特許第6643545号(P6643545)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6643545TRPM8拮抗剤としてのアザスピロ誘導体
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6643545
(24)【登録日】2020年1月9日
(45)【発行日】2020年2月12日
(54)【発明の名称】TRPM8拮抗剤としてのアザスピロ誘導体
(51)【国際特許分類】
   C07D 235/02 20060101AFI20200130BHJP
   C07D 413/14 20060101ALI20200130BHJP
   C07D 401/14 20060101ALI20200130BHJP
   C07D 401/10 20060101ALI20200130BHJP
   C07D 471/04 20060101ALI20200130BHJP
   C07D 403/12 20060101ALI20200130BHJP
   C07D 403/06 20060101ALI20200130BHJP
   C07D 401/12 20060101ALI20200130BHJP
   C07D 487/04 20060101ALI20200130BHJP
   C07D 409/10 20060101ALI20200130BHJP
   C07D 491/048 20060101ALI20200130BHJP
   C07D 413/06 20060101ALI20200130BHJP
   C07D 417/14 20060101ALI20200130BHJP
   C07D 403/14 20060101ALI20200130BHJP
   C07D 417/06 20060101ALI20200130BHJP
   C07D 403/10 20060101ALI20200130BHJP
   C07D 417/10 20060101ALI20200130BHJP
   C07D 417/12 20060101ALI20200130BHJP
   C07D 491/056 20060101ALI20200130BHJP
   C07D 263/52 20060101ALI20200130BHJP
   C07D 409/14 20060101ALI20200130BHJP
   C07D 409/06 20060101ALI20200130BHJP
   C07D 413/10 20060101ALI20200130BHJP
   A61K 31/422 20060101ALI20200130BHJP
   A61K 31/427 20060101ALI20200130BHJP
   A61K 31/4725 20060101ALI20200130BHJP
   A61K 31/4709 20060101ALI20200130BHJP
   A61K 31/497 20060101ALI20200130BHJP
   A61K 31/501 20060101ALI20200130BHJP
   A61K 31/506 20060101ALI20200130BHJP
   A61K 31/517 20060101ALI20200130BHJP
   A61K 31/4184 20060101ALI20200130BHJP
   A61K 31/4439 20060101ALI20200130BHJP
   A61K 31/4545 20060101ALI20200130BHJP
   A61K 31/444 20060101ALI20200130BHJP
   A61K 31/437 20060101ALI20200130BHJP
   A61K 31/519 20060101ALI20200130BHJP
   A61K 31/4375 20060101ALI20200130BHJP
   A61K 31/4985 20060101ALI20200130BHJP
   A61K 31/5025 20060101ALI20200130BHJP
   A61K 31/436 20060101ALI20200130BHJP
   A61K 31/538 20060101ALI20200130BHJP
   A61K 31/423 20060101ALI20200130BHJP
   A61K 31/55 20060101ALI20200130BHJP
   A61K 45/00 20060101ALI20200130BHJP
   A61P 43/00 20060101ALI20200130BHJP
   A61P 29/00 20060101ALI20200130BHJP
   A61P 25/00 20060101ALI20200130BHJP
   A61P 19/02 20060101ALI20200130BHJP
   A61P 37/08 20060101ALI20200130BHJP
   A61P 25/06 20060101ALI20200130BHJP
   A61P 9/10 20060101ALI20200130BHJP
   A61P 1/04 20060101ALI20200130BHJP
   A61P 9/00 20060101ALI20200130BHJP
   A61P 17/04 20060101ALI20200130BHJP
   A61P 25/24 20060101ALI20200130BHJP
   A61P 25/22 20060101ALI20200130BHJP
   A61P 11/06 20060101ALI20200130BHJP
   A61P 9/12 20060101ALI20200130BHJP
   A61P 11/00 20060101ALI20200130BHJP
   A61P 13/02 20060101ALI20200130BHJP
   A61P 13/10 20060101ALI20200130BHJP
   A61P 13/08 20060101ALI20200130BHJP
【FI】
   C07D235/02 E
   C07D413/14CSP
   C07D401/14
   C07D401/10
   C07D471/04 107Z
   C07D403/12
   C07D403/06
   C07D401/12
   C07D471/04 106C
   C07D471/04 104Z
   C07D487/04 140
   C07D487/04 143
   C07D409/10
   C07D491/048
   C07D471/04 113
   C07D471/04 108A
   C07D471/04 117N
   C07D413/06
   C07D417/14
   C07D403/14
   C07D417/06
   C07D403/10
   C07D417/10
   C07D417/12
   C07D471/04 106Z
   C07D471/04 105E
   C07D487/04 144
   C07D487/04 142
   C07D491/056
   C07D263/52
   C07D409/14
   C07D409/06
   C07D413/10
   A61K31/422
   A61K31/427
   A61K31/4725
   A61K31/4709
   A61K31/497
   A61K31/501
   A61K31/506
   A61K31/517
   A61K31/4184
   A61K31/4439
   A61K31/4545
   A61K31/444
   A61K31/437
   A61K31/519
   A61K31/4375
   A61K31/4985
   A61K31/5025
   A61K31/436
   A61K31/538
   A61K31/423
   A61K31/55
   A61K45/00
   A61P43/00 111
   A61P29/00
   A61P25/00
   A61P19/02
   A61P29/00 101
   A61P37/08
   A61P25/06
   A61P9/10
   A61P1/04
   A61P9/00
   A61P17/04
   A61P25/24
   A61P25/22
   A61P11/06
   A61P9/12
   A61P11/00
   A61P13/02
   A61P13/10
   A61P13/08
【請求項の数】15
【全頁数】211
(21)【出願番号】特願2016-557355(P2016-557355)
(86)(22)【出願日】2015年3月16日
(65)【公表番号】特表2017-507981(P2017-507981A)
(43)【公表日】2017年3月23日
(86)【国際出願番号】JP2015001454
(87)【国際公開番号】WO2015136947
(87)【国際公開日】20150917
【審査請求日】2018年2月8日
(31)【優先権主張番号】61/953,521
(32)【優先日】2014年3月14日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】508065961
【氏名又は名称】ラクオリア創薬株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100077012
【弁理士】
【氏名又は名称】岩谷 龍
(72)【発明者】
【氏名】宍戸 祐二
(72)【発明者】
【氏名】大見 仁
(72)【発明者】
【氏名】安藤 一男
【審査官】 早乙女 智美
(56)【参考文献】
【文献】 米国特許出願公開第2009/0163545(US,A1)
【文献】 国際公開第2014/133170(WO,A1)
【文献】 国際公開第2010/103381(WO,A1)
【文献】 特表2012−505890(JP,A)
【文献】 特表2010−503656(JP,A)
【文献】 STN International,File REGISTRY [online],Entered STN: 01 May 2012,[retrieved on 15 May 2015],Registry No. 1372031-46-3
【文献】 STN International,Caplus [online],[retrieved on 15 May 2015],Caplus Accession nos. 2009:846114, 2009:846111, 2009:846110, 2009:846108, 2009:846104, 2009:846103,
【文献】 OBNISKA, J. et al.,Synthesis, physicochemical and anticonvulsant properties of new N-4-arylpiperazin-1-yl amides of (2-,Acta Poloniae Pharmaceutica,2005年,62(4),pp. 283-288
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C07D
A61K
CAplus/REGISTRY(STN)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
式(I)の化合物
【化1】
[この文献は図面を表示できません]
(式中、
Aは、アリール又はヘテロアリール;
Bは、アリール又はヘテロアリール;
Lは、化学結合、酸素、硫黄、-NR4-、-(CRCRD)t-、-O(CRCRD)t-、-(CRCRD)tO-、-N(R4)(CRCRD)t-、-(CRCRD)tN(R4)-、-N(R4)(CRCRD)tO-、および -O(CRCRD)t N(R4)-からなる群から独立に選ばれ;
Xは、-CH2-、酸素、硫黄、およびNHからなる群から独立に選ばれ;
RAおよびRBは、(1) 水素、(2) ハロゲン、(3) (C1-C10)アルキル、(4) (C3-C10)シクロアルキルおよび(5) (C1-C10)ハロアルキルからなる群から独立に選ばれ;またはRAおよびRBは、オキソ基(=O)を形成してもよく;またはRAおよびRBは、酸素原子、硫黄原子、および窒素原子から独立に選ばれる1つ以上のヘテロ原子を含んでもよい3〜8員環を形成してもよく;ここで該環は、(1) 水素、(2) ハロゲン、(3) ヒドロキシ、(4) (C1-C10)アルキル、(5) (C3-C10)シクロアルキル、(6) (C1-C10)ハロアルキル、(7) (C1-C10)アルコキシおよび(8) (C1-C10)ハロアルコキシから独立に選ばれる1〜6個の置換基で置換されていてもよく;

RCおよびRD は、(1) 水素、(2) ハロゲン、(3) (C1-C10)アルキル、(4) (C3-C10)シクロアルキルおよび(5) (C1-C10) ハロアルキルからなる群から独立に選ばれ;または、RCおよびRDは、酸素原子、硫黄原子、および窒素原子から独立に選ばれる1つ以上のヘテロ原子を含んでもよい3〜8員環を形成してもよく;ここで該環は、(1) 水素、(2) ハロゲン、(3) ヒドロキシ、(4) (C1-C10)アルキル、(5) (C3-C10)シクロアルキル、(6) (C1-C10)ハロアルキル、(7) (C1-C10)アルコキシおよび(8) (C1-C10)ハロアルコキシから独立に選ばれる1〜6個の置換基で置換されていてもよく;

R1、(2) ハロゲン、(3) アミノ、(4) シアノ、(5) ヒドロキシ、(7) (C3-C10)シクロアルキル、(8) (C1-C10)ハロアルキル、(9) (C1-C10)アルコキシおよび(10) (C1-C10)ハロアルコキシからなる群から独立に選ばれ;同じ炭素または異なった炭素上の2つのR1は、酸素原子、硫黄原子、および窒素原子から選ばれる原子を含んでもよい3〜8員のシクロアルキル環を形成することが可能であり;ここで該環は、(1) 水素、(2) ハロゲン、(3) ヒドロキシ、(4) (C1-C10)アルキル、(5) (C3-C10)シクロアルキル、(6) (C1-C10)ハロアルキル、(7) (C1-C10)アルコキシ、および(8) (C1-C10)ハロアルコキシから独立に選ばれる1〜6個の置換基で置換されていてもよく;

R2は、(1) 水素、(2) ハロゲン、(3) アミノ、(4) -NH(C1-C6)アルキル、(5) -N[(C1-C6)アルキル]2 ここでアルキルは同じかまたは異なる、(6) シアノ、(7) ヒドロキシ、(8) ニトロ、(9) (C1-C6)アルキルチオ、(10) (C1-C10)アルキル、(11) (C3-C10)シクロアルキル、(12) (C1-C10)アルコキシ、(13) (C1-C10)ハロアルキルおよび(14) (C1-C10)ハロアルコキシからなる群から独立に選ばれ;

R3は、(1) 水素、(2) ハロゲン、(3) シアノ、(4) ニトロ、(5) ヒドロキシ、(6) (C1-C6)アルキルチオ、(7) (C1-C6)アルキルスルフィニル、(8) (C1-C6)アルキルスルホニル、(9) -NR5R6、(10) -C(=O)NR5R6、(11) トリ(C1-C6)アルキルシリル、(12) (C1-C10)アルキル、(13) (C3-C10)シクロアルキル、(14) (C1-C6)アルコキシ(C0-C6)アルキル、(15) (C3-C10)シクロアルコキシ、(16) -C(=O)(C1-C6)アルキル、(17) -C(=O)O(C1-C6)アルキル および(18) -C(=O)OHからなる群から独立に選ばれ;ここで (C1-C10)アルキル、(C3-C10)シクロアルキル、(C1-C6)アルコキシ(C0-C6)アルキルおよび(C3-C10)シクロアルコキシは、(1) 水素、(2) ハロゲン、(3) ヒドロキシ、(4) シアノ、(5) (C3-C10)シクロアルキル、(6) (C1-C10)ハロアルキル、(7) (C1-C10)アルコキシ、(8) (C1-C10)ハロアルコキシおよび (9) -NR6R5 から独立に選ばれる1〜6個の置換基で置換されていてもよく;ここでR5およびR6は、それらの結合した窒素原子とともに3〜10員環(酸素、硫黄および窒素から選ばれる原子を含んでも良い)を形成してもよく;ここで該環は、(1) 水素、(2) ハロゲン、(3) ヒドロキシ、(4) (C1-C10)アルキル、(5) (C3-C10)シクロアルキル、(6) (C1-C10)ハロアルキル、(7) (C1-C10)アルコキシおよび(8) (C1-C10)ハロアルコキシから独立に選ばれる1〜6個の置換基で置換されていてもよく;

R4、R5およびR6は、(1) 水素、(2) (C1-C10)アルキル、(3) (C3-C10)シクロアルキル、(4) (C1-C10)ハロアルキル、(5) ヒドロキシ(C1-C10)アルキル、(6) (C1-C10)アルコキシ(C1-C10)アルキル、(7) H2N-(C1-C10)アルキル、(8) [(C1-C10)アルキル]NH-(C1-C10)アルキル、(9) [(C1-C10)アルキル]2N-(C1-C10)アルキル、(10) (C1-C10)アルキルカルボニルおよび(11) (C1-C10)アルキルスルホニルからなる群から独立に選ばれ;

pは、1、2、3または4であり;
qは、1、2、3または4であり;qが2以上のとき、R1は同じかまたは異なっており、
rは、1、2、3または4であり;rが2以上のとき、R2は同じかまたは異なっており、
sは、1、2、3、4、5、6または7であり;sが2以上のとき、R3は同じかまたは異なっており、
tは、1、2または3であり;tが2以上のとき、RCおよびRDは同じかまたは異なっている)
または薬学的に許容されるその塩。
【請求項2】
R1は、(2) ハロゲン、(3) アミノ、(4) シアノ、(5) ヒドロキシ、(8) (C1-C10)ハロアルキル、(9) (C1-C10)アルコキシおよび(10) (C1-C10)ハロアルコキシからなる群から独立に選ばれ; 同じ炭素または異なった炭素上の2つのR1は、酸素原子、硫黄原子、および窒素原子から選ばれる原子を含んでもよい3〜8員のシクロアルキル環を形成することが可能であり;ここで該環は、(1) 水素、(2) ハロゲン、(3) ヒドロキシ、(4) (C1-C10)アルキル、(5) (C3-C10)シクロアルキル、(6) (C1-C10)ハロアルキル、(7) (C1-C10)アルコキシ、および(8) (C1-C10)ハロアルコキシから独立に選ばれる1〜6個の置換基で置換されていてもよい、請求項1に記載された化合物または薬学的に許容されるその塩
【請求項3】
R1は、(2) ハロゲン、(3) アミノ、(4) シアノ、(5) ヒドロキシ、(8) (C1-C10)ハロアルキル、(9) (C1-C10)アルコキシおよび(10) (C1-C10)ハロアルコキシから独立に選ばれる、請求項1に記載された化合物または薬学的に許容されるその塩
【請求項4】
R1は、独立に(2) ハロゲンである、請求項1に記載された化合物または薬学的に許容されるその塩
【請求項5】
Aが6員のアリールまたは5〜6員のヘテロアリールである請求項1〜請求項4のいずれか一項に記載された化合物または薬学的に許容されるその塩。
【請求項6】
Aが、フェニル、ピリジ、ピリダジニル、ピラジニル、ピリミジ、トリアジニル、チオフェニル、フラニル、ピロル、イミダゾル、ピラゾル、チアゾル、イソチアゾル、オキサゾル、イソオキサゾル、およびトリアゾルからなる群から独立に選ばれる、請求項1〜請求項5のいずれか一項に記載された化合物または薬学的に許容されるその塩。
【請求項7】
式(I)の化合物
【化2】
[この文献は図面を表示できません]
(式中、
Aは、フェニル、ピリジル、ピリダジニル、ピラジニル、ピリミジル、トリアジニル、チオフェニル、フラニル、イミダゾリル、ピラゾリル、チアゾリル、イソチアゾリル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、およびトリアゾリルからなる群から独立に選ばれ;
Bは、アリール又はヘテロアリール(但し、Aがフェニルのとき、Bがフェニルである場合を除く);
Lは、化学結合、酸素、硫黄、-NR4-、-(CRCRD)t-、-O(CRCRD)t-、-(CRCRD)tO-、-N(R4)(CRCRD)t-、-(CRCRD)tN(R4)-、-N(R4)(CRCRD)tO-、および -O(CRCRD)t N(R4)-からなる群から独立に選ばれ;
Xは、-CH2-、酸素、硫黄、およびNHからなる群から独立に選ばれ;
RAおよびRBは、(1) 水素、(2) ハロゲン、(3) (C1-C10)アルキル、(4) (C3-C10)シクロアルキルおよび(5) (C1-C10)ハロアルキルからなる群から独立に選ばれ;またはRAおよびRBは、オキソ基(=O)を形成してもよく;またはRAおよびRBは、酸素原子、硫黄原子、および窒素原子から独立に選ばれる1つ以上のヘテロ原子を含んでもよい3〜8員環を形成してもよく;ここで該環は、(1) 水素、(2) ハロゲン、(3) ヒドロキシ、(4) (C1-C10)アルキル、(5) (C3-C10)シクロアルキル、(6) (C1-C10)ハロアルキル、(7) (C1-C10)アルコキシおよび(8) (C1-C10)ハロアルコキシから独立に選ばれる1〜6個の置換基で置換されていてもよく;

RCおよびRD は、(1) 水素、(2) ハロゲン、(3) (C1-C10)アルキル、(4) (C3-C10)シクロアルキルおよび(5) (C1-C10) ハロアルキルからなる群から独立に選ばれ;または、RCおよびRDは、酸素原子、硫黄原子、および窒素原子から独立に選ばれる1つ以上のヘテロ原子を含んでもよい3〜8員環を形成してもよく;ここで該環は、(1) 水素、(2) ハロゲン、(3) ヒドロキシ、(4) (C1-C10)アルキル、(5) (C3-C10)シクロアルキル、(6) (C1-C10)ハロアルキル、(7) (C1-C10)アルコキシおよび(8) (C1-C10)ハロアルコキシから独立に選ばれる1〜6個の置換基で置換されていてもよく;

R1は、(1) 水素、(2) ハロゲン、(6) (C1-C10)アルキルからなる群から独立に選ばれ;同じ炭素または異なった炭素上の2つのR1は、3〜8員のシクロアルキル環を形成することが可能であり;

R2は、(1) 水素、(2) ハロゲン、(3) アミノ、(4) -NH(C1-C6)アルキル、(5) -N[(C1-C6)アルキル]2 ここでアルキルは同じかまたは異なる、(6) シアノ、(7) ヒドロキシ、(8) ニトロ、(9) (C1-C6)アルキルチオ、(10) (C1-C10)アルキル、(11) (C3-C10)シクロアルキル、(12) (C1-C10)アルコキシ、(13) (C1-C10)ハロアルキルおよび(14) (C1-C10)ハロアルコキシからなる群から独立に選ばれ;

R3は、(1) 水素、(2) ハロゲン、(3) シアノ、(4) ニトロ、(5) ヒドロキシ、(6) (C1-C6)アルキルチオ、(7) (C1-C6)アルキルスルフィニル、(8) (C1-C6)アルキルスルホニル、(9) -NR5R6、(10) -C(=O)NR5R6、(11) トリ(C1-C6)アルキルシリル、(12) (C1-C10)アルキル、(13) (C3-C10)シクロアルキル、(14) (C1-C6)アルコキシ(C0-C6)アルキル、(15) (C3-C10)シクロアルコキシ、(16) -C(=O)(C1-C6)アルキル、(17) -C(=O)O(C1-C6)アルキル および(18) -C(=O)OHからなる群から独立に選ばれ;ここで (C1-C10)アルキル、(C3-C10)シクロアルキル、(C1-C6)アルコキシ(C0-C6)アルキルおよび(C3-C10)シクロアルコキシは、(1) 水素、(2) ハロゲン、(3) ヒドロキシ、(4) シアノ、(5) (C3-C10)シクロアルキル、(6) (C1-C10)ハロアルキル、(7) (C1-C10)アルコキシ、(8) (C1-C10)ハロアルコキシおよび (9) -NR6R5 から独立に選ばれる1〜6個の置換基で置換されていてもよく;ここでR5およびR6は、それらの結合した窒素原子とともに3〜10員環(酸素、硫黄および窒素から選ばれる原子を含んでも良い)を形成してもよく;ここで該環は、(1) 水素、(2) ハロゲン、(3) ヒドロキシ、(4) (C1-C10)アルキル、(5) (C3-C10)シクロアルキル、(6) (C1-C10)ハロアルキル、(7) (C1-C10)アルコキシおよび(8) (C1-C10)ハロアルコキシから独立に選ばれる1〜6個の置換基で置換されていてもよく;

R4、R5およびR6は、(1) 水素、(2) (C1-C10)アルキル、(3) (C3-C10)シクロアルキル、(4) (C1-C10)ハロアルキル、(5) ヒドロキシ(C1-C10)アルキル、(6) (C1-C10)アルコキシ(C1-C10)アルキル、(7) H2N-(C1-C10)アルキル、(8) [(C1-C10)アルキル]NH-(C1-C10)アルキル、(9) [(C1-C10)アルキル]2N-(C1-C10)アルキル、(10) (C1-C10)アルキルカルボニルおよび(11) (C1-C10)アルキルスルホニルからなる群から独立に選ばれ;

pは、1、2、3または4であり;
qは、1、2、3または4であり;qが2以上のとき、R1は同じかまたは異なっており、
rは、1、2、3または4であり;rが2以上のとき、R2は同じかまたは異なっており、
sは、1、2、3、4、5、6または7であり;sが2以上のとき、R3は同じかまたは異なっており、
tは、1、2または3であり;tが2以上のとき、RCおよびRDは同じかまたは異なっている)
または薬学的に許容されるその塩。
【請求項8】
3-(2-(2,5-ジメチル-1-(5-メチルイソオキサゾール-3-イル)-1H-ピロール-3-イル)-2-オキソエチル)-8,8-ジフルオロ-1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-2,4-ジオン;
3-(2-(2,5-ジメチル-1-フェニル-1H-イミダゾール-4-イル)-2-オキソエチル)-8,8-ジフルオロ-1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-2,4-ジオン;
6-(4-(2-(2,4-ジオキソ-1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-3-イル)アセチル)フェニル)ピコリノニトリル;
3-(2-(1-(3-クロロフェニル)-2,5-ジメチル-1H-イミダゾール-4-イル)-2-オキソエチル)-8,8-ジフルオロ-1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-2,4-ジオン;
8,8-ジフルオロ-3-(2-(1-(3-フルオロフェニル)-2,5-ジメチル-1H-イミダゾール-4-イル)-2-オキソエチル)-1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-2,4-ジオン;
3-(2-(1,4-ジメチル-5-フェニル-1H-ピラゾール-3-イル)-2-オキソエチル)-8,8-ジフルオロ-1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-2,4-ジオン;
8,8-ジフルオロ-3-(2-(4-(6-メチルピラジン-2-イル)フェニル)-2-オキソエチル)-1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-2,4-ジオン;
6-(4-(2-(8,8-ジフルオロ-2,4-ジオキソ-1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-3-イル)アセチル)フェニル)ピコリノニトリル;
8,8-ジフルオロ-3-(2-(2'-(ヒドロキシメチル)-[1,1'-ビフェニル]-4-イル)-2-オキソエチル)-1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-2,4-ジオン;
8,8-ジフルオロ-3-(2-(4-(3-メチルピラジン-2-イル)フェニル)-2-オキソエチル)-1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-2,4-ジオン;
3-(2-(2,5-ジメチル-1-フェニル-1H-イミダゾール-4-イル)-2-オキソエチル)-8,8-ジフルオロ-1-オキサ-3-アザスピロ[4.5]デカン-2,4-ジオン;
8,8-ジフルオロ-3-(2-(4-(2-(ヒドロキシメチル)ピリジン-3-イル)フェニル)-2-オキソエチル)-1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-2,4-ジオン;
8,8-ジフルオロ-3-(2-(4-(4-(ヒドロキシメチル)ピリジン-3-イル)フェニル)-2-オキソエチル)-1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-2,4-ジオン;
3-(2-(2,5-ジメチル-1-(5-メチルイソオキサゾール-3-イル)-1H-ピロール-3-イル)-2-オキソエチル)-8,8-ジフルオロ-1-オキサ-3-アザスピロ[4.5]デカン-2,4-ジオン;
8,8-ジフルオロ-3-(2-(5-(2-(ヒドロキシメチル)フェニル)-4-メチルチオフェン-2-イル)-2-オキソエチル)-1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-2,4-ジオン;
3-(2-(4-(3-(ヒドロキシメチル)ピラジン-2-イル)フェニル)-2-オキソエチル)-1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-2,4-ジオン;
3-(2-(1,4-ジメチル-5-フェニル-1H-ピラゾール-3-イル)-2-オキソエチル)-8,8-ジフルオロ-1-オキサ-3-アザスピロ[4.5]デカン-2,4-ジオン;
8,8-ジフルオロ-3-(2-(4-(4-メチルピリダジン-3-イル)フェニル)-2-オキソエチル)-1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-2,4-ジオン;
3-(4-(2-(8,8-ジフルオロ-2,4-ジオキソ-1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-3-イル)アセチル)フェニル)ピラジン-2-カルボニトリル;
3-(2-(1,4-ジメチル-5-フェニル-1H-ピロール-2-イル)-2-オキソエチル)-8,8-ジフルオロ-1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-2,4-ジオン;
8,8-ジフルオロ-3-(2-(4-(3-(ヒドロキシメチル)ピラジン-2-イル)フェニル)-2-オキソエチル)-1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-2,4-ジオン;
3-(2-(6-(メチル(ピリジン-2-イル)アミノ)ピリジン-3-イル)-2-オキソエチル)-1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-2,4-ジオン;
3-(4-(2-(8,8-ジフルオロ-2,4-ジオキソ-1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-3-イル)アセチル)フェニル)ピコリノニトリル;
8,8-ジフルオロ-3-(2-オキソ-2-(4-(キノリン-8-イル)フェニル)エチル)-1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-2,4-ジオン;
3-(2-(4-(1H-インドール-4-イル)フェニル)-2-オキソエチル)-8,8-ジフルオロ-1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-2,4-ジオン;
8,8-ジフルオロ-3-(2-オキソ-2-(4-(キノリン-2-イル)フェニル)エチル)-1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-2,4-ジオン;
8,8-ジフルオロ-3-(2-(4-(イソキノリン-8-イル)フェニル)-2-オキソエチル)-1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-2,4-ジオン;
8,8-ジフルオロ-3-(2-(4-(イソキノリン-1-イル)フェニル)-2-オキソエチル)-1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-2,4-ジオン;
8,8-ジフルオロ-3-(2-(4-(フロ[3,2-c]ピリジン-4-イル)フェニル)-2-オキソエチル)-1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-2,4-ジオン;
8,8-ジフルオロ-3-(2-(6-(メチル(ピリジン-2-イル)アミノ)ピリジン-3-イル)-2-オキソエチル)-1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-2,4-ジオン;
8,8-ジフルオロ-3-(2-(6-(メチル(フェニル)アミノ)ピリジン-3-イル)-2-オキソエチル)-1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-2,4-ジオン;
8,8-ジフルオロ-3-(2-(4-(3-フルオロピリジン-2-イル)フェニル)-2-オキソエチル)-1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-2,4-ジオン;
3-(4-(2-(8,8-ジフルオロ-2,4-ジオキソ-1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-3-イル)アセチル)フェニル)イソニコチノニトリル;
8,8-ジフルオロ-3-(2-(4-(2-メトキシピリジン-3-イル)フェニル)-2-オキソエチル)-1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-2,4-ジオン;
8,8-ジフルオロ-3-(2-(4-(4-メトキシピリジン-3-イル)フェニル)-2-オキソエチル)-1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-2,4-ジオン;
8,8-ジフルオロ-3-(2-オキソ-2-(4-(2-オキソインドリン-4-イル)フェニル)エチル)-1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-2,4-ジオン;
3-(2-(4-(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)フェニル)-2-オキソエチル)-8,8-ジフルオロ-1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-2,4-ジオン;
3-(2-(4-(1H-ピロロ[3,2-c]ピリジン-4-イル)フェニル)-2-オキソエチル)-8,8-ジフルオロ-1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-2,4-ジオン;
3-(2-(4-(1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル)フェニル)-2-オキソエチル)-8,8-ジフルオロ-1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-2,4-ジオン;
3-(2-(4-(3-クロロピリジン-2-イル)フェニル)-2-オキソエチル)-8,8-ジフルオロ-1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-2,4-ジオン;
8,8-ジフルオロ-3-(2-(4-(2-メチル-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-1-イル)フェニル)-2-オキソエチル)-1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-2,4-ジオン;
3-(2-(4-(1H-インダゾール-4-イル)フェニル)-2-オキソエチル)-8,8-ジフルオロ-1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-2,4-ジオン;
3-(2-(6-(1H-インダゾール-4-イル)ピリジン-3-イル)-2-オキソエチル)-8,8-ジフルオロ-1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-2,4-ジオン;
3-(2-(4-(1H-ベンゾ[d]イミダゾール-1-イル)フェニル)-2-オキソエチル)-8,8-ジフルオロ-1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-2,4-ジオン;
3-(5-(2-(8,8-ジフルオロ-2,4-ジオキソ-1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-3-イル)アセチル)-1,3-ジメチル-1H-ピロール-2-イル)ベンゾニトリル;
3-(2-(4-(1H-ピロロ[2,3-c]ピリジン-4-イル)フェニル)-2-オキソエチル)-8,8-ジフルオロ-1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-2,4-ジオン;
8,8-ジフルオロ-3-(2-(3-フルオロ-4-(キノリン-8-イル)フェニル)-2-オキソエチル)-1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-2,4-ジオン;
3-(5-(2-(8,8-ジフルオロ-2,4-ジオキソ-1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-3-イル)アセチル)-1-メチル-1H-ピロール-2-イル)ベンゾニトリル;
3-(5-(2-(8,8-ジフルオロ-2,4-ジオキソ-1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-3-イル)アセチル)-3-メチルチオフェン-2-イル)ベンゾニトリル;
8,8-ジフルオロ-3-(2-(4-(2-(2-ヒドロキシエトキシ)ピリジン-3-イル)フェニル)-2-オキソエチル)-1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-2,4-ジオン;
8,8-ジフルオロ-3-(2-(5-(3-フルオロフェニル)-1,4-ジメチル-1H-ピロール-2-イル)-2-オキソエチル)-1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-2,4-ジオン;
3-(2-(5-(3-クロロフェニル)-1,4-ジメチル-1H-ピロール-2-イル)-2-オキソエチル)-8,8-ジフルオロ-1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-2,4-ジオン;
3-(5-(2-(8,8-ジフルオロ-2,4-ジオキソ-1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-3-イル)アセチル)-1,3-ジメチル-1H-ピロール-2-イル)ベンズアミド;
8,8-ジフルオロ-3-(2-(5-(2-フルオロフェニル)-1,4-ジメチル-1H-ピロール-2-イル)-2-オキソエチル)-1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-2,4-ジオン;
3-(2-(4-(1H-ピラゾロ[3,4-b]ピリジン-4-イル)フェニル)-2-オキソエチル)-8,8-ジフルオロ-1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-2,4-ジオン;
3-(2-(4-(1H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-4-イル)フェニル)-2-オキソエチル)-8,8-ジフルオロ-1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-2,4-ジオン;
3-(2-(4-(1H-インダゾール-1-イル)フェニル)-2-オキソエチル)-8,8-ジフルオロ-1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-2,4-ジオン;
8,8-ジフルオロ-3-(2-(5-(3-フルオロフェニル)-1-メチル-1H-イミダゾール-2-イル)-2-オキソエチル)-1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-2,4-ジオン;
8,8-ジフルオロ-3-(2-(4-(2-メチル-3H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-3-イル)フェニル)-2-オキソエチル)-1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-2,4-ジオン;
8,8-ジフルオロ-3-(2-オキソ-2-(4-(ピリジン-2-イルオキシ)フェニル)エチル)-1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-2,4-ジオン;
3-(2-(5-(3,5-ジフルオロフェニル)-1,4-ジメチル-1H-ピロール-2-イル)-2-オキソエチル)-8,8-ジフルオロ-1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-2,4-ジオン;
8,8-ジフルオロ-3-(2-(2'-メチル-[3,3'-ビピリジン]-6-イル)-2-オキソエチル)-1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-2,4-ジオン;
3-(2-(4-(1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-4-イル)フェニル)-2-オキソエチル)-8,8-ジフルオロ-1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-2,4-ジオン;
3-(2-(6-(1H-ピロロ[2,3-c]ピリジン-4-イル)ピリジン-3-イル)-2-オキソエチル)-8,8-ジフルオロ-1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-2,4-ジオン;
8,8-ジフルオロ-3-(2-(4-(3-(2-ヒドロキシエトキシ)ピラジン-2-イル)フェニル)-2-オキソエチル)-1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-2,4-ジオン;
8,8-ジフルオロ-3-(2-オキソ-2-(4-(フタラジン-1-イル)フェニル)エチル)-1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-2,4-ジオン;
3-(2-(4-(3H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-3-イル)フェニル)-2-オキソエチル)-8,8-ジフルオロ-1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-2,4-ジオン;
3-(2-(2-(8,8-ジフルオロ-2,4-ジオキソ-1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-3-イル)アセチル)-4-メチルチアゾール-5-イル)ベンゾニトリル;
3-(2-(1,4-ジメチル-5-フェニル-1H-イミダゾール-2-イル)-2-オキソエチル)-8,8-ジフルオロ-1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-2,4-ジオン;
8,8-ジフルオロ-3-(2-(5-(3-フルオロフェニル)-1,4-ジメチル-1H-イミダゾール-2-イル)-2-オキソエチル)-1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-2,4-ジオン;
3-(2-(2-(8,8-ジフルオロ-2,4-ジオキソ-1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-3-イル)アセチル)-1,4-ジメチル-1H-イミダゾール-5-イル)ベンゾニトリル;
8,8-ジフルオロ-3-(2-(5-(イソキノリン-8-イル)-1,4-ジメチル-1H-イミダゾール-2-イル)-2-オキソエチル)-1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-2,4-ジオン;
8,8-ジフルオロ-3-(2-(5-(2-(ヒドロキシメチル)フェニル)-1,4-ジメチル-1H-イミダゾール-2-イル)-2-オキソエチル)-1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-2,4-ジオン;
8,8-ジフルオロ-3-(2-(4-(2-(ヒドロキシメチル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-1-イル)フェニル)-2-オキソエチル)-1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-2,4-ジオン;
8,8-ジフルオロ-3-(2-(5-(3-フルオロフェニル)-1,4-ジメチル-1H-ピロール-3-イル)-2-オキソエチル)-1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-2,4-ジオン;
3-(4-(2-(8,8-ジフルオロ-2,4-ジオキソ-1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-3-イル)アセチル)-1,3-ジメチル-1H-ピロール-2-イル)ベンゾニトリル;
3-(2-(5-(1H-ベンゾ[d]イミダゾール-1-イル)ピラジン-2-イル)-2-オキソエチル)-8,8-ジフルオロ-1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-2,4-ジオン;
3-(2-(4-(2,7-ナフチリジン-1-イル)フェニル)-2-オキソエチル)-8,8-ジフルオロ-1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-2,4-ジオン;
8,8-ジフルオロ-3-(2-オキソ-2-(4-(2-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-1-イル)フェニル)エチル)-1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-2,4-ジオン;
8,8-ジフルオロ-3-(2-(5-(2-(ヒドロキシメチル)フェニル)ピラジン-2-イル)-2-オキソエチル)-1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-2,4-ジオン;
8,8-ジフルオロ-3-(2-(5-(4-メトキシピリジン-3-イル)ピラジン-2-イル)-2-オキソエチル)-1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-2,4-ジオン;
3-(5-(2-(8,8-ジフルオロ-2,4-ジオキソ-1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-3-イル)アセチル)-2,4-ジメチルチオフェン-3-イル)ベンズアミド;
3-(2-(5-(3,5-ジフルオロフェニル)-1,4-ジメチル-1H-イミダゾール-2-イル)-2-オキソエチル)-8,8-ジフルオロ-1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-2,4-ジオン;
8,8-ジフルオロ-3-(2-オキソ-2-(4-(ピリダジン-3-イルオキシ)フェニル)エチル)-1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-2,4-ジオン;
8,8-ジフルオロ-3-(2-オキソ-2-(4-(2-オキソ-1H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-3(2H)-イル)フェニル)エチル)-1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-2,4-ジオン;
3-(2-(5-(3,5-ジフルオロフェニル)-4-メチルチアゾール-2-イル)-2-オキソエチル)-8,8-ジフルオロ-1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-2,4-ジオン;
4'-(2-(8,8-ジフルオロ-2,4-ジオキソ-1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-3-イル)アセチル)-2'-メトキシ-[1,1'-ビフェニル]-2-カルボニトリル;
2-(4-(2-(8,8-ジフルオロ-2,4-ジオキソ-1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-3-イル)アセチル)フェノキシ)ニコチノニトリル;
3-(2-(4-((3-クロロピリジン-2-イル)オキシ)フェニル)-2-オキソエチル)-8,8-ジフルオロ-1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-2,4-ジオン;
8,8-ジフルオロ-3-(2-(4-(3-(ヒドロキシメチル)ピリジン-2-イル)フェニル)-2-オキソエチル)-1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-2,4-ジオン;
3-(2-(2'-(アミノメチル)-[1,1'-ビフェニル]-4-イル)-2-オキソエチル)-8,8-ジフルオロ-1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-2,4-ジオン;
8,8-ジフルオロ-3-(2-オキソ-2-(6-(キノリン-8-イル)ピリジン-3-イル)エチル)-1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-2,4-ジオン;
8,8-ジフルオロ-3-(2-(5-(2-メチルピリジン-3-イル)ピラジン-2-イル)-2-オキソエチル)-1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-2,4-ジオン;
3-(2-(4-(2,7-ナフチリジン-1-イル)フェニル)-2-オキソエチル)-8,8-ジフルオロ-1-オキサ-3-アザスピロ[4.5]デカン-2,4-ジオン;
3-(4-(2-(8,8-ジフルオロ-2,4-ジオキソ-1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-3-イル)アセチル)フェニル)-2-メチル-3H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-5-カルボニトリル;
8,8-ジフルオロ-3-(2-オキソ-2-(4-(2-オキソベンゾ[d]オキサゾール-3(2H)-イル)フェニル)エチル)-1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-2,4-ジオン;
3-(2-(4-(2,5-ジメチル-3H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-3-イル)フェニル)-2-オキソエチル)-8,8-ジフルオロ-1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-2,4-ジオン;
8,8-ジフルオロ-3-(2-(5-(2-メチル-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-1-イル)ピラジン-2-イル)-2-オキソエチル)-1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-2,4-ジオン;
8,8-ジフルオロ-3-(2-(4-(2-メトキシ-5-メチル-3H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-3-イル)フェニル)-2-オキソエチル)-1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-2,4-ジオン;
8,8-ジフルオロ-3-(2-(4-(5-メチル-2-(トリフルオロメチル)-3H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-3-イル)フェニル)-2-オキソエチル)-1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-2,4-ジオン;
3-(2-(4-(2-(ジフルオロメチル)-5-メチル-3H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-3-イル)フェニル)-2-オキソエチル)-8,8-ジフルオロ-1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-2,4-ジオン;
8,8-ジフルオロ-3-(2-(4-(5-メチル-2-オキソ-1H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-3(2H)-イル)フェニル)-2-オキソエチル)1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-2,4-ジオン;
6-(4-(2-(8,8-ジフルオロ-2,4-ジオキソ-1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-3-イル)アセチル)フェノキシ)ピコリノニトリル;
8,8-ジフルオロ-3-(2-(4-(5-メチル-3H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-3-イル)フェニル)-2-オキソエチル)-1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-2,4-ジオン;
8,8-ジフルオロ-3-(2-(4-(3-メトキシピラジン-2-イル)フェニル)-2-オキソエチル)-1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-2,4-ジオン;
3-(4-(2-(8,8-ジフルオロ-2,4-ジオキソ-1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-3-イル)アセチル)-3-フルオロフェニル)ピラジン-2-カルボニトリル;
8,8-ジフルオロ-3-(2-(4-(イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-3-イル)フェニル)-2-オキソエチル)-1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-2,4-ジオン;
8,8-ジフルオロ-3-(2-(2'-(2-ヒドロキシエチル)-[1,1'-ビフェニル]-4-イル)-2-オキソエチル)-1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-2,4-ジオン;
2-(4'-(2-(8,8-ジフルオロ-2,4-ジオキソ-1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-3-イル)アセチル)-[1,1'-ビフェニル]-2-イル)アセトニトリル;
3-(2-(4-(1H-イミダゾ[4,5-b]ピラジン-1-イル)フェニル)-2-オキソエチル)-8,8-ジフルオロ-1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-2,4-ジオン;
8,8-ジフルオロ-3-(2-(4-(4-メチルピリダジン-3-イル)フェニル)-2-オキソエチル)-1-オキサ-3-アザスピロ[4.5]デカン-2,4-ジオン;
3-(4-(2-(8,8-ジフルオロ-2,4-ジオキソ-1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-3-イル)アセチル)フェノキシ)ピリダジン-4-カルボニトリル;
8,8-ジフルオロ-3-(2-(4-(2-(ヒドロキシメチル)-5-メチル-3H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-3-イル)フェニル)-2-オキソエチル)-1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-2,4-ジオン;
8,8-ジフルオロ-3-(2-オキソ-2-(4-(ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-3-イル)フェニル)エチル)-1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-2,4-ジオン;
4-(4-(2-(8,8-ジフルオロ-2,4-ジオキソ-1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-3-イル)アセチル)フェニル)ニコチノニトリル;
8,8-ジフルオロ-3-(2-(2-フルオロ-4-(4-メチルピリダジン-3-イル)フェニル)-2-オキソエチル)-1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-2,4-ジオン;
8,8-ジフルオロ-3-(2-(2-フルオロ-4-(3-(ヒドロキシメチル)ピラジン-2-イル)フェニル)-2-オキソエチル)-1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-2,4-ジオン
2-(4-(2-(8,8-ジフルオロ-2,4-ジオキソ-1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-3-イル)アセチル)フェニル)ニコチノニトリル
3-(2-(2,5-ジメチル-1-フェニル-1H-イミダゾール-4-イル)-2-オキソエチル)-1-オキサ-3-アザスピロ[4.5]デカン-2,4-ジオン;
3-(2-(2,5-ジメチル-1-(m-トリル)-1H-イミダゾール-4-イル)-2-オキソエチル)-1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-2,4-ジオン;
3-(2-(1,4-ジメチル-5-フェニル-1H-ピラゾール-3-イル)-2-オキソエチル)-1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-2,4-ジオン;
3-(2-([2,3'-ビピリジン]-5-イル)-2-オキソエチル)-1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-2,4-ジオン;
3-(2-(4-(2-メチル-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-1-イル)フェニル)-2-オキソエチル)-1,3-ジアザスピロ[4.6]ウンデカン-2,4-ジオン;
3-(2-オキソ-2-(4-(ピリジン-2-イルオキシ)フェニル)エチル)-1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-2,4-ジオン;
3-(2-(4-(2-メチル-3H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-3-イル)フェニル)-2-オキソエチル)-1,3-ジアザスピロ[4.6]ウンデカン-2,4-ジオン;
3-(2-(4-(2-メチル-3H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-3-イル)フェニル)-2-オキソエチル)-1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-2,4-ジオン;
3-(2-オキソ-2-(4-(ピリダジン-3-イルオキシ)フェニル)エチル)-1,3-ジアザスピロ[4.6]ウンデカン-2,4-ジオン;
3-(2-(4-(2-メチルピリジン-3-イル)フェニル)-2-オキソエチル)-1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-2,4-ジオン;
3-(2-(4-(4-メチルピリジン-3-イル)フェニル)-2-オキソエチル)-1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-2,4-ジオン;
3-(2-(4-(3-メチルチオフェン-2-イル)フェニル)-2-オキソエチル)-1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-2,4-ジオン;
3-(2-(4-(3,6-ジメチルピラジン-2-イル)フェニル)-2-オキソエチル)-1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-2,4-ジオン;
3-(4-(2-(2,4-ジオキソ-1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-3-イル)アセチル)フェニル)ピコリノニトリル;
3-(2-(4-(4-(ヒドロキシメチル)ピリジン-3-イル)フェニル)-2-オキソエチル)-1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-2,4-ジオン;
3-(2-(4-(3-メチルピラジン-2-イル)フェニル)-2-オキソエチル)-1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-2,4-ジオン;
3-(2-(4'-メチル-[2,3'-ビピリジン]-5-イル)-2-オキソエチル)-1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-2,4-ジオン;
3-(2-(2'-メチル-[2,3'-ビピリジン]-5-イル)-2-オキソエチル)-1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-2,4-ジオン;
3-(2-オキソ-2-(4-(ピリジン-3-イル)フェニル)エチル)-1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-2,4-ジオン;
3-(2-(2-フルオロ-4-(ピリジン-3-イル)フェニル)-2-オキソエチル)-1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-2,4-ジオン;
3-(2-(4-メチル-5-(ピリジン-3-イル)チオフェン-2-イル)-2-オキソエチル)-1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-2,4-ジオン;および
3-(2-(4-メチル-5-(4-メチルピリジン-3-イル)チオフェン-2-イル)-2-オキソエチル)-1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-2,4-ジオン
からなる群から選ばれる化合物または薬学的に許容されるその塩。
【請求項9】
TRPM8受容体拮抗活性を介した病態または障害の治療用薬剤を製造するための請求項1〜請求項のいずれか一項に記載した化合物または薬学的に許容されるその塩の使用。
【請求項10】
前記病態または障害が、慢性疼痛;冷アロディニアおよび糖尿病性神経障害を含む神経因性疼痛;術後疼痛;骨関節炎;リウマチ性関節炎痛;がん性疼痛;神経痛;神経障害;痛覚過敏;象牙質知覚過敏;神経損傷;偏頭痛;群発性および緊張性頭痛;虚血;過敏性腸症候群;レイノー病;神経変性;線維筋痛症;脳卒中;かゆみ;不安およびうつを含む精神疾患;喘息、慢性閉塞性肺、COPDを含む気道疾患、肺高血圧症を含む炎症性障害;他のストレス関連障害を含む不安;および排尿筋過活動または過活動膀胱、尿失禁、神経因性排尿筋過活動または排尿筋過反射、特発性排尿筋過活動または排尿筋不安定、良性前立腺肥大、および下部尿路症状を含む泌尿器疾患または障害;およびこれらの組み合わせを含む、1以上の炎症、疼痛、および泌尿器疾患または障害であることを特徴とする、請求項に記載の使用。
【請求項11】
乳動物(ヒトを除く)個体における、TRPM8受容体拮抗活性を介した病態または障害の治療方法であって、治療有効量の請求項1〜請求項のいずれか一項に記載した化合物または薬学的に許容されるその塩を該治療が必要な哺乳動物(ヒトを除く)に投与することを含む方法。
【請求項12】
前記病態または障害が、慢性疼痛;冷アロディニアおよび糖尿病性神経障害を含む神経因性疼痛;術後疼痛;骨関節炎;リウマチ性関節炎痛;がん性疼痛;神経痛;神経障害;痛覚過敏;象牙質知覚過敏;神経損傷;偏頭痛;群発性および緊張性頭痛;虚血;過敏性腸症候群;レイノー病;神経変性;線維筋痛症;脳卒中;かゆみ;不安およびうつを含む精神疾患;喘息、慢性閉塞性肺、COPDを含む気道疾患、肺高血圧症を含む炎症性障害;他のストレス関連障害を含む不安;および排尿筋過活動または過活動膀胱、尿失禁、神経因性排尿筋過活動または排尿筋過反射、特発性排尿筋過活動または排尿筋不安定、良性前立腺肥大、および下部尿路症状を含む泌尿器疾患または障害;およびこれらの組み合わせを含む、1以上の炎症、疼痛、および泌尿器疾患または障害であることを特徴とする、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
請求項1〜請求項のいずれか一項に記載した化合物または薬学的に許容されるその塩と、該化合物の薬学的に許容される担体とを含む医薬組成物。
【請求項14】
他の薬理学的に活性な薬剤をさらに含むことを特徴とする、請求項13に記載の医薬組成物。
【請求項15】
請求項1〜請求項のいずれか一項に記載した化合物または薬学的に許容されるその塩と、薬学的に許容される担体または賦形剤とを混合することを含む、医薬組成物の製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、TRPM8受容体調節剤として作用するアザスピロ誘導体に関する。本発明はまた、新規アザスピロ誘導体の製造方法、ならびに、広範囲な疾患、症候群、および障害の治療のための、特に炎症、疼痛、および泌尿器疾患または障害の治療のための上記誘導体の使用に関する。
【背景技術】
【0002】
一過性受容体電位(TRP)チャネルは、最大のイオンチャネル群のひとつであり、6つのサブファミリー(TRPV、TRPM、TRPA、TRPC、TRPPおよびTRPML)に分けられる。TRPチャネルは、種々の物理的刺激(たとえば、温度、モル浸透圧濃度、機械的刺激)および化学的刺激によって活性化される選択的陽イオンチャネルである。TRPM8は、TRPチャネルファミリーの一員である。TRPM8受容体は、2002年にクローン化され(非特許文献1;非特許文献2)、低温およびメントールに感受性があることが見出され、このことから、冷メントール受容体-1(CMR-1)として命名された。TRPM8は、メントールやイシリンのような化学剤によるものはもちろん、非侵害性刺激(15〜28℃)および侵害性冷刺激(<15℃)の両方の範囲で温度変化を感知しうる。
【0003】
TRPM8は、AデルタおよびC線維を含む一次侵害受容ニューロンに局在し、炎症を媒介する二次伝達物質シグナルによっても調節される(非特許文献3;非特許文献4)。TRPM8がAデルタにもC線維にも局在することは、これらのニューロンが変化した病的状態において、灼熱感を伴うことの多い疼痛を引き起こす低温感受性異常が発症することの根拠となる(非特許文献5;非特許文献6;非特許文献7;非特許文献8;非特許文献9)。また、Gauchanらにより、オキサリプラチンで誘導した冷アロディニアマウスモデルにおいて、一次求心性神経におけるTRPM8の発現が増大したことが報告されている(非特許文献10)。第3世代のプラチナベース化学療法剤であるオキサリプラチンは、寒冷暴露によって増悪する重篤な感覚性神経毒症状を患者に引き起こす。最近、Glenmark社のグループは、小分子TRPM8作動薬は、マウスにおけるオキサリプラチン誘発性冷感アロディニアに対して侵害防御的に足をなめる行動を用量依存的に阻害したことを報告した(非特許文献11)。
【0004】
化学的または熱的な冷却によって誘発される寒冷不耐症や矛盾灼熱感は、広範囲な臨床的障害で見られる症状と酷似している。このことは、新規な抗痛覚過敏剤または抗アロディニア剤として、TRPM8調節剤を開発することの強い理論的根拠となる。TRPM8は、脳、象牙芽細胞、肺、膀胱、消化管、血管、前立腺および免疫細胞において発現していることも知られており、広範囲な疾患を調節して治療できる可能性がある。
【0005】
国際特許出願WO 2006/040136(特許文献1)には、その意図するところによれば、泌尿器障害を治療するための冷メントール受容体-1(CMR-1)拮抗剤としての、置換4-ベンジルオキシ-フェニルメチルアミド誘導体が記載されている。国際特許出願WO 2006/040103(特許文献2)には、その意図するところによれば、呼吸器疾患または障害の治療および/または予防のための方法ならびに医薬組成物が記載されている。最近、アムジェン社の国際特許出願WO 2014/025651(特許文献3)には、その意図するところによれば、片頭痛および神経障害性疼痛の治療のためのTRPM8阻害剤としてクロマン化合物および誘導体が記載されている。
【0006】
TRPM8受容体拮抗活性を有する本発明の化合物は、上記先行技術と構造的に全く異なっている。
【0007】
WO 2010/037081(特許文献4)およびUS005739336A(特許文献5)は、スピロピペリジン誘導体を開示している。しかし、両特許に開示された化合物の化学構造は、本発明の化合物とは全く異なっている。さらに、両特許に開示された化合物は、それぞれメラノコルチン受容体阻害剤および選択的5HT2c受容体拮抗薬に関するものであり、TRPM8受容体拮抗薬とは全く異なっている。
【0008】
WO 2012/174342(特許文献6)およびWO 2011/148962(特許文献7)は、スピロ[シクロヘキサン-オキサゾリジノン]誘導体を開示する。しかし、両特許に開示された化合物の化学構造は、本発明の化合物とは全く異なっている。さらに、両特許に開示された化合物は、それぞれTRPV4拮抗薬および抗菌剤にするものであり、TRPM8受容体拮抗薬とは全く異なっている。WO 2005/044978(特許文献8)の発明は、活性化されたαIIbβ3(アルファIIbベータ3)受容体拮抗薬に関するスピロ誘導体を開示しているが、化学構造および生物学的活性の両面で本発明とは異なっている。
したがって、TRPM8受容体拮抗活性を有する本発明のアザスピロ誘導体は、従来技術に開示されていない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】WO 2006/040136
【特許文献2】WO 2006/040103
【特許文献3】WO 2014/025651
【特許文献4】WO 2010/037081
【特許文献5】US005739336A
【特許文献6】WO 2012/174342
【特許文献7】WO 2011/148962
【特許文献8】WO 2005/044978
【非特許文献】
【0010】
【非特許文献1】McKemy, D.D.ら Nature 416, 52-58, 2002
【非特許文献2】Peier, A.D., Cell 108, 705-715, 2002
【非特許文献3】Abe, J.ら Neurosci Lett, 397(1-2), 140-144, 2006
【非特許文献4】Premkumar, L.S.ら J. Neurosci, 25(49), 11322-11329, 2005
【非特許文献5】Kobayashi, K.ら J Comp Neurol, 493(4), 596-606, 2005
【非特許文献6】Roza, Cら Pain, 120(1-2), 24-35, 2006
【非特許文献7】Xing, H.ら J Neurophysiol, 95(2), 1221-30, 2006
【非特許文献8】European Journal of Pharmacology, Volume 716, Issues 1-3, 61-76, 2013
【非特許文献9】PAIN, Volume 152, Issue 10, 2211-2223, 2011
【非特許文献10】Gauchan, P.ら Neurosci Lett, 458, 93-95, 2009
【非特許文献11】Sachin, S. Chaudhariら Bioorg. Med. Chem, 21, 6542-6553, 2013
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
当該技術分野において、TRPM8受容体による調節の影響を受ける哺乳動物の疾患、症候群、または病態の治療であって、前記病態または障害が、慢性疼痛;冷アロディニアおよび糖尿病性神経障害を含む神経因性疼痛;術後疼痛;骨関節炎;リウマチ性関節炎痛;がん性疼痛;神経痛;神経障害;痛覚過敏;象牙質知覚過敏;神経損傷;偏頭痛;群発性および緊張性頭痛;虚血;過敏性腸症候群;レイノー病;神経変性;線維筋痛症;脳卒中;かゆみ;不安およびうつを含む精神疾患;喘息、慢性閉塞性肺、COPDを含む気道疾患、肺高血圧症を含む炎症性障害;他のストレス関連障害を含む不安;および排尿筋過活動または過活動膀胱、尿失禁、神経因性排尿筋過活動または排尿筋過反射、特発性排尿筋過活動または排尿筋不安定、良性前立腺肥大、および下部尿路症状を含む泌尿器疾患または障害;およびこれらの組み合わせを含む、1以上の炎症、疼痛、および泌尿器疾患または障害を含む;治療に使用することができるTRPM8拮抗剤が必要とされている。
【0012】
TRPM8拮抗剤は、消化管から良好に吸収され、代謝的に安定であり、好ましい薬物動態特性を有するべきである。また、TRPM8拮抗剤は、非毒性であるべきである。さらに、理想的な薬物候補は、安定、非吸湿性、かつ製剤化が容易な物理的形態で存在するであろう。特に、本発明の化合物としては、TRPM8受容体と強く結合し、かつ拮抗剤としての機能活性を示すものが望ましい。本発明は、優れたTRPM8拮抗活性を有する新規化合物を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0013】
当該技術分野で開示された他の化合物に関して、本発明の化合物は、低い毒性、良好な吸収および分布、良好な溶解性、低い血漿タンパク結合、少ない薬物−薬物相互作用、良好な代謝安定性、HERGチャンネルにおける阻害活性の減少、および/またはQT延長の軽減を示し得る。
【0014】
本発明は、
[1]以下の式(I)の化合物
【化1】
[この文献は図面を表示できません]
(式中、
Aは、アリール又はヘテロアリール;
Bは、アリール又はヘテロアリール;
Lは、化学結合、酸素、硫黄、-NR4-、-(CRCRD)t-、-O(CRCRD)t-、-(CRCRD)tO-、-N(R4)(CRCRD)t-、-(CRCRD)tN(R4)-、-N(R4)(CRCRD)tO-、および -O(CRCRD)t N(R4)-からなる群から独立に選ばれ;

Xは、-CH2-、酸素、硫黄、およびNHからなる群から独立に選ばれ;
RAおよびRBは、(1) 水素、(2) ハロゲン、(3) (C1-C10)アルキル、(4) (C3-C10)シクロアルキルおよび(5) (C1-C10)ハロアルキルからなる群から独立に選ばれ;またはRAおよびRBは、オキソ基(=O)を形成してもよく;またはRAおよびRBは、酸素原子、硫黄原子、および窒素原子から独立に選ばれる1つ以上のヘテロ原子を含んでもよい3〜8員環を形成してもよく;ここで該環は、(1) 水素、(2) ハロゲン、(3) ヒドロキシ、(4) (C1-C10)アルキル、(5) (C3-C10)シクロアルキル、(6) (C1-C10)ハロアルキル、(7) (C1-C10)アルコキシおよび(8) (C1-C10)ハロアルコキシから独立に選ばれる1〜6個の置換基で置換されていてもよく;

RCおよびRDは、(1) 水素、(2) ハロゲン、(3) (C1-C10)アルキル、(4) (C3-C10)シクロアルキルおよび(5) (C1-C10)ハロアルキルからなる群から独立に選ばれ;または、RCおよびRDは、酸素原子、硫黄原子、および窒素原子から独立に選ばれる1つ以上のヘテロ原子を含んでもよい3〜8員環を形成してもよく;ここで該環は、(1) 水素、(2) ハロゲン、(3) ヒドロキシ、(4) (C1-C10)アルキル、(5) (C3-C10)シクロアルキル、(6) (C1-C10)ハロアルキル、(7) (C1-C10)アルコキシおよび(8) (C1-C10)ハロアルコキシから独立に選ばれる1〜6個の置換基で置換されていてもよく;

R1は、(1) 水素、(2) ハロゲン、(3) アミノ、(4) シアノ、(5) ヒドロキシ、(6) (C1-C10)アルキル、(7) (C3-C10)シクロアルキル、(8) (C1-C10)ハロアルキル、(9) (C1-C10)アルコキシおよび(10) (C1-C10)ハロアルコキシからなる群から独立に選ばれ;同じ炭素または異なった炭素上の2つのR1は、酸素原子、硫黄原子、および窒素原子から選ばれる原子を含んでもよい3〜8員環を形成することが可能であり;ここで該環は、(1) 水素、(2) ハロゲン、(3) ヒドロキシ、(4) (C1-C10)アルキル、(5) (C3-C10)シクロアルキル、(6) (C1-C10)ハロアルキル、(7) (C1-C10)アルコキシ、および(8) (C1-C10)ハロアルコキシから独立に選ばれる1〜6個の置換基で置換されていてもよく;

R2は、(1) 水素、(2) ハロゲン、(3) アミノ、(4) -NH(C1-C6)アルキル、(5) -N[(C1-C6)アルキル]2 ここでアルキルは同じかまたは異なる、(6) シアノ、(7) ヒドロキシ、(8) ニトロ、(9) (C1-C6)アルキルチオ、(10) (C1-C10)アルキル、(11) (C3-C10)シクロアルキル、(12) (C1-C10)アルコキシ、(13) (C1-C10)ハロアルキルおよび(14) (C1-C10)ハロアルコキシからなる群から独立に選ばれ;

R3は、(1) 水素、(2) ハロゲン、(3) シアノ、(4) ニトロ、(5) ヒドロキシ、(6) (C1-C6)アルキルチオ、(7) (C1-C6)アルキルスルフィニル、(8) (C1-C6)アルキルスルホニル、(9) -NR5R6、(10) -C(=O)NR5R6、(11) トリ(C1-C6)アルキルシリル、(12) (C1-C10)アルキル、(13) (C3-C10)シクロアルキル、(14) (C1-C6)アルコキシ(C0-C6)アルキル、(15) (C3-C10)シクロアルコキシ、(16) -C(=O)(C1-C6)アルキル、(17) -C(=O)O(C1-C6)アルキルおよび(18) -C(=O)OHからなる群から独立に選ばれ;ここで (C1-C10)アルキル、(C3-C10)シクロアルキル、(C1-C6)アルコキシ(C0-C6)アルキルおよび(C3-C10)シクロアルコキシは、(1) 水素、(2) ハロゲン、(3) ヒドロキシ、(4) シアノ、(5) (C3-C10)シクロアルキル、(6) (C1-C10)ハロアルキル、(7) (C1-C10)アルコキシ、(8) (C1-C10)ハロアルコキシおよび (9) -NR6R5 から独立に選ばれる1〜6個の置換基で置換されていてもよく;
ここでR5およびR6は、それらの結合した窒素原子とともに3〜10員環(酸素、硫黄および窒素から選ばれる原子を含んでも良い)を形成してもよく;ここで該環は、(1) 水素、(2) ハロゲン、(3) ヒドロキシ、(4) (C1-C10)アルキル、(5) (C3-C10)シクロアルキル、(6) (C1-C10)ハロアルキル、(7) (C1-C10)アルコキシおよび(8) (C1-C10)ハロアルコキシから独立に選ばれる1〜6個の置換基で置換されていてもよく;

R4、R5およびR6は、(1) 水素、(2) (C1-C10)アルキル、(3) (C3-C10)シクロアルキル、(4) (C1-C10)ハロアルキル、(5) ヒドロキシ(C1-C10)アルキル、(6) (C1-C10)アルコキシ(C1-C10)アルキル、(7) H2N-(C1-C10)アルキル、(8) [(C1-C10)アルキル]NH-(C1-C10)アルキル、(9) [(C1-C10)アルキル]2N-(C1-C10)アルキル、(10) (C1-C10)アルキルカルボニルおよび(11) (C1-C10)アルキルスルホニルからなる群から独立に選ばれ;

pは、1、2、3または4であり;
qは、1、2、3または4であり;qが2以上のとき、R1は同じかまたは異なっており、
rは、1、2、3または4であり;rが2以上のとき、R2は同じかまたは異なっており、
sは、1、2、3、4、5、6または7であり;sが2以上のとき、R3は同じかまたは異なっており、
tは、1、2または3であり;tが2以上のとき、RCおよびRDは同じかまたは異なっている)または薬学的に許容されるその塩またはそのプロドラッグ;
【0015】
[2]Aが6員のアリールまたは5〜6員のヘテロアリールである[1]に記載された化合物
または薬学的に許容されるその塩またはそのプロドラッグ;
【0016】
[3]Aが、ベンゼン、ピリジン、ピリダジン、ピラジン、ピリミジン、トリアジン、チオフェン、フラン、ピロール、イミダゾール、ピラゾール、チアゾール、イソチアゾール、オキサゾール、イソオキサゾール、およびトリアゾールからなる群から独立に選ばれる、[1]または[2]に記載された化合物または薬学的に許容されるその塩またはそのプロドラッグ;
【0017】
[4]3-(2-(2,5-ジメチル-1-(5-メチルイソオキサゾール-3-イル)-1H-ピロール-3-イル)-2-オキソエチル)-8,8-ジフルオロ-1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-2,4-ジオン;
3-(2-(2,5-ジメチル-1-フェニル-1H-イミダゾール-4-イル)-2-オキソエチル)-8,8-ジフルオロ-1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-2,4-ジオン;
6-(4-(2-(2,4-ジオキソ-1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-3-イル)アセチル)フェニル)ピコリノニトリル;
3-(2-(1-(3-クロロフェニル)-2,5-ジメチル-1H-イミダゾール-4-イル)-2-オキソエチル)-8,8-ジフルオロ-1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-2,4-ジオン;
8,8-ジフルオロ-3-(2-(1-(3-フルオロフェニル)-2,5-ジメチル-1H-イミダゾール-4-イル)-2-オキソエチル)-1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-2,4-ジオン;
3-(2-(1,4-ジメチル-5-フェニル-1H-ピラゾール-3-イル)-2-オキソエチル)-8,8-ジフルオロ-1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-2,4-ジオン;
8,8-ジフルオロ-3-(2-(4-(6-メチルピラジン-2-イル)フェニル)-2-オキソエチル)-1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-2,4-ジオン;
6-(4-(2-(8,8-ジフルオロ-2,4-ジオキソ-1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-3-イル)アセチル)フェニル)ピコリノニトリル;
8,8-ジフルオロ-3-(2-(2'-(ヒドロキシメチル)-[1,1'-ビフェニル]-4-イル)-2-オキソエチル)-1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-2,4-ジオン;
8,8-ジフルオロ-3-(2-(4-(3-メチルピラジン-2-イル)フェニル)-2-オキソエチル)-1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-2,4-ジオン;
3-(2-(2,5-ジメチル-1-フェニル-1H-イミダゾール-4-イル)-2-オキソエチル)-8,8-ジフルオロ-1-オキサ-3-アザスピロ[4.5]デカン-2,4-ジオン;
8,8-ジフルオロ-3-(2-(4-(2-(ヒドロキシメチル)ピリジン-3-イル)フェニル)-2-オキソエチル)-1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-2,4-ジオン;
8,8-ジフルオロ-3-(2-(4-(4-(ヒドロキシメチル)ピリジン-3-イル)フェニル)-2-オキソエチル)-1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-2,4-ジオン;
3-(2-(2,5-ジメチル-1-(5-メチルイソオキサゾール-3-イル)-1H-ピロール-3-イル)-2-オキソエチル)-8,8-ジフルオロ-1-オキサ-3-アザスピロ[4.5]デカン-2,4-ジオン;
8,8-ジフルオロ-3-(2-(5-(2-(ヒドロキシメチル)フェニル)-4-メチルチオフェン-2-イル)-2-オキソエチル)-1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-2,4-ジオン;
3-(2-(4-(3-(ヒドロキシメチル)ピラジン-2-イル)フェニル)-2-オキソエチル)-1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-2,4-ジオン;
3-(2-(1,4-ジメチル-5-フェニル-1H-ピラゾール-3-イル)-2-オキソエチル)-8,8-ジフルオロ-1-オキサ-3-アザスピロ[4.5]デカン-2,4-ジオン;
8,8-ジフルオロ-3-(2-(4-(4-メチルピリダジン-3-イル)フェニル)-2-オキソエチル)-1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-2,4-ジオン;
3-(4-(2-(8,8-ジフルオロ-2,4-ジオキソ-1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-3-イル)アセチル)フェニル)ピラジン-2-カルボニトリル;
3-(2-(1,4-ジメチル-5-フェニル-1H-ピロール-2-イル)-2-オキソエチル)-8,8-ジフルオロ-1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-2,4-ジオン;
8,8-ジフルオロ-3-(2-(4-(3-(ヒドロキシメチル)ピラジン-2-イル)フェニル)-2-オキソエチル)-1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-2,4-ジオン;
3-(2-(6-(メチル(ピリジン-2-イル)アミノ)ピリジン-3-イル)-2-オキソエチル)-1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-2,4-ジオン;
3-(4-(2-(8,8-ジフルオロ-2,4-ジオキソ-1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-3-イル)アセチル)フェニル)ピコリノニトリル;
8,8-ジフルオロ-3-(2-オキソ-2-(4-(キノリン-8-イル)フェニル)エチル)-1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-2,4-ジオン;
3-(2-(4-(1H-インドール-4-イル)フェニル)-2-オキソエチル)-8,8-ジフルオロ-1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-2,4-ジオン;
8,8-ジフルオロ-3-(2-オキソ-2-(4-(キノリン-2-イル)フェニル)エチル)-1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-2,4-ジオン;
8,8-ジフルオロ-3-(2-(4-(イソキノリン-8-イル)フェニル)-2-オキソエチル)-1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-2,4-ジオン;
8,8-ジフルオロ-3-(2-(4-(イソキノリン-1-イル)フェニル)-2-オキソエチル)-1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-2,4-ジオン;
8,8-ジフルオロ-3-(2-(4-(フロ[3,2-c]ピリジン-4-イル)フェニル)-2-オキソエチル)-1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-2,4-ジオン;
8,8-ジフルオロ-3-(2-(6-(メチル(ピリジン-2-イル)アミノ)ピリジン-3-イル)-2-オキソエチル)-1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-2,4-ジオン;
8,8-ジフルオロ-3-(2-(6-(メチル(フェニル)アミノ)ピリジン-3-イル)-2-オキソエチル)-1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-2,4-ジオン;
8,8-ジフルオロ-3-(2-(4-(3-フルオロピリジン-2-イル)フェニル)-2-オキソエチル)-1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-2,4-ジオン;
3-(4-(2-(8,8-ジフルオロ-2,4-ジオキソ-1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-3-イル)アセチル)フェニル)イソニコチノニトリル;
8,8-ジフルオロ-3-(2-(4-(2-メトキシピリジン-3-イル)フェニル)-2-オキソエチル)-1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-2,4-ジオン;
8,8-ジフルオロ-3-(2-(4-(4-メトキシピリジン-3-イル)フェニル)-2-オキソエチル)-1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-2,4-ジオン;
8,8-ジフルオロ-3-(2-オキソ-2-(4-(2-オキソインドリン-4-イル)フェニル)エチル)-1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-2,4-ジオン;
3-(2-(4-(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)フェニル)-2-オキソエチル)-8,8-ジフルオロ-1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-2,4-ジオン;
3-(2-(4-(1H-ピロロ[3,2-c]ピリジン-4-イル)フェニル)-2-オキソエチル)-8,8-ジフルオロ-1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-2,4-ジオン;
3-(2-(4-(1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル)フェニル)-2-オキソエチル)-8,8-ジフルオロ-1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-2,4-ジオン;
3-(2-(4-(3-クロロピリジン-2-イル)フェニル)-2-オキソエチル)-8,8-ジフルオロ-1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-2,4-ジオン;
8,8-ジフルオロ-3-(2-(4-(2-メチル-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-1-イル)フェニル)-2-オキソエチル)-1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-2,4-ジオン;
3-(2-(4-(1H-インダゾール-4-イル)フェニル)-2-オキソエチル)-8,8-ジフルオロ-1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-2,4-ジオン;
3-(2-(6-(1H-インダゾール-4-イル)ピリジン-3-イル)-2-オキソエチル)-8,8-ジフルオロ-1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-2,4-ジオン;
3-(2-(4-(1H-ベンゾ[d]イミダゾール-1-イル)フェニル)-2-オキソエチル)-8,8-ジフルオロ-1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-2,4-ジオン;
3-(5-(2-(8,8-ジフルオロ-2,4-ジオキソ-1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-3-イル)アセチル)-1,3-ジメチル-1H-ピロール-2-イル)ベンゾニトリル;
3-(2-(4-(1H-ピロロ[2,3-c]ピリジン-4-イル)フェニル)-2-オキソエチル)-8,8-ジフルオロ-1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-2,4-ジオン;
8,8-ジフルオロ-3-(2-(3-フルオロ-4-(キノリン-8-イル)フェニル)-2-オキソエチル)-1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-2,4-ジオン;
3-(5-(2-(8,8-ジフルオロ-2,4-ジオキソ-1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-3-イル)アセチル)-1-メチル-1H-ピロール-2-イル)ベンゾニトリル;
3-(5-(2-(8,8-ジフルオロ-2,4-ジオキソ-1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-3-イル)アセチル)-3-メチルチオフェン-2-イル)ベンゾニトリル;
8,8-ジフルオロ-3-(2-(4-(2-(2-ヒドロキシエトキシ)ピリジン-3-イル)フェニル)-2-オキソエチル)-1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-2,4-ジオン;
8,8-ジフルオロ-3-(2-(5-(3-フルオロフェニル)-1,4-ジメチル-1H-ピロール-2-イル)-2-オキソエチル)-1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-2,4-ジオン;
3-(2-(5-(3-クロロフェニル)-1,4-ジメチル-1H-ピロール-2-イル)-2-オキソエチル)-8,8-ジフルオロ-1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-2,4-ジオン;
3-(5-(2-(8,8-ジフルオロ-2,4-ジオキソ-1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-3-イル)アセチル)-1,3-ジメチル-1H-ピロール-2-イル)ベンズアミド;
8,8-ジフルオロ-3-(2-(5-(2-フルオロフェニル)-1,4-ジメチル-1H-ピロール-2-イル)-2-オキソエチル)-1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-2,4-ジオン;
3-(2-(4-(1H-ピラゾロ[3,4-b]ピリジン-4-イル)フェニル)-2-オキソエチル)-8,8-ジフルオロ-1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-2,4-ジオン;
3-(2-(4-(1H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジン-4-イル)フェニル)-2-オキソエチル)-8,8-ジフルオロ-1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-2,4-ジオン;
3-(2-(4-(1H-インダゾール-1-イル)フェニル)-2-オキソエチル)-8,8-ジフルオロ-1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-2,4-ジオン;
8,8-ジフルオロ-3-(2-(5-(3-フルオロフェニル)-1-メチル-1H-イミダゾール-2-イル)-2-オキソエチル)-1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-2,4-ジオン;
8,8-ジフルオロ-3-(2-(4-(2-メチル-3H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-3-イル)フェニル)-2-オキソエチル)-1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-2,4-ジオン;
8,8-ジフルオロ-3-(2-オキソ-2-(4-(ピリジン-2-イルオキシ)フェニル)エチル)-1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-2,4-ジオン;
3-(2-(5-(3,5-ジフルオロフェニル)-1,4-ジメチル-1H-ピロール-2-イル)-2-オキソエチル)-8,8-ジフルオロ-1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-2,4-ジオン;
8,8-ジフルオロ-3-(2-(2'-メチル-[3,3'-ビピリジン]-6-イル)-2-オキソエチル)-1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-2,4-ジオン;
3-(2-(4-(1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-4-イル)フェニル)-2-オキソエチル)-8,8-ジフルオロ-1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-2,4-ジオン;
3-(2-(6-(1H-ピロロ[2,3-c]ピリジン-4-イル)ピリジン-3-イル)-2-オキソエチル)-8,8-ジフルオロ-1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-2,4-ジオン;
8,8-ジフルオロ-3-(2-(4-(3-(2-ヒドロキシエトキシ)ピラジン-2-イル)フェニル)-2-オキソエチル)-1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-2,4-ジオン;
8,8-ジフルオロ-3-(2-オキソ-2-(4-(フタラジン-1-イル)フェニル)エチル)-1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-2,4-ジオン;
3-(2-(4-(3H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-3-イル)フェニル)-2-オキソエチル)-8,8-ジフルオロ-1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-2,4-ジオン;
3-(2-(2-(8,8-ジフルオロ-2,4-ジオキソ-1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-3-イル)アセチル)-4-メチルチアゾール-5-イル)ベンゾニトリル;
3-(2-(1,4-ジメチル-5-フェニル-1H-イミダゾール-2-イル)-2-オキソエチル)-8,8-ジフルオロ-1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-2,4-ジオン;
8,8-ジフルオロ-3-(2-(5-(3-フルオロフェニル)-1,4-ジメチル-1H-イミダゾール-2-イル)-2-オキソエチル)-1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-2,4-ジオン;
3-(2-(2-(8,8-ジフルオロ-2,4-ジオキソ-1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-3-イル)アセチル)-1,4-ジメチル-1H-イミダゾール-5-イル)ベンゾニトリル;
8,8-ジフルオロ-3-(2-(5-(イソキノリン-8-イル)-1,4-ジメチル-1H-イミダゾール-2-イル)-2-オキソエチル)-1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-2,4-ジオン;
8,8-ジフルオロ-3-(2-(5-(2-(ヒドロキシメチル)フェニル)-1,4-ジメチル-1H-イミダゾール-2-イル)-2-オキソエチル)-1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-2,4-ジオン;
8,8-ジフルオロ-3-(2-(4-(2-(ヒドロキシメチル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-1-イル)フェニル)-2-オキソエチル)-1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-2,4-ジオン;
8,8-ジフルオロ-3-(2-(5-(3-フルオロフェニル)-1,4-ジメチル-1H-ピロール-3-イル)-2-オキソエチル)-1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-2,4-ジオン;
3-(4-(2-(8,8-ジフルオロ-2,4-ジオキソ-1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-3-イル)アセチル)-1,3-ジメチル-1H-ピロール-2-イル)ベンゾニトリル;
3-(2-(5-(1H-ベンゾ[d]イミダゾール-1-イル)ピラジン-2-イル)-2-オキソエチル)-8,8-ジフルオロ-1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-2,4-ジオン;
3-(2-(4-(2,7-ナフチリジン-1-イル)フェニル)-2-オキソエチル)-8,8-ジフルオロ-1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-2,4-ジオン;
8,8-ジフルオロ-3-(2-オキソ-2-(4-(2-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-1-イル)フェニル)エチル)-1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-2,4-ジオン;
8,8-ジフルオロ-3-(2-(5-(2-(ヒドロキシメチル)フェニル)ピラジン-2-イル)-2-オキソエチル)-1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-2,4-ジオン;
8,8-ジフルオロ-3-(2-(5-(4-メトキシピリジン-3-イル)ピラジン-2-イル)-2-オキソエチル)-1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-2,4-ジオン;
3-(5-(2-(8,8-ジフルオロ-2,4-ジオキソ-1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-3-イル)アセチル)-2,4-ジメチルチオフェン-3-イル)ベンズアミド;
3-(2-(5-(3,5-ジフルオロフェニル)-1,4-ジメチル-1H-イミダゾール-2-イル)-2-オキソエチル)-8,8-ジフルオロ-1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-2,4-ジオン;
8,8-ジフルオロ-3-(2-オキソ-2-(4-(ピリダジン-3-イルオキシ)フェニル)エチル)-1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-2,4-ジオン;
8,8-ジフルオロ-3-(2-オキソ-2-(4-(2-オキソ-1H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-3(2H)-イル)フェニル)エチル)-1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-2,4-ジオン;
3-(2-(5-(3,5-ジフルオロフェニル)-4-メチルチアゾール-2-イル)-2-オキソエチル)-8,8-ジフルオロ-1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-2,4-ジオン;
4'-(2-(8,8-ジフルオロ-2,4-ジオキソ-1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-3-イル)アセチル)-2'-メトキシ-[1,1'-ビフェニル]-2-カルボニトリル;
2-(4-(2-(8,8-ジフルオロ-2,4-ジオキソ-1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-3-イル)アセチル)フェノキシ)ニコチノニトリル;
3-(2-(4-((3-クロロピリジン-2-イル)オキシ)フェニル)-2-オキソエチル)-8,8-ジフルオロ-1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-2,4-ジオン;
8,8-ジフルオロ-3-(2-(4-(3-(ヒドロキシメチル)ピリジン-2-イル)フェニル)-2-オキソエチル)-1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-2,4-ジオン;
3-(2-(2'-(アミノメチル)-[1,1'-ビフェニル]-4-イル)-2-オキソエチル)-8,8-ジフルオロ-1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-2,4-ジオン;
8,8-ジフルオロ-3-(2-オキソ-2-(6-(キノリン-8-イル)ピリジン-3-イル)エチル)-1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-2,4-ジオン;
8,8-ジフルオロ-3-(2-(5-(2-メチルピリジン-3-イル)ピラジン-2-イル)-2-オキソエチル)-1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-2,4-ジオン;
3-(2-(4-(2,7-ナフチリジン-1-イル)フェニル)-2-オキソエチル)-8,8-ジフルオロ-1-オキサ-3-アザスピロ[4.5]デカン-2,4-ジオン;
3-(4-(2-(8,8-ジフルオロ-2,4-ジオキソ-1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-3-イル)アセチル)フェニル)-2-メチル-3H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-5-カルボニトリル;
8,8-ジフルオロ-3-(2-オキソ-2-(4-(2-オキソベンゾ[d]オキサゾール-3(2H)-イル)フェニル)エチル)-1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-2,4-ジオン;
3-(2-(4-(2,5-ジメチル-3H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-3-イル)フェニル)-2-オキソエチル)-8,8-ジフルオロ-1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-2,4-ジオン;
8,8-ジフルオロ-3-(2-(5-(2-メチル-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-1-イル)ピラジン-2-イル)-2-オキソエチル)-1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-2,4-ジオン;
8,8-ジフルオロ-3-(2-(4-(2-メトキシ-5-メチル-3H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-3-イル)フェニル)-2-オキソエチル)-1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-2,4-ジオン;
8,8-ジフルオロ-3-(2-(4-(5-メチル-2-(トリフルオロメチル)-3H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-3-イル)フェニル)-2-オキソエチル)-1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-2,4-ジオン;
3-(2-(4-(2-(ジフルオロメチル)-5-メチル-3H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-3-イル)フェニル)-2-オキソエチル)-8,8-ジフルオロ-1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-2,4-ジオン;
8,8-ジフルオロ-3-(2-(4-(5-メチル-2-オキソ-1H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-3(2H)-イル)フェニル)-2-オキソエチル)-1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-2,4-ジオン;
6-(4-(2-(8,8-ジフルオロ-2,4-ジオキソ-1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-3-イル)アセチル)フェノキシ)ピコリノニトリル;
8,8-ジフルオロ-3-(2-(4-(5-メチル-3H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-3-イル)フェニル)-2-オキソエチル)-1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-2,4-ジオン;
8,8-ジフルオロ-3-(2-(4-(3-メトキシピラジン-2-イル)フェニル)-2-オキソエチル)-1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-2,4-ジオン;
3-(4-(2-(8,8-ジフルオロ-2,4-ジオキソ-1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-3-イル)アセチル)-3-フルオロフェニル)ピラジン-2-カルボニトリル;
8,8-ジフルオロ-3-(2-(4-(イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-3-イル)フェニル)-2-オキソエチル)-1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-2,4-ジオン;
8,8-ジフルオロ-3-(2-(2'-(2-ヒドロキシエチル)-[1,1'-ビフェニル]-4-イル)-2-オキソエチル)-1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-2,4-ジオン;
2-(4'-(2-(8,8-ジフルオロ-2,4-ジオキソ-1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-3-イル)アセチル)-[1,1'-ビフェニル]-2-イル)アセトニトリル;
3-(2-(4-(1H-イミダゾ[4,5-b]ピラジン-1-イル)フェニル)-2-オキソエチル)-8,8-ジフルオロ-1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-2,4-ジオン;
8,8-ジフルオロ-3-(2-(4-(4-メチルピリダジン-3-イル)フェニル)-2-オキソエチル)-1-オキサ-3-アザスピロ[4.5]デカン-2,4-ジオン;
3-(4-(2-(8,8-ジフルオロ-2,4-ジオキソ-1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-3-イル)アセチル)フェノキシ)ピリダジン-4-カルボニトリル;
8,8-ジフルオロ-3-(2-(4-(2-(ヒドロキシメチル)-5-メチル-3H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-3-イル)フェニル)-2-オキソエチル)-1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-2,4-ジオン;
8,8-ジフルオロ-3-(2-オキソ-2-(4-(ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-3-イル)フェニル)エチル)-1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-2,4-ジオン;
4-(4-(2-(8,8-ジフルオロ-2,4-ジオキソ-1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-3-イル)アセチル)フェニル)ニコチノニトリル;
8,8-ジフルオロ-3-(2-(2-フルオロ-4-(4-メチルピリダジン-3-イル)フェニル)-2-オキソエチル)-1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-2,4-ジオン;
8,8-ジフルオロ-3-(2-(2-フルオロ-4-(3-(ヒドロキシメチル)ピラジン-2-イル)フェニル)-2-オキソエチル)-1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-2,4-ジオン;および
2-(4-(2-(8,8-ジフルオロ-2,4-ジオキソ-1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-3-イル)アセチル)フェニル)ニコチノニトリル
から選ばれる、[1]〜[3]のいずれか一項に記載された化合物または薬学的に許容されるその塩またはそのプロドラッグ;
【0018】
[5]TRPM8受容体拮抗活性を介した病態または障害の治療用薬剤を製造するための[1]〜[4]のいずれか一項に記載した化合物または薬学的に許容されるその塩またはそのプロドラッグの使用;
【0019】
[6]前記病態または障害が、慢性疼痛;冷アロディニアおよび糖尿病性神経障害を含む神経因性疼痛;術後疼痛;骨関節炎;リウマチ性関節炎痛;がん性疼痛;神経痛;神経障害;痛覚過敏;象牙質知覚過敏;神経損傷;偏頭痛;群発性および緊張性頭痛;虚血;過敏性腸症候群;レイノー病;神経変性;線維筋痛症;脳卒中;かゆみ;不安およびうつを含む精神疾患;喘息、慢性閉塞性肺、COPDを含む気道疾患、肺高血圧症を含む炎症性障害;他のストレス関連障害を含む不安;および排尿筋過活動または過活動膀胱、尿失禁、神経因性排尿筋過活動または排尿筋過反射、特発性排尿筋過活動または排尿筋不安定、良性前立腺肥大、および下部尿路症状を含む泌尿器疾患または障害;およびこれらの組み合わせを含む、1以上の炎症、疼痛、および泌尿器疾患または障害であることを特徴とする、1以上の炎症、疼痛、および泌尿器疾患または障害であることを特徴とする、[5]に記載の使用;
【0020】
[7]ヒトを含む哺乳動物個体における、TRPM8受容体拮抗活性を介した病態または障害の治療方法であって、治療有効量の[1]〜[4]のいずれか一項に記載した化合物または薬学的に許容されるその塩またはそのプロドラッグを該治療が必要な哺乳動物に投与することを含む方法;
【0021】
[8]前記病態または障害が、慢性疼痛;冷アロディニアおよび糖尿病性神経障害を含む神経因性疼痛;術後疼痛;骨関節炎;リウマチ性関節炎痛;がん性疼痛;神経痛;神経障害;痛覚過敏;象牙質知覚過敏;神経損傷;偏頭痛;群発性および緊張性頭痛;虚血;過敏性腸症候群;レイノー病;神経変性;線維筋痛症;脳卒中;かゆみ;不安およびうつを含む精神疾患;喘息、慢性閉塞性肺、COPDを含む気道疾患、肺高血圧症を含む炎症性障害;他のストレス関連障害を含む不安;および排尿筋過活動または過活動膀胱、尿失禁、神経因性排尿筋過活動または排尿筋過反射、特発性排尿筋過活動または排尿筋不安定、良性前立腺肥大、および下部尿路症状を含む泌尿器疾患または障害;およびこれらの組み合わせを含む、1以上の炎症、疼痛、および泌尿器疾患または障害であることを特徴とする、[7]に記載の方法;
【0022】
[9][1]〜[4]のいずれか一項に記載した化合物または薬学的に許容されるその塩またはそのプロドラッグと、該化合物の薬学的に許容される担体とを含む医薬組成物;
【0023】
[10]他の薬理学的に活性な薬剤をさらに含むことを特徴とする、[9]に記載の医薬組成物;
【0024】
[11]TRPM8受容体拮抗活性を介した病態または障害の治療に使用するための、[1]〜[4]のいずれか一項に記載した化合物または薬学的に許容されるその塩またはそのプロドラッグ;および
【0025】
[12][1]〜[4]のいずれか一項に記載した化合物または薬学的に許容されるその塩またはそのプロドラッグと、薬学的に許容される担体または賦形剤とを混合することを含む、医薬組成物の製造方法を提供する。
【0026】
TRPM8受容体活性を介した病態または障害としては、TRPM8関連疾患が挙げられるが、これらに限定されない。
【発明の効果】
【0027】
本発明の化合物は、TRPM8受容体拮抗活性示す。本発明の化合物は、低毒性、良好な吸収、分布、良好な溶解性、TRPM8受容体以外のタンパク質に対する低い結合親和性、少ない薬物−薬物相互作用、および良好な代謝安定性を示しうる。
【発明を実施するための形態】
【0028】
本明細書において、基またはアルコキシもしくはヒドロキシアルキルのような基の一部としての、用語「アルキル」は、あらゆる異性体形態の直鎖または分枝鎖アルキル基を指す。用語「C1-C4アルキル」は、少なくとも1個、多くとも4個の炭素原子を含有する、上記で定義されたアルキル基を指す。このようなアルキル基としては、メチル、エチル、プロピル、iso-プロピル、n-ブチル、iso-ブチル、sec-ブチル、およびtert-ブチルが挙げられる。上記アルコキシ基としては、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、iso-プロポキシ、ブトキシ、iso-ブトキシ、sec-ブトキシ、およびtert-ブトキシが挙げられる。
【0029】
本明細書において、用語「シクロアルキル」は、単環基または二環基を意味し、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、ノルボニル、およびアダマンチルなどの基が挙げられるが、これらに限定されない。
【0030】
次に、シクロプロピルメチルおよびシクロペンチルメチルは、次のとおりである。
【化2】
[この文献は図面を表示できません]
【0031】
「ハロゲン」という用語は、フッ素(F)、塩素(Cl)、臭素(Br)またはヨウ素(I)を指し、「ハロ」という用語は、上記ハロゲン、すなわち、フルオロ(−F)、クロロ(−Cl)、ブロモ(−Br)およびヨード(−I)を指す。
【0032】
本明細書において、用語「ハロアルキル」は、上記で定義されたハロゲン原子で置換されたアルキル基を意味し、フルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、2-フルオロエチル、2,2-ジフルオロエチル、2,2,2-トリフルオロエチル、2,2,2-トリクロロエチル、3-フルオロプロピル、4-フルオロブチル、クロロメチル、トリクロロメチル、ヨードメチル、およびブロモメチルなどの基を含むが、これらに限定されない。
【0033】
本明細書において、用語「ハロアルコキシ」は、ハロアルキル-O-を意味し、フルオロメトキシ、ジフルオロメトキシ、トリフルオロメトキシ、2-フルオロエトキシ、2,2-ジフルオロエトキシ、2,2,2-トリフルオロエトキシ、2,2,2-トリクロロエトキシ、3-フルオロプロポキシ、4-フルオロブトキシ、クロロメトキシ、トリクロロメトキシ、ヨードメトキシ、およびブロモメトキシなどの基を含むが、これらに限定されない。
【0034】
本明細書において、用語「アルコキシ」は、O-アルキル基を意味し、この「アルキル」は上記で定義された通りである。
【0035】
本明細書において、用語「ヘテロシクリル」は、窒素、酸素、および硫黄から選ばれる1つ以上のヘテロ原子を含む飽和した3〜16員環を意味する。本発明では、ヘテロシクリルが融合、架橋またはスピロ環式を含む単環式、二環式および三環式であってもよい。そのようなヘテロシクリル基は、アゼチジニル、1,4-ジオキサニル、ピロリジニル、ピペリジニル、ピペラジニル、モルホリニル、テトラヒドロフラニル、チオモルホリニル、テトラヒドロチエニル、2-オキソ-ピロリジニル、2-オキソ-ピペリジニル、2-オキソ-イミダゾリジニル、2-オキソ-オキサゾリジニル、キヌクリジニル、アザビシクロ[3.2.1]オクチル、2-オキサ-6-アザスピロ[3.4]オクチル、およびこれらのN−オキシドおよびこれらのS-オキシドなどが挙げられる。
【0036】
本明細書において、用語「アリール」は、炭素原子からなる不飽和および部分的に飽和した6〜15員環を意味する。そのような不飽和アリールの例としては、フェニル、ナフチル、インダニル、インデニル、1,2,3,4-テトラヒドロナフチル、および1,2-ジヒドロナフチルを含むが、これらに限定されない。
【0037】
本明細書において、用語「ヘテロアリール」は、芳香族ヘテロ原子含有環がヘテロシクリル環またはシクロアルキル環のように非芳香環と縮合している5〜15員環、好ましくは6〜15員環、およびアリール環は、ヘテロシクリル環のようにヘテロ原子を含む非芳香環と縮合している5〜15員環、好ましくは6〜15員環を意味する。
すなわち、本明細書において、用語「ヘテロアリール」は、以下を意味する;
1)不飽和および部分的に飽和した炭素原子および窒素、リン、酸素および硫黄から選択される1〜5個のヘテロ原子からなる、5〜15員環、好ましくは6〜15員環。
2)不飽和および部分的に飽和した5〜15員環、好ましくは6〜15員環、そのようなヘテロシクリル環またはシクロアルキル環などの非芳香族環は、上記で定義されたヘテロアリールに縮合している。
3) アリール環がヘテロシクリル環に縮合している不飽和および部分的に飽和である5〜15員環、好ましくは6〜15員環。そのようなヘテロアリールの例としては、チオフェニル、チアゾリル、イソオキサゾリル、ピラゾリル、テトラゾリル、フラニル、ピロリル、イミダゾリル、オキサゾリル、イソチアゾリル、トリアゾリル、チアジアゾリル、ピリジル、ピリミジル、ピリダジニル、ピラジニル、トリアジニル、ベンゾフラニル、ベンゾチオフェニル、ベンゾトリアゾリル、インドリル、インダゾリル、ベンゾイミダゾリル、ピロロピリジル、ピロロピリミジニル、ピラゾロピリジル、ピラゾロピリミジニル、イミダゾピリジニル、フロピリジル、ベンゾイソオキサゾリル、イミダゾピラジニル、イミダゾピリダジニル、イミダゾピリミジニル、キノリル、イソキノリル、キナゾリニル、フタラジニル、キノキサリニル、ナフチリジニル、ピリドピリミジニル、およびこれらのN−オキシドおよびこれらのS-オキシドを含むが、これらに限定されない。
【0038】
そのようなヘテロアリールの例としては、下記の環からなるヘテロアリール環ラジカルも挙げられる。
【化3】
[この文献は図面を表示できません]
【0039】
本明細書において、用語「C0」は、直接結合を意味する。
【0040】
本発明の化合物の環上の置換基は、化学的に許される限り、どんな原子にも存在してもよい。
【0041】
本明細書において、用語「保護基」は、T. W. Greeneら(John Wiley & Sons, 2006)により著されたProtective Groups in Organic Synthesis第4版に記載されている典型的なヒドロキシまたはアミノ保護基から選ばれるヒドロキシまたはアミノ保護基を意味する。
【0042】
本明細書において、用語「治療する」および「治療」は、これらの用語が適用される障害もしくは病態、またはこのような障害もしくは病態の1以上の症状の、回復、緩和、進行の阻止、または予防を包含する、治癒的、緩和的、および予防的治療を指す。
【0043】
本明細書において、冠詞「a」または「an」は、他に指示のない限り、言及対象の単数および複数のいずれも指す。
【0044】
本明細書中で、シンボル文字は対応する英語の単語を記載している。
たとえば、α、β、およびδは、それぞれアルファ、ベータ、およびデルタである。
【0045】
「本発明の化合物」の範囲内には、式(I)の化合物の、あらゆる塩、溶媒和物、水和物、錯体、多形体、プロドラッグ、放射能標識誘導体、立体異性体および光学異性体が包含される。
【0046】
式(I)の化合物は、酸付加塩を形成することができる。医薬品に使用する場合、式(I)の化合物の塩は薬学的に許容されるべきであることが理解されよう。好適な薬学的に許容される塩は当業者には明らかであろうし、このような塩として、J. Pharm. Sci, 66, 1-19, 1977に記載されている塩、たとえば、塩酸、臭化水素酸、硫酸、硝酸、リン酸などの無機酸で形成される酸付加塩;および、コハク酸、マレイン酸、ギ酸、酢酸、トリフルオロ酢酸、プロピオン酸、フマル酸、クエン酸、酒石酸、安息香酸、p-トルエンスルホン酸、メタンスルホン酸、ナフタレンスルホン酸などの有機酸で形成される酸付加塩が挙げられる。式(I)の化合物には、1当量以上の上記酸で酸付加塩を形成するものが含まれてもよい。本発明は、可能な限りのあらゆる化学量論形態および非化学量論形態をその範囲内に包含するものである。加えて、カルボキシ基などの酸性官能基を含む化合物には、対イオンを、有機塩基からのみならず、ナトリウム、カリウム、リチウム、カルシウム、マグネシウムなどからも選ぶことができる無機塩の形態で単離されうるものも含まれる。
式(I)の化合物のいわゆる「プロドラッグ」も本発明の範囲内である。たとえば、それ自体は薬理活性をほとんどまたはまったくもたないかもしれない式(I)の化合物のある種の誘導体は、身体に投与されたとき、たとえば加水分解による切断によって、所望の活性を有する式(I)の化合物に変換され得る。このような誘導体を「プロドラッグ」と呼ぶ。プロドラッグの使用について、さらなる情報は「Pro-drugs as Novel Delivery Systems, Vol. 14, ACS Symposium Series(T HiguchiおよびW Stella)およびBioreversible Carriers in Drug Design, Pergamon Press, 1987(E B Roche編、American Pharmaceutical Association)で見ることができる。
【0047】
たとえば、本発明によるプロドラッグは、たとえば、H Bundgaardが著したDesign of Prodrugs(Elsevier、1985年)に記載されているように、式(I)の化合物中に存在する適切な官能基を、当業者に「pro-部分」として知られている特定の部分と交換して生成することができる。本発明によるプロドラッグの一部の例には、以下のものが含まれる。
【0048】
(i)式(I)の化合物がアルコール官能基(-OH)を含む場合、水酸基をインビボ(in vivo)で水酸基に変換可能な部分で置き換えられる。水酸基に生体内で変換可能な該部分は、加水分解および/または、たとえばエステラーゼなどの酵素によって、生体内で水酸基に形を変えうる部分を意味する。該部分の例としては、生体内で容易に加水分解されうる、エステルとエーテル基などが挙げられるが、これらに限定されるものではない。好ましいものは、水酸基の水素を、たとえば、水素をアシルオキシアルキル、1-(アルコキシカルボニルオキシ)アルキル、フタリジル、およびピバロイルオキシメチルオキシカルボニルなどのアシルオキシアルキルオキシカルボニルで置換できる部分である。
(ii)式(I)の化合物がアミノ基、適切な酸ハライドまたは適切な酸無水物で反応することによって得られるアミド誘導体が、プロドラッグとして挙げられる。プロドラッグとして特に好ましいアミドは、-NHCO(CH2)2OCH3, -NHCOCH(NH2)CH3などである。
【0049】
上述の実施例及び実施例に従った置換基のさらなる例、および、他のタイプのプロドラッグの例は、上述の参考文献に見出すことができる。
【0050】
式(I)の化合物、その塩およびそのプロドラッグは、結晶形または非結晶形で製造されてもよく、結晶形の場合、水和化または溶媒和化されてもよい。本発明は、化学量論的水和物または溶媒和物、ならびに可変量の水および/または溶媒を含有する化合物をその範囲内に包含する。
【0051】
薬学的に許容されない対イオンまたは会合溶媒を有する塩および溶媒和物も、本発明の範囲内に含まれ、たとえば、式(I)の他の化合物および薬学的に許容されるその塩の製造における中間体として使用される場合が挙げられる。
【0052】
加えて、式(I)の化合物は、プロドラッグとして投与されてもよい。本明細書において、式(I)の化合物の「プロドラッグ」は、患者への投与後、インビボにて式(I)の化合物を最終的に遊離する化合物の機能的誘導体である。式(I)の化合物をプロドラッグとして投与することにより、当業者は、以下の1以上を行うことが可能となる:(a)インビボでの化合物の作用発現を変更する;(b)インビボでの化合物の作用期間を変更する;(c)インビボでの化合物の運搬または分布を変更する;(d)インビボでの化合物の溶解度を変更する;および(e)化合物の使用による副作用または他の問題を克服する。プロドラッグを製造するために使用される典型的な機能的誘導体としては、インビボにて化学的または酵素的に開裂される修飾化合物が挙げられる。ホスフェート類、アミド類、エステル類、チオエステル類、カルボナート類、およびカルバマート類の製造を含むこのような修飾は当業者に周知である。
【0053】
式(I)の化合物には、キラル炭素原子を有するものがある。このような化合物の場合、式(I)の化合物には、立体異性体が存在する。本発明は、エナンチオマー、ジアステレオマー、およびそれらの混合物、たとえば、ラセミ化合物を包含する式(I)の化合物の立体異性体などのあらゆる光学異性体に及ぶものである。慣用の方法により種々の立体異性体形態を他のものから分離または分割してもよいし、慣用の立体選択的合成法または不斉合成法により任意の異性体を得てもよい。
【0054】
本明細書の化合物には、種々の互変異性体形態で存在し得るものがあり、本発明は、このような互変異性体すべてを包含するものと解される。
【0055】
本発明はまた、1個以上の原子が、自然界にて通常見られる原子質量または質量数とは異なる原子質量または質量数を有する原子と置き換えられたこと以外は、本明細書に記載された化合物と同一である同位体標識化合物を含む。本発明の化合物に組み込まれ得る同位体としては、水素、炭素、窒素、酸素、リン、フッ素、ヨウ素または塩素の同位体が挙げられ、たとえば、3H、11C、14C、18F、123Iおよび125Iが挙げられる。これらの同位体および/または他の原子の同位体を含有する本発明の化合物は、本発明の範囲内である。本発明の同位体標識化合物、たとえば、3H、14Cなどの放射性同位体が組み込まれた本発明の同位体標識化合物は、薬物および/または基質組織分布アッセイにおいて有用である。トリチウム同位体(3H)および炭素14同位体(14C)は、製造および検出が容易であることから特に好ましい。11Cおよび18F同位体は、PET(陽電子放射断層撮影)において特に有用であり、125I同位体は、SPECT(シングルフォトンエミッションCT)において特に有用であり、これらの同位体はすべて脳画像診断において有用である。さらに、重水素(2H)などの重い同位体で置換した場合、その代謝安定性が大きいことから、たとえば、インビボ半減期の増加や必要用量の低減などの治療的利点がもたらされるため、状況によってはこのような置換が好ましいことがある。本発明の同位体標識化合物は、一般に、下記のスキームおよび/または実施例に記載された手順を実施し、次いで、同位体標識されていない試薬の代わりに、容易に入手可能な同位体標識試薬を用いることにより製造され得る。
【0056】
TRPM8に対する本発明の化合物の作用強度および有効性は、本明細書に記載されているように、ヒトクローン化受容体に対して行われるレポーターアッセイによって測定することができる。本明細書に記載の機能評価アッセイを用いることにより、式(I)の化合物がTRPM8受容体の拮抗活性を有することが実証されている。
【0057】
式(I)の化合物およびその薬学的に許容される塩は、TRPM8受容体を介して媒介される状態または障害の治療に用いられる。特に、式(I)の化合物およびその薬学的に許容される塩は、特に、炎症、疼痛および泌尿器疾患または障害の治療のため、広い範囲の疾患、症候群、および障害の治療に有用である。たとえば、前記病態または障害は、慢性疼痛;冷アロディニアおよび糖尿病性神経障害を含む神経因性疼痛;術後疼痛;骨関節炎;リウマチ性関節炎痛;がん性疼痛;神経痛;神経障害;痛覚過敏;象牙質知覚過敏;神経損傷;偏頭痛;群発性および緊張性頭痛;虚血;過敏性腸症候群;レイノー病;神経変性;線維筋痛症;脳卒中;かゆみ;不安およびうつを含む精神疾患;喘息、慢性閉塞性肺、COPDを含む気道疾患、肺高血圧症を含む炎症性障害;他のストレス関連障害を含む不安;および排尿筋過活動または過活動膀胱、尿失禁、神経因性排尿筋過活動または排尿筋過反射、特発性排尿筋過活動または排尿筋不安定、良性前立腺肥大、および下部尿路症状を含む泌尿器疾患または障害;およびこれらの組み合わせを含む、1以上の炎症、疼痛、および泌尿器疾患または障害である。
【0058】
上記疾患、症候群、および障害それぞれに対する化合物(I)の活性は、当業者に周知の適切なモデルを用いて確認されうる。たとえば、式(I)の化合物の神経因性疼痛に対する活性は、冷アロディニアモデルや静的アロディニアモデルなどの絞扼性神経損傷(CCI)誘導モデルで確認されている。
【0059】
本明細書において、上記のように「治療」とは、確定した症状の軽減だけでなく、予防も含むものとして解される。
【0060】
好適には周囲温度および大気圧において、混合により調製してもよい本発明の医薬組成物は、通常、経口投与、非経口投与または直腸投与に適しており、錠剤、カプセル剤、経口液体製剤、散剤、顆粒剤、ロゼンジ剤、復元可能な散剤、注射可能もしくは点滴可能な液剤または懸濁剤、または坐剤の剤形であってよい。経口投与用組成物が一般に好ましい。経口投与のための錠剤およびカプセル剤は、単位用量形態であってよく、結合剤(たとえば、アルファ化トウモロコシデンプン、ポリビニルピロリドンまたはヒドロキシプロピルメチルセルロース);充填剤(たとえば、ラクトース、微結晶性セルロースまたはリン酸水素カルシウム);打錠用滑沢剤(たとえば、ステアリン酸マグネシウム、タルクまたはシリカ);崩壊剤(たとえば、ジャガイモデンプンまたはデンプングリコール酸ナトリウム);許容される湿潤剤(たとえば、ラウリル硫酸ナトリウム)などの慣用の賦形剤を含有してもよい。錠剤は、通常の製剤実務において周知の方法に従ってコーティングしてもよい。
【0061】
経口液体製剤は、たとえば、水性もしくは油性懸濁剤、液剤、乳剤、シロップ剤またはエリキシル剤の剤形でもよく、使用前に水または他の適当なベヒクルにより復元される乾燥製剤の剤形でもよい。このような液体製剤は、慣用の添加剤、たとえば、懸濁化剤(たとえば、ソルビトールシロップ、セルロース誘導体または硬化食用脂)、乳化剤(たとえば、レシチンまたはアカシア)、非水性ベヒクル(たとえば、扁桃油、油性エステル、エチルアルコール、精製植物油などの食用油を包含してもよい)、保存剤(たとえば、p-ヒドロキシ安息香酸メチルもしくはプロピル、またはソルビン酸)、必要に応じて慣用のフレーバー剤または着色剤、ならびに必要に応じて緩衝塩および甘味剤を含有してもよい。経口投与用製剤は、好適には、活性化合物またはその薬学的に許容されるその塩を制御放出するように製剤化してもよい。
【0062】
非経口投与のための流体単位用量形態は、式(I)の化合物または薬学的に許容されるその塩と、滅菌ベヒクルとを使用して調製される。注射用製剤は、式(I)の化合物または薬学的に許容されるその塩と、滅菌ベヒクルとを使用して、必要に応じて保存剤を添加して、アンプル剤のような単位用量形態、または複数用量形態で提供されてもよい。当該組成物は、油性または水性ベヒクル中の懸濁液、溶液、乳化液などの形態をとってもよく、懸濁化剤、安定剤および/または分散剤のような製剤化剤を含有してもよい。あるいは、本発明の活性成分は、使用前に好適なベヒクル(たとえば、パイロジェンを含まない滅菌水)で復元される粉末形態であってよい。当該化合物は、ベヒクルおよび使用濃度に応じて、ベヒクルに懸濁または溶解することができる。液剤の調製において、当該化合物は、注射用に溶解し、ろ過滅菌した後、好適なバイアルまたはアンプルに充填し、密封することができる。有利には、局所麻酔薬、保存剤、緩衝剤などの補助剤をベヒクルに溶解する。安定性を増強するために、当該組成物をバイアルに充填した後に凍結し、水を減圧留去することができる。非経口懸濁剤は、当該化合物をベヒクルに溶解させる代わりに懸濁させること、およびろ過によって滅菌できないこと以外は、実質的に上記と同様の方法で調製される。当該化合物は、滅菌ベヒクルに懸濁させる前にエチレンオキシドに晒すことによって滅菌することができる。有利には、当該組成物に界面活性剤または湿潤剤を含ませると、当該化合物を均一に分布させることが容易となる。
【0063】
ローション剤は、水性または油性基剤を用いて製剤化してもよく、一般に、1種以上の乳化剤、安定剤、分散剤、懸濁化剤、増粘剤、または着色剤も含有する。滴剤は、1種以上の分散剤、安定剤、可溶化剤または懸濁化剤を含む水性または非水性基剤を用いて製剤化してもよい。これらのローション剤および滴剤はまた、保存剤を含有してもよい。
【0064】
式(I)の化合物または薬学的に許容されるその塩はまた、たとえば、カカオ脂や他のグリセリドなどの慣用の坐剤基剤を含有する、坐剤または停留浣腸剤のような直腸用組成物に製剤化されてもよい。
【0065】
式(I)の化合物または薬学的に許容される塩はまた、デポー製剤として製剤化されてもよい。このような長期作用性製剤は、埋め込み(たとえば、皮下または筋肉内)または筋肉注射により投与してもよい。したがって、たとえば、式(I)の化合物または薬学的に許容される塩は、好適な高分子材料または疎水性材料(たとえば、許容される油中の乳化液として製剤化されてもよい)またはイオン交換樹脂を用いて製剤化されてもよく、たとえば難溶性塩のような難溶性誘導体として製剤化されてもよい。
【0066】
鼻腔内投与のための、式(I)の化合物または薬学的に許容されるその塩は、好適な定量型または単位用量型装置を介して投与される液剤として、あるいは、好適な送達装置を用いて投与される好適な担体との混合粉末として製剤化されてもよい。したがって、式(I)の化合物または薬学的に許容されるその塩は、経口投与、頬側投与、非経口投与、局所投与(眼および鼻を含む)、デポー投与、もしくは直腸投与に適するように、または、(口または鼻を介した)吸入もしくは吹送による投与に適当な剤形に製剤化してもよい。式(I)の化合物および薬学的に許容されるその塩は、軟膏剤、クリーム剤、ゲル剤、ローション剤、ペッサリー剤、エアゾール剤、または滴剤(たとえば、点眼剤、点耳剤または点鼻剤)の剤形で局所投与に適するように製剤化されてもよい。軟膏剤およびクリーム剤は、たとえば、好適な増粘剤および/またはゲル化剤を添加し、水性または油性基剤を用いて製剤化してもよい。目に投与するための軟膏剤は、滅菌した成分を使用して滅菌状態で製造してもよい。
【0067】
TRPM8拮抗剤は、特に炎症、疼痛、および泌尿器疾患または障害の治療において、1種の他の薬理学的に活性な化合物または2種以上の他の薬理学的に活性な化合物と有益に組み合わせてもよい。たとえば、TRPM8拮抗剤、特に上記の式(I)の化合物または薬学的に許容されるその塩もしくは溶媒和物は、以下から選ばれる1以上の薬剤と組み合わせて、同時に、連続して、または別々に投与してもよい:
【0068】
・オピオイド鎮痛薬、たとえば、モルヒネ、ヘロイン、ヒドロモルホン、オキシモルホン、レボルファノール、レバロルファン、メタドン、メペリジン、フェンタニル、コカイン、コデイン、ジヒドロコデイン、オキシコドン、ヒドロコドン、プロポキシフェン、ナルメフェン、ナロルフィン、ナロキソン、ナルトレキソン、ブプレノルフィン、ブトルファノール、ナルブフィン、またはペンタゾシン;
【0069】
・非ステロイド性抗炎症薬(NSAID)、たとえば、アスピリン、ジクロフェナク、ジフルシナル、エトドラク、フェンブフェン、フェノプロフェン、フルフェニサール、フルルビプロフェン、イブプロフェン、インドメタシン、ケトプロフェン、ケトロラク、メクロフェナム酸、メフェナム酸、メロキシカム、ナブメトン、ナプロキセン、ニメスリド、ニトロフルルビプロフェン、オルサラジン、オキサプロジン、フェニルブタゾン、ピロキシカム、スルファサラジン、スリンダク、トルメチン、またはゾメピラク;
【0070】
・バルビツール酸系鎮静薬、たとえば、アモバルビタール、アプロバルビタール、ブタバルビタール、ブタルビタール、メホバルビタール、メタルビタール、メトヘキシタール、ペントバルビタール、フェノバルビタール、セコバルビタール、タルブタール、チアミラール、またはチオペンタール;
【0071】
・鎮静作用を有するベンゾジアゼピン、たとえば、クロルジアゼポキシド、クロラゼペート、ジアゼパム、フルラゼパム、ロラゼパム、オキサゼパム、テマゼパム、またはトリアゾラム;
【0072】
・鎮静作用を有するH1拮抗薬、たとえば、ジフェンヒドラミン、ピリラミン、プロメタジン、クロルフェニラミン、またはクロルシクリジン;
・鎮静薬、たとえばグルテチミド、メプロバメート、メタカロン、またはジクロラルフェナゾン;
【0073】
・骨格筋弛緩薬、たとえば、バクロフェン、カリソプロドール、クロルゾキサゾン、シクロベンザプリン、メトカルバモール、またはオルフェナドリン;
【0074】
・NMDA受容体拮抗薬、たとえば、デキストロメトルファン((+)-3-メトキシ-N-メチルモルフィナン)、またはその代謝物であるデキストロルファン((+)-3-ヒドロキシ-N-メチルモルフィナン)、ケタミン、メマンチン、ピロロキノリンキニン、シス-4-(ホスホノメチル)-2-ピペリジンカルボン酸、ブジピン、EN-3231(MorphiDex(登録商標):モルヒネとデキストロメトルファンとの配合製剤)、トピラマート、ネラメキサン、またはNR2B拮抗薬を含むペルジンホテール、たとえば、イフェンプロジル、トラキソプロジル、または(-)-(R)-6-{2-[4-(3-フルオロフェニル)-4-ヒドロキシ-1-ピペリジニル]-1-ヒドロキシエチル}-3,4-ジヒドロ-2(1H)-キノリノン;
【0075】
・アルファアドレナリン作動薬、たとえば、ドキサゾシン、タムスロシン、クロニジン、グアンファシン、デキスメデトミジン、モダフィニル、または4-アミノ-6,7-ジメトキシ-2-(5-メタンスルホンアミド-1,2,3,4-テトラヒドロイソキノール-2-イル)-5-(2-ピリジル)キナゾリン;
【0076】
・三環系抗うつ薬、たとえば、デシプラミン、イミプラミン、アミトリプチリン、またはノルトリプチリン;
【0077】
・抗けいれん薬、たとえば、カルバマゼピン、ラモトリギン、トピラマート、またはバルプロ酸塩;
【0078】
・タキキニン(NK)拮抗薬、具体的には、NK-3、NK-2、またはNK-1拮抗薬、たとえば(αR,9R)-7-[3,5-ビス(トリフルオロメチル)ベンジル]-8,9,10,11-テトラヒドロ-9-メチル-5-(4-メチルフェニル)-7H-[1,4]ジアゾシノ[2,1-g][1,7]-ナフチリジン-6,3-ジオン(TAK-637)、5-[[(2R,3S)-2[(1R)-1-[3,5-ビス(トリフルオロメチル)フェニル]エトキシ-3-(4-フルオロフェニル)-4-モルホリニル]-メチル]-1,2-ジヒドロ-3H-1,2,4-トリアゾール-3-オン(MK-869、アプレピタント)、ラネピタント、ダピタント、または3-[[2-メトキシ-5-(トリフルオロメトキシ)フェニル]-メチルアミノ]-2-フェニルピペリジン(2S,3S);
【0079】
・ムスカリン拮抗薬、たとえば、オキシブチニン、トルテロジン、プロピベリン、塩化トロスピウム、ダリフェナシン、ソリフェナシン、テミベリン、およびイプラトロピウム;
【0080】
・COX-2選択的阻害薬、たとえば、セレコキシブ、ロフェコキシブ、パレコキシブ、バルデコキシブ、デラコキシブ、エトリコキシブ、またはルミラコキシブ;
【0081】
・コールタール鎮痛薬、具体的には、パラセタモール;
【0082】
・神経弛緩薬、たとえば、ドロペリドール、クロルプロマジン、ハロペリドール、ペルフェナジン、チオリダジン、メソリダジン、トリフロペラジン、フルフェナジン、クロザピン、オランザピン、リスペリドン、ジプラシドン、クエチアピン、セルチンドール、アリピプラゾール、ソネピプラゾール、ブロナンセリン、イロペリドン、ペロスピロン、ラクロプリド、ゾテピン、ビフェプルノックス、アセナピン、ルラシドン、アミスルプリド、バラペリドン、パリンドレ、エプリバンセリン、オサネタント、リモナバント、メクリネルタント、ミラキソン(Miraxion、登録商標)、またはサリゾタン;
【0083】
・バニロイド受容体作動薬(たとえば、レシニフェラトキシン)または拮抗剤(たとえば、カプサゼピン);
【0084】
・一過性受容体電位陽イオンチャネルのサブタイプ(V1、V2、V3、V4、M8、M2、A1)アゴニストまたはアンタゴニスト;
【0085】
・ベータアドレナリン作動薬、たとえば、プロプラノロール;
【0086】
・局所麻酔薬、たとえば、メキシレチン;
【0087】
・コルチコステロイド、たとえば、デキサメタゾン;
【0088】
・5-HT受容体作動薬または拮抗薬、具体的には、5-HT1B/1D作動薬、たとえば、エレトリプタン、スマトリプタン、ナラトリプタン、ゾルミトリプタン、またはリザトリプタン;
【0089】
・5-HT2A受容体拮抗薬、たとえば、R(+)-α-(2,3-ジメトキシ-フェニル)-1-[2-(4-フルオロフェニルエチル)]-4-ピペリジンメタノール(MDL-100907)
【0090】
・コリン作動薬(ニコチン)鎮痛薬、たとえば、イスプロニクリン(TC-1734)、(E)-N-メチル-4-(3-ピリジニル)-3-ブテン-1-アミン(RJR-2403)、(R)-5-(2-アゼチジニルメトキシ)-2-クロロピリジン(ABT-594)、またはニコチン;
【0091】
・トラマドール(Tramadol)(登録商標);
【0092】
・PDEV阻害薬、たとえば、5-[2-エトキシ-5-(4-メチル-1-ピペラジニルスルホニル)フェニル]-1-メチル-3-n-プロピル-1,6-ジヒドロ-7H-ピラゾロ[4,3-d]ピリミジン-7-オン(シルデナフィル)、(6R,12aR)-2,3,6,7,12,12a-ヘキサヒドロ-2-メチル-6-(3,4-メチレンジオキシフェニル)ピラジノ[2’,1’:6,1]-ピリド[3,4-b]インドール-1,4-ジオン(IC-351またはタダラフィル)、2-[2-エトキシ-5-(4-エチル-ピペラジン-1-イル-1-スルホニル)-フェニル]-5-メチル-7-プロピル-3H-イミダゾ[5,1-f][1,2,4]トリアジン-4-オン(バルデナフィル)、5-(5-アセチル-2-ブトキシ-3-ピリジニル)-3-エチル-2-(1-エチル-3-アゼチジニル)-2,6-ジヒドロ-7H-ピラゾロ[4,3-d]ピリミジン-7-オン、5-(5-アセチル-2-プロポキシ-3-ピリジニル)-3-エチル-2-(1-イソプロピル-3-アゼチジニル)-2,6-ジヒドロ-7H-ピラゾロ[4,3-d]ピリミジン-7-オン、5-[2-エトキシ-5-(4-エチルピペラジン-1-イルスルホニル)ピリジン-3-イル)-3-エチル-2-[2-メトキシエチル]-2,6-ジヒドロ-7H-ピラゾロ[4,3-d]ピリミジン-7-オン、4-[(3-クロロ-4-メトキシベンジル)アミノ]-2-[(2S)-2-(ヒドロキシメチル)ピロリジン-1-イル]-N-(ピリミジン-2-イルメチル)ピリミジン-5-カルボキサミド、3-(1-メチル-7-オキソ-3-プロピル-6,7-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[4,3-d]ピリミジン-5-イル)-N-[2-(1-メチルピロリジン-2-イル)エチル]-4-プロポキシベンゼンスルホンアミド;
【0093】
・α-2-デルタリガンド、たとえば、ガバペンチン、プレガバリン、3-メチルガバペンチン、(3-(アミノメチル)-ビシクロ[3.2.0]ヘプト-3-イル)酢酸、(3S,5R)-3-(アミノメチル)-5-メチルヘプタン酸、(3S,5R)-3-アミノ-5-メチルヘプタン酸、(3S,5R)-3-アミノ-5-メチルオクタン酸、(2S,4S)-4-(3-クロロフェノキシ)プロリン、(2S,4S)-4-(3-フルオロベンジル)プロリン、[(1R,5R,6S)-6-(アミノメチル)ビシクロ[3.2.0]ヘプト-6-イル]酢酸、3-((1-(アミノメチル)シクロヘキシル)メチル)-4H-[1,2,4]オキサジアゾール-5-オン、C-[1-((1H-テトラゾール-5-イル)メチル)シクロヘプチル]メチルアミン、(3S,4S)-(1-(アミノメチル)-3,4-ジメチルシクロペンチル)酢酸、(3S,5R)-3-(アミノメチル)-5メチルオクタン酸、(3S,5R)-3アミノ-5-メチルノナン酸、(3S,5R)-3-アミノ-5-メチルオクタン酸、(3R,4R,5R)-3-アミノ-4,5-ジメチルヘプタン酸、および(3R,4R,5R)-3-アミノ-4,5-ジメチルオクタン酸;
【0094】
・カンナビノイド;
【0095】
・代謝型グルタミン酸サブタイプ1受容体(mGluR1)拮抗薬;
【0096】
・セロトニン再取り込み阻害薬、たとえば、セルトラリン、セルトラリンの代謝物であるデメチルセルトラリン、フルオキセチン、ノルフルオキセチン(フルオキセチンのデスメチル代謝物)、フルボキサミン、パロキセチン、シタロプラム、シタロプラムの代謝物であるデスメチルシタロプラム、エスシタロプラム、d,l-フェンフルラミン、フェモキセチン、イホキセチン、シアノドチエピン、リトキセチン、ダポキセチン、ネファゾドン、セリクラミン、およびトラゾドン;
【0097】
・ノルアドレナリン(ノルエピネフリン)再取り込み阻害薬、たとえば、マプロチリン、ロフェプラミン、ミルタザピン(mirtazapine)、オキサプロチリン、フェゾラミン、トモキセチン、ミアンセリン、ブプロプリオン(buproprion)、ブプロプリオンの代謝物であるヒドロキシブプロプリオン、ノミフェンシン、およびビロキサジン(Vivalan(登録商標))、特に、レボキセチンなどの選択的ノルアドレナリン再取り込み阻害薬、具体的には、(S,S)-レボキセチン;
【0098】
・デュアルセロトニン−ノルアドレナリン再取り込み阻害薬、たとえば、ベンラファキシン、ベンラファキシンの代謝物であるO−デスメチルベンラファキシン、クロミプラミン、クロミプラミンの代謝物であるデスメチルクロミプラミン、デュロキセチン、ミルナシプラン、およびイミプラミン;
【0099】
・誘導型一酸化窒素合成酵素(iNOS)阻害薬、たとえば、S-[2-[(1-イミノエチル)アミノ]エチル]-l-ホモシステイン、S-[2-[(1-イミノエチル)-アミノ]エチル]-4,4-ジオキソ-L-システイン、S-[2-[(1-イミノエチル)アミノ]エチル]-2-メチル-L-システイン、(2S,5Z)-2-アミノ-2-メチル-7-[{1-イミノエチル}アミノ]-5-ヘプテン酸、2-[[(1R,3S)-3-アミノ-4-ヒドロキシ-1-(5-チアゾリル)-ブチル]チオ]-5-クロロ-3-ピリジンカルボニトリル、2-[[(1R,3S)-3-アミノ-4-ヒドロキシ-1-(5-チアゾリル)ブチル]チオ]-4-クロロベンゾニトリル、(2S,4R)-2-アミノ-4-[[2-クロロ-5-(トリフルオロメチル)フェニル]チオ]-5-チアゾールブタノール、2-[[(1R,3S)-3-アミノ-4-ヒドロキシ-1-(5-チアゾリル)ブチル]チオ]-6-(トリフルオロメチル)-3-ピリジンカルボニトリル、2-[[(1R,3S)-3-アミノ-4-ヒドロキシ-1-(5-チアゾリル)ブチル]チオ]-5-クロロベンゾニトリル、N-[4-[2-(3-クロロベンジルアミノ)エチル]フェニル]チオフェン-2-カルボキサミジン、またはグアニジノエチルジスルフィド;
【0100】
・アセチルコリンエステラーゼ阻害薬、たとえば、ドネペジル;
【0101】
・プロスタグランジンE2サブタイプ4(EP4)拮抗薬、たとえば、N-[({2-[4-(2-エチル-4,6-ジメチル-1H-イミダゾ[4,5-c]ピリジン-1-イル)フェニル]エチル}アミノ)-カルボニル]-4-メチルベンゼンスルホンアミド、または4-[(1S)-1-({[5-クロロ-2-(3-フルオロフェノキシ)ピリジン-3-イル]カルボニル}アミノ)エチル]安息香酸;
【0102】
・ロイコトリエンB4拮抗薬、たとえば、1-(3-ビフェニル-4-イルメチル-4-ヒドロキシ−クロマン-7-イル)-シクロペンタンカルボン酸(CP-105696)、5-[2-(2-カルボキシエチル)-3-[6-(4-メトキシフェニル)-5E-ヘキセニル]オキシフェノキシ]-吉草酸(ONO-4057)、またはDPC-11870;
【0103】
・5-リポキシゲナーゼ阻害薬、たとえばジレウトン、6-[(3-フルオロ-5-[4-メトキシ-3,4,5,6-テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル])フェノキシ−メチル]-1-メチル-2-キノロン(ZD-2138)、または2,3,5-トリメチル-6-(3-ピリジルメチル)-1,4-ベンゾキノン(CV-6504);
【0104】
・ナトリウムチャネルブロッカー、たとえば、リドカイン;
【0105】
・カルシウムチャネルブロッカー、たとえば、ジコノチド、ゾニサミド、ミベフラジル;
【0106】
・5-HT3拮抗薬、たとえば、オンダンセトロン;
・化学療法薬、たとえば、オキサリプラチン、5-フルオロウラシル、ロイコボリン、パクリタキセル;
・カルシトシン遺伝子関連タンパク(CGRP);
・ブラジキニン(BK1およびBK2)拮抗薬;
・電位依存性ナトリウム依存性チャネル遮断薬(Nav1.3, Nav1.7, Nav1.8);
・電位依存性カルシウムチャネル遮断薬 (N-型, T-型) ;
・P2X(イオンチャネル型ATP受容体)拮抗薬;
・酸感受性イオンチャネル(ASIC1a、ASIC3)拮抗薬;
・アンジオテンシンAT2拮抗薬;
・ケモカインCCR2B受容体拮抗薬;
・カテプシン(B、S、K)阻害薬;
・シグマ1受容体作動薬または拮抗薬;
【0107】
・カルシウム/マグネシウム
【0108】
・牛車腎気丸
【0109】
およびこれらの薬学的に許容される塩および溶媒和物。
【0110】
このような組み合わせは治療で、相乗活性を含む重要な利点を提供する。
【0111】
当該組成物は、投与方法に応じて、0.1〜99重量%、好ましくは10〜60重量%の本発明の活性物質を含有してもよい。上記障害の治療に使用する本発明の化合物の一回投与量は、通常のように、障害の重篤度、患者・患畜の体重、および他の類似の因子によって異なるであろう。
【0112】
式(I)の化合物または薬学的に許容されるその塩の治療有効量としては、1日1回または1日1回以上、たとえば、平均的なヒト(70 kg)に対して1日2、3、または4回の投薬において、該活性成分が約0.05 mg〜約3000 mg、特に好ましくは約1 mg〜約1000 mg、より好ましくは約10 mg〜約500 mgの範囲の一回投与量が挙げられ;当業者には明らかなことではあるが、本発明の活性化合物の治療有効量は、治療の対象となる疾患、症候群、病態、および障害によって異なる。
【0113】
経口投与用のための医薬組成物は、活性成分としての本発明の化合物を、約0.01、約10、約50、約100、約150、約200、約250、および約500ミリグラム含む錠剤の形態で提供されることが好ましい。
【0114】
有利には、式(I)の化合物は、1日1回投与してもよく、1日の総用量を2、3、または4回に分けて投与してもよい。
【0115】
式(I)の化合物の最適投与用量は、容易に決定することができるが、投与する化合物の種類、投与方法、製剤の強度、および疾患、症候群、病態、または障害の進行度によって異なる。加えて、年齢、体重、食事および投与時間を含む、治療対象者に関連した種々の要因により、適切な治療レベルを達成するため、一回投与量を調整する必要が生じる。
【0116】
したがって、上記の用量は、平均的な場合を例示している。用量範囲がより高いもしくはより低いほうが有利な場合も個別に存在し得、このような場合も本発明の範囲内であることは言うまでもない。
【0117】
式(I)の化合物の使用を必要とする対象に該化合物を使用する場合、式(I)の化合物は、上記の組成物形態もしくは投薬計画のいずれかにしたがって、または、当該技術分野において確立された組成物形態および投薬計画にしたがって投与されてもよい。
【0118】
TRPM8イオンチャネルの拮抗剤として、式(I)の化合物は、動物、哺乳動物、およびヒトを含む個体における、TRPM8受容体による調節の影響を受ける疾患、症候群、病態、または障害の治療方法および予防方法に有用である。このような方法は、このような治療または予防が必要な動物、哺乳動物、およびヒトを含む個体に、治療有効量の式(I)の化合物またはその塩もしくは溶媒和物を投与することを含み、この投与からなり、かつ実質的にこの投与からなる。具体的には、式(I)の化合物は、疼痛;疼痛を生じる疾患、症候群、病態もしくは障害;または肺機能不全もしくは血管機能不全の予防または治療に有用である。より具体的には、式(I)の化合物は、治療有効量の式(I)の化合物を該化合物による治療が必要な個体に投与することによる、炎症性疼痛;炎症性過敏状態;神経因性疼痛;不安;うつ病;および、末梢血管疾患、血管性高血圧、肺高血圧症、レイノー病、および冠動脈疾患を含む、寒冷により増悪した心血管疾患の予防または治療に有用である。
【0119】
炎症性疼痛としては、炎症性腸疾患、内臓痛、偏頭痛、術後疼痛、骨関節炎、リウマチ性関節炎、背痛、腰痛、関節痛、腹痛、胸痛、陣痛、筋骨格系疾患、皮膚病、歯痛、発熱、熱傷、日光皮膚炎、蛇咬症、毒蛇咬症、クモ咬症、虫刺症、神経因性膀胱、間質性膀胱炎、尿路感染症、鼻炎、接触性皮膚炎/過敏症、かゆみ、湿疹、咽頭炎、粘膜炎、腸炎、過敏性腸症候群、レイノー病、胆嚢炎、膵炎、乳房切除後疼痛症候群、月経痛、子宮内膜症、副鼻洞頭痛、緊張性頭痛、またはクモ膜炎を含む疾患、病態、症候群、障害、または疼痛状態に起因する疼痛が挙げられる。
【0120】
炎症性疼痛の一つとして、炎症性痛覚過敏が挙げられ、これはさらに、炎症性体性痛覚過敏と炎症性内臓痛覚過敏とに大別されうる。炎症性体性痛覚過敏は、熱的、機械的、かつ/または化学的な刺激に対する過敏症を有する炎症性痛覚過敏状態を特徴とする。炎症性内臓痛覚過敏は、増悪した内臓過敏症を有する炎症性痛覚過敏状態を特徴とする。
【0121】
炎症性痛覚過敏としては、炎症、骨関節炎、リウマチ性関節炎、背痛、関節痛、腹痛、筋骨格系疾患、皮膚病、術後疼痛、頭痛、歯痛、熱傷、日光皮膚炎、虫刺症、神経因性膀胱、尿失禁、間質性膀胱炎、尿路感染症、咳、喘息、慢性閉塞性肺疾患、鼻炎、接触性皮膚炎/過敏症、かゆみ、湿疹、咽頭炎、腸炎、過敏性腸症候群、レイノー病、クローン病または潰瘍性大腸炎を含む炎症性腸疾患を含む、疾患、症候群、病態、障害、または疼痛状態が挙げられる。
【0122】
本発明の態様の一つは、熱的、機械的、かつ/または化学的な刺激に対する過敏症を有する炎症性体性痛覚過敏の治療方法であって、治療有効量の式(I)の化合物またはその塩もしくは溶媒和物を該治療が必要な哺乳動物に投与する工程を含む方法に関する。
【0123】
本発明のさらなる態様は、増悪した内臓過敏症を有する炎症性内臓痛覚過敏の治療方法であって、治療有効量の式(I)の化合物またはその塩もしくは溶媒和物を該治療が必要な個体に投与する工程を含む、この工程からなる、かつ/または実質的にこの工程からなる方法に関する。
【0124】
本発明のさらなる態様は、冷刺激に対する過敏症を有する神経因性冷アロディニアの治療方法であって、治療有効量の式(I)の化合物またはその塩もしくは溶媒和物を該治療が必要な個体に投与する工程を含む、この工程からなる、かつ/または実質的にこの工程からなる方法に関する。
【0125】
炎症性過敏状態としては、尿失禁、良性前立腺肥大症、咳、喘息、鼻炎および鼻過敏症、かゆみ、接触性皮膚炎および/または皮膚アレルギー、および慢性閉塞性肺疾患が挙げられる。
【0126】
神経因性疼痛としては、がん、神経障害、脊椎および末梢神経手術、脳腫瘍、外傷性脳損傷(TBI)、脊髄外傷、慢性疼痛症候群、線維筋痛症、慢性疲労症候群、神経痛(三叉神経痛、舌咽神経痛、帯状疱疹後神経痛および灼熱痛)、狼瘡、サルコイドーシス、末梢神経障害、両側性末梢神経障害、糖尿病性神経障害、中枢性疼痛、脊髄損傷に付随する神経障害、脳卒中、筋萎縮性側索硬化症(ALS)、パーキンソン病、多発性硬化症、坐骨神経炎、顎関節神経痛、末梢神経炎、多発神経炎、断端痛、幻肢痛、骨折、口腔神経因性疼痛、シャルコー疼痛(Charcot’s pain)、複合性局所疼痛症候群I型およびII型(CRPSI/II)、神経根障害、ギラン-バレー症候群、知覚異常性大腿神経痛、口腔灼熱症候群、視神経炎、発熱後神経炎、遊走性神経炎、分節性神経炎、ゴンボー(Gombault)神経炎、ニューロン炎、頸腕神経痛、脳神経痛、膝神経痛、舌咽神経痛、偏頭痛様神経痛、特発性神経痛、肋間神経痛、乳房神経痛、モートン神経痛、鼻毛様体神経痛、後頭神経痛、紅神経痛、スルーダー神経痛、蝶口蓋神経痛、眼窩上神経痛、外陰部痛、およびビディアン神経痛を含む、疾患、症候群、病態、障害、または疼痛状態に起因する疼痛が挙げられる。
【0127】
神経因性疼痛の一つとして、神経因性冷アロディニアが挙げられ、これは、冷刺激に対する過敏症を有する神経障害付随アロディニア状態を特徴とする。神経因性冷アロディニアとしては、神経因性疼痛または神経痛、脊椎および末梢神経の手術または外傷に起因する疼痛、外傷性脳損傷(TBI)、三叉神経痛、帯状疱疹後神経痛、灼熱痛、末梢神経障害、糖尿病性神経障害、中枢性疼痛、脳卒中、末梢神経炎、多発神経炎、複合性局所疼痛症候群I型およびII型(CRPSI/II)および神経根障害を含む、疾患、病態、症候群、障害、または疼痛状態に起因するアロディニアが挙げられる。
【0128】
不安としては、社会不安、心的外傷後ストレス障害、恐怖症、社会恐怖症、特定の恐怖症、パニック障害、強迫性障害、急性ストレス障害、分離不安障害、および全般性不安障害が挙げられる。
【0129】
うつ病としては、大うつ病、双極性障害、季節性感情障害、産後うつ病、躁うつ病、および双極性うつ病が挙げられる。
【0130】
一般合成
本出願において、以下の略号は下記の意味で用いられる:
AcOH: 酢酸
aq.: 水の(aqueous)
BINAP: 2,2'-ビス(ジフェニルホスフィノ)-1,1'-ビナフチル
tBuXPhos: 2-ジ-tert-ブチルホスフィノ-2',4',6'-トリイソプロピルビフェニル
CDI: カルボニルジイミダゾール
Cs2CO3: 炭酸セシウム
DABCO: 1,4-ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン
DavePhos: 2-ジシクロヘキシルホスフィノ-2 '?(N,N-ジメチルアミノ)ビフェニ
DBN: 1,5-ジアザビシクロ[4.3.0]ノン-5-エン
DBU: 1,8-ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ-7-エン
DCM: ジクロロメタン
DEAD: アゾジカルボン酸ジエチル
DIPEA: ジイソプロピルエチルアミン
DMF: N,N-ジメチルホルムアミド
DMA: N,N-ジメチルアセトアミド
DME: 1,2-ジメトキシエタン
DMSO: ジメチルスルホキシド
デス-マーチン・ペルヨージナン: 1,1,1-トリス(アセチルオキシ)-1,1-ジヒドロ-1,2-ベンゾヨードキソール-3-(1H)-オン
ESI: エレクトロスプレーイオン化
Et: エチル
EtOAc: 酢酸エチル
EtOH: エタノール
eq.: 当量
HPLC: 高速液体クロマトグラフィー
INT: 中間体
IPE: イソプロピルエーテル
K2CO3: 炭酸カリウム
K3PO4: リン酸カリウム
KO t-Bu: カリウムtert-ブトキシド
LC: 液体クロマトグラフィー
LDA: リチウムジイソプロピルアミド
LG: 脱離基
tR: 保持時間
Me: メチル
MeCN: アセトニトリル
MeOH: メタノール
min: 分
NaHCO3: 炭酸水素ナトリウム
Na2SO4: 硫酸ナトリウム
Na2S2O3: チオ硫酸ナトリウム
NaO t-Bu: ナトリウムtert-ブトキシド
MHz: メガヘルツ
mp: 融点
MS: 質量分析計
NMP: N-メチル-2-ピロリドン
NMR: 核磁気共鳴
Oxone (登録商標): ペルオキシモノ硫酸カリウム
PG: 保護基
Pd2(dba)3: トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)
Pd(OAc)2: パラジウム(II)アセテート
PdCl2(dppf) CH2Cl2: [1,1'-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)ジクロロメタン付加物
PdCl2(Amphos)2: ビス(ジ-tert-ブチル(4-ジメチルアミノフェニル)ホスフィン)ジクロロパラジウム(II)
PEPPSI(商標)-IPr: [1,3-ビス(2,6-ジイソプロピルフェニル)イミダゾール-2-イリデン](3-クロロピリジン)パラジウム(II)ジクロリド
Pd(PPh3)4 : テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)
POCl3: オキシ塩化リン(V)
quant.: 定量的
rt: 室温
sat.: 飽和
TEA: トリエチルアミン
TFA:トリフルオロ酢酸
THF:テトラヒドロフラン
THP: 2-テトラヒドロピラニル
p-TsOH: p-トルエンスルホン酸
XPhos: 2-ジシクロヘキシルホスフィノ-2 ',4',6'-トリイソプロピルビフェニル
Xantphos: 4,5-ビス(ジフェニルホスフィノ)-9,9-ジメチルキサンテン
【0131】
「塩基」という用語も、同様に、用いる塩基の性質に限定されず、この種の反応で一般に用いられる塩基がここでも等しく用いられる。このような塩基としては、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化バリウムなどの水酸化アルカリ金属類;水素化リチウム、水素化ナトリウム、水素化カリウムなどの水素化アルカリ金属類;ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、カリウムt−ブトキシドなどのアルカリ金属アルコキシド類;炭酸リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸セシウムなどの炭酸アルカリ金属類;炭酸水素リチウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウムなどの炭酸水素アルカリ金属類;N-メチルモルホリン、トリエチルアミン、トリプロピルアミン、トリブチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、N−メチルピペリジン、ピリジン、4−ピロリジノピリジン、ピコリン、2,6-ジ(t-ブチル)-4-メチルピリジン、キノリン、N,N-ジメチルアニリン、N,N-ジエチルアニリン、1,5-ジアザビシクロ[4.3.0]ノン-5-エン(DBN)、1,4-ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン(DABCO)、1,8-ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデク-7-エン(DBU)、ルチジン、コリジンなどのアミン類;リチウムアミド、ナトリウムアミド、カリウムアミド、リチウムジイソプロピルアミド、カリウムジイソプロピルアミド、ナトリウムジイソプロピルアミド、リチウムビス(トリメチルシリル)アミド、カリウムビス(トリメチルシリル)アミドなどのアルカリ金属アミド類が挙げられる。これらのうち、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、DBU、DBN、DABCO、ピリジン、ルチジン、コリジン、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、水酸化ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素カリウム、水酸化カリウム、リン酸カリウム、水酸化バリウム、および炭酸セシウムが好ましい。
【0132】
この反応は、通常、好ましくは不活性溶媒中で行われる。この反応または用いられる試薬に悪影響を及ぼさず、かつ該試薬を少なくともある程度溶解する限り、用いる溶媒の性質に関して特別な制限はない。適した溶媒として、DCM、クロロホルム、四塩化炭素、ジクロロエタンなどのハロゲン化炭化水素類;ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、THF、ジオキサンなどのエーテル類;ベンゼン、トルエン、ニトロベンゼンなどの芳香族炭化水素類;DMF、DMA、およびヘキサメチルリン酸トリアミドなどのアミド類;N-メチルモルホリン、トリエチルアミン、トリプロピルアミン、トリブチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、N-メチルピペリジン、ピリジン、4-ピロリジノピリジン、N,N-ジメチルアニリン、N,N-ジエチルアニリンなどのアミン類;メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、ブタノールなどのアルコール類;アセトニトリル、ベンゾニトリルなどのニトリル類;ジメチルスルホキシド(DMSO)、スルホランなどのスルホキシド類;アセトン、ジエチルケトンなどのケトン類が挙げられるが、これらに限定されない。これらの溶媒のうち、DMF、DMA、DMSO、THF、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、ジメトキシエタン、アセトニトリル、DCM、ジクロロエタン、およびクロロホルムが好ましいが、これらに限定されない。
【実施例】
【0133】
本発明を以下の非限定的な実施例に例示するが、他に記述のない限り、試薬はすべて市販されており、操作はすべて室温または周囲温度、すなわち約18〜25℃の範囲で行った。溶媒の留去は、約60℃以下の浴温、減圧下で、ロータリーエバポレータを用いて行った。反応は薄層クロマトグラフィー(TLC)でモニターしたが、反応時間は例示に過ぎない。単離された化合物すべての構造および純度は、TLC(Merck シリカゲル60F254プレコートTLCプレート、またはMerck NH2F254プレコートHPTLCプレート)、マススペクトロメトリー、または核磁気共鳴(NMR)のうちの少なくとも1種の技法によって確認した。マイクロ波反応は、Intiator(登録商標)Sixty(Biotage社)によって行った。収率は、例示のためだけに示す。カラムクロマトグラフィーシステムは、山善フラッシュクロマトグラフィーおよびBiotage(SP1, Isolera one)で行う。フラッシュカラムクロマトグラフィーは、Merckシリカゲル60(230〜400メッシュ(ASTM))、Fuji Silysia Chromatorex(登録商標)DM2035(アミノタイプ、30〜50μm)、Biotage silica(32〜63 mm、KP-Sil)、Biotage amino bounded silica(45〜75 mm、KP-NH)、Wakogel(登録商標)C-300HGT、Hi-Flash (登録商標) カラム(山善、シリカゲル、40 μm、60 Å)、Hi-Flash (登録商標) カラム(山善、アミノ、40μm、60 Å) を用いて実施した。中間体およびサンプルのLC-MS分析は、ZQ 2000質量分析計および2996 PDA 検出器を備えたWaters 2695 Alliance HPLCを用いて実施した。分析条件(方法-A、方法-B、方法-C、方法-D、方法- E、および方法- F)は以下である。
【0134】

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【0135】
HPLC(分取LC-MS)を用いた化合物の精製は、以下の装置と条件で実施する。
装置;ウォーターズ(Waters)MS-trigger AutoPurification(登録商標)システム
カラム;ウォーターズ XTerra C18, 19X50 mm, 5μm粒子
方法A:メタノールまたはアセトニトリル/0.01%(v/v)アンモニア水溶液
方法B:メタノールまたはアセトニトリル/0.05%(v/v)ギ酸水溶液
低分解能マススペクトルデーター(ESI)は、以下の装置と条件で得る:装置;ZQまたはZMDマススペクトロメーターとUV検出器付きウォーターズ アライアンス(Alliance) HPLC システム。LC/MS/MSデータは、HPLC(Agilent 1100シリーズ)とオートサンプラー(AMR CTC-PAL)を備えたトリプル四重極質量分析計(AB SCIEXのAPI4000)で決定する。NMRデータは、特に明示しない限り、溶媒として重水素化クロロホルム(99.8%D)またはジメチルスルホキシド(99.9%D)を用いて27 0MHz((JEOL JNM-LA 270分光計)、または300 MHz(JEOL JNM-LA300分光計)または600 MHz (Bruker Avance 600)で測定し、データは、内部標準としてのテトラメチルシラン(TMS)に対して、parts per million(ppm)で示す。使用した慣用略語は、s=一重線、d=二重線、t=三重線、q=四重線、m=多重線、br.=ブロードなどである。化学記号は、M(モル/リットル)、L(リットル)、mL(ミリリットル)、g(グラム)、mg(ミリグラム)、mol(モル)、mmol(ミリモル)の通常の意味を示す。製造したそれぞれの化合物は、一般にChemBioDraw(Ultra, version 12.0, CambridgeSoft)によって命名する。
【0136】
HPLC保持時間を決定する条件:
方法: QC1
装置:TUV検出器とZQ質量分析計を備えたWaters ACQUITY Ultra Performance LC
カラム:Waters ACQUITY C18、2.1x100mm、1.7μm粒子サイズ
カラム温度:60℃
流速:0.7 ml /分
実行時間:3分
UV検出:210 nm
MS検出:ESI陽イオン/陰イオンモード
移動相:
A1:10 mM酢酸アンモニウム
B1:アセトニトリル
濃度勾配プログラム:(QC_neutral_full_3分)
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方法:QC2
装置: ZQ2000質量分析計と2996 PDA検出器とを備えたWaters 2795 Alliance HPLC
カラム:XBridge C18, 2.1 x 50 mm, 3.5μm粒子サイズ
カラム温度:45℃
流速:1.2 ml /分
実行時間:4.5分
UV検出:210から400 nmの走査
MS検出:ESI陽イオン/陰イオンモード
移動相:
A: 水
B: MeCN
C: 1% HCO2H水溶液
D: 1% NH3水溶液

濃度勾配プログラム:
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【0137】
式(I)のアザスピロ誘導体はすべて、以下に示す一般的な方法に記載された手順、実施例合成の部分および中間体合成の部分に記載された特定の方法、またはこれらの慣例的な変法によって製造することができる。本発明はまた、式(I)のアザスピロ誘導体を製造するための上記方法うちの1以上の任意の方法、およびこれらの方法において用いられる任意の新規な中間体を包含する。
【0138】
他に記述のない限り、以下の一般的方法における、記述子は、上記式(I)のアザスピロ誘導体において定義したとおりである。
【0139】
スキーム-1:式(III)の化合物から式(I)の化合物の合成
【化4】
[この文献は図面を表示できません]
【0140】
このスキーム-1では、一般式(I)のアザスピロ化合物は、不活性溶媒中、塩基の存在下、式(II)のアザスピロ化合物と式(III)のアルファ-ハロケトン化合物とのN-アルキル化反応によって調製することができる。好ましい塩基は、たとえば、アルカリまたはアルカリ土類金属水酸化物、アルコキシド、炭酸塩、ハライド、または水素化物、たとえば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、カリウムtert-ブトキシド、炭酸セシウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、リン酸カリウム、フッ化カリウム、水素化ナトリウムまたは水素化カリウム;TEA、トリブチルアミン、ジイソプロピルエチルアミンなどのアミン類;または、2,6-ルチジン、ピリジンもしくは4-ジメチルアミノピリジンから選ばれるが、これらに限定されない。適切な不活性水溶性または非水溶性溶媒としては、THF、1,4-ジオキサンなどのエーテル類;アセトン;N,N-ジメチルホルムアミド;DMSO;DCM、1,2-ジクロロエタン、クロロホルムなどのハロゲン化炭化水素類;ピリジン;および、これらの混合物が挙げられる。この反応は、−80℃〜200℃、好ましくは、−10℃〜150℃の温度で行われうる。反応時間は、一般的に10分〜4日間、好ましくは、10分〜24時間である。マイクロ波オーブンは、必要に応じて反応速度を増加させるために使用することができる。
【0141】
スキーム-2:式(III)の化合物から化合物式(I)の化合物の合成
【化5】
[この文献は図面を表示できません]
【0142】
スキーム-2において、一般式(IV)の化合物は、不活性溶媒(例えば、メタノール)中で適切な還元試薬(例えば、水素化ホウ素ナトリウム)を用いて、化合物(III)から調製されるる。次いで、一般式(V)の化合物は、スキーム-1の一般合成方法に記載のN-アルキル化にしたがって、化合物(IV)から製造されうる。最後に、一般式(I)の化合物は、不活性溶媒(例えば、ジクロロメタン)中で適切な酸化試薬(例えば、デス-マーチン試薬)を用いて、化合物(V)から調製されうる。
【0143】
スキーム-3:式(VI)の化合物から式(I-a)の化合物の合成
【化6】
[この文献は図面を表示できません]
【0144】
スキーム-3において、一般式(I-a)の化合物は、有機溶媒または水-有機共溶媒の混合物中、適切な遷移金属触媒の存在下、および塩基の存在下または非存在下、カップリング条件下で、ボロン(またはボロン酸エステル)化合物は、式(VII)の化合物と、式(VI)のハライド化合物とのクロスカップリング反応によって調製されうる。BR'wの表現では、R'はOH、O-低級アルキルまたはフッ素を意味し、wは2または3であり、Bはホウ素原子である。置換基の具体的な表現として、B(OH)2、B(O-低級アルキル)2、B(低級アルキル)2、カリウムトリフルオロボレート(BF3-)(BF3K)が記載されているが、B(O-低級アルキル)2は、低級アルキル基との間で環を形成してもよい。また、一般式の化合物(1-a)も、式(VI)のハライド化合物から変換した式(VIII)のボロン(またはボロン酸エステル)化合物と式(IX)のハライド化合物から、同じクロスカップリング反応によって調製されうる。式(VII)および(VIII)のボロン酸(またはボロン酸エステル)化合物は、単離された試薬またはクロスカップリング反応のためにその場で(in situ)で生成される試薬として利用される。
適切な遷移金属触媒の例としては、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)、塩化ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)、銅(0)、酢酸銅(I)、臭化銅(I)、塩化銅(I)、ヨウ化銅(I)、酸化銅(I)、トリフルオロメタンスルホン酸銅(II)、酢酸銅(II)、臭化銅(II)、塩化銅(II)、ヨウ化銅(II)、酸化銅(II)、トリフルオロメタンスルホン酸銅(II)、酢酸パラジウム(II)、塩化パラジウム(II)、ビス(アセトニトリル)ジクロロパラジウム(II)、ビス(ジベンジリデンアセトン)パラジウム(0)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)、および[1,1'-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウム(II)ジクロリドが挙げられる。好ましい触媒は、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)、塩化ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)、酢酸パラジウム(II)、塩化パラジウム(II)、ビス(アセトニトリル)ジクロロパラジウム(0)、ビス(ジベンジリデンアセトン)パラジウム(0)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)、および[1,1-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウム(II)ジクロリドである。
無水溶媒および水−有機溶媒の共溶媒混合物のための好適な有機溶媒の例としては、THF;1,4-ジオキサン;DME;DMF; アセトニトリル;メタノールまたはエタノールなどのアルコール;DCM、1,2-ジクロロエタン、クロロホルムまたは四塩化炭素などのハロゲン化炭化水素;およびジエチルエーテルが挙げられる。この反応は、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、水酸化リチウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウムおよびリン酸カリウムなどの塩基の存在下または非存在下に行われうる。この反応は、好適な添加剤の存在下または非存在下に行われうる。そのような添加剤としては、トリフェニルホスフィン、トリ-tert-ブチルホスフィン、1,1'-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン、トリ-2-フリルホスフィン、トリ-o-トリルホスフィン、2-(ジクロロヘキシルホスフィノ)ビフェニル、トリフェニルアルシン、テトラブチルアンモニウムクロリド、テトラブチルアンモニウムフルオリド、酢酸リチウム、塩化リチウム、トリエチルアミン、カリウムメトキシドまたはナトリウムメトキシド、水酸化ナトリウム, 炭酸セシウム、トリリン酸カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、および/またはヨウ化ナトリウムが挙げられる。反応は0℃〜200℃、より好ましくは、20℃〜150℃の温度で行われうる。反応時間は、一般的に5分〜96時間、より好ましくは、30分〜24時間である。あるいは、この反応は、塩基の存在下、不活性溶媒中において、マイクロ波システムで行われうる。この反応は100℃〜200℃、好ましくは、120℃〜150℃の温度で行われうる。反応時間は、一般的に10分〜3時間、好ましくは、15分〜1時間である。上記のスズキ‐ミヤハラカップリングの他、BR'w置換基のかわりにトリアルキルすずを用いたスティルクロスカップリング反応および亜鉛-ハロゲンを用いたネギシカップリング(ここでBR'w置換基のかわりにハロゲンとしては塩素、臭素、ヨウ素が用いられる)が使われうる。
【0145】
スキーム-4:式(X)および(XI)の化合物から式(III)の化合物の合成
【化7】
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【0146】
スキーム-4の工程-1において、一般式(III)のアルファ-ハロケトン化合物を適切なハロゲン化試薬を用いて、化合物(X)のアルファ-ハロゲン化反応(式中、HalはCl、Br、Iである)によって調製されうる。適切なハロゲン化試薬としては、たとえば、臭素、塩素、ヨウ素、塩化スルフリル、臭化水素、N-ブロモスクシンイミド(NBS)、臭化銅(II)、5,5-ジブロモ-2,2-ジメチル-4, 6-ジオキソ-1,3-ジオキサン、トリメチルフェニルアンモニウムトリブロミド、ベンジルトリメチルアンモニウムトリブロミド、およびベンジルトリメチルアンモニウムジクロロヨウ素酸塩などが挙げられる。適当な有機溶媒としては、たとえば、酢酸、25%臭化水素-酢酸溶液、48%臭化水素酸溶液、二硫化炭素、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、N,N-ジメチルホルムアミド(DMF)、ジクロロメタン、1,2-ジクロロエタン、クロロホルム、四塩化炭素などのハロゲン化炭化水素が使用されうる。反応時間は、約5分〜96時間であり、一般的に約30分〜24時間である。反応温度は、約0oC〜250oCであり、一般に約30oC〜150oCである。また、スキーム-4の工程-2において、一般式(III)のアルファ-ハロケトン化合物は、Tetrahedron Letters, 38, 3175, 1997に記載された手順にしたがって、エステル化合物(XI)から調製されうる。典型的には、式(III)の化合物は、テトラヒドロフラン(THF)中、-78oCでヨードクロロメタンおよびリチウムジイソプロピルアミド(LDA)の条件下で、エステル化合物(XI)との反応により調製されうる。
【0147】
スキーム-5:式(XII)の化合物から式(XIII)の化合物の合成
【化8】
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【0148】
スキーム-5において、一般式(XIII)のアルファ-ハロケトン化合物は、不活性溶媒(たとえば、ジクロロメタン)中で、クロロアセチルクロリドおよび適切なルイス酸(たとえば、塩化アルミニウム)を用いたピロール化合物(XII)のフリーデル-クラフツ反応により調製されうる。
【0149】
スキーム-6:式(XIV)の化合物から式(XV)の化合物の合成
【化9】
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【0150】
スキーム-6において、一般式(XV)の化合物(一般式(II):RAおよびRBはオキソであり、XはNHである)は、文献(たとえばChem. Rev., 46 (3), pp 403-470, 1950)に記載された方法論(ブヘラ-ベルクス反応)によって一般式(XIV)の化合物から調製されうる。典型的には、式(XV)の化合物は、エタノール/水(1:1 v/v)中、70oCで20時間、シアン化カリウム(またはシアン化トリメチルシリル)と炭酸アンモニウムの条件下で式(XIV)のケトン化合物との反応によって調製されうる。
【0151】
スキーム-7:式(XIV)の化合物から式(XVII)の化合物の合成
【化10】
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【0152】
スキーム-7で、式(XVII)の化合物(一般式(II):RAとRBがオキソであり、XはOである)は、一般式(XVI)のシアノヒドリン化合物から調製されうる。式(XVI)の化合物は、トリメチルシリルシアニドおよび触媒のヨウ化亜鉛(II)条件、続いて工程-1で酸性条件下、O-トリメチルシリル部分の脱保護により一般式(XIV)のケトン化合物から調製されうる。さらに、式(XVI)の化合物は、Synthesis, p 697 (1991)に記載の手順にしたがって、式(XVII)の2,4-オキサゾリジンジオン誘導体に変換されうる。典型的には、式(XVII)の化合物は、式(XVI)の化合物とイソシアン酸クロロスルホニルとの反応、続いて工程-2の酸加水分解により調製されうる。
【0153】
スキーム-8:式(XVIII)の化合物から式(XX)の化合物の合成
【化11】
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【0154】
スキーム-8で、一般式(XX)(一般式(II):RAおよびRBは水素であり、XはOである)は、一般式(XVIII)の化合物(式(XVI)の中間体化合物)から調製されうる。一般式(XIX)の化合物は、この工程-1において、たとえば、ボラン-ジメチルスルフィド錯体などの還元試薬を用いて還元反応の条件下で調製されうる。また、一般式(XIX)の化合物は、この工程-2において1,1'-カルボニルジイミダゾール(CDI)との反応により、式(XX)のオキサゾリジン-2-オン誘導体に変換されうる。
【0155】
スキーム-9:式(XIV)の化合物から式(XXIV)の化合物の合成
【化12】
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【0156】
スキーム-9で、一般式(XXIV)(一般式(II):RAはアルキルであり;RBは水素またはアルキルであり、XはOである)は、一般式(XIV)の化合物から調製されうる。一般式(XXIII)の化合物は、亜鉛金属およびα-ブロモ酢酸エステル誘導体から製造される活性化試薬(XXI)とこの工程-1の一般式(XIV)の化合物とのレフォルマトスキー反応、続く一般式(XXII)の化合物のアルカリ加水分解によって調製されうる。さらに、一般式(XXIII)の化合物は、この工程-3でジフェニルホスホリルアジド(DPPA)との反応により式(XXIV)のオキサゾリジン-2-オン誘導体に変換することができる。
【0157】
スキーム-10:式(XXV)および式(XXVII)の化合物から式(XXVIII)の化合物の合成
【化13】
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【0158】
スキーム-10において、一般式(XXVIII)の化合物は、式(XXVI)(工程-1)の化合物と式(XXV)のハライド化合物の反応により調製されうる。あるいは一般式(XXVIII)の化合物は、式(IX)(工程-2)の化合物と式(XXVII)のフェノール化合物との反応により、パラジウムカップリング反応、求核置換反応およびウルマン反応から選択された手順を使用して調製されうる。カップリング反応は、有機溶媒または水-有機共溶媒混合物中、適切なパラジウム触媒、リガンドおよび塩基を組み合わせることにより行われうる。適切な遷移金属触媒の例としては、パラジウム(II)アセテート、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)、および[1,3-ビス(2,6-ジイソプロピルフェニル)イミダゾール-2-イリデン](3-クロロピリジル)パラジウム(II)ジクロリドが挙げられる。無水溶媒および水-有機共溶媒混合物に適した有機溶媒の例としては、THF;DME;1,4-ジオキサン;DMF;アセトニトリル、およびメタノール、エタノール、tert-ブチルアルコールなどのアルコール類が挙げられる。適切な塩基の例としては、炭酸水素ナトリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸セシウム、リン酸カリウム、ナトリウムtert-ブトキシド、およびカリウムtert-ブトキシドが挙げられる。この反応は、適切なリガンド剤の存在下で行われうる。そのようなリガンド剤の例としては、2,2'-ビス(ジフェニルホスフィノ)-1,1'-ビナフチル(BINAP)、2-ジシクロヘキシルホスフィノ-2 '-(N,N-ジメチルアミノ)ビフェニル(DavePhos)、4,5-ビス(ジフェニルホスフィノ)-9,9-ジメチルキサンテン(キサントホス)および2-ジシクロヘキシルホスフィノ-2',4',6'-トリイソプロピル(XPhos)が挙げられる。求核置換反応は、塩基の存在下、カップリング条件下で、有機溶媒または水-有機共溶媒混合物中で行われうる。適切な有機溶媒の例としては、N,N-ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、N-メチル-2-ピロリジノンが挙げられる。適切な塩基の例としては、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸セシウム、リン酸カリウム、水素化ナトリウム、ナトリウムtert-ブトキシド、およびカリウムtert-ブトキシドが挙げられる。また、ウルマン反応は、有機溶媒中、適切な銅試薬、リガンドおよび塩基を用いてカップリング条件下で行われうる。適切な銅試薬としては、たとえば、ヨウ化銅(I)、臭化銅(I)、および塩化銅(I)が用いられうる。適切なリガンドおよび塩基としては、たとえばN,N-ジメチルグリシン、L-プロリン、N,N'-ジメチルエチレンジアミンおよびトランス-N,N'-ジメチルシクロヘキサン-1,2-ジアミンなどのリガンド、および炭酸ナトリウム、炭酸カリウムと炭酸セシウムなどのような塩基が挙げられる。適切な有機溶媒の例としては、THF、1,4-ジオキサン、N,N-ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、およびN-メチル-2-ピロリジノンが挙げられる。これらの反応は、20oC〜200oC、より好ましくは100oC〜160oCの温度で行われうる。反応時間は一般的に、5分間〜96時間、より好ましくは30分〜24時間である。代替的な場合として、反応は、不活性溶媒中、塩基の存在下でマイクロ波システム中で行われうる。反応は、好ましくは100oC〜200oCの温度範囲で、より好ましくは120oC〜150oCの温度範囲で行われうる。反応時間は一般的に、10分〜3時間、好ましくは15分〜1時間である。
【0159】
スキーム-11:式(XXV)の化合物から式(XXXII)の化合物の合成
【化14】
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【0160】
スキーム-11において、一般式(XXXII)の化合物は、スキーム-10での一般的な合成方法にしたがって、式(XXV)のハライド化合物と式(XXIX)、(XXX)または(XXXI)の化合物とをパラジウムカップリング反応、求核置換反応またはウルマン反応から選択された手順を使用して調製されうる。
【0161】
中間体の製造
【0162】
中間体-1-1-A (INT-1-1-A): 8,8-ジフルオロ-1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-2,4-ジオン
【化15】
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【0163】
4,4-ジフルオロシクロヘキサン(3.00 g, 22.37 mmol)、シアン化カリウム(2.91 g, 44.7 mmol)および炭酸アンモニウム (8.60 g, 89.0 mmol)の混合物をエタノール/水 (1:1 v/v, 90 mL)中、70oCで20時間加熱する。室温に冷却後、有機溶媒(エタノール)を減圧で半分の量になるまで留去する。残渣を冷水(250 mL)で希釈し、60分間撹拌する。沈殿した固体をろ過し、五酸化リンを用いて真空ポンプで40oC(内部温度)で乾燥し、表題化合物(3.75 g, 淡灰固体)を得る。
1H-NMR (270MHz, DMSO-d6): δ10.77 (br.s, 1H), 8.53 (s, 1H), 2.20-1.65 (m, 8H).
【0164】
次のヒダントイン誘導体(INT-1-2-A)は、既知または表1の合成されたケトン誘導体から手順(INT-1-1-A)にしたがって製造する。
【0165】
【表1】
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【0166】
中間体-1-3-A (INT-1-3-A): 8,8-ジフルオロ-1-オキサ-3-アザスピロ[4.5]デカン-2,4-ジオン
【化16】
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【0167】
表題化合物は、無水ベンゼン中、4,4-ジフルオロ-1-ヒドロキシシクロヘキサンカルボニトリル(495 mg, 3.07 mmol)、イソシアン酸クロロスルホニル(281 μL, 3.23 mmol)およびトリエチルアミン(450 μL, 3.23 mmol)からSynthesis, p 697 (1991)に記載された手順にしたがって製造し、生成物(600 mg, 95%収率) を淡黄色固体として得る。
1H-NMR (270 MHz, DMSO-d6): δ12.01 (br.s, 1H), 2.25-1.85 (m, 8H).
【0168】
中間体-1-4-A (INT-1-4-A): 8,8-ジフルオロ-1-オキサ-3-アザスピロ[4.5]デカン-2-オン
【化17】
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【0169】
1-(アミノメチル)-4,4-ジフルオロシクロヘキサノール塩酸塩(5.15 g, 25.5 mmol)、CDI(12.42 g, 77 mmol)およびトリエチルアミン(7.68 mL, 51.1 mmol)のTHF (100 mL)中の混合物を75oCで20時間加熱する。ここへ2 M NaOH水溶液(6当量)を加え、混合物を室温で5時間撹拌する。混合物をDCMで抽出(3回)し、合わせた有機抽出物を減圧で留去して黄色油状物を得る。粗生成物をDCM (300 mL)に溶解し、 2 M HCl 水溶液(1回)で洗い、飽和NaHCO3溶液、食塩水、硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、減圧下濃縮し、粗生成物(淡黄色固体),を得る。これは残渣をヘキサン中65-100%酢酸エチルで溶出するシリカゲル(100 g)カラムクロマトグラフィー(Biotage)により精製し、表題化合物(3.34 g, 68%収率)を白色固体として得る。
1H-NMR (270 MHz, CDCl3): δ5.79 (br.s, 1H), 3.38 (s, 2H), 2.35-1.75 (m, 8H).
【0170】
中間体-1-5-A (INT-1-5-A): 8,8-ジフルオロ-2-アザスピロ[4.5]デカン-1,3-ジオン
【化18】
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【0171】
<工程-1>: 中間体-1-5-1 (INT-1-5-1): 2-シアノ-2-(4,4-ジフルオロシクロヘキシリデン)酢酸エチル
【化19】
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【0172】
4,4-ジフルオロシクロヘキサノン(1.00 g, 7.46 mmol)、2-シアノ酢酸エチル(1.10 g, 9.69 mmol)、モレキュラーシーブ4オングストローム(1.00 g)およびEt3N (2.08 mL, 14.91 mmol)の混合物をDCM (10 mL)中、室温で1日撹拌する。混合物をろ過し、濃縮する。残った油状物をさらに精製することなく、次の段階に用いる。MS (ESI) m/z: 228.3 (M-H)- .
【0173】
<工程-2>: 中間体-1-5-2 (INT-1-5-2): 1-(シアノメチル)-4,4-ジフルオロシクロヘキサンカルボニトリル
【化20】
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【0174】
INT-1-5-1(7.46 mmol, 4,4-ジフルオロシクロヘキサノンからの粗製の混合物)およびシアン化カリウム(1.46 g, 22.38 mmol)の混合物をEtOH (20 mL)-H2O (4 mL)中、75oCで1日撹拌する。溶媒を留去した後、残った油状物をNaHCO3溶液で希釈し、EtOAcで抽出する。合わせた有機溶液をNa2SO4で乾燥し、ろ過し、濃縮する。残った油状物をヘキサン中0-20%酢酸エチルで溶出するシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し、表題化合物(1.01 g, 2段階で74%収率)を灰白色固体として得る。
1H-NMR (300 MHz, CDCl3): δ2.75 (s, 2H), 2.32-2.05 (m, 6H), 2.92-2.77 (m, 2H).
【0175】
<工程-3>: 中間体-1-5-A (INT-1-5-A): 8,8-ジフルオロ-2-アザスピロ[4.5]デカン-1,3-ジオン
【化21】
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【0176】
H2SO4 (0.3 mL)中のINT-1-5-2 (200 mg, 1.09 mmol)および酢酸(1.5 mL)の混合物を125oCで1日撹拌する。混合物を氷水に注ぐ。次いで混合物を2 M NaOH水溶液で中和しDCMで抽出する。合わせた有機溶液をNa2SO4で乾燥し、ろ過し、濃縮する。残った油状物をヘキサン中0-50%酢酸エチルで溶出するシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し、表題化合物(80 mg, 36%収率)を灰白色固体として得る。
1H-NMR (300 MHz, CDCl3): δ8.08 (br s, 1H), 2.63 (s, 2H), 2.41-2.06 (m, 4H), 1.96-1.69 (m, 4H).
MS (ESI) m/z: 202.2 (M-H)-.
【0177】
中間体-1-6-A (INT-1-6-A): 8,8-ジフルオロ-4-メチル-1-オキサ-3-アザスピロ[4.5]デカン-2-オン
【化22】
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【0178】
<工程-1>: 中間体-1-6-1 (INT-1-6-1):
2-(4,4-ジフルオロ-1-ヒドロキシシクロヘキシル) -プロパン酸エチル
【化23】
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【0179】
4,4-ジフルオロシクロヘキサノン(1.00 g, 7.46 mmol)、2-ブロモプロパン酸エチル(1.35 g, 7.46 mmol)、亜鉛末(561 mg, 8.57 mmol)の混合物をジオキサン(20 mL)中100oCで1日撹拌する。混合物をセライトパッドを用いてろ過する。溶媒を留去した後、残った油状物をヘキサン中0-30%酢酸エチルで溶出するシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し、表題化合物(1.50 g, 85%収率)を淡黄色油状物として得る。
1H-NMR (270 MHz, CDCl3): δ4.19 (q, J = 7.3 Hz, 2H,), 3.33 (d, J = 2.0 Hz, 1H), 2.75-1.82 (m, 6H), 1.73-1.59 (m, 2H), 1.54-1.36 (m, 1H), 1.28 (t, J = 7.3 Hz, 3H), 1.23 (d, J = 7.3 Hz, 3H).
【0180】
<工程-2>: 中間体-1-6-2 (INT-1-6-2):
2-(4,4-ジフルオロ-1-ヒドロキシシクロヘキシル)プロパン酸
【化24】
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【0181】
INT-1-6-1 (1.50 g, 6.35 mmol)、2 M NaOH水溶液(5 mL, 10 mmol)の混合物をTHF(10 mL)中60oCで5時間撹拌する。混合物を2 M HCl水溶液で酸性にしDCMで抽出する。合わせた有機溶液をNa2SO4で乾燥し、ろ過し、濃縮し、表題化合物(1.43 g)を粗製の油状物として得る。
MS (ESI) m/z: 207.1 (M-H)-.
【0182】
<工程-3>: 中間体-1-6-A (INT-1-6-A): 8,8-ジフルオロ-4-メチル-1-オキサ-3-アザスピロ[4.5]デカン-2-オン
【0183】
INT-1-6-2 (1.43 g, 粗製の混合物)、アジドリン酸ジフェニル(2.27 g, 8.24 mmol)、TEA (1.44 mL, 10.3 mmol)の混合物をトルエン(30 mL)中100oCで2時間撹拌する。混合物を2 M NaOH水溶液で反応を停止し、EtOAcで抽出する。有機層を水および食塩水で洗い、Na2SO4で乾燥し、ろ過し、減圧で濃縮する。残った油状物をヘキサン中0-70%酢酸エチルで溶出するシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し、表題化合物(507 mg, 2段階で39%収率)を淡黄色固体として得る。
1H-NMR (270 MHz, CDCl3): δ5.61 (br s, 1H), 3.66 (q, J = 6.6 Hz, 1H), 2.38-1.95 (m, 6H), 1.88-1.59 (m, 2H), 1.20 (d, J = 6.6 Hz, 3H).
MS (ESI) m/z: 206.1 (M+H)+.
【0184】
中間体-1-7-A (INT-1-7-A): 8,8-ジフルオロ-4,4-ジメチル-1-オキサ-3-アザスピロ[4.5]デカン-2-オン
【化25】
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【0185】
<工程-1>: 中間体-1-7-1 (INT-1-7-1):
2-(4,4-ジフルオロ-1-ヒドロキシシクロヘキシル)-2-メチルプロパン酸エチル
【化26】
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【0186】
4,4-ジフルオロシクロヘキサノン(1.00 g, 7.46 mmol)、2-ブロモ-2-メチルプロパン酸エチル(1.45 g, 7.46 mmol)、亜鉛末(561 mg, 8.57 mmol)の混合物をジオキサン(20 mL)中85oCで2日撹拌する。混合物をセライトパッドを用いてろ過する。溶媒を留去した後、残った油状物をヘキサン中0-30%酢酸エチルで溶出するシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し、表題化合物(1.14 g, 61%収率)を淡黄色油状物として得る。
MS (ESI) m/z: 249.1 (M-H)-.
【0187】
<工程-2>: 中間体-1-7-2 (INT-1-7-2):
2-(4,4-ジフルオロ-1-ヒドロキシシクロヘキシル)-2-メチルプロパン酸
【化27】
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【0188】
INT-1-7-1(1.14 g, 4.55 mmol)、4 M NaOH水溶液(5 mL, 20 mmol)の混合物をTHF(5 mL)中90oCで2日撹拌する。IPEにより所望しない原料を除いた後、水層を2 M HCl水溶液で酸性にし、DCMで抽出する。合わせた有機溶液をNa2SO4で乾燥し、ろ過し、減圧で濃縮し、表題化合物(0.77 g, 76%収率)を粗製の固体として得る。
MS (ESI) m/z: 221.1 (M-H)-.
【0189】
<工程-3>: 中間体-1-7-A (INT-1-7-A): 8,8-ジフルオロ-4,4-ジメチル-1-オキサ-3-アザスピロ[4.5]デカン-2-オン
【0190】
INT-1-7-2 (770 mg, 3.46 mmol)、アジドリン酸ジフェニル(1.14 g, 4.16 mmol)、TEA (0.724 mL, 5.20 mmol)の混合物をトルエン(15 mL)中85oCで1日撹拌する。混合物を2 M NaO水溶液で反応を停止し、EtOAcで抽出する。有機層を水および食塩水で洗い、Na2SO4で乾燥し、ろ過し、減圧で濃縮する。残った油状物をヘキサン中0-70%酢酸エチルで溶出するシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し、表題化合物(567 mg, 75%収率)を淡黄色固体として得る。
1H-NMR (270 MHz, CDCl3): δ5.80 (br s, 1H), 2.33-2.02 (m, 6H), 1.80-1.60 (m, 2H), 1.27 (s, 3H), 1.27 (s, 3H).
MS (ESI) m/z: 220.2 (M+H)+.
【0191】
中間体-1-8-A (INT-1-8-A): 8,8-ジフルオロ-4-イソプロピル-1-オキサ-3-アザスピロ[4.5]デカン-2-オン
【化28】
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【0192】
<工程-1>: 中間体-1-8-1 (INT-1-8-1):
2-(4,4-ジフルオロ-1-ヒドロキシシクロヘキシル)-3-メチルブタン酸エチル
【化29】
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【0193】
4,4-ジフルオロシクロヘキサノン(1.00 g, 7.46 mmol)、2-ブロモ-3-メチルブタン酸エチル (1.56 g, 7.46 mmol)、亜鉛末(561 mg, 8.57 mmol)の混合物をジオキサン(20 mL)中85oCで2日撹拌する。溶媒を留去した後、ろ液を減圧で濃縮する。残った油状物をヘキサン中0-30%酢酸エチルで溶出するシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し、表題化合物(1.46 g, 74%収率)を淡黄色油状物として得る。
【0194】
<工程-2>: 中間体-1-8-2 (INT-1-8-2):
2-(4,4-ジフルオロ-1-ヒドロキシシクロヘキシル)-3-メチルブタン酸
【化30】
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【0195】
INT-1-8-1 (1.25 g, 4.73 mmol)、6 M NaOH水溶液 (5 mL, 30 mmol)の混合物をEtOH (5 mL)中80oCで1日撹拌する。IPEにより所望しない原料を除いた後、水層を2 M HCl水溶液で酸性にし、DCMで抽出する。合わせた有機溶液をNa2SO4で乾燥し、ろ過し、減圧で濃縮し、表題化合物(0.88 g, 68%収率)を粗製の固体として得る。
MS (ESI) m/z: 235.1 (M-H)-.
【0196】
<工程-3>: 中間体-1-8-A (INT-1-8-A): 8,8-ジフルオロ-4-イソプロピル-1-オキサ-3-アザスピロ[4.5]デカン-2-オン
【0197】
INT-1-8-2 (880 mg, 3.72 mmol)、アジドリン酸ジフェニル(1.23 g, 4.47 mmol)、TEA (0.779 mL, 5.59 mmol)の混合物をトルエン(15 mL)中85oCで1日撹拌する。混合物を2 M NaOH水溶液で反応を停止し、EtOAcで抽出する。有機層を水および食塩水で洗い、Na2SO4で乾燥し、ろ過し、減圧で濃縮する。残った油状物をヘキサン中0-70%酢酸エチルで溶出するシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し、表題化合物(476 mg, 55%収率)を淡黄色固体として得る。
1H-NMR (270 MHz, CDCl3): δ6.37 (br s, 1H), 3.21 (d, J = 7.9 Hz, 1H), 2.35-2.18 (m, 1H), 2.18-1.98 (m, 5H), 1.98-1.73 (m, 3H), 1.00 (d, J = 6.6 Hz, 3H), 0.92 (d, J = 6.6 Hz, 3H).
MS (ESI) m/z: 234.2 (M+H)+.
【0198】
中間体-2-1-A (INT-2-1-A): 5-(2,5-ジメチル-1H-ピロール-1-イル)-3-メチルイソオキサゾール
【化31】
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【0199】
3-メチルイソオキサゾール-5-アミン(1.50 g, 15.29 mmol)、ヘキサン-2,5-ジオン(1.75 g, 15.29 mmol)およびp-TsOH・一水和物(291 mg, 1.53 mmol)の混合物をエタノール(25 mL)中80oCで15時間加熱する。溶媒を留去した後、飽和炭酸水素ナトリウム溶液で反応を停止する。水層を酢酸エチルで抽出(2回)し、合わせた溶液を食塩水で洗い、硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、減圧で濃縮し、粗生成物を得る。粗生成物をヘキサン中5-10%酢酸エチルで溶出するシリカゲル(100 g)カラムクロマトグラフィー(Biotage)により精製し、表題化合物(2.13 g, 79%収率)を暗赤色固体として得る。
1H-NMR (300 MHz, CDCl3): δ5.92 (s, 1H), 5.90 (s, 2H), 2.37 (s, 3H), 2.19 (s, 6H).
【0200】
次のピロール誘導体(INT-2-2-AおよびINT-2-6-A)は、既知または表2の合成されたアニリン誘導体から中間体2-1-Aの手順にしたがって製造する。
【0201】
【表2】
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【0202】
中間体-3-1-A (INT-3-1-A): 2,5-ジメチル-1-フェニル-1H-イミダゾール-4 -カルボン酸エチル
【化32】
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【0203】
表題化合物は、アニリン(3.73 g, 40.1 mmol)および2-アセトアミド-3-オキソブタン酸エチル(2.50 g, 13.4 mmol)からWO 2011/005052に記載された手順にしたがって製造する。精製をヘキサン-EtOAc (1:3 v/v)で溶出するシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより行い、生成物(4.06 g, 62%収率)を淡褐色固体として得る。
1H-NMR (270 MHz, CDCl3): δ 7.60-7.50 (m, 3H), 7.24-7.15 (m, 2H), 4.41 (q, J = 7.3 Hz, 2H), 2.32 (s, 3H), 2.23 (s, 3H), 1.42 (t, J = 7.3 Hz, 3H).
MS (ESI) m/z: 245.2 (M+H)+.
【0204】
次のイミダゾール誘導体(INT-3-2-AからINT-3-4-A)は、既知または表3の合成されたアニリン誘導体および2-アセトアミド-3-オキソブタン酸エチルから中間体3-1-Aの手順にしたがって製造する。
【0205】
【表3】
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【0206】
中間体-3-5-A (INT-3-5-A): 1,4-ジメチル-5-(ピリジン-3-イル)-1H-ピラゾール-3-カルボン酸エチル
【化33】
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【0207】
1,4-ジメチル-5-(((トリフルオロメチル)スルホニル)オキシ)-1H-ピラゾール-3-カルボン酸エチル(500 mg, 1.58 mmol)、ピリジン-3-イルボロン酸(214 mg, 1.74 mmol)、Pd(PPh3)4 (183 mg, 0.158 mmol)および2M Na2CO3水溶液(3.2 mL, 6.32 mmol)の混合物をDME (5 mL)中、120oCで30分マイクロ波を照射する。冷却後、反応混合物をセライトパッドを用いてろ過し、ろ過ケーキをEtOAcで洗う。ろ液および洗液を水および食塩水で洗い、硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、減圧で濃縮する。残渣をヘキサン中10-100%酢酸エチルで溶出するシリカゲル(25 g)カラムクロマトグラフィー(Biotage)により精製し、表題化合物(136 mg, 35%収率)を褐色非晶質固体として得る。
1H-NMR (270 MHz, CDCl3): δ9.07 (dd, J = 4.6, 1.3 Hz, 1H), 8.06 (d, J = 8.5 Hz, 2H), 7.84 (dd, J = 9.2, 4.6 Hz, 1H), 7.59-7.55 (m, 1H), 7.36 (d, J = 8.5 Hz, 2H), 2.60 (s, 3H).
MS (ESI) m/z: 246.3 (M+H)+.
【0208】
中間体-4-1-A ( INT-4-1-A):
2-クロロ-1-(2,5-ジメチル-1-(3-メチルイソオキサゾール-5-イル)-1H-ピロール-3-イル)エタノン
【化34】
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【0209】
5-(2,5-ジメチル-1H-ピロール-1-イル)-3-メチルイソオキサゾール(2120 mg, 12.03 mmol)(INT-2-1-A)の撹拌したDCM(40 mL)溶液に2-クロロアセチルクロリド(1.15 mL, 14.44 mmol)を氷冷した注射器で加える。ここへ粉砕した塩化アルミニウム(3210 mg, 24.06 mmol)を同じ温度で一度に加え、混合物を室温で1.5時間撹拌する。反応を氷水で次いで飽和炭酸水素ナトリウム溶液でpH>8に調整することにより停止し、混合物をセライトパッドを通してろ過し、ろ過ケーキをDCMで洗う。有機層を分離し、水層をDCMで抽出(2 回)する。合わせた有機溶液を食塩水で洗い、硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、減圧で濃縮し、粗生成物を得る。これをヘキサン中10-40%酢酸エチルで溶出するシリカゲル(100 g)カラムクロマトグラフィー(Biotage)により精製し、所望の化合物を得る。最後に、酢酸エチル-ヘキサンから再結晶し、表題化合物を(983 mg, 32%収率)を淡黄褐色固体として得る。
1H-NMR (270 MHz, CDCl3): δ6.31 (s, 1H), 6.10 (s, 1H), 4.45 (s, 2H), 2.46 (s, 3H), 2.41 (s, 3H), 2.15 (s, 3H).
MS (ESI) m/z: 253.17 (M+H)+ .
【0210】
次のアルファ-クロロアセチル誘導体(INT-4-2-AからINT-4-12-A)は、既知または表4の合成されたピロール誘導体から中間体4-1-Aの手順にしたがって製造する。
【0211】
【表4】
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【0212】
中間体-5-1-A (INT-5-1-A): 2-クロロ-1-(2,5-ジメチル-1-フェニル-1H-イミダゾール-4-イル)エタノン
【化35】
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【0213】
2, 5-ジメチル-1-フェニル-1H-イミダゾール-4-カルボン酸エチル(INT-3-1-A)(600 mg, 2.46 mmol)およびクロロヨードメタン(1300 mg, 7.37 mmol)の無水THF (20 mL)溶液にLDA(1.09 M THF溶液; 6.76 mL, 7.34 mmol)を-80oCで加え、得られた混合物を同じ温度で1.5時間撹拌する。次いで混合物を2 M NaOH水溶液で中和しDCMで抽出する。合わせた有機溶液をNa2SO4で乾燥し、ろ過し、濃縮する。混合物を、飽和NH4Cl溶液(20 mL)で反応を停止し、DCMで抽出(3回)する。合わせた有機溶液を食塩水で洗い、硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、減圧で濃縮し、粗生成物を得る。これをヘキサン中30-40% EtOAcで溶出するシリカゲル(45 g)カラムクロマトグラフィーにより精製し、表題化合物(385 mg, 63%収率)を淡黄色固体として得る。
1H-NMR (270 MHz, CDCl3): δ7.62-7.52 (m, 3H), 7.24-7.17 (m, 2H), 4.88 (s, 2H), 2.35 (s, 3H), 2.21 (s, 3H).
MS (ESI) m/z: 249.2 (M+H)+.
【0214】
次のアルファ-クロロメチルケトン誘導体(INT-5-2-AからINT-5-19-A)は、既知または表5の合成されたエステル誘導体から中間体5-1-Aの手順にしたがって製造する。
【0215】
【表5】
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【0216】
ケトン誘導体を経由したハロゲン化
(方法-A):ベンジルトリメチルアンモニウムジクロロヨウ素酸塩を用いた塩素化
中間体-6-1-A (INT-6-1-A: 1-(5-ブロモ-1-メチル-1H-ピロール-2-イル)-2-クロロエタノン
【化36】
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【0217】
1-(5-ブロモ-1-メチル-1H-ピロール-2-イル)エタノン(480 mg, 2.38 mmol)のTHF(8 mL)中の溶液にベンジルトリメチルアンモニウムジクロロヨウ素酸塩(1.24 g, 3.56 mmol)を室温で一度に加える。混合物を70oCで2時間加熱する(黄色から暗褐色懸濁液)。冷却後、混合物を酢酸エチルで希釈し、2 M HCl水溶液、飽和チオ硫酸ナトリウム溶液および食塩水で洗い、硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、減圧で濃縮し、粗生成物を得る。粗生成物をヘキサン中10-50% EtOAcで溶出するシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し、表題化合物(498 mg, 89 %収率)を得る。
【0218】
(方法-B) 臭化銅(II)を用いた臭素化
中間体-6-3-A (INT-6-3-A): 2-ブロモ-1-(1,4-ジメチル-5-フェニル-1H-ピロール-2-イル)エタノン
【化37】
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【0219】
臭化銅(II)(1.05 g, 4.69 mmol)および1-(1,4-ジメチル-5-フェニル-1H-ピロール-2-イル)エタノン(500 mg, 2.34 mmol)の混合物を酢酸エチル(10 mL)中、4時間加熱還流する。室温に冷却後、混合物をシリカゲルのパッドを通してろ過し、ろ過ケーキを酢酸エチルで洗う。合わせた有機分取液を留去し、表題化合物(41 mg, 6%収率)を得る。
【0220】
(方法-C) 25%のHBr-酢酸溶液中の臭素を用いた臭素化
中間体-6-4-A (INT-6-4-A): 2-ブロモ-1-(5-ブロモ-1,4-ジメチル-1H-イミダゾール-2-イル)エタノン臭化水素酸塩
【化38】
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【0221】
1-(5-ブロモ-1,4-ジメチル-1H-イミダゾール-2-イル)エタノン(260 mg, 1.20 mmol)および25% HBr中の臭素(201 mg, 1.26 mmol)の混合物を酢酸(5 mL)中、60oCで2時間撹拌する。混合物を濃縮する。残った固体をIPEですりつぶし、表題化合物(451 mg, 定量的収率)を得る。
【0222】
次のアルファ-ハロメチルケトン誘導体(INT-6-1-AからINT-6-15-A)は、既知または表6の合成されたメチルケトン誘導体から方法(A-C)の手順にしたがって製造する。
【0223】
【表6-1】
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【表6-2】
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【0224】
中間体-6-2 (INT-6-2): 1-(4-メチル-5-フェニルチアゾール-2-イル)エタノン
【化39】
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【0225】
炭酸カリウム(1.47g, 10.62 mmol)、酢酸パラジウム(2 mmol %)(32 mg, 0.142 mmol)、テトラフルオロホウ酸トリシクロヘキシルホスフィン(4 mol %)(104 mg, 0.283 mmol)、およびピバル酸 (30 mol %)(217 mg, 2.13 mmol)を空気中で秤量し、磁気攪拌棒を有するねじ口付きの容器に置く。容器中の空気をアルゴンで追い出し、DMA (24 mL)を加える。1-(4-メチルチアゾール-2-イル)エタノン(1.00 g, 7.08 mmol)およびブロモベンゼン(1.11 g, 7.08 mmol)を加える。反応混合物を次いで100oCで16時間激しく撹拌する。溶液を次いで室温まで冷却し、EtOAcで希釈し、水で洗い、MgSO4で乾燥し、ろ過し、減圧下で留去する。粗生成物をヘキサン中10-50%酢酸エチルで溶出するシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し、対応する生成物を得る。生成物を酢酸エチル-ヘキサン混合液で洗い、表題化合物(586 mg, 38%収率)を得る。
1H-NMR (270MHz, CDCl3): δ7.48-7.40 (m, 5H), 2.71 (s, 3H), 2.57 (s, 3H).
【0226】
中間体-6-3 ( INT-6-3): 1-(1,4-ジメチル-5-フェニル-1H-ピロール-2-イル)エタノン
【化40】
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【0227】
N,N-ジメチルアセトアミド (0.714 mL, 7.71 mmol)を0-5 oCで冷却し、ここに三塩化ホスホリル(0.699 mL, 7.71 mmol) をゆっくりと滴下して加える。次いで得られた混合物を室温で20分撹拌する。反応混合物を1, 2-ジクロロエタン(30 mL)で希釈し、0oCまで冷却する。冷却反応混合物に1,3-ジメチル-1H-ピロール(1.20 g, 7.01 mmol)の1,2-ジクロロエタン溶液 (30 mL)を、滴下して加える。反応混合物をさらに30分加熱還流する。得られた反応物を室温まで冷却し、酢酸ナトリウム三水和物水溶液 (25 mL 水中10 g)で希釈する。反応物をさらに30分加熱還流し、二層に分離する。水層をジクロロメタン(3 x 50 mL)で抽出する。合わせた有機溶液を水(1 x 50 mL)で洗い、無水Na2SO4で乾燥する。ろ過し、濃縮し、表題化合物(1.43 g)を粗製の油状物として得る。反応混合物からの溶媒を減圧下で留去し、粗生成物を得る。粗生成物をヘキサン中0-30%酢酸エチルで溶出するシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し、表題化合物(1.23 g, 83 %収率)を得る。
1H-NMR (270MHz, CDCl3): δ7.51-7.37 (m, 3H), 7.30-7.26 (m, 2H), 6.88 (s, 1H), 3.75 (s, 3H), 2.45 (s, 3H), 2.02 (s, 3H).
【0228】
中間体 -6-4 (INT-6-4): 1-(5-ブロモ-1,4-ジメチル-1H-イミダゾール-2-イル)エタノン
【化41】
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【0229】
<工程-1>: 中間体-6-4-1(INT-6-4-1): 1-(4-ブロモ-1-メチル-1H-イミダゾール-2-イル)エタノン
【化42】
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【0230】
1-(1-メチル-1H-イミダゾール-2-イル)エタノン(3.67 g, 29.6 mmol)のMeCN(50 mL)溶液にN-ブロモスクシンイミド(5.52 g, 31.0 mmol)を加える。混合物を60oCで1日撹拌する。溶媒を留去した後、残った固体をヘキサン中0-50%酢酸エチルで溶出するシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し、表題化合物(3.83 g, 64%収率)を褐色固体として得る。
1H-NMR (270MHz, CDCl3): δ7.00 (s, 1H), 3.98 (s, 3H), 2.63 (s, 3H).
MS (ESI) m/z: 205.1 (M+H)+.
【0231】
<工程-2>: 中間体-6-4-2 (INT-6-4-2): 1-(1,4-ジメチル-1H-イミダゾール-2-イル)エタノン
【化43】
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【0232】
1-(4-ブロモ-1-メチル-1H-イミダゾール-2-イル)エタノン(INT-6-4-1)(500 mg, 2.46 mmol)、トリメチルボロキシン(1.55 g, 12.3 mmol)、ビス(ジ-tert-ブチル(4-ジメチルアミノフェニル)ホスフィン)ジクロロパラジウム(II)(101 mg, 0.12 mmol)の混合物を1,4-ジオキサン(10 mL)-飽和NaHCO3溶液(10 mL)中、80oCで1日撹拌する。混合物を水で希釈し、EtOAcで抽出する。合わせた有機溶液をNa2SO4で乾燥し、ろ過し、濃縮する。残った油状物をヘキサン中0-30%酢酸エチルで溶出するシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し、表題化合物(140 mg, 41%収率)を黄色油状物として得る。
1H-NMR (270MHz, CDCl3): δ6.77 (s, 1H), 3.93 (s, 3H), 2.63 (s, 3H), 2.26 (s, 3H).
MS (ESI) m/z: 139.2 (M+H)+.
【0233】
<工程-3>: 中間体-6-4 (INT-6-4): 1-(5-ブロモ-1,4-ジメチル-1H-イミダゾール-2-イル)エタノン
【化44】
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【0234】
1-(1,4-ジメチル-1H-イミダゾール-2-イル)エタノン(INT-6-4-2)(220 mg, 1.59 mmol)のMeCN(5 mL)溶液にN-ブロモスクシンイミド(312 mg, 1.75 mmol)を加える。混合物を60oCで1時間撹拌する。溶媒を減圧で留去した後、残った固体をヘキサン中0-25%酢酸エチルで溶出するシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し、表題化合物(270 mg, 78%収率)を淡黄色油状物として得る。
1H-NMR (270MHz, CDCl3): δ3.96 (s, 3H), 2.62 (s, 3H), 2.26 (s, 3H).
MS (ESI) m/z: 219.1 (M+H)+.
【0235】
中間体-6-5 ( INT-6-5): 1-(5-ブロモ-4-シクロプロピル-1-メチル-1H-イミダゾール-2-イル)エタノン
【化45】
[この文献は図面を表示できません]
【0236】
<工程-1>: 中間体-6-5-1 (INT-6-5-1): 1-(4-シクロプロピル-1-メチル-1H-イミダゾール-2-イル)エタノン
【化46】
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【0237】
1-(4-ブロモ-1-メチル-1H-イミダゾール-2-イル)エタノン(INT-6-4-1)(500 mg, 2.46 mmol)、シクロプロピルボロン酸(635 mg, 7.39 mmol)、ビス(ジ-tert-ブチル(4-ジメチルアミノフェニル)ホスフィン)ジクロロパラジウム(II)(101 mg, 0.12 mmol)の混合物をジオキサン(10 mL)-飽和NaHCO3溶液(10 mL)中、2日還流する。混合物をH2Oで希釈し、EtOAcで抽出(2回)する。合わせた有機溶液をNa2SO4で乾燥し、ろ過し、濃縮する。残った油状物をヘキサン中0-50%酢酸エチルで溶出するシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し、表題化合物(103 mg, 26%収率)を黄色油状物として得る。
1H-NMR (600 MHz, CDCl3): δ6.70 (s, 1H), 3.91 (s, 3H), 2.61 (s, 3H), 1.88-1.82 (m, 1H), 0.91-0.86 (m, 2H), 0.73-0.69 (m, 2H).
MS (ESI) m/z: 165.2 (M+H)+.
【0238】
<工程-2>: 中間体-6-5 (INT-6-5):1-(5-ブロモ-4-シクロプロピル-1-メチル-1H-イミダゾール-2-イル)エタノン
【化47】
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【0239】
1-(4-シクロプロピル-1-メチル-1H-イミダゾール-2-イル)エタノン(INT-6-5-1)(103 mg, 0.63 mmol)のMeCN(5 mL)溶液にN-ブロモスクシンイミド(128 mg, 0.72 mmol)を加える。混合物を60oCで30分撹拌する。溶媒を減圧で留去した後、残った固体をヘキサン中0-25%酢酸エチルで溶出するシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し、表題化合物(96 mg, 63%収率)を淡黄色油状物として得る。
1H-NMR (270MHz, CDCl3): δ3.94 (s, 3H), 2.57 (s, 3H), 1.92-1.80 (m, 1H), 0.95-0.88 (m, 4H).
MS (ESI) m/z: 243.1 (M+H)+.
【0240】
中間体-6-6 (INT-6-6): 1-(5-クロロ-1-メチル-1H-イミダゾール-2-イル)エタノン
【化48】
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【0241】
5-クロロ-1-メチル-1H-イミダゾール(500 mg, 4.29 mmol)および塩化アセチル(0.31 mL, 4.29 mmol)のDCM (30 mL)溶液にDIPEA(1.50 mL, 8.58 mmol)を0oCで加える。混合物を室温で1日撹拌する。混合物を2 M NaOH水溶液で反応を停止し、DCMで抽出する。合わせた有機溶液をNa2SO4で乾燥し、ろ過し、濃縮する。残った固体をヘキサン中0-30%酢酸エチルで溶出するシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し、表題化合物(172 mg, 25%収率)を灰白色固体として得る。
1H-NMR (270MHz, CDCl3): δ7.11 (s, 1H), 3.95 (s, 3H), 2.63 (s, 3H).
MS (ESI) m/z: 159.2 (M+H)+.
【0242】
中間体-6-15 (INT-6-15): 1-(4-(ピリダジン-3-イルオキシ)フェニル)エタノン
【化49】
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【0243】
1-(4-ヒドロキシフェニル)エタノン(283 mg, 2.08 mmol)、3-クロロピリダジン(238 mg, 2.08 mmol)および炭酸カリウム(574 mg, 4.16 mmol)の混合物をDMF(5 mL)中、140oCで60分マイクロ波反応装置(Biotage Initiator)で照射する。冷却後、反応混合物をセライトパッドを通してろ過し、ろ過ケーキをEtOAcで洗う。ろ液および洗液を水および食塩水で洗い、硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、減圧で濃縮する。残渣をDCM中10-80%酢酸エチルで溶出するシリカゲル(25 g)カラムクロマトグラフィー(Biotage)により精製し、表題化合物(58 mg, 13%収率)を白色固体として得る。
1H-NMR (270 MHz, DMSO-d6): δ9.07 (dd, J = 4.6, 1.3 Hz, 1H), 8.06 (d, J = 8.5 Hz, 2H), 7.84 (dd, J = 9.2, 4.6 Hz, 1H), 7.59-7.55 (m, 1H), 7.36 (d, J = 8.5 Hz, 2H), 2.60 (s, 3H).
MS (ESI) m/z: 215.1 (M+H)+.
【0244】
次のアルファ-ブロモメチルケトン誘導体(INT-6-16-AからINT-6-31-A)は、既知または表7の合成されたメチルケトン誘導体から中間体6-4-A (方法C)または中間体6-1-A(方法A)の手順にしたがって製造する。
【0245】
【表7-1】
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【表7-2】
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【0246】
ケトン誘導体の合成
中間体-6-19 (INT-6-19): 1-(4-(2-メチル-3H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-3-イル)フェニル)エタノン
【化50】
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【0247】
<工程-1>: 中間体-6-
19-1 (INT-6-19-1): 1-(4-((2-ニトロフェニル)アミノ)フェニル)エタノン
【化51】
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【0248】
2-クロロ-3-ニトロピリジン(951 mg, 6.00 mmol)、1-(4-アミノフェニル)エタノン(811 mg, 6.00 mmol)、ヨウ化ナトリウム(90 mg, 0.60 mmol)、ラセミのBINAP (224 mg, 0.36 mmol)、酢酸パラジウム(81 mg, 0.36 mmol)および炭酸カリウム(1659 mg, 12.0 mmol)の混合物をトルエン(30 mL)中、100oCで20時間加熱する。室温に冷却後,混合物をEtOAcおよび水 で希釈し、セライトパッドを通してろ過する。ろ過ケーキをEtOAcで洗い、ろ液および洗液を食塩水で洗い、硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、減圧で濃縮し、粗生成物を得る。粗生成物をDCM中3-5%酢酸エチルで溶出するシリカゲル(100 g)カラムクロマトグラフィー(Biotage)により精製し、表題化合物(1273 mg, 82%収率)を樺色固体として得る。
1H-NMR (270 MHz, CDCl3): δ10.36 (br.s, 1H), 8.62-8.54 (m, 2H), 8.05-7.96 (m, 2H), 7.88-7.80 (m, 2H), 7.00-6.92 (m, 1H), 2.61 (s, 3H).
MS (ESI) m/z: 258.1 (M+H)+.
【0249】
<工程-2>: 中間体-6-19-2( INT-6-19-2): 1-(4-((2-アミノフェニル)アミノ)フェニル)エタノン
【化52】
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【0250】
INT-6-19-1 (2.6 g, 10.11 mmol)、鉄 (3.39 g, 60.6 mmol)および塩化アンモニウム固体(1.62 g, 30.3 mmol)の混合物をEtOH/水(4/1 v/v)(50 mL)中、2.5時間加熱還流する。室温に冷却後、反応混合物をセライトパッドを通してろ過し、ろ液を濃縮する。残渣をEtOAcと2 M NaOH水溶液に分離する。有機層を食塩水で洗い、硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、減圧で濃縮し、表題化合物(2.22 g, 97%収率)を褐色固体として得る。
1H-NMR (270 MHz, DMSO-d6): δ8.28 (s, 1H), 7.85 (d, J = 8.5 Hz, 2H), 7.69 (d, J = 8.5 Hz, 2H), 7.57 (dd, J = 4.6, 1.3 Hz, 1H), 6.98 (dd, J = 7.9, 1.3 Hz, 1H), 6.75 (dd, J = 7.9, 4.6 Hz, 1H), 5.20 (s, 2H), 2.46 (s, 3H).
MS (ESI) m/z: 228.1 (M+H)+ .
【0251】
<工程-3>: 中間体-6-19-3 (INT-6-19-3): N-(2-((4-アセチルフェニル)アミノ)フェニル)アセトアミド
【化53】
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【0252】
INT-6-19-2 (2.22 g, 9.77 mmol)、無水酢酸(1.05 g, 10.26 mmol)およびトリエチルアミン (2.97 g, 29.3 mmol)の混合物をDCM(40 mL)中、室温で4時間撹拌する。混合物を減圧で濃縮し、表題化合物を得る。表題化合物をさらに精製することなく、次の段階に用いる。
1H-NMR (270 MHz, DMSO-d6): δ9.56 (s, 1H), 8.62 (s, 1H), 8.08 (d, J = 3.3 Hz, 1H), 7.89 (d, J = 9.2 Hz, 2H), 7.76-7.71 (m, 3H), 6.95 (dd, J = 7.3, 4.6 Hz, 1H), 2.50 (s, 3H), 2.12 (s, 3H).
MS (ESI) m/z: 270.1 (M+H)+.
【0253】
<工程-4>: 中間体-6-19 (INT-6-19):
1-(4-(2-メチル-3H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-3-イル)フェニル)エタノン
【0254】
INT-6-19-3 (2.63 g, 9.77 mmol)の酢酸(40 mL)溶液を100oCで15時間撹拌する。冷却後、反応混合物を減圧で濃縮する。残った油状物をEtOAcで希釈し、混合物を飽和NaHCO3溶液でpH>10に塩基性とする。抽出した有機層を食塩水で洗い、硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、減圧で濃縮する。残った固体をDCM中10-100%酢酸エチルで溶出するシリカゲル(100 g)カラムクロマトグラフィー(Biotage)により精製し、表題化合物(2.32 g, 95%収率)を薄茶色固体として得る。
1H-NMR (270 MHz, DMSO-d6): δ8.25 (dd, J = 5.3, 1.3 Hz, 1H), 8.18 (d, J = 8.5 Hz, 2H), 8.06 (dd, J = 7.9, 1.3 Hz, 1H), 7.77 (d, J = 8.5 Hz, 2H), 7.32 (dd, J = 7.9, 5.3 Hz, 1H), 2.68 (s, 3H), 2.53 (s, 3H).
MS (ESI) m/z: 252.1 (M+H)+.
【0255】
中間体-6-18 (INT-6-18): 1-(4-(3H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-3-イル)フェニル)エタノン
【化54】
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【0256】
INT-6-19-2 (1.49 g, 6.56 mmol)およびトリエトキシメタン(30 mL, 180 mmol)の混合物を15時間加熱還流する。冷却後、反応混合物をEtOAcおよび水で希釈する。有機層を分離し、水層をEtOAcで抽出する。合わせた有機溶液を食塩水で洗い、硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、減圧で濃縮する。残った油状物をDCM中10-80%酢酸エチルで溶出するシリカゲル(50 g)カラムクロマトグラフィー(Biotage)により精製し、表題化合物(1.32 g, 85%収率)を淡褐色固体として得る。
1H-NMR (270 MHz, DMSO-d6): δ9.07 (s, 1H), 8.49 (dd, J = 4.6, 1.3 Hz, 1H), 8.27-8.17 (m, 5H), 7.44 (dd, J = 7.9, 4.6 Hz, 1H), 2.66 (s, 3H).
MS (ESI) m/z: 238.1 (M+H)+.
【0257】
中間体-6-20 (INT-6-20): 1-(4-(1H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-1-イル)フェニル)エタノン
【化55】
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【0258】
60%水素化ナトリウム(170 mg, 4.34 mmol)のDMF(15 mL)中の混合物に1H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン(310 mg, 2.61 mmol)を0oCで加える。加えた後、混合物に1-(4-フルオロフェニル)エタノン(300 mg, 2.17 mmol)を0oCで加え、混合物を60oCで一晩撹拌する。冷却後、反応混合物を水で反応を停止し、EtOAcで抽出する。合わせた有機層を食塩水で洗い、硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、減圧で濃縮する。残渣をDCM中20% MeOHで溶出するシリカゲル(25 g)カラムクロマトグラフィー(Biotage)により精製し、表題化合物(100 mg, 19%収率)を黄色固体として得る。
1H-NMR (270 MHz, DMSO-d6): δ8.99 (s, 1H), 8.55 (d, J = 4.6 Hz, 1H), 8.22-8.19 (m, 3H), 7.92 (d, J = 8.6 Hz, 2H), 7.41 (dd, J = 7.9, 4.6 Hz), 2.67 (s, 3H).
MS (ESI) m/z: 238.3 (M+H)+.
【0259】
中間体-6-21 (INT-6-21): 1-(6-(1H-ベンゾ[d]イミダゾール-1-イル)ピリジン-3-イル)エタノン
【化56】
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【0260】
1-(6-クロロピリジン-3-イル)エタノン(593 mg, 3.81 mmol)、1H-ベンゾ[d]イミダゾール(150 mg, 1.27 mmol)およびK2CO3(702 mg, 5.08 mmol)の混合物をDMSO(10 mL)中、180oCで30分マイクロ波反応装置(Biotage Initiator)を照射する。冷却後、反応混合物を水で反応を停止し、EtOAcで抽出する。合わせた有機層を食塩水で洗い、硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、減圧で濃縮する。残渣をDCM中10-100%酢酸エチルで溶出するシリカゲル(25 g)カラムクロマトグラフィー(Biotage)により精製し、表題化合物(217 mg, 72%収率)を黄色固体として得る。
1H-NMR (270 MHz, DMSO-d6): δ 9.19 (s, 1H), 9.12 (s, 1H), 8.51 (dd, J = 8.5, 1.3 Hz, 1H), 8.45 (d, J = 7.9 Hz, 1H), 8.13 (d, J = 8.5 Hz, 1H), 7.80 (d, J = 7.9 Hz, 1H), 7.46-7.35 (m, 2H), 2.68 (s, 3H).
MS (ESI) m/z: 238.1 (M+H)+.
【0261】
中間体-6-22 (INT-6-22): 1-(6-(2-メチル-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-1-イル)ピリジン-3-イル)エタノン
【化57】
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【0262】
表題化合物は、1-(6-クロロピリジン-3-イル)エタノン(200 mg, 1.29 mmol)および2-メチル-1H-ベンゾ[d]イミダゾール(57 mg, 0.428 mmol)からINT-6-21の手順にしたがって製造し、生成物(43 mg, 40%収率)を黄色固体として得る。
1H-NMR (270 MHz, DMSO-d6): δ 9.25 (d, J = 2.0 Hz, 1H), 8.59-8.56 (m, 1H), 7.91 (d, J = 8.5 Hz, 1H), 7.68-7.65 (m, 1H), 7.55-7.52 (m, 1H), 7.29-7.25 (m, 2H), 2.72 (s, 3H), 2.65 (s, 3H).
MS (ESI) m/z: 252.0 (M+H)+.
【0263】
中間体-6-23 (INT-6-23): 1-(4-(2,5-ジメチル-3H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-3-イル)フェニル)エタノン
【化58】
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【0264】
<工程-1>: 中間体-6-23-1 (INT-6-23-1): 1-(4-((6-メチル-3-ニトロピリジン-2-イル)アミノ)フェニル)エタノン
【化59】
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【0265】
表題化合物は、トルエン(30 mL)中、2-クロロ-6-メチル-3-ニトロピリジン(951 mg, 5.51 mmol)、1-(4-アミノフェニル)エタノン(745 mg, 5.51 mmol)、ヨウ化ナトリウム(83 mg, 0.551 mmol)、ラセミのBINAP (206 mg, 0.331 mmol)、酢酸パラジウム(74 mg, 0.331 mmol)および炭酸カリウム(1659 mg, 12.0 mmol)からINT-6-19-1の手順にしたがって製造し、生成物(1290 mg, 86%収率)を樺色固体として得る。
1H-NMR (270 MHz, CDCl3): δ 10.46 (br. s, 1H), 8.45 (d, J = 7.9 Hz, 1H), 8.05-7.95 (m, 2H), 7.93-7.85 (m, 2H), 6.79 (d, J = 7.9 Hz, 1H), 2.61 (s, 3H), 2.59 (s, 3H).
MS (ESI) m/z: 272.1 (M+H)+.
【0266】
<工程-2>: 中間体-6-23-2 (INT-6-23-2): 1-(4-((3-アミノ-6-メチルピリジン-2-イル)アミノ)フェニル)エタノン
【化60】
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【0267】
表題化合物は、EtOH(12 mL)-水(3 mL)中、INT-6-23-1(400 mg, 1.47 mmol)、塩化アンモニウム(237 mg, 4.42 mmol)および鉄粉(494 mg, 8.85 mmol)からINT-6-19-2の手順にしたがって製造し、生成物(369 mg,定量的)を暗黄色非晶質固体として得る。
1H-NMR (270 MHz, CDCl3): δ 7.90 (d, J = 8.6 Hz, 2H), 7.32 (d, J = 8.6 Hz, 2H), 7.01 (d, J = 7.9 Hz, 1H), 6.73 (d, J = 7.9 Hz, 1H), 6.65 (br.s, 1H), 3.33 (br.s, 2H), 2.55 (s, 3H), 2.43 (s, 3H).
MS (ESI) m/z: 242.2 (M+H)+.
【0268】
<工程-3>: 中間体-6-23 (INT-6-23):
1-(4-(2,5-ジメチル-3H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-3-イル)フェニル)エタノン
【0269】
表題化合物は、INT-6-23-2(350 mg, 1.45 mmol)からINT-6-19-3およびINT-6-19の手順にしたがって製造し、生成物(179 mg, 2段階で47%収率)を暗黄色固体として得る。
1H-NMR (270 MHz, CDCl3): δ 8.22-8.14 (m, 2H), 7.93 (d, J = 7.9 Hz, 1H), 7.77-7.69 (m, 2H), 7.17 (d, J = 7.9 Hz, 1H), 2.68 (s, 3H), 2.48 (s, 6H).
MS (ESI) m/z: 266.2 (M+H)+.
【0270】
中間体-6-24 (INT-6-24): 3-(4-アセチルフェニル)-2-メチル-3H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-5-カルボニトリル
【化61】
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【0271】
<工程-1>: 中間体-6-24-1 (INT-6-24-1): 1-(4-((6-クロロ-3-ニトロピリジン-2-イル)アミノ)フェニル)エタノン
【化62】
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【0272】
2,6-ジクロロ-3-ニトロピリジン(1500 mg, 7.77 mmol)、1-(4-アミノフェニル)エタノン(525 mg,3.89 mmol)および炭酸カリウム(1343 mg, 9.72 mmol)の混合物を1,4-ジオキサン(16 mL)中、170oCで60分マイクロ波を照射する。通常の処理をした後、粗生成物をDCMのみを用いてシリカゲル(100 g)カラムクロマトグラフィーにより精製し、表題化合物(817 mg, 72%収率)を黄色固体として得る。
1H-NMR (270 MHz, CDCl3): δ 10.45 (br.s, 1H), 8.51 (d, J = 8.6 Hz, 1H), 8.08-7.97 (m, 2H), 7.87-7.75 (m, 2H), 6.92 (d, J = 8.6 Hz, 1H), 2.61 (s, 3H).
【0273】
<工程-2>: 中間体-6-24-2 (INT-6-24-2): 1-(4-((3-アミノ-6-クロロピリジン-2-イル)アミノ)フェニル)エタノン
【化63】
[この文献は図面を表示できません]
【0274】
表題化合物は、エタノール(60 mL)-水(15 mL)中、INT-6-24-1(1640 mg, 5.62 mmol)、塩化アンモニウム(902 mg, 16.87 mmol)および鉄(1884 mg, 33.7 mmol)からINT-6-19-2の手順にしたがって製造し、生成物(1100 mg, 72%収率)を緑色固体として得る。
1H-NMR (270 MHz, DMSO-d6): δ8.45 (br.s, 1H), 7.90 (d, J = 8.6 Hz, 2H), 7.69 (d, J = 8.6 Hz, 2H), 7.01 (d, J = 7.9 Hz, 1H), 6.78 (d, J = 7.9 Hz, 1H), 5.35 (s, 2H), 2.50 (s, 3H).
MS (ESI) m/z: 262.2 (M+H)+.
【0275】
<工程-3>: 中間体-6-24-3 (INT-6-24-3): 1-(4-(5-クロロ-2-メチル-3H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-3-イル)フェニル)エタノン
【化64】
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【0276】
表題化合物は、INT-6-24-2 (1100 mg, 4.20 mmol)からINT-6-19-3(無水酢酸の代わりに塩化アセチルを使用)およびINT-6-19 (マイクロ波システム中、170oCで1時間照射)の手順にしたがって製造し、生成物(1111 mg, 2段階で93%収率)を淡黄褐色固体として得る。
1H-NMR (270 MHz, CDCl3): δ8.24-8.13 (m, 2H), 7.96 (d, J = 7.9 Hz, 1H), 7.60-7.50 (m, 2H), 7.27 (d, J = 7.9 Hz, 1H), 2.69 (s, 3H), 2.58 (s, 3H).
MS (ESI) m/z: 286.2 (M+H)+.
【0277】
<工程-4>: 中間体-6-24 (INT-6-24): 3-(4-アセチルフェニル)-2-メチル-3H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-5-カルボニトリル
【0278】
INT-6-24-3 (555 mg, 1.94 mmol)、シアン化亜鉛(456 mg, 3.88 mmol)およびPd(PPh3)4 (449 mg, 0.388 mmol)の混合物をDMF(16 mL)中、140oCで30分マイクロ波を照射する。通常の処理をした後、生成物をDCM中45-50%酢酸エチルで溶出するシリカゲル(100 g)カラムクロマトグラフィーにより精製し、表題化合物(820 mg, 76%収率)を淡黄色固体として得る。
1H-NMR (270 MHz, DMSO-d6): δ8.29 (d, J = 7.9 Hz, 1H), 8.22 (d, J = 8.6 Hz, 2H), 7.95 (d, J = 7.9 Hz, 1H), 7.80 (d, J = 8.6 Hz, 2H), 2.69 (s, 3H), 2.58 (s, 3H).
MS (ESI) m/z: 277.3 (M+H)+.
【0279】
中間体-6-25 (INT-6-25): 1-(4-(2-メチル-5-(トリフルオロメチル)-3H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-3-イル)フェニル)エタノン
【化65】
[この文献は図面を表示できません]
【0280】
<工程-1>: 中間体-6-25-1 (INT-6-25-1): 1-(4-((3-ニトロ-6-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)アミノ)フェニル)エタノン
【化66】
[この文献は図面を表示できません]
【0281】
表題化合物は、トルエン(30 mL)中、2-クロロ-3-ニトロ-6-(トリフルオロメチル)ピリジン(827 mg, 3.47 mmol)、1-(4-アミノフェニル)エタノン(469 mg, 3.47 mmol)、ヨウ化ナトリウム(52 mg, 0.347 mmol)、ラセミのBINAP(130 mg, 0.208 mmol)、酢酸パラジウム(46.7 mg, 0.208 mmol)および炭酸カリウム(959 mg, 6.94 mmol)からINT-6-19-1の手順にしたがって製造し、生成物(1072 mg, 95%収率)を黄土色固体として得る。
1H-NMR (270 MHz, DMSO-d6): δ 10.37 (br.s, 1H), 8.74 (d, J = 8.6 Hz, 1H), 8.08-7.98 (m, 2H), 7.90-7.82 (m, 2H), 7.28 (dd, J = 8.6, 2.0 Hz, 1H), 2.62 (s, 3H).
【0282】
<工程-2>: 中間体-6-25-2 (INT-6-25-2): 1-(4-((3-アミノ-6-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)アミノ)フェニル)エタノン
【化67】
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【0283】
表題化合物は、エタノール(40 mL)-水(10 mL)中、INT-6-25-1 (1060 mg, 3.26 mmol)、塩化アンモニウム(523 mg, 9.78 mmol)および鉄(1092 mg, 19.55 mmol)からINT-6-19-2の手順にしたがって製造し、生成物(962 mg,定量的)を暗赤色固体として得る。
MS (ESI) m/z: 296.2 (M+H)+.
【0284】
<工程-3>: 中間体-6-25-A (INT-6-25-A): 1-(4-(2-メチル-5-(トリフルオロメチル)-3H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-3-イル)フェニル)エタノン
【0285】
表題化合物は、INT-6-25-2(〜3.26 mmol)からINT-6-19-3(無水酢酸の代わりに塩化アセチルを使用)およびINT-6-19(マイクロ波システム中、170oCで1時間照射)の手順にしたがって製造し、生成物(699 mg, 2段階で67%収率)を淡褐色固体として得る。
1H-NMR (270 MHz, CDCl3): δ 8.24-8.16 (m 2H), 8.13 (d, J = 8.6 Hz, 1H), 7.70-7.64 (m, 1H), 7.62-7.55 (m, 2H), 2.70 (s, 3H), 2.65 (s, 3H).
MS (ESI) m/z: 320.1 (M+H)+.
【0286】
中間体-6-26 (INT-6-26): 1-(4-((6-メチルピラジン-2-イル)オキシ)フェニル)エタノン
【化68】
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【0287】
表題化合物は、1-(4-ヒドロキシフェニル)エタノン(200 mg, 1.47 mmol)、2-クロロ-6-メチルピラジン(264 mg, 2.06 mmol)および炭酸カリウム(406 mg, 2.94 mmol)からINT-6-15の手順にしたがって製造し、生成物(190 mg, 57%, 40%の化学純度)を淡黄色固体として得る。
1H-NMR (270 MHz, CDCl3): δ 8.39 (s, 1H), 8.35 (s, 3H), 8.04 (d, J = 8.6 Hz, 2H), 7.32 (d, J = 8.6 Hz, 2H), 2.59 (s, 3H), 2.36 (s, 3H).
MS (ESI) m/z: 229.13 (M+H)+.
【0288】
中間体-6-27 (INT-6-27): 1-(3-(ピリダジン-3-イルオキシ)フェニル)エタノン
【化69】
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【0289】
1-(3-ヒドロキシフェニル)エタノン(466 mg, 3.42 mmol)、3-クロロピリダジン(784 mg, 6.85 mmol)、tBuXPhos(495 mg, 1.17 mmol)、Pd2(dba)3(313 mg, 0.342 mmol)およびK3PO4 (2180 mg, 10.27 mmol)の混合物を1,4-ジオキサン(15 mL)中、160oCで90分マイクロ波を照射する。混合物をセライトパッドを通してろ過し、ろ過ケーキをEtOAc (50 mL)で洗う。ろ液および洗液を食塩水で洗い、Na2SO4で乾燥し、ろ過し、減圧で濃縮する。残渣をDCM中5-60%酢酸エチルで溶出するシリカゲル(25 g)カラムクロマトグラフィーにより精製し、表題化合物(513 mg, 70%収率)を淡褐色固体として得る。
1H-NMR (270 MHz, DMSO-d6): δ 9.04 (d, J = 4.6 Hz, 1H), 7.89 (d, J = 6.6 Hz, 1H), 7.84-7.76 (m, 2H), 7.63 (t, J = 7.9 Hz, 1H), 7.56-7.51 (m, 2H), 2.61 (s, 3H).
【0290】
中間体-6-28 (INT-6-28): 1-(5-クロロ-6-(ピリジン-3-イルオキシ)ピリジン-3-イル)エタノン
【化70】
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【0291】
1-(5,6-ジクロロピリジン-3-イル)エタノン(100 mg, 0.526 mmol)、ピリジン-3-オール(60 mg, 0.631 mmol)、炭酸セシウム(343 mg, 1.052 mmol)の混合物をDMSO(0.5 mL)中、室温で2時間撹拌する。混合物を水で希釈し、DCMで抽出する。溶媒を減圧で留去した後、残った油状物をヘキサン中0-100%酢酸エチルで溶出するシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し、表題化合物(120 mg, 92%収率)を淡黄色固体として得る。
1H-NMR (270 MHz, CDCl3): δ 8.58-8.54 (m, 3H), 8.35 (d, J = 2.0 Hz, 1H), 7.61-7.53 (m, 1H), 7.41 (dd, J = 8.6, 4.6 Hz, 1H), 2.58 (s, 3H).
MS (ESI) m/z: 249.2 (M+H)+.
【0292】
中間体-6-29 (INT-6-29): 1-(3-クロロ-4'-メチル-[2,3'-ビピリジン]-5-イル)エタノン
【化71】
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【0293】
1-(5,6-ジクロロピリジン-3-イル)エタノン(75 mg, 0.395 mmol)、(4-メチルピリジン-3-イル)ボロン酸(81 mg, 0.592 mmol)、飽和NaHCO3溶液(0.6 mL)、およびPdCl2(dppf) CH2Cl2 (32 mg, 0.039 mmol)の混合物を1,4-ジオキサン(0.6 mL)中、120oCで20分マイクロ波を照射する。混合物を水で希釈し、DCM-MeOHで抽出する。合わせた有機溶液をNa2SO4で乾燥し、ろ過し、減圧で濃縮する。残った油状物をヘキサン中0-100%酢酸エチルで溶出するアミノシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し、表題化合物(64 mg, 66%収率)を淡黄色固体として得る。
MS (ESI) m/z: 247.2 (M+H)+.
【0294】
中間体-6-30 (INT-6-30): 1-(4-(4-メチルピリダジン-3-イル)フェニル)エタノン
【化72】
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【0295】
(4-アセチルフェニル)ボロン酸(561 mg, 3.42 mmol)、3-クロロ-4-メチルピリダジン(440 mg, 3.42 mmol)およびPdCl2(dppf) CH2Cl2 (279 mg, 0.342 mol)の混合物を1,4-ジオキサン(5 mL)および飽和NaHCO3溶液(5 mL)中、80oCで3時間撹拌する。有機層を食塩水で洗い、Na2SO4で乾燥し、ろ過し、減圧で濃縮し、黒色固体を得る。粗生成物をDCM中0-80% EtOAcで溶出するシリカゲル(50 g)カラムクロマトグラフィーにより精製し、表題化合物(265 mg, 36%収率)を淡褐色固体として得る。
1H-NMR (270 MHz, DMSO-d6): δ 9.12 (d, J = 5.3 Hz, 1H), 8.11 (d, J = 8.6 Hz, 2H), 7.78 (d, J = 8.6 Hz, 2H), 7.69 (d, J = 5.3 Hz, 1H), 2.66 (s, 3H), 2.34 (s, 3H).
MS (ESI) m/z: 213.3 (M+H)+.
【0296】
中間体-7-1-A (INT-7-1-A): 3-(2-(4-ブロモフェニル)-2-オキソエチル)-8,8-ジフルオロ-1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-2,4-ジオン
【化73】
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【0297】
8,8-ジフルオロ-1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-2,4-ジオン(INT-1-1-A)(10.2 g, 49.9 mmol)および無水炭酸カリウム(20.59 g, 149.0 mmol)の無水DMF(110 mL)中の撹拌溶液に、窒素気流下、2,4'-ジブロモアセトフェノン(13.84 g, 49.9 mmol)を10分以上かけて滴下して加える。80oCで2時間後、混合物を粉砕した氷に注ぎDCM (2 x 100 mL)で抽出する。合わせた有機層を無水Na2SO4で乾燥し、ろ過し、減圧で濃縮し、粗生成物を得る。これをDCM中10-20% EtOAcで溶出するシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し、ほんの少量の不純物を含有する生成物を得る。最後に、化合物をtert-ブチルメチルエーテルですりつぶし、表題化合物(17.0 g, 79%収率)を灰白色固体として得る。
1H-NMR (270 MHz, DMSO-d6): δ 9.03 (s, 1H), 7.98 (d, J = 8.6 Hz, 2H), 7.81 (d, J = 8.6 Hz, 2H), 4.97 (s, 2H), 2.25-1.75 (m, 8H).
MS (ESI) m/z: 399.0 (M-H)-.
【0298】
次のヒダントイン誘導体(INT-7-2-AからINT-7-20-A)は、既知または表8の合成されたアルファ-ハロアセチル誘導体およびアザスピロ誘導体から中間体7-1-Aの手順にしたがって製造する。
【0299】
【表8-1】
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【表8-2】
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【表8-3】
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【0300】
中間体-7-9 (INT-7-9):1-(4-ブロモ-3,5-ジメチルチオフェン-2-イル)-2-クロロエタノン
【化74】
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【0301】
三塩化アルミニウム(1.09 g, 8.16 mmol)の撹拌懸濁液をクロロホルム(10 mL)中、室温で2-クロロ-1-(3,5-ジメチルチオフェン-2-イル)エタノン(INT-4-6-A)(700 mg, 3.71 mmol)および臭素(623 mg, 3.90 mmol)で順に処理し、17時間撹拌し、氷水に注ぎ、DCMで希釈する。有機層を分離し、水層をDCMで抽出する。合わせた有機層を水および食塩水で洗い、硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮する。粗生成物をヘキサン中0-30% EtOAcで溶出するシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し、表題化合物(890 mg, 90 %収率)を得る。
1H-NMR (270MHz, CDCl3): δ 4.48(s, 2H), 2.58 (s, 3H), 2.48 (s, 3H).
【0302】
中間体-7-11 (INT-7-11): 1-(5-ブロモ-1,4-ジメチル-1H-ピロール-2-イル)-2-クロロエタノン
【化75】
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【0303】
N-ブロモスクシンイミド(674 mg, 3.79 mmol)をTHF(50 mL)中のINT-5-8-A(500 mg, 2.91mmol)に-10oCで加える。混合物を同じ温度で2時間撹拌する。溶媒を減圧下で留去した後、残渣をDCM(100 mL)に溶解し、有機層を水(3 x 50 mL)および食塩水で洗い、Na2SO4で乾燥し、ろ過し、減圧で濃縮する。残渣をヘキサン中10-50%酢酸エチルで溶出するシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し、表題化合物(597 mg, 82%収率)を得る。
1H-NMR (270MHz, CDCl3): δ 6.88 (s, 1H), 4.42 (s, 2H), 3.95 (s, 3H), 2.07 (s, 3H).
【0304】
中間体-7-12 (INT-7-12): 1-(5-ブロモ-1,4-ジメチル-1H-ピロール-3-イル)-2-クロロエタノン
【化76】
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【0305】
表題化合物は、INT-5-9-A (193 mg, 1.13 mmol)およびN-ブロモスクシンイミド(200 mg, 1.13 mmol)から-78oCから室温で中間体-7-11 (INT-7-11)の手順にしたがって製造し、生成物(229 mg, 81%収率)を得る。
1H-NMR (270MHz, CDCl3): δ 7.38 (s, 1H), 4.36 (s, 2H), 3.64 (s, 3H), 2.27 (s, 3H).
【0306】
中間体-8-1-A (INT-8-1-A):
3-(2-(6-クロロピリジン-3-イル)-2-オキソエチル)-8,8-ジフルオロ-1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-2,4-ジオン
【化77】
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【0307】
表題化合物は、DMF(15 mL)中、8,8-ジフルオロ-1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-2,4-ジオン (INT-1-1-A)(1.62 g, 5.22 mmol)、2-クロロ-1-(6-クロロピリジン-3-イル)エタノン(991 mg, 5.22 mmol)およびK2CO3 (2.16 g, 15.6 mmol)から中間体-7-1-AのN-アルキル化反応に記載された手順にしたがって製造する。精製をDCM中10-80%酢酸エチルで溶出するシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し、生成物(856 mg, 46%収率)を淡黄色固体として得る。
1H-NMR (270 MHz, DMSO-d6): δ 9.08 (d, J = 2.6 Hz, 1H), 9.04 (s, 1H), 8.41 (dd, J = 8.6, 2.6 Hz, 1H), 7.76 (d, J = 8.6 Hz, 1H), 5.05 (s, 2H), 2.25-1.65 (m, 8H).
MS (ESI) m/z: 358.2 (M+H)+.
【0308】
次のヒダントイン誘導体(INT-8-2-AからINT-8-5-A)は、既知または表9の合成されたアルファ-ハロアセチル誘導体およびヒダントイン誘導体から中間体8-1-Aの手順にしたがって製造する。
【0309】
【表9】
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【0310】
中間体-9-1-A (INT-9-1-A): 3-(2-(5-ブロモピラジン-2-イル)-2-オキソエチル)-8,8-ジフルオロ-1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-2,4-ジオン
【化78】
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【0311】
<工程-1>: 中間体-9-1-1 (INT-9-1-1): 2-ブロモ-1-(5-ブロモピラジン-2-イル)エタノール
【化79】
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【0312】
2-ブロモ-1-(5-ブロモピラジン-2-イル)エタノン臭化水素酸塩(INT-6-8-A)(粗製の固体, 3.35 mmol)のMeOH(15 mL)溶液に水素化ホウ素ナトリウム(317 mg, 8.38 mmol)を0oCで加える。混合物を室温で1時間撹拌する。混合物を水で反応を停止し、DCMで抽出する。合わせた有機溶液をNa2SO4で乾燥し、ろ過し、濃縮し、表題化合物を粗製の黄色油状物(740 mg, 78%収率)として得る。
MS (ESI) m/z: 282.9 (M+H)+.
【0313】
<工程-2>: 中間体-9-1-2 (INT-9-1-2): 3-(2-(5-ブロモピラジン-2-イル)-2-ヒドロキシエチル)-8,8-ジフルオロ-1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-2,4-ジオン
【化80】
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【0314】
8,8-ジフルオロ-1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-2,4-ジオン(INT-1-1-A)(536 mg, 2.62 mmol)、2-ブロモ-1-(5-ブロモピラジン-2-イル)エタノール(INT-9-1-1)(740 mg, 2.62 mmol)および Cs2CO3 (1.28 g, 3.94 mmol)の混合物をDMSO(5 mL)中、60oCで1時間撹拌する。混合物をH2Oで希釈し、DCMで抽出する。合わせた有機溶液をNa2SO4で乾燥し、ろ過し、減圧で濃縮する。残った油状物をヘキサン中0-70%酢酸エチルで溶出するシリカゲルカラムクロマトグラフィー(Biotage)により精製し、表題化合物(490 mg, 46%収率)を淡黄色固体として得る。
1H-NMR (270 MHz, DMSO-d6): δ 8.82 (s, 1H), 8.77 (s, 1H), 8.71 (s, 1H), 6.19 (d, J = 5.3 Hz, 1H), 4.87 (td, J = 6.6, 5.3 Hz, 1H), 3.64 (ABqd, J = 13.8, 6.6 Hz, 2H), 2.20-1.65 (m, 8H).
MS (ESI) m/z: 406.8 (M+H)+.
【0315】
<工程-3>: 中間体-9-1-A (INT-9-1-A): 3-(2-(5-ブロモピラジン-2-イル)-2-オキソエチル)-8,8-ジフルオロ-1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-2,4-ジオン
【化81】
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【0316】
INT-9-1-2 (560 mg, 1.38 mmol)、2-ヨード-5-メチルベンゼンスルホン酸カリウム(23 mg, 0.069 mmol)、OXONE(登録商標) (552 mg, 0.898 mmol)の混合物をMeCN (10 mL)中、60oCで1日撹拌する。混合物を5% Na2S2O3水溶液?飽和NaHCO3溶液(1:1 v/v)で反応を停止し、DCMで抽出する。合わせた有機溶液をNa2SO4で乾燥し、ろ過し、濃縮する。残った固体をヘキサン中0-50%酢酸エチルで溶出するシリカゲルカラムクロマトグラフィー(Biotage)により精製し、表題化合物(397 mg, 71%収率)を灰白色固体として得る。
1H-NMR (270 MHz, DMSO-d6): δ 9.09 (d, J = 1.3 Hz, 1H), 9.08 (s, 1H), 8.96 (s, 1H), 5.00 (s, 2H), 2.25-1.78 (m, 8H).
MS (ESI) m/z: 404.9 (M+H)+.
【0317】
中間体-9-2-A (INT-9-2-A):
3-(2-(5-ブロモ-4-メチルチアゾール-2-イル)-2-オキソエチル)-8,8-ジフルオロ-1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-2,4-ジオン
【化82】
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【0318】
<工程-1>: 中間体-9-2-1( INT-9-2-1): 1-(5-ブロモ-4-メチルチアゾール-2-イル)-2-クロロエタノール
【化83】
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【0319】
表題化合物は、INT-6-10-A (1.0 g, 3.93 mmol)からINT-9-1-1の手順にしたがって製造し、生成物(796 mg, 79%収率)を得る。
MS (ESI) m/z: 258.0 (M+H)+.
【0320】
<工程-2>: 中間体-9-2-2 (INT-9-2-2): 3-(2-(5-ブロモ-4-メチルチアゾール-2-イル)-2-ヒドロキシエチル)-8,8-ジフルオロ-1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-2,4-ジオン
【化84】
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【0321】
表題化合物は、INT-9-2-1(796 mg, 3.90 mmol)からINT-9-1-2の手順にしたがって製造し、生成物(968 mg, 59%収率)を得る。
1H-NMR (270MHz, DMSO-d6): δ 8.84 (br.s, 1H), 6.75 (d, J = 5.3 Hz, 1H), 4.95 (td, J = 7.2, 5.3 Hz, 1H), 3.58 (dd, J = 7.2, 1.3 Hz, 2H), 2.24 (s, 3H), 2.25-1.3 (m, 8H).
【0322】
<工程-3> 中間体-9-2-A (INT-9-2-A):
3-(2-(5-ブロモ-4-メチルチアゾール-2-イル)-2-オキソエチル)-8,8-ジフルオロ-1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-2,4-ジオン
【化85】
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【0323】
INT-9-2-2(600 mg, 1.41 mmol)のDCM(5 mL)中の懸濁液に1,1,1-トリアセトキシ-1,1-ジヒドロ-1,2-ベンゾヨードキソール-3(1H)-オン(デス-マーチン試薬)(1.02 g, 2.40 mmol)を室温で加える。混合物を室温で1時間撹拌する。混合物を5% Na2S2O3水溶液、次いで飽和NaHCO3溶液で反応を停止する。得られた混合物をDCMで抽出し、合わせた有機溶液をNa2SO4で乾燥し、ろ過し、濃縮する。残った固体を酢酸エチル(6 mL)で再結晶し、表題化合物(230 mg, 38.5%収率)を白色固体として得る。母液を濃縮し、得られた固体をヘキサン中20-80% EtOACで溶出するシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し、表題化合物(279 mg, 46.7%収率)を白色固体として得る。
1H-NMR (270MHz, CDCl3): δ 6.36 (br.s, 1H), 5.02 (s, 2H), 2.50 (s, 3H), 2.50-2.15 (m, 4H), 2.10-1.90 (m, 4H).
【0324】
次のアルコール誘導体(INT-10-1-AからINT-10-6-A)は、表10の合成されたアルファ-ハロアセチル誘導体から中間体9-1-1の手順にしたがって製造する。
【0325】
【表10】
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【0326】
次のアルコール誘導体(INT-11-1-AからINT-11-6-A)は、表11の合成された2-ハロエタノール誘導体およびINT-1-4-Aから中間体9-1-2の手順にしたがって製造する。
【0327】
【表11】
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【0328】
中間体 12-1-A (INT-12-1-A): 8,8-ジフルオロ-3-(2-オキソ-2-(4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)フェニル)エチル)-1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-2,4-ジオン
【化86】
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【0329】
3-(2-(4-ブロモフェニル)-2-オキソエチル)-8,8-ジフルオロ-1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-2,4-ジオン(INT-7-1-A)(2.00 g, 4.99 mmol)、ビス(ピナコラート)ジボロン(1.46 g, 5.73 mmol)、酢酸カリウム(1.22 g, 12.5 mmol)およびPdCl2(dppf) CH2Cl2 (204 mg, 0.249 mmol)の混合物を1,4-ジオキサン(20 mL)中、80oCで3時間撹拌する。室温に冷却後、反応混合物をセライトパッドを通してろ過し、フィルターパッドを1,4-ジオキサンで洗う。ろ液および洗液を減圧で濃縮し、残った油状物を得る。これをDCM/ヘキサンですりつぶし、表題化合物(2.03 g, 91%収率)を淡黄色固体として得る。
1H-NMR (270 MHz, DMSO-d6): δ 9.02 (s, 1H), 8.04 (d, J = 7.9 Hz, 2H), 7.84 (d, J = 7.9 Hz, 2H), 4.97 (s, 2H), 2.25-1.75 (m, 8H), 1.32 (s, 12H).
MS (ESI) m/z: 449.2 (M+H)+.
【0330】
中間体-12-2-A (INT-12-2-A): 8,8-ジフルオロ-3-
(2-オキソ-2-(4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)フェニル)エチル)-1-オキサ-3-アザスピロ[4.5]デカン-2-オン
【化87】
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【0331】
<工程-1>: 中間体-12-2-1 (INT-12-2-1): 3-(2-(4-ブロモフェニル)-2-ヒドロキシエチル)-8,8-ジフルオロ-1-オキサ-3-アザスピロ[4.5]デカン-2-オン
【化88】
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【0332】
INT-1-4-A (500 mg, 2.62 mmol)、炭酸セシウム(1.70 g, 5.23 mmol)および2-(4-ブロモフェニル)オキシラン(599 mg, 3.01 mmol)の混合物をDMSO(5 mL)中、75oCで5時間撹拌する。混合物を水で希釈し、EtOAc-ヘキサン(2:1)で抽出する。合わせた有機溶液を食塩水で洗い、Na2SO4で乾燥し、ろ過し、濃縮する。精製をヘキサン中0-70% EtOAcの濃度勾配で溶出するシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより行い、表題化合物(972 mg, 95%収率)を灰白色固体として得る。
1H-NMR (270 MHz, CDCl3): δ 7.51 (d, J = 7.9 Hz, 2H), 7.27 (d, J = 7.9 Hz, 2H), 5.03-4.92 (m, 1H), 3.59-3.23 (m, 4H), 2.90 (br.s, 1H), 2.31-1.95 (m, 6H), 1.83-1.68 (m, 2H).
MS (ESI) m/z: 390.1 (M+H)+.
【0333】
<工程-2>: 中間体-12-2-2 (INT-12-2-2): 3-(2-(4-ブロモフェニル)-2-オキソエチル)-8,8-ジフルオロ-1-オキサ-3-アザスピロ[4.5]デカン-2-オン
【化89】
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【0334】
INT-12-2-1(390 mg, 0.999 mmol)のDCM(20 mL)溶液にデス-マーチン・ペルヨージナン(721 mg, 1.699 mmol)を室温で加える。混合物を室温で1時間撹拌する。混合物を5% Na2S2O3水溶液、次いで飽和NaHCO3溶液で反応を停止し、EtOAcで抽出する。有機層をNa2SO4で乾燥し、ろ過し、濃縮する。精製をヘキサン中0-50% EtOAcの濃度勾配で溶出するシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより行い、表題化合物(315 mg, 81%収率)を灰白色固体として得る。
1H-NMR (270 MHz, CDCl3): δ 7.80 (d, J = 8.6 Hz, 2H), 7.64 (d, J = 8.6 Hz, 2H), 4.67 (s, 2H), 3.47 (s, 2H), 2.38-2.00 (m, 6H), 2.00-1.80 (m, 2H).
MS (ESI) m/z: 390.1 (M+H)+.
【0335】
<工程-3>: 中間体-12-2-A (INT-12-2-A): 8,8-ジフルオロ-3-(2-オキソ-2-(4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)フェニル)エチル)-1-オキサ-3-アザスピロ[4.5]デカン-2-オン
INT-12-2-2(200 mg, 0.515 mmol)、ビス(ピナコラート)ジボロン(150 mg, 0.592 mmol)、PdCl2(dppf) CH2Cl2 (21 mg, 0.026 mmol)および酢酸カリウム(126 mg, 1.288 mmol)の混合物を1,4-ジオキサン(3 mL)中、80oCで3時間撹拌する。反応混合物(3 mLのジオキサン中)を次のスズキ-ミヤハラクロスカップリング反応に用いる。
【0336】
中間体 12-3-A (INT-12-3-A):
3-(2-(4-(5,5-ジメチル-1,3,2-ジオキサボリナン-2-イル)フェニル)-2-オキソエチル)-1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-2,4-ジオン
【化90】
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【0337】
INT-7-4-A (1.15 g, 3.15 mmol)、PdCl2(dppf) CH2Cl2 (203 mg, 0.252 mmol)、酢酸カリウム (1.24 g, 12.6 mmol)、および5,5,5',5'-テトラメチル-2,2'-ビ(1,3,2-ジオキサボリナン) (854 mg, 3.78 mmol)の混合物をDMSO (10 mL)中、80oCで1.5時間撹拌する。混合物を水で希釈し、EtOAc-ヘキサン(2:1)で抽出する。合わせた有機溶液をNa2SO4で乾燥し、ろ過し、濃縮する。精製をヘキサン中0-70% EtOAcの濃度勾配で溶出するシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより行い、表題化合物(475 mg, 38%収率)を淡黄色固体として得る。
【0338】
中間体-12-4-A (INT-12-4-A):
3-(2-オキソ-2-(4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)フェニル)エチル)-1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-2,4-ジオン
【化91】
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【0339】
INT-7-4-A (120 mg, 0.329 mmol)、PdCl2(dppf) CH2Cl2 (21 mg, 0.026 mmol)、酢酸カリウム(97 mg, 0.986 mmol)およびビス(ピナコラート)ジボロン(100 mg, 0.394 mmol)の混合物をDMSO (1 mL)中、80oCで4時間撹拌する。反応終了後、反応混合物をさらに精製することなく、次のスズキ-ミヤハラクロスカップリング反応に用いる。
【0340】
中間体-12-5-A (INT-12-5-A):
8,8-ジフルオロ-3-(2-(3-フルオロ-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)フェニル)-2-オキソエチル)-1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-2,4-ジオン
【化92】
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【0341】
INT-7-6-A(50 mg, 0.119 mmol)、ビス(ピナコラート)ジボロン(36 mg, 0.143 mmol)、PdCl2(dppf) CH2Cl2 (8 mg, 0.0095 mmol)および酢酸カリウム(35 mg, 0.358 mmol)の混合物を1,4-ジオキサン(2 mL)中、80oCで3時間撹拌する。冷却後、反応混合物をさらに精製することなく、次の段階に用いる。
MS (ESI) m/z: 383.2 (M-H)- (ボロン酸誘導体として).
【0342】
中間体-12-6-A (INT-12-6-A):
8,8-ジフルオロ-3-(2-(2-フルオロ-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)フェニル)-2-オキソエチル)-1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-2,4-ジオン
【化93】
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【0343】
INT-7-18-A (120 mg, 0.286 mmol)、ビス(ピナコラート)ジボロン(84 mg, 0.329 mmol)、PdCl2(dppf) CH2Cl2 (19 mg, 0.023 mmol)および酢酸カリウム(84 mg, 0.859 mmol)の混合物をDMF (0.9 mL)中、80oCで1.5時間撹拌する。冷却後、反応混合物をさらに精製することなく、次の段階に用いる。
【0344】
中間体-12-7-A (INT-12-7-A):
8,8-ジフルオロ-3-(2-オキソ-2-(4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)フェニル)エチル)-1-オキサ-3-アザスピロ[4.5]デカン-2,4-ジオン
【化94】
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【0345】
INT-7-16-A (303 mg, 0.753 mmol)、ビス(ピナコラート)ジボロン(230 mg, 0.904 mmol)、PdCl2(dppf) CH2Cl2 (49 mg, 0.060 mmol)および酢酸カリウム(222 mg, 2.26 mmol)の混合物を1,4-ジオキサン(3 mL)中、80oCで1.5時間撹拌する。冷却後、反応混合物を減圧で濃縮する。残った油状物をヘキサン中0-30%酢酸エチルで溶出するシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し、表題化合物(332 mg, 98%)を黄色固体として得る。
MS (ESI) m/z: 448.1 (M-H)-.
【0346】
中間体-13-1-A (INT-13-1-A): 3-(2-(4-ブロモフェニル)-2-オキソエチル)-1-オキサ-3-アザスピロ[4.5]デカン-2-オン
【化95】
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【0347】
<工程-1>: 中間体-13-1-1 (INT-13-1-1): 3-(2-(4-ブロモフェニル)-2-ヒドロキシエチル)-1-オキサ-3-アザスピロ[4.5]デカン-2-オン
【化96】
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【0348】
1-オキサ-3-アザスピロ[4.5]デカン-2-オン(200 mg, 1.29 mmol)、炭酸セシウム(840 mg, 2.58 mmol)および2-(4-ブロモフェニル)オキシラン(385 mg, 1.93 mmol)の混合物をDMSO (2 mL)中、75oCで3時間撹拌する。混合物を水で希釈し、EtOAc-ヘキサン(2:1)で抽出する。合わせた有機溶液をNa2SO4で乾燥し、ろ過し、濃縮し、表題化合物(1.43 g)を粗製の油状物として得る。合わせた有機溶液を食塩水で洗い、Na2SO4で乾燥し、ろ過し、濃縮する。精製をヘキサン中、0-80% EtOAcの濃度勾配で溶出するシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより行い、表題化合物(441 mg, 97%収率)を灰白色固体として得る。
1H-NMR (270 MHz, CDCl3): δ 7.50 (d, J = 7.9 Hz, 2H), 7.28 (d, J = 7.9 Hz, 2H), 4.97 (dt, J = 7.9, 3.3 Hz, 1H), 3.52 (dd, J = 15.2, 3.3 Hz, 1H), 3.39 (dd, J = 15.2, 7.9 Hz, 1H), 3.19 (s, 2H), 3.20-3.14 (m, 1H), 1.85-1.63 (m, 4H), 1.60-1.32 (m, 6H).
MS (ESI) m/z: 356.0 (M+H)+.
【0349】
<工程-2>: 中間体-13-1-A (INT-13-1-A): 3-(2-(4-ブロモフェニル)-2-オキソエチル)-1-オキサ-3-アザスピロ[4.5]デカン-2-オン
【0350】
INT-13-1-1 (116 mg, 0.327 mmol)のDCM (5 mL)溶液にデス-マーチン・ペルヨージナンを(278 mg, 0.655 mmol)室温で加える。混合物を室温で3時間撹拌する。混合物を5% Na2S2O3水溶液、次いで飽和NaHCO3溶液で反応を停止し、EtOAcで抽出する。合わせた有機層をNa2SO4で乾燥し、ろ過し、濃縮する。精製をヘキサン中、0-50% EtOAcの濃度勾配で溶出するシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより行い、表題化合物(106 mg, 92%収率)を灰白色固体として得る。
1H-NMR (270 MHz, CDCl3): δ 7.81 (d, J = 8.5 Hz, 2H), 7.64 (d, J = 8.5 Hz, 2H), 4.65 (s, 2H), 3.39 (s, 2H), 2.00-1.32 (m, 10H).
MS (ESI) m/z: 354.0 (M+H)+.
【0351】
中間体-13-2-A (INT-13-2-A): 3-(2-(4-ブロモフェニル)-2-オキソエチル)-8,8-ジフルオロ-4-メチル-1-オキサ-3-アザスピロ[4.5]デカン-2-オン
【化97】
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【0352】
<工程-1>: 中間体-13-2-1 (INT-13-2-1): 3-(2-(4-ブロモフェニル)-2-ヒドロキシエチル)-8,8-ジフルオロ-4-メチル-1-オキサ-3-アザスピロ[4.5]デカン-2-オン
【化98】
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【0353】
INT-1-6-A (150 mg, 0.731 mmol)、2-(4-ブロモフェニル)オキシラン(145 mg, 0.731 mmol)および炭酸セシウム(476 mg, 1.462 mmol)の混合物をDMSO (5 mL)中、75oCで5時間撹拌する。混合物を水で希釈し、EtOAc-ヘキサン(2:1)で抽出する。合わせた有機層を食塩水で洗い、Na2SO4で乾燥し、ろ過し、減圧で濃縮する。精製をヘキサン中0-70% EtOAcの濃度勾配で溶出するシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより行い、表題化合物(245 mg, 83%収率, ジアステレオマーの混合物)を灰白色固体として得る。
MS (ESI) m/z: 387.9 (M+H-OH)+.
【0354】
<工程-2>: 中間体-13-2-A (INT-13-2-A): 3-(2-(4-ブロモフェニル)-2-オキソエチル)-8,8-ジフルオロ-4-メチル-1-オキサ-3-アザスピロ[4.5]デカン-2-オン
【0355】
INT-13-2-1 (245 mg, 0.606 mmol)のDCM (10 mL)溶液にデス-マーチン・ペルヨージナン(450 mg, 1.061 mmol)を室温で加える。混合物を室温で1時間撹拌する。混合物を5% Na2S2O3水溶液、次いで飽和NaHCO3溶液で反応を停止し、DCMで抽出する。合わせた有機層をNa2SO4で乾燥し、ろ過し、減圧で濃縮する。精製をヘキサン中0-50% EtOAcの濃度勾配で溶出するシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより行い、表題化合物(217 mg, 89%収率)を灰白色固体として得る。
1H-NMR (270 MHz, CDCl3): δ 7.82 (d, J = 8.6 Hz, 2H), 7.65 (d, J = 8.6 Hz, 2H), 4.92 (d, J = 18.5 Hz, 1H), 4.33 (d, J = 18.5 Hz, 1H), 3.82 (q, J = 6.6 Hz, 1H), 2.40-1.98 (m, 6H), 1.93-1.66 (m, 2H), 1.15 (d, J = 6.6 Hz, 3H).
MS (ESI) m/z: 403.8 (M+H)+.
【0356】
中間体-13-3-A (INT-13-3-A): 3-(2-(4-ブロモフェニル)-2-オキソエチル)-8,8-ジフルオロ-4,4-ジメチル-1-オキサ-3-アザスピロ[4.5]デカン-2-オン
【化99】
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【0357】
<工程-1>: 中間体-13-3-1 (INT-13-3-1): 3-(2-(4-ブロモフェニル)-2-ヒドロキシエチル)-8,8-ジフルオロ-4,4-ジメチル-1-オキサ-3-アザスピロ[4.5]デカン-2-オン
【化100】
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【0358】
INT-1-7-A (175 mg, 0.798 mmol)、2-(4-ブロモフェニル)オキシラン(159 mg, 0.798 mmol)および炭酸セシウム(520 mg, 1.597 mmol)の混合物をDMSO (2 mL)中、85oCで1日撹拌する。混合物を水で希釈し、EtOAc-ヘキサン(2:1)で抽出する。合わせた有機溶液を食塩水で洗い、Na2SO4で乾燥し、ろ過し、減圧で濃縮し、表題化合物を粗製の油状物として得る。
MS (ESI) m/z: 419.8 (M+H)+.
【0359】
<工程-2>: 中間体-13-3-A (INT-13-3-A): 3-(2-(4-ブロモフェニル)-2-オキソエチル)-8,8-ジフルオロ-4,4-ジメチル-1-オキサ-3-アザスピロ[4.5]デカン-2-オン
【0360】
INT-13-3-1 (粗製物)のDCM (10 mL)溶液にデス-マーチン・ペルヨージナン(592 mg, 1.397 mmol)を室温で加える。混合物を室温で1時間撹拌する。混合物を5% Na2S2O3水溶液、次いで飽和NaHCO3 溶液で反応を停止し、DCMで抽出する。合わせた有機層をNa2SO4で乾燥し、ろ過し、減圧で濃縮する。精製をヘキサン中、0-40% EtOAcの濃度勾配で溶出するシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより行い、表題化合物(265 mg, 2段階で80%収率)を淡黄色固体として得る。
1H-NMR (270 MHz, CDCl3): δ 7.83 (d, J = 8.6 Hz, 2H), 7.65 (d, J = 8.6 Hz, 2H), 4.52 (s, 2H), 2.39-2.02 (m, 6H), 1.85-1.64 (m, 2H), 1.17 (s, 6H).
MS (ESI) m/z: 417.8 (M+H)+.
【0361】
中間体-13-4-A (INT-13-4-A): 3-(2-(4-ブロモフェニル)-2-オキソエチル)-8,8-ジフルオロ-4-イソプロピル-1-オキサ-3-アザスピロ[4.5]デカン-2-オン
【化101】
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【0362】
<工程-1>: 中間体-13-4-1 (INT-13-4-1): 3-(2-(4-ブロモフェニル)-2-ヒドロキシエチル)-8,8-ジフルオロ-4-イソプロピル-1-オキサ-3-アザスピロ[4.5]デカン-2-オン
【化102】
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【0363】
INT-1-8-A (186 mg, 0.798 mmol)、2-(4-ブロモフェニル)オキシラン(159 mg, 0.798 mmol)および炭酸セシウム(520 mg, 1.597 mmol)の混合物をDMSO (2 mL)中、85oCで1日撹拌する。混合物を水で希釈し、EtOAc-ヘキサン(2:1)で抽出する。合わせた有機溶液を食塩水で洗い、Na2SO4で乾燥し、ろ過し、減圧で濃縮し、表題化合物を粗製の油状物として得る。
MS (ESI) m/z: 433.8 (M+H)+.
【0364】
<工程-2>: 中間体-13-4-A (INT-13-4-A): 3-(2-(4-ブロモフェニル)-2-オキソエチル)-8,8-ジフルオロ-4-イソプロピル-1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-2-オン
【0365】
INT-13-4-1 (粗製物)のDCM(10 mL)溶液にデス-マーチン・ペルヨージナン(592 mg, 1.397 mmol)を室温で加える。混合物を室温で1時間撹拌する。混合物を5% Na2S2O3水溶液、次いで飽和NaHCO3溶液で反応を停止し、DCMで抽出する。合わせた有機層をNa2SO4で乾燥し、ろ過し、減圧で濃縮する。精製をヘキサン中、0-40% EtOAcの濃度勾配で溶出するシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより行い、表題化合物(268 mg, 2段階で78%収率)を淡黄色固体として得る。
1H-NMR (270 MHz, CDCl3): δ 7.81 (d, J = 8.6 Hz, 2H), 7.65 (d, J = 8.6 Hz, 2H), 5.22 (d, J = 18.5 Hz, 1H), 4.40 (d, J = 18.5 Hz, 1H), 3.60 (d, J = 2.0 Hz, 1H), 2.62-2.49 (m, 1H), 2.41-1.72 (m, 8H), 1.04 (d, J = 6.6 Hz, 6H).
MS (ESI) m/z: 431.8 (M+H)+.
【0366】
中間体-14-1-A (INT-14-1-A): 8,8-ジフルオロ-3-(2-(4-ヒドロキシフェニル)-2-オキソエチル)-1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-2,4-ジオン
【化103】
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【0367】
2-ブロモ-1-(4-((tert-ブチルジフェニルシリル)オキシ)フェニル)エタノン(1295 mg, 2.86 mmol)のDMF (30 mL)中の撹拌溶液にINT-1-1-A (612 mg, 3.00 mmol)および炭酸カリウム(987 mg, 7.14 mmol)を加える。混合物を85 oCで3.5 時間加熱する。室温に冷却後、混合物を1 M HCl水溶液で反応を停止し、酢酸エチル-トルエン(8:1)で抽出する。合わせた有機溶液を水および食塩水で洗い、硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、減圧で濃縮し、粗生成物(淡黄色油状物)を得る。粗生成物をヘキサン中30-70%酢酸エチルで溶出するシリカゲル(100 g)カラムクロマトグラフィーにより精製し、表題化合物(789 mg, 82%収率)を白色固体として得る。
1H-NMR (270 MHz, DMSO-d6): δ 10.58 (br.s, 1H), 8.98 (s, 1H), 7.92 (d, J = 8.6 Hz, 2H), 6.89 (d, J = 8.6 Hz, 2H), 4.84 (s, 2H), 2.25-1.70 (m, 8H).
MS (ESI) m/z: 339.06 (M+H)+.
【0368】
中間体-15-1-A (INT-15-1-A): 3-(2-(4-((3-アミノピリジン-2-イル)アミノ)フェニル)-2-オキソエチル)-8,8-ジフルオロ-1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-2,4-ジオン
【化104】
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【0369】
<工程-1>: 中間体-15-1-1 (INT-15-1-1): 2-ブロモ-1-(4-((3-ニトロピリジン-2-イル)アミノ)フェニル)エタノン
【化105】
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【0370】
1-(4-((3-ニトロピリジン-2-イル)アミノ)フェニル)エタノン(INT-6-19-1)(1.0 g, 3.89 mmol)および臭素(0.621 g, 3.89 mmol)の混合物を25% HBr-酢酸(20 mL)中、室温で1.5時間撹拌する。反応混合物を窒素気流により濃縮する。残渣をIPE およびMeOH (2/1 v/v)の混合物ですりつぶし、表題化合物モノ-臭化水素酸(1.56 g,定量的)を黄色固体として得る。
1H-NMR (270 MHz, DMSO-d6): δ 10.1 (s, 1H), 8.63-8.59 (m, 2H), 8.01 (d, J = 8.5 Hz, 2H), 7.90 (d, J = 8.5 Hz, 2H), 7.14 (dd, J = 7.9, 4.6 Hz, 1H), 4.89 (s, 2H).
MS (ESI) m/z: 337.9 (M+H)+.
【0371】
<工程-2>: 中間体-15-1-2 (INT-15-1-2): 8,8-ジフルオロ-3-(2-(4-((3-ニトロピリジン-2-イル)アミノ)フェニル)-2-オキソエチル)-1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-2,4-ジオン
【化106】
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【0372】
INT-15-1-1(235 mg, 0.563 mmol)および炭酸カリウム(234 mg, 1.69 mmol)の混合物をDMF (5 mL)中、120oCで20分マイクロ波を照射し、撹拌する。冷却後、反応混合物を水で希釈し、EtOAcで抽出する。合わせた有機層を食塩水で洗い、硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、減圧で濃縮する。残渣をDCM中10-80%酢酸エチルで溶出するシリカゲル(10g)カラムクロマトグラフィー(Biotage)により精製し、表題化合物(0.138 g, 53%収率)を淡黄色固体として得る。
1H-NMR (270 MHz, DMSO-d6): δ 10.2 (s, 1H), 9.02 (s, 1H), 8.62-8.57 (m, 2H), 8.05 (d, J = 8.5 Hz, 2H), 7.94 (d, J = 8.5 Hz, 2H), 7.15 (dd, J = 7.9, 4.6 Hz, 1H), 4.94 (s, 2H), 2.18-1.81 (m, 8H).
MS (ESI) m/z: 460.0 (M+H)+.
【0373】
<工程-3>: 中間体-15-1-A (INT-15-1-A): 3-(2-(4-((3-アミノピリジン-2-イル)アミノ)フェニル)-2-オキソエチル)-8,8-ジフルオロ-1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-2,4-ジオン
【0374】
INT-15-1-2 (138 mg, 0.300 mmol)、鉄(101 mg, 1.80 mmol)および塩化アンモニウム固体 (48 mg, 0.901 mmol)の混合物をEtOH/水(4/1 v/v)(10 mL)中、2.5時間加熱還流する。室温に冷却後、反応混合物をセライトパッドを通してろ過し、ろ液および洗液を減圧で濃縮する。残渣をEtOAcと2 M NaOH水溶液に分離する。分離した有機層を食塩水で洗い、硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、減圧で濃縮し、表題化合物(75 mg, 58%収率)を褐色固体として得る。
1H-NMR (270 MHz, DMSO-d6): δ 8.98 (s, 1H), 8.41 (s, 1H), 7.92 (d, J = 9.2 Hz, 2H), 7.72 (d, J = 9.2 Hz, 2H), 7.59 (dd, J = 4.6, 1.3 Hz, 1H), 7.02-6.98 (m, 1H), 6.78 (dd, J = 7.9, 4.6 Hz, 1H), 5.22 (s, 2H), 4.84 (s, 2H), 2.17-1.85 (m, 8H).
MS (ESI) m/z: 430.1 (M+H)+ .
【0375】
中間体-15-2-A (INT-15-2-A): 3-(2-(4-((3-アミノ-6-メチルピリジン-2-イル)アミノ)フェニル)-2-オキソエチル)-8,8-ジフルオロ-1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-2,4-ジオン
【化107】
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【0376】
<工程-1>: 中間体-15-2-1 (INT-15-2-1): 2-ブロモ-1-(4-((6-メチル-3-ニトロピリジン-2-イル)アミノ)フェニル)エタノン臭化水素酸塩
【化108】
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【0377】
表題化合物は、25% HBr-酢酸(20 mL)中、INT-6-23-1(740 mg, 2.73 mmol)、臭素(126 μL, 2.46 mmol)からINT-15-1-1の手順にしたがって製造し、生成物(1232 mg、定量的、モノ-ブロモ生成物の化学純度:90%)を黄色固体として得る。これをさらに精製することなく、次の段階に用いる。
1H-NMR (270 MHz, DMSO-d6): δ 10.23 (br.s, 1H), 8.53-8.45 (m, 1H), 8.06-7.92 (m, 4H), 7.04-6.96 (m, 1H), 4.90 (s, 2H), 2.52 (s, 3H).
MS (ESI) m/z: 350.1 (M+H)+.
【0378】
<工程-2>: 中間体-15-2-2 (INT-15-2-2): 8,8-ジフルオロ-3-(2-(4-((6-メチル-3-ニトロピリジン-2-イル)アミノ)フェニル)-2-オキソエチル)-1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-2,4-ジオン
【化109】
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【0379】
表題化合物は、DMF (15 mL)中、INT-15-2-1 (700 mg, 1.62 mmol)、INT-1-1-A (298 mg, 1.46 mmol)および炭酸カリウム(786 mg, 5.68 mmol)からINT-15-1-2の手順にしたがって製造し、生成物(314 mg, 41%収率)を黄色固体として得る。
1H-NMR (270 MHz, DMSO-d6): δ 10.25 (br.s, 1H), 9.02 (br.s, 1H), 8.53-8.46 (m, 1H), 8.10-7.95 (m, 4H), 7.05-6.97 (m, 1H), 4.94 (s, 2H), 2.53 (s, 3H), 2.27-1.75 (m, 8H).
MS (ESI) m/z: 474.0 (M+H)+.
【0380】
<工程-3>: 中間体-15-2-A (INT-15-2-A): 3-(2-(4-((3-アミノ-6-メチルピリジン-2-イル)アミノ)フェニル)-2-オキソエチル)-8,8-ジフルオロ-1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-2,4-ジオン
【0381】
表題化合物は、エタノール-水(4:1)(20 mL)中、INT-15-2-2 (310 mg, 0.655 mmol)、塩化アンモニウム(105 mg, 1.96 mmol)および鉄(219 mg, 3.93 mmol)からINT-15-1-A (step-3)の手順にしたがって製造し、生成物(281 mg, 97%収率)を暗黄色固体として得る。
1H-NMR (270 MHz, DMSO-d6): δ 8.98 (br.s, 1H), 8.37 (br.s, 1H), 7.92 (d, J = 8.6 Hz, 2H), 7.74 (d, J = 8.6 Hz, 2H), 6.93 (d, J = 7.9 Hz, 1H), 6.63 (d, J = 7.9 Hz, 1H), 4.98 (br.s, 2H), 4.84 (br.s, 2H), 2.29 (s, 3H), 2.26-1.75 (m, 8H).
MS (ESI) m/z: 444.0 (M+H)+.
【0382】
中間体-16-1-A (INT-16-1-A): 4'-(2-(8,8-ジフルオロ-2,4-ジオキソ-1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-3-イル)アセチル)-[1,1'-ビフェニル]-2-カルボン酸
【化110】
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【0383】
<工程-1>: 中間体-16-1-1 (INT-16-1-1): 4'-(2-(8,8-ジフルオロ-2,4-ジオキソ-1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-3-イル)アセチル)-[1,1'-ビフェニル]-2-カルボン酸tert-ブチル
【化111】
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【0384】
8,8-ジフルオロ-3-(2-オキソ-2-(4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)フェニル)エチル)-1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-2,4-ジオン(INT-12-1-A)(300 mg, 0.67 mmol)、2-ヨード安息香酸tert-ブチル(244 mg, 0.80 mmol)、リン酸カリウム(284 mg, 1.34 mmol)およびPdCl2(dppf) CH2Cl2 (109 mg, 0.134 mmol)の混合物をDMF (8 mL)中、100oCで2時間撹拌する。室温に冷却後、反応混合物をEtOAcで希釈し、水で洗う。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、減圧で濃縮する。残渣をヘキサン中50%酢酸エチルで溶出するシリカゲル(25 g)カラムクロマトグラフィー(Biotage)により精製し、表題化合物(245 mg, 73%収率)を白色固体として得る。
1H-NMR (270 MHz, CDCl3): δ 8.00 (d, J = 7.9 Hz, 2H), 7.86 (d, J = 7.9 Hz, 1H), 7.53-7.46 (m, 4H), 7.30 (d, J = 7.3 Hz, 1H), 6.56 (s, 1H), 4.97 (s, 2H), 2.48-2.21 (m, 4H), 2.12-1.90 (m, 4H), 1.29 (s, 9H).
MS (ESI) m/z: 497.2 (M-H)-.
【0385】
<工程-2>: 中間体-16-1-A (INT-16-1-A): 4'-(2-(8,8-ジフルオロ-2,4-ジオキソ-1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-3-イル)アセチル)-[1,1'-ビフェニル]-2-カルボン酸
【化112】
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【0386】
INT-16-1-1 (245 mg, 0.491 mmol)、TFA (2 mL)およびDCM (4 mL)の混合物を室温で1時間撹拌する。溶液を減圧で濃縮し、表題化合物(217 mg, >99%収率)を白色固体として得る。
MS (ESI) m/z: 441.2 (M-H)-
【0387】
中間体-16-2-A (INT-16-2-A): 4-(4-(2-(8,8-ジフルオロ-2,4-ジオキソ-1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-3-イル)アセチル)フェニル)-1H-インドール-2-カルボン酸
【化113】
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【0388】
INT-12-1-A (150 mg, 0.335 mmol)、4-ブロモ-1H-インドール-2-カルボン酸(80 mg, 0.335 mmol)、飽和NaHCO3溶液(0.6 mL)およびPdCl2(dppf) CH2Cl2 (27 mg, 0.033 mmol)の混合物を1,4-ジオキサン(0.6 mL)中、120oCで20分マイクロ波を照射する。混合物を2 M HCl水溶液で酸性にし、DCMで抽出する。有機層をNa2SO4で乾燥し、ろ過し、減圧で濃縮する。残った油状物をPE-AXにより精製し、表題化合物(100 mg, 62%)を褐色固体として得る。
MS (ESI) m/z: 480.3 (M-H)-.
【0389】
中間体-17-1-A (INT-17-1-A): 3-(2-(4-(2-(クロロメチル)-5-メチル-3H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-3-イル)フェニル)-2-オキソエチル)-8,8-ジフルオロ-1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-2,4-ジオン
【化114】
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【0390】
INT-15-2-A(70 mg, 0.158 mmol)およびトリエチルアミン(88 μL, 0.631 mmol)のTHF (2.5 mL)中の撹拌溶液にクロロアセチルクロリド(23 mg, 0.205 mmol)のTHF (0.5 mL) 中の溶液を室温で注射器で加える。室温で2時間撹拌後、TLC上で出発物質は消失する。溶液を留去後、粗生成物を酢酸(3 mL)に溶解し、100oCで2時間加熱する。溶液を留去後、残渣をDCMに溶解し、飽和NaHCO3溶液(pH>10)および食塩水で洗う。有機溶液を硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、減圧で濃縮し、粗生成物を得る。これをDCM中40-100%酢酸エチルで溶出するシリカゲル(12 g)カラムクロマトグラフィーにより精製し、表題化合物(53.1 mg, 67%収率)を淡橙色非晶質固体として得る。
1H-NMR (270 MHz, DMSO-d6): δ 9.05 (br.s, 1H), 8.30 (d, J = 8.6 Hz, 2H), 8.09 (d, J = 7.9 Hz, 1H), 7.85 (d, J = 8.6 Hz, 2H), 7.29 (d, J = 7.9 Hz, 1H), 5.09 (br.s, 2H), 4.96 (br.s, 2H), 2.52 (s, 3H), 2.28-1.78 (m, 8H).
MS (ESI) m/z: 502.2 (M+H)+.
【0391】
中間体-17-2-A (INT-17-2-A): 酢酸(3-(4-(2-(8,8-ジフルオロ-2,4-ジオキソ-1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-3-イル)アセチル)フェニル)-3H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-2-イル)メチル
【化115】
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【0392】
表題化合物は、INT-15-1-A (50 mg, 0.116 mmol)およびアセトキシアセチルクロリド(25.4 mg, 0.186 mmol)からINT-17-1の手順にしたがって製造し、生成物(55 mg, 92%収率)を黄色非晶質固体として得る。
MS (ESI) m/z: 512.0 (M+H)+.
【0393】
中間体-17-3-A (INT-17-3-A): 酢酸(3-(4-(2-(8,8-ジフルオロ-2,4-ジオキソ-1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-3-イル)アセチル)フェニル)-5-メチル-3H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-2-イル)メチル
【化116】
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【0394】
表題化合物は、INT-15-2-A(70 mg, 0.158 mmol)およびアセトキシアセチルクロリド(43.1 mg, 0.316 mmol)からINT-17-1の手順にしたがって製造し、生成物(75.9 mg, 91%収率)を淡橙色非晶質固体として得る。
MS (ESI) m/z: 526.3 (M+H)+.
【0395】
実施例-1-1: 3-(2-(2,5-ジメチル-1-(5-メチルイソオキサゾール-3-イル)-1H-ピロール-3-イル)-2-オキソエチル)-8,8-ジフルオロ-1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-2,4-ジオン
【化117】
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【0396】
2-クロロ-1-(2,5-ジメチル-1-(5-メチルイソオキサゾール-3-イル)-1H-ピロール-3-イル)エタノン(INT-4-8-A)(200 mg, 0.791 mmol)、8,8-ジフルオロ-1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-2,4-ジオン(INT-1-1-A)(170 mg, 0.831 mmol)および無水K2CO3(273 mg, 1.98 mmol)の混合物はDMF(8 mL)中、マイクロ波を160oCで15分マイクロ波反応装置(Biotage Initiator, 商標)中で照射する。混合物をEtOAcおよび水中、10%トルエンで希釈する。有機層を分離し、水層をEtOAc (2 回)中、10%トルエンで抽出する。合わせた有機抽出物を水(2回)、次いで食塩水で洗い、Na2SO4で乾燥し、ろ過し、減圧で濃縮し、粗生成物を得る。これをヘキサン中50-65% EtOAcで溶出するシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し、表題化合物(257 mg, 77%収率)を黄色非晶質固体として得る。
1H-NMR (270 MHz, DMSO-d6): δ 8.95 (s, 1H), 6.70 (s, 1H), 6.65 (s, 1H), 4.59 (s, 2H), 2.52 (s, 3H), 2.36 (s, 3H), 2.12 (s, 3H), 2.25-1.70 (m, 8H).
MS (ESI) m/z: 421.3 (M+H)+.
【0397】
次の実施例(1-2から1-15)は、中間体-4-8-A (INT-4-8-A)または既知のアルファ-ハロケトン誘導体および既知または表12の合成されたアザスピロ誘導体から実施例-1の手順にしたがって製造する。さらなる精製は、LC-MS分取用システムにより常法で行う。HPLC-QC法による保持時間および観察されたMSは表12によりまとめる。
【0398】
【表12-1】
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【表12-2】
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【0399】
次の実施例(2-1から2-18)は、既知または表13の合成されたアルファ-ハロケトン誘導体およびアザスピロ誘導体から実施例-1の手順にしたがって製造する。さらなる精製は、LC-MS分取用システムにより常法で行う。HPLC-QC法による保持時間および観察されたMSは表13によりまとめる。
【0400】
【表13】
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【表13-2】
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【表13-3】
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【0401】
次の実施例(3-1から3-27)は、既知または表14の合成されたアルファ-ハロケトン誘導体およびアザスピロ誘導体から実施例-1の手順にしたがって製造する。さらなる精製は、LC-MS分取用システムにより常法で行う。HPLC-QC法による保持時間および観察されたMSは表14によりまとめる。
【0402】
【表14】
[この文献は図面を表示できません]
【表14-2】
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【表14-3】
[この文献は図面を表示できません]
【表14-4】
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【0403】
実施例3-28: 3-(2-(1-(6-(シクロプロピルメトキシ)ピリジン-2-イル)-2,5-ジメチル-1H-ピロール-3-イル)-2-オキソエチル)-1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-2,4-ジオン
【化118】
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【0404】
<工程-1>: 中間体-3-28-1 (INT-3-28-1): 3-(2-(1-(6-クロロピリジン-2-イル)-2,5-ジメチル-1H-ピロール-3-イル)-2-オキソエチル)-1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-2,4-ジオン
【化119】
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【0405】
表題化合物は、DMF(20 mL)中、160oCで10分マイクロ波照射システムでINT-4-7-A (1.00 g, 3.53 mmol)、1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-2,4-ジオン(624 mg, 3.71 mmol)および炭酸カリウム(1.22 g, 8.83 mmol)から実施例-1の手順にしたがって製造する。残渣をDCM中10-80%酢酸エチルで溶出するシリカゲル(100 g)カラムクロマトグラフィー(Biotage)により精製し、化合物(1.33 g, 91%収率)を淡黄色非晶質固体として得る。
1H-NMR (270 MHz, DMSO-d6): δ 8.79 (s, 1H), 8.15 (t, J = 7.2 Hz, 1H), 7.73 (d, J = 6.6 Hz 1H), 7.62 (d, J = 7.2 Hz, 1H), 6.61 (s, 1H), 4.56 (s, 2H), 2.29 (s, 3H), 2.06 (s, 3H), 1.72-1.57 (m, 8H).
MS (ESI) m/z: 415.2 (M+H)+.
【0406】
<工程-2>: 実施例3-28: 3-(2-(1-(6-(シクロプロピルメトキシ)ピリジン-2-イル)-2,5-ジメチル-1H-ピロール-3-イル)-2-オキソエチル)-1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-2,4-ジオン
【0407】
60%水素化ナトリウム(14 mg, 0.362 mmol)のDMA (2 mL)溶液にシクロプロピルメタノール(10 mg, 0.133 mmol)を0oCで加える。添加終了後、混合物にINT-3-28-1(50 mg, 0.121 mmol)を0oCで加え、室温で5時間撹拌する。反応混合物を飽和NH4Cl溶液(pH = 5〜6)で反応を停止し、EtOAcで抽出する。合わせた有機層を硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、減圧で濃縮する。残渣をヘキサン中10-80%酢酸エチルで溶出するシリカゲル(10 g)カラムクロマトグラフィー(Biotage)により精製し、表題化合物(9 mg, 16%収率)を淡褐色非晶質として得る。さらなる精製は、LC-MS分取用システムにより常法で行う。
観察されたMS: 451.2
tR/方法: 1.86分/(QC1)
【0408】
実施例3-29: 3-(2-(1-(6-(3-ヒドロキシピペリジン-1-イル)ピリジン-2-イル)-2,5-ジメチル-1H-ピロール-3-イル)-2-オキソエチル)-1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-2,4-ジオン
【化120】
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【0409】
INT-3-28-1(20 mg, 0.048 mmol)のDMSO(1 mL)溶液にピペリジン-3-オール(8 mg, 0.096 mmol)および炭酸セシウム(79 mg, 0.241 mmol)を加える。混合物を80oCで15時間撹拌する。反応混合物をセライトパッドを通してろ過し、EtOAcで洗う。ろ液および洗液を水、次いで食塩水で洗い、硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、減圧で濃縮する。残渣をヘキサン中10-100%酢酸エチルで溶出するシリカゲル(10 g)カラムクロマトグラフィー(Biotage)により精製し、表題化合物(8 mg, 35%収率)を淡黄色非晶質固体として得る。さらなる精製は、LC-MS分取用システムにより常法で行う。
観察されたMS: 480.2
tR/方法: 1.58分/(QC1)
【0410】
次の実施例(4-1から4-12)は、既知または表15の合成されたアルファ-ハロケトン誘導体およびアザスピロ誘導体から実施例-1の手順にしたがって製造する。さらなる精製は、LC-MS分取用システムにより常法で行う。HPLC-QC法による保持時間および観察されたMSは表15によりまとめる。
【0411】
【表15-1】
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【表15-2】
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【0412】
次の実施例(5-1から5-5)は、既知または表16の合成されたアルファ-ハロケトン誘導体およびヒダントイン誘導体から実施例-1の手順にしたがって製造する。さらなる精製は、LC-MS分取用システムにより常法で行う。HPLC-QC法による保持時間および観察されたMSは表16によりまとめる。
【0413】
【表16】
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【0414】
次の実施例(5-6から5-14)は、既知または表17の合成されたアルファ-ハロケトン誘導体およびヒダントイン誘導体から実施例-1の手順にしたがって製造する。さらなる精製は、LC-MS分取用システムにより常法で行う。HPLC-QC法による保持時間および観察されたMSは表17によりまとめる。
【0415】
【表17】
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【0416】
実施例-5-15: 8,8-ジフルオロ-3-(2-(4-(2-(ヒドロキシメチル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-1-イル)フェニル)-2-オキソエチル)-1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-2,4-ジオン
【化121】
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【0417】
<工程-1>: 中間体-5-15-1 (INT-5-15-1): N-(2-((4-アセチルフェニル)アミノ)フェニル)-2-(ベンジルオキシ)アセトアミド
【化122】
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【0418】
1-(4-((2-アミノフェニル)アミノ)フェニル)エタノン(170 mg, 0.751 mmol)、2-(ベンジルオキシ)塩化アセチル(170 mg, 0.902 mmol)およびトリエチルアミン(228 mg, 2.25 mmol)の混合物をDCM (5 mL)中、室温で1時間撹拌する。溶媒を留去した後、残渣をDCM中5-80%酢酸エチルで溶出するシリカゲル(25 g)カラムクロマトグラフィー(Biotage)により精製し、表題化合物(0.289 g, quant.)を黄色非晶質固体として得る。
1H-NMR (270 MHz, DMSO-d6): δ 8.71 (s, 1H), 7.89-7.74 (m, 3H), 7.36-7.17 (m, 8H), 6.74-6.70 (m, 2H), 6.27 (s, 1H), 4.50 (s, 2H), 4.09 (s, 2H), 2.51 (s, 3H).
MS (ESI) m/z: 375.1 (M+H)+.
【0419】
<工程-2>: 中間体-5-15-2 (INT-5-15-2): 1-(4-(2-((ベンジルオキシ)メチル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-1-イル)フェニル)エタノン
【化123】
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【0420】
INT-5-15-1 (289 mg, 0.772 mmol)の酢酸(5 mL)溶液を60oCで15時間加熱する。反応混合物を減圧で濃縮して粗生成物にし、DCM中10-100%酢酸エチルで溶出するシリカゲル(25 g)カラムクロマトグラフィー(Biotage)により精製し、表題化合物(246 mg, 92%収率)を黄色非晶質固体として得る。
1H-NMR (270 MHz, DMSO-d6): δ 8.18 (d, J = 8.5 Hz, 2H), 7.80-7.75 (m, 3H), 7.34-7.25 (m, 6H), 7.14-7.11 (m, 2H), 4.72 (s, 2H), 4.45 (s, 2H), 2.68 (s, 3H), 2.46 (s, 3H).
MS (ESI) m/z: .357.1 (M+H)+ .
【0421】
<工程-3>: 中間体-5-15-3 (INT-5-15-3): 酢酸(1-(4-(2-ブロモアセチル)フェニル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-2-イル)メチル臭素酸塩
【化124】
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【0422】
INT-5-15-2(246 mg, 0.690 mmol)および臭素(110 mg, 0.690 mmol)の混合物を25% HBr-酢酸 (5 mL)中、室温で1.5時間撹拌する。反応混合物を窒素気流により濃縮する。残渣をIPE およびMeOH (2/1 v/v)の混合物ですりつぶし、表題化合物(352 mg, 80%の化学純度)の混合物を暗黄色非晶質固体として得る。
MS (ESI) m/z: 270.1 (M+H)+.
【0423】
<工程-4>: 実施例-5-15: 8,8-ジフルオロ-3-(2-(4-(2-(ヒドロキシメチル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-1-イル)フェニル)-2-オキソエチル)-1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-2,4-ジオン
【0424】
INT-1-1-A (154 mg, 0.752 mmol)、INT-5-15-3 (352 mg, 2.26 mmol)および炭酸カリウム(312 mg, 2.26 mmol)の混合物をDMF (5 mL)中、80oCで3時間加熱する。冷却後、反応混合物に水を加え、混合物を10分撹拌する。EtOAcで抽出後、合わせた有機層を食塩水で洗い、硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、減圧で濃縮する。残渣をDCM中10-80%酢酸エチルで溶出するシリカゲル(25 g)カラムクロマトグラフィー(Biotage)により精製し、表題化合物(209 mg, 59%収率)を淡黄色固体として得る。
1H-NMR (270 MHz, DMSO-d6): δ 9.06 (s, 1H), 8.30 (d, J = 8.5 Hz, 2H), 7.84 (d, J = 8.5 Hz, 2H), 7.32-7.28 (m, 4H), 5.61 (t, J = 5.9 Hz, 1H), 5.07 (s, 2H), 4.65 (d, J = 5.9 Hz, 2H), 2.19-1.76 (m, 8H).
MS (ESI) m/z: 469.1 (M+H)+.
【0425】
実施例-5-16: 3-(2-(4-(2-(アミノメチル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-1-イル)フェニル)-2-オキソエチル)-8,8-ジフルオロ-1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-2,4-ジオン
【化125】
[この文献は図面を表示できません]
【0426】
<工程-1>: 中間体-5-16-1 (INT-5-16-1): 3-(2-(4-(2-(アジドメチル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-1-イル)フェニル)-2-オキソエチル)-8,8-ジフルオロ-1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-2,4-ジオン
【化126】
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【0427】
実施例-5-15(50 mg, 0.107 mmol)のTHF(2 mL)溶液にアジドリン酸ジフェニル(DPPA)(41 mg, 0.149 mmol)を0oCで加える。5分後、DBU(19 mg, 0.128 mmol)にこれと反応混合物を加え、0oCで2時間撹拌する。室温で5時間後、反応混合物を水で反応を停止し、EtOAcで抽出する。合わせた有機層を硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、減圧で濃縮する。残渣をDCM中10-80%酢酸エチルで溶出するシリカゲル(10 g)カラムクロマトグラフィー(Biotage)により精製し、表題化合物(32 mg, 61%収率)を無色非晶質固体として得る。
MS (ESI) m/z: 493.9 (M+H)+.
【0428】
<工程-2>: 実施例-5-16: 3-(2-(4-(2-(アミノメチル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-1-イル)フェニル)-2-オキソエチル)-8,8-ジフルオロ-1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-2,4-ジオン
【0429】
INT-5-16-1(32 mg, 0.065 mmol)のTHF(1 mL)溶液にトリフェニルホスフィン(24 mg, 0.091 mmol)および水(0.17 mL)を加える。混合物を室温で3時間撹拌する。次いで、それを25%水酸化アンモニウム水溶液(0.17 mL)ですりつぶし、室温でさらに1時間撹拌する。反応混合物を水で反応を停止し、EtOAcで抽出する。合わせた有機層を硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、減圧で濃縮する。残渣をSCXカートリッジ(Biotage, ISOLUTE SCX-2; 1 g/6 mL x 2)に供し、1mLのMeOHで調整し、5 mLのMeOHですすぎ、1M NH3/MeOH(5 mL)で溶出する。揮発性物質を窒素気流で留去し、表題化合物(23 mg, 76%収率)を無色非晶質として得る。さらなる精製は、LC-MS分取用システムにより常法で行う。
観察されたMS: 466.5
tR/方法: 1.37分/(QC1)
【0430】
次の実施例(5-17から5-42)は、既知または表18の合成されたアルファ-ハロケトン誘導体およびアザスピロ誘導体から実施例-1の手順にしたがって製造する。さらなる精製は、LC-MS分取用システムにより常法で行う。HPLC-QC法による保持時間および観察されたMSは表18によりまとめる。
【0431】
【表18-1】
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【表18-2】
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【表18-3】
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【0432】
一般合成手順(条件-A)
【化127】
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【0433】
INT-12-1-A(0.067 mmol)の1,4-ジオキサン(1 mL)溶液にハライド誘導体(0.067 mmol)、飽和NaHCO3溶液(0.5 mL)およびPdCl2(dppf) CH2Cl2 (10% mol)を加える。混合物を油浴中、100oCで3〜15時間撹拌し、表19の条件下、マイクロ波システム(MW)(Biotage, initiator)で照射する。反応混合物に水および酢酸エチルを加え、混合物をセライトパッドを通してろ過する。分離した有機溶液を食塩水で洗い、Na2SO4で乾燥し、減圧で濃縮する。
中性化合物の精製:アミンシリカゲルを用いる短時間のろ過またはカラムクロマトグラフィーによる精製。
塩基性化合物の精製:残渣をSCXカートリッジ(Varian Bond Elute, 1 g/6 mL)上に供し、1mLのMeOHで調整し、5 mLのMeOHですすぎ、5 mLの1M NH3/MeOHで溶出する。揮発性物質を窒素気流で留去し、粗生成物を得る。必要ならば、SCXを用いる精製前にカラムクロマトグラフィーによる精製を行う。
さらなる精製は、LC-MS分取用システムにより常法で行う。HPLC-QC法による保持時間および観察されたMSは表20により記載されている。
【0434】
上記条件A以外、次の条件(B-F)はまた表19によりまとめる。
【0435】
【表19】
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【0436】
次の実施例(6-1から6-53)は、合成されたアリールボロン酸誘導体(INT-12-1-A)および既知または表20の合成されたハライド誘導体から表19の条件A からFにしたがって製造する。さらなる精製は、LC-MS分取用システムにより常法で行う。HPLC-QC法による保持時間および観察されたMSは表20によりまとめる。
【0437】
【表20-1】
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【表20-2】
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【表20-3】
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【表20-4】
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【表20-5】
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【表20-6】
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【0438】
実施例-6-54: 8,8-ジフルオロ-3-(2-(4-(3-(2-ヒドロキシエトキシ)ピラジン-2-イル)フェニル)-2-オキソエチル)-1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-2,4-ジオン
【化128】
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【0439】
<工程-1>: 中間体-6-54-1 (INT 6-54-1): 2-クロロ-3-(2-((テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)オキシ)エトキシ)ピラジン
【化129】
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【0440】
2,3-ジクロロピラジン(397 mg, 2.67 mmol)および2-((テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)オキシ)エタノール(300 mg, 2.05 mmol)のDMSO(2 mL)溶液にt-BuOK(299 mg, 2.67 mmol)を0oCで加える。混合物を室温で1時間撹拌する。混合物を水で希釈し、EtOAc-ヘキサン(2:1、2回)で抽出する。合わせた有機層をNa2SO4で乾燥し、ろ過し、濃縮する。精製をヘキサン中、0-30% EtOAcの濃度勾配で溶出するシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより行い、表題化合物(350 mg, 66%収率)を淡黄色油状物として得る。
1H-NMR (270 MHz, CDCl3): δ 8.01 (d, J = 2.7 Hz, 1H), 7.93 (d, J = 2.7 Hz, 1H), 4.75 (t, J = 3.0 Hz, 1H), 4.65-4.55 (m, 2H), 4.19-4.05 (m, 1H), 4.00-3.80 (m, 2H), 3.60-3.50 (m, 1H), 1.89-1.48 (m, 6H).
【0441】
<工程-2>: 中間体-6-54-2 (INT 6-54-2): 8,8-ジフルオロ-3-(2-オキソ-2-(4-(3-(2-((テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)オキシ)エトキシ)ピラジン-2-イル)フェニル)エチル)-1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-2,4-ジオン
【化130】
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【0442】
表題化合物は、120oCで20分マイクロ波照射システムで、INT 12-1-A (30 mg, 0.067 mmol)、INT 6-54-1(17 mg, 0.067 mmol)、およびPdCl2(dppf)の代わりにビス(ジ-tert-ブチル(4-ジメチルアミノフェニル)ホスフィン)ジクロロパラジウム(II) (5.5 mg, 0.0067 mmol)から条件-Cのスズキ-ミヤハラクロスカップリング反応に記載された手順にしたがって製造する。粗製の褐色油状物(36 mg)を得て、この化合物を精製することなく、次の段階に用いる。
MS (ESI) m/z: 545.2 (M+H)+.
【0443】
<工程-3>: 実施例-6-54: 8,8-ジフルオロ-3-(2-(4-(3-(2-ヒドロキシエトキシ)ピラジン-2-イル)フェニル)-2-オキソエチル)-1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-2,4-ジオン
【0444】
INT 6-54-2(実施例6-54の工程-2で製造する粗製の油状物)のTHF(1 mL)溶液に2 M HCl水溶液(1 mL)を加え、混合物を室温で3時間撹拌する。混合物を飽和炭酸ナトリウム溶液で反応を停止し、DCMで抽出する。合わせた有機層をNa2SO4で乾燥し、ろ過し、濃縮する。精製をヘキサン中30-100% EtOAcの濃度勾配で溶出するシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより行い、表題化合物(20 mg, 2段階で66%収率)を淡黄色固体として得る。さらなる精製は、LC-MS分取用システムにより常法で行う。
1H-NMR (270 MHz, CDCl3): δ 8.33 (d, J = 2.6 Hz, 1H), 8.24 (d, J = 8.6 Hz, 2H), 8.11 ( d, J = 2.6 Hz, 1H), 8.05 (d, J = 8.6 Hz, 2H), 6.05 (br.s, 1H), 4.97 (s, 2H), 4.65-4.57 (m, 2H), 4.08-4.00 (m, 2H), 2.58-2.19 (m, 5H), 2.12-1.90 (m, 4H).
観察されたMS: 459.3
tR/方法: 1.41分/(QC1)
【0445】
実施例-6-55: 3-(2-(2'-(アミノメチル)-[1,1'-ビフェニル]-4-イル)-2-オキソエチル)-8,8-ジフルオロ-1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-2,4-ジオン塩酸塩
【化131】
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【0446】
<工程-1>: 中間体-6-55-1 (INT-6-55-1): ((4'-(2-(8,8-ジフルオロ-2,4-ジオキソ-1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-3-イル)アセチル)-[1,1'-ビフェニル]-2-イル)メチル)カルバミン酸tert-ブチル
【化132】
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【0447】
表題化合物は、120oCで20分マイクロ波照射下、INT-12-1-A (838 mg, 1.87 mmol)、2-ブロモベンジルカルバミン酸tert-ブチル(642 mg, 2.24 mmol)から条件-Aのスズキ-ミヤハラクロスカップリング反応に記載された手順にしたがって製造する。反応混合物をセライトパッドを通してろ過し、セライトパッドをEtOAcで洗う。ろ液および洗液をEtOAcで抽出し、合わせた有機溶液を水および食塩水で洗い、硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、減圧で濃縮する。残渣をDCM中10-80%酢酸エチルで溶出するシリカゲル(50 g)カラムクロマトグラフィー(Biotage)により精製し、表題化合物(756 mg, 77%収率)を白色固体として得る。
1H-NMR (270 MHz, CDCl3): δ 8.04 (d, J = 8.5 Hz, 2H), 7.50-7.35 (m, 4H), 7.28-7.24 (m, 2H), 6.94 (br.s, 1H), 4.98 (s, 2H), 4.68 (br.s, 1H), 4.29 (d, J = 5.3 Hz, 2H), 2.38-2.24 (m, 4H), 2.04-1.98 (m, 4H), 1.63 (s, 3H), 1.43 (s, 9H).
MS (ESI) m/z: 526.4 (M-H)-.
【0448】
<工程-2>: 実施例-6-55: 3-(2-(2'-(アミノメチル)-[1,1'-ビフェニル]-4-イル)-2-オキソエチル)-8,8-ジフルオロ-1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-2,4-ジオン塩酸塩
【0449】
INT-6-55-1 (756 mg, 1.43 mmol)の1,4-ジオキサン(3 mL)溶液に4 M HCl-ジオキサン(10 mL)を加える。混合物を室温で3時間撹拌する。沈殿固体をろ過により集め、表題化合物(600 mg, 90%収率)を白色固体として得る。
1H-NMR (270 MHz, DMSO-d6): δ 9.05 (s, 1H), 8.33 (s, 2H), 8.16 (d, J = 8.5 Hz, 2H), 7.71 (d, J = 7.2 Hz, 1H), 7.62-7.48 (m, 4H), 7.37 (d, J = 7.2 Hz, 1H), 5.03 (s, 2H), 3.97 (s, 2H), 2.19-1.81 (m, 8H).
MS (ESI) m/z: 428.3 (M+H)-.
【0450】
実施例-6-56: 3-(2-(4-(2-(アミノメチル)ピリジン-3-イル)フェニル)-2-オキソエチル)-8,8-ジフルオロ-1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-2,4-ジオン
【化133】
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【0451】
<工程-1>: 中間体-6-56 -1 (INT-6-56-1): 3-(2-(4-(2-(アミノメチル)ピリジン-3-イル)フェニル)-2-オキソエチル)-8,8-ジフルオロ-1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-2,4-ジオン
【0452】
表題化合物は、INT-12-1-Aおよび(3-ブロモピリジン-2-イル)メタンアミンから条件-Aのスズキ-ミヤハラクロスカップリング反応に記載された手順にしたがって製造し、表題化合物(173 mg, 21%収率;73%の化学純度)を暗赤色固体として得る。
MS (ESI) m/z: 429.29 (M+H)+.
【0453】
<工程-2>: 中間体-6-56-2 (INT-6-56-2): ((3-(4-(2-(8,8-ジフルオロ-2,4-ジオキソ-1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-3-イル)アセチル)フェニル)ピリジン-2-イル)メチル)カルバミン酸tert-ブチル
【化134】
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【0454】
粗製のINT-6-56-1(178 mg, 0.415 mmol)およびトリエチルアミン(116 μL, 0.831 mmol)のTHF(5 mL)中の撹拌溶液に二炭酸ジ-tert-ブチル(90 μL, 0.416 mmol)を室温で加える。混合物を室温で3時間撹拌する。溶媒を留去した後、粗生成物をDCM中3-20%メタノール、次いでMeOH-DCM (1:20)(DCM中10% MeOHで溶出)で分取用TLC (1 mm x 4)で溶出するシリカゲル(45 g)カラムクロマトグラフィーにより精製し、表題化合物(103.6 mg, 黄色非晶質固体)を得る。
1H-NMR (270 MHz, CDCl3): δ 8.64-8.58 (m, 1H), 8.10-8.00 (m, 2H), 7.62-7.55 (m, 1H), 7.53-7.45 (m, 2H), 7.36-7.28 (m, 1H), 7.00 (br.s, 1H), 6.00 (br.s, 1H), 4.96 (s, 2H), 4.38 (d, J = 3.9 Hz, 2H), 2.50-1.90 (m, 8H), 1.65 (s, 3H), 1.43 (s, 9H).
MS (ESI) m/z: 529.41 (M+H)+.
【0455】
<工程-3>: 実施例-6-56: 3-(2-(4-(2-(アミノメチル)ピリジン-3-イル)フェニル)-2-オキソエチル)-8,8-ジフルオロ-1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-2,4-ジオン
【0456】
INT-6-56-2 (98 mg, 0.185 mmol)の混合物をMeOH(3 mL)中、10% HCl-メタノール(8 mL)で処理する。50oCで2.5時間後、溶媒を減圧で留去する。残渣を飽和炭酸水素ナトリウム溶液でpH>8に塩基性とし、DCM(3回)で抽出する。合わせた溶液を食塩水で洗い、硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、減圧で濃縮し、表題化合物(74.3 mg, 94%収率)を淡褐色〜黄色固体として得る。さらなる精製は、LC-MS分取用システムにより常法で行う。
1H-NMR (270 MHz, DMSO-d6): δ 9.03 (br.s, 1H), 8.65-8.60 (m, 1H), 8.18-8.10 (m, 2H), 7.75-7.40 (m, 3H), 7.44-7.35 (m, 1H), 5.02 (s, 2H), 3.73 (s, 2H), 2.30-1.75 (m, 8H). (NHに由来するシグナルは観測されない。)
観察されたMS: 427.3
tR/方法: 1.23分/(QC1)
【0457】
実施例-6-57の合成:N-((3-(4-(2-(8,8-ジフルオロ-2,4-ジオキソ-1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-3-イル)アセチル)フェニル)ピリジン-2-イル)メチル)アセトアミド
【化135】
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【0458】
実施例-6-56 (38.1 mg, 0.089 mmol)のDCM (3 mL)-THF (1 mL)中の撹拌懸濁液にトリエチルアミン(25 μL, 0.179 mmol)、次いで無水酢酸(10 μL, 0.107 mmol)を室温で加える。混合物を室温で5時間撹拌する。溶媒を留去した後、残渣をヘキサン中50-100% EtOAcで溶出するアミンシリカゲル(10 g)カラムクロマトグラフィー(Biotage)により精製し、表題化合物(38.6 mg, 92%収率)を無色非晶質固体として得る。
さらなる精製は、LC-MS分取用システムにより常法で行う。
1H-NMR (270MHz, DMSO-d6): δ 9.03 (s, 1H), 8.65-8.60 (m, 1H), 8.24-8.20 (m, 1H), 8.18-8.10 (m, 2H), 7.75-7.60 (m, 3H), 7.48-7.40 (m, 1H), 5.03 (s, 2H), 4.32 (d, J = 4.3 Hz, 2H), 2.30-1.75 (m, 8H), 1.80 (s, 3H).
観察されたMS: 469.4
tR/方法: 1.33分/(QC1)
【0459】
実施例-6-58: 3-(2-(4-(4-(アミノメチル)ピリジン-3-イル)フェニル)-2-オキソエチル)-8,8-ジフルオロ-1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-2,4-ジオン
【化136】
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【0460】
<工程-1>: 中間体-6-58-1 (INT-6-58-1): ((3-(4-(2-(8,8-ジフルオロ-2,4-ジオキソ-1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-3-イル)アセチル)フェニル)ピリジン-4-イル)メチル)カルバミン酸tert-ブチル
【化137】
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【0461】
表題化合物は、120oCで20分マイクロ波照射システムで、INT-12-1-A (60 mg, 0.134 mmol)、((3-ブロモピリジン-4-イル)メチル)カルバミン酸tert-ブチル(46 mg, 0.161 mmol)から条件-Aのスズキ-ミヤハラクロスカップリング反応に記載された手順にしたがって製造する。残渣をDCM中10-80%酢酸エチルで溶出するシリカゲル(10 g)カラムクロマトグラフィー(Biotage)により精製し、表題化合物(63 mg, 89%収率)を淡黄色固体として得る。
1H-NMR (270 MHz, DMSO-d6): δ 9.02 (s, 1H), 8.59 (d, J = 5.3 Hz, 1H), 8.43 (s, 1H), 8.14 (d, J = 7.9 Hz, 2H), 7.64 (d, J = 7.9 Hz, 2H), 7.51 (t, J = 5.3 Hz, 1H), 7.39 (d, J = 4.6 Hz, 1H), 5.02 (s, 2H), 4.11 (d, J = 5.3 Hz, 2H), 2.17-1.86 (m, 8H), 1.36 (s, 9H).
MS (ESI) m/z: 529.3 (M-H)-.
【0462】
<工程-2>: 実施例-6-58: 3-(2-(4-(4-(アミノメチル)ピリジン-3-イル)フェニル)-2-オキソエチル)-8,8-ジフルオロ-1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-2,4-ジオン
【0463】
INT-6-58-1 (63 mg, 0.119 mmol)のDCM(1 mL)溶液にトリフルオロ酢酸(0.5 mL)を加える。混合物を室温で2時間撹拌する。反応混合物を窒素気流により濃縮する。残渣をSCXカートリッジ(Biotage, ISOLUTE-SCX-2, 1 g/6 mL) 上に供し、1mLのMeOHで調整し、5 mLのMeOHですすぎ、5 mLの1M NH3/MeOHで溶出する。揮発性物質を窒素気流で留去し、表題化合物(41 mg, 76%収率)を淡黄色非晶質固体として得る。さらなる精製は、LC-MS分取用システムにより常法で行う。
観察されたMS: 427.4
tR/方法: 1.19分/(QC1)
【0464】
次の実施例(6-59から6-123)は、合成されたアリールボロン酸誘導体(INT-12-1-A)および既知または表21の合成されたハライド誘導体から表19の条件AからFにしたがって製造する。さらなる精製は、LC-MS分取用システムにより常法で行う。HPLC-QC法による保持時間および観察されたMSは表21によりまとめる。
【0465】
【表21-1】
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【表21-2】
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【表21-3】
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【表21-4】
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【表21-5】
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【表21-6】
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【表21-7】
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【表21-8】
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【0466】
次の実施例(7-1から7-28)は、合成されたアリールボロン酸誘導体および既知または表22の合成されたハライド誘導体から表19の条件AからFにしたがって製造する。さらなる精製は、LC-MS分取用システムにより常法で行う。HPLC-QC法による保持時間および観察されたMSは表22によりまとめる。
【0467】
【表22-1】
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【表22-2】
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【表22-3】
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【表22-4】
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【0468】
次の実施例(8-1から8-9)は、その場で(in situ)製造されたアリールボロン酸誘導体および既知または表23の合成されたハライド誘導体から表19の条件AからFにしたがって製造する。さらなる精製は、LC-MS分取用システムにより常法で行う。HPLC-QC法による保持時間および観察されたMSは表23によりまとめる。
【0469】
【表23-1】
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【表23-2】
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【0470】
次の実施例(9-1から13-72)は、合成されたハライド誘導体および既知または表24-28の合成されたボロン酸誘導体から表19の条件AからFにしたがって製造する(実施例9-22から9-27のボロン酸誘導体は、対応するブロモ誘導体からその場 (in situ) で製造する)。さらなる精製は、LC-MS分取用システムにより常法で行う。HPLC-QC法による保持時間および観察されたMSは表24-28によりまとめる。
【0471】
【表24-1】
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【表24-2】
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【表24-3】
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【0472】
【表25】
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【0473】
【表26】
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【0474】
【表27】
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【0475】
【表28-1】
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【表28-2】
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【表28-3】
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【表28-4】
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【表28-5】
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【表28-6】
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【表28-7】
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【表28-8】
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【表28-9】
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【0476】
次の実施例(14-1から18-13)は、合成されたハライド誘導体および既知または表29-33の合成されたボロン酸誘導体から表19の条件AからFにしたがって製造する(実施例-14-6のボロン酸誘導体は、対応するブロモ誘導体からその場(in situ)で製造する)。さらなる精製は、LC-MS分取用システムにより常法で行う。HPLC-QC法による保持時間および観察されたMSは表29-33によりまとめる。
【0477】
【表29-1】
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【表29-2】
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【表29-3】
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【0478】
【表30-1】
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【表30-2】
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【0479】
【表31-1】
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【表31-2】
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【表31-3】
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【表31-4】
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【表31-5】
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【0480】
【表32-1】
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【表32-2】
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【0481】
【表33-1】
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【表33-2】
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【0482】
実施例19-1: 3-(2-(6-(メチル(m-トリル)アミノ)ピリジン-3-イル)-2-オキソエチル)-1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-2,4-ジオン
【化138】
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【0483】
条件-A
INT-8-3-A (30 mg, 0.093 mmol)のDME(1 mL)溶液にN-メチル-m-トルイジン(12 mg, 0.103mmol)、カリウムtert-ブトキシド(16 mg, 0.140 mmol)およびPd-PEPPSI(商標)-IPr (1.3 mg, 1.86 mmol)を加える。混合物を140oCで30分マイクロ波反応装置(Biotage Initiator)で照射する(または油浴中、100-150oCで3-15時間加熱する)。混合物を水で反応を停止し、セライトパッドを通してろ過する。ろ過ケーキをEtOAcで洗い、ろ液および洗液を食塩水で洗い、硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、減圧で濃縮する。残渣をヘキサン中10-100% EtOAcで溶出するシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し、表題化合物(13 mg, 34%収率)を得る。さらなる精製は、LC-MS分取用システムにより常法で行う。
観察されたMS: 405.4
tR/方法: 1.76分/(QC1)
【0484】
上記条件A以外、次の条件(B-I)はまた表34によりまとめる。
【0485】
【表34】
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【0486】
次の実施例(19-2から19-40)は、合成されたハライド誘導体および既知または表35の合成されたアミン誘導体から表34の条件A からIにしたがって製造する。さらなる精製は、LC-MS分取用システムにより常法で行う。HPLC-QC法による保持時間および観察されたMSは表35によりまとめる。
【0487】
【表35-1】
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【表35-2】
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【表35-3】
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【表35-4】
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【表35-5】
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【0488】
実施例-19-41: 3-(2-(4-(3,5-ジメチル-1H-ピラゾール-1-イル)フェニル)-2-オキソエチル)-8,8-ジフルオロ-1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-2,4-ジオン
【化139】
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【0489】
INT-12-1-A (30 mg, 0.067 mmol)、3,5-ジメチル-1H--ピラゾール(12.9 mg, 0.134 mmol)および酢酸銅(II) (12.2 mg, 0.067 mmol)の混合物をピリジン(1 mL)中、60oCで20時間撹拌する。混合物をEtOAcで希釈し、2 M HCl水溶液、水および食塩水で洗う。有機層をNa2SO4で乾燥し、ろ過し、減圧で濃縮する。残渣をEtOAcで溶出するアミノ結合シリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し、粗製の表題化合物を得る。さらなる精製は、LC-MS分取用システムにより常法で行う。
観察されたMS: 417.7
tR/方法: 1.56分/(QC1)
【0490】
実施例-20-1: 3-(2-(6-(3-クロロフェノキシ)ピリジン-3-イル)-2-オキソエチル)-1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-2,4-ジオン
【化140】
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【0491】
INT-8-3-A (20 mg, 0.062 mmol)のDMSO(1 mL)溶液に3-クロロフェノール(9.6 mg, 0.075 mmol)およびCs2CO3 (61 mg, 0.186 mmol)を加える。混合物を室温で15時間撹拌する。混合物をセライトパッドを通してろ過し、ろ過ケーキをEtOAcで洗う。ろ液および洗液を水、食塩水で洗い、Na2SO4で乾燥し、ろ過し、減圧で濃縮する。残渣をヘキサン中10-100% EtOAcで溶出するカラムクロマトグラフィーにより精製し、表題化合物(18 mg, 70%収率)を白色固体として得る。さらなる精製は、LC-MS分取用システムにより常法で行う。
【0492】
次の実施例(20-1から20-9)は、合成されたハライド誘導体および既知または表36の合成されたフェノール、チオールまたはアルコール誘導体から実施例-20-1の手順にしたがって製造する。さらなる精製は、LC-MS分取用システムにより常法で行う。HPLC-QC法による保持時間および観察されたMSは表36にまとめる。
【0493】
【表36】
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【0494】
実施例-21-1: 2-(4-(2-(8,8-ジフルオロ-2,4-ジオキソ-1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-3-イル)アセチル)フェノキシ)ニコチノニトリル
【化141】
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【0495】
INT-14-1-A (35 mg, 0.10 mmol)、2--クロロニコチノニトリル(20 mg, 0.145 mmol)およびK2CO3 (29 mg, 0.207 mmol)の混合物をDMF(1.5 mL)中、140oCで30分マイクロ波反応装置(Biotage Initiator)で照射する。反応混合物をセライトパッドを通してろ過し、ろ過ケーキをEtOAcで洗う。ろ液および洗液を水および食塩水で洗い、Na2SO4で乾燥し、ろ過し、減圧で濃縮する。残渣をDCM中5-50% EtOAcで溶出するシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し、表題化合物(43 mg, 94%収率)を淡黄色非晶質固体として得る。さらなる精製は、LC-MS分取用システムにより常法で行う。
観察されたMS: 439.3
tR/方法: 1.53分/(QC1)
【0496】
実施例-21-2:
3-(2-(4-((3-クロロピリジン-2-イル)オキシ)フェニル)-2-オキソエチル)-8,8-ジフルオロ-1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-2,4-ジオン
【化142】
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【0497】
INT-14-1-A (34 mg, 0.101 mmol)、2-ブロモ-3-クロロピリジン(15 mg, 0.078 mmol)、2-(ジメチルアミノ)酢酸(2.4 mg, 0.023 mmol)、ヨウ化銅(I) (4.45 mg, 0.023 mmol)およびCs2CO3 (76 mg, 0.234 mmol)の混合物を1,4-ジオキサン(1.5 mL)中、170oCで1時間マイクロ波を照射する。通常の処理(水で反応を停止し、EtOAcで希釈し、セライトを通してろ過し、EtOAcで洗う)をした後、残渣をDCM中5-50% EtOAcで溶出するシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し、表題化合物(10 mg, 29%収率)を得る。さらなる精製は、LC-MS分取用システムにより常法で行う。
観察されたMS: 448.2
tR/方法: 1.68分/(QC1)
【0498】
次の実施例(21-3から21-10)は、合成されたフェノール誘導体(INT-14-1-A)および既知または表37の合成されたハライド誘導体から実施例-21-2の手順にしたがって製造する。さらなる精製は、LC-MS分取用システムにより常法で行う。HPLC-QC法による保持時間および観察されたMSは表37にまとめる。
【0499】
【表37】
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【0500】
実施例-21-11:
8,8-ジフルオロ-3-(2-(4-((4-メチルピリダジン-3-イル)オキシ)フェニル)-2-オキソエチル)-1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-2,4-ジオン
【化143】
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【0501】
INT-14-1-A (30 mg, 0.089 mmol)、3-クロロ-4-メチルピリダジン(13.7 mg, 0.106 mmol)、Pd2(dba)3 (8.1 mg, 0.0089 mmol)、tBuXPhos (18.8 mg, 0.044 mmol)およびK3PO4 (56.5 mg, 0.266 mmol)の混合物を1,4-ジオキサン(1.5 mL)中、160oCで45分マイクロ波を照射する。通常の処理(水で反応を停止し、EtOAcで希釈し、セライトを通してろ過し、EtOAcで洗う)をした後、残渣をDCM中5-80%酢酸エチルで溶出するシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し、表題化合物(10 mg, 26%収率)を得る。さらなる精製は、LC-MS分取用システムにより常法で行う。
観察されたMS: 431.2
tR/方法: 1.43分/(QC1)
【0502】
実施例-21-12:
3-(4-(2-(8,8-ジフルオロ-2,4-ジオキソ-1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-3-イル)アセチル)フェノキシ)ピリダジン-4-カルボニトリル
【化144】
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【0503】
表題化合物は、INT-14-1-A (30 mg, 0.089 mmol)および3-クロロピリダジン-4-カルボニトリル(30.9 mg, 0.222 mmol)から実施例-21-11の手順にしたがって製造し、生成物(31 mg, 79%収率)を褐色非晶質固体として得る。さらなる精製は、LC-MS分取用システムにより常法で行う。
観察されたMS: 442.2
tR/方法: 1.43分/(QC1)
【0504】
実施例-21-13:
8,8-ジフルオロ-3-(2-オキソ-2-(4-(チアゾール-2-イルオキシ)フェニル)エチル)-1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-2,4-ジオン
【化145】
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【0505】
INT-14-1-A (30 mg, 0.089 mmol)、2-クロロチアゾール(26.5 mg, 0.222 mmol)、およびCs2CO3 (87 mg, 0.266 mmol)の混合物をDMF (1.5 mL)中、140oCで0.5時間マイクロ波を照射する。通常の処理(水で反応を停止し、EtOAc で希釈し、セライトを通してろ過し、EtOAc で洗う)をした後、残渣をDCM中10-100% EtOAcで溶出するシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し、表題化合物(18 mg, 48%収率)を黄色非晶質固体として得る。さらなる精製は、LC-MS分取用システムにより常法で行う。
観察されたMS: 422.1
tR/方法: 1.56分/(QC1)
【0506】
実施例-21-14:
8,8-ジフルオロ-3-(2-オキソ-2-(4-(ピリジン-3-イルオキシ)フェニル)エチル)-1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-2,4-ジオン
【化146】
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【0507】
表題化合物は、1,4-ジオキサン(3 mL)中、INT-7-1-A (60 mg, 0.15 mmol)、ピリジン-3-オール(17.1 mg, 0.179 mmol)、t-BuXPhos (31.8 mg, 0.075 mmol)、Pd2(dba)3 (13.7 mg, 0.015 mmol)およびリン酸カリウム(95 mg, 0.45 mmol)から実施例-21-11の手順にしたがって製造し、生成物(19 mg, 30%収率)を淡黄色固体として得る。さらなる精製は、LC-MS分取用システムにより常法で行う。
観察されたMS: 416.4
tR/方法: 1.47分/(QC1)
【0508】
次の実施例(21-15から21-17)は、表38のハライド誘導体(INT-7-1-A, INT-7-18-AおよびINT-7-20-A)および既知フェノール誘導体から実施例-21-11の手順にしたがって製造する。さらなる精製は、LC-MS分取用システムにより常法で行う。HPLC-QC法による保持時間および観察されたMSは表38にまとめる。
【0509】
【表38】
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【0510】
実施例-21-18:
8,8-ジフルオロ-3-(2-オキソ-2-(4-(ピリジン-3-イルメトキシ)フェニル)エチル)-1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-2,4-ジオン
【化147】
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【0511】
INT-14-1-A(30 mg, 0.089 mmol)および炭酸カリウム(37 mg, 0.266 mmol)から実施例-21-11のDMF (2 mL)溶液に3-(クロロメチル)ピリジン(14 mg, 0.089 mmol)を室温で加える。混合物を80oCで15時間撹拌する。水を加え、混合物をEtOAcで抽出する。有機層を食塩水で洗い、硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、減圧で濃縮する。残渣をDCM中10-80%酢酸エチルで溶出するシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し、表題化合物(33 mg, 87%収率)を白色固体として得る。さらなる精製は、LC-MS分取用システムにより常法で行う。
観察されたMS: 430.1
tR/方法: 1.45分/(QC1)
【0512】
実施例-21-19:
8,8-ジフルオロ-3-(2-オキソ-2-(4-(ピリジン-4-イルメトキシ)フェニル)エチル)-1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-2,4-ジオン
【化148】
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【0513】
INT-14-1-A (30 mg, 0.089 mmol)のTHF (2 mL)溶液にピリジン-4-イルメタノール(10 mg, 0.089 mmol)、DEAD (2.2 Mトルエン溶液、0.060 mL、0.133 mmol)およびトリフェニルホスフィン(35 mg, 0.133 mmol)を0oCで加える。室温で1時間後、反応混合物を減圧で濃縮する。残渣をDCM中10-100%酢酸エチルで溶出するシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し、表題化合物(44 mg, 定量的)を無色非晶質固体として得る。さらなる精製は、LC-MS分取用システムにより常法で行う。
観察されたMS: 430.2
tR/方法: 1.44分/(QC1)
【0514】
実施例-21-20:
8,8-ジフルオロ-3-(2-オキソ-2-(4-(ピリミジン-2-イルメトキシ)フェニル)エチル)-1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-2,4-ジオン
【化149】
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【0515】
表題化合物は、DMF (2 mL)中、INT-14-1-A (50 mg, 0.148 mmol)、2-(クロロメチル)ピリミジン(24 mg, 0.148 mmol)および炭酸セシウム(144 mg, 0.443 mmol)から実施例-21-17の手順にしたがって製造し、生成物(28 mg, 44%収率)を無色非晶質固体として得る。さらなる精製は、LC-MS分取用システムにより常法で行う。
観察されたMS: 431.2
tR/方法: 1.34分/(QC1)
【0516】
次の実施例(22-1から22-6)は、表39の合成されたアルコール誘導体(INT-11-1-Aから INT-11-6-A)から中間体-9-2-A中の工程-3の手順にしたがって製造する。さらなる精製は、LC-MS分取用システムにより常法で行う。HPLC-QC法による保持時間および観察されたMSは表39にまとめる。
【0517】
【表39】
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【0518】
実施例-23-1:
8,8-ジフルオロ-3-(2-オキソ-2-(4-(2-オキソ-1H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-3(2H)-イル)フェニル)エチル)-1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-2,4-ジオン
【化150】
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【0519】
INT-15-1-A (40 mg, 0.093 mmol)の撹拌したTHF(1.5 mL)溶液にCDI (38 mg, 0.233 mmol)およびピリジン(18 mg, 0.233 mmol)を加える。混合物を65oCで4時間撹拌する。冷却後、反応混合物は水で反応を停止し、EtOAcで抽出する。合わせた有機層を食塩水で洗い、硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、減圧で濃縮する。残渣をDCM中10-100%酢酸エチルで溶出するシリカゲル(10 g)カラムクロマトグラフィー(Biotage)により精製し、表題化合物(27 mg, 64%収率)を白色非晶質固体として得る。さらなる精製は、LC-MS分取用システムにより常法で行い、表題化合物(6.1 mg)を得る。
観察されたMS: 454.4
tR/方法: 1.34 分/(QC1)
【0520】
実施例-23-2:
8,8-ジフルオロ-3-(2-(4-(5-メチル-2-オキソ-1H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-3(2H)-イル)フェニル)-2-オキソエチル)-1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-2,4-ジオン
【化151】
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【0521】
表題化合物は、THF(3 mL) 中、INT-15-2-A(80 mg, 0.18 mmol)、CDI (73.1 mg, 0.451 mmol)およびピリジン(36 μL, 0.451 mmol)から実施例-23-1の手順にしたがって製造し、生成物(75 mg, 89%収率)を暗黄色固体として得る。さらなる精製は、LC-MS分取用システムにより常法で行う。
観察されたMS: 470.4
tR/方法: 1.42分/(QC1)
【0522】
実施例-24-1:
3-(2-(4-(2-(ジフルオロメチル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-1-イル)フェニル)-2-オキソエチル)-8,8-ジフルオロ-1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-2,4-ジオン
【化152】
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【0523】
INT-15-1-A (50.0 mg, 0.116 mmol)およびトリエチルアミン(40 μL, 0.282 mmol)のTHF (3 mL)溶液に2,2-ジフルオロ酢酸無水物(24, 5 mg, 0.141 mmol)を室温で加える。5時間室温で撹拌後、溶媒を減圧で留去し、粗生成物(〜0.116 mmol)を橙色油状物として得、これを酢酸(3 mL)に溶解する。混合物を100oCで16時間加熱する。溶媒を留去し、混合物は飽和炭酸水素ナトリウムでpH > 10に塩基性とし、酢酸エチルで抽出(2回)する。合わせた食塩水で洗い、溶液を硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、減圧で濃縮し、粗製の化合物(橙油状物, 146.4 mg)得、これをDCM中5-60%酢酸エチルで溶出するシリカゲル(10 g)カラムクロマトグラフィーにより精製し、表題化合物(36.8 mg, 65%収率)を橙色固体として得る。さらなる精製は、LC-MS分取用システムにより常法で行う。
観察されたMS: 490.1
tR/方法: 2.05分/(QC2)
【0524】
次の実施例(24-2から24-5)は、表40のINT-15-1-AおよびINT-15-2-A inから実施例-24-1の手順にしたがって製造する。さらなる精製は、LC-MS分取用システムにより常法で行う。HPLC-QC法による保持時間および観察されたMSは表40にまとめる。
【0525】
【表40】
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【0526】
実施例-24-6:
8,8-ジフルオロ-3-(2-オキソ-2-(4-(2-(トリフルオロメチル)-3H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-3-イル)フェニル)エチル)-1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-2,4-ジオン
【化153】
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【0527】
INT-15-1-A (50 mg, 0.116 mmol)をトリフルオロ酢酸(1 mL)に溶解し、反応混合物を70oCで18時間撹拌する。溶媒を留去後、ここへトリエチルアミンを加え、混合物を70oCで2時間撹拌する。溶媒を留去後、残った生成物をDCM中10-90%酢酸エチルで溶出するシリカゲル(10 g)カラムクロマトグラフィーにより精製し、表題化合物(53 mg, 90%収率; 40%の化学純度)を橙色固体として得る。さらなる精製は、LC-MS分取用システムにより常法で行う。
観察されたMS: 508.6
tR/方法: 1.58分/(QC1)
【0528】
実施例-24-7:
8,8-ジフルオロ-3-(2-(4-(5-メチル-2-(トリフルオロメチル)-3H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-3-イル)フェニル)-2-オキソエチル)-1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-2,4-ジオン
【化154】
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【0529】
INT-15-2-A (50 mg, 0.113 mmol)のトリフルオロ酢酸 (1 mL)中の混合物(懸濁液)は100oCで30分マイクロ波を照射する。実施例-24-6の手順にしたがって反応の処理を行い、表題化合物(58 mg, 99%収率)を橙色固体として得る。さらなる精製は、LC-MS分取用システムにより常法で行う。
観察されたMS: 522.7
tR/方法: 1.67分/(QC1)
【0530】
実施例-25-1:
3-(2-(4-(2-((ジメチルアミノ)メチル)-5-メチル-3H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-3-イル)フェニル)-2-オキソエチル)-8,8-ジフルオロ-1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-2,4-ジオン
【化155】
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【0531】
INT-17-1-A (30 mg, 0.06 mmol)、2 M ジメチルアミンのTHF溶液(90 μL, 0.18 mmol)および炭酸カリウム(41.3 mg, 0.299 mmol)の混合物をTHF(1.5 mL)中、45oCで10時間加熱する。セライトパッドを通してろ過した後、ろ過ケーキをTHFで洗う。ろ液と洗液を窒素気流で濃縮し、表題化合物(35.1 mg)を橙色油状物として得る。さらなる精製は、LC-MS分取用システムにより常法で行う。
観察されたMS: 511.7
tR/方法: 1.48分/(QC1)
【0532】
次の実施例(25-2から25-6)は、表41のINT-17-1-Aおよび対応するアミンから実施例-25-1の手順にしたがって製造する。さらなる精製は、LC-MS分取用システムにより常法で行う。HPLC-QC法による保持時間および観察されたMSは表41にまとめる。
【0533】
【表41】
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【0534】
実施例-26-1:
8,8-ジフルオロ-3-(2-(4-(2-メトキシ-3H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-3-イル)フェニル)-2-オキソエチル)-1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-2,4-ジオン
【化156】
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【0535】
INT-15-1-A(50 mg, 0.116 mmol)、テトラメトキシメタン(0.16 mL, 1.199 mmol)および酢酸(15 μL)の混合物をTHF(1.5 mL)中、85oCで18時間加熱する。溶媒を留去後、ここへトリエチルアミンを加え、混合物を70oCで2時間撹拌する。溶媒を留去後、残渣(褐色油状物)をDCM中5-70%酢酸エチルで溶出するシリカゲルカラム(10 g)クロマトグラフィーにより精製し、表題化合物(43 mg, 78%収率)を淡紫色固体として得る。
さらなる精製は、LC-MS分取用システムにより常法で行う。
観察されたMS: 470.2
tR/方法: 2.02分/(QC2)
【0536】
次の実施例(26-2から26-4)は、表42のINT-15-2-Aから手順実施例-26-1にしたがって製造する。実施例-26-2は酢酸のかわりにp-TsOH(0.3 当量)の条件下で行う。さらなる精製は、LC-MS分取用システムにより常法で行う。HPLC-QC法による保持時間および観察されたMSは表42にまとめる。
【0537】
【表42】
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【0538】
実施例-27-1:
3-(4-(2-(8,8-ジフルオロ-2,4-ジオキソ-1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-3-イル)アセチル)フェニル)-2-メチル-3H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-5-カルボニトリル
【化157】
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【0539】
実施例-5-29 (660 mg, 1.33 mmol)のオキシ塩化リン(V) (32 mL)中の混合物(懸濁液)に120oCで30分マイクロ波を照射する。溶媒を減圧で留去し、これを飽和NaHCO3溶液でpH>10に塩基性とし、酢酸エチルで(2回)抽出する。合わせた溶液を水、食塩水で洗い、硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、減圧で濃縮し、粗生成物を得、これをEtOAcのみで溶出するシリカゲル(100 g)カラムクロマトグラフィーにより精製し、粗生成物(固体)を得る。生成物を最小限のAcOEtとヘキサンですりつぶし、表題化合物(324 mg, 51%収率)を白色固体として得る。
MS (ESI) m/z: 479.3 (M+H)+.
さらなる精製は、LC-MS分取用システムにより常法で行う。
観察されたMS: 479.2
tR/方法: 1.96分/(QC2)
【0540】
実施例-28-1:
3-(2-(4-(2-(ジメチルアミノ)-5-メチル-3H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-3-イル)フェニル)-2-オキソエチル)-8,8-ジフルオロ-1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-2,4-ジオン
【化158】
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【0541】
INT-15-2-A (50 mg, 0.113 mmol)、(ジクロロメタン)ジメチルイミニウムクロリド(43 mg, 0.338 mmol)およびトリエチルアミン(22 μL, 0.451 mmol)の混合物を1,2-ジクロロエタン(3 mL)中、80oCで2時間加熱する。混合物は、メタノールで反応を停止し、溶媒を減圧で留去する。残渣をDCM(50 mL)に溶解し、有機溶液を水、食塩水で洗い、硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、減圧で濃縮し、粗生成物(暗褐色油状物)を得、これをDCM中20-100%酢酸エチルで溶出するシリカゲル(10 g)カラムクロマトグラフィーにより精製し、表題化合物(14.2 mg, 20%収率, 80%の化学純度)を淡黄色フィルムとして得る。さらなる精製は、LC-MS分取用システムにより常法で行う。
観察されたMS: 497.8
tR/方法: 1.51分/(QC1)
【0542】
実施例-28-2:
N-(2-((4-(2-(8,8-ジフルオロ-2,4-ジオキソ-1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-3-イル)アセチル)フェニル)アミノ)ピリジン-3-イル)アセトアミド
【化159】
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【0543】
INT-15-1-A (50 mg, 0.116 mmol)およびトリエチルアミン(40.6 μL, 0,291 mmol)のTHF (3 mL)中の撹拌した混合物に塩化アセチル(13.2 mg, 0.169 mmol)を室温にて注射器で加える。室温、45分後、混合物は水で反応を停止し、酢酸エチルで抽出する。合わせた有機溶液を食塩水で洗い、硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、減圧で濃縮し、粗生成物を得、これを酢酸エチルのみで溶出するシリカゲル(10 g)カラムクロマトグラフィーにより精製し、表題化合物(34.4 mg, 62%収率)を淡黄褐色固体として得る。
1H-NMR (270 MHz, DMSO-d6): δ 9.56 (s, 1H), 8.98 (s, 1H), 8.71 (s, 1H), 8.14-8.08 (m, 1H), 7.97 (d, J = 8.6 Hz, 2H), 7.82-7.72 (m, 3H), 7.02-6.95 (m, 1H), 4.87 (s, 2H), 2.25-1.75 (m, 11H, δ 2.12 (s, 3H)).
MS (ESI) m/z: 472.2 (M+H)+.
さらなる精製は、LC-MS分取用システムにより常法で行う。
観察されたMS: 472.7
tR/方法: 1.35分/(QC1)
【0544】
実施例-28-3:
3-(2-(4-(2-アセチルイソインドリン-4-イル)フェニル)-2-オキソエチル)-8,8-ジフルオロ-1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-
2,4-ジオン
【化160】
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【0545】
実施例-6-115 (32 mg, 0.073 mmol)のDCM(2 mL)溶液に無水酢酸(0.021 mL, 0.218 mmol)およびTEA(0.030 mL, 0.218 mmol)を室温で加える。混合物を室温で5時間撹拌する。混合物は飽和NaHCO3水溶液で反応を停止し、DCMで抽出する。有機溶液をNa2SO4で乾燥し、ろ過し、減圧で濃縮する。精製は、50-100% EtOAc次いでEtOAc中0-5% MeOHの濃度勾配で溶出するシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し、表題化合物(27 mg, 77%収率)を淡紫色固体として得る。
1H-NMR (270 MHz, CDCl3): δ 8.10-8.06 (m, 2H), 7.61-7.53 (m, 2H), 7.49-7.27 (m, 3H), 6.67 (br s, 1H), 5.00-4.93 (m, 2H), 4.93-4.80 (m, 4H), 2.50-1.90 (m, 11H).
MS (ESI) m/z: 482.0 (M+H)+.
さらなる精製は、LC-MS分取用システムにより常法で行う。
観察されたMS: 482.3
tR/方法: 1.51分/(QC1)
【0546】
実施例-28-4:
8,8-ジフルオロ-3-(2-(4-(2-(ヒドロキシメチル)-3H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-3-イル)フェニル)-2-オキソエチル)-1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-2,4-ジオン
【化161】
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【0547】
INT-17-2-A (52 mg, 0.102 mmol)および炭酸カリウム(42 mg, 0.305 mmol)のメタノール(3 mL)中の混合物を室温で16時間撹拌する。セライトパッドを通してろ過した後、ろ液と洗液を減圧で濃縮する。残渣をSCX カートリッジ(Varian Bond Elute, 1 g/6 mL)に供し、1mLのMeOHで調整し、5 mLのMeOHですすぎ、5 mLの1M NH3/MeOHで溶出する。揮発性物質窒素気流で留去し、表題化合物(21 mg, 44%収率)を得る。さらなる精製は、LC-MS分取用システムにより常法で行う。
観察されたMS: 470.3
tR/方法: 1.27分/(QC1)
【0548】
実施例-28-5:
8,8-ジフルオロ-3-(2-(4-(2-(ヒドロキシメチル)-5-メチル-3H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-3-イル)フェニル)-2-オキソエチル)-1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-2,4-ジオン
【化162】
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【0549】
表題化合物は、メタノール(4 mL)中、INT-17-3-A (75.9 mg, 0.144 mmol)および炭酸カリウム(60 mg, 0.433 mmol)から実施例-28-4の手順にしたがって製造し、生成物 (29 mg, 41%収率) を白色固体として得る。さらなる精製は、LC-MS分取用システムにより常法で行う。
観察されたMS: 484.6
tR/方法: 1.33分/(QC1)
【0550】
実施例-29-1:
4'-(2-(8,8-ジフルオロ-2,4-ジオキソ-1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-3-イル)アセチル)-N,N-ジメチル-[1,1'-ビフェニル]-2-カルボキサミド
【化163】
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【0551】
INT-16-1-A (20 mg, 0.045 mmol)、ヘキサフルオロリン酸N,N,N',N'-テトラメチル-O-(ベンゾトリアゾール-1-イル)ウロニウム(HBTU)(34 mg, 0.090 mmol)およびTEA(0.025 mL, 0.181 mmmol)の撹拌したDMF(1 mL)溶液にTHF(0.2 mL)中の10% ジメチルアミンを室温で加える。50oCで1時間撹拌後、混合物をEtOAc(4 mL)で希釈し、水(4 mL x2)で洗う。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過、減圧で濃縮する。残渣を酢酸エチルで溶出するアミノ結合シリカゲル(1 g)カラムクロマトグラフィーにより精製し、表題化合物(20 mg, 94%収率)を淡黄色ゴム状物として得る。さらなる精製は、LC-MS分取用システムにより常法で行い表題化合物(12.7 mg)を得る。
観察されたMS: 470.7
tR/方法: 1.49分/(QC1)
【0552】
次の実施例(29-2から29-7)は、INT-16-1-A /INT-16-2-Aおよび表43の対応するアミンから手順実施例-29-1にしたがって製造する。さらなる精製は、LC-MS分取用システムにより常法で行う。HPLC-QC法による保持時間および観察されたMSは表43によりまとめる。
【0553】
【表43】
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【0554】
【表44-1】
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【表44-2】
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【表44-3】
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【表44-4】
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【表44-5】
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【表44-6】
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【0555】
ヒトTRPM8を安定に発現したHEK293細胞を用いたメントール誘発Ca2+流入の測定
【0556】
ヒトTRPM8を安定に発現したHEK293細胞を用いた細胞由来のCa2+流入アッセイを化合物の活性を同定するために用いる。
ヒトTRPM8を安定発現したHEK293細胞を5%CO2で加湿した培養器においてT175フラスコ内で37℃で約80%コンフルエントまで増殖させる。培地の組成は、Dulbecco改変イーグル培地(高グルコース)、10%ウシ胎仔血清(FCS)、100単位/mlペニシリン、100μg/mLストレプトマイシン、および600μg/mLジェネティシンからなった。アッセイの24時間前に、細胞(1ウェルに30,000細胞の密度で、ポリ-D-リジンでコートした384ウェルプレート(BDファルコン)に播き、5%CO2、37℃で培養する。アッセイ当日、培養培地を除き、細胞に0.5μM Fluo4-AM(モレキュラープローブ)および0.005% Pluronic F-127を含むアッセイ緩衝液(ハンクス平衡塩類溶液(HBSS)、19.4 mM HEPES pH7.4、2.5 mM プロベネシド)を加え室温に1時間置く。アッセイ緩衝液で洗浄した後、細胞を種々の化合物濃度で5分間予備培養した。30μMメントールの添加による細胞内カルシウム濃度の変化を、浜松ホトニクスの機能的薬物スクリーニングシステム(Functional Drug Screening System (FDSS))を用いた細胞イメージング技術によってモニターした。
本発明の化合物のIC50値は、11点の用量反応試験から決定する。曲線は、データの点ごとに2つのウエルの平均を使って描く。最後に、IC50値は、XLfit(IDビジネス・ソリューション社)により決定された最適用量曲線を用いて計算した。
【0557】
すべての試験された化合物は、上記アッセイにおいてTRPM8に対し、IC50は約3μM未満を示す。好ましい化合物は、上記アッセイにおいてTRPM8に対するIC50の約500 nM未満を示す。より好ましい化合物は、上記アッセイにおいてTRPM8に対し、IC50は約100 nM未満を示す。最も好ましい化合物は、上記アッセイにおいてTRPM8に対し、IC50は約10 nM未満を示す。
【0558】
TRPM8に対し、IC50が<500 nMである化合物は、1-1, 1-2, 1-3, 1-4, 1-5, 1-6, 1-13, 1-14, 2-1, 2-2, 2-3, 2-4, 2-5, 2-6, 2-7, 2-8, 2-11, 2-12, 2-13, 2-14, 2-15, 2-16, 2-17, 2-18, 3-1, 3-2, 3-3, 3-4, 3-5, 3-6, 3-7, 3-8, 3-9, 3-10, 3-11, 3-12, 3-13, 3-14, 3-15, 3-16, 3-17, 3-18, 3-19, 3-20, 3-21, 3-22, 3-23, 3-24, 3-25, 3-26, 3-27, 3-28, 3-29, 4-1, 4-2, 4-3, 4-4, 4-5, 4-6, 4-7, 4-8, 4-9, 4-10, 4-11, 4-12, 5-1, 5-2, 5-3, 5-4, 5-5, 5-6, 5-7, 5-8, 5-9, 5-10, 5-11, 5-12, 5-13, 5-14, 5-15, 5-16, 5-17, 5-18, 5-19, 5-20, 5-21, 5-22, 5-23, 5-24, 5-25, 5-26, 5-27, 5-28, 5-30, 5-31, 5-32, 5-33, 5-39, 5-40, 5-41, 6-1, 6-2, 6-3, 6-4, 6-5, 6-6, 6-7, 6-8, 6-9, 6-10, 6-11, 6-12, 6-13, 6-14, 6-15, 6-16, 6-17, 6-18, 6-19, 6-20, 6-21, 6-22, 6-23, 6-24, 6-25, 6-26, 6-27, 6-28, 6-29, 6-30, 6-31, 6-32, 6-33, 6-34, 6-35, 6-36, 6-37, 6-38, 6-39, 6-40, 6-41, 6-42, 6-43, 6-44, 6-45, 6-46, 6-47, 6-48, 6-49, 6-50, 6-51, 6-52, 6-53, 6-54, 6-55, 6-56, 6-57, 6-58, 6-59, 6-62, 6-63, 6-64, 6-65, 6-67, 6-68, 6-69, 6-71, 6-72, 6-76, 6-78, 6-80, 6-81, 6-82, 6-84, 6-85, 6-87, 6-90, 6-92, 6-93, 6-95, 6-96, 6-97, 6-98, 6-99, 6-100, 6-102, 6-104, 6-106, 6-108, 6-110, 6-113, 6-114, 6-116, 6-117, 6-119, 6-120, 6-122, 7-1, 7-2, 7-3, 7-4, 7-5, 7-6, 7-7, 7-8, 7-9, 7-10, 7-11, 7-12, 7-13, 7-14, 7-15, 7-16, 7-17, 7-18, 7-19, 7-20, 7-21, 7-22, 7-23, 7-24, 7-25, 7-26, 8-1, 8-2, 8-3, 8-4, 8-5, 8-6, 8-7, 8-8, 8-9, 9-1, 9-2, 9-3, 9-4, 9-5, 9-6, 9-7, 9-8, 9-9, 9-10, 9-11, 9-12, 9-13, 9-14, 9-15, 9-16, 9-17, 9-18, 9-19, 9-20, 9-21, 9-22, 9-23, 9-24, 9-25, 9-26, 9-27, 10-1, 10-2, 11-1, 11-2, 12-1, 12-2, 12-3, 12-4, 12-5, 12-6, 12-7, 13-1, 13-2, 13-3, 13-4, 13-5, 13-6, 13-7, 13-8, 13-9, 13-10, 13-11, 13-12, 13-13, 13-14, 13-15, 13-16, 13-17, 13-18, 13-19, 13-20, 13-21, 13-22, 13-23, 13-24, 13-25, 13-26, 13-27, 13-28, 13-29, 13-30, 13-31, 13-32, 13-33, 13-34, 13-35, 13-36, 13-37, 13-38, 13-39, 13-40, 13-41, 13-42, 13-43, 13-44, 13-45, 13-46, 13-47, 13-48, 13-49, 13-50, 13-51, 13-52, 13-53, 13-54, 13-55, 13-56, 13-57, 13-68, 13-69, 13-71, 13-72, 14-1, 14-2, 14-3, 14-4, 14-5, 14-6, 14-7, 14-8, 14-9, 14-10, 14-11, 14-12, 14-13, 14-14, 14-15, 14-16, 14-17, 14-18, 14-19, 14-20, 14-21, 15-1, 15-2, 15-3, 15-4, 15-5, 15-6, 15-7, 15-8, 15-9, 15-10, 15-11, 15-12, 16-1, 16-2, 16-3, 16-4, 16-5, 16-6, 16-7, 16-8, 16-9, 16-10, 16-11, 16-12, 16-13, 16-14, 16-15, 16-16, 16-17, 16-18, 16-19, 16-20, 16-21, 16-22, 16-23, 16-24, 16-25, 16-26, 16-27, 16-28, 16-29, 16-30, 16-31, 16-32, 16-33, 16-34, 16-35, 16-36, 17-1, 17-2, 17-3, 17-4, 17-5, 17-6, 17-7, 17-8, 17-9, 17-10, 17-11, 17-12, 17-13, 17-14, 17-15, 18-1, 18-2, 18-3, 18-4, 18-5, 18-6, 18-7, 18-8, 18-9, 18-10, 18-11, 18-12, 18-13, 19-1, 19-2, 19-3, 19-4, 19-5, 19-6, 19-7, 19-8, 19-9, 19-10, 19-11, 19-12, 19-13, 19-14, 19-15, 19-16, 19-17, 19-18, 19-19, 19-20, 19-21, 19-22, 19-23, 19-24, 19-25, 19-26, 19-27, 19-30, 19-33, 19-34, 19-35, 19-37, 19-39, 20-1, 20-2, 20-3, 20-4, 20-5, 20-6, 20-7, 20-8, 20-9, 21-1, 21-2, 21-3, 21-4, 21-5, 21-6, 21-7, 21-8, 21-11, 21-12, 21-13, 21-14, 21-15, 21-16, 21-17, 22-1, 22-2, 22-3, 22-4, 22-6, 23-1, 23-2, 24-1, 24-2, 24-3, 24-4, 24-5, 24-6, 24-7, 25-3, 25-4, 26-1, 26-2, 26-3, 26-4, 27-1, 28-4, 28-5である。
【0559】
TRPM8に対し、IC50が<100 nMである化合物は、1-1, 1-2, 1-3, 2-1, 2-2, 2-3, 2-4, 2-5, 2-11, 2-12, 2-13, 2-14, 2-15, 3-1, 3-2, 3-3, 3-4, 3-5, 3-6, 3-7, 3-8, 3-9, 3-10, 3-11, 3-12, 3-13, 3-14, 3-15, 3-16, 3-17, 3-18, 3-19, 4-1, 4-2, 4-3, 4-4, 4-5, 4-6, 4-10, 5-1, 5-2, 5-3, 5-5, 5-6, 5-7, 5-8, 5-9, 5-10, 5-11, 5-12, 5-13, 5-14, 5-15, 5-17, 5-18, 5-19, 5-20, 5-22, 5-25, 5-26, 5-27, 5-28, 5-30, 5-31, 5-32, 5-33, 5-39, 5-41, 6-1, 6-2, 6-3, 6-4, 6-5, 6-6, 6-7, 6-8, 6-9, 6-10, 6-11, 6-12, 6-13, 6-14, 6-15, 6-16, 6-17, 6-18, 6-19, 6-20, 6-21, 6-22, 6-23, 6-24, 6-25, 6-26, 6-27, 6-28, 6-29, 6-30, 6-31, 6-32, 6-33, 6-34, 6-35, 6-36, 6-37, 6-38, 6-39, 6-40, 6-41, 6-43, 6-44, 6-45, 6-54, 6-55, 6-57, 6-58, 6-63, 6-67, 6-68, 6-76, 6-81, 6-84, 6-87, 6-92, 6-97, 6-98, 6-106, 6-108, 6-114, 6-116, 6-122, 7-1, 7-2, 7-3, 7-4, 7-5, 7-6, 7-7, 7-8, 7-9, 7-10, 7-11, 7-12, 7-13, 7-14, 7-21, 7-22, 7-24, 7-25, 7-26, 8-1, 8-2, 8-3, 8-4, 8-5, 8-7, 8-8, 8-9, 9-1, 9-2, 9-3, 9-4, 9-5, 9-6, 9-7, 9-8, 9-9, 9-10, 9-11, 9-12, 9-13, 9-14, 9-15, 9-16, 9-17, 9-18, 9-19, 9-20, 9-21, 9-22, 9-23, 9-24, 9-25, 10-1, 10-2, 11-1, 11-2, 12-1, 12-2, 12-3, 12-4, 12-5, 12-6, 13-1, 13-2, 13-3, 13-4, 13-5, 13-6, 13-7, 13-8, 13-9, 13-10, 13-11, 13-12, 13-13, 13-14, 13-15, 13-16, 13-17, 13-18, 13-19, 13-20, 13-21, 13-22, 13-23, 13-24, 13-25, 13-26, 13-27, 13-28, 13-29, 13-30, 13-31, 13-32, 13-34, 13-35, 13-36, 13-37, 13-38, 13-39, 13-40, 13-41, 13-42, 13-43, 13-44, 13-45, 13-46, 13-47, 13-48, 13-49, 13-51, 13-53, 13-54, 13-55, 13-71, 13-72, 14-1, 14-2, 14-3, 14-4, 14-5, 14-6, 14-7, 14-8, 14-9, 14-10, 14-11, 14-12, 14-13, 14-14, 14-15, 14-16, 14-17, 15-1, 15-2, 15-3, 15-4, 15-5, 15-6, 15-7, 16-1, 16-2, 16-3, 16-4, 16-5, 16-6, 16-7, 16-8, 16-9, 16-10, 16-11, 16-12, 16-13, 16-14, 16-15, 16-16, 16-17, 16-18, 16-19, 16-20, 16-21, 16-22, 16-23, 16-24, 16-25, 16-27, 17-1, 17-2, 17-3, 17-4, 17-5, 17-6, 17-7, 17-8, 17-9, 17-10, 17-11, 18-1, 18-2, 18-3, 18-4, 18-5, 18-6, 18-9, 18-10, 18-11, 19-1, 19-2, 19-3, 19-4, 19-5, 19-6, 19-7, 19-8, 19-9, 19-10, 19-11, 19-12, 19-13, 19-14, 19-16, 19-17, 19-18, 19-20, 19-21, 19-22, 19-23, 19-24, 19-25, 19-26, 19-30, 19-33, 19-37, 20-1, 20-6, 20-7, 20-8, 21-1, 21-2, 21-5, 21-8, 21-12, 21-13, 21-14, 21-17, 22-1, 22-3, 22-4, 23-1, 23-2, 24-1, 24-5, 24-6, 24-7, 26-1, 26-2, 26-3, 26-4, 27-1, 28-5である。
【0560】
TRPM8に対し、IC50が<10 nMである化合物は、5-7, 5-9, 5-10, 5-14, 5-27, 5-28, 6-1, 6-2, 6-3, 6-4, 6-5, 6-6, 6-7, 6-8, 7-1, 7-22, 9-1, 9-2, 9-3, 9-10, 9-11, 9-12, 12-1, 13-34, 13-35, 13-36, 13-37, 13-38, 13-71, 14-5, 15-6, 16-4, 17-6, 18-2, 19-14, 19-30, 19-33, 24-5, 24-7, 26-1, 26-3, 27-1である。
【0561】
ヒト悪性黒色腫細胞株を用いたメントール誘発Ca2+流入の測定
【0562】
TRPM8はヒト悪性黒色腫細胞株G-361(ヒューマンサイエンス研究資源バンク、日本・大阪)に発現しているので、該G-361細胞をインビトロの機能アッセイに用いた。
G-361細胞を、5%CO2を含む加湿した培養器において、T175フラスコ内で37℃で約80%コンフルエントまで増殖させた。培地の組成は、マッコイの5A培地と10%のFCSからなる。アッセイの48時間前に、細胞を1ウェルに12,000細胞の密度で、ポリ-D-リジンでコートした98ウェルプレート(コーニング社)に播き、5%CO2、37℃で培養する。アッセイ当日、培養培地を除き、細胞に0.5μM Fluo4-AM(モレキュラープローブ)および0.005% Pluronic F-127を含むアッセイ緩衝液(HBSS、HBSS、2.5 mM プロベネシド)を加え室温に1時間置く。アッセイ緩衝液で洗浄した後、細胞を種々の化合物濃度で5分間予備培養する。300μMメントールの添加による細胞内カルシウム濃度の変化を、FDSSを用いた細胞イメージング技術によってモニターする。
本発明の化合物のIC50値は、用量反応試験から決定する。曲線は、データの点ごとに2つのウエルの平均を使って描く。最後に、IC50値は、XLfit(IDビジネス・ソリューション社)により決定された最適用量曲線を用いて計算した。
【0563】
本発明の化合物は、良いIC50値を示し、このことは上記の実用的な用途を示すものである。
【0564】
絞扼性神経損傷(CCI)誘発性神経因性疼痛モデル:冷アロディニア
【0565】
日本チャールスリバーから購入した雄性Sprague-Dawleyラット(実験開始時に7週齢、1処置あたり7〜10匹)を使用した。CCIは、Bennett GJとXie YKによる方法(Pain 1988, 33:87-107)に準じて作製する。ラットをペントバルビタールナトリウムの腹腔内注射により麻酔した。左総坐骨神経を大腿中央部で露出させ、4−0号絹製縫合糸(Ethicon社)を用いて左総坐骨神経を約1mmの間隙で4回緩く結紮する。偽手術では、坐骨神経の結紮をせずに同様の処置を施す。CCI手術の1週間から2週間後に、Tanimoto-Mori Sらにより記載された方法(Behav Pharmacol.,19: 85-90, 2008)に従って、温度調節機(Mode13300-0、CAL Controls Inc.)を備えたコールドプレート(LHP-1700CP,TECA)を用いて冷アロディニアの評価を実施する。ラットを、ステンレス鋼プレート(15 x33 cm)上に置いた透明アクリル箱(10 x12 x12 cm)からなる装置に馴化させる。コールドプレートの表面温度は、0.1℃の精度で連続監視して10℃に保つ。化合物の評価では、ラットをコールドプレート上に乗せ、カットオフ値120秒で後肢逃避反応潜時(paw withdrawal latency(PWL))を化合物投与前と投与後で測定する。本発明の化合物またはそのベヒクルは、経口、皮下、または腹腔内に投与する。阻害百分率は次式に従って算出する。
【0566】
【数1】
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【0567】
本発明の化合物は、このモデルに強力な活性を示し、このことは上記の実用的な用途を示すものである。
【0568】
絞扼性神経損傷(CCI)誘発性神経因性疼痛モデル:静的アロディニア
【0569】
日本チャールスリバーから購入した雄性Sprague-Dawley系ラット(実験開始時に7週齢、1処置あたり7〜10匹)を使用する。CCIは、Bennett GJとXie YKによる方法(Pain 1988, 33: 87-107)に準じて作成する。ラットをペントバルビタール・ナトリウムの腹腔内注射により麻酔する。左総坐骨神経を大腿中央部で露出させ、4−0号絹製縫合糸(Ethicon社)を用いて左総坐骨神経を約1mmの間隙で4回緩く結紮する。偽手術では、坐骨神経の結紮をせずに同様の処置を施す。CCI手術の2週間〜3週間後に、Field MJらにより記載された方法(Pain 1999, 83: 303-311)に従って、フォン・フライ毛(von Frey hairs (VFH))を用いて静的アロディニアの評価を実施する。実験を始める前に、ラットを、底が格子状のケージに馴化させる。刺激強度が増加するように(0.16、0.4、0.6、1、1.4、2、4、6、8、10、15、および26g)、VFHを後肢足蹠に押し当てる。VFHによる刺激はいずれも、同側の足蹠に6秒間または逃避反応が起こるまでとする。逃避反応が確認されたら、一段階低い強度のVFHで再度刺激し、反応が認められなくなるまで繰り返す。逃避反応が引き起こされた最も強度の低い刺激を後肢逃避反応閾値(paw withdrawal threshold(PWT))として記録する。ラットが非侵害刺激である1.4g以下のVFHに反応した場合を静的アロディニアと定義する。本発明の化合物またはそのベヒクルは、経口、皮下、または腹腔内に投与する。阻害百分率は次式に従って算出する。
【0570】
【数2】
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【0571】
本発明の化合物は、このモデルに強力な活性を示し、このことは上記の実用的な用途を示すものである。
【0572】
オキサリプラチン誘発性神経因性疼痛モデル:冷アロディニアおよび機械的アロディニア
【0573】
日本チャールスリバーから購入した雄性Sprague-Dawley系ラット(実験開始時に7週齢、1処置あたり7〜10匹)を使用する。試験は、Gauchan Pら(NeuroSci Lett, 2009, 458, 93-95)により記載された方法に従って実施する。オキサリプラチン(ヤクルト社)を、5%グルコースに溶解する。オキサリプラチン(4mg/kg)を、2週間にわたり、週2回腹腔内に注射する。Tanimoto-Mori Sらにより記載された方法(Behav Pharmacol.,19: 85-90, 2008)に従って、温度調節機(Mode13300-0, CAL Controls Inc.)を備えたコールドプレート(LHP-1700CP, TECA)を用いて冷アロディニアの評価を実施する。マウスまたはラットを、ステンレス鋼プレート(15 x 33 cm)上に置いた透明アクリル箱(10 x 12 x 12 cm)からなる装置に馴化させる。コールドプレートの表面温度は、0.1℃の精度で連続監視して10℃に保つ。化合物の評価では、マウスまたはラットをコールドプレート上に乗せ、カットオフ値120秒でPWLを化合物投与前と投与後で測定する。静的アロディニアの評価は、VFHを用いて実施する。実験を始める前に、マウスまたはラットを、底が格子状のケージに馴化させる。刺激強度が増加するように(0.16、0.4、0.6、1、1.4、2、4、6、8、10、15、および26 g)、VFHを後肢足蹠に押し当てる。逃避反応が確認されたら、一段階低い強度のVFHで再度刺激し、反応が認められなくなるまで繰り返す。逃避反応が引き起こされた最も強度の低い刺激を後肢逃避反応閾値(PWT)として記録する。化合物の評価では、PWTを化合物の投与前と投与後に測定する。本発明の化合物またはそのベヒクルは、経口、皮下、または腹腔内に投与する。
【0574】
本発明の化合物は、このモデルに強力な活性を示し、このことは上記の実用的な用途を示すものである。
【0575】
オキサリプラチン誘発性神経因性疼痛モデル:冷痛覚過敏/アロディニア
【0576】
日本チャールスリバーから購入した雄性Sprague-Dawley系ラット(7週齢、1処置あたり8〜10匹)を使用した。オキサリプラチン(和光純薬)を4 mg/ mL溶液を作成するために注射用5%グルコースに溶解した。オキサリプラチン(4 mg/kg)を週2回、2週間(1日目、2日目、8日目、9日目)、1 mL/kgの容量で腹腔内注射した。治療の最初の日を1日目と定義した。冷痛覚過敏/異痛症をアセトン試験により評価した。動物は、実験の開始に前もって、グリッドまたはメッシュが底にあるケージに慣らした。アセトン(50mL)を後足の足底表面に投与した。投与後、侵害受容応答は以下のように採点した。0;応答なし、1;スタンピングおよび/または足のリフティング、2;一度足を舐める/かむ、またはひっこめる、3;繰り返し足を舐める/かむ、および/またはひっこめる。アセトンを左右の後足(それぞれ2回、合計4回適用)に繰り返し適用する。したがって合計スコアは最大で12と最小0である。テストの際しては、合計スコアは、化合物投与の前と後に測定した。本発明の化合物またはビヒクルは、経口的、皮下、または腹腔内に投与した。
【0577】
本発明の化合物は、このモデルに強力な活性を示し、このことは上記の実用的な用途を示すものである。
【0578】
ラットにおけるイシリン誘発振戦
【0579】
雄性Sprague-Dawley系ラット(6〜7週齢、日本チャールスリバー、1処置あたり5〜8匹)を使用し、イシリンで誘発した自発的な振戦(wet dog shakes、WDS)行動を本発明の化合物が阻害する能力を評価する。ラットは、イシリンを注射する前に、少なくとも20分間、観察ボックス(21.5 x 26.5 x 25.0 cm)に馴化させる。PEG400に溶解したイシリン(シグマ社)0.5、1.0または2.5 mg/kgを腹腔内投与し、イシリン投与後、自発的なWDSを30分にわたって計数する。イシリン注射前に、本発明の化合物またはベヒクルを、経口、皮下または腹腔内に投与する。阻害率を次のように計算する。
【0580】
【数3】
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【0581】
本発明の化合物は、このモデルに強力な活性を示し、このことは上記の実用的な用途を示すものである。
【0582】
モルモットにおけるインビボ排尿頻度の測定
【0583】
雌のモルモット(300〜450グラム)をウレタンで麻酔する。正中線腹部切開を行ない、両方の尿管を露出させ連結し、カテーテルを膀胱ポールに移植し、腹部を閉じる。化合物を投与するため、頚静脈を露出させ、カテーテルでカニューレを挿入する。この手術後、T字型のチューブを介して膀胱カテーテルを薬物注入ポンプおよび圧力変換器に接続する。生理食塩水を注入し、内部膀胱圧を登録する。1時間の平衡期間を置き、一定の排尿サイクルが確立した後、メントール(0.2〜0.6mM)を注入する食塩水に加える。ここでも、ベヒクル(対照群)またはTRPM8拮抗薬を静脈に単回投与する。排尿間隔(膀胱容量に対応する)と排尿圧に関する効果を、ベヒクル投与群と化合物投与群の間で計算し、比較する。
【0584】
本発明の化合物は、このモデルに強力な活性を示し、このことは上記の実用的な用途を示すものである。
【0585】
麻酔した膀胱炎ラットにおける過活動膀胱の測定
【0586】
雌のSprague-Dawley系ラット(7〜8週/日本SLC)を用いる。食塩水(大塚)に溶かしたシクロホスファミド(和光)を200 mg/kgで腹膜内に投与する。次の日、ラットをウレタンの0.9 mg/kg, s.c.投与により麻酔する。腹部を正中切開し、ポリエチレンカテーテルはドームを通して膀胱内に挿入される。膀胱カテーテルをT-チューブによって圧力変換器および微量注入ポンプに接続する。食塩水は、3 mL/時間の速度で、室温で膀胱に注入する。膀胱内圧力を被験化合物投与の約1時間前にチャートペンレコーダーで連続的に記録する。
【0587】
被験化合物はWellsolve(セレステ社)を含むPBSに溶かし、1 mg/kg、3 mg/kg、5 mg/kgまたは10 mg/kgで静脈内投与する。
被験化合物の投与後60分間の排尿間隔から計算される排尿頻度を膀胱内圧測定データから分析した。被験化合物による排尿頻度の抑制は、ベヒクルに対してダネット検定を使用して評価した。有意水準5%以下を有意な差として認める。データは、8〜12匹のラットからの平均±SEMとして分析する。
【0588】
テストした化合物はすべて、麻酔した膀胱炎ラットで過活動膀胱に対する有意な効果を示す。
【0589】
ヒトドフェチリド結合アッセイ
ヒトHERG発現HEK293S細胞を施設内で調製し、増殖する。収集した細胞を、50 mM Tris-HCl(4℃でpH7.4)に懸濁し、全出力に設定した手持式Polytron PT1200粉砕装置を用いて、氷上で20秒間ホモジナイズする。そのホモジネートを48000×g、4℃で20分間遠心分離する。その後、ペレットを同じように再懸濁し、ホモジナイズし、遠心分離する。最終ペレットを、適量の50 mM Tris-HCl、10 mM KCl、1 mM MgCl2(4℃でpH7.4)に再懸濁し、ホモジナイズし、少量ずつ小分けし、使用するまで−80℃で貯蔵する。この膜画分のタンパク質濃度定量には、BCAタンパク質アッセイキット(PIERCE)、およびARVOsxプレートリーダー(Wallac)を用いる。結合アッセイは、384ウェルプレートにおいて総量30μLで行う。結合活性は、PHERAstar カウンタ(BMG LABTECH)で蛍光分極技術を用いて測定する。10μLの被験化合物を10μLの蛍光リガンド(Cy3Bで標識した6 nMのドフェチィライド誘導体)および10μLの膜ホモジネート(6μgタンパク)と室温120分間インキュベートする。非特異的な結合は、最終濃度で10μMのE4031によって求める。
本発明の全ての試験された化合物は、上記のTRPM8機能アッセイにおけるIC50値より、ヒトドフェチリド結合において高いIC50値を示す。
【0590】
WO2014/130582中に実施例2-121として記載された本発明に最も近い化合物は、以下の化合物である。
【0591】
【化164】
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【0592】
この最も近い化合物は、19μMのIC50およびヒトドフェチリド結合アッセイで6.5μMの Ki値を有するのに対し、本発明の化合物は、心血管系有害事象のリスクの低減につながるヒトドフェチリド結合アッセイにおいてより高いIC50値を有する。
【0593】
代謝安定性アッセイ
ヒト肝ミクロソーム(HLM)中の半減期
試験化合物(1μM)を、96ディープウェルプレートにおいて、37℃で100 mMリン酸カリウム緩衝液(pH7.4)中、1 mM MgCl2および0.78 mg/mL HLM(HL101)または0.74 mg/mL HLM (Gentest UltraPool 150)または0.61 mg/mL HLM (XenoTech XTreme 200)と共にインキュベートする。反応混合物を、必要に応じ非P450群とP450群の2群に分ける。P450群の反応混合物にのみNADPHを添加する。(NADPH生成システムもまた、NADPHの代わりに使用する。)P450群のサンプルの一部分を、0分、10分、30分、および60分の時点で採取するが、ここで0分の時点はP450群の反応混合物にNADPHを添加した時間を示す。非P450群のサンプルの一部分を、−10分および65分の時点で採取する。採取した一部分を、内部標準を含有するアセトニトリル溶液で抽出する。析出したタンパク質を遠心分離機(2000 rpm、15分)で沈降させる。上澄みの化合物濃度を、LC/MS/MSシステムで測定する。
【0594】
時間に対する化合物/内部標準のピーク面積比の自然対数をプロットして、半減期値を得る。各時点を通しての最良適合直線の勾配から代謝速度(k)を得る。下記の式を用いて、これを半減期値に変換する。
【0595】
【数4】
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本発明の化合物は、好ましい安定性を示し、このことは上記の実用性を示す。
【0596】
WO2014/130582中に実施例2-121として記載された本発明に最も近い化合物は、HLMで5分より短い半減期であり、215 mL/min/kgを超える大きな固有クリアランス(CLint)を有するのに対し、本発明の化合物は、HLMで5分より長い半減期であり、代謝安定性アッセイ<100 mL/min/kgというCLintを有する。このことが、良好な薬物動態特性を導いている。
【0597】
薬物相互作用アッセイ
この方法は、3 μMまたは0.4〜50 μMの各化合物における、プローブ(CYP1A2に対してタクリン2 μMまたはフェナセチン50μM、CYP2B6に対してブプロピオン3 μM、CYP2C8に対してアモジアキン2 μM、CYP2C9に対してジクロフェナック5 μMまたは10 μM、CYP2C19に対してS-メフェニトイン40 μM、CYP2D6に対してデキストロメトルファン5 μMまたはブフラロール5 μM、およびCYP3A4に対してミダゾラム2 μMまたは2.5 μM)からの代謝物生成の阻害率%を実質的に決める。
【0598】
より具体的には、アッセイは以下のように行われる。化合物(60 μM、10μL)は、0.1 mg タンパク/mLまたは0.05 mg タンパク/mLのヒト肝ミクロソーム、100 mMリン酸カリウム緩衝液(pH 7.4)、1 mM MgCl2または3.3 mM MgCl2、および基質としてプローブを含む混合物の170μL中、適切な時間(5分または30分)、プレインキュベートする。反応は、20μL の10 mM NADPHまたは13μM NADPHの添加によって開始する。アッセイプレートを37℃でインキュベートする。アセトニトリルまたはメタノールを適切な時間(8分または10分)でインキュベート溶液に添加する。
上清中の代謝物の濃度は、LC/MS/MSシステムにより測定する。薬物−薬物相互作用の程度は、試験化合物の存在下または非存在下で代謝物の生成%に基づいて解釈する。
本発明の化合物は、好ましい安定性を示し、これは上述の実用性を示す。
【0599】
血漿タンパク結合
試験化合物(1 μM)の血漿タンパク結合は、96ウエルプレートタイプの装置を用いて平衡透析法により測定する。HTD96a(登録商標)、すなわち再生セルロース膜(分子量カットオフ12,000〜14,000、22 mm×120 mm)を蒸留水に一晩浸し、次いで30%エタノールに15分間、最後に透析緩衝液(ダルベッコのリン酸緩衝生理食塩水、CaCl2およびMgCl2不含有)に20分間浸す。ヒト、Sprague-Dawleyラット、およびビーグル犬の凍結血漿を使用する。透析装置を組み立て、各ウエルの片側に化合物を入れた血漿150μLを加え、その反対側のウエルに透析緩衝液150μLを加える。150 rpm、37℃で4時間インキュベーションした後、血漿と緩衝液の一部を採取する。血漿中および緩衝液中の化合物を分析用に内部標準化合物を含む、300μLのアセトニトリルまたはアセトニトリル/メタノール(1/1)で抽出する。化合物の濃度をLC/MS/MS分析で決定する。
化合物の非結合率は、次式(A)または(B)で計算する。
【0600】
【数5】
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式中、[血漿]eq および [血漿]eqは、それぞれ血漿中と緩衝液中の化合物濃度を示す。
【0601】
【数6】
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式中、Cpは、血漿試料中の化合物のピーク面積であり;
Cis,pは、血漿試料中の内部標準のピーク面積であり;
Cbは、緩衝液試料中の化合物のピーク面積であり;
Cis,bは、緩衝液試料の内部標準のピーク面積であり;
4および4/3は、それぞれ血漿および緩衝液で希釈率の逆数である。
本発明の化合物は、好ましい血漿タンパク結合を示し、これは上述の実用性を示す。
【0602】
平衡状態における水溶性試験
各化合物のDMSO溶液(2μL、30 mM)を96ウエルガラス底プレートの各ウエルに分注する。リン酸カリウム緩衝液(50mM、198 μL、pH6.5)を各ウエルに添加し、混合物を24時間、回転振とうしながら37℃でインキュベートする。2000×gで5分間遠心分離後、上清をポリカーボネートイソ−ポアメンブレンを通してろ過される。試料の濃度は、通常の勾配をかけたHPLC法(J. Pharm. Sci., 95, 2115-2122, 2006)によって決定する。
【0603】
本出願において引用されたすべての刊行物(登録特許、特許出願、および学術論文を包含するが、これらに限定されない)は、参照により本明細書中に組み込まれる。開示した実施形態を参照して本発明を説明したが、当業者は、詳述された具体的な実験が本発明を単に説明しているに過ぎないことを容易に理解できるであろう。本発明の趣旨から逸脱することなく、種々の変更がなされうると認識される。したがって、本発明は以下の請求項によってのみ限定される。