(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0029】
図において、同じ参照番号は、同一又は類似の部品に使用され、好ましくは、関連の説明を繰り返さない場合でも対応するか又は同等の特性及び利点をもたらす。
【0030】
図1及び2は、流体2、特に、非常に有効な医薬組成物又は薬剤などを噴霧するための公知のネブライザ1を非引張状態(
図1)及び引張状態(
図2)で図式的に示している。ネブライザ1は、特に携帯用吸入器として構成され、好ましくは、機械的にのみ及び/又は推進剤ガスなしで作動する。
【0031】
流体2、好ましくは、液体、特に、医薬組成物を噴霧する時に、エアロゾル14(
図1)が形成又は小出しされ、これをユーザが吸い込み又は吸入することができる。一般的に、患者が罹っている症状又は病気に応じて少なくとも1日1回、特に、1日数回、好ましくは、設定された間隔で吸入を行う。
【0032】
ネブライザ1には、流体2を収容する挿入可能又は取替可能な容器3が備えられるか又はそれを含む。従って、容器3は、噴霧される流体2のためのリザーバを形成する。好ましくは、容器3は、200までの投薬単位又は投薬量を提供し、例えば、すなわち、200までの噴霧又は適用を可能にするのに特に十分な複数の投薬量の流体2又は活性物質を収容する。WO 96/06011 A1において開示するような典型的な容器3は、例えば、約2〜20mlの容積を保持する。
【0033】
更に、容器3に収容される投与数及び/又は容器3に収容される流体2の全容積は、流体2又はそれぞれの薬剤に応じて及び/又は容器3に応じて及び/又は必要な薬物療法などに応じて異なる場合がある。
【0034】
好ましくは、容器3は、取り替える又は交換することができ、ネブライザ1の全使用回数及び従って同じネブライザ1と共に使用することができる容器3の数は、例えば、容器3について合計4個又は5個に制限することが好ましい。WO 2012/162305 A1は、更に、同じネブライザ1と共に使用することができる容器3の総数をそのように制限することを開示している。
【0035】
容器3は、好ましくは、実質的に円筒形又はカートリッジ形であり、ネブライザ1が開かれた状態で、容器3は、好ましくは、下からその中に挿入され、必要に応じて交換することができる。それは、剛性構造であることが好ましく、特に流体2は、容器3内の圧潰バッグ4に保持されている。特に、容器3は、最初に使用する前又は最初の使用中に開いている通気開口部又は孔23を含む。
【0036】
ネブライザ1は、送出機構、好ましくは、特に事前設定されたかつ任意的に調節可能な投与量の流体2を搬送及び噴霧するための圧力発生器5を含む。
【0037】
ネブライザ1又は圧力発生器5は、好ましくは、容器3を解除可能に保持するためのホルダ6、単に部分的に示すホルダ6に関連付けられた駆動バネ7、及び/又は好ましくは手動起動又は押し下げのためのボタンの形態の又はそれを有する阻止要素8を含む。阻止要素8は、ホルダ6を捕捉して阻止(ブロック)することができ、かつ手動で作動されてホルダ6を解除して駆動バネ7を拡張することを可能にすることができる。
【0038】
ネブライザ1又は圧力発生器5は、好ましくは、搬送チューブ9のような搬送要素、逆止弁10、マウスピース13の中に流体2を噴霧するための圧力チャンバ11及び/又はノズル12を含む。
【0039】
完全に挿入された容器3は、搬送要素が容器3をネブライザ1又は圧力発生器5に流体的に接続するように、ホルダ6を通じてネブライザ1に固定又は保持される。好ましくは、搬送チューブ9は、容器3内に貫通する。
【0040】
ネブライザ1又はホルダ6は、好ましくは、容器3を交換することができるように構成される。
【0041】
駆動バネ7が引張工程において軸線方向に引張された時に、容器3を有するホルダ6及び搬送チューブ9は、図面内では下向きに移動し、流体2は、容器3から吸い出されて逆止弁10を通じて圧力発生器5の圧力チャンバ11に入る。この状態において、ホルダ6は、駆動バネ7が圧縮されたままになるように阻止要素8によって捕捉される。そして、ネブライザ1は、引張状態にある。
【0042】
阻止要素8の起動又は押圧後の噴霧工程におけるその後の弛緩中に、圧力チャンバ11中の流体2は、この時点で閉じたその逆止弁10を有する搬送チューブ9が、駆動バネ7の弛緩又は力によってここでは図面で上方に圧力チャンバ11に移動して戻り、かつこの時点で押圧ラム又はピストンとして作用する時に加圧下に置かれる。この圧力が流体2をノズル12を通じて強制的に送り出すと直ちに、それは、
図1に示すようにエアロゾル14の中に噴霧され、従って、小出しされる。
【0043】
一般的に、ネブライザ1は、流体2に対して5〜200MPa、好ましくは、10〜100MPaのバネ圧で及び/又は1行程当たり10〜50μl、好ましくは、10〜20μl、最も好ましくは、約15μlの送出される流体2の容積で作動する。流体2は、エアロゾル14に変換されるか又はエアロゾル14として噴霧され、その液滴は、20μmまで、好ましくは、3〜10μmの空気動力学的直径を有する。好ましくは、発生するジェット噴霧は、20°〜160°、好ましくは、80°〜100°の角度を有する。それらの値はまた、特に適切な値として本発明の教示によるネブライザ1にも当て嵌まる。
【0044】
ユーザ又は患者(図示せず)は、好ましくは、供給空気を少なくとも1つの任意的な供給空気開口部15を通じてマウスピース13内に吸い込みながらエアロゾル14を吸入することができる。
【0045】
ネブライザ1は、好ましくは、ハウジング24及び/又は(上側)ハウジング部分16、及び好ましくはそれに対して回転可能であり(
図2)及び/又は上側部分17a及び下側部分17b(
図1)を有する任意的な付勢又は内側部分17を含む。
【0046】
ネブライザ1又はハウジング24は、好ましくは、(下側)ハウジング部分18を含む。この部分18は、好ましくは、保持要素19を使用して特に手動で作動可能及び/又は解除可能に固定され、特に内側部分17の上に装着又は保持される。
【0047】
好ましくは、ハウジング部分16及び18及び/又は他の部分は、ネブライザ1のハウジング24を形成する。
【0048】
容器3を挿入及び/又は取え替るために、好ましくは、ハウジング24を開くことができ、及び/又はハウジング部分18は、ネブライザ1、内側部分17、又はハウジング24から取り外すことができる。
【0049】
一般的にかつ好ましくは、容器3は、ハウジング24を閉じる前及び/又はハウジング部分18をハウジング24に接続する前に挿入することができる。容器3は、ハウジング部分18をハウジング24/ネブライザ1に(完全に)接続する時及び/又はハウジング24/ネブライザ1を(完全に)閉じる時に、自動で又は同時に送出機構に挿入され、開かれ、及び/又は流体的に接続することができる。好ましくは、容器3は、現在の容器を用いて最初にネブライザ1を引張する時に開かれるか又は流体的に接続される。
【0050】
好ましくは、ネブライザ1又は駆動バネ7は、特に、起動部材の起動により、ここでは好ましくはハウジング部分18又はいずれかの他の構成要素を回転させることにより、手動で起動又は引張又は装填することができる。
【0051】
起動部材、好ましくは、ハウジング部分18は、起動させて、ここでは上側ハウジング部分16に対して回転させてそれを担持するか又は内側部分17を駆動することができる。内側部分17は、歯車又は伝達部に作用して回転を軸線方向移動に変換する。その結果、内側部分17、特にその上側部分17aとホルダ6の間に形成されてホルダ6に作用する歯車又は伝達部(図示せず)を使用して、駆動バネ7を軸線方向に引張する。引張中に、容器3は、
図2に示すように、容器3が端部位置を有するまで軸線方向下向きに移動する。この起動又は引張状態において、駆動バネ7は引張下にあり、阻止要素8によって捕捉又は保持することができる。噴霧工程中に、容器3は、駆動バネ7(の力)によって移動してその元の位置(
図1に示す非引張位置又は状態)に戻る。従って、容器3は、引張工程中及び噴霧工程中に持ち上げ又は行程(ストローク)移動を実行する。
【0052】
ハウジング部分18は、好ましくは、キャップ状下側ハウジング部分を形成し、及び/又は容器3の下側自由端部分の周り又はその上に適合する。駆動バネ7を引張すると、容器3は、その端部部分と共に(更に)ハウジング部分18の中に又はその端面に向けて移動するが、ハウジング部分18に配置された軸線方向に作用するバネ20のような曝気手段は、容器3のベース21と接触状態になり、容器3がそれと最初に接触する時に、容器3又はその上のベースシール又はホイル50を穿孔要素22で穿孔し、好ましくは、通気孔23を開放又は穿孔することによって空気進入又は曝気を可能にする。通気孔23は、ネブライザ1の起動中に容器3から流体2を引き込む時に、容器3の内側の圧力補償を可能にする。
【0053】
ネブライザ1は、好ましくはネブライザ1の引張又は上側部分16又はハウジング24に対する内側部分17の引張又は回転を検出することにより、特にネブライザ1の起動を計数する表示デバイス25を含むことが好ましい。好ましくは、計数デバイス25又は関連のロッキングデバイス25は、(更なる)起動又は使用に対してネブライザ1をロックし、例えば、ハウジング部分18/内側部分17の更なる回転、従って、ネブライザ1又はその駆動バネ7の引張を阻止し、及び/又はある一定数の起動又は作動又は放出投薬量が到達されるか又は超過された時に、ロック状態で阻止要素8の起動を阻止する。
【0054】
特に、ロッキングデバイス26は、表示デバイス25によって制御されるか又は制御可能である。
【0055】
以下の更に別の図においてかつそれらを参照すると、ネブライザ1、容器3、表示デバイス25、及び/又はロッキングデバイス26の好ましい実施形態が、本発明により説明されかつ図示されており、最も重要な態様及び差異を以下に説明し、以前の態様、特徴、及び説明は、好ましくは、繰り返さなくてもそれに加えて又は相応に適用される。
【0056】
図3は、完全に閉じたネブライザハウジング24、従って、閉じたハウジング部分18と共に、概略断面(長手方向断面)で非引張状態の本発明による容器3及び表示デバイス25を有するネブライザ1を示し、提案する表示デバイス25を含む容器3は、ネブライザ1及び/又はハウジング24に挿入されるか又はその内部に受け入れられる。
【0057】
図4は、
図3の丸で囲まれた部分の拡大部分断面を示している。
図5は、
図3のネブライザ1の断面の斜視図である。
図6は、
図5の丸で囲まれた部分の部分拡大図を示している。
【0058】
ネブライザ1は、好ましくは、軸線方向及び/又は主小出し方向及び/又は引張及び小出し中に容器3の行程移動に対応する細長い形態又は軸線を有する。
【0059】
図示の非引張状態において、ネブライザ1又はそのマウスピース13は、好ましくは、マウスピースカバー27によって閉じられる。マウスピースカバー27は、好ましくは、ピボット回転可能であり、ネブライザ1を使用するためのマウスピース13の開口を可能にする。
【0060】
好ましくは、表示デバイス25は、容器3に直接に及び/又は解除不能に取りつけられるか又はそれに接続される。特に、表示デバイス25は、それぞれの容器3に関連付けられる。ネブライザ1の容器3が取り替えられる場合に、表示デバイス25も必ず又は能動的に取り替えられる。
【0061】
好ましくは、表示デバイス25は、容器3の底部又は容器ベース21に、及び/又は容器3の出口又はヘッド28の反対側に固定的に配置される。
【0062】
好ましい実施形態において、表示デバイス25は、好ましくは、容器3の外側ケース又は好ましくは剛性のハウジング29に直接に接続されるか又はそこに当接される。
【0063】
好ましくは、表示デバイス25及び容器3は、形状適合により及び/又はスナップ式に接続される。
【0064】
特に、表示デバイス25は、容器3の(下側又は底部)縁部30及び/又はいずれかの他の突起などにわたって取り囲み及び/又は把持する。本発明の実施形態において、縁部30は、それが、容器3/容器ハウジング29の側壁の本質的に円筒形の外形にわたって半径方向に突出するように僅かに広い直径である。
【0065】
表示デバイス25の直径は、好ましくは、容器3又はその縁部30の直径に少なくとも本質的に等しいか又は僅かにこれよりも大きい。
【0066】
縁部30は、好ましくは、容器3又は容器ハウジング29の側壁と底部又はベース21との間に形成される。好ましくは、縁部30は、フランジをつけるか、境界を付けるか、曲げるか、又は圧着することによって又はいずれかの他の適切な材料変形工程によって形成される。
【0067】
表示デバイス25は、ハウジング31を含み、及び/又は好ましくは少なくとも本質的に円筒形形態を有する。
【0068】
表示デバイス25又はそのハウジング31は、好ましくは、少なくとも本質的に平坦及び/又は軸線方向側で容器3又はそのベース21又はハウジング29に取りつけられる。
【0069】
表示デバイス25又はそのハウジング31は、好ましくは、表示デバイス25を容器3と接続するための保持又は把持セクション32を含む。好ましくは、把持セクション32は、縁部30を取り囲み、及び/又は縁部30の周り又はそれにわたって把持する。
【0070】
本実施形態において、把持セクション32は、好ましくは、環状であり、及び/又は縁部30又は容器3の円周にわたって配置された位置で縁部31にわたって把持する。
【0071】
好ましくは、表示デバイス25及び容器3は、互いにスナップ式又はクリック接続によって接続される。好ましくは、容器3及び表示デバイス25は、一方の部品を他方の上に軸線方向にスナップ結合することによって互いに接続される。
【0072】
好ましくは、把持セクション32は、容器3がその縁部30と共に軸線方向に入ることができるように半径方向に十分に弾性である。本発明の実施形態において、把持セクション32は、好ましくは、それぞれ傾斜した挿入面を含み、環状把持セクション32の中に又は周方向に配置された把持セクション32の間への縁部30の挿入を容易にする。
【0073】
他の構成的ソリューションが容器3又はそのハウジング29を表示デバイス25又はそのハウジング31と接続するために実施可能であり、又はその逆も可能であることに注意しなければならない。特に、2つの部品は、これ加えて又はこれに代えて、溶接、ろうつけ、接着、ねじ込み、クランピング、又はホットプレスなどによって互いに接続することができる。
【0074】
図7は、本発明の好ましい実施形態による表示デバイス25を概略分解組立図に示している。
【0075】
表示器、又はそのハウジング31は、好ましくは、上側部分33及び下側部分34を含む。
【0076】
好ましくは、上側部分33は、把持セクション32を保持又は形成する。
【0077】
表示デバイス25は、好ましくは、表示要素35及び関連の起動要素36、及び/又は表示要素35を回転送り(インデクシング、indexing)するために又は表示要素35の回転送りを引き起こすための伝達部40又は歯車41を含む。
【0078】
表示デバイス25は、それぞれの又は関連の容器3を用いて実施されたか又は依然として実施可能な使用回数を計数し、及び/又はそれを示すためのものである。好ましくは、表示要素35は、それぞれの容器3を用いて既に実施されたか又は依然として実施可能な使用回数を少なくとも略示するために、1又は2以上の記号、数字、着色、又は陰影区域などのいずれかのマーキング37を含む。本発明の実施形態において、表示要素35は、好ましくは、回転可能であり、及び/又は少なくとも1つのマーキング37を有する周方向壁又は外面を含む。
【0079】
表示器ハウジング31は、好ましくは、窓31aを含み、特に関連付けられたマーキング37を通じて周方向壁において、好ましくは、特に透明なハウジング部分18を通じてユーザ又は患者に見える。
【0080】
起動要素36は、好ましくは、起動アーム38を含み、これは、次に、好ましくは、表示要素35の直接又は間接起動又は回転送りのための自由又は起動端39を含む。回転送りは、表示要素35が一定分だけ又は段階的に前方に移動されることを意味する。
【0081】
好ましいのは、起動要素36又はそのアーム38が伝達部40を通じて表示要素35を起動又は駆動するような間接起動又は駆動である。本発明の実施形態において、伝達部40は、減速をもたらし、及び/又はウォームデバイスとして実現される。
【0082】
表示デバイス25又は伝達部40は、好ましくは、歯車41及び/又はウォーム42を含む。最も好ましくは、ウォーム42は、歯車41が、ウォーム歯車を形成し、好ましくは、ウォーム42の少なくとも1つの回旋を形成する半径方向に突出した歯43を含むように、歯車41によって直接に形成される(
図8及び9に示す装着された表示デバイス25の水平又は軸線方向断面と比較されたい)。
【0083】
歯車41は、好ましくは、心棒、特に、本発明の実施形態で実現するような軸線方向に両側に突出することができる1又は2以上の心棒セクション44を含む。
【0084】
起動要素36は、好ましくは、起動要素36の移動方向に垂直な軸線の周りの歯車41の回転を引き起こし、軸線は、好ましくは、起動要素36の移動によって与えられる平面と同一又はそれと平行の水平面に配置される。
【0085】
歯車41は、好ましくは、ハウジング31又は下側ハウジング部分34により、好ましくは、下側部分34の2つの軸受セクション45によって回転可能に保持される。好ましくは、軸受セクション45は、心棒セクション44を回転可能に保持するための凹部を含む。しかし、他の構成的ソリューションも同様に可能である。
【0086】
ハウジング31又は下側部分34は、好ましくは、表示要素35をそれが回転することができるように担持する。好ましい実施形態において、下側部分34は、好ましくは、半径方向両側に配置され、表示要素35を回転可能に担持するために軸線方向に突出した2つの軸受部分46を含む。起動要素35及び/又は伝達部40は、好ましくは、少なくとも本質的には軸受部分46の間に配置される。
【0087】
表示デバイス25は、特に、起動要素36を好ましい方向に付勢するために及び/又は表示要素35を駆動するために、好ましくは、起動バネ47を含む。
【0088】
図8は、起動状態の装着された表示デバイス25を水平又は軸線方向断面に示し、ここで起動要素36は、横向きに、つまり
図3〜6に示す第1の位置から始まって
図8に示す第2の位置の中に左側に向けて移動するか又は押されている。
【0089】
図9は、ロック状態の表示デバイス25を
図8と類似の断面に示し、ここで起動要素36は、ロックした第3の位置にある。
【0090】
表示要素35(
図8及び9には示さず)の突起60が軸線方向に延びることは
図8及び9から分かり、少なくとも1つの突起60は、常に、ウォームドライブが歯車41と表示要素35の間に形成されるようにウォーム42に捕捉される。従って、歯車41のあらゆる回転は、表示要素35の減速回転に変換される。更に、歯車41と表示要素35の間、より正確には少なくとも1つの突起60とウォーム42の間で恒久的係合が保証される。しかし、他の構成的ソリューション又は歯車41と表示要素35の間の連結が実施可能である。
【0091】
図10は、初期の第1の位置及び状態の装着された表示デバイス25を斜視断面に示している。
図11は、類似の斜視断面であるが、解除された起動要素36、すなわち、ロック状態が到達される直前の表示デバイス25を示している。
【0092】
好ましくは、伝達部40又は歯車41は、表示要素35の又はいずれかの他の伝達部構成要素の少なくとも1つの係合要素、特に内向きに又は軸線方向に突出する突起60が常にウォーム42において係合するように、少なくとも1つの回旋で、好ましくは、約1.5又はそれよりも多くの回旋でウォーム(螺旋状溝)42を形成する。従って、その好ましくは横断軸線の周りの歯車41の回転は、その好ましくは長手方向に向けられた回転軸の周りに表示要素35の回転をもたらす。しかし、他の構成的ソリューションも同様に可能である。
【0093】
好ましくは、歯43は、突起が歯43の間でウォーム42の回旋内に確実に案内され、起動部分39が望ましい方式で歯車41を起動又は回転させるように、ウォーム42の中に係合する突起60と歯車41の間で半径方向に依然として移動することができるように比較的長く及び/又は半径方向に十分に延びる。この目的のために、起動部分39は、それぞれの突出部60の下を移動することができるように、歯43の間でそれぞれ深い切欠き部の中に係合することができる。
【0094】
表示デバイス25は、好ましくは、穿孔部分48を含む(
図3〜6と比較されたい)。
【0095】
穿孔部分48は、表示デバイス25又はそのハウジング31内に配置される。
【0096】
穿孔部分48は、好ましくは、軸線方向に移動可能である。
【0097】
穿孔部分48は、特に、通気孔23を覆うホイル50を破断又は穿孔することにより、それが容器3に向けて突出することができ及び/又は容器3の曝気開口部、好ましくは、通気孔23を開くことができるように移動可能であることが好ましい。
【0098】
本発明の実施形態において、穿孔要素48は、好ましくは、容器ベース21を覆うホイル50を開放又は穿孔することができる開放端又は先端49、特に、容器3又はそのベース21に形成された窪み51を含む。好ましくは、窪み51は、通気孔23を形成する突破口を含む。しかし、他の構成的ソリューションも同様に可能である。
【0099】
図12は、部分引張後の中間状態のネブライザ1の下側部分を
図4に類似の部分拡大図に示している。表示デバイス25は、
図8に示すように起動状態にある(第2の位置)。
【0100】
ネブライザ1又はハウジング部分18は、好ましくは、ネブライザ1を使用する時に表示デバイス25を駆動又は起動するために、特に、ネブライザ1のあらゆる引張及び/又は容器3のあらゆる(軸線方向又は行程状)移動に応答して表示デバイス25を起動するための駆動部分52を含む。
【0101】
好ましくは、駆動部分52は、ハウジング部分18に、特に、ハウジング部分18の軸線方向端面又は底部53上に配置又は形成される。
【0102】
好ましくは、駆動部分52は、中心に配置され、及び/又は軸線方向に延びる。
【0103】
好ましくは、駆動部分52は、少なくとも実質的に円筒形及び/又はピン状又はボルト状である。
【0104】
好ましくは、駆動部分52は、ハウジング部分18によって保持され、及び/又はハウジング部分18によって一体的に形成される。
【0105】
好ましい実施形態において、容器3の移動、従って、引張(図面では下向き移動)中及び/又は加圧及び小出し(図面では上方移動)中の表示デバイス25の移動、及び/又はそれぞれ非引張状態及び引張状態のそれぞれの端部位置の一方又は両方の移動は、表示デバイス25を起動するために、すなわち、計数するために使用することができる。
【0106】
好ましくは、ネブライザ1内の容器3及び/又は表示デバイス25の相対移動、より好ましくは、小出し中の移動は、表示デバイス25を起動又はトリガ及び/又は計数するために使用される。
【0107】
ネブライザ1を引張し、及び/又は表示デバイス25を下向きに移動する時に、駆動部分25は、表示デバイス25又はそのハウジング31の挿入開口部54を通じて、特に軸線方向に入り、又は係合する。
【0108】
好ましくは、駆動部分52及び挿入開口部54は、中心に配置され、及び/又は軸線方向に位置合わせされる。
【0109】
好ましい実施形態において、駆動部分52は、起動要素36を起動させ、すなわち、
図3〜6に示す初期の第1の位置から
図9に示す起動された第2の位置に起動要素36を移動する。
【0110】
好ましくは、起動バネ47は、起動要素36を第1の位置へと付勢する。
【0111】
本発明の実施形態において、起動要素36は、表示要素35を回転送りするために、特に、それぞれ表示要素35を駆動するように一方向に歯車41を段階的に回転させるために第1及び第2の位置の間で前後に移動可能である。歯車41のいずれかの回転が表示要素35の減少回転に変換される時に、第1から第2の位置へ又はその逆の起動要素36の全ての移動は、従って、表示要素35の移動をもたらす。
【0112】
本発明の実施形態において、起動要素36は、容器3又はネブライザ1の長手方向又は小出し方向に及び/又は容器3及び/又は表示デバイス25の行程移動に対して横断方向に、好ましくは、垂直に移動可能である。
【0113】
好ましくは、起動要素36は、より中心の第1の位置から第2の位置まで半径方向外向きに、特に、反対方向に起動要素36を付勢する関連の好ましくは螺旋状起動バネ47の力に対して移動する。
【0114】
第2の位置で、起動要素36は、
図8及び12に示すように、歯車41との係合から出てその起動アーム38又は起動部分39と共に移動している。
【0115】
図13は、完全引張状態を
図12と類似の拡大断面に示している。
【0116】
(完全)引張状態において、容器3、より正確には曝気開口部又は通気孔23は、少なくともネブライザ1が初めて容器3を用いて引張された時に開かれる。
【0117】
好ましくは、曝気のための容器3又は通気孔23の開放は、特にホイル50の穿孔又は破断によって実現される。
【0118】
開口又は穿孔は、駆動部分52によって直接に達成することができる。これに代えて、開口又は穿孔は、駆動部分52とは独立に、例えば、
図2に示す実施形態と類似の穿孔要素22を有する曝気バネ20を使用して達成することができる。これに代えて、本発明の実施形態におけるように、開口又は穿孔は、好ましくは、駆動部分52によって起動されることが好ましい穿孔部分48を通じて間接的に達成することができる。
【0119】
好ましくは、穿孔部分48は、個別の部品として形成され、及び/又は表示デバイス25によって提供され、及び/又は表示デバイス25内に配置される。
【0120】
好ましい実施形態において、穿孔部分48は、
図10及び11に概略的に示すように、表示デバイス25、ハウジング31、上側部分32、及び/又は表示要素35の支持構造55によって軸線方向に移動可能に保持される。
【0121】
好ましくは、穿孔部分48及び/又は支持構造55は、表示デバイス25の更に別の部品、例えば、表示要素35又は表示器ハウジング31、特に表示器ハウジング31の上側部分33との一体構成である。
【0122】
好ましくは、穿孔部分48、支持構造55、及び表示デバイス25の更に別の部品は、射出成形工程でプラスチックで作られる。
【0123】
好ましくは、支持構造55は、穿孔部分48を軸線方向に移動可能に保持するための可撓性アーム又はリブを含む。
【0124】
これに代えて、穿孔部分48は、個別の軸線方向に移動可能な部品として構成することができ、これは、穿孔先端49が容器3から非引張状態で後退するように、任意的に容器3から離れて長手方向又は軸線方向に付勢するバネである。
【0125】
穿孔部分48又はその先端49は、好ましくは、表示デバイス25又はそのハウジング31内に受け入れられるが、起動状態において外向きに突出することができることに注意しなければならない。
【0126】
開口又は穿孔は、ネブライザ1を引張する度に、すなわち、容器3が引張状態でその端部位置が到達される度に繰り返すことができる。
【0127】
穿孔部分48は、
図3〜6に示すその後退又は初期位置に、特に、好ましくは、一体的に形成された付勢アーム又はバネなどにより、好ましくは、支持構造55によって付勢することができる。
【0128】
穿孔部分48は、軸線方向のあらゆる公差を補償するために可撓性アーム56のような補償部分を含むことができる。そのような公差は、特に、製造中の変動、特に容器3及び/又は他の構成要素の長さの変動、表示デバイス25と容器3の接続の変動、表示デバイス25又はそのハウジング31の長さの変動、ホルダ6内の容器3の軸線方向位置の変動などにより起こる可能性がある。従って、駆動部分52の自由端と穿孔部分48のカウンター面との間に様々な距離が得られる場合がある。この構成は、駆動部分52及び穿孔部分48が、望ましい穿孔を保証するようにあらゆる場合に協働するようなものである。
【0129】
補償部分は、容器3及び/又はネブライザ1のいずれかの他の構成要素のあらゆる損傷を回避するために、ここではアーム56の半径方向屈曲により、予め決められた軸線方向力を超える時に軸線方向圧縮を可能にする。従って、好ましい実施形態において、駆動部分52は、最初に穿孔部分48を容器ベース21に向けて穿孔位置の中に移動し、駆動部分52の更なる軸線方向移動は、補償部分により、好ましくは、半径方向外向きに広がっている可撓性アーム56によって補償され、穿孔部分48の中心凹部(穿孔先端49の反対側)に入るために駆動部分52の先端に取って代わられる。
【0130】
穿孔部分48は、たとえ穿孔部分48がホイル50又は穿孔位置に詰まり又は留まる場合でも曝気又は通気を阻止しないことを保証するために、好ましくは、少なくとも1つの軸線方向チャネル、特に先端49の円周回りに周方向に配置された1又は2以上の軸線方向に延びる溝57を含む。
【0131】
図14は、
図4、12、及び13と同様の拡大図で、加圧又は小出し工程の中間状態、すなわち、容器3が再度部分的に上方に移動している時を示している。この状態において、駆動部分52は、起動要素36が起動バネ47の力によりその初期又は第1の位置に戻り始めるように、部分的に表示デバイス25から又は挿入開口部54を通じて引き戻されている。最後に、駆動部分52の十分な引き戻しの後に、起動要素36は、戻り移動が完了した時に
図3〜6に示す第1の位置に戻る。
【0132】
容器3及び/又は起動要素36の戻り移動は、好ましくは、表示デバイス25又は歯車41を起動させ、及び/又は検出又は計数される。特に、起動要素36又はそのアーム38又は起動部分39は、戻り移動又は第2から第1の位置への移動を伝達部40に伝達する。特に、この移動は、歯車41の段階的回転を引き起こす。
【0133】
従って、本発明の実施形態において、小出し中のネブライザ1内の容器3及び/又は表示デバイス25の移動は、好ましくは、表示デバイス25を起動又はトリガするために及び/又は計数するために使用される。
【0134】
本発明の実施形態において、起動アーム38又はその部分39は、戻り移動中に歯車41の1つの歯43に対して当接し、従って、更に1段階の戻り移動により、時計回り方向に図面内で歯車41を回転させる。
【0135】
好ましくは、表示デバイス25は、伝達部40又は歯車41のあらゆる反回転を防止するラチェット58を含む。本発明の実施形態において、ラチェット58は、ハウジング31、特に下側ハウジング部分34から延び、及び/又は歯車41又はその歯43と噛み合うか又はその中に係合する可撓性アームによって形成される。
【0136】
端部位置において、すなわち、非引張状態において、駆動部分52は、好ましくは、
図3〜6に示すように、表示デバイス25、表示器ハウジング31、及び/又は挿入開口部54から更に又は完全に後退する。
【0137】
伝達部40又は歯車41は、起動、特に、起動要素36又はそのアーム38/起動部分39の(後方)移動を表示要素35の回転送りに変換する。伝達部40又は歯車41の伝達比又は伝達関数は、減速又は非線形駆動又は回転送りを達成するように設計又は構成することができる。本発明の実施形態において、伝達部40又は歯車41は、好ましくは、望ましい減速を達成するためにウォームドライブを形成する。
【0138】
特に第1の位置から第2の位置への起動要素36の移動は、起動アーム38又はその起動部分39が歯車41との係合から出て移動するという結果をもたらし、特に、次の歯43の上に引くことができる。それによって、アーム38は、外に屈曲される。反対方向のその後の移動、すなわち、戻り移動又は第2から第1の位置への移動は、起動アーム38又はその起動部分39が次の歯41と接触し、アーム38の少なくとも本質的線形移動、より正確には、好ましくは、起動要素36の線形移動を歯車41の回転へと、より正確には、好ましくは、1つの歯43による歯車41の回転送りに伝達することができるという結果をもたらす。
【0139】
好ましくは、歯43は、非対称であり、すなわち、起動アーム38の前後移動及び係合によって1回転方向の段階的起動及び移動を容易にし、及び/又は保証するために、一方側及び他方側に別々に傾斜した肩部を含む。
【0140】
好ましくは、起動要素36は、線形に移動可能であり、及び/又は摺動キャリッジを形成する。
【0141】
好ましくは、起動要素36は、ハウジング31、特にハウジング31の下側部分34によって移動可能に支持され及び/又は保持される。しかし、他の構成的ソリューションも同様に可能である。
【0142】
起動バネ47は、好ましくは、一方でハウジング31又は下側部分34と他方で起動要素36との間で作用する。
【0143】
本発明の実施形態において、バネ47は、好ましくは、それが少なくとも部分的に挿入開口部54を閉鎖又は阻止するように、第1の位置で既に圧縮され及び/又は付勢され、及び/又は起動要素36を付勢する。
【0144】
好ましくは、起動要素36は、第1の位置の挿入開口部32の中又はその上を保護するその部分に傾斜滑走面59を含む。この面59は、駆動部分52の挿入、すなわち、その軸線方向移動又は当接が、起動要素36の横断方向又は半径方向移動に変換されるように傾斜している。
【0145】
これに代えて又はこれに加えて、そのような面59はまた、斜面を使用して横断方向又は半径方向移動への軸線方向移動の望ましい変換を達成するように駆動部分52に形成することができる。
【0146】
従って、伝達部40又は歯車41の起動又は回転は、好ましくは、起動バネ47の力又はいずれかの他の圧力又はエネルギ貯蔵又はバネ手段によって達成することができる。これは、表示デバイス25又はその表示要素35を駆動するのに追加の力を必要としないという利点をもたらす。その結果、加圧及び小出し工程を妨げない。
【0147】
更に、伝達部40/歯車41の計数又は起動のトリガは、好ましくは、加圧又は小出し工程又は移動により、すなわち、流体2の実際の小出し中、すなわち、一般的に実際の使用又は吸入中に達成される。
【0148】
起動バネ47は、好ましくは、挿入開口部54の閉鎖に向けて起動要素36を付勢する。
【0149】
通常、起動要素36の移動は、ロック状態に到達される前にそれが挿入開口部54を完全に閉鎖しないように制限される。この制限は、本発明の実施形態において、好ましくは、制御部63が特に第1の位置で起動要素36の戻り移動を制限するように当接する制御手段又は部分62を通じて実現される。
【0150】
当接は、特に
図10に示されている。しかし、他の構成的ソリューションも同様に可能である。
【0151】
容器3とのネブライザ1の使用回数が到達されるか又は表示デバイス25によって検出又は表示される時の予め決められた使用回数が超過された後に、ロック状態に入り、ネブライザ1は、現在の容器3との更なる使用に対してロックされることになり、及び/又は容器3は、ネブライザ1との更なる使用に対してロックされることになる。
【0152】
特に、表示デバイス25は、
図4及び12〜14と類似の部品を示す
図15の概略的拡大で概略的に示すように、容器3の更なる使用を阻止し、及び/又はロック状態で挿入開口部54を閉鎖又は阻止する阻止部分61を含む。この図示の状態において、容器3は、その非引張位置に戻っており、駆動部分52は、表示デバイス25から後退している。最後の小出し又は加圧工程中に、表示デバイス25は、表示要素35を更に1段階移動し、予め決められた使用回数が到達されるか又は超過されたこと、従って、ロック状態に入るべきであることを検出又は表示している。
【0153】
本発明の実施形態において、表示要素35は、好ましくは、更なる使用に対してネブライザ1又は現在の容器3のロッキングをもたらすロック状態の検出に対して起動要素36を解除する制御部分62を含む。
【0154】
好ましくは、制御部分62は、阻止位置への阻止部分61の移動を可能にするか又は開始する切欠き部又は凹部を含む。好ましくは、阻止部分61は、阻止位置で、すなわち、ロック状態で挿入開口部54を阻止又は閉じる。好ましくは、制御部分62は、回転可能な表示要素35の内側の壁又は隆起部である。
【0155】
好ましくは、阻止部分61は、表示デバイス25又はそのハウジング31に一体化される。
【0156】
阻止部分61は、好ましくは、容器又はネブライザ1の長手方向又は小出し方向に対して及び/又は容器3の行程移動の方向に対して横断方向又は垂直に移動可能である。
【0157】
好ましくは、阻止部分61は、駆動部分52の起動又は挿入移動を、特に表示デバイス25及び/又は駆動部分52の(十分な)挿入に対して阻止する。
【0158】
好ましくは、阻止部分61は、直線的に移動可能であり、及び/又は摺動キャリッジによって形成される。しかし、他の構成的ソリューションも同様に可能である。
【0159】
好ましくは、阻止部分61は、本発明の実施形態では、好ましくは、起動バネ47又はいずれかの他の適切な付勢手段によってその阻止位置へと付勢される。
【0160】
好ましくは、阻止部分61は、流体2の最後の投薬量が小出しされた後かつロック状態に入るか又は検出された時に、表示デバイス25の挿入開口部54を閉鎖又は阻止する。この検出は、好ましくは、阻止部分61又は制御部63のようなあらゆる関連の構成要素を最も好ましくはバネ力により、特に
図11に概略的に示すような起動バネ47などの力により、制御部分62を通じてロック状態にすることができるということで達成される。
【0161】
好ましくは、阻止部分61は、起動要素36と接続されるか又はそれによって形成され、又はその逆も可能である。最も好ましくは、阻止部分61は、起動要素36の壁又は側面、好ましくは、平坦側面を形成する。しかし、他の構成的ソリューションも同様に可能である。
【0162】
本発明の実施形態において、起動要素36は、ロック状態で第1の位置から第3の位置まで、すなわち、好ましくは、移動とは反対方向に第2の位置まで移動することができる。
【0163】
本発明の実施形態において、起動要素36は、好ましくは、第3の位置(阻止位置)で完全に挿入開口部54を閉じることができる。
【0164】
言い換えると、阻止部分61の阻止位置は、好ましくは、起動要素36の第3の位置に対応する。
【0165】
ロック状態又は第3の位置では、起動要素36は、起動部分39が、
図15に示すように歯車41の回転方向に以前の歯43を通過するように、起動アーム38又はその部分39と共に起動方向に更に移動している。
【0166】
好ましくは、起動要素36は、ロック状態又は第3の位置(阻止位置)で容器3の更なる使用を阻止するように構成される。
【0167】
好ましくは、起動要素36は、表示要素35を回転送りするために第1及び第2の位置の間で前後に移動可能であり、ロック状態で容器3の更なる使用を阻止するように第3の位置まで移動可能である。
【0168】
上記及び以下の説明、並びに特徴は、好ましくは、
図19及び20に関連して後で説明する修正実施形態にも同様に又はこれに加えて適用される。
【0169】
特に、閉じた表示デバイス25又は阻止部分61は、特に、容器3が、上述のようなかつ通常の使用を防止するように通常の又は更なる使用の必要に応じて行程様式でネブライザ1の閉じたハウジングの内側で移動することができないという結果をもたらす。
【0170】
特に、表示デバイス25又は挿入開口部54のロッキングは、ネブライザ1及びハウジング部分18が、ネブライザ1がもう一度引張された時又はそれが部分的に引張された時に少なくとも部分的に開かれるという結果をもたらす。
図16は、ネブライザ1のこの状態(部分的に開いたハウジング部分18を有する部分的に引張されたネブライザ1)を概略的な長手方向断面に示している。引張工程中に、容器3は、表示デバイス25と共に下向きに移動している。非引張状態(容器3の上側位置)から始まって、表示デバイス25は、更なる通常の下向き移動が可能ではないように、通常は表示デバイス25、ここでは駆動部分52を起動する部材に対してその阻止部分61/起動要素36によって間もなく当接する。
【0171】
特に、阻止部分61は、好ましくは、駆動部分52が表示デバイス25に挿入するのを防止し、又はロック状態でその挿入を制限することにより、ロック状態でネブライザ1の容器3の軸線方向可動性を制限する。ネブライザ1が引張された時に加わる力により、及び容器3の移動において生じた軸線方向力により、ハウジング部分18は、ロック状態で軸線方向の更なる引張移動中に容器3及び表示デバイス25と共に、外側に又はネブライザ1、内側部分17、又は上側部分16に対して移動することになる。
【0172】
容器3、表示デバイス25、及びハウジング部分18の上記共通下向き移動は、ネブライザ1においてハウジング部分18のそれぞれ構成された締結により可能である。特に、保持力は、それを容器3の下向き移動によって打ち勝つことができるように選択又は設定される。
【0173】
本発明の実施形態において、保持要素19は、ハウジング部分18のそれぞれの保持凹部65において保持ノーズ64と係合し、その逆も可能である。従って、実質的に刻み目又は窪みを実現することができる。しかし、一方でノーズ64及び他方で凹部65の少なくとも本質的に半径方向に延びる当接肩部は、保持要素19が半径方向に屈曲して保持係合に打ち勝つように、引張工程の軸線方向力がノーズ64の係合によって凹部65の中に提供される保持力に打ち勝つことができるように半径方向平面に対して好ましくは約1°〜5°だけ僅かに傾斜している。その結果、ハウジング部分18は、下向きにも移動し、従って、少なくとも部分的にネブライザ1から押されるか又は上側ハウジング部分16から分離され、及び/又は内側部分17から押される。
【0174】
ハウジング部分18のこの押すか又は軸線方向の変位又はネブライザ1のいずれかの他の開放は、好ましくは、ロッキングデバイス26を使用して更なる使用に対してネブライザ1をロックするという結果をもたらす。従って、表示デバイス25又はその阻止部分61は、ロック状態でのネブライザ1の望ましいロッキングをネブライザ1の開放を通じて間接的に達成する。
【0175】
好ましい実施形態において、ロッキングデバイス26は、ロック状態でネブライザ1の引張を阻止する。
【0176】
好ましくは、ロッキングデバイス26は、移動可能なロッキング要素66及び関連のロッキングバネ67を含む。ロッキング要素66は、好ましくは、ロック位置とアンロック位置の間で軸線方向に移動可能である。ロッキング要素66は、好ましくは、ロッキング位置/ロッキングバネ67によってロックされた位置の中に付勢される。
【0177】
ロック位置では、ロッキング要素66は、好ましくは、
図16に示すその下側軸線方向位置にある。
図17は、
図16の丸で囲まれた区域の拡大を示している。
【0178】
ロック位置では、ロッキング要素66は、外側部分16に対して内側部分17の回転を阻止し、従って、ネブライザ1の(更なる)引張を阻止する。これは、好ましくは、ロッキング要素66が、上述の相対回転を阻止するように上側部分16に形成されたそれぞれのポケット68の中に(単に)軸線方向に移動又は係合するということで本発明の実施形態において達成される。特に、ロッキング要素66は、あらゆる更なる回転及び/又は戻り回転を防止するように、それぞれの凹部又はポケット68の中に係合部分69と係合する。しかし、他の構成的ソリューションも同様に可能である。
【0179】
好ましくは、係合部分69は、半径方向に突出し、及び/又は少なくとも本質的にリブ状である。
【0180】
本発明の実施形態において、ロッキング要素66は、好ましくは、開かれるか又は切欠かれた上側ハウジング部分16を有する
図16の丸で囲まれた部分の領域内のネブライザ1の概略側面図である
図21に示すように、複数の又は3つの係合部分69を含む。しかし、
図21は、そのアンロック又は上側位置にロッキング要素66を示している。
【0181】
係合部分69は、好ましくは互いに平行に及び/又は軸線方向又は起動方向に延びる。
【0182】
係合部分69は、好ましくはリブ状であり、及び/又は半径方向及び/又は外向きに突出する。
【0183】
係合部分69と共にロッキング要素66は、好ましくは1ピースで及び/又は一体化又は剛性部品として形成され、及び/又は好ましくはプラスチックで作られる。
【0184】
図22は、ロック状態又は位置でのロッキングデバイス26又はそのロッキング要素66の係合、すなわち、ネブライザ1の特に上側又は外側ハウジング部分16に対する内側部分17及び/又は下側ハウジング部分18の回転阻止を概略半径方向断面に示している。
【0185】
特に、ロック状態において、係合部分69は、ネブライザ1のハウジング部分16に又はその近く(その内側)に形成された別々の又は対応するポケット68の中に係合するか又は突出する。しかし、他の構成的ソリューションも同様に可能である。
【0186】
ロッキング要素66は、ロッキング要素66が、好ましくは、軸線方向にのみ移動可能であるように、
図22に概略的に示すように、好ましくは、内側部分17により、及び/又はそれぞれの溝75において、及び/又は好ましくはリブ状突起76などによって案内される。しかし、他の構成的ソリューションも同様に可能である。
【0187】
ロッキングデバイス26、特にロッキング要素66及びロッキングバネ67は、好ましくは、内側部分17に配置され及び/又は内側部分17によって支持され及び/又は内側部分17と上側部分16の間を延びる。
【0188】
ネブライザ1、内側部分17、又はロッキングデバイス26は、好ましくは、ユーザ又は患者によるロッキングデバイス26又はロッキング要素66のあらゆる望ましくない操作を防止又は少なくとも複雑にするために、内側部分17の下側部分17bの少なくとも周囲でロッキングデバイス26を覆うカバー70を含む。
【0189】
好ましくは、ロッキングデバイス26又はロッキング要素66は、完全な引張状態又は位置が到達される前に、すなわち、好ましくは中間位置で、最も好ましくは、上側ハウジング部分16に対して下側ハウジング部分18を回転させることによってネブライザ1を引張するのに必要な全回転角度の後半で、相対回転又は更なる回転をロックしている。
【0190】
この中間阻止は、完全な引張に到達するのが不可能であり、従って、相対回転をホルダ6の軸線方向行程に変換する歯車又は伝達部は、実際に中間位置にホルダ6を保持し、上側非引張位置へのいかなる軸線方向戻り移動を許さないので、ネブライザ1を完全に起動することは好ましくは可能ではないという利点を有する。
【0191】
しかし、完全引張状態を達成した後の更なる引張に対して、ロッキングデバイス26がネブライザ1をロックすることも可能である。
【0192】
これに代えて又はこれに加えて、ロッキングデバイス26又はそのロッキング要素66が、特に、阻止要素8のあらゆる押し下げをロックし、従って、解除を阻止することにより、バネ7又はホルダ6の解除をロックして流体2を小出しすることも可能である。しかし、他の構成的ソリューションも同様に可能である。
【0193】
一般的に、ロッキングデバイス26又はそのロッキング要素66は、更に、ネブライザ1の起動を阻止し、又は1回分の流体2の噴霧のトリガを阻止し、又は阻止要素8又はネブライザ1の他の起動ボタンなどの押し下げを阻止するように適応させることができる。これは、ロック状態でネブライザ1の更なる使用を阻止する追加の手段を形成することができる。
【0194】
好ましくは、ネブライザ1又は上側部分16は、1又は2以上の金属インサート又は強化要素によって強化することができ、それらは、リング状とすることができ、及び/又は周方向に延びることができ、及び/又はポケット68に隣接して又はその周りに及び/又は上側部分16の下端又は自由端に隣接して配置することができる。
【0195】
図18は、
図16と類似の概略断面であるが、ロッキングデバイス26がアンロック位置に、すなわち、ロッキング要素66が上側位置にあるネブライザ1を示している。ロッキングデバイス26又はロッキング要素66は、この位置にもたらされ、又は好ましくは単にネブライザ1を閉じることにより、特に、完全に取り付けられた又は閉じた位置にあるハウジング部分18によってアンロックされる。
【0196】
図示の実施形態において、ハウジング部分18は、
図18に示すように、ロッキングデバイス66の中に及び/又はカバー70の中に延び、及び/又はロッキング要素66に軸線方向に当接し、及び/又はそれをそのアンロック位置(上側位置)に押し込む好ましくは指状及び/又は軸線方向に延びるアクチュエータ71を含む。従って、完全に閉じたネブライザ1又はハウジング部分18だけが、ロッキングデバイス26をアンロックし、従って、ネブライザ1をアンロックする。
【0197】
アクチュエータ71は、好ましくは、いずれの操作も可能ではなく又は少なくとも複雑であるようにハウジング部分18内に配置される。
【0198】
ネブライザ1がロック状態にある時に、好ましくは、ネブライザ1又はそのハウジング部分18が最終の引張工程によって部分的に開いている時に、容器3及び表示デバイス25を有するネブライザ1のそのロック状態におけるあらゆる更なる使用は、可能ではない。ロッキングデバイス26は、好ましくは、自動でロックする。好ましくは、ロッキングバネ67は、ロッキング要素66をロック位置内に付勢し、従って、ネブライザ1の少なくとも部分開放又はそのハウジング部分18の(軸線方向)変位時に、ロッキングデバイス26又はそのロッキング要素66は、ロック位置内に移動することができ、又は移動する。
【0199】
好ましくは、ロッキング要素66は、軸線方向に移動可能である(本質的に又は単に)。
【0200】
新しいか又はリセットされた表示デバイス25を含む新しい容器3に対してそのロックした表示デバイス25(阻止位置の阻止部分61)を有する現在の容器3の交換後に、ネブライザ1又はそのハウジング部分18は、再度完全に閉じることができる。従って、ネブライザ1又はそのロッキングデバイス26は、再度アンロックすることができ又はアンロックされる。好ましくは、アクチュエータ71は、ロッキング要素66をそのアンロック位置に押し込んで戻す。
【0201】
従って、ロッキングデバイス26又はロック状態は、好ましくは、ネブライザ1、そのハウジング24、又はハウジング部分18を(完全に)閉じることによって再度リセット又はアンロックされ、ネブライザ1は、以前のように新しい容器3と共に使用することができる。
【0202】
図示の実施形態において、ロッキング要素66は、好ましくは、1つの単一部品によって形成される。しかし、ロッキングデバイス26は、ロッキング要素66を形成又は収容する複数の部品を含むことができる。
【0203】
好ましくは、容器3は、ネブライザ1の少なくとも部分引張状態、特に、ネブライザ1又はそのハウジング24の完全な閉鎖が、表示デバイス25がロック状態にある時に又は挿入開口部54が閉じている時に可能ではないような引張状態で取り替えられるか又は取り替える必要がある。
【0204】
本発明の実施形態において、ロッキング要素66は、ロッキング位置と非ロッキング位置の間で軸線方向(のみ)に移動可能であり、その逆も可能である。しかし、ロッキング要素66は、更に別の実施形態を示す
図24及び25に関連して後で説明するように、これに代えて又はこれに加えて、ロッキング位置と非ロッキング位置の間で切り替わるように半径方向に移動可能とすることができ、その逆も可能である。例えば、ロッキング要素66は、ネブライザ1の(更なる)引張又は使用を阻止するために、半径方向外向きに、特にロック位置でそれぞれの溝又は凹部などに係合するように押されることができる。
【0205】
特に、ロッキング要素66は、摺動ブロックを形成することができ又はそれによって形成されることができる。
【0206】
本発明の実施形態において、ロッキングバネ67は、好ましくは、内側部分17の下側部分17bに、及び/又はロッキングデバイス26又はロッキング要素66の下端に、又はハウジング部分18の近く又はそれに隣接して配置される。しかし、ロッキングバネ67はまた、
図23に示すように、ネブライザ1の他端に、及び/又は上側ハウジング部分16内に、及び/又はいずれかの他の有利な位置に配置することができる。
【0207】
図23は、別様に配置された、すなわち、上側ハウジング部分16内のロッキングバネ67を有する別の実施形態によるロッキングデバイス26を部分概略断面で示している。
【0208】
上述の説明は、それぞれの繰返しを省略しても、類似の又は対応する方式で説明する他の実施形態及び全ての更に別の実施形態にも当て嵌まることに注意しなければならない。
【0209】
本発明の実施形態において、ロッキングバネ67は、好ましくは、押圧バネ又は圧縮バネである。しかし、引張バネをこれに代えて使用することができる。
【0210】
本発明の実施形態において、ロッキングバネ66は、好ましくは、螺旋バネである。しかし、これに代えて、例えば、板バネ又はリーフバネ又はいずれかの他のバネを使用することができる。
【0211】
本発明の実施形態において、ロッキング要素66及びロッキングバネ67は、別々の部品によって形成される。しかし、一般的に、ロッキング要素66は、ロッキングバネ67に一体化することも可能であり、その逆も可能である。
【0212】
図19は、本発明の修正実施形態による表示デバイス25を概略断面に示している。
図20は、
図19による断面の斜視図である。
【0213】
以下では、上述の説明及び態様がこれに加えて特に繰り返すことなく同じか又は類似の方式で適用されるように、関連の差異のみを説明する。
【0214】
修正実施形態において、起動アーム38及び起動部分39は、ウォームドライブの間、すなわち、歯車41と従動部分(ここではつまり表示要素35)の係合突起60との間では係合しないが、ここでは好ましくは上からではなくて下からの
図19において、別の側又はウォームドライブの反対側で歯車41と係合するか又はそれを起動する。特に、起動アーム38は、多かれ少なかれ半径方向平面に、及び/又は起動バネ47及び/又は阻止部分61又は起動要素36の摺動キャリッジ部分と多かれ少なかれ共通の平面に延びる。
【0215】
好ましくは、起動アーム38又は部分39は、容器3又は把持セクション32の反対側で歯車41と係合する。
【0216】
修正実施形態において、表示デバイス25は、本発明の最初の実施形態で提供されている通り、好ましくはネブライザ1が引張された時に、すなわち、引張工程中に計数し、小出し工程中には計数しない。
【0217】
特に、起動要素36又はそのアーム38は、駆動部分52が、表示デバイス25、そのハウジング31、又はその挿入開口部54に挿入される時、及び/又は起動要素36が、第1の位置から第2の位置まで移動する時、及び/又は起動要素36が、駆動部分52によって横断方向に押される時に伝達部40又は歯車41を駆動又は回転させる。反対方向に、起動アーム又はその起動部分39は、歯車41の次の歯43を通過し、すなわち、歯車41を駆動しない。
【0218】
修正実施形態において、表示デバイス25又は計数は、起動バネ47又はいずれかの他のバネ又はエネルギ貯蔵の力によるのではなく、ネブライザ1内の表示デバイス25の相対移動によって又は駆動部分52のような起動要素の挿入によって駆動される。しかし、他の構成的ソリューションも同様に可能である。
【0219】
修正実施形態において、第3又はロッキング位置へのキャリッジ/起動要素36/ロッキング部分61の移動の阻止は、予め決められた使用回数が到達されるか又はそれを超えた時に引張中に解除される。次に、キャリッジ/起動要素36/阻止部分61は、計数が引張中に行われるので駆動部分52に対して当接する。ネブライザ1が起動された時又は阻止要素8を押し下げる時に、ネブライザ1がトリガされ、流体2の(最後の)投薬量が噴霧される。この噴霧中に、キャリッジ/起動要素36/阻止部分61が、起動バネ47又はいずれかの他のバネ手段の力により第3又はロッキング位置内に自由に移動するように、駆動部分52は、表示デバイス25又は挿入開口部54から取り外される。
【0220】
次の引張中に、ネブライザ1又はそのハウジング24又はハウジング部分18は、駆動部分52が、閉じた表示デバイス25に対して、特に、挿入開口部54を制限するか又は閉じる、キャリッジ/起動要素36/阻止部分61に対して当接する時に、部分的に開かれることになる。
【0221】
上述の実施形態において、表示デバイス25の計数又は起動は、流体を小出しする時に、すなわち、駆動部分52を挿入開口部54から引き戻す時に起こるか又は行われる。そこでは、キャリッジ/起動要素36/阻止部分61は、キャリッジ/起動要素36//阻止部分61が、第3又はアンロッキング位置に直接に更に移動することができるように、ネブライザ1の最後の使用又は小出し中、すなわち、第2の位置から第1の位置まで移動する時に解除される。従って、後のあらゆる小出しは可能ではない。
【0222】
いずれの場合にも、すなわち、上述の実施形態及び修正実施形態において、表示デバイス25は、ロック状態でネブライザ1内の容器3の全軸線方向又は行程可動性を阻止し、及び/又はロック状態で少なくとも部分的にネブライザハウジング24及び/又はハウジング部分18の開放を特にネブライザ1が少なくとも部分的に最後に現在の容器3を用いて引張される時に引き起こす。
【0223】
更に、ネブライザ1又はそのハウジング24又はハウジング部分18の少なくとも部分開放により、ネブライザ1はブロック(阻止)され、特に、現在の容器3でこれ以上引張又はそれ以上使用することはできない。
【0224】
図19及び20は、非起動又は初期状態の及び/又は起動要素36が第1の位置にある本発明による表示デバイス26を示している。好ましくは、上方に及び/又は軸線方向に延びる制御部63は、好ましくは、表示要素35によって又はそこに形成された好ましくはリング状制御部分62に対して当接する。好ましくは、制御部分62は、制御部63が中間を移動することができ、起動要素36が第1及び第2の位置の間を自由に移動するように、表示要素35の外壁までの半径方向距離を有するが、制御部分62に対する制御部63の当接は、第1の位置から更に第3の位置に向けて及び/又は更に挿入開口部54の(完全)閉鎖までの起動要素36の移動を防止する。
【0225】
好ましくは、突起60は、歯状であり、及び/又はその自由端に向けて先細にされる。
【0226】
好ましくは、突起60は、制御部分62上に形成されるか又はそれと接続される。
【0227】
一般的に、挿入開口部54には、好ましくは、円錐面又は縁部が設けられ、駆動部分52などの挿入を容易にする。
【0228】
好ましくは、支持構造55は、穿孔部分48を好ましくは表示デバイス25又はそのハウジング31又はハウジング31のそれぞれの開口部の中心に移動可能に保持するために1又は2以上の可撓性アームを形成するか又はそれを含み、その結果、穿孔部分48は、通常は表示デバイス25の内側に保持されるが、曝気を開放又は穿孔するために移動し、特に、外向きに及び/又は容器3に向けて突出することができる。しかし、他の構成的ソリューションも同様に可能である。
【0229】
一般的に、表示デバイス25及び容器3は、使用後に、特に、ロック状態に達した後に完全に取り替える必要がある分離不能なアセンブリ又はユニットを形成する。しかし、容器3及び表示デバイス25は、ユーザ又は患者が組み立てることができるキットとして供給又は提供することも可能である。
【0230】
一般的に、表示デバイス25は、それを再使用することができないように、ロック状態に達した後はリセットすることはできない。しかし、表示デバイス25は、それをリセットして再使用することができるように修正することも可能である。この場合に、表示デバイス25は、現在の容器3から分離して新しい(未使用)容器3と接続しなければならない。最も好ましくは、そのような容器交換は、自動で表示デバイス25をリセットする。
【0231】
好ましくは、中心に配置され、及び/又は軸線方向に開き、及び/又はアクチュエータ要素、特に、上述の実施形態の駆動部分52の軸線方向挿入を可能にする挿入開口部54は、凹部、溝、又は窪みなどとしても形成することができ、及び/又はあらゆる向きに表示デバイス25内のあらゆる位置又は場所に配置することができることに注意しなければならない。
【0232】
これに代えて、挿入開口部54又はその閉鎖は省略することもできる。これに代えて、表示デバイス25、起動要素36、又は阻止部分61は、更なる使用に対してネブライザ1又は容器3の直接又は間接ロッキングを引き起こすために、多かれ少なかれロッキングデバイス26又は例えば保持要素19又は阻止要素8と直接に連通するか又はそれを起動することができる。
【0233】
一般的に、起動要素36又は阻止部分61は、好ましくは、直線的に、特に、摺動キャリッジのように移動可能である。特に、摺動キャリッジが形成される。
【0234】
好ましくは、摺動キャリッジは、起動要素36又は阻止部分61のベース部分を形成する。
【0235】
好ましくは、摺動キャリッジ、起動要素36、又は阻止部分61は、
図8及び9に概略的に示すように、両側に、好ましくは、挿入開口部54の両側に摺動ガイド72によって移動可能に保持される。好ましくは、ガイド72は、起動要素36又は阻止部分61のそれぞれの縁部又はベース部分73にわたって把持するハウジング31又はその下側部分34のそれぞれのレールなどによって形成され、望ましい摺動案内を形成する。しかし、他の構成的ソリューションも同様に可能である。
【0236】
好ましくは線形又はスレッド状の移動可能起動要素36及び/又は阻止部分61の代わりに、いずれかの他の運動、特に、半径方向及び/又はピボット回転移動が、特に挿入開口部54を部分的に又は完全に閉じるために可能である。
【0237】
これに代えて、起動要素36及び/又は阻止部分61は、少なくとも1つの係合可能性をロックし、及び/又はロック状態でいずれかの他の構成要素を起動するために、又はネブライザ1及び/又は容器3をロックするために、表示デバイス25又はそのハウジング31から外向きに、好ましくは、横断方向に及び/又は表示器ハウジング31の片側に移動することができる。
【0238】
これに代えて又はこれに加えて、起動要素36及び/又は阻止部分61は、ロック状態でネブライザ1及び/又は容器3の更なる使用を阻止するようにロック状態で作動又は移動を制限又は防止するために、ハウジング部分18及び/又はネブライザハウジング24などの断面又は輪郭の中に係合又はそれに対して当接することができる。
【0239】
起動要素36及び/又は阻止部分61は、特に同じく半径方向に作用する時に、好ましくは、バネ47又はいずれかの他のバネ手段によって付勢される。バネ又はバネ手段は、一体的に及び/又はプラスチック部品又はプラスチック部分によって形成することができる。これに代えて、螺旋又は時計バネ、又は螺旋バネ47などのようないずれかの他のバネは、起動要素36及び/又は阻止部分61を好ましくはロック状態に付勢するために使用することができると考えられる。
【0240】
駆動部分52が、直接に歯車41を駆動又は起動することも可能である。この場合に、駆動部分52は、好ましくは、ハウジング18により、特にバネ手段(図示せず)を通じて、特に、軸線方向公差を補償し及び/又は駆動部分52の半径方向又は横断方向屈曲を可能にするために弾性的に支持される。これに代えて又はこれに加えて、駆動部分52は、歯車41に対する相対軸線方向移動の一方向にのみ歯車41と係合するための横断方向屈曲が、一回転方向にのみ歯車41を回転することを可能にするように、可撓性とすることができる。
【0241】
表示デバイス25は、特に本明細書に引用によって組み込まれているWO 2009/037085 A1の4ページの19行〜10ページの13行に説明するようにいずれかの他の計数機構を含むことができる。そのような計数機構はまた、起動要素36及び/又は阻止部分61をトリガ、解除、又は起動することができる。この計数機構を使用する時に、回転可能な表示要素35はまた、ロック状態でキャリッジ、起動要素36、又は阻止部分61を解除するか又はその解除を制御し、第3又はロッキング位置へ移動するか又は挿入開口部54を閉じることができる。
【0242】
キャリッジ又は阻止部分61は、計数とは独立していることも可能である。特に、駆動部分52は、WO 2009/037085 A1などに示す計数機構のハブと係合し、及び/又はキャリッジ又は阻止部分61を起動することなく表示デバイス25又は計数を駆動又は起動することができる。この場合に、機能は、分離される。キャリッジ及び/又は阻止部分61は、好ましくは、ロック状態で挿入開口部54を制限又は閉じるためにのみ使用されるが、その計数機構又は伝達部40の表示デバイス25、又は表示要素35などを起動又は駆動するためには使用されるものではない。
【0243】
容器3又は表示デバイス25又は挿入開口部54には、特に最初に使用する前に挿入開口部54を覆う
図19にのみ概略的に示す任意的な保護体74を備えることができる。
【0244】
好ましくは、保護体74は、容器3及び/又は表示デバイス25をネブライザ1又はハウジング部分18内に挿入することができる前に取り外す必要がある。
【0245】
好ましくは、保護体74は、表示デバイス25又はそのハウジング31にわたって及び/又は容器3にわたって横断方向に延び、及び/又は特にそれがネブライザ1又はハウジング部分18内に嵌合しないように表示デバイス25及び/又は容器3よりも大きい直径を有する。
【0246】
好ましくは、保護体74は、不可逆的にのみ取り外すことができ、すなわち、取り外した後で再接続することはできない。
【0247】
好ましくは、保護体74は、挿入開口部54及び/又は表示デバイス25を覆うか又は閉じる。
【0248】
好ましくは、保護体74は、形状適合により又は押込により、及び/又はスナップ装着で又はクリック装着で表示デバイス25又は容器3に接続される。
【0249】
以下では、ネブライザ1の及び特にロッキングデバイス26の更に別の実施形態を
図24及び25を参照して説明する。以下の説明は、特に
図16〜18、21、及び22による実施形態と比べて関連の差異及び新しい態様に着目しており、上述の説明及び特徴は、好ましくは、それぞれの説明を省略しても更に別の及び他の実施形態に関してそれぞれ又は対応する方式で適用される。
【0250】
図24は、アンロック位置での更に別の実施形態のネブライザ1、ロッキングデバイス26の部分概略断面を示している。
図25は、それぞれの断面にロック位置又はロック状態でのロッキングデバイス26を示している。
【0251】
更に別の実施形態において、ロッキング要素66は、好ましくは半径方向(のみ)に移動可能な摺動ブロックとして形成されることが好ましい。
【0252】
更に別の実施形態において、ロッキングデバイス26は、好ましくは、起動するために少なくとも1つの傾斜面78を通じてロッキング要素66と相互作用する、特に、ロッキング要素66をロッキング位置内に半径方向に移動するロッキング部材77を含む。
【0253】
好ましくは、ロッキング要素66は、ここではロッキング部材77又は傾斜面78のピッタリした係合又は起動によってロッキング位置内に移動する。
【0254】
ロッキング要素66は、好ましくは、アンロック位置からロック位置内に能動的に移動可能であり、及び/又はその逆も可能である。
【0255】
ロッキング要素66は、好ましくは、
図25に概略的に示すように、ピッタリした係合により、及び/又はロッキング部材77の逆の又は上方の移動及び/又はロッキング要素66のそれぞれの好ましくは傾斜制御面79の係合又は当接により、アンロック位置に戻るように移動可能である。
【0256】
更に別の実施形態において、制御面79は、好ましくは、ロッキング部材77の線形及び/又は軸線方向移動をアンロック位置内へのロッキング要素66の横方向又は半径方向、ここではアンロッキング又は内向き移動に変換するために、
図25に概略的に示すように、ロッキング部材77のそれぞれの壁又は傾斜部分80と協働する。
【0257】
好ましくは、制御面79は、ロッキング要素66の制御部分81に又はそれによって形成される。しかし、他の構成的ソリューションが可能である。例えば、傾斜制御面79は、これに代えて又はこれに加えて、ロッキング移動、ここでは半径方向外向きとは反対の正の移動、ここでは半径方向内向き移動を実現するために、傾斜部分80又はロッキング部材77に又はそれによって形成するか又は構築することができる。
【0258】
一般的に、ロッキング要素66は、好ましくは、回転阻止又はロック状態を解除するためにロッキング位置からアンロッキング位置内へ可逆である。これは、本発明の実施形態において、好ましくは、ネブライザ1又はそのハウジング部分18を閉じる時に軸線方向に当接するアクチュエータ71によるロッキング部材77の軸線方向起動又は上方移動によって実現される。しかし、他の構成的ソリューションもまた可能である。
【0259】
軸線方向移動又は起動を半径方向移動に変換する上記原理は、好ましくは、反対方向に、すなわち、ロッキング要素66を起動又はロックする時にも当て嵌まる。
【0260】
更に別の実施形態において、傾斜面78は、好ましくは、ロッキング要素66に又はそれによって形成されたカウンター部分82と協働する。
【0261】
ロッキング部材77の線形又は軸線方向移動を望ましい横方向又は半径方向ロッキング移動、ここでは半径方向外向き移動に変換するために、カウンター部分82又はロッキング要素66に又はそれにより、傾斜面78及び/又は対応するカウンター面を形成することも可能である。
【0262】
更に別の実施形態において、ロッキング部材77は、好ましくは、正確にロッキング要素66を移動又は起動させ及び/又は傾斜なく又は傾斜を最小限にしてロッキング要素66を移動するために、好ましくは、2つの傾斜面78を含み、ロッキング要素66は、好ましくは、2つのカウンター部分82を含む。従って、ロッキング部材77の線形又は軸線方向移動又は起動は、ロッキング要素66の横方向又は横断方向又は半径方向又は外向き移動を
図25に示すロック位置内に変換することができる。
【0263】
好ましくは、ロッキング要素66は、少なくとも本質的に平面又は軸線方向軸受部分又は面83、特に2つの面83によってロック位置に保持又はロックされる。
【0264】
好ましくは、ロッキング部材77は、本質的に平面又は軸線方向軸受面83を形成し、ロック位置にロッキング要素66を保持又はロックする。
【0265】
特に、カウンター部分82は、ロッキング部材77の軸線方向、ここでは下向き移動中にそれぞれの傾斜面78に沿って移動し、次に、それぞれの軸受面83に到達することができる。この状態は、
図25に示されている。
【0266】
一般的に、ロッキング要素66は、内側部分17の円周の回り又はその上に配置され及び/又は好ましくは1又は2以上のロッキングバネ67によってロック位置内に
同時に及び/又は軸線方向に付勢された1つ又は複数の係合部分69を有する少なくとも1つ又はそれよりも多くのロッキング要素66で構成され、又はロッキングデバイス26は、それを含むことができる。この修正は示されていないが、ロック状態での非常にセキュアな阻止を可能にすると考えられる。
【0267】
上述のように、説明する実施形態の個々の特徴、態様、及び/又は原理は、必要に応じて互いに組み合わせることもでき、図示したネブライザ1において特に使用することができるが、類似の又は異なるネブライザにおいても使用することもできる。
【0268】
様々な実施形態の特徴は、組み合わせるか又は交換することができる。
【0269】
独立型機器などとは異なり、提案するネブライザ1は、好ましくは、携帯式であるように設計され、特に移動式手動デバイスである。
【0270】
しかし、提案するソリューションは、本明細書で具体的に説明するネブライザ1だけではなく、他のネブライザ又は吸入器、例えば、粉末吸入器又はいわゆる計量式投薬吸入器に使用することもできる。
【0271】
好ましくは、流体2は、上述のような液体、特に、水性医薬製剤又はエタノール医薬薬剤である。しかし、それはまた、何らかの他の医薬薬剤又は懸濁液などである場合がある。
【0272】
代替実施形態により、流体2はまた、粒子又は粉末を含むことができる。この場合に、排出ノズル12の代わりに、何らかの他の種類の供給デバイス、特に、流体を粉末などに供給するための排出開口部(図示せず)又は供給チャネル(図示せず)をマウスピース13の中に設けることができる。任意的な空気供給開口部15は、次に、マウスピース13を通して呼吸又は吸入するのに十分な容積の空気流を発生又は可能にするために、好ましくは、並行して周囲空気を供給するように機能する。
【0273】
必要に応じて、流体2は、推進剤ガスを使用して噴霧化することもできる。
【0274】
好ましい薬液2の好ましい原料及び/又は製剤は、特に、本明細書に引用によって組み込まれているWO 2009/115200 A1、好ましくは25〜40ページに、又はEP 2,614,848 A1、段落0040〜0087に列挙されている。特に、それらは、水性又は非水性溶液、混合液、又はエタノール含有又はいかなる溶剤も含まない製剤などである場合がある。
【0275】
参照番号のリスト
1 ネブライザ
2 流体
3 容器
4 バッグ
5 圧力発生器
6 ホルダ
7 駆動バネ
8 阻止要素
9 搬送チューブ
10 逆止弁
11 圧力チャンバ
12 ノズル
13 マウスピース
14 エアロゾル
15 空気供給開口部
16 上側ハウジング部分
17 内側部分
17a 内側部分の上側部分
17b 内側部分の下側部分
18 ハウジング部分(下側部分)
19 保持要素
20 曝気バネ
21 容器ベース
22 穿孔要素
23 通気孔
24 ネブライザハウジング
25 表示デバイス
26 ロッキングデバイス
27 マウスピースカバー
28 ヘッド
29 容器ハウジング
30 容器縁部
31 表示器ハウジング
31a 窓
32 把持セクション
33 上側部分
34 下側部分
35 表示要素
36 起動要素
37 マーキング
38 起動アーム
39 起動部分
40 伝達部
41 歯車
42 ウォーム
43 歯
44 心棒セクション
45 軸受セクション
46 軸受部分
47 起動バネ
48 穿孔部分
49 穿孔先端
50 ホイル
51 窪み
52 駆動部分
53 底部
54 挿入開口部
55 支持構造
56 可撓性アーム
57 溝
58 ラチェット
59 面
60 突起
61 阻止部分
62 制御部分
63 制御部
64 保持ノーズ
65 保持凹部
66 ロッキング要素
67 ロッキングバネ
68 ポケット
69 係合部分
70 カバー
71 アクチュエータ
72 摺動ガイド
73 ベース部分
74 保護体
75 溝
76 突起
77 ロッキング部材
78 傾斜面
79 制御面
80 傾斜部分
81 制御部分
82 カウンター部分
83 軸受面