特許第6642904号(P6642904)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6642904
(24)【登録日】2020年1月8日
(45)【発行日】2020年2月12日
(54)【発明の名称】異物検査装置及び注入封止装置
(51)【国際特許分類】
   B65B 57/00 20060101AFI20200130BHJP
   B65B 57/02 20060101ALI20200130BHJP
   G01N 23/18 20180101ALI20200130BHJP
【FI】
   B65B57/00 D
   B65B57/02 Z
   G01N23/18
【請求項の数】4
【全頁数】11
(21)【出願番号】特願2015-196539(P2015-196539)
(22)【出願日】2015年10月2日
(65)【公開番号】特開2017-65790(P2017-65790A)
(43)【公開日】2017年4月6日
【審査請求日】2018年9月27日
(73)【特許権者】
【識別番号】000206093
【氏名又は名称】大森機械工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000176
【氏名又は名称】一色国際特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】阿部 真一
【審査官】 新田 亮二
(56)【参考文献】
【文献】 実開平06−035106(JP,U)
【文献】 特開2003−038479(JP,A)
【文献】 特開昭63−259636(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65B 57/00
B65B 57/02
G01N 23/18
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
一端部が開放されているとともに流動物が注入されたチューブ型容器をシールするシール装置の上流側において前記チューブ型容器のうち前記流物の表面から前記一端部までのシール予定部位内の異物の有無を検査する異物検査装置であって、
前記シール予定部位の外側に配置されたX線照射器と、
前記シール予定部位に関して前記X線照射器の反対側に設けられ、前記X線照射器によって照射されるX線を受けるX線検出器と、
前記X線照射器及び前記X線検出器に前記シール予定部位の周りを周回させる回転駆動部と、を備えることを特徴とする異物検査装置。
【請求項2】
前記回転駆動部の作動中に前記X線検出器の出力信号を所定の閾値と比較する比較部を更に備えることを特徴とする請求項1に記載の異物検査装置。
【請求項3】
前記回転駆動部の動力出力軸に連結され、前記動力出力軸の直径方向に延在した横材と、
前記横材から前記動力出力軸の軸方向に延出するとともに、前記動力出力軸に関して互いに反対側に配された一対の縦材と、を備え、
前記X線照射器が前記一対の縦材のうち一方の縦材の内側に設けられ、前記X線検出器が他方の縦材の内側に設けられていることを特徴とする請求項1又は2に記載の異物検査装置。
【請求項4】
一端部が開放されチューブ型容器を搬送する搬送機構と、
前記チューブ型容器の前記一端部から前記チューブ型容器内に流動物を注入する注入装置と、
前記注入装置の下流側に配置され、前記チューブ型容器のうち前記流物の表面から前記一端部までのシール予定部位内の異物の有無を検査する異物検査装置と、
前記異物検査装置の下流側に配置され、前記シール予定部位をシールするシール装置と、を備え、
前記異物検査装置が、
前記注入装置の下流側且つ前記シール装置の上流側に位置する前記チューブ型容器の前記シール予定部位の外側に配置されたX線照射器と、
前記注入装置の下流側且つ前記シール装置の上流側に位置する前記チューブ型容器の前記シール予定部位に関して前記X線照射器の反対側に設けられ、前記X線照射器によって照射されるX線を受けるX線検出器と、
前記X線照射器及び前記X線検出器に前記シール予定部位の周りを周回させる回転駆動部と、を有することを特徴とする注入封止装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、チューブ型容器内の流物の表面からそのチューブ型容器の開放端部までのシール予定部位内の異物の有無を検査する異物検査装置に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、チューブ型容器の端部の開口からチューブ型容器内に流動物を注入するとともに、そのチューブ型容器の端部をシールするシール装置が開示されている。
【0003】
特許文献2には、チューブ型容器の端部がシールされた後に、チューブ型容器に圧力を加えて、投光器及び受光器からなる反射型光学センサによりチューブ型容器の端部の厚さを測定することによってシール部位の良否を検査する検査装置が開示されている。ここで、チューブ型容器の端部がシール不良となっていれば、チューブ型容器内の流動物がシール部位に浸入して、シール部位の厚さが変化するので、光学センサによって測定された厚さに基づいてシール部位の良否を判断することができる。
【0004】
特許文献3には、チューブ型容器の端部がシールされた後に、その端部を所定の角度から照明した状態でチューブ型容器の端部を撮像し、その撮像画像を画像処理することによってシール部位の良否を検査する検査装置が開示されている。ここで、チューブ型容器の端部がシール不良となっていれば、シール部位が厚くなり、その部位の影が大きく撮像されるので、撮像画像に基づいてシール部の良否を判断することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特許第3686051号公報
【特許文献2】特開平5−281079号公報
【特許文献3】特開昭62−271818号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、特許文献2及び特許文献3の技術は、チューブ型容器の端部のシール部によって反射された光を利用したものである。そのため、シール部に侵入した流動物の量が少ないと、そのシール部が薄くなってしまい、シール部の良否を正確に判定することができない。また、チューブ型容器が遮光性を有するので、透過光を利用してシール部位の良否を判断することができない。
【0007】
そこで、本発明は、上記事情に鑑みてなされたものである。本発明が解決しようとする課題は、遮光性を有するチューブ型容器のシール予定部位の内側の異物の有無を検査して、その検査結果を利用してシール部位の良否を判断できるようにすることである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
以上の課題を解決するべく、一端部が開放されているとともに流動物が注入されたチューブ型容器をシールするシール装置の上流側において前記チューブ型容器のうち前記流物の表面から前記一端部までのシール予定部位内の異物の有無を検査する異物検査装置が、前記シール予定部位の外側に配置されたX線照射器と、前記シール予定部位に関して前記X線照射器の反対側に設けられ、前記X線照射器によって照射されるX線を受けるX線検出器と、前記X線照射器及び前記X線検出器に前記シール予定部位の周りを周回させる回転駆動部と、を備える。
【0009】
以上の課題を解決するべく、注入封止装置が、一端部が開放されチューブ型容器を搬送する搬送機構と、前記チューブ型容器の前記一端部から前記チューブ型容器内に流動物を注入する注入装置と、前記注入装置の下流側に配置され、前記チューブ型容器のうち前記流物の表面から前記一端部までのシール予定部位内の異物の有無を検査する異物検査装置と、前記異物検査装置の下流側に配置され、前記シール予定部位をシールするシール装置と、を備え、前記異物検査装置が、前記注入装置の下流側且つ前記シール装置の上流側に位置する前記チューブ型容器の前記シール予定部位の外側に配置されたX線照射器と、前記注入装置の下流側且つ前記シール装置の上流側に位置する前記チューブ型容器の前記シール予定部位に関して前記X線照射器の反対側に設けられ、前記X線照射器によって照射されるX線を受けるX線検出器と、前記X線照射器及び前記X線検出器に前記シール予定部位の周りを周回させる回転駆動部と、を有する。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、X線を利用したので、チューブ型容器が不透明・遮光性であっても、シール予定部位内の異物の有無を非接触で検査することができ、その検査結果を利用して、そのシール予定部位がシールされたチューブ型容器のシールの良否を判定することができる。
また、X線照射器及びX線検出器をチューブ型容器のシール予定部位の周りを周回させたので、異物がシール予定部位の何れの位置に付着した場合でもその異物を検出することができる。
また、チューブ型容器のシール予定部位が潰される前にそのシール予定部位にX線が照射されるので、シール予定部位内に異物が無ければ、X線検出器に入射するX線の強度はX線照射器及びX線検出器がどの位置にあってもほぼ一定である。よって、異物の有無を正確に検出することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】本発明の実施形態の注入封止装置の概略平面図である。
図2】その注入封止装置の動作工程を示した工程図である。
図3】その注入封止装置に備わる異物検査装置の正面図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、図面を参照して、本発明の実施形態について説明する。但し、以下に述べる実施形態には、本発明を実施するために技術的に好ましい種々の限定が付されているので、本発明の範囲を以下の実施形態及び図示例に限定するものではない。
【0013】
1. 注入封止装置
図1は、注入封止装置10の概略平面図である。図2は、この注入封止装置10の動作工程を示した工程図である。
【0014】
注入封止装置10は、チューブ型容器90内へ流動物を注入して、チューブ型容器90を密閉するものである。チューブ型容器90は筒状に形成された可撓性素材(例えば、内面にアルミシートがラミネートされた樹脂素材)によって構成され、チューブ型容器90の一端に設けられたねじ型口部にはキャップ92が装着される。チューブ型容器90はキャップ92の反対側の端部が開口した状態で注入封止装置10に供給される。
【0015】
注入封止装置10は、機枠12、ターンテーブル14、搬送駆動部15、複数の支持部16、容器供給装置(容器移載装置)18、位置決め装置20、注入装置22、異物検査装置40、加熱装置24、シール装置26、整形装置28、容器排出装置(容器移載装置)30及び制御部50等を備える。
【0016】
制御部50は、例えばプログラマルロジックコントローラ(PLC)及びモータードライバ等を有する制御回路によって構成される。制御部50は搬送駆動部15、容器供給装置18、位置決め装置20、注入装置22、加熱装置24、シール装置26、整形装置28及び容器排出装置30を制御する。また、この制御部50は異物検査装置40の制御回路(比較部)も兼ねている。
【0017】
ターンテーブル14は、その上面が水平になるように機枠12に設けられている。ターンテーブル14は、モータ等の搬送駆動部15が制御部50によって制御されることで、搬送駆動部15によって鉛直軸回りに間欠的に回転駆動される。この間欠的な回転駆動の1回あたりの駆動量は、後述する支持部16の配列の間隔に等しい。
【0018】
ターンテーブル14上には、複数の筒状の支持部16がターンテーブル14の回転軸を中心にした円周方向に等間隔で配列されるように設けられている。ターンテーブル14が回転駆動されることによって、支持部16がターンテーブルの回転軸回りに公転する。支持部16はその中心軸回りに自転可能にターンテーブル14に設けられている。これら支持部16、ターンテーブル14及び搬送駆動部15からなるユニットが搬送機構である。
【0019】
また、機枠12には、容器供給装置18、位置決め装置20、注入装置22、異物検査装置40、加熱装置24、シール装置26、整形装置28及び容器排出装置30がターンテーブル14の周囲に支持部16と同じ間隔で配置されるように設けられている。そして、容器供給装置18、位置決め装置20、注入装置22、異物検査装置40、加熱装置24、シール装置26、整形装置28及び容器排出装置30は、これらの順にターンテーブル14の周方向に配列されている。ターンテーブル14が回転駆動されることによって、支持部16が容器供給装置18から位置決め装置20、注入装置22、異物検査装置40、加熱装置24、シール装置26及び整形装置28を経由して容器排出装置30に送られる。ターンテーブル14が所定角度回転する毎に一時的に停止するが、ターンテーブル14の停止時には各支持部16がそれぞれ容器供給装置18、位置決め装置20、注入装置22、異物検査装置40、加熱装置24、シール装置26、整形装置28、容器排出装置30に位置する。
【0020】
容器供給装置18は、ターンテーブル14の一時停止中に、チューブ型容器90のキャップ92を下にしてそのキャップ92を支持部16の上から支持部16に嵌め込むことによって、チューブ型容器90を立てた状態にして支持部16に供給する。ここで、制御部50が、ターンテーブル14を駆動する搬送駆動部15の一時的な停止のタイミングに容器供給装置18の供給動作タイミングを同期させる。
支持部16に支持されたチューブ型容器90は、ターンテーブル14の所定角度の回転によって容器供給装置18から位置決め装置20に送られる。
【0021】
位置決め装置20は、ターンテーブル14の一時停止中に、チューブ型容器90に付された位置決めマークの位置を検出しつつ、支持部16を回転駆動することによってチューブ型容器90の位置を決める。ここで、制御部50が、搬送駆動部15の一時的な停止のタイミングに位置決め装置20の位置決め動作タイミングを同期させる。
位置決め装置20によって位置が決められたチューブ型容器90は、ターンテーブル14の所定角度の回転によって位置決め装置20から注入装置22に送られる。
【0022】
注入装置22は、ターンテーブル14の一時停止中に、ノズル23を下降させてチューブ型容器90内に挿入し、ノズル23の先端から流動物を吐出することによってチューブ型容器90内へ流動物を注入する。流動物がチューブ型容器90の上端にまで満たされる直前に、注入装置22の注入が止められ、その後ノズル23がチューブ型容器90から上方へ引き抜かれる。ここで、制御部50が、搬送駆動部15の一時的な停止のタイミングに注入装置22の一連の動作タイミングを同期させる。
流動物が注入されたチューブ型容器90は、ターンテーブル14の所定角度の回転によって注入装置22から異物検査装置40に送られる。
【0023】
異物検査装置40は、ターンテーブル14の一時停止中に、チューブ型容器90の上部のシール予定部位(例えば、チューブ型容器90内の流動物上端の表面からチューブ型容器90の上端までの部位)の内側に異物が存在するか否かを検査する。ここで、制御部50が、搬送駆動部15の一時的な停止のタイミングに異物検査装置40の検査動作を同期させる。なお、異物とは、チューブ型容器90以外のものをいう。そのため、注入装置22による流動物の注入時に流動物がシール予定部位の内面に付着した場合、その流動物は異物として異物検査装置40によって検出される。
異物検査装置40によって検査されたチューブ型容器90は、ターンテーブル14の所定角度の回転によって異物検査装置40から加熱装置24に送られる。
【0024】
加熱装置24は、ターンテーブル14の一時停止中に、チューブ型容器90の上部のシール予定部位を加熱する。ここで、制御部50が、搬送駆動部15の一時的な停止のタイミングに加熱装置24の加熱動作タイミングを同期させる。
加熱装置24によって加熱されたチューブ型容器90は、ターンテーブル14の所定角度の回転によって加熱装置24からシール装置26に送られる。
【0025】
シール装置26は、ターンテーブル14の一時停止中に、加熱装置24によって加熱された部位(シール予定部位)をクランプする。これにより、チューブ型容器90の上部が潰されることによってチューブ型容器90の開口が閉じ、その部位が熱溶着によりシール(封止)される。ここで、制御部50が、搬送駆動部15の一時的な停止のタイミングにシール装置26のクランプ動作タイミングを同期させる。なお、シール装置26にヒータが設けられ、シール装置26によってチューブ型容器90の上部をクランプしつつ、ヒータによってチューブ型容器90の上部が加熱されてもよい。
シール装置26によってシールされたチューブ型容器90は、ターンテーブル14の所定角度の回転によってシール装置26から整形装置28に送られる。
【0026】
整形装置28は、ターンテーブル14の一時停止中に、チューブ型容器90のシール部を整形する。例えば、チューブ型容器90のシール部に発生したバリ等が整形装置28によって除去される。ここで、制御部50が、搬送駆動部15の一時的な停止のタイミングに整形装置28の整形動作タイミングを同期させる。
整形装置28によって整形されたチューブ型容器90は、ターンテーブル14の所定角度の回転によって整形装置28から容器排出装置30に送られる。
【0027】
容器排出装置30は、支持部16からチューブ型容器90を取り出して、下流へ送る。チューブ型容器90が取り出された支持部16は、ターンテーブル14の所定角度の回転によって容器排出装置30から容器供給装置18に送られる。ここで、制御部50が、搬送駆動部15の一時的な停止のタイミングに容器排出装置30の排出動作タイミングを同期させる。
【0028】
容器排出装置30の下流側に不良品除外部が設けられており、異物検査装置40によって異物が検出されたチューブ型容器90が不良品除外部を通過する際に、そのチューブ型容器90が不良品除外部によって搬送経路から除外される。不良品除外部は、異物が検出されたチューブ型容器90にエアを噴射するブロア、或いは、異物が検出されたチューブ型容器90をプランジャで押し出すエアシリンダ又はソレノイド、或いは、異物が検出されたチューブ型容器90をピックアップするピックアップ機構である。
【0029】
なお、異物検査装置40によって異物が検出されたチューブ型容器90が加熱装置24に搬送された時には、加熱装置24が加熱動作を行わせなくてもよい。シール装置26のシール動作及び整形装置28の整形動作についても同様である。
【0030】
2. 異物検査装置
図3は、異物検査装置40の正面図である。図3に示すように、異物検査装置40は回転モータ42、フレーム44、X線照射器48、X線検出器49及び制御部50(図1及び図2参照)を備える。なお、チューブ型容器90内の流動物98は、注入装置22によって注入されたものである。
【0031】
回転モータ42は、その動力出力軸43が下方へ延出するようにして、機枠12に取り付けられている。この回転モータ42の動力出力軸43にフレーム44が連結されている。
回転モータ42の動力出力軸43を下方へ延長させると、その延長線がターンテーブル14の回転軸を中心とした支持部16の円形状軌道に交差する。また、ターンテーブル14の一時停止時には、支持部16が回転モータ42の動力出力軸43と同軸となるように回転モータ42の下方に配置されている。
【0032】
フレーム44は門形或いはコ字型(U字型)に形作られており、その開放部を下側に向けて回転モータ42の動力出力軸43に連結されている。詳細には、フレーム44は、回転モータ42の動力出力軸43に連結されているとともに、動力出力軸43の直径方向に延在した横材45と、横材45の両端部からそれぞれ垂下するとともに動力出力軸43に対して平行な縦材46,47とを有する。ターンテーブル14の一時停止時には、支持部16に立てられたチューブ型容器90の上部のシール予定部位94が縦材46と縦材47との間に配置されており、駆動モータ42によって縦材46,47がチューブ型容器90の上部のシール予定部位94の周りを周回される。なお、回転モータ42及びフレーム44の組立体の位置が上下に調整可能となっていてもよい。
【0033】
回転モータ42の動作タイミングは制御部50によって制御され、これにより回転モータ42が間欠的に駆動される。具体的には、制御部50は、搬送駆動部15の一時的な停止タイミングと回転モータ42の作動タイミングを同期させるとともに、搬送駆動部15の作動タイミングと回転モータ42の一時的な停止タイミングを同期させる。ここで、制御部50は、回転モータ42の作動タイミングにおいて、フレーム44が180°回転するように回転モータ42を制御する。
【0034】
縦材46の内側にはX線照射器48が取り付けられ、縦材47の内側にはX線検出器49がX線照射器48に対向した状態で取り付けられている。X線照射器48は、そのX線の照射の向きをX線検出器49に向けるように配置されている。また、X線照射器48のオン状態は、注入封止装置10の動作中、制御部50によって維持されている。
【0035】
X線照射器48は、X線を発生させるX線発生器(例えば、X線管)と、X線発生器によって発生されたX線を絞ってコリメートすることによってそのX線の照射範囲をX線検出器49の大きさ(検出可能範囲)に適合させるコリメータと、を有する。このコリメータによってX線照射器48の照射範囲は、軸方向に沿う長さが周方向に沿う長さよりも長い線状(帯状)となる。また、X線照射器48によって照射されるX線は5〜10keVの軟X線であることが好ましい。なお、X線照射器48のコリメータは、X線発生器によって発生されたX線を線状に収束させるX線ミラー又はキャピラリーX線レンズであってもよい。
【0036】
X線検出器49は、上下方向に長尺に設けられている。ここで、X線検出器49は、X線検出素子(半導体素子)が上下方向に配列されたライン状センサアレイによって構成されている。なお、X線検出器49は、単一のX線検出素子が上下方向に長尺に設けられたライン状センサによって構成されていてもよい。また、X線検出器49は、シンチレータ及び一又は複数の光電変換素子からなるシンチレーション検出器によって構成されてもよい。
【0037】
X線検出器49は、各X線検出素子に入射したX線の強度を電気信号に変換することによって、X線の強度を検出する。そして、X線検出器49は、X線の検出強度を表す電気信号を制御部50に出力する。
【0038】
制御部50は、X線検出器49の出力信号を監視する。具体的には、制御部50は、X線検出器49の出力信号(X線の検出強度)と所定の閾値を比較することを周期的に行う。制御部50の比較処理のタイミングは、回転モータ42の作動タイミングに同期する。
【0039】
次に、異物検査装置40の動作について説明する。
注入封止装置10の動作中、制御部50がX線照射器48をオン状態に維持するとともに、搬送駆動部15を間欠的に作動させる。
【0040】
ここで、ターンテーブル14が搬送駆動部15によって回転駆動されている時には、制御部50が回転モータ42を停止させている。これにより、フレーム44の横材45がターンテーブル14の径方向に対して平行になっており、縦材46及びX線照射器48が支持部16の円形状軌道の内側に配置され、縦材47及びX線検出器49が支持部16の円形状軌道の外側に配置されている。
【0041】
そして、ターンテーブル14の回転によって、支持部16が回転モータ42の動力出力軸43と同軸となる位置まで移動したら、制御部50が搬送駆動部15を停止させるとともに、回転モータ42を作動させる。そうすると、ターンテーブル14の回転が停止して、フレーム44が回転モータ42によって回転駆動される。回転モータ42の作動中、X線照射器48及びX線検出器49がチューブ型容器90の上部のシール予定部位94の周りを旋回する。これにより、X線照射器48によるチューブ型容器90に対するX線の照射箇所が周方向に移動して、チューブ型容器90の上部のシール予定部位94が周方向に走査される。
【0042】
回転モータ42の作動中、制御部50がX線検出器49の出力信号と所定の閾値を比較する。ここで、異物がチューブ型容器90の上部のシール予定部位94に存在する場合には、X線が異物によって減衰される。そのため、異物がシール予定部位94に存在する場合のX線検出器49の出力信号は、異物がシール予定部位94に存在しない場合のX線検出器49の出力信号よりも低い。
【0043】
X線検出器49の出力信号と所定の閾値との比較の結果、X線検出器49の出力信号が所定の閾値以上であれば、制御部50が異物の不在を認識する。一方、X線検出器49の出力信号と所定の閾値との比較の結果、X線検出器49の出力信号が所定の閾値未満になったら、制御部50が異物の存在を認識する。
【0044】
そして、回転モータ42によりフレーム44が180°回転したら、制御部50が回転モータ42を停止させるとともに、搬送駆動部15を作動させる。そうすると、フレーム44の回転が停止して、ターンテーブル14が搬送駆動部15によって回転駆動され、次の支持部16及びチューブ型容器90が回転モータ42の動力出力軸43の下方に移動される。
以後、制御部50の順序制御によって上述のような異物検査装置40の動作が繰り返される。
【0045】
3. 効果・利点
以上の実施の形態によれば、X線を利用したので、チューブ型容器90が不透明・遮光性であっても、シール予定部位94内の異物の有無を非接触で検査することができる。その検査結果を利用してシール済みのチューブ型容器90の良否を判定することができる。つまり、シール予定部位94に異物が存在すれば、そのチューブ型容器90のシール部位が不良であると判定することができ、シール予定部位94に異物が存在しなければ、そのチューブ型容器90のシール部位が良好であると判定することができる。
【0046】
また、チューブ型容器90のシール予定部位94が潰される前にそのシール予定部位94にX線が照射されるので、シール予定部位94内に異物が無ければ、X線検出器49に入射するX線の強度は、X線照射器48及びX線検出器49がどの位置にあってもほぼ一定である。よって、異物の有無を正確に検出することができる。
また、X線照射器48及びX線検出器49をチューブ型容器90の上部のシール予定部位94の周りを周回させたので、異物がシール予定部位94の何れの位置に付着した場合でもその異物を検出することができる。
また、異物検査装置40がシール装置26の上流側に設けられているので、チューブ型容器90のシール後にチューブ型容器90を加圧しなくても、異物の有無つまりシール部の良否を検査することができる。
【0047】
また、X線照射器48のX線の経路が支持部16、チューブ型容器90及び駆動モータ42の動力出力軸43の軸線の径方向であるので、X線照射器48及びX線検出器49がシール予定部位94の周りを半周するだけで、シール予定部位94内の異物の有無を検査することができる。
【0048】
4. 変更例
以上、本発明を実施するための形態について説明したが、上記実施形態は本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解釈するためのものではない。本発明はその趣旨を逸脱することなく変更、改良され得るとともに、本発明にはその等価物も含まれる。
例えば、上記実施形態では、X線照射器48の照射範囲の形状が線状(帯状)であったが、その形状が点状であってもよい。この場合、X線照射器48によってX線が照射される位置はシール予定部位94の上下方向中央部であることが好ましく、また、X線検出器49は単一のX線検出素子がX線照射器48の照射範囲に合わせて点状に設けられた小片型センサであることが好ましい。
【0049】
また、上記実施形態では、チューブ型容器90のシール予定部位94が熱溶着によりシールされたが、シール予定部位94の内面にホットメルト接着剤が予め塗布されており、そのホットメルト接着剤が加熱装置24によって溶解されて、シール予定部位94がシール装置26によって潰されることによって、シール予定部位94の内面がホットメルト接着剤によって接着されてもよい(この場合、チューブ型容器90がアルミ製チューブであってもよい)。また、固化していない状態の接着剤がシール予定部位94の内面に予め塗布されており、シール予定部位94がシール装置26によって潰されることによって、シール予定部位94の内面が接着剤によって接着されてもよい(この場合、加熱装置24を設けなくてもよい。また、チューブ型容器90がアルミ製チューブであってもよい)。
【0050】
また、上記シール装置26は、シール予定部位94をクランプするものであったが、シール予定部位94を潰した上で、巻きつつ圧縮するものであってもよい。この場合、加熱装置24を設けなくてもよい。また、チューブ型容器90がアルミ製チューブであることが好ましい。チューブ型容器90がアルミ製チューブであれば、シール予定部位94がシール装置26によって巻きつつ圧縮されることによってその部分がカシメられる。
【符号の説明】
【0051】
10…注入封止装置, 14…ターンテーブル(搬送機構の構成要素), 15…搬送駆動部(搬送機構の構成要素), 16…支持部(搬送機構の構成要素), 22…注入装置, 26…シール装置, 40…異物検査装置, 45…横材, 46…縦材, 47…縦材, 48…X線照射器, 49…X線検出器, 42…回転モータ(回転駆動部), 50…制御部(比較部), 90…チューブ型容器, 94…シール予定部位
図1
図2
図3