(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
有機溶媒が、アルコール、アルカン、エステル及びシリコーン、並びにそれらの混合物、好ましくはエタノール、プロパノール、イソプロパノール、グリセロール、ウンデカン、トリデカン、イソドデカン、ミリスチン酸イソプロピル、アジピン酸エチル、酢酸エチル、低分子量の直鎖状シリコーン又は環式シリコーン、例えばシクロペンタシロキサン、及び更にそれらの混合物、好ましくはエタノール、イソプロパノール及びグリセロール、並びにそれらの混合物から選ばれる、請求項1から6のいずれか一項に記載の方法。
ストレートアイロン、カーリングアイロン、圧着アイロン、ウェービングアイロン、フード及びヘアドライヤーから選ばれる加熱ツールを使用して毛髪を加熱する工程も含む、請求項1から9のいずれか一項に記載の方法。
【背景技術】
【0002】
毛髪を形づくる製品の2つの主なカテゴリーである、スタイリング製品とパーマネント製品とが一般に使用される。
【0003】
スタイリング製品は、毛髪をパーマネントではなく形づくることを可能にする。それらは、手で、又はブラシ若しくは櫛を使用して形づくる前に、湿った又は乾いた毛髪上に使用される。それらは、ゲル、泡、ワックス、ペースト、ラッカー又はスプレーの形態にある。それらが毛髪へ適用された後、且つ乾燥させた後、それらの製品は、しっかりと硬くなる。これは、ヘアスタイルのホールド力及びボリュームに必要とされる、自然ではない、まとまった、乾燥した感触に反映される。その上、それらは良好な耐湿性を示さず、頭部の毛髪は、湿った雰囲気へ、何よりも暑くて湿った雰囲気へ曝されたときにその形が崩れる。そのため、第1に、ヘアスタイルの一般の形は急速に崩れ、第2に、毛髪は縮れることになり、より特定すると天然に縮れている毛髪では尚更である。
【0004】
この感触を改善するために、シリコーン又はシリコーン誘導体、特にアミノシリコーン、及び一緒に反応して新しい結合を形成することが可能なシラノール基を有するアミノシリコーンを使用することが既知の実践である。シリコーンは、自然な、柔らかい、脂性でない且つセットされていない感触を付与する。それらはまた、部分的に耐水性であってもよく、このことは、柔らかく、自然な感触を保つことを可能にする。しかし、それらは、脂性の感触を与えてしまうような極めて大量の製品を適用しない場合には頭部の毛髪を形づくることができず、又は縮れた外見を避けようとすることができない。それらが固定ポリマー等の他のタイプのスタイリング製品と組み合わされたときにそれらが乾燥した感触をわずかしか補わないため、これらの2つの技術の組合せは、かなり不満足なままである。
【0005】
その上、これらのスタイリング製品は、シャンプーの際に除去される。したがって、それらは、毎日適用される必要がある。
【0006】
パーマネント製品は、頭部の毛髪が長く続く形であることを可能にする。
【0007】
一般に、毛髪を永久的に再構成するのに使用される技術は、第1の段階で、毛髪へ適用することによってケラチン(シスチン)の-S-S-ジスルフィド結合を開裂する工程[ここでは事前に伸長させて(カーラー及び他の伸長の手段で)置いておく]と、組成物を還元する工程(還元工程)と、好ましくはそのようにトリートメントされた頭部の毛髪を濯いだ後で第2の段階で毛髪へ適用することによって前記ジスルフィド結合を再構成する工程(ここでは依然として伸長させている)と、組成物を酸化する工程(酸化工程であり、固定工程としても知られる)とからなり、その結果、最終的に所望の形を付与する。
【0008】
上記等の化学的トリートメントによって毛髪へ付与される新しい形は、経時的に長く続き、特に水で又はシャンプーで洗浄する作用に耐える。
【0009】
しかし、こうした技術は、完全に満足できるものではない。具体的には、この技術は、毛髪の形を修正するには極めて効果的であるが、毛髪の繊維を非常に劣化させる。
【0010】
これらの2つの系は、得られる効果の、十分な美容特性及び/又は耐性を付与しない。
【0011】
文献WO2011/080034には、毛髪をトリートメントするための、特にケラチン繊維を一時的に再形成するための、洗浄に対して良好な耐性を示す、アルコキシシリル官能基及びトリアルコキシシランを有する巨大分子を含む組成物が記載されている。しかし、毛髪へ付与される美容特性は、完全に満足できるものではない。
【発明を実施するための形態】
【0017】
本発明の方法において使用される組成物は、シリコーン単位を含みアルコキシ-(アミノメチル)-シリル官能基を有する1種又は複数のポリマーを含む。
【0018】
シリコーン単位を含みアルコキシ-(アミノメチル)-シリル官能基を有するポリマーは、好ましくは次式(I):
【0020】
(式中、
Z
2は、CH
2-NR
3R
4基を表し、
Z
3は、OR
5基又はR
6基を表し、
R
2及びR
3は、同一であっても異なっていてもよく、水素原子又はR
7基を表し、
R
1、R
5、R
6及びR
7は、同一であっても異なっていてもよく、C
1〜C
6アルキル基を表し、R
4は、C
1〜C
6アルキル基又はC
5〜C
6シクロアルキル基を表し、
R
3及びR
4は、それらが結合した窒素原子と共に、1〜3個のヘテロ原子を含む5員から8員の複素環を形成することができ、
R
a及びR
bは、同一であっても異なっていてもよく、C
1〜C
2アルキル基を表し、
nは、1超の整数を表す)
のものである。
【0021】
好ましくは、C
1〜C
6アルキル基は、メチル基又はエチル基である。
【0022】
好ましくは、R
1は、エチル基である。
【0023】
R
4がC
5〜C
6シクロアルキル基を表すとき、それは、シクロヘキシル等のC
6シクロアルキル基を好ましくは表す。
【0024】
好ましくは、nは、1〜10000、より好ましくは5〜1000、より優先的には8〜400の範囲である。
【0025】
本発明の特定の実施形態によれば、Z
2は、-CH
2-NR
3R
4基を表し、R
4は、アルキル基、好ましくはシクロヘキシルを表し、R
3は、水素原子を表し、R
5は、エチル基を表す。
【0026】
本発明の別の特定の実施形態によれば、R
3及びR
4は、それらが結合した窒素と共に、環式基、好ましくはモルホリノを形成し、R
5は、エチル基を表す。
【0027】
好ましくは、式(I)のSiR
aR
b-[OSiR
aR
b]n-は、質量平均分子量が200から40000の間、より優先的には400から25000の間である直鎖状シリコーンに由来する単位である。
【0028】
式(I)に相当するポリマーの例として、挙げることができるのは、以下のものである:
- 式(Ia)のポリマー
【0030】
式(Ia)のポリマーは、特に文献WO2005/108495に記載されている技術に従って、ヒドロキシル末端基を有するシリコーンを、トリエトキシシクロヘキシルアミノメチルシランと反応させて得ることができる。
【0031】
特定の例によれば、式(Ia)に相当するポリマー(Iaa)は、上に提示した操作スキームに従って得られ、質量平均分子質量Mwが4750g/molであるシリコーンで出発する。
- 式(Ib)のポリマー
【0033】
式(Ib)のポリマーは、特に文献WO2005/108495に記載されている技術に従って、ヒドロキシル末端基を有するシリコーンを、ジエトキシシクロヘキシルアミノメチルメチルシランと反応させて得ることができる。
【0034】
特定の例によれば、式(Ib)に相当するポリマー(Iba)は、上に提示した操作スキームに従って得られ、質量平均分子質量Mwが4750g/molであるシリコーンで出発する。
- 式(Ic)のポリマー
【0036】
式(Ic)のポリマーは、特に文献WO2009/019165に記載されている技術に従って、ヒドロキシル末端基を有するシリコーンを、トリエトキシモルホリノメチルシランと反応させて得ることができる。
【0037】
特定の例によれば、式(Ic)に相当するポリマー(Ica)は、上に提示した操作スキームに従って得られ、質量平均分子質量Mwが4750g/molであるシリコーンで出発する。
【0038】
別の特定の例によれば、式(Ic)に相当するポリマー(Icb)は、上に提示した操作スキームに従って得られ、質量平均分子質量が10600g/molであるシリコーンで出発する。
【0039】
別の特定の例によれば、式(Ic)に相当するポリマー(Icc)は、上に提示した操作スキームに従って得られ、質量平均分子質量が14600g/molであるシリコーンで出発する。
【0040】
別の特定の例によれば、式(Ic)に相当するポリマー(Icd)は、上に提示した操作スキームに従って得られ、質量平均分子質量Mwが21100g/molであるシリコーンで出発する。
【0041】
別の特定の例によれば、式(Ic)に相当するポリマー(Ice)は、上に提示した操作スキームに従って得られ、質量平均分子質量Mwが550g/molであるシリコーンで出発する。
【0042】
別の特定の例によれば、式(Ic)に相当するポリマー(Icf)は、上に提示した操作スキームに従って得られ、質量平均分子質量Mwが1000g/molであるシリコーンで出発する。
【0043】
別の特定の例によれば、式(Ic)に相当するポリマー(Icg)は、上に提示した操作スキームに従って得られ、質量平均分子質量Mwが1200g/molであるシリコーンで出発する。
【0044】
別の特定の例によれば、式(Ic)に相当するポリマー(Ich)は、上に提示した操作スキームに従って得られ、質量平均分子質量Mwが1700g/molであるシリコーンで出発する。
- 式(Id)のポリマー
【0046】
式(Id)のポリマーは、特に文献WO2009/019165に記載されている技術に従って、ヒドロキシル末端基を有するシリコーンを、ジエトキシモルホリノメチルメチルシランと反応させて得ることができる。
【0047】
特定の例によれば、式(Id)に相当するポリマー(Ida)は、上に提示した操作スキームに従って得られ、質量平均分子質量Mwが4750g/molであるシリコーンで出発する。
【0048】
別の特定の例によれば、式(Id)に相当するポリマー(Idc)は、上に提示した操作スキームに従って得られ、質量平均分子質量Mwが10600g/molであるシリコーンで出発する。
【0049】
別の特定の例によれば、式(Id)に相当するポリマー(Idb)は、上に提示した操作スキームに従って得られ、質量平均分子質量Mwが14600g/molであるシリコーンで出発する。
【0050】
特定の例によれば、式(Id)に相当するポリマー(Idd)は、上に提示した操作スキームに従って得られ、質量平均分子質量Mwが21100g/molであるシリコーンで出発する。
【0051】
好ましくは式(I)の、シリコーン単位を含みアルコキシ-(アミノメチル)-シリル官能基を有するポリマーの含有量は、組成物中で、一般に、組成物の総質量に対して、0.1質量%〜40質量%、好ましくは0.5質量%〜30質量%、より特定すると1質量%〜10質量%の範囲である。
【0052】
本発明による方法はまた、シリコーン単位を含みアルコキシ-(アミノメチル)-シリル官能基を有するポリマーのアルコキシシラン官能基の加水分解反応-縮合反応を触媒するための、1種又は複数の触媒を使用することもできる。
【0054】
酸は、鉱物酸及び有機酸から選ばれうる。
【0055】
酸は、詳細には、乳酸、酢酸、クエン酸、酒石酸、塩酸、硫酸及びリン酸から、好ましくは塩酸から選ばれうる。
【0056】
塩基は、鉱物塩基及び有機塩基から選ばれうる。
【0057】
塩基は、アンモニア及び水酸化ナトリウムから選ばれうる。
【0058】
触媒はまた、アミン官能基を任意に有するアルコキシシランモノマーから選ばれてもよく、例えばアミノプロピルトリエトキシシラン又はオクチルトリエトキシシランである。
【0059】
触媒は、本発明による方法において使用される組成物中に存在してもよく、又は触媒は使用するときに該組成物と混合されてもよく、或いは該組成物の前に若しくは後に毛髪へ順次適用されてもよい。
【0060】
触媒は、触媒を含有する組成物の総質量に対して、0.0001質量%〜10質量%、好ましくは0.001質量%〜5質量%、より特定すると0.01質量%〜2質量%を占めることができる。
【0061】
先に示した通り、本発明による方法において使用される組成物は、5%未満の水を含む。該組成物は、水性であっても無水であってもよい。該組成物が水性である場合はしたがって、それは、組成物の総質量に対して、5%未満の水、なおもより良好には3%未満の水、なおも更に良好には2%未満の水を含む。
【0062】
本発明による方法で使用される組成物は、1種又は複数の有機溶媒を含む。
【0063】
有機溶媒は、アルコール、アルカン、エステル及びシリコーン、並びにそれらの混合物から好ましくは選ばれる。
【0064】
アルコールは、直鎖状又は分枝状のC
1〜C
6モノアルコール又はポリオールである。
【0065】
エステルは、天然であっても合成であってもよい。
【0066】
エステルは、特に植物油、及び脂肪酸の又は脂肪アルコールのエステル、例えばミリスチン酸イソプロピルから選ばれうる。
【0067】
アルカンは、直鎖状又は分枝状のC
6〜C
15アルカン及び液状パラフィンから特に選ばれうる。
【0068】
シリコーンは、4〜6個のケイ素原子を含む環式シリコーン、及び直鎖状ポリジメチルシロキサンから特に選ばれうる。
【0069】
好ましくは、有機溶媒は、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、グリセロール、ウンデカン、トリデカン、イソドデカン、ミリスチン酸イソプロピル、アジピン酸エチル、酢酸エチル、低分子量の直鎖状シリコーン又は環式シリコーン、例えばシクロペンタシロキサン、及び更にそれらの混合物から選ばれる。好ましい一実施形態によれば、該溶媒は、エタノール、イソプロパノール及びグリセロールから選ばれる。
【0070】
本発明の方法において使用される有機溶媒は、粘度が、25℃及び大気圧で、100cSt以下の液体である。
【0071】
有機溶媒は、組成物の総質量に対して、10質量%〜99.8質量%、好ましくは30質量%〜98質量%、なおもより良好には35質量%〜95質量%を占めることができる。
【0072】
組成物は、溶液、分散液又はエマルションの形態にありうる。ポリマーは、水中油エマルション若しくは油中水エマルションとして、又は多重エマルションとして乳化されうる。
【0073】
組成物はまた、1種又は複数の添加剤も含有してもよく、それらは、コンディショニング剤、非イオン性、アニオン性及び両性の界面活性剤、パンテノールを含むビタミン及びプロビタミン、水溶性及び脂溶性の日焼け止め剤、フィラー及び固体粒子、例としては鉱物性及び有機の、着色された又は着色されていない顔料、真珠光沢剤及び不透明化剤、輝くフレーク、鉱物性フィラー、染料、金属イオン封鎖剤、可塑剤、可溶化剤、酸性化剤、塩基性化剤、鉱物性及び有機の増粘剤、抗酸化剤、抗泡剤、湿潤剤、皮膚柔軟剤、ヒドロキシ酸、浸透剤、香料並びに保存剤から選ばれる。
【0074】
言うまでもなく、当業者であれば、本発明に従って使用される組成物の有利な特性が、想定された添加により有害な影響を受けない又は実質的に受けないように、任意の追加の化合物及び/又はその量を慎重に選択することになる。
【0075】
組成物は、泡、ゲル、セラム、クリーム、ペースト、ワックス、液状ローション又はラッカーの形態にありうる。
【0076】
組成物は、ポンプ-ディスペンサーのボトル中にパッケージされてもよく、又はエアロゾル装置中にパッケージされてもよい。
【0077】
組成物がエアロゾルタイプの装置中にパッケージされるとき、本発明の、加圧された組成物の液体相/噴射剤の質量比は、好ましくは50から0.05の間、特に50から1の間である。
【0078】
エアロゾル配合物のために、エアロゾル装置中で通常使用される任意の液状性ガスが、噴射ガスとして使用されることになる。特に使用されることになるのは、エアロゾル装置中で通常使用される、ジメチルエーテル、C
3〜C
5アルカン、塩素化された且つ/又はフッ素化された、ハロゲン化された又はハロゲン化されていない、揮発性の炭化水素である。二酸化炭素、酸化窒素、窒素若しくは圧縮空気、又はそれらの混合物も、噴射剤として使用されうる。
【0079】
好ましくは、使用される、噴射ガスを構成している化合物は、ハロゲン化されていないC
3〜C
5アルカン、例えばプロパン、n-ブタン及びイソブタンから、ハロゲン化された、詳細には塩素化された且つ/又はフッソ化されたC
3〜C
5アルカン、例えば1,1-ジフルオロエタンから、並びにそれらの混合物から選ばれる。
【0080】
特に好ましい実施形態によれば、噴射ガスのアルカンは、ハロゲン化されていない。更により優先的には、噴射ガスは、ジメチルエーテル、又はプロパンとn-ブタンとイソブタンとの混合物である。
【0081】
エアロゾルの泡の事例では、エアロゾル装置中へ導入される組成物は、例えば、ローション、又は分散液若しくはエマルションの形態にあってもよく、それは、エアロゾル装置からの分散後に、ケラチン物質へ適用されることになる泡を形成する。
【0082】
これらの泡は、自然発生的に、又はマッサージ(これは、組成物がケラチン物質中へ浸透すること、及び/又は組成物をケラチン物質上に、より特定すると頭部の毛髪、及び/又は毛髪上に分布させることに役立つ)の間に、のいずれかで、好ましくは急速に液状化しないように、十分安定であることが好ましく、且つ好ましくは急速に消えなければならない。
【0083】
エアロゾルの泡の事例では、本発明による組成物はまた、少なくとも1種のカチオン性、非イオン性、アニオン性又は両性の界面活性剤も有してもよい。
【0084】
噴射ガスは、本発明による組成物中に、組成物の総質量に対して、好ましくは、1質量%〜99質量%、より優先的には1.5質量%〜50質量%、なおもより良好には2質量%〜30質量%の範囲の割合で存在する。
【0085】
組成物をパッケージするのに使用されるエアロゾル装置は、バルブへ密閉して封入された内袋を含む外部エアロゾル缶から構成される2区画で構成されていてもよい。組成物は、内袋の中へ導入され、圧出ガスが、製品がノズルの孔を通ってスプレーの形態で出てくるようにするのに十分な圧力で、袋と缶との間に導入される。こうした装置は、例えばEP-Spray System SA社により名称EP Sprayで販売されている。前記圧出ガスは、1から12barの間、なおも更により良好には9から11barの間の圧力で好ましくは使用される。
【0086】
本発明による方法では、組成物は、湿った毛髪又は乾いた毛髪へ適用される。
【0087】
これはヘアスタイルの所望のタイプに応じて、加熱ツールで又は室温で適用される。
【0088】
加熱ツールは、ストレートアイロン、カーリングアイロン、圧着アイロン、ウェービングアイロン、フード又はヘアドライヤーとすることができる。
【0089】
組成物は、上に示したように、酸及び塩基から選ばれうる触媒を、追加で含有してもよく又は含有しなくてもよい。
【0090】
特定の実施形態によれば、適用は、単一の段階で行われうる。この事例では、好ましくは式(I)の、シリコーン単位を含みアルコキシ-(アミノメチル)-シリル官能基を有する1種又は複数のポリマーと、1種又は複数の有機溶媒と、組成物の総質量に対して5質量%未満の水と、任意に、先に定義した1種又は複数の触媒とを含有する組成物が適用されることになる。
【0091】
この1段階の実施形態では、毛髪へ適用される組成物は、好ましくは式(I)の、シリコーン単位を含みアルコキシ-(アミノメチル)-シリル官能基を有する1種又は複数のポリマーと、1種又は複数の有機溶媒と、組成物の総質量に対して5質量%未満の水とを含む組成物と、先に定義した1種又は複数の触媒を含む組成物とを混合して得ることができる。
【0092】
別の実施形態によれば、適用は、2段階で行われてもよく:工程(A)で、先に定義した1種又は複数の触媒を含む組成物が適用され、工程(B)で、好ましくは式(I)の、シリコーン単位を含みアルコキシ-(アミノメチル)-シリル官能基を有する1種又は複数のポリマーと、アルコール、アルカン、エステル及びシリコーン並びにそれらの混合物から選ばれる1種又は複数の有機溶媒と、組成物の総質量に対して5質量%未満の水とを含む組成物が適用され;この実施形態では、工程(A)を行って続いて工程(B)を行ってもよく、或いは工程(B)を行って続いて工程(A)を行ってもよく、その中間での乾燥を伴っても又は伴わなくてもよい。好ましくは、工程(A)を行い、続いて工程(B)を行う。この特定の実施形態では、その中間での乾燥が好ましくは行われる。
【0093】
本発明による方法は、
- 好ましくは式(I)の、シリコーン単位を含みアルコキシ-(アミノメチル)-シリル官能基を有する1種又は複数のポリマーと、少なくとも1種の有機溶媒と、組成物の総質量に対して5質量%未満の水とを含む組成物を含有する第1の区画と、
- 先に定義した1種又は複数の触媒を含む組成物を含有する第2の区画と
を含む幾つかの区画を有する装置中にパッケージされた1種又は複数の組成物を使用して実施されてもよい。
【0094】
本発明による装置は、1段階適用が企図されてもよく、又は2段階適用が企図されてもよい。
【0095】
1段階適用の事例では、第1の区画の組成物と第2の区画の組成物とが、適用時に同時に分散されうる。
【0096】
最後に、本発明は、毛髪をトリートメントするための、特に毛髪を形づくるための、好ましくは式(I)の、シリコーン単位を含みアルコキシ-(アミノメチル)-シリル官能基を有する1種又は複数のポリマーと、少なくとも1種の有機溶媒と、組成物の総質量に対して5質量%未満の水とを含む組成物の使用に関する。
【0097】
本発明は、以下の実施例で更に詳細に説明され、これらの実施例は、例証を介して提供され、本発明の限界を示唆することがない。
【実施例】
【0098】
以下の組成物を、本発明の方法を実施するために調製し、その含有量は、組成物の総質量に対する質量に基づいて表す。
【0099】
【表1】
【0100】
【表2】
【0101】
【表3】
【0102】
【表4】
【0103】
エアロゾル系の形態にある組成物の実施例
【0104】
【表5】
【0105】
【表6】
【0106】
【表7】
【0107】
種々の適用方法が想定される:
1)加熱ツールでの1段階適用
実施例1から3、13、21から26、27から32、及び45から51を、直毛のクルミ色-茶色の、白人の毛髪束へ、浴比0.5で適用した。
【0108】
束を予乾燥させ、次いでホットカーリングアイロン上で温度約100℃超で30秒間巻き上げ、これによりアイロン上に付着する又は劣化することはない。
【0109】
経時的なホールド力を評価するために、束を紙に沿わせて垂直に吊るし、束の端を紙にマークしてそれらの緩み度を経時的に評価する。
【0110】
耐湿性を評価するために、束を、チャンバの中に、調湿(70%)で24時間置く。
【0111】
実施例1から3、13、21から26、及び27から32による組成物で得た束は、結合力のあるカールを有し、即ち毛髪はカールのところで一緒にくっつく。
【0112】
実施例1から3、13、21から26、及び27から32による組成物でトリートメントした束は、経時的に極めて良好なホールド力及び耐湿性を有する。
【0113】
カーリングアイロンの代わりに、ブロー乾燥を行うためにヘアドライヤーを使用すると、且つ平らな加熱トングを使用すると、柔らかい感触、極めて良好な規則性、即ち毛髪の平行な一直線、及び耐湿性を特徴とする別のタイプのスタイリングを得ることが可能となる。
【0114】
組成物3、8、13、14、17、19、48及び51を、予洗浄して手作業で乾燥させたが依然として湿っているカールした束2.7gへ、浴比0.4で適用した。次いで、毛髪が乾燥して見えるようになるまでブロー乾燥を行った。このようにトリートメントした毛髪束は、直毛であり一直線であり、その効果は、湿度70%への曝露24時間後に保たれる。
【0115】
組成物13、14、48及び51を、予洗浄して手作業で乾燥させたが依然として湿っているカールした束2.7gへ、浴比0.4で適用した。次いで、毛髪が乾燥して見えるようになるまでブロー乾燥を行い、続いて平らなトングで210℃で10回のトリートメントを行った。こうしてトリートメントした毛髪束は、直毛であり一直線であり、その効果は、湿度70%への曝露24時間後に保たれる。
【0116】
2)スタイリング製品の加熱なしでの適用
適用はまた、スタイリング効果を得るために、加熱なしで、ショートヘア上で1段階で行われてもよい。
【0117】
3)エアロゾルとしての適用
実施例33から38、及び40から43による組成物を、長さ27cm、重さ5.4gの天然の直毛の毛髪束へ、15cm離して、3秒間適用した。乾燥後に粘着性がない、柔らかい美容的感触を伴う良好な固定、ブラッシングにより除去されやすく残渣が一切ないことを得た。
【0118】
実施例39又は44による組成物を、中程度の長さの毛髪へ、15cm離して、各側に6〜8秒ずつ適用した。粘着性がない、柔らかい美容的感触を伴う良好な固定、単純なブラッシングでもつれがとれやすく残渣が一切ないことを、こうして達成した。
【0119】
以下の実施例3、13、及び52から58を、天然の直毛の濡れた毛髪束へ、浴比0.5で適用した。
【0120】
各束を、予乾燥させ、次いでホットカーリングアイロン上に温度約100℃超で30秒間巻き上げた。
【0121】
カールの経時的なホールド力を評価するために、束を紙に沿わせて垂直に吊るし、束の端を紙にマークしてそれらの緩み度を経時的に評価した。次いで、束を、チャンバ中に、調湿(80%)で24時間、垂直に置いた。次いで、束を、再び紙に沿わせて垂直に吊るし、束の端を紙にマークしてそれらの緩み度を評価した。
【0122】
カールの耐湿性を評価するために、束をチャンバ中へ導入する前の束の長さと、チャンバ中24時間後の束の長さとの差を測定し、且つカールの形を観察した。
【0123】
結果を、以下の表に示す:
【0124】
【表8】
【0125】
○良好(束の伸長はほとんどなく又はなく、カールの形の修正はほとんどない又はない)
△不十分(束の伸長は有意であり、カールの形の修正は有意である)
●不良(束の伸長は極めて有意であり、カールの形の修正は有意である)