特許第6643257号(P6643257)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6643257
(24)【登録日】2020年1月8日
(45)【発行日】2020年2月12日
(54)【発明の名称】輸送容器システム及び方法
(51)【国際特許分類】
   B65D 81/38 20060101AFI20200130BHJP
   F16L 59/00 20060101ALI20200130BHJP
   B65D 77/04 20060101ALI20200130BHJP
【FI】
   B65D81/38 D
   F16L59/00
   B65D77/04 A
【請求項の数】11
【全頁数】14
(21)【出願番号】特願2016-570261(P2016-570261)
(86)(22)【出願日】2015年4月10日
(65)【公表番号】特表2017-518230(P2017-518230A)
(43)【公表日】2017年7月6日
(86)【国際出願番号】EP2015000760
(87)【国際公開番号】WO2015180808
(87)【国際公開日】20151203
【審査請求日】2017年8月7日
(31)【優先権主張番号】202014004395.7
(32)【優先日】2014年5月30日
(33)【優先権主張国】DE
(31)【優先権主張番号】202014004515.1
(32)【優先日】2014年6月5日
(33)【優先権主張国】DE
(73)【特許権者】
【識別番号】515156418
【氏名又は名称】ヴァクテック アクチェンゲゼルシャフト
(74)【代理人】
【識別番号】100086771
【弁理士】
【氏名又は名称】西島 孝喜
(74)【代理人】
【識別番号】100088694
【弁理士】
【氏名又は名称】弟子丸 健
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100095898
【弁理士】
【氏名又は名称】松下 満
(74)【代理人】
【識別番号】100098475
【弁理士】
【氏名又は名称】倉澤 伊知郎
(74)【代理人】
【識別番号】100171675
【弁理士】
【氏名又は名称】丹澤 一成
(72)【発明者】
【氏名】クーン ヨアヒム
【審査官】 植前 津子
(56)【参考文献】
【文献】 特表2010−525996(JP,A)
【文献】 欧州特許出願公開第02221569(EP,A1)
【文献】 特開2007−022598(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65D 81/38
B65D 77/04
B65D 81/18
F16L 59/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
輸送容器システムであって、ベース(2)、ケーシング(3)及び蓋(4)を有する少なくとも1つの容器(1)を含むと共に前記容器(1)の壁上、その内側フェース(5)上に配置されていて前記容器(1)から取り外したり前記容器(1)中に挿入したりすることができる複数の内側壁要素(6)を含み、
各内側壁要素(6)は、前記容器(1)の対応の前記内側フェース(5)に適合した所定の寸法を有する、輸送容器システムにおいて、
前記内側壁要素(6)として実質的に同一の寸法を有する複数の構造体が前記輸送容器システムとして選択できるように提供され、
前記構造体をなす内側壁要素(6)は、対応の前記内側壁要素(6)について提供された前記容器(1)内の位置に挿入可能であり、
前記提供される複数の構造体は、潜熱蓄熱要素若しくは別の蓄熱要素又は真空断熱パネルから選択される構造体と、真空断熱パネルよりも断熱効果の低いプレースホルダ要素である構造体の2種類であるか、或いは、
潜熱蓄熱要素又は別の蓄熱要素である第1の構造体(6.1)、真空断熱パネルである第2の構造体(6.2)、真空断熱パネルよりも断熱効果の低いプレースホルダ要素である第3の構造体(6.3)の3種類であり、
前記内側壁要素(6)は、適宜僅かな隙間を除き、前記容器(1)内で全ての内側フェース(5)のところに配置され、
前記容器(1)は、前記ベース(2)、前記ケーシング(3)及び前記蓋(4)を有する外側容器(7)と、前記外側容器(7)内に嵌め込まれた内側容器(8)を含み、
前記内側容器(8)は、その一部として、個別的に取り出したり挿入したりすることができる個々の内側容器壁要素(9)を有し、前記内側容器壁要素(9)は断熱要素である、輸送容器システム。
【請求項2】
前記容器(1)の前記ベース(2)と前記ケーシング(3)は、互いに固定的に連結され又は互いに一体に構成され、上方に開いた前記容器(1)は、前記蓋(4)によって閉鎖可能である、請求項1記載の輸送容器システム。
【請求項3】
前記内側容器壁要素(9)が提供され、該内側容器壁要素(9)を形成する構造体は、内側容器真空断熱パネルである構造体と、真空断熱パネルよりも断熱作用の低いプレースホルダ要素であるもう一つの構造体の少なくとも2種類である、請求項1又は2記載の輸送容器システム。
【請求項4】
前記内側壁要素(6)及び/又は前記内側容器壁要素(9)を形成する、異なる種類の構造体は、それぞれ少なくともほぼ等しい剛性及び/又は形状を有する、請求項1〜3のうちいずれか一に記載の輸送容器システム。
【請求項5】
前記内側壁要素(6)及び/又は前記内側容器壁要素(9)は、板状構造のものであり、相互に向かい合ったエッジのところで互いに合致するように斜切されている、請求項1〜4のうちいずれか一に記載の輸送容器システム。
【請求項6】
プレースホルダ要素の形態をなす前記内側壁要素(6)又は前記内側容器壁要素(9)は、プラスチック、紙/厚紙、木材、又は軽量建築材料で作られている、請求項1〜5のうちいずれか一に記載の輸送容器システム。
【請求項7】
プレースホルダ要素の形態をなす前記内側壁要素(6)及び/又は前記内側容器壁要素(9)のうちの少なくとも一方は、別の形式の機能要素(11)を受け入れる少なくとも1つの切欠き(10)を有する、請求項1〜6のうちいずれか一に記載の輸送容器システム。
【請求項8】
輸送容器システムの容器(1)を装備する方法であって、
前記容器(1)は、ベース(2)、ケーシング(3)及び蓋(4)を有し、
複数の内側壁要素(6)が前記容器(1)の壁上、その内側フェース(5)上に配置され、
各内側壁要素(6)は、前記容器(1)の対応の前記内側フェース(5)に適合した所定の寸法を有し、
内側壁要素(6)を前記容器(1)中に挿入したり前記容器(1)から取り外したりすることができる、輸送容器システムの容器(1)を装備する方法において、次の方法ステップ、即ち、
1.前記容器(1)のための内側壁要素(6)の選択肢を提供し、かかる提供を行う際、潜熱蓄熱要素若しくは別の蓄熱要素又は真空断熱パネルから選択された構造体と、真空断熱パネルよりも断熱作用の低い断熱プレースホルダ要素である構造体の少なくとも2種類の構造体を含み、前記容器(1)の外側容器(7)であって前記ベース(2)、前記ケーシング(3)、及び前記蓋(4)を有する外側容器(7)内に嵌め込まれる前記容器(1)の内側容器(8)のための断熱要素の形態をなす内側容器壁要素(9)の選択肢を提供するステップと、
2.前記容器(1)のための前記内側壁要素(6)の全てを前記方法ステップ1.で提供された前記内側壁要素(6)から選択するステップと、
3.前記容器(1)の前記内側容器(8)のための前記内側容器壁要素(9)の全てを前記方法ステップ1.で提供された前記内側容器壁要素(9)から選択するステップと、 4.前記方法ステップ3.で選択された前記内側容器壁要素(9)を前記外側容器(7)内の前記提供された位置に嵌め込むステップと、
5.前記方法ステップ4.の後に、前記方法ステップ2.で選択された、それぞれの選択された種類の構造体をなす内側壁要素(6)を前記容器(1)の全ての内側フェース(5)で前記容器(1)内の提供された位置に挿入するステップと、
を含む、方法。
【請求項9】
前記方法ステップ1.において前記内側壁要素(6)をなす構造体は、潜熱蓄熱要素又は別の蓄熱要素から選択される第1の構造体と、真空断熱パネルである第2の構造体と、真空断熱パネルよりも断熱効果の低い断熱プレースホルダ要素である第3の構造体の3種類であり、或いは、
前記方法ステップ1.において前記内側壁要素(6)をなす構造体は、潜熱蓄熱要素である第1の構造体と、別の蓄熱要素である第2の構造体と、真空断熱パネルである第3の構造体と、真空断熱パネルよりも断熱効果の低い断熱プレースホルダ要素である第4の構造体の4種類である、請求項8記載の方法。
【請求項10】
前記内側容器壁要素(9)が提供され、該内側容器壁要素(9)を形成する構造体は、真空断熱パネルである構造体と、真空断熱パネルよりも断熱効果の低い断熱プレースホルダ要素であるもう一つの構造体の少なくとも2種類である、請求項8又は9記載の方法。
【請求項11】
断熱プレースホルダ要素の形態をなす前記内側壁要素(6)又は前記内側容器壁要素(9)は、これらの一部について、互いに異なる形態で、即ちプラスチックで作られた形態及び/又は紙/厚紙で作られた形態及び/又は木材で作られた形態及び/又は軽量建築材料で作られた形態で提供される、請求項8〜10のうちいずれか一に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、請求項1の前提部の特徴を有する輸送容器システム及び請求項11の前提部の特徴を有する輸送容器システムの容器の装備方法に関する。
【0002】
原理的には、本発明の内容は、まず最初に基本的コンポーネントがベース、ケーシング及び蓋を有する容器である輸送容器システムである。この種の容器は、形態が立方体又は直方体であるのが良い。この場合、ケーシングは、長手方向壁及び横方向壁を有する。容器は、形態が円筒形又は管状であっても良い。この場合、ケーシングは、円筒形の形を取る。ケーシングは、ベースと一体に形成されるのが良い。必須の要点は、容器の内部が外部から接近できるよう少なくとも1つの蓋が提供されているということにある。蓋は、この文脈では、蓋によって上方が閉じられるトラフ(桶)状の容器ではなく、容器がドアによって前方が閉じられるキャビネット状容器である場合、横方向に配置されたドアであっても良い。
【背景技術】
【0003】
輸送容器システムは、少なくとも1つの容器及び適当な数の内側壁要素を含む。しかしながら、輸送容器システムが複数の容器を含み、これら複数の容器がこれに対応した多数の内側壁要素を有することも又可能である。複数の容器の場合、これら容器は、互いに同一の寸法形状を有しても良く又は互いに異なる寸法及び/又は形状を有しても良い。
【0004】
対応の断熱容器を含む輸送容器システムが国際公開第2004/104498(A2)号パンフレットから知られている。この場合、容器は、板金又は板状プラスチックで作られた外側容器及び外側容器の内側に嵌め込まれる内側容器を有するキャビネットの形態を取る。内側容器は、断熱要素の形態をなす内側容器壁要素によって形成される。これら内側容器壁要素の全ては、この場合、真空断熱パネルである。これらは、現時点において最適性能を発揮する断熱要素である。本出願人は、特に、先行技術文献であるこの国際公開パンフレットにおいて開示された内容を参照することができ、この国際公開パンフレットから、問題の形式の輸送容器の多くの観点が明らかになる。
【0005】
上述の先行技術から知られている輸送容器は、内部に複数のインサートガイドを有する。意図した目的に適した数の冷却パック又は潜熱蓄熱要素をインサートガイド中に挿入するのが良い。本出願人は、読者がこの引用文献に開示された内容をこの程度まで参照するのが良いと考える。
【0006】
潜熱蓄熱要素は、潜熱蓄熱物質の利用に基づいている。潜熱蓄熱物質は、これを用いると比較的多量の熱を僅かな温度差で蓄えることができるという利点を有する。相転移が或る特定のタイムスパンにわたって実質的に一定の温度で起こるので、温度の変動を均等化すると共に温度ピークを回避することが可能である。
【0007】
潜熱蓄熱物質が種々の形態で知られている。これら物質は、PCM物質(この用語は、英語表現“Phase change material”(相転移物質)に由来している)とも呼ばれている。
【0008】
標的温度(相転移の温度)が約0℃である場合、種々の属性を備えた水を潜熱蓄熱物質として使用することができる。0℃未満の冷蔵の場合、例えば適切に調製された塩溶液を利用することができる。
【0009】
0℃よりも少し高い範囲では、他の物質、例えばパラフィンを主成分とする物質がより適切である。
【0010】
技術の背景として、読者は、特に、BINE情報サービスからの概説論文「2002年からのThemeninfo IV /02[フォーカスIV/02フロム2002(Focus IV/02 from 2002 )]」(www.bine.infoで入手できるファッハインフォルマツィオーンスツェントルム・カールスルーエ(Fachinformationszentrum Karlsruhe)、プロジェクト識別名0329840A‐D、サーチタームは、“Latentwaermespeicher”)を参照されたい。読者は、潜熱蓄熱物質及びこれらの可能な使用に関し、全体的な技術の背景についてこの非特許文献の内容を参照されたい。
【0011】
本発明の潜熱蓄熱要素は、適宜均圧弁を備えた閉鎖覆いに納められる潜熱蓄熱物質である。これは、マクロカプセル封入PCM物質とも呼ばれている。覆いは、プラスチック材料で作られる場合が多い。例えばいわゆる冷却パックの基本的構成が知られている。
【0012】
この種の潜熱蓄熱要素は、個別的に考慮対象にすることができ、又は例えば適当な容器中に組み込まれる複数の潜熱蓄熱要素として検討対象にすることも可能である。
【0013】
問題の形式の潜熱蓄熱要素は、今や、広範な標的温度について利用でき、かかる温度は、本出願人から提供される温度を含む(小冊子「バックテック・パッケージング・ポートフォリオ(va-Q-tec Packaging Portfolio)」、2011年1月)。これは、37℃、22℃、4℃、0℃、−19℃、−21℃及び−32℃の標的温度に関して潜熱蓄熱要素を提供している。他の供給業者は、他の標的温度についても幾つかの場合、自分達の販売範囲において同等の潜熱蓄熱要素を提供している。
【0014】
問題の形式の潜熱蓄熱要素は、現時点の利用可能分野では、特に輸送目的で断熱容器内に用いられている。例えば、これは、温度に敏感な製品、例えば医薬品、生体工学製品、臨床研究用の及び臨床研究に由来する検査機器若しくはサンプル、移植材料のための及び移植材料に起因する検査機器若しくはサンプル、又は血液貯蔵のための及び血液貯蔵に由来する検査機器若しくはサンプルの輸送に利用できる。この利用可能分野では、観察することが絶対必要な最適輸送及び貯蔵温度は、例えば、2℃〜8℃である。多くの場合、製品が全く安定であるのは、極めて限られた温度範囲内にあるときだけである。この理由で、これら製品をこの温度範囲で輸送したり貯蔵したりすることが絶対に必要不可欠である。多くの場合、輸送の際の温度に極めて敏感なこの種の製品は、更に、絶対に凍結させてはならない。この場合、0℃未満の温度を確実に避けなければならない。
【0015】
冒頭で説明した断熱容器の場合(国際公開第2004/104498(A2)号パンフレット)、内側容器の構造及び個々の内側容器壁要素の配置は、初めから固定的にあらかじめ定められている。内側容器壁要素は全て、同様の構造のものであり、好ましくは、真空断熱パネルである。個々の内側容器壁要素を取り外したり挿入したりすることができる場合及び個々の内側容器壁要素を取り外したり挿入したりすることができる程度まで、この内側容器壁要素は、同一構造の内側容器壁要素で置き換えられる。これは、例えば、真空断熱パネルが損傷した場合に起こる。
【0016】
既知の輸送容器システムでは、内側容器の内側の内側フェース上に配置されたインサートガイド中の潜熱蓄熱要素の数は、様々である。輸送容器中の潜熱蓄熱要素の数を多くし又は少なくすることによって輸送される製品に関する熱的要件の差を考慮に入れることができる。
【0017】
上述の先行技術は、温度に敏感な輸送製品のための輸送容器に関するが、厳密な意味での輸送容器システムに係わるものではない。
【0018】
これとは対照的に、問題の形式の輸送容器システムは、独国実用新案第20301839(U1)号明細書から知られており、この輸送容器システムは、本発明の教示の出発点をなしている。輸送容器システムは、この場合、断熱材料で作られた外側容器及び全体が断熱パネルで作られた内側容器を備えた容器を含む。直方体の容器の場合、この場合、6つの板状真空断熱パネルが内側容器を形成するために(ベース上に、4つの側壁上に、及び蓋上に)必要である。
【0019】
上述した先行技術は、容器の壁上に、好ましくは全ての内側フェース上に、容器から取り出したり容器中に挿入したりすることができる内側壁要素が設けられているという事実を出発点として提供しており、各内側壁要素は、容器の対応の内側フェースに適合した所定の寸法を有する。既知の先行技術の技術的思想は、真空断熱パネルの形態を取るよう2つの最も広いフェース上に設けられる内側壁要素にのみ関しており、短い4つの側方フェース上の内側壁要素は、例えば従来型発泡プラスチックで作られた旧式構造の断熱要素を備える。
【0020】
この先行技術における配置の融通性は、断熱真空パネルの形態をなす内側容器壁要素に代えて、冷却パック又は熱保持パックの形態をすると共に同一寸法の内側容器壁要素を用いることができるという点で向上する。
【0021】
実際には、問題の形式の輸送容器を実際の使用に従って互いに異なる熱的要件に合わせてセットアップしなければならないことが判明した。特に、所定の使用期間、即ち、標的温度を、輸送製品を受け入れるようになった輸送容器の内部内に維持する時間(保存期間)も又、大幅に異なる場合がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0022】
【特許文献1】国際公開第2004/104498(A2)号パンフレット
【特許文献2】独国実用新案第20301839(U1)号明細書
【非特許文献】
【0023】
【非特許文献1】概説論文「2002年からのThemeninfo IV /02[フォーカスIV/02フロム2002(Focus IV/02 from 2002 )]」(www.bine.infoで入手できるファッハインフォルマツィオーンスツェントルム・カールスルーエ(Fachinformationszentrum Karlsruhe )、プロジェクト識別名0329840A‐D、サーチタームは、“Latentwarmespeicher ”)
【非特許文献2】小冊子「バックテック・パッケージング・ポートフォリオ(va-Q-tec Packaging Portfolio)」、2011年1月
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0024】
本教示は、かくして、問題の形式の輸送容器システムを従来よりも融通性の高い状態で互いに異なる熱的要件に適合させることができるようかかる輸送容器システムを構成すると共に更に開発するという課題に基づいている。
【0025】
最終的に、本教示は又、この種の輸送容器システムの容器を装備する対応して改良された方法を提供するという課題に基づいている。
【課題を解決するための手段】
【0026】
上述の課題は、請求項1の前提部の特徴を有する輸送容器システムの場合、請求項1の特徴記載部分の諸特徴によって本発明により達成される。好ましい実施形態及び改造例は、このシステムに関する従属形式の請求項の内容である。
【0027】
本発明の輸送容器システムの基本的な構想では、最初に、少なくとも内側壁要素の幾つかの場合、少なくとも実質的に同一寸法を有するが、熱的観点からは決定的に互いに異なる複数の形態を在庫にする。内側壁要素の在庫から互いに異なる形態で提供される内側フェース上に用いられるべき内側壁要素を適切に選択した結果として、実際の要件に完全に適合した輸送容器を実現することができる。
【0028】
かくして、本発明によれば、容器中の簡単且つ高信頼度の実装配置が変わらない状態に維持するが、容器の熱的に最適な装備と比較して、1つ又は2つ以上の内側壁要素が同一寸法のものであるが熱的要求が低く、かくして安価な形態をなす内側壁要素で置き換えられるよう容器中の個々の内側壁要素を選択することができる。
【0029】
具体的に言えば、本発明によれば、少なくとも2つの形態で提供される内側壁要素が、第1の形態では潜熱蓄熱要素若しくは別の蓄熱要素又は真空断熱パネルであり、第2の形態では真空断熱パネルよりも断熱効果の低いプレースホルダ(place-holder)要素である。
【0030】
しかしながら、変形例として、内側壁要素の3つの形態、即ち、第1の形態では潜熱蓄熱要素又は別の蓄熱要素、第2の形態では真空断熱パネル及び第3の形態では断熱効果の低いプレースホルダ要素も又、提供できる。
【0031】
本明細書の冒頭で詳細に説明した形式の潜熱蓄熱要素は、蓄熱要素のうちの最も効率的な形態のものである。しかしながら、原理的には、他の蓄熱要素、例えば、顕熱蓄熱要素、例えばコールドパック又は質量の大きな蓄熱ブロック(例えば、石又は耐火粘土で作られたブロック)も又、使用可能である。
【0032】
本システムは、真空断熱パネルよりも断熱効果の低いプレースホルダ要素を互いに異なる断熱効果を有する互いに異なる形態で選択のために在庫できるようにプレースホルダ要素について更に改造可能である。
【0033】
決定的な要点は、関連の内側壁要素について提供される容器内の位置のところに利用可能な形態のうちの1つで内側壁要素をオプションとして挿入することができるということにある。かくして、熱的観点からの容器の装備を大幅に改造することができる。互いに異なる熱的効果、例えば一方において断熱効果及び他方において蓄熱効果を有する内側壁要素を互いに交換することができ又は互いに異なる品質及び互いに異なるコストの形態を同一の熱的効果を有する互いに異なる内側壁要素の選択肢の中から用いることができる。このように、本システム内で適宜選択された形態の輸送容器の全体的性能を最適に合わせて調節することができる。
【0034】
出発点として例えば熱的に最適な形態をなす内側壁要素が全て断熱パネルの形態を取る容器を考察すると、内側壁要素のうちの1つ又は2つ以上を真空断熱パネルよりも断熱効果の低いプレースホルダ要素、例えば、少し挙げてみただけでも発泡ポリスチレン(EPS)、発泡ポリプロピレン(EPP)、ポリウレタン(PU)、又はEPS、EPP又はPUと組み合わされたポリエチレンで作られたプレースホルダ要素で置き換えることが可能である。
【0035】
また、断熱効果が更に低い場合が多い他の材料、例えば木材、特に木材製品、例えばチップボード又はMDFボード、紙/厚紙(段ボール)又は軽量の建築材料、例えば発泡粘土スラブ又は軽量建築材料スラブで作られたプレースホルダ要素を用いることが可能である。
【0036】
真空断熱パネルとしての形態をなす内側壁要素のうちの幾つかを潜熱蓄熱要素又は要件が甘い場合、他の蓄熱要素としての形態をなす内側壁要素で置き換えることによって熱的に最適な形態をなす上述した容器を改造して内部温度に影響を及ぼすことが可能である。
【0037】
本発明の輸送容器システムの特に好ましい実施形態では、容器は、複数の層、即ち、外側容器及び外側容器内に嵌め込まれた内側容器を含む層の状態をしている。この場合、内側容器は、その一部として、個別的に取り出したり挿入したりすることができる個々の内側容器壁要素を有すると共に内側容器壁要素は、断熱要素の形態を取る。
【0038】
外側容器及び内側容器を含むこの実施形態では、容器内の内側壁要素は、内側容器の内側フェース上に位置する。内側容器壁要素を含む内側容器は、断熱作用を発揮し、容器中の内側壁要素は、全て潜熱蓄熱要素であっても良く、或いは、確かに、幾つかの場合、潜熱蓄熱要素であっても良く、幾つかの場合、真空断熱パネル又はプレースホルダ要素であっても良い。最後に、この形態では、内側壁要素は全て、潜熱蓄熱要素が全く省かれる場合、真空断熱パネル又はプレースホルダであることも又可能である。
【0039】
必須の要点は、考えられる限り多くの形態の利用により所望の用途に関して実際の輸送容器について課される熱的要件を正確に満たすことが可能であるということにある。
【0040】
一般に、互いに異なる形態の内側壁要素及び/又は内側容器壁要素は、機械的観点から見て少なくともほぼマッチした特性を有すると有利である。内側壁要素又は内側容器壁要素のどの形態が用いられるかとは無関係に、用いられる要素は、同様に、機械的機能、例えば容器を補剛する機能又は頂部上に配置する機能若しくは他の要素を固定する機能を実質的に実現する。
【0041】
従来の立方体又は直方体の容器に関し、内側壁要素及び/又は内側容器壁要素は、板状構造のものであるべきであり、好ましくは、相互に向かい合ったエッジ(縁部)のところで互いに合致するよう斜切されるべきであることが推奨される。最後に説明した好ましい場合では、内側壁要素又は内側容器壁要素相互間に考えられる限り最も小さな隙間が存在する。
【0042】
他の容器の構造に関する例示のモデルが冒頭で説明した先行技術(独国実用新案第20301839(U1)号明細書)に見受けられよう。この場合、この先行技術において開示される内容の明示的な参照が行われるのが良い。
【0043】
プレースホルダ要素として役立つ内側壁要素及び/又は内側容器壁要素は、対応の機能要素を受け入れる切欠きを更に有する。これは、真空断熱パネルの場合においては困難であるが、他の材料で作られた他のプレースホルダ要素の場合には満足のゆく程度に実現できる。かくして、例えば、潜熱蓄熱要素又は冷却パックを取り付け又は確かに、データキャリヤ、文書又は他の測定機器のために切欠きが設けられるのが良い。
【0044】
また、本発明の要旨は、請求項11の前提部の特徴を含む輸送容器システムの容器を装備する方法にあり、この方法は、請求項11の特徴記載部分の特徴によって正確に特定される。この関連で、本発明の方法の好ましい実施形態及び改造例は、請求項12〜15のうちいずれか一に記載の内容をなす。
【0045】
本発明の方法は、以下の方法ステップ、即ち、
1.容器のための内側壁要素の選択肢を提供し、かかる提供を行う際、少なくとも幾つかの内側壁要素を少なくとも2つの形態、即ち、潜熱蓄熱要素若しくは別の蓄熱要素又は真空断熱パネルとしての第1の形態及び真空断熱パネルよりも断熱作用の低い断熱プレースホルダ要素としての第2の形態で提供するステップ、
2.容器のための内側壁要素の全てを方法ステップ1.で提供された内側壁要素から選択するステップ、及び
3.方法ステップ2.で選択された内側壁要素をそれぞれ選択された形態で容器内の提供された位置に挿入するステップによって特徴付けられる。
【0046】
本発明によれば、本方法を用いると、容器中の内側壁要素の適切な選択肢をつくることができる。容器中の簡単且つ高信頼度の実装配置は、不変のままに維持される。
【0047】
しかしながら、熱的観点から見て、この容器は、考えられる機器の範囲全体にわたり最適化可能である。製品を輸送するための要件プロフィールに応じて、機器は、熱的観点から見て要求が多く又は少ない場合があり、それ故出費が高く又は低い場合がある。
【0048】
指定された手順では、方法ステップ1.の内側壁要素は、3つの形態で、即ち第1の形態では潜熱蓄熱要素又は別の蓄熱要素として、第2の形態では真空断熱パネルとして、第3の形態では真空断熱パネルよりも断熱効果の低い断熱プレースホルダ要素として提供され、或いは、方法ステップ1.の内側壁要素は、4つの形態で、即ち第1の形態では潜熱蓄熱要素として、第2の形態では別の蓄熱要素として、第3の形態では真空断熱パネルとして、第4の形態では真空断熱パネルよりも断熱効果の低い断熱プレースホルダ要素として提供されることが推奨できる。
【0049】
本発明の方法は又、外側容器及び内側容器を有する二重壁式容器についても構成できる。この目的のため、本法において以下の追加の方法ステップ、即ち、
4.容器の外側容器中に嵌め込み可能な内側容器のための内側容器壁要素の選択肢を提供するステップ、
5.内側容器のための内側容器壁要素の全てを方法ステップ4.で提供された内側容器壁要素から選択するステップ、及び
6.方法ステップ5.で選択された内側容器壁要素を外側容器内の提供された位置に嵌め込むステップを実現するのが良い。
【0050】
この場合、好ましい教示によれば、断熱要素の形態をなす内側容器壁要素が方法ステップ1.で提供され、この場合、内側容器壁要素は、好ましくは、少なくとも2つの形態で、即ち少なくとも1つの形態では真空断熱パネルとして、第2の形態では真空断熱パネルよりも断熱効果の低い断熱プレースホルダ要素として提供されるのが良い。
【0051】
プレースホルダ要素は、これら自体、本発明の方法において互いに異なる形態を取ることができる。この関係で、提供される断熱プレースホルダ要素の形態をなす内側壁要素又は内側容器壁要素のための好ましい教示によれば、これらの一部について、互いに異なる形態で、即ちプラスチック、特に発泡プラスチックで作られた形態及び/又は紙/厚紙(段ボール)で作られた形態及び/又は木材、特に木材製品で作られた形態及び/又は軽量建築材料で作られた形態で提供される。
【0052】
以下において、図面を参照して本発明を詳細に説明する。なお、図面は、好ましい例示の実施形態を示しているに過ぎない。
【図面の簡単な説明】
【0053】
図1】第1の形態にある本発明の輸送容器システムの輸送容器の分解組立て斜視図である。
図2】第2の形態にある本発明の輸送容器システムの輸送容器の分解組立て斜視図である。
図3】第3の形態にある本発明の輸送容器システムの輸送容器の分解組立て斜視図である。
図4】第4の形態にある本発明の輸送容器システムの輸送容器の分解組立て斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0054】
図1に示されている本発明の輸送容器システムの輸送容器1は、最初に、ベース2、ケーシング3及び蓋4を有している。図示の好ましい例示の実施形態では、容器1は形態が直方体である。その結果、ケーシング3は、2つの長手方向の側部及び2つの横方向の側部を有している。本明細書の背景技術の項で、例えば円筒形のケーシングを有する他の形状の容器も又知られていることについて既に言及した。当該形態について参照されたい。
【0055】
図1に示された例示の実施形態では、内側壁要素6が容器1の壁上、容器1の壁の内側フェース5上に配置されており、これら内側壁要素6を容器1から取り出すことができたり容器1中に挿入したりすることができる。各内側壁要素6は、容器1の関連の内側フェース5に適合した所定の寸法を有する。
【0056】
内側壁要素6について互いに異なる形態が存在するので、図面は、互いに異なる形態の特定の参照符号6.1,6.2,6.3を含む。
【0057】
図1に示された例示の実施形態では、容器1それ自体が外側容器7及び外側容器7内に嵌め込まれた内側容器8を有する特定の構造が提供されている。かくして、図示の例示の実施形態の容器1の構造は、出発点をなす先行技術の容器に見られる構造に対応している。
【0058】
しかしながら、本発明は又、外側容器7だけを有し、従って内側に嵌め込まれる内側容器8を備えていない少なくとも1つの容器1を含む輸送容器システムにも関する。
【0059】
図示の例示の実施形態では、外側容器7は、例えば、比較的薄肉の発泡プラスチック材料(例えば、EPP成形物)で作られた容器である。図示の例示の実施形態では、容器1は、蓋4が頂部上に配置されたトラフ(桶)状の形態をしている。この場合、ベース2は、ケーシング3と一体に構成される。
【0060】
本明細書の背景技術の項に既に記載したように、本発明の教示が正確に同じ仕方で当てはまる開くことができるドアを備えたキャビネット状の容器も又存在する。
【0061】
このように図示した容器1は、追加的に、外部に厚紙(段ボール)包装材を更に備えるのが良い。このように形作られた特定の実施形態の外側カートンには宣伝文又は取扱説明書が記載されている場合がある。
【0062】
外側上と同様、容器1の内部には、内側壁、例えば容器1の内部を定める内側カートン又はインライナ(inliner)が更に設けられるのが良い。これ又、好ましい実施形態であるに過ぎない。
【0063】
図1に示されている好ましい例示の実施形態は、全部で6つの板状内側壁要素6を示している。内側壁要素6の各々は、この場合、潜熱蓄熱要素である。かくして、これらは、内側壁要素6の潜熱蓄熱要素としての第1の形態6.1である。
【0064】
図2は、図1の例示の実施形態を改造された形態で示している。この場合、潜熱蓄熱要素としての第1の形態をなす幾つかの内側壁要素6.1は、真空断熱パネルよりも断熱効果の低いプレースホルダ要素としての形態をなす内側壁要素6.3である。具体的に言えば、底部のところ又はベース2のところ、及び頂部のところ又は蓋4のところに、それぞれ、潜熱蓄熱要素の形態をなす内側壁要素6.1が見え、長手方向側部上の左右には、それぞれ、潜熱蓄熱要素の形態をなす内側壁要素6.1が設けられ、端フェースのところには、プレースホルダ要素の形態をなす内側壁要素6.3が設けられている。第3の形態の後者の端フェース内側壁要素6.3は、図1の内側壁要素6.1に取って代わっている。これが可能であるのは、本発明の輸送容器システムの範囲内で置き換えられた内側壁要素6が少なくとも実質的に同一の寸法を有しているからである。
【0065】
さらに改造された図3に示されている例示の実施形態では、ケーシング3の長手方向側部と関連した内側壁要素6.1は、更に、潜熱蓄熱要素としての形態では、真空断熱パネルとしての形態をなす内側壁要素6.2によって置き換えられている。かくして、容器1のケーシング3の広い長手方向側部上の蓄熱要素も又、断熱要素によって置き換えられているが、断熱要素の最も効率の高い形態により、即ち、真空断熱パネルとしての第2の形態をなす内側壁要素6.2によって置き換えられている。かくして、断熱作用は、広い表面上で、特に効果的であり、より狭い端フェース上において、断熱効果の低いプレースホルダ要素としての第3の形態をなす内側壁要素6.3の使用が可能であり、この場合、このように実際に構成された輸送容器の全体的性能を程度として大きすぎるほどには損なわない。
【0066】
上述したように、図1図3に示されている例示の実施形態では、容器1は、外側容器7及び内側容器8で構成されている。
【0067】
この場合、理解されるように、内側容器8は、その一部として、個々に取り外し可能な内側容器壁要素9を有する。内側容器壁要素9は全て、この場合断熱要素の形態をしている。図示の好ましい例示の実施形態では、内側容器壁要素9は全て、マッチした構成、即ち、内側容器真空断熱パネルとしての構成のものである。この場合も又、本発明によれば、改造を行うことができ、即ち、複数の形態、即ち、内側容器真空断熱パネルとしての少なくとも1つの形態、及び真空断熱パネルよりも断熱効果の低いプレースホルダ要素としての、少なくとも実質的に同一の寸法の別の形態が設けられるという点で改造を施すことができる。具体的に言えば、内側容器壁要素9も又、潜熱蓄熱要素又は別の蓄熱要素の形態を取ることが可能である。
【0068】
真空断熱パネルよりも断熱効果の低いプレースホルダ要素としての実施形態では、別のステップを内側壁要素6及び内側容器壁要素9、例えば互いに異なるレベルの断熱効果を発揮するプレースホルダ要素中に導入するのが良い。これは、例えば、互いに異なる材料(十分に発泡したプラスチック、木材、紙/厚紙(段ボール))で作られたプレースホルダ要素をオプションとして用いることができるということであると言える。
【0069】
さらに、好ましい教示によれば、互いに異なる形態をなす内側壁要素6及び/又は内側容器壁要素9が機械的観点から見て少なくともほぼマッチした特性を有することが必要不可欠である。
【0070】
内側容器8の場合、内側容器壁要素9は、形態が板状である。これら内側容器壁要素は、滑らかであり且つ板状である真空断熱パネルとして形作られ、従って、エッジ(縁部)のところが斜切されてはいない。むしろ、これら内側容器壁要素9は、外側容器7中に平坦に突き合わされた状態で組み込まれている。
【0071】
これとは対照的に、内側容器8の内部に位置する内側壁要素6は、図面から容易に理解されるように、相互に向かい合ったエッジのところで互いに合致するよう斜切されている。
【0072】
図4に示された別の改造型の例示の実施形態により、好ましい教示によれば、プレースホルダ要素の形態をなす内側壁要素6.3及び/又は内側容器壁要素9のうちの少なくとも一方が、別の形式の機能要素11を受け入れる少なくとも1つの切欠き10を有することが更に可能であることが明らかである。図示の機能要素11は、具体的な例示の実施形態では、水を利用した冷却パックであり、これら冷却パックは、容器1のベース2及び蓋4上の内側壁要素6.1として位置決めされている潜熱蓄熱要素とは異なる標的温度を有する。その結果、容器1内に配置された輸送製品のために特定の熱的境界条件を容器1の内部で達成できる。
【0073】
原理的には、特にプレースホルダ要素の形態をなす内側壁要素6.3及び/又は内側容器壁要素9の場合、水分を蓄えると共に/或いは水分を調節する実施形態を実現することが可能である。
【0074】
本発明の輸送容器システムは、例えば次のように改造できる。
【0075】
基本的な形状では、全ての内側容器壁要素9は、真空断熱パネルとしての形態で使用される。全部で6つの内側壁要素6は、潜熱蓄熱要素の形態をなす内側壁要素6.1である。
【0076】
別の実施形態では、6つの潜熱蓄熱要素のうちの2つが置き換えられ、4つの内側壁要素6.1が潜熱蓄熱要素の形態で提供されると共に真空断熱パネルの形態をなす2つの内側壁要素6.2が設けられ、或いは、断熱パネルよりも断熱効果の低いプレースホルダ要素の形態をなす同一寸法の2つの内側壁要素6.3が提供される(図2参照)。
【0077】
次の段階では、原理的には可能は6つの潜熱蓄熱要素のうちの4つが真空断熱パネル又はプレースホルダ要素で置き換えられている(図3参照)。最後に、容器1の内部には潜熱蓄熱要素が全く設けられていない段階が存在する。この場合、真空断熱パネルの形態をなす内側壁要素6.2又はプレースホルダ要素の形態をなす内側壁要素6.3だけが設けられる。
【0078】
内側容器壁要素9は、対応の改造が施されるのが良く、これら内側容器壁要素は、端フェースのところで、例えば、比較的高価な真空断熱パネルを真空断熱パネルよりも断熱作用の低いプレースホルダ要素で置き換えている。
【0079】
図4に示された切欠き10は、任意種類の機能要素11のために使用できる。これらは、実際に図示されている水冷却パックである必要はない。例えば、プレースホルダ要素の形態をなすこれら内側壁要素6.3は、場合によっては一方の側が開いた単にブランクプラスチックシースとして構成されても良い。この場合、輸送製品について必要な又は有利である文書が、例えば、この種のプラスチックシース内に納められるのが良い。
【0080】
本発明の背景技術の項において、切欠き10の利用についての幾分かの別の記載が与えられており、これについて参照するのが良い。
【0081】
本発明の教示にとって、寸法がマッチすると共に実質的に同一であり且つ機械的観点から見た特性が好ましくはこれ又マッチして存在しているので、一形態の内側壁要素6の全てと別の形態の内側壁要素6が全て互換性を有することが重要である。したがって、これは、内側容器壁要素9に当てはまる。
【0082】
輸送容器システムに関する上述の記載は又、この種の輸送容器システムの容器1を装備するための本発明の方法に関する記載をそれぞれ適所に含む。この点に関して追加の記載は不要である。
図1
図2
図3
図4