特許第6642842号(P6642842)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6642842情報伝送方法、基地局、およびユーザ機器
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6642842
(24)【登録日】2020年1月8日
(45)【発行日】2020年2月12日
(54)【発明の名称】情報伝送方法、基地局、およびユーザ機器
(51)【国際特許分類】
   H04W 72/04 20090101AFI20200130BHJP
   H04W 28/06 20090101ALI20200130BHJP
   H04W 74/08 20090101ALI20200130BHJP
   H04W 4/70 20180101ALI20200130BHJP
【FI】
   H04W72/04 132
   H04W28/06
   H04W74/08
   H04W4/70
【請求項の数】26
【全頁数】42
(21)【出願番号】特願2018-506369(P2018-506369)
(86)(22)【出願日】2015年8月14日
(65)【公表番号】特表2018-527811(P2018-527811A)
(43)【公表日】2018年9月20日
(86)【国際出願番号】CN2015087084
(87)【国際公開番号】WO2017028051
(87)【国際公開日】20170223
【審査請求日】2018年3月15日
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】504161984
【氏名又は名称】ホアウェイ・テクノロジーズ・カンパニー・リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110000877
【氏名又は名称】龍華国際特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】ユ、ゼン
(72)【発明者】
【氏名】ジャン、シェンドン
【審査官】 ▲高▼木 裕子
(56)【参考文献】
【文献】 特表2010−524386(JP,A)
【文献】 国際公開第2016/123429(WO,A1)
【文献】 国際公開第2015/116732(WO,A1)
【文献】 Intel Corporation,Coverage Improvement for PRACH[online], 3GPP TSG-RAN WG1♯76 R1-140115,インターネット<URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG1_RL1/TSGR1_76/Docs/R1-140115.zip>,2014年 2月14日,Pages 1-9
【文献】 ETRI,RAR transmission for MTC[online], 3GPP TSG-RAN WG1#80b R1-151681,インターネット<URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG1_RL1/TSGR1_80b/Docs/R1-151681.zip>,2015年 4月24日,Pages 1-3
【文献】 Ericsson,EPDCCH initialization and reconfiguration for MTC[online], 3GPP TSG-RAN WG1#80b R1-151213,インターネット<URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG1_RL1/TSGR1_80b/Docs/R1-151213.zip>,2015年 4月24日,Pages 1-5
【文献】 Samsung,RAR/Msg3/Msg4 Transmission for Low Cost UEs[online], 3GPP TSG-RAN WG1#81 R1-152841,インターネット<URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG1_RL1/TSGR1_81/Docs/R1-152841.zip>,2015年 5月29日,Pages 1-3
【文献】 ETRI,RAR transmission mechanism for MTC[online], 3GPP TSG-RAN WG1#81 R1-152998,インターネット<URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG1_RL1/TSGR1_81/Docs/R1-152998.zip>,2015年 5月29日,Pages 1-3
【文献】 Panasonic,Common control messages for MTC UEs[online], 3GPP TSG-RAN WG1#81 R1-152691,インターネット<URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG1_RL1/TSGR1_81/Docs/R1-152691.zip>,2015年 5月29日,Pages 1-4
【文献】 Alcatel-Lucent, Alcatel-Lucent Shanghai Bell,Considerations on Common Control Messages for LC-MTC[online], 3GPP TSG-RAN WG1#80b R1-151232,インターネット<URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG1_RL1/TSGR1_80b/Docs/R1-151232.zip>,2015年 4月24日,Pages 1-4
【文献】 InterDigital,Random Access procedure considerations for LC and CE UEs[online], 3GPP TSG-RAN WG2#89bis R2-151585,インターネット<URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG2_RL2/TSGR2_89bis/Docs/R2-151585.zip>,2015年 4月24日,Pages 1-4
【文献】 LG Electronics,RACH procedure for coverage enhancement of MTC Ues[online], 3GPP TSG-RAN WG1#74b R1-134393,インターネット<URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG1_RL1/TSGR1_74b/Docs/R1-134393.zip>,2013年10月11日,Pages 1-3
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 7/24 − 7/26
H04W 4/00 − 99/00
3GPP TSG RAN WG1−4
SA WG1−4
CT WG1、4
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
情報伝送方法であって、
ユーザ機器UEによって送信されたランダムアクセスプリアンブルを受信する段階と、
前記受信されたランダムアクセスプリアンブルにしたがって、第1の情報を生成する段階であって、前記第1の情報は、前記ランダムアクセスプリアンブルに対するランダムアクセス応答に関する情報であり、前記第1の情報は、制御チャネルの伝送に使用される狭帯域リソースの指示情報、および、前記第1の情報に対する応答に関する情報であ第2の情報の伝送に使用されるリソース割り当て情報のうちの少なくともいずれかを含み、前記第2の情報の伝送に使用される前記リソース割り当て情報は、前記狭帯域リソースまたは狭帯域内のリソース割り当てを示すように構成される、段階と、
前記第1の情報を前記UEに送信する段階と
を備え
前記狭帯域は、6つの物理リソースブロック(PRB)を含み、前記PRBのインデックスは個別に、PRB n、PRB n+1、PRB n+2、PRB n+3、PRB n+4、および、PRB n+5であり、3ビットが、前記狭帯域内の前記リソース割り当ての指示のために、以下の表に示されるように使用される、
【表1】
方法。
【請求項2】
前記第1の情報はさらに、前記第2の情報の周波数ホッピング指示情報、前記第2の情報のカバレッジ拡張伝送指示情報、物理アップリンク制御チャネルリソースの開始オフセット指示情報、または、前記制御チャネルの周波数ホッピング指示情報のうちの少なくとも1つを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記第1の情報はさらに、前記第2の情報を送信するために前記UEによって使用される送信電力制御指示情報、前記第2の情報を送信するために前記UEによって使用される変調および符号化方法指示情報、前記第2の情報を送信するために前記UEによって使用されるアップリンク遅延指示情報、前記UEがチャネル状態情報をレポートするか否かを示す指示情報、UE固有メッセージの伝送のための開始シンボル指示情報、前記制御チャネルの制御チャネル構成セット識別子指示情報、または、前記制御チャネルの伝送に使用される伝送タイプの指示情報のうちの少なくとも1つを含む、請求項1または2に記載の方法。
【請求項4】
前記第1の情報はさらに、ダウンリンク制御チャネルのフォーマット指示情報、またはダウンリンクデータチャネルのフォーマット指示情報を含む、請求項1からのいずれか一項に記載の方法。
【請求項5】
前記第1の情報を前記UEに送信する前記段階は、
前記第1の情報を前記ダウンリンク制御チャネルに追加し、前記ダウンリンク制御チャネルを使用することによって前記第1の情報を前記UEに送信する段階、または、
前記第1の情報を前記ダウンリンクデータチャネルに追加し、前記ダウンリンクデータチャネルを使用することによって前記第1の情報を前記UEに送信する段階
を有する、請求項に記載の方法。
【請求項6】
前記第1の情報を前記UEに送信する前記段階の前に、
無線ネットワーク一時識別子にしたがって前記第1の情報をスクランブルする段階であって、前記無線ネットワーク一時識別子は、前記ランダムアクセスプリアンブルにしたがって決定される、段階
をさらに備える、請求項1からのいずれか一項に記載の方法。
【請求項7】
情報伝送方法であって、
ランダムアクセスプリアンブルを基地局に送信する段階と、
前記ランダムアクセスプリアンブルに対応する第1の情報を受信する段階であって、前記第1の情報は、前記ランダムアクセスプリアンブルに対する、前記基地局のランダムアクセス応答に関する情報である、段階と、を備え、
前記第1の情報は、制御チャネルの伝送に使用される狭帯域リソースの指示情報、および、前記第1の情報に対する応答に関する情報であ第2の情報の伝送に使用されるリソース割り当て情報のうちの少なくともいずれかを含み、前記第2の情報の伝送に使用される前記リソース割り当て情報は、前記狭帯域リソースまたは狭帯域内のリソース割り当てを示すように構成され
前記狭帯域は6つの物理リソースブロック(PRB)を含み、3ビットが、前記狭帯域内の前記リソース割り当ての指示のために、次の表に示されるように使用される、
【表1】
方法。
【請求項8】
前記第1の情報はさらに、前記第2の情報の周波数ホッピング指示情報、前記第2の情報のカバレッジ拡張伝送指示情報、物理アップリンク制御チャネルリソースの開始オフセット指示情報、または、前記制御チャネルの周波数ホッピング指示情報のうちの少なくとも1つを含む、請求項に記載の方法。
【請求項9】
前記第1の情報はさらに、前記第2の情報を送信するためにUEによって使用される送信電力制御指示情報、前記第2の情報を送信するために前記UEによって使用される変調および符号化方法指示情報、前記第2の情報を送信するために前記UEによって使用されるアップリンク遅延指示情報、前記UEがチャネル状態情報をレポートするか否かを示す指示情報、UE固有メッセージの伝送のための開始シンボル指示情報、前記制御チャネルの制御チャネル構成セット識別子指示情報、または、前記制御チャネルの伝送に使用される伝送タイプの指示情報のうちの少なくとも1つを含む、請求項7または8に記載の方法。
【請求項10】
前記第1の情報はさらに、ダウンリンク制御チャネルのフォーマット指示情報、またはダウンリンクデータチャネルのフォーマット指示情報を含む、請求項からのいずれか一項に記載の方法。
【請求項11】
前記ランダムアクセスプリアンブルに対応する第1の情報を受信する前記段階は、
前記ダウンリンク制御チャネルを受信し、前記ダウンリンク制御チャネルから前記第1の情報を取得する段階、または、
前記ダウンリンクデータチャネルを受信し、前記ダウンリンクデータチャネルから前記第1の情報を取得する段階
を有する、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
無線ネットワーク一時識別子にしたがって前記第1の情報をデスクランブルする段階であって、前記無線ネットワーク一時識別子は、前記ランダムアクセスプリアンブルにしたがって決定される、段階
をさらに備える、請求項から11のいずれか一項に記載の方法。
【請求項13】
基地局であって、
ユーザ機器UEによって送信されたランダムアクセスプリアンブルを受信する受信モジュールと、
前記受信されたランダムアクセスプリアンブルにしたがって第1の情報を生成する情報生成モジュールであって、前記第1の情報は、前記ランダムアクセスプリアンブルに対するランダムアクセス応答に関する情報であり、前記第1の情報は、制御チャネルの伝送に使用される狭帯域リソースの指示情報、および、前記第1の情報に対する応答に関する情報であ第2の情報の伝送に使用されるリソース割り当て情報のうちの少なくともいずれかを含み、前記第2の情報の伝送に使用される前記リソース割り当て情報は、前記狭帯域リソースまたは狭帯域内のリソース割り当てを示すように構成される、情報生成モジュールと、
前記第1の情報を前記UEに送信する送信モジュールと
を備え
前記狭帯域は6つの物理リソースブロック(PRB)を含み、3ビットが、前記狭帯域内の前記リソース割り当ての指示のために、次の表に示されるように使用される、
【表1】
基地局。
【請求項14】
前記第1の情報はさらに、前記第2の情報の周波数ホッピング指示情報、前記第2の情報のカバレッジ拡張伝送指示情報、物理アップリンク制御チャネルリソースの開始オフセット指示情報、または、前記制御チャネルの周波数ホッピング指示情報のうちの少なくとも1つを含む、請求項13に記載の基地局。
【請求項15】
前記第1の情報はさらに、前記第2の情報を送信するために前記UEによって使用される送信電力制御指示情報、前記第2の情報を送信するために前記UEによって使用される変調および符号化方法指示情報、前記第2の情報を送信するために前記UEによって使用されるアップリンク遅延指示情報、前記UEがチャネル状態情報をレポートするか否かを示す指示情報、UE固有メッセージの伝送のための開始シンボル指示情報、前記制御チャネルの制御チャネル構成セット識別子指示情報、または、前記制御チャネルの伝送に使用される伝送タイプの指示情報のうちの少なくとも1つを含む、請求項13または14に記載の基地局。
【請求項16】
前記第1の情報はさらに、ダウンリンク制御チャネルのフォーマット指示情報、またはダウンリンクデータチャネルのフォーマット指示情報を含む、請求項13から15のいずれか一項に記載の基地局。
【請求項17】
前記送信モジュールは具体的に、前記第1の情報を前記ダウンリンク制御チャネルに追加し、前記ダウンリンク制御チャネルを使用することによって前記第1の情報を前記UEに送信する、または、
前記第1の情報を前記ダウンリンクデータチャネルに追加し、前記ダウンリンクデータチャネルを使用することによって前記第1の情報を前記UEに送信する、請求項16に記載の基地局。
【請求項18】
前記基地局はさらに、前記送信モジュールが前記第1の情報を前記UEに送信する前に、無線ネットワーク一時識別子にしたがって前記第1の情報をスクランブルするスクランブリングモジュールであって、前記無線ネットワーク一時識別子は前記ランダムアクセスプリアンブルにしたがって決定される、スクランブリングモジュールを備える、請求項13から17のいずれか一項に記載の基地局。
【請求項19】
ユーザ機器UEであって、
ランダムアクセスプリアンブルを基地局に送信する送信モジュールと、
前記ランダムアクセスプリアンブルに対応する第1の情報を受信する受信モジュールであって、前記第1の情報は、前記ランダムアクセスプリアンブルに対する、前記基地局のランダムアクセス応答に関する情報である、受信モジュールと、を備え、
前記第1の情報は、制御チャネルの伝送に使用される狭帯域リソースの指示情報、および、前記第1の情報に対する応答に関する情報であ第2の情報の伝送に使用されるリソース割り当て情報のうちの少なくともいずれかを含み、前記第2の情報の伝送に使用される前記リソース割り当て情報は、前記狭帯域リソースまたは狭帯域内のリソース割り当てを示すように構成され
前記狭帯域は6つの物理リソースブロック(PRB)を含み、3ビットが、前記狭帯域内の前記リソース割り当ての指示のために、次の表に示されるように使用される、
【表1】
ユーザ機器。
【請求項20】
前記第1の情報はさらに、前記第2の情報の周波数ホッピング指示情報、前記第2の情報のカバレッジ拡張伝送指示情報、物理アップリンク制御チャネルリソースの開始オフセット指示情報、または、前記制御チャネルの周波数ホッピング指示情報のうちの少なくとも1つを含む、請求項19に記載のユーザ機器。
【請求項21】
前記第1の情報はさらに、前記第2の情報を送信するために前記UEによって使用される送信電力制御指示情報、前記第2の情報を送信するために前記UEによって使用される変調および符号化方法指示情報、前記第2の情報を送信するために前記UEによって使用されるアップリンク遅延指示情報、前記UEがチャネル状態情報をレポートするか否かを示す指示情報、UE固有メッセージの伝送のための開始シンボル指示情報、前記制御チャネルの制御チャネル構成セット識別子指示情報、または、前記制御チャネルの伝送に使用される伝送タイプの指示情報のうちの少なくとも1つを含む、請求項19または20に記載のユーザ機器。
【請求項22】
前記第1の情報はさらに、ダウンリンク制御チャネルのフォーマット指示情報、またはダウンリンクデータチャネルのフォーマット指示情報を含む、請求項19から21のいずれか一項に記載のユーザ機器。
【請求項23】
前記受信モジュールは具体的に、前記ダウンリンク制御チャネルを受信し、前記ダウンリンク制御チャネルから前記第1の情報を取得する、または、
前記ダウンリンクデータチャネルを受信し、前記ダウンリンクデータチャネルから前記第1の情報を取得する、請求項22に記載のユーザ機器。
【請求項24】
前記ユーザ機器はさらに、無線ネットワーク一時識別子にしたがって前記第1の情報をデスクランブルするデスクランブリングモジュールであって、前記無線ネットワーク一時識別子は、前記ランダムアクセスプリアンブルにしたがって決定される、デスクランブリングモジュールを備える、請求項19から23のいずれか一項に記載のユーザ機器。
【請求項25】
コンピュータに請求項1からのいずれか一項に記載の方法を実行させるためのコンピュータプログラム。
【請求項26】
コンピュータに請求項から12のいずれか一項に記載の方法を実行させるためのコンピュータプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は通信分野に関し、具体的には、情報伝送方法、基地局、およびユーザ機器に関する。
【背景技術】
【0002】
モノのインターネットとは、特定の感知、計算、実行、および通信の機能を有するデバイスを配備することによって物理的世界に関する情報が取得され、ネットワークを使用することによって情報伝送、協調、および処理が実現されて、人とモノとの間およびモノの間の相互接続を実現するネットワークを指す。手短に言えば、モノのインターネットは、人とモノとの間およびモノの間の相互接続および相互運用性を実現するよう意図されている。考えられる用途としては、スマートグリッド、インテリジェント農業、インテリジェント輸送、および環境モニタリングなどの様々な態様が挙げられる。
【0003】
モバイル通信標準化組織の第3世代パートナーシッププロジェクト(英文正式名称:3rd Generation Partnership Project、英語頭字語:3GPP)が、モノのインターネットについての技術研究および規格最適化作業を実行しているところである。主な研究および最適化の方針は、コスト低減およびカバレッジ拡張である。コストまたは複雑性の低減に関して、端末デバイスの使用帯域幅、処理帯域幅、無線周波数帯域幅、またはベースバンド帯域幅のうちの1または複数が低減され得る。そのようなタイプの端末は、低コスト端末または低複雑性端末と称されてよい。例えば、重要な研究方針は、端末デバイスの使用帯域幅を1.4MHzに制限することである。カバレッジ拡張に関しては、比較的大きな経路損失を有し、地下または同様の場所に位置するマシンタイプ通信(英文正式名称:Machine Type Communication、英語頭字語:MTC)デバイスに対してカバレッジ拡張のサポートが主に提供され、これにより、特別なシナリオにある当該デバイスは、ネットワークにアクセスし、サービスを取得できる。カバレッジ拡張を実装するための1つの方法は、信号反復である。信号反復の技術は、ある程度までカバレッジ拡張をもたらすことができるが、より多くのリソースを消費し得る。カバレッジ拡張の実装に信号反復が使用されるときにリソースの利用をどのように向上させるかは、解決を要する問題である。
【0004】
ランダムアクセス応答(英文正式名称:Random Access Response、英語頭字語:RAR)に関して、現在のプロトコルによれば、RARメッセージは、物理ダウンリンク制御チャネル(英文正式名称:Physical Downlink Control Channel、英語頭字語:PDCCH)によってスケジューリングされる物理ダウンリンク共有データチャネル(英文正式名称:Physical downlink shared data channel、英語頭字語:PDSCH)を使用することによって伝送される。ユーザ機器(英文正式名称:User Equipment、英語頭字語:UE)は、まずPDCCHを受信し、受信されたPDCCH内の制御情報の指示にしたがって、ランダムアクセス応答メッセージのトランスポートブロックサイズ(英文正式名称:Transport Block Size、英語頭字語:TBS)を取得する必要があり、さらに、決定されたTBSにしたがってランダムアクセス応答メッセージを受信する。
【0005】
ランダムアクセス応答に対してカバレッジ拡張伝送が実行される必要があるシナリオにおいて、従来技術のRARメッセージは情報内容を過剰に含むので、カバレッジ拡張伝送中に何度も反復することが必要となる。これによって、UEの検出複雑性とUEの電力消費オーバーヘッドとが大幅に増す。例えば、従来技術において、1つのRARメッセージは1または複数のRARを含んでよい。1つのRAR内に含まれる情報内容は、少なくとも7バイト(すなわち、56ビット)を占有するため、過度に重いRARメッセージ負荷をもたらす。RARメッセージに対してカバレッジ拡張伝送が実行される必要があるシナリオにおいて、一例として、カバレッジ拡張伝送は反復伝送であり、同じ時間リソース内におけるランダムアクセス機会数が低減される。既存のRARメッセージが依然として使用される場合、RARメッセージのリソース利用効率は必然的に低減され、ユーザ機器による、チャネル検出の電力消費オーバーヘッドは依然として非常に大きい。
【発明の概要】
【0006】
本発明の実施形態が情報伝送方法、基地局、およびユーザ機器を提供して、ランダムアクセス応答に関する情報の伝送におけるリソース利用効率を向上させ、ユーザ機器による、チャネル検出の電力消費オーバーヘッドを低減する。
【0007】
第1態様によれば、本発明の一実施形態が情報伝送方法を提供する。当該方法は、ユーザ機器UEによって送信されたランダムアクセスプリアンブルを受信する段階と、受信されたランダムアクセスプリアンブルにしたがって第1の情報を生成する段階であって、第1の情報は、ランダムアクセスプリアンブルに対するランダムアクセス応答に関する情報であり、第1の情報は、タイミングアドバンス指示情報、制御チャネルの伝送に使用される狭帯域リソースの指示情報、制御チャネルの伝送に使用されるサブフレームの指示情報、制御チャネルの伝送に使用される復調基準信号スクランブリングシーケンス初期化パラメータの指示情報、制御チャネルの伝送に使用されるカバレッジ拡張レベルの指示情報、または、第1の情報に対する応答に関する情報である第2の情報の伝送に使用されるリソース割り当て情報のうちの少なくとも1つを含む、段階と、第1の情報をUEに送信する段階とを備える。
【0008】
第1態様に関連して、第1態様の第1の考えられる実装例において、第1の情報はさらに、一時セル無線ネットワーク一時識別子の指示情報、ランダムアクセスプリアンブルの指示情報、ロールバック指示情報、または制御チャネルの制御チャネル候補セットの指示情報のうちの少なくとも1つを含む。
【0009】
第1態様、または第1態様の第1の考えられる実装例に関連して、第1態様の第2の考えられる実装例において、第1の情報はさらに、第2の情報の周波数ホッピング指示情報、第2の情報のカバレッジ拡張伝送指示情報、物理アップリンク制御チャネルリソースの開始オフセット指示情報、または制御チャネルの周波数ホッピング指示情報のうちの少なくとも1つを含む。
【0010】
第1態様、または第1態様の第1もしくは第2の考えられる実装例に関連して、第1態様の第3の考えられる実装例において、第1の情報はさらに、第2の情報を送信するためにUEによって使用される送信電力制御指示情報、第2の情報を送信するためにUEによって使用される変調および符号化方法指示情報、第2の情報を送信するためにUEによって使用されるアップリンク遅延指示情報、UEがチャネル状態情報をレポートするか否かを示す指示情報、UE固有メッセージの伝送のための開始シンボル指示情報、制御チャネルの制御チャネル構成セット識別子指示情報、または制御チャネルの伝送に使用される伝送タイプの指示情報のうちの少なくとも1つを含む。
【0011】
第1態様、または第1態様の第1、第2、もしくは第3の考えられる実装例に関連して、第1態様の第4の考えられる実装例において、第1の情報はさらに、ダウンリンク制御チャネルのフォーマット指示情報、またはダウンリンクデータチャネルのフォーマット指示情報を含む。
【0012】
第1態様の第4の考えられる実装例に関連して、第1態様の第5の考えられる実装例において、第1の情報をUEに送信する段階は、第1の情報をダウンリンク制御チャネルに追加し、ダウンリンク制御チャネルを使用することによって当該第1の情報をUEに送信する段階、または、第1の情報をダウンリンクデータチャネルに追加し、ダウンリンクデータチャネルを使用することによって当該第1の情報をUEに送信する段階を有する。
【0013】
第1態様、または第1態様の第1、第2、第3、第4、もしくは第5の考えられる実装例に関連して、第1態様の第6の考えられる実装例において、第1の情報をUEに送信する段階の前に、当該方法はさらに、無線ネットワーク一時識別子にしたがって第1の情報をスクランブルする段階であって、無線ネットワーク一時識別子は、ランダムアクセスプリアンブルにしたがって決定される、段階を備える。
【0014】
第1態様、または第1態様の第1、第2、第3、第4、もしくは第5の考えられる実装例に関連して、第1態様の第7の考えられる実装例において、第1の情報をUEに送信する段階の後に、当該方法はさらに、無線ネットワーク一時識別子にしたがって、第2の情報、制御チャネル、またはUE固有メッセージのうちの少なくとも1つをスクランブルまたはデスクランブルする段階であって、無線ネットワーク一時識別子は、ランダムアクセスプリアンブルにしたがって決定される、段階を備える。
【0015】
第2態様によれば、本発明の一実施形態がさらに情報伝送方法を提供する。当該方法は、ランダムアクセスプリアンブルを基地局に送信する段階と、ランダムアクセスプリアンブルに対応する第1の情報を受信する段階であって、第1の情報は、ランダムアクセスプリアンブルに対する、基地局のランダムアクセス応答に関する情報である、段階と、第1の情報から、タイミングアドバンス指示情報、制御チャネルの伝送に使用される狭帯域リソースの指示情報、制御チャネルの伝送に使用されるサブフレームの指示情報、制御チャネルの伝送に使用される復調基準信号スクランブリングシーケンス初期化パラメータの指示情報、制御チャネルの伝送に使用されるカバレッジ拡張レベルの指示情報、または、第2の情報の伝送に使用されるリソース割り当て情報のうちの少なくとも1つを取得する段階であって、第2の情報は、第1の情報に対する応答に関する情報である、段階とを備える。
【0016】
第2態様に関連して、第2態様の第1の考えられる実装例において、第1の情報はさらに、一時セル無線ネットワーク一時識別子の指示情報、ランダムアクセスプリアンブルの指示情報、ロールバック指示情報、または、制御チャネルの制御チャネル候補セットの指示情報のうちの少なくとも1つを含む。
【0017】
第2態様、または第2態様の第1の考えられる実装例に関連して、第2態様の第2の考えられる実装例において、第1の情報はさらに、第2の情報の周波数ホッピング指示情報、第2の情報のカバレッジ拡張伝送指示情報、物理アップリンク制御チャネルリソースの開始オフセット指示情報、または制御チャネルの周波数ホッピング指示情報のうちの少なくとも1つを含む。
【0018】
第2態様、または第2態様の第1もしくは第2の考えられる実装例に関連して、第2態様の第3の考えられる実装例において、第1の情報はさらに、第2の情報を送信するためにUEによって使用される送信電力制御指示情報、第2の情報を送信するためにUEによって使用される変調および符号化方法指示情報、第2の情報を送信するためにUEによって使用されるアップリンク遅延指示情報、UEがチャネル状態情報をレポートするか否かを示す指示情報、UE固有メッセージの伝送のための開始シンボル指示情報、制御チャネルの制御チャネル構成セット識別子指示情報、または、制御チャネルの伝送に使用される伝送タイプの指示情報のうちの少なくとも1つを含む。
【0019】
第2態様、または第2態様の第1、第2、もしくは第3の考えられる実装例に関連して、第2態様の第4の考えられる実装例において、第1の情報はさらに、ダウンリンク制御チャネルのフォーマット指示情報、またはダウンリンクデータチャネルのフォーマット指示情報を含む。
【0020】
第2態様の第4の考えられる実装例に関連して、第2態様の第5の考えられる実装例において、ランダムアクセスプリアンブルに対応する第1の情報を受信する段階は、ダウンリンク制御チャネルを受信し、ダウンリンク制御チャネルから第1の情報を取得する段階、または、ダウンリンクデータチャネルを受信し、ダウンリンクデータチャネルから第1の情報を取得する段階を有する。
【0021】
第2態様、または、第2態様の第1、第2、第3、第4、もしくは第5の考えられる実装例に関連して、第2態様の第6の考えられる実装例において、当該方法はさらに、無線ネットワーク一時識別子にしたがって第1の情報をデスクランブルする段階であって、無線ネットワーク一時識別子は、ランダムアクセスプリアンブルにしたがって決定される、段階を備える。
【0022】
第2態様、または、第1態様の第1、第2、第3、第4、もしくは第5の考えられる実装例に関連して、第2態様の第7の考えられる実装例において、ランダムアクセスプリアンブルに対応する第1の情報を受信する段階の後に、当該方法はさらに、第2の情報を送信する段階、制御情報を受信する段階、またはUE固有メッセージを受信する段階のうちの少なくとも1つを実行する段階と、無線ネットワーク一時識別子にしたがって、第2の情報、制御チャネル、またはUE固有メッセージのうちの少なくとも1つをスクランブルまたはデスクランブルする段階であって、無線ネットワーク一時識別子は、ランダムアクセスプリアンブルにしたがって決定される、段階とを備える。
【0023】
第3態様にしたがって、本発明の一実施形態がさらに基地局を提供する。当該基地局は、ユーザ機器UEによって送信されたランダムアクセスプリアンブルを受信するよう構成される受信モジュールと、受信されたランダムアクセスプリアンブルにしたがって第1の情報を生成するよう構成される情報生成モジュールであって、第1の情報は、ランダムアクセスプリアンブルに対するランダムアクセス応答に関する情報であり、第1の情報は、タイミングアドバンス指示情報、制御チャネルの伝送に使用される狭帯域リソースの指示情報、制御チャネルの伝送に使用されるサブフレームの指示情報、制御チャネルの伝送に使用される復調基準信号スクランブリングシーケンス初期化パラメータの指示情報、制御チャネルの伝送に使用されるカバレッジ拡張レベルの指示情報、または、第1の情報に対する応答に関する情報である第2の情報の伝送に使用されるリソース割り当て情報のうちの少なくとも1つを含む、情報生成モジュールと、第1の情報をUEに送信するよう構成される送信モジュールとを備える。
【0024】
第3態様に関連して、第3態様の第1の考えられる実装例において、第1の情報はさらに、一時セル無線ネットワーク一時識別子の指示情報、ランダムアクセスプリアンブルの指示情報、ロールバック指示情報、または、制御チャネルの制御チャネル候補セットの指示情報のうちの少なくとも1つを含む。
【0025】
第3態様、または第3態様の第1の考えられる実装例に関連して、第3態様の第2の考えられる実装例において、第1の情報はさらに、第2の情報の周波数ホッピング指示情報、第2の情報のカバレッジ拡張伝送指示情報、物理アップリンク制御チャネルリソースの開始オフセット指示情報、または、制御チャネルの周波数ホッピング指示情報のうちの少なくとも1つを含む。
【0026】
第3態様、または第3態様の第1もしくは第2の考えられる実装例に関連して、第3態様の第3の考えられる実装例において、第1の情報はさらに、第2の情報を送信するためにUEによって使用される送信電力制御指示情報、第2の情報を送信するためにUEによって使用される変調および符号化方法指示情報、第2の情報を送信するためにUEによって使用されるアップリンク遅延指示情報、UEがチャネル状態情報をレポートするか否かを示す指示情報、UE固有メッセージの伝送のための開始シンボル指示情報、制御チャネルの制御チャネル構成セット識別子指示情報、または、制御チャネルの伝送に使用される伝送タイプの指示情報のうちの少なくとも1つを含む。
【0027】
第3態様、または第3態様の第1、第2、もしくは第3の考えられる実装例に関連して、第3態様の第4の考えられる実装例において、第1の情報はさらに、ダウンリンク制御チャネルのフォーマット指示情報、またはダウンリンクデータチャネルのフォーマット指示情報を含む。
【0028】
第3態様の第4の考えられる実装例に関連して、第3態様の第5の考えられる実装例において、送信モジュールは具体的に、第1の情報をダウンリンク制御チャネルに追加し、当該ダウンリンク制御チャネルを使用することによって第1の情報をUEに送信する、または、第1の情報をダウンリンクデータチャネルに追加し、当該ダウンリンクデータチャネルを使用することによって第1の情報をUEに送信するよう構成される。
【0029】
第3態様、または第3態様の第1、第2、第3、第4、もしくは第5の考えられる実装例に関連して、第3態様の第6の考えられる実装例において、基地局はさらに、送信モジュールが第1の情報をUEに送信する前に、無線ネットワーク一時識別子にしたがって第1の情報をスクランブルするよう構成されるスクランブリングモジュールであって、無線ネットワーク一時識別子は、ランダムアクセスプリアンブルにしたがって決定される、スクランブリングモジュールを備える。
【0030】
第3態様、または第3態様の第1、第2、第3、第4、もしくは第5の考えられる実装例に関連して、第3態様の第7の考えられる実装例において、基地局はさらに、送信モジュールが第1の情報をUEに送信した後に、無線ネットワーク一時識別子にしたがって、第2の情報、制御チャネル、またはUE固有メッセージのうちの少なくとも1つをスクランブルまたはデスクランブルするよう構成されるスクランブリング/デスクランブリングモジュールであって、無線ネットワーク一時識別子は、ランダムアクセスプリアンブルにしたがって決定される、スクランブリング/デスクランブリングモジュールを備える。
【0031】
第4態様にしたがって、本発明の一実施形態はさらにユーザ機器を提供する。当該ユーザ機器は、ランダムアクセスプリアンブルを基地局に送信するよう構成される送信モジュールと、ランダムアクセスプリアンブルに対応する第1の情報を受信するよう構成される受信モジュールであって、第1の情報は、ランダムアクセスプリアンブルに対する、基地局のランダムアクセス応答に関する情報である、受信モジュールと、第1の情報から、タイミングアドバンス指示情報、制御チャネルの伝送に使用される狭帯域リソースの指示情報、制御チャネルの伝送に使用されるサブフレームの指示情報、制御チャネルの伝送に使用される復調基準信号スクランブリングシーケンス初期化パラメータの指示情報、制御チャネルの伝送に使用されるカバレッジ拡張レベルの指示情報、または、第2の情報の伝送に使用されるリソース割り当て情報のうちの少なくとも1つを取得するよう構成される取得モジュールであって、第2の情報は、第1の情報に対する応答に関する情報である、取得モジュールとを備える。
【0032】
第4態様に関連して、第4態様の第1の考えられる実装例において、第1の情報はさらに、一時セル無線ネットワーク一時識別子の指示情報、ランダムアクセスプリアンブルの指示情報、ロールバック指示情報、または、制御チャネルの制御チャネル候補セットの指示情報のうちの少なくとも1つを含む。
【0033】
第4態様、または第4態様の第1の考えられる実装例に関連して、第4態様の第2の考えられる実装例において、第1の情報はさらに、第2の情報の周波数ホッピング指示情報、第2の情報のカバレッジ拡張伝送指示情報、物理アップリンク制御チャネルリソースの開始オフセット指示情報、または、制御チャネルの周波数ホッピング指示情報のうちの少なくとも1つを含む。
【0034】
第4態様、または、第4態様の第1もしくは第2の考えられる実装例に関連して、第4態様の第3の考えられる実装例において、第1の情報はさらに、第2の情報を送信するためにUEによって使用される送信電力制御指示情報、第2の情報を送信するためにUEによって使用される変調および符号化方法指示情報、第2の情報を送信するためにUEによって使用されるアップリンク遅延指示情報、UEがチャネル状態情報をレポートするか否かを示す指示情報、UE固有メッセージの伝送のための開始シンボル指示情報、制御チャネルの制御チャネル構成セット識別子指示情報、または、制御チャネルの伝送に使用される伝送タイプの指示情報のうちの少なくとも1つを含む。
【0035】
第4態様、または第4態様の第1、第2、もしくは第3の考えられる実装例に関連して、第4態様の第4の考えられる実装例において、第1の情報はさらに、ダウンリンク制御チャネルのフォーマット指示情報、またはダウンリンクデータチャネルのフォーマット指示情報を含む。
【0036】
第4態様の第4の考えられる実装例に関連して、第4態様の第5の考えられる実装例において、受信モジュールは具体的に、ダウンリンク制御チャネルを受信し、ダウンリンク制御チャネルから第1の情報を取得する、または、ダウンリンクデータチャネルを受信し、ダウンリンクデータチャネルから第1の情報を取得するよう構成される。
【0037】
第4態様、または第4態様の第1、第2、第3、第4、もしくは第5の考えられる実装例に関連して、第4態様の第6の考えられる実装例において、ユーザ機器はさらに、無線ネットワーク一時識別子にしたがって第1の情報をデスクランブルするよう構成されるデスクランブリングモジュールであって、無線ネットワーク一時識別子は、ランダムアクセスプリアンブルにしたがって決定される、デスクランブリングモジュールを備える。
【0038】
第4態様、または第4態様の第1、第2、第3、第4、もしくは第5の考えられる実装例に関連して、第4態様の第7の考えられる実装例において、ユーザ機器はさらにスクランブリング/デスクランブリングモジュールを備え、受信モジュールはさらに、ランダムアクセスプリアンブルに対応する第1の情報を受信した後に、制御チャネルを受信する段階またはUE固有メッセージを受信する段階のうちの少なくとも1つを実行するよう構成され、送信モジュールはさらに、受信モジュールがランダムアクセスプリアンブルに対応する第1の情報を受信した後に、第2の情報を送信するよう構成され、スクランブリング/デスクランブリングモジュールは、ランダムアクセスプリアンブルにしたがって決定される無線ネットワーク一時識別子にしたがって、第2の情報、制御チャネル、またはUE固有メッセージのうちの少なくとも1つをスクランブルまたはデスクランブルするよう構成される。
【0039】
前述の技術的解決手段から、本発明の実施形態は以下の利点を有することが分かる。
【0040】
本発明の実施形態において、まず、UEによって送信されたランダムアクセスプリアンブルが受信され、次に、受信されたランダムアクセスプリアンブルにしたがって第1の情報が生成される。第1の情報は、ランダムアクセスプリアンブルに対するランダムアクセス応答に関する情報であり、第1の情報は、タイミングアドバンス指示情報、制御チャネルの伝送に使用される狭帯域リソースの指示情報、制御チャネルの伝送に使用されるサブフレームの指示情報、制御チャネルの伝送に使用される復調基準信号スクランブリングシーケンス初期化パラメータの指示情報、制御チャネルの伝送に使用されるカバレッジ拡張レベルの指示情報、または、第2の情報の伝送に使用されるリソース割り当て情報のうちの少なくとも1つを含む。第2の情報は、第1の情報に対する応答に関する情報である。最後に、第1の情報はUEに送信される。第1の情報は、ランダムアクセス応答に関する情報であり、第1の情報に含まれる情報は、より少ない指示ビットを有する。したがって、第1の情報は、より簡略化された構造を有し、これにより、比較的少ないリソースを使用することによってアクセス応答情報が伝送され得、それによって、ランダムアクセス応答に関する情報の伝送のリソース利用効率を向上させ、ユーザ機器によるチャネル検出の電力消費オーバーヘッドを低減する。
【図面の簡単な説明】
【0041】
図1】本発明に係る通信システムに情報伝送方法が適用されることを示すシステムアーキテクチャ図である。
【0042】
図2】本発明の一実施形態に係る情報伝送方法の概略ブロックフローチャートである。
【0043】
図3】本発明の一実施形態に係る情報伝送方法の概略ブロックフローチャートである。
【0044】
図4-a】本発明の一実施形態に係る基地局の概略構造組成図である。
【0045】
図4-b】本発明の一実施形態に係る別の基地局の概略構造組成図である。
【0046】
図4-c】本発明の一実施形態に係る別の基地局の概略構造組成図である。
【0047】
図5-a】本発明の一実施形態に係るユーザ機器の概略構造組成図である。
【0048】
図5-b】本発明の一実施形態に係る別のユーザ機器の概略構造組成図である。
【0049】
図5-c】本発明の一実施形態に係る別のユーザ機器の概略構造組成図である。
【0050】
図6】本発明の一実施形態に係る別の基地局の概略構造組成図である。
【0051】
図7】本発明の一実施形態に係る別のユーザ機器の概略構造組成図である。
【発明を実施するための形態】
【0052】
本発明の実施形態が、情報伝送方法、基地局、およびユーザ機器を提供して、ランダムアクセス応答に関する情報の伝送のリソース利用効率を向上させ、ユーザ機器によるチャネル検出の電力消費オーバーヘッドを低減する。
【0053】
本発明の発明目的、特徴、および利点をより明確かつより分かり易くすべく、本発明の実施形態における添付の図面に関連して、本発明の実施形態における技術的解決手段を以下で明確かつ十分に説明する。以下で説明される実施形態が、本発明の実施形態の全てではなく一部に過ぎないことは明らかである。本発明の実施形態に基づいて当業者によって取得される他の全て実施形態は、本発明の保護範囲内に当然に含まれる。
【0054】
本発明の本明細書、特許請求の範囲、および添付の図面において、「第1」、「第2」などの用語は、同様の対象物を区別するためのものであり、必ずしも特定の順序または順番を示すわけではない。そのようなやり方で使用される用語は、適切な状況においては交換可能であり、そのことは、本発明の実施形態において同じ属性を有する対象物が説明されるときに使用される区別方式に過ぎないことを理解されたい。加えて、用語「含む(include)」、「含む(contain)」および任意の他の派生語は、非排他的な含有を含むことを意味する。これにより、一連のユニットを含むプロセス、方法、システム、製品、またはデバイスは、必ずしもそれらのユニットに限定されるわけではなく、明示的に列挙されていないか、またはそのようなプロセス、方法、システム、製品、またはデバイスに固有の他のユニットを含んでよい。
【0055】
本発明の実施形態における伝送とは、送信または受信であってよい。片側のデバイスによる伝送が送信である場合、その側のデバイスに対応する反対側の通信デバイスによる伝送は受信であり、逆もまた同様である。本発明の実施形態におけるカバレッジ拡張は、反復伝送、スペクトル拡散伝送、再伝送、伝送時間間隔バンドリング、狭帯域(例えば、副搬送波スケジューリング)伝送、超狭帯域(例えば、数十ヘルツから十数キロヘルツの帯域幅)伝送、向上パワースペクトル密度伝送、緩和要件伝送、または連続試行伝送のうちの1または複数であってよい。
【0056】
まず、本発明の情報伝送方法が適用されるシステムアーキテクチャを簡潔に説明する。本発明は主に、LTEシステム、またはロングタームエボリューションアドバンスド(LTE−A、LTE Advanced)システムに適用される。あるいは、通信システム内に情報を送信できるエンティティがあり、通信システム内に情報を受信できる別のエンティティがあるならば、本発明は、例えば、広帯域符号分割多重接続(Wideband Code Division Multiple Access、WCDMA(登録商標))システム、または時分割同期符号分割多重接続(Time Division−Synchronous Code Division Multiple Access、TD−SCDMA)システムといった別の通信システムに適用されてよい。例えば、情報は、システム情報、ランダムアクセス応答に関する情報、またはページングメッセージのうちの1または複数であってよい。
【0057】
図1を参照すると、図1は、本発明に係る通信システムに情報伝送方法が適用されることを示すシステムアーキテクチャ図である。図1に示されるように、基地局(英語名称:Base station)とユーザ機器(UE、User Equipment)1からUE6とが通信システムを形成している。当該通信システムにおいて、基地局は、システム情報、RARメッセージ、またはページングメッセージのうちの1または複数を、UE1からUE6のうちの1または複数のUEに送信する。基地局は、本発明の情報伝送方法の送信端デバイスである。UE1からUE6は、本発明の情報伝送方法の受信端デバイスである。加えて、UE4からUE6もまた、通信システムを形成している。当該通信システムにおいて、UE5は基地局の機能として実装されてよい。UE5は、システム情報、ランダムアクセス応答に関する情報、またはページングメッセージのうちの1または複数を、UE4からUE6のうちの1または複数のUEに送信してよい。
【0058】
以下で、詳細な説明を個別に提供する。
【0059】
本発明は、情報がランダムアクセス応答に関する情報である例を使用した伝送方法の実施形態であり、基地局による情報の送信に適用されてよい。図2を参照すると、当該情報伝送方法は以下の段階を含んでよい。
【0060】
201.UEによって送信されたランダムアクセスプリアンブルを受信する。
【0061】
本発明の本実施形態において提供されるランダムアクセスプロセスでは、UEはまず、ランダムアクセスプリアンブルを基地局に送信する。UEによって送信されたランダムアクセスプリアンブルを受信した後、基地局は段階202を実行する。
【0062】
202.受信されたランダムアクセスプリアンブルにしたがって第1の情報を生成する。
【0063】
第1の情報は、ランダムアクセスプリアンブルに対するランダムアクセス応答に関する情報であり、第1の情報は、タイミングアドバンス指示情報、制御チャネルの伝送に使用される狭帯域リソースの指示情報、制御チャネルの伝送に使用されるサブフレームの指示情報、制御チャネルの伝送に使用される復調基準信号スクランブリングシーケンス初期化パラメータの指示情報、制御チャネルの伝送に使用されるカバレッジ拡張レベルの指示情報、または、第1の情報に対する応答に関する情報である第2の情報の伝送に使用されるリソース割り当て情報のうちの少なくとも1つを含む。本発明の本実施形態の制御チャネルは、競合解決メッセージをスケジューリングするための制御チャネル、またはUE固有制御チャネル、またはアップリンク制御チャネルであってよい。
【0064】
本発明の本実施形態では、ランダムアクセスプリアンブルを受信した後に、基地局は、ランダムアクセスプリアンブルにしたがって応答する。基地局は、第1の情報を生成する。第1の情報は、ランダムアクセスプリアンブルに対するランダムアクセス応答に関する情報である。具体的には、ランダムアクセス応答に関する情報は、ダウンリンク制御チャネルまたはダウンリンクデータチャネルを使用することによって伝送されてよい。ランダムアクセスプリアンブルに対して応答するために使用される情報の伝送効率を向上させ、チャネルを検出するためにUEによって使用されるオーバーヘッドを低減すべく、基地局は簡潔な第1の情報を生成する必要がある。本発明の本実施形態では、基地局は、ランダムアクセス応答に関し、かつ、生成される必要がある情報を簡略化して第1の情報を取得する。第1の情報は、1)タイミングアドバンス指示情報、2)制御チャネルの伝送に使用される狭帯域リソースの指示情報、3)制御チャネルの伝送に使用されるサブフレームの指示情報、4)制御チャネルの伝送に使用される復調基準信号スクランブリングシーケンス初期化パラメータの指示情報、5)制御チャネルの伝送に使用されるカバレッジ拡張レベルの指示情報、または6)第2の情報の伝送に使用されるリソース割り当て情報のうちの少なくとも1つを含む。第2の情報は、第1の情報に対する応答に関する情報である。第1の情報は、前述の6タイプの情報のうちのいずれか1つ、もしくはいずれか2つ、もしくはいずれか3つ、もしくはいずれか4つ、もしくはいずれか5つを含んでよく、または、6タイプの情報の全てを含んでよいことに留意すべきである。第1の情報にどの1または複数のタイプの情報が具体的に含まれているかは、適用シナリオによって具体的に決定されてよい。
【0065】
本発明のいくつかの実施形態において、上述の1)から6)に示された指示情報のうちの少なくとも1つに加えて、本発明の本実施形態において提供される第1の情報はさらに、:7)一時セル無線ネットワーク一時識別子の指示情報、8)ランダムアクセスプリアンブルの指示情報、9)ロールバック指示情報、または10)制御チャネルの制御チャネル候補セットの指示情報といった4タイプの情報のうちの少なくとも1つを含む。第1の情報は、前述の4タイプの情報のうちのいずれか1つ、いずれか2つ、もしくはいずれか3つを含んでよく、または4タイプの情報全てを含んでよいことに留意すべきである。第1の情報にどの1または複数のタイプの情報が具体的に含まれているかは、適用シナリオによって具体的に決定されてよい。
【0066】
本発明のいくつかの実施形態では、上述の1)から6)に示される指示情報のうちの少なくとも1つに加えて、または、上述の1)から10)に示される指示情報のうちの少なくとも1つに加えて、本発明の本実施形態において提供される第1の情報はさらに、11)第2の情報の周波数ホッピング指示情報、12)第2の情報のカバレッジ拡張伝送指示情報、13)物理アップリンク制御チャネルリソースの開始オフセット指示情報、または14)制御チャネルの周波数ホッピング指示情報といった4タイプの情報のうちの少なくとも1つを含んでよい。第1の情報は、前述の4タイプの情報のうちのいずれか1つ、いずれか2つ、もしくはいずれか3つを含んでよく、または4タイプの情報全てを含んでよいことに留意すべきである。第1の情報にどの1または複数のタイプの情報が具体的に含まれているかは、適用シナリオによって具体的に決定されてよい。
【0067】
本発明のいくつかの実施形態では、上述の1)から6)に示される指示情報のうちの少なくとも1つに加えて、または上述の1)から10)に示される指示情報のうちの少なくとも1つに加えて、または上述の1)から14)に示される指示情報のうちの少なくとも1つに加えて、本発明の本実施形態において提供される第1の情報はさらに、15)第2の情報を送信するためにUEによって使用される送信電力制御指示情報、16)第2の情報を送信するためにUEによって使用される変調および符号化方法指示情報、17)第2の情報を送信するためにUEによって使用されるアップリンク遅延指示情報、18)UEがチャネル状態情報をレポートするか否かを示す指示情報、19)UE固有メッセージの伝送のための開始シンボル指示情報、20)制御チャネルの制御チャネル構成セット識別子指示情報、または21)制御チャネルの伝送に使用される伝送タイプの指示情報といった7タイプの情報のうちの少なくとも1つを含む。第1の情報は、前述の7タイプの情報のうちのいずれか1つ、もしくはいずれか2つ、もしくはいずれか3つ、もしくはいずれか4つ、もしくはいずれか5つ、もしくはいずれか6つを含んでよく、または、7タイプの情報の全てを含んでよいことに留意すべきである。第1の情報にどの1または複数のタイプの情報が具体的に含まれているかは、適用シナリオによって具体的に決定されてよい。
【0068】
本発明のいくつかの実施形態において、第1の情報はさらに、ダウンリンク制御チャネルのフォーマット指示情報、またはダウンリンクデータチャネルのフォーマット指示情報を含む。
【0069】
本発明の本実施形態では、第1の情報は、前述の説明における1つまたは複数のタイプの指示情報を含んでよいことに留意すべきである。そのような指示情報の具体的な実装例については、後続の実施形態における第1の情報の説明を参照されたい。
【0070】
203.第1の情報をUEに送信する。
【0071】
本発明の本実施形態では、上述の簡略化された第1の情報を生成した後、基地局は、第1の情報をランダムアクセスプリアンブルに対するランダムアクセス応答に関する情報としてUEに送信する。
【0072】
具体的には、本発明のいくつかの実施形態において、第1の情報はさらに、ダウンリンク制御チャネルのフォーマット指示情報、またはダウンリンクデータチャネルのフォーマット指示情報を含む。第1の情報をUEに送信する段階203は、以下の段階を有する。
A1.第1の情報をダウンリンク制御チャネルに追加し、当該ダウンリンク制御チャネルを使用することによって第1の情報をUEに送信する、または、
A2.第1の情報をダウンリンクデータチャネルに追加し、当該ダウンリンクデータチャネルを使用することによって第1の情報をUEに送信する。
【0073】
段階A1の実装において、基地局は具体的に、第1の情報をダウンリンク制御情報に追加し、当該ダウンリンク制御チャネルを使用することによってダウンリンク制御情報を送信してよい。ダウンリンク制御情報は、第1の情報を含む。段階A2の実装において、基地局は具体的に、ダウンリンク制御情報を使用することによって第1の情報をスケジューリングしてよい。基地局は、ダウンリンク制御チャネルを使用することによってダウンリンク制御情報を送信し、次に、ダウンリンクデータチャネルを使用することによって第1の情報を送信する。ダウンリンク制御情報を受信した後、UEは、ダウンリンク制御情報の指示にしたがって第1の情報を受信する。第1の情報は従来技術のランダムアクセス応答メッセージより簡略化された構造を有するので、UEによるチャネル検出の電力消費オーバーヘッドが非常に小さい。
【0074】
本発明のいくつかの実施形態において、第1の情報をUEに送信する段階203の前に、本発明の本実施形態において提供される情報伝送方法は、さらに以下の段階を備えてよい。
B1.無線ネットワーク一時識別子にしたがって第1の情報をスクランブルする。ここで、無線ネットワーク一時識別子はランダムアクセスプリアンブルにしたがって決定される。
【0075】
第1の情報を送信する前に、基地局はさらに、無線ネットワーク一時識別子を使用することによって第1の情報をスクランブルしてよい。無線ネットワーク一時識別子はランダムアクセスプリアンブルにしたがって決定されてよいので、基地局は、ランダムアクセスプリアンブルの識別子を第1の情報に追加するのではなく、第1の情報を使用することによって無線ネットワーク一時識別子をスクランブリングコードとして使用して、無線ネットワーク一時識別子とランダムアクセスプリアンブルとの間の対応関係にしたがってランダムアクセスプリアンブルを示してよい。UEが第1の情報をデスクランブルするとき、UEは、基地局によって使用される無線ネットワーク一時識別子を取得し得、これにより、UEは、無線ネットワーク一時識別子に対応するランダムアクセスプリアンブルを取得する。本発明の本実施形態では、無線ネットワーク一時識別子は、ランダムアクセス無線ネットワーク一時識別子であってよい。もちろん、無線ネットワーク一時識別子とランダムアクセスプリアンブルとが対応関係を有していることが確保されているならば、無線ネットワーク一時識別子は、任意のタイプの一時識別子であってよい。
【0076】
本発明のいくつかの実施形態において、第1の情報をUEに送信する段階203の後に、本発明の本実施形態において提供される情報伝送方法は、さらに以下の段階を備えてよい。
C1.無線ネットワーク一時識別子にしたがって、第2の情報、制御チャネル、またはUE固有メッセージのうちの少なくとも1つをスクランブルまたはデスクランブルする。ここで、無線ネットワーク一時識別子は、ランダムアクセスプリアンブルにしたがって決定される。
【0077】
基地局が第1の情報をUEに送信した後、第1の情報は、第2の情報の伝送に使用されるリソース割り当て情報を含むので、第2の情報は、第1の情報に対する応答に関する情報である。UEは、第2の情報の伝送に使用され、かつ、第1の情報に含まれるリソース割り当て情報にしたがって、第2の情報を基地局に送信する。基地局がUEによって送信された第2の情報を受信するとき、基地局は、無線ネットワーク一時識別子にしたがって第2の情報をデスクランブルする。加えて、制御チャネルまたはUE固有メッセージをUEに送信する前に、基地局は、無線ネットワーク一時識別子にしたがって制御チャネルまたはUE固有メッセージをスクランブルする。本発明の本実施形態において、無線ネットワーク一時識別子は、ランダムアクセス無線ネットワーク一時識別子であってよい。もちろん、無線ネットワーク一時識別子とランダムアクセスプリアンブルとが対応関係を有していることが確保されているならば、無線ネットワーク一時識別子は、任意のタイプの一時識別子であってよい。本発明の本実施形態において、UE固有メッセージは具体的に、競合解決メッセージ、UE固有制御情報、またはUE固有データ情報であってよい。従来技術によれば、一時セル無線ネットワーク一時識別子(英文正式名称:Temporary Cell−Radio Network Temporary Identifier、英語頭字語:TC−RNTI)が、競合解決メッセージをスクランブルするために使用される必要がある。この場合、従来技術によれば、基地局によって生成される第1の情報は、TC−RNTIを保持する必要がある。しかしながら、本発明の本実施形態では、基地局によって生成される第1の情報は、TC−RNTIを保持しない。本発明の本実施形態では、基地局は、無線ネットワーク一時識別子をスクランブリングコードとして使用する。UEが第1の情報をデスクランブルするとき、UEが、基地局によって使用される無線ネットワーク一時識別子を取得してよい。無線ネットワーク一時識別子はまた、競合解決メッセージをデスクランブルするために使用されてよく、これにより、第1の情報が競合解決メッセージのスクランブリングコードを保持するときに生じるオーバーヘッドが低減される。あるいは、基地局は、無線ネットワーク一時識別子を使用して、競合解決メッセージまたは制御チャネルをスクランブルする。競合解決メッセージまたは制御チャネルをスクランブルするために使用される無線ネットワーク一時識別子は、第1の情報をスクランブルするために使用される無線ネットワーク一時識別子と同じであってよいし、またはそれとは異なっていてもよい。
【0078】
前述の実施形態における本発明の説明から分かるように、まず、UEによって送信されたランダムアクセスプリアンブルが受信され、次に、受信されたランダムアクセスプリアンブルにしたがって第1の情報が生成される。第1の情報は、ランダムアクセスプリアンブルに対するランダムアクセス応答に関する情報である。第1の情報は、タイミングアドバンス指示情報、制御チャネルの伝送に使用される狭帯域リソースの指示情報、制御チャネルの伝送に使用されるサブフレームの指示情報、制御チャネルの伝送に使用される復調基準信号スクランブリングシーケンス初期化パラメータの指示情報、制御チャネルの伝送に使用されるカバレッジ拡張レベルの指示情報、または第2の情報の伝送に使用されるリソース割り当て情報のうちの少なくとも1つを含む。第2の情報は、第1の情報に対する応答に関する情報である。最後に、第1の情報はUEに送信される。第1の情報は、ランダムアクセス応答に関する情報であり、第1の情報に含まれる指示情報は、より少ない指示ビットを有する。したがって、第1の情報は、より簡略化された構造を有し、これにより、比較的少ないリソースを使用することによってアクセス応答情報が伝送され得、それによって、ランダムアクセス応答に関する情報の伝送のリソース利用効率を向上させ、ユーザ機器によるチャネル検出の電力消費オーバーヘッドを低減する。
【0079】
情報伝送方法が、前述の実施形態の基地局側から説明される。以下で、基地局のピアエンド(ユーザ機器)側から、本発明において提供される情報伝送方法を説明する。図3を参照すると、本発明の別の実施形態において提供される情報伝送方法は、以下の段階を含んでよい。
【0080】
301.ランダムアクセスプリアンブルを基地局に送信する。
【0081】
本発明の本実施形態において提供されるランダムアクセスプロセスにおいて、UEはまず、ランダムアクセスプリアンブルを基地局に送信する。ランダムアクセスプリアンブルを送信した後、UEは、段階302を実行する。
【0082】
302.ランダムアクセスプリアンブルに対応する第1の情報を受信する。第1の情報は、ランダムアクセスプリアンブルに対する、基地局のランダムアクセス応答に関する情報である。
【0083】
303.第1の情報から、タイミングアドバンス指示情報、制御チャネルの伝送に使用される狭帯域リソースの指示情報、制御チャネルの伝送に使用されるサブフレームの指示情報、制御チャネルの伝送に使用される復調基準信号スクランブリングシーケンス初期化パラメータの指示情報、制御チャネルの伝送に使用されるカバレッジ拡張レベルの指示情報、または、第1の情報に対する応答に関する情報である第2の情報の伝送に使用されるリソース割り当て情報のうちの少なくとも1つを取得する。
【0084】
本発明の本実施形態では、ランダムアクセスプリアンブルを基地局に送信した後、UEは、ランダムアクセスプリアンブルに対応する第1の情報を受信してよい。UEによって受信される第1の情報は、基地局によって簡略化された第1の情報である。第1の情報に含まれる内容は、従来技術におけるものより小さい。したがって、UEによって第1の情報を検出することに関する複雑性は、大幅に低減され得る。具体的には、UEによって受信される第1の情報は、ランダムアクセスプリアンブルに対するランダムアクセス応答に関する情報として使用される。UEは、ランダムアクセスプリアンブルに対する基地局の応答を、第1の情報を使用することによって取得する。
【0085】
本発明の本実施形態では、UEは、ランダムアクセスプリアンブルに対応する第1の情報を受信する。第1の情報は、ランダムアクセスプリアンブルに対するランダムアクセス応答に関する情報である。具体的には、ランダムアクセス応答に関する情報は、ダウンリンク制御チャネルを使用することによって伝送されてよく、または、ダウンリンクデータチャネルを使用することによって伝送されてよい。ランダムアクセスプリアンブルに対して応答するために使用される情報の伝送効率を向上させ、チャネルを検出するためにUEによって使用されるオーバーヘッドを低減すべく、基地局は簡潔な第1の情報を生成する必要がある。本発明の本実施形態では、UEによって受信される簡潔な第1の情報は、1)タイミングアドバンス指示情報、2)制御チャネルの伝送に使用される狭帯域リソースの指示情報、3)制御チャネルの伝送に使用されるサブフレームの指示情報、4)制御チャネルの伝送に使用される復調基準信号スクランブリングシーケンス初期化パラメータの指示情報、5)制御チャネルの伝送に使用されるカバレッジ拡張レベルの指示情報、または6)第2の情報の伝送に使用されるリソース割り当て情報といった6タイプの情報のうちの少なくとも1つを含む。第2の情報は、第1の情報に対する応答に関する情報である。第1の情報は、前述の6タイプの情報のうちのいずれか1つ、もしくはいずれか2つ、もしくはいずれか3つ、もしくはいずれか4つ、もしくはいずれか5つを含んでよく、または、6タイプの情報の全てを含んでよいことに留意すべきである。第1の情報にどの1または複数のタイプの情報が具体的に含まれているかは、適用シナリオによって具体的に決定されてよい。
【0086】
本発明のいくつかの実施形態では、上述の1)から6)に示される指示情報のうちの少なくとも1つに加えて、本発明の本実施形態において提供される第1の情報はさらに、7).一時セル無線ネットワーク一時識別子の指示情報、8).ランダムアクセスプリアンブルの指示情報、9).ロールバック指示情報、または10).制御チャネルの制御チャネル候補セットの指示情報といった4タイプの情報のうちの少なくとも1つを含む。第1の情報は、前述の4タイプの情報のうちのいずれか1つ、いずれか2つ、もしくはいずれか3つを含んでよく、または4タイプの情報全てを含んでよいことに留意すべきである。第1の情報にどの1または複数のタイプの情報が具体的に含まれているかは、適用シナリオによって具体的に決定されてよい。
【0087】
本発明のいくつかの実施形態では、上述の1)から6)に示される指示情報のうちの少なくとも1つに加えて、または、上述の1)から10)に示される指示情報のうちの少なくとも1つに加えて、本発明の本実施形態において提供される第1の情報はさらに、11)第2の情報の周波数ホッピング指示情報、12)第2の情報のカバレッジ拡張伝送指示情報、13)物理アップリンク制御チャネルリソースの開始オフセット指示情報、または14)制御チャネルの周波数ホッピング指示情報といった4タイプの情報のうちの少なくとも1つを含んでよい。第1の情報は、前述の4タイプの情報のうちのいずれか1つ、いずれか2つ、もしくはいずれか3つを含んでよく、または4タイプの情報全てを含んでよいことに留意すべきである。第1の情報にどの1または複数のタイプの情報が具体的に含まれているかは、適用シナリオによって具体的に決定されてよい。
【0088】
本発明のいくつかの実施形態では、上述の1)から6)に示される指示情報のうちの少なくとも1つに加えて、または上述の1)から10)に示される指示情報のうちの少なくとも1つに加えて、または上述の1)から14)に示される指示情報のうちの少なくとも1つに加えて、本発明の本実施形態において提供される第1の情報はさらに、15)第2の情報を送信するためにUEによって使用される送信電力制御指示情報、16)第2の情報を送信するためにUEによって使用される変調および符号化方法指示情報、17)第2の情報を送信するためにUEによって使用されるアップリンク遅延指示情報、18)UEがチャネル状態情報をレポートするか否かを示す指示情報、19)UE固有メッセージの伝送のための開始シンボル指示情報、20)制御チャネルの制御チャネル構成セット識別子指示情報、または21)制御チャネルの伝送に使用される伝送タイプの指示情報といった7タイプの情報のうちの少なくとも1つを含む。第1の情報は、前述の7タイプの情報のうちのいずれか1つ、もしくはいずれか2つ、もしくはいずれか3つ、もしくはいずれか4つ、もしくはいずれか5つ、もしくはいずれか6つを含んでよく、または、7タイプの情報の全てを含んでよいことに留意すべきである。第1の情報にどの1または複数のタイプの情報が具体的に含まれているかは、適用シナリオによって具体的に決定されてよい。
【0089】
本発明のいくつかの実施形態において、第1の情報はさらに、ダウンリンク制御チャネルのフォーマット指示情報、またはダウンリンクデータチャネルのフォーマット指示情報を含む。
【0090】
本発明の本実施形態では、第1の情報は、前述の説明における1つまたは複数のタイプの指示情報を含んでよいことに留意すべきである。そのような指示情報の具体的な実装例については、後続の実施形態における第1の情報の説明を参照されたい。
【0091】
具体的には、本発明のいくつかの実施形態において、第1の情報はさらに、ダウンリンク制御チャネルのフォーマット指示情報、またはダウンリンクデータチャネルのフォーマット指示情報を含む。ランダムアクセスプリアンブルに対応する第1の情報をUEによって受信する段階302は、以下の段階を有する。
D1.ダウンリンク制御チャネルを受信し、ダウンリンク制御チャネルから第1の情報を取得する、または、
D2.ダウンリンクデータチャネルを受信し、ダウンリンクデータチャネルから第1の情報を取得する。
【0092】
段階D1の実装において、基地局は具体的に、第1の情報をダウンリンク制御情報に追加し、ダウンリンク制御チャネルを使用することによって当該ダウンリンク制御情報を送信してよい。ダウンリンク制御情報は、第1の情報を含む。UEは、ダウンリンク制御チャネルを受信することによって第1の情報を取得する。段階D2の実装において、基地局は具体的に、ダウンリンク制御情報を使用することによって第1の情報をスケジューリングしてよい。基地局は、ダウンリンク制御チャネルを使用することによってダウンリンク制御情報を送信し、次に、ダウンリンクデータチャネルを使用することによって第1の情報を送信する。ダウンリンク制御情報を受信した後、UEは、受信されたダウンリンク制御情報の指示にしたがって第1の情報を受信する。第1の情報は従来技術のランダムアクセス応答メッセージより簡略化された構造を有するので、UEによるチャネル検出の電力消費オーバーヘッドが非常に小さい。
【0093】
本発明のいくつかの実施形態において、段階302におけるランダムアクセスプリアンブルに応答して第1の情報を受信するプロセスでは、本発明の本実施形態において提供される情報伝送方法は、さらに以下の段階を備える。
E1.無線ネットワーク一時識別子にしたがって第1の情報をデスクランブルする。ここで、無線ネットワーク一時識別子は、ランダムアクセスプリアンブルにしたがって決定される。
【0094】
第1の情報を送信する前に、基地局はさらに、無線ネットワーク一時識別子を使用することによって第1の情報をスクランブルしてよい。無線ネットワーク一時識別子はランダムアクセスプリアンブルにしたがって決定されてよいので、基地局は、ランダムアクセスプリアンブルの識別子を第1の情報に追加するのではなく、第1の情報を使用することによって無線ネットワーク一時識別子をスクランブリングコードとして使用して、無線ネットワーク一時識別子とランダムアクセスプリアンブルとの間の対応関係にしたがってランダムアクセスプリアンブルを示してよい。UEが第1の情報をデスクランブルするとき、UEは、基地局によって使用される無線ネットワーク一時識別子を取得し得、これにより、UEは、無線ネットワーク一時識別子に対応するランダムアクセスプリアンブルを取得する。本発明の本実施形態では、無線ネットワーク一時識別子は、ランダムアクセス無線ネットワーク一時識別子であってよい。もちろん、無線ネットワーク一時識別子とランダムアクセスプリアンブルとが対応関係を有していることが確保されているならば、無線ネットワーク一時識別子は、任意のタイプの一時識別子であってよい。
【0095】
本発明のいくつかの実施形態において、ランダムアクセスプリアンブルに対応する第1の情報を受信する段階302の後に、本発明の本実施形態において提供される情報伝送方法は、さらに以下の段階を備える。
F1.第2の情報を送信する段階、制御情報を受信する段階、またはUE固有メッセージを受信する段階のうちの少なくとも1つを実行する。
F2.無線ネットワーク一時識別子にしたがって、第2の情報、制御チャネル、またはUE固有メッセージのうちの少なくとも1つをスクランブルまたはデスクランブルする。ここで、無線ネットワーク一時識別子は、ランダムアクセスプリアンブルにしたがって決定される。
【0096】
基地局が第1の情報をUEに送信した後、第1の情報は、第2の情報の伝送に使用されるリソース割り当て情報を含むので、第2の情報は、第1の情報に対する応答に関する情報である。UEは、第2の情報の伝送に使用され、かつ、第1の情報に含まれるリソース割り当て情報にしたがって、第2の情報を基地局に送信する。基地局がUEによって送信された第2の情報を受信するとき、基地局は、無線ネットワーク一時識別子にしたがって第2の情報をデスクランブルする。加えて、制御チャネルまたはUE固有メッセージをUEに送信する前に、基地局は、無線ネットワーク一時識別子にしたがって制御チャネルまたはUE固有メッセージをスクランブルする。本発明の本実施形態では、無線ネットワーク一時識別子は、ランダムアクセス無線ネットワーク一時識別子であってよい。もちろん、無線ネットワーク一時識別子とランダムアクセスプリアンブルとが対応関係を有していることが確保されているならば、無線ネットワーク一時識別子は、任意のタイプの一時識別子であってよい。本発明の本実施形態において、UE固有メッセージは具体的に、競合解決メッセージであってよい。従来技術では、競合解決メッセージをスクランブルするために、TC−RNTIの使用が必要である。この場合、従来技術によれば、基地局によって生成される第1の情報は、TC−RNTIを保持する必要がある。しかしながら、本発明の本実施形態では、基地局によって生成される第1の情報は、TC−RNTIを保持しない。本発明の本実施形態では、基地局は、無線ネットワーク一時識別子をスクランブリングコードとして使用する。基地局はランダムアクセスプリアンブルの識別子を第1の情報に追加するのではなく、第1の情報を使用することによって無線ネットワーク一時識別子をスクランブリングコードとして使用し、これにより、無線ネットワーク一時識別子とランダムアクセスプリアンブルとの間の対応関係にしたがってランダムアクセスプリアンブルを示す。UEが第1の情報をデスクランブルするとき、UEが、基地局によって使用される無線ネットワーク一時識別子を取得してよい。無線ネットワーク一時識別子はまた、競合解決メッセージをデスクランブルするためにUEによって使用されてよく、これにより、第1の情報がスクランブリングコードを保持するときに生じるオーバーヘッドが低減される。あるいは、基地局は、無線ネットワーク一時識別子を使用することによって制御チャネルまたはUE固有メッセージをスクランブルし、UEは、無線ネットワーク一時識別子を使用することによって制御チャネルまたはUE固有メッセージをデスクランブルする。無線ネットワーク一時識別子は、ランダムアクセスプリアンブルにしたがって決定される。競合解決メッセージまたは制御チャネルをスクランブルするために使用される無線ネットワーク一時識別子は、第1の情報をスクランブルするために使用される無線ネットワーク一時識別子と同じであってよいし、またはそれとは異なっていてもよい。
【0097】
前述の実施形態における本発明の説明から分かるように、まず、UEは、ランダムアクセスプリアンブルを送信し、次に、UEは、ランダムアクセスプリアンブルに対応する第1の情報を受信する。第1の情報は、ランダムアクセスプリアンブルに対するランダムアクセス応答に関する情報である。第1の情報は、タイミングアドバンス指示情報、制御チャネルの伝送に使用される狭帯域リソースの指示情報、制御チャネルの伝送に使用されるサブフレームの指示情報、制御チャネルの伝送に使用される復調基準信号スクランブリングシーケンス初期化パラメータの指示情報、制御チャネルの伝送に使用されるカバレッジ拡張レベルの指示情報、または、第2の情報の伝送に使用されるリソース割り当て情報のうちの少なくとも1つを含む。第2の情報は、第1の情報に対する応答に関する情報である。最後に、第1の情報はUEに送信される。第1の情報は、ランダムアクセス応答に関する情報であり、第1の情報に含まれる指示情報は、より少ない指示ビットを有する。したがって、第1の情報は、より簡略化された構造を有し、これにより、比較的少ないリソースを使用することによってアクセス応答情報が伝送され得、それによって、ランダムアクセス応答に関する情報の伝送のリソース利用効率を向上させ、ユーザ機器によるチャネル検出の電力消費オーバーヘッドを低減する。
【0098】
本実施形態によれば、ランダムアクセス応答に関する情報の伝送が、説明のための一例として使用される。ランダムアクセス応答に関する情報は、前述の第1の情報であってよい。ランダムアクセス応答に関する情報は、受信されたランダムアクセスプリアンブルに対する応答である。ランダムアクセス応答に関する情報は、制御チャネル上に保持される制御情報、および/または、データチャネル上に保持されるデータ情報であってよい。したがって、ランダムアクセス応答に関する情報は、ダウンリンク制御情報に含まれてよく、ダウンリンク制御チャネルを使用することによって伝送されてよい。あるいは、ランダムアクセス応答に関する情報は、ダウンリンクデータ情報に含まれてよく、ダウンリンクデータチャネルを使用することによって伝送されてよい。具体的には、ランダムアクセス応答に関する情報は、ランダムアクセス応答をスケジューリングするためのダウンリンク制御情報、および/またはランダムアクセス応答であってよい。
【0099】
本発明の本実施形態において、ランダムアクセス応答に関する情報は、ランダムアクセスプリアンブルの指示情報を含んでよい。ランダムアクセスプリアンブルの指示情報は、簡略化されたランダムアクセスプリアンブル識別子(英文正式名称:Random Access Preamble IDentitfier、英語頭字語:RAPID)であってよい。RAPIDは、ランダムアクセスプロセスにおいて、UEによってランダムに選択されるランダムアクセスプリアンブル(英語名称:preamble)を識別するために使用される。既存のLTEプロトコルは、1つの物理ランダムアクセスチャネル(英文正式名称:Physical Random Access CHannel、英語頭字語:PRACH)リソース上に64個のランダムアクセスプリアンブルが存在することをサポートし、したがって、それは、RAPIDが6ビットを必要とすることを示す。カバレッジ拡張シナリオでは、カバレッジ拡張レベル(例えば、カバレッジ拡張レベルとは、反復レベルまたは反復数である)とランダムアクセスリソースとは、一対一のマッピング関係を有する。前述の対応関係が、プリアンブルグループとカバレッジ拡張レベルとの間の一対一の対応関係に基づいている場合、それは、RAPIDのビット数が低減され得ることを示す。例えば、64個のpreambleが存在し、合計で3つのカバレッジ拡張レベルをサポートする。3つのレベルのpreamble数は、おおよそ均等に分割され、各レベルにつき21または22のpreambleがあってよい。この場合、preambleを示すために、5ビット(英語:bit)だけを使用する必要がある。さらに、少数のpreambleがレベルに割り当てられる場合、preambleを示すために、より少数のビットが必要であり得る。レベルに割り当てられるpreamble数がnum_preambleと表される場合、RAPIDを示すために必要であり、かつ、PRACHグループに対応するビット数は、
【数1】
であり得る。式中の括弧は端数の切り上げを示す。
【0100】
加えて、基地局はさらに、受信されたランダムアクセスプリアンブルを暗黙的に示してよく、ランダムアクセス応答に関する情報において、RAPIDを示すためにビットは使用されないか、または数ビットしか使用されない。例えば、従来技術においては、ランダムアクセス応答には無線ネットワーク一時識別子が使用される。無線ネットワーク一時識別子は、時間インデックス(すなわち、サブフレーム数)と、ランダムアクセスプリアンブルの伝送に使用される周波数リソースインデックスとにしたがって決定される。したがって、無線ネットワーク一時識別子は、時間インデックスおよび周波数リソースインデックスを暗黙的に表し得る。同様に、無線ネットワーク一時識別子がランダムアクセスプリアンブルのインデックスにしたがって決定される場合、無線ネットワーク一時識別子は、ランダムアクセスプリアンブルまたはランダムアクセスプリアンブル数を暗黙的に示し得る。例えば、64個の無線ネットワーク一時識別子があると仮定すると、無線ネットワーク一時識別子の各々は1つのランダムアクセスプリアンブルに対応し、ランダムアクセス応答をスクランブルするために使用される無線ネットワーク一時識別子は、ランダムアクセスプリアンブルの識別子を示してよい。別の例としては、32個の無線ネットワーク一時識別子があると仮定すると、無線ネットワーク一時識別子の各々は2つのランダムアクセスプリアンブルに対応し、ランダムアクセス応答に関する情報において、前述の2つのランダムアクセスプリアンブルのうちの1つをさらに示すために(または区別するために)1ビットがさらに使用されてよい。例えば、ランダムアクセスプリアンブルと関連付けられる無線ネットワーク一時識別子は、予め決定されてよく、またはシグナリング構成によって構成されてよい。無線ネットワーク一時識別子とランダムアクセスプリアンブルとの間の対応関係は、予め決定されてよく、またはシグナリング構成によって構成されてよい。例えば、無線ネットワーク一時識別子のセットまたは範囲が予め決定され、無線ネットワーク一時識別子のセットまたは範囲内の各無線ネットワーク一時識別子は、決定されたランダムアクセスプリアンブルと関連付けられる。例えば、無線ネットワーク一時識別子とランダムアクセスプリアンブルのインデックスとの間の関数関係が予め決定されてよい。例えば、RNTI=function(t_id,f_id,preamble_id)、または、RNTI=function(preamble_id)といった関数定義方式が使用されてよい。本明細書において、t_idは、(1または複数の無線フレーム内の)PRACH時間リソースのインデックスであり、f_idは、PRACH周波数リソースのインデックスであり、preamble_idは、ランダムアクセスプリアンブルのインデックスである。具体的には、関数関係は、RNTI=1+t_id+N×f_id+M×preamble_idであってよく、式中、NおよびMは、予め固定された定数である。例えば、Nは、時間リソースのインデックス数であり、Mは、PRACH周波数リソースのインデックス数とPRACH時間リソースのインデックス数との積である。
【0101】
時間リソースについて、1単位が1個のサブフレームである場合、1つの無線フレームはプリアンブルを送信するのに最大10個のサブフレームを有する。すなわち、N=10である。PRACH時間リソースについて、1単位がX個のサブフレームである場合、1つの無線フレームはプリアンブルを送信するのに最大でceil(10/X)個の時間リソースを有する、すなわち、N=ceil(10/X)である。式中、ceilは、端数切り上げを示す。PRACH時間リソースがY個の無線フレームにおけるリソースであり、PRACH時間リソースについて、1単位がX個のサブフレームである場合、Y個の無線フレームは、プリアンブルを送信するのに最大でceil(Y×10/X)個の時間リソースを有する、すなわち、N=ceil(Y×10/X)である。例えば、カバレッジ拡張シナリオにおいて、preambleの送信は反復される必要がある。したがって、同じ期間内でのランダムアクセス機会ははるかに少ない。例えば、同様に、10msのサブフレームについて、各サブフレームは、既存のプロトコルにしたがって、最善のランダムアクセスリソースを有してよい、すなわち、10回のランダムアクセス機会がある。しかしながら、カバレッジ拡張シナリオにおいて、たとえ反復数が2回の場合であっても、最大5回のランダムアクセス機会がある。これにより、ランダムアクセス機会数が低減され得る、すなわち、無線ネットワーク一時識別子数が低減され得る。
【0102】
PRACH周波数リソースのインデックスおよびPRACH周波数リソースのインデックス数は、カバレッジ拡張レベル毎に個々に付番されてよい。例えば、カバレッジ拡張レベル1の場合、2つのPRACH周波数リソースがあり、インデックスは個別に{0,1}であり、PRACH周波数リソースのインデックス数は2である。カバレッジ拡張レベル2の場合、3つのPRACH周波数リソースがあり、インデックスは個別に{0,1,2}であり、PRACH周波数リソースのインデックス数は3である。複数のカバレッジ拡張レベルの場合、PRACH周波数リソースのインデックスおよびPRACH周波数リソースのインデックス数は、合同で付番されてよい。例えば、カバレッジ拡張レベル1の場合、2つのPRACH周波数リソースがあり、インデックスは個別に{0,1}である。カバレッジ拡張レベル2の場合、3つのPRACH周波数リソースがあり、インデックスは個別に{2,3,4}である。PRACH周波数リソースのインデックス数は5である。別の例では、PRACH周波数リソースのインデックス数は、周波数分割複信システムおよび時分割複信システムによって個々に決定されてよく、または、周波数分割複信システムおよび時分割複信システムにおけるPRACH周波数リソースのより大きなインデックス数にしたがって決定されてよい。例えば、周波数分割複信システムにおいては最大F1個のPRACH周波数リソースがあり、時分割複信システムにおいては最大F2個のPRACH周波数リソースがある。この場合、PRACH周波数リソースのインデックス数は、Max(F1,F2)に等しい。式中、Maxは、最大値関数であり、F1およびF2は定数である。
【0103】
本発明のいくつかの実施形態において、ランダムアクセスプリアンブルの指示情報は、基地局がランダムアクセスプリアンブルを検出したか否かを示すために使用される。例えば、ランダムアクセスプリアンブルの指示情報を示すために、ビットマップが使用されてよい。それに応じて、ビットストリングの各ビットは、基地局が1または複数のランダムアクセスプリアンブルを受信したか否かを示す。例えば、1つのPRACHリソースグループは16個のプリアンブルを含み、基地局がランダムアクセスプリアンブルを検出したか否かをビットマップ指示方法にしたがって示すために、16ビットが使用されてよい。それに応じて、各ビットは、1つのランダムアクセスプリアンブルを示す。
【0104】
本発明のいくつかの実施形態において、ランダムアクセス応答に関する情報は、一時セル無線ネットワーク一時識別子(英文正式名称:Temporary Cell−Radio Network Temporary Identifier、英語頭字語:TC−RNTI)の指示情報を含んでよい。従来技術では、TC−RNTIは16ビットを有する。本発明の本実施形態において、TC−RNTIは、ランダムアクセス応答に関する情報内で伝送されなくてよい。これにより、16bitが節約され得る。あるいは、TC−RNTI内のいくつかのビットが、ランダムアクセス応答に関する情報内で伝送される。例えば、TC−RNTI内の8ビットは、ランダムアクセス応答に関する情報内で伝送される。これにより、8bitが節約され得る。しかしながら、既存のプロトコルにしたがって、ランダムアクセスプロセスにおけるメッセージ3(すなわち、ランダムアクセス応答に関する情報に対するUEの応答メッセージ、すなわち、前述の実施形態の第2の情報と等価なメッセージ)およびメッセージ5(すなわち、競合衝突解決メッセージ、および/または競合衝突解決メッセージをスケジューリングするための制御チャネル)の両方が、TC−RNTIのスクランブルまたはデスクランブルに基づいて伝送される。TC−RNTIがランダムアクセス応答に関する情報内で伝送されない場合、メッセージ3およびメッセージ4の伝送のために新しいスクランブリングコードが定義される必要がある。本発明の本実施形態は、メッセージ3およびメッセージ4をスクランブルまたはデスクランブルするために、ランダムアクセス応答に関する情報をスクランブルするために使用される無線ネットワーク一時識別子を使用するという方式を提供する。メッセージ3およびメッセージ4の伝送に使用されるスクランブリングコードは全て、新しく定義された無線ネットワーク一時識別子を使用する。無線ネットワーク一時識別子は、ランダムアクセスプリアンブルにしたがって決定される(例えば、ルートまたはプリアンブルのインデックスにしたがって決定され、具体的な決定方法は前述の実施形態において説明されている)。あるいは、ランダムアクセス応答に関する情報は、既存のRA−RNTIを使用する(すなわち、RA−RNTIはランダムアクセスプリアンブルにしたがって決定されるのではない)。新しいスクランブリングコードがメッセージ3およびメッセージ4の伝送に使用される。新しいスクランブリングコードは、ランダムアクセスプリアンブルにしたがって決定される。スクランブリングコードを決定するための方法は、ランダムアクセスプリアンブルにしたがって無線ネットワーク一時識別子を決定するための前述の方法と同様である。あるいは、ランダムアクセス応答に関する情報であるメッセージ3およびメッセージ4の両方は、新しく定義された無線ネットワーク一時識別子を使用することによってスクランブルされる。したがって、本発明の本実施形態において、ランダムアクセス応答に関する情報はTC−RNTIを保持する必要はなく、それによって、ランダムアクセス応答に関する情報の負荷を低減する。
【0105】
メッセージ2およびメッセージ4がスクランブリングコードを使用することによって区別され得ない場合、メッセージ2およびメッセージ4は周波数ドメインにおいて区別されてよいことに留意すべきである。例えば、メッセージ2およびメッセージ4は異なる狭帯域においてスケジューリングされる。
【0106】
本発明のいくつかの実施形態において、ランダムアクセス応答に関する情報は、第2の情報の周波数ホッピング指示情報を含んでよい。周波数ホッピング切り替え指示または周波数ホッピングパターン指示のために、0、1、または2ビットが使用される。周波数ホッピング方式が予め定義されているか、または周波数ホッピングがサポートされていない場合、本明細書における周波数ホッピング指示は省略されてよい。そうでない場合、周波数ホッピングがサポートされているか否かを示すために1ビットが使用されてよい。あるいは、周波数ホッピングパターンを示すために2ビットが使用されてよい。例えば、00は周波数ホッピングが実行されないことを示し、01は周波数ホッピングが実行され、周波数ホッピングの粒度がX1であることを示す。10は周波数ホッピングが実行され、周波数ホッピングの粒度がX2であることを示す。11は周波数ホッピングが実行され、周波数ホッピングの粒度がX3であることを示す。あるいは、2ビットによるいくつかの状態は予備であってよい。本明細書における周波数ホッピングの粒度は、一周波数帯域から別の周波数帯域に周波数ホッピングが実行される時間間隔であり、具体的に周波数チューニング時間を含んでもよいし、または周波数チューニング時間を含まなくてもよい。例えば、00は周波数ホッピングが実行されないことを示し、01は周波数ホッピングパターン1を示し、10は周波数ホッピングパターン2を示し、11は周波数ホッピングパターン3を示す。周波数ホッピングパターンは、周波数ホッピングの間隔を定義し、周波数ホッピングの周波数リソースロケーションを決定する。
【0107】
本発明のいくつかの実施形態において、ランダムアクセス応答に関する情報は、第2の情報の伝送に使用されるリソース割り当て情報を含んでよい。
【0108】
方法1:狭帯域リソースを示し、狭帯域内のリソース割り当てを示す。
【0109】
狭帯域リソースは搬送波上の特定の周波数幅を占有する周波数リソースである。例えば、狭帯域は、1または複数の物理リソースブロック(英文正式名称:Physical Resource Block、英語頭字語:PRB)もしくはリソースブロックを含んでよく、または、1または複数の副搬送波を含んでよい。あるいは、狭帯域の周波数リソース幅および周波数リソースロケーションが予め決定されるか、または予め構成される。通常、狭帯域リソースによって占有される周波数幅は、UEによって低複雑性または低コストでサポートされ得る帯域幅を超えない。
【0110】
ランダムアクセス応答に関する情報は、具体的な狭帯域リソースのみを示してよい。もちろん、狭帯域リソースは、デフォルトルールにしたがって決定されてよい。この場合、ランダムアクセス応答に関する情報は、狭帯域リソースを示す必要はない。例えば、第2の情報の狭帯域リソースがPRACH狭帯域リソースにしたがって決定され(例えば、第2の情報の狭帯域リソースは、PRACH狭帯域リソースと同じである)、または、特定のダウンリンクチャネル狭帯域リソースおよび複信間隔にしたがって決定される。
【0111】
狭帯域リソースが決定された後、さらに、狭帯域内のリソース割り当てが決定される必要がある。ランダムアクセス応答に関する情報は、より具体的に狭帯域内のリソース割り当てを示してよい。第2の情報の伝送が全ての狭帯域リソースを占有するか、または狭帯域リソースの指定されたリソースブロックのみを占有する場合、ランダムアクセス応答に関する情報は、狭帯域内のリソース割り当てを示す必要はない。第2の情報の伝送が1個のPRBだけを占有する場合、狭帯域内の具体的なリソースブロックを示すために3ビットが使用されてよい。
【0112】
例えば、UEは、同時に最大N個のPRBをサポートできる。N=6の場合、ビットマップ指示方式における指示に6ビットが使用されてよい。指示のビット数を低減すべく、Nの値が制限されてよい。例えば、最大のNは2または3に等しく、この場合、指示に3ビットまたは4ビットが使用されてよい。例えば、狭帯域が6つのPRBを含むと仮定すると、PRBのインデックスは個別に、PRB n、PRB n+1、PRB n+2、PRB n+3、PRB n+4、およびPRB n+5である。指示方法は、以下の表1において示される。
【表1】
【0113】
方法2:開始PRBと、UEの占有されたPRB数とを示す。
【0114】
UEは、同時に最大N個のPRBをサポートできる。N=6の場合、システム帯域幅が20MHzならば、(95×6+5+4+3+2+1)の可能性がある。したがって、リソースを示すために10ビットが必要である。例えば、帯域幅が20MHzならば、100個のPRBがあり、0から99まで個別に付番される。この場合、リソースの開始ポイントが、0から94まで付番されたPRBである場合、割り当てられるリソースは、0個のPRB、1個のPRB、2個のPRB、3個のPRB、4個のPRB、または5個のPRBを有してよい。すなわち、6つのケースがある。したがって、95×6が計算される。開始位置が95に付番されている場合、長さに対して、0個のPRB、1個のPRB、2個のPRB、3個のPRB、および4個のPRBの5つのケースのみがある。したがって、5が加算される。残りは類推されてよい。開始番号が96のとき、4つのケースのみがある。開始番号が97のとき、3つのケースのみがある。開始番号が98のとき、2つのケースのみがある。開始番号が99のとき、1つのケースのみがある。以下の表2は、種々のシステム帯域幅と必要なビット数との間の関係を示す。
【表2】
【0115】
本発明のいくつかの実施形態において、ランダムアクセス応答に関する情報は、第2の情報のカバレッジ拡張伝送指示情報を含んでよい。第2の情報のカバレッジ拡張伝送指示情報は、第2の情報の伝送の反復レベルまたは反復数であってよい。例えば、第2の情報のカバレッジ拡張伝送情報を示すために、0から2ビットが使用されてよい。第2の情報の伝送の反復レベル(または反復数)が第2の情報の前チャネルの反復レベル(または反復数)にしたがって完全に決定される場合、ランダムアクセス応答に関する情報は、第2の情報の伝送の反復レベル(または反復数)を示す必要はない。第2の情報の前チャネルは、ランダムアクセスプリアンブルまたは第1の情報であってよい。
【0116】
第2の情報の伝送の反復レベル(または反復数)が第2の情報の前チャネルの反復レベル(または反復数)にしたがって決定されない場合、ランダムアクセス応答に関する情報は、第2の情報の伝送の反復レベル(または反復数)を示す必要がある。第2の情報の反復数は、反復数Aおよび反復数Bを加算することによって取得されてよい。反復数Aは、カバレッジ拡張レベルにしたがって決定される反復数、上位層シグナリング構成によって構成される反復数、または予め決定された反復数である。反復数Bは、ランダムアクセス応答に関する情報によって示される反復数である。したがって、ランダムアクセス応答に関する情報によって示される反復数Bは、反復数Aを調整したものであるとみなされてよい。もちろん、前述の反復数をバンドリングされた伝送サイズで置き換えることも、本発明の内容である。ランダムアクセス応答に関する情報において、第2の情報の反復レベル(または反復数)を示すために、1、2、または3ビットが使用されてよい。
【0117】
本発明のいくつかの実施形態において、ランダムアクセス応答に関する情報は、第2の情報を送信するためにUEによって使用される送信電力制御指示情報を含んでよい。第2の情報の伝送に電力制御が不要である場合、第2の情報の送信電力制御指示情報は不要である。そうでない場合、第2の情報の送信電力制御指示情報を示すために、1から3ビットが使用されてよい。第2の情報の送信電力制御指示情報および第2の情報のカバレッジ拡張伝送指示情報は同じフィールドであってよいことに留意すべきである。非カバレッジ拡張中、当該フィールドは、第2の情報の送信電力制御指示情報として機能する。カバレッジ拡張中、当該フィールドは、第2の情報のカバレッジ拡張伝送指示情報として機能する。
【0118】
本発明のいくつかの実施形態において、ランダムアクセス応答に関する情報は、第2の情報を送信するためにUEによって使用される変調および符号化方法指示情報を含んでよい。第2の情報の伝送に使用される変調および符号化方法は、予め定義されてよい。この場合、第1の情報は、第2の情報の伝送に使用される変調および符号化方法指示情報を含まない。あるいは、第2の情報の伝送に使用される変調および符号化方法を示すのに、1から4ビットがさらに使用されてよい。
【0119】
本発明のいくつかの実施形態において、ランダムアクセス応答に関する情報は、タイミングアドバンス指示情報を含んでよい。タイミングアドバンス指示情報は、0から11ビットを占有する。タイミングアドバンス指示の粒度は増大されてよく、タイミングアドバンス指示を示すためのビット数が低減されてよい。例えば、現在のタイミングアドバンスフィールド長は11bitであり、0から1282までの考えられるタイミング調整値を識別するために使用される。フィールドのbitが、例えば、5bitに低減された場合、32個の考えられるタイミングアドバンス調整値だけが識別され得る。元々の1282個の値と比較すると、タイミング調整の粒度が増大される。例えば、同じタイミングアドバンス調整範囲について、分割によって1283個のセグメントが元々取得され得、具体的なタイミングアドバンスを示すために11ビットが個別に使用される。しかしながら、現在、分割によって32個のセグメントだけが取得されているので、具体的なタイミングアドバンスを示すために5ビットが使用される。
【0120】
本発明のいくつかの実施形態において、ランダムアクセス応答に関する情報は、ランダムアクセスチャネルのロールバック指示情報を含んでよい。ロールバック指示がなくてよいか、または、ロールバック指示を示すために1から4ビットが使用される。
【0121】
本発明のいくつかの実施形態において、ランダムアクセス応答に関する情報は、制御チャネルの伝送に使用される狭帯域リソースの指示情報を含んでよい。本発明において、制御チャネルは、競合解決メッセージをスケジューリングするための制御チャネル、またはUE固有制御チャネルであってよい。例えば、制御チャネルの伝送に使用される狭帯域リソースの指示を示すために、ceil(log2(narrowband_number)ビットまたは4ビットが使用される。本明細書において、narrowband_numberとは、ネットワークによって構成される狭帯域数である。
【0122】
本発明のいくつかの実施形態において、ランダムアクセス応答に関する情報は、制御チャネルの制御チャネル候補セットの指示情報を含んでよい。例えば、競合解決メッセージをスケジューリングするための制御チャネルの制御チャネル候補セットを示すために、Xiビットが使用される。ここで、Xiは定数である。
【0123】
本発明のいくつかの実施形態において、ランダムアクセス応答に関する情報は、制御チャネルの伝送に使用されるサブフレームの指示情報を含んでよい。制御チャネルの伝送に使用されるサブフレームの構成は、開始サブフレーム構成、反復伝送によって占有されるサブフレーム数、またはロケーション指示のうちの1または複数を含む。
【0124】
本発明のいくつかの実施形態において、ランダムアクセス応答に関する情報は、UE固有メッセージの伝送のための開始シンボル指示情報を含んでよい。特に、UE固有メッセージは、メッセージ4、または、メッセージ4をスケジューリングするための制御チャネルである。UE固有メッセージの伝送のための開始シンボルが固定的に設定されてよく、または、システム情報が、UE固有メッセージの伝送のための開始シンボルを示すために固定的に使用されてよい。典型的には、UE固有メッセージの開始シンボルを示すために2ビットが使用される。
【0125】
本発明のいくつかの実施形態において、ランダムアクセス応答に関する情報は、制御チャネルの制御チャネル構成セット識別子指示情報を含んでよい。制御チャネル構成セット別子(英文正式名称:Identity、英語頭字語:ID)が固定的に0に設定されてよい。あるいは、制御チャネル構成セットDを示すために1ビットが使用される。
【0126】
本発明のいくつかの実施形態において、ランダムアクセス応答に関する情報は、制御チャネルの伝送に使用される伝送タイプの指示情報を含んでよい。制御チャネルの伝送タイプは、固定的に設定されてよい。例えば、伝送タイプは、集中伝送または分散伝送に固定的に設定される。あるいは、伝送タイプが集中伝送なのか、分散伝送なのかを示すために1ビットが使用される。
【0127】
本発明のいくつかの実施形態において、ランダムアクセス応答に関する情報は、制御チャネルの伝送に使用される復調基準信号スクランブリングシーケンス初期化パラメータの指示情報を含んでよい。制御チャネルの伝送に使用される復調基準信号スクランブリングシーケンス初期化パラメータを示すために、9ビットまたはそれより少ないビットが使用されてよい。
【0128】
本発明のいくつかの実施形態において、ランダムアクセス応答に関する情報は、物理アップリンク制御チャネルリソースの開始オフセット指示情報を含んでよい。
【0129】
本発明のいくつかの実施形態において、ランダムアクセス応答に関する情報は、制御チャネルの周波数ホッピング指示情報を含んでよい。例えば、周波数ホッピングが実行されるか否かを示すために、または周波数ホッピングパラメータ指示を示すために、0から2ビットが使用される。
【0130】
本発明のいくつかの実施形態において、ランダムアクセス応答に関する情報は、制御チャネルの伝送に使用されるカバレッジ拡張レベルの指示情報を含んでよい。任意選択で、制御チャネルの伝送に使用されるカバレッジ拡張レベル(例えば、反復レベル)または反復数を示すために、0から3ビットが使用されてよい。制御チャネルの伝送の反復レベル(または反復数)が、制御チャネルの伝送前のチャネルの反復レベル(または反復数)にしたがって決定される場合、ランダムアクセス応答は、制御チャネルの伝送の反復レベル(または反復数)を示す必要はない。制御チャネルの伝送前のチャネルは、ランダムアクセスプリアンブル、またはランダムアクセス応答をスケジューリングするための制御チャネル、またはランダムアクセス応答を保持するためのチャネル、または第2の情報であってよい。そうでない場合、制御チャネルの伝送の反復レベル(または反復数)を示すために、1、2、または3ビットが使用されてよい。
【0131】
本発明のいくつかの実施形態において、ランダムアクセス応答に関する情報は、ダウンリンク制御チャネルのフォーマット指示情報、またはダウンリンクデータチャネルのフォーマット指示情報を含んでよい。例えば、フォーマット指示情報は、現在決定された情報のフォーマットを示すために使用され、例えば、フォーマット指示情報は、現在決定された情報がスケジューリング情報なのか、ランダムアクセス応答に関する情報なのかを示し、および/または、フォーマット指示情報は、第1の情報がアップリンクグラント情報なのか、ダウンリンクグラント情報なのかを示す。
【0132】
本発明のいくつかの実施形態において、ランダムアクセス応答に関する情報は、第2の情報を送信するためにUEによって使用されるアップリンク遅延指示情報を含んでよい。アップリンク遅延指示情報は、0から1ビットを占有してよい。アップリンク遅延がない場合、ランダムアクセス応答に関する情報は、アップリンク遅延指示情報を有する必要はない。
【0133】
本発明のいくつかの実施形態において、ランダムアクセス応答に関する情報は、UEがチャネル状態情報をレポートするか否かを示す指示情報を含んでよい。チャネル状態情報をレポートするか否かを示す指示情報は、0から1ビットを占有してよい。例えば、チャネル状態情報が要求される必要はないとき、ランダムアクセス応答に関する情報は、UEがチャネル状態情報をレポートするか否かを示す指示情報を含む必要はない。
【0134】
前述の実施形態において、1つの指示情報の指示ビットが0ビットである場合、それは、第1の情報が当該情報の指示を含まないということを意味することに留意すべきである。具体的には、第1の情報は、複数のタイプの指示情報を含んでよい。基地局は、1または複数の特定のフォーマットで第1の情報を送信し、UEは、1または複数の特定のフォーマットで第1の情報を受信する。
【0135】
加えて、ダウンリンク制御情報がランダムアクセス応答に関する情報を保持するか否かを基地局が示してよいことに留意すべきである。例えば、カバレッジ拡張レベルのPRACHに対応するランダムアクセス応答に関する情報が、ダウンリンク制御情報を使用することによって保持されるか否かを、基地局は、各カバレッジ拡張レベルに対応するPRACHリソース構成において示す。あるいは、ダウンリンク制御情報がランダムアクセス応答に関する情報を保持するか否かが、暗黙的に決定された方式にしたがって決定される。例えば、カバレッジ拡張(例えば、反復伝送)レベルXについて、ダウンリンク制御情報は、ランダムアクセス応答に関する情報を保持する。例えば、カバレッジ拡張レベルYについて、ダウンリンク制御情報は、ランダムアクセス応答に関する情報を保持する。通常、カバレッジ拡張レベルXが必要とする反復数は、カバレッジ拡張レベルYが必要とする反復数より大きい。
【0136】
前述の方法の実施形態の各々について、説明を容易にするために、方法の実施形態は全て一連のアクションの組み合わせとして説明されるが、本発明にしたがって、いくつかの段階は別の順序で使用されてよく、または同時に実行されてよいので、本発明は、説明されたアクションの順序に限定されないことを当業者は認識すべきであることに留意すべきである。加えて、当業者はまた、本明細書において説明されている全ての実施形態は好適な実施形態であり、関連するアクションおよびモジュールは必ずしも本発明にとって必須というわけではないことを認識するべきである。
【0137】
本発明の実施形態の前述の解決手段をより良好に実装すべく、前述の解決手段を実装するための関連する装置を以下でさらに提供する。
【0138】
図4−aを参照すると、本発明の一実施形態が基地局400を提供する。基地局400は、受信モジュール401、情報生成モジュール402、および送信モジュール403を備えてよい。
【0139】
受信モジュール401は、ユーザ機器UEによって送信されたランダムアクセスプリアンブルを受信するよう構成される。
【0140】
情報生成モジュール402は、受信されたランダムアクセスプリアンブルにしたがって第1の情報を生成するよう構成される。ここで、第1の情報は、ランダムアクセスプリアンブルに対するランダムアクセス応答に関する情報であり、第1の情報は、タイミングアドバンス指示情報、制御チャネルの伝送に使用される狭帯域リソースの指示情報、制御チャネルの伝送に使用されるサブフレームの指示情報、制御チャネルの伝送に使用される復調基準信号スクランブリングシーケンス初期化パラメータの指示情報、制御チャネルの伝送に使用されるカバレッジ拡張レベルの指示情報、または、第1の情報に対する応答に関する情報である第2の情報の伝送に使用されるリソース割り当て情報のうちの少なくとも1つを含む。
【0141】
送信モジュール403は、第1の情報をUEに送信するよう構成される。
【0142】
本発明のいくつかの実施形態において、第1の情報はさらに、一時セル無線ネットワーク一時識別子の指示情報、ランダムアクセスプリアンブルの指示情報、ロールバック指示情報、または制御チャネルの制御チャネル候補セットの指示情報のうちの少なくとも1つを含む。
【0143】
本発明のいくつかの実施形態において、第1の情報はさらに、第2の情報の周波数ホッピング指示情報、第2の情報のカバレッジ拡張伝送指示情報、物理アップリンク制御チャネルリソースの開始オフセット指示情報、または制御チャネルの周波数ホッピング指示情報のうちの少なくとも1つを含む。
【0144】
本発明のいくつかの実施形態において、第1の情報はさらに、第2の情報を送信するためにUEによって使用される送信電力制御指示情報、第2の情報を送信するためにUEによって使用される変調および符号化方法指示情報、第2の情報を送信するためにUEによって使用されるアップリンク遅延指示情報、UEがチャネル状態情報をレポートするか否かを示す指示情報、UE固有メッセージの伝送のための開始シンボル指示情報、制御チャネルの制御チャネル構成セット識別子指示情報、または、制御チャネルの伝送に使用される伝送タイプの指示情報のうちの少なくとも1つを含む。
【0145】
本発明のいくつかの実施形態において、第1の情報はさらに、ダウンリンク制御チャネルのフォーマット指示情報、またはダウンリンクデータチャネルのフォーマット指示情報を含む。
【0146】
本発明のいくつかの実施形態において、送信モジュールは具体的に、第1の情報をダウンリンク制御チャネルに追加し、当該ダウンリンク制御チャネルを使用することによって第1の情報をUEに送信する、または、第1の情報をダウンリンクデータチャネルに追加し、当該ダウンリンクデータチャネルを使用することによって第1の情報をUEに送信するよう構成される。
【0147】
本発明のいくつかの実施形態において、図4−bを参照すると、基地局400はさらに、送信モジュール403が第1の情報をUEに送信する前に、無線ネットワーク一時識別子にしたがって第1の情報をスクランブルするよう構成されるスクランブリングモジュール404を備える。ここで、無線ネットワーク一時識別子は、ランダムアクセスプリアンブルにしたがって決定される。
【0148】
本発明のいくつかの実施形態において、図4−cを参照すると、基地局400はさらに、送信モジュール403が第1の情報をUEに送信した後に、無線ネットワーク一時識別子にしたがって、第2の情報、制御チャネル、またはUE固有メッセージのうちの少なくとも1つをスクランブルまたはデスクランブルするよう構成されるスクランブリング/デスクランブリングモジュール405を備える。ここで、無線ネットワーク一時識別子は、ランダムアクセスプリアンブルにしたがって決定される。
【0149】
前述の実施形態における本発明の説明から分かるように、まず、UEによって送信されたランダムアクセスプリアンブルが受信され、次に、受信されたランダムアクセスプリアンブルにしたがって第1の情報が生成される。第1の情報は、ランダムアクセスプリアンブルに対するランダムアクセス応答に関する情報であり、第1の情報は、タイミングアドバンス指示情報、制御チャネルの伝送に使用される狭帯域リソースの指示情報、制御チャネルの伝送に使用されるサブフレームの指示情報、制御チャネルの伝送に使用される復調基準信号スクランブリングシーケンス初期化パラメータの指示情報、制御チャネルの伝送に使用されるカバレッジ拡張レベルの指示情報、または、第2の情報の伝送に使用されるリソース割り当て情報のうちの少なくとも1つを含む。第2の情報は、第1の情報に対する応答に関する情報である。最後に、第1の情報はUEに送信される。第1の情報は、ランダムアクセス応答に関する情報であり、第1の情報に含まれる前述の指示情報は、より少ない指示ビットを有する。したがって、第1の情報は、より簡略化された構造を有し、これにより、比較的少ないリソースを使用することによってアクセス応答情報が伝送され得、それによって、ランダムアクセス応答に関する情報の伝送のリソース利用効率を向上させ、ユーザ機器によるチャネル検出の電力消費オーバーヘッドを低減する。
【0150】
5−aを参照すると、本発明の一実施形態がユーザ機器500を提供する。ユーザ機器500は、送信モジュール501、受信モジュール502、および取得モジュール503を含んでよい。
【0151】
送信モジュール501は、ランダムアクセスプリアンブルを基地局に送信するよう構成される。
【0152】
受信モジュール502は、ランダムアクセスプリアンブルに対応する第1の情報を受信するよう構成される。ここで、第1の情報は、ランダムアクセスプリアンブルに対する、基地局のランダムアクセス応答に関する情報である。
【0153】
取得モジュール503は、第1の情報から、タイミングアドバンス指示情報、制御チャネルの伝送に使用される狭帯域リソースの指示情報、制御チャネルの伝送に使用されるサブフレームの指示情報、制御チャネルの伝送に使用される復調基準信号スクランブリングシーケンス初期化パラメータの指示情報、制御チャネルの伝送に使用されるカバレッジ拡張レベルの指示情報、または、第1の情報に対する応答に関する情報である第2の情報の伝送に使用されるリソース割り当て情報のうちの少なくとも1つを取得するよう構成される。
【0154】
本発明のいくつかの実施形態において、第1の情報はさらに、一時セル無線ネットワーク一時識別子の指示情報、ランダムアクセスプリアンブルの指示情報、ロールバック指示情報、または制御チャネルの制御チャネル候補セットの指示情報のうちの少なくとも1つを含む。
【0155】
本発明のいくつかの実施形態において、第1の情報はさらに、第2の情報の周波数ホッピング指示情報、第2の情報のカバレッジ拡張伝送指示情報、物理アップリンク制御チャネルリソースの開始オフセット指示情報、または制御チャネルの周波数ホッピング指示情報のうちの少なくとも1つを含む。
【0156】
本発明のいくつかの実施形態において、第1の情報はさらに、第2の情報を送信するためにUEによって使用される送信電力制御指示情報、第2の情報を送信するためにUEによって使用される変調および符号化方法指示情報、第2の情報を送信するためにUEによって使用されるアップリンク遅延指示情報、UEがチャネル状態情報をレポートするか否かを示す指示情報、UE固有メッセージの伝送のための開始シンボル指示情報、制御チャネルの制御チャネル構成セット識別子指示情報、または、制御チャネルの伝送に使用される伝送タイプの指示情報のうちの少なくとも1つを含む。
【0157】
本発明のいくつかの実施形態において、第1の情報はさらに、ダウンリンク制御チャネルのフォーマット指示情報、またはダウンリンクデータチャネルのフォーマット指示情報を含む。
【0158】
本発明のいくつかの実施形態において、受信モジュール502は具体的に、ダウンリンク制御チャネルを受信し、ダウンリンク制御チャネルから第1の情報を取得するか、または、ダウンリンクデータチャネルを受信し、ダウンリンクデータチャネルから第1の情報を取得するよう構成される。
【0159】
本発明のいくつかの実施形態において、図5−bを参照すると、ユーザ機器500はさらに、無線ネットワーク一時識別子にしたがって第1の情報をデスクランブルするよう構成されるデスクランブリングモジュール504を備える。ここで、無線ネットワーク一時識別子は、ランダムアクセスプリアンブルにしたがって決定される。
【0160】
本発明のいくつかの実施形態において、図5−cを参照すると、ユーザ機器500はさらに、スクランブリング/デスクランブリングモジュール505を備える。
【0161】
受信モジュール502はさらに、ランダムアクセスプリアンブルに対応する第1の情報を受信した後、制御チャネルまたはUE固有メッセージのうちの少なくとも1つを受信するよう構成される。
【0162】
送信モジュールはさらに、ランダムアクセスプリアンブルに対応する第1の情報を受信モジュールが受信した後に、第2の情報を送信するよう構成される。
【0163】
スクランブリング/デスクランブリングモジュール505は、無線ネットワーク一時識別子にしたがって、第2の情報、制御チャネル、またはUE固有メッセージのうちの少なくとも1つをスクランブルまたはデスクランブルするよう構成される。ここで、無線ネットワーク一時識別子は、ランダムアクセスプリアンブルにしたがって決定される。
【0164】
前述の実施形態における本発明の説明から分かるように、まず、UEはランダムアクセスプリアンブルを送信し、次に、UEは、ランダムアクセスプリアンブルに対応する第1の情報を受信する。第1の情報は、ランダムアクセスプリアンブルに対するランダムアクセス応答に関する情報である。第1の情報は、タイミングアドバンス指示情報、制御チャネルの伝送に使用される狭帯域リソースの指示情報、制御チャネルの伝送に使用されるサブフレームの指示情報、制御チャネルの伝送に使用される復調基準信号スクランブリングシーケンス初期化パラメータの指示情報、制御チャネルの伝送に使用されるカバレッジ拡張レベルの指示情報、または、第2の情報の伝送に使用されるリソース割り当て情報のうちの少なくとも1つを含む。第2の情報は、第1の情報に対する応答に関する情報である。最後に、第1の情報はUEに送信される。第1の情報は、ランダムアクセス応答に関する情報であり、第1の情報に含まれる前述の指示情報は、より少ない指示ビットを有する。したがって、第1の情報は、より簡略化された構造を有し、これにより、比較的少ないリソースを使用することによってアクセス応答情報が伝送され得、それによって、ランダムアクセス応答に関する情報の伝送のリソース利用効率を向上させ、ユーザ機器によるチャネル検出の電力消費オーバーヘッドを低減する。
【0165】
本発明の一実施形態はさらに、コンピュータ記憶媒体を提供する。ここで、当該コンピュータ記憶媒体はプログラムを格納し、プログラムは、前述の方法の実施形態において記録された段階の一部または全部を実行する。
【0166】
本発明の一実施形態によって提供される別の基地局を以下で説明する。図6を参照すると、基地局600は、入力装置601、出力装置602、プロセッサ603、およびメモリ604を備える(基地局600のプロセッサ603の数は1または複数であってよく、図6は、一例として1つのプロセッサを使用する)。本発明のいくつかの実施形態において、入力装置601、出力装置602、プロセッサ603、およびメモリ604は、バスを使用することによって、または別の方式で接続されてよい。図6では、一例として、バスを使用することによる接続が使用される。
【0167】
プロセッサ603は、前述の基地局側で実装される情報伝送方法を実行するよう構成される。プロセッサ603は、ユーザ機器UEによって送信されたランダムアクセスプリアンブルを受信する段階と、受信されたランダムアクセスプリアンブルにしたがって第1の情報を生成する段階であって、第1の情報は、ランダムアクセスプリアンブルに対するランダムアクセス応答に関する情報であり、第1の情報は、タイミングアドバンス指示情報、制御チャネルの伝送に使用される狭帯域リソースの指示情報、制御チャネルの伝送に使用されるサブフレームの指示情報、制御チャネルの伝送に使用される復調基準信号スクランブリングシーケンス初期化パラメータの指示情報、制御チャネルの伝送に使用されるカバレッジ拡張レベルの指示情報、または、第1の情報に対する応答に関する情報である第2の情報の伝送に使用されるリソース割り当て情報のうちの少なくとも1つを含む、段階と、第1の情報をUEに送信する段階とを実行するよう構成される。
【0168】
本発明のいくつかの実施形態において、第1の情報はさらに、一時セル無線ネットワーク一時識別子の指示情報、ランダムアクセスプリアンブルの指示情報、ロールバック指示情報、または制御チャネルの制御チャネル候補セットの指示情報のうちの少なくとも1つを含む。
【0169】
本発明のいくつかの実施形態において、第1の情報はさらに、第2の情報の周波数ホッピング指示情報、第2の情報のカバレッジ拡張伝送指示情報、物理アップリンク制御チャネルリソースの開始オフセット指示情報、または制御チャネルの周波数ホッピング指示情報のうちの少なくとも1つを含む。
【0170】
本発明のいくつかの実施形態において、第1の情報はさらに、第2の情報を送信するためにUEによって使用される送信電力制御指示情報、第2の情報を送信するためにUEによって使用される変調および符号化方法指示情報、第2の情報を送信するためにUEによって使用されるアップリンク遅延指示情報、UEがチャネル状態情報をレポートするか否かを示す指示情報、UE固有メッセージの伝送のための開始シンボル指示情報、制御チャネルの制御チャネル構成セット識別子指示情報、または、制御チャネルの伝送に使用される伝送タイプの指示情報のうちの少なくとも1つを含む。
【0171】
本発明のいくつかの実施形態において、第1の情報はさらに、ダウンリンク制御チャネルのフォーマット指示情報、またはダウンリンクデータチャネルのフォーマット指示情報を含む。
【0172】
本発明のいくつかの実施形態において、プロセッサ603は具体的に、第1の情報をダウンリンク制御チャネルに追加し、当該ダウンリンク制御チャネルを使用することによって第1の情報をUEに送信する段階、または、第1の情報をダウンリンクデータチャネルに追加し、当該ダウンリンクデータチャネルを使用することによって第1の情報をUEに送信する段階を実行するよう構成される。
【0173】
本発明のいくつかの実施形態において、プロセッサ603はさらに、第1の情報をUEに送信する段階の前に、無線ネットワーク一時識別子にしたがって第1の情報をスクランブルする段階であって、無線ネットワーク一時識別子は、ランダムアクセスプリアンブルにしたがって決定される、段階を実行するよう構成される。
【0174】
本発明のいくつかの実施形態において、プロセッサ603はさらに、第1の情報をUEに送信した後に、無線ネットワーク一時識別子にしたがって、第2の情報、制御チャネル、またはUE固有メッセージのうちの少なくとも1つをスクランブルまたはデスクランブルする段階であって、無線ネットワーク一時識別子は、ランダムアクセスプリアンブルにしたがって決定される、段階を実行するよう構成される。
【0175】
前述の実施形態における本発明の説明から分かるように、まず、UEによって送信されたランダムアクセスプリアンブルが受信され、次に、受信されたランダムアクセスプリアンブルにしたがって第1の情報が生成される。第1の情報は、ランダムアクセスプリアンブルに対するランダムアクセス応答に関する情報であり、第1の情報は、タイミングアドバンス指示情報、制御チャネルの伝送に使用される狭帯域リソースの指示情報、制御チャネルの伝送に使用されるサブフレームの指示情報、制御チャネルの伝送に使用される復調基準信号スクランブリングシーケンス初期化パラメータの指示情報、制御チャネルの伝送に使用されるカバレッジ拡張レベルの指示情報、または、第2の情報の伝送に使用されるリソース割り当て情報のうちの少なくとも1つを含む。第2の情報は、第1の情報に対する応答に関する情報である。最後に、第1の情報はUEに送信される。第1の情報は、ランダムアクセス応答に関する情報であり、第1の情報に含まれる前述の指示情報は、より少ない指示ビットを有する。したがって、第1の情報は、より簡略化された構造を有し、これにより、比較的少ないリソースを使用することによってアクセス応答情報が伝送され得、それによって、ランダムアクセス応答に関する情報の伝送のリソース利用効率を向上させ、ユーザ機器によるチャネル検出の電力消費オーバーヘッドを低減する。
【0176】
本発明の一実施形態によって提供される別のユーザ機器を以下で説明する。図7を参照すると、ユーザ機器700は、入力装置701、出力装置702、プロセッサ703、およびメモリ704を備える(ユーザ機器700のプロセッサ703の数は1または複数であってよく、図7は、一例として1つのプロセッサを使用する)。本発明のいくつかの実施形態において、入力装置701、出力装置702、プロセッサ703、およびメモリ704は、バスを使用することによって、または別の方式で接続されてよい。図7では、一例として、バスを使用することによる接続が使用される。
【0177】
プロセッサ703は、前述のユーザ機器側で実装される情報伝送方法を実行するよう構成される。プロセッサ703は、ランダムアクセスプリアンブルを基地局に送信する段階と、ランダムアクセスプリアンブルに対応する第1の情報を受信する段階であって、第1の情報は、ランダムアクセスプリアンブルに対する、基地局のランダムアクセス応答に関する情報である、段階と、第1の情報から、タイミングアドバンス指示情報、制御チャネルの伝送に使用される狭帯域リソースの指示情報、制御チャネルの伝送に使用されるサブフレームの指示情報、制御チャネルの伝送に使用される復調基準信号スクランブリングシーケンス初期化パラメータの指示情報、制御チャネルの伝送に使用されるカバレッジ拡張レベルの指示情報、または、第1の情報に対する応答に関する情報である第2の情報の伝送に使用されるリソース割り当て情報のうちの少なくとも1つを取得する段階とを実行するよう構成される。
【0178】
本発明のいくつかの実施形態において、第1の情報はさらに、一時セル無線ネットワーク一時識別子の指示情報、ランダムアクセスプリアンブルの指示情報、ロールバック指示情報、または制御チャネルの制御チャネル候補セットの指示情報のうちの少なくとも1つを含む。
【0179】
本発明のいくつかの実施形態において、第1の情報はさらに、第2の情報の周波数ホッピング指示情報、第2の情報のカバレッジ拡張伝送指示情報、物理アップリンク制御チャネルリソースの開始オフセット指示情報、または制御チャネルの周波数ホッピング指示情報のうちの少なくとも1つを含む。
【0180】
本発明のいくつかの実施形態において、第1の情報はさらに、第2の情報を送信するためにUEによって使用される送信電力制御指示情報、第2の情報を送信するためにUEによって使用される変調および符号化方法指示情報、第2の情報を送信するためにUEによって使用されるアップリンク遅延指示情報、UEがチャネル状態情報をレポートするか否かを示す指示情報、UE固有メッセージの伝送のための開始シンボル指示情報、制御チャネルの制御チャネル構成セット識別子指示情報、または、制御チャネルの伝送に使用される伝送タイプの指示情報のうちの少なくとも1つを含む。
【0181】
本発明のいくつかの実施形態において、第1の情報はさらに、ダウンリンク制御チャネルのフォーマット指示情報、またはダウンリンクデータチャネルのフォーマット指示情報を含む。
【0182】
本発明のいくつかの実施形態において、プロセッサ703は具体的に、ダウンリンク制御チャネルを受信し、ダウンリンク制御チャネルから第1の情報を取得する段階、または、ダウンリンクデータチャネルを受信し、ダウンリンクデータチャネルから第1の情報を取得する段階を実行するよう構成される。
【0183】
本発明のいくつかの実施形態において、プロセッサ703はさらに、無線ネットワーク一時識別子にしたがって第1の情報をデスクランブルする段階を実行するよう構成される。ここで、無線ネットワーク一時識別子は、ランダムアクセスプリアンブルにしたがって決定される。
【0184】
本発明のいくつかの実施形態において、プロセッサ703はさらに、ランダムアクセスプリアンブルに対応する第1の情報を受信する段階の後に、第2の情報を送信する段階、制御情報を受信する段階、または、UE固有メッセージを受信する段階のうちの少なくとも1つを実行する段階と、無線ネットワーク一時識別子にしたがって、第2の情報、制御チャネル、またはUE固有メッセージのうちの少なくとも1つをスクランブルまたはデスクランブルする段階であって、無線ネットワーク一時識別子は、ランダムアクセスプリアンブルにしたがって決定される、段階とを実行するよう構成される。
【0185】
前述の実施形態における本発明の説明から分かるように、まず、UEはランダムアクセスプリアンブルを送信し、次に、UEは、ランダムアクセスプリアンブルに対応する第1の情報を受信する。第1の情報は、ランダムアクセスプリアンブルに対するランダムアクセス応答に関する情報である。第1の情報は、タイミングアドバンス指示情報、制御チャネルの伝送に使用される狭帯域リソースの指示情報、制御チャネルの伝送に使用されるサブフレームの指示情報、制御チャネルの伝送に使用される復調基準信号スクランブリングシーケンス初期化パラメータの指示情報、制御チャネルの伝送に使用されるカバレッジ拡張レベルの指示情報、または、第2の情報の伝送に使用されるリソース割り当て情報のうちの少なくとも1つを含む。第2の情報は、第1の情報に対する応答に関する情報である。最後に、第1の情報はUEに送信される。第1の情報は、ランダムアクセス応答に関する情報であり、第1の情報に含まれる前述の指示情報は、より少ない指示ビットを有する。したがって、第1の情報は、より簡略化された構造を有し、これにより、比較的少ないリソースを使用することによってアクセス応答情報が伝送され得、それによって、ランダムアクセス応答に関する情報の伝送のリソース利用効率を向上させ、ユーザ機器によるチャネル検出の電力消費オーバーヘッドを低減する。
【0186】
加えて、説明された装置の実施形態は、例に過ぎないことに留意すべきである。別個の部分として説明されたユニットは、物理的に分かれていても、そうでなくてもよい。また、ユニットとして表示された部分は、物理的ユニットであっても、そうでなくてもよく、一か所に位置付けられてよく、または、複数のネットワークユニットにおいて分散されてよい。実施形態の解決手段の目的を実現すべく、実際の必要性に応じて、いくつかの、または全てのモジュールが選択されてよい。加えて、本発明によって提供された装置の実施形態の添付の図面において、モジュール間の接続関係は、モジュールが互いとの通信接続を有していることを示しており、当該通信接続は、具体的に1または複数の通信バスまたは信号ケーブルとして実装されてよい。当業者であれば、創造的な努力なく、本発明の実施形態を理解し、実装し得る。
【0187】
前述の実装の説明に基づいて、必要な汎用ハードウェアに加えてソフトウェアによって、または、専用集積回路、専用CPU、専用メモリ、専用コンポーネント、および同様のものを含む専用ハードウェアによって本発明は実装され得ることを当業者であれば明確に理解し得る。概して、コンピュータプログラムによって実行され得るあらゆる機能が、対応するハードウェアを使用することによって容易に実装され得る。さらに、同じ機能を実現するために使用される具体的なハードウェア構造は、様々な形態、例えば、アナログ回路、デジタル回路、専用回路、または同様のものの形態であってよい。しかしながら、本発明に関しては、ほとんどの場合においてソフトウェアプログラム実装がより良好な実装である。そのような理解に基づいて、本発明の技術的解決手段は本質的に、または従来技術に寄与する部分は、ソフトウェア製品の形態で実装されてよい。ソフトウェア製品は、コンピュータのフロッピー(登録商標)ディスク、USBフラッシュドライブ、リムーバブルハードディスク、リードオンリメモリ(ROM、Read−Only Memory)、ランダムアクセスメモリ(RAM、Random Access Memory)、磁気ディスク、または光ディスクなどの可読記憶媒体に格納され、本発明の実施形態において説明された方法を実行するよう(パーソナルコンピュータ、サーバ、ネットワークデバイス、および同様のものであってよい)コンピュータデバイスに命令するためのいくつかの命令を含む。
【0188】
前述の実施形態は本発明の技術的解決手段を説明するためのものに過ぎず、本発明を限定するためのものではない。前述の実施形態に関連して本発明が詳細に説明されているが、当業者であればさらに、本発明の実施形態の技術的解決手段の趣旨および範囲から逸脱することなく、前述の実施形態において説明された技術的解決手段に対して変更を施し得、または、それらのいくつかの技術的特徴に対して等価な置き換えを行い得ることを当業者は理解すべきである。
図1
図2
図3
図4-a】
図4-b】
図4-c】
図5-a】
図5-b】
図5-c】
図6
図7