前記準備操作の受け付けに応じて、前記表示部に表示する前記状態情報の表示位置、形、色の何れか1つ又はそれらの組合せを変更する、
請求項1から請求項4の何れか一項に記載の撮影装置。
レンズを駆動制御して被写体に対する自動焦点調節を行うことが可能であり、前記レンズを介して得られた被写体像を表示する表示部と、前記被写体像を記録する記録部と、を備える撮影装置における表示制御方法であって、
前記撮影装置の状態を検出する状態検出ステップと、
前記状態検出ステップにおいて検出された前記撮影装置の状態情報を前記被写体像と重畳させて前記表示部に表示する状態情報表示ステップと、
前記被写体像の前記記録部への記録準備であって、前記自動焦点調節を含む2つ以上の準備を含む記録準備を指示する準備操作を受け付ける準備操作受付ステップと、
前記自動焦点調節の完了後、前記自動焦点調節の結果として前記被写体像のうち合焦状態にあると検出された被写体に対し、合焦マークを重畳させて前記表示部に表示する合焦マーク表示ステップと、
を含み、
前記状態情報表示ステップにおいて、
前記準備操作受付ステップにおける前記準備操作の受け付けに応じてから前記自動焦点調節が完了する以前に、前記準備操作の受け付け前における前記状態情報の表示位置と、前記自動焦点調節の完了後に表示される前記合焦マークの表示位置とが重畳するか否かを判定し、前記判定の結果に基づき、前記合焦マークとの重畳を回避するように前記状態情報の表示形態を制御し、
前記自動焦点調節の完了後で前記記録準備が継続している間は、前記状態情報の表示形態を、前記合焦マークとの重畳を回避する表示形態に維持する、
表示制御方法。
前記状態情報表示ステップにおいて、前記準備操作受付ステップにおける前記準備操作の受け付けに応じて、前記表示部に表示する前記状態情報の表示位置、形、色の何れか1つ又はそれらの組合せを変更する、
請求項7から請求項10の何れか一項に記載の表示制御方法。
レンズを駆動制御して被写体に対する自動焦点調節を行うことが可能であり、前記レンズを介して得られた被写体像を表示する表示部と、前記被写体像を記録する記録部と、を備える撮影装置の制御に用いられるプログラムであって、
前記撮影装置の状態を検出する状態検出ステップと、
前記状態検出ステップにおいて検出された前記撮影装置の状態情報を前記被写体像と重畳させて前記表示部に表示する状態情報表示ステップと、
前記被写体像の前記記録部への記録準備であって、前記自動焦点調節を含む2つ以上の準備を含む記録準備を指示する準備操作を受け付ける準備操作受付ステップと、
前記自動焦点調節の完了後、前記自動焦点調節の結果として前記被写体像のうち合焦状態にあると検出された被写体に対し、合焦マークを重畳させて前記表示部に表示する合焦マーク表示ステップと、
を含み、
前記状態情報表示ステップにおいて、
前記準備操作受付ステップにおける前記準備操作の受け付けに応じてから前記自動焦点調節が完了する以前に、前記準備操作の受け付け前における前記状態情報の表示位置と、前記自動焦点調節の完了後に表示される前記合焦マークの表示位置とが重畳するか否かを判定し、前記判定の結果に基づき、前記合焦マークとの重畳を回避するように前記状態情報の表示形態を制御し、
前記自動焦点調節の完了後で前記記録準備が継続している間は、前記状態情報の表示形態を、前記合焦マークとの重畳を回避する表示形態に維持する、
コンピュータプログラム。
前記状態情報表示ステップにおいて、前記準備操作受付ステップにおける前記準備操作の受け付けに応じて、前記表示部に表示する前記状態情報の表示位置、形、色の何れか1つ又はそれらの組合せを変更する、
請求項13から請求項16の何れか一項に記載のコンピュータプログラム。
【発明を実施するための形態】
【0019】
(第1の実施形態)
以下、本発明の第1の実施形態の撮影装置について図面を参照しながら説明する。以下においては、本発明の一実施形態として、デジタル一眼レフカメラについて説明する。なお、撮影装置は、デジタル一眼レフカメラに限らず、例えば、ミラーレス一眼カメラ、コンパクトデジタルカメラ、ビデオカメラ、カムコーダ、タブレット端末、PHS(Personal Handy phone System)、スマートフォン、フィーチャフォン、携帯ゲーム機など、撮影機能を有する別の形態の装置に置き換えてもよい。
【0020】
図1は、本実施形態の撮影装置1の構成を示すブロック図である。
図1に示されるように、撮影装置1は、CPU(Central Processing Unit)100、操作部102、レンズ駆動回路103、絞り・シャッタ駆動回路104、撮影レンズ106、絞り108、シャッタ110、傾き検出部111、固体撮像素子112、信号処理回路114、画像処理エンジン116、バッファメモリ118、カード用インタフェース120、LCD(Liquid Crystal Display)制御回路122、LCD124及びROM(Read Only Memory)126を備えている。
【0021】
操作部102には、電源スイッチやシャッタボタン、撮影モードスイッチなど、ユーザが撮影装置1を操作するために必要な各種スイッチが含まれる。ユーザにより電源スイッチが押されると、図示省略されたバッテリから撮影装置1の各種回路に電源ラインを通じて電源供給が行われる。CPU100は電源供給後、ROM126にアクセスして制御プログラムを読み出してワークエリア(不図示)にロードし、ロードされた制御プログラムを実行することにより、撮影装置1全体の制御を行う。
【0022】
被写体からの光束は、撮影レンズ106、絞り108、シャッタ110を通過して固体撮像素子112の受光面で受光される。固体撮像素子112は、ベイヤ型画素配置を有する単板式カラーCCD(Charge Coupled Device)イメージセンサである。固体撮像素子112は、受光面上の各画素で結像した光学像を光量に応じた電荷として蓄積して、R(Red)、G(Green)、B(Blue)の画像信号を生成して出力する。なお、固体撮像素子112は、CCDイメージセンサに限らず、CMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)イメージセンサやその他の種類の撮影素子に置き換えられてもよい。固体撮像素子112はまた、補色系フィルタを搭載したものであってもよい。
【0023】
信号処理回路114は、固体撮像素子112より入力される画像信号に対してクランプ、デモザイク等の所定の信号処理を施して、画像処理エンジン116に出力する。画像処理エンジン116は、信号処理回路114より入力される画像信号に対してマトリクス演算、Y/C分離、ホワイトバランス等の所定の信号処理を施して輝度信号Y、色差信号Cb、Crを生成する。また、画像処理エンジン116は、生成された輝度信号Y、色差信号Cb、Crをフレームメモリ(不図示)にフレーム単位でバッファリングする。画像処理エンジン116は、バッファリングされた信号を所定のタイミングで各フレームメモリから掃き出して所定のフォーマットのビデオ信号に変換し、LCD制御回路122に出力する。バッファメモリ118は、画像処理エンジン116による処理の実行時、処理データの一時的な保存場所として用いられる。LCD制御回路122は、画像処理エンジン116より入力される画像信号を基にLCD124を変調制御する。これにより、被写体の画像(被写体像)がLCD124に表示される。ユーザは、LCD124を通して、被写体のリアルタイムのスルー画(ライブビュー)を視認することができる。
【0024】
LCD124にスルー画が表示されている状態(撮影待機状態)でシャッタボタンが半押しされると、撮影装置1は撮影待機状態から記録準備状態となる。撮影装置1の露出条件が自動で調節されるように設定されている場合、記録準備状態において、CPU100はAE(Automatic Exposure)制御を行う。AE制御では、固体撮像素子112より入力される画像信号に基づき適正露出が得られるように、後述する記録処理時の露出条件(シャッタスピード、絞り値、ISO(International Organization for Standardization)感度)が決定される。露出条件の決定は、プログラムAE、シャッタ速度優先AE、絞り優先AEなど、撮影モードスイッチにより指定されるAE機能に基づいて行われる。なお、この種のAEの構成及び制御については周知であるため、ここでの詳細な説明は省略する。
【0025】
また、撮影装置1のピントが自動で調節されるように設定されている場合、記録準備状態において、CPU100はAF(Autofocus)制御を行う。AF制御では、被写体像の全体又は一部に対してピントが合うように、レンズ駆動回路103を介してレンズ106が駆動制御される。AF制御には、アクティブ方式、位相差検出方式、コントラスト検出方式等が適用される。また、AFモードには、中央一点の測距エリアを用いた中央一点測距モード、複数の測距エリアを用いた多点測距モード等がある。AF制御が行われると、LCD124上において、被写体像の内、ピントが合っている(合焦状態である)領域又は被写体を示す合焦マークが、被写体像に重畳して表示される。なお、この種のAFの構成及び制御については周知であるため、ここでの詳細な説明は省略する。
【0026】
シャッタボタンが半押しされた状態から更に押下されて、全押しされると、CPU100は被写体像の記録処理を実行する。記録処理では、AE制御で決定された露出条件(又は、手動で設定された露出条件)及びAF制御で調節されたレンズ106の位置で被写体像が撮影され、画像処理エンジン116において撮影画像データが生成される。生成された撮影画像データは、JPEG(Joint Photographic Experts Group)等の所定のフォーマットで圧縮され、カード用インタフェース120を介してメモリカード200(又は、撮影装置1に備えられる不図示の内蔵メモリ)に記録される。また、撮影画像データの保存形式は、JPEG形式に限らず、例えば、RAW形式であってもよい。
【0027】
画像処理エンジン116は、ユーザにより操作部102に対して撮影画像データの再生操作が行われると、操作により指定された撮影画像データをメモリカード200又は内蔵メモリより読み出して所定のフォーマットの画像信号に変換し、LCD制御回路122に出力する。LCD制御回路122が画像処理エンジン116より入力される画像信号を基にLCD124を変調制御することで、被写体の撮影画像がLCD124に表示される。
【0028】
傾き検出部111は、3軸の加速度センサを有しており、撮影装置1内に実装されている。CPU100は、傾き検知部111で検知され出力された加速度に基づいて、撮影装置1の加速度及び加速度の方向を計算する。この加速度及び加速度の方向に基づいて、撮影装置1の傾き(光軸周りの姿勢(ロール)及び仰俯角(ピッチ又はチルト))を計算する。撮影装置1の姿勢は、撮影装置1の水平方向に対する傾き(水平度)を表している。計算された傾きは、画像処理エンジン116に送信される。画像処理エンジン116は、受信した傾きに基づいてガイド信号を生成する。ガイド信号はLCD制御回路122を介してLCD124に送信され、傾きガイドとしてLCD124に表示される。LCD124に表示される傾きガイドには、水平度に基づいた水平ガイドと仰俯角に基づいた仰俯ガイドが含まれる。
【0029】
次に、LCD124に表示される傾きガイドの表示形態の制御について、フローチャートを用いて説明する。
図2は、撮影装置1で実行される処理の内、傾きガイドの表示形態の制御に関するフローチャートである。なお、
図2に示されるフローチャートは、撮影装置1のメインフローと並列に動作するサブルーチンとして実行されても良い。
【0030】
処理ステップS1では、CPU100により、操作部102に対してスルー画の表示を終了する操作が行われたか否かが判定される。操作部102に対して、メニュー表示の呼び出しや記録処理の実行を指示する操作が入力され、LCD124にスルー画以外の画面を表示する処理が行われると、スルー画の表示を終了する操作が行われたと判定され(S1:YES)、傾きガイドの表示形態の制御フローが終了する。一方、スルー画の表示を終了する操作が行われていないと判定された場合(S1:NO)、処理ステップS2に進む。
【0031】
処理ステップS2では、スルー画がLCD124に表示されている状態(撮影待機状態)で、CPU100により、撮影装置1が傾きガイドを表示する設定となっているか否かが判定される。なお、撮影装置1が傾きガイドを表示する設定となっているか否かは、撮影装置1の電源が入れられた時点でデフォルト設定として設定されていてもよく、ユーザによる操作部102への操作によって切り替え可能であってもよい。処理ステップS2において、傾きガイドを表示しない設定であると判定された場合(S2:NO)、傾きガイドが非表示の状態でLCD124にスルー画が表示され(S3)、処理ステップS1に戻る。
【0032】
処理ステップS2において、傾きガイドを表示する設定であると判定された場合(S2:YES)、次の処理ステップS4に進む。処理ステップS4では、被写体像のスルー画に傾きガイドが重畳してLCD124に表示される。傾きガイドとして水平ガイドと仰俯ガイドの両方を表示するか、何れか一方を表示するか、又は、両方を非表示にするかは、操作部102へのユーザ操作に応じて変更可能である。以下では、撮影装置1が、傾きガイドとして水平ガイドのみが表示され、仰俯ガイドを非表示とする設定となっている場合について説明する。また、本明細書において特に符号を付さず「水平ガイド」と記した場合には様々な形態の水平ガイドを包括的に示すものとし、表示形態、表示位置に関し区別して説明する場合には水平ガイド20a(
図3参照)といったように符号を付けて示すものとする。
【0033】
図3は、LCD124への水平ガイドの表示例を示す図である。以下の説明では、処理ステップS4で表示される水平ガイドが
図3に示す形態のものであるとする。
図3に示されるように、LCD124には、被写体像のスルー画10が表示され、また、スルー画10上には、撮影装置1の水平度を表す水平ガイド20aが重畳して表示される。
【0034】
図3に示されるように、水平ガイド20aは円形状を有しており、この円内に十字の基準線Ha、Vaが表示されている。また、水平ガイド20a上には、CPU100で計算された水平度に基づき、水平方向(重力方向と直交する方向)を表す傾き線Laが水平方向の基準線Haに対して傾いて表示される。そのため、例えば、ユーザがLCD124を正面視している状態で、撮影装置1が所定の角度反時計回りにロールした場合(LCD124が左下がり、右上がりとなった場合)、傾き線Laは、水平方向の基準線Haに対して所定の角度時計回りに回転した状態で表示される。ユーザは、基準線Haに対する傾き線Laの角度を視認することにより、撮影装置1がどちらの方向にどの程度傾いているか(光軸の周りでどの程度ロールしているか)を認識することができる。なお、LCD124上における傾き線Laの傾きと、実際の撮影装置1の傾きは一致している必要は無い。例えば、ユーザが撮影装置1の傾きを認識し易くするために、傾き線Laは、実際の撮影装置1の傾きよりも大きく傾いて表示されていてもよい。
【0035】
なお、撮影装置1が撮影待機状態となっている場合、水平ガイド20aはLCD124の中央付近に表示されることが望ましい。ユーザがLCD124を見ながら撮影装置1を操作している時、ユーザはレンズ106の中心(光軸)がLCD124の中心とほぼ一致していると感じると考えられる。そのため、水平ガイド20aをLCD124の中央付近に配置することにより、水平ガイド20aの傾き線Laの動きを撮影装置1の実際の傾きであると実感し易くなる。これにより、ユーザは、水平ガイド20aを見ながら撮影装置1の水平度を調整し易くなる。
【0036】
処理ステップS5では、CPU100により、シャッタボタンが半押しされて撮影装置1が記録準備状態になったか否かが判定される。撮影装置1が記録準備状態になっていない(撮影待機状態となっている)と判定された場合(S5:NO)、処理ステップS1に戻る。撮影装置1が記録準備状態となったと判定された場合(S5:YES)、処理ステップS6に進み、CPU100により傾きガイド(水平ガイド)の表示形態の変更処理が実行される。
【0037】
図4に示されるフローチャートは、処理ステップS6における傾きガイドの表示形態の変更処理を表している。上述したように、シャッタボタンが半押しされて撮影装置1が記録準備状態となると、AF処理が実行されて、LCD124上に合焦マークが表示される。処理ステップS11では、LCD124に合焦マークが表示される前に、CPU100により、撮影装置1が撮影待機状態となっている時に水平ガイド20aが表示されている位置と合焦マークが表示される位置とが重畳するか否かが判定される。
【0038】
水平ガイド20aが表示されている位置と合焦マークが表示される位置とが重畳すると判定された場合(S11:YES)、水平ガイドは、合焦マークと重畳しないように、
図3に示される撮影待機時の水平ガイド20aから表示形態が変更されて表示される(S12)。
図5に示される水平ガイド20bは、処理ステップS12において表示形態が変更された水平ガイドのLCD124への表示例である。
図5に示されるように、スルー画10上には、被写体像のうちAF制御によって合焦状態となっている位置(被写体)に重畳するように合焦マーク30が表示される。水平ガイド20bは、合焦マーク30と重畳しないように、長方形状の形態とされた上でLCD124内の下方に表示される。表示形態が変更された水平ガイド20bは、長方形状を有しており、中央に基準線Vbが表示されている。また、水平ガイド20bには、CPU100で計算された水平度に応じて中央の基準線Vbから左右方向に伸びるようにバーBbが表示される。
【0039】
被写体像内で合焦状態となっている被写体の位置及び数は、撮影装置1のレンズ106の状態や撮影装置1と被写体との位置関係などの撮影条件に応じて変化する。また、表示される合焦マーク30の数は、撮影装置1の仕様や設定に応じて異なる。そのため、撮影条件や撮影装置1の設定によっては、合焦マーク30は、撮影待機時に水平ガイド20aが表示されていた位置に表示される可能性がある。この場合、合焦マーク30と水平ガイドとが重畳し、合焦マーク30と水平ガイドの何れか又は両方が視認しづらくなるという問題が生じる。そのため、本実施形態では、水平ガイド20aが表示されている位置と合焦マークが表示される位置とが重畳すると判定された場合は、水平ガイドの表示形態を、撮影待機時の水平ガイド20aの表示形態から変更することにより、水平ガイド及び合焦マーク30が視認しづらくなることを防止できる。
【0040】
一方、処理ステップS11において、水平ガイド20aが表示されている位置と合焦マークが表示される位置とが重畳しないと判定された場合(S11:NO)、水平ガイドは、撮影待機時から表示形態が変更されずに表示される。
図6は、撮影装置1が記録準備状態にある場合に、水平ガイドの表示形態が変更されずに表示された場合におけるLCD124の表示例である。
図6に示されるように、合焦マーク30が表示される位置が、水平ガイド20aが表示されている位置と重畳しない場合は、水平ガイドの表示形態を変更しなくても、水平ガイド及び合焦マーク30が見づらくなることはない。
【0041】
傾きガイドの表示形態の変更処理が終了すると、処理ステップS7に進み、CPU100により、シャッタボタンの半押し状態が解除されて撮影装置1が撮影待機状態になったか否かが判定される。撮影装置1の記録準備状態が継続している場合(S7:NO)、傾きガイドは処理ステップS6で決定された表示形態が維持されたまま、処理ステップS7を繰り返す。また、撮影装置1が撮影待機状態になったと判定された場合(S7:YES)、傾きガイドの表示形態が、
図3に示される表示形態に戻されて(S8)、処理ステップS1に戻る。
【0042】
なお、
図2に示されるフローチャートでは、撮影装置1が記録準備状態になる毎に(S5)、処理ステップS11において、水平ガイド20aが表示されている位置と合焦マークが表示される位置が重畳するか否かが一回判定されるが、本実施形態はこれに限定されない。例えば、撮影装置1が記録準備状態になっている状態で、撮影装置1又は被写体が移動すると、LCD124上において合焦状態にある被写体の位置も変化する。この場合、合焦マーク30は、合焦状態にある被写体に追従して移動してもよい。合焦マーク30の位置が移動すると、合焦マーク30が水平ガイドと重畳していない位置から重畳する位置に移動することが起こり得る。あるいは、合焦マーク30の移動に伴って、水平ガイドを
図5に示される表示形態(水平ガイド20b)から
図3に示される表示形態(水平ガイド20a)に戻しても、合焦マーク30と水平ガイドとが重畳しなくなることが起こり得る。そのため、合焦マーク30の位置は、シャッタボタンが半押しされている間に繰り返しモニタされ続け、モニタしている合焦マーク30の位置に応じて、合焦マーク30と重ならないように水平ガイドの表示形態が変更されてもよい。
【0043】
また、
図4の処理ステップS11で、水平ガイド20aが表示されている位置と合焦マークが表示される位置とが重畳しないと判定された場合(S11:NO)、水平ガイド20aの表示形態は変更されないが、本実施形態はこれに限定されない。例えば、水平ガイド20aが表示されている位置と合焦マークが表示される位置とが重畳するか否かに拘わらず、撮影装置1が記録準備状態になると水平ガイドが、
図5に示される表示形態(水平ガイド20b)に変更されてもよい。撮影装置1が記録準備状態にある間は、ユーザがLCD124において最も確認したい情報(主要な情報)は、被写体のスルー画10であると考えられる。そのため、撮影装置1が記録準備状態にある場合に、水平ガイド20bをLCD124内の下方に表示することにより、ユーザは被写体のスルー画10を確認し易くなる。
【0044】
(第2の実施形態)
次に、本発明の第2の実施形態の撮影装置1について説明する。本発明の第2の実施形態は、傾きガイドの表示形態の変更処理(
図2における処理ステップS6)が異なること以外は、第1の実施形態の撮影装置1と同じである。したがって、以下では、第2の実施形態による傾きガイドの表示形態の変更処理について説明する。
【0045】
図7は、本発明の第2の実施形態における傾きガイドの表示形態の変更処理を表すフローチャートである。第2の実施形態では、水平ガイド20aが表示されている位置と合焦マークが表示される位置が重畳するか否かの判定処理が行われることなく、水平ガイドが、
図3に示される撮影待機時の水平ガイド20aから表示形態が変更されて表示される(S21)。合焦マーク30が表示される位置は、LCD124上の合焦状態にある被写体の位置に応じて変化する。ただし、撮影装置1の仕様により、合焦マーク30が表示される位置はLCD124の特定の領域内に限定される。そのため、撮影装置1が記録準備状態となっている場合は、水平ガイドを合焦マーク30が表示されることのない位置に移動させることにより、水平ガイドと合焦マーク30とが重畳して見づらくなってしまうことを防止できる。
【0046】
図8は、第2の実施形態における、撮影装置1が記録準備状態となっている時のLCD124の表示例である。LCD124の表示領域の内、点線で囲われた領域124Aが、合焦マーク30が表示可能な領域である。この領域124Aを示す点線は、説明の便宜のために記載しているものであり、LCD124上には実際には表示されない。合焦マーク30は、領域124A内にのみ表示されるため、水平ガイド20bを領域124Aの外側(
図8では下側)に表示することにより、水平ガイド20bと合焦マーク30とが重畳することを防ぐことができる。また、第2の実施形態では、水平ガイド20aが表示されている位置と合焦マークが表示される位置が重畳するか否かの判定処理が行われないため、CPU100の負荷を低減することができる。
【0047】
(第3の実施形態)
次に、本発明の第3の実施形態の撮影装置1について説明する。本発明の第3の実施形態は、傾きガイドの表示形態の変更処理(
図2における処理ステップS6)が異なること以外は、第1の実施形態の撮影装置1と同じである。したがって、以下では、第3の実施形態による傾きガイドの表示形態の変更処理について説明する。本発明の第3の実施形態では、撮影装置1が撮影待機状態にある場合は、LCD124に撮影装置1の水平度に応じた水平ガイドが表示され、撮影装置1が記録準備状態にある場合は、LCD124に撮影装置1の水平補正機能による補正値を加味した水平度に応じた水平ガイドが表示される。
【0048】
図9は、第3の実施形態における傾きガイドの表示形態の変更処理を表すフローチャートである。処理ステップS31では、LCD124に合焦マークが表示される前に、CPU100により、水平ガイド20aが表示されている位置と合焦マークが表示される位置とが重畳するか否かが判定される。処理ステップS31において、水平ガイド20aが表示されている位置と合焦マークが表示される位置とが重畳しないと判定された場合(S31:NO)、処理ステップS32に進む。
【0049】
処理ステップS32では、CPU100により、撮影装置1の水平補正機能が有効になっているか否かが判定される。処理ステップS32において、撮影装置1の水平補正機能が無効になっていると判定された場合(S32:NO)、LCD124には、合焦マーク30と共に、水平ガイド20aが撮影待機時から表示形態が変更されずに表示される。一方、処理ステップS32において、撮影装置1の水平補正機能が有効になっていると判定された場合(S32:YES)、LCD124に、合焦マーク30と共に、水平補正機能による補正量が加味された水平度に応じた水平ガイドが表示される。
【0050】
撮影装置1の水平補正機能は、固体撮像素子112を光軸の周りで回転させることによって撮影装置1の水平度を補正するものである。例えば、固体撮像素子112が光軸の周りで±2度の範囲内で回転可能である場合、撮影装置1の傾き(ロール)が2度以内であれば、撮影装置1の傾いている方向と逆方向に固体撮像素子112を回転させることにより、傾きのない被写体像を撮影することができる。そのため、水平補正機能が有効である場合、撮影装置1の傾きが±2度以内である場合は、水平ガイドには、撮影装置1の傾きがゼロであるとして表示される。また、撮影装置1の傾きが±2度よりも大きい場合は、±2度の範囲から超えた分の傾きに基づいた水平ガイドが表示される。
【0051】
図10(a)、
図10(b)は、処理ステップS31において、水平ガイド20aが表示されている位置と合焦マークが表示される位置とが重畳しないと判定された場合(S31:NO)における、LCD124の表示例を示している。
図10(a)は撮影装置1の水平補正機能が無効になっている場合(S32:NO)のLCD124の表示例であり、
図10(b)は撮影装置1の水平補正機能が有効になっている場合(S32:YES)のLCD124の表示例である。
図10(a)に示されるLCD124の表示例は、
図6に示されるLCD124の表示例と同じであり、水平ガイド20aの表示形態は、撮影待機時における表示形態から変更されていない。
図10(b)に示されるLCD124の表示例では、水平ガイド20a1の大きさや表示位置は、撮影待機時から変更されていない。ただし、傾き線La1は、撮影装置1の水平補正機能による補正量が加味された傾きで表示されている。
【0052】
また、処理ステップS31において、水平ガイド20aが表示されている位置と合焦マークが表示される位置とが重畳すると判定された場合(S31:YES)、処理ステップS34に進む。処理ステップS34では、CPU100により、撮影装置1の水平補正機能が有効になっているか否かが判定される。処理ステップS34において、撮影装置1の水平補正機能が無効になっていると判定された場合(S34:NO)、水平ガイド20b(
図11(a)参照)が、合焦マーク30と重畳しないように表示形態が変更されて表示される(S35)。一方、処理ステップS34において、撮影装置1の水平補正機能が有効になっていると判定された場合(S34:YES)、水平補正機能による補正量が加味された水平度が水平ガイド20b1(
図11(b)参照)に表示される(S36)。また、この時に表示される水平ガイド20b、20b1は、合焦マーク30と重畳しないように表示形態が変更される。
【0053】
図11(a)、
図11(b)は、処理ステップS31において、水平ガイド20aが表示されている位置と合焦マークが表示される位置とが重畳すると判定された場合(S31:YES)における、LCD124の表示例を示している。
図11(a)は撮影装置1の水平補正機能が無効になっている場合(S32:NO)のLCD124の表示例であり、
図11(b)は撮影装置1の水平補正機能が有効になっている場合(S32:YES)のLCD124の表示例である。
図11(a)に示されるLCD124の表示例は、
図5に示されるLCD124の表示例と同じであり、水平ガイド20bは、合焦マーク30と重畳しないように、
図3に示される撮影待機時の水平ガイド20aから表示形態が変更されている。
図11(b)に示されるLCD124の表示例では、水平ガイド20b1の大きさや表示位置は、水平補正機能が無効になっている場合(
図11(a))と同じである。ただし、水平度を表すバーBb1の長さは、撮影装置1の水平補正機能による補正量が加味された長さで表示されている。
【0054】
なお、
図9の処理ステップS32、S34で、撮影装置1の水平補正機能が有効になっていると判定された場合(S32:YES、S34:YES)、水平補正機能による補正量が加味された水平度が水平ガイド(20a1、20b1)に表示されるが、本実施形態はこれに限定されない。具体的には、撮影装置1の水平補正機能が有効になっていると判定された場合、水平ガイド(20a1、20b1)には、補正量が加味されていない撮影装置1の水平度が表示されてもよい。この場合、水平ガイドには、水平補正機能によって補正可能な範囲が重畳されて表示される。これにより、ユーザは、撮影装置1が傾き(ロール)が生じている場合に、その傾きが補正可能か否かを水平ガイドを見ることによって確認することができる。この場合の、水平ガイドの表示例を
図12に示す。具体的には、
図12(a)は、処理ステップS33における水平ガイド20a2の表示例であり、
図12(b)は、処理ステップS36における水平ガイド20b2の表示例である。
図12(a)における補助線S1及び
図12(b)における補助線S2は何れも、水平補正機能によって補正可能な範囲を表している。
【0055】
(第4の実施形態)
次に、本発明の第4の実施形態の撮影装置1について説明する。本発明の第4の実施形態は、傾きガイドの表示形態の変更処理(
図2における処理ステップS6)が異なること以外は、第1の実施形態の撮影装置1と同じである。したがって、以下では、第4の実施形態による傾きガイドの表示形態の変更処理について説明する。本発明の第4の実施形態では、撮影装置1が記録準備状態にある場合に、LCD124には、水平ガイド、合焦マーク及び露出条件が表示される。LCD124に表示される露出条件は、自動又は手動で設定されたシャッタスピード、絞り値、ISO感度、露出補正値等が含まれる。
【0056】
図13は、本発明の第4の実施形態における傾きガイドの表示形態の変更処理を表すフローチャートである。処理ステップS41では、LCD124に合焦マーク、露出条件が表示される前に、CPU100により、撮影装置1が撮影待機状態となっている時に水平ガイド20aが表示されている位置、合焦マークが表示される位置、露出条件が表示される位置が重畳するか否かが判定される。
【0057】
処理ステップS41において、水平ガイド20aが表示されている位置、合焦マークが表示される位置又は露出条件が表示される位置が重畳すると判定された場合(S41:YES)、処理ステップS42に進む。処理ステップS42では、LCD124上に、合焦マーク30及び露出条件40がスルー画10に重畳されて表示され、水平ガイドは、合焦マーク30及び露出条件40と重畳しないように表示形態が変更される(
図14(a)参照)。一方、処理ステップS41において、水平ガイド20aが表示されている位置、合焦マークが表示される位置又は露出条件が表示される位置が重畳しないと判定された場合(S41:NO)、合焦マーク30及び露出条件40がスルー画10に重畳されて表示され、水平ガイドは撮影待機時から表示形態が変更されずに表示される。
【0058】
図14は、第4の実施形態における、撮影装置1が記録準備状態にある場合のLCD124の表示例である。具体的には、
図14(a)は、処理ステップS41において、水平ガイド20aが表示されている位置、合焦マークが表示される位置又は露出条件が表示される位置が重畳すると判定された場合(S41:YES)の表示例であり、
図14(b)は、処理ステップS14において重畳しないと判定された場合(S41:NO)の表示例である。
図14(a)に示される例では、合焦マーク30が、撮影待機時に水平ガイド20aが表示されていた位置に表示されている。そのため、水平ガイドは、
図3に示される撮影待機時の円形状の水平ガイド20aから表示形態が長方形状に変更されると共に、表示位置が変更される(水平ガイド20b3)。ただし、LCD124の下方には露出条件40が表示されているため、水平ガイド20bは露出条件40と重畳しないようにLCD124の上方に表示される。一方、
図14(b)に示される表示例では、水平ガイドは、合焦マーク30及び露出条件40と重畳しないため、表示形態が撮影待機状態から変更されずに表示される。
【0059】
なお、
図14(a)に示される表示例では、水平ガイドが、合焦マーク30及び露出条件40と重畳しないように表示形態が変更されるが、本実施形態はこれに限定されない。処理ステップS41において、水平ガイド20aが表示されている位置、合焦マークが表示される位置又は露出条件が表示される位置が重畳すると判定された場合、水平ガイドの表示形態が変更されると共に、露出条件40の表示形態が
図14(a)に示される表示形態から変更されてもよい。
【0060】
なお、本実施形態では、撮影装置1が記録準備状態にある場合に露出条件40が表示されるが、本実施形態はこれに限定されない。露出条件40は、撮影装置1が撮影待機状態と記録準備状態の何れの状態にある場合にも表示されてもよい。
【0061】
(第5の実施形態)
次に、本発明の第5の実施形態の撮影装置1について説明する。本発明の第5の実施形態は、LCD124に傾きガイドとして水平ガイドと仰俯ガイドの両方が表示されること以外は、第1の実施形態の撮影装置1と同じである。
【0062】
図15は、本発明の第5の実施形態における、撮影装置1が撮影待機状態にある場合のLCD124の表示例である。
図15に示されるように、スルー画10に水平ガイド20a及び仰俯ガイド50が重畳して表示される。仰俯ガイド50は、長方形状を有しており、中央に基準線Hvが表示されている。また、仰俯ガイド50には、CPU100で計算された仰俯角に応じて中央の基準線Hvから上下方向に伸びるようにバーBvが表示される。ユーザは、バーBvが伸びる方向及びバーBvの長さを視認することにより、撮影装置1が上下方向のどちらにどの程度傾いているか(どの程度チルトしているか)を認識することができる。また、仰俯ガイド50は、撮影装置1が記録準備状態にある場合にも表示されてもよい。また、仰俯ガイド50は、撮影装置が撮影待機状態から記録準備状態に変わった時、合焦マーク30やその他の状態情報(水平ガイド、露出条件)と重畳しないように表示形態が変更されてもよい。
【0063】
(第6の実施形態)
次に、本発明の第6の実施形態の撮影装置1について説明する。本発明の第6の実施形態は、LCD124に合焦マークが表示されないこと以外は、第1の実施形態の撮影装置1と同じである。なお、撮影装置1が記録準備状態にある場合に合焦マークを表示するか否かは、操作部102へのユーザ操作に応じて変更可能であってもよい。
【0064】
図16(a)、
図16(b)は、第6の実施形態において、LCD124に水平ガイドを表示する場合の表示例である。
図16(a)、
図16(b)はそれぞれ、撮影装置1が撮影待機状態、記録準備状態にある場合のLCD124の表示例を示す。撮影待機状態では、
図16(a)に示されるように、水平ガイド20aがLCD124の中央付近に大きく表示される。撮影装置1が記録準備状態になると、
図16(b)に示されるように、水平ガイドは、撮影待機状態から表示形態が変更されて、LCD124の下方に小さく表示される(水平ガイド20b)。
【0065】
このように、撮影装置1が撮影待機状態にある場合は、撮影装置1の状態情報(傾きガイド)を大きく表示することにより、撮影装置1の状態を確認し易くすることができる。また、撮影装置1が記録準備状態にある場合は、撮影装置1の状態情報(傾きガイド)を小さく表示する又はLCD124内の端(例えば、下方)に表示することにより、スルー画(すなわち、画像の中央部に配置される主要な被写体)を確認し易くすることができる。
【0066】
(第7の実施形態)
次に、本発明の第7の実施形態の撮影装置1について説明する。本発明の第7の実施形態では、LCD124に合焦マークが表示されず、また、水平ガイドに変えて露出条件の表示位置、表示形態が制御される。これらの点以外は、第1の実施形態の撮影装置1と同じである。
【0067】
図17(a)、
図17(b)は、第7の実施形態において、LCD124に露出条件を表示する場合の表示例である。
図17(a)、
図17(b)はそれぞれ、撮影装置1が撮影待機状態、記録準備状態にある場合のLCD124の表示例を示す。撮影待機状態では、
図17(a)に示されるように、露出条件40aがLCD124の中央付近に大きく表示される。撮影装置1が記録準備状態に変わると、
図17(b)に示されるように、露出条件は、撮影待機状態から表示形態が変更されて、LCD124の下方に小さく表示される(露出条件40b)。
【0068】
このように、撮影装置1が撮影待機状態にある場合は、撮影装置1の状態情報(露出条件)を大きく表示することにより、撮影装置1の状態を確認し易くすることができる。また、撮影装置1が記録準備状態にある場合は、撮影装置1の状態情報(傾きガイド、露出条件)を小さく表示する又はLCD124内の端(例えば、下方)に表示することにより、スルー画(すなわち、画像の中央部に配置される主要な被写体)を確認し易くすることができる。なお、第7の実施形態において、撮影装置1が記録準備状態となった場合に合焦マークが表示され、露出条件の位置、形態が合焦マークと重畳しないように制御されてもよい。
【0069】
(変形例)
本発明の第1の実施形態では、撮影装置1が撮影待機状態にある場合、LCD124の中央付近に円形状の水平ガイドが表示されるが、本実施形態はこれに限定されない。
図18(a)〜
図18(d)はそれぞれ、撮影装置1が撮影待機状態にある場合の、水平ガイドの他の表示例を示す。なお、何れの表示形態の水平ガイドを表示するかは、ユーザによる操作部102への操作に応じて変更可能であってもよい。
【0070】
図18(a)に示される表示例では、水平ガイド20cは、LCD124の中央付近にLCD124の左右方向に延びた基準線Hcと、水平方向(重力方向と直交する方向)を表す傾き線Lcとして表示される。
図18(b)に示される表示例では、水平ガイド20dは長方形状を有しており、中央に基準線Vdが表示されている。また、水平ガイド20dには、CPU100で計算された水平度に応じて中央の基準線Vdから左右方向に伸びるようにバーBdが表示される。
図18(c)に示される表示例では、水平ガイド20eは長方形状を有しており、中央に基準線Veが表示されている。また、水平ガイド20eには、CPU100で計算された水平度に応じて中央の基準線Veから左右方向に移動するマークMeが表示される。
図18(d)に示される表示例では、水平ガイド20fは、撮影装置1が時計回りと反時計回りのどちらの向きにロールしているかを示すアイコンIf及びロールの大きさを示す数値Nfとして表示される。
【0071】
また、本発明の第1の実施形態では、処理ステップ12において、水平ガイドはLCD124の下方に表示されるように表示形態が変更されるが、本実施形態はこれに限定されない。
図19(a)〜
図19(d)はそれぞれ、処理ステップ12において表示形態が変更された水平ガイドの他の表示例を示す。なお、何れの表示形態の水平ガイドを表示するかは、ユーザによる操作部102への操作に応じて変更可能であってもよい。
【0072】
図19(a)に示される表示例では、水平ガイドは、合焦マーク30と重畳しないように、撮影装置1が撮影待機状態にある場合から表示位置が変更されて表示される(水平ガイド20a3)。
図19(b)に示される表示例では、水平ガイドは、合焦マーク30と重畳しないように、撮影装置1が撮影待機状態にある場合から大きさが縮小されて表示される(水平ガイド20a4)。
図19(c)に示される表示例では、水平ガイドは、合焦マーク30と重畳しないように、撮影装置1が撮影待機状態にある場合から表示位置が変更されると共に縮小されて表示される(水平ガイド20a5)。
図19(d)に示される表示例では、水平ガイドは、撮影装置1が撮影待機状態にある場合から表示位置及び大きさが変更されていない。ただし、水平ガイド20a6は合焦マーク30よりも優先度が低く設定され、水平ガイド20a6と合焦マーク30とが重なる領域では合焦マーク30及びスルー画10が表示され、水平ガイド20a6は表示されない。
【0073】
図19(d)に示される表示例では、水平ガイドの表示位置及び大きさを変更することなく、合焦状態にある被写体を確認し易くすることができる。また、この場合、撮影装置1がシャッタボタンが操作されていない状態(撮影待機状態)からシャッタボタンが半押しされた状態(記録準備状態)に変わる過程において、水平ガイドの表示位置及び大きさが変わらないため、シャッタボタンの操作による撮影装置1の水平度の変化を確認し易くすることができる。なお、
図19(d)に示される表示例では、合焦マーク30が表示される位置によっては、スルー画10又は水平ガイド20a6が見づらくなる可能性がある。そのため、水平ガイドが表示されている位置と合焦マークが表示される位置とが重畳する面積が所定値以下であると判定された場合にのみ、
図19(d)に示されるように、水平ガイド20a6が表示されてもよい。この場合、水平ガイドが表示されている位置と合焦マークが表示される位置とが重畳する面積が所定値よりも大きい場合は、水平ガイドは、合焦マーク30と重畳しないように表示形態が変更される。
【0074】
以上が本発明の例示的な実施形態の説明である。本発明の実施形態は、上記に説明したものに限定されず、本発明の技術的思想の範囲において様々な変形が可能である。例えば明細書中に例示的に明示される実施形態等又は自明な実施形態等を適宜組み合わせた内容も本願の実施形態に含まれる。