(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0013】
本発明の実施形態は、少なくとも部分的に、官能化ポリマーを含むポリマー組成物を提供するためのプロセスの発見に基づいている。ポリマー組成物は、連結されたポリマー及び官能化ポリマーを含む。1又は複数の実施形態において、ポリマーは、溶液重合条件下で合成され、部分的に連結され、官能化され、次いで脱溶媒される。連結は、ヒドロカルビルオキシシロキサンを使用して有利に達成されるものであり、また連結タイプと結び付いた連結度は、工業的に効率的な技術を用いて脱溶媒され得る組成物を有利に提供するもの、時間経過時に有害なムーニー成長を示すことのない脱溶媒されたポリマー組成物を提供するもの、及びその後に補強充填剤との混合などの処理を工業的に効率的な技術を用いて続けることができるものであると考えられる。
【0014】
ポリマーの調製
1又は複数の実施形態において、ポリマーは、アニオン性重合技術を用いることにより調製される。アニオン性重合技術を用いることによるポリマーの調製は、広く知られている。一般に、モノマーの重合を開始するために、アニオン性開始剤が使用される。アニオン性重合の主要な機械的特徴は、書籍(例えば、Hsieh,H.L.;Quirk,R.P.Anionic Polymerization:Principles and Practical Applications;Marcel Dekker:New York,1996)及びレビュー論文(例えば、Hadjichristidis,N.;Pitsikalis,M.;Pispas,S.;Iatrou,H.;Chem.Rev.2001,101(12),3747〜3792)に記載されている。アニオン性開始剤は、停止前に、更なるモノマーと反応して更なる連鎖成長を行なうか又はある官能化剤と反応して官能化ポリマーを与えることができる反応性ポリマー(例えば、リビングポリマー又は反応性末端を有するポリマー)を有利に生成することができる。これらの反応性ポリマーは反応性鎖端を含み、この反応性鎖端はイオン化すると考えられ、この反応性鎖端において官能化剤とポリマーの末端部との間の反応が起こり、それにより、ポリマーの末端部に官能基を付与できることを、当業者なら理解する。また、アニオン性重合技術は、ポリマーの先頭部に付与されることができる官能基を含有する開始剤の使用が可能である。
【0015】
アニオン的に重合されてこれらのポリマーを形成することができるモノマーとしては、共役ジエンモノマーが挙げられ、共役ジエンモノマーは、所望によってはビニル置換芳香族モノマーなどの他のモノマーと共重合化され得る。共役ジエンモノマーの例には以下が含まれる。1,3−ブタジエン、イソプレン、1,3−ペンタジエン、1,3−ヘキサジエン、2,3−ジメチル−1,3−ブタジエン、2−エチル−1,3−ブタジエン、2−メチル−1,3−ペンタジエン、3−メチル−1,3−ペンタジエン、4−メチル−1,3−ペンタジエン、及び2,4−ヘキサジエン。2つ以上の共役ジエンの混合物を共重合において用いても良い。共役ジエンモノマーと共重合可能なモノマーの例には、ビニル置換芳香族化合物、例えばスチレン、p−メチルスチレン、α−メチルスチレン、及びビニルナフタレンが含まれる。コポリマー(共役ジエンモノマー及びビニル置換芳香族化合物(例えば、ポリジエンコポリマー)モノマーを含有するものなど)を調製する場合、共役ジエンモノマーとビニル置換芳香族モノマーは、95:5〜50:50、又は他の実施形態において95:5〜65:35の比率で使用され得る。共重合におけるコモノマーのランダム化を促進し、ポリマーの微細構造(例えば共役ジエンモノマーの1,2−結合)を制御するために、ランダマイザ(典型的には極性調整剤)をアニオン性開始剤とともに用いても良い。
【0016】
本発明の実施は、何れかの特定のアニオン性開始剤を選択することによって限定されることはない。特定の実施形態において、加水分解性官能基又は加水分解性基は、開始剤又は官能化剤によってポリマーに付与される。1又は複数の実施形態において、使用されるアニオン性開始剤は、官能基をポリマー鎖の先頭部(即ち、ポリマー鎖が開始される位置)に付与する官能性開始剤である。特定の実施形態において、官能基には、1又は複数のヘテロ原子(例えば、窒素、酸素、ホウ素、ケイ素、イオウ、スズ、及びリン原子)又は複素環基が含まれる。ある実施形態では、官能基によって、官能基を含むポリマーから調製されるカーボンブラック充填された加硫ゴムの50℃ヒステリシス損が、官能基を含まないポリマーから調製される同様のカーボンブラック充填された加硫ゴムと比べて、小さくなる。
【0017】
典型的なアニオン性開始剤には有機リチウム化合物が含まれる。1又は複数の実施形態において、有機リチウム化合物にはヘテロ原子が含まれていても良い。これらの又は他の実施形態においては、有機リチウム化合物には1又は複数の複素環基が含まれていても良い。
【0018】
有機リチウム化合物のタイプには、アルキルリチウム化合物、アリールリチウム化合物、及びシクロアルキルリチウム化合物が含まれる。有機リチウム化合物の具体例には、エチルリチウム、n−プロピルリチウム、イソプロピルリチウム、n−ブチルリチウム、sec−ブチルリチウム、t−ブチルリチウム、n−アミルリチウム、イソアミルリチウム、及びフェニルリチウムが含まれる。更に他のアニオン性開始剤には、有機ナトリウム化合物、例えばフェニルナトリウム及び2,4,6−トリメチルフェニルナトリウムが含まれる。ジ−リビングポリマー(ポリマー鎖の両末端がリビングである)を形成するアニオン性開始剤も考えられる。このような開始剤の例には、ジリチオ開始剤(例えば1,3−ジイソプロペニルベンゼンをsec−ブチルリチウムと反応させることによって調製されるもの)が含まれる。これらの及び関係する二官能性開始剤は、米国特許第3,652,516号(本明細書において参照により取り入れられている)に開示されている。ラジカルアニオン性開始剤、例えば、米国特許第5,552,483号(本明細書において参照により取り入れられている)に記載されているものを用いても良い。
【0019】
特定の実施形態において、有機リチウム化合物には、環状アミン含有化合物、例えばリチオヘキサメチレンイミンが含まれる。これらの及び関連する有用な開始剤は、以下の文献に開示されている。米国特許第5,332,810号、第5,329,005号、第5,578,542号、第5,393,721号、第5,698,646号、第5,491,230号、第5,521,309号、第5,496,940号、第5,574,109号、及び第5,786,441号。なおこれらの文献は、本明細書において参照により取り入れられている。他の実施形態では、有機リチウム化合物には、2−リチオ−2−メチル−1,3−ジチアンなどのアルキルチオアセタール(例えば、ジチアン)が含まれる。これらの開始剤及び関係する有用な開始剤は、米国特許第7,153,919号、米国特許出願公開第2006/0264590号、及び同第2006/0264589号で開示されており、これらの文献は本明細書において参照により取り入れられている。更に他の実施形態では、有機リチウム化合物には、アルコキシシリル含有開始剤、例えばリチウム化t−ブチルジメチルプロポキシシランが含まれる。これらの開始剤及び関係する有用な開始剤は、米国特許第7,335,712号で開示されており、この文献は本明細書において参照により取り入れられている。追加の例には、国際公開第2004/020475号、米国特許出願第60/644,164号、及び米国特許第6,596,798号に開示されるような環状イオウ含有又は酸素含有アザヘテロ環が含まれており、これらの特許文献は本明細書において参照により取り入れられている。他の例には、米国特許出願第60/591,065号に開示されるようなホウ素含有停止剤が含まれており、この特許文献は本明細書において参照により取り入れられている。更に他の例には、同時係属米国特許出願第60/622,188号で開示されているものも含めて、ヘキサメチルシクロトリシロキサンなどの環状シロキサンが含まれており、この特許文献は本明細書において参照により取り入れられている。更に、他の例には、同時係属米国特許出願第60/624,347号及び同第60/643,653号で開示されているものも含めて、1−(3−ブロモプロピル)−2,2,5,5−テトラメチル−1−アザ−2,5−ジシラシクロペンタンなどのα−ハロ−ω−アミノアルカンが含まれており、これらの特許文献は本明細書において参照により取り入れられている。1又は複数の実施形態において、使用するアニオン性開始剤は、トリアルキルスズリチウム化合物、例えばトリ−n−ブチルスズリチウムである。これらの開始剤及び関係する有用な開始剤は、米国特許第3,426,006号及び第5,268,439号(本明細書において参照により取り入れられている)に開示されている。更に他の実施形態において、ポリマーの先頭部は、ビニルシラン又はビニルシラザン及び有機リチウム化合物の存在下で重合を開始することにより、官能化される。これらの特定のポリマーは、シラザン開始ポリマーと称されることもある。シラザン開始ポリマーを調製するための技術は、米国特許出願公開第2010/0056713号、同第20100/056712号、同第2010/0056711号、同第2010/0056710号、同第2010/0056709号、同第2010/0056703号、同第2010/0016499号、同第2009/0247696号、及び同第2009/0247692号に記載されており、これらの特許文献は本明細書において参照により取り入れられている。一般に、モノ、ジ、及びトリシラザンは、事前成形セット又はその場でアルキルリチウムと反応させられて、開始剤種を形成し得る。
【0020】
アニオン性重合は、極性溶媒、非極性溶媒、及びこれらの混合物内で行なわれても良い。1又は複数の実施形態において、溶媒を担体として用いて、開始剤を溶解するか又は懸濁させて、開始剤を重合系に送達するのを容易にしても良い。他の実施形態では、モノマーを担体として用いることができる。更に他の実施形態では、開始剤を、何れの溶媒も用いることなくそれらの無希釈の状態で用いることができる。1又は複数の実施形態において、重合混合物の溶媒容量は、20重量%を超えても良く、他の実施形態では50重量%を超えても良く、更に他の実施形態では80重量%を超えても良い(重合混合物の総重量に基づいて)。
【0021】
1又は複数の実施形態において、好適な溶媒には、有機化合物として、触媒の存在下でモノマーを重合する間に伝搬ポリマー鎖への重合も取り込みも受けないものが含まれる。1つ以上の実施形態では、これらの有機種は、周囲温度及び圧力で液体である。1又は複数の実施形態において、これらの有機溶媒は、触媒に対して不活性である。例示の有機溶媒は、芳香族炭化水素、脂肪族炭化水素、及び環式脂肪族炭化水素のような低い又は比較的低い沸点を有する炭化水素を含む。芳香族炭化水素の非限定的な例としては、ベンゼン、トルエン、キシレン、エチルベンゼン、ジエチルベンゼン、及びメシチレンが挙げられる。脂肪族炭化水素の非限定的な例としては、n−ペンタン、n−ヘキサン、n−ヘプタン、n−オクタン、n−ノナン、n−デカン、イソペンタン、イソヘキサン、イソペンタン類、イソオクタン類、2,2−ジメチルブタン、石油エーテル、ケロシン、及び石油スピリットが挙げられる。また、環式脂肪族炭化水素の非限定的な例としては、シクロペンタン、シクロヘキサン、メチルシクロペンタン、及びメチルシクロヘキサンが挙げられる。上記の炭化水素の混合物もまた、使用することができる。当技術分野では公知であるように、環境上の理由から、脂肪族及び環式脂肪族炭化水素を用いることが望ましい場合がある。低沸点の炭化水素溶媒は典型的に、重合が終了したらポリマーから分離される。有機溶媒の他の例としては、パラフィン系オイル、芳香族オイル、又は一般に油展ポリマーに使用される他の炭化水素油など、高分子量の高沸点炭化水素が挙げられる。これらの炭化水素は不揮発性であるため、それらは典型的に、分離する必要がなく、ポリマー内に取り込まれたままである。
【0022】
アニオン性重合は、ランダマイザ又はビニル変性剤の存在下で行なわれても良い。これらの化合物は、1つで2つの役割を果たすことがあり、ポリマー鎖の全体に渡るコモノマーのランダム化を支援し得ること及び/又はジエン由来のマー単位のビニル成分を変性させ得ることを、当業者なら理解する。ランダマイザとして有用な化合物には、酸素又は窒素ヘテロ原子及び非結合電子対を有するものが含まれる。例には、直線状及び環式オリゴマーオキソラニルアルカン;モノ及びオリゴアルキレングリコールのジアルキルエーテル(グリムエーテルとしても知られている);「クラウン」エーテル;三級アミン;直線状THFオリゴマー;及び同種のものが挙げられる。直線状及び環式オリゴマーオキソラニルアルカンは、米国特許第4,429,091号(本明細書において参照により取り入れられている)に記載されている。ランダマイザとして有用な化合物の具体例には、2,2−ビス(2’−テトラヒドロフリル)プロパン、1,2−ジメトキシエタン、N,N,N’,N’−テトラメチルエチレンジアミン(TMEDA)、テトラヒドロフラン(THF)、1,2−ジピペリジルエタン、ジピペリジルメタン、ヘキサメチルホスホルアミド、N−N’−ジメチルピペラジン、ジアザビシクロオクタン、ジメチルエーテル、ジエチルエーテル、トリ−n−ブチルアミン、及びこれらの混合物が挙げられる。他の実施形態では、スチレン分布をランダム化するために、カリウムアルコキシドが使用され得る。
【0023】
用いるべきランダマイザの量は、種々の要因に依存する場合がある。要因は、例えば所望のポリマー微細構造、モノマー対コモノマーの比率、重合温度、並びに用いる特定のランダマイザの性質である。1又は複数の実施形態において、使用するランダマイザの量は、アニオン性開始剤のモル当たり0.01〜100モルの範囲であっても良い。
【0024】
アニオン性開始剤及びランダマイザを重合系に導入することを、種々の方法によって行なうことができる。1又は複数の実施形態において、アニオン性開始剤とランダマイザとを重合すべきモノマーに別個に添加することを、段階的又は同時に行なっても良い。他の実施形態では、アニオン性開始剤及びランダマイザを重合系の外側で予混合することを、わずかなモノマーも存在しない状態で又は少量のモノマーが存在する状態で行なっても良く、結果として得られる混合物を、必要に応じてエージングした後に、重合すべきモノマーに添加しても良い。
【0025】
共役ジエンモノマーの重合は、所望によっては共役ジエンモノマーと共重合可能なモノマーとともに、有効な量の開始剤の存在下で、反応性ポリマーを製造する。開始剤、共役ジエンモノマー、所望によってはコモノマー、及び使用される場合は任意の溶媒の導入により、重合混合物(その中で反応性ポリマーが形成される)が形成される。用いるべき開始剤の量は、種々の要因(例えば、用いる開始剤のタイプ、構成成分の純度、重合温度、所望の重合速度及び重合転化率、所望の分子量、及び多くの他の要因)の相互作用に依存する場合がある。
【0026】
1又は複数の実施形態において、用いられる開始剤の量は、モノマーの重量当たりの開始剤のmmol量として表現され得る。1又は複数の実施形態において、開始剤使用量は、モノマー100グラム当たり、約0.05〜約100mmol、他の実施形態では約0.1〜約50mmol、及び更に他の実施形態では約0.2〜約5mmolの開始剤の範囲で変化し得る。
【0027】
重合手順
重合は、当該技術分野で知られている任意の従来の重合容器内で行なっても良い。例えば、従来の攪拌槽型反応器内で重合を行なうことができる。1又は複数の実施形態において、重合に対して使用する構成成分をすべて単一容器(例えば、従来の攪拌槽型反応器)内で混合することができ、重合プロセスのすべてのステップをこの容器内で行なうことができる。他の実施形態では、2つ以上の構成成分を1つの容器内で事前に組み合わせて、それから別の容器に移すことができる。その容器でモノマー(又は少なくともその大部分)の重合を行なっても良い。
【0028】
1又は複数の実施形態において、重合は溶液内で行なわれても良く、この溶液は、少なくとも20重量%、他の実施形態では少なくとも40重量%、他の実施形態では少なくとも60重量%、及び他の実施形態では少なくとも70重量%の溶媒を含む系を指す。モノマー及び/又はポリマー生成物は、溶媒内で溶解又は懸濁されても良い。他の実施形態において、重合は、バルク系内で行なわれても良く、このバルク系は、ポリマー生成物が懸濁又は溶解される溶媒の役割をモノマーが概ね果たす系である。特定の実施形態において、重合は、10重量%未満、他の実施形態では5重量%未満、及び他の実施形態では3重量%未満の溶媒内で行なわれる。
【0029】
重合は、バッチプロセス、連続プロセス、又は半連続プロセスとして行なうことができる。半連続プロセスでは、モノマーを必要に応じて断続的に充填して、すでに重合されているモノマーと入れ替える。1又は複数の実施形態において、重合が進む条件を制御して、重合混合物の温度を、約−10℃〜約200℃、他の実施形態では約0℃〜約150℃、他の実施形態では約20℃〜約10℃の範囲に維持しても良い。1又は複数の実施形態において、重合の熱を取り除くことを、熱的に制御された反応器ジャケットによる外部冷却、反応器に接続された還流凝縮器を用いることによるモノマーの気化及び凝縮による内部冷却、又は2つの方法の組み合わせによって行なっても良い。また、条件を制御して、重合を行なう圧力を約0.1気圧〜約50気圧、他の実施形態では、約0.5気圧〜約20気圧、及び他の実施形態では、約1気圧〜約10気圧にしても良い。1又は複数の実施形態において、重合を行なっても良い圧力には、大部分のモノマーが液相であることを確実にする圧力が含まれる。これらの又は他の実施形態において、重合混合物を嫌気状態下に維持しても良い。
【0030】
連結反応(Coupling Reaction)
上述のように、反応性ポリマーは、ヒドロカルビルオキシシロキサンを使用することにより、部分的に連結される。当業者なら、連結は2つ以上の反応性(例えば、リビング)ポリマー鎖の連結を指すことを理解する。1又は複数の実施形態において、本発明による連結反応は、少なくとも3つのポリマー鎖が連結剤によって連結されている、連結されたポリマーを提供する。
【0031】
1又は複数の実施形態において、ヒドロカルビルオキシシロキサン連結剤は、下記式によって規定され得、式中、R及びR
1はそれぞれ独立に一価の有機基であり、nは1〜50の整数である。
【0033】
1又は複数の実施形態において、一価の有機基は、ヒドロカルビル基又はヒドロカルビルオキシ基であり得る。特定の実施形態において、各Rは独立にヒドロカルビル基であり、各R
1は独立にヒドロカルビルオキシ基である。これらの又は他の実施形態において、各Rはアルキル基であり、各R
1はアルコキシ基である。更に他の実施形態において、各Rはエチル基であり、各R
1はエトキシ基である。これらの又は他の実施形態において、nは少なくとも2であり得、他の実施形態では少なくとも3であり得、他の実施形態では少なくとも4であり得、及び他の実施形態では少なくとも5であり得る。これらの又は他の実施形態において、nは多くとも25であり得、他の実施形態では多くとも20であり得、他の実施形態では多くとも15であり得、他の実施形態では多くとも12であり得、及び他の実施形態では多くとも10であり得る。1又は複数の実施形態において、nは2〜12であり、他の実施形態では3〜10であり、及び他の実施形態では4〜8である。
【0034】
1又は複数の実施形態において、ヒドロカルビル基には、これに限定されないが、アルキル、シクロアルキル、置換されたシクロアルキル、アルケニル、シクロアルケニル、置換されたシクロアルケニル、アリール、アリル、置換されたアリール、アラルキル、アルカリル、又はアルキニル基が含まれる。置換されたヒドロカルビル基には、1又は複数の水素原子がアルキル基などの置換基で置き換えられているヒドロカルビレン基が含まれる。1又は複数の実施形態において、これらの基には、1(又は基を形成するために適切な炭素原子の最小数)〜20個の炭素原子が含まれ得る。これらのヒドロカルビル基は、これに限定されないが、窒素、ホウ素、酸素、ケイ素、イオウ、及びリン原子などのヘテロ原子を含有し得る。1又は複数の実施形態において、ヒドロカルビル基はエチル基である。
【0035】
1又は複数の実施形態において、ヒドロカルビルオキシ基には、これに限定されないが、アルコキシ、シクロアルコキシ、置換されたシクロアルコキシ、アルケニルオキシ、シクロアルケニルオキシ、置換されたシクロアルケニルオキシ、アリールオキシ、アリルオキシ、置換されたアリールオキシ、アラルキルオキシ、アルカリルオキシ、又はアルキニルオキシ基が含まれる。1又は複数の実施形態において、ヒドロカルビルオキシ基はエトキシ基である。
【0036】
1又は複数の実施形態において、ヒドロカルビルオキシシロキサンはその官能性によって規定され得、これは、連結剤内の官能性若しくは反応性等価体又は反応性部位の数を指す。1又は複数の実施形態において、ヒドロカルビルオキシシロキサンは、少なくとも3、他の実施形態では少なくとも5、他の実施形態では少なくとも7、及び他の実施形態では少なくとも9の官能性を有する。これらの又は他の実施形態において、ヒドロカルビルオキシシロキサンの官能性は、多くとも15、他の実施形態では多くとも13、及び他の実施形態では多くとも11である。1又は複数の実施形態において、官能性は、本明細書で定義されるように、複数のヒドロカルビルオキシシロキサン連結剤分子を含む組成物の平均官能性を指す。
【0037】
1又は複数の実施形態において、本発明の実施で使用される連結剤の量は、最終的な所望の連結の程度に関して定義され得る。当業者なら、過度な実験を行なうことなく、所望の水準の連結を達成するために使用すべき連結剤の量を決定することができる。1又は複数の実施形態において、ヒドロカルビルオキシシロキサン連結剤によって達成される連結の程度は、連結剤で処理される反応性ポリマー分子の総数に基づいて、小さくとも10%、他の実施形態では小さくとも20%、他の実施形態では小さくとも30%、他の実施形態では小さくとも33%、他の実施形態では小さくとも35%、及び他の実施形態では小さくとも37%である。これらの又は他の実施形態において、所望の連結程度は、連結剤で処理される反応性ポリマー分子の総数に基づいて、大きくとも80%、他の実施形態では大きくとも60%、他の実施形態では大きくとも50%、他の実施形態では大きくとも47%、他の実施形態では大きくとも45%、及び他の実施形態では大きくとも43%である。これらの又は他の実施形態において、所望の連結程度は、連結剤で処理される反応性ポリマー分子の総数に基づいて、約35〜約40%、他の実施形態では約36〜約44%、及び他の実施形態では約37〜約43%である。
【0038】
本発明の実施において使用される連結剤の官能性への言及がなされているが、当業者なら、連結効率が、所望により与えられた連結剤によって達成され得る最終的な連結程度に影響することを理解する。連結効率は同様に反応性ポリマー鎖に対する連結剤のモル比又は当量比に影響を与え、後者はまた、ポリマーを合成するために系に充填された開始剤(例えば、リチウム)のモル数に基づいて言及され得る。何れにしても、ポリマーを合成するために系に充填されたリチウムの当量に対する連結剤に関連した官能性の当量の比について言及が行なわれ得る。1又は複数の実施形態において、連結剤に関連した官能性の当量とリチウムの当量との比は、小さくとも5:1、他の実施形態では小さくとも7:1、及び他の実施形態では小さくとも9:1であり得る。これらの又は他の実施形態において、連結剤に関連した官能性の当量とリチウムの当量との比は、大きくとも15:1、他の実施形態では大きくとも13:1、及び他の実施形態では大きくとも11:1であり得る。これらの又は他の実施形態において、連結剤に関連した官能性の当量とリチウムの当量との比は、約5:1〜約15:1、他の実施形態では約7:1〜約13:1、及び他の実施形態では約9:1〜約11:1である。
【0039】
当業者なら容易に理解するように、反応性ポリマーの連結は停止前に起こる。同様に、連結反応は、ポリマー分子の分離前、即ち、溶媒の除去前に起こる。1又は複数の実施形態において、連結反応は、ポリマーの官能化前に起こる。換言すれば、連結剤は、官能化剤の添加前に重合混合物に導入される。他の実施形態において、連結及び官能化は同時に起こる。換言すれば、連結剤及び官能化剤は、重合混合物に同時に添加され得る。更に他の実施形態において、ポリマーの官能化は連結前に起こる。換言すれば、官能化剤は、連結剤より前に重合混合物に添加され得る。
【0040】
末端官能化(Terminal Functionalization)
本発明の実施は、任意の特定の官能化剤の選択によって限定されることはない。1又は複数の実施形態において、官能化剤は、加水分解性基をポリマー鎖の末端に付与する。
【0041】
有用な官能化剤には、当該技術分野において従来使用されているものが含まれる。リビングポリマーの末端官能化に使用されている化合物のタイプには、米国特許第3,109,871号、同第3,135,716号、同第5,332,810号、同第5,109,907号、同第5,210,145号、同第5,227,431号、同第5,329,005号、同第5,935,893号で開示されているものも含めて、二酸化炭素、ベンゾフェノン、ベンズアルデヒド、イミダゾリドン、ピロリジノン、カルボジイミド、尿素、イソシアネート、及びシッフ塩基が含まれており、これらの特許文献は本明細書において参照により取り入れられている。他の例には、米国特許第4,519,431号、同第4,540,744号、同第4,603,722号、同第5,248,722号、同第5,349,024号、同第5,502,129号、及び同第5,877,336号で開示されているような、塩化トリブチルスズなどのトリアルキルスズハロゲン化物が含まれており、これらの特許文献は本明細書において参照により取り入れられている。更に他の例には、米国特許第5,786,441号、同第5,916,976号、及び同第5,552,473号で開示されているような、ヘキサメチレンイミン塩化アルキルなどの環状アミノ化合物が含まれており、これらの特許文献は本明細書において参照により取り入れられている。他の例には、米国特許第4,677,165号、同第5,219,942号、同第5,902,856号、同第4,616,069号、同第4,929,679号、同第5,115,035号、及び同第6,359,167号で開示されているようなN−メチル−2−ピロリドン又はジメチルイミダゾリジノン(即ち、1,3−ジメチルエチレン尿素)も含めて、N−置換アミノケトン、N−置換チオアミノケトン、N−置換アミノアルデヒド、及びN−置換チオアミノアルデヒドが含まれており、これらの特許文献は本明細書において参照により取り入れられている。
【0042】
1又は複数の実施形態において、ケイ素含有官能化剤が使用される。これらの末端停止剤は、シロキサン末端停止剤又はアルコキシシラン末端停止剤と称されることもあり、式
(R
11)
4−zSi(OR
12)
z
によって規定され得、式中、R
11はハロゲン原子又は一価の有機基、R
12は一価の有機基、及びzは1〜4の整数である。ハロゲンには、塩素、臭素、ヨウ素、及びフッ素が含まれる。一実施形態において、ハロゲンには塩素が含まれる。シロキサン末端ポリマーを調製するための技術は、米国特許第3,244,664号、同第6,008,295号、同第6,228,908号、及び同第4,185,042号に記載されており、これらの特許文献は本明細書において参照により取り入れられている。
【0043】
シロキサン末端停止剤の好適な例には、テトラアルコキシシラン、アルキルアルコキシシラン、アリールアルコキシシラン、アルケニルアルコキシシラン、及びハロアルコキシシランが挙げられる。
【0044】
テトラアルコキシシラン化合物の例には、オルトケイ酸テトラメチル、オルトケイ酸テトラエチル、オルトケイ酸テトラプロピル、オルトケイ酸テトラブチル、オルトケイ酸テトラ(2−エチルヘキシル)、オルトケイ酸テトラフェニル、テトラトルイルオキシシラン、及び同種のものが挙げられる。
【0045】
アルキルアルコキシシラン化合物の例には、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、メチルトリ−n−プロポキシシラン、メチルトリ−n−ブトキシシラン、メチルトリフェノキシシラン、エチルトリメトキシシラン、エチルトリエトキシシラン、エチルトリ−n−プロポキシシラン、エチルトリ−n−ブトキシシラン、エチルトリフェノキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、ジメチルジ−n−プロポキシシラン、ジメチルジ−n−ブトキシシラン、ジメチルジフェノキシシラン、ジエチルジメトキシシラン、ジフェニルジメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン(GPMOS),γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、及び同種のものが挙げられる。
【0046】
アリールアルコキシシラン化合物の例には、フェニルトリメトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、フェニルトリ−n−プロポキシシラン、フェニルトリ−n−ブトキシシラン、フェニルトリフェノキシシラン、及び同種のものが挙げられる。
【0047】
アルケニルアルコキシシラン化合物の例には、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリ−n−プロポキシシラン、ビニルトリ−n−ブトキシシラン、ビニルトリフェノキシシラン、アリルトリメトキシシラン、オクテニルトリメトキシシラン、ジビニルジメトキシシラン、及び同種のものが挙げられる。
【0048】
ハロアルコキシシラン化合物の例には、トリメトキシクロロシラン、トリエトキシクロロシラン、トリ−n−プロポキシクロロシラン、トリ−n−ブトキシクロロシラン、トリフェノキシクロロシラン、ジメトキシジクロロシラン、ジエトキシジクロロシラン、ジ−n−プロポキシジクロロシラン、ジフェノキシジクロロシラン、メトキシトリクロロシラン、エトキシトリクロロシラン、n−プロポキシトリクロロシラン、フェノキシトリクロロシラン、トリメトキシブロモシラン、トリエトキシブロモシラン、トリ−n−プロポキシブロモシラン、トリフェノキシブロモシラン、ジメトキシジブロモシラン、ジエトキシジブロモシラン、ジ−n−プロポキシジブロモシラン、ジフェノキシジブロモシラン、メトキシトリブロモシラン、エトキシトリブロモシラン、n−プロポキシトリブロモシラン、フェノキシトリブロモシラン、トリメトキシヨードシラン、トリエトキシヨードシラン、トリ−n−プロポキシヨードシラン、トリフェノキシヨードシラン、ジメトキシジヨードシラン、ジ−n−プロポキシジヨードシラン、ジフェノキシジヨードシラン、メトキシトリヨードシラン、エトキシトリヨードシラン、n−プロポキシトリヨードシラン、フェノキシトリヨードシラン、及び同種のものが挙げられる。
【0049】
他の有用なシランには、ビス−(トリメトキシシラン)−エーテル、3−メルカプトプロピルトリエトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、3,3’−ビス(トリエトキシシリルプロピル)ジスルフィド、Si−69(ビス−(3−トリエトキシシリルプロピル)テトラスルフィド)、及び同種のものが挙げられる。
【0050】
更に他の実施形態において、ポリマーは、米国特許出願公開第2005/0009979号、同第2010/0113683号、及び同第2011/0092633号で開示されているように、イミノ基含有アルコキシシラン化合物で末端処理されるものであり、これらの特許文献は本明細書において参照により取り入れられている。
【0051】
1又は複数の実施形態において、イミノ基含有アルコキシシラン官能化剤は、下記式によって規定され得、式中、R
2、R
3、及びR
7は一価の有機基であり、R
4は二価の有機基であり、並びにR
5及びR
6はそれぞれ独立にヒドロカルビルオキシ基又はヒドロカルビル基である。
【0053】
これらのイミノ基含有アルコキシシラン化合物の例には、3−(1−ヘキサメチレンイミノ)プロピル(トリエトキシ)シラン、3−(1−ヘキサメチレンイミノ)プロピル(トリメトキシ)シラン、(1−ヘキサメチレンイミノ)メチル(トリメトキシ)シラン、(1−ヘキサメチレンイミノ)メチル(トリエトキシ)シラン、2−(1−ヘキサメチレンイミノ)エチル(トリエトキシ)シラン、2−(1−ヘキサメチレンイミノ)エチル(トリメトキシ)シラン、3−(1−ピロリジニル)プロピル(トリエトキシ)シラン、3−(1−ピロリジニル)プロピル(トリメトキシ)シラン、3−(1−ヘプタメチレンイミノ)プロピル(トリエトキシ)シラン、3−(1−ドデカメチレンイミノ)プロピル(トリエトキシ)シラン、3−(1−ヘキサメチレンイミノ)プロピル(ジエトキシ)メチルシラン、3−(1−ヘキサメチレンイミノ)プロピル(ジエトキシ)エチルシラン、N−(1,3−ジメチルブチリデン)−3−(トリエトキシシリル)−1−プロパンアミン、N−(1−メチルエチリデン)−3−(トリエトキシシリル)−1−プロパンアミン、N−エチリデン−3−(トリエトキシシリル)−1−プロパンアミン、N−(1−メチルプロピリデン)−3−(トリエトキシシリル)−1−プロパンアミン、N−(4−N,N−ジメチルアミノベンジリデン)−3−(トリエトキシシリル)−1−プロパンアミン、N−(シクロヘキシリデン)−3−(トリエトキシシリル)1−プロパンアミン、これらのトリエトキシシリル化合物に相当するトリメトキシシリル化合物、メチルジエトキシシリル化合物、エチルジエトキシシリル化合物、メチルジメトキシシリル化合物、及びエチルジメトキシシリル化合物、1−[3−(トリエトキシシリル)プロピル]−4,5−ジヒドロイミダゾール、1−[3−(トリメトキシシリル)プロピル]−4,5−ジヒドロイミダゾール、3−[10−(トリエトキシシリル)デシル]−4−オキサゾリン、3−(1−ヘキサメチレンイミノ)プロピル(トリエトキシ)シラン、(1−ヘキサメチレンイミノ)メチル(トリメトキシ)シラン、N−(3−トリエトキシシリルプロピル)−4,5−ジヒドロイミダゾール、N−(3−イソプロポキシシリルプロピル)−4,5−ジヒドロイミダゾール、並びにN−(3−メチルジエトキシシリルプロピル)−4,5−ジヒドロイミダゾールが挙げられる。
【0054】
1又は複数の実施形態において、官能化ポリマーを調製するために用いられる官能化剤の量は、開始剤に関連したリチウム又は金属カチオンの当量に関して最良に表現される。例えば、リチウムのモル当たりの官能化剤のモル数は、約0.1〜約10、他の実施形態では約0.2〜約2、他の実施形態では約0.3〜約3、他の実施形態では約0.6〜約1.5、他の実施形態では約0.7〜約1.3、他の実施形態では約0.8〜約1.1、及び他の実施形態では約0.9〜約1.0であり得る。官能化剤が連結剤の後に添加される場合、そうでなければ官能化剤で使用可能であったいくつかの反応性ポリマー鎖端が、実際には連結反応によって消費されていることを、当業者なら理解するであろう。連結剤が官能化剤より前に添加されるそれらの実施形態において、過度の官能化剤が添加される。換言すれば、連結後に使用可能な反応性鎖端に対して、より大きい当量の官能化剤が添加される。
【0055】
1又は複数の実施形態において、使用される官能化剤の量は、官能化されるべきポリマーの量を参照して表現され得る。1又は複数の実施形態において、官能化度は、官能化剤で処理される反応性ポリマー分子の総数に基づいて、小さくとも10%、他の実施形態では小さくとも20%、他の実施形態では小さくとも30%、他の実施形態では小さくとも33%、他の実施形態では小さくとも35%、及び他の実施形態では小さくとも37%である。これらの又は他の実施形態において、所望の官能化度は、官能化剤で処理される反応性ポリマー分子の総数に基づいて、大きくとも80%、他の実施形態では大きくとも60%、他の実施形態では大きくとも50%、他の実施形態では大きくとも47%、他の実施形態では大きくとも45%、及び他の実施形態では大きくとも43%である。これらの又は他の実施形態において、所望の官能化度は、官能化剤で処理される反応性ポリマー分子の総数に基づいて、約35〜約40%、他の実施形態では約36〜約44%、及び他の実施形態では約37〜約43%である。
【0056】
1又は複数の実施形態において、官能化剤は、連結剤の後、所望によって停止剤の導入前、及びポリマーの分離前に、重合混合物に導入される。
【0057】
1又は複数の実施形態において、官能化剤と反応性ポリマーとの間の反応は、約10℃〜約150℃、他の実施形態では約20℃〜約100℃の温度で起こり得る。官能化剤と反応性ポリマーとの間の反応が完了するのに必要な時間は、反応性ポリマーの調製に用いられる触媒又は開始剤のタイプ及び量、官能化剤のタイプ及び量、並びに官能化反応が行なわれる温度など、種々の要因に依存する。1又は複数の実施形態において、官能化剤と反応性ポリマーとの間の反応は、約10〜60分間、行なわれ得る。
【0058】
停止(Quenching)
1又は複数の実施形態において、連結及び/又は官能化が達成又は完了された後、残留する反応性ポリマー鎖及び/又は開始剤残留物をすべて不活性化するために、停止剤が重合混合物に添加され得る。1又は複数の実施形態において、停止剤の添加は任意であり、そのため、1又は複数の実施形態において、停止剤は重合混合物に導入されない。停止剤には、プロトン性化合物が含まれていても良い。プロトン性化合物は、例えば、限定することなく、アルコール、カルボン酸、無機酸、水、又はそれらの混合物である。酸化防止剤、例えば2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェノールを添加することを、停止剤の添加と一緒に、添加する前に、又は添加した後に行なっても良い。使用する酸化防止剤の量は、ポリマー生成物の0.2%〜1重量%の範囲であっても良い。
【0059】
安定化(Stabilization)
1又は複数の実施形態において、本発明により製造されるポリマー組成物は、安定化され得る。1又は複数の実施形態において、安定化は、ポリマーの分離後又は時間経過時に起こり得るムーニー成長を阻害すると考えられている1つ又は複数の安定化剤を重合混合物に添加することを指す。安定化技術及び安定化剤は、国際公開第WO/2012/092626号、同第WO/2013/184861号、同第WO/2013/184783号、同第WO/2013/184756号、及び同第WO/2013/184813号、並びに米国特許出願公開第2013/0331520号に記載されるように、当該技術分野において周知であり、これらの特許文献は本明細書において参照により取り入れられている。
【0060】
1又は複数の実施形態において、安定化剤は、連結反応が起こった後(即ち、連結剤の導入後)及び残りのポリマーの官能化が起こった後(即ち、官能化剤の導入後)に重合混合物に導入される。ある実施形態では、安定化剤は、所望によっては停止剤の添加後に添加される。1又は複数の実施形態において、安定化剤は、ポリマーの分離前に添加される。
【0061】
1又は複数の実施形態において、安定化剤は、下記式によって規定され得、式中、R
8はヒドロカルビル基であり、R
9、R
10、及びR
11はそれぞれ独立にヒドロカルビル基又はヒドロカルビルオキシ基である。
【0063】
1又は複数の実施形態において、安定化剤は、下記式によって規定され得、式中、χは加水分解時に酸性種を形成する加水分解性基であり、R
12、R
13、及びR
14はそれぞれ独立にハロゲン原子、ヒドロカルビル基、ヒドロカルボキシレート基、又はヒドロカルビルオキシ基である。
【0065】
1又は複数の実施形態において、χはハロゲン原子を含み得る。他の実施形態において、χはヒドロカルボキシレート基を含み得、この基は炭酸水素基と称されることもある。
【0066】
1又は複数の実施形態において、ヒドロカルビル基には、これに限定されないが、アルキル、シクロアルキル、置換されたシクロアルキル、アルケニル、シクロアルケニル、置換されたシクロアルケニル、アリール、アリル、置換されたアリール、アラルキル、アルカリル、又はアルキニル基が含まれる。置換されたヒドロカルビル基には、1又は複数の水素原子がアルキル基などの置換基で置き換えられているヒドロカルビレン基が含まれる。1又は複数の実施形態において、これらの基には、1(又は基を形成するために適切な炭素原子の最小数)〜20個の炭素原子が含まれ得る。これらのヒドロカルビル基は、これに限定されないが、窒素、ホウ素、酸素、ケイ素、イオウ、及びリン原子などのヘテロ原子を含有し得る。1又は複数の実施形態において、ヒドロカルビル基はエチル基である。
【0067】
1又は複数の実施形態において、ヒドロカルビルオキシ基には、これに限定されないが、アルコキシ、シクロアルコキシ、置換されたシクロアルコキシ、アルケニルオキシ、シクロアルケニルオキシ、置換されたシクロアルケニルオキシ、アリールオキシ、アリルオキシ、置換されたアリールオキシ、アラルキルオキシ、アルカリルオキシ、又はアルキニルオキシ基が含まれる。1又は複数の実施形態において、ヒドロカルビルオキシ基はエトキシ基である。
【0068】
1又は複数の実施形態において、ヒドロカルボキシレート基(炭酸水素基と称されることもある)には、これに限定されないが、アルカノエート、シクロアルカノエート、置換されたシクロアルカノエート、アルケノエート、シクロアルケノエート、置換されたシクロアルケノエート、アラノエート(aranoate)、アロエート(alloate)、置換されたアラノエート、アラルカノエート(aralkanoate)、アルカラノエート(alkaranoate)、又はアルキナノエート(alkynanoate)基が含まれる。
【0069】
1又は複数の実施形態において、ハロゲン原子は、臭素、塩素、及びヨウ素から選択され得る。
【0070】
特定の実施形態において、R
12はハロゲン原子である。これらの又は他の実施形態において、R
12とR
13の両方がハロゲン原子である。これらの又は他の実施形態において、R
12、R
13、及びR
14のそれぞれがハロゲン原子である。特定の実施形態において、χ、R
12、R
13、及びR
14はそれぞれ、塩素原子などのハロゲン原子である。他の実施形態において、χはハロゲン原子であり、R
12、R
13、及びR
14のそれぞれはヒドロカルビル基である。更に他の実施形態において、R
12はハロゲン原子であり、R
13及びR
14のそれぞれはヒドロカルビル基である。
【0071】
1又は複数の実施形態において、本発明の実施に用いられ得る安定化剤のタイプには、シリルハロゲン化物及びシリルエステルが含まれる。
【0072】
1又は複数の実施形態において、安定化剤には、トリアルキルシラノール、トリアリールシラノール、及び/又はジアリールシランジオールが含まれ得る。1又は複数の実施形態において、安定化剤はトリフェニルシラノールである。
【0073】
1又は複数の実施形態において、安定化剤は、式
R
1n Si(OR
2)
4−n
によって規定され得、式中の各R
1は、C
1〜C
20アルキル基、C
4〜C
10シクロアルキル基、又はC
5〜C
20芳香族基からなる群から選択され、式中の各R
2は、R
1と又は存在する場合は他のR
2と同じでも異なるものでも良く、C
1〜C
20アルキル基、C
4〜C
10シクロアルキル基、又はC
5〜C
20芳香族基からなる群から選択され、式中のnは1〜3の整数である。安定化剤の例には、ジアリールジアルコキシシラン、即ち、上に記載された構造式においてn=2となるそれらのアルキルアルコキシシラン、例えば、ジフェニジエトキシシラン(diphenydiethoxysilane)又はジフェニルジメトキシシランからなる群から選択される低分子量アルキルアルコキシシランが挙げられる。
【0074】
1又は複数の実施形態において、用いられる安定化剤の量は、処理対象のポリマーのモル当たり、少なくとも0.2、他の実施形態では少なくとも0.4、他の実施形態では少なくとも0.8、他の実施形態では少なくとも1.0、及び他の実施形態では少なくとも1.1モル数の安定化剤であり得る(これは、例えば、ポリマーの合成に用いられるリチウムのモル数に相当する)。これらの又は他の実施形態において、用いられる安定化剤の量は、処理対象のポリマーのモル当たり、多くとも5.0、他の実施形態では多くとも1.5、他の実施形態では多くとも1.3、及び他の実施形態では多くとも1.2モル数の安定化剤であり得る。1又は複数の実施形態において、用いられる安定化剤の量は、処理対象のポリマーのモル当たり、約0.8〜約1.5、他の実施形態では約1.0〜約1.3、及び他の実施形態では約1.1〜約1.2モル数の安定化剤であり得る。
【0075】
1又は複数の実施形態において、本発明の実施により安定化剤で処理されるポリマーセメントにはリビングポリマーが実質的に存在せず、これは、ポリマー又はポリマーセメントの安定化及び/又は中和化に対して感知可能な影響を与えられるほどの量のリビングポリマーがないことを指す。換言すれば、このポリマーセメントは、実質的に非リビングである。当業者なら理解するように、非リビングポリマーには、更なるモノマー追加することができないポリマーが含まれる。上述のように、リビングポリマーは、自身の反応性鎖端に更なるモノマーを追加することができる。1又は複数の実施形態において、ポリマーセメントには、ポリマー鎖の総モル数に基づいて、10%未満、他の実施形態では5%未満、他の実施形態では2%未満、他の実施形態では1%未満、及び他の実施形態では0.5%未満のリビングポリマーが含まれる。特定の実施形態において、ポリマーセメントにはリビングポリマーが存在しない。
【0076】
1又は複数の実施形態において、本発明の実施には、ポリマーの官能性停止、連結、及び/又は停止の後、安定化剤の連続的な添加が含まれる。例えば、1又は複数の実施形態において、リビングポリマーセメントは、部分的に連結され、官能性停止剤で部分的に停止され、次いでアルコールなどのプロトン性化合物で停止され得る。この手順に続いて、実質的に非リビングであるポリマーを処理するために、安定化剤がポリマーセメントに添加され得る。
【0077】
ポリマーエキステンダ(Polymer Extender)
1又は複数の実施形態において、エキステンダは、ポリマーの分離前に重合混合物に添加され得る。これらの又は他の実施形態において、エキステンダは、官能化剤後の連結剤後(after the coupling agent after the functionalizing agent)、及び安定化剤後に添加される。例えば、重合混合物は、オイルをポリマーに添加することにより油展され得、このポリマーの形態は、ポリマーセメントでもポリマーでも良い。本発明の実施では、添加しても良いオイル量を限定してはおらず、したがって従来量を添加しても良い(例えば、5〜50phr)。使用しても良い有用なオイル又はエキステンダには以下が含まれる(但し、これらに限定されない)。芳香族オイル、パラフィン系オイル、ナフテン系オイル、ヒマシ油以外の植物油、低PCAオイル(例えばMES、TDAE)、及びSRAE、並びに重ナフテン系オイル。
【0078】
ポリマー添加剤(Polymer Additives)
1又は複数の実施形態において、ポリマー添加剤は、ポリマーの分離前に重合混合物に添加され得る。これらの又は他の実施形態において、ポリマー添加剤は、連結剤後、官能化剤後、及び安定化剤後に添加される。例えば、2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェノールなどの酸化防止剤を添加することを、所望によっては停止剤の添加と一緒に、添加する前に、又は添加した後に行なっても良い。使用する酸化防止剤の量は、ポリマー生成物の0.2%〜1重量%の範囲であっても良い。
【0079】
ポリマー分離(Polymer Isolation)
1又は複数の実施形態において、ポリマー生成物は、当該技術分野において周知である任意の従来型の脱溶媒手順及び乾燥手順を用いることにより、重合混合物から回収され得る。例えば、ポリマーの回収を、ポリマーセメントに蒸気脱溶媒を施し、続いて、結果として得られるポリマークラムを熱風トンネル内で乾燥させることによって行なうことができる。あるいは、ポリマーの回収は、ポリマーセメントをドラム乾燥機上で直接乾燥させることにより行なっても良い。乾燥ポリマー内の揮発性物質の含有量は、ポリマーの1重量%未満、及び他の実施形態では0.5重量%未満であり得る。1又は複数の実施形態において、ポリマーの形成後、加工助剤、及びオイルなどの他の所望による添加剤が、ポリマーセメントに添加され得る。次いで、ポリマー及び他の任意成分が、溶媒から分離され、所望によっては乾燥され得る。従来の脱溶媒手順及び乾燥手順が使用され得る。一実施形態において、ポリマーは、溶媒の蒸気脱溶媒又は熱水凝固、及びその後に続く濾過によって、溶媒から分離され得る。残留溶媒は、オーブン乾燥又はドラム乾燥などの従来の乾燥技術を用いることにより、除去され得る。あるいは、セメントが直接ドラム乾燥されても良い。
【0080】
1又は複数の実施形態において、反応性ポリマーへの官能化剤の導入後、所望によっては停止剤及び/又は酸化防止剤の添加後、及び所望によっては官能化ポリマーの回収又は分離後、縮合促進剤が重合混合物に添加され得る。有用な縮合促進剤には、スズ及び/又はチタンカルボン酸塩並びにスズ及び/又はチタンアルコキシドが挙げられる。一具体例は、チタン2−エチルヘキシルオキシドである。有用な縮合触媒及びそれらの使用は、米国特許出願公開第2005/0159554(A1)号に開示されており、この特許文献は本明細書において参照により取り入れられている。
【0081】
1又は複数の実施形態において、反応性ポリマーと官能化剤との間の反応が達成又は完了された後、所望によっては停止剤及び/又は縮合触媒の添加後、及び所望によっては官能化ポリマーの回収又は分離後、官能化ポリマーとの更なる反応が行なわれ得る。例えば、官能化ポリマー生成物は、アルコール、所望によっては適切な触媒の存在下で処理され得、これは、ポリマーの官能基と関連付けられ得るヒドロキシ基又はハロゲン原子の代わりにヒドロカルビルオキシ基の形成をもたらすと考えられている。これらの又は他の実施形態において、本発明の実施によりもたらされる官能化ポリマーは、存在し得るか又はポリマーの官能基に関連付けられ得る任意の加水分解性保護基を開裂又は置換するために、所望によっては触媒の存在下で、水に曝露され得るか又は水で処理され得る。本明細書に記載されているような強酸触媒が、この目的のために使用され得る。
【0082】
ポリマー組成物の特性
1又は複数の実施形態において、本発明により調製されるポリマー組成物は、従来の蒸気脱溶媒技術を用いてポリマーを効率的に脱溶媒することができる十分なムーニー粘度があることを特徴とする。1又は複数の実施形態において、脱溶媒ステップ時のポリマーのムーニー粘度(ML
1+4、100℃)は、少なくとも40、他の実施形態では少なくとも45、及び他の実施形態では少なくとも50である。これらの又は他の実施形態において、脱溶媒ステップ時のポリマーのムーニー粘度(ML
1+4、100℃)は、100未満、他の実施形態では95未満、他の実施形態では90未満、及び他の実施形態では85未満である。
【0083】
1又は複数の実施形態において、本発明により調製されるポリマー組成物は、ムーニー粘度が有利に経時変化することを特徴とする。結果として、本発明の経時変化したポリマーは、効率的に処理されることができ、この処理には、効率的な混合技術を用いた補強充填剤との混合が含まれる。1又は複数の実施形態において、本発明のポリマー組成物は、110未満、他の実施形態では105未満、他の実施形態では100未満、及び他の実施形態では95未満の経時変化したムーニー(100℃、湿度2%での2日間の経時変化後のML
1+4、100℃)を呈する。
【0084】
1又は複数の実施形態において、ポリマー組成物は、最長2年の期間に渡って、30未満、他の実施形態では20未満、及び他の実施形態では15未満のムーニー粘度成長を特徴とする。
【0085】
産業上の利用性
本発明のポリマー組成物は特に、タイヤ部品の製造に用いることができるゴム組成物の調製において有用である。ゴム配合技術及びそこで用いる添加剤は、The Compounding and Vulcanization of Rubber,in Rubber Technology(2
nd Ed.1973)に概ね開示されている。
【0086】
ゴム組成物の調製は、本発明のポリマー組成物を単独で又は他のエラストマー(即ち、ポリマーとして、ゴム又はエラストマー特性を有する組成物を形成するために加硫処理できるもの)とともに用いることによって行なうことができる。使用しても良い他のエラストマーには天然及び合成ゴムが含まれる。合成ゴムは典型的に、共役ジエンモノマーの重合、共役ジエンモノマーと他のモノマー(例えばビニル置換芳香族モノマー)との共重合、又はエチレンと1又は複数のα−オレフィン及び所望によっては1又は複数のジエンモノマーとの共重合から得られる。
【0087】
典型的なエラストマーには、天然ゴム、合成ポリイソプレン、ポリブタジエン、ポリイソブチレン−コ−イソプレン、ネオプレン、ポリ(エチレン−コ−プロピレン)、ポリ(スチレン−コ−ブタジエン)、ポリ(スチレン−コ−イソプレン)、ポリ(スチレン−コ−イソプレン−コ−ブタジエン)、ポリ(イソプレン−コ−ブタジエン)、ポリ(エチレン−コ−プロピレン−コ−ジエン)、ポリスルフィドゴム、アクリルゴム、ウレタンゴム、シリコーンゴム、エピクロロヒドリンゴム、及びこれらの混合物が含まれる。これらのエラストマーは、無数の巨大分子構造、例えば、直線状、分岐、及び星形構造を有することができる。
【0088】
ゴム組成物には、充填剤、例えば無機及び有機充填剤が含まれていても良い。有機充填剤の例にはカーボンブラック及びデンプンが含まれる。無機充填剤の例には以下が含まれる。シリカ、アルミニウム水酸化物、マグネシウム水酸化物、マイカ、タルク(水和ケイ酸マグネシウム)、及びクレイ(水和アルミニウムシリケート)。カーボンブラック及びシリカは、タイヤの製造において用いられるもっとも一般的な充填剤である。ある実施形態では、異なる充填剤の混合物を有利に用いても良い。
【0089】
1又は複数の実施形態において、カーボンブラックには、ファーネスブラック、チャンネルブラック、及びランプブラックが含まれる。カーボンブラックのより具体的な例には、以下が含まれる。超摩耗ファーネスブラック、中間超摩耗ファーネスブラック、高磨耗ファーネスブラック、高速押出ファーネスブラック、微細ファーネスブラック、半強化ファーネスブラック、中級加工チャンネルブラック、ハード加工チャンネルブラック、導電性チャンネルブラック、及びアセチレンブラック。
【0090】
特定の実施形態において、カーボンブラックの表面積(EMSA)は少なくとも20m
2/g、他の実施形態では、少なくとも35m
2/gであっても良い。表面積値の測定は、ASTMD−1765によって、セチルトリメチルアンモニウムブロミド(CTAB)技術を用いて行なうことができる。カーボンブラックは、ペレット化された形態又はペレット化されていない綿状形態であることができる。カーボンブラックの好ましい形態は、ゴム化合物を混合するために使用される混合機器のタイプに依存することができる。
【0091】
ゴム組成物中で用いるカーボンブラックの量は、最大で約50重量部/ゴム100重量部(phr)とすることができ、約5〜約40phrが典型的である。
【0092】
使用しても良い市販のシリカとしては、Hi−Sil(商標)215、Hi−Sil(商標)233、及びHi−Sil(商標)190(PPG Industries,Inc.;Pittsburgh,Pa.)が挙げられる。市販シリカの他の供給業者としては、Grace Davison(Baltimore,Md.),Degussa Corp.(Parsippany,N.J.),Rhodia Silica Systems(Cranbury,N.J.)、及びJ.M.Huber Corp.(Edison、N.J.)が挙げられる。
【0093】
1又は複数の実施形態において、シリカをその表面積によって特徴付けても良く、こうすることで、その強化特性の目安が与えられる。Brunauer,Emmet及びTeller(「BET」)法(J.Am.Chem.Soc.,vol.60,p.309 et seq.に記載)は、表面積を決定するための周知の方法である。シリカのBET表面積は概ね、450m
2/g未満である。表面積の有用な範囲としては、約32〜約400m
2/g、約100〜約250m
2/g、及び約150〜約220m
2/gが挙げられる。
【0094】
シリカのpHは概ね、約5〜約7若しくはわずかに7超えであるか、又は他の実施形態では、約5.5〜約6.8である。
【0095】
1又は複数の実施形態において、シリカを充填剤として用いる場合(単独で又は他の充填剤と組み合わせて)、連結剤及び/又は遮蔽剤をゴム組成物に添加することを混合中に行なって、シリカのエラストマーとの相互作用を高めても良い。有用な連結剤及び遮蔽剤は以下の文献に開示されている。米国特許第3,842,111号、第3,873,489号、第3,978,103号、第3,997,581号、第4,002,594号、第5,580,919号、第5,583,245号、第5,663,396号、第5,674,932号、第5,684,171号、第5,684,172号第5,696,197号、第6,608,145号、第6,667,362号、第6,579,949号、第6,590,017号、第6,525,118号、第6,342,552号、及び第6,683,135号。これらは本明細書において参照により取り入れられている。
【0096】
ゴム組成物中で用いるシリカの量は、約1〜約100phr、又は他の実施形態では約5〜約80phrとすることができる。有用な上限範囲は、シリカによって与えられる高粘性によって限定される。シリカをカーボンブラックとともに用いるとき、シリカの量を約1phr程度に低くすることができる。シリカの量が低いため、使用する連結剤及び遮蔽剤の量を低くすることができる。概ね、連結剤及び遮蔽剤の量は約4%〜約20%の範囲である(使用するシリカの重量に基づく)。
【0097】
多数のゴム硬化剤(加硫剤とも言う)を用いても良く、例えば、イオウ又は過酸化物系硬化系である。硬化剤は、Kirk−Othmer,Encyclopedia of Chemical Technology,Vol.20,pgs.365〜468,(3
rd Ed.1982)、特にVulcanization Agents and Auxiliary Materials,pgs.390〜402に、及びA.Y.Coran,Vulcanization,Encyclopedia of Polymer Science and Engineering,(2
nd Ed.1989)に記載されており、これらの文献は本明細書において参照により取り入れられている。加硫剤は、単独で又は組み合わせて使用することができる。
【0098】
またゴム配合において典型的に使用する他の構成成分を、ゴム組成物に添加しても良い。これらには以下が含まれる。促進剤、促進活性剤、オイル、可塑剤、蝋、スコーチ防止剤、加工助剤、酸化亜鉛、粘着付与樹脂、強化用樹脂、脂肪酸、例えばステアリン酸、解こう剤、劣化防止剤、例えば酸化防止剤及びオゾン劣化防止剤。特定の実施形態において、使用するオイルには、従来、伸展油として用いられるもの(前述している)が含まれる。
【0099】
ゴム組成物のすべての構成成分を混合することを、標準的な混合機、例えばバンバリー又はブラベンダーミキサ、押出機、ニーダー、及び2つの圧延ミルを用いて行なうことができる。1又は複数の実施形態において、構成成分を2つ以上の段階で混合する。第1の段階(多くの場合に、マスターバッチ混合段階と言われる)において、いわゆるマスターバッチ(典型的に、ゴム成分及び充填剤が含まれる)を調製する。早期加硫(スコーチとしても知られる)を防止するために、マスターバッチから加硫剤を除外しても良い。マスターバッチの混合を、開始温度が約25℃〜約125℃、吐出温度が約135℃〜約180℃で行なっても良い。マスターバッチが調製されたらすぐに、加硫剤をマスターバッチに導入して混合することを、最終的な混合段階で行なっても良い。これを典型的に比較的低温で行なって、早期加硫が起きる可能性を小さくする。所望により、更なる混合段階(しばしば、再ミルと呼ばれる)を、マスターバッチ混合段階と最終的な混合段階との間で用いることができる。ゴム組成にシリカが充填剤として含まれる場合、1又は複数の再ミル段階が用いられることが多い。本発明のポリマーを含む種々の構成成分の添加を、これらの再ミル中に行なうことができる。
【0100】
シリカ充填されたタイヤ配合物に特に適用可能な混合手順及び条件が以下の文献に記載されている。米国特許第5,227,425号、第5,719,207号、及び第5,717,022号、並びに欧州特許第890,606号。これらの文献はすべて、本明細書において参照により取り入れられている。一実施形態では、最初のマスターバッチの調製は、連結剤及び遮蔽剤が実質的にない状態でポリマー及びシリカを含めることによって行なう。
【0101】
本発明のポリマーから調製されるゴム組成物が特に有用であるのは、タイヤ部品、例えばトレッド、サブトレッド、側壁、ボディプライスキム、ビーズ充填剤などを形成する場合である。1又は複数の実施形態において、これらのトレッド又は側壁配合物には、約10重量%〜約100重量%、他の実施形態では約35重量%〜約90重量%、及び他の実施形態では約50重量%〜約80重量%(配合物内のゴムの総重量に基づく)の本発明のポリマーが含まれていても良い。
【0102】
ゴム組成物をタイヤの製造において用いる場合、これらの組成物を処理してタイヤ部品にすることを、普通のタイヤ製造技術(例えば標準的なゴムシェイピング、成形、及び硬化技術)により行なうことができる。典型的に、加硫は、加硫性組成物を成形型内で加熱することによって行なわれる。例えば、成形型は、約140℃〜約180℃に加熱されても良い。硬化又は架橋されたゴム組成物は、加硫ゴム(一般的に、熱硬化性の三次元ポリマー網目を含んでいる)と称されることもある。その他の構成成分(例えば充填剤及び加工助剤)を、架橋網目の全体に渡って一様に分散しても良い。空気入りタイヤを以下の文献で述べるように作ることができる。米国特許第5,866,171号、第5,876,527号、第5,931,211号、及び第5,971,046号。なおこれらの文献は本明細書において参照により取り入れられている。
【0103】
当業者には、本発明の範囲及び趣旨から逸脱しない様々な変更が明らかとなるであろう。本発明は、本明細書に記載の例示的実施形態に限定されるものではない。