(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記規制部は、前記各係止片の前記被取付対象側の端部に設けられて、当該被取付対象の前記係合孔縁部を前記被取付対象の取付側及び前記取付側とは反対側の裏側から保持する縁把持部からなり、当該係合孔の対向する縁部を各係止片の当該縁把持部によって係合保持する請求項1に記載の照明器具取付部材。
少なくとも前記第1係止片又は前記第2係止片のどちらか一方に、前記照明器具側配線及び/又は前記被取付対象側配線を露出する切欠を備えた請求項6に記載の照明装置。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上述した特許文献1では、U字状に形成された落下防止器具の両先端を近接させる方向に撓ませた状態で取付け部材の挿入孔に挿入し、はなすことにより当該落下防止器具の弾性によって両係止部の鏃状の部分を挿入孔縁部に係止させ、当該係止部が取付け部材から抜け出ることを防止している。ゆえに、当該落下防止器具は、直管形LED照明の取付側との距離を固定して安定した保持を実現するものではないため、直管形LED照明の取り付け部材として用いることができない。
【0007】
また、上述した特許文献2では、第1の係止片の端部を照明対象室後方の壁、すなわち、背面板に形成された第1の係止孔に挿入し、第2係止片の背面板と対向する面を当該背面板の前面に当接させながら下方に移動させて、第1係止片と第2係止片との間に背面板を挟み込んで保持しなければならず、取付作業が煩雑となる問題があった。特に、第1係止片及び第2係止片は、断面略L字状に形成されているため、その作業には各係止片に対して無理な力が加わりやすく、着脱時にこれら各係止片が割れるおそれがあった。
【0008】
さらに、当該特許文献2では、安定した固定を行うために、第2係止片の背面に取付け部材側に突出した係合突起を備え、背面部には、当該係合突起を挿入保持する係合孔を設ける必要があった。この場合、背面板には、係合保持を行う箇所毎に、2箇所の係合孔を形成しなければならず、生産時における作業が煩雑となり、生産コストの高騰を招く問題があった。
【0009】
以上のことから、市場からは、複雑な作業を行うことなく、安定して照明器具を取り付けることを可能とする照明器具取付部材の開発が要望されてきた。
【課題を解決するための手段】
【0010】
そこで、本件発明者等は、鋭意研究の結果、照明器具を保持した状態で、第1及び第2係止片同士を近接する方向に撓ませるのみで、被取付対象に容易に安定して取り付けることができる照明器具取付部材と、当該照明器具取付部材を備えた照明装置、及び、当該照明装置を備えた自動販売機を提供することに至った。
【0011】
すなわち、本発明に係る照明器具取付部材は、照明器具を被取付対象に取り付けるために用いる照明器具取付部材であって、当該照明器具を保持する照明保持部と、当該照明保持部から当該被取付対象が備える係合孔に向けて延びる第1及び第2係止片とを備え、当該第1及び第2係止片は、可撓性材料にて構成されると共に、当該被取付対象の当該係合孔内に係合した状態で取付方向と直交する方向の移動を規制する規制部を備え
、当該第1及び第2係止片の規制部の少なくとも一方に取付方向と直交する方向に突出した規制片を備えることを特徴とする。
【0012】
また、本発明に係る照明器具取付部材において、前記規制部は、前記各係止片の前記被取付対象側の端部に設けられて、当該被取付対象の前記係合孔縁部を前記被取付対象の取付側及び前記取付側とは反対側の裏側から保持する縁把持部からなり、当該係合孔の対向する縁部を各係止片の当該縁把持部によって係合保持することが好ましい。
【0013】
さらに、本発明に係る照明器具取付部材は、縁把持部が、略V字形状であることが好ましい。
【0014】
また、本発明に係る照明器具取付部材は、前記第1及び第2係止片が、前記照明保持部側が近接し、被取付対象側に向かうに従って離間して設けることが好ましい。
【0015】
本発明に係る照明装置は、上述した照明器具取付部材により取付可能とすることを特徴とする。
【0016】
本発明に係る照明装置は、上述した照明器具取付部材と、透光性ケース内にLED素子を実装した長尺基板を配設した照明器具とを備えたものであって、前記照明器具取付部材の前記第1及び第2係止片の間に、当該照明器具から引き出された照明器具側配線及び/又は前記被取付対象側から引き出された被取付対象側配線を収容保持する配線保持部を備えたことを特徴とする。
【0017】
また、本発明に係る照明装置は、少なくとも前記第1係止片又は前記第2係止片のどちらか一方に、前記照明器具側配線及び/又は前記被取付対象側配線を露出する切欠を備えたものであることが好ましい。
【0018】
本発明に係る自動販売機は、本体の前面に商品のサンプルを陳列する商品サンプル室を備えたものであって、上述した照明装置により当該商品サンプル室内の商品サンプルを照明することを特徴とする。
【0019】
また、本発明に係る自動販売機は、前記係
合孔が、前記商品サンプル室の壁面に設けられ、当該係
合孔が、前記被取付対象側配線を当該商品サンプル室側に引き出す配線用孔を兼ねることが好ましい。
【発明の効果】
【0020】
本発明に係る照明器具取付部材によれば、照明保持部に照明器具を保持した状態で、第1及び第2係止片を近接する方向に撓ませて、当該第1及び第2係止片の規制部を被取付対象の係合孔の縁部に係合させることで、第1及び第2係止片の弾性力によって、当該被取付対象の当該係合孔内に係合した状態で取付方向と直交する方向の移動を規制することができ、容易に安定した取付を実現することができる。特に本発明によれば、第1及び第2係止片を近接する方向に撓ませるのみで被取付対象が備える係合孔に係合させることができるため、各係止片に無理な力が加わりにくく、割れ等の損傷が生じ難い。さらに、本発明の第1及び第2係止片は、同一の係合孔に係合するものであるため、係合保持を行う箇所毎に複数の係合孔を形成する必要がなくなり、被取付対象側に形成する係合孔の数を削減することが可能となる。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、本発明に係る照明器具取付部材を適用した実施の形態としての照明装置Lについて図面を参照して説明する。本発明に係る照明器具取付部材は、照明器具を被取付対象に取り付けるため用いるものである。本発明に係る照明器具取付部材において、照明器具は、特に限定されるものではないが、透光性ケース内にLED素子を実装した長尺基板を配設したLED照明器具や、従前から用いられている蛍光灯などの照明手段を採用することができる。一方、本発明に係る照明装置は、当該照明器具取付部材と、当該LED照明器具とを備えたものである。よって、以下の実施の形態では、LED照明器具を照明器具として用いた場合を例に挙げて説明する。
【0023】
<照明器具>
まずはじめに、
図1〜
図4を参照して、本実施の形態における照明器具2について述べる。
図1は本実施の形態としての照明装置Lの斜視図、
図2は長尺基板10の平面図、
図3は
図1の照明装置Lの側面図、
図4は連結部取付部材30の取付箇部分の照明装置Lの下面図を示している。
【0024】
本実施の形態における照明器具2は、長尺基板10上に所定数のLED素子11を配列した複数の照明モジュールを、単一の透光性ケース15の内部に収容し、被照明対象物の設置寸法に応じて、単一、又は、これらを直列に連結して一つの照明器具2を構成する。本実施の形態における照明装置Lは、本発明の照明器具取付部材を適用した端部取付部材20及び連結部取付部材30を用いて照明器具2を着脱自在に被取付対象3側に係合保持される。
【0025】
本発明の照明器具2を構成する長尺基板10は、
図2に示すように、複数、例えば4個〜6個のLED素子11を長手方向にわたって間隔をおいて直列接続して実装するための配線パターン(図示しない)が形成された回路基板により構成されている。この長尺基板10の両端部10A、10Aには、当該長尺基板10から引き出された配線12が接続されている。また、この長尺基板10の両端部10A、10Aには、照明器具取付部材の基板保持部を挿入係合する切欠13が形成されている。当該長尺基板10は、複数のLED素子11を実装した状態で1つの照明モジュールを構成する。
【0026】
当該長尺基板10に実装されるLED素子11の数や配置は、例えば、照明対象に応じて必要な明るさや照明による演出効果を考慮して設定される。よって、1つの長尺基板10に配置されるLED素子11の数や配置は、
図2に例として挙げたものに限定されるものではなく、任意に設定可能とする。
【0027】
また、当該長尺基板10の長手方向の寸法は、照明対象に応じて変更可能とする。ただし、当該照明装置Lが採用される自動販売機やショーケースなどは、設置場所における種々の要望に対応するため、多数の製品サイズが存在する。ゆえに、その汎用性を考慮して、所定数のLED素子11を長尺基板10上に配列した照明モジュールを複数用意し、これらを組み合わせて直列に連結することで、一つの照明装置を構成することが好ましい。
【0028】
次に、上述した長尺基板10が収容保持される透光性ケース15について説明する。本実施の形態における透光性ケース15は、両端が開口した筒状部材により構成される。当該透光性ケース15は、例えば、アクリル樹脂やポリカーボネート樹脂等の内部に収容されたLED素子11から照射される光を外部に透過可能な材料により構成される。なお、透光性を備えるものであれば、ここに挙げた樹脂以外の材料を用いて透光性ケース15を構成しても良い。
【0029】
そして、本実施の形態における透光性ケース15は、
図3に示すように、当該透光性ケース15の長手方向と直交する方向で切断した断面が、長尺基板10の幅方向に延びて扁平した略楕円形状を呈している。この際、当該透光性ケース15の内径は、断面楕円形状の長軸に相当する寸法が、長尺基板10を挿脱容易とする寸法となるように形成する。
【0030】
また、本実施の形態における照明器具2は、上述したように、単一の透光性ケース15内に、LED素子11を実装した長尺基板10からなる複数の照明モジュールを内部に収容し、これらを直列に連結してなる。よって、本実施の形態における透光性ケース15には、
図4に示すように、隣り合う各照明モジュールの各長尺基板10、10の両端部10A、10Aが配置される近傍に開口部16が形成されている。当該開口部16は、隣り合う各照明モジュールの各長尺基板10、10の両端部10A、10Aが配置される近傍に形成されていれば、当該長尺基板10の光照射側の面側に形成されるものであっても、これとは反対側の面側に形成されるものであってもいずれでも良い。
【0031】
また、当該透光性ケース15は、外面に長手方向に沿って突起状の補強リブ17を備える。本実施の形態において、当該補強リブ17は、長尺基板10の長手方向に延びる側端面10B側の外部側面、すなわち、この場合、当該楕円の長軸と交差する位置の外面に、対向する一対の補強リブ17、17を形成することが好ましい。なお、本実施の形態では、当該透光性ケース15が断面略楕円形状を呈しているため、補強リブ17、17を当該楕円の長軸と交差する位置に形成しているが、当該透光性ケース15の断面形状はこの略楕円形状に限定されるものではなく、円形、多角形等を含む筒状を呈するものであれば、いずれの断面形状を採用することができる。楕円形状以外の断面形状を採用した場合には、補強リブ17、17は、収容する長尺基板10の長手方向に延びる側端面10B側の外部断面に形成すれば足りる。
【0032】
さらに、本実施の形態では、
図3に示すように、当該透光性ケース15の断面形状が、当該長尺基板10の長手方向に延びる側端面10B側と対向する部分において、当該長尺基板10の側端面10Bと略平行となる平坦部18を備えることが好ましい。当該平坦部18は、少なくともその幅寸法が長尺基板10の厚さ寸法よりも所定寸法だけ大きい幅寸法であることが好ましい。当該平坦部18を備える透光性ケース15の場合、上述した補強リブ17、17は、当該透光性ケース15の平坦部18の外面で、好ましくは、当該平坦部18の幅方向における略中央に形成される。
【0033】
<照明器具取付部材>
次に、
図5〜
図11を参照して本発明の照明器具取付部材としての端部取付部材20及び連結部取付部材30について述べる。まずはじめに、
図5〜
図8を参照して端部取付部材20について説明し、その後、
図9〜
図11を参照して連結部取付部材30について説明する。
【0034】
端部取付部材:
図5は端部取付部材20の側面図、
図6は端部取付部材20の被照明対象側から見た図、
図7は端部取付部材20の平面図、
図8は照明器具2と被照明対象側の配線状態を示す図をそれぞれ示している。この端部取付部材20は、照明器具2を構成する透光性ケース15の両端部に取り付けて、当該照明器具2を被取付対象3に係合保持する部材である。当該端部取付部材20は、可撓性材料により構成されたものであって、照明器具2を保持する照明保持部21と、当該照明保持部21から当該被取付対象3が備える係合孔4に向けて延びる第1係止片24及び第2係止片25とを備える。
【0035】
当該照明保持部21は、上述した
図3及び
図5に示すように、照明器具2を構成する透光性ケース15の端部外周を囲繞するように構成されている。本実施の形態では、照明器具2の透光性ケース15は長手方向に延在して構成されており、当該照明器具2を被照明対象に沿って取り付ける。よって、照明保持部21は、透光性ケース15の長手方向に対して垂直方向に切断したときの当該透光性ケース15の外周を囲繞するように形成される。本実施の形態において、透光性ケース15の断面は、上述したように、略楕円形状を呈しているため、当該照明保持部21の断面も、一部が切り欠かれた略楕円形状を呈している。また、この照明保持部21の内周面には、断面外周を囲繞保持する透光性ケース15の外周面に形成された補強リブ17を挿入保持する凹溝22が形成されている。なお、当該照明保持部21は、断面外周をすべて囲繞するものでなくてもよく、透光性ケース15の下面を少なくとも囲繞するものであればよい。これにより、照明保持部21の製造コストを低減することが可能となる。
【0036】
また、この照明保持部21は、保持する透光性ケース15内に収容される長尺基板10の端部10A、具体的には、上述した切欠13が形成された長手方向の端部10Aを把持する基板保持部23を備える。本実施の形態において、当該基板保持部23は、照明保持部21の端縁から断面楕円の径方向内部に向けて延びる起立片23Aと、当該起立片23Aから照明保持部21の長手方向(透光性ケース15の長手方向)内部に向けて延びる把持片23Bとにより構成される。この把持片23Bの端部には、長尺基板10の端部10Aに形成された係合孔10D内に進入して係合保持する係合爪23Cが形成されている。
【0037】
これにより、端部取付部材20を透光性ケース15に取り付けた状態で、当該透光性ケース15内に収容された長尺基板10の端部は、端部取付部材20によって保持されているため、安定した状態で当該照明装置Lを持ち運ぶことができ、取付箇所への取付作業を行うことができる。また、この基板保持部23は、当該端部取付部材20が透光性ケース15に取り付けられた状態で、当該透光性ケース15内に収容される長尺基板10を、当該長尺基板10のLED素子11が実装される光照射側の面10Cが当該透光性ケース15に形成された補強リブ17よりも光照射側となるような位置に保持する。
【0038】
当該端部取付部材20の照明保持部21には、当該照明保持部21から取付対象が備える係合孔4に向けて延びる第1係止片24及び第2係止片25が形成されている。第1係止片24及び第2係止片25は、当該被取付対象の当該係合孔内に係合した状態で取付方向と直交する方向の移動を規制する規制部を備えている。すなわち、第1係止片24及び第2係止片25は、被取付対象の係合孔の挿通方向である取付方向と、直交する方向、具体的には、互いに近接する方向に撓ませた状態で係合孔に挿入したこれら第1係止片24及び第2係止片25が、弾性力によって復元する方向、の移動を規制する規制部を備えている。本実施の形態において、規制部は、各第1係合片24及び第2係合片25の被取付対象3側の端部に形成された縁把持部26、27によりそれぞれ構成される。
【0039】
第1係合片24に形成される縁把持部26は、被取付対象3の例えば、背面板や天面板にあらかじめ形成された角孔状の係合孔4に係合保持するものであって、当該係合孔4の縁部の取付側を支持する取付側支持面26Aと、当該取付側とは反対側の裏側を支持する裏側支持面26Bとを有する。本実施の形態における第1係合片24に形成された縁把持部26は、当該取付側支持面26Aと裏側支持面26Bとが、係合孔4の縁部に当接する縁部当接面26Cを基点とする略V字形状を呈している。
【0040】
第2係合片25に形成される縁把持部27は、第1係合片24に形成される縁把持部26と同様に、被取付対象3に形成された角孔状の係合孔4に係合保持するものであって、当該係合孔4の縁部の取付側を支持する取付側支持面27Aと、当該取付側とは反対側の裏側を支持する裏側支持面27Bとを有する。本実施の形態における第2係合片25に形成された縁把持部27は、当該取付側支持面27Aと裏側支持面27Bとが、係合孔4の縁部に当接する縁部当接面27Cを基点とする略V字形状を呈している。
【0041】
第1係合片24及び第2係合片25の縁当接面26C、27Cは、いずれも被取付対象3の背面板や天面板などの取付側の板厚と略同じ幅寸法を備えている。以上の構成により、縁保持部26又は27が係合孔4に係合した状態で、縁当接面26C又は27Cが係合孔4の端面に当接し、取付側支持面26Aと裏側支持面26B、若しくは、取付側支持面27Aと裏側支持面27Bとで係合孔4の縁部の把持して取付方向の移動を規制する。また、縁保持部26又は27が係合孔4に係合した状態で、端部取付部材20自体が被取付対象3に対して、斜めの方向に力が加わった場合には、第1係合片24の取付側支持面26Aと第2係合片25の裏側支持面27B、若しくは、第2係合片25の取付側支持面27Aと第1係合片24の裏側支持面26Bとで係合孔4の縁部の把持して当該縁把持部26及び27が係合孔4から外れることを規制する。さらに、当該縁把持部26及び27の取付側支持面26A、27A及び裏側支持面26B、27Bが被取付対象3側に形成される係合孔4の寸法に対応した寸法に形成されることにより、当該取付側支持面26A、27Aと裏側支持面26B、27Bとで係合孔4内において取付方向と直交する方向の移動を規制することができる。
【0042】
第1係止片24及び第2係止片25は、可撓性材料にて構成されており、縁把持部26と縁把持部27とを、互いに近接する方向に撓ませることで、当該係止片24及び25自体を変形させて、各縁把持部26、27を被取付対象3側の係合孔4に挿入させ、その弾性力によって当該係合孔4の対向する縁部を各係止片24、25の縁把持部26、27によって係合保持可能とする。
【0043】
本実施の形態において、第1の係止片24は、照明保持部21の断面外周の上側の端部から被取付対象3側に向けて延びて形成され、第2の係止片25は、照明保持部21の断面外周の下側の端部から取付対象側に向けて延びて形成されることが好ましい。また、第1係止片24及び第2係止片25は、照明保持部21側が近接し、被取付対象3側に向かうに従って離間して形成されることが好ましい。当該構成とすることにより、各係止片24及び25の縁把持部26、27が形成される側を挟み持つことによって、容易に縁把持部26、27同士を近接させて、被取付対象3側に形成された係合孔4に各縁把持部26、27を挿入係合させることができ作業性が良好となる。
【0044】
また、第1係止片24又は第2係止片25の少なくともどちらか一方の縁把持部26、27の縁部当接面26C、27Cの取付側支持面26A、27A側縁部には、係合孔4に挿入する際に、位置決めを容易とする規制片28が設けられていることが好ましい。当該規制片28は、取付方向と直交する方向に突出して形成されて、係止片24又は25の縁把持部26、27の係合位置を適正な位置に案内することができる。
【0045】
そして、当該端部取付部材20の係合保持に用いた被取付対象3側の係合孔4は、被取付対象3側から照明器具2へ給電を行うための被取付対象3側配線5を照明器具2側に引き出す配線用孔を兼ねるものであることが好ましい。特に、照明器具2と被取付対象3側との配線接続が行われる側に設けられる端部取付部材20は、当該第1係止片24と第2係止片25との間に、照明器具2から引き出された照明器具側配線12や被取付対象3側から引き出された被取付対象側配線5を収容保持する配線保持部29が形成されることが好ましい。第1係止片24及び第2係止片25の少なくともどちらか一方には、当該配線保持部29と照明保持部21とを区画するための区画片29Aを設けてもよい。これにより、照明器具側配線12と、当該照明器具側配線12と接続される被取付対象側配線5とは、接続した状態で当該端部取付部材20に形成された配線保持部29内に収容保持可能となる。
【0046】
また、当該端部取付部材20の第1係止片24又は第2係止片25の少なくともどちらか一方に、当該配線保持部29内に収容保持された照明器具側配線12及び/又は被取付対象側配線5を露出する切欠24A又は25Aを備えることが好ましい。これにより、
図8に示すように、当該照明器具側配線12に形成されたコネクタ12Aと被取付対象側配線5に形成されたコネクタ5Aとを当該配線保持部29内に収容した状態で、外部から容易に接続作業を行うことが可能となる。よって、配線作業性が良好となることで、各配線の長さを必要最小限とすることが可能となり、当該照明器具2の端部周辺において取り回された配線が照明器具2からの照明光を遮蔽しがたくなり、配線による影が被照明対象物に生じにくくなる。これにより、照明効果を高めることができる。
【0047】
連結部取付部材:
図9は連結部取付部材30の側面図、
図10は連結部取付部材30の被照明対象から見た図、
図11は連結部取付部材30の平面図をそれぞれ示している。この連結部取付部材30は、照明器具2を構成する透光性ケース15内に収容された隣り合う長尺基板10の端部10Aを把持してこれら長尺基板10、10を連結すると共に、被取付対象3に係合保持させる部材である。当該連結部取付部材30は、端部取付部材20と同様に、可撓性材料により構成されたものであって、照明器具2を保持する照明保持部31と、当該照明保持部23から当該被取付対象3が備える係合孔4に向けて延びる第1係止片34及び第2係止片35とを備える。
【0048】
当該照明保持部31は、
図9に示すように、照明器具2を構成する透光性ケース15の端部外周を囲繞するように構成されている。照明保持部31は、端部取付部材20の照明保持部21と同様に、透光性ケース15の長手方向に対して垂直方向に切断したときの当該透光性ケース15の外周を囲繞するように形成される。本実施の形態において、透光性ケース15の断面は、上述したように、略楕円形状を呈しているため、当該照明保持部31の断面も、一部が切り欠かれた略楕円形状を呈している。また、この照明保持部31の内周面には、断面外周を囲繞保持する透光性ケース15の外周面に形成された補強リブ17を挿入保持する凹溝32、32が形成されている。なお、当該照明保持部31は、断面外周をすべて囲繞するものでなくてもよく、
図9に示すように透光性ケース15の下面を少なくとも囲繞するものであればよい。
【0049】
また、この照明保持部31は、透光性ケース15内に収容される隣り合って対向する各長尺基板10、10の端部10A、10Aを把持する一組の把持する基板保持部33、33を備える。これら基板保持部33、33は、
図4に示すように透光性ケース15に形成された隣り合う長尺基板10、10の両端部10A、10Aが配置される近傍に形成される開口部16から内部に進入した状態で、照明保持部31を挟んで背中合わせに透光性ケース15内に配置されるものである。
【0050】
具体的には、本実施の形態において、当該基板保持部33、照明保持部31の長手方向(透光性ケース15の長手方向)の両端縁にそれぞれ形成される。各基板保持部33は、それぞれ照明保持部31の端縁から断面楕円の径方向内部に向けて延びる起立片33Aと、当該起立片33Aから照明保持部31の長手方向(透光性ケース15の長手方向)外方に向けて延びる一組の把持片33B、33Bとにより構成される。この把持片33Bの端部には、長尺基板10の端部10Aに形成された係合孔10D内に進入して係合保持する係合爪33Cが形成されている。
【0051】
これにより、連結部取付部材30の把持片33B、33Bを、透光性ケース15の開口部16から内部に進入した状態で、当該透光性ケース15内に収容された長尺基板10の各端部は、連結部取付部材30の係合爪33C、33Cによって保持されているため、安定した状態で当該照明装置Lを持ち運ぶことができ、被取付対象3への取付作業を容易に行うことができる。また、この基板保持部33は、当該連結部取付部材30が透光性ケース15に取り付けられた状態で、当該透光性ケース15内に収容される各長尺基板10を、当該長尺基板10のLED素子11が実装される光照射側の面10Cが当該透光性ケース15に形成された補強リブ17よりも光照射側となるような位置に保持する。
【0052】
当該連結取付部材30の照明保持部31には、当該照明保持部31から取付対象が備える係合孔4に向けて延びる第1係止片34及び第2係止片35が形成されている。第1係止片34及び第2係止片35は、当該被取付対象の当該係合孔内に係合した状態で取付方向と直交する方向の移動を規制する規制部を備えている。すなわち、第1係止片34及び第2係止片35は、被取付対象の係合孔の挿通方向である取付方向と、直交する方向、具体的には、互いに近接する方向に撓ませた状態で係合孔に挿入したこれら第1係止片34及び第2係止片35が、弾性力によって復元する方向、の移動を規制する規制部を備えている。本実施の形態において、規制部は、各第1係合片34及び第2係合片35の被取付対象3側の端部に形成された縁把持部36、37により構成される。
【0053】
第1係合片34に形成される縁把持部36は、被取付対象3に形成された係合孔4に係合保持するものであって、当該係合孔4の縁部の取付側を支持する取付側支持面36Aと、当該取付側とは反対側の裏側を支持する裏側支持面36Bとを有する。本実施の形態における第1係合片34に形成された縁把持部36は、当該取付側支持面36Aと裏側支持面36Bとが、係合孔4の縁部に当接する縁部当接面36Cを基点とする略V字形状を呈している。
【0054】
第2係合片35に形成される縁把持部37は、第1係合片34に形成される縁把持部36と同様に、被取付対象3に形成された係合孔4に係合保持するものであって、当該係合孔4の縁部の取付側を支持する取付側支持面37Aと、当該取付側とは反対側の裏側を支持する裏側支持面37Bとを有する。本実施の形態における第2係合片35に形成された縁把持部37は、当該取付側支持面37Aと裏側支持面37Bとが、係合孔4の縁部に当接する縁部当接面37Cを基点とする略V字形状を呈している。
【0055】
第1係合片34及び第2係合片35の縁当接面36C、37Cは、いずれも被取付対象3の背面板や天面板などの取付側の板厚と略同じ幅寸法を備えている。以上の構成により、縁保持部36又は37が係合孔4に係合した状態で、縁当接面36C、37Cが係合孔4の端面に当接し、取付側支持面36Aと裏側支持面36B、若しくは、取付側支持面37Aと裏側支持面37Bとで係合孔4の縁部の把持して取付方向の移動を規制する。また、縁保持部36又は37が係合孔4に係合した状態で、連結取付部材30自体が被取付対象3に対して、斜めの方向に力が加わった場合には、第1係合片34の取付側支持面36Aと第2係合片35の裏側支持面37B、若しくは、第2係合片35の取付側支持面37Aと第1係合片34の裏側支持面36Bとで係合孔4の縁部の把持して当該縁把持部36及び37が係合孔4から外れることを規制する。さらに、当該縁把持部36及び37の取付側支持面36A、37A及び裏側支持面36B、37Bが被取付対象3側に形成される係合孔4の寸法に対応した寸法に形成されることにより、当該取付側支持面36A、37Aと裏側支持面36B、37Bとで係合孔4内において取付方向と直交する方向の移動を規制することができる。
【0056】
第1係止片34及び第2係止片35は、端部取付部材20の第1係合片24及び第2係合片25と同様に、可撓性材料にて構成されており、縁把持部36と縁把持部37とを、互いに近接する方向に撓ませることで、当該係止片34及び35自体を変形させて、各縁把持部36、37を被取付対象3側の係合孔4に挿入させ、その弾性力によって当該係合孔4の対向する縁部を各係止片34、35の縁把持部36、37によって係合保持可能とされる。
【0057】
本実施の形態において、第1の係止片34は、照明保持部31の断面外周の上側の端部から被取付対象3側に向けて延びて形成され、第2の係止片35は、照明保持部31の断面外周の下側の端部から取付対象側に向けて延びて形成されることが好ましい。また、第1係止片34及び第2係止片35は、照明保持部31側が近接し、被取付対象3側に向かうに従って離間して形成されることが好ましい。当該構成とすることにより、各係止片34及び35の縁把持部36、37が形成される側を挟み持つことによって、容易に縁把持部36、37同士を近接させて、被取付対象3側に形成された係合孔4に各縁把持部36、37を挿入係合させることができ作業性が良好となる。
【0058】
また、第1係止片34又は第2係止片35の少なくともどちらか一方の縁把持部36、37の縁部当接面36C、37Cの取付側支持面36A、37A側縁部には、係合孔4に挿入する際に、位置決めを容易とする規制片38が設けられていることが好ましい。当該規制片38は、取付方向と直交する方向に突出して形成されて、係止片34又は35の縁把持部36、37の係合位置を適正な位置に案内することができる。
【0059】
以上の構成により、本実施の形態に係る照明装置Lの組立及び取付手順について説明する。まずはじめに、透光性ケース15内に、開口した端部から、LED素子11を実装した状態の長尺基板10を連結して用いるだけの数、挿入する。この時点で、連結して用いる長尺基板10を全て透光性ケース15内に挿入しても良いが、はじめ2つのみ挿入し、連結作業が終了した後に次の長尺基板10を挿入しても良い。この際、長尺基板10の側端面10B、10Bをそれぞれ透光性ケース15の平坦部18の内面と対峙させるように当該透光性ケース15内に挿入する。
【0060】
そして、透光性ケース15内に収納された隣り合う長尺基板10の間に連結部取付部材30を取り付ける。具体的には、隣り合う長尺基板10、10の端部10A、10Aを透光性ケース15に形成された開口部16に対応する位置に配置する。そして、
図4に示すように、これら隣り合う長尺基板10の端部10A、10A間を少許離間させて、その間に連結部取付部材30の各基板保持部33、33を当該開口部15を介して透光性ケース15内に挿入し、当該連結部取付部材30の照明保持部31を撓ませて透光性ケース15の外周を囲繞するように装着する。このとき、照明保持部31に形成された凹溝32、32は、透光性ケース15の外面に形成された補強リブ17、17に対応するように取り付ける。
【0061】
その後、一方の長尺基板10の端部10Aを透光性ケース15内に挿入された基板保持部33の把持片33Bの係合爪33Cを長尺基板10に形成された係合孔10Dに係合させて固定する。この状態で、一方の長尺基板10の端部10Aから引き出された照明器具側配線12を他方の長尺基板10の端部10Aに配線接続を行う。3つ以上の長尺基板10を単一の透光性ケース15内に収容する場合には、順次、上述した隣り合う長尺基板10、10間における電気的接続作業を行う。
【0062】
全ての隣り合う長尺基板10間の連結作業が終了した後、長尺基板10が収容された状態の透光性ケース15の両端部10A、10Aにそれぞれ端部取付部材20、20を装着する。具体的には、端部取付部材20を透光性ケース15の端部から挿入し、当該端部取付部材20に設けられた基板保持部23の把持片23Bの係合爪23Cを当該透光性ケース15内において端部に位置する長尺基板10の端部10Aに形成された係合孔10Dに係合させて固定する。同じ要領で、他方の透光性ケース15の端部にも端部取付部材20を装着する。
【0063】
その後、当該照明装置Lを取り付ける被取付対象3の係合孔4に端部取付部材20、20の各係合片24、25に形成された縁把持部26、27を係合保持させる。具体的には、当該端部取付部材20の各係合片24、25をそれぞれの縁把持部26、27が近接する方向に撓ませて、当該縁把持部26、27を被取付対象3の係合孔4に規制片28が当該被取付対象3に当接するまで挿入した後、押圧力を解除する。これにより、端部取付部材20の各係合片24、25は、それ自体の弾性力によって、係合孔4内にて広がり、当該係合孔4の対向する縁部に各係止片24、25の縁把持部26、27が押圧される。具体的には、縁把持部26、27の縁部当接面26C、27Cが係合孔4の縁部端面に当接して、取付側支持面26A、27Aが係合孔4の縁部の取付側を支持し、裏側支持面26B、27Bが係合孔4の縁部の取付側とは反対側の裏側を支持する。各端部取付部材20は、少なくとも第1係止片24側の3点と、第2係合片25側の3点で係合孔4と当接して係合保持されるため、安定して取り付けることが可能となる。同様に、被取付対象3の係合孔4に連結部取付部材30を係合保持させる。
【0064】
上述したように、本発明の照明器具取付部材を適用した端部取付部材20及び連結部取付部材30は、第1及び第2係止片を近接する方向に撓ませるのみで被取付対象3が備える係合孔4に係合させることができるため、各係止片に無理な力が加わりにくく、割れ等の損傷が生じ難い。さらに、各第1及び第2係止片は、同一の係合孔4に係合するものであるため、係合保持を行う箇所毎に複数の係合孔を形成する必要がなくなり、被取付対象3側に形成する係合孔の数を削減することが可能となる。
【0065】
そして、照明器具2側から引き出された照明器具側配線12は、端部取付部材20側において、被取付対象3側から係合孔4を介して照明器具2側に引き出された被取付対象3側配線5と接続を行う。本実施の形態では、端部取付部材20の第1係止片24と第2係止片25との間に配線保持部29が形成されているため、これら照明器具側配線12及び被取付側配線5は、当該配線保持部29内において収容保持される。特に、本実施の形態では、当該第1係止片24及び又は第2係止片25に、これら照明器具側配線12及び/又は被取付対象側配線5を露出する切欠24A又は25Aが形成されているため、当該照明器具側配線12に形成されたコネクタ12Aと被取付対象側配線5に形成されたコネクタ5Aとを当該配線保持部29内に収容した状態で、外部から容易に接続作業を行うことが可能となる。よって、配線作業性が良好となることで、各配線の長さを必要最小限とすることが可能となり、当該照明器具2の端部周辺において取り回された配線が照明器具2からの照明光を遮蔽し難くなり、配線による影が被照明対象物に生じにくくなる。これにより、照明効果を高めることができる。
【0066】
特に、本実施の形態では、係合孔4が、被取付対象3側から照明器具側配線12に給電等を行う被取付対象側配線5を引き出す配線用孔を兼ね備えることにより、格別に配線用孔を被取付対象3に設ける必要がなくなり、照明器具2の取り付けに用いる係合孔4を用いて、配線の引出を行うことが可能となる。よって、生産性の向上及び美感の向上を図ることができる。
【0067】
<自動販売機>
次に、上述した照明装置Lを備えた被取付対象3の一例として自動販売機1を例に挙げて説明する。なお、本実施の形態では、本発明に係る照明器具取付部材を備えた照明装置を自動販売機1に取り付けた場合について説明しているが、本発明の照明器具取付部材は、当該自動販売機に用いられるものに限定されるものではない。
【0068】
ここでは、
図12及び
図13を参照して本発明の照明器具取付部材を備えた照明装置Lを用いた実施の形態としての自動販売機1を説明する。
図12は本実施の形態としての自動販売機1の概略正面図、
図13は
図12の自動販売機1の概略縦断側面図をそれぞれ示している。
【0069】
本実施の形態における自動販売機1は、前面が開口した断熱性の本体52と、当該本体52の一側に対して回動自在に枢支され当該本体52の前面開口を開閉自在に閉塞する外扉53とを備える。当該外扉53の後方には、前面に断熱性の内扉54を備え、内部に商品を収納するための複数列の商品収納コラム56が配設された商品収納庫55が本体2内に設けられている。当該商品収納コラム56には、販売する商品Sを収納し、所定の商品搬出制御に応じて、外扉53に設けられた商品取出口57から商品Sを搬出する。当該商品収納庫55内に貯蔵された各商品Sは、周知の冷却装置や加熱ヒータにより、所定の温度に維持される。
【0070】
自動販売機1の外扉53の前面には、紙幣投入口58、硬貨投入口59と、硬貨返却口60と、返却レバー61と、金銭表示器62等の商品の販売に必要となる金銭取扱装置が配設されている。そして、当該自動販売機1の外扉53内上部には、
図13に図示する複数の商品サンプル63が陳列される商品サンプル室64が構成されている。本実施の形態では、当該商品サンプル室64には、上段、中段、下段の三段にわたってそれぞれ複数の商品サンプル63が陳列されている。なお、本実施の形態では、商品サンプル室64は上下にわたって三段の商品サンプル63を陳列しているが、これに限定されるものではない。
【0071】
そして、この商品サンプル室64の前面には、各段毎に配置された各商品サンプル63に対応する選択ボタン63A・・が、各段に応じて設けられている。それぞれの選択ボタン63Aは、透光性材料にて構成されており、内部には、図示しない選択ボタン用照明が設けられている。
【0072】
また、この商品サンプル室64内には、各商品サンプル63を上方から照明する照明装置が取り付けられている。本実施の形態における自動販売機1では、各段毎に配置された商品サンプル63を上方から照明する照明装置が設けられており、当該照明装置として、詳細は上述した本発明に係る照明装置Lが採用されている。
【0073】
具体的には、商品サンプル室64内の上段に陳列された商品サンプル63を照明する照明装置Lは、外扉53の上部に位置する商品サンプル室64の背面に設けられた背面板に形成された図示しない係合孔に端部取付部材20の縁把持部26、27及び連結部取付部材40の縁把持部36、37を挿入係合させることにより取り付ける。
【0074】
商品サンプル室64内の中段及び下段に陳列された商品サンプル63を照明する照明装置Lは、それぞれ上側に配設された商品サンプル63の下方であって、当該選択ボタン63A・・の配置によって正面からは隠蔽される空間内に配置する。この場合においても、上側に配置された商品サンプル63の下方に位置する背面板に形成された係合孔に端部取付部材20の縁把持部26、27及び連結部取付部材30の縁把持部36、37を挿入係合させることにより当該照明装置Lを商品サンプル室64内に取り付ける。
【0075】
これによって、商品サンプル室64内の上段、中段、下段のそれぞれに陳列された商品サンプル63は、それぞれの段毎に取り付けられた本発明に係る照明装置Lによって、上方から照明することができる。