特許第6642828号(P6642828)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 日油株式会社の特許一覧

<>
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6642828
(24)【登録日】2020年1月8日
(45)【発行日】2020年2月12日
(54)【発明の名称】クリーム状洗浄料
(51)【国際特許分類】
   A61K 8/36 20060101AFI20200130BHJP
   A61K 8/19 20060101ALI20200130BHJP
   A61K 8/02 20060101ALI20200130BHJP
   A61K 8/81 20060101ALI20200130BHJP
   A61K 8/34 20060101ALI20200130BHJP
   A61Q 19/10 20060101ALI20200130BHJP
【FI】
   A61K8/36
   A61K8/19
   A61K8/02
   A61K8/81
   A61K8/34
   A61Q19/10
【請求項の数】1
【全頁数】11
(21)【出願番号】特願2016-43665(P2016-43665)
(22)【出願日】2016年3月7日
(65)【公開番号】特開2017-160133(P2017-160133A)
(43)【公開日】2017年9月14日
【審査請求日】2018年12月10日
(73)【特許権者】
【識別番号】000004341
【氏名又は名称】日油株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100097490
【弁理士】
【氏名又は名称】細田 益稔
(74)【代理人】
【識別番号】100097504
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 純雄
(72)【発明者】
【氏名】村上 大
(72)【発明者】
【氏名】崎山 瑞姫
【審査官】 池田 周士郎
(56)【参考文献】
【文献】 特開2015−024974(JP,A)
【文献】 特開2005−179303(JP,A)
【文献】 特開2006−096828(JP,A)
【文献】 Angfa,Wild & Cool Face Wash,Mintel GNPD [online],2016年 1月,ID#:3743765
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61K 8/00− 8/99
A61Q 1/00−90/00
C11D 1/00−19/00
Mintel GNPD
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
以下の成分(A)、成分(B)、成分(C)成分(D)および成分(E)を含有し、前記成分(B)と前記成分(E)の質量比{(B)/(E)}が1/10〜20/1であることを特徴とする、クリーム状洗浄料。

(A)炭素数12〜18の飽和脂肪酸のカリウム塩を20〜40質量%、
(B)2−メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリンおよび2−ヒドロキシ−3−メタクリロイルオキシプロピルトリメチルアンモニウムクロリドを構成モノマーとするポリマーを0.005〜0.5質量%、
(C)グリセリンを10〜35質量%、
(D)水、および
(E)2−メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリンおよびメタクリル酸ブチルを構成モノマーとするポリマーを0.005〜0.5質量%
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はクリーム状洗浄料に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、クリーム状洗浄料においては、使用時ののび、泡量、泡質、洗浄性、すすぎ時のぬめり感のなさが優れる点から、脂肪酸石けんが主成分として使用されてきた。しかし、脂肪酸石けんは、洗浄力の高さや金属石けんのできやすさから、すすぎ時にきしみ感が生じるという問題があった。さらに、脱脂力が強いので、肌への刺激を感じる場合があることや、肌の水分量の低下を引き起こして肌が乾燥することも問題であった。
【0003】
洗浄時の肌への負担を軽減するためには、十分な量かつクリーミーな質の泡で洗浄することが望ましいが、十分な量かつクリーミーな質の泡を得るためには1分程度の泡立て時間を要する。一方、女性が積極的に社会進出するようになるとともに、旅行や出張による外泊の機会が増加することに伴い、スキンケアをより短時間で行うことへの要望が高まっていることから、より短い時間で十分な量かつクリーミーな質の泡を得られる洗浄料が望まれていた。
【0004】
なお、洗浄料の泡性能を比較する方法としてミルサーを用いた試験方法が一般的に行われているが、ミルサーは攪拌力が強すぎるため、十分な量かつクリーミーな質の泡を得るための泡立て時間をミルサー試験で評価することは困難である。そのため、十分な量かつクリーミーな質の泡を得るための泡立て時間を評価する方法としては、実使用を想定した評価方法が適している。
【0005】
脂肪酸石けんによるすすぎ時のきしみ感は、他の界面活性剤と組み合わせて使用することによって軽減させることができる。例えば、特許文献1には、脂肪酸塩、アミドエーテルサルフェート型アニオン性界面活性剤、両性界面活性剤、ソルビタンエステル型ノニオン性界面活性剤を配合した洗浄剤組成物が開示されている。
【0006】
特許文献2には、泡性能に優れ、洗浄後の肌にすべり感を付与することができる洗浄剤組成物として、脂肪酸化合物、ポリメタクリル酸メチル系樹脂、カチオン性ポリマーを含有する洗浄剤組成物が開示されている。この洗浄剤組成物は、泡量と泡質は十分であり、洗浄後の肌にすべり感を付与することができるものの、短い時間で十分な量かつクリーミーな質の泡を得ることはできず、タオルドライ後のしっとりとした感触は十分ではなかった。
【0007】
一方、特許文献3には、洗浄後の肌にうるおいを与え、肌にはりを与えることを目的として、脂肪酸石けん、両性界面活性剤、(メタ)アクリロイルオキシエチルホスホリルコリンを構成モノマーとするポリマーを含有する洗浄剤組成物が開示されている。しかし、この洗浄剤組成物は、短い時間で十分な量かつクリーミーな質の泡を得ることはできなかった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開平8−325594号公報
【特許文献2】特開2005−162719号公報
【特許文献3】特開2001−72998号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
このように、脂肪酸石けんを配合した洗浄料に水溶性高分子を配合することで泡量や泡質を向上させることや洗浄後の肌にしっとり感を付与できることは知られていた。しかし、十分な量かつクリーミーな質の泡を短い泡立て時間で得ることができ、しっとり感を持続することができる洗浄料は未だ開発されていないのが現状である。
【0010】
本発明の課題は、使用時ののびが良好であり、短い泡立て時間で十分な量かつクリーミーな質の泡を得ることができ、すすぎ時や乾燥後の感触に優れ、保湿感を持続させることができるクリーム状洗浄料を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明は、以下のものである。
(1) 以下の成分(A)、成分(B)、成分(C)成分(D)および成分(E)を含有し、前記成分(B)と前記成分(E)の質量比{(B)/(E)}が1/10〜20/1であることを特徴とする、クリーム状洗浄料。

(A)炭素数12〜18の飽和脂肪酸のカリウム塩を20〜40質量%、
(B)2−メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリンおよび2−ヒドロキシ−3−メタクリロイルオキシプロピルトリメチルアンモニウムクロリドを構成モノマーとするポリマーを0.005〜0.5質量%、
(C)グリセリンを10〜35質量%、
(D)水
【0012】
(E)2−メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリンおよびメタクリル酸ブチルを構成モノマーとするポリマーを0.005〜0.5質量%
【発明の効果】
【0013】
本発明のクリーム状洗浄料によれば、使用時ののびが良好であり、短い泡立て時間で十分な量かつクリーミーな質の泡を得ることができ、すすぎ時や乾燥後の感触に優れ、保湿感が持続する。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明の実施形態を説明する。
本明細書において記号「〜」を用いて規定された数値範囲は「〜」の両端(上限及び下限)の数値を含むものとする。例えば「2〜5」は2以上、5以下を表す。本明細書において(メタ)アクリルはアクリルまたはメタクリルを、(メタ)アクリロイルはアクリロイルまたはメタクリロイルをそれぞれ表す。
【0015】
〔(A)炭素数12〜18の飽和脂肪酸のカリウム塩〕
本発明に用いられる成分(A)は、炭素数12〜18の飽和脂肪酸のカリウム塩である。予め飽和脂肪酸のカリウム塩としたものでもよく、また系中で炭素数12〜18の飽和脂肪酸に相当量のアルカリ剤を配合したものでもよい。また、泡量および泡質の点から、成分(A)の飽和脂肪酸カリウム塩は、混合物であることが好ましい。
【0016】
クリーム状の洗浄料においては、遊離脂肪酸を含有する系(過脂肪)とすることが一般的である。本発明においては、該脂肪酸塩を調製した後に該脂肪酸を添加してもよいし、該脂肪酸とアルカリ剤を反応させる時にアルカリ剤の添加量を少なくして未反応の遊離脂肪酸を残存させてもよい。この際、水酸化カリウム等のアルカリ剤の含有量は、脂肪酸に対して0.7〜0.9当量であることが好ましい。
【0017】
該脂肪酸塩は、単一物であっても混合物であってもよく、具体的にはラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸のカリウム塩、それらの混合物が挙げられる。
【0018】
〔(B)2−メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリンおよび2−ヒドロキシ−3−メタクリロイルオキシプロピルトリメチルアンモニウムクロリドを構成モノマーとするポリマー〕
本発明に用いられる成分(B)は、2−メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリンおよび2−ヒドロキシ−3−メタクリロイルオキシプロピルトリメチルアンモニウムクロリドを構成モノマーとするポリマーである。具体的には、2−メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリンと2−ヒドロキシ−3−メタクリロイルオキシプロピルトリメチルアンモニウムクロリドを共重合させることによって得られる共重合体である。共重合体中の2−メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリンと2−ヒドロキシ−3−メタクリロイルオキシプロピルトリメチルアンモニウムクロリドのモル比は、好ましくは19:1〜1:1であり、より好ましくは5:1〜2:1である。成分(B)において、上記した二成分以外のモノマーを加えることができる。
【0019】
成分(B)のポリマーの重量平均分子量は、好ましくは5,000〜2,000,000であり、さらに好ましくは100,000〜1,000,000である。なお、重量平均分子量はゲルパーミュエーションクロマトグラフィーにより測定することができる。
2−メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリンおよび2−ヒドロキシ−3−メタクリロイルオキシプロピルトリメチルアンモニウムクロリドを構成モノマーとするポリマーとして具体的には、商品名「LIPIDURE−C」〔日油(株)製、2−メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリン70モル%、2−ヒドロキシ−3−メタクリロイルオキシプロピルトリメチルアンモニウムクロリド30モル%、重量平均分子量:42万〕が挙げられる。
【0020】
〔(C)グリセリン〕
本発明に用いられる成分(C)は、グリセリンである。グリセリンは、油脂を加水分解して得られる水溶液を蒸留などにより精製する方法で生産することができる。
【0021】
〔(D)水〕
本発明のクリーム状洗浄料は、上記(A)〜(C)の各成分の他に成分(D)として水を含有する。
【0022】
〔(E)2−メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリンおよびメタクリル酸ブチルを構成モノマーとするポリマー〕
本発明には、タオルドライ直後のしっとり感を更に向上させ、乾燥後のしっとり感を持続させる目的で成分(E)を加えることがより好ましい。本発明に用いられる成分(E)は、2−メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリンおよびメタクリル酸ブチルを構成モノマーとするポリマーである。具体的には、2−メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリンとメタクリル酸ブチルを共重合させることによって得られるポリマーであり、ポリマー中の2−メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリンとメタクリル酸ブチルのモル比は、好ましくは1:0.1〜1:3であり、より好ましくは1:0.2〜1:1である。
成分(E)において、上記した二成分以外のモノマーを加えることができる。
【0023】
成分(E)のポリマーの重量平均分子量は、好ましくは10,000〜2,000,000であり、さらに好ましくは100,000〜1,000,000である。なお、重量平均分子量はゲルパーミュエーションクロマトグラフィーにより測定することができる。
2−メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリンおよびメタクリル酸ブチルを構成モノマーとするポリマーとして具体的には、商品名「LIPIDURE−PMB」〔日油(株)製、2−メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリン80モル%、メタクリル酸ブチル20モル%、重量平均分子量:60万〕が挙げられる。
【0024】
本発明のクリーム状洗浄料における(A)成分の含有量は、洗浄料全量に対して、20〜40質量%であり、好ましくは24〜38質量%、より好ましくは28〜36質量%である。成分(A)の含有量が20%未満では、泡の量と質が十分ではなく、40質量%を超えると、使用時ののびが悪く、すすぎ時にきしみ感が発生することがある。
【0025】
成分(B)の含有量は、洗浄料全量に対して、0.005〜0.5質量%であり、好ましくは0.01〜0.4であり、より好ましくは0.025〜0.3質量%、特に好ましくは0.05〜0.2質量%である。成分(B)の含有量が0.005質量%未満では、すすぎ時にきしみ感があり、泡立て時間短縮効果およびタオルドライ直後のしっとり感が不十分であり、0.5質量%を超えると、泡量が不十分となることがある。
【0026】
成分(C)の含有量は、洗浄料全量に対して、10〜35質量%であり、好ましくは15〜30質量%、より好ましくは20〜25質量%である。成分(C)の含有量が10質量%未満では、使用時ののびが悪くなることがあり、35質量%を超えると、すすぎ時にぬめり感が生じることがある。
【0027】
成分(E)の含有量は、0.005〜0.5質量%である。その範囲であれば、乾燥後のしっとり感の持続力が良好で、すすぎ時にぬめり感を生じることがない。好ましくは0.025〜0.4質量%であり、より好ましくは0.025〜0.3質量%であり、更に好ましくは0.05〜0.2質量%である。
【0028】
成分(B)と(E)の質量比{(B)/(E)}は、1/10〜20/1であり、その範囲であれば、タオルドライ直後のしっとり感やしっとり感の持続力が良好である。好ましくは1/5〜15/1であり、より好ましくは1/4〜10/1であり、更に好ましくは1/1〜10/1であり、特に好ましくは1/1〜4/1である。
【0029】
成分(D)の含有量は残部として、その他の各成分の含有量の合計を100質量%から差し引くことにより求めることができる。
【0030】
本発明のクリーム状洗浄料は、上記の成分(A)〜成分(E)の他にも、化粧品や洗浄料に使われる一般的な成分を添加成分としてさらに含有していてもよい。
【0031】
本発明のクリーム状洗浄料は公知の方法により製造することができる。例えば、成分(A)としての飽和脂肪酸のカリウム塩、成分(C)としてのグリセリン、成分(D)としての水などを混合し、加熱して溶融させた後、成分(B)および成分(E)としての水溶性高分子を添加して均一に混合した後、これを室温付近まで攪拌冷却して本発明のクリーム状洗浄料を製造することができる。
【実施例】
【0032】
以下、実施例および比較例を挙げて本発明をさらに詳細に説明する。
【0033】
表1に示す飽和脂肪酸のカリウム塩の組成で、表2(実施例1〜10)および表3(比較例1〜5)に示すクリーム状洗浄料を調製し、下記の方法により評価した。
なお、表2および表3において、各成分の数値は洗浄料全量に対する含有量(質量%)を示す。
【0034】
また、成分(B)、成分(B’)および(E)として以下の化合物を用いた。
成分(B):ポリマーB1:日油(株)製「LIPIDURE−C」(2−メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリン70モル%、2−ヒドロキシ−3−メタクリロイルオキシプロピルトリメチルアンモニウムクロリド30モル%、重量平均分子量:42万)
成分(B’):ポリマーB’1:ナルコジャパン(株)製「MERQUAT 550」(塩化ジメチルジアリルアンモニウム30モル%、アクリルアミド70モル%の構成単位の共重合体。重量平均分子量:160万)
成分(E):ポリマーE1:日油(株)製「LIPIDURE−PMB」(2−メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリン80モル%、メタクリル酸ブチル20モル%、重量平均分子量:60万)
【0035】
<評価方法>
(1)使用時ののびの評価
25歳から55歳までの女性20名をパネラーとし、クリーム状洗浄料1gをとり、掌全体によくのばした時ののびについて、下記基準で評価を行った。
2点:のびが非常に良いと感じた場合。
1点:のびがやや良いと感じた場合。
0点:のびが悪いと感じた場合。
【0036】
(2)短い泡立て時間での泡の評価
(1)に続き、クリーム状洗浄料をよくのばした掌の上に約35℃のぬるま湯を少量加えてから10秒間で20〜30回泡立て、さらに約35℃のぬるま湯を少量加えてから10秒間で20〜30回泡立てた時の泡の量と質について、合計泡立て時間20秒での泡として下記基準で評価を行った。
(泡量の基準)
2点:泡量が非常に多いと感じた場合。
1点:泡量がやや多いであると感じた場合。
0点:泡量が少ないと感じた場合。
(泡質の基準)
2点:非常に泡が細かくクリーミーであると感じた場合。
1点:やや泡が細かくクリーミーであると感じた場合。
0点:泡がクリーミーではないと感じた場合。
【0037】
(3)長い泡立て時間での泡の評価
(2)に続き、10秒間で20〜30回のペースで40秒間泡立てた時の泡の量と質について、合計泡立て時間60秒での泡として下記基準で評価を行った。
(泡量の基準)
2点:泡量が非常に多いと感じた場合。
1点:泡量がやや多いであると感じた場合。
0点:泡量が少ないと感じた場合。
(泡質の基準)
2点:非常に泡が細かくクリーミーであると感じた場合。
1点:やや泡が細かくクリーミーであると感じた場合。
0点:泡がクリーミーではないと感じた場合。
【0038】
(4)すすぎ時のきしみ感およびぬめり感の評価
(3)に続き、泡立てた泡で顔を洗った。その後、ぬるま湯ですすぎ、きしみ感およびぬめり感について下記基準で評価を行った。
(きしみ感の基準)
2点:きしみ感が全くないと感じた場合。
1点:きしみ感がほとんどないと感じた場合。
0点:きしみ感があると感じた場合。
(ぬめり感の基準)
2点:ぬめり感が全くないと感じた場合。
1点:ぬめり感がほとんどないと感じた場合。
0点:ぬめり感があると感じた場合。
【0039】
(5)タオルドライ直後のしっとり感の評価
(4)に続き、タオルドライをした直後のしっとり感について下記基準で評価を行った。
2点:非常にしっとり感があると感じた場合。
1点:ややしっとり感があると感じた場合。
0点:しっとり感がないと感じた場合。
【0040】
(6)翌朝のしっとり感の評価
(5)に続き、化粧水や乳液、クリーム等を使用したスキンケアは行わずに、翌朝に肌のしっとり感を評価した。
2点:非常にしっとり感があると感じた場合。
1点:ややしっとり感があると感じた場合。
0点:しっとり感がないと感じた場合。
【0041】
上記(1)〜(6)の評価について下記の基準で判定して、表2および表3にそれぞれ示した。なお、「◎」および「○」を合格と判定した。
◎:合計点が35点以上
○:合計点が30点以上35点未満
△:合計点が20点以上30点未満
×:合計点が20点未満
【0042】
【表1】
【0043】
【表2】
【0044】
【表3】
【0045】
実施例1〜10のクリーム状洗浄料は、いずれも、使用時ののびが良好であり、短い泡立て時間で十分な量かつクリーミーな質の泡を得ることができ、すすぎ時にきしみ感やぬめり感がなかった。また、タオルドライ直後にしっとり感があり、しっとり感は翌朝まで持続していた。
【0046】
これに対して、比較例1〜5では、十分な性能が得られていない。
比較例1は、成分(A)の含有量が少ないので、泡の量や質が十分ではなく、すすぎ時にぬめり感があった。
比較例2は、成分(B)が配合されていないので、短い時間での泡立てでは泡質が悪く、すすぎ時にきしみ感があり、しっとり感が不十分であった。
比較例3は、成分(B)の代わりにポリマー3が配合されているが、短い時間での泡立てでは泡質が十分ではなく、しっとり感が不十分であった。
比較例4は、成分(C)の含有量が少ないので、使用時ののびが悪く、泡の量や質が不十分であり、すすぎ時にきしみ感があり、しっとり感は翌朝まで持続しなかった。
比較例5は、成分(C)の代わりにプロピレングリコールが配合されているが、使用時ののびが悪く、泡の量や質が不十分であり、すすぎ時にきしみ感があり、しっとり感が不十分であった。