特許第6643486号(P6643486)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ ロレアルの特許一覧 ▶ セブ ソシエテ アノニムの特許一覧

特許6643486特に電流の助けをかりてヒトのケラチン物質を処置するためのデバイス
<>
  • 特許6643486-特に電流の助けをかりてヒトのケラチン物質を処置するためのデバイス 図000002
  • 特許6643486-特に電流の助けをかりてヒトのケラチン物質を処置するためのデバイス 図000003
  • 特許6643486-特に電流の助けをかりてヒトのケラチン物質を処置するためのデバイス 図000004
  • 特許6643486-特に電流の助けをかりてヒトのケラチン物質を処置するためのデバイス 図000005
  • 特許6643486-特に電流の助けをかりてヒトのケラチン物質を処置するためのデバイス 図000006
  • 特許6643486-特に電流の助けをかりてヒトのケラチン物質を処置するためのデバイス 図000007
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6643486
(24)【登録日】2020年1月8日
(45)【発行日】2020年2月12日
(54)【発明の名称】特に電流の助けをかりてヒトのケラチン物質を処置するためのデバイス
(51)【国際特許分類】
   A61N 1/30 20060101AFI20200130BHJP
   A45D 44/22 20060101ALI20200130BHJP
   A61K 8/00 20060101ALN20200130BHJP
   A61Q 5/00 20060101ALN20200130BHJP
   A61Q 19/00 20060101ALN20200130BHJP
【FI】
   A61N1/30
   A45D44/22 E
   !A61K8/00
   !A61Q5/00
   !A61Q19/00
【請求項の数】13
【全頁数】15
(21)【出願番号】特願2018-531627(P2018-531627)
(86)(22)【出願日】2016年12月6日
(65)【公表番号】特表2019-501705(P2019-501705A)
(43)【公表日】2019年1月24日
(86)【国際出願番号】EP2016079927
(87)【国際公開番号】WO2017102454
(87)【国際公開日】20170622
【審査請求日】2018年7月11日
(31)【優先権主張番号】1562639
(32)【優先日】2015年12月17日
(33)【優先権主張国】FR
(73)【特許権者】
【識別番号】391023932
【氏名又は名称】ロレアル
(73)【特許権者】
【識別番号】594034072
【氏名又は名称】セブ ソシエテ アノニム
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【弁理士】
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(72)【発明者】
【氏名】ティ・ホン・リエン・プラナール−ルオン
【審査官】 石田 智樹
(56)【参考文献】
【文献】 国際公開第2015/091044(WO,A1)
【文献】 実開昭48−108873(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61N 1/30
A61M 35/00
A45D 44/22
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
流の助けをかりてヒトのケラチン物質を処置するためのデバイス(1)であって、少なくとも、
前記ケラチン物質に塗布される組成物(P)を含むリザーバ(3)と、
記リザーバに含まれる前記組成物を分配するための分配ユニット(8)と、
少なくとも1つの塗布部材(6)を備える前記リザーバ(3)に含まれる前記組成物を塗布するためのエンドフィッティング(2)であり、前記塗布部材(6)が、前記分配ユニットによって前記リザーバ(3)から組成物が供給され、前記組成物が、前記エンドフィッティングにある前記組成物を保存するための中間チャンバ(100)を通過し、前記中間チャンバ(100)が、弾性的に変形可能な壁によって少なくとも部分的に画定されている、エンドフィッティング(2)と、
前記ケラチン物質を前記組成物の塗布のゾーン内の電気処置電流にさらすための給電システム(10)と
を備えるデバイス(1)。
【請求項2】
前記中間チャンバの前記弾性的に変形可能な壁が、弾性的に変形可能な膜(50)を備える、請求項1に記載のデバイス。
【請求項3】
前記弾性的に変形可能な膜(50)がディスク形である、請求項2に記載のデバイス。
【請求項4】
前記弾性的に変形可能な膜(50)が、前記組成物を前記中間チャンバに運ぶためのチャネル(52)を備える、請求項2または3に記載のデバイス。
【請求項5】
前記中間チャンバと境界を接しており、前記中間チャンバから前記塗布部材まで前記組成物を導くための供給オリフィス(39)を備える分配器(30)を備え、前記供給オリフィス(39)のサイズが、前記弾性的に変形可能な壁が前記組成物の圧力下で変形するように選択される、請求項1から4のいずれか一項に記載のデバイス。
【請求項6】
数の塗布部材(6)を備える、請求項1から5のいずれか一項に記載のデバイス。
【請求項7】
少なくとも1つの塗布部材がボールである、請求項1から6のいずれか一項に記載のデバイス。
【請求項8】
前記中間チャンバ(100)の最大容積が5マイクロリットル(μL)ないし100μLである、請求項1から7のいずれか一項に記載のデバイス。
【請求項9】
前記分配ユニットが、前記組成物を間欠的に分配するように構成される、請求項1から8のいずれか一項に記載のデバイス。
【請求項10】
前記分配ユニットが手動で作動される、請求項1から9のいずれか一項に記載のデバイス。
【請求項11】
前記分配ユニットが自動的に作動される、請求項1から10のいずれか一項に記載のデバイス。
【請求項12】
前記分配ユニットが、少なくとも1つのモーターを含む、請求項11に記載のデバイス。
【請求項13】
0.5μL/sと20μL/sとの間流速で前記組成物を前記ケラチン物質上に分配することを可能にするように構成された、請求項1から12のいずれか一項に記載のデバイス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、特に美容的または皮膚科学的に、ケラチン物質、特に皮膚、頭皮または毛髪を処置することが意図されたデバイスに関する。「化粧品または皮膚科学的組成物」とは、1993年6月14日付けの理事会の指令93/35/CEEに定義されているような任意の組成物を意味する。
【0002】
本発明は、特に、電流の助けをかりてケラチン物質を処置するためのデバイス、特に化粧品または皮膚科学的デバイスに関する。
【背景技術】
【0003】
皮膚への電流の印加は、活性薬剤の浸透を促進し得ることが知られている。したがって、イオンフォレシスデバイスを使用してヒトのケラチン物質を処置することが知られている。イオントフォレシスは、非侵襲的に、活性薬剤が電気刺激によって皮膚を通って拡散することを可能にする。与えられる電流またはその極性(陽極電流または陰極電流)の大きさは調整可能であり得る。イオントフォレシスを介した分子の経皮的拡散は、2つの効果、すなわち電気反発および電気浸透に基づく。
【0004】
電気反発は、同じ符号の電荷の反発によって引き起こされるイオン化分子の移動である。したがって、正に帯電した物質は、アノード(+)の隣に置かれた皮膚を通して拡散する。
【0005】
電気浸透は、イオントフォレシスの間にアノードからカソードに流れる水の流れに関連する摩擦によって引き起こされる非イオン化分子の移動である。電流の影響下で、水または溶媒は、移動中、溶解した物質を運ぶ。
【0006】
特許文献1は、マッサージ機能をも有する電流のアプリケータに関し、アプリケータは、複数のボールを備え、すべてのボールは、ボールのホルダーの下に延びる組成物リザーバに浸される。
【0007】
特許文献2の主題は、複数のボールを備えるマッサージ用アプリケータであり、その中央のボールに製品が直接供給される。このマッサージ用アプリケータは、電流を印加するためのシステムがない。
【0008】
特許文献3において、アプリケータは、電極のマトリックスを備える。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】米国特許第5 090 402号明細書
【特許文献2】米国特許第5 131 384号明細書
【特許文献3】米国特許出願公開第2005/0107832号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
イオントフォレシスの有効性を高めるために、皮膚を通しての活性薬剤の浸透を促進するデバイスをさらに改良する必要がある。
【0011】
特に、非常に効果的であり、快適性および完全な安全性で使用され得る電流の助けをかりて、特に美容的または皮膚科学的に、ケラチン物質を処置するためのデバイスが特に必要とされている。
【課題を解決するための手段】
【0012】
したがって、本発明の主題は、その態様の1つによれば、電流の助けをかりて、特に美容的または皮膚科学的に、ヒトのケラチン物質を処置するためのデバイスであって、少なくとも、
- ケラチン物質に塗布される組成物P、特に化粧品または皮膚科学的組成物を含むリザーバと、
- 特にポンプなど、リザーバに含まれる組成物を分配するための分配ユニット(dispensing unit)と、
- 少なくとも1つの塗布部材、および特に複数の塗布部材を備えるリザーバに含まれる組成物を塗布するためのエンドフィッティングであり、塗布部材は、分配ユニットによってリザーバから組成物が供給され、組成物は、エンドフィッティングにある組成物を保存するための中間チャンバを通過し、中間チャンバは、弾性的に変形可能な壁によって少なくとも部分的に画定されている、エンドフィッティングと
を備えるデバイスである。
【0013】
弾性的に変形可能な壁は、第1の位置と、組成物を保存するための中間チャンバが形成される第2の位置との間で組成物の圧力下で移動可能である。
【0014】
「ヒトのケラチン物質」とは、主に皮膚(特に、身体または顔)または頭皮、爪または毛髪を意味する。
【0015】
処置は、特に、電流を使用して行われ得る。
【0016】
中間チャンバの存在は、少量の組成物の中間保存を可能にし、それによって、場合によっては、特に、たとえば、分配ボタンによって、分配ユニットが手動で作動される場合、またはたとえばジャッキーモーターによって自動的に作動される場合など、リザーバからの分配ユニットによるその分配が間欠的に起こる場合でも、組成物のケラチン物質への分配を平滑化することができる。したがって、分配ユニットは、組成物を間欠的に分配するように構成され得る。
【0017】
分配ユニットは手動で作動させることができる。変形例として、分配ユニットは、たとえば電気モーターによって自動的に作動される。電気モーターは、比較的高価であり得るステッパーモーターである必要はなく、それによって、あまり高価ではないデバイスを使用することができる。
【0018】
分配ユニットは、少なくとも1つのモーター、特に少なくとも1つのギア式非サーボモーター、たとえばDCモーターを含み得る。そのようなデバイスは、モーターが所与の時間量の間に非連続的に電力供給されることを可能にし得る。分配ユニットは、特に、グラブスクリューおよびピニオン、またはステッパーモーター、または回転数にサーボ制御されたギア式モーターがない可能性がある。
【0019】
中間チャンバの最大容積は、5マイクロリットル(μL)と100μLとの間、より良好には10μLと50μLとの間、さらには15μLと40μLとの間、たとえば約20μLで構成され得る。弾性的に変形可能な膜は、中間チャンバの容積を変更するように変形し得る。この変形は、たとえば、ポンプなど、分配ユニットの急な動きを吸収するために必要である。
【0020】
デバイスは、0.5μL/sと20μL/sとの間、より良好には1μL/sと10μL/sとの間、たとえば約2〜4μL/sの流速などで構成された流速で組成物をケラチン物質上に分配することを可能にするように構成され得る。したがって、本発明によるデバイスは、有利には、組成物が非常に低い流速で分配されることを可能にし、これは、場合によっては、イオントフォレシス処置の場合に有利である。
【0021】
中間チャンバの存在は、使用される分配ユニットの性質が何であれ、デバイスから出力される流量の制御を改善することを可能にする。好ましくは、デバイスから出力される組成物は、したがって、分配ユニットによる分配が間欠的に起こり得る場合でも、不連続的でなく連続的に分配される。組成物が分配される流量の規則性は、印加される微小電流の有効性および安定性、ならびにしたがって処置中のユーザの快適さが保証されることを可能にするので、イオントフォレシス処置において重要である。
【0022】
本発明によるデバイスの使用は、デバイスが使用されるにつれて粘度が経時的に変化する組成物の場合に特に有利である。具体的には、中間チャンバの存在は、組成物の粘度の任意の変動が補償されることを可能にする。粘度の変動は、リザーバに含まれる組成物の量を使用する前に、リザーバ内の長期保存から生じ得る。
【0023】
中間チャンバの高さhは、塗布部材の第1の位置とその第2の位置との間に延びる。
【0024】
中間チャンバ
中間チャンバの弾性的に変形可能な壁は、弾性的に変形可能な膜を備え得る。弾性的に変形可能な膜はディスク形であってもよい。これは、組成物を中間チャンバ内に運ぶためのチャネルを備え得る。このチャネルによって、組成物がリザーバから中間チャンバに導かれることが可能になり得る。
【0025】
エンドフィッティングは、組成物を保存するために中間チャンバと境界を接する分配器を備え得る。分配器は、塗布部材に組成物を供給するための少なくとも1つのオリフィス、および特に複数の供給オリフィスを備えることができ、これらは、特に2つと8つとの間の塗布部材まで中間チャンバから組成物を導く。後者は、たとえば、三角形または六角形に配置され得る。
【0026】
供給オリフィスのサイズは、弾性的に変形可能な壁が組成物の圧力下で変形するように計算され得る。
【0027】
使用中、組成物は、組成物がケラチン物質と接触するまで、1つまたは複数の塗布部材上に留まる可能性があり、これは、場合によっては、組成物の表面張力を変更する。次いで、組成物の表面張力は、1つまたは複数のオリフィスを介して組成物が出ることができるしきい値を超え得る。
【0028】
膜は、供給オリフィスの表面張力に打ち勝つために必要である以上には変形しない。
【0029】
分配器は、塗布部材のうちの少なくとも2つ、およびより良好には各塗布部材に到達する組成物の流速が20%以内、より良好には15%以内、さらにより良好には10%以内に同一であるように構成され得る。塗布部材に到達する組成物の流量は、当該塗布部材に対応する供給オリフィスから出て、前記塗布部材の収容を供給するための組成物の流量である。2つの流量D1とD2とが以下のようにして比較される。D1が2つのうち最低であり、D2が2つのうち最高であり、比:(D2-D1)/D2が計算される。
【0030】
導電性の分配器
分配器は導電性であってもよい。
【0031】
分配器の材料は、非限定的な以下のリスト、すなわち、アセタール、ポリエステル、ABS、ポリアミド、ポリカーボネート、PP、PE、シリコーン、ブチル、ニトリル、ビトン、PBT、およびこれらの材料の組合せから選択され得る。それは特にプラスチック、たとえば好ましくはポリカーボネートであってもよい。
【0032】
分配器の材料は、充填材をポリマーマトリックスに挿入することによって導電性にすることができ、この充填材は、場合によっては、非限定的な以下のリスト、すなわち、金属、グラファイト、または炭素粉末または繊維から選択される。
【0033】
一実施形態では、分配器は、導電性充填材、たとえば炭素充填材または金属充填材を含む少なくとも1つの熱可塑性材料から形成される。炭素充填材は、分配器がかなり軽量であることを確実にするために好ましい。
【0034】
一実施形態では、塗布部材は導電性ではない。
【0035】
分配器は、金属ラグによって給電システムに電気的に接続され得る。後者によって、給電システムから分配器への電流の伝導が確実になり得る。分配器および組成物は、導電性であるエンドフィッティングにおける唯一の構成要素であり得る。特に、キャップ、蓋、および/または塗布部材は、導電性でなくてもよい。皮膚と接触し、導電性である唯一の成分は組成物であり得る。
【0036】
塗布部材
デバイスは、特に2つと8つとの間、およびより良好には3つと6つとの間など、複数の塗布部材を、特にボールの形態で備える。多くの塗布部材は、組成物の良好な分布を連続的に促進し、適切な場合には、処置中の組成物のイオン化を改善する。多くの塗布部材は、処置中のマッサージ効果を改善することも可能にする。
【0037】
少なくとも1つの塗布部材はボールであってもよく、より良好には塗布部材のすべてがボールである。
【0038】
変形例として、塗布部材は、任意の輪郭を有していてもよく、特に、円筒形の輪郭を有してもよく、そのとき、たとえばローラの形態をとり、または非円筒形の輪郭を有してもよく、そのとき、たとえば卵形または円盤形状を有する。
【0039】
塗布部材の少なくともいくつかは、多角形、特に六角形または三角形で編成され得、より良好には、すべての塗布部材が多角形、特に六角形または三角形で編成される。そのような三角形の構成は、たとえば小鼻など、アクセスが困難なゾーンの塗布および処置を容易にする。
【0040】
塗布部材のこの構成は、塗布エリアの全体にわたる組成物の良好な分配も促進する。このようにして、より良好な均一性の処置が得られる。塗布エリアにわたる電流の良好な分配に関連する安全性および快適性もまた、必要に応じて改善される。塗布部材の構成およびその数が比較的多いことによって、かなり大きいエリアにわたって同時に塗布することが可能になる。
【0041】
塗布部材は、プラスチックまたは金属製であってもよい。
【0042】
塗布部材は、好ましくは、導電性ではなく、金属導体よる給電回路への接続もない。
【0043】
塗布部材の外面は、塗布される組成物およびケラチン物質に関して化学的な観点から完全に不活性であってもよい。外面は、ワニスで覆われていてもよい。外面は研磨されていてもよい。外面は、適切な場合、殺生物剤材料を備え得る。
【0044】
塗布部材は、たとえば、球形または円筒形、ローラ状、または何らかの他の、特に卵形の形状を有してもよい。
【0045】
有利には、少なくとも1つの塗布部材、より良好には各塗布部材が少なくとも1つの回転軸を中心に回転する。本発明の例示的な一実装形態では、塗布部材の外面は、対称軸の周りで実質的に軸対称であり、外面はこの対称軸の周りで回転可能である。変形例として、塗布部材は、この対称軸とは異なる回転軸の周りを回転することが可能であり得る。
【0046】
少なくとも1つの塗布部材は、外壁が取り付けられるコアを備え得る。これは、すべての塗布部材にとって当てはまる可能性がある。このコアは、テクスチャ表面を備えていてもよく、外壁は、テクスチャと接触するように塗布中に変形することが可能であり得る。後者は、塗布部材が処置される面と接触しているときにマッサージ効果を生じさせることを可能にし、これは、とりわけ、組成物の皮膚への浸透を容易にし、その作用を促進し得る。
【0047】
変形例として、外壁は剛性であってもよい。
【0048】
本発明の例示的な一実装形態では、外壁は、バンプまたはリブを備え得るテクスチャを備える。
【0049】
あるいは、少なくとも1つの塗布部材は、塗布部材にテクスチャを与える取外し可能な要素を備え得る。したがって、これらの要素を、塗布部材の寸法、その表面特性、またはそれらの粗ささえ修正する目的で変更することが可能である。
【0050】
有利には、少なくとも1つの塗布部材がデバイスに取外し可能に取り付けられる。すべての塗布部材は、デバイスに取外し可能に取り付けられてもよい。
【0051】
一変形実施形態では、塗布部材は、たとえば櫛を備える毛髪のためのエンドフィッティングの形をとる。それは、特に少なくとも1つの、場合によっては中空の歯を備え得る。
【0052】
分配器は、塗布部材が配置される第1の面を含み得、その面は、平面、凹面または凸面であってもよい。それは、たとえば、わずかにドーム型である。分配器は、第1の面とは反対側の第2の面を備え、その面は、平面、凹面または凸面であってもよい。
【0053】
給電システム
このデバイスは、ケラチン物質を組成物の塗布のゾーン内の電気処置電流にさらすための給電システムを備え得る。
【0054】
「給電システム」という表現は、1つまたは複数の電極と少なくとも1つの対向電極との間に電位差を誘起することが可能な電気アセンブリを意味すると理解される。エンドフィッティングが人の顔に置かれ、対向電極が一方の手に保持されている場合、人の顔と手との間に電位差が確立される。
【0055】
電極
給電システムは、ケラチン物質から離れて位置し、組成物と接触する電極と、好ましくは組成物にさらされないゾーンにおいてケラチン物質と接触する対向電極とを含み得る。
【0056】
本発明によれば、「電極」とは、正に帯電した電極(陽極)または負に帯電した電極(陰極)を意味する。この電極は、電流が組成物を確実に通過するように、塗布エンドフィッティングに配置され得る。次いで、電極がエンドフィッティング内に配置される。この場合、それは、ケラチン物質と直接接触するのではなく、組成物自体と接触する。組成物は、デバイスの使用中に皮膚と接触する唯一の導電性物質であり得る。電極は、ケラチン物質、特に皮膚と接触しない場合があり、導電性材料を含まないエンドフィッティングが皮膚と接触する。
【0057】
本文を通して、「電極」という用語は、単一の絶縁された電極を意味する。電極は、たとえば、ボール、スタッドまたはタングの形態をとり得る。このデバイスは、1つまたは複数の電極を備え得る。
【0058】
「対向電極」とは、他方の電極(陰極)の上または他方の電極(陽極)の下の電位になる電極を意味する。対向電極の極性の符号は、電極の極性の符号と反対である。一般に、前記対向電極は、デバイスの本体またはハンドピースに配置される。対向電極は、ケア処置を受けている人の身体のあるエリアに接触させるためのものである。たとえば、それは、人の手のひらと指との間に保持されてもよい。一構成では、対向電極は、エンドフィッティング上に配置される。この場合、絶縁空間によって電極から分離され、任意の電流漏れを防止するために、できるだけ電極から離される。
【0059】
電極は、エンドフィッティング内に収容されてもよく、電極は、特に、0.2mmと5mmとの間で構成される距離だけ、塗布部材の外壁から離れて保持される。この距離は、電極と塗布部材の外面との間の間隔である。この距離は、電極と塗布部材の外壁との間の測定可能な最短距離である。距離は、測定された距離が最短距離であるという条件で、電極上の任意の点と塗布部材の外壁との間で測定される。
【0060】
有利には、給電システムは、電極と皮膚との間に流れる処置電流の大きさを制御することが可能な電流生成器を含み、それによって電極と対向電極との間の電圧Uを制御することができる。生成される電圧Uは、「皮膚+組成物」システムのインピーダンスに依存する。電圧Uは、安全上の理由のために、電流生成器によって供給可能な最大値Umaxに制限される(たとえば、約100V)。この電圧Umaxは、150Vよりも低くてもよい。
【0061】
電極は平らであってもよく、たとえば、平円板または多角形の形をとっていてもよい。電極は中空であってもよく、たとえば、導電性シートをスタンピングまたは曲げることによって形成され得る。電極は多孔質であってもよい。
【0062】
電気パラメータ
電源は、任意のセルスタックまたはアキュムレータを備え得る。電極間の電圧は、たとえば、1.2Vと24Vとの間であり、好ましくは1.2Vと3.3Vとの間である。適切であれば、電流の通過はスポット加熱を作り出す可能性がある。
【0063】
デバイスは、特に、たとえば0.01mA/cm2と0.500mA/cm2との間、およびたとえば0.1mA/cm2と0.3mA/cm2との間など、好ましくは0.500mA/cm2以下の皮膚への等価電流密度を供給し得る。
【0064】
制御システムおよび警告機能
デバイスは、皮膚のインピーダンスに反応する制御システムをさらに備え得る。制御システムは、皮膚のインピーダンスに関する情報を与える測定を実行するように構成され得る。「測定」とは、測定された大きさがしきい値と比較されること、たとえば、測定された大きさがしきい値を超えたかどうか、または測定された大きさが所定の間隔内にあるかどうかを意味する。
【0065】
デバイスは、皮膚のインピーダンスに反応する制御システムから発信する情報に応答して、ユーザに信号を提供する警告機能をさらに備え得る。したがって、警告機能は、測定されたインピーダンスがしきい値を超えたことをユーザに事前警告することを可能にし得る。
【0066】
送達された信号は、特に、電極間の電流密度および/または分配される組成物の量を変更する必要性がある場合、それに関連し得る。この変更は、たとえば、デバイスのサーボ制御システムによって自動的に実行されてもよく、または、実際にユーザによって手動で実行されてもよい。信号は、たとえば、追加の組成物用量を分配するようユーザを促し得る。この信号は、変形として、または追加で、電流密度を増加させるようユーザを促し得る。
【0067】
警告機能のしきい値は、デバイスにあらかじめプログラムされていてもよく、または実際にユーザによって設定されてもよく、さらには、リザーバがデバイスによって認識され、リザーバの識別子に応じて対応するしきい値が自動的に決定される場合、デバイスに導入された組成物リザーバに依存してもよい。
【0068】
電極と皮膚との間に十分な組成物がない場合、インピーダンスは非常に高い。電圧Uが非常に高くなる可能性がある。
【0069】
電極と皮膚との間の組成物の量が増加する場合、電圧Uは、この位置におけるインピーダンスの減少のために減少し得る。
【0070】
デバイスは、電極間に流れる電流密度を調整するための部材、特に手動で作動可能な部材、および/または電流密度を自動的に調整するためのデバイスを備え得る。電流密度(A/cm2)は、処置の有効性を保証し、および/または痛みを伴う感覚を制限するように調節され得る。電流の密度の調節は、ユーザによって手動で行われ得、後者は、自由に、または、警告機能が、これが必要であることをユーザにシグナリングすると、電流の大きさを変更することができ、あるいは、電流密度をサーボ制御するためのシステムによって自動的に行われ得る。
【0071】
デバイスは、電極間の電流密度を、制御システムによって実行されるインピーダンス測定にサーボ制御するためのシステムを備え得る。
【0072】
警告機能は、インジケータライト、音声警告機能、および振動警告機能のうちの少なくとも1つを備え得、警告機能は、制御システムによって測定されたインピーダンスがあらかじめ定義されたインピーダンス範囲内にあるときにトリガされることが好ましい。
【0073】
一変形実施形態では、電極間の電流は、低周波電流生成器によって生成される。一変形実施形態では、電流は電圧生成器によって生成されない。
【0074】
デバイスは、分配される組成物の量および/または処置の持続時間を制御するように構成された電子タイムアウトシステムを備え得る。
【0075】
制御部材
デバイスは、組成物の分配を制御するための部材、特に押しボタン(たとえばON/OFFボタン)もしくは回転式サムホイール、および/または組成物の流量を調節するためのデバイスを備え得る。制御部材は、ユーザによって手動で作動されるように構成される。制御部材は、ある用量の組成物の分配を可能にするように、または変形として、組成物の連続的な流れが流れることを可能にするように構成され得る。例示的な一実施形態では、制御部材が関与している限り、たとえば、押しボタンが押下されている限り、組成物の分配は継続する。
【0076】
ユーザは、存在する組成物の量が処置の有効性を確実にするには不十分であるとき、組成物の分配をトリガし得る。組成物の量は、ユーザによって手動で調節され得、後者は、自由に、または、警告機能が、これが必要であることをユーザにシグナリングすると、分配された組成物の量を変更し、あるいは、分配される組成物の量を、ケラチン物質に対して行われた測定にサーボ制御するためのシステムによって自動的に調節され得る。
【0077】
デバイスは、リザーバを出る組成物の量を、制御システムによって実行されるインピーダンス測定にサーボ制御するためのシステムを備え得る。組成物の分配を、皮膚のインピーダンスにサーボ制御することによって、処置を通して十分な量の化粧品組成物の存在を保証することが可能になる。組成物の量は、実行された測定に応じて自動的に調節され得る。
【0078】
デバイスは、デバイスを、分配される組成物の量が制御システムによるインピーダンス測定にサーボ制御される自動モードにする、または、警告機能が、分配される組成物の量を変更する必要があるかどうかをユーザに知らせる半自動モードにすることを可能にするスイッチを備え得る。「半自動モード」とは、警告機能が、手動で組成物を分配する必要性をユーザに警告し得ることを意味する。「自動モード」という表現は、組成物の分配が、上述のように、および必要に応じて自動的にトリガされることを意味すると理解されなければならない。この場合、警告機能は使用不能にされてもよく、または、変形として、組成物が分配されようとしている旨をユーザにシグナリングしてもよい。
【0079】
リザーバ
リザーバの出口で調合物を分配するためのユニットは、ポンプを備え得る。有利には、分配ユニットは、リザーバの壁とデバイス内のそのハウジングとの間の空気を圧縮するようにエアポンプを備える。リザーバの壁は、好ましくは可撓性であり、ハウジングの壁は、好ましくは剛性である。
【0080】
より有利には、ハウジングは気密である。リザーバは、エアポンプによって制御可能に圧縮される。これは、調合物の流速を調節するためにハウジング内に一定の圧力を生成する。リザーバの端部にある一方向弁は、調合物が空気と接触しないようにすることができ得る。
【0081】
リザーバは可変の内部容積を有し、内部容積を減少させるように弾性的に変形可能な少なくとも1つの壁、特に互いに対向する2つの弾性的に変形可能な壁を備え得る。
【0082】
リザーバは、いったんリザーバが空になると、別のリザーバに交換され得る、または、リザーバが充填オリフィスを有する場合、取り外されて充填され得るように、デバイスに取外し可能に取り付けられるように設計されてもよい。
【0083】
有利には、リザーバは、弾性的に変形可能な外壁を有する。
【0084】
有利には、リザーバは一体型に形成される。それは好ましくは、特に、同じ熱可塑性物質、たとえばLDPE、HDPE、LDPEとHDPEとの混合物、PPまたはPEとPPとの混合物から、任意の割合で、一体型に成形される。リザーバの壁の厚さは、たとえば、第2の領域において、0.1mmと1mmとの間、および0.3mmと0.8mmとの間で構成される。
【0085】
変形可能領域の残りの構成では、リザーバの全内部容積は、有利には1cm3と100cm3との間、および好ましくは20cm3と50cm3との間で構成される。この容積は、数回の使用、または数週間に及ぶ反復処置に最適である。
【0086】
好ましくは、リザーバの内部容積は、変形可能領域の残りの構成における前記リザーバの内部容積の10%と50%との間の容積だけ減少し得る。この容積の変化は、可視であり、測定可能であるという利点を有する。
【0087】
リザーバは、射出ブロー成形または押出ブロー成形によって製造され得る。
【0088】
リザーバは取外し可能であり得る。リザーバは、特に、使い捨てリザーバであってもよい。それは単回投与であってもなくてもよい。
【0089】
組成物
少なくとも1つの化粧品または皮膚科学的組成物をデバイスとともに使用することが可能である。
【0090】
使用される組成物は、任意の形態、たとえば、水溶液、油、エマルジョン、粉末、またはゲルの形態をとり得る。使用される組成物は、皮膚に噴霧されてもよい。
【0091】
使用される組成物がゲルの形態をとるとき、後者は、上述のように、それが塗布される電極の形状をとり得る。
【0092】
組成物は有効成分を備え得る。
【0093】
有利には、組成物は、
- 特に、湿潤または保湿活性剤、アンチエージング活性剤、たとえば脱色活性剤、皮膚微小循環または代謝調節活性剤に作用する活性剤から選択される活性剤を含むフェイスケアまたはボディケア組成物、
- 顔または身体を構成するための組成物、
- 毛髪の組成物、特に、洗髪用、ヘアケアまたはコンディショニング用、一時的な形態保持または整髪用、毛髪の一時的な、半永久的なまたは永久的な染色用組成物、または特に、毛根および毛髪を弛緩、染色、またはブリーチするための組成物、
- 頭皮のための組成物、特にふけ防止組成物、脱毛を防止するため、もしくは毛髪の再生を促進するための組成物、抗脂漏組成物、抗炎症組成物、抗刺激もしくは鎮静組成物、マーク防止組成物、または頭皮を刺激もしくは保護するための組成物
から選択される。
【0094】
このデバイスは、たとえば、しわ、ヘルペス、座瘡の除去、または皮膚もしくは毛髪の再高密度化のための様々な化粧品または皮膚科学的処置に使用することができる。
【0095】
本発明は、本発明の実装形態の非限定的な例についての以下の詳細な説明を読み、添付の図面を検討すると、よりよく理解されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0096】
図1】本発明によるデバイスの概略および部分斜視図である。
図2】本発明によるデバイスの概略および部分斜視図である。
図3図1のデバイスの閉じキャップの概略および部分斜視図である。
図4a】第1の位置にある弾性的に変形可能な膜の概略および部分断面図である。
図4b】第2の位置にある弾性的に変形可能な膜の概略および部分断面図である。
図5】変形実施形態の概略および部分斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0097】
図1図3は、本発明によるデバイス1を示す。これは、各々ボール形状を有する6つの塗布部材6を含むエンドフィッティング2と、本体12の内部に収容され破線で示される組成物リザーバ3とを備えた本体12を備える。エンドフィッティング2は、本体12にスナップ締めにより固定される。エンドフィッティング2は別の方法で取り付けることができる。当該の例では、本体12は熱可塑性物質から作られている。変形例として、任意の他の材料から作られていてもよい。さらに、塗布部材6は、プラスチックボールである。塗布部材6は、たとえばローラのものなど、任意の他の形状を有することができる。
【0098】
記載の例では6つの塗布部材6が三角形に配置されており、それによって、たとえば小鼻など、アクセスが困難なゾーンの塗布および処置を促進することができる。
【0099】
デバイス1は、電極4(図1に破線で示す)を含み、電極4は、エンドフィッティング2内に収容され、対向電極5は、本体12上に配置されている。対向電極5は、電極4と対向電極5との間の電気回路が閉じられるように、ユーザがデバイス1を手に持っているときにユーザの手に接触し、電流はその後、処置中、ユーザの身体を通過する。電極4のバイアスおよび対向電極5のバイアスは、使用される組成物の性質に応じて可逆的(+または-)であり得る。
【0100】
電極4は、本体12内に収容された給電システム10の極に接続され、組成物が分配器30に入るときに組成物と連通し、分配器30は、塗布部材6の下に配置され、図4aおよび図4bに示されている。その後、組成物は、適用部材6の上を通過して、処置の目的で、記載された例では皮膚である塗布面に到達する。対向電極5は、バッテリー(電池スタックまたは充電式バッテリー)によって電力供給される、給電システム10の他方の極に接続される。
【0101】
処置を開始するために、ユーザは、押しボタン25によってデバイスをオンにする。装置が、たとえば人の顔に塗布されると、電極4と対向電極5との間に電流が流れ始め、同時に、リザーバに含まれる組成物が分配ユニット8、特にポンプによって、自動的に、または制御部材22上のユーザのアクションによって分配される。
【0102】
変形実施形態では、電流の強度は、図1の例では段階的な回転ボタンである、電極間の電流密度を調整するための調整部材26によってユーザによって調整され得る。
【0103】
電極4と皮膚との間に十分な化粧品組成物がない場合、皮膚のインピーダンスが増加する。デバイスは、皮膚のインピーダンスに対して敏感であり、そのようなインピーダンスの変化を検出するように構成された制御システムを備える。デバイスは、制御システムから発信した情報に応じて信号をユーザに提供することを可能にする警告機能20も備える。記載された例では、警告機能20は、発光信号を提供する。次いで、ユーザは、図1の例のプッシュボタンである組成物の分配を制御するための部材22を押すことによって組成物の追加の量を分配し得る。
【0104】
次に、図2図4bを参照して、エンドフィッティング2の構造をより詳細に説明する。
【0105】
エンドフィッティングは、第1に、デバイスの残り、より詳細には、塗布部材6のカバー40にスナップ締めによって固定されるように構成された閉じキャップ28(図3に分離で示されている)を備える。閉じキャップ28は、その底部に、塗布部材6を保持するためのディンプル29を備える。この閉じキャップは、好ましくは導電性ではない。
【0106】
カバー40は、塗布部材6を分配器30上の適所に保持することを可能にする。カバー40は、組成物の塗布を可能にするために、塗布部材6が外部に向かって突出する開口部を備える。カバー40は、本体12のトップリング65によって延長される。
【0107】
エンドフィッティングは、弾性的に変形可能な壁によって少なくとも部分的に画定された組成物を保存するための中間チャンバ100を備える。この中間チャンバの壁は、分配器30と弾性的に変形可能な膜50とによって画定される。
【0108】
弾性的に変形可能な膜50(図4aおよび図4bに図示)は、ディスク形である。これは組成物を中間チャンバに運ぶためのチャネル52を含む。このチャネル52によって、組成物がリザーバから中間チャンバに導かれることが可能になり得る。
【0109】
中間チャンバと境界を接する分配器30は、中間チャンバから塗布部材に組成物を導く供給オリフィス39を含む。
【0110】
中間チャンバ100の最大容量は、たとえば約20μLである。中間チャンバ100の高さhは、弾性的に変形可能な膜50の極限位置の間に延びる。
【0111】
ある量の組成物が分配ユニットによってリザーバから分配されると、前記量は、デバイスを通って移動して、塗布部材を介してケラチン物質上に分配される前に保存され得る中間チャンバ100に到達する。組成物の圧力下で、弾性的に変形可能な膜は、前記第2の位置に向かって移動し、余分な組成物を保存することが可能になる。次いで、たとえ組成物がリザーバから分配ユニットによって間欠的に分配されるとしても、塗布部材を介した組成物の塗布は、中間チャンバに保存された余分な組成物の使用を継続し得る。したがって、ケラチン物質への組成物の分配は平滑化される。
【0112】
今説明した例では、塗布部材6は、三角形に配置されていたが、異なるように配置されていてもよい。
【0113】
図5に示す例示的な実施形態では、分配器30は、六角形に配置された供給オリフィス39を備え、塗布部材6も六角形に配置されるようになっている。
【符号の説明】
【0114】
1 デバイス
2 エンドフィッティング
3 組成物リザーバ
4 電極
5 対向電極
6 塗布部材
8 分配ユニット
10 給電システム
12 本体
20 警告機能
22 制御部材
25 押しボタン
26 調整部材
28 閉じキャップ
29 ディンプル
30 分配器
39 供給オリフィス
40 カバー
50 弾性的に変形可能な膜
52 チャネル
65 トップリング
100 中間チャンバ
図1
図2
図3
図4a
図4b
図5