(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
予め設定された目的地までの走行予定ルートに沿って、予定した走行行動に従って自車輌を自動運転により走行させる自動運転システムについて使用するための車輌用画像表示システムであって、
前記自動運転システムによって、前記予定の走行行動に沿って予め決められた道路上の予定走行コースから外れて予定外の走行コースを走行する走行行動を取らせようとする場合に、前記自車輌の前記予定外の走行行動を仮想的に動画で示すイメージ画像、前記予定外の走行コースを示す移動経路、及び前記予定外の走行行動をとる原因である障害物を示す注意喚起マークを前記自車輌のフロントウインドシールド面に表示するヘッドアップディスプレイ装置と、
前記自車輌の前方の風景を撮影するフロントカメラと、
前記フロントカメラの撮影画像に前記イメージ画像と前記移動経路と前記注意喚起マークとを重ねて表示する前記自車輌のダッシュボードに装着されるモニター装置と、
前記自動運転システムからの入力に基づいて前記ヘッドアップディスプレイ装置及び前記モニター装置における前記イメージ画像、前記移動経路、及び前記注意喚起マークの表示を制御するためのディスプレイ制御部と、を備える車輌用画像表示システム。
【発明を実施するための形態】
【0030】
我が国では、自動車等の車輌の自動走行システムについて、その自動化レベルがレベル1からレベル4まで4段階に分けて定義されている。レベル1は、加速・操舵・制動のいずれかを自動車が行い、安全運転支援システムと呼ばれる。レベル2は、加速・操舵・制動の内複数の操作を同時に自動車が行い、準自動走行システムと呼ばれる。レベル3は、加速・操舵・制動を全て自動車が行い、緊急時のみドライバーが対応する状態で、これも準自動走行システムと呼ばれる。レベル4は、加速・操舵・制動を全てドライバー以外が行い、ドライバーが全く関与しない状態で完全自動走行システムと呼ばれる。また、レベル2からレベル4までを自動走行システムとも呼んでいる(「SIP(戦略的イノベーション創造プログラム)自動走行システム研究開発計画」、2014年11月13日、内閣府、政策統括官(科学技術・イノベーション担当))。これに従って、本明細書において「自動運転」は、特に明言しない限り、基本的に上記レベル1からレベル4まで全自動化レベルの自動走行を含むものとする。
【0031】
以下に、添付図面を参照しつつ、本発明による画像表示システムの好適な実施形態について詳細に説明する。尚、本実施形態における自動運転は、上記レベル3の自動走行をいうものとする。また、添付図面において、同一又は類似の構成要素には、同一又は類似の参照符号を付して表すものとする。
【0032】
図1は、本実施形態の自動車の車輌用画像表示システム1、及びそれと組み合わせて使用する自動運転システム2の構成全体を概念的に示している。車輌用画像表示システム1は、自動車のフロントウインドシールドを画面表示に利用した第1ティスプレイ装置3、自動車のダッシュボードにインダッシュ又はオンダッシュで搭載されるモニター装置からなる第2ディスプレイ装置4、ディスプレイ制御部5、及びディスプレイ情報記憶部6を備える。
【0033】
自動運転システム2は、自動運転制御部7、情報入力部8、及び自動走行情報記憶部9を備える。自動運転制御部7は、車輌用画像表示システム1のディスプレイ制御部5と、自動車の加速系10、操舵系11、制動系12及び指示系13とに接続されている。更に自動運転制御部7は、図示しない燃料系やバッテリー等の電気系にも接続されている。
【0034】
一般に、加速系10は、原動機の回転数を上げたりギアチェンジをして自動車を発進させ、その速度を増加又は維持する働きを行う。操舵系11は、自動車のステアリングホイールを操作する働きを行う。制動系12は、原動機の回転数を下げたりギアチェンジをして自動車の速度を減少又は走行を停止させる働きを行う。指示系13は、自動車の方向指示器、駐車灯、非常点滅表示灯、前照灯、尾灯、後退灯等を点灯又は消灯させる働きを行う。
【0035】
情報入力手段8には、自車輌の位置や走行状態等の自車輌情報を取得するために、自車輌に設置された各種センサーや外部との通信機器等が接続されている。例えば、自車輌位置を精度良く把握するために、地球を周回している衛星から送信されてくる信号や画像データをグローバル・ポジショニング・システム(GPS)装置により受信し、又は道路上に設置されたアンテナや通信チップとの路車間通信により情報を入手することができる。
【0036】
また、情報入力手段8は、自車輌の操舵系11に設置されたシフトポジションセンサー、加速系10に設置された原動機の回転センサー、制動系12に設置されたブレーキセンサー、車輪等に設置された速度センサー等から、自車輌の走行状態に関する情報を入手することができる。更に、運転者又は他の乗員からの直接的又は間接的な入力を受けることもできる。
【0037】
更に情報入力手段8には、自車輌の周囲の交通状況に関する情報を取得するために、自車輌に設置されたカメラ、各種センサーや外部との通信機器等が接続されている。例えば、自車輌の周囲を走行又は駐停車している他車との車車間通信により、当該他車の位置や進路、走行状態を、道路上のアンテナや通信チップとの路車間通信及び/又はインターネットや公共放送を通じた交通情報センターとの無線通信により、他車輌の走行状況や道路状況等に関する最新の交通情報を入手することができる。
【0038】
図2に例示するように、自動車14の真直及び左右前方の対象物を認識するために、フロントウインドシールド15に左右一対のフロントカメラ16,16を設け、左右後方の対象物を認識するために、左右のドアミラー17a,17bの下部に左右一対のリアカメラ18a,18bをそれぞれ設けることができる。別の実施形態では、これらのカメラに別のカメラを追加して、360°カメラを備えることもできる。
【0039】
更に
図2では、自動車14の真直後方を検知するために、リヤウインドシールド19の上部中央に、例えばミリ波レーダー、マイクロ波レーダー、レーザーレーダー、赤外線センサー、超音波センサー等からなるレーダーセンサー20が装着されている。また、濃霧や大雨等の天候不良や夜間に対応するために、同様のレーダーセンサーを自動車14の前部中央(例えば、ラジエーターグリル又はボンネット内)に装着することもできる。別の実施形態では、レーダーセンサー20に代えて又はそれに加えて、自動車4の後部中央に中央リアカメラを装着することもできる。
【0040】
自動走行情報記憶部9には、道路地図、車線情報、制限速度や道路標識等の交通規制のような、目的地までの走行ルートを選定しかつ必要に応じて変更するため、及び決定された走行ルートに従って自動運転で走行するために必要な地図道路情報が予め記憶されている。更に自動走行情報記憶部9には、情報入力手段8が取得した情報から、自車輌の周囲に存在する自動車等の車輌や歩行者を対象物として検出しかつ認識するために使用する、様々な対象物の画像又は形状特徴のデータを蓄積した基準データファイルを記憶させることができる。
【0041】
自動運転制御部7は、CPU、ROM、RAMを含むマイクロコンピュータで構成されており、前記CPUは、前記ROMに格納されているプログラムを実行して、自動車の自動運転を行う。自動運転の開始に先立って、運転者又は他の乗員が目的地を入力すると、自動運転制御部7は、該目的地までの走行ルートを演算して1つ又はそれ以上の候補を提示する。提示された走行ルートの1つを乗員が確認又は選択すると、その走行ルートに従って自動運転制御部7は加速系10、操舵系11、制動系12及び指示系13を駆動制御し、自動運転を開始する。また、自動運転制御部7は、乗員による切換操作に従って、自動運転モードと手動運転モードとの切換を行う。
【0042】
本実施形態の車輌用画像表示システム1において、第1及び第2ティスプレイ装置3,4の画像表示は、ディスプレイ制御部5によって制御される。ディスプレイ制御部5は、自動運転システム2の自動運転制御部7から受ける指示や情報に基づいて、必要な画像を第1及び/又は第2ティスプレイ装置3,4の画面に表示する。ディスプレイ情報記憶部6には、自車輌の自動運転中の行動又は挙動予告を表す画像の様々な表示パターンのデータファイルや、その表示方法のプログラムが予め記憶されている。
【0043】
図3は、車輌用画像表示システム1を備えた自動車のフロントウインドシールド15及びダッシュボード21上部を運転席側から概念的に示している。ダッシュボード21の上部には、第1ディスプレイ装置3としてのフロントウインドシールド15に画像を投影するためのヘッドアップディスプレイ(HUD)装置22が設けられている。HUD装置22は、ダッシュボード21内に組み込むことができる。前記HUD装置は、ダッシュボード21上面や、運転席天井部のサンバイザー23の位置に装着することもできる。更に、これら及び/又は他の位置の複数箇所から投影できるように設けることもできる。
【0044】
一般にHUD装置は、フロントウインドシールド自体をスクリーンとしたり、フロントウインドシールドと乗員の眼との間若しくはフロントウインドシールドの表面に設けられた透明スクリーンに表示画像を投影するタイプ等、様々な構造のものが使用され、開発されている。本発明のHUD装置は、従来から知られた如何なる構造、仕組みのものであっても良い。
【0045】
ダッシュボード21の正面略中央には、第2ディスプレイ装置4としてのモニター装置24がインダッシュで即ちダッシュボード21内に一体に組み込まれている。前記モニター装置は、オンダッシュで即ちダッシュボード21上に取り付けることもできる。更に、フロントウインドシールド15の中央上部に、バックミラー25が取り付けられている。バックミラー25は、後述するように車輌用画像表示システム1の第3ディスプレイ装置として機能させることも可能である。
【0046】
フロントウインドシールド15は、その全面又は一部を第1ディスプレイ装置3として使用するために、いくつかの表示領域に区分けすることができる。例えば、
図4(a)に例示するように、フロントウインドシールド15を通して見える現実風景に重ねて表示する画像を投影するために、該フロントウインドシールドの中央部分を含む広い視野領域に主表示領域31を設定する。主表示領域31は、後述するように、自動車14が自動運転での走行中に予定されている道路上の走行コース、及び、例えば車線変更のために予定の走行コースから外れて走行するような、予定外の走行行動を予告する画像を表示するために使用される。
【0047】
主表示領域31の下側には、フロントウインドシールド15の下辺に沿って、左右及び中央に副表示領域32a〜32cを配置する。左右副表示領域32a,32bは、それぞれ左右リアカメラ18a,18bが撮像したリアビューの映像/又はそれを処理した画像を投影するために使用することができる。中央副表示領域32cは、自動車14後部のレーダーセンサー20が検出した対象を加工処理した画像、又は該レーダーセンサーに代わる前記中央リアカメラが撮像した映像若しくはそれを処理した画像を投影することができる。
【0048】
別の実施例では、
図4(b)に示すように、左右副表示領域32a,32bが、それぞれフロントウインドシールド15の左右側辺に沿ってその上部寄りに配置されている。これにより、
図4(a)の場合よりも広い主表示領域31を確保することができる。
【0049】
図4(a)、(b)は、いずれもフロントウインドシールド15から自車輌のボンネットが見えない場合に適用するのが好ましい。これに対し、
図5は、フロントウインドシールド15から自車輌のボンネット33の前部が見える場合を例示している。この場合、左右及び中央副表示領域32a〜32cは、図示するように、現実風景の道路及びその周辺環境が見えない視野領域、即ちボンネット33が見える範囲に配置される。
【0050】
また別の実施例では、バックミラー25を車輌用画像表示システム1の第3ディスプレイ装置として使用し、レーダーセンサー20又は前記中央リアカメラからの画像を表示させることができる。この場合、中央副表示領域32cを省略することができるので、その分だけ主表示領域31を広くし、又は第1ディスプレイ装置3として使用しないフロントウインドシールド15の視野領域を広くすることができる。
【0051】
当然ながら、フロントウインドシールド15における第1ディスプレイ装置3の表示領域は、上記
図4(a)、(b)及び
図5に限定されるものではない。前記主副表示領域は、表示される画像の内容や大きさ、形態、位置等によって、その大きさ、輪郭又は配置を様々に設定することができる。
【0052】
図6(a)、(b)は、モニター装置24の表示画面34を拡大して示している。モニター装置24は、自動車14に搭載されているカーナビゲーションシステムのディスプレイ装置として通常使用されるものである。その場合、表示画面34は、
図6(a)に例示するように、その略全体が、走行時に現在位置や目的地への経路案内を行なうための、様々な道路情報を含む地図データを表示する情報表示領域34aで占められ、その下辺に沿ってタッチパネル式の操作領域34bを配するように構成することができる。
【0053】
しかしながら、モニター装置24の表示画面34は、
図6(a)のように領域を区分けしたものに限定されない。例えば、操作領域34bを省略して表示画面34全体を1つの表示領域とし、その中にタッチパネル式の操作ボタンを適当に配置することができる。
【0054】
図6(b)は、モニター装置24を第2ディスプレイ装置4として使用する場合の、表示画面34の構成を例示している。同図の表示画面34は、
図6(a)の情報表示領域34aが、第1ディスプレイ装置3の主表示領域31と同様に、自動車14が自動運転で走行中に予定されている道路上の走行コース、及び道路上で予定の走行コースから外れて走行する場合等にその予定外の走行行動を予告する画像を表示するための行動表示領域35aと、前記カーナビゲーションシステムのディスプレイ装置として地図データを表示するためのナビゲーション表示領域35bとに2分割されている。
【0055】
図6(b)では、ナビゲーション表示領域35bが、地図データを表示するために必要な最小面積に制限され、行動表示領域35aが大きく設定されている。行動表示領域35a及びナビゲーション表示領域35bの下側には、タッチパネル式の操作領域34bが残されている。別の実施例では、上述したように操作領域34bを省略し、タッチパネル式の操作ボタンを行動表示領域35a及び/又はナビゲーション表示領域35b内に適当に配置することができる。
【0056】
図6(b)は、行動表示領域35a及びナビゲーション表示領域35bの画面構成を同図の区分け表示に限定するものではない。これらの表示領域は、必要に応じて拡大又は縮小し、その輪郭及び/又は配置を変更することができ、更に必要に応じて別の表示領域(例えば、地図以外の道路情報の表示)を設定することができる。
【0057】
また、表示画面34には、必要に応じてフロントウインドシールド15の左右及び中央副表示領域32a〜32cに対応するリアビューの画像を表示させることができる。それらリアビューの画像は、必ずしも常時表示する必要はない。表示画面34の大きさの都合上、必要な場合のみ一時的に表示させることが好ましい。
【0058】
モニター装置24の表示画面34は、その画面構成を
図6(a)のものと
図6(b)のものとで切り換えて表示することができる。例えば、自動運転による走行中は、常時
図6(b)の画面構成で表示し、手動運転による走行中は、常時
図6(a)の画面構成で表示させることができる。当然ながら、自動運転中及び/又は手動運転中に
図6(a)のものと
図6(b)のものとを必要に応じて自動的に又は手動により切り換えて表示させることも可能である。
【0059】
図7(a),(b)は、自動運転による走行中に、第1及び第2ディスプレイ装置3,4にそれぞれ表示される標準画面表示の一例を示している。自動車14の自動運転は、例えば次のように行われるが、これに限定されるものではない。
【0060】
先ず、事前に乗員が入力した目的地と、情報入力手段8により取得される自車輌の現在位置情報、自動走行情報記憶部9に保存されている該目的地までの地図データ、及び目的地入力時に前記情報入力手段を介して取得される道路交通情報等に基づいて、自動運転制御部7が、目的地までの走行ルートの候補を1つ又は複数演算し、乗員に提示する。乗員の確認又は承認により決定された走行ルートは、走行予定ルートとして自動走行情報記憶部9に保存される。乗員による自動運転開始の指示によって、自動運転制御部7は、加速系10、操舵系11、制動系12及び指示系13を駆動制御し、前記走行予定ルートに沿って自車輌を自動運転で走行させる。ここで、走行予定ルートとは、予め設定された目的地までの道順をいうものとする。
【0061】
第1ディスプレイ装置3は、例えば
図7(a)に示すように、フロントウインドシールド15を通して見える現実風景36の道路上に、自車輌の走行コースを表すシンボル画像37を重ねて表示する。ここで、走行コースとは、実際に道路上の車線を自車輌が操舵されて走行するコースをいうものとする。シンボル画像37は、自動運転システム2の自動運転制御部7から自車輌の走行情報を入手したディスプレイ制御部5が、ディスプレイ情報記憶部6から入手した画像データを加工処理し、HUD装置22からフロントウインドシールド15上の主表示領域31に表示させる。
【0062】
自動運転制御部7からの前記走行情報には、例えば自車輌の現在位置、その周辺の地図並びに道路情報及び車線等の路線情報、自車輌の走行速度、ステアリング操舵角等を含むことができる。それによって、シンボル画像37を現実風景36中の追越車線38に対して適正に位置合わせして投影させることができる。特に、自動運転制御部7又はHUD装置22が、運転席にいる乗員の眼の位置を事前に確認しておくと、シンボル画像37を現実風景36に対してより正確に表示できるので好ましい。
【0063】
第2ディスプレイ装置4は、例えば
図7(b)に示すように、モニター装置24の行動表示領域35aに、フロントカメラ16,16により撮像した自車前方の風景をリアルタイムで動画表示する。この撮像風景39の追越車線38’に重ねて、自車輌の走行コースのシンボル画像37’が表示される。走行中の自車輌の前方の車線位置は、フロントカメラ16,16によって高精度に把握できるので、行動表示領域35aに投影される撮像風景39にシンボル画像37’を正確に位置合わせすることは、比較的容易である。
【0064】
モニター装置24のナビゲーション表示領域35bには、前記カーナビゲーションシステムによって通常表示されるナビゲーション情報、即ち自車輌の周辺の道路地図、該地図上における走行予定ルート、及び自車輌位置等が表示される。上述したように、行動表示領域35a又はナビゲーション表示領域35bを表示画面34全体に拡大して表示し、また元の2分割表示に戻すことも可能である。
【0065】
図8は、モニター装置24の行動表示領域35aに表示される標準画面の変形例を示している。この変形例では、行動表示領域35aに走行中の自車輌を表すイメージ画像40が追加されている。イメージ画像40は、自車輌の全体を道路上に情報少し斜め後方から見た形態を模した画像であり、予め準備されてディスプレイ情報記憶部6に保存されている。
【0066】
このようにフロントカメラ16,16による撮像風景39に自車輌のイメージ画像40を重ねることによって、乗員は、比較的小さい表示画面34上で、自車輌が道路上を予定の走行コースに沿って走行している様子(例えば、位置関係や向き等)を視覚的により分かり易く認識することができる。従って、
図8の場合、自車輌の走行コースを表すシンボル画像37’を省略しても差し支えない。
【0067】
図9は、
図8の更に変形例を示している。この変形例では、行動表示領域35aに追加される自車輌のイメージ画像41が、車体の一部即ち運転席側から見たボンネット前端部分のみを表している。これにより、
図8の場合よりも、モニター装置24の行動表示領域35aに写される撮像風景39の範囲を広くすることができる。イメージ画像41も、同様に予め準備されてディスプレイ情報記憶部6に保存されている。この場合も、自車輌の進行方向及び走行コースが視覚的に分かり易いから、シンボル画像37’を省略することができる。
【0068】
図7(a),(b)の実施例では、走行コースのシンボル画像37,37’が、矢じり部分と軸部分とからなる矢印マークで構成されている。前記軸部分は、進行方向を一目で分かり易くするために、軸部分が自車側から前方に向けて先細に、それに合わせて前記矢じり部分も前方に向けて先細に描写される。
図7(a),(b)では、走行コースが直線のため、シンボル画像37,37’が真っ直ぐな矢印マークになっている。走行コースが湾曲している場合、それに合わせて矢印マークを湾曲させることは言うまでもない。
【0069】
図10(a),(b)は、シンボル画像37,37’の変形例をそれぞれ示している。
図10(a)のシンボル画像42は、進行方向に向けて徐々に寸法が小さくなる複数の同形の三角形を連続して配置したものである。
図10(b)のシンボル画像43は、同様に進行方向に向けて徐々に寸法が小さくなる複数の同形の矢じり形を連続して配置したものである。当然ながら、シンボル画像37は、
図7又は
図10(a),(b)のものに限定されるものでなく、他の様々な形態のものが考えられる。
【0070】
走行コースのシンボル画像37,37’は、
図7及び
図10(a),(b)のものを含むいずれの形態であっても、その色は、道路上に標識等として通常使用されている色とは明確に異なることが好ましい。シンボル画像37,37’が通常の予定された走行コースを表していることを考慮すると、乗員に比較的安心感を与えるであろう青系や緑系の色が好ましい。
【0071】
自動車14が、走行予定ルートに従って道路上を自動運転により走行中に、何らかの原因によって、第1及び第2ディスプレイ装置3,4の標準画面表示に表れるシンボル画像37の走行コースから逸れたり外れて走行しようとする場合の画面表示について説明する。そのような場合としては、例えば、追い越し車線から走行車線に、走行車線から追越車線又は対向車線に車線変更したり、Uターンしたり、道路の路肩帯に駐停車したり、駐車スペースに後進で駐車したりする場合が考えられる。当然ながら、本発明はこれらの場合に限定されるものではない。
【0072】
本発明は、自動運転中の自動車が通常の予定された走行コースから逸れたり外れた走行行動をする前に、その取ろうとしている次の走行行動を、運転者及び他の乗員に直感的かつ瞬間的に分かり易い表現方法で予告する。本実施形態において、予定の走行行動と異なる走行行動を取るべきか、どのように行動すべきかは、自動運転システム2の自動運転制御部7が、予め設定されかつ自動走行情報記憶部9に保存されているプログラムに従って判断し、決定する。
【0073】
自動運転制御部7の判断及び決定は、情報入力手段8を介して入手する様々な情報、例えば自車輌の現在位置及び走行状態、周辺の道路状況及び他車又は他の対象物の状況等に基づいて行われる。自動運転制御部7が決定した次の予定外の走行行動は、第1及び/又は第2ディスプレイ装置3,4に表示される予告を見た乗員が取り消したり、手動運転に切り換えない限り、実行される。
【0074】
図11(a)及び(b)は、自車輌が自動運転中に、追越車線から走行車線へ車線変更する場合に、それに先立って第1及び第2ディスプレイ装置3,4にそれぞれ表示される予告のための画面を模式的に示している。第1ディスプレイ装置3には、予定走行コースのシンボル画像37に加えて、車線変更の走行コースを表すシンボル画像44が表示される。第2ティスプレイ装置4にも同様に、予定走行コースのシンボル画像37’に加えて、車線変更の走行コースを表すシンボル画像44’が表示される。シンボル画像44,44’は、シンボル画像37を消してそれに代えて表示させることもできる。
【0075】
第1ディスプレイ装置3において、シンボル画像44は、現実風景36の追越車線38上の位置から、移動先の隣接する走行車線45上の位置まで、自車輌が自動走行すると予測される軌跡に沿って湾曲する矢印マークで構成されている。第2ディスプレイ装置4においても、シンボル画像44’は、撮像風景39の追越車線38’上の位置から、移動先の隣接する走行車線45’上の位置まで、自車輌の自動走行が予測される軌跡に沿って湾曲する矢印マークで構成されている。
【0076】
これらの矢印マークも、シンボル画像37,37’と同様に、自車側から前方に向けて先細の軸部分と、それに合わせて前方に向けて先細の矢じり部分とからなる。シンボル画像44,44’の矢印とシンボル画像37,37’の矢印とは、互いに自車側の端部を同じ位置に重ねて配置し、かつそこから始まるように表示することができる。それによって、乗員は、現在走行中の実際のコースに関して、車線変更の走行コースをより明確に、直感的かつ具体的に認識することができる。
【0077】
更に、シンボル画像44,44’の矢印とシンボル画像37,37’の矢印とは、明確に識別し得る異なる色で描写することが好ましい。例えば、上述したシンボル画像37,37’の青系又は緑系の色に対して、車線変更の行動予告を注意喚起するように、黄系又は橙系の色を用いることができる。更にシンボル画像41は、全体を輝度表示したり、自車側から前方に向けて高輝度部分が移動するように表示することによって、より目立たせることができる。
【0078】
更に第1ディスプレイ装置3には、車線変更する自車輌の仮想車輌が、仮想画像46として動画で表示される。同様に、第2ティスプレイ装置4にも、車線変更する自車輌の仮想車輌が、仮想画像46’として動画で表示される。仮想画像46,46’は、後述するように、車線変更の走行コースを表すシンボル画像44,44’の矢印を軌跡として、その上を自車輌の仮想車輌が走行するように表示される。
【0079】
仮想画像46,46’は、乗員が現実の車輌と誤認したり混同しないように、例えば全体が白色又は淡色の半透明で、少なくとも自車輌の外観が認識される程度に表示することが好ましい。それによって、乗員は、これから行われる自車輌の車線変更を、視覚でより具体的にかつ直感的に予想することができる。
【0080】
自動運転システム2の自動運転制御部7は、上述した追越車線38から走行車線41への車線変更を決定すると、車輌用画像表示システム1のディスプレイ制御部5に前記車線変更の予告表示を指示する。ディスプレイ制御部5は、車線変更の予告表示に必要な画像データをディスプレイ情報記憶部6から入手し、必要な処理をしてシンボル画像44,44’及び仮想画像46,46’を生成し、第1及び第2ティスプレイ装置3,4に送って表示させる。
【0081】
図12(a)〜(d)は、フロントウインドシールド15に表示される自車輌の仮想画像46が車線変更する経過を時間順に示している。仮想画像46は、先ずフロントウインドシールド15の直前を走行しているかの如き外観及び大きさの仮想車輌を表す
図12(a)の仮想画像46
1から開始する。前記仮想車輌は、フロントウインドシールド15の直ぐ前方位置から、
図12(b),(c)の仮想画像46
2及び46
3で示すように、シンボル画像44の走行コースに沿って、実車と同様に車体の向きを変えかつ遠離るように走行車線45に移動する。そして、前記仮想車輌は、
図12(d)に示すように、走行車線45を直進する向きの仮想画像46
4となって、移動を終了する。
【0082】
図13(a)〜(d)は、モニター装置24に表示される自車輌の仮想画像46’が車線変更する経過を時間順に示している。仮想画像46’は、先ず撮像画像39上で、自車輌の直前を走行しているかの如き外観及び大きさの仮想車輌を表す
図13(a)の仮想画像46
1’から開始する。前記仮想車輌は、自車輌の直前位置から、
図13(b),(c)の仮想画像46
2’及び46
3’で示すように、シンボル画像44’の走行コースに沿って、実車と同様に車体の向きを変えかつ遠離るように走行車線45’に移動する。そして、前記仮想車輌は、
図13(d)に示すように、走行車線45’を直進する向きの仮想画像46
4’となって、移動を終了する。
【0083】
前記仮想車輌の仮想画像46
1,46
1’から仮想画像46
4,46
4’までの移動は、自車輌の実際の走行速度よりも高速で表示することが好ましい。それにより、車線変更を予告した後、自動運転システム2の自動運転制御部7が予定している車線変更のタイミングまでの間に、乗員に車線変更の中止や手動運転への切換を判断させ、必要があれば準備させる時間的余裕を持たせることができる。
【0084】
図12(d),
図13(d)の仮想画像46
4,46
4’は、前記仮想車輌の移動終了後直ちに消滅させることができ、又はそれぞれフロントウインドシールド15及びモニター装置24上の同じ位置に表示させた状態で、或る短い時間維持することもできる。また、仮想画像46
1,46
1’から仮想画像46
4,46
4’までの動画を繰り返して表示させることもできる。
【0085】
車線変更の走行コースを表すシンボル画像44,44’は、仮想画像46,46’の表示と連動させることができ、例えば実際に自動運転による車線変更が開始するまでの間、両方とも表示させ続けることができる。また、シンボル画像44,44’と仮想画像46,46’とは、互いに関係なく、それぞれ適当な時間表示させることができる。
【0086】
例えば、シンボル画像44,44’は、自動運転による車線変更の開始から一定の間、又は終了するまで、表示させ続けることができる。この場合、実際の自車輌を、車線変更の開始時点で表示されているシンボル画像44,44’の走行コースを追従するように走行させることができる。
【0087】
また、
図12(d),
図13(d)の仮想画像46
4,46
4’は、自動運転による車線変更が終了するまで、表示させ続けることができる。この場合、仮想画像46
4,46
4’は、シンボル画像44,44’の矢印の先端付近に表示される。従って、実際に車線変更の開始時点で表示されているシンボル画像44,44’を追従するように走行すると、フロントウインドシールド15及びモニター装置24上の各画面には、自車輌が徐々に仮想画像46
4,46
4’に接近していくように表示される。そして、車線変更の終了時には、前記各画面の中に吸収されるように消滅させることが可能である。
【0088】
図14(a)〜(c)は、第2ディスプレイ装置4であるモニター装置24に表示される画面の変形例である。この変形例では、モニター装置24の行動表示領域35aに走行中の自車輌のイメージ画像40が表示される
図8の表示画面に、車線変更の予告表示を行う。
【0089】
自動運転システム2の自動運転制御部7から車線変更の予告表示を指示された車輌用画像表示システム1のディスプレイ制御部5は、ディスプレイ情報記憶部6からの画像データを処理し、車線変更の走行コースを表すシンボル画像44”を生成し、
図8の標準画面に重ねて表示する。シンボル画像44”は、
図12(b)の実施例と同様に、少なくとも予告表示の間、更に自動運転による車線変更の開始から一定の間又は終了するまで、継続して表示させることができる。
【0090】
シンボル画像44”は、撮像風景39の追越車線38’上の位置から、移動先の隣接する走行車線45’上の位置まで至る矢印マークで構成されている。シンボル画像44”の矢印は、自車輌のイメージ画像40の先端から開始し、自車輌の自動走行が予測される軌跡に沿って湾曲している。シンボル画像44,44’と同様に、シンボル画像44”は、シンボル画像37,37’とは異なる色及び/又は輝度表示で、明確に識別し得るように描写することが好ましい。
【0091】
更にモニター装置24の行動表示領域35aには、車線変更する自車輌の仮想車輌が仮想画像46”として動画で表示される。仮想画像46”は、車線変更の走行コースを表すシンボル画像44”の矢印を軌跡として、その上を自車輌の仮想車輌が走行するように表示される。
図14(a)〜(c)は、
図13(a)〜(d)と同様に、自車輌の仮想画像46”がモニター装置24の表示画面上で車線変更する経過を時間順に示している。
【0092】
仮想画像46”は、先ず撮像画像39上で、自車輌のイメージ画像40と略同じ大きさで該イメージ画像から走行車線45’に向けて飛び出す仮想車輌を表す
図14(a)の仮想画像46
1”から開始する。前記仮想車輌は、更にシンボル画像44”の走行コースに沿って、
図14(b)の仮想画像46
2”で示すように、実車と同様に車体の向きを変えかつ遠離るように走行車線45’に移動する。そして、前記仮想車輌は、
図14(c)に示すように、走行車線45’を直進する向きの仮想画像46
3”となって、移動を終了する。仮想画像46”に関する他の説明は、
図13(a)〜(d)の場合と同様であるので、省略する。
【0093】
図11(a)及び(b)の車線変更が必要になる原因の1つとして、後方から他車が高速で接近してくる場合が考えられる。自動運転中の乗員は、手動運転時に比べて、後続車輌への関心及び/又は注意の度合いが低いと考えられる。そこで、車線変更の予告表示と同時に、第1及び/又は第2ディスプレイ装置3,4に、後続車輌の急接近を注意喚起する表示を行うことが好ましい。
【0094】
図15(a)〜(c)は、このような後続車輌の急接近を第1ディスプレイ装置3に示すリアビューの表示画像を例示している。
図15(a)は、フロントウインドシールド15の右副表示領域32bに投影された後続車輌48の画像を示している。この画像は、右リアカメラ18bが後続車輌48を正面から捕らえたリアルタイムの撮像画像である。
【0095】
後続車輌48には、その輪郭を囲むように概ね四角い太枠線の注意喚起マーク49が追加されている。注意喚起マーク49には、四角い太枠線以外の様々な形や表示を用いることができる。例えば、
図15(b)に示す変形例の注意喚起マーク49’は、丸い太枠線で構成されている。
図15(c)の注意喚起マーク49”は、路面上で後続車輌48を囲む円のように、一部が欠けた楕円の太枠線で構成されている。
【0096】
注意喚起マーク49、49’、49”は、この後続車輌48が後方から自車輌に急接近中の車輌であることを識別し、乗員の注意を喚起するための表示である。そのため、前記注意喚起マークは、例えば赤又は橙等の目立つ色で表示することが好ましい。また、自車輌と後続車輌48との距離によって、色を変更することができる。例えば、自車輌との離間距離が縮まるに連れて、黄から橙、赤へと変化させることもできる。更に、前記注意喚起マークを点滅させることによって、より乗員の注意を喚起することができる。
【0097】
第1ディスプレイ装置3における後続車輌48の表示は、フロントウインドシールド15の右副表示領域32bに代えて、中央副表示領域32cに行うこともできる。自車輌が中央リアカメラを備えていない場合、後続車輌48は撮像画像ではなく、イメージ画像として中央副表示領域32cに表示される。また、別の実施例では、第3ディスプレイ装置としてのバックミラー25に表示させることもできる。
【0098】
次に、自動運転による走行中に予定走行コースの前方に障害物がある場合に、これを回避するための車線変更を予告する画面表示について説明する。自動運転システム2の自動運転制御部7は、フロントカメラ16の撮像画像から、及び/又は前記車車間通信や路車間通信等の外部との無線通信から情報入力手段8を介して入力する情報に基づいて、自車輌の予定走行コース上に存在する障害物を事前に検知することができる。
【0099】
かかる障害物を回避するために、走行車線から追越車線又は対向車線への車線変更を決定すると、車輌用画像表示システム1のディスプレイ制御部5に前記車線変更の予告表示を指示する。ディスプレイ制御部5は、車線変更の予告表示に必要な画像データをディスプレイ情報記憶部6から入手し、必要な処理をして表示画像を生成し、第1及び第2ティスプレイ装置3,4に表示させる。
【0100】
図16(a)〜(c)は、走行車線51から対向車線52に車線変更する場合に、第1ディスプレイ装置3即ちフロントウインドシールド15上にされる予告表示の一例を時間経過順で模式的に例示している。
図17(a)〜(c)は、その場合に第2ディスプレイ装置4即ちモニター装置24上にされる予告表示を、同じ時間経過順で模式的に示している。
【0101】
フロントウインドシールド15には、
図16(a)に示すように、予定走行コースを表すシンボル画像37の矢印に加えて、対向車線への車線変更の走行コースを表すシンボル画像53が表示される。シンボル画像53は、
図11(a)のシンボル画像44と同様に矢印マークで構成されるが、これに限定されるものではない。シンボル画像53は、上記実施形態と同様に、シンボル画像37とは異なる、それよりも目立つ色で表示することが好ましい。シンボル画像53は、シンボル画像37を消してそれに代えて表示させることもできる。
【0102】
更にフロントウインドシールド15には、車線変更する自車輌の仮想車輌が、仮想画像54として動画で表示される。仮想画像54は、車線変更の走行コースであるシンボル画像53の矢印を軌跡として、その上を自車輌の仮想車輌が走行するように表示される。仮想画像54も、上記実施形態と同様に、乗員が現実の車輌と誤認したり混同しないように、例えば全体が白色又は淡色の半透明で、少なくとも自車輌の外観が認識される程度に表示することが好ましい。
【0103】
また、フロントウインドシールド15には、予定走行コース上の障害物を乗員に認識させるための注意喚起マークを追加することができる。
図16(a)では、道路上に駐停車する大型車輌55の後部位置に、×印の注意喚起マーク56が表示されている。注意喚起マーク56は、その目的を考慮して、好ましくは例えば赤又は橙等の目立つ色で、更に好ましくは点滅させて表示することができる。
【0104】
自動運転システム2の自動運転制御部7は、対向車線への車線変更を決定して、ディスプレイ制御部5に
図16(a)の予告表示をさせた後又はさせる前に、対向車線52上に対向車輌57の接近を検知することができる。自動運転制御部7は、車線変更する前に走行車線51上で一旦停止し、対向車輌57の通過を待つ必要があると判断すると、一旦停止しようとする位置と、そのための必要な予告表示をするように、ディスプレイ制御部5に指示する。
【0105】
ディスプレイ制御部5は、フロントウインドシールド15を通して見える現実風景の道路上で停止しようとする位置に合わせて、例えば
図16(b)に示すような停止線マーク58を表示させる。車線変更の走行コースを表すシンボル画像53の矢印は、その先端が停止線マーク58に一致するように修正される。停止線マーク58は、
図16(b)に限定されず、それ以外の様々な形態のものを採用することができる。
【0106】
この場合、車線変更する自車輌の仮想画像54は、
図16(a)と同様に、フロントウインドシールド15の直ぐ前方位置から前方へ飛び出すように、シンボル画像53の走行コース上を走行し始めるが、例えば
図16(c)に示すように、停止線マーク58の位置で停止する。このとき、仮想画像54の仮想車輌は、後部のブレーキ灯59を赤く点灯又は点滅するように表示させることにより、乗員に一旦停止を認識させることができる。
【0107】
図17(a)は、
図16(a)のフロントウインドシールド15に対応してモニター装置24に表示される予告画面である。同図に示すように、モニター装置24の行動表示領域35aには、前記フロントカメラの撮像画像39を背景として、予定走行コースのシンボル画像37’に加えて、車線変更の走行コースを表す矢印マークからなるシンボル画像53’が表示される。シンボル画像53’は、シンボル画像37を消してそれに代えて表示させることもできる。
【0108】
モニター装置24にも、車線変更する自車輌の仮想車輌が仮想画像54’として動画で表示される。仮想画像54’は、車線変更の走行コースであるシンボル画像53の矢印を軌跡として、その上を走行するように表示される。仮想画像54’も、乗員が現実の車輌と誤認したり混同しないように、例えば全体が白色又は淡色の半透明で、少なくとも自車輌の外観が認識される程度に表示される。
【0109】
更にモニター装置24にも、
図17(a)に示すように、道路上に駐停車中の大型車輌55’の後部位置に×印の注意喚起マーク56’が表示され、これが予定走行コース上の障害物であることを乗員に認識させる。注意喚起マーク56は、同様に例えば赤又は橙等の目立つ色で、更に点滅させて表示することが好ましい。
【0110】
対向車線52’上を接近してくる対向車輌57’の通過を待つ必要がある場合、モニター装置24の撮像画像39上で、自車輌を停止させようとする位置に合わせて、
図17(b)に示すような停止線マーク58’を表示させる。シンボル画像53’の矢印は、その先端が停止線マーク58’に一致するように修正される。停止線マーク58には、
図17(b)以外の様々な形態のものを採用することができる。
【0111】
この場合、車線変更する自車輌の仮想画像54は、
図16(a)と同様に、モニター装置24の画面直ぐ前方の位置から前方へ飛び出すように、シンボル画像53’の走行コース上を走行し始めるが、
図17(c)に示すように、停止線マーク58’の位置で停止する。このとき、仮想画像54’の仮想車輌が後部のブレーキ灯59’を赤く点灯又は点滅させるように表示することにより、乗員に一旦停止を認識させることができる。
【0112】
自動運転システム2の自動運転制御部7は、湾曲した道路上を自動運転中に、予定走行コース上の障害物を建物等の陰で視認できない場合でも、かかる障害物の存在を上述した車車間通信や路車間通信等の外部との無線通信によって、事前に検知することができる。
図18(a)図及び(b)は、そのような障害物を回避するために走行車線37、37’から追越車線60,60’に車線変更する場合に、それに先立って第1及び第2ディスプレイ装置3,4にそれぞれ表示される予告画面を模式的に示している。
【0113】
第1ディスプレイ装置3には、フロントウインドシールド15上に予定走行コースのシンボル画像37に加えて、車線変更の走行コースを表すシンボル画像61が表示される。第2ティスプレイ装置4も同様に、モニター装置24の行動表示領域35aに予定走行コースのシンボル画像37’に加えて、車線変更の走行コースを表すシンボル画像61’が表示される。シンボル画像61,61’は、図示する矢印マークに限定されるものではなく、シンボル画像37を消してそれに代えて表示させることができる。
【0114】
更に第1ディスプレイ装置3には、車線変更する自車輌の仮想車輌が、仮想画像54として動画で表示される。同様に、第2ティスプレイ装置4にも、車線変更する自車輌の仮想車輌が、仮想画像54’として動画で表示される。仮想画像54,54’は、
図16(a)〜(c)及び
図17(a)〜(c)と同様に表示されるので、更なる説明は省略する。
【0115】
更に第1及び第2ディスプレイ装置3,4には、予定走行コース上の障害物を乗員に認識させるために、×印の注意喚起マーク62,62’が表示される。フロントウインドシールド15には、建物63の陰に障害物の大型車輌64が駐停車していることを示すために、建物63付近の走行車線51上の位置に注意喚起マーク62が配置される。モニター装置24にも、同様に建物63’付近の走行車線51’上の位置に合わせて注意喚起マーク62’が表示される。注意喚起マーク62,62’は、例えば赤、橙等の目立つ色で、更に点滅させて表示することが好ましい。
【0116】
図16乃至
図18の実施形態は、予定走行コース上の障害物が駐停車中の車輌の場合に限定されない。例えば、予定走行コース上で工事が行われていたり、事故があったり、又は予定走行コースの前方を少なくとも自車輌より低速で走行している車輌を自動運転で追い抜く場合にも、同様に適用することができる。
【0117】
図19(a)〜(c)及び
図20(a)〜(c)は、走行車線66を自動運転で走行中の自車輌が、予定走行コース37を外れて対向車線67をUターンする場合に、それに先立って第1及び第2ディスプレイ装置3,4にそれぞれ表示される予告画面を模式的に示している。先ず、第1ディスプレイ装置3には、予定走行コースのシンボル画像37に加えて、Uターンの走行コースを表すシンボル画像68が表示される。第2ティスプレイ装置4にも同様に、予定走行コースのシンボル画像37’に加えて、Uターンの走行コースを表すシンボル画像68’が表示される。
【0118】
第1ディスプレイ装置3において、シンボル画像68は、現実風景36の走行車線66上の位置から隣接する対向車線67上の位置まで、自車輌がUターン走行すると予測される軌跡に沿って湾曲する矢印マークで構成されている。第2ディスプレイ装置4においても、シンボル画像68’は、撮像風景39の走行車線66’上の位置から隣接する対向車線67’上の位置まで、自車輌のUターン走行が予測される軌跡に沿って湾曲する矢印マークで構成されている。シンボル画像68,68’は、シンボル画像37を消してそれに代えて表示させることもできる。
【0119】
更に第1ディスプレイ装置3には、Uターン走行する自車輌の仮想車輌が、仮想画像69として現実風景36に重ねて動画で表示される。仮想画像69は、シンボル画像68の矢印を軌跡として、その上を自車輌の仮想車輌がUターン走行するように表示される。具体的には、
図19(a)に示すように、フロントウインドシールド15から前方へ飛び出すように表れ、
図19(b)に示す転回位置まで高速で移動し、
図19(c)に示すように、対向車線67を自車輌側に向けて走行する。
【0120】
同様に第2ティスプレイ装置4にも、Uターン走行する自車輌の仮想車輌が、仮想画像69’として撮像風景39に重ねて動画で表示される。仮想画像69’は、シンボル画像68’の矢印を軌跡として、その上を自車輌の仮想車輌がUターン走行するように表示される。具体的には、
図20(a)に示すように、フロントウインドシールド15の直ぐ前方位置から前方へ飛び出すように表れ、
図20(b)に示す転回位置まで高速で移動し、
図20(c)に示すように、対向車線67’を自車側に向けて走行する。
【0121】
自動運転システム2の自動運転制御部7は、例えば緊急事態の場合に、走行中の道路の路側帯に駐停車スペースを見つけて、自車輌を駐停車させることができる。自動運転制御部7は、路側帯への駐停車を決定すると、車輌用画像表示システム1のディスプレイ制御部5に前記路側帯への駐停車の予告表示を指示する。前記路側帯の駐停車の判断は、例えばフロントカメラ16及び自車輌に搭載されている各種センサーから取得される自車輌周辺の道路状況、自動走行情報記憶部9に保存されている道路交通情報、及び/又は路車間通信等の外部との無線通信による道路情報に基づいて、安全に駐停車可能なスペースがあることを確認して行われる。
【0122】
図21(a)、(b)及び
図22(a)、(b)は、自動運転で走行中の自車輌が、予定走行コース37を外れて道路70,70’の路側帯71,71’に駐停車する場合に、それに先立って第1及び第2ディスプレイ装置3,4にそれぞれ表示される予告画面を模式的に示している。第1ディスプレイ装置3には、
図21(a)に示すように、予定走行コースのシンボル画像37に加えて、駐停車予定スペース、駐停車するための走行コース、駐停車の停止線マークをそれぞれ表すシンボル画像72,73,74が、現実風景36の路側帯71の位置に合わせて表示される。駐停車予定スペースのシンボル画像72は、外枠線で表すことができる。
【0123】
第2ティスプレイ装置4にも同様に、
図22(a)に示すように、予定走行コースのシンボル画像37’に加えて、駐停車予定スペース、駐停車するための走行コース、駐停車の停止線マークをそれぞれ表すシンボル画像72’,73’,74’が、撮像風景39の路側帯71’の位置に合わせて表示される。駐停車予定スペースのシンボル画像72は、外枠線で表すこともできるが、比較的小さいモニター装置24の画面上で位置を分かり易くするため、駐停車予定スペース全体を点灯又は点滅させることもできる。
【0124】
更に第1ディスプレイ装置3には、路側帯71に駐停車する自車輌の仮想車輌が、仮想画像75として現実風景36に重ねて動画で表示される。仮想画像75は、シンボル画像73の矢印を軌跡として、その上を仮想車輌が走行するように表示される。具体的には、
図21(a)に示すように、仮想画像75がフロントウインドシールド15の直ぐ前方位置から前方へ飛び出すように表れ、
図21(b)にシンボル画像72で示す駐停車予定スペース上に移動して停止する。
【0125】
同様に第2ティスプレイ装置4にも、路側帯71’に駐停車する自車輌の仮想車輌が、仮想画像75’として撮像風景39に重ねて動画で表示される。仮想画像75’は、シンボル画像73’の矢印を軌跡として、その上を仮想車輌が走行するように表示される。具体的には、
図22(a)に示すように、仮想画像75’が、モニター装置24の画面直ぐ前方の位置から前方へ飛び出すように表れ、
図22(b)にシンボル画像72’で示す駐停車予定スペース上に移動して停止する。
【0126】
このように仮想画像75、75’の仮想車輌がシンボル画像72、72’の駐停車予定スペース上に停止することによって、路側帯71に自車輌が駐停車するのに必要な十分なスペースがあるかどうかを、乗員は事前に確認することができる。更に、乗員は、駐停車予定スペースまでの走行コース上に、障害物が無いかどうかを事前に確認することもできる。
【0127】
図23(a)、(b)及び
図24(a)、(b)は、自動運転で走行中の自車輌が、予定走行コース37を外れて道路70,70’の路側帯71,71’に縦列駐車する場合に、それに先立って第1及び第2ディスプレイ装置3,4にそれぞれ表示される予告画面を模式的に示している。第1ディスプレイ装置3には、
図23(a)に示すように、予定走行コースの前記シンボル画像に代えて、縦列駐車予定スペース、縦列駐車するまでの走行コース、縦列駐車する際の第1及び第2停止線マークをそれぞれ表すシンボル画像77,78,79,80が、現実風景36の路側帯71の位置に合わせて表示される。
【0128】
シンボル画像79の第1停止線マークは、自車輌が縦列駐車の切り返しのために停車する際の予定先端位置を、シンボル画像80の第2停止線マークは、自車輌が後進して縦列駐車予定スペース上に停車する際の予定後端位置を、それぞれ表している。シンボル画像78の走行コースの矢印マークは、フロントウインドシールド15の直ぐ前方位置からシンボル画像79まで略真っ直ぐに延長する第1部分と、そこから逆向きに進んで路側帯71側に車線変更し、先端がシンボル画像80に到達するまで延長する第2部分とから構成される。縦列駐車予定スペースのシンボル画像77は、同様に外枠線だけで表すことができる。
【0129】
第2ティスプレイ装置4にも同様に、
図24(a)に示すように、予定走行コースの前記シンボル画像に代えて、縦列駐車予定スペース、縦列駐車するまでの走行コース、縦列駐車の切り返しのための第1停止線マーク、縦列駐車予定位置の第2停止線マークをそれぞれ表すシンボル画像77’,78’,79’,80’が、撮像風景39の路側帯71’の位置に合わせて表示される。
【0130】
シンボル画像78’の走行コースの矢印マークは、モニター装置24の画面直ぐ前方の位置からシンボル画像79’まで略真っ直ぐに延長する第1部分と、そこから逆向きに進んで路側帯71’側に車線変更し、先端がシンボル画像80’に到達するまで延長する第2部分とから構成される。縦列駐車予定スペースのシンボル画像77’は、外枠線だけで表すこともできるが、比較的小さいモニター装置24の画面上で位置を分かり易くするため、駐停車予定スペース全体を点灯又は点滅させることもできる。
【0131】
更に第1ディスプレイ装置3には、路側帯71に縦列駐車する自車輌の仮想車輌が、仮想画像81として現実風景36に重ねて動画で表示される。仮想画像81は、シンボル画像78の矢印を軌跡として、その上を仮想車輌が走行するように表示される。
【0132】
具体的には、
図23(a)に示すように、仮想画像81がフロントウインドシールド15の直ぐ前方位置から前方へ飛び出すように表れ、シンボル画像78の前記第1部分に沿って第1停止線マークのシンボル画像79の位置まで直進する。
図23(b)に示すように、シンボル画像79の位置で一旦停止した仮想画像81
1は、シンボル画像78の前記第2部分に沿って後進して路側帯71側に車線変更し、シンボル画像77で示す縦列駐車予定スペース上に移動して、第2停止線マークのシンボル画像80の位置で停止する。
【0133】
同様に第2ティスプレイ装置4にも、路側帯71’に縦列駐車する自車輌の仮想車輌が、仮想画像81’として撮像風景39に重ねて動画で表示される。仮想画像81’は、シンボル画像78’の矢印を軌跡として、その上を仮想車輌が走行するように表わされる。
【0134】
具体的には、
図24(a)に示すように、仮想画像81’が、モニター装置24の画面直ぐ前方の位置から前方へ飛び出すように表れ、シンボル画像78’の前記第1部分に沿って第1停止線マークのシンボル画像79’の位置まで直進する。
図24(b)に示すように、シンボル画像79’の位置で一旦停止した仮想画像81
1’は、シンボル画像78’の前記第2部分に沿って後進して路側帯71’側に車線変更し、シンボル画像77’の縦列駐車予定スペース上に移動して、第2停止線マークのシンボル画像80’の位置で停止する。
【0135】
このようにシンボル画像77、77’の縦列駐車予定スペース上に停止した仮想画像81
2、81
2’の仮想車輌を見ることによって、乗員は、路側帯71に自車輌が縦列駐車するのに十分なスペースがあるかどうかを、事前に確認することができる。更に、乗員は、シンボル画像79,79’での切り返しから縦列駐車予定スペースまでの走行コース上に障害物の有無を事前に確認することもできる。
【0136】
図25(a)〜(c)及び
図26(a)〜(c)は、自動運転で走行中の自車輌が、予定走行コース37を外れて道路70,70’に面した駐車スペース82,82’に後進で駐車する場合に、それに先立って第1及び第2ディスプレイ装置3,4にそれぞれ表示される予告画面を時間経過順で模式的に示している。第1ディスプレイ装置3には、
図25(a)に示すように、予定走行コースの前記シンボル画像に代えて、後進駐車までの走行コース、後進駐車の切り返しのための停止線マークをそれぞれ表すシンボル画像83,84が、現実風景36の道路70及び駐車スペース82に合わせて表示される。
【0137】
シンボル画像83の走行コースの矢印マークは、フロントウインドシールド15の直ぐ前方位置からシンボル画像84まで略真っ直ぐに延長する第1部分と、そこから逆向きに進んで道路70の側方に向きを90°変更し、先端が駐車スペース82内に到達するまで延長する第2部分とから構成される。駐車スペース82は、その位置を乗員に分かり易くするために、例えば外枠線を現実風景36に追加して重ねることもできる。
【0138】
第2ティスプレイ装置4にも同様に、
図26(a)に示すように、予定走行コースの前記シンボル画像に代えて、後進駐車するまでの走行コース、後進駐車の切り返しのための停止線マークをそれぞれ表すシンボル画像83’,84’が、撮像風景39の道路70’及び駐車スペース82’の位置に合わせて表示される。
【0139】
シンボル画像83’の走行コースの矢印マークは、モニター装置24の画面直ぐ前方の位置からシンボル画像84’まで略真っ直ぐに延長する第1部分と、そこから逆向きに進んで道路70’の側方へ向きを90°変更し、先端が駐車スペース82’内に到達するまで延長する第2部分とから構成される。駐車スペース82’は、モニター装置24の表示画面が比較的小さいので、その位置を乗員に分かり易くするために、例えば外枠線を追加することが好ましく、更にその位置を点灯又は点滅表示させることもできる。
【0140】
更に第1ディスプレイ装置3には、駐車スペース82に後進駐車する自車輌の仮想車輌が、仮想画像85として現実風景36に重ねて動画で表示される。仮想画像85は、シンボル画像83の矢印を軌跡として、その上を仮想車輌が走行するように表示される。
【0141】
具体的には、
図25(a)に示すように、仮想画像85がフロントウインドシールド15の直ぐ前方位置から前方へ飛び出すように表れ、シンボル画像83の前記第1部分に沿ってシンボル画像84の停止線マークの位置まで直進し、
図25(b)に示すように、シンボル画像84の位置で一旦停止する。次に
図25(c)に示すように、仮想画像85
1は、シンボル画像83の前記第2部分に沿って後進しかつ道路70の側方へ向きを90°変更し、駐車スペース82内に移動して停止する。
【0142】
同様に第2ティスプレイ装置4にも、駐車スペース82’に後進駐車する自車輌の仮想車輌が、仮想画像85’として撮像風景39に重ねて動画で表示される。仮想画像85’は、シンボル画像83’の矢印を軌跡として、その上を仮想車輌が走行するように表わされる。
【0143】
具体的には、
図26(a)に示すように、仮想画像85’が、モニター装置24の画面直ぐ前方の位置から前方へ飛び出すように表れ、シンボル画像83’の前記第1部分に沿ってシンボル画像84’の停止線マークの位置まで直進し、
図26(b)に示すように、シンボル画像84’の位置で一旦停止する。次に
図26(c)に示すように、仮想画像85
1’は、シンボル画像83’の前記第2部分に沿って後進しかつ道路70’の側方へ向きを90°変更し、駐車スペース82’内に移動して停止する。
【0144】
このように仮想画像85、85’の仮想車輌が、第1及び第2ディスプレイ装置3,4上で仮想的に駐車することによって、駐車スペース82,82’が自車輌を駐車させるのに十分なスペースを有するかどうかを、乗員は事前に確認することができる。更に、乗員は、シンボル画像84,84’での切り返しから駐車スペース82,82’までの走行コース上に障害物の有無を事前に確認することもできる。
【0145】
第2ディスプレイ装置4であるモニター装置24は、撮像画像39を背景としているので、上述した予告表示の走行コースや停止線マーク等を表すシンボル画像、自車輌の仮想画像、後続車両のリアビューの表示だけでなく、現実風景が背景では困難な加工や画像処理、様々な画像表示を比較的容易に追加することができる。例えば、車線変更や駐停車の際に移動先の路面を、その周辺とは異なる色に彩色したり点灯又は点滅させて目立たせるようにしたり、建物等の陰で見えない障害物の外形をイメージ画像で追加表示したり、駐停車スペースに箱形等の立体的な枠表示を重ねたりすることができる。
【0146】
別の実施形態では、自動運転中の自車輌が取ろうとしている次の予定外の走行行動を予告するために、上述した視覚的なイメージ画像を第1及び第2ディスプレイ装置3,4に表示することに加えて、そのような予告表示がされたことを自車輌の乗員に知らせる予告音を発生させることができる。前記予告音は、例えば「ピッ」、「ピッピッ」等の信号音であっても、「車線変更します」等の音声によるものであっても良い。
【0147】
前記予告音は、第1及び第2ディスプレイ装置3,4における予告表示と同時に行うことが好ましい。前記予告音の発生は、例えば
図2に示すように、自動車14内に運転席を囲むように配置された複数のスピーカー88を用いて行うことができ、自動運転システム2の自動運転制御部7によって制御される。スピーカー88は、車内に立体的な音場を形成するサラウンドステレオ音響システムの一部として構成することができる。
【0148】
また、上記実施形態では、自動化レベルが「レベル3」である、自動車の加速、操舵、制動の全部を行う自動運転システム2に適用される場合の車輌用画像表示システム1について説明した。しかしながら、本発明の車輌用画像表示システムは、加速、操舵、制動のいずれかを自動的に行うレベル1のシステムや、加速、操舵、制動のいずれか複数の操作を自動的に行うレベル2のシステム、システムからの運転モード切換要請に乗員が適切に応じない場合にも自動運転を継続するレベル4のシステムについても、同様に適用することができる。
【0149】
例えば、自動運転システム2は、レベル1の場合に、上述した車線変更、Uターン、駐停車等の予定外の走行行動の可能性を判断し、車輌用画像表示システム1により予告表示して、運転者の選択を促すことができる。自動運転システム2は、加速のみを行う場合、運転者が車線変更等を選択すると、運転者の操舵及び/又は制動操作に合わせて加速操作を行う。また、レベル1の自動運転システム2は、操舵のみを行う場合、運転者の加速及び/又は制動操作に合わせて操舵し、制動のみを行う場合は、運転者の加速及び/又は操舵操作に合わせて制動操作し、運転者が選択した予定外の走行行動を支援する。
【0150】
また、自動運転システム2がレベル2であって、加速及び操舵を行う場合、運転者が車線変更等の予定外の走行行動を選択すると、運転者が必要に応じて制動操作する以外は、加速及び操舵を操作する。また、レベル2の自動運転システム2は、加速及び制動を行う場合、運転者が必要に応じて操舵する以外は、加速及び制動操作を行い、操舵及び制動を行う場合は、運転者が必要に応じて加速する以外は、操舵及び制動操作して、運転者が選択した予定外の走行行動を実現する。
【0151】
また、レベル3の上記実施形態においても、前記予定外の走行行動の予告表示を受けた運転者又は他の乗員が手動で、例えば車線変更に対応した方向指示器の操作、又は他の操作をすることによって、自動運転システム2に前記予定外の走行行動を開始させることができる。更に、自動運転で走行中に、運転者が車線変更等の予定外の走行行動をしたいと考えて方向指示器等を操作すると、自動運転システム2が、そのような予定外の走行行動の可否や危険性等を判断し、車輌用画像表示システム1に予告表示させることもできる。尚、自動運転システム2がレベル4の場合、上記実施形態のレベル3の場合と実質的に同様に動作するので、これ以上の説明は省略する。
【0152】
以上、本発明の好適な実施形態について詳細に説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものでなく、その技術的範囲内において、様々な変形又は変更を加えて実施することができる。例えば、ディスプレイ制御部5を自動運転 制御部7内に設けることができる。更に、ディスプレイ情報記憶部6と自動走行記憶部9とを1つの記憶装置に統合することも可能である。