特許第6642674号(P6642674)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】6642674
(24)【登録日】2020年1月8日
(45)【発行日】2020年2月12日
(54)【発明の名称】プログラム及び情報処理装置
(51)【国際特許分類】
   A63F 13/53 20140101AFI20200130BHJP
   A63F 13/69 20140101ALI20200130BHJP
【FI】
   A63F13/53
   A63F13/69
【請求項の数】9
【全頁数】17
(21)【出願番号】特願2018-184761(P2018-184761)
(22)【出願日】2018年9月28日
【審査請求日】2019年3月24日
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】000132471
【氏名又は名称】株式会社セガゲームス
(74)【代理人】
【識別番号】100176072
【弁理士】
【氏名又は名称】小林 功
(72)【発明者】
【氏名】吉岡 駿矢
(72)【発明者】
【氏名】西木 淳郎
【審査官】 前地 純一郎
(56)【参考文献】
【文献】 特開2018−057853(JP,A)
【文献】 ドリマガBOOKS リネージュII ビギナーズガイド −旅立ちの書−,ソフトバンクパブリッシング株式会社,2004年 6月 4日,初版,p.041
【文献】 リネージュII Rise of Darkness CHRONICLE3 もっと遊べるテクニック 2005.11,株式会社光栄,2005年12月 2日,初版,p.064
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63F13/00−13/98
A63F 9/24
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第一プレイヤが操作する第一キャラクタと、第二プレイヤが操作する第二キャラクタと、第一プレイヤ及び第二プレイヤを除く他のプレイヤが操作する他のキャラクタと、を含む複数のキャラクタをゲーム空間内で対戦させるゲームに関するプログラムであって、
コンピュータを、
前記ゲーム空間に設定されたアイテムが位置する場所の近傍にキャラクタが移動した場合、当該キャラクタを操作するプレイヤに対して当該アイテムを付与する付与手段、
前記第一キャラクタが前記第二キャラクタを所定状態にした場合、前記ゲーム空間において当該第二キャラクタが位置していた場所の近傍に前記アイテムを設定する設定手段、
前記第一キャラクタが前記第二キャラクタを所定状態にした場合、前記第一プレイヤに対して、前記設定手段が設定したアイテムを、前記他のプレイヤに比べて優先的に表示するように制御する表示制御手段、
として機能させ、
前記表示制御手段は、前記アイテムが位置する場所の近傍にキャラクタが移動した場合、当該キャラクタを操作するプレイヤに対して当該アイテムを表示するように制御し、且つ、前記第一キャラクタが前記第二キャラクタを所定状態にしたときは前記近傍へ移動していない場合でも、当該第一プレイヤに対して、前記設定手段が設定したアイテムを表示するように制御する、
プログラム。
【請求項2】
前記表示制御手段は、前記第一キャラクタが前記第二キャラクタを所定状態にした場合、前記近傍への移動に関わらず、前記第一プレイヤ及び前記他のプレイヤに対して、前記設定手段が設定したアイテムがあることを示す標識を表示するように制御し、且つ、当該第一プレイヤに対して、前記設定手段が設定したアイテムの内容を表示するように制御する、
請求項に記載のプログラム。
【請求項3】
前記表示制御手段は、前記ゲームにおいて所定条件を満たすまで、前記第一プレイヤに対して、前記近傍への移動に関わらず、前記設定手段が設定したアイテムを表示するように制御し、且つ、前記所定条件を満たした後は、前記近傍への移動に関わらず、前記第一プレイヤ及び前記他のプレイヤに対して、前記設定手段が設定したアイテムを表示するように制御する、
請求項又はに記載のプログラム。
【請求項4】
前記所定条件は、前記設定手段が前記アイテムを設定してから所定時間が経過したこと、及び/又は、前記設定手段が前記アイテムを設定してから前記ゲームに関する所定行為が行われたこと、を含む、
請求項に記載のプログラム。
【請求項5】
前記表示制御手段は、前記第一キャラクタが前記第二キャラクタを所定状態にした場合、前記他のプレイヤの中で、当該第二キャラクタを所定状態とすることに貢献した貢献プレイヤに対して、前記設定手段が設定したアイテムを、当該貢献プレイヤを除く他のプレイヤに比べて優先的に表示するように制御する、
請求項1乃至の何れか1項に記載のプログラム。
【請求項6】
第一プレイヤが操作する第一キャラクタと、第二プレイヤが操作する第二キャラクタと、第一プレイヤ及び第二プレイヤを除く他のプレイヤが操作する他のキャラクタと、を含む複数のキャラクタをゲーム空間内で対戦させるゲームに関するプログラムであって、
コンピュータを、
前記ゲーム空間に設定されたアイテムが位置する場所の近傍にキャラクタが移動した場合、当該キャラクタを操作するプレイヤに対して当該アイテムを付与する付与手段、
前記第一キャラクタが前記第二キャラクタを所定状態にした場合、前記ゲーム空間において当該第二キャラクタが位置していた場所の近傍に前記アイテムを設定する設定手段、
前記第一キャラクタが前記第二キャラクタを所定状態にした場合、前記第一プレイヤに対して、前記設定手段が設定したアイテムを、前記他のプレイヤに比べて優先的に表示するように制御する表示制御手段、
として機能させ、
前記設定手段が設定するアイテムが複数である場合を含み、
前記表示制御手段は、前記近傍へキャラクタが移動していない場合でも、前記他のプレイヤに対して、前記設定手段が設定したアイテムのうち、前記第一プレイヤに比べて少ない数のアイテムを表示するように制御する、
ログラム。
【請求項7】
前記第一プレイヤと前記第二プレイヤがそれぞれ異なるグループに所属している場合を含み、
前記表示制御手段は、前記第一キャラクタが前記第二キャラクタを所定状態にした場合、当該第一プレイヤのグループに所属するプレイヤ、及び/又は、当該第二プレイヤのグループに所属するプレイヤに対して、前記設定手段が設定したアイテムを前記他のプレイヤに比べて優先的に表示するように制御する、
請求項1乃至の何れか1項に記載のプログラム。
【請求項8】
第一プレイヤが操作する第一キャラクタと、第二プレイヤが操作する第二キャラクタと、第一プレイヤ及び第二プレイヤを除く他のプレイヤが操作する他のキャラクタと、を含む複数のキャラクタをゲーム空間内で対戦させるゲームに関する情報処理装置であって、
前記ゲーム空間に設定されたアイテムが位置する場所の近傍にキャラクタが移動した場合、当該キャラクタを操作するプレイヤに対して当該アイテムを付与する付与手段と、
前記第一キャラクタが前記第二キャラクタを所定状態にした場合、前記ゲーム空間において当該第二キャラクタが位置していた場所の近傍に前記アイテムを設定する設定手段と、
前記第一キャラクタが前記第二キャラクタを所定の状態にした場合、前記第一プレイヤに対して、前記設定手段が設定したアイテムを、前記他のプレイヤに比べて優先的に表示するように制御する表示制御手段と、
を備え
前記表示制御手段は、前記アイテムが位置する場所の近傍にキャラクタが移動した場合、当該キャラクタを操作するプレイヤに対して当該アイテムを表示するように制御し、且つ、前記第一キャラクタが前記第二キャラクタを所定状態にしたときは前記近傍へ移動していない場合でも、当該第一プレイヤに対して、前記設定手段が設定したアイテムを表示するように制御する、
情報処理装置。
【請求項9】
第一プレイヤが操作する第一キャラクタと、第二プレイヤが操作する第二キャラクタと、第一プレイヤ及び第二プレイヤを除く他のプレイヤが操作する他のキャラクタと、を含む複数のキャラクタをゲーム空間内で対戦させるゲームに関する情報処理装置であって、
前記ゲーム空間に設定されたアイテムが位置する場所の近傍にキャラクタが移動した場合、当該キャラクタを操作するプレイヤに対して当該アイテムを付与する付与手段と、
前記第一キャラクタが前記第二キャラクタを所定状態にした場合、前記ゲーム空間において当該第二キャラクタが位置していた場所の近傍に前記アイテムを設定する設定手段と、
前記第一キャラクタが前記第二キャラクタを所定の状態にした場合、前記第一プレイヤに対して、前記設定手段が設定したアイテムを、前記他のプレイヤに比べて優先的に表示するように制御する表示制御手段と、
を備え、
前記設定手段が設定するアイテムが複数である場合を含み、
前記表示制御手段は、前記近傍へキャラクタが移動していない場合でも、前記他のプレイヤに対して、前記設定手段が設定したアイテムのうち、前記第一プレイヤに比べて少ない数のアイテムを表示するように制御する、
情報処理装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、プログラム及び情報処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、第一プレイヤが操作する第一キャラクタと、第二プレイヤが操作する第二キャラクタと、これらのプレイヤを除く他のプレイヤが操作する他のキャラクタと、を含む複数のキャラクタをゲーム空間内で対戦させるゲームが知られている(例えば特許文献1参照。)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2006−280447号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
このようなゲームの中には、例えば第一キャラクタが第二キャラクタを戦闘不能等の所定状態にした場合、ゲーム空間において第二キャラクタが位置していた場所の近傍にアイテムを設定し、当該近傍に任意のキャラクタが移動した場合、当該任意のキャラクタを操作するプレイヤに対してアイテムを付与するものがある。
【0005】
しかしながら、上記のゲームでは、他のプレイヤが、第二キャラクタを所定状態にしていないにも関わらず、上記アイテムが位置する場所の近傍に他のキャラクタを移動させれば、アイテムを横取りできてしまう。これでは、第二キャラクタだけでなく他のキャラクタにも攻撃されるリスクを負いながら当該第二キャラクタを所定状態にした第一プレイヤに対して不公平感を与えてしまう。
【0006】
本発明はこのような課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、プレイヤに対して不公平感を与えることを軽減することができるプログラム及び情報処理装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、本発明の第一態様に係るプログラムは、第一プレイヤが操作する第一キャラクタと、第二プレイヤが操作する第二キャラクタと、第一プレイヤ及び第二プレイヤを除く他のプレイヤが操作する他のキャラクタと、を含む複数のキャラクタをゲーム空間内で対戦させるゲームに関するプログラムであって、コンピュータを、前記ゲーム空間に設定されたアイテムが位置する場所にキャラクタが移動した場合、当該キャラクタを操作するプレイヤに対して当該アイテムを付与する付与手段、前記第一キャラクタが前記第二キャラクタを所定状態にした場合、前記ゲーム空間において当該第二キャラクタが位置していた場所の近傍に前記アイテムを設定する設定手段、前記第一キャラクタが前記第二キャラクタを所定状態にした場合、前記第一プレイヤに対して、前記設定手段が設定したアイテムを、前記他のプレイヤに比べて優先的に表示するように制御する表示制御手段、として機能させる。
なお、上記「コンピュータ」は、一つのコンピュータで構成されてもよく、複数のコンピュータで構成されてもよい。
【0008】
上記一態様によれば、第二キャラクタを所定状態にした第一キャラクタを操作する第一プレイヤに対して、他のプレイヤに比べてアイテムが優先的に表示されるので、第一プレイヤは、他のプレイヤにアイテムが表示されるまでに、当該アイテムが位置する場所の近傍に第一キャラクタを移動させることで、アイテムを取得することができる。したがって、他のプレイヤにアイテムが横取りされることを抑制でき、第一プレイヤに対して不公平感を与えることを軽減することができる。
【0009】
また、本発明の第二態様に係るプログラムでは、前記表示制御手段は、前記アイテムが位置する場所の近傍にキャラクタが移動した場合、当該キャラクタを操作するプレイヤに対して当該アイテムを表示するように制御し、且つ、前記第一キャラクタが前記第二キャラクタを所定状態にしたときは前記近傍へ移動していない場合でも、当該第一プレイヤに対して、前記設定手段が設定したアイテムを表示するように制御する。
【0010】
また、本発明の第三態様に係るプログラムでは、前記表示制御手段は、前記第一キャラクタが前記第二キャラクタを所定状態にした場合、前記近傍への移動に関わらず、前記第一プレイヤ及び前記他のプレイヤに対して、前記設定手段が設定したアイテムがあることを示す標識を表示するように制御し、且つ、当該第一プレイヤに対して、前記設定手段が設定したアイテムの内容を表示するように制御する。
【0011】
また、本発明の第四態様に係るプログラムでは、前記表示制御手段は、前記ゲームにおいて所定条件を満たすまで、前記第一プレイヤに対して、前記近傍への移動に関わらず、前記設定手段が設定したアイテムを表示するように制御し、且つ、前記所定条件を満たした後は、前記近傍への移動に関わらず、前記第一プレイヤ及び前記他のプレイヤに対して、前記設定手段が設定したアイテムを表示するように制御する。
【0012】
また、本発明の第五態様に係るプログラムでは、前記所定条件は、前記設定手段が前記アイテムを設定してから所定時間が経過したこと、及び/又は、前記設定手段が前記アイテムを設定してから前記ゲームに関する所定行為が行われたこと、を含む。
【0013】
また、本発明の第六態様に係るプログラムでは、前記表示制御手段は、前記第一キャラクタが前記第二キャラクタを所定状態にした場合、前記他のプレイヤの中で、当該第二キャラクタを所定状態とすることに貢献した貢献プレイヤに対して、前記設定手段が設定したアイテムを、当該貢献プレイヤを除く他のプレイヤに比べて優先的に表示するように制御する。
【0014】
また、本発明の第七態様に係るプログラムでは、前記設定手段が設定するアイテムが複数である場合を含み、前記表示制御手段は、前記近傍へ移動していない場合でも、前記他のプレイヤに対して、前記設定手段が設定したアイテムのうち、前記第一プレイヤに比べて少ない数のアイテムを表示するように制御する。
【0015】
また、本発明の第八態様に係るプログラムでは、前記第一プレイヤと前記第二プレイヤがそれぞれ異なるグループに所属している場合を含み、前記表示制御手段は、前記第一キャラクタが前記第二キャラクタを所定状態にした場合、当該第一プレイヤのグループに所属するプレイヤ、及び/又は、当該第二プレイヤのグループに所属するプレイヤに対して、前記設定手段が設定したアイテムを前記他のプレイヤに比べて優先的に表示するように制御する。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、プレイヤに対して不公平感を与えることを軽減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1】本実施形態に係る情報処理装置を含むゲームシステムの全体構成の一例を示すブロック図である。
図2】サーバ装置のハードウェア構成の一例を概略的に示す図である。
図3】第一プレイヤの端末装置に表示されるゲーム画面の一例を示す図である。
図4】サーバ装置の機能構成の一例を概略的に示すブロック図である。
図5】実行手段がゲームの実行を開始した場合に、図4に示すその他の機能構成が実行する処理の流れを示すフローチャートである。
図6】(A)及び(B)は、第一プレイヤから見たゲーム画面の様子の一例を示す図である。特に、(A)は第二キャラクタが所定状態となる前のゲーム画面の様子を示す図であって、図6(B)は第二キャラクタが所定状態となった後のゲーム画面の様子を示す図である。また、図6(C)は、他のプレイヤから見たゲーム画面の様子の一例を示す図であって、特に、第二キャラクタが所定状態となった後のゲーム画面の様子を示す図である。
図7図6に示すゲーム画面の変形例であって、(A)及び(B)は、第一プレイヤから見たゲーム画面の様子の一例を示す図である。特に、(A)は第二キャラクタが所定状態となる前のゲーム画面の様子を示す図であって、(B)は第二キャラクタが所定状態となった後のゲーム画面の様子を示す図である。また、(C)は、他のプレイヤから見たゲーム画面の様子の一例を示す図であって、特に、第二キャラクタが所定状態となった後のゲーム画面の様子を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、添付図面を参照しながら本発明の実施形態について説明する。説明の理解を容易にするため、各図面において同一の構成要素及びステップに対しては可能な限り同一の符号を付して、重複する説明は省略する。
【0019】
<全体構成>
図1は、本実施形態に係る情報処理装置(コンピュータ)を含むゲームシステム1の全体構成の一例を示すブロック図である。
【0020】
図1に示すように、ゲームシステム1は、複数のプレイヤにゲームを提供するシステムである。ゲームシステム1は、本実施形態に係る情報処理装置としてのサーバ装置10と、複数の端末装置12と、を備える。これらサーバ装置10と端末装置12は、イントラネットやインターネット等の通信ネットワークNTを介して互いに通信可能に接続されている。
【0021】
サーバ装置10は、ゲームプログラム14を実行して得られるゲーム、又はゲームプログラム14そのものを、通信ネットワークNTを介して各端末装置12に提供する情報処理装置である。本実施形態では、サーバ装置10は、ゲームプログラム14を実行し、その実行結果(画像データや音声データ等)を各端末装置12に送信し、出力させることで各端末装置12にゲームを提供する。また、サーバ装置10は、各端末装置12から操作情報を受信することで、ゲームを進行し、その進行結果(画像データや音声データ等)を各端末装置12に送信し、出力させる。なお、ゲームプログラム14は、端末装置12とサーバ装置10により協働して実行されてもよい。
【0022】
複数の端末装置12は、第一プレイヤP1や第二プレイヤP2、他のプレイヤP3がそれぞれ所持する情報処理装置であって、サーバ装置10から受信したゲームプログラム14の実行結果を出力することで、プレイヤP1〜P3に共通のゲームを提供する情報処理装置である。これらの端末装置12としては、ビデオゲーム機や携帯ゲーム機、アーケードゲーム機、スマートフォン、タブレット、パーソナルコンピュータ等の様々なものが挙げられる。なお、各端末装置12は、サーバ装置10からゲームプログラム14をダウンロードして、自らゲームプログラム14を実行することで、プレイヤP1〜P3にゲームを提供してもよい。また、他のプレイヤP3は、一人であっても、複数人であってもよい。
【0023】
<ハードウェア構成>
図2は、サーバ装置10のハードウェア構成の一例を概略的に示す図である。
【0024】
図2に示すように、サーバ装置10は、制御装置20と、通信装置26と、記憶装置28と、を備える。制御装置20は、CPU(Central Processing Unit)22及びメモリ24を主に備えて構成される。
【0025】
制御装置20では、CPU22がメモリ24或いは記憶装置28等に格納された所定のプログラムを実行することにより、各種の機能手段として機能する。この機能手段の詳細については後述する。
【0026】
通信装置26は、外部の装置と通信するための通信インターフェース等で構成される。通信装置26は、例えば、端末装置12との間で各種の情報を送受信する。
【0027】
記憶装置28は、ハードディスク等で構成される。記憶装置28は、ゲームプログラム14を含む、制御装置20における処理の実行に必要な各種プログラムや各種の情報、及び処理結果の情報を記憶する。
【0028】
なお、サーバ装置10は、専用又は汎用のサーバ・コンピュータなどの情報処理装置を用いて実現することができる。また、サーバ装置10は、単一の情報処理装置より構成されるものであっても、通信ネットワークNT上に分散した複数の情報処理装置より構成されるものであってもよい。また、図2は、サーバ装置10が有する主要なハードウェア構成の一部を示しているに過ぎず、サーバ装置10は、サーバが一般的に備える他の構成を備えることができる。また、複数の端末装置12のハードウェア構成も、例えば操作手段や表示装置、音出力装置を備える他は、サーバ装置10と同様の構成を備えることができる。
【0029】
<ゲームの概要>
本実施形態に係るゲームは、第一プレイヤP1が操作する第一キャラクタと、第二プレイヤP2が操作する第二キャラクタと、他のプレイヤP3が操作する他のキャラクタと、を含む複数のキャラクタをゲーム空間内で対戦させるものである。
【0030】
図3は、第一プレイヤP1の端末装置12に表示されるゲーム画面60の一例を示す図である。
【0031】
図3に示すように、ゲーム画面60には、例えば、ゲーム空間62と、武器切替ボタン64と、HP表示バー66と、が表示されている。
【0032】
ゲーム空間62には、第一キャラクタC1と、第二キャラクタC2と、一又は複数の他のキャラクタC3と、が設定されている。第一キャラクタC1は、第一プレイヤP1が自身の端末装置12で操作するキャラクタである。第二キャラクタC2は、第二プレイヤP2が自身の端末装置12で操作するキャラクタである。他のキャラクタC3は、他のプレイヤP3が自身の端末装置12で操作するキャラクタである。
【0033】
武器切替ボタン64は、武器を切り替えるためのボタンである。HP表示バー66は、第一キャラクタC1のヒットポイント(HP)を表示するバーである。
【0034】
以上のようなゲーム画面60に表示されるゲーム空間62において、キャラクタC1〜C3は、対応するプレイヤP1〜P3の操作に基づき、ゲーム空間62を移動し、銃や弓矢等の遠隔攻撃武器、及び/又は、カタナやナイフ、ハンマー等の近接攻撃武器を使用して互いに攻撃し、相手を戦闘不能にさせる。そして、例えば、ゲーム開始から所定時間が経過するか、戦闘不能となっていないプレイヤが残り一人となるまで、このゲームは続けられる。
【0035】
<機能構成>
図4は、サーバ装置10の機能構成の一例を概略的に示すブロック図である。
【0036】
図4に示すように、サーバ装置10は、記憶手段40と、実行手段42と、付与手段44と、設定手段46と、表示制御手段48等の機能構成を備える。記憶手段40は、一又は複数の記憶装置28で実現される。記憶手段40以外の機能構成は、記憶装置28等に格納されたゲームプログラム14を制御装置20が実行することにより実現される。
【0037】
記憶手段40は、プレイヤ毎のプレイデータ40A等を記憶する機能を有する。プレイデータ40Aには、プレイヤのゲームの進行状況やプレイヤレベル、プレイヤが所持するキャラクタ、アイテム、課金履歴情報、課金の支払いに応じて増加する課金ランク等が記述されている。
【0038】
実行手段42は、端末装置12から操作情報を受信し、当該操作情報に基づき、ゲームを実行・進行し、この結果を端末装置12に出力する機能手段である。
【0039】
付与手段44は、ゲーム空間62に設定されたアイテムが位置する場所の近傍にキャラクタP1〜P3が移動した場合、当該キャラクタC1〜C3を操作するプレイヤP1〜P3に対して当該アイテムを付与する機能手段である。なお、上記「近傍」とは、上記場所と、当該場所の周囲と、を含む意味である。
【0040】
設定手段46は、第一キャラクタC1が第二キャラクタC2を所定状態にした場合、ゲーム空間62において第二キャラクタC2が位置していた場所の近傍にアイテムを設定する機能手段である。このアイテムは、例えば、ゲームや第一プレイヤP1に応じたアイテムであっても、第二キャラクタC2が所有するアイテムであってもよい。なお、設定手段46は、第二キャラクタC2が位置していた場所の近傍にアイテムを複数設定してもよい。また、上記「所定状態」としては、第二キャラクタC2が、戦闘不能になった状態、麻痺又は気絶した状態、閾値を超えた大ダメージを受けた状態(第二キャラクタC2のHPが残り僅かとなった状態)、第二プレイヤP2が所持する端末装置12の通信が切断されて第二キャラクタC2が行動不能となった状態、当該行動不能となった第二キャラクタC2が第1キャラクタC1や他のプレイヤP3のキャラクタC3から攻撃された状態等が挙げられる。
【0041】
表示制御手段48は、第一キャラクタC1が第二キャラクタC2を所定状態にした場合、第一プレイヤP1(の端末装置12)に対して、設定手段46が設定したアイテムを、他のプレイヤP3に比べて優先的に表示するように制御する機能手段である。また、本実施形態では、表示制御手段48は、アイテムが位置する場所の近傍に、複数のキャラクタのうち何れか1体のキャラクタが移動した場合、当該1体のキャラクタを操作するプレイヤに対して当該アイテムを表示するように制御し、且つ、第一キャラクタC1が第二キャラクタC2を所定状態にしたときは上記近傍へ移動していない場合でも、当該第一プレイヤP1に対して、設定手段46が設定したアイテムを表示するように制御する。すなわち、アイテムが位置する場所の近傍にキャラクタが移動していない状態では、第一プレイヤP1がアイテムを視認でき、アイテムが位置する場所の近傍にキャラクタが移動した状態では、第一プレイヤP1だけでなく他のプレイヤP3もアイテムを視認できる。ここで、他のプレイヤP3のうち、アイテムから所定範囲離れているプレイヤは、アイテムを視認できなくてもよい。
【0042】
また、表示制御手段48は、第一キャラクタC1が第二キャラクタC2を所定状態にした場合、近傍への移動に関わらず、第一プレイヤP1及び他のプレイヤP3に対して、設定手段46が設定したアイテムがあることを示す標識を表示するように制御し、且つ、当該第一プレイヤP1に対して、設定手段46が設定したアイテムの内容を表示するように制御する。この標識としては、光や宝箱、矢印、文字等が挙げられる。表示制御手段48は、標識を第二キャラクタC2の近傍やゲーム画面内の所定位置に表示するように制御してもよい。アイテムの内容としては、アイテムの図柄やアイテムの名前、アイテムの説明等が挙げられる。
【0043】
また、表示制御手段48は、ゲームにおいて所定条件を満たすまで、第一プレイヤP1に対して、近傍への移動に関わらず、設定手段46が設定したアイテムを表示するように制御し、且つ、所定条件を満たした後は、近傍への移動に関わらず、第一プレイヤP1及び他のプレイヤP3に対して、設定手段46が設定したアイテムを表示するように制御する。この所定条件は、設定手段46がアイテムを設定してから所定時間が経過したこと、及び/又は、設定手段46がアイテムを設定してからゲームに関する所定行為が行われたこと、を含む。この所定時間は、10秒や1分等、第一キャラクタC1が、アイテムの位置する場所の近傍まで移動できる時間であることが好ましい。所定行為としては、設定手段46の設定したアイテムのある場所の近傍に第一プレイヤP1が移動したことや、設定手段46の設定したアイテムを第一プレイヤP1が取得したこと等が挙げられる。
【0044】
なお、表示制御手段48は、上記近傍へ移動していない場合には、他のプレイヤP3には、設定手段46の設定したアイテムの表示を禁止してもよい。また、表示制御手段48は、所定条件を満たした後は、第一プレイヤP1に対して、設定手段46が設定したアイテムの表示を禁止してもよい。
【0045】
<処理の流れ>
図5は、実行手段42がゲームの実行を開始した場合に、図4に示すその他の機能構成が実行する処理の流れを示すフローチャートである。
【0046】
(ステップSP10)
設定手段46は、第二キャラクタC2が攻撃されて例えば戦闘不能な状態になった等の所定状態となったか否かを判定する。そして、当該判定が肯定判定された場合には処理はステップSP12の処理に移行し、当該判定が否定判定された場合には処理はステップSP16の処理に移行する。
【0047】
(ステップSP12)
設定手段46は、ゲーム空間62において第二キャラクタC2が位置していた場所の近傍にアイテムを設定する。そして、処理は、ステップSP14の処理に移行する。
【0048】
(ステップSP14)
表示制御手段48は、第二キャラクタC2を所定状態にしたキャラクタを第一キャラクタC1としたき、第一キャラクタC1を操作する第一プレイヤP1に対して、ステップSP12で設定手段46が設定したアイテムを、他のプレイヤに比べて優先的に表示するように制御する。本実施形態では、表示制御手段48は、このタイミングにおいては、第一プレイヤP1に対してのみアイテムを表示することで、優先的に表示するように制御する。
【0049】
図6(A)及び(B)は、第一プレイヤP1から見たゲーム画面60の様子の一例を示す図である。特に、図6(A)は第二キャラクタC2が所定状態となる前のゲーム画面60の様子を示す図であって、図6(B)は第二キャラクタC2が所定状態となった後のゲーム画面60の様子を示す図である。また、図6(C)は、他のプレイヤP3から見たゲーム画面60の様子の一例を示す図であって、特に、第二キャラクタC2が所定状態となった後のゲーム画面60の様子を示す図である。
【0050】
図6(A)及び(B)に示すように、表示制御手段48は、第一キャラクタC1が第二キャラクタC2を所定状態、例えば戦闘不能な状態にした場合、第一キャラクタC1を操作する第一プレイヤP1に対して、第二キャラクタC2の表示が消えるように制御するとともに、設定手段46が設定したアイテムIがあることを示す標識Mを表示するように制御し、且つ、当該第一プレイヤP1に対して、設定手段46が設定した一又は複数のアイテムIの内容を示すアイテム一覧70を表示するように制御する。また、図6(C)に示すように、表示制御手段48は、第一キャラクタC1が第二キャラクタC2を所定状態にした場合、他のプレイヤP3に対して、第二キャラクタC2の表示が消えるように制御し、且つ、設定手段46が設定したアイテムIがあることを示す標識Mを表示するように制御するものの、アイテム一覧70を表示するようには制御しない。
【0051】
図5に戻って、処理は、ステップSP16の処理に移行する。
【0052】
(ステップSP16)
表示制御手段48は、ゲーム空間62においてアイテムIが設定されているか否かを判定する。そして、当該判定が肯定判定された場合には処理はステップSP18の処理に移行し、当該判定が否定判定された場合には処理はステップSP30の処理に移行する。
【0053】
(ステップSP18)
表示制御手段48は、アイテムIが位置する場所の近傍に、第一キャラクタC1及び他のキャラクタC3を含む複数のキャラクタのうち何れか1体のキャラクタが移動したか否かを判定する。そして、当該判定が肯定判定された場合には処理はステップSP20の処理に移行し、当該判定が否定判定された場合には処理はステップSP22の処理に移行する。
【0054】
(ステップSP20)
表示制御手段48は、アイテムIが位置する場所の近傍に移動したキャラクタを操作するプレイヤ(特に他のプレイヤP3)に対してアイテムIを表示するように制御する。そして、処理は、ステップSP22の処理に移行する。
【0055】
(ステップSP22)
表示制御手段48は、設定手段46がアイテムIを設定してから所定時間が経過したか否かを判定する。そして、当該判定が肯定判定された場合には処理はステップSP24の処理に移行し、当該判定が否定判定された場合には処理はステップSP26の処理に移行する。
【0056】
(ステップSP24)
表示制御手段48は、他のプレイヤP3に対してアイテムIを表示するように制御する。そして、処理は、ステップSP26の処理に移行する。
【0057】
(ステップSP26)
付与手段44は、ゲーム空間62に設定されたアイテムIが位置する場所に、第一キャラクタC1及び他のキャラクタC3を含む複数のキャラクタのうち何れか1体のキャラクタが移動したか否かを判定する。そして、当該判定が肯定判定された場合には処理はステップSP28の処理に移行し、当該判定が否定判定された場合には処理はステップSP30の処理に移行する。
【0058】
(ステップSP28)
付与手段44は、アイテムIが位置する場所に移動したキャラクタを操作するプレイヤに対して当該アイテムIを付与する。そして、処理は、ステップSP30の処理に移行する。なお、付与手段44は、アイテムIが位置する場所の近傍に移動したキャラクタを操作しているプレイヤに対して当該アイテムIを付与してもよい。また、付与手段44は、上記近傍において、拾ったり攻撃したり、ジャンプしたり等の所定操作があった場合にアイテムIを付与してもよい。
【0059】
(ステップSP30)
表示制御手段48は、ゲームが終了したか否かを判定する。そして、当該判定が肯定判定された場合には処理は図5に示す一連の処理が終了し、当該判定が否定判定された場合には処理はステップSP10の処理に戻る。
【0060】
<効果>
以上、本実施形態では、第一プレイヤP1が操作する第一キャラクタC1と、第二プレイヤP2が操作する第二キャラクタC2と、第一プレイヤ及び第二プレイヤを除く他のプレイヤP3が操作する他のキャラクタC3と、を含む複数のキャラクタをゲーム空間内で対戦させるゲームに関するサーバ装置10であって、ゲーム空間62に設定されたアイテムIが位置する場所の近傍にキャラクタが移動した場合、当該キャラクタを操作するプレイヤに対して当該アイテムIを付与する付与手段44と、第一キャラクタC1が第二キャラクタC2を所定状態にした場合、ゲーム空間62において当該第二キャラクタC2が位置していた場所の近傍にアイテムIを設定する設定手段46と、第一キャラクタC1が第二キャラクタC2を所定状態にした場合、第一プレイヤP1に対して、設定手段46が設定したアイテムIを、他のプレイヤP3に比べて優先的に表示するように制御する表示制御手段48と、を備える。
【0061】
この構成によれば、第二キャラクタC2を所定状態にした第一キャラクタC1を操作する第一プレイヤP1に対して、他のプレイヤP3に比べてアイテムIが優先的に表示されるので、第一プレイヤP1は、他のプレイヤP3にアイテムIが表示されるまでに、他のプレイヤP3に先駆けて、当該アイテムIが位置する場所に第一キャラクタC1を移動させることで、アイテムIを取得することができる。したがって、他のプレイヤP3にアイテムIが横取りされることを抑制でき、第一プレイヤP1に対して不公平感を与えることを軽減することができる。
【0062】
また、本実施形態では、表示制御手段48は、アイテムIが位置する場所の近傍にキャラクタC1〜C3が移動した場合、当該キャラクタC1〜C3を操作するプレイヤP1〜P3に対して当該アイテムIを表示するように制御し、且つ、第一キャラクタC1が第二キャラクタC2を所定状態にしたときはその近傍へ移動していない場合でも、当該第一プレイヤP1に対して、設定手段46が設定したアイテムIを表示するように制御する。
【0063】
この構成によれば、第一プレイヤP1は、アイテムIが位置する場所の近傍へ第一キャラクタC1を移動させなくても、アイテムIが位置する場所に移動させた場合に取得できるアイテムIが分かるようになる。したがって、当該アイテムIが、第一プレイヤPの欲しいアイテムでなければ、上記近傍まで行かなくてよくなり、他のプレイヤP3に攻撃されるリスクが減り、もって、第一プレイヤP1に対して不公平感を与えることを一層軽減することができる。
【0064】
また、本実施形態では、表示制御手段48は、第一キャラクタC1が第二キャラクタC2を所定状態にした場合、アイテムIが位置する場所の近傍への移動に関わらず、第一プレイヤP1及び他のプレイヤP3に対して、設定手段46が設定したアイテムIがあることを示す標識Mを表示するように制御し、且つ、当該第一プレイヤP1に対して、設定手段46が設定したアイテムIの内容(アイテム一覧70)を表示するように制御する。
【0065】
この構成によれば、他のプレイヤP3は、アイテムIが位置する場所の近傍へ他のキャラクタC3を移動させないと、アイテムIが位置する場所に移動させた場合に取得できるアイテムIが分からない。したがって、第一プレイヤP1は、当該アイテムIが、第一プレイヤP1の欲しいアイテムであれば、他のプレイヤP3が他のキャラクタC3を上記近傍へ移動させる前までに、他のプレイヤP3に先駆けて、当該アイテムIが位置する場所に第一キャラクタC1を移動させることで、アイテムIを取得することができる。したがって、他のプレイヤP3にアイテムIが横取りされることを抑制でき、第一プレイヤP1に対して不公平感を与えることを軽減することができる。また、第一プレイヤP1は欲しいアイテムでなければ、近傍まで行かなくてよくなり、他のプレイヤP3に攻撃されるリスクが減るが、他のプレイヤP3は欲しいアイテムか否かが不明なので、不公平感を軽減する。
【0066】
また、本実施形態では、表示制御手段48は、ゲームにおいて所定条件を満たすまで、第一プレイヤP1に対して、上記近傍への移動に関わらず、設定手段46が設定したアイテムを表示するように制御し、且つ、所定条件を満たした後は、上記近傍への移動に関わらず、第一プレイヤP1及び他のプレイヤP3に対して、設定手段46が設定したアイテムIを表示するように制御する。
【0067】
この構成によれば、所定条件を満たすまでは、第一プレイヤP1に対して不公平感を与えることを軽減することができるとともに、所定条件を満たした後は、他のプレイヤP3にも、上記近傍への移動に関わらず、アイテムIを表示することで、他のプレイヤP3に対してアイテムIを取得できる機会を与え、ゲーム性を向上することができる。
【0068】
また、本実施形態では、所定条件は、設定手段46がアイテムIを設定してから所定時間が経過したこと、及び/又は、設定手段46がアイテムIを設定してからゲームに関する所定行為が行われたこと、を含む。
【0069】
この構成によれば、第一プレイヤP1は、所定時間が経過するまでや、所定行為が行われる前に、他のプレイヤP3に先駆けて、当該アイテムIが位置する場所に第一キャラクタC1を移動させることで、アイテムIを取得することができる。
【0070】
<変形例>
なお、本発明は上記の具体例に限定されるものではない。すなわち、上記の具体例に、当業者が適宜設計変更を加えたものも、本発明の特徴を備えている限り、本発明の範囲に包含される。また、前述した実施形態及び後述する変形例が備える各要素は、技術的に可能な限りにおいて組み合わせることができ、これらを組み合わせたものも本発明の特徴を含む限り本発明の範囲に包含される。
【0071】
例えば、上記実施形態では、実行手段42や付与手段44、設定手段46は、サーバ装置10に設けられる場合を説明したが、これらの全部又は一部は、端末装置12に設けられてもよい。
【0072】
また、上記実施形態では、他のプレイヤP3が複数いる場合、他のプレイヤP3の間でアイテムIの表示に関して区別しなかったが、例えば、表示制御手段48は、第一キャラクタC1が第二キャラクタC2を所定状態にした場合、他のプレイヤP3の中で、当該第二キャラクタC2を所定状態とすることに貢献した貢献プレイヤに対して、設定手段46が設定したアイテムIを、当該貢献プレイヤを除く他のプレイヤP3に比べて優先的に表示するように制御してもよい。この構成によれば、貢献プレイヤに対して不公平感を与えることを軽減することができる。
なお、貢献プレイヤとしては、所定状態になる前に第二キャラクタC2を攻撃したプレイヤ、第二キャラクタC2を足止めしたプレイヤ、第二キャラクタC2のステータスを下げたプレイヤ、第二キャラクタC2を攻撃する第一キャラクタC1を回復したり、攻撃力を上げたり等のサポートをしたプレイヤ等が挙げられる。この場合、アイテムIは、第一プレイヤP1、貢献プレイヤ、当該貢献プレイヤを除く他のプレイヤP3の順番に表示されてもよく、第一プレイヤP1と貢献プレイヤに同時に表示された後、当該貢献プレイヤを除く他のプレイヤP3に表示されてもよい。前者の一例として、第一プレイヤP1に対しては、第二キャラクタC2が所定状態になった直後にアイテムI1が表示され、貢献プレイヤに対しては、第二キャラクタC2が所定状態になってから10秒後にアイテムI1が表示され、貢献プレイヤを除く他のプレイヤP3に対しては、第二キャラクタC2が所定状態になってから30秒後にアイテムI1が表示されても、或いは、アイテムI1の位置する場所の近傍に移動しないと表示されなくてもよい。また、貢献プレイヤに対してはアイテムI1の一部を表示するようにしてもよい。また、貢献プレイヤに対しては所定状態になってからの経過時間に応じて徐々にアイテムI1の開示内容を増やしてもよい。
【0073】
また、表示制御手段48は、上記貢献プレイヤではないものの、他のキャラクタを所定状態にした実績のある実績プレイヤに対しては、上記同様に、設定手段46が設定したアイテムIを、当該実績プレイヤを除く他のプレイヤP3に比べて優先的に表示するように制御してもよい。この場合、表示制御手段48は、所定状態にした回数に応じてアイテムIの開示内容を変更したり、経過時間等の所定条件を変更したりしてもよい。
【0074】
また、上記実施形態では、表示制御手段48は、所定条件を満たすまで、第一プレイヤP1に対してのみ、近傍への移動に関わらず、アイテムIを表示するように制御する場合を説明したが、近傍への移動に関わらず、他のプレイヤP3に対して、設定手段46が設定したアイテムIのうち、第一プレイヤP1に比べて少ない数のアイテムを表示するように制御してもよい。この場合でも、第一プレイヤP1に対して優先的に表示されることには変わりはなく、他のプレイヤP3にアイテムIが横取りされる可能性も残しつつ、ゲーム性を向上することができる。
【0075】
また、上記実施形態では、グループについて言及しなかったが、第一プレイヤP1と第二プレイヤP2がそれぞれ異なるグループに所属していてもよい。このような場合において、表示制御手段48は、第一キャラクタC1が第二キャラクタC2を所定状態にした場合、第一プレイヤP1のグループに所属するプレイヤ、及び/又は、当該第二プレイヤP2のグループに所属するプレイヤに対して、設定手段46が設定したアイテムIをこれらのプレイヤを除く他のプレイヤP3に比べて優先的に表示するように制御してもよい。この構成によれば、グループに所属するプレイヤに対して不公平感を与えることを軽減することができる。
【0076】
また、表示制御手段48は、第二キャラクタC2が所定状態になる前に、その第二キャラクタC2が所定状態になったとき取得可能なアイテムIを第一プレイヤP1や他のプレイヤP3に対して表示してもよい。この構成によれば、そのアイテムIが自身の欲しいアイテムであれば、隠れたり逃げ回ったりしてゲームに参加しないような弱いプレイヤであっても、積極的に第二キャラクタC2へ攻撃し、ゲームに参加するようになる。このアイテムIは、最初から表示されてもよいし、ゲームの経過時間に応じて表示されてもよい。また、表示制御手段48は、第二プレイヤP2が、同ランクのプレイヤであったり、自分より強い武器を持つ第二プレイヤであったりする場合に、その第二キャラクタC2が所定状態になったとき取得可能なアイテムIを第一プレイヤP1や他のプレイヤP3に表示するように制御してもよい。また、表示制御手段48は、第二プレイヤP2への攻撃回数に応じて、取得可能なアイテムIの数や、そのアイテムIを表示する人数を変更してもよい。
【0077】
また、第一キャラクタC1が第二キャラクタC2を所定状態にした場合、付与手段44は、所定状態にしたときから所定時間を経過する等、所定条件を満たすまでは、アイテムIが位置する場所に他のキャラクタC3が移動しても、その他のキャラクタC3を操作する他のプレイヤP3に対してアイテムI1を付与することを禁止してもよい。この場合、第一プレイヤP1に対してアイテムIを優先的に表示するように制御しなくても、プレイヤに対して不公平感を与えることを軽減することができる。
【0078】
また、上記実施形態では、図6(B)及び図6(C)に示すように、表示制御手段48は、第一キャラクタC1が第二キャラクタC2を所定状態にした場合、標識Mを表示したが、表示しなくてもよい。また、上記実施形態では、表示制御手段48は、第一キャラクタC1が第二キャラクタC2を所定状態にした場合、アイテム一覧70を表示するように制御したが、例えば一つのアイテムIのみを表示するようにしてもよい。
【0079】
図7(A)及び(B)は、図6に示すゲーム画面60の変形例であって、第一プレイヤP1から見たゲーム画面60の様子の一例を示す図である。特に、図7(A)は第二キャラクタC2が所定状態となる前のゲーム画面60の様子を示す図であって、図7(B)は第二キャラクタC2が所定状態となった後のゲーム画面60の様子を示す図である。また、図7(C)は、他のプレイヤP3から見たゲーム画面60の様子の一例を示す図であって、特に、第二キャラクタC2が所定状態となった後のゲーム画面60の様子を示す図である。
【0080】
図7(A)及び(B)に示すように、表示制御手段48は、第一キャラクタC1が第二キャラクタC2を所定状態にした場合、第一キャラクタC1を操作する第一プレイヤP1に対して、第二キャラクタC2の表示が消えるように制御するとともに、設定手段46が設定した一つのアイテムIを表示するように制御する。一方で、図7(C)に示すように、表示制御手段48は、第一キャラクタC1が第二キャラクタC2を所定状態にした場合、他のプレイヤP3に対して、第二キャラクタC2の表示が消えるように制御するものの、設定手段46が設定した一つのアイテムIを表示するようには制御しない。
【符号の説明】
【0081】
10…サーバ装置(コンピュータ、情報処理装置)
14…ゲームプログラム(プログラム)
44…付与手段
46…設定手段
48…表示制御手段
【要約】
【課題】プレイヤに対して不公平感を与えることを軽減する。
【解決手段】プログラムが、コンピュータを、ゲーム空間に設定されたアイテムが位置する場所の近傍にキャラクタが移動した場合、当該キャラクタを操作するプレイヤに対して当該アイテムを付与する付与手段(44)、第一キャラクタが第二キャラクタを所定状態にした場合、ゲーム空間において第二キャラクタが位置していた場所の近傍にアイテムを設定する設定手段(46)、第一キャラクタが第二キャラクタを所定状態にした場合、第一プレイヤに対して、アイテムを、他のプレイヤに比べて優先的に表示するように制御する表示制御手段(48)、として機能させる。
【選択図】図4
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7