(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6642961
(24)【登録日】2020年1月8日
(45)【発行日】2020年2月12日
(54)【発明の名称】航空機着陸装置の駆動輪の連結装置
(51)【国際特許分類】
B64C 25/36 20060101AFI20200130BHJP
【FI】
B64C25/36
【請求項の数】15
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2014-156506(P2014-156506)
(22)【出願日】2014年7月31日
(65)【公開番号】特開2015-30457(P2015-30457A)
(43)【公開日】2015年2月16日
【審査請求日】2017年7月6日
(31)【優先権主張番号】1357609
(32)【優先日】2013年7月31日
(33)【優先権主張国】FR
(73)【特許権者】
【識別番号】513306464
【氏名又は名称】エアバス オペラシオン
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100102819
【弁理士】
【氏名又は名称】島田 哲郎
(74)【代理人】
【識別番号】100123582
【弁理士】
【氏名又は名称】三橋 真二
(74)【代理人】
【識別番号】100153084
【弁理士】
【氏名又は名称】大橋 康史
(74)【代理人】
【識別番号】100160705
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 健太郎
(74)【代理人】
【識別番号】100157211
【弁理士】
【氏名又は名称】前島 一夫
(72)【発明者】
【氏名】ローラン ティザック
(72)【発明者】
【氏名】セドリック ルサージュ
【審査官】
志水 裕司
(56)【参考文献】
【文献】
特開2011−131878(JP,A)
【文献】
特開2010−143344(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B64C 25/36
B64C 25/40
B60B 9/04
B60B 9/08
B60B 9/14
B60B 9/26 − 9/28
B60B 35/14
F16D 3/04
F16D 3/56 − 3/58
F16D 3/79
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
航空機の着陸装置の車輪と前記車輪と同軸の駆動機構(6)との間の弾性連結装置において、
第1の半径方向内側端部の側で前記駆動機構と回転一体化状態で固定されるようされ、かつ、その半径方向外側の反対側の端部の側で前記車輪に接続されるようにされている複数のアーム(9)を具備し、
前記アーム(9)が、車輪の回転軸に対し直交する平面内では、前記駆動機構(6)と前記車輪の間のトルクの伝達を可能にするのに十分な剛性を有しており、かつ、前記平面に対しほぼ横断する方向では、航空機が地上を走行する際に前記車輪の変形を吸収することができるのに十分な可撓性を有している、ことを特徴とする弾性連結装置。
【請求項2】
前記アーム(9)が、前記回転式の駆動機構(6)に固定されるようにされたハブ(8)と一体化している、ことを特徴とする請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記アーム(9)は、前記着陸装置上に前記車輪が取付けられた位置でアームが軸方向に予応力を受けるように寸法決定されている、ことを特徴とする請求項1または2に記載の装置。
【請求項4】
前記アーム(9)が、その半径方向外側端部で前記車輪のリム(3)のそれぞれの収納部(17)の中に支持された状態で収容されるようにされている、ことを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の装置。
【請求項5】
前記収納部(17)が、前記リム(3)と一体化した冠状体(18)内に設けられている、ことを特徴とする請求項4に記載の装置。
【請求項6】
前記収納部(17)がその端部の一方が開放したU字形断面を有する樋の形状を有しており、かつ、
前記アーム(9)が、前記収納部(17)の1つの中に収容されるようにされた細長い球状部分(15)を前記半径方向外側端部に有している、
ことを特徴とする請求項4又は5に記載の装置。
【請求項7】
前記収納部(17)の長さが、前記車輪のキャンバー角度とは独立して前記球状部分(15)の保持を確保するようにされている、ことを特徴とする請求項6に記載の装置。
【請求項8】
前記収納部(17)および前記球状部分(15)が取外し可能な摩耗部品である、ことを特徴とする請求項6から7のいずれか一項に記載の装置。
【請求項9】
前記アーム(9)がブレードの形をしている、ことを特徴とする請求項1から8のいずれか一項に記載の装置。
【請求項10】
前記ブレード(9)が、その半径方向内側端部の側よりもその半径方向外側端部の側でより小さい断面を有することを特徴とする請求項9に記載の装置。
【請求項11】
航空機着陸装置の車輪であって、請求項1から10のいずれか一項に記載の連結装置(7)のアーム(9)に接続されるようにされている、ことを特徴とする車輪。
【請求項12】
連結装置のアーム(9)の半径方向外側端部(15)を各々収容するようにされた収納部(17)を備えている、ことを特徴とする請求項11に記載の車輪。
【請求項13】
前記収納部(17)を担持する環状の冠状体(18)を含む、ことを特徴とする請求項12に記載の車輪。
【請求項14】
少なくとも1つの車輪と、前記機構(6)を有する前記車輪の駆動装置(4、5)とを含む航空機着陸装置において、請求項1から10のいずれか一項に記載の連結装置(7、17、18)を含む、ことを特徴とする航空機着陸装置。
【請求項15】
少なくとも1つの請求項14に記載の着陸装置を含むことを特徴とする航空機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、航空機の着陸装置の車輪と前記車輪の同軸駆動機構との間の弾性連結装置、ならびに車輪駆動装置およびかかる連結装置の備わった着陸装置に関する。
【背景技術】
【0002】
燃料の節約、騒音削減、飛行機のエンジン(ターボジェットエンジン、ターボプロップエンジン…)の作動時間ひいては摩耗の制限などを理由として、その着陸装置の車輪を駆動して、空港のプラットフォーム上のその自律的移動を可能にすることが提案されてきた。
例えば電動モーターなどのモーター、減速装置および減速装置の出力端と車輪のリムとの間の回転連結装置を含む駆動装置を用いて、着陸装置の1つの車輪のこのような駆動を確保することは、公知である。
【0003】
その上、飛行機が地上を走行する場合、車軸および着陸装置車輪は、着陸装置の脚柱を介して車軸に伝達される飛行機の重量を理由として、多大な変形を受ける。
したがって、変形はするものの車軸の変形に追従もする車輪と、着陸装置の脚と一体化されたモーター/減速機アセンブリとの間の連結装置が、これらの変形を吸収できることが必要である。
【0004】
この問題の解決を目指して、モーター/減速機アセンブリの駆動用の冠状体(couronne)を冠状体との関係におけるリムの変位または変形を吸収できる金属バネにより車輪のリムに接続する装置が、特許文献1から公知である。
しかしながら、このような装置は、駆動用の冠状体と車輪の間のトルクの最適な伝達ができない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】フランス特許第0959586号
【特許文献2】欧州特許出願第2527249号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、車輪を担持する車軸の変形にも関わらず、前記駆動機構と車輪との間で最適な形でトルクを伝達でき、かつ、車輪の取付けおよび取外し作業の時間的長さおよび複雑さにほとんど影響を及ぼさない、航空機の着陸装置車輪と前記車輪の同軸駆動機構との間の連結装置を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
このため、本発明では、航空機の着陸装置の車輪と前記車輪の同軸駆動機構との間の弾性連結装置において、第1の半径方向内側端部の側で前記駆動機構と回転一体化状態で固定されるようにされ、かつその半径方向外側の反対側の端部の側で前記車輪に接続されるようにされている複数のアームを含み、前記アームが、車輪の回転軸に対し直交する平面内ではほぼ剛性でありかつ前記平面に対しほぼ横の方向では可撓性である弾性連結装置を有する。
【0008】
本発明に係る装置は、航空機の重量に有意な負荷を与えることのない軽量構造を用いて、それが取付けられている車軸の変形に起因する車輪の横動遊間を可能にしながら駆動機構と車輪の間のトルクの非常に優れた伝達を確保することができる。
【0009】
本発明の考えられる1つの特徴によると、前記アームは、前記回転式駆動機構に固定されるようにされたハブと一体化している。こうして、連結装置は、重量の観点から見て容易に最適化できかつ例えば歯車などの駆動機構と回転一体化状態にすることのできる星状の部品の形をとる。
【0010】
本発明の考えられるもう1つの特徴によると、前記アームは、その半径方向外側端部で前記車輪のリムのそれぞれの収納部の中に支持された状態で収容されるようにされている。非常に単純なこの結合様式は、車輪の駆動によって誘発される重量の制限および車輪の容易な取付けおよび分解に参与する。
【0011】
本発明の考えられるもう1つの特徴によると、前記収納部は、その端部の1つが開放したU字形断面を有する樋の形状をほぼ有しており、前記アームは、前記収納部の1つの中に収容されるようにされた細長い球状部分を前記半径方向外側端部に有している。この特徴により、車軸の変形を理由とするアームの端部とそれに対応するリム内の収納部の相対的軸方向変位にも関わらず、リムとアームの噛合せの維持を容易にすることが可能になる。
【0012】
本発明の考えられるもう1つの特徴によると、前記アームは、前記着陸装置上に前記車輪が取付けられた位置でアームが軸方向に予応力を受けるように寸法決定されている。この特徴は、前述の特徴と組合わされて、収納部内の球状部分の軸方向横動遊間を制限し、ひいてはこれらの収納部の長さを最適化することができるようにする。
【0013】
本発明の考えられるもう1つの特徴によると、前記収納部の長さは、前記車輪のキャンバー角度とは独立して前記球状部分の保持を確保するようにされている。この特徴は、全てのアームが、車軸の変形とは独立してトルクの伝達に参与することを保証している。
【0014】
本発明の考えられるもう1つの特徴によると、前記収納部は、前記リムと一体化した冠状体内に設けられている。したがって、溶接その他により冠状体が固定されている従来の車輪を、駆動装置と共に使用することができる。
【0015】
本発明の考えられるもう1つの特徴によると、前記収納部および前記球状部分は、取外し可能な摩耗部品である。したがって、制限されたコストでこれらの摩耗部品を交換することが可能である。
【0016】
本発明の考えられるもう1つの特徴によると、前記アームはブレードの形をしている。これは、車軸の変形にも関わらずトルクの伝達を可能にするための単純さと軽量性を提供する構造である。
【0017】
本発明の考えられるもう1つの特徴によると、前記ブレードは、その半径方向内側端部の側よりもその半径方向外側端部の側でより小さい断面を有する。こうして、それらの幅および/または厚みに応じてブレードに所望される可撓性特性を容易に提供することができる。
【0018】
本発明は同様に、少なくとも1つの車輪、前記駆動機構を有する前記車輪の駆動装置、および以上で定義した連結装置を含む航空機の着陸装置もその目的としている。このような着陸装置は、1つまたは複数の車輪の駆動に関連する重量の増加を著しく制限できるようにする。
【0019】
最後に、本発明はさらに、以上で定義した着陸装置を少なくとも1つ含む航空機をもその目的としている。
【0020】
本発明の他の特徴および利点は、単に一例として提供され添付図面により例示されている一実施形態に関する以下の説明から明らかになるものである。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【
図1】車輪の駆動配置が備わった着陸装置の部分斜視図である。
【
図2】前面に車輪のリムを示す、
図1に類似した斜視図である。
【
図3】エンジンの軸と車軸の軸を含む平面に沿った、
図1および2に表示された機構の部分断面図である。
【
図4】車輪のリムおよびこのリムと駆動装置との間の連結装置を部分的に分解した斜視図である。
【
図5】
図4の連結装置と駆動装置の出力ピニオンを示す平面図である。
【
図6】連結装置の各部分を示す、部分斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
図面を参照すると、飛行機(図示せず)の着陸装置(詳細には図示せず)の脚柱1はその一端部に車軸2を担持しており、この車軸に車輪のリム3が取付けられるが、そのタイヤは図示されていない。
電動モーター4と減速装置5とを含む車輪の駆動アセンブリが、車軸2の上に取付けられている。変形形態では、モーター4は、油圧モーターであり得る。
【0023】
減速装置5については詳述しない。これは、当業者にとって周知の従来のタイプのものであってよい。これは同様に、特許文献2中に記載の振り子要素付きタイプのものであってもよい。減速装置5は、モーター4が回転状態にある場合に車軸2を中心にして回転駆動され得る出力ピニオンまたは歯車6を有する。
出力歯車6は、連結装置7を用いてリム3に連結される。
【0024】
連結装置7は、平面で星の形状を呈する好ましくは金属製の部品である。この部品は、特に車軸2の通過のための軸XX’の開口部を中央に有する中央部分またはディスク状あるいは変形形態として球状部分状のハブ8、および平面で見て中央部分8の軸との関係において半径方向に延在する一定数のアーム9を含む。
図5が示す実施例において、連結装置7は9本のアーム9を含む。
【0025】
中央部分8は、作動中にピニオン6と連結装置7の間の駆動トルクの伝達を確保するために適切な嵌合、溶接または他のあらゆる手段によって、出力ピニオン6に対し同軸的にその内周10の近傍で固定されている。
ピニオン6は、軸受11を用いて車軸2上に回転するように取付けられている。リム3は軸受12および13を用いて車軸2上に回転するように取付けられている。
【0026】
連結装置のアーム9は、中央部分8と同一材料のブレードである。平面で見ると、アームまたはブレード9は、それらをリム3に連結しているその端部よりも、それらが中央部分8と繋がっているその基部において、より幅広になっている。基部から端部に向かってのアーム9の狭窄は、
図6に表わされている通りの曲線的側方断面形状14に沿って行なわれ得る。変形形態では、アームは、直線的な側面を伴うほぼ台形の形状、あるいは他の適切なあらゆる形状を有することができる。アーム9の厚みは一方の端部から他方の端部まで必ずしも均一でなく、連続的または不連続的に変動可能である。
【0027】
アーム9の幅および厚みの寸法決定および材料は、それらに以下のものを付与するような形で選択される:
− あらゆる点において、ピニオン6とリム3の間のトルクの伝達を可能にするための、連結部品7の軸XX’に直交する平面内における非常に大きい剛性、
− 飛行機の走行の際に車軸2および車輪3の変形を吸収できるようにするための、軸XX’に直交する、および軸XX’に直交する平面に対する他の横断方向の、適切な可撓性。
【0028】
図3が示す通り、アーム9は、軸XX’を含みアームの端部を通る長手方向平面内に、湾曲した断面形状を有し、この断面形状の凹性は、リム3を収容する車軸2の端部の側を向いている。この曲率は、制動機構(図示せず)の必要空間に応じて、特に、出力ピニオン6に向かって開放するリム3の内部断面形状と車軸2の間でそれが収容されている容積外へのそのはみ出しの規模に応じて、多少の差こそあれ強調されている。
【0029】
連結装置7とリム3の間の結合を確保するため、アーム9は、その端部に、球状部分15を形成する膨らみを有する。この球状部分15は、(軸XX’に対し直交する平面内で)横断方向断面でほぼ台形の断面形状、あるいは変形形態では湾曲した断面形状を示す。好ましくは、球状部分15は、(XX’軸を含む軸方向平面内で断面で見た場合に)、アーム9の厚みよりもかなり大きい長さを示す。変形形態では、球状部分15は半球形であり得る。
【0030】
アーム9の断面形状および球状部分15の断面形状は、好ましくは、球状部分15の半径方向外側の稜または表面16が軸XX’に対しほぼ平行となるような形で選択される。このため、アームは、場合によって、球状部分15を担持するその端部の近傍に、曲率が逆となる部分を含む。
【0031】
球状部分15は、U字形の断面を有する樋の形をした収納部17の中に各々収容されるようにされており、U字形の開口部は、車軸に取付けられた位置において連結装置7と車軸2の軸XX’と一致するリム3の軸に向う半径方向に向けられている。収納部17は、リム3の軸に対して平行に配向され、リム3が車軸2上に取付けられた場合に連結装置7の方に向けられているその端部で開放している。それに対し、収納部17はその反対側の端部で閉じられている。
【0032】
球状部分15と同数の収納部17が存在する。収納部17は、リム3に固定された環状の冠状体18上に後付けされた摩耗部品である。冠状体18の軸方向長さは、制動機構および減速装置5の必要空間に関連する制約条件と相容れるかぎりにおいて、アーム9の曲率を制限するような形で選択される。冠状体18の直径は、収納部17が球状部分15とほぼ整列しかつリム3が車軸2上で所望される角度位置に取付けられた場合にリム3の並進運動によりこれらの球状部分を収容することができるように適応させられる。
【0033】
好ましくは、球状部分15および収納部17の寸法は、球状部分15が収納部17内に収容された場合に一定の遊びが存在するように選択される。このあそびは、車輪の取付けおよび車軸2が飛行機の走行の際に変形を受ける場合のアーム9の良好な働きを容易にする。
【0034】
車軸2上に車輪を取付ける際のリム3とピニオン6の間の連結は、収納部17と球状部分15を整列させるためのリム3の角度的位置づけ以外の補足的作業無しに、きわめて容易に実施される。したがって、リムが所要の締結を伴って車軸2上にひとたび取付けられた時点で、球状部分15は収納部17の中に収納される。
【0035】
連結装置7の幾何学的および機械的特性は、車輪のこの取付け位置においてアーム9が予応力状態に置かれるような形で選択される。アーム9のこの予応力は、車輪を締結すべき力に比べて無視できるものである。その結果、着陸装置上の車輪の各々の場所および各車輪タイプについて適用すべき締結力を強制的に規定する表を修正する必要はない。
【0036】
作動中、リムが減速装置5および連結装置7を介してモーター4により駆動される場合、車輪は、車軸2の変形度により左右される一定のキャンバー角度をとる。このキャンバー角度は、車輪自体の変形によって強調され得る。
【0037】
アーム9の予応力および弾性ならびに収納部17および球状部分15の細長い形状によって、このキャンバー角度にも関わらず、一部のアーム9の端部が収納部17外に脱出することなく、出力ピニオン6とリム3の間の機械的結合の無欠性が常時維持されるように保証することができる。
アーム9が作動時に受ける変形は、ピニオン6とリム3の間のトルク伝達を損なうものではない。実際、直径方向平面内で、アーム9は、ほとんど変形できず、その結果、極めて高い剛性を示す。
【0038】
問題になっているさまざまな機械的部品の寸法およびその製造許容誤差を考慮すると、純粋に幾何学的観点から見て、トルク伝達が無い場合に、全ての球状部分15がその収納部17内に支持されることは不可能であり、球状部分15のうち1つのみがその収納部17内に支持され得ると考えられる。しかしながら、アーム9が直径方向平面内で非常に高い剛性を示すにせよ、機械的システムが無限に剛性を有することは決してなく、応力の作用下で常に微小変形が存在する。作動中、アームのこれらの微小変形により、全ての球状部分がそれぞれの収納部内に支持され、その結果全てのアーム9がトルクの伝達に参与していることを保証することが可能になる。
【0039】
車輪と連結装置7の間の結合は、その従来の分解作業に影響を及ぼさない。すなわち、締結解除後、車輪は車軸2上での並進運動により引き出され、こうして収納部17から外への球状部分15の退出が誘発される。
収納部17と球状部分15は、交換できる取外し可能な摩耗部品である。