(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明の再生液供給ユニットの一実施形態を備える硬水軟化装置について、図面を参照しながら説明する。
【0014】
本実施形態に係る硬水軟化装置1は、水道水、地下水、工業用水等の原水中に含まれる硬度成分をナトリウムイオン(又は、カリウムイオン)へ置換して、処理水としての軟水を生成する。硬水軟化装置1は、軟水を各種の用水として需要箇所へ供給する目的で使用される。硬水軟化装置1は、家屋やマンション等の居住建物、ホテルや大衆浴場等の集客施設、医院や病院等の医療提供施設、ボイラやクーリングタワー等の冷熱機器、食品加工装置や洗浄装置等の水使用機器等に接続される。特に、硬水軟化装置1は、一般家庭において水道水を軟水化するのに適している。
【0015】
まず、
図1〜
図3を参照して、本実施形態に係る硬水軟化装置1を構成する各構成要素について説明する。本実施形態に係る硬水軟化装置1は、圧力タンク2と、流路制御バルブユニット3と、再生液供給ユニットとしての塩水供給ユニット4(
図4〜
図7も参照)と、配管ユニット5(
図9〜
図11も参照)と、筐体6と、中間パネル7(
図8も参照)と、を備える。以下の説明において「ライン」とは、流路、経路、管路等の総称である。
【0016】
[圧力タンク2]
圧力タンク2は、丸みを帯びた底部を有する筒状の耐圧容器(例えば、外周は平面視で略円形)であり、上部に開口21を有している。圧力タンク2の内部には、開口21の中央部から圧力タンク2の底部付近まで延びる集配液管231(
図1参照)が設けられる。圧力タンク2の開口21において集配液管231を除く領域には、頂部スクリーン241が設けられる。集配液管231の下端部と圧力タンク2の底部との間には、底部スクリーン242が設けられる。そのため、集配液管231の上端部から圧力タンク2に流入した液体は、集配液管231内を下降して、その下端部から底部スクリーン242を通って集配液管231の外側に出て、集配液管231の外側における圧力タンク2の内部空間を上昇して、頂部スクリーン241を通って圧力タンク2から外に出る。反対に、頂部スクリーン241を通って圧力タンク2に流入した液体は、圧力タンク2の内部空間を下降して、底部スクリーン242を通って集配液管231の中に入り、集配液管231内を上昇して、その上端部から圧力タンク2の外に出る。なお、頂部スクリーン241及び底部スクリーン242は、その機能から、ディストリビュータやコレクタとも呼称される。
【0017】
集配液管231の外側における圧力タンク2の内部空間には、イオン交換樹脂ビーズ(典型的には水軟化に使用される陽イオン交換樹脂ビーズ)からなるイオン交換樹脂床211、及び濾過砂利からなる支持床212が収容される。支持床212は、圧力タンク2の底部側に配置される。支持床212は、イオン交換樹脂床211に対する流体の整流部材として機能する。イオン交換樹脂床211は、支持床212の上方に積層される。イオン交換樹脂床211は、原水(例えば、水道水)W1を導入することにより処理水としての軟水W2を製造する処理材として機能する。
【0018】
[流路制御バルブユニット3]
流路制御バルブユニット3は、圧力タンク2の上部の開口21(
図1参照)に取り付けられる。流路制御バルブユニット3は、圧力タンク2、塩水供給ユニット4及び配管ユニット5と接続されて、所要の運転動作に応じて流路を切り換える。
【0019】
図11に示すように、流路制御バルブユニット3は、バルブハウジング300と、後述するメインバルブ31、ブラインバルブ35、及びドレンバルブ36を駆動するための駆動機構(例えば、モータ、ギア、アーム、カム等から構成される駆動機構:図示省略)とを備えている。バルブハウジング300には、圧力タンク2の開口21に取り付けられる下部開口301と、原水流入ポート302と、処理水流出ポートとしての軟水流出ポート303と、再生液流入ポートとしての塩水流入ポート304と、ドレンポート305とが形成されている。原水流入ポート302及び軟水流出ポート303には、配管ユニット5のコネクタ57(後述)が取り付けられる。塩水流入ポート304には、第1管継手54a(後述)が接続される。ドレンポート305には、第1排水管551(後述)の一端が接続される。駆動機構は、防水カバー306により覆われる。
【0020】
流路制御バルブユニット3は、
図1に示すように、メインバルブ31と、エゼクタ33と、ストレーナ34と、ブラインバルブ35と、ドレンバルブ36とを含んで構成されており、これらの要素は、バルブハウジング300に組み込まれている。更に、バルブハウジング300には、原水ラインL12と、軟水ラインL21、L22、L23、L24と、希釈水ラインL31、L32と、塩水ラインL42、L43、L44と、排水ラインL51、L52とが流体の輸送チャンネルとして形成されている。なお、軟水ラインL21〜L24、希釈水ラインL31、L32、塩水ラインL44は、原水ラインとしても機能する。軟水ラインL21は、塩水ラインとしても機能する。
【0021】
メインバルブ31は、バルブハウジング300に形成された一端部が開口するシリンダ部311と、このシリンダ部311の内部に収容されるバルブ本体312とを備える。バルブ本体312は、シリンダ部311の軸線方向に沿って摺動可能に構成される。シリンダ部311は、その周壁に、軸線方向に沿って所定の間隔を隔てて4つの孔3111〜3114を備える。バルブ本体312は、3つのシール部3121〜3123を備える。3つのシール部3121〜3123は、軸線方向に沿って所定の間隔を隔てて周壁から外方へ張り出している。バルブ本体312は、その頂部に1つの孔3124を備える。
【0022】
バルブハウジング300の下部開口301が圧力タンク2の開口21に取り付けられると、流路制御バルブ31の開口端部は、圧力タンク2の集配液管231の上端部に水密に取り付けられる。原水ラインL12の一端は、バルブハウジング300の原水流入ポート302に接続される。原水ラインL12の他端は、シリンダ部311の第1孔3111に接続される。
【0023】
軟水ラインL21の一端は、圧力タンク2の開口21において集配液管231を除く領域に水密に接続される。軟水ラインL21の他端は、軟水ラインL22の一端と、塩水ラインL44の一端との接続点に接続される。軟水ラインL22の他端は、シリンダ部311の第3孔3113に接続される。軟水ラインL23の一端は、シリンダ部311の第2孔3112に接続される。軟水ラインL23の他端は、軟水ラインL24の一端と、希釈水ラインL31の一端との接続点に接続される。軟水ラインL24の他端は、軟水流出ポート303に接続される。
【0024】
希釈水ラインL31の他端は、ストレーナ34の一側に接続される。ストレーナ34の他側には、希釈水ラインL32の一端が接続される。希釈水ラインL32の他端は、エゼクタ33のノズル側に接続される。エゼクタ33のディフューザ側には、塩水ラインL44の他端が接続される。エゼクタ33の吸込み口には、塩水ラインL43の一端が接続される。塩水ラインL43の他端は、ブラインバルブ35の一側に接続される。ブラインバルブ35の他側は、塩水流入ポート304と連絡される。
【0025】
排水ラインL51の一端は、シリンダ部311の第4孔3114に接続される。排水ラインL51の他端は、ドレンバルブ36の一側に接続される。ドレンバルブ36の他側は、ドレンポート305と連絡される。
【0026】
メインバルブ31は、採水及び再生に関して、原水W1を圧力タンク2の底部スクリーン242へ配液しながら、頂部スクリーン241で集液することにより原水W1の上昇流を生成して、軟水W2を製造する水処理工程の水(原水W1、軟水W2)の流れ、及び、再生液としての塩水W3を頂部スクリーン241へ配液しながら、底部スクリーン242で集液することにより塩水W3の下降流を生成して、イオン交換樹脂床211を再生させる再生工程の塩水W3の流れを、切り換え可能なバルブである。
【0027】
(第1の状態)
図1に示すように、メインバルブ31において、バルブ本体312の第1シール部3121がシリンダ部311の第1孔3111と第2孔3112との間に位置するときに、バルブ本体312の第2シール部3122は、シリンダ部311の第3孔3113と第4孔3114との間に位置し、バルブ本体312の第3シール部3123は、シリンダ部311の第4孔3114と開口端部との間に位置する。このとき、シリンダ部311の第1孔3111は、シリンダ部311の周壁内面とバルブ本体312の周壁外面との間の所定の間隙、シリンダ部311の頂部内側の空間、及びバルブ本体312の頂部の孔3124を介して、バルブ本体312の内側の空間と連通する。即ち、シリンダ部311の第1孔3111は、圧力タンク2の集配液管231の上端部と連通する。バルブハウジング311の第2孔3112と第3孔3113とは、シリンダ部311の周壁内面とバルブ本体312の周壁外面との間の所定の間隙を介して、互いに連通する。シリンダ部311の第4孔3114は、他の孔又はバルブ本体312の内側の空間とは連通しない。以下、この位置関係を流路制御バルブ31の「第1の状態」という。
【0028】
メインバルブ31には、他に、第2の状態、第3の状態及び第4の状態がある。これらについては、本願と同一出願人による特願2016−018129における第2の状態、第3の状態及び第4の状態に関する説明をそれぞれ援用することにより、本明細書での詳細な説明を省略する。
【0029】
[配管ユニット5]
図1に示すように、流路制御バルブユニット3には、原水導入部510から(後述するコネクタ57を介して)原水流入ポート302に至る原水ラインL11、及び軟水流出ポート303から(コネクタ57を介して)軟水導出部520に至る軟水ラインL25が接続される。原水ラインL11と軟水ラインL25とは、バイパスラインL61で接続される。原水ラインL11は、原水配管51から構成される。軟水ラインL25は、軟水配管52から構成される。バイパスラインL61は、バイパス配管53から構成される。
【0030】
配管ユニット5は、原水配管51と、処理水配管としての軟水配管52と、バイパス配管53と、第1のバイパス切替弁515と、第2のバイパス切替弁531と、後述する様々な弁群と、を含む組立体である。よって、配管ユニット5は、原水導入部510、及び処理水導出部としての軟水導出部520を備える。
【0031】
図9、
図11に示すように、配管ユニット5は、原水配管51及び軟水配管52を流路制御バルブユニット3に接続するための一体成形されたコネクタ57を備える。このコネクタ57は、原水配管51が接続される第1ポート571と、第1ポート571と連通し、原水流入ポート302と接続される第2ポート572と、軟水流出ポート303と接続される第3ポート573と、第3ポート573と連通し、軟水配管52が接続される第4ポート574と、を備える。第1ポート571と第2ポート572との中間位置には、原水流路としての中間ポート575が設けられる。中間ポート575には、後述する圧力逃し弁518が接続される。即ち、圧力逃し弁518は、原水配管51に代えて、第1ポート571と第2ポート572とを連通する中間ポート575に接続される。
【0032】
図1及び
図9に示すように、原水ラインL11(原水配管51)には、原水導入部510に近い側から順に、原水ストレーナ511、フィルタ513を有する真空逃し弁512、逆止め弁514、第1のバイパス切替弁515、減圧弁516、フロースイッチ517、圧力逃し弁518が設けられる。原水ストレーナ511は、原水W1に含まれる微細粒子の流通を阻止する。真空逃し弁512は、系内での負圧発生時に開弁して大気を吸入する。逆止め弁514は、原水W1の流れを一方向に規制して原水W1の逆流を防止する。
【0033】
第1のバイパス切替弁515は、第2のバイパス切替弁531と協働して、原水ラインL11と後述するバイパスラインL61との間で入口流路を切替える。減圧弁516は、原水W1を所定の水圧まで減圧する。フロースイッチ517は、所定流量の原水W1が流通したことを検知すると、検出信号を後述する制御ボックス73の電子機器731に出力する。圧力逃し弁518は、原水W1の水圧や硬水軟化装置1の二次側からの背圧が所定値以上になった場合に、過剰な圧力を系外に逃がすことにより、圧力タンク2や流路制御バルブユニット3を保護する。
【0034】
軟水ラインL25(軟水配管52)には、流路制御バルブユニット3に近い側から順に、逆止め弁521、処理水ストレーナとしての軟水ストレーナ522、切替弁523が設けられる。逆止め弁521は、軟水W2の流れを一方向に規制して軟水W2の逆流を防止する。軟水ストレーナ522は、軟水W2に混入した異物(イオン交換樹脂の細粒や破砕片)を捕捉可能であり、検水コック5221を開けることによりその異物を、ストレーナ排出管5222(ストレーナ排出ラインL62)を介して系外に排出する。
【0035】
原水ラインL11(原水配管51)の逆止め弁514と第1のバイパス切替弁515との接続点と、軟水ラインL25(軟水配管52)の切替弁523の下流側との間には、バイパスラインL61が接続される。バイパスラインL61は、原水配管51と軟水配管52とを接続するバイパス配管53を構成する。原水配管51からのバイパス配管53の分岐部は、逆止め弁514と減圧弁516との間に配置される。バイパスラインL61(バイパス配管53)には、原水ラインL11に近い側から順に、第2のバイパス切替弁531、逆止め弁532が設けられる。
【0036】
第2のバイパス切替弁531は、第1のバイパス切替弁515と協働して入口流路を切替えると共に、切替弁523と協働して出口流路を切替える。具体的には、第1のバイパス切替弁515を開放し、且つ第2のバイパス切替弁531を閉止すると、原水W1は、バイパス配管53には流入せずに、流路制御バルブユニット3に流入する。反対に、第1のバイパス切替弁515を閉止し、且つ第2のバイパス切替弁531を開放すると、原水W1は、流路制御バルブユニット3には流入せずに、バイパス配管53に流入する。
【0037】
例えば、イオン交換樹脂床211の交換や流路制御バルブユニット3の修理を行う際には、流路制御バルブユニット3及び圧力タンク2への水の流れを止める一方で、硬水軟化装置1を設置した家屋の室内への給水は継続する必要がある。そのため、この場合には、第2のバイパス切替弁531を開放し、且つ第1のバイパス切替弁515及び切替弁523を閉止した状態で、メンテナンスを行う。
【0038】
図3に示すように、原水配管51、軟水配管52及びバイパス配管53を含む配管ユニット5の組立体は、圧力タンク2の上方及び側方に亘って配置される。圧力タンク2の外周は平面視で略円形であり、配管ユニット5は、圧力タンク2の円形の外周に沿って配置される。
【0039】
[塩水供給ユニット4]
塩水供給ユニット4は、主として、
図4〜
図7に示されるように、圧力タンク2内のイオン交換樹脂床211に対して、原料薬剤としての塩Sから生成した塩水W3を供給する。塩水供給ユニット4は、再生液タンクとしての塩水タンク41と、再生液プレートとしての塩水プレート42と、再生液流通管としての塩水バルブパイプ43と、再生液バルブとしての塩水バルブ44と、を備えて構成される。塩水タンク41は、塩Sを収容可能な原料収容部411と、塩Sと補給水とから生成される塩水W3を貯留可能な再生液貯留部としての塩水貯留部412とを有する。塩水プレート42は、塩水タンク41の内部に配置され、塩Sが載置される載置面421を有する。塩水バルブパイプ43には、塩水タンク41から導出される塩水W3又は塩水タンク41に導入される補給水が流通する。塩水バルブ44は、塩水バルブパイプ43と接続され、補給水の流れ及び塩水W3の流れを制御すると共に、塩水タンク41内の水位が予め設定された規定水位WL(
図7参照)に達した場合に補給水の流れを遮断する機能を有する。塩水バルブ44、塩水バルブパイプ43、及び後述する上方覆い部としての閉塞部材4224は、塩水バルブ組立体(再生液バルブ組立体)45として一体に組み立てられる。
【0040】
塩水タンク41は、上部タンク41Aと、下部タンク41Bとに分割される。上部タンク41A及び下部タンク41Bを上下方向に連結することにより、塩水タンク41は、一体に構成される。下部タンク41Bは、概して角筒状の筒状体である。下部タンク41Bの底部は、塩水バルブ44が設置される領域に対応する第1底部41B1と、第1底部41B1よりも高い位置に設定され、塩水W3の供給停止位置BL(
図7参照)に対応する第2底部41B2とで構成される。第1底部41B1は、下部タンク41Bの1つのコーナー部の近傍に配置される。第1底部41B1は、塩水タンク41が硬水軟化装置1の所定位置に設置されるときに、硬水軟化装置1の前面側に位置する。
【0041】
下部タンク41Bには、下部タンク41Bの第2底部41B2から所定の高さに段部41B3が設けられる。段部41B3は、これよりも上方における下部タンク41Bの横断面の大きさに比べて、これよりも下方における下部タンク41Bの横断面の大きさが小さくなった段部である。下部タンク41Bの内部において、この段部41B3の上に、塩水プレート42が配置される。塩水プレート42には、塩Sが載置される。下部タンク41Bにおいて、塩水プレート42の載置面421を境界として、載置面421よりも下方は、塩水貯留部412として機能する。一方、境界よりも上方は、原料収容部411として機能する。
【0042】
上部タンク41Aは、専ら原料収容部411として機能する。これは、塩水タンク41が有する原料収容部411及び塩水貯留部412のうち、上部タンク41Aは、原料収容部411としての機能のみを果たし、塩水貯留部412としての機能は果たさない、という意味である。原料収容部411と塩水貯留部412との境界は、塩水プレート42の載置面421によって決められる。塩水プレート42は、下部タンク41Bの内部に配置される。そのため、下部タンク41Bは、塩水貯留部412としての機能を果たすだけでなく、原料収容部411としての機能も一部果たす。従って、上部タンク41Aは、専ら原料収容部411として機能することになる。
【0043】
図6に示すように、塩水タンク41には、原料収容部411と連通する開口4133を介して内部の過剰な塩水W3を外部に排出するオーバーフロー部413が設けられる。オーバーフロー部413は、下部タンク41Bの内部に配置される。具体的には、下部タンク41Bの第1底部41B1が形成されているコーナー部とは異なるコーナー部には、段部41B3から所定の高さにオーバーフロー部413が設けられる。即ち、オーバーフロー部413が設けられる下部タンク41Bのコーナー部には、第2底部41B2からオーバーフロー高さまで下部タンク41Bの横方向内側に凹んだ凹部4131を備える。凹部4131の上面は、開口4133を有するオーバーフロー面4132を構成する。オーバーフロー面4132には、開口4133から下向きに延びる筒状の排水筒4134が設けられる。排水筒4134の底部開口4135には、第2排水管552の一端が接続される。第2排水管552の他端は、共用排水管554に接続される。
【0044】
塩水プレート42は、載置面421よりも隆起し、塩水バルブ44における載置面421よりも上方に位置する部分を覆う再生液バルブ用隆起部としての塩水バルブ用隆起部422と、載置面421よりも隆起し、オーバーフロー部413の開口4133を覆うオーバーフロー部用隆起部423と、を備える。即ち、塩水バルブ用隆起部422は、塩水プレート42に連結され且つ塩水バルブ44における載置面421よりも上方に位置する部分を側方から覆う側方覆い部4221と、塩水バルブ44における載置面421よりも上方に位置する部分を上方から覆う上方覆い部4222及び4224とで構成される。側方覆い部4221(及びこれと一体の上方覆い部4222)と、上方覆い部4224とは、分離自在に構成される。
【0045】
具体的には、塩水バルブ用隆起部422は、下部タンク41Bの第1底部41B1に設置した塩水バルブ44を実質的に収容する所定の高さまで載置面421よりも隆起する。塩水バルブ用隆起部422は、側方覆い部としての隔壁4221と、上方覆い部としての隔板4222及び閉塞部材4224とで構成される。即ち、隔壁4221は、下部タンク41Bの第1底部41B1が配置されるコーナー部の近傍において、第1底部41B1に設置した塩水バルブ44をこのコーナー部の近傍領域内に隔離するように、このコーナー部を構成する下部タンク41Bの第1の側壁41B4から隣接する第2の側壁41B5までを所要の高さで覆う。隔板4222は、隔壁4221の上縁に連なり、下部タンク41Bの第1の側壁41B4及び第2の側壁41B5に対して実質的に接する領域を覆う。隔板4222には、下部タンク41Bの第1底部41B1の真上位置に、例えば円形の開口4223が設けられる。上方覆い部としての閉塞部材4224は、隔板4222の開口4223を、上部タンク41Aの開口41A3とともに一体的に閉塞する。
【0046】
オーバーフロー部用隆起部423は、塩水プレート42の載置面421よりも隆起し、オーバーフロー部413のオーバーフロー面4132及び開口4133を覆う。具体的には、オーバーフロー部用隆起部423は、塩水バルブ用隆起部422と実質的に同程度の高さまで載置面421よりも隆起する。オーバーフロー部用隆起部423は、側方覆い部としての隔壁4231と、上方覆い部としての隔板4232とで構成される。具体的には、隔壁4231は、下部タンク41Bのオーバーフロー部413が設けられたコーナー部を隔離するように、このコーナー部を構成する第2の側壁41B5から隣接する第3の側壁41B6までを所要の高さで覆う。隔板4232は、隔壁4231の上縁に連なり、下部タンク41Bの第2の側壁41B5及び第3の側壁41B6に対して実質的に接する領域を覆う。
【0047】
図6、
図7に示すように、塩水バルブ用隆起部422の側端縁と、塩水タンク41の内壁(第1の側壁41B4及び第2の側壁41B5)との間には、間隙4225が設けられる。この間隙4225は、塩Sが補給水に溶解する際に生じる塩水貯留部412の濃度差に起因する対流の流路として機能する。オーバーフロー部用隆起部423の側端縁と、塩水タンク41の内壁(第2の側壁41B5及び第3の側壁41B6)との間には、間隙4233が設けられる。この間隙4233は、塩水貯留部412の適正液量を超えて原料収容部411の規定位置まで増えた塩水をオーバーフロー部413のオーバーフロー面4132から排出する流路として機能する。その一方で、この間隙4233は、塩Sが補給水に溶解する際に生じる塩水貯留部412の濃度差に起因する対流の流路としても機能する。
【0048】
上部タンク41Aは、塩水バルブ用隆起部422の上方に、原料収容部411とはタンク壁41A5を介して区画され、少なくとも上方に開放する開放空間41A1を有する。この開放空間41A1には、塩水バルブパイプ43が配置される。具体的には、上部タンク41Aは、下部タンク41Bの筒状体に対応する筒状体とは一部異なる。即ち、下部タンク41Bの第1底部41B1の真上に位置する上部タンク41Aの部分は、上部タンク41Aの高さを通じて上部タンク41Aの横方向及び下方向の内側に凹んだ開放空間としての凹部41A1を備える。凹部41A1の最下部には、上部タンク41Aの他の部分と一体に連なる底板41A2が設けられる。底板41A2には、下部タンク41Bの第1底部41B1の真上位置に、例えば円形の開口41A3が設けられる。上部タンク41Aの上面には、原料薬剤(塩)を導入するための原料導入口41A4が設けられる。
【0049】
塩水バルブパイプ43は、塩水タンク41から導出される塩水W3又は塩水タンク41に導入される補給水が流通する。具体的には、塩水バルブパイプ43は、例えば再生工程において、貯留する塩水W3を圧力タンク2に供給するための塩水ラインL41の一部を構成する。塩水W3は、陽イオン交換樹脂ビーズを用いる硬水軟化装置1においては、塩化ナトリウム、塩化カリウムの各水溶液等を利用することができる。
【0050】
図7に示すように、塩水タンク41の内部は、塩水プレート42により、原料収容部411と、塩水貯留部412とに区画される。原料収容部411は、再生液の原料としての塩S(例えば、塩化ナトリウムや塩化カリウム)を収容可能な領域である。塩水貯留部412は、原料収容部411に収容された塩Sと外部から導入される補給水とから生成される塩水W3を貯留可能な領域である。
【0051】
塩水プレート42には、原料収容部411に収容される塩Sが載置される。塩水プレート42に載置された塩Sの一部は、塩水プレート42を通じて塩水貯留部412に溶け出し、補給水と混じり合うことにより塩水W3となる。塩水バルブ44の下部は、塩水タンク41の第1底部41B1に設置される。第1底部41B1の横断面積は、例えば、塩水バルブ44の下部の面積の1.2倍以下であることが好ましい。第2底部41B2の高さは、例えば、塩水の供給停止位置BLよりも2〜5cm低いことが好ましい。
【0052】
塩水バルブ44は、流路制御バルブユニット3からの補給水の流れ及び流路制御バルブユニット3への塩水W3の流れを制御すると共に、塩水タンク41内の水位が予め設定された規定水位WLに達した場合に補給水の流れを遮断する機能を有する。塩水バルブ44は、水位検出用フロート4401と、フロートロッド4404と、塩水バルブパイプ43と、エアチェックハウジング部4420と、を備える。水位検出用フロート4401は、塩水タンク41の内部に貯留された塩水W3の水位を検出する。水位検出用フロート4401は、垂直断面において逆凹形となる円筒状に形成される。水位検出用フロート4401は、補給水よりも比重の小さい材料により構成される。そのため、水位検出用フロート4401は、補給水及び塩水W3に対して浮力を有する。フロートロッド4404は、水位検出用フロート4401に連動して上下に移動する棒状の部材である。フロートロッド4404の上端は、水位検出用フロート4401に連結される。フロートロッド4404の下端は、弁体としての補水ストッパ(図示せず)に連結される。
【0053】
塩水バルブパイプ43は、塩水タンク41から外部に供給される塩水W3、及び外部から塩水タンク41に供給される補給水が流通する筒状の部材である。塩水バルブパイプ43の下方の端部は、下部エアチェックハウジング(図示せず)に接続される。エアチェックハウジング部4420は、塩水バルブフィルタ4421と、上部エアチェックハウジングと、補水ストッパと、ボールホルダと、フロートボールと、下部エアチェックハウジングと、金属ボールと、プラグと、を備える。エアチェックハウジング部4420の詳細を含む塩水バルブ44の構成及び作用については、本願と同一出願人による特開2015−174074号公報を援用することにより、本明細書での詳細な説明を省略する。
【0054】
図4、
図5に示すように、塩水バルブ組立体45は、塩水バルブ44と、塩水バルブパイプ43と、塩水プレート42の塩水バルブ用隆起部422の閉塞部材4224とが一体に構成される。塩水バルブパイプ43の先端には、塩水配管54の第3接続用端部543が接続される。塩水バルブパイプ43を上方に引き上げると、閉塞部材4224及び塩水バルブ44は、共に引き上げられる。塩水タンク41の原料導入口41A4の閉鎖については、後述する。
【0055】
[塩水配管]
流路制御バルブユニット3には、イオン交換樹脂床211の再生時に塩水を導入するための塩水配管が接続される。
図1に示すように、流路制御バルブユニット3の塩水流入ポート304には、塩水ラインL42の一端が接続される。塩水ラインL42の他端は、塩水流量計545の一側に接続される。塩水流量計545の他側には、塩水ラインL41の一端が接続される。塩水ラインL41の他端は、塩水供給ユニット4の塩水バルブパイプ43に接続される。具体的には、塩水ラインL42の他端は、
図11に示すように、第1管継手54aの第1接続用端部541を構成する。第1管継手54aの第1接続用端部541には、塩水流量計545の一側が接続される。塩水流量計545の他側には、第2管継手54bの第2接続用端部542が接続される。
【0056】
一方、
図3、
図4に示すように、塩水供給ユニット4の塩水バルブパイプ43の先端には、第3管継手54cの第3接続用端部543が接続される。第2管継手54bの第2接続用端部542と、第3管継手54cの第3接続用端部543とは、フレキシブルチューブ(図示省略)で接続される。即ち、塩水ラインL41は、このフレキシブルチューブと各管継手54a〜54cからなる塩水配管から構成される。流路制御バルブユニット3の塩水流入ポート304と、塩水バルブパイプ43の先端とは、この塩水配管によって接続される。
【0057】
[排水配管]
流路制御バルブユニット3、塩水供給ユニット4、及び配管ユニット5には、各種排水を導出するための排水配管が接続される。
図1に示すように、流路制御バルブユニット3のドレンポート305には、排水ラインL52の一端が接続される。排水ラインL52は、第1排水管551から構成される。第1排水管551には、イオン交換樹脂床211の再生時に排出される再生排水が流通する。塩水供給ユニット4のオーバーフロー部413には、排水ラインL53の一端が接続される。排水ラインL53は、第2排水管552から構成される。第2排水管552には、塩水タンク41からのオーバーフロー排水が流通する。配管ユニット5の圧力逃し弁518には、排水ラインL54の一端が接続される。排水ラインL54は、第3排水管553から構成される。第3排水管553には、圧力逃し弁518の作動時に排出される原水排水が流通する。第1排水管551の他側、第2排水管552の他側、及び第3排水管553の他側は、いずれも共用排水管554に接続される。
【0058】
共用排水管554は、複数種の排水を単一の流路で、単一の排水部としての排水継手550に導く。共用排水管554と第1排水管551との接続部及び共用排水管554と第2排水管552との接続部よりも下流側の共用排水管554には、水封式のトラップ5541が設けられる。トラップ5541は、共用排水管554への再生排水の流通によって封水を保持するように構成される。
【0059】
[装置内部のレイアウト]
次に、圧力タンク2と、流路制御バルブユニット3と、塩水供給ユニット4と、配管ユニット5との配置関係について説明する。
図3に示すように、圧力タンク2は、硬水軟化装置1の左右方向中央に配置される。流路制御バルブユニット3は、圧力タンク2の上方に配置される。塩水供給ユニット4は、圧力タンク2の一側(左側)に配置される。配管ユニット5は、圧力タンク2の他側(右側)に配置される。圧力タンク2及び流路制御バルブユニット3が占める高さは、塩水タンク41が占める高さよりも低く設定される。
【0060】
筐体6は、圧力タンク2、流路制御バルブユニット3、塩水供給ユニット4、及び配管ユニット5を収容する。筐体6は、圧力タンク2及び塩水供給ユニット4を支持する基台61と、圧力タンク2、流路制御バルブユニット3、塩水供給ユニット4、及び配管ユニット5の側方を取り囲む第1側板62及び第2側板63と、圧力タンク2、流路制御バルブユニット3、塩水供給ユニット4、及び配管ユニット5の上方を覆う外蓋部材64と、を備える。筐体6は、全体視で直方体状である。なお、筐体6が直方体状ではなく、筐体6の側板の外面は、丸みを帯びていてもよい。
流路制御バルブユニット3は、圧力タンク2に取り付けられて、圧力タンク2によって支持される。配管ユニット5は、流路制御バルブユニット3に取り付けられて、流路制御バルブユニット3によって支持される。
【0061】
図2、
図3に示すように、基台61は、平面視で矩形の形状を有する。基台61は、平面視で両長辺及び両短辺の全周面にアンカー取付部613を備える。基台61は、樹脂材料からなる。アンカー取付部613は、基台61と同じ樹脂材料からなり、基台61と一体成形される。アンカー取付部613には、アンカー金具614が取り付けられる。例えば、アンカーボルト(図示せず)を用いてアンカー金具614を固定することによって、硬水軟化装置1は、設置場所に強固に設置される。なお、全てのアンカー取付部613を用いる必要は無く、設置場所や必要な設置強度などに応じて、一部のアンカー取付部613のみ用いてもよい。
【0062】
図2に示すように、第1側板62及び第2側板63は、下縁部で基台61に固定される。第1側板62は、硬水軟化装置1の背面及び左右両側面を覆い、第2側板63は、硬水軟化装置1の前面を覆う。第1側板62の右側面には、配管ユニット5の原水導入部510及び軟水導出部520、排水継手550が設けられる。
図10に示すように、第1側板62の右側面の上部には、操作具配置部としての操作具ボックス621が設けられる。操作具ボックス621の内部には、第1のバイパス切替弁515を切り替える際に手動で操作される第1のバイパス切替弁操作具5151と、第2のバイパス切替弁531を切り替える際に手動で操作される第2のバイパス切替弁操作具5311と、原水ストレーナ511を洗浄する際に手動で操作される原水ストレーナ操作具としての原水ストレーナ蓋5111と、処理水ストレーナ522を洗浄する際に手動で操作される処理水ストレーナ操作具としての検水コック5221と、が集合して配置(格納)される。
検水コック5221は、ストレーナ排出管5222(ストレーナ排出ラインL62)に設けられる。なお、操作具の形態は制限されず、ハンドル、レバー、ツマミ(摘み)、ノブが例示される。
【0063】
操作具ボックス621の右下手前には、水抜き口6211が設けられる。水抜き口6211は、例えば検水コック5221のストレーナ排出管5222から漏れる漏水を、操作具ボックス621の内部から排出するためのものである。操作具ボックス621は、操作具ボックス621を覆って蓋をする蓋板部材622を備える。蓋板部材622の右下には、水抜き口6211の上方を覆うように手前に膨出した膨出部6221が設けられる。蓋板部材622は、その上縁部を操作具ボックス621の係止部に下から差し込んだ状態で、下縁部の中央孔に挿通した化粧ネジ6222を操作具ボックス621のボス穴6212にネジ留めすることにより、操作具ボックス621に取り付けられる。蓋板部材622は、操作具ボックス621に取り付けられたときに、第1側板62の右側面と略面一になる。
図3、
図9に示すように、配管ユニット5の組立体は、筐体6に対して操作具ボックス621が設けられた面の近傍に配置される。
【0064】
第1側板62及び第2側板63の上縁部には、中間パネル7が載置される。中間パネル7は、中間パネル部材71と、内蓋部材72と、制御ボックス73とを備える。中間パネル部材71は、第1側板62の両側面の上縁部に固定される。外蓋部材64は、背面側に枢支軸を設けて中間パネル部材71に対して開閉自在に取り付けられる。外蓋部材64の前面側の中央には、シリンダ錠641が固定される。中間パネル部材71の前面側の中央には、シリンダ錠641を受け入れて保持するための保持部642が固定される。外蓋部材64を閉じてシリンダ錠641をロックしておくことにより、無断で外蓋部材64が開けられて予期せぬ事故が起こりかねない事態を未然に防止することができる。
【0065】
図2、
図3、
図8に示すように、中間パネル部材71は、外蓋部材64の下方において、圧力タンク2、流路制御バルブユニット3、塩水供給ユニット4、及び配管ユニット5の上方を覆って配置される。中間パネル部材71は、塩水タンク41の上方位置に原料投入口711、712を備える。具体的には、第1原料投入口711は、中間パネル部材71の上面から上向きに突出するフランジで囲まれた領域である。第2原料投入口712は、第1原料投入口711の僅かに下方において、中間パネル部材71の下面から下向きに突出するフランジで囲まれた領域である。第2原料投入口712は、塩水タンク41の原料導入口41A4と相似形で僅かに小さい形状である。第1原料投入口711及び第2原料投入口712は、上下方向に互いに連通する。
【0066】
下向きフランジ状の第2原料投入口712の外周には、パッキン部材7121が装着される。パッキン部材7121の内周は、第2原料投入口712の下向きフランジの外周全体に密着する形状及び大きさを有する。パッキン部材7121の外周は、塩水タンク41の原料導入口41A4の内周全体に密着する形状及び大きさを有する。そのため、中間パネル部材71のパッキン部材7121が装着された第2原料投入口712を塩水タンク41の原料導入口41A4に対して上方から押し込むと、原料導入口41A4の内側に第2原料投入口712が一体に接続される。第1原料投入口711の上向きフランジに内蓋部材72を被せることによって、第1原料投入口711は閉鎖され、従って、第2原料投入口712も閉鎖される。
【0067】
中間パネル部材71は、硬性樹脂材料からなり、具体的には、アクリロニトリルスチレンアクリレート(略称:ASA)からなる。内蓋部材72は、軟性樹脂材料からなり、具体的には、低密度ポリエチレン(略称:LDPE)からなる。中間パネル部材71及び内蓋部材72は、シール性を向上させるための別部材及び/又はコーティングを備えていない。尚、上部タンク41Aは、ポリプロピレン(略称:PP)からなる。
【0068】
制御ボックス73は、塩水タンク41の上方から外れた位置において、中間パネル部材71の下側に固定される。制御ボックス73には、硬水軟化装置1の制御に用いる電子機器731が格納される。電子機器731は、商用交流電力を直流電力に変換するスイッチング電源7311と、スイッチング電源7311で変換された直流電力で駆動され、流路制御バルブユニット3の動作を制御するためのマイコン7312とを備える。マイコン7312の駆動電圧は、5〜24Vの範囲である。マイコン7312は、少なくともCPU(図示せず)、メモリ(図示せず)、表示機器7313及び操作ボタン7314が実装されたワンボードマイコンとして構成される。中間パネル部材71には、制御ボックス73の固定状態において表示機器7313及び操作ボタン7314の位置に対応するように、表示機器7313を視認可能で、且つ操作ボタン7314を押下可能な表示操作領域732が設けられる。
【0069】
[硬水軟化装置1の運転動作]
次に、本実施形態における硬水軟化装置1の運転動作について説明する。硬水軟化装置1は、運転モードとして水処理モードと、再生モードと、洗浄モードと、補水モードと、待機モードと、を有する。
【0070】
水処理モードは、圧力タンク2に原水W1を導入することにより処理水(軟水W2)を製造するモードである。水処理モードにおいて、マイコン7312は、水処理工程を実行する。
【0071】
再生モードは、圧力タンク2に再生液としての塩水W3を導入することによりイオン交換樹脂床211を再生するモードである。再生モードにおいて、マイコン7312は、再生工程、押出工程及びエア抜き工程を順に実行する。
【0072】
洗浄モードは、圧力タンク2に洗浄液としての原水W1を導入することにより、圧力タンク2内に上昇流を生成し、イオン交換樹脂床211を洗浄するモードである。水処理モードにおいて、マイコン7312は、洗浄工程を実行する。
【0073】
補水モードは、原水W1を塩水タンク4へ補給するモードである。補水モードにおいて、マイコン7312は、補水工程を実行する。
待機モードは、圧力タンク2内における液体の制御を行わない(圧力タンク2に流体を導入しない)モードである。待機モードにおいて、マイコン7312は、待機工程を実行する。
【0074】
マイコン7312は、所定の移行条件(イベント)に基づいて、各運転モードを切り換えるように流路制御バルブユニット3を制御する。各運転モードの切換えの詳細については、本願と同一出願人による特願2016−018129における
図10及びこれに関連する説明を援用することにより、本明細書での詳細な説明を省略する。
【0075】
以下、上述した運転モードで実行される工程を説明する。流路制御バルブユニット3は、マイコン7312からの指示に従ってメインバルブ31の状態並びにブラインバルブ35及びドレンバルブ36の開閉状態を切り換え、運転モード毎に規定された工程を実行する。まず、水処理工程について説明し、他の工程については、水処理工程との相違点のみ説明する。
なお、以下の各工程において、ユーザーやメンテナンス員が操作しない限り、第1のバイパス切替弁515は開位置にあり、第2のバイパス切替弁531は閉位置にあり、検水コック5221は閉位置にある。
【0076】
[水処理工程]
図1に示すように、水処理工程では、流路制御バルブユニット3において、メインバルブ31は第1の状態にあり、ブラインバルブ35及びドレンバルブ36はいずれも閉位置にある。そのため、原水導入部510から硬水軟化装置1に導入される原水W1は、原水ラインL11、原水ラインL12、流路制御バルブ31の第1孔3111及び孔3124を順次流れて、圧力タンク2の集配液管231に供給され、底部スクリーン242から配水される。底部スクリーン242から配水された原水W1は、イオン交換樹脂床211を上昇流で通過する。原水W1が圧力タンク2の内部を上昇流で通過する過程において、原水W1の硬度成分は、ナトリウムイオン(又は、カリウムイオン)へ置換され、原水W1は軟水化される。イオン交換樹脂床211を通過した処理水(軟水W2)は、圧力タンク2の頂部で頂部スクリーン241へ集水される。その後、軟水W2は、軟水ラインL21、軟水ラインL22、流路制御バルブ31の第3孔3113及び第2孔3112、軟水ラインL23、軟水ラインL24、軟水ラインL25を順次流れて、軟水導出部520から硬水軟化装置1の外部へ導出されて、軟水W2の需要箇所へ供給される。
【0077】
[再生工程]
再生工程では、流路制御バルブユニット3において、メインバルブ31は第2の状態にあり、ブラインバルブ35及びドレンバルブ36はいずれも開位置にある。再生工程の詳細については、本願と同一出願人による特願2016−018129における第1実施形態に係る再生プロセスに関する説明を援用することにより、本明細書での詳細な説明を省略する。
【0078】
[押出工程]
押出工程では、流路制御バルブユニット3において、メインバルブ31は第2の状態にあり、ブラインバルブ35は閉位置にあり、ドレンバルブ36は開位置にある。押出工程の詳細については、本願と同一出願人による特願2016−018129における第1実施形態に係る押出プロセスに関する説明を援用することにより、本明細書での詳細な説明を省略する。
【0079】
[エア抜き工程]
エア抜き工程では、流路制御バルブユニット3において、メインバルブ31は第3の状態にあり、ブラインバルブ35は閉位置にあり、ドレンバルブ36は開位置にある。エア抜き工程の詳細については、本願と同一出願人による特願2016−018129における第1実施形態に係る上昇プロセスに関する説明を援用することにより、本明細書での詳細な説明を省略する。
【0080】
[洗浄工程]
洗浄工程では、流路制御バルブユニット3において、メインバルブ31は第4の状態にあり、ブラインバルブ35は閉位置にあり、ドレンバルブ36は開位置にある。洗浄工程の詳細については、本願と同一出願人による特願2016−018129における第1実施形態に係る下降プロセスに関する説明を援用することにより、本明細書での詳細な説明を省略する。
【0081】
[補水工程]
補水工程では、流路制御バルブユニット3において、メインバルブ31は第1の状態にあり、ブラインバルブ35は開位置にあり、ドレンバルブ36は閉位置にある。補水工程の詳細については、本願と同一出願人による特願2016−018129における第1実施形態に係る補水プロセスに関する説明を援用することにより、本明細書での詳細な説明を省略する。
【0082】
[待機工程]
待機工程では、流路制御バルブユニット3において、メインバルブ31は第2の状態にあり、ブラインバルブ35及びドレンバルブ36はいずれも閉位置にある。待機工程の詳細については、本願と同一出願人による特願2016−018129における第1実施形態に係る待機プロセスに関する説明を援用することにより、本明細書での詳細な説明を省略する。
【0083】
[手動バイパスの操作]
硬水軟化装置1の給水を手動によりバイパスさせる場合、ユーザーやメンテナンス員は、次のように操作する。すなわち、硬水軟化装置1が水処理モード(流路制御バルブユニット3が水処理工程の状態)の実行中において、操作具ボックス621を開いて第1のバイパス切替弁515を閉位置とし、第2のバイパス切替弁531を開位置とする。
【0084】
この操作により、原水導入部510から硬水軟化装置1に導入される原水W1は、原水ラインL11の原水ストレーナ511、真空逃し弁512、逆止め弁514を順次流れ、続いて、バイパスラインL61の第2のバイパス切替弁531、逆止め弁532を順次流れ、続いて、軟水ラインL25の切替弁523の下流側を順次流れて、軟水W2の需要箇所へ供給される。
【0085】
[軟水ストレーナ洗浄の操作]
軟水ストレーナ522の洗浄を行う場合、ユーザーやメンテナンス員は、次のように操作する。すなわち、硬水軟化装置1が水処理モード(流路制御バルブユニット3が水処理工程の状態)の実行中において、操作具ボックス621を開いて第1のバイパス切替弁515を閉位置とし、第2のバイパス切替弁531を開位置とする。そして、検水コック5221を開位置とする。
【0086】
この操作により、原水導入部510から硬水軟化装置1に導入される原水W1は、原水ラインL11の原水ストレーナ511、真空逃し弁512、逆止め弁514を順次流れ、続いて、バイパスラインL61の第2のバイパス切替弁531、逆止め弁532を順次流れ、続いて、軟水ラインL25の切替弁523、軟水ストレーナ522を順次流れ、最後に検水コック5221及びストレーナ排出管5222(ストレーナ排出ラインL62)を通って排出される。このとき、先行して軟水ストレーナ522が捕捉していた軟水W2に混入した異物(イオン交換樹脂の細粒や破砕片)は、検水コック5221を開けることにより、ストレーナ排出管5222(ストレーナ排出ラインL62)を通って系外に排出される。
【0087】
上記実施形態では、操作具ボックス621を第1側板62の右側面の上部に設けたが、本発明は、これに限定されない。例えば、第1側板62の左側面若しくは背面又は第2側板63の前面のいずれかに、操作具ボックス621を設けてもよい。
【0088】
また、上記実施形態では、原水導入部510、軟水導出部520及び排水継手550を第1側板62の右側面に設けたが、本発明は、これに限定されない。例えば、第1側板62の左側面若しくは背面又は第2側板63の前面のいずれかに、排水継手550を設けてもよい。
【0089】
また、塩水バルブ組立体45は、塩水(再生液)が所定の塩水濃度に達しているか否かを検出するためのフロートスイッチ(図示せず)を備えてもよい。
【0090】
上述した本実施形態の塩水供給ユニット4によれば、例えば、以下のような様々な効果が奏される。
本実施形態の塩水供給ユニット4は、イオン交換樹脂床211に対し、塩Sから生成した塩水W3を供給するための塩水供給ユニット4であって、塩水W3の原料塩Sを収容可能な原料収容部411、及び塩Sと補給水とから生成される塩水W3を貯留可能な塩水貯留部412を有する塩水タンク41と、塩水タンク41の内部に配置され、塩Sが載置される載置面421を有する塩水プレート42と、塩水タンク41から導出される塩水W3又は塩水タンク41に導入される補給水が流通する塩水流通管43と、塩水流通管43と接続され、補給水の流れ及び塩水W3の流れを制御すると共に、塩水タンク41内の水位が予め設定された規定水位WLに達した場合に補給水の流れを遮断する機能を有する塩水バルブ44と、を備える。塩水タンク41は、上部タンク41A及び下部タンク41Bを上下方向に連結することにより構成される。塩水プレート42は、下部タンク41Bの内部に配置されると共に、載置面421よりも隆起し、塩水バルブ44における載置面421よりも上方に位置する部分を覆う塩水バルブ用隆起部422を備える。上部タンク41Aは、塩水バルブ用隆起部422の上方に、原料収容部411とはタンク壁41A5を介して区画され、少なくとも上方に開放する開放空間41A1を有し、開放空間41A1に塩水流通管43が配置される。
【0091】
そのため、塩水流通管43のメンテナンスを行う際に、作業者は、塩水タンク41の内部に手を差し込むことなく、塩水流通管43を塩水タンク41から取り出すことができる。そのため、塩水流通管43のメンテナンスを行う際の作業性が良い。
【0092】
また、塩水バルブ用隆起部422は、塩水プレート42に連結され且つ塩水バルブ44における載置面421よりも上方に位置する部分を側方から覆う隔壁4221と、塩水バルブ44における載置面421よりも上方に位置する部分を上方から覆う閉塞部材4224と、を有し、隔壁4221と閉塞部材4224とは分離自在に構成される。塩水流通管43を上方に引き上げると、閉塞部材4224及び塩水バルブ44が共に引き上げられるように、塩水流通管43、閉塞部材4224及び塩水バルブ44は、塩水バルブ組立体45として構成される。
【0093】
上記のように、塩水流通管43を上方に引き上げると、閉塞部材4224及び塩水バルブ44も共に引き上げられるため、塩水流通管43及び/又は塩水バルブ44のメンテナンスを行う際に、作業者は、塩水タンク41の内部に手を差し込むことなく、塩水流通管43及び塩水バルブ44を塩水タンク41から取り出すことができる。そのため、塩水流通管43及び/又は塩水バルブ44のメンテナンスを行う際の作業性が良い。
【0094】
また、下部タンク41Bの底部は、塩水バルブ44が設置される領域に対応する第1底部41B1と、第1底部41B1よりも高い位置に設定され、塩水W3の供給停止位置BLに対応する第2底部41B2を有する。
【0095】
そのため、塩水タンク41における塩水W3の供給停止位置BLよりも下方に存在するデッドスペースを最小限まで小さくすることができる。従って、再生に使用されない塩Sの無駄な消費を抑制することができて、再生用の塩Sを有効利用することができる。また、デッドスペースに滞留する塩水量が減少するため、塩水供給ユニット4の運転重量を軽量化することができる。
【0096】
また、塩水バルブ組立体45は、塩水W3が所定の塩濃度に達しているか否かを検出するためのフロートスイッチを備える。そのため、塩水貯留部412内の塩水W3が所定の塩濃度に達しているか否かをフロートスイッチにより検出して、再生工程への移行や、塩の残量不足の報知等を行うことができる。
【0097】
以上、本発明の好ましい実施形態について説明した。しかし、本発明は、上述した実施形態に限定されることなく、種々の形態で実施することができる。
【0098】
前記実施形態においては、開放空間としての凹部41A1は、上方及び側方に開放しているが、これに制限されない。開放空間は、少なくとも上方に開放していればよい。