(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記窓戸用機能性建築資材のJIS K7361−1の条件に従ってD65光源下で透過光に対して測定した明度指数L*が、80〜90であり、色座標指数a*が、−4.00〜4.00であり、色座標指数b*が、−4.00〜4.00である、請求項5に記載の窓戸用機能性建築資材。
【発明を実施するための形態】
【0027】
以下、添付の図面を参考にして、本発明の実施例について、本発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者が容易に実施できるように詳細に説明する。本発明は、種々の異なる形態で具現され得、ここで説明する実施例に限定されない。
【0028】
本発明を明確に説明するために、説明と関係ない部分は省略し、明細書全体にわたって同一または類似した構成要素に対しては、同一の参照符号を付することとする。
【0029】
図面において、複数層及び領域を明確に表現するために、厚さを拡大して示した。そして、図面において、説明の便宜のために、一部の層及び領域の厚さを誇張して示した。
【0030】
以下において、基材の「上部(または下部)」または基材の「上(または下)」に任意の構成が形成されるということは、任意の構成が前記基材の上面(または下面)に接して形成されることを意味するだけでなく、前記基材と基材上に(または下に)形成された任意の構成との間に他の構成を含まないことに限定するものではない。
【0031】
本発明の一具現例において、順次に、第1金属酸化物を含む第1誘電体層;低放射層;及び、第2金属酸化物を含む第1層及びシリコンアルミニウム窒化物を含む第2層が積層された第2誘電体層;を含み、前記第1金属酸化物及び前記第2金属酸化物の屈折率が、それぞれ約550nmの波長に対して約2.2〜約2.6である低放射コーティングを提供する。
【0032】
通常、低放射コーティングは、太陽輻射線のうち選択的に遠赤外線を反射する低放射層を基盤とする多層薄膜構造に形成され得、放射率を下げて低放射コーティングに低放射率、即ち、ローイー(Low−e:low emissivity)効果による優れた断熱性能を付与する。このような低放射コーティングは、例えば、窓ガラスのコーティング膜に適用時、夏には室外の太陽輻射熱を反射させ、冬には室内の暖房輻射熱を保存することにより室内外間の熱の移動を最小化して、建築物の省エネルギー効果をもたらす機能性素材である。
【0033】
「放射率(Emissivity)」とは、物体が輻射作用により熱を放出する程度を示す相対的な値を意味する。即ち、本明細書において、放射率は、赤外線波長領域にある赤外線エネルギーの吸収程度を示すものであって、具体的には、強い熱作用を示す約5μm〜約50μmの波長領域に該当する遠赤外線が印加されたとき、印加される赤外線エネルギーに対して吸収される赤外線エネルギーの割合を意味する。
【0034】
キルヒホッフの法則によると、物体に吸収された赤外線エネルギーは、物体がまた放射する赤外線エネルギーと同一であるので、物体の吸収率と放射率は同一である。
【0035】
また、吸収されていない赤外線エネルギーは、物体の表面で反射するので、物体の赤外線エネルギーに対する反射率が高いほど放射率は低い値を有する。これを数値的に示すと、(放射率=1−赤外線反射率)の関係を有する。
【0036】
このような放射率は、この分野において通常知られている様々な方法を通して測定され得、例えば、KSL2514規格によりフーリエ変換赤外線分光器(FT−IR)等の設備で測定することができる。
【0037】
任意の物体、例えば、低放射ガラス等のこのような強い熱作用を示す遠赤外線に対する吸収率、即ち、放射率が断熱性能を測定するにあたって、非常に重要な意味を示すことができる。
【0038】
一般に、このような低放射コーティングは、放射率を下げるために、低放射層を特定厚さ以上に形成しなければならず、それによって、可視光線透過率が減少し、採光性に劣る問題がある。
【0039】
そこで、本発明の一具現例に係る低放射コーティングは、前記低放射層の厚さをそのまま特定厚さ以上に形成して低い低放射率を維持しながらも、前記第1誘電体層及び前記第2誘電体層に高屈折金属酸化物を含めて可視光線透過率を増加させ、優れた採光性及びニュートラルカラー(neutral color)を具現することができる利点がある。
【0040】
また、前記第2誘電体層が、高屈折金属酸化物を含む第1層及びシリコンアルミニウム窒化物を含む第2層が積層された構造に形成され、前述したように、高い可視光線透過率を具現しながらも、耐摩耗性、耐化学性、耐湿性を向上させ、長期間優れた耐久性を維持することができる。
【0041】
図1は、本発明の一具現例に係る低放射コーティング100の断面図を概略的に示す。前記低放射コーティング100は、順次に、第1金属酸化物を含む第1誘電体層110;低放射層120;及び、第2金属酸化物を含む第1層131及びシリコンアルミニウム窒化物を含む第2層132が積層された第2誘電体層130;を含み、前記第1金属酸化物及び前記第2金属酸化物の屈折率は、それぞれ約550nmの波長に対して約2.2〜約2.6である。
【0042】
このように、前記第1誘電体層110及び前記第2誘電体層130が前記範囲内の高い水準の屈折率を有する前記第1金属酸化物及び前記第2金属酸化物を含むことにより、前記低放射コーティング100に入射する光を低屈折薄膜から屈折率がさらに高い高屈折薄膜に進行させ、各界面で反射する光の位相差を増加させることができ、それによって、各界面で反射した光の間に相殺干渉が起こる程度がさらに増加し、前記低放射コーティング100の可視光線透過率が効果的に増加し得る。
【0043】
それによって、前記低放射コーティング100は、例えば、ガラス等のような透明な基材にコーティング膜として用いられ、赤外線領域で低い放射率を維持して優れた断熱効果を提供しながらも、可視光線領域で高い透過特性を有し、優れた採光性及びニュートラルカラー(neutral color)を具現することのできる省エネルギー型窓戸用機能性建築資材に用いられ得る。
【0044】
また、前記第2誘電体層130は、具体的には、前記第1層131に高い水準の屈折率を有する前記第2金属酸化物を含みながら、前記第2層132に高い耐摩耗性を有するシリコンアルミニウム窒化物を含むことにより、優れた可視光線透過率及び長期間優れた耐久性を同時に具現することができる。
【0045】
前記第1金属酸化物及び前記第2金属酸化物は、例えば、チタン酸化物、ジルコニウム酸化物、ニオブ酸化物、及びこれらの組み合わせからなる群から選択された少なくとも一つを含むことができ、具体的には、チタン酸化物を含むことができ、前記チタン酸化物は、約3.2eV〜約3.3eVのバンドギャップを有し、約388nm〜約370nmの波長を有する紫外線の吸収率が大きいのに対し、約400nm〜約700nmの波長を有する可視光線の吸収率は小さいことで、前記低放射コーティング100の可視光線透過率を増加させながら高屈折率を有する物質の中でも耐摩耗性、耐化学性等が高く、優れた耐久性を同時に具現することができる。
【0046】
前記第2誘電体層130に含まれた前記第1層131の厚さ対前記第1誘電体層110の厚さの比は、約1:0.4〜約1:6であってよい。前記範囲内の厚さの比を有することにより、前記低放射コーティング100の可視光線透過率を十分に増加させながらも、後述するように、前記第2誘電体層130中、高い耐摩耗性、耐化学性、耐湿性を有するシリコンアルミニウム窒化物を含む前記第2層132の厚さを適宜形成し、優れた耐摩耗性、耐化学性、耐湿性を具現することができる。
【0047】
前記第2誘電体層130に含まれた前記第1層131の厚さ対前記第2層132の厚さの比は、約1:0.2〜約1:4であってよい。前記範囲内の厚さの比を有することにより、前記低放射コーティング100の可視光線透過率及び耐摩耗性、耐化学性、耐湿性を適宜調節し、優れた採光性及びニュートラルカラー(neutral color)を具現すると同時に、長期間優れた耐久性を具現することができる。
【0048】
前記第2誘電体層130に含まれた前記第1層131の厚さは、約5nm〜約25nmであってよい。前記範囲内の厚さを有することにより、前記低放射コーティング100の全体厚さを過度に増加させずに前記低放射コーティング100の可視光線透過率を適宜増加させることができる。
【0049】
それによって、前記第1誘電体層110の厚さは、約10nm〜約30nmであってよい。前記範囲内の厚さを有することにより、前記低放射コーティング100の全体厚さを過度に増加させずに前記低放射コーティング100の可視光線透過率を十分に効果的に増加させ、優れた採光性及びニュートラルカラー(neutral color)を具現することができる。
【0050】
また、前記第2層132の厚さは、約5nm〜約20nmであってよい。前記範囲内の厚さを有することにより、前記低放射コーティング100の厚さを過度に増加させずに十分な耐摩耗性、耐化学性、耐湿性を付与し、長期間優れた耐久性を具現することができる。
【0051】
前記第2誘電体層130中、前記第2層132のシリコンアルミニウム窒化物に、例えば、ビスマス(Bi)、ホウ素(B)、アルミニウム(Al)、ケイ素(Si)、マグネシウム(Mg)、アンチモン(Sb)、ベリリウム(Be)、及びこれらの組み合わせからなる群から選択された少なくとも一つの元素がドーピングされ得、それによって、耐久性をさらに向上させることができる。
【0052】
前記低放射層120は、低い放射率を有することができる電気伝導性材料、例えば、金属で形成された層であり、即ち、低い面抵抗を有し、それによって低い放射率を有する。例えば、前記低放射層120は、放射率が約0.01〜約0.3であってよく、具体的には、約0.01〜約0.2であってよく、より具体的には、約0.01〜約0.1であってよく、さらに具体的には、約0.01〜約0.08であってよい。
【0053】
前記放射率の範囲の低放射層120は、可視光線透過率及び赤外線放射率を適宜調節して優れた採光性及びニュートラルカラー(neutral color)を具現すると同時に、優れた断熱効果を具現することができる。前記のような放射率を有する前記低放射層120は、薄膜に構成した材料の面抵抗が、例えば、約0.78Ω/sq〜約6.42Ω/sqであってよく、これに制限されるものではない。
【0054】
前記低放射層120は、太陽輻射線を選択的に透過及び反射させる機能を果たし、具体的には、赤外線領域の輻射線に対する反射率が高く、低放射率を有する。前記低放射層120は、Ag、Au、Cu、Al、Pt、及びこれらの組み合わせを含む群から選択された少なくとも一つを含むことができ、これに制限されるものではなく、低放射性能を具現できるものと公知になった金属が制限なく用いられ得る。
【0055】
一具現例において、前記低放射層120は、銀(Ag)で形成された層であってよく、それによって、前記低放射コーティング100は、高い電気伝導度、可視光線領域での低い吸収率、耐久性等を具現することができる。
【0056】
前記低放射層120の厚さは、例えば、約5nm〜約25nmであってよい。前記範囲の厚さを有することにより、可視光線透過率を過度に増加させずに十分に低い赤外線放射率を維持し、優れた断熱性を具現することができる。
【0057】
前記低放射層120の少なくとも両面に接して積層された蒸着補助層をさらに含むことができ、それによって、前記低放射層120等の蒸着がさらに一様に起こると同時に、各層の間の接着力が向上し得、
図2は、前記蒸着補助層140をさらに含む前記低放射コーティング100’の断面を概略的に示す。
【0058】
前記第1誘電体層110は、表面粗さが高く、その上部面に前記低放射層120を蒸着する場合、蒸着が均一に起こりにくく、前記低放射層120と前記第1誘電体層110との間の接着性、及び前記低放射層120と前記第2誘電体層130との間の接着性が高くないため、時間が経つにつれて、これらの積層面に隙間が発生し得るが、このように蒸着補助層140をさらに含み、前記低放射層120の形成時、Ag、Au、Cu等の物質の蒸着が一様で均一に起こることにより、低放射層の電子移動度が増加して放射率がさらに低くなると同時に、前記各層の間の接着力が向上して強固に積層されることで、長期間優れた耐久性を具現することができる。
【0059】
前記蒸着補助層140は、亜鉛アルミニウム酸化物(ZnAlOx)を含むことができる。前記亜鉛アルミニウム酸化物は、例えば、スパッタリング法により蒸着する場合、蒸着により形成された面が平坦に形成される性質を有し、それによって、亜鉛アルミニウム酸化物が蒸着された平坦な面上に蒸着される物質も一様で均一に蒸着され得、前記低放射層120が一様で均一に形成されながら前記第1誘電体層110及び前記第2誘電体層130の両方と接着力が向上することで、優れた放射性能及び優れた耐久性を同時に具現することができる。
【0060】
前記蒸着補助層140の厚さは、例えば、約1nm〜約20nmであってよく、具体的には、約5nm〜約20nmであってよい。前記範囲内の厚さを有することにより、前記低放射コーティング100’の厚さを過度に増加させずに、低放射層120の形成時、Ag、Au、Cu等の物質の蒸着が十分に均一に起こって放射率が低くなり得ると同時に、前述したそれぞれの層の間の接着力を向上させることができる。前記蒸着補助層140の厚さを約5nm〜約20nmに形成する場合はまた、前記低放射層120の蒸着がさらに均一に起こり、低い放射率を具現しながらも前述したそれぞれの層の間の接着力がさらに向上し、均一性が増加することで、前記低放射コーティング100’の耐久性をさらに向上させることができる。
【0061】
また、前記低放射コーティング100’の前記第2誘電体層130の上部に最上部保護層140を含むことができる。前記最上部保護層140は、Al、B、Ti、Nb、Sn及びMoから選択された一つ以上の元素が含有された金属酸化物を含むことができるが、これに制限されない。
【0062】
本発明の他の具現例において、透明基材;及び、前記透明基材の少なくとも一面にコーティングされた前記低放射コーティング;を含む窓戸用機能性建築資材を提供する。
【0063】
図3は、前記窓戸用機能性建築資材200の断面図であり、基材250の少なくとも一面、例えば、一面または両面に低放射コーティングがコーティングされた構造であってよい。具体的に、前記窓戸用機能性建築資材200は、前記基材250の少なくとも一面に第1誘電体層110、低放射層120、第2誘電体層130が順次に積層された低放射コーティング100がコーティングされた構造であってよく、
図3に示されたように、前記低放射層120の両面に接して積層された蒸着補助層140をさらに含む低放射コーティング100がコーティングされた構造であってよい。
【0064】
前記低放射コーティング100’、前記第1誘電体層110、前記低放射層120、前記第2誘電体層130は、本発明の一具現例において前述したとおりである。
【0065】
前記基材250は、可視光線透過率が高い透明基材250であってよく、例えば、前記透明基材250は、約1mm〜約15mmの厚さに対して約80%〜約100%の可視光線透過率を有するガラスまたは透明プラスチック基板であってよい。
【0066】
前記基材250は、例えば、建築用に使用されるガラスが制限なく用いられ得、例えば、約2mm〜約12mmの厚さであってよく、使用目的及び機能によって変わることがあり、これに制限されるものではない。
【0067】
前記窓戸用機能性建築資材の約1mm〜約15mmの厚さに対して測定した可視光線透過率は、前記透明基材250の可視光線透過率の約88%〜約100%であってよい。
【0068】
前記低放射コーティング100’は、前記透明基材250の可視光線透過率の減少を効果的に抑制または防止し、前記窓戸用機能性建築資材は、前記透明基材250の可視光線透過率を基準に前記範囲内の百分率に該当する可視光線透過率を有することにより、高い水準の可視光線透過率を有することができる。
【0069】
それによって、前記低放射コーティング100’は、前記透明な基材250にコーティングされたコーティング膜として適用され、赤外線領域で低い放射率を維持すると同時に、可視光線領域で高い透過特性を有することにより、前記窓戸用機能性建築材料は、優れた断熱効果を具現しながらも、優れた採光性及びニュートラルカラー(neutral color)を有することができる。
【0070】
前記窓戸用機能性建築資材のJIS K7361−1の条件に従ってD65光源下で透過光に対して測定した明度指数L*は、約80〜約90であり、色座標指数a*は、約−4.00〜約4.00であり、色座標指数b*は、約−4.00〜約4.00であってよい。
【0071】
前記範囲内の明度指数及び色座標指数を有することにより、ニュートラルカラー(neutral color)を優れるように水準で具現し、さらに快適な室内雰囲気を造成することができる。
【0072】
以下、本発明の実施例及び比較例を記載する。そのような下記実施例は、本発明の一実施例であるだけで、本発明は、下記実施例に限定されるものではない。
【0075】
マグネトロンスパッタリング蒸着機(Selcos Cetus−S)を用いて、下記のように透明ガラス基材にコーティングされた多層構造の低放射コーティングを製造した。
【0076】
6mmの厚さの透明ガラス基材上にアルゴン/酸素(アルゴン50体積%、酸素50体積%)の雰囲気下で屈折率が550nmの波長で2.4であるチタン酸化物を蒸着して、30nmの厚さの第1誘電体層を形成し、次いで、前記第1誘電体層の上部面にアルゴン100%の雰囲気下でAgを蒸着して、7nmの厚さの低放射層を形成し、また、次いで、前記低放射層の上部面に第2誘電体層として、アルゴン/酸素(アルゴン50体積%、酸素50体積%)の雰囲気下で屈折率が550nmの波長で2.4であるチタン酸化物を蒸着して、10nmの厚さの第1層及び、前記第1層の上部面にアルゴン/ナイトロジェン(アルゴン70体積%、ナイトロジェン30体積%)の雰囲気下でシリコンアルミニウム窒化物を蒸着して、20nmの厚さの第2層を形成することにより、透明ガラス基材にコーティングされた低放射コーティングを製造した。
【0077】
前記製造された低放射コーティングにおいて、前記第1層の厚さ対前記第1誘電体層の厚さの比が1:3であり、前記第1層の厚さ対前記第2層の厚さの比が1:2であった。
【0079】
6mmの厚さの透明ガラス基材上にアルゴン/ナイトロジェン(アルゴン80体積%、ナイトロジェン20体積%)の雰囲気下で屈折率が550nmの波長で2.4であるチタン酸化物を蒸着して、30nmの厚さの第1誘電体層を形成し、次いで、前記第1誘電体層の上部面にアルゴン/酸素(アルゴン60体積%、酸素40体積%)の雰囲気下で亜鉛アルミニウム酸化物を蒸着して、10nmの厚さの蒸着補助層を形成し、前記蒸着補助層の上部面にアルゴン100%の雰囲気下でAgを蒸着して、7nmの厚さの低放射層を形成し、前記低放射層の上部面にアルゴン/酸素(アルゴン60体積%、酸素40体積%)の雰囲気下で亜鉛アルミニウム酸化物を蒸着して、10nmの厚さの蒸着補助層を形成し、次いで、前記蒸着補助層の上部面に第2誘電体層として、アルゴン/酸素(アルゴン50体積%、酸素50体積%)の雰囲気下で屈折率が550nmの波長で2.4であるチタン酸化物を蒸着して、10nmの厚さの第1層及び、前記第1層の上部面にアルゴン/ナイトロジェン(アルゴン70体積%、ナイトロジェン30体積%)の雰囲気下でシリコンアルミニウム窒化物を蒸着して、20nmの厚さの第2層を形成することにより、透明ガラス基材にコーティングされた低放射コーティングを製造した。
【0080】
前記製造された低放射コーティングにおいて、前記第1層の厚さ対前記第1誘電体層の厚さの比が1:3であり、前記第1層の厚さ対前記第2層の厚さの比が1:2であった。
【0081】
比較例1(第1誘電体層を屈折率が低い物質で形成する)
【0082】
第1誘電体層を、屈折率が550nmの波長で1.45であるシリコンアルミニウムオキシドを蒸着して形成したことを除いては、実施例1と同一の方法及び条件で透明ガラス基材にコーティングされた低放射コーティングを製造した。
【0083】
比較例2(第1層を屈折率が低い物質で形成する)
【0084】
第2誘電体層中、前記第1層を、屈折率が550nmの波長で1.45であるシリコンアルミニウムオキシドを蒸着して形成したことを除いては、実施例1と同一の方法及び条件で透明ガラス基材にコーティングされた低放射コーティングを製造した。
【0086】
前記実施例1、2及び比較例1、2によって製造された低放射コーティングがコーティングされたガラスに対して、下記の方法によりそれぞれの物性を評価し、表1に記載した。
【0088】
測定方法:Spectrophotometer(BYK−Gardner、Haze−gardner plus)を用いて測定した。
【0090】
測定方法:JIS K7361−1の測定条件に従ってD65光源下でSpectrophotometer(Konica Minolta社、CM−700d)を用いて測定した。
【0092】
実施例1及び2の低放射コーティングがコーティングされたガラスは、可視光線透過率が84.92%以上と高く、優れた採光性を具現すると同時に、明度指数、色座標指数(a*、b*)がいずれも4以下と低く、ニュートラルカラーをさらに優れた水準で具現することができる。
【0093】
これに対し、比較例1は、可視光線透過率が70%以下と顕著に低く、採光性に劣り、色座標指数(b*)が顕著に高く、優れた水準のニュートラルカラーを具現しにくいことを明確に予想することができる。また、比較例2は、可視光線透過率は普通であるが、色座標指数(b*)が高く、優れた水準のニュートラルカラーを具現しにくいことを明確に予想することができる。