【実施例】
【0133】
本発明を以下の非限定的な実施例に例示するが、他に記述のない限り、試薬はすべて市販されており、操作はすべて室温または周囲温度、すなわち約18〜25℃の範囲で行った。溶媒の留去は、約60℃以下の浴温、減圧下で、ロータリーエバポレータを用いて行った。反応は薄層クロマトグラフィー(TLC)でモニターしたが、反応時間は例示に過ぎない。単離された化合物すべての構造および純度は、
TLC(Merck シリカゲル60F
254プレコートTLCプレート、またはMerck NH
2F
254プレコートHPTLCプレート)、マススペクトロメトリー、または核磁気共鳴(NMR)のうちの少なくとも1種の技法によって確認した。マイクロ波反応は、Intiator(登録商標)Sixty(Biotage社)によって行った。収率は、例示のためだけに示す。カラムクロマトグラフィーシステムは、山善フラッシュクロマトグラフィーおよびBiotage(SP1, Isolera one)で行う。フラッシュカラムクロマトグラフィーは、Merckシリカゲル60(230〜400メッシュ(ASTM))、Fuji Silysia Chromatorex(登録商標)DM2035(アミノタイプ、30〜50μm)、Biotage silica(32〜63 mm、KP-Sil)、Biotage amino bounded silica(45〜75 mm、KP-NH)、Wakogel(登録商標)C-300HGT、Hi-Flash (登録商標) カラム(山善、シリカゲル、40 μm、60 Å)、Hi-Flash (登録商標) カラム(山善、アミノ、40μm、60 Å) を用いて実施した。中間体およびサンプルのLC-MS分析は、ZQ 2000質量分析計および2996 PDA 検出器を備えたWaters 2695 Alliance HPLCを用いて実施した。分析条件(方法-A、方法-B、方法-C、方法-D、方法- E、および方法- F)は以下である。
【0134】
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【0135】
HPLC(分取LC-MS)を用いた化合物の精製は、以下の装置と条件で実施する。
装置;ウォーターズ(Waters)MS-trigger AutoPurification(登録商標)システム
カラム;ウォーターズ XTerra C18, 19X50 mm, 5μm粒子
方法A:メタノールまたはアセトニトリル/0.01%(v/v)アンモニア水溶液
方法B:メタノールまたはアセトニトリル/0.05%(v/v)ギ酸水溶液
低分解能マススペクトルデーター(ESI)は、以下の装置と条件で得る:装置;ZQまたはZMDマススペクトロメーターとUV検出器付きウォーターズ アライアンス(Alliance) HPLC システム。LC/MS/MSデータは、HPLC(Agilent 1100シリーズ)とオートサンプラー(AMR CTC-PAL)を備えたトリプル四重極質量分析計(AB SCIEXのAPI4000)で決定する。NMRデータは、特に明示しない限り、溶媒として重水素化クロロホルム(99.8%D)またはジメチルスルホキシド(99.9%D)を用いて27 0MHz((JEOL JNM-LA 270分光計)、または300 MHz(JEOL JNM-LA300分光計)または600 MHz (Bruker Avance 600)で測定し、データは、内部標準としてのテトラメチルシラン(TMS)に対して、parts per million(ppm)で示す。使用した慣用略語は、s=一重線、d=二重線、t=三重線、q=四重線、m=多重線、br.=ブロードなどである。化学記号は、M(モル/リットル)、L(リットル)、mL(ミリリットル)、g(グラム)、mg(ミリグラム)、mol(モル)、mmol(ミリモル)の通常の意味を示す。製造したそれぞれの化合物は、一般にChemBioDraw(Ultra, version 12.0, CambridgeSoft)によって命名する。
【0136】
HPLC保持時間を決定する条件:
方法: QC1
装置:TUV検出器とZQ質量分析計を備えたWaters ACQUITY Ultra Performance LC
カラム:Waters ACQUITY C18、2.1x100mm、1.7μm粒子サイズ
カラム温度:60℃
流速:0.7 ml /分
実行時間:3分
UV検出:210 nm
MS検出:ESI陽イオン/陰イオンモード
移動相:
A1:10 mM酢酸アンモニウム
B1:アセトニトリル
濃度勾配プログラム:(QC_neutral_full_3分)
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方法:QC2
装置: ZQ2000質量分析計と2996 PDA検出器とを備えたWaters 2795 Alliance HPLC
カラム:XBridge C18, 2.1 x 50 mm, 3.5μm粒子サイズ
カラム温度:45℃
流速:1.2 ml /分
実行時間:4.5分
UV検出:210から400 nmの走査
MS検出:ESI陽イオン/陰イオンモード
移動相:
A: 水
B: MeCN
C: 1% HCO
2H水溶液
D: 1% NH
3水溶液
濃度勾配プログラム:
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【0137】
式(I)のアザスピロ誘導体はすべて、以下に示す一般的な方法に記載された手順、実施例合成の部分および中間体合成の部分に記載された特定の方法、またはこれらの慣例的な変法によって製造することができる。本発明はまた、式(I)のアザスピロ誘導体を製造するための上記方法うちの1以上の任意の方法、およびこれらの方法において用いられる任意の新規な中間体を包含する。
【0138】
他に記述のない限り、以下の一般的方法における、記述子は、上記式(I)のアザスピロ誘導体において定義したとおりである。
【0139】
スキーム-1:式(III)の化合物から式(I)の化合物の合成
【化4】
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【0140】
このスキーム-1では、一般式(I)のアザスピロ化合物は、不活性溶媒中、塩基の存在下、式(II)のアザスピロ化合物と式(III)のアルファ-ハロケトン化合物とのN-アルキル化反応によって調製することができる。好ましい塩基は、たとえば、アルカリまたはアルカリ土類金属水酸化物、アルコキシド、炭酸塩、ハライド、または水素化物、たとえば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、カリウムtert-ブトキシド、炭酸セシウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、リン酸カリウム、フッ化カリウム、水素化ナトリウムまたは水素化カリウム;TEA、トリブチルアミン、ジイソプロピルエチルアミンなどのアミン類;または、2,6-ルチジン、ピリジンもしくは4-ジメチルアミノピリジンから選ばれるが、これらに限定されない。適切な不活性水溶性または非水溶性溶媒としては、THF、1,4-ジオキサンなどのエーテル類;アセトン;N,N-ジメチルホルムアミド;DMSO;DCM、1,2-ジクロロエタン、クロロホルムなどのハロゲン化炭化水素類;ピリジン;および、これらの混合物が挙げられる。この反応は、−80℃〜200℃、好ましくは、−10℃〜150℃の温度で行われうる。反応時間は、一般的に10分〜4日間、好ましくは、10分〜24時間である。マイクロ波オーブンは、必要に応じて反応速度を増加させるために使用することができる。
【0141】
スキーム-2:式(III)の化合物から化合物式(I)の化合物の合成
【化5】
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【0142】
スキーム-2において、一般式(IV)の化合物は、不活性溶媒(例えば、メタノール)中で適切な還元試薬(例えば、水素化ホウ素ナトリウム)を用いて、化合物(III)から調製されるる。次いで、一般式(V)の化合物は、スキーム-1の一般合成方法に記載のN-アルキル化にしたがって、化合物(IV)から製造されうる。最後に、一般式(I)の化合物は、不活性溶媒(例えば、ジクロロメタン)中で適切な酸化試薬(例えば、デス-マーチン試薬)を用いて、化合物(V)から調製されうる。
【0143】
スキーム-3:式(VI)の化合物から式(I-a)の化合物の合成
【化6】
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【0144】
スキーム-3において、一般式(I-a)の化合物は、有機溶媒または水-有機共溶媒の混合物中、適切な遷移金属触媒の存在下、および塩基の存在下または非存在下、カップリング条件下で、ボロン(またはボロン酸エステル)化合物は、式(VII)の化合物と、式(VI)のハライド化合物とのクロスカップリング反応によって調製されうる。
BR'wの表現では、R'はOH、O-低級アルキルまたはフッ素を意味し、wは2または3であり、Bはホウ素原子である。置換基の具体的な表現として、B(OH)
2、B(O-低級アルキル)
2、B(低級アルキル)
2、カリウムトリフルオロボレート(BF
3-)(BF
3K)が記載されているが、B(O-低級アルキル)
2は、低級アルキル基との間で環を形成してもよい。また、一般式の化合物(1-a)も、式(VI)のハライド化合物から変換した式(VIII)のボロン(またはボロン酸エステル)化合物と式(IX)のハライド化合物から、同じクロスカップリング反応によって調製されうる。式(VII)および(VIII)のボロン酸(またはボロン酸エステル)化合物は、単離された試薬またはクロスカップリング反応のためにその場で(in situ)で生成される試薬として利用される。
適切な遷移金属触媒の例としては、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)、塩化ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)、銅(0)、酢酸銅(I)、臭化銅(I)、塩化銅(I)、ヨウ化銅(I)、酸化銅(I)、トリフルオロメタンスルホン酸銅(II)、酢酸銅(II)、臭化銅(II)、塩化銅(II)、ヨウ化銅(II)、酸化銅(II)、トリフルオロメタンスルホン酸銅(II)、酢酸パラジウム(II)、塩化パラジウム(II)、ビス(アセトニトリル)ジクロロパラジウム(II)、ビス(ジベンジリデンアセトン)パラジウム(0)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)、および[1,1'-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウム(II)ジクロリドが挙げられる。好ましい触媒は、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)、塩化ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)、酢酸パラジウム(II)、塩化パラジウム(II)、ビス(アセトニトリル)ジクロロパラジウム(0)、ビス(ジベンジリデンアセトン)パラジウム(0)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)、および[1,1-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウム(II)ジクロリドである。
無水溶媒および水−有機溶媒の共溶媒混合物のための好適な有機溶媒の例としては、THF;1,4-ジオキサン;DME;DMF; アセトニトリル;メタノールまたはエタノールなどのアルコール;DCM、1,2-ジクロロエタン、クロロホルムまたは四塩化炭素などのハロゲン化炭化水素;およびジエチルエーテルが挙げられる。この反応は、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、水酸化リチウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウムおよびリン酸カリウムなどの塩基の存在下または非存在下に行われうる。この反応は、好適な添加剤の存在下または非存在下に行われうる。そのような添加剤としては、トリフェニルホスフィン、トリ-tert-ブチルホスフィン、1,1'-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン、トリ-2-フリルホスフィン、トリ-o-トリルホスフィン、2-(ジクロロヘキシルホスフィノ)ビフェニル、トリフェニルアルシン、テトラブチルアンモニウムクロリド、テトラブチルアンモニウムフルオリド、酢酸リチウム、塩化リチウム、トリエチルアミン、カリウムメトキシドまたはナトリウムメトキシド、水酸化ナトリウム, 炭酸セシウム、トリリン酸カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、および/またはヨウ化ナトリウムが挙げられる。反応は0℃〜200℃、より好ましくは、20℃〜150℃の温度で行われうる。反応時間は、一般的に5分〜96時間、より好ましくは、30分〜24時間である。あるいは、この反応は、塩基の存在下、不活性溶媒中において、マイクロ波システムで行われうる。この反応は100℃〜200℃、好ましくは、120℃〜150℃の温度で行われうる。反応時間は、一般的に10分〜3時間、好ましくは、15分〜1時間である。上記のスズキ‐ミヤハラカップリングの他、
BR'w置換基のかわりにトリアルキルすずを用いたスティルクロスカップリング反応および亜鉛-ハロゲンを用いたネギシカップリング(ここで
BR'w置換基のかわりにハロゲンとしては塩素、臭素、ヨウ素が用いられる)が使われうる。
【0145】
スキーム-4:式(X)および(XI)の化合物から式(III)の化合物の合成
【化7】
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【0146】
スキーム-4の工程-1において、一般式(III)のアルファ-ハロケトン化合物を適切なハロゲン化試薬を用いて、化合物(X)のアルファ-ハロゲン化反応(式中、HalはCl、Br、Iである)によって調製されうる。適切なハロゲン化試薬としては、たとえば、臭素、塩素、ヨウ素、塩化スルフリル、臭化水素、N-ブロモスクシンイミド(NBS)、臭化銅(II)、5,5-ジブロモ-2,2-ジメチル-4, 6-ジオキソ-1,3-ジオキサン、トリメチルフェニルアンモニウムトリブロミド、ベンジルトリメチルアンモニウムトリブロミド、およびベンジルトリメチルアンモニウムジクロロヨウ素酸塩などが挙げられる。適当な有機溶媒としては、たとえば、酢酸、25%臭化水素-酢酸溶液、48%臭化水素酸溶液、二硫化炭素、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、N,N-ジメチルホルムアミド(DMF)、ジクロロメタン、1,2-ジクロロエタン、クロロホルム、四塩化炭素などのハロゲン化炭化水素が使用されうる。反応時間は、約5分〜96時間であり、一般的に約30分〜24時間である。反応温度は、約0
oC〜250
oCであり、一般に約30
oC〜150
oCである。また、スキーム-4の工程-2において、一般式(III)のアルファ-ハロケトン化合物は、Tetrahedron Letters, 38, 3175, 1997に記載された手順にしたがって、エステル化合物(XI)から調製されうる。典型的には、式(III)の化合物は、テトラヒドロフラン(THF)中、-78
oCでヨードクロロメタンおよびリチウムジイソプロピルアミド(LDA)の条件下で、エステル化合物(XI)との反応により調製されうる。
【0147】
スキーム-5:式(XII)の化合物から式(XIII)の化合物の合成
【化8】
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【0148】
スキーム-5において、一般式(XIII)のアルファ-ハロケトン化合物は、不活性溶媒(たとえば、ジクロロメタン)中で、クロロアセチルクロリドおよび適切なルイス酸(たとえば、塩化アルミニウム)を用いたピロール化合物(XII)のフリーデル-クラフツ反応により調製されうる。
【0149】
スキーム-6:式(XIV)の化合物から式(XV)の化合物の合成
【化9】
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【0150】
スキーム-6において、一般式(XV)の化合物(一般式(II):R
AおよびR
Bはオキソであり、XはNHである)は、文献(たとえばChem. Rev., 46 (3), pp 403-470, 1950)に記載された方法論(ブヘラ-ベルクス反応)によって一般式(XIV)の化合物から調製されうる。典型的には、式(XV)の化合物は、エタノール/水(1:1 v/v)中、70
oCで20時間、シアン化カリウム(またはシアン化トリメチルシリル)と炭酸アンモニウムの条件下で式(XIV)のケトン化合物との反応によって調製されうる。
【0151】
スキーム-7:式(XIV)の化合物から式(XVII)の化合物の合成
【化10】
[この文献は図面を表示できません]
【0152】
スキーム-7で、式(XVII)の化合物(一般式(II):R
AとR
Bがオキソであり、XはOである)は、一般式(XVI)のシアノヒドリン化合物から調製されうる。式(XVI)の化合物は、トリメチルシリルシアニドおよび触媒のヨウ化亜鉛(II)条件、続いて工程-1で酸性条件下、O-トリメチルシリル部分の脱保護により一般式(XIV)のケトン化合物から調製されうる。さらに、式(XVI)の化合物は、Synthesis, p 697 (1991)に記載の手順にしたがって、式(XVII)の2,4-オキサゾリジンジオン誘導体に変換されうる。典型的には、式(XVII)の化合物は、式(XVI)の化合物とイソシアン酸クロロスルホニルとの反応、続いて工程-2の酸加水分解により調製されうる。
【0153】
スキーム-8:式(XVIII)の化合物から式(XX)の化合物の合成
【化11】
[この文献は図面を表示できません]
【0154】
スキーム-8で、一般式(XX)(一般式(II):R
AおよびR
Bは水素であり、XはOである)は、一般式(XVIII)の化合物(式(XVI)の中間体化合物)から調製されうる。一般式(XIX)の化合物は、この工程-1において、たとえば、ボラン-ジメチルスルフィド錯体などの還元試薬を用いて還元反応の条件下で調製されうる。また、一般式(XIX)の化合物は、この工程-2において1,1'-カルボニルジイミダゾール(CDI)との反応により、式(XX)のオキサゾリジン-2-オン誘導体に変換されうる。
【0155】
スキーム-9:式(XIV)の化合物から式(XXIV)の化合物の合成
【化12】
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【0156】
スキーム-9で、一般式(XXIV)(一般式(II):R
Aはアルキルであり;R
Bは水素またはアルキルであり、XはOである)は、一般式(XIV)の化合物から調製されうる。一般式(XXIII)の化合物は、亜鉛金属およびα-ブロモ酢酸エステル誘導体から製造される活性化試薬(XXI)とこの工程-1の一般式(XIV)の化合物とのレフォルマトスキー反応、続く一般式(XXII)の化合物のアルカリ加水分解によって調製されうる。さらに、一般式(XXIII)の化合物は、この工程-
3でジフェニルホスホリルアジド(DPPA)との反応により式(XXIV)のオキサゾリジン-2-オン誘導体に変換することができる。
【0157】
スキーム-10:式(XXV)および式(XXVII)の化合物から式(XXVIII)の化合物の合成
【化13】
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【0158】
スキーム-10において、一般式(XXVIII)の化合物は、式(XXVI)(工程-1)の化合物と式(XXV)のハライド化合物の反応により調製されうる。あるいは一般式(XXVIII)の化合物は、式(IX)(工程-2)の化合物と式(XXVII)のフェノール化合物との反応により、パラジウムカップリング反応、求核置換反応およびウルマン反応から選択された手順を使用して調製されうる。カップリング反応は、有機溶媒または水-有機共溶媒混合物中、適切なパラジウム触媒、リガンドおよび塩基を組み合わせることにより行われうる。適切な遷移金属触媒の例としては、パラジウム(II)アセテート、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)、および[1,3-ビス(2,6-ジイソプロピルフェニル)イミダゾール-2-イリデン](3-クロロピリジル)パラジウム(II)ジクロリドが挙げられる。無水溶媒および水-有機共溶媒混合物に適した有機溶媒の例としては、THF;DME;1,4-ジオキサン;DMF;アセトニトリル、およびメタノール、エタノール、tert-ブチルアルコールなどのアルコール類が挙げられる。適切な塩基の例としては、炭酸水素ナトリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸セシウム、リン酸カリウム、ナトリウムtert-ブトキシド、およびカリウムtert-ブトキシドが挙げられる。この反応は、適切なリガンド剤の存在下で行われうる。そのようなリガンド剤の例としては、2,2'-ビス(ジフェニルホスフィノ)-1,1'-ビナフチル(BINAP)、2-ジシクロヘキシルホスフィノ-2 '-(N,N-ジメチルアミノ)ビフェニル(DavePhos)、4,5-ビス(ジフェニルホスフィノ)-9,9-ジメチルキサンテン(キサントホス)および2-ジシクロヘキシルホスフィノ-2',4',6'-トリイソプロピル(XPhos)が挙げられる。求核置換反応は、塩基の存在下、カップリング条件下で、有機溶媒または水-有機共溶媒混合物中で行われうる。適切な有機溶媒の例としては、N,N-ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、N-メチル-2-ピロリジノンが挙げられる。適切な塩基の例としては、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸セシウム、リン酸カリウム、水素化ナトリウム、ナトリウムtert-ブトキシド、およびカリウムtert-ブトキシドが挙げられる。また、ウルマン反応は、有機溶媒中、適切な銅試薬、リガンドおよび塩基を用いてカップリング条件下で行われうる。適切な銅試薬としては、たとえば、ヨウ化銅(I)、臭化銅(I)、および塩化銅(I)が用いられうる。適切なリガンドおよび塩基としては、たとえばN,N-ジメチルグリシン、L-プロリン、N,N'-ジメチルエチレンジアミンおよびトランス-N,N'-ジメチルシクロヘキサン-1,2-ジアミンなどのリガンド、および炭酸ナトリウム、炭酸カリウムと炭酸セシウムなどのような塩基が挙げられる。適切な有機溶媒の例としては、THF、1,4-ジオキサン、N,N-ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、およびN-メチル-2-ピロリジノンが挙げられる。これらの反応は、20
oC〜200
oC、より好ましくは100
oC〜160
oCの温度で行われうる。反応時間は一般的に、5分間〜96時間、より好ましくは30分〜24時間である。代替的な場合として、反応は、不活性溶媒中、塩基の存在下でマイクロ波システム中で行われうる。反応は、好ましくは100
oC〜200
oCの温度範囲で、より好ましくは120
oC〜150
oCの温度範囲で行われうる。反応時間は一般的に、10分〜3時間、好ましくは15分〜1時間である。
【0159】
スキーム-11:式(XXV)の化合物から式(XXXII)の化合物の合成
【化14】
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【0160】
スキーム-11において、一般式(XXXII)の化合物は、スキーム-10での一般的な合成方法にしたがって、式(XXV)のハライド化合物と式(XXIX)、(XXX)または(XXXI)の化合物とをパラジウムカップリング反応、求核置換反応またはウルマン反応から選択された手順を使用して調製されうる。
【0161】
中間体の製造
【0162】
中間体-1-1-A (INT-1-1-A): 8,8-ジフルオロ-1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-2,4-ジオン
【化15】
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【0163】
4,4-ジフルオロシクロヘキサン(3.00 g, 22.37 mmol)、シアン化カリウム(2.91 g, 44.7 mmol)および炭酸アンモニウム (8.60 g, 89.0 mmol)の混合物をエタノール/水 (1:1 v/v, 90 mL)中、70
oCで20時間加熱する。室温に冷却後、有機溶媒(エタノール)を減圧で半分の量になるまで留去する。残渣を冷水(250 mL)で希釈し、60分間撹拌する。沈殿した固体をろ過し、五酸化リンを用いて真空ポンプで40
oC(内部温度)で乾燥し、表題化合物(3.75 g, 淡灰固体)を得る。
1H-NMR (270MHz, DMSO-d
6): δ10.77 (br.s, 1H), 8.53 (s, 1H), 2.20-1.65 (m, 8H).
【0164】
次のヒダントイン誘導体(INT-1-2-A)は、既知または表1の合成されたケトン誘導体から手順(INT-1-1-A)にしたがって製造する。
【0165】
【表1】
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【0166】
中間体-1-3-A (INT-1-3-A): 8,8-ジフルオロ-1-オキサ-3-アザスピロ[4.5]デカン-2,4-ジオン
【化16】
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【0167】
表題化合物は、無水ベンゼン中、4,4-ジフルオロ-1-ヒドロキシシクロヘキサンカルボニトリル(495 mg, 3.07 mmol)、イソシアン酸クロロスルホニル(281 μL, 3.23 mmol)およびトリエチルアミン(450 μL, 3.23 mmol)からSynthesis, p 697 (1991)に記載された手順にしたがって製造し、生成物(600 mg, 95%収率) を淡黄色固体として得る。
1H-NMR (270 MHz, DMSO-d
6): δ12.01 (br.s, 1H), 2.25-1.85 (m, 8H).
【0168】
中間体-1-4-A (INT-1-4-A): 8,8-ジフルオロ-1-オキサ-3-アザスピロ[4.5]デカン-2-オン
【化17】
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【0169】
1-(アミノメチル)-4,4-ジフルオロシクロヘキサノール塩酸塩(5.15 g, 25.5 mmol)、CDI(12.42 g, 77 mmol)およびトリエチルアミン(7.68 mL, 51.1 mmol)のTHF (100 mL)中の混合物を75
oCで20時間加熱する。ここへ2 M NaOH水溶液(6当量)を加え、混合物を室温で5時間撹拌する。混合物をDCMで抽出(3回)し、合わせた有機抽出物を減圧で留去して黄色油状物を得る。粗生成物をDCM (300 mL)に溶解し、 2 M HCl 水溶液(1回)で洗い、飽和NaHCO
3溶液、食塩水、硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、減圧下濃縮し、粗生成物(淡黄色固体),を得る。これは残渣をヘキサン中65-100%酢酸エチルで溶出するシリカゲル(100 g)カラムクロマトグラフィー(Biotage)により精製し、表題化合物(3.34 g, 68%収率)を白色固体として得る。
1H-NMR (270 MHz, CDCl
3): δ5.79 (br.s, 1H), 3.38 (s, 2H), 2.35-1.75 (m, 8H).
【0170】
中間体-1-5-A (INT-1-5-A): 8,8-ジフルオロ-2-アザスピロ[4.5]デカン-1,3-ジオン
【化18】
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【0171】
<工程-1>:
中間体-1-5-1 (INT-1-5-1): 2-シアノ-2-(4,4-ジフルオロシクロヘキシリデン)酢酸エチル
【化19】
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【0172】
4,4-ジフルオロシクロヘキサノン(1.00 g, 7.46 mmol)、2-シアノ酢酸エチル(1.10 g, 9.69 mmol)、モレキュラーシーブ4オングストローム(1.00 g)およびEt
3N (2.08 mL, 14.91 mmol)の混合物をDCM (10 mL)中、室温で1日撹拌する。混合物をろ過し、濃縮する。残った油状物をさらに精製することなく、次の段階に用いる。MS (ESI) m/z: 228.3 (M-H)
- .
【0173】
<工程-2>:
中間体-1-5-2 (INT-1-5-2): 1-(シアノメチル)-4,4-ジフルオロシクロヘキサンカルボニトリル
【化20】
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【0174】
INT-1-5-1(7.46 mmol, 4,4-ジフルオロシクロヘキサノンからの粗製の混合物)およびシアン化カリウム(1.46 g, 22.38 mmol)の混合物をEtOH (20 mL)-H
2O (4 mL)中、75
oCで1日撹拌する。溶媒を留去した後、残った油状物をNaHCO
3溶液で希釈し、EtOAcで抽出する。合わせた有機溶液をNa
2SO
4で乾燥し、ろ過し、濃縮する。残った油状物をヘキサン中0-20%酢酸エチルで溶出するシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し、表題化合物(1.01 g, 2段階で74%収率)を灰白色固体として得る。
1H-NMR (300 MHz, CDCl
3): δ2.75 (s, 2H), 2.32-2.05 (m, 6H), 2.92-2.77 (m, 2H).
【0175】
<工程-3>:
中間体-1-5-A (INT-1-5-A): 8,8-ジフルオロ-2-アザスピロ[4.5]デカン-1,3-ジオン
【化21】
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【0176】
H
2SO
4 (0.3 mL)中のINT-1-5-2 (200 mg, 1.09 mmol)および酢酸(1.5 mL)の混合物を125
oCで1日撹拌する。混合物を氷水に注ぐ。次いで混合物を2 M NaOH水溶液で中和しDCMで抽出する。合わせた有機溶液をNa
2SO
4で乾燥し、ろ過し、濃縮する。残った油状物をヘキサン中0-50%酢酸エチルで溶出するシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し、表題化合物(80 mg, 36%収率)を灰白色固体として得る。
1H-NMR (300 MHz, CDCl
3): δ8.08 (br s, 1H), 2.63 (s, 2H), 2.41-2.06 (m, 4H), 1.96-1.69 (m, 4H).
MS (ESI) m/z: 202.2 (M-H)
-.
【0177】
中間体-1-6-A (INT-1-6-A): 8,8-ジフルオロ-4-メチル-1-オキサ-3-アザスピロ[4.5]デカン-2-オン
【化22】
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【0178】
<工程-1>:
中間体-1-6-1 (INT-1-6-1):
2-(4,4-ジフルオロ-1-ヒドロキシシクロヘキシル) -プロパン酸エチル
【化23】
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【0179】
4,4-ジフルオロシクロヘキサノン(1.00 g, 7.46 mmol)、2-ブロモプロパン酸エチル(1.35 g, 7.46 mmol)、亜鉛末(561 mg, 8.57 mmol)の混合物をジオキサン(20 mL)中100
oCで1日撹拌する。混合物をセライトパッドを用いてろ過する。溶媒を留去した後、残った油状物をヘキサン中0-30%酢酸エチルで溶出するシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し、表題化合物(1.50 g, 85%収率)を淡黄色油状物として得る。
1H-NMR (270 MHz, CDCl
3): δ4.19 (q, J = 7.3 Hz, 2H,), 3.33 (d, J = 2.0 Hz, 1H), 2.75-1.82 (m, 6H), 1.73-1.59 (m, 2H), 1.54-1.36 (m, 1H), 1.28 (t, J = 7.3 Hz, 3H), 1.23 (d, J = 7.3 Hz, 3H).
【0180】
<工程-2>:
中間体-1-6-2 (INT-1-6-2):
2-(4,4-ジフルオロ-1-ヒドロキシシクロヘキシル)プロパン酸
【化24】
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【0181】
INT-1-6-1 (1.50 g, 6.35 mmol)、2 M NaOH水溶液(5 mL, 10 mmol)の混合物をTHF(10 mL)中60
oCで5時間撹拌する。混合物を2 M HCl水溶液で酸性にしD
CMで抽出する。合わせた有機溶液をNa
2SO
4で乾燥し、ろ過し、濃縮し、表題化合物(1.43 g)を粗製の油状物として得る。
MS (ESI) m/z: 207.1 (M-H)
-.
【0182】
<工程-3>:
中間体-1-6-A (INT-1-6-A): 8,8-ジフルオロ-4-メチル-1-オキサ-3-アザスピロ[4.5]デカン-2-オン
【0183】
INT-1-6-2 (1.43 g, 粗製の混合物)、アジドリン酸ジフェニル(2.27 g, 8.24 mmol)、TEA (1.44 mL, 10.3 mmol)の混合物をトルエン(30 mL)中100
oCで2時間撹拌する。混合物を2 M NaOH水溶液で反応を停止し、EtOAcで抽出する。有機層を水および食塩水で洗い、Na
2SO
4で乾燥し、ろ過し、減圧で濃縮する。残った油状物をヘキサン中0-70%酢酸エチルで溶出するシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し、表題化合物(507 mg, 2段階で39%収率)を淡黄色固体として得る。
1H-NMR (270 MHz, CDCl
3): δ5.61 (br s, 1H), 3.66 (q, J = 6.6 Hz, 1H), 2.38-1.95 (m, 6H), 1.88-1.59 (m, 2H), 1.20 (d, J = 6.6 Hz, 3H).
MS (ESI) m/z: 206.1 (M+H)
+.
【0184】
中間体-1-7-A (INT-1-7-A): 8,8-ジフルオロ-4,4-ジメチル-1-オキサ-3-アザスピロ[4.5]デカン-2-オン
【化25】
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【0185】
<工程-1>:
中間体-1-7-1 (INT-1-7-1):
2-(4,4-ジフルオロ-1-ヒドロキシシクロヘキシル)-2-メチルプロパン酸エチル
【化26】
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【0186】
4,4-ジフルオロシクロヘキサノン(1.00 g, 7.46 mmol)、2-ブロモ-2-メチルプロパン酸エチル(1.45 g, 7.46 mmol)、亜鉛末(561 mg, 8.57 mmol)の混合物をジオキサン(20 mL)中85
oCで2日撹拌する。混合物をセライトパッドを用いてろ過する。溶媒を留去した後、残った油状物をヘキサン中0-30%酢酸エチルで溶出するシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し、表題化合物(1.14 g, 61%収率)を淡黄色油状物として得る。
MS (ESI) m/z: 249.1 (M-H)
-.
【0187】
<工程-2>:
中間体-1-7-2 (INT-1-7-2):
2-(4,4-ジフルオロ-1-ヒドロキシシクロヘキシル)-2-メチルプロパン酸
【化27】
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【0188】
INT-1-7-1(1.14 g, 4.55 mmol)、4 M NaOH水溶液(5 mL, 20 mmol)の混合物をTHF(5 mL)中90
oCで2日撹拌する。IPEにより所望しない原料を除いた後、水層を2 M HCl水溶液で酸性にし、DCMで抽出する。合わせた有機溶液をNa
2SO
4で乾燥し、ろ過し、減圧で濃縮し、表題化合物(0.77 g, 76%収率)を粗製の固体として得る。
MS (ESI) m/z: 221.1 (M-H)
-.
【0189】
<工程-3>:
中間体-1-7-A (INT-1-7-A): 8,8-ジフルオロ-4,4-ジメチル-1-オキサ-3-アザスピロ[4.5]デカン-2-オン
【0190】
INT-1-7-2 (770 mg, 3.46 mmol)、アジドリン酸ジフェニル(1.14 g, 4.16 mmol)、TEA (0.724 mL, 5.20 mmol)の混合物をトルエン(15 mL)中85
oCで1日撹拌する。混合物を2 M NaO水溶液で反応を停止し、EtOAcで抽出する。有機層を水および食塩水で洗い、Na
2SO
4で乾燥し、ろ過し、減圧で濃縮する。残った油状物をヘキサン中0-70%酢酸エチルで溶出するシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し、表題化合物(567 mg, 75%収率)を淡黄色固体として得る。
1H-NMR (270 MHz, CDCl
3): δ5.80 (br s, 1H), 2.33-2.02 (m, 6H), 1.80-1.60 (m, 2H), 1.27 (s, 3H), 1.27 (s, 3H).
MS (ESI) m/z: 220.2 (M+H)
+.
【0191】
中間体-1-8-A (INT-1-8-A): 8,8-ジフルオロ-4-イソプロピル-1-オキサ-3-アザスピロ[4.5]デカン-2-オン
【化28】
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【0192】
<工程-1>:
中間体-1-8-1 (INT-1-8-1):
2-(4,4-ジフルオロ-1-ヒドロキシシクロヘキシル)-3-メチルブタン酸エチル
【化29】
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【0193】
4,4-ジフルオロシクロヘキサノン(1.00 g, 7.46 mmol)、2-ブロモ-3-メチルブタン酸エチル (1.56 g, 7.46 mmol)、亜鉛末(561 mg, 8.57 mmol)の混合物をジオキサン(20 mL)中85
oCで2日撹拌する。溶媒を留去した後、ろ液を減圧で濃縮する。残った油状物をヘキサン中0-30%酢酸エチルで溶出するシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し、表題化合物(1.46 g, 74%収率)を淡黄色油状物として得る。
【0194】
<工程-2>:
中間体-1-8-2 (INT-1-8-2):
2-(4,4-ジフルオロ-1-ヒドロキシシクロヘキシル)-3-メチルブタン酸
【化30】
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【0195】
INT-1-8-1 (1.25 g, 4.73 mmol)、6 M NaOH水溶液 (5 mL, 30 mmol)の混合物をEtOH (5 mL)中80
oCで1日撹拌する。IPEにより所望しない原料を除いた後、水層を2 M HCl水溶液で酸性にし、DCMで抽出する。合わせた有機溶液をNa
2SO
4で乾燥し、ろ過し、減圧で濃縮し、表題化合物(0.88 g, 68%収率)を粗製の固体として得る。
MS (ESI) m/z: 235.1 (M-H)
-.
【0196】
<工程-3>:
中間体-1-8-A (INT-1-8-A): 8,8-ジフルオロ-4-イソプロピル-1-オキサ-3-アザスピロ[4.5]デカン-2-オン
【0197】
INT-1-8-2 (880 mg, 3.72 mmol)、アジドリン酸ジフェニル(1.23 g, 4.47 mmol)、TEA (0.779 mL, 5.59 mmol)の混合物をトルエン(15 mL)中85
oCで1日撹拌する。混合物を2 M NaOH水溶液で反応を停止し、EtOAcで抽出する。有機層を水および食塩水で洗い、Na
2SO
4で乾燥し、ろ過し、減圧で濃縮する。残った油状物をヘキサン中0-70%酢酸エチルで溶出するシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し、表題化合物(476 mg, 55%収率)を淡黄色固体として得る。
1H-NMR (270 MHz, CDCl
3): δ6.37 (br s, 1H), 3.21 (d, J = 7.9 Hz, 1H), 2.35-2.18 (m, 1H), 2.18-1.98 (m, 5H), 1.98-1.73 (m, 3H), 1.00 (d, J = 6.6 Hz, 3H), 0.92 (d, J = 6.6 Hz, 3H).
MS (ESI) m/z: 234.2 (M+H)
+.
【0198】
中間体-2-1-A (INT-2-1-A): 5-(2,5-ジメチル-1H-ピロール-1-イル)-3-メチルイソオキサゾール
【化31】
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【0199】
3-メチルイソオキサゾール-5-アミン(1.50 g, 15.29 mmol)、ヘキサン-2,5-ジオン(1.75 g, 15.29 mmol)およびp-TsOH・一水和物(291 mg, 1.53 mmol)の混合物をエタノール(25 mL)中80
oCで15時間加熱する。溶媒を留去した後、飽和炭酸水素ナトリウム溶液で反応を停止する。水層を酢酸エチルで抽出(2回)し、合わせた溶液を食塩水で洗い、硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、減圧で濃縮し、粗生成物を得る。粗生成物をヘキサン中5-10%酢酸エチルで溶出するシリカゲル(100 g)カラムクロマトグラフィー(Biotage)により精製し、表題化合物(2.13 g, 79%収率)を暗赤色固体として得る。
1H-NMR (300 MHz, CDCl
3): δ5.92 (s, 1H), 5.90 (s, 2H), 2.37 (s, 3H), 2.19 (s, 6H).
【0200】
次のピロール誘導体(INT-2-2-AおよびINT-2-6-A)は、既知または表2の合成されたアニリン誘導体から中間体2-1-Aの手順にしたがって製造する。
【0201】
【表2】
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【0202】
中間体-3-1-A (INT-3-1-A): 2,5-ジメチル-1-フェニル-1H-イミダゾール-4 -カルボン酸エチル
【化32】
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【0203】
表題化合物は、アニリン(3.73 g, 40.1 mmol)および2-アセトアミド-3-オキソブタン酸エチル(2.50 g, 13.4 mmol)からWO 2011/005052に記載された手順にしたがって製造する。精製をヘキサン-EtOAc (1:3 v/v)で溶出するシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより行い、生成物(4.06 g, 62%収率)を淡褐色固体として得る。
1H-NMR (270 MHz, CDCl
3): δ 7.60-7.50 (m, 3H), 7.24-7.15 (m, 2H), 4.41 (q, J = 7.3 Hz, 2H), 2.32 (s, 3H), 2.23 (s, 3H), 1.42 (t, J = 7.3 Hz, 3H).
MS (ESI) m/z: 245.2 (M+H)
+.
【0204】
次のイミダゾール誘導体(INT-3-2-AからINT-3-4-A)は、既知または表3の合成されたアニリン誘導体および2-アセトアミド-3-オキソブタン酸エチルから中間体3-1-Aの手順にしたがって製造する。
【0205】
【表3】
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【0206】
中間体-3-5-A (INT-3-5-A): 1,4-ジメチル-5-(ピリジン-3-イル)-1H-ピラゾール-3-カルボン酸エチル
【化33】
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【0207】
1,4-ジメチル-5-(((トリフルオロメチル)スルホニル)オキシ)-1H-ピラゾール-3-カルボン酸エチル(500 mg, 1.58 mmol)、ピリジン-3-イルボロン酸(214 mg, 1.74 mmol)、Pd(PPh
3)
4 (183 mg, 0.158 mmol)および2M Na
2CO
3水溶液(3.2 mL, 6.32 mmol)の混合物をDME (5 mL)中、120
oCで30分マイクロ波を照射する。冷却後、反応混合物をセライトパッドを用いてろ過し、ろ過ケーキをEtOAcで洗う。ろ液および洗液を水および食塩水で洗い、硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、減圧で濃縮する。残渣をヘキサン中10-100%酢酸エチルで溶出するシリカゲル(25 g)カラムクロマトグラフィー(Biotage)により精製し、表題化合物(136 mg, 35%収率)を褐色非晶質固体として得る。
1H-NMR (270 MHz, CDCl
3): δ9.07 (dd, J = 4.6, 1.3 Hz, 1H), 8.06 (d, J = 8.5 Hz, 2H), 7.84 (dd, J = 9.2, 4.6 Hz, 1H), 7.59-7.55 (m, 1H), 7.36 (d, J = 8.5 Hz, 2H), 2.60 (s, 3H).
MS (ESI) m/z: 246.3 (M+H)
+.
【0208】
中間体-4-1-A ( INT-4-1-A):
2-クロロ-1-(2,5-ジメチル-1-(3-メチルイソオキサゾール-5-イル)-1H-ピロール-3-イル)エタノン
【化34】
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【0209】
5-(2,5-ジメチル-1H-ピロール-1-イル)-3-メチルイソオキサゾール(2120 mg, 12.03 mmol)(INT-2-1-A)の撹拌したDCM(40 mL)溶液に2-クロロアセチルクロリド(1.15 mL, 14.44 mmol)を氷冷した注射器で加える。ここへ粉砕した塩化アルミニウム(3210 mg, 24.06 mmol)を同じ温度で一度に加え、混合物を室温で1.5時間撹拌する。反応を氷水で次いで飽和炭酸水素ナトリウム溶液でpH>8に調整することにより停止し、混合物をセライトパッドを通してろ過し、ろ過ケーキをDCMで洗う。有機層を分離し、水層をDCMで抽出(2 回)する。合わせた有機溶液を食塩水で洗い、硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、減圧で濃縮し、粗生成物を得る。これをヘキサン中10-40%酢酸エチルで溶出するシリカゲル(100 g)カラムクロマトグラフィー(Biotage)により精製し、所望の化合物を得る。最後に、酢酸エチル-ヘキサンから再結晶し、表題化合物を(983 mg, 32%収率)を淡黄褐色固体として得る。
1H-NMR (270 MHz, CDCl
3): δ6.31 (s, 1H), 6.10 (s, 1H), 4.45 (s, 2H), 2.46 (s, 3H), 2.41 (s, 3H), 2.15 (s, 3H).
MS (ESI) m/z: 253.17 (M+H)
+ .
【0210】
次のアルファ-クロロアセチル誘導体(INT-4-2-AからINT-4-12-A)は、既知または表4の合成されたピロール誘導体から中間体4-1-Aの手順にしたがって製造する。
【0211】
【表4】
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【0212】
中間体-5-1-A (INT-5-1-A): 2-クロロ-1-(2,5-ジメチル-1-フェニル-1H-イミダゾール-4-イル)エタノン
【化35】
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【0213】
2, 5-ジメチル-1-フェニル-1H-イミダゾール-4-カルボン酸エチル(INT-3-1-A)(600 mg, 2.46 mmol)およびクロロヨードメタン(1300 mg, 7.37 mmol)の無水THF (20 mL)溶液にLDA(1.09 M THF溶液; 6.76 mL, 7.34 mmol)を-80
oCで加え、得られた混合物を同じ温度で1.5時間撹拌する。次いで混合物を2 M NaOH水溶液で中和しDCMで抽出する。合わせた有機溶液をNa
2SO
4で乾燥し、ろ過し、濃縮する。混合物を、飽和NH
4Cl溶液(20 mL)で反応を停止し、DCMで抽出(3回)する。合わせた有機溶液を食塩水で洗い、硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、減圧で濃縮し、粗生成物を得る。これをヘキサン中30-40% EtOAcで溶出するシリカゲル(45 g)カラムクロマトグラフィーにより精製し、表題化合物(385 mg, 63%収率)を淡黄色固体として得る。
1H-NMR (270 MHz, CDCl
3): δ7.62-7.52 (m, 3H), 7.24-7.17 (m, 2H), 4.88 (s, 2H), 2.35 (s, 3H), 2.21 (s, 3H).
MS (ESI) m/z: 249.2 (M+H)
+.
【0214】
次のアルファ-クロロメチルケトン誘導体(INT-5-2-AからINT-5-19-A)は、既知または表5の合成されたエステル誘導体から中間体5-1-Aの手順にしたがって製造する。
【0215】
【表5】
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【0216】
ケトン誘導体を経由したハロゲン化
(方法-A):ベンジルトリメチルアンモニウムジクロロヨウ素酸塩を用いた塩素化
中間体-6-1-A (INT-6-1-A: 1-(5-ブロモ-1-メチル-1H-ピロール-2-イル)-2-クロロエタノン
【化36】
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【0217】
1-(5-ブロモ-1-メチル-1H-ピロール-2-イル)エタノン(480 mg, 2.38 mmol)のTHF(8 mL)中の溶液にベンジルトリメチルアンモニウムジクロロヨウ素酸塩(1.24 g, 3.56 mmol)を室温で一度に加える。混合物を70
oCで2時間加熱する(黄色から暗褐色懸濁液)。冷却後、混合物を酢酸エチルで希釈し、2 M HCl水溶液、飽和チオ硫酸ナトリウム溶液および食塩水で洗い、硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、減圧で濃縮し、粗生成物を得る。粗生成物をヘキサン中10-50% EtOAcで溶出するシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し、表題化合物(498 mg, 89 %収率)を得る。
【0218】
(方法-B) 臭化銅(II)を用いた臭素化
中間体-6-3-A (INT-6-3-A): 2-ブロモ-1-(1,4-ジメチル-5-フェニル-1H-ピロール-2-イル)エタノン
【化37】
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【0219】
臭化銅(II)(1.05 g, 4.69 mmol)および1-(1,4-ジメチル-5-フェニル-1H-ピロール-2-イル)エタノン(500 mg, 2.34 mmol)の混合物を酢酸エチル(10 mL)中、4時間加熱還流する。室温に冷却後、混合物をシリカゲルのパッドを通してろ過し、ろ過ケーキを酢酸エチルで洗う。合わせた有機分取液を留去し、表題化合物(41 mg, 6%収率)を得る。
【0220】
(方法-C) 25%のHBr-酢酸溶液中の臭素を用いた臭素化
中間体-6-4-A (INT-6-4-A): 2-ブロモ-1-(5-ブロモ-1,4-ジメチル-1H-イミダゾール-2-イル)エタノン臭化水素酸塩
【化38】
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【0221】
1-(5-ブロモ-1,4-ジメチル-1H-イミダゾール-2-イル)エタノン(260 mg, 1.20 mmol)および25% HBr中の臭素(201 mg, 1.26 mmol)の混合物を酢酸(5 mL)中、60
oCで2時間撹拌する。混合物を濃縮する。残った固体をIPEですりつぶし、表題化合物(451 mg, 定量的収率)を得る。
【0222】
次のアルファ-ハロメチルケトン誘導体(INT-6-1-AからINT-6-15-A)は、既知または表6の合成されたメチルケトン誘導体から方法(A-C)の手順にしたがって製造する。
【0223】
【表6-1】
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【表6-2】
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【0224】
中間体-6-2 (INT-6-2): 1-(4-メチル-5-フェニルチアゾール-2-イル)エタノン
【化39】
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【0225】
炭酸カリウム(1.47g, 10.62 mmol)、酢酸パラジウム(2 mmol %)(32 mg, 0.142 mmol)、テトラフルオロホウ酸トリシクロヘキシルホスフィン(4 mol %)(104 mg, 0.283 mmol)、およびピバル酸 (30 mol %)(217 mg, 2.13 mmol)を空気中で秤量し、磁気攪拌棒を有するねじ口付きの容器に置く。容器中の空気をアルゴンで追い出し、DMA (24 mL)を加える。1-(4-メチルチアゾール-2-イル)エタノン(1.00 g, 7.08 mmol)およびブロモベンゼン(1.11 g, 7.08 mmol)を加える。反応混合物を次いで100
oCで16時間激しく撹拌する。溶液を次いで室温まで冷却し、EtOAcで希釈し、水で洗い、MgSO
4で乾燥し、ろ過し、減圧下で留去する。粗生成物をヘキサン中10-50%酢酸エチルで溶出するシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し、対応する生成物を得る。生成物を酢酸エチル-ヘキサン混合液で洗い、表題化合物(586 mg, 38%収率)を得る。
1H-NMR (270MHz, CDCl
3): δ7.48-7.40 (m, 5H), 2.71 (s, 3H), 2.57 (s, 3H).
【0226】
中間体-6-3 ( INT-6-3): 1-(1,4-ジメチル-5-フェニル-1H-ピロール-2-イル)エタノン
【化40】
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【0227】
N,N-ジメチルアセトアミド (0.714 mL, 7.71 mmol)を0-5
oCで冷却し、ここに三塩化ホスホリル(0.699 mL, 7.71 mmol) をゆっくりと滴下して加える。次いで得られた混合物を室温で20分撹拌する。反応混合物を1, 2-ジクロロエタン(30 mL)で希釈し、0
oCまで冷却する。冷却反応混合物に1,3-ジメチル-1H-ピロール(1.20 g, 7.01 mmol)の1,2-ジクロロエタン溶液 (30 mL)を、滴下して加える。反応混合物をさらに30分加熱還流する。得られた反応物を室温まで冷却し、酢酸ナトリウム三水和物水溶液 (25 mL 水中10 g)で希釈する。反応物をさらに30分加熱還流し、二層に分離する。水層をジクロロメタン(3 x 50 mL)で抽出する。合わせた有機溶液を水(1 x 50 mL)で洗い、無水Na
2SO
4で乾燥する。ろ過し、濃縮し、表題化合物(1.43 g)を粗製の油状物として得る。反応混合物からの溶媒を減圧下で留去し、粗生成物を得る。粗生成物をヘキサン中0-30%酢酸エチルで溶出するシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し、表題化合物(1.23 g, 83 %収率)を得る。
1H-NMR (270MHz, CDCl
3): δ7.51-7.37 (m, 3H), 7.30-7.26 (m, 2H), 6.88 (s, 1H), 3.75 (s, 3H), 2.45 (s, 3H), 2.02 (s, 3H).
【0228】
中間体 -6-4 (INT-6-4): 1-(5-ブロモ-1,4-ジメチル-1H-イミダゾール-2-イル)エタノン
【化41】
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【0229】
<工程-1>:
中間体-6-4-1(INT-6-4-1): 1-(4-ブロモ-1-メチル-1H-イミダゾール-2-イル)エタノン
【化42】
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【0230】
1-(1-メチル-1H-イミダゾール-2-イル)エタノン(3.67 g, 29.6 mmol)のMeCN(50 mL)溶液にN-ブロモスクシンイミド(5.52 g, 31.0 mmol)を加える。混合物を60
oCで1日撹拌する。溶媒を留去した後、残った固体をヘキサン中0-50%酢酸エチルで溶出するシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し、表題化合物(3.83 g, 64%収率)を褐色固体として得る。
1H-NMR (270MHz, CDCl
3): δ7.00 (s, 1H), 3.98 (s, 3H), 2.63 (s, 3H).
MS (ESI) m/z: 205.1 (M+H)
+.
【0231】
<工程-2>:
中間体-6-4-2 (INT-6-4-2): 1-(1,4-ジメチル-1H-イミダゾール-2-イル)エタノン
【化43】
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【0232】
1-(4-ブロモ-1-メチル-1H-イミダゾール-2-イル)エタノン(INT-6-4-1)(500 mg, 2.46 mmol)、トリメチルボロキシン(1.55 g, 12.3 mmol)、ビス(ジ-tert-ブチル(4-ジメチルアミノフェニル)ホスフィン)ジクロロパラジウム(II)(101 mg, 0.12 mmol)の混合物を1,4-ジオキサン(10 mL)-飽和NaHCO
3溶液(10 mL)中、80
oCで1日撹拌する。混合物を水で希釈し、EtOAcで抽出する。合わせた有機溶液をNa
2SO
4で乾燥し、ろ過し、濃縮する。残った油状物をヘキサン中0-30%酢酸エチルで溶出するシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し、表題化合物(140 mg, 41%収率)を黄色油状物として得る。
1H-NMR (270MHz, CDCl
3): δ6.77 (s, 1H), 3.93 (s, 3H), 2.63 (s, 3H), 2.26 (s, 3H).
MS (ESI) m/z: 139.2 (M+H)
+.
【0233】
<工程-3>:
中間体-6-4 (INT-6-4): 1-(5-ブロモ-1,4-ジメチル-1H-イミダゾール-2-イル)エタノン
【化44】
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【0234】
1-(1,4-ジメチル-1H-イミダゾール-2-イル)エタノン(INT-6-4-2)(220 mg, 1.59 mmol)のMeCN(5 mL)溶液にN-ブロモスクシンイミド(312 mg, 1.75 mmol)を加える。混合物を60
oCで1時間撹拌する。溶媒を減圧で留去した後、残った固体をヘキサン中0-25%酢酸エチルで溶出するシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し、表題化合物(270 mg, 78%収率)を淡黄色油状物として得る。
1H-NMR (270MHz, CDCl
3): δ3.96 (s, 3H), 2.62 (s, 3H), 2.26 (s, 3H).
MS (ESI) m/z: 219.1 (M+H)
+.
【0235】
中間体-6-5 ( INT-6-5): 1-(5-ブロモ-4-シクロプロピル-1-メチル-1H-イミダゾール-2-イル)エタノン
【化45】
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【0236】
<工程-1>:
中間体-6-5-1 (INT-6-5-1): 1-(4-シクロプロピル-1-メチル-1H-イミダゾール-2-イル)エタノン
【化46】
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【0237】
1-(4-ブロモ-1-メチル-1H-イミダゾール-2-イル)エタノン(INT-6-4-1)(500 mg, 2.46 mmol)、シクロプロピルボロン酸(635 mg, 7.39 mmol)、ビス(ジ-tert-ブチル(4-ジメチルアミノフェニル)ホスフィン)ジクロロパラジウム(II)(101 mg, 0.12 mmol)の混合物をジオキサン(10 mL)-飽和NaHCO
3溶液(10 mL)中、2日還流する。混合物をH
2Oで希釈し、EtOAcで抽出(2回)する。合わせた有機溶液をNa
2SO
4で乾燥し、ろ過し、濃縮する。残った油状物をヘキサン中0-50%酢酸エチルで溶出するシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し、表題化合物(103 mg, 26%収率)を黄色油状物として得る。
1H-NMR (600 MHz, CDCl
3): δ6.70 (s, 1H), 3.91 (s, 3H), 2.61 (s, 3H), 1.88-1.82 (m, 1H), 0.91-0.86 (m, 2H), 0.73-0.69 (m, 2H).
MS (ESI) m/z: 165.2 (M+H)
+.
【0238】
<工程-2>:
中間体-6-5 (INT-6-5):1-(5-ブロモ-4-シクロプロピル-1-メチル-1H-イミダゾール-2-イル)エタノン
【化47】
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【0239】
1-(4-シクロプロピル-1-メチル-1H-イミダゾール-2-イル)エタノン(INT-6-5-1)(103 mg, 0.63 mmol)のMeCN(5 mL)溶液にN-ブロモスクシンイミド(128 mg, 0.72 mmol)を加える。混合物を60
oCで30分撹拌する。溶媒を減圧で留去した後、残った固体をヘキサン中0-25%酢酸エチルで溶出するシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し、表題化合物(96 mg, 63%収率)を淡黄色油状物として得る。
1H-NMR (270MHz, CDCl
3): δ3.94 (s, 3H), 2.57 (s, 3H), 1.92-1.80 (m, 1H), 0.95-0.88 (m, 4H).
MS (ESI) m/z: 243.1 (M+H)
+.
【0240】
中間体-6-6 (INT-6-6): 1-(5-クロロ-1-メチル-1H-イミダゾール-2-イル)エタノン
【化48】
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【0241】
5-クロロ-1-メチル-1H-イミダゾール(500 mg, 4.29
mmol)および塩化アセチル(0.31 mL, 4.29 mmol)のDCM (30 mL)溶液にDIPEA(1.50 mL, 8.58 mmol)を0
oCで加える。混合物を室温で1日撹拌する。混合物を2 M NaOH水溶液で反応を停止し、DCMで抽出する。合わせた有機溶液をNa
2SO
4で乾燥し、ろ過し、濃縮する。残った固体をヘキサン中0-30%酢酸エチルで溶出するシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し、表題化合物(172 mg, 25%収率)を灰白色固体として得る。
1H-NMR (270MHz, CDCl
3): δ7.11 (s, 1H), 3.95 (s, 3H), 2.63 (s, 3H).
MS (ESI) m/z: 159.2 (M+H)
+.
【0242】
中間体-6-15 (INT-6-15): 1-(4-(ピリダジン-3-イルオキシ)フェニル)エタノン
【化49】
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【0243】
1-(4-ヒドロキシフェニル)エタノン(283 mg, 2.08 mmol)、3-クロロピリダジン(238 mg, 2.08 mmol)および炭酸カリウム(574 mg, 4.16 mmol)の混合物をDMF(5 mL)中、140
oCで60分マイクロ波反応装置(Biotage Initiator)で照射する。冷却後、反応混合物をセライトパッドを通してろ過し、ろ過ケーキをEtOAcで洗う。ろ液および洗液を水および食塩水で洗い、硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、減圧で濃縮する。残渣をDCM中10-80%酢酸エチルで溶出するシリカゲル(25 g)カラムクロマトグラフィー(Biotage)により精製し、表題化合物(58 mg, 13%収率)を白色固体として得る。
1H-NMR (270 MHz, DMSO-d
6): δ9.07 (dd, J = 4.6, 1.3 Hz, 1H), 8.06 (d, J = 8.5 Hz, 2H), 7.84 (dd, J = 9.2, 4.6 Hz, 1H), 7.59-7.55 (m, 1H), 7.36 (d, J = 8.5 Hz, 2H), 2.60 (s, 3H).
MS (ESI) m/z: 215.1 (M+H)
+.
【0244】
次のアルファ-ブロモメチルケトン誘導体(INT-6-16-AからINT-6-31-A)は、既知または表7の合成されたメチルケトン誘導体から中間体6-4-A (方法C)または中間体6-1-A(方法A)の手順にしたがって製造する。
【0245】
【表7-1】
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【表7-2】
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【0246】
ケトン誘導体の合成
中間体-6-19 (INT-6-19): 1-(4-(2-メチル-3H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-3-イル)フェニル)エタノン
【化50】
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【0247】
<工程-1>:
中間体-6-
19-1 (INT-6-19-1): 1-(4-((2-ニトロフェニル)アミノ)フェニル)エタノン
【化51】
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【0248】
2-クロロ-3-ニトロピリジン(951 mg, 6.00 mmol)、1-(4-アミノフェニル)エタノン(811 mg, 6.00 mmol)、ヨウ化ナトリウム(90 mg, 0.60 mmol)、ラセミのBINAP (224 mg, 0.36 mmol)、酢酸パラジウム(81 mg, 0.36 mmol)および炭酸カリウム(1659 mg, 12.0 mmol)の混合物をトルエン(30 mL)中、100
oCで20時間加熱する。室温に冷却後,混合物をEtOAcおよび水 で希釈し、セライトパッドを通してろ過する。ろ過ケーキをEtOAcで洗い、ろ液および洗液を食塩水で洗い、硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、減圧で濃縮し、粗生成物を得る。粗生成物をDCM中3-5%酢酸エチルで溶出するシリカゲル(100 g)カラムクロマトグラフィー(Biotage)により精製し、表題化合物(1273 mg, 82%収率)を樺色固体として得る。
1H-NMR (270 MHz, CDCl
3): δ10.36 (br.s, 1H), 8.62-8.54 (m, 2H), 8.05-7.96 (m, 2H), 7.88-7.80 (m, 2H), 7.00-6.92 (m, 1H), 2.61 (s, 3H).
MS (ESI) m/z: 258.1 (M+H)
+.
【0249】
<工程-2>:
中間体-6-19-2( INT-6-19-2): 1-(4-((2-アミノフェニル)アミノ)フェニル)エタノン
【化52】
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【0250】
INT-6-19-1 (2.6 g, 10.11 mmol)、鉄 (3.39 g, 60.6 mmol)および塩化アンモニウム固体(1.62 g, 30.3 mmol)の混合物をEtOH/水(4/1 v/v)(50 mL)中、2.5時間加熱還流する。室温に冷却後、反応混合物をセライトパッドを通してろ過し、ろ液を濃縮する。残渣をEtOAcと2 M NaOH水溶液に分離する。有機層を食塩水で洗い、硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、減圧で濃縮し、表題化合物(2.22 g, 97%収率)を褐色固体として得る。
1H-NMR (270 MHz, DMSO-d
6): δ8.28 (s, 1H), 7.85 (d, J = 8.5 Hz, 2H), 7.69 (d, J = 8.5 Hz, 2H), 7.57 (dd, J = 4.6, 1.3 Hz, 1H), 6.98 (dd, J = 7.9, 1.3 Hz, 1H), 6.75 (dd, J = 7.9, 4.6 Hz, 1H), 5.20 (s, 2H), 2.46 (s, 3H).
MS (ESI) m/z: 228.1 (M+H)
+ .
【0251】
<工程-3>:
中間体-6-19-3 (INT-6-19-3): N-(2-((4-アセチルフェニル)アミノ)フェニル)アセトアミド
【化53】
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【0252】
INT-6-19-2 (2.22 g, 9.77 mmol)、無水酢酸(1.05 g, 10.26 mmol)およびトリエチルアミン (2.97 g, 29.3 mmol)の混合物をDCM(40 mL)中、室温で4時間撹拌する。混合物を減圧で濃縮し、表題化合物を得る。表題化合物をさらに精製することなく、次の段階に用いる。
1H-NMR (270 MHz, DMSO-d
6): δ9.56 (s, 1H), 8.62 (s, 1H), 8.08 (d, J = 3.3 Hz, 1H), 7.89 (d, J = 9.2 Hz, 2H), 7.76-7.71 (m, 3H), 6.95 (dd, J = 7.3, 4.6 Hz, 1H), 2.50 (s, 3H), 2.12 (s, 3H).
MS (ESI) m/z: 270.1 (M+H)
+.
【0253】
<工程-4>:
中間体-6-19 (INT-6-19):
1-(4-(2-メチル-3H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-3-イル)フェニル)エタノン
【0254】
INT-6-19-3 (2.63 g, 9.77 mmol)の酢酸(40 mL)溶液を100
oCで15時間撹拌する。冷却後、反応混合物を減圧で濃縮する。残った油状物をEtOAcで希釈し、混合物を飽和NaHCO
3溶液でpH>10に塩基性とする。抽出した有機層を食塩水で洗い、硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、減圧で濃縮する。残った固体をDCM中10-100%酢酸エチルで溶出するシリカゲル(100 g)カラムクロマトグラフィー(Biotage)により精製し、表題化合物(2.32 g, 95%収率)を薄茶色固体として得る。
1H-NMR (270 MHz, DMSO-d
6): δ8.25 (dd, J = 5.3, 1.3 Hz, 1H), 8.18 (d, J = 8.5 Hz, 2H), 8.06 (dd, J = 7.9, 1.3 Hz, 1H), 7.77 (d, J = 8.5 Hz, 2H), 7.32 (dd, J = 7.9, 5.3 Hz, 1H), 2.68 (s, 3H), 2.53 (s, 3H).
MS (ESI) m/z: 252.1 (M+H)
+.
【0255】
中間体-6-18 (INT-6-18): 1-(4-(3H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-3-イル)フェニル)エタノン
【化54】
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【0256】
INT-6-19-2 (1.49 g, 6.56 mmol)およびトリエトキシメタン(30 mL, 180 mmol)の混合物を15時間加熱還流する。冷却後、反応混合物をEtOAcおよび水で希釈する。有機層を分離し、水層をEtOAcで抽出する。合わせた有機溶液を食塩水で洗い、硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、減圧で濃縮する。残った油状物をDCM中10-80%酢酸エチルで溶出するシリカゲル(50 g)カラムクロマトグラフィー(Biotage)により精製し、表題化合物(1.32 g, 85%収率)を淡褐色固体として得る。
1H-NMR (270 MHz, DMSO-d
6): δ9.07 (s, 1H), 8.49 (dd, J = 4.6, 1.3 Hz, 1H), 8.27-8.17 (m, 5H), 7.44 (dd, J = 7.9, 4.6 Hz, 1H), 2.66 (s, 3H).
MS (ESI) m/z: 238.1 (M+H)
+.
【0257】
中間体-6-20 (INT-6-20): 1-(4-(1H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-1-イル)フェニル)エタノン
【化55】
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【0258】
60%水素化ナトリウム(170 mg, 4.34 mmol)のDMF(15 mL)中の混合物に1H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン(310 mg, 2.61 mmol)を0
oCで加える。加えた後、混合物に1-(4-フルオロフェニル)エタノン(300 mg, 2.17 mmol)を0
oCで加え、混合物を60
oCで一晩撹拌する。冷却後、反応混合物を水で反応を停止し、EtOAcで抽出する。合わせた有機層を食塩水で洗い、硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、減圧で濃縮する。残渣をDCM中20% MeOHで溶出するシリカゲル(25 g)カラムクロマトグラフィー(Biotage)により精製し、表題化合物(100 mg, 19%収率)を黄色固体として得る。
1H-NMR (270 MHz, DMSO-d
6): δ8.99 (s, 1H), 8.55 (d, J = 4.6 Hz, 1H), 8.22-8.19 (m, 3H), 7.92 (d, J = 8.6 Hz, 2H), 7.41 (dd, J = 7.9, 4.6 Hz), 2.67 (s, 3H).
MS (ESI) m/z: 238.3 (M+H)
+.
【0259】
中間体-6-21 (INT-6-21): 1-(6-(1H-ベンゾ[d]イミダゾール-1-イル)ピリジン-3-イル)エタノン
【化56】
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【0260】
1-(6-クロロピリジン-3-イル)エタノン(593 mg, 3.81 mmol)、1H-ベンゾ[d]イミダゾール(150 mg, 1.27 mmol)およびK
2CO
3(702 mg, 5.08 mmol)の混合物をDMSO(10 mL)中、180
oCで30分マイクロ波反応装置(Biotage Initiator)を照射する。冷却後、反応混合物を水で反応を停止し、EtOAcで抽出する。合わせた有機層を食塩水で洗い、硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、減圧で濃縮する。残渣をDCM中10-100%酢酸エチルで溶出するシリカゲル(25 g)カラムクロマトグラフィー(Biotage)により精製し、表題化合物(217 mg, 72%収率)を黄色固体として得る。
1H-NMR (270 MHz, DMSO-d
6): δ 9.19 (s, 1H), 9.12 (s, 1H), 8.51 (dd, J = 8.5, 1.3 Hz, 1H), 8.45 (d, J = 7.9 Hz, 1H), 8.13 (d, J = 8.5 Hz, 1H), 7.80 (d, J = 7.9 Hz, 1H), 7.46-7.35 (m, 2H), 2.68 (s, 3H).
MS (ESI) m/z: 238.1 (M+H)
+.
【0261】
中間体-6-22 (INT-6-22): 1-(6-(2-メチル-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-1-イル)ピリジン-3-イル)エタノン
【化57】
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【0262】
表題化合物は、1-(6-クロロピリジン-3-イル)エタノン(200 mg, 1.29 mmol)および2-メチル-1H-ベンゾ[d]イミダゾール(57 mg, 0.428 mmol)からINT-6-21の手順にしたがって製造し、生成物(43 mg, 40%収率)を黄色固体として得る。
1H-NMR (270 MHz, DMSO-d
6): δ 9.25 (d, J = 2.0 Hz, 1H), 8.59-8.56 (m, 1H), 7.91 (d, J = 8.5 Hz, 1H), 7.68-7.65 (m, 1H), 7.55-7.52 (m, 1H), 7.29-7.25 (m, 2H), 2.72 (s, 3H), 2.65 (s, 3H).
MS (ESI) m/z: 252.0 (M+H)
+.
【0263】
中間体-6-23 (INT-6-23): 1-(4-(2,5-ジメチル-3H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-3-イル)フェニル)エタノン
【化58】
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【0264】
<工程-1>:
中間体-6-23-1 (INT-6-23-1): 1-(4-((6-メチル-3-ニトロピリジン-2-イル)アミノ)フェニル)エタノン
【化59】
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【0265】
表題化合物は、トルエン(30 mL)中、2-クロロ-6-メチル-3-ニトロピリジン(951 mg, 5.51 mmol)、1-(4-アミノフェニル)エタノン(745 mg, 5.51 mmol)、ヨウ化ナトリウム(83 mg, 0.551 mmol)、ラセミのBINAP (206 mg, 0.331 mmol)、酢酸パラジウム(74 mg, 0.331 mmol)および炭酸カリウム(1659 mg, 12.0 mmol)からINT-6-19-1の手順にしたがって製造し、生成物(1290 mg, 86%収率)を樺色固体として得る。
1H-NMR (270 MHz, CDCl
3): δ 10.46 (br. s, 1H), 8.45 (d, J = 7.9 Hz, 1H), 8.05-7.95 (m, 2H), 7.93-7.85 (m, 2H), 6.79 (d, J = 7.9 Hz, 1H), 2.61 (s, 3H), 2.59 (s, 3H).
MS (ESI) m/z: 272.1 (M+H)
+.
【0266】
<工程-2>:
中間体-6-23-2 (INT-6-23-2): 1-(4-((3-アミノ-6-メチルピリジン-2-イル)アミノ)フェニル)エタノン
【化60】
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【0267】
表題化合物は、EtOH(12 mL)-水(3 mL)中、INT-6-23-1(400 mg, 1.47 mmol)、塩化アンモニウム(237 mg, 4.42 mmol)および鉄粉(494 mg, 8.85 mmol)からINT-6-19-2の手順にしたがって製造し、生成物(369 mg,定量的)を暗黄色非晶質固体として得る。
1H-NMR (270 MHz, CDCl
3): δ 7.90 (d, J = 8.6 Hz, 2H), 7.32 (d, J = 8.6 Hz, 2H), 7.01 (d, J = 7.9 Hz, 1H), 6.73 (d, J = 7.9 Hz, 1H), 6.65 (br.s, 1H), 3.33 (br.s, 2H), 2.55 (s, 3H), 2.43 (s, 3H).
MS (ESI) m/z: 242.2 (M+H)
+.
【0268】
<工程-3>:
中間体-6-23 (INT-6-23):
1-(4-(2,5-ジメチル-3H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-3-イル)フェニル)エタノン
【0269】
表題化合物は、INT-6-23-2(350 mg, 1.45 mmol)からINT-6-19-3およびINT-6-19の手順にしたがって製造し、生成物(179 mg, 2段階で47%収率)を暗黄色固体として得る。
1H-NMR (270 MHz, CDCl
3): δ 8.22-8.14 (m, 2H), 7.93 (d, J = 7.9 Hz, 1H), 7.77-7.69 (m, 2H), 7.17 (d, J = 7.9 Hz, 1H), 2.68 (s, 3H), 2.48 (s, 6H).
MS (ESI) m/z: 266.2 (M+H)
+.
【0270】
中間体-6-24 (INT-6-24): 3-(4-アセチルフェニル)-2-メチル-3H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-5-カルボニトリル
【化61】
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【0271】
<工程-1>:
中間体-6-24-1 (INT-6-24-1): 1-(4-((6-クロロ-3-ニトロピリジン-2-イル)アミノ)フェニル)エタノン
【化62】
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【0272】
2,6-ジクロロ-3-ニトロピリジン(1500 mg, 7.77 mmol)、1-(4-アミノフェニル)エタノン(525 mg,3.89 mmol)および炭酸カリウム(1343 mg, 9.72 mmol)の混合物を1,4-ジオキサン(16 mL)中、170
oCで60分マイクロ波を照射する。通常の処理をした後、粗生成物をDCMのみを用いてシリカゲル(100 g)カラムクロマトグラフィーにより精製し、表題化合物(817 mg, 72%収率)を黄色固体として得る。
1H-NMR (270 MHz, CDCl
3): δ 10.45 (br.s, 1H), 8.51 (d, J = 8.6 Hz, 1H), 8.08-7.97 (m, 2H), 7.87-7.75 (m, 2H), 6.92 (d, J = 8.6 Hz, 1H), 2.61 (s, 3H).
【0273】
<工程-2>:
中間体-6-24-2 (INT-6-24-2): 1-(4-((3-アミノ-6-クロロピリジン-2-イル)アミノ)フェニル)エタノン
【化63】
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【0274】
表題化合物は、エタノール(60 mL)-水(15 mL)中、INT-6-24-1(1640 mg, 5.62 mmol)、塩化アンモニウム(902 mg, 16.87 mmol)および鉄(1884 mg, 33.7 mmol)からINT-6-19-2の手順にしたがって製造し、生成物(1100 mg, 72%収率)を緑色固体として得る。
1H-NMR (270 MHz, DMSO-d
6): δ8.45 (br.s, 1H), 7.90 (d, J = 8.6 Hz, 2H), 7.69 (d, J = 8.6 Hz, 2H), 7.01 (d, J = 7.9 Hz, 1H), 6.78 (d, J = 7.9 Hz, 1H), 5.35 (s, 2H), 2.50 (s, 3H).
MS (ESI) m/z: 262.2 (M+H)
+.
【0275】
<工程-3>:
中間体-6-24-3 (INT-6-24-3): 1-(4-(5-クロロ-2-メチル-3H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-3-イル)フェニル)エタノン
【化64】
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【0276】
表題化合物は、INT-6-24-2 (1100 mg, 4.20 mmol)からINT-6-19-3(無水酢酸の代わりに塩化アセチルを使用)およびINT-6-19 (マイクロ波システム中、170
oCで1時間照射)の手順にしたがって製造し、生成物(1111 mg, 2段階で93%収率)を淡黄褐色固体として得る。
1H-NMR (270 MHz, CDCl
3): δ8.24-8.13 (m, 2H), 7.96 (d, J = 7.9 Hz, 1H), 7.60-7.50 (m, 2H), 7.27 (d, J = 7.9 Hz, 1H), 2.69 (s, 3H), 2.58 (s, 3H).
MS (ESI) m/z: 286.2 (M+H)
+.
【0277】
<工程-4>:
中間体-6-24 (INT-6-24): 3-(4-アセチルフェニル)-2-メチル-3H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-5-カルボニトリル
【0278】
INT-6-24-3 (555 mg, 1.94 mmol)、シアン化亜鉛(456 mg, 3.88 mmol)およびPd(PPh
3)
4 (449 mg, 0.388 mmol)の混合物をDMF(16 mL)中、140
oCで30分マイクロ波を照射する。通常の処理をした後、生成物をDCM中45-50%酢酸エチルで溶出するシリカゲル(100 g)カラムクロマトグラフィーにより精製し、表題化合物(820 mg, 76%収率)を淡黄色固体として得る。
1H-NMR (270 MHz, DMSO-d
6): δ8.29 (d, J = 7.9 Hz, 1H), 8.22 (d, J = 8.6 Hz, 2H), 7.95 (d, J = 7.9 Hz, 1H), 7.80 (d, J = 8.6 Hz, 2H), 2.69 (s, 3H), 2.58 (s, 3H).
MS (ESI) m/z: 277.3 (M+H)
+.
【0279】
中間体-6-25 (INT-6-25): 1-(4-(2-メチル-5-(トリフルオロメチル)-3H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-3-イル)フェニル)エタノン
【化65】
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【0280】
<工程-1>:
中間体-6-25-1 (INT-6-25-1): 1-(4-((3-ニトロ-6-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)アミノ)フェニル)エタノン
【化66】
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【0281】
表題化合物は、トルエン(30 mL)中、2-クロロ-3-ニトロ-6-(トリフルオロメチル)ピリジン(827 mg, 3.47 mmol)、1-(4-アミノフェニル)エタノン(469 mg, 3.47 mmol)、ヨウ化ナトリウム(52 mg, 0.347 mmol)、ラセミのBINAP(130 mg, 0.208 mmol)、酢酸パラジウム(46.7 mg, 0.208 mmol)および炭酸カリウム(959 mg, 6.94 mmol)からINT-6-19-1の手順にしたがって製造し、生成物(1072 mg, 95%収率)を黄土色固体として得る。
1H-NMR (270 MHz, DMSO-d
6): δ 10.37 (br.s, 1H), 8.74 (d, J = 8.6 Hz, 1H), 8.08-7.98 (m, 2H), 7.90-7.82 (m, 2H), 7.28 (dd, J = 8.6, 2.0 Hz, 1H), 2.62 (s, 3H).
【0282】
<工程-2>:
中間体-6-25-2 (INT-6-25-2): 1-(4-((3-アミノ-6-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)アミノ)フェニル)エタノン
【化67】
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【0283】
表題化合物は、エタノール(40 mL)-水(10 mL)中、INT-6-25-1 (1060 mg, 3.26 mmol)、塩化アンモニウム(523 mg, 9.78 mmol)および鉄(1092 mg, 19.55 mmol)からINT-6-19-2の手順にしたがって製造し、生成物(962 mg,定量的)を暗赤色固体として得る。
MS (ESI) m/z: 296.2 (M+H)
+.
【0284】
<工程-3>:
中間体-6-25-A (INT-6-25-A): 1-(4-(2-メチル-5-(トリフルオロメチル)-3H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-3-イル)フェニル)エタノン
【0285】
表題化合物は、INT-6-25-2(〜3.26 mmol)からINT-6-19-3(無水酢酸の代わりに塩化アセチルを使用)およびINT-6-19(マイクロ波システム中、170
oCで1時間照射)の手順にしたがって製造し、生成物(699 mg, 2段階で67%収率)を淡褐色固体として得る。
1H-NMR (270 MHz, CDCl
3): δ 8.24-8.16 (m 2H), 8.13 (d, J = 8.6 Hz, 1H), 7.70-7.64 (m, 1H), 7.62-7.55 (m, 2H), 2.70 (s, 3H), 2.65 (s, 3H).
MS (ESI) m/z: 320.1 (M+H)
+.
【0286】
中間体-6-26 (INT-6-26): 1-(4-((6-メチルピラジン-2-イル)オキシ)フェニル)エタノン
【化68】
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【0287】
表題化合物は、1-(4-ヒドロキシフェニル)エタノン(200 mg, 1.47 mmol)、2-クロロ-6-メチルピラジン(264 mg, 2.06 mmol)および炭酸カリウム(406 mg, 2.94 mmol)からINT-6-15の手順にしたがって製造し、生成物(190 mg, 57%, 40%の化学純度)を淡黄色固体として得る。
1H-NMR (270 MHz, CDCl
3): δ 8.39 (s, 1H), 8.35 (s, 3H), 8.04 (d, J = 8.6 Hz, 2H), 7.32 (d, J = 8.6 Hz, 2H), 2.59 (s, 3H), 2.36 (s, 3H).
MS (ESI) m/z: 229.13 (M+H)
+.
【0288】
中間体-6-27 (INT-6-27): 1-(3-(ピリダジン-3-イルオキシ)フェニル)エタノン
【化69】
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【0289】
1-(3-ヒドロキシフェニル)エタノン(466 mg, 3.42 mmol)、3-クロロピリダジン(784 mg, 6.85 mmol)、tBuXPhos(495 mg, 1.17 mmol)、Pd
2(dba)
3(313 mg, 0.342 mmol)およびK
3PO
4 (2180 mg, 10.27 mmol)の混合物を1,4-ジオキサン(15 mL)中、160
oCで90分マイクロ波を照射する。混合物をセライトパッドを通してろ過し、ろ過ケーキをEtOAc (50 mL)で洗う。ろ液および洗液を食塩水で洗い、Na
2SO
4で乾燥し、ろ過し、減圧で濃縮する。残渣をDCM中5-60%酢酸エチルで溶出するシリカゲル(25 g)カラムクロマトグラフィーにより精製し、表題化合物(513 mg, 70%収率)を淡褐色固体として得る。
1H-NMR (270 MHz, DMSO-d
6): δ 9.04 (d, J = 4.6 Hz, 1H), 7.89 (d, J = 6.6 Hz, 1H), 7.84-7.76 (m, 2H), 7.63 (t, J = 7.9 Hz, 1H), 7.56-7.51 (m, 2H), 2.61 (s, 3H).
【0290】
中間体-6-28 (INT-6-28): 1-(5-クロロ-6-(ピリジン-3-イルオキシ)ピリジン-3-イル)エタノン
【化70】
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【0291】
1-(5,6-ジクロロピリジン-3-イル)エタノン(100 mg, 0.526 mmol)、ピリジン-3-オール(60 mg, 0.631 mmol)、炭酸セシウム(343 mg, 1.052 mmol)の混合物をDMSO(0.5 mL)中、室温で2時間撹拌する。混合物を水で希釈し、DCMで抽出する。溶媒を減圧で留去した後、残った油状物をヘキサン中0-100%酢酸エチルで溶出するシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し、表題化合物(120 mg, 92%収率)を淡黄色固体として得る。
1H-NMR (270 MHz, CDCl
3): δ 8.58-8.54 (m, 3H), 8.35 (d, J = 2.0 Hz, 1H), 7.61-7.53 (m, 1H), 7.41 (dd, J = 8.6, 4.6 Hz, 1H), 2.58 (s, 3H).
MS (ESI) m/z: 249.2 (M+H)
+.
【0292】
中間体-6-29 (INT-6-29): 1-(3-クロロ-4'-メチル-[2,3'-ビピリジン]-5-イル)エタノン
【化71】
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【0293】
1-(5,6-ジクロロピリジン-3-イル)エタノン(75 mg, 0.395 mmol)、(4-メチルピリジン-3-イル)ボロン酸(81 mg, 0.592 mmol)、飽和NaHCO
3溶液(0.6 mL)、およびPdCl
2(dppf) CH
2Cl
2 (32 mg, 0.039 mmol)の混合物を1,4-ジオキサン(0.6 mL)中、120
oCで20分マイクロ波を照射する。混合物を水で希釈し、DCM-MeOHで抽出する。合わせた有機溶液をNa
2SO
4で乾燥し、ろ過し、減圧で濃縮する。残った油状物をヘキサン中0-100%酢酸エチルで溶出するアミノシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し、表題化合物(64 mg, 66%収率)を淡黄色固体として得る。
MS (ESI) m/z: 247.2 (M+H)
+.
【0294】
中間体-6-30 (INT-6-30): 1-(4-(4-メチルピリダジン-3-イル)フェニル)エタノン
【化72】
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【0295】
(4-アセチルフェニル)ボロン酸(561 mg, 3.42 mmol)、3-クロロ-4-メチルピリダジン(440 mg, 3.42 mmol)およびPdCl
2(dppf) CH
2Cl
2 (279 mg, 0.342 mol)の混合物を1,4-ジオキサン(5 mL)および飽和NaHCO
3溶液(5 mL)中、80
oCで3時間撹拌する。有機層を食塩水で洗い、Na
2SO
4で乾燥し、ろ過し、減圧で濃縮し、黒色固体を得る。粗生成物をDCM中0-80% EtOAcで溶出するシリカゲル(50 g)カラムクロマトグラフィーにより精製し、表題化合物(265 mg, 36%収率)を淡褐色固体として得る。
1H-NMR (270 MHz, DMSO-d
6): δ 9.12 (d, J = 5.3 Hz, 1H), 8.11 (d, J = 8.6 Hz, 2H), 7.78 (d, J = 8.6 Hz, 2H), 7.69 (d, J = 5.3 Hz, 1H), 2.66 (s, 3H), 2.34 (s, 3H).
MS (ESI) m/z: 213.3 (M+H)
+.
【0296】
中間体-7-1-A (INT-7-1-A): 3-(2-(4-ブロモフェニル)-2-オキソエチル)-8,8-ジフルオロ-1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-2,4-ジオン
【化73】
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【0297】
8,8-ジフルオロ-1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-2,4-ジオン(INT-1-1-A)(10.2 g, 49.9 mmol)および無水炭酸カリウム(20.59 g, 149.0 mmol)の無水DMF(110 mL)中の撹拌溶液に、窒素気流下、2,4'-ジブロモアセトフェノン(13.84 g, 49.9 mmol)を10分以上かけて滴下して加える。80
oCで2時間後、混合物を粉砕した氷に注ぎDCM (2 x 100 mL)で抽出する。合わせた有機層を無水Na
2SO
4で乾燥し、ろ過し、減圧で濃縮し、粗生成物を得る。これをDCM中10-20% EtOAcで溶出するシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し、ほんの少量の不純物を含有する生成物を得る。最後に、化合物をtert-ブチルメチルエーテルですりつぶし、表題化合物(17.0 g, 79%収率)を灰白色固体として得る。
1H-NMR (270 MHz, DMSO-d
6): δ 9.03 (s, 1H), 7.98 (d, J = 8.6 Hz, 2H), 7.81 (d, J = 8.6 Hz, 2H), 4.97 (s, 2H), 2.25-1.75 (m, 8H).
MS (ESI) m/z: 399.0 (M-H)
-.
【0298】
次のヒダントイン誘導体(INT-7-2-AからINT-7-20-A)は、既知または表8の合成されたアルファ-ハロアセチル誘導体およびアザスピロ誘導体から中間体7-1-Aの手順にしたがって製造する。
【0299】
【表8-1】
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【表8-2】
[この文献は図面を表示できません]
【表8-3】
[この文献は図面を表示できません]
【0300】
中間体-7-9 (INT-7-9):1-(4-ブロモ-3,5-ジメチルチオフェン-2-イル)-2-クロロエタノン
【化74】
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【0301】
三塩化アルミニウム(1.09 g, 8.16 mmol)の撹拌懸濁液をクロロホルム(10 mL)中、室温で2-クロロ-1-(3,5-ジメチルチオフェン-2-イル)エタノン(INT-4-6-A)(700 mg, 3.71 mmol)および臭素(623 mg, 3.90 mmol)で順に処理し、17時間撹拌し、氷水に注ぎ、DCMで希釈する。有機層を分離し、水層をDCMで抽出する。合わせた有機層を水および食塩水で洗い、硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮する。粗生成物をヘキサン中0-30% EtOAcで溶出するシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し、表題化合物(890 mg, 90 %収率)を得る。
1H-NMR (270MHz, CDCl
3): δ 4.48(s, 2H), 2.58 (s, 3H), 2.48 (s, 3H).
【0302】
中間体-7-11 (INT-7-11): 1-(5-ブロモ-1,4-ジメチル-1H-ピロール-2-イル)-2-クロロエタノン
【化75】
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【0303】
N-ブロモスクシンイミド(674 mg, 3.79 mmol)をTHF(50 mL)中のINT-5-8-A(500 mg, 2.91mmol)に-10
oCで加える。混合物を同じ温度で2時間撹拌する。溶媒を減圧下で留去した後、残渣をDCM(100 mL)に溶解し、有機層を水(3 x 50 mL)および食塩水で洗い、Na
2SO
4で乾燥し、ろ過し、減圧で濃縮する。残渣をヘキサン中10-50%酢酸エチルで溶出するシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し、表題化合物(597 mg, 82%収率)を得る。
1H-NMR (270MHz, CDCl
3): δ 6.88 (s, 1H), 4.42 (s, 2H), 3.95 (s, 3H), 2.07 (s, 3H).
【0304】
中間体-7-12 (INT-7-12): 1-(5-ブロモ-1,4-ジメチル-1H-ピロール-3-イル)-2-クロロエタノン
【化76】
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【0305】
表題化合物は、INT-5-9-A (193 mg, 1.13 mmol)およびN-ブロモスクシンイミド(200 mg, 1.13 mmol)から-78
oCから室温で中間体-7-11 (INT-7-11)の手順にしたがって製造し、生成物(229 mg, 81%収率)を得る。
1H-NMR (270MHz, CDCl
3): δ 7.38 (s, 1H), 4.36 (s, 2H), 3.64 (s, 3H), 2.27 (s, 3H).
【0306】
中間体-8-1-A (INT-8-1-A):
3-(2-(6-クロロピリジン-3-イル)-2-オキソエチル)-8,8-ジフルオロ-1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-2,4-ジオン
【化77】
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【0307】
表題化合物は、DMF(15 mL)中、8,8-ジフルオロ-1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-2,4-ジオン (INT-1-1-A)(1.62 g, 5.22 mmol)、2-クロロ-1-(6-クロロピリジン-3-イル)エタノン(991 mg, 5.22 mmol)およびK
2CO
3 (2.16 g, 15.6 mmol)から中間体-7-1-AのN-アルキル化反応に記載された手順にしたがって製造する。精製をDCM中10-80%酢酸エチルで溶出するシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し、生成物(856 mg, 46%収率)を淡黄色固体として得る。
1H-NMR (270 MHz, DMSO-d
6): δ 9.08 (d, J = 2.6 Hz, 1H), 9.04 (s, 1H), 8.41 (dd, J = 8.6, 2.6 Hz, 1H), 7.76 (d, J = 8.6 Hz, 1H), 5.05 (s, 2H), 2.25-1.65 (m, 8H).
MS (ESI) m/z: 358.2 (M+H)
+.
【0308】
次のヒダントイン誘導体(INT-8-2-AからINT-8-5-A)は、既知または表9の合成されたアルファ-ハロアセチル誘導体およびヒダントイン誘導体から中間体8-1-Aの手順にしたがって製造する。
【0309】
【表9】
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【0310】
中間体-9-1-A (INT-9-1-A): 3-(2-(5-ブロモピラジン-2-イル)-2-オキソエチル)-8,8-ジフルオロ-1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-2,4-ジオン
【化78】
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【0311】
<工程-1>: 中間体-9-1-1 (INT-9-1-1): 2-ブロモ-1-(5-ブロモピラジン-2-イル)エタノール
【化79】
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【0312】
2-ブロモ-1-(5-ブロモピラジン-2-イル)エタノン臭化水素酸塩(INT-6-8-A)(粗製の固体, 3.35 mmol)のMeOH(15 mL)溶液に水素化ホウ素ナトリウム(317 mg, 8.38 mmol)を0
oCで加える。混合物を室温で1時間撹拌する。混合物を水で反応を停止し、DCMで抽出する。合わせた有機溶液をNa
2SO
4で乾燥し、ろ過し、濃縮し、表題化合物を粗製の黄色油状物(740 mg, 78%収率)として得る。
MS (ESI) m/z: 282.9 (M+H)
+.
【0313】
<工程-2>: 中間体-9-1-2 (INT-9-1-2): 3-(2-(5-ブロモピラジン-2-イル)-2-ヒドロキシエチル)-8,8-ジフルオロ-1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-2,4-ジオン
【化80】
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【0314】
8,8-ジフルオロ-1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-2,4-ジオン(INT-1-1-A)(536 mg, 2.62 mmol)、2-ブロモ-1-(5-ブロモピラジン-2-イル)エタノール(INT-9-1-1)(740 mg, 2.62 mmol)および Cs
2CO
3 (1.28 g, 3.94 mmol)の混合物をDMSO(5 mL)中、60
oCで1時間撹拌する。混合物をH
2Oで希釈し、DCMで抽出する。合わせた有機溶液をNa
2SO
4で乾燥し、ろ過し、減圧で濃縮する。残った油状物をヘキサン中0-70%酢酸エチルで溶出するシリカゲルカラムクロマトグラフィー(Biotage)により精製し、表題化合物(490 mg, 46%収率)を淡黄色固体として得る。
1H-NMR (270 MHz, DMSO-d
6): δ 8.82 (s, 1H), 8.77 (s, 1H), 8.71 (s, 1H), 6.19 (d, J = 5.3 Hz, 1H), 4.87 (td, J = 6.6, 5.3 Hz, 1H), 3.64 (ABqd, J = 13.8, 6.6 Hz, 2H), 2.20-1.65 (m, 8H).
MS (ESI) m/z: 406.8 (M+H)
+.
【0315】
<工程-3>: 中間体-9-1-A (INT-9-1-A): 3-(2-(5-ブロモピラジン-2-イル)-2-オキソエチル)-8,8-ジフルオロ-1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-2,4-ジオン
【化81】
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【0316】
INT-9-1-2 (560 mg, 1.38 mmol)、2-ヨード-5-メチルベンゼンスルホン酸カリウム(23 mg, 0.069 mmol)、OXONE(登録商標)
(552 mg, 0.898 mmol)の混合物をMeCN (10 mL)中、60
oCで1日撹拌する。混合物を5% Na
2S
2O
3水溶液?飽和NaHCO
3溶液(1:1 v/v)で反応を停止し、DCMで抽出する。合わせた有機溶液をNa
2SO
4で乾燥し、ろ過し、濃縮する。残った固体をヘキサン中0-50%酢酸エチルで溶出するシリカゲルカラムクロマトグラフィー(Biotage)により精製し、表題化合物(397 mg, 71%収率)を灰白色固体として得る。
1H-NMR (270 MHz, DMSO-d
6): δ 9.09 (d, J = 1.3 Hz, 1H), 9.08 (s, 1H), 8.96 (s, 1H), 5.00 (s, 2H), 2.25-1.78 (m, 8H).
MS (ESI) m/z: 404.9 (M+H)
+.
【0317】
中間体-9-2-A (INT-9-2-A):
3-(2-(5-ブロモ-4-メチルチアゾール-2-イル)-2-オキソエチル)-8,8-ジフルオロ-1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-2,4-ジオン
【化82】
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【0318】
<工程-1>: 中間体-9-2-1( INT-9-2-1): 1-(5-ブロモ-4-メチルチアゾール-2-イル)-2-クロロエタノール
【化83】
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【0319】
表題化合物は、INT-6-10-A (1.0 g, 3.93 mmol)からINT-9-1-1の手順にしたがって製造し、生成物(796 mg, 79%収率)を得る。
MS (ESI) m/z: 258.0 (M+H)
+.
【0320】
<工程-2>: 中間体-9-2-2 (INT-9-2-2): 3-(2-(5-ブロモ-4-メチルチアゾール-2-イル)-2-ヒドロキシエチル)-8,8-ジフルオロ-1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-2,4-ジオン
【化84】
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【0321】
表題化合物は、INT-9-2-1(796 mg, 3.90 mmol)からINT-9-1-2の手順にしたがって製造し、生成物(968 mg, 59%収率)を得る。
1H-NMR (270MHz, DMSO-d
6): δ 8.84 (br.s, 1H), 6.75 (d, J = 5.3 Hz, 1H), 4.95 (td, J = 7.2, 5.3 Hz, 1H), 3.58 (dd, J = 7.2, 1.3 Hz, 2H), 2.24 (s, 3H), 2.25-1.3 (m, 8H).
【0322】
<工程-3> 中間体-9-2-A (INT-9-2-A):
3-(2-(5-ブロモ-4-メチルチアゾール-2-イル)-2-オキソエチル)-8,8-ジフルオロ-1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-2,4-ジオン
【化85】
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【0323】
INT-9-2-2(600 mg, 1.41 mmol)のDCM(5 mL)中の懸濁液に1,1,1-トリアセトキシ-1,1-ジヒドロ-1,2-ベンゾヨードキソール-3(1H)-オン(デス-マーチン試薬)(1.02 g, 2.40 mmol)を室温で加える。混合物を室温で1時間撹拌する。混合物を5% Na
2S
2O
3水溶液、次いで飽和NaHCO
3溶液で反応を停止する。得られた混合物をDCMで抽出し、合わせた有機溶液をNa
2SO
4で乾燥し、ろ過し、濃縮する。残った固体を酢酸エチル(6 mL)で再結晶し、表題化合物(230 mg, 38.5%収率)を白色固体として得る。母液を濃縮し、得られた固体をヘキサン中20-80% EtOACで溶出するシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し、表題化合物(279 mg, 46.7%収率)を白色固体として得る。
1H-NMR (270MHz, CDCl
3): δ 6.36 (br.s, 1H), 5.02 (s, 2H), 2.50 (s, 3H), 2.50-2.15 (m, 4H), 2.10-1.90 (m, 4H).
【0324】
次のアルコール誘導体(INT-10-1-AからINT-10-6-A)は、表10の合成されたアルファ-ハロアセチル誘導体から中間体9-1-1の手順にしたがって製造する。
【0325】
【表10】
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【0326】
次のアルコール誘導体(INT-11-1-AからINT-11-6-A)は、表11の合成された2-ハロエタノール誘導体およびINT-1-4-Aから中間体9-1-2の手順にしたがって製造する。
【0327】
【表11】
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【0328】
中間体 12-1-A (INT-12-1-A): 8,8-ジフルオロ-3-(2-オキソ-2-(4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)フェニル)エチル)-1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-2,4-ジオン
【化86】
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【0329】
3-(2-(4-ブロモフェニル)-2-オキソエチル)-8,8-ジフルオロ-1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-2,4-ジオン(INT-7-1-A)(2.00 g, 4.99 mmol)、ビス(ピナコラート)ジボロン(1.46 g, 5.73 mmol)、酢酸カリウム(1.22 g, 12.5 mmol)およびPdCl
2(dppf) CH
2Cl
2 (204 mg, 0.249 mmol)の混合物を1,4-ジオキサン(20 mL)中、80
oCで3時間撹拌する。室温に冷却後、反応混合物をセライトパッドを通してろ過し、フィルターパッドを1,4-ジオキサンで洗う。ろ液および洗液を減圧で濃縮し、残った油状物を得る。これをDCM/ヘキサンですりつぶし、表題化合物(2.03 g, 91%収率)を淡黄色固体として得る。
1H-NMR (270 MHz, DMSO-d
6): δ 9.02 (s, 1H), 8.04 (d, J = 7.9 Hz, 2H), 7.84 (d, J = 7.9 Hz, 2H), 4.97 (s, 2H), 2.25-1.75 (m, 8H), 1.32 (s, 12H).
MS (ESI) m/z: 449.2 (M+H)
+.
【0330】
中間体-12-2-A (INT-12-2-A): 8,8-ジフルオロ-3-
(2-オキソ-2-(4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)フェニル)エチル)-1-オキサ-3-アザスピロ[4.5]デカン-2-オン
【化87】
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【0331】
<工程-1>: 中間体-12-2-1 (INT-12-2-1): 3-(2-(4-ブロモフェニル)-2-ヒドロキシエチル)-8,8-ジフルオロ-1-オキサ-3-アザスピロ[4.5]デカン-2-オン
【化88】
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【0332】
INT-1-4-A (500 mg, 2.62 mmol)、炭酸セシウム(1.70 g, 5.23 mmol)および2-(4-ブロモフェニル)オキシラン(599 mg, 3.01 mmol)の混合物をDMSO(5 mL)中、75
oCで5時間撹拌する。混合物を水で希釈し、EtOAc-ヘキサン(2:1)で抽出する。合わせた有機溶液を食塩水で洗い、Na
2SO
4で乾燥し、ろ過し、濃縮する。精製をヘキサン中0-70% EtOAcの濃度勾配で溶出するシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより行い、表題化合物(972 mg, 95%収率)を灰白色固体として得る。
1H-NMR (270 MHz, CDCl
3): δ 7.51 (d, J = 7.9 Hz, 2H), 7.27 (d, J = 7.9 Hz, 2H), 5.03-4.92 (m, 1H), 3.59-3.23 (m, 4H), 2.90 (br.s, 1H), 2.31-1.95 (m, 6H), 1.83-1.68 (m, 2H).
MS (ESI) m/z: 390.1 (M+H)
+.
【0333】
<工程-2>: 中間体-12-2-2 (INT-12-2-2): 3-(2-(4-ブロモフェニル)-2-オキソエチル)-8,8-ジフルオロ-1-オキサ-3-アザスピロ[4.5]デカン-2-オン
【化89】
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【0334】
INT-12-2-1(390 mg, 0.999 mmol)のDCM(20 mL)溶液にデス-マーチン・ペルヨージナン(721 mg, 1.699 mmol)を室温で加える。混合物を室温で1時間撹拌する。混合物を5% Na
2S
2O
3水溶液、次いで飽和NaHCO
3溶液で反応を停止し、EtOAcで抽出する。有機層をNa
2SO
4で乾燥し、ろ過し、濃縮する。精製をヘキサン中0-50% EtOAcの濃度勾配で溶出するシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより行い、表題化合物(315 mg, 81%収率)を灰白色固体として得る。
1H-NMR (270 MHz, CDCl
3): δ 7.80 (d, J = 8.6 Hz, 2H), 7.64 (d, J = 8.6 Hz, 2H), 4.67 (s, 2H), 3.47 (s, 2H), 2.38-2.00 (m, 6H), 2.00-1.80 (m, 2H).
MS (ESI) m/z: 390.1 (M+H)
+.
【0335】
<工程-3>: 中間体-12-2-A (INT-12-2-A): 8,8-ジフルオロ-3-(2-オキソ-2-(4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)フェニル)エチル)-1-オキサ-3-アザスピロ[4.5]デカン-2-オン
INT-12-2-2(200 mg, 0.515 mmol)、ビス(ピナコラート)
ジボロン(150 mg, 0.592 mmol)、PdCl
2(dppf) CH
2Cl
2 (21 mg, 0.026 mmol)および酢酸カリウム(126 mg, 1.288 mmol)の混合物を1,4-ジオキサン(3 mL)中、80
oCで3時間撹拌する。反応混合物(3 mLのジオキサン中)を次のスズキ-ミヤハラクロスカップリング反応に用いる。
【0336】
中間体 12-3-A (INT-12-3-A):
3-(2-(4-(5,5-ジメチル-1,3,2-ジオキサボリナン-2-イル)フェニル)-2-オキソエチル)-1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-2,4-ジオン
【化90】
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【0337】
INT-7-4-A (1.15 g, 3.15 mmol)、PdCl
2(dppf) CH
2Cl
2 (203 mg, 0.252 mmol)、酢酸カリウム (1.24 g, 12.6 mmol)、および5,5,5',5'-テトラメチル-2,2'-ビ(1,3,2-ジオキサボリナン) (854 mg, 3.78 mmol)の混合物をDMSO (10 mL)中、80
oCで1.5時間撹拌する。混合物を水で希釈し、EtOAc-ヘキサン(2:1)で抽出する。合わせた有機溶液をNa
2SO
4で乾燥し、ろ過し、濃縮する。精製をヘキサン中0-70% EtOAcの濃度勾配で溶出するシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより行い、表題化合物(475 mg, 38%収率)を淡黄色固体として得る。
【0338】
中間体-12-4-A (INT-12-4-A):
3-(2-オキソ-2-(4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)フェニル)エチル)-1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-2,4-ジオン
【化91】
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【0339】
INT-7-4-A (120 mg, 0.329 mmol)、PdCl
2(dppf) CH
2Cl
2 (21 mg, 0.026 mmol)、酢酸カリウム(97 mg, 0.986 mmol)およびビス(ピナコラート)ジボロン(100 mg, 0.394 mmol)の混合物をDMSO (1 mL)中、80
oCで4時間撹拌する。反応終了後、反応混合物をさらに精製することなく、次のスズキ-ミヤハラクロスカップリング反応に用いる。
【0340】
中間体-12-5-A (INT-12-5-A):
8,8-ジフルオロ-3-(2-(3-フルオロ-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)フェニル)-2-オキソエチル)-1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-2,4-ジオン
【化92】
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【0341】
INT-7-6-A(50 mg, 0.119 mmol)、ビス(ピナコラート)ジボロン(36 mg, 0.143 mmol)、PdCl
2(dppf) CH
2Cl
2 (8 mg, 0.0095 mmol)および酢酸カリウム(35 mg, 0.358 mmol)の混合物を1,4-ジオキサン(2 mL)中、80
oCで3時間撹拌する。冷却後、反応混合物をさらに精製することなく、次の段階に用いる。
MS (ESI) m/z: 383.2 (M-H)
- (ボロン酸誘導体として).
【0342】
中間体-12-6-A (INT-12-6-A):
8,8-ジフルオロ-3-(2-(2-フルオロ-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)フェニル)-2-オキソエチル)-1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-2,4-ジオン
【化93】
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【0343】
INT-7-18-A (120 mg, 0.286 mmol)、ビス(ピナコラート)ジボロン(84 mg, 0.329 mmol)、PdCl
2(dppf) CH
2Cl
2 (19 mg, 0.023 mmol)および酢酸カリウム(84 mg, 0.859 mmol)の混合物をDMF (0.9 mL)中、80
oCで1.5時間撹拌する。冷却後、反応混合物をさらに精製することなく、次の段階に用いる。
【0344】
中間体-12-7-A (INT-12-7-A):
8,8-ジフルオロ-3-(2-オキソ-2-(4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)フェニル)エチル)-1-オキサ-3-アザスピロ[4.5]デカン-2,4-ジオン
【化94】
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【0345】
INT-7-16-A (303 mg, 0.753 mmol)、ビス(ピナコラート)ジボロン(230 mg, 0.904 mmol)、PdCl
2(dppf) CH
2Cl
2 (49 mg, 0.060 mmol)および酢酸カリウム(222 mg, 2.26 mmol)の混合物を1,4-ジオキサン(3 mL)中、80
oCで1.5時間撹拌する。冷却後、反応混合物を減圧で濃縮する。残った油状物をヘキサン中0-30%酢酸エチルで溶出するシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し、表題化合物(332 mg, 98%)を黄色固体として得る。
MS (ESI) m/z: 448.1 (M-H)
-.
【0346】
中間体-13-1-A (INT-13-1-A): 3-(2-(4-ブロモフェニル)-2-オキソエチル)-1-オキサ-3-アザスピロ[4.5]デカン-2-オン
【化95】
[この文献は図面を表示できません]
【0347】
<工程-1>: 中間体-13-1-1 (INT-13-1-1): 3-(2-(4-ブロモフェニル)-2-ヒドロキシエチル)-1-オキサ-3-アザスピロ[4.5]デカン-2-オン
【化96】
[この文献は図面を表示できません]
【0348】
1-オキサ-3-アザスピロ[4.5]デカン-2-オン(200 mg, 1.29 mmol)、炭酸セシウム(840 mg, 2.58 mmol)および2-(4-ブロモフェニル)オキシラン(385 mg, 1.93 mmol)の混合物をDMSO (2 mL)中、75
oCで3時間撹拌する。混合物を水で希釈し、EtOAc-ヘキサン(2:1)で抽出する。合わせた有機溶液をNa
2SO
4で乾燥し、ろ過し、濃縮し、表題化合物(1.43 g)を粗製の油状物として得る。合わせた有機溶液を食塩水で洗い、Na
2SO
4で乾燥し、ろ過し、濃縮する。精製をヘキサン中、0-80% EtOAcの濃度勾配で溶出するシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより行い、表題化合物(441 mg, 97%収率)を灰白色固体として得る。
1H-NMR (270 MHz, CDCl
3): δ 7.50 (d, J = 7.9 Hz, 2H), 7.28 (d, J = 7.9 Hz, 2H), 4.97 (dt, J = 7.9, 3.3 Hz, 1H), 3.52 (dd, J = 15.2, 3.3 Hz, 1H), 3.39 (dd, J = 15.2, 7.9 Hz, 1H), 3.19 (s, 2H), 3.20-3.14 (m, 1H), 1.85-1.63 (m, 4H), 1.60-1.32 (m, 6H).
MS (ESI) m/z: 356.0 (M+H)
+.
【0349】
<工程-2>: 中間体-13-1-A (INT-13-1-A): 3-(2-(4-ブロモフェニル)-2-オキソエチル)-1-オキサ-3-アザスピロ[4.5]デカン-2-オン
【0350】
INT-13-1-1 (116 mg, 0.327 mmol)のDCM (5 mL)溶液にデス-マーチン・ペルヨージナンを(278 mg, 0.655 mmol)室温で加える。混合物を室温で3時間撹拌する。混合物を5% Na
2S
2O
3水溶液、次いで飽和NaHCO
3溶液で反応を停止し、EtOAcで抽出する。合わせた有機層をNa
2SO
4で乾燥し、ろ過し、濃縮する。精製をヘキサン中、0-50% EtOAcの濃度勾配で溶出するシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより行い、表題化合物(106 mg, 92%収率)を灰白色固体として得る。
1H-NMR (270 MHz, CDCl
3): δ 7.81 (d, J = 8.5 Hz, 2H), 7.64 (d, J = 8.5 Hz, 2H), 4.65 (s, 2H), 3.39 (s, 2H), 2.00-1.32 (m, 10H).
MS (ESI) m/z: 354.0 (M+H)
+.
【0351】
中間体-13-2-A (INT-13-2-A): 3-(2-(4-ブロモフェニル)-2-オキソエチル)-8,8-ジフルオロ-4-メチル-1-オキサ-3-アザスピロ[4.5]デカン-2-オン
【化97】
[この文献は図面を表示できません]
【0352】
<工程-1>: 中間体-13-2-1 (INT-13-2-1): 3-(2-(4-ブロモフェニル)-2-ヒドロキシエチル)-8,8-ジフルオロ-4-メチル-1-オキサ-3-アザスピロ[4.5]デカン-2-オン
【化98】
[この文献は図面を表示できません]
【0353】
INT-1-6-A (150 mg, 0.731 mmol)、2-(4-ブロモフェニル)オキシラン(145 mg, 0.731 mmol)および炭酸セシウム(476 mg, 1.462 mmol)の混合物をDMSO (5 mL)中、75
oCで5時間撹拌する。混合物を水で希釈し、EtOAc-ヘキサン(2:1)で抽出する。合わせた有機層を食塩水で洗い、Na
2SO
4で乾燥し、ろ過し、減圧で濃縮する。精製をヘキサン中0-70% EtOAcの濃度勾配で溶出するシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより行い、表題化合物(245 mg, 83%収率, ジアステレオマーの混合物)を灰白色固体として得る。
MS (ESI) m/z: 387.9 (M+H-OH)
+.
【0354】
<工程-2>: 中間体-13-2-A (INT-13-2-A): 3-(2-(4-ブロモフェニル)-2-オキソエチル)-8,8-ジフルオロ-4-メチル-1-オキサ-3-アザスピロ[4.5]デカン-2-オン
【0355】
INT-13-2-1 (245 mg, 0.606 mmol)のDCM (10 mL)溶液にデス-マーチン・ペルヨージナン(450 mg, 1.061 mmol)を室温で加える。混合物を室温で1時間撹拌する。混合物を5% Na
2S
2O
3水溶液、次いで飽和NaHCO
3溶液で反応を停止し、DCMで抽出する。合わせた有機層をNa
2SO
4で乾燥し、ろ過し、減圧で濃縮する。精製をヘキサン中0-50% EtOAcの濃度勾配で溶出するシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより行い、表題化合物(217 mg, 89%収率)を灰白色固体として得る。
1H-NMR (270 MHz, CDCl
3): δ 7.82 (d, J = 8.6 Hz, 2H), 7.65 (d, J = 8.6 Hz, 2H), 4.92 (d, J = 18.5 Hz, 1H), 4.33 (d, J = 18.5 Hz, 1H), 3.82 (q, J = 6.6 Hz, 1H), 2.40-1.98 (m, 6H), 1.93-1.66 (m, 2H), 1.15 (d, J = 6.6 Hz, 3H).
MS (ESI) m/z: 403.8 (M+H)
+.
【0356】
中間体-13-3-A (INT-13-3-A): 3-(2-(4-ブロモフェニル)-2-オキソエチル)-8,8-ジフルオロ-4,4-ジメチル-1-オキサ-3-アザスピロ[4.5]デカン-2-オン
【化99】
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【0357】
<工程-1>: 中間体-13-3-1 (INT-13-3-1): 3-(2-(4-ブロモフェニル)-2-ヒドロキシエチル)-8,8-ジフルオロ-4,4-ジメチル-1-オキサ-3-アザスピロ[4.5]デカン-2-オン
【化100】
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【0358】
INT-1-7-A (175 mg, 0.798 mmol)、2-(4-ブロモフェニル)オキシラン(159 mg, 0.798 mmol)および炭酸セシウム(520 mg, 1.597 mmol)の混合物をDMSO (2 mL)中、85
oCで1日撹拌する。混合物を水で希釈し、EtOAc-ヘキサン(2:1)で抽出する。合わせた有機溶液を食塩水で洗い、Na
2SO
4で乾燥し、ろ過し、減圧で濃縮し、表題化合物を粗製の油状物として得る。
MS (ESI) m/z: 419.8 (M+H)
+.
【0359】
<工程-2>: 中間体-13-3-A (INT-13-3-A): 3-(2-(4-ブロモフェニル)-2-オキソエチル)-8,8-ジフルオロ-4,4-ジメチル-1-オキサ-3-アザスピロ[4.5]デカン-2-オン
【0360】
INT-13-3-1 (粗製物)のDCM (10 mL)溶液にデス-マーチン・ペルヨージナン(592 mg, 1.397 mmol)を室温で加える。混合物を室温で1時間撹拌する。混合物を5% Na
2S
2O
3水溶液、次いで飽和NaHCO
3 溶液で反応を停止し、DCMで抽出する。合わせた有機層をNa
2SO
4で乾燥し、ろ過し、減圧で濃縮する。精製をヘキサン中、0-40% EtOAcの濃度勾配で溶出するシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより行い、表題化合物(265 mg, 2段階で80%収率)を淡黄色固体として得る。
1H-NMR (270 MHz, CDCl
3): δ 7.83 (d, J = 8.6 Hz, 2H), 7.65 (d, J = 8.6 Hz, 2H), 4.52 (s, 2H), 2.39-2.02 (m, 6H), 1.85-1.64 (m, 2H), 1.17 (s, 6H).
MS (ESI) m/z: 417.8 (M+H)
+.
【0361】
中間体-13-4-A (INT-13-4-A): 3-(2-(4-ブロモフェニル)-2-オキソエチル)-8,8-ジフルオロ-4-イソプロピル-1-オキサ-3-アザスピロ[4.5]デカン-2-オン
【化101】
[この文献は図面を表示できません]
【0362】
<工程-1>: 中間体-13-4-1 (INT-13-4-1): 3-(2-(4-ブロモフェニル)-2-ヒドロキシエチル)-8,8-ジフルオロ-4-イソプロピル-1-オキサ-3-アザスピロ[4.5]デカン-2-オン
【化102】
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【0363】
INT-1-8-A (186 mg, 0.798 mmol)、2-(4-ブロモフェニル)オキシラン(159 mg, 0.798 mmol)および炭酸セシウム(520 mg, 1.597 mmol)の混合物をDMSO (2 mL)中、85
oCで1日撹拌する。混合物を水で希釈し、EtOAc-ヘキサン(2:1)で抽出する。合わせた有機溶液を食塩水で洗い、Na
2SO
4で乾燥し、ろ過し、減圧で濃縮し、表題化合物を粗製の油状物として得る。
MS (ESI) m/z: 433.8 (M+H)
+.
【0364】
<工程-2>: 中間体-13-4-A (INT-13-4-A): 3-(2-(4-ブロモフェニル)-2-オキソエチル)-8,8-ジフルオロ-4-イソプロピル-1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-2-オン
【0365】
INT-13-4-1 (粗製物)のDCM(10 mL)溶液にデス-マーチン・ペルヨージナン(592 mg, 1.397 mmol)を室温で加える。混合物を室温で1時間撹拌する。混合物を5% Na
2S
2O
3水溶液、次いで飽和NaHCO
3溶液で反応を停止し、DCMで抽出する。合わせた有機層をNa
2SO
4で乾燥し、ろ過し、減圧で濃縮する。精製をヘキサン中、0-40% EtOAcの濃度勾配で溶出するシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより行い、表題化合物(268 mg, 2段階で78%収率)を淡黄色固体として得る。
1H-NMR (270 MHz, CDCl
3): δ 7.81 (d, J = 8.6 Hz, 2H), 7.65 (d, J = 8.6 Hz, 2H), 5.22 (d, J = 18.5 Hz, 1H), 4.40 (d, J = 18.5 Hz, 1H), 3.60 (d, J = 2.0 Hz, 1H), 2.62-2.49 (m, 1H), 2.41-1.72 (m, 8H), 1.04 (d, J = 6.6 Hz, 6H).
MS (ESI) m/z: 431.8 (M+H)
+.
【0366】
中間体-14-1-A (INT-14-1-A): 8,8-ジフルオロ-3-(2-(4-ヒドロキシフェニル)-2-オキソエチル)-1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-2,4-ジオン
【化103】
[この文献は図面を表示できません]
【0367】
2-ブロモ-1-(4-((tert-ブチルジフェニルシリル)オキシ)フェニル)エタノン(1295 mg, 2.86 mmol)のDMF (30 mL)中の撹拌溶液にINT-1-1-A (612 mg, 3.00 mmol)および炭酸カリウム(987 mg, 7.14 mmol)を加える。混合物を85
oCで3.5 時間加熱する。室温に冷却後、混合物を1 M HCl水溶液で反応を停止し、酢酸エチル-トルエン(8:1)で抽出する。合わせた有機溶液を水および食塩水で洗い、硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、減圧で濃縮し、粗生成物(淡黄色油状物)を得る。粗生成物をヘキサン中30-70%酢酸エチルで溶出するシリカゲル(100 g)カラムクロマトグラフィーにより精製し、表題化合物(789 mg, 82%収率)を白色固体として得る。
1H-NMR (270 MHz, DMSO-d
6): δ 10.58 (br.s, 1H), 8.98 (s, 1H), 7.92 (d, J = 8.6 Hz, 2H), 6.89 (d, J = 8.6 Hz, 2H), 4.84 (s, 2H), 2.25-1.70 (m, 8H).
MS (ESI) m/z: 339.06 (M+H)
+.
【0368】
中間体-15-1-A (INT-15-1-A): 3-(2-(4-((3-アミノピリジン-2-イル)アミノ)フェニル)-2-オキソエチル)-8,8-ジフルオロ-1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-2,4-ジオン
【化104】
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【0369】
<工程-1>: 中間体-15-1-1 (INT-15-1-1): 2-ブロモ-1-(4-((3-ニトロピリジン-2-イル)アミノ)フェニル)エタノン
【化105】
[この文献は図面を表示できません]
【0370】
1-(4-((3-ニトロピリジン-2-イル)アミノ)フェニル)エタノン(INT-6-19-1)(1.0 g, 3.89 mmol)および臭素(0.621 g, 3.89 mmol)の混合物を25% HBr-酢酸(20 mL)中、室温で1.5時間撹拌する。反応混合物を窒素気流により濃縮する。残渣をIPE およびMeOH (2/1 v/v)の混合物ですりつぶし、表題化合物モノ-臭化水素酸(1.56 g,定量的)を黄色固体として得る。
1H-NMR (270 MHz, DMSO-d
6): δ 10.1 (s, 1H), 8.63-8.59 (m, 2H), 8.01 (d, J = 8.5 Hz, 2H), 7.90 (d, J = 8.5 Hz, 2H), 7.14 (dd, J = 7.9, 4.6 Hz, 1H), 4.89 (s, 2H).
MS (ESI) m/z: 337.9 (M+H)
+.
【0371】
<工程-2>: 中間体-15-1-2 (INT-15-1-2): 8,8-ジフルオロ-3-(2-(4-((3-ニトロピリジン-2-イル)アミノ)フェニル)-2-オキソエチル)-1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-2,4-ジオン
【化106】
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【0372】
INT-15-1-1(235 mg, 0.563 mmol)および炭酸カリウム(234 mg, 1.69 mmol)の混合物をDMF (5 mL)中、120
oCで20分マイクロ波を照射し、撹拌する。冷却後、反応混合物を水で希釈し、EtOAcで抽出する。合わせた有機層を食塩水で洗い、硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、減圧で濃縮する。残渣をDCM中10-80%酢酸エチルで溶出するシリカゲル(10g)カラムクロマトグラフィー(Biotage)により精製し、表題化合物(0.138 g, 53%収率)を淡黄色固体として得る。
1H-NMR (270 MHz, DMSO-d
6): δ 10.2 (s, 1H), 9.02 (s, 1H), 8.62-8.57 (m, 2H), 8.05 (d, J = 8.5 Hz, 2H), 7.94 (d, J = 8.5 Hz, 2H), 7.15 (dd, J = 7.9, 4.6 Hz, 1H), 4.94 (s, 2H), 2.18-1.81 (m, 8H).
MS (ESI) m/z: 460.0 (M+H)
+.
【0373】
<工程-3>:
中間体-15-1-A (INT-15-1-A): 3-(2-(4-((3-アミノピリジン-2-イル)アミノ)フェニル)-2-オキソエチル)-8,8-ジフルオロ-1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-2,4-ジオン
【0374】
INT-15-1-2 (138 mg, 0.300 mmol)、鉄(101 mg, 1.80 mmol)および塩化アンモニウム固体 (48 mg, 0.901 mmol)の混合物をEtOH/水(4/1 v/v)(10 mL)中、2.5時間加熱還流する。室温に冷却後、反応混合物をセライトパッドを通してろ過し、ろ液および洗液を減圧で濃縮する。残渣をEtOAcと2 M NaOH水溶液に分離する。分離した有機層を食塩水で洗い、硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、減圧で濃縮し、表題化合物(75 mg, 58%収率)を褐色固体として得る。
1H-NMR (270 MHz, DMSO-d
6): δ 8.98 (s, 1H), 8.41 (s, 1H), 7.92 (d, J = 9.2 Hz, 2H), 7.72 (d, J = 9.2 Hz, 2H), 7.59 (dd, J = 4.6, 1.3 Hz, 1H), 7.02-6.98 (m, 1H), 6.78 (dd, J = 7.9, 4.6 Hz, 1H), 5.22 (s, 2H), 4.84 (s, 2H), 2.17-1.85 (m, 8H).
MS (ESI) m/z: 430.1 (M+H)
+ .
【0375】
中間体-15-2-A (INT-15-2-A): 3-(2-(4-((3-アミノ-6-メチルピリジン-2-イル)アミノ)フェニル)-2-オキソエチル)-8,8-ジフルオロ-1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-2,4-ジオン
【化107】
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【0376】
<工程-1>: 中間体-15-2-1 (INT-15-2-1): 2-ブロモ-1-(4-((6-メチル-3-ニトロピリジン-2-イル)アミノ)フェニル)エタノン臭化水素酸塩
【化108】
[この文献は図面を表示できません]
【0377】
表題化合物は、25% HBr-酢酸(20 mL)中、INT-6-23-1(740 mg, 2.73 mmol)、臭素(126 μL, 2.46 mmol)からINT-15-1-1の手順にしたがって製造し、生成物(1232 mg、定量的、モノ-ブロモ生成物の化学純度:90%)を黄色固体として得る。これをさらに精製することなく、次の段階に用いる。
1H-NMR (270 MHz, DMSO-d
6): δ 10.23 (br.s, 1H), 8.53-8.45 (m, 1H), 8.06-7.92 (m, 4H), 7.04-6.96 (m, 1H), 4.90 (s, 2H), 2.52 (s, 3H).
MS (ESI) m/z: 350.1 (M+H)
+.
【0378】
<工程-2>: 中間体-15-2-2 (INT-15-2-2): 8,8-ジフルオロ-3-(2-(4-((6-メチル-3-ニトロピリジン-2-イル)アミノ)フェニル)-2-オキソエチル)-1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-2,4-ジオン
【化109】
[この文献は図面を表示できません]
【0379】
表題化合物は、DMF (15 mL)中、INT-15-2-1 (700 mg, 1.62 mmol)、INT-1-1-A (298 mg, 1.46 mmol)および炭酸カリウム(786 mg, 5.68 mmol)からINT-15-1-2の手順にしたがって製造し、生成物(314 mg, 41%収率)を黄色固体として得る。
1H-NMR (270 MHz, DMSO-d
6): δ 10.25 (br.s, 1H), 9.02 (br.s, 1H), 8.53-8.46 (m, 1H), 8.10-7.95 (m, 4H), 7.05-6.97 (m, 1H), 4.94 (s, 2H), 2.53 (s, 3H), 2.27-1.75 (m, 8H).
MS (ESI) m/z: 474.0 (M+H)
+.
【0380】
<工程-3>:
中間体-15-2-A (INT-15-2-A): 3-(2-(4-((3-アミノ-6-メチルピリジン-2-イル)アミノ)フェニル)-2-オキソエチル)-8,8-ジフルオロ-1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-2,4-ジオン
【0381】
表題化合物は、エタノール-水(4:1)(20 mL)中、INT-15-2-2 (310 mg, 0.655 mmol)、塩化アンモニウム(105 mg, 1.96 mmol)および鉄(219 mg, 3.93 mmol)からINT-15-1-A (step-3)の手順にしたがって製造し、生成物(281 mg, 97%収率)を暗黄色固体として得る。
1H-NMR (270 MHz, DMSO-d
6): δ 8.98 (br.s, 1H), 8.37 (br.s, 1H), 7.92 (d, J = 8.6 Hz, 2H), 7.74 (d, J = 8.6 Hz, 2H), 6.93 (d, J = 7.9 Hz, 1H), 6.63 (d, J = 7.9 Hz, 1H), 4.98 (br.s, 2H), 4.84 (br.s, 2H), 2.29 (s, 3H), 2.26-1.75 (m, 8H).
MS (ESI) m/z: 444.0 (M+H)
+.
【0382】
中間体-16-1-A (INT-16-1-A): 4'-(2-(8,8-ジフルオロ-2,4-ジオキソ-1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-3-イル)アセチル)-[1,1'-ビフェニル]-2-カルボン酸
【化110】
[この文献は図面を表示できません]
【0383】
<工程-1>: 中間体-16-1-1 (INT-16-1-1): 4'-(2-(8,8-ジフルオロ-2,4-ジオキソ-1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-3-イル)アセチル)-[1,1'-ビフェニル]-2-カルボン酸tert-ブチル
【化111】
[この文献は図面を表示できません]
【0384】
8,8-ジフルオロ-3-(2-オキソ-2-(4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)フェニル)エチル)-1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-2,4-ジオン(INT-12-1-A)(300 mg, 0.67 mmol)、2-ヨード安息香酸tert-ブチル(244 mg, 0.80 mmol)、リン酸カリウム(284 mg, 1.34 mmol)およびPdCl
2(dppf) CH
2Cl
2 (109 mg, 0.134 mmol)の混合物をDMF (8 mL)中、100
oCで2時間撹拌する。室温に冷却後、反応混合物をEtOAcで希釈し、水で洗う。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、減圧で濃縮する。残渣をヘキサン中50%酢酸エチルで溶出するシリカゲル(25 g)カラムクロマトグラフィー(Biotage)により精製し、表題化合物(245 mg, 73%収率)を白色固体として得る。
1H-NMR (270 MHz, CDCl
3): δ 8.00 (d, J = 7.9 Hz, 2H), 7.86 (d, J = 7.9 Hz, 1H), 7.53-7.46 (m, 4H), 7.30 (d, J = 7.3 Hz, 1H), 6.56 (s, 1H), 4.97 (s, 2H), 2.48-2.21 (m, 4H), 2.12-1.90 (m, 4H), 1.29 (s, 9H).
MS (ESI) m/z: 497.2 (M-H)
-.
【0385】
<工程-2>: 中間体-16-1-A (INT-16-1-A): 4'-(2-(8,8-ジフルオロ-2,4-ジオキソ-1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-3-イル)アセチル)-[1,1'-ビフェニル]-2-カルボン酸
【化112】
[この文献は図面を表示できません]
【0386】
INT-16-1-1 (245 mg, 0.491 mmol)、TFA (2 mL)およびDCM (4 mL)の混合物を室温で1時間撹拌する。溶液を減圧で濃縮し、表題化合物(217 mg, >99%収率)を白色固体として得る。
MS (ESI) m/z: 441.2 (M-H)
-
【0387】
中間体-16-2-A (INT-16-2-A): 4-(4-(2-(8,8-ジフルオロ-2,4-ジオキソ-1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-3-イル)アセチル)フェニル)-1H-インドール-2-カルボン酸
【化113】
[この文献は図面を表示できません]
【0388】
INT-12-1-A (150 mg, 0.335 mmol)、4-ブロモ-1H-インドール-2-カルボン酸(80 mg, 0.335 mmol)、飽和NaHCO
3溶液(0.6 mL)およびPdCl
2(dppf) CH
2Cl
2 (27 mg, 0.033 mmol)の混合物を1,4-ジオキサン(0.6 mL)中、120
oCで20分マイクロ波を照射する。混合物を2 M HCl水溶液で酸性にし、DCMで抽出する。有機層をNa
2SO
4で乾燥し、ろ過し、減圧で濃縮する。残った油状物をPE-AXにより精製し、表題化合物(100 mg, 62%)を褐色固体として得る。
MS (ESI) m/z: 480.3 (M-H)
-.
【0389】
中間体-17-1-A (INT-17-1-A): 3-(2-(4-(2-(クロロメチル)-5-メチル-3H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-3-イル)フェニル)-2-オキソエチル)-8,8-ジフルオロ-1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-2,4-ジオン
【化114】
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【0390】
INT-15-2-A(70 mg, 0.158 mmol)およびトリエチルアミン(88 μL, 0.631 mmol)のTHF (2.5 mL)中の撹拌溶液にクロロアセチルクロリド(23 mg, 0.205 mmol)のTHF (0.5 mL) 中の溶液を室温で注射器で加える。室温で2時間撹拌後、TLC上で出発物質は消失する。溶液を留去後、粗生成物を酢酸(3 mL)に溶解し、100
oCで2時間加熱する。溶液を留去後、残渣をDCMに溶解し、飽和NaHCO
3溶液(pH>10)および食塩水で洗う。有機溶液を硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、減圧で濃縮し、粗生成物を得る。これをDCM中40-100%酢酸エチルで溶出するシリカゲル(12 g)カラムクロマトグラフィーにより精製し、表題化合物(53.1 mg, 67%収率)を淡橙色非晶質固体として得る。
1H-NMR (270 MHz, DMSO-d
6): δ 9.05 (br.s, 1H), 8.30 (d, J = 8.6 Hz, 2H), 8.09 (d, J = 7.9 Hz, 1H), 7.85 (d, J = 8.6 Hz, 2H), 7.29 (d, J = 7.9 Hz, 1H), 5.09 (br.s, 2H), 4.96 (br.s, 2H), 2.52 (s, 3H), 2.28-1.78 (m, 8H).
MS (ESI) m/z: 502.2 (M+H)
+.
【0391】
中間体-17-2-A (INT-17-2-A): 酢酸(3-(4-(2-(8,8-ジフルオロ-2,4-ジオキソ-1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-3-イル)アセチル)フェニル)-3H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-2-イル)メチル
【化115】
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【0392】
表題化合物は、INT-15-1-A (50 mg, 0.116 mmol)およびアセトキシアセチルクロリド(25.4 mg, 0.186 mmol)からINT-17-1の手順にしたがって製造し、生成物(55 mg, 92%収率)を黄色非晶質固体として得る。
MS (ESI) m/z: 512.0 (M+H)
+.
【0393】
中間体-17-3-A (INT-17-3-A): 酢酸(3-(4-(2-(8,8-ジフルオロ-2,4-ジオキソ-1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-3-イル)アセチル)フェニル)-5-メチル-3H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-2-イル)メチル
【化116】
[この文献は図面を表示できません]
【0394】
表題化合物は、INT-15-2-A(70 mg, 0.158 mmol)およびアセトキシアセチルクロリド(43.1 mg, 0.316 mmol)からINT-17-1の手順にしたがって製造し、生成物(75.9 mg, 91%収率)を淡橙色非晶質固体として得る。
MS (ESI) m/z: 526.3 (M+H)
+.
【0395】
実施例-1-1:
3-(2-(2,5-ジメチル-1-(5-メチルイソオキサゾール-3-イル)-1H-ピロール-3-イル)-2-オキソエチル)-8,8-ジフルオロ-1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-2,4-ジオン
【化117】
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【0396】
2-クロロ-1-(2,5-ジメチル-1-(5-メチルイソオキサゾール-3-イル)-1H-ピロール-3-イル)エタノン(INT-4-8-A)(200 mg, 0.791 mmol)、8,8-ジフルオロ-1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-2,4-ジオン(INT-1-1-A)(170 mg, 0.831 mmol)および無水K
2CO
3(273 mg, 1.98 mmol)の混合物はDMF(8 mL)中、マイクロ波を160
oCで15分マイクロ波反応装置(Biotage Initiator, 商標)中で照射する。混合物をEtOAcおよび水中、10%トルエンで希釈する。有機層を分離し、水層をEtOAc (2 回)中、10%トルエンで抽出する。合わせた有機抽出物を水(2回)、次いで食塩水で洗い、Na
2SO
4で乾燥し、ろ過し、減圧で濃縮し、粗生成物を得る。これをヘキサン中50-65% EtOAcで溶出するシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し、表題化合物(257 mg, 77%収率)を黄色非晶質固体として得る。
1H-NMR (270 MHz, DMSO-d
6): δ 8.95 (s, 1H), 6.70 (s, 1H), 6.65 (s, 1H), 4.59 (s, 2H), 2.52 (s, 3H), 2.36 (s, 3H), 2.12 (s, 3H), 2.25-1.70 (m, 8H).
MS (ESI) m/z: 421.3 (M+H)
+.
【0397】
次の実施例(1-2から1-15)は、中間体-4-8-A (INT-4-8-A)または既知のアルファ-ハロケトン誘導体および既知または表12の合成されたアザスピロ誘導体から実施例-1の手順にしたがって製造する。さらなる精製は、LC-MS分取用システムにより常法で行う。HPLC-QC法による保持時間および観察されたMSは表12によりまとめる。
【0398】
【表12-1】
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【表12-2】
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【0399】
次の実施例(2-1から2-18)は、既知または表13の合成されたアルファ-ハロケトン誘導体およびアザスピロ誘導体から実施例-1の手順にしたがって製造する。さらなる精製は、LC-MS分取用システムにより常法で行う。HPLC-QC法による保持時間および観察されたMSは表13によりまとめる。
【0400】
【表13】
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【表13-2】
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【表13-3】
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【0401】
次の実施例(3-1から3-27)は、既知または表14の合成されたアルファ-ハロケトン誘導体およびアザスピロ誘導体から実施例-1の手順にしたがって製造する。さらなる精製は、LC-MS分取用システムにより常法で行う。HPLC-QC法による保持時間および観察されたMSは表14によりまとめる。
【0402】
【表14】
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【表14-2】
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【表14-3】
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【表14-4】
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【0403】
実施例3-28:
3-(2-(1-(6-(シクロプロピルメトキシ)ピリジン-2-イル)-2,5-ジメチル-1H-ピロール-3-イル)-2-オキソエチル)-1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-2,4-ジオン
【化118】
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【0404】
<工程-1>: 中間体-3-28-1 (INT-3-28-1): 3-(2-(1-(6-クロロピリジン-2-イル)-2,5-ジメチル-1H-ピロール-3-イル)-2-オキソエチル)-1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-2,4-ジオン
【化119】
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【0405】
表題化合物は、DMF(20 mL)中、160
oCで10分マイクロ波照射システムでINT-4-7-A (1.00 g, 3.53 mmol)、1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-2,4-ジオン(624 mg, 3.71 mmol)および炭酸カリウム(1.22 g, 8.83 mmol)から実施例-1の手順にしたがって製造する。残渣をDCM中10-80%酢酸エチルで溶出するシリカゲル(100 g)カラムクロマトグラフィー(Biotage)により精製し、化合物(1.33 g, 91%収率)を淡黄色非晶質固体として得る。
1H-NMR (270 MHz, DMSO-d
6): δ 8.79 (s, 1H), 8.15 (t, J = 7.2 Hz, 1H), 7.73 (d, J = 6.6 Hz 1H), 7.62 (d, J = 7.2 Hz, 1H), 6.61 (s, 1H), 4.56 (s, 2H), 2.29 (s, 3H), 2.06 (s, 3H), 1.72-1.57 (m, 8H).
MS (ESI) m/z: 415.2 (M+H)
+.
【0406】
<工程-2>: 実施例3-28: 3-(2-(1-(6-(シクロプロピルメトキシ)ピリジン-2-イル)-2,5-ジメチル-1H-ピロール-3-イル)-2-オキソエチル)-1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-2,4-ジオン
【0407】
60%水素化ナトリウム(14 mg, 0.362 mmol)のDMA (2 mL)溶液にシクロプロピルメタノール(10 mg, 0.133 mmol)を0
oCで加える。添加終了後、混合物にINT-3-28-1(50 mg, 0.121 mmol)を0
oCで加え、室温で5時間撹拌する。反応混合物を飽和NH
4Cl溶液(pH = 5〜6)で反応を停止し、EtOAcで抽出する。合わせた有機層を硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、減圧で濃縮する。残渣をヘキサン中10-80%酢酸エチルで溶出するシリカゲル(10 g)カラムクロマトグラフィー(Biotage)により精製し、表題化合物(9 mg, 16%収率)を淡褐色非晶質として得る。さらなる精製は、LC-MS分取用システムにより常法で行う。
観察されたMS: 451.2
tR/方法: 1.86分/(QC1)
【0408】
実施例3-29:
3-(2-(1-(6-(3-ヒドロキシピペリジン-1-イル)ピリジン-2-イル)-2,5-ジメチル-1H-ピロール-3-イル)-2-オキソエチル)-1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-2,4-ジオン
【化120】
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【0409】
INT-3-28-1(20 mg, 0.048 mmol)のDMSO(1 mL)溶液にピペリジン-3-オール(8 mg, 0.096 mmol)および炭酸セシウム(79 mg, 0.241 mmol)を加える。混合物を80
oCで15時間撹拌する。反応混合物をセライトパッドを通してろ過し、EtOAcで洗う。ろ液および洗液を水、次いで食塩水で洗い、硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、減圧で濃縮する。残渣をヘキサン中10-100%酢酸エチルで溶出するシリカゲル(10 g)カラムクロマトグラフィー(Biotage)により精製し、表題化合物(8 mg, 35%収率)を淡黄色非晶質固体として得る。さらなる精製は、LC-MS分取用システムにより常法で行う。
観察されたMS: 480.2
tR/方法: 1.58分/(QC1)
【0410】
次の実施例(4-1から4-12)は、既知または表15の合成されたアルファ-ハロケトン誘導体およびアザスピロ誘導体から実施例-1の手順にしたがって製造する。さらなる精製は、LC-MS分取用システムにより常法で行う。HPLC-QC法による保持時間および観察されたMSは表15によりまとめる。
【0411】
【表15-1】
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【表15-2】
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【0412】
次の実施例(5-1
から5-5)は、既知または表16の合成されたアルファ-ハロケトン誘導体およびヒダントイン誘導体から実施例-1の手順にしたがって製造する。さらなる精製は、LC-MS分取用システムにより常法で行う。HPLC-QC法による保持時間および観察されたMSは表16によりまとめる。
【0413】
【表16】
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【0414】
次の実施例(5-6から5-14)は、既知または表17の合成されたアルファ-ハロケトン誘導体およびヒダントイン誘導体から実施例-1の手順にしたがって製造する。さらなる精製は、LC-MS分取用システムにより常法で行う。HPLC-QC法による保持時間および観察されたMSは表17によりまとめる。
【0415】
【表17】
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【0416】
実施例-5-15:
8,8-ジフルオロ-3-(2-(4-(2-(ヒドロキシメチル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-1-イル)フェニル)-2-オキソエチル)-1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-2,4-ジオン
【化121】
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【0417】
<工程-1>: 中間体-5-15-1 (INT-5-15-1): N-(2-((4-アセチルフェニル)アミノ)フェニル)-2-(ベンジルオキシ)アセトアミド
【化122】
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【0418】
1-(4-((2-アミノフェニル)アミノ)フェニル)エタノン(170 mg, 0.751 mmol)、2-(ベンジルオキシ)塩化アセチル(170 mg, 0.902 mmol)およびトリエチルアミン(228 mg, 2.25 mmol)の混合物をDCM (5 mL)中、室温で1時間撹拌する。溶媒を留去した後、残渣をDCM中5-80%酢酸エチルで溶出するシリカゲル(25 g)カラムクロマトグラフィー(Biotage)により精製し、表題化合物(0.289 g, quant.)を黄色非晶質固体として得る。
1H-NMR (270 MHz, DMSO-d
6): δ 8.71 (s, 1H), 7.89-7.74 (m, 3H), 7.36-7.17 (m, 8H), 6.74-6.70 (m, 2H), 6.27 (s, 1H), 4.50 (s, 2H), 4.09 (s, 2H), 2.51 (s, 3H).
MS (ESI) m/z: 375.1 (M+H)
+.
【0419】
<工程-2>: 中間体-5-15-2 (INT-5-15-2): 1-(4-(2-((ベンジルオキシ)メチル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-1-イル)フェニル)エタノン
【化123】
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【0420】
INT-5-15-1 (289 mg, 0.772 mmol)の酢酸(5 mL)溶液を60
oCで15時間加熱する。反応混合物を減圧で濃縮して粗生成物にし、DCM中10-100%酢酸エチルで溶出するシリカゲル(25 g)カラムクロマトグラフィー(Biotage)により精製し、表題化合物(246 mg, 92%収率)を黄色非晶質固体として得る。
1H-NMR (270 MHz, DMSO-d
6): δ 8.18 (d, J = 8.5 Hz, 2H), 7.80-7.75 (m, 3H), 7.34-7.25 (m, 6H), 7.14-7.11 (m, 2H), 4.72 (s, 2H), 4.45 (s, 2H), 2.68 (s, 3H), 2.46 (s, 3H).
MS (ESI) m/z: .357.1 (M+H)
+ .
【0421】
<工程-3>: 中間体-5-15-3 (INT-5-15-3): 酢酸(1-(4-(2-ブロモアセチル)フェニル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-2-イル)メチル臭素酸塩
【化124】
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【0422】
INT-5-15-2(246 mg, 0.690 mmol)および臭素(110 mg, 0.690 mmol)の混合物を25% HBr-酢酸 (5 mL)中、室温で1.5時間撹拌する。反応混合物を窒素気流により濃縮する。残渣をIPE およびMeOH (2/1 v/v)の混合物ですりつぶし、表題化合物(352 mg, 80%の化学純度)の混合物を暗黄色非晶質固体として得る。
MS (ESI) m/z: 270.1 (M+H)
+.
【0423】
<工程-4>: 実施例-5-15: 8,8-ジフルオロ-3-(2-(4-(2-(ヒドロキシメチル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-1-イル)フェニル)-2-オキソエチル)-1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-2,4-ジオン
【0424】
INT-1-1-A (154 mg, 0.752 mmol)、INT-5-15-3 (352 mg, 2.26 mmol)および炭酸カリウム(312 mg, 2.26 mmol)の混合物をDMF (5 mL)中、80
oCで3時間加熱する。冷却後、反応混合物に水を加え、混合物を10分撹拌する。EtOAcで抽出後、合わせた有機層を食塩水で洗い、硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、減圧で濃縮する。残渣をDCM中10-80%酢酸エチルで溶出するシリカゲル(25 g)カラムクロマトグラフィー(Biotage)により精製し、表題化合物(209 mg, 59%収率)を淡黄色固体として得る。
1H-NMR (270 MHz, DMSO-d
6): δ 9.06 (s, 1H), 8.30 (d, J = 8.5 Hz, 2H), 7.84 (d, J = 8.5 Hz, 2H), 7.32-7.28 (m, 4H), 5.61 (t, J = 5.9 Hz, 1H), 5.07 (s, 2H), 4.65 (d, J = 5.9 Hz, 2H), 2.19-1.76 (m, 8H).
MS (ESI) m/z: 469.1 (M+H)
+.
【0425】
実施例-5-16:
3-(2-(4-(2-(アミノメチル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-1-イル)フェニル)-2-オキソエチル)-8,8-ジフルオロ-1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-2,4-ジオン
【化125】
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【0426】
<工程-1>: 中間体-5-16-1 (INT-5-16-1): 3-(2-(4-(2-(アジドメチル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-1-イル)フェニル)-2-オキソエチル)-8,8-ジフルオロ-1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-2,4-ジオン
【化126】
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【0427】
実施例-5-15(50 mg, 0.107 mmol)のTHF(2 mL)溶液にアジドリン酸ジフェニル(DPPA)(41 mg, 0.149 mmol)を0
oCで加える。5分後、DBU(19 mg, 0.128 mmol)にこれと反応混合物を加え、0
oCで2時間撹拌する。室温で5時間後、反応混合物を水で反応を停止し、EtOAcで抽出する。合わせた有機層を硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、減圧で濃縮する。残渣をDCM中10-80%酢酸エチルで溶出するシリカゲル(10 g)カラムクロマトグラフィー(Biotage)により精製し、表題化合物(32 mg, 61%収率)を無色非晶質固体として得る。
MS (ESI) m/z: 493.9 (M+H)
+.
【0428】
<工程-2>: 実施例-5-16: 3-(2-(4-(2-(アミノメチル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-1-イル)フェニル)-2-オキソエチル)-8,8-ジフルオロ-1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-2,4-ジオン
【0429】
INT-5-16-1(32 mg, 0.065 mmol)のTHF(1 mL)溶液にトリフェニルホスフィン(24 mg, 0.091 mmol)および水(0.17 mL)を加える。混合物を室温で3時間撹拌する。次いで、それを25%水酸化アンモニウム水溶液(0.17 mL)ですりつぶし、室温でさらに1時間撹拌する。反応混合物を水で反応を停止し、EtOAcで抽出する。合わせた有機層を硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、減圧で濃縮する。残渣をSCXカートリッジ(Biotage, ISOLUTE SCX-2; 1 g/6 mL x 2)に供し、1mLのMeOHで調整し、5 mLのMeOHですすぎ、1M NH
3/MeOH(5 mL)で溶出する。揮発性物質を窒素気流で留去し、表題化合物(23 mg, 76%収率)を無色非晶質として得る。さらなる精製は、LC-MS分取用システムにより常法で行う。
観察されたMS: 466.5
tR/方法: 1.37分/(QC1)
【0430】
次の実施例(5-17から5-42)は、既知または表18の合成されたアルファ-ハロケトン誘導体およびアザスピロ誘導体から実施例-1の手順にしたがって製造する。さらなる精製は、LC-MS分取用システムにより常法で行う。HPLC-QC法による保持時間および観察されたMSは表18によりまとめる。
【0431】
【表18-1】
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【表18-2】
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【表18-3】
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【0432】
一般合成手順(条件-A)
【化127】
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【0433】
INT-12-1-A(0.067 mmol)の1,4-ジオキサン(1 mL)溶液にハライド誘導体(0.067 mmol)、飽和NaHCO
3溶液(0.5 mL)およびPdCl
2(dppf) CH
2Cl
2 (10% mol)を加える。混合物を油浴中、100
oCで3〜15時間撹拌し、表19の条件下、マイクロ波システム(MW)(Biotage, initiator)で照射する。反応混合物に水および酢酸エチルを加え、混合物をセライトパッドを通してろ過する。分離した有機溶液を食塩水で洗い、Na
2SO
4で乾燥し、減圧で濃縮する。
中性化合物の精製:アミンシリカゲルを用いる短時間のろ過またはカラムクロマトグラフィーによる精製。
塩基性化合物の精製:残渣をSCXカートリッジ(Varian Bond Elute, 1 g/6 mL)上に供し、1mLのMeOHで調整し、5 mLのMeOHですすぎ、5 mLの1M NH
3/MeOHで溶出する。揮発性物質を窒素気流で留去し、粗生成物を得る。必要ならば、SCXを用いる精製前にカラムクロマトグラフィーによる精製を行う。
さらなる精製は、LC-MS分取用システムにより常法で行う。HPLC-QC法による保持時間および観察されたMSは表20により記載されている。
【0434】
上記条件A以外、次の条件(B-F)はまた表19によりまとめる。
【0435】
【表19】
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【0436】
次の実施例(6-1から6-53)は、合成されたアリールボロン酸誘導体(INT-12-1-A)および既知または表20の合成されたハライド誘導体から表19の条件A からFにしたがって製造する。さらなる精製は、LC-MS分取用システムにより常法で行う。HPLC-QC法による保持時間および観察されたMSは表20によりまとめる。
【0437】
【表20-1】
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【表20-2】
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【表20-3】
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【表20-4】
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【表20-5】
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【表20-6】
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【0438】
実施例-6-54:
8,8-ジフルオロ-3-(2-(4-(3-(2-ヒドロキシエトキシ)ピラジン-2-イル)フェニル)-2-オキソエチル)-1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-2,4-ジオン
【化128】
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【0439】
<工程-1>: 中間体-6-54-1 (INT 6-54-1): 2-クロロ-3-(2-((テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)オキシ)エトキシ)ピラジン
【化129】
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【0440】
2,3-ジクロロピラジン(397 mg, 2.67 mmol)および2-((テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)オキシ)エタノール(300 mg, 2.05 mmol)のDMSO(2 mL)溶液にt-BuOK(299 mg, 2.67 mmol)を0
oCで加える。混合物を室温で1時間撹拌する。混合物を水で希釈し、EtOAc-ヘキサン(2:1、2回)で抽出する。合わせた有機層をNa
2SO
4で乾燥し、ろ過し、濃縮する。精製をヘキサン中、0-30% EtOAcの濃度勾配で溶出するシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより行い、表題化合物(350 mg, 66%収率)を淡黄色油状物として得る。
1H-NMR (270 MHz, CDCl
3): δ 8.01 (d, J = 2.7 Hz, 1H), 7.93 (d, J = 2.7 Hz, 1H), 4.75 (t, J = 3.0 Hz, 1H), 4.65-4.55 (m, 2H), 4.19-4.05 (m, 1H), 4.00-3.80 (m, 2H), 3.60-3.50 (m, 1H), 1.89-1.48 (m, 6H).
【0441】
<工程-2>:
中間体-6-54-2 (INT 6-54-2): 8,8-ジフルオロ-3-(2-オキソ-2-(4-(3-(2-((テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)オキシ)エトキシ)ピラジン-2-イル)フェニル)エチル)-1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-2,4-ジオン
【化130】
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【0442】
表題化合物は、120
oCで20分マイクロ波照射システムで、INT 12-1-A (30 mg, 0.067 mmol)、INT 6-54-1(17 mg, 0.067 mmol)、およびPdCl
2(dppf)の代わりにビス(ジ-tert-ブチル(4-ジメチルアミノフェニル)ホスフィン)ジクロロパラジウム(II) (5.5 mg, 0.0067 mmol)から条件-Cのスズキ-ミヤハラクロスカップリング反応に記載された手順にしたがって製造する。粗製の褐色油状物(36 mg)を得て、この化合物を精製することなく、次の段階に用いる。
MS (ESI) m/z: 545.2 (M+H)
+.
【0443】
<工程-3>:
実施例-6-54: 8,8-ジフルオロ-3-(2-(4-(3-(2-ヒドロキシエトキシ)ピラジン-2-イル)フェニル)-2-オキソエチル)-1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-2,4-ジオン
【0444】
INT 6-54-2(実施例6-54の工程-2で製造する粗製の油状物)のTHF(1 mL)溶液に2 M HCl水溶液(1 mL)を加え、混合物を室温で3時間撹拌する。混合物を飽和炭酸ナトリウム溶液で反応を停止し、DCMで抽出する。合わせた有機層をNa
2SO
4で乾燥し、ろ過し、濃縮する。精製をヘキサン中30-100% EtOAcの濃度勾配で溶出するシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより行い、表題化合物(20 mg, 2段階で66%収率)を淡黄色固体として得る。さらなる精製は、LC-MS分取用システムにより常法で行う。
1H-NMR (270 MHz, CDCl
3): δ 8.33 (d, J = 2.6 Hz, 1H), 8.24 (d, J = 8.6 Hz, 2H), 8.11 ( d, J = 2.6 Hz, 1H), 8.05 (d, J = 8.6 Hz, 2H), 6.05 (br.s, 1H), 4.97 (s, 2H), 4.65-4.57 (m, 2H), 4.08-4.00 (m, 2H), 2.58-2.19 (m, 5H), 2.12-1.90 (m, 4H).
観察されたMS: 459.3
tR/方法: 1.41分/(QC1)
【0445】
実施例-6-55:
3-(2-(2'-(アミノメチル)-[1,1'-ビフェニル]-4-イル)-2-オキソエチル)-8,8-ジフルオロ-1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-2,4-ジオン塩酸塩
【化131】
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【0446】
<工程-1>: 中間体-6-55-1 (INT-6-55-1): ((4'-(2-(8,8-ジフルオロ-2,4-ジオキソ-1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-3-イル)アセチル)-[1,1'-ビフェニル]-2-イル)メチル)カルバミン酸tert-ブチル
【化132】
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【0447】
表題化合物は、120
oCで20分マイクロ波照射下、INT-12-1-A (838 mg, 1.87 mmol)、2-ブロモベンジルカルバミン酸tert-ブチル(642 mg, 2.24 mmol)から条件-Aのスズキ-ミヤハラクロスカップリング反応に記載された手順にしたがって製造する。反応混合物をセライトパッドを通してろ過し、セライトパッドをEtOAcで洗う。ろ液および洗液をEtOAcで抽出し、合わせた有機溶液を水および食塩水で洗い、硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、減圧で濃縮する。残渣をDCM中10-80%酢酸エチルで溶出するシリカゲル(50 g)カラムクロマトグラフィー(Biotage)により精製し、表題化合物(756 mg, 77%収率)を白色固体として得る。
1H-NMR (270 MHz, CDCl
3): δ 8.04 (d, J = 8.5 Hz, 2H), 7.50-7.35 (m, 4H), 7.28-7.24 (m, 2H), 6.94 (br.s, 1H), 4.98 (s, 2H), 4.68 (br.s, 1H), 4.29 (d, J = 5.3 Hz, 2H), 2.38-2.24 (m, 4H), 2.04-1.98 (m, 4H), 1.63 (s, 3H), 1.43 (s, 9H).
MS (ESI) m/z: 526.4 (M-H)
-.
【0448】
<工程-2>:
実施例-6-55: 3-(2-(2'-(アミノメチル)-[1,1'-ビフェニル]-4-イル)-2-オキソエチル)-8,8-ジフルオロ-1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-2,4-ジオン塩酸塩
【0449】
INT-6-55-1 (756 mg, 1.43 mmol)の1,4-ジオキサン(3 mL)溶液に4 M HCl-ジオキサン(10 mL)を加える。混合物を室温で3時間撹拌する。沈殿固体をろ過により集め、表題化合物(600 mg, 90%収率)を白色固体として得る。
1H-NMR (270 MHz, DMSO-d
6): δ 9.05 (s, 1H), 8.33 (s, 2H), 8.16 (d, J = 8.5 Hz, 2H), 7.71 (d, J = 7.2 Hz, 1H), 7.62-7.48 (m, 4H), 7.37 (d, J = 7.2 Hz, 1H), 5.03 (s, 2H), 3.97 (s, 2H), 2.19-1.81 (m, 8H).
MS (ESI) m/z: 428.3 (M+H)
-.
【0450】
実施例-6-56:
3-(2-(4-(2-(アミノメチル)ピリジン-3-イル)フェニル)-2-オキソエチル)-8,8-ジフルオロ-1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-2,4-ジオン
【化133】
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【0451】
<工程-1>:
中間体-6-56 -1 (INT-6-56-1): 3-(2-(4-(2-(アミノメチル)ピリジン-3-イル)フェニル)-2-オキソエチル)-8,8-ジフルオロ-1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-2,4-ジオン
【0452】
表題化合物は、INT-12-1-Aおよび(3-ブロモピリジン-2-イル)メタンアミンから条件-Aのスズキ-ミヤハラクロスカップリング反応に記載された手順にしたがって製造し、表題化合物(173 mg, 21%収率;73%の化学純度)を暗赤色固体として得る。
MS (ESI) m/z: 429.29 (M+H)
+.
【0453】
<工程-2>:
中間体-6-56-2 (INT-6-56-2): ((3-(4-(2-(8,8-ジフルオロ-2,4-ジオキソ-1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-3-イル)アセチル)フェニル)ピリジン-2-イル)メチル)カルバミン酸tert-ブチル
【化134】
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【0454】
粗製のINT-6-56-1(178 mg, 0.415 mmol)およびトリエチルアミン(116 μL, 0.831 mmol)のTHF(5 mL)中の撹拌溶液に二炭酸ジ-tert-ブチル(90 μL, 0.416 mmol)を室温で加える。混合物を室温で3時間撹拌する。溶媒を留去した後、粗生成物をDCM中3-20%メタノール、次いでMeOH-DCM (1:20)(DCM中10% MeOHで溶出)で分取用TLC (1 mm x 4)で溶出するシリカゲル(45 g)カラムクロマトグラフィーにより精製し、表題化合物(103.6 mg, 黄色非晶質固体)を得る。
1H-NMR (270 MHz, CDCl
3): δ 8.64-8.58 (m, 1H), 8.10-8.00 (m, 2H), 7.62-7.55 (m, 1H), 7.53-7.45 (m, 2H), 7.36-7.28 (m, 1H), 7.00 (br.s, 1H), 6.00 (br.s, 1H), 4.96 (s, 2H), 4.38 (d, J = 3.9 Hz, 2H), 2.50-1.90 (m, 8H), 1.65 (s, 3H), 1.43 (s, 9H).
MS (ESI) m/z: 529.41 (M+H)
+.
【0455】
<工程-3>:
実施例-6-56: 3-(2-(4-(2-(アミノメチル)ピリジン-3-イル)フェニル)-2-オキソエチル)-8,8-ジフルオロ-1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-2,4-ジオン
【0456】
INT-6-56-2 (98 mg, 0.185 mmol)の混合物をMeOH(3 mL)中、10% HCl-メタノール(8 mL)で処理する。50
oCで2.5時間後、溶媒を減圧で留去する。残渣を飽和炭酸水素ナトリウム溶液でpH>8に塩基性とし、DCM(3回)で抽出する。合わせた溶液を食塩水で洗い、硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、減圧で濃縮し、表題化合物(74.3 mg, 94%収率)を淡褐色〜黄色固体として得る。さらなる精製は、LC-MS分取用システムにより常法で行う。
1H-NMR (270 MHz, DMSO-d
6): δ 9.03 (br.s, 1H), 8.65-8.60 (m, 1H), 8.18-8.10 (m, 2H), 7.75-7.40 (m, 3H), 7.44-7.35 (m, 1H), 5.02 (s, 2H), 3.73 (s, 2H), 2.30-1.75 (m, 8H). (N
Hに由来するシグナルは観測されない。)
観察されたMS: 427.3
tR/方法: 1.23分/(QC1)
【0457】
実施例-6-57の合成:
N-((3-(4-(2-(8,8-ジフルオロ-2,4-ジオキソ-1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-3-イル)アセチル)フェニル)ピリジン-2-イル)メチル)アセトアミド
【化135】
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【0458】
実施例-6-56 (38.1 mg, 0.089 mmol)のDCM (3 mL)-THF (1 mL)中の撹拌懸濁液にトリエチルアミン(25 μL, 0.179 mmol)、次いで無水酢酸(10 μL, 0.107 mmol)を室温で加える。混合物を室温で5時間撹拌する。溶媒を留去した後、残渣をヘキサン中50-100% EtOAcで溶出するアミンシリカゲル(10 g)カラムクロマトグラフィー(Biotage)により精製し、表題化合物(38.6 mg, 92%収率)を無色非晶質固体として得る。
さらなる精製は、LC-MS分取用システムにより常法で行う。
1H-NMR (270MHz, DMSO-d
6): δ 9.03 (s, 1H), 8.65-8.60 (m, 1H), 8.24-8.20 (m, 1H), 8.18-8.10 (m, 2H), 7.75-7.60 (m, 3H), 7.48-7.40 (m, 1H), 5.03 (s, 2H), 4.32 (d, J = 4.3 Hz, 2H), 2.30-1.75 (m, 8H), 1.80 (s, 3H).
観察されたMS: 469.4
tR/方法: 1.33分/(QC1)
【0459】
実施例-6-58:
3-(2-(4-(4-(アミノメチル)ピリジン-3-イル)フェニル)-2-オキソエチル)-8,8-ジフルオロ-1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-2,4-ジオン
【化136】
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【0460】
<工程-1>:
中間体-6-58-1 (INT-6-58-1): ((3-(4-(2-(8,8-ジフルオロ-2,4-ジオキソ-1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-3-イル)アセチル)フェニル)ピリジン-4-イル)メチル)カルバミン酸tert-ブチル
【化137】
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【0461】
表題化合物は、120
oCで20分マイクロ波照射システムで、INT-12-1-A (60 mg, 0.134 mmol)、((3-ブロモピリジン-4-イル)メチル)カルバミン酸tert-ブチル(46 mg, 0.161 mmol)から条件-Aのスズキ-ミヤハラクロスカップリング反応に記載された手順にしたがって製造する。残渣をDCM中10-80%酢酸エチルで溶出するシリカゲル(10 g)カラムクロマトグラフィー(Biotage)により精製し、表題化合物(63 mg, 89%収率)を淡黄色固体として得る。
1H-NMR (270 MHz, DMSO-d
6): δ 9.02 (s, 1H), 8.59 (d, J = 5.3 Hz, 1H), 8.43 (s, 1H), 8.14 (d, J = 7.9 Hz, 2H), 7.64 (d, J = 7.9 Hz, 2H), 7.51 (t, J = 5.3 Hz, 1H), 7.39 (d, J = 4.6 Hz, 1H), 5.02 (s, 2H), 4.11 (d, J = 5.3 Hz, 2H), 2.17-1.86 (m, 8H), 1.36 (s, 9H).
MS (ESI) m/z: 529.3 (M-H)
-.
【0462】
<工程-2>:
実施例-6-58: 3-(2-(4-(4-(アミノメチル)ピリジン-3-イル)フェニル)-2-オキソエチル)-8,8-ジフルオロ-1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-2,4-ジオン
【0463】
INT-6-58-1 (63 mg, 0.119 mmol)のDCM(1 mL)溶液にトリフルオロ酢酸(0.5 mL)を加える。混合物を室温で2時間撹拌する。反応混合物を窒素気流により濃縮する。残渣をSCXカートリッジ(Biotage, ISOLUTE-SCX-2, 1 g/6 mL) 上に供し、1mLのMeOHで調整し、5 mLのMeOHですすぎ、5 mLの1M NH
3/MeOHで溶出する。揮発性物質を窒素気流で留去し、表題化合物(41 mg, 76%収率)を淡黄色非晶質固体として得る。さらなる精製は、LC-MS分取用システムにより常法で行う。
観察されたMS: 427.4
tR/方法: 1.19分/(QC1)
【0464】
次の実施例(6-59から6-123)は、合成されたアリールボロン酸誘導体(INT-12-1-A)および既知または表21の合成されたハライド誘導体から表19の条件AからFにしたがって製造する。さらなる精製は、LC-MS分取用システムにより常法で行う。HPLC-QC法による保持時間および観察されたMSは表21によりまとめる。
【0465】
【表21-1】
[この文献は図面を表示できません]
【表21-2】
[この文献は図面を表示できません]
【表21-3】
[この文献は図面を表示できません]
【表21-4】
[この文献は図面を表示できません]
【表21-5】
[この文献は図面を表示できません]
【表21-6】
[この文献は図面を表示できません]
【表21-7】
[この文献は図面を表示できません]
【表21-8】
[この文献は図面を表示できません]
【0466】
次の実施例(7-1から7-28)は、合成されたアリールボロン酸誘導体および既知または表22の合成されたハライド誘導体から表19の条件AからFにしたがって製造する。さらなる精製は、LC-MS分取用システムにより常法で行う。HPLC-QC法による保持時間および観察されたMSは表22によりまとめる。
【0467】
【表22-1】
[この文献は図面を表示できません]
【表22-2】
[この文献は図面を表示できません]
【表22-3】
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【表22-4】
[この文献は図面を表示できません]
【0468】
次の実施例(8-1から8-9)は、その場で(in situ)製造されたアリールボロン酸誘導体および既知または表23の合成されたハライド誘導体から表19の条件AからFにしたがって製造する。さらなる精製は、LC-MS分取用システムにより常法で行う。HPLC-QC法による保持時間および観察されたMSは表23によりまとめる。
【0469】
【表23-1】
[この文献は図面を表示できません]
【表23-2】
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【0470】
次の実施例(9-1から13-72)は、合成されたハライド誘導体および既知または表24-28の合成されたボロン酸誘導体から表19の条件AからFにしたがって製造する(実施例9-22から9-27のボロン酸誘導体は、対応するブロモ誘導体からその場 (in situ) で製造する)。さらなる精製は、LC-MS分取用システムにより常法で行う。HPLC-QC法による保持時間および観察されたMSは表24-28によりまとめる。
【0471】
【表24-1】
[この文献は図面を表示できません]
【表24-2】
[この文献は図面を表示できません]
【表24-3】
[この文献は図面を表示できません]
【0472】
【表25】
[この文献は図面を表示できません]
【0473】
【表26】
[この文献は図面を表示できません]
【0474】
【表27】
[この文献は図面を表示できません]
【0475】
【表28-1】
[この文献は図面を表示できません]
【表28-2】
[この文献は図面を表示できません]
【表28-3】
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【表28-4】
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【表28-5】
[この文献は図面を表示できません]
【表28-6】
[この文献は図面を表示できません]
【表28-7】
[この文献は図面を表示できません]
【表28-8】
[この文献は図面を表示できません]
【表28-9】
[この文献は図面を表示できません]
【0476】
次の実施例(14-1から18-13)は、合成されたハライド誘導体および既知または表29-33の合成されたボロン酸誘導体から表19の条件AからFにしたがって製造する(実施例-14-6のボロン酸誘導体は、対応するブロモ誘導体からその場(in situ)で製造する)。さらなる精製は、LC-MS分取用システムにより常法で行う。HPLC-QC法による保持時間および観察されたMSは表29-33によりまとめる。
【0477】
【表29-1】
[この文献は図面を表示できません]
【表29-2】
[この文献は図面を表示できません]
【表29-3】
[この文献は図面を表示できません]
【0478】
【表30-1】
[この文献は図面を表示できません]
【表30-2】
[この文献は図面を表示できません]
【0479】
【表31-1】
[この文献は図面を表示できません]
【表31-2】
[この文献は図面を表示できません]
【表31-3】
[この文献は図面を表示できません]
【表31-4】
[この文献は図面を表示できません]
【表31-5】
[この文献は図面を表示できません]
【0480】
【表32-1】
[この文献は図面を表示できません]
【表32-2】
[この文献は図面を表示できません]
【0481】
【表33-1】
[この文献は図面を表示できません]
【表33-2】
[この文献は図面を表示できません]
【0482】
実施例19-1:
3-(2-(6-(メチル(m-トリル)アミノ)ピリジン-3-イル)-2-オキソエチル)-1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-2,4-ジオン
【化138】
[この文献は図面を表示できません]
【0483】
条件-A
INT-8-3-A (30 mg, 0.093 mmol)のDME(1 mL)溶液にN-メチル-m-トルイジン(12 mg, 0.103mmol)、カリウムtert-ブトキシド(16 mg, 0.140 mmol)およびPd-PEPPSI(商標)-IPr (1.3 mg, 1.86 mmol)を加える。混合物を140
oCで30分マイクロ波反応装置(Biotage Initiator)で照射する(または油浴中、100-150
oCで3-15時間加熱する)。混合物を水で反応を停止し、セライトパッドを通してろ過する。ろ過ケーキをEtOAcで洗い、ろ液および洗液を食塩水で洗い、硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、減圧で濃縮する。残渣をヘキサン中10-100% EtOAcで溶出するシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し、表題化合物(13 mg, 34%収率)を得る。さらなる精製は、LC-MS分取用システムにより常法で行う。
観察されたMS: 405.4
tR/方法: 1.76分/(QC1)
【0484】
上記条件A以外、次の条件(B-I)はまた表34によりまとめる。
【0485】
【表34】
[この文献は図面を表示できません]
【0486】
次の実施例(19-2から19-40)は、合成されたハライド誘導体および既知または表35の合成されたアミン誘導体から表34の条件A からIにしたがって製造する。さらなる精製は、LC-MS分取用システムにより常法で行う。HPLC-QC法による保持時間および観察されたMSは表35によりまとめる。
【0487】
【表35-1】
[この文献は図面を表示できません]
【表35-2】
[この文献は図面を表示できません]
【表35-3】
[この文献は図面を表示できません]
【表35-4】
[この文献は図面を表示できません]
【表35-5】
[この文献は図面を表示できません]
【0488】
実施例-19-41:
3-(2-(4-(3,5-ジメチル-1H-ピラゾール-1-イル)フェニル)-2-オキソエチル)-8,8-ジフルオロ-1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-2,4-ジオン
【化139】
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【0489】
INT-12-1-A (30 mg, 0.067 mmol)、3,5-ジメチル-1H--ピラゾール(12.9 mg, 0.134 mmol)および酢酸銅(II) (12.2 mg, 0.067 mmol)の混合物をピリジン(1 mL)中、60
oCで20時間撹拌する。混合物をEtOAcで希釈し、2 M HCl水溶液、水および食塩水で洗う。有機層をNa
2SO
4で乾燥し、ろ過し、減圧で濃縮する。残渣をEtOAcで溶出するアミノ結合シリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し、粗製の表題化合物を得る。さらなる精製は、LC-MS分取用システムにより常法で行う。
観察されたMS: 417.7
tR/方法: 1.56分/(QC1)
【0490】
実施例-20-1:
3-(2-(6-(3-クロロフェノキシ)ピリジン-3-イル)-2-オキソエチル)-1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-2,4-ジオン
【化140】
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【0491】
INT-8-3-A (20 mg, 0.062 mmol)のDMSO(1 mL)溶液に3-クロロフェノール(9.6 mg, 0.075 mmol)およびCs
2CO
3 (61 mg, 0.186 mmol)を加える。混合物を室温で15時間撹拌する。混合物をセライトパッドを通してろ過し、ろ過ケーキをEtOAcで洗う。ろ液および洗液を水、食塩水で洗い、Na
2SO
4で乾燥し、ろ過し、減圧で濃縮する。残渣をヘキサン中10-100% EtOAcで溶出するカラムクロマトグラフィーにより精製し、表題化合物(18 mg, 70%収率)を白色固体として得る。さらなる精製は、LC-MS分取用システムにより常法で行う。
【0492】
次の実施例(20-1から20-9)は、合成されたハライド誘導体および既知または表36の合成されたフェノール、チオールまたはアルコール誘導体から実施例-20-1の手順にしたがって製造する。さらなる精製は、LC-MS分取用システムにより常法で行う。HPLC-QC法による保持時間および観察されたMSは表36にまとめる。
【0493】
【表36】
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【0494】
実施例-21-1:
2-(4-(2-(8,8-ジフルオロ-2,4-ジオキソ-1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-3-イル)アセチル)フェノキシ)ニコチノニトリル
【化141】
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【0495】
INT-14-1-A (35 mg, 0.10 mmol)、2--クロロニコチノニトリル(20 mg, 0.145 mmol)およびK
2CO
3 (29 mg, 0.207 mmol)の混合物をDMF(1.5 mL)中、140
oCで30分マイクロ波反応装置(Biotage Initiator)で照射する。反応混合物をセライトパッドを通してろ過し、ろ過ケーキをEtOAcで洗う。ろ液および洗液を水および食塩水で洗い、Na
2SO
4で乾燥し、ろ過し、減圧で濃縮する。残渣をDCM中5-50% EtOAcで溶出するシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し、表題化合物(43 mg, 94%収率)を淡黄色非晶質固体として得る。さらなる精製は、LC-MS分取用システムにより常法で行う。
観察されたMS: 439.3
tR/方法: 1.53分/(QC1)
【0496】
実施例-21-2:
3-(2-(4-((3-クロロピリジン-2-イル)オキシ)フェニル)-2-オキソエチル)-8,8-ジフルオロ-1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-2,4-ジオン
【化142】
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【0497】
INT-14-1-A (34 mg, 0.101 mmol)、2-ブロモ-3-クロロピリジン(15 mg, 0.078 mmol)、2-(ジメチルアミノ)酢酸(2.4 mg, 0.023 mmol)、ヨウ化銅(I) (4.45 mg, 0.023 mmol)およびCs
2CO
3 (76 mg, 0.234 mmol)の混合物を1,4-ジオキサン(1.5 mL)中、170
oCで1時間マイクロ波を照射する。通常の処理(水で反応を停止し、EtOAcで希釈し、セライトを通してろ過し、EtOAcで洗う)をした後、残渣をDCM中5-50% EtOAcで溶出するシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し、表題化合物(10 mg, 29%収率)を得る。さらなる精製は、LC-MS分取用システムにより常法で行う。
観察されたMS: 448.2
tR/方法: 1.68分/(QC1)
【0498】
次の実施例(21-3から21-10)は、合成されたフェノール誘導体(INT-14-1-A)および既知または表37の合成されたハライド誘導体から実施例-21-2の手順にしたがって製造する。さらなる精製は、LC-MS分取用システムにより常法で行う。HPLC-QC法による保持時間および観察されたMSは表37にまとめる。
【0499】
【表37】
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【0500】
実施例-21-11:
8,8-ジフルオロ-3-(2-(4-((4-メチルピリダジン-3-イル)オキシ)フェニル)-2-オキソエチル)-1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-2,4-ジオン
【化143】
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【0501】
INT-14-1-A (30 mg, 0.089 mmol)、3-クロロ-4-メチルピリダジン(13.7 mg, 0.106 mmol)、Pd
2(dba)
3 (8.1 mg, 0.0089 mmol)、tBuXPhos (18.8 mg, 0.044 mmol)およびK
3PO
4 (56.5 mg, 0.266 mmol)の混合物を1,4-ジオキサン(1.5 mL)中、160
oCで45分マイクロ波を照射する。通常の処理(水で反応を停止し、EtOAcで希釈し、セライトを通してろ過し、EtOAcで洗う)をした後、残渣をDCM中5-80%酢酸エチルで溶出するシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し、表題化合物(10 mg, 26%収率)を得る。さらなる精製は、LC-MS分取用システムにより常法で行う。
観察されたMS: 431.2
tR/方法: 1.43分/(QC1)
【0502】
実施例-21-12:
3-(4-(2-(8,8-ジフルオロ-2,4-ジオキソ-1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-3-イル)アセチル)フェノキシ)ピリダジン-4-カルボニトリル
【化144】
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【0503】
表題化合物は、INT-14-1-A (30 mg, 0.089 mmol)および3-クロロピリダジン-4-カルボニトリル(30.9 mg, 0.222 mmol)から実施例-21-11の手順にしたがって製造し、生成物(31 mg, 79%収率)を褐色非晶質固体として得る。さらなる精製は、LC-MS分取用システムにより常法で行う。
観察されたMS: 442.2
tR/方法: 1.43分/(QC1)
【0504】
実施例-21-13:
8,8-ジフルオロ-3-(2-オキソ-2-(4-(チアゾール-2-イルオキシ)フェニル)エチル)-1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-2,4-ジオン
【化145】
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【0505】
INT-14-1-A (30 mg, 0.089 mmol)、2-クロロチアゾール(26.5 mg, 0.222 mmol)、およびCs
2CO
3 (87 mg, 0.266 mmol)の混合物をDMF (1.5 mL)中、140
oCで0.5時間マイクロ波を照射する。通常の処理(水で反応を停止し、EtOAc で希釈し、セライトを通してろ過し、EtOAc で洗う)をした後、残渣をDCM中10-100% EtOAcで溶出するシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し、表題化合物(18 mg, 48%収率)を黄色非晶質固体として得る。さらなる精製は、LC-MS分取用システムにより常法で行う。
観察されたMS: 422.1
tR/方法: 1.56分/(QC1)
【0506】
実施例-21-14:
8,8-ジフルオロ-3-(2-オキソ-2-(4-(ピリジン-3-イルオキシ)フェニル)エチル)-1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-2,4-ジオン
【化146】
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【0507】
表題化合物は、1,4-ジオキサン(3 mL)中、INT-7-1-A (60 mg, 0.15 mmol)、ピリジン-3-オール(17.1 mg, 0.179 mmol)、t-BuXPhos (31.8 mg, 0.075 mmol)、Pd
2(dba)
3 (13.7 mg, 0.015 mmol)およびリン酸カリウム(95 mg, 0.45 mmol)から実施例-21-11の手順にしたがって製造し、生成物(19 mg, 30%収率)を淡黄色固体として得る。さらなる精製は、LC-MS分取用システムにより常法で行う。
観察されたMS: 416.4
tR/方法: 1.47分/(QC1)
【0508】
次の実施例(21-15から21-17)は、表38のハライド誘導体(INT-7-1-A, INT-7-18-AおよびINT-7-20-A)および既知フェノール誘導体から実施例-21-11の手順にしたがって製造する。さらなる精製は、LC-MS分取用システムにより常法で行う。HPLC-QC法による保持時間および観察されたMSは表38にまとめる。
【0509】
【表38】
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【0510】
実施例-21-18:
8,8-ジフルオロ-3-(2-オキソ-2-(4-(ピリジン-3-イルメトキシ)フェニル)エチル)-1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-2,4-ジオン
【化147】
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【0511】
INT-14-1-A(30 mg, 0.089 mmol)および炭酸カリウム(37 mg, 0.266 mmol)から実施例-21-11のDMF (2 mL)溶液に3-(クロロメチル)ピリジン(14 mg, 0.089 mmol)を室温で加える。混合物を80
oCで15時間撹拌する。水を加え、混合物をEtOAcで抽出する。有機層を食塩水で洗い、硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、減圧で濃縮する。残渣をDCM中10-80%酢酸エチルで溶出するシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し、
表題化合物(33 mg, 87%収率)を白色固体として得る。さらなる精製は、LC-MS分取用システムにより常法で行う。
観察されたMS: 430.1
tR/方法: 1.45分/(QC1)
【0512】
実施例-21-19:
8,8-ジフルオロ-3-(2-オキソ-2-(4-(ピリジン-4-イルメトキシ)フェニル)エチル)-1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-2,4-ジオン
【化148】
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【0513】
INT-14-1-A (30 mg, 0.089 mmol)のTHF (2 mL)溶液にピリジン-4-イルメタノール(10 mg, 0.089 mmol)、DEAD (2.2 Mトルエン溶液、0.060 mL、0.133 mmol)およびトリフェニルホスフィン(35 mg, 0.133 mmol)を0
oCで加える。室温で1時間後、反応混合物を減圧で濃縮する。残渣をDCM中10-100%酢酸エチルで溶出するシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し、表題化合物(44 mg, 定量的)を無色非晶質固体として得る。さらなる精製は、LC-MS分取用システムにより常法で行う。
観察されたMS: 430.2
tR/方法: 1.44分/(QC1)
【0514】
実施例-21-20:
8,8-ジフルオロ-3-(2-オキソ-2-(4-(ピリミジン-2-イルメトキシ)フェニル)エチル)-1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-2,4-ジオン
【化149】
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【0515】
表題化合物は、DMF (2 mL)中、INT-14-1-A (50 mg, 0.148 mmol)、2-(クロロメチル)ピリミジン(24 mg, 0.148 mmol)および炭酸セシウム(144 mg, 0.443 mmol)から実施例-21-17の手順にしたがって製造し、生成物(28 mg, 44%収率)を無色非晶質固体として得る。さらなる精製は、LC-MS分取用システムにより常法で行う。
観察されたMS: 431.2
tR/方法: 1.34分/(QC1)
【0516】
次の実施例(22-1から22-6)は、表39の合成されたアルコール誘導体(INT-11-1-Aから INT-11-6-A)から中間体-9-2-A中の工程-3の手順にしたがって製造する。さらなる精製は、LC-MS分取用システムにより常法で行う。HPLC-QC法による保持時間および観察されたMSは表39にまとめる。
【0517】
【表39】
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【0518】
実施例-23-1:
8,8-ジフルオロ-3-(2-オキソ-2-(4-(2-オキソ-1H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-3(2H)-イル)フェニル)エチル)-1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-2,4-ジオン
【化150】
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【0519】
INT-15-1-A (40 mg, 0.093 mmol)の撹拌したTHF(1.5 mL)溶液にCDI (38 mg, 0.233 mmol)およびピリジン(18 mg, 0.233 mmol)を加える。混合物を65
oCで4時間撹拌する。冷却後、反応混合物は水で反応を停止し、EtOAcで抽出する。合わせた有機層を食塩水で洗い、硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、減圧で濃縮する。残渣をDCM中10-100%酢酸エチルで溶出するシリカゲル(10 g)カラムクロマトグラフィー(Biotage)により精製し、表題化合物(27 mg, 64%収率)を白色非晶質固体として得る。さらなる精製は、LC-MS分取用システムにより常法で行い、表題化合物(6.1 mg)を得る。
観察されたMS: 454.4
tR/方法: 1.34 分/(QC1)
【0520】
実施例-23-2:
8,8-ジフルオロ-3-(2-(4-(5-メチル-2-オキソ-1H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-3(2H)-イル)フェニル)-2-オキソエチル)-1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-2,4-ジオン
【化151】
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【0521】
表題化合物は、THF(3 mL) 中、INT-15-2-A(80 mg, 0.18 mmol)、CDI (73.1 mg, 0.451 mmol)およびピリジン(36 μL, 0.451 mmol)から実施例-23-1の手順にしたがって製造し、生成物(75 mg, 89%収率)を暗黄色固体として得る。さらなる精製は、LC-MS分取用システムにより常法で行う。
観察されたMS: 470.4
tR/方法: 1.42分/(QC1)
【0522】
実施例-24-1:
3-(2-(4-(2-(ジフルオロメチル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-1-イル)フェニル)-2-オキソエチル)-8,8-ジフルオロ-1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-2,4-ジオン
【化152】
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【0523】
INT-15-1-A (50.0 mg, 0.116 mmol)およびトリエチルアミン(40 μL, 0.282 mmol)のTHF (3 mL)溶液に2,2-ジフルオロ酢酸無水物(24, 5 mg, 0.141 mmol)を室温で加える。5時間室温で撹拌後、溶媒を減圧で留去し、粗生成物(〜0.116 mmol)を橙色油状物として得、これを酢酸(3 mL)に溶解する。混合物を100
oCで16時間加熱する。溶媒を留去し、混合物は飽和炭酸水素ナトリウムでpH > 10に塩基性とし、酢酸エチルで抽出(2回)する。合わせた食塩水で洗い、溶液を硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、減圧で濃縮し、粗製の化合物(橙油状物, 146.4 mg)得、これをDCM中5-60%酢酸エチルで溶出するシリカゲル(10 g)カラムクロマトグラフィーにより精製し、表題化合物(36.8 mg, 65%収率)を橙色固体として得る。さらなる精製は、LC-MS分取用システムにより常法で行う。
観察されたMS: 490.1
tR/方法: 2.05分/(QC2)
【0524】
次の実施例(24-2から24-5)は、表40のINT-15-1-AおよびINT-15-2-A inから実施例-24-1の手順にしたがって製造する。さらなる精製は、LC-MS分取用システムにより常法で行う。HPLC-QC法による保持時間および観察されたMSは表40にまとめる。
【0525】
【表40】
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【0526】
実施例-24-6:
8,8-ジフルオロ-3-(2-オキソ-2-(4-(2-(トリフルオロメチル)-3H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-3-イル)フェニル)エチル)-1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-2,4-ジオン
【化153】
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【0527】
INT-15-1-A (50 mg, 0.116 mmol)をトリフルオロ酢酸(1 mL)に溶解し、反応混合物を70
oCで18時間撹拌する。溶媒を留去後、ここへトリエチルアミンを加え、混合物を70
oCで2時間撹拌する。溶媒を留去後、残った生成物をDCM中10-90%酢酸エチルで溶出するシリカゲル(10 g)カラムクロマトグラフィーにより精製し、表題化合物(53 mg, 90%収率; 40%の化学純度)を橙色固体として得る。さらなる精製は、LC-MS分取用システムにより常法で行う。
観察されたMS: 508.6
tR/方法: 1.58分/(QC1)
【0528】
実施例-24-7:
8,8-ジフルオロ-3-(2-(4-(5-メチル-2-(トリフルオロメチル)-3H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-3-イル)フェニル)-2-オキソエチル)-1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-2,4-ジオン
【化154】
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【0529】
INT-15-2-A (50 mg, 0.113 mmol)のトリフルオロ酢酸 (1 mL)中の混合物(懸濁液)は100
oCで30分マイクロ波を照射する。実施例-24-6の手順にしたがって反応の処理を行い、表題化合物(58 mg, 99%収率)を橙色固体として得る。さらなる精製は、LC-MS分取用システムにより常法で行う。
観察されたMS: 522.7
tR/方法: 1.67分/(QC1)
【0530】
実施例-25-1:
3-(2-(4-(2-((ジメチルアミノ)メチル)-5-メチル-3H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-3-イル)フェニル)-2-オキソエチル)-8,8-ジフルオロ-1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-2,4-ジオン
【化155】
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【0531】
INT-17-1-A (30 mg, 0.06 mmol)、2 M ジメチルアミンのTHF溶液(90 μL, 0.18 mmol)および炭酸カリウム(41.3 mg, 0.299 mmol)の混合物をTHF(1.5 mL)中、45
oCで10時間加熱する。セライトパッドを通してろ過した後、ろ過ケーキをTHFで洗う。ろ液と洗液を窒素気流で濃縮し、表題化合物(35.1 mg)を橙色油状物として得る。さらなる精製は、LC-MS分取用システムにより常法で行う。
観察されたMS: 511.7
tR/方法: 1.48分/(QC1)
【0532】
次の実施例(25-2から25-6)は、表41のINT-17-1-Aおよび対応するアミンから実施例-25-1の手順にしたがって製造する。さらなる精製は、LC-MS分取用システムにより常法で行う。HPLC-QC法による保持時間および観察されたMSは表41にまとめる。
【0533】
【表41】
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【0534】
実施例-26-1:
8,8-ジフルオロ-3-(2-(4-(2-メトキシ-3H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-3-イル)フェニル)-2-オキソエチル)-1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-2,4-ジオン
【化156】
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【0535】
INT-15-1-A(50 mg, 0.116 mmol)、テトラメトキシメタン(0.16 mL, 1.199 mmol)および酢酸(15 μL)の混合物をTHF(1.5 mL)中、85
oCで18時間加熱する。溶媒を留去後、ここへトリエチルアミンを加え、混合物を70
oCで2時間撹拌する。溶媒を留去後、残渣(褐色油状物)をDCM中5-70%酢酸エチルで溶出するシリカゲルカラム(10 g)クロマトグラフィーにより精製し、表題化合物(43 mg, 78%収率)を淡紫色固体として得る。
さらなる精製は、LC-MS分取用システムにより常法で行う。
観察されたMS: 470.2
tR/方法: 2.02分/(QC2)
【0536】
次の実施例(26-2から26-4)は、表42のINT-15-2-Aから手順実施例-26-1にしたがって製造する。実施例-26-2は酢酸のかわりにp-TsOH(0.3 当量)の条件下で行う。さらなる精製は、LC-MS分取用システムにより常法で行う。HPLC-QC法による保持時間および観察されたMSは表42にまとめる。
【0537】
【表42】
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【0538】
実施例-27-1:
3-(4-(2-(8,8-ジフルオロ-2,4-ジオキソ-1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-3-イル)アセチル)フェニル)-2-メチル-3H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-5-カルボニトリル
【化157】
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【0539】
実施例-5-29 (660 mg, 1.33 mmol)のオキシ塩化リン(V) (32 mL)中の混合物(懸濁液)に120
oCで30分マイクロ波を照射する。溶媒を減圧で留去し、これを飽和NaHCO
3溶液でpH>10に塩基性とし、酢酸エチルで(2回)抽出する。合わせた溶液を水、食塩水で洗い、硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、減圧で濃縮し、粗生成物を得、これをEtOAcのみで溶出するシリカゲル(100 g)カラムクロマトグラフィーにより精製し、粗生成物(固体)を得る。生成物を最小限のAcOEtとヘキサンですりつぶし、表題化合物(324 mg, 51%収率)を白色固体として得る。
MS (ESI) m/z: 479.3 (M+H)
+.
さらなる精製は、LC-MS分取用システムにより常法で行う。
観察されたMS: 479.2
tR/方法: 1.96分/(QC2)
【0540】
実施例-28-1:
3-(2-(4-(2-(ジメチルアミノ)-5-メチル-3H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-3-イル)フェニル)-2-オキソエチル)-8,8-ジフルオロ-1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-2,4-ジオン
【化158】
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【0541】
INT-15-2-A (50 mg, 0.113 mmol)、(ジクロロメタン)ジメチルイミニウムクロリド(43 mg, 0.338 mmol)およびトリエチルアミン(22 μL, 0.451 mmol)の混合物を1,2-ジクロロエタン(3 mL)中、80
oCで2時間加熱する。混合物は、メタノールで反応を停止し、溶媒を減圧で留去する。残渣をDCM(50 mL)に溶解し、有機溶液を水、食塩水で洗い、硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、減圧で濃縮し、粗生成物(暗褐色油状物)を得、これをDCM中20-100%酢酸エチルで溶出するシリカゲル(10 g)カラムクロマトグラフィーにより精製し、表題化合物(14.2 mg, 20%収率, 80%の化学純度)を淡黄色フィルムとして得る。さらなる精製は、LC-MS分取用システムにより常法で行う。
観察されたMS: 497.8
tR/方法: 1.51分/(QC1)
【0542】
実施例-28-2:
N-(2-((4-(2-(8,8-ジフルオロ-2,4-ジオキソ-1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-3-イル)アセチル)フェニル)アミノ)ピリジン-3-イル)アセトアミド
【化159】
[この文献は図面を表示できません]
【0543】
INT-15-1-A (50 mg, 0.116 mmol)およびトリエチルアミン(40.6 μL, 0,291 mmol)のTHF (3 mL)中の撹拌した混合物に塩化アセチル(13.2 mg, 0.169 mmol)を室温にて注射器で加える。室温、45分後、混合物は水で反応を停止し、酢酸エチルで抽出する。合わせた有機溶液を食塩水で洗い、硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、減圧で濃縮し、粗生成物を得、これを酢酸エチルのみで溶出するシリカゲル(10 g)カラムクロマトグラフィーにより精製し、表題化合物(34.4 mg, 62%収率)を淡黄褐色固体として得る。
1H-NMR (270 MHz, DMSO-d
6): δ 9.56 (s, 1H), 8.98 (s, 1H), 8.71 (s, 1H), 8.14-8.08 (m, 1H), 7.97 (d, J = 8.6 Hz, 2H), 7.82-7.72 (m, 3H), 7.02-6.95 (m, 1H), 4.87 (s, 2H), 2.25-1.75 (m, 11H, δ 2.12 (s, 3H)).
MS (ESI) m/z: 472.2 (M+H)
+.
さらなる精製は、LC-MS分取用システムにより常法で行う。
観察されたMS: 472.7
tR/方法: 1.35分/(QC1)
【0544】
実施例-28-3:
3-(2-(4-(2-アセチルイソインドリン-4-イル)フェニル)-2-オキソエチル)-8,8-ジフルオロ-1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-
2,4-ジオン
【化160】
[この文献は図面を表示できません]
【0545】
実施例-6-115 (32 mg, 0.073 mmol)のDCM(2 mL)溶液に無水酢酸(0.021 mL, 0.218 mmol)およびTEA(0.030 mL, 0.218 mmol)を室温で加える。混合物を室温で5時間撹拌する。混合物は飽和NaHCO
3水溶液で反応を停止し、DCMで抽出する。有機溶液をNa
2SO
4で乾燥し、ろ過し、減圧で濃縮する。精製は、50-100% EtOAc次いでEtOAc中0-5% MeOHの濃度勾配で溶出するシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し、表題化合物(27 mg, 77%収率)を淡紫色固体として得る。
1H-NMR (270 MHz, CDCl
3): δ 8.10-8.06 (m, 2H), 7.61-7.53 (m, 2H), 7.49-7.27 (m, 3H), 6.67 (br s, 1H), 5.00-4.93 (m, 2H), 4.93-4.80 (m, 4H), 2.50-1.90 (m, 11H).
MS (ESI) m/z: 482.0 (M+H)
+.
さらなる精製は、LC-MS分取用システムにより常法で行う。
観察されたMS: 482.3
tR/方法: 1.51分/(QC1)
【0546】
実施例-28-4:
8,8-ジフルオロ-3-(2-(4-(2-(ヒドロキシメチル)-3H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-3-イル)フェニル)-2-オキソエチル)-1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-2,4-ジオン
【化161】
[この文献は図面を表示できません]
【0547】
INT-17-2-A (52 mg, 0.102 mmol)および炭酸カリウム(42 mg, 0.305 mmol)のメタノール(3 mL)中の混合物を室温で16時間撹拌する。セライトパッドを通してろ過した後、ろ液と洗液を減圧で濃縮する。残渣をSCX カートリッジ(Varian Bond Elute, 1 g/6 mL)に供し、1mLのMeOHで調整し、5 mLのMeOHですすぎ、5 mLの1M NH
3/MeOHで溶出する。揮発性物質窒素気流で留去し、表題化合物(21 mg, 44%収率)を得る。さらなる精製は、LC-MS分取用システムにより常法で行う。
観察されたMS: 470.3
tR/方法: 1.27分/(QC1)
【0548】
実施例-28-5:
8,8-ジフルオロ-3-(2-(4-(2-(ヒドロキシメチル)-5-メチル-3H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-3-イル)フェニル)-2-オキソエチル)-1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-2,4-ジオン
【化162】
[この文献は図面を表示できません]
【0549】
表題化合物は、メタノール(4 mL)中、INT-17-3-A (75.9 mg, 0.144 mmol)および炭酸カリウム(60 mg, 0.433 mmol)から実施例-28-4の手順にしたがって製造し、生成物 (29 mg, 41%収率) を白色固体として得る。さらなる精製は、LC-MS分取用システムにより常法で行う。
観察されたMS: 484.6
tR/方法: 1.33分/(QC1)
【0550】
実施例-29-1:
4'-(2-(8,8-ジフルオロ-2,4-ジオキソ-1,3-ジアザスピロ[4.5]デカン-3-イル)アセチル)-N,N-ジメチル-[1,1'-ビフェニル]-2-カルボキサミド
【化163】
[この文献は図面を表示できません]
【0551】
INT-16-1-A (20 mg, 0.045 mmol)、ヘキサフルオロリン酸N,N,N',N'-テトラメチル-O-(ベンゾトリアゾール-1-イル)ウロニウム(HBTU)(34 mg, 0.090 mmol)およびTEA(0.025 mL, 0.181 mmmol)の撹拌したDMF(1 mL)溶液にTHF(0.2 mL)中の10% ジメチルアミンを室温で加える。50
oCで1時間撹拌後、混合物をEtOAc(4 mL)で希釈し、水(4 mL x2)で洗う。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過、減圧で濃縮する。残渣を酢酸エチルで溶出するアミノ結合シリカゲル(1 g)カラムクロマトグラフィーにより精製し、表題化合物(20 mg, 94%収率)を淡黄色ゴム状物として得る。さらなる精製は、LC-MS分取用システムにより常法で行い表題化合物(12.7 mg)を得る。
観察されたMS: 470.7
tR/方法: 1.49分/(QC1)
【0552】
次の実施例(29-2から29-7)は、INT-16-1-A /INT-16-2-Aおよび表43の対応するアミンから手順実施例-29-1にしたがって製造する。さらなる精製は、LC-MS分取用システムにより常法で行う。HPLC-QC法による保持時間および観察されたMSは表43によりまとめる。
【0553】
【表43】
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【0554】
【表44-1】
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【表44-2】
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【表44-3】
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【表44-4】
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【表44-5】
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【表44-6】
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【0555】
ヒトTRPM8を安定に発現したHEK293細胞を用いたメントール誘発Ca2+流入の測定
【0556】
ヒトTRPM8を安定に発現したHEK293細胞を用いた細胞由来のCa
2+流入アッセイを化合物の活性を同定するために用いる。
ヒトTRPM8を安定発現したHEK293細胞を5%CO
2で加湿した培養器においてT175フラスコ内で37℃で約80%コンフルエントまで増殖させる。培地の組成は、Dulbecco改変イーグル培地(高グルコース)、10%ウシ胎仔血清(FCS)、100単位/mlペニシリン、100μg/mLストレプトマイシン、および600μg/mLジェネティシンからなった。アッセイの24時間前に、細胞(1ウェルに30,000細胞の密度で、ポリ-D-リジンでコートした384ウェルプレート(BDファルコン)に播き、5%CO
2、37℃で培養する。アッセイ当日、培養培地を除き、細胞に0.5μM Fluo4-AM(モレキュラープローブ)および0.005% Pluronic F-127を含むアッセイ緩衝液(ハンクス平衡塩類溶液(HBSS)、19.4 mM HEPES pH7.4、2.5 mM プロベネシド)を加え室温に1時間置く。アッセイ緩衝液で洗浄した後、細胞を種々の化合物濃度で5分間予備培養した。30μMメントールの添加による細胞内カルシウム濃度の変化を、浜松ホトニクスの機能的薬物スクリーニングシステム(Functional Drug Screening System (FDSS))を用いた細胞イメージング技術によってモニターした。
本発明の化合物のIC
50値は、11点の用量反応試験から決定する。曲線は、データの点ごとに2つのウエルの平均を使って描く。最後に、IC
50値は、XLfit(IDビジネス・ソリューション社)により決定された最適用量曲線を用いて計算した。
【0557】
すべての試験された化合物は、上記アッセイにおいてTRPM8に対し、IC
50は約3μM未満を示す。好ましい化合物は、上記アッセイにおいてTRPM8に対するIC
50の約500 nM未満を示す。より好ましい化合物は、上記アッセイにおいてTRPM8に対し、IC
50は約100 nM未満を示す。最も好ましい化合物は、上記アッセイにおいてTRPM8に対し、IC
50は約10 nM未満を示す。
【0558】
TRPM8に対し、IC
50が<500 nMである化合物は、1-1, 1-2, 1-3, 1-4, 1-5, 1-6, 1-13, 1-14, 2-1, 2-2, 2-3, 2-4, 2-5, 2-6, 2-7, 2-8, 2-11, 2-12, 2-13, 2-14, 2-15, 2-16, 2-17, 2-18, 3-1, 3-2, 3-3, 3-4, 3-5, 3-6, 3-7, 3-8, 3-9, 3-10, 3-11, 3-12, 3-13, 3-14, 3-15, 3-16, 3-17, 3-18, 3-19, 3-20, 3-21, 3-22, 3-23, 3-24, 3-25, 3-26, 3-27, 3-28, 3-29, 4-1, 4-2, 4-3, 4-4, 4-5, 4-6, 4-7, 4-8, 4-9, 4-10, 4-11, 4-12, 5-1, 5-2, 5-3, 5-4, 5-5, 5-6, 5-7, 5-8, 5-9, 5-10, 5-11, 5-12, 5-13, 5-14, 5-15, 5-16, 5-17, 5-18, 5-19, 5-20, 5-21, 5-22, 5-23, 5-24, 5-25, 5-26, 5-27, 5-28, 5-30, 5-31, 5-32, 5-33, 5-39, 5-40, 5-41, 6-1, 6-2, 6-3, 6-4, 6-5, 6-6, 6-7, 6-8, 6-9, 6-10, 6-11, 6-12, 6-13, 6-14, 6-15, 6-16, 6-17, 6-18, 6-19, 6-20, 6-21, 6-22, 6-23, 6-24, 6-25, 6-26, 6-27, 6-28, 6-29, 6-30, 6-31, 6-32, 6-33, 6-34, 6-35, 6-36, 6-37, 6-38, 6-39, 6-40, 6-41, 6-42, 6-43, 6-44, 6-45, 6-46, 6-47, 6-48, 6-49, 6-50, 6-51, 6-52, 6-53, 6-54, 6-55, 6-56, 6-57, 6-58, 6-59, 6-62, 6-63, 6-64, 6-65, 6-67, 6-68, 6-69, 6-71, 6-72, 6-76, 6-78, 6-80, 6-81, 6-82, 6-84, 6-85, 6-87, 6-90, 6-92, 6-93, 6-95, 6-96, 6-97, 6-98, 6-99, 6-100, 6-102, 6-104, 6-106, 6-108, 6-110, 6-113, 6-114, 6-116, 6-117, 6-119, 6-120, 6-122, 7-1, 7-2, 7-3, 7-4, 7-5, 7-6, 7-7, 7-8, 7-9, 7-10, 7-11, 7-12, 7-13, 7-14, 7-15, 7-16, 7-17, 7-18, 7-19, 7-20, 7-21, 7-22, 7-23, 7-24, 7-25, 7-26, 8-1, 8-2, 8-3, 8-4, 8-5, 8-6, 8-7, 8-8, 8-9, 9-1, 9-2, 9-3, 9-4, 9-5, 9-6, 9-7, 9-8, 9-9, 9-10, 9-11, 9-12, 9-13, 9-14, 9-15, 9-16, 9-17, 9-18, 9-19, 9-20, 9-21, 9-22, 9-23, 9-24, 9-25, 9-26, 9-27, 10-1, 10-2, 11-1, 11-2, 12-1, 12-2, 12-3, 12-4, 12-5, 12-6, 12-7, 13-1, 13-2, 13-3, 13-4, 13-5, 13-6, 13-7, 13-8, 13-9, 13-10, 13-11, 13-12, 13-13, 13-14, 13-15, 13-16, 13-17, 13-18, 13-19, 13-20, 13-21, 13-22, 13-23, 13-24, 13-25, 13-26, 13-27, 13-28, 13-29, 13-30, 13-31, 13-32, 13-33, 13-34, 13-35, 13-36, 13-37, 13-38, 13-39, 13-40, 13-41, 13-42, 13-43, 13-44, 13-45, 13-46, 13-47, 13-48, 13-49, 13-50, 13-51, 13-52, 13-53, 13-54, 13-55, 13-56, 13-57, 13-68, 13-69, 13-71, 13-72, 14-1, 14-2, 14-3, 14-4, 14-5, 14-6, 14-7, 14-8, 14-9, 14-10, 14-11, 14-12, 14-13, 14-14, 14-15, 14-16, 14-17, 14-18, 14-19, 14-20, 14-21, 15-1, 15-2, 15-3, 15-4, 15-5, 15-6, 15-7, 15-8, 15-9, 15-10, 15-11, 15-12, 16-1, 16-2, 16-3, 16-4, 16-5, 16-6, 16-7, 16-8, 16-9, 16-10, 16-11, 16-12, 16-13, 16-14, 16-15, 16-16, 16-17, 16-18, 16-19, 16-20, 16-21, 16-22, 16-23, 16-24, 16-25, 16-26, 16-27, 16-28, 16-29, 16-30, 16-31, 16-32, 16-33, 16-34, 16-35, 16-36, 17-1, 17-2, 17-3, 17-4, 17-5, 17-6, 17-7, 17-8, 17-9, 17-10, 17-11, 17-12, 17-13, 17-14, 17-15, 18-1, 18-2, 18-3, 18-4, 18-5, 18-6, 18-7, 18-8, 18-9, 18-10, 18-11, 18-12, 18-13, 19-1, 19-2, 19-3, 19-4, 19-5, 19-6, 19-7, 19-8, 19-9, 19-10, 19-11, 19-12, 19-13, 19-14, 19-15, 19-16, 19-17, 19-18, 19-19, 19-20, 19-21, 19-22, 19-23, 19-24, 19-25, 19-26, 19-27, 19-30, 19-33, 19-34, 19-35, 19-37, 19-39, 20-1, 20-2, 20-3, 20-4, 20-5, 20-6, 20-7, 20-8, 20-9, 21-1, 21-2, 21-3, 21-4, 21-5, 21-6, 21-7, 21-8, 21-11, 21-12, 21-13, 21-14, 21-15, 21-16, 21-17, 22-1, 22-2, 22-3, 22-4, 22-6, 23-1, 23-2, 24-1, 24-2, 24-3, 24-4, 24-5, 24-6, 24-7, 25-3, 25-4, 26-1, 26-2, 26-3, 26-4, 27-1, 28-4, 28-5である。
【0559】
TRPM8に対し、IC
50が<100 nMである化合物は、1-1, 1-2, 1-3, 2-1, 2-2, 2-3, 2-4, 2-5, 2-11, 2-12, 2-13, 2-14, 2-15, 3-1, 3-2, 3-3, 3-4, 3-5, 3-6, 3-7, 3-8, 3-9, 3-10, 3-11, 3-12, 3-13, 3-14, 3-15, 3-16, 3-17, 3-18, 3-19, 4-1, 4-2, 4-3, 4-4, 4-5, 4-6, 4-10, 5-1, 5-2, 5-3, 5-5, 5-6, 5-7, 5-8, 5-9, 5-10, 5-11, 5-12, 5-13, 5-14, 5-15, 5-17, 5-18, 5-19, 5-20, 5-22, 5-25, 5-26, 5-27, 5-28, 5-30, 5-31, 5-32, 5-33, 5-39, 5-41, 6-1, 6-2, 6-3, 6-4, 6-5, 6-6, 6-7, 6-8, 6-9, 6-10, 6-11, 6-12, 6-13, 6-14, 6-15, 6-16, 6-17, 6-18, 6-19, 6-20, 6-21, 6-22, 6-23, 6-24, 6-25, 6-26, 6-27, 6-28, 6-29, 6-30, 6-31, 6-32, 6-33, 6-34, 6-35, 6-36, 6-37, 6-38, 6-39, 6-40, 6-41, 6-43, 6-44, 6-45, 6-54, 6-55, 6-57, 6-58, 6-63, 6-67, 6-68, 6-76, 6-81, 6-84, 6-87, 6-92, 6-97, 6-98, 6-106, 6-108, 6-114, 6-116, 6-122, 7-1, 7-2, 7-3, 7-4, 7-5, 7-6, 7-7, 7-8, 7-9, 7-10, 7-11, 7-12, 7-13, 7-14, 7-21, 7-22, 7-24, 7-25, 7-26, 8-1, 8-2, 8-3, 8-4, 8-5, 8-7, 8-8, 8-9, 9-1, 9-2, 9-3, 9-4, 9-5, 9-6, 9-7, 9-8, 9-9, 9-10, 9-11, 9-12, 9-13, 9-14, 9-15, 9-16, 9-17, 9-18, 9-19, 9-20, 9-21, 9-22, 9-23, 9-24, 9-25, 10-1, 10-2, 11-1, 11-2, 12-1, 12-2, 12-3, 12-4, 12-5, 12-6, 13-1, 13-2, 13-3, 13-4, 13-5, 13-6, 13-7, 13-8, 13-9, 13-10, 13-11, 13-12, 13-13, 13-14, 13-15, 13-16, 13-17, 13-18, 13-19, 13-20, 13-21, 13-22, 13-23, 13-24, 13-25, 13-26, 13-27, 13-28, 13-29, 13-30, 13-31, 13-32, 13-34, 13-35, 13-36, 13-37, 13-38, 13-39, 13-40, 13-41, 13-42, 13-43, 13-44, 13-45, 13-46, 13-47, 13-48, 13-49, 13-51, 13-53, 13-54, 13-55, 13-71, 13-72, 14-1, 14-2, 14-3, 14-4, 14-5, 14-6, 14-7, 14-8, 14-9, 14-10, 14-11, 14-12, 14-13, 14-14, 14-15, 14-16, 14-17, 15-1, 15-2, 15-3, 15-4, 15-5, 15-6, 15-7, 16-1, 16-2, 16-3, 16-4, 16-5, 16-6, 16-7, 16-8, 16-9, 16-10, 16-11, 16-12, 16-13, 16-14, 16-15, 16-16, 16-17, 16-18, 16-19, 16-20, 16-21, 16-22, 16-23, 16-24, 16-25, 16-27, 17-1, 17-2, 17-3, 17-4, 17-5, 17-6, 17-7, 17-8, 17-9, 17-10, 17-11, 18-1, 18-2, 18-3, 18-4, 18-5, 18-6, 18-9, 18-10, 18-11, 19-1, 19-2, 19-3, 19-4, 19-5, 19-6, 19-7, 19-8, 19-9, 19-10, 19-11, 19-12, 19-13, 19-14, 19-16, 19-17, 19-18, 19-20, 19-21, 19-22, 19-23, 19-24, 19-25, 19-26, 19-30, 19-33, 19-37, 20-1, 20-6, 20-7, 20-8, 21-1, 21-2, 21-5, 21-8, 21-12, 21-13, 21-14, 21-17, 22-1, 22-3, 22-4, 23-1, 23-2, 24-1, 24-5, 24-6, 24-7, 26-1, 26-2, 26-3, 26-4, 27-1, 28-5である。
【0560】
TRPM8に対し、IC
50が<10 nMである化合物は、5-7, 5-9, 5-10, 5-14, 5-27, 5-28, 6-1, 6-2, 6-3, 6-4, 6-5, 6-6, 6-7, 6-8, 7-1, 7-22, 9-1, 9-2, 9-3, 9-10, 9-11, 9-12, 12-1, 13-34, 13-35, 13-36, 13-37, 13-38, 13-71, 14-5, 15-6, 16-4, 17-6, 18-2, 19-14, 19-30, 19-33, 24-5, 24-7, 26-1, 26-3, 27-1である。
【0561】
ヒト悪性黒色腫細胞株を用いたメントール誘発Ca2+流入の測定
【0562】
TRPM8はヒト悪性黒色腫細胞株G-361(ヒューマンサイエンス研究資源バンク、日本・大阪)に発現しているので、該G-361細胞をインビトロの機能アッセイに用いた。
G-361細胞を、5%CO
2を含む加湿した培養器において、T175フラスコ内で37℃で約80%コンフルエントまで増殖させた。培地の組成は、マッコイの5A培地と10%のFCSからなる。アッセイの48時間前に、細胞を1ウェルに12,000細胞の密度で、ポリ-D-リジンでコートした98ウェルプレート(コーニング社)に播き、5%CO
2、37℃で培養する。アッセイ当日、培養培地を除き、細胞に0.5μM Fluo4-AM(モレキュラープローブ)および0.005% Pluronic F-127を含むアッセイ緩衝液(HBSS、HBSS、2.5 mM プロベネシド)を加え室温に1時間置く。アッセイ緩衝液で洗浄した後、細胞を種々の化合物濃度で5分間予備培養する。300μMメントールの添加による細胞内カルシウム濃度の変化を、FDSSを用いた細胞イメージング技術によってモニターする。
本発明の化合物のIC
50値は、用量反応試験から決定する。曲線は、データの点ごとに2つのウエルの平均を使って描く。最後に、IC
50値は、XLfit(IDビジネス・ソリューション社)により決定された最適用量曲線を用いて計算した。
【0563】
本発明の化合物は、良いIC
50値を示し、このことは上記の実用的な用途を示すものである。
【0564】
絞扼性神経損傷(CCI)誘発性神経因性疼痛モデル:冷アロディニア
【0565】
日本チャールスリバーから購入した雄性Sprague-Dawleyラット(実験開始時に7週齢、1処置あたり7〜10匹)を使用した。CCIは、Bennett GJとXie YKによる方法(Pain 1988, 33:87-107)に準じて作製する。ラットをペントバルビタールナトリウムの腹腔内注射により麻酔した。左総坐骨神経を大腿中央部で露出させ、4−0号絹製縫合糸(Ethicon社)を用いて左総坐骨神経を約1mmの間隙で4回緩く結紮する。偽手術では、坐骨神経の結紮をせずに同様の処置を施す。CCI手術の1週間から2週間後に、Tanimoto-Mori Sらにより記載された方法(Behav Pharmacol.,19: 85-90, 2008)に従って、温度調節機(Mode13300-0、CAL Controls Inc.)を備えたコールドプレート(LHP-1700CP,TECA)を用いて冷アロディニアの評価を実施する。ラットを、ステンレス鋼プレート(15 x33 cm)上に置いた透明アクリル箱(10 x12 x12 cm)からなる装置に馴化させる。コールドプレートの表面温度は、0.1℃の精度で連続監視して10℃に保つ。化合物の評価では、ラットをコールドプレート上に乗せ、カットオフ値120秒で後肢逃避反応潜時(paw withdrawal latency(PWL))を化合物投与前と投与後で測定する。本発明の化合物またはそのベヒクルは、経口、皮下、または腹腔内に投与する。阻害百分率は次式に従って算出する。
【0566】
【数1】
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【0567】
本発明の化合物は、このモデルに強力な活性を示し、このことは上記の実用的な用途を示すものである。
【0568】
絞扼性神経損傷(CCI)誘発性神経因性疼痛モデル:静的アロディニア
【0569】
日本チャールスリバーから購入した雄性Sprague-Dawley系ラット(実験開始時に7週齢、1処置あたり7〜10匹)を使用する。CCIは、Bennett GJとXie YKによる方法(Pain 1988, 33: 87-107)に準じて作成する。ラットをペントバルビタール・ナトリウムの腹腔内注射により麻酔する。左総坐骨神経を大腿中央部で露出させ、4−0号絹製縫合糸(Ethicon社)を用いて左総坐骨神経を約1mmの間隙で4回緩く結紮する。偽手術では、坐骨神経の結紮をせずに同様の処置を施す。CCI手術の2週間〜3週間後に、Field MJらにより記載された方法(Pain 1999, 83: 303-311)に従って、フォン・フライ毛(von Frey hairs (VFH))を用いて静的アロディニアの評価を実施する。実験を始める前に、ラットを、底が格子状のケージに馴化させる。刺激強度が増加するように(0.16、0.4、0.6、1、1.4、2、4、6、8、10、15、および26g)、VFHを後肢足蹠に押し当てる。VFHによる刺激はいずれも、同側の足蹠に6秒間または逃避反応が起こるまでとする。逃避反応が確認されたら、一段階低い強度のVFHで再度刺激し、反応が認められなくなるまで繰り返す。逃避反応が引き起こされた最も強度の低い刺激を後肢逃避反応閾値(paw withdrawal threshold(PWT))として記録する。ラットが非侵害刺激である1.4g以下のVFHに反応した場合を静的アロディニアと定義する。本発明の化合物またはそのベヒクルは、経口、皮下、または腹腔内に投与する。阻害百分率は次式に従って算出する。
【0570】
【数2】
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【0571】
本発明の化合物は、このモデルに強力な活性を示し、このことは上記の実用的な用途を示すものである。
【0572】
オキサリプラチン誘発性神経因性疼痛モデル:冷アロディニアおよび機械的アロディニア
【0573】
日本チャールスリバーから購入した雄性Sprague-Dawley系ラット(実験開始時に7週齢、1処置あたり7〜10匹)を使用する。試験は、Gauchan Pら(NeuroSci Lett, 2009, 458, 93-95)により記載された方法に従って実施する。オキサリプラチン(ヤクルト社)を、5%グルコースに溶解する。オキサリプラチン(4mg/kg)を、2週間にわたり、週2回腹腔内に注射する。Tanimoto-Mori Sらにより記載された方法(Behav Pharmacol.,19: 85-90, 2008)に従って、温度調節機(Mode13300-0, CAL Controls Inc.)を備えたコールドプレート(LHP-1700CP, TECA)を用いて冷アロディニアの評価を実施する。マウスまたはラットを、ステンレス鋼プレート(15 x 33 cm)上に置いた透明アクリル箱(10 x 12 x 12 cm)からなる装置に馴化させる。コールドプレートの表面温度は、0.1℃の精度で連続監視して10℃に保つ。化合物の評価では、マウスまたはラットをコールドプレート上に乗せ、カットオフ値120秒でPWLを化合物投与前と投与後で測定する。静的アロディニアの評価は、VFHを用いて実施する。実験を始める前に、マウスまたはラットを、底が格子状のケージに馴化させる。刺激強度が増加するように(0.16、0.4、0.6、1、1.4、2、4、6、8、10、15、および26 g)、VFHを後肢足蹠に押し当てる。逃避反応が確認されたら、一段階低い強度のVFHで再度刺激し、反応が認められなくなるまで繰り返す。逃避反応が引き起こされた最も強度の低い刺激を後肢逃避反応閾値(PWT)として記録する。化合物の評価では、PWTを化合物の投与前と投与後に測定する。本発明の化合物またはそのベヒクルは、経口、皮下、または腹腔内に投与する。
【0574】
本発明の化合物は、このモデルに強力な活性を示し、このことは上記の実用的な用途を示すものである。
【0575】
オキサリプラチン誘発性神経因性疼痛モデル:冷痛覚過敏/アロディニア
【0576】
日本チャールスリバーから購入した雄性Sprague-Dawley系ラット(7週齢、1処置あたり8〜10匹)を使用した。オキサリプラチン(和光純薬)を4 mg/ mL溶液を作成するために注射用5%グルコースに溶解した。オキサリプラチン(4 mg/kg)を週2回、2週間(1日目、2日目、8日目、9日目)、1 mL/kgの容量で腹腔内注射した。治療の最初の日を1日目と定義した。冷痛覚過敏/異痛症をアセトン試験により評価した。動物は、実験の開始に前もって、グリッドまたはメッシュが底にあるケージに慣らした。アセトン(50mL)を後足の足底表面に投与した。投与後、侵害受容応答は以下のように採点した。0;応答なし、1;スタンピングおよび/または足のリフティング、2;一度足を舐める/かむ、またはひっこめる、3;繰り返し足を舐める/かむ、および/またはひっこめる。アセトンを左右の後足(それぞれ2回、合計4回適用)に繰り返し適用する。したがって合計スコアは最大で12と最小0である。テストの際しては、合計スコアは、化合物投与の前と後に測定した。本発明の化合物またはビヒクルは、経口的、皮下、または腹腔内に投与した。
【0577】
本発明の化合物は、このモデルに強力な活性を示し、このことは上記の実用的な用途を示すものである。
【0578】
ラットにおけるイシリン誘発振戦
【0579】
雄性Sprague-Dawley系ラット(6〜7週齢、日本チャールスリバー、1処置あたり5〜8匹)を使用し、イシリンで誘発した自発的な振戦(wet dog shakes、WDS)行動を本発明の化合物が阻害する能力を評価する。ラットは、イシリンを注射する前に、少なくとも20分間、観察ボックス(21.5 x 26.5 x 25.0 cm)に馴化させる。PEG400に溶解したイシリン(シグマ社)0.5、1.0または2.5 mg/kgを腹腔内投与し、イシリン投与後、自発的なWDSを30分にわたって計数する。イシリン注射前に、本発明の化合物またはベヒクルを、経口、皮下または腹腔内に投与する。阻害率を次のように計算する。
【0580】
【数3】
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【0581】
本発明の化合物は、このモデルに強力な活性を示し、このことは上記の実用的な用途を示すものである。
【0582】
モルモットにおけるインビボ排尿頻度の測定
【0583】
雌のモルモット(300〜450グラム)をウレタンで麻酔する。正中線腹部切開を行ない、両方の尿管を露出させ連結し、カテーテルを膀胱ポールに移植し、腹部を閉じる。化合物を投与するため、頚静脈を露出させ、カテーテルでカニューレを挿入する。この手術後、T字型のチューブを介して膀胱カテーテルを薬物注入ポンプおよび圧力変換器に接続する。生理食塩水を注入し、内部膀胱圧を登録する。1時間の平衡期間を置き、一定の排尿サイクルが確立した後、メントール(0.2〜0.6mM)を注入する食塩水に加える。ここでも、ベヒクル(対照群)またはTRPM8拮抗薬を静脈に単回投与する。排尿間隔(膀胱容量に対応する)と排尿圧に関する効果を、ベヒクル投与群と化合物投与群の間で計算し、比較する。
【0584】
本発明の化合物は、このモデルに強力な活性を示し、このことは上記の実用的な用途を示すものである。
【0585】
麻酔した膀胱炎ラットにおける過活動膀胱の測定
【0586】
雌のSprague-Dawley系ラット(7〜8週/日本SLC)を用いる。食塩水(大塚)に溶かしたシクロホスファミド(和光)を200 mg/kgで腹膜内に投与する。次の日、ラットをウレタンの0.9 mg/kg, s.c.投与により麻酔する。腹部を正中切開し、ポリエチレンカテーテルはドームを通して膀胱内に挿入される。膀胱カテーテルをT-チューブによって圧力変換器および微量注入ポンプに接続する。食塩水は、3 mL/時間の速度で、室温で膀胱に注入する。膀胱内圧力を被験化合物投与の約1時間前にチャートペンレコーダーで連続的に記録する。
【0587】
被験化合物はWellsolve(セレステ社)を含むPBSに溶かし、1 mg/kg、3 mg/kg、5 mg/kgまたは10 mg/kgで静脈内投与する。
被験化合物の投与後60分間の排尿間隔から計算される排尿頻度を膀胱内圧測定データから分析した。被験化合物による排尿頻度の抑制は、ベヒクルに対してダネット検定を使用して評価した。有意水準5%以下を有意な差として認める。データは、8〜12匹のラットからの平均±SEMとして分析する。
【0588】
テストした化合物はすべて、麻酔した膀胱炎ラットで過活動膀胱に対する有意な効果を示す。
【0589】
ヒトドフェチリド結合アッセイ
ヒトHERG発現HEK293S細胞を施設内で調製し、増殖する。収集した細胞を、50 mM Tris-HCl(4℃でpH7.4)に懸濁し、全出力に設定した手持式Polytron PT1200粉砕装置を用いて、氷上で20秒間ホモジナイズする。そのホモジネートを48000×g、4℃で20分間遠心分離する。その後、ペレットを同じように再懸濁し、ホモジナイズし、遠心分離する。最終ペレットを、適量の50 mM Tris-HCl、10 mM KCl、1 mM MgCl
2(4℃でpH7.4)に再懸濁し、ホモジナイズし、少量ずつ小分けし、使用するまで−80℃で貯蔵する。この膜画分のタンパク質濃度定量には、BCAタンパク質アッセイキット(PIERCE)、およびARVOsxプレートリーダー(Wallac)を用いる。結合アッセイは、384ウェルプレートにおいて総量30μLで行う。結合活性は、PHERAstar カウンタ(BMG LABTECH)で蛍光分極技術を用いて測定する。10μLの被験化合物を10μLの蛍光リガンド(Cy3Bで標識した6 nMのドフェチィライド誘導体)および10μLの膜ホモジネート(6μgタンパク)と室温120分間インキュベートする。非特異的な結合は、最終濃度で10μMのE4031によって求める。
本発明の全ての試験された化合物は、上記のTRPM8機能アッセイにおけるIC
50値より、ヒトドフェチリド結合において高いIC
50値を示す。
【0590】
WO2014/130582中に実施例2-121として記載された本発明に最も近い化合物は、以下の化合物である。
【0591】
【化164】
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【0592】
この最も近い化合物は、19μMのIC
50およびヒトドフェチリド結合アッセイで6.5μMの Ki値を有するのに対し、本発明の化合物は、心血管系有害事象のリスクの低減につながるヒトドフェチリド結合アッセイにおいてより高いIC
50値を有する。
【0593】
代謝安定性アッセイ
ヒト肝ミクロソーム(HLM)中の半減期
試験化合物(1μM)を、96ディープウェルプレートにおいて、37℃で100 mMリン酸カリウム緩衝液(pH7.4)中、1 mM MgCl
2および0.78 mg/mL HLM(HL101)または0.74 mg/mL HLM (Gentest UltraPool 150)または0.61 mg/mL HLM (XenoTech XTreme 200)と共にインキュベートする。反応混合物を、必要に応じ非P450群とP450群の2群に分ける。P450群の反応混合物にのみNADPHを添加する。(NADPH生成システムもまた、NADPHの代わりに使用する。)P450群のサンプルの一部分を、0分、10分、30分、および60分の時点で採取するが、ここで0分の時点はP450群の反応混合物にNADPHを添加した時間を示す。非P450群のサンプルの一部分を、−10分および65分の時点で採取する。採取した一部分を、内部標準を含有するアセトニトリル溶液で抽出する。析出したタンパク質を遠心分離機(2000 rpm、15分)で沈降させる。上澄みの化合物濃度を、LC/MS/MSシステムで測定する。
【0594】
時間に対する化合物/内部標準のピーク面積比の自然対数をプロットして、半減期値を得る。各時点を通しての最良適合直線の勾配から代謝速度(k)を得る。下記の式を用いて、これを半減期値に変換する。
【0595】
【数4】
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本発明の化合物は、好ましい安定性を示し、このことは上記の実用性を示す。
【0596】
WO2014/130582中に実施例2-121として記載された本発明に最も近い化合物は、HLMで5分より短い半減期であり、215 mL/min/kgを超える大きな固有クリアランス(CL
int)を有するのに対し、本発明の化合物は、HLMで5分より長い半減期であり、代謝安定性アッセイ<100 mL/min/kgというCL
intを有する。このことが、良好な薬物動態特性を導いている。
【0597】
薬物相互作用アッセイ
この方法は、3 μMまたは0.4〜50 μMの各化合物における、プローブ(CYP1A2に対してタクリン2 μMまたはフェナセチン50μM、CYP2B6に対してブプロピオン3 μM、CYP2C8に対してアモジアキン2 μM、CYP2C9に対してジクロフェナック5 μMまたは10 μM、CYP2C19に対してS-メフェニトイン40 μM、CYP2D6に対してデキストロメトルファン5 μMまたはブフラロール5 μM、およびCYP3A4に対してミダゾラム2 μMまたは2.5 μM)からの代謝物生成の阻害率%を実質的に決める。
【0598】
より具体的には、アッセイは以下のように行われる。化合物(60 μM、10μL)は、0.1 mg タンパク/mLまたは0.05 mg タンパク/mLのヒト肝ミクロソーム、100 mMリン酸カリウム緩衝液(pH 7.4)、1 mM MgCl
2または3.3 mM MgCl
2、および基質としてプローブを含む混合物の170μL中、適切な時間(5分または30分)、プレインキュベートする。反応は、20μL の10 mM NADPHまたは13μM NADPHの添加によって開始する。アッセイプレートを37℃でインキュベートする。アセトニトリルまたはメタノールを適切な時間(8分または10分)でインキュベート溶液に添加する。
上清中の代謝物の濃度は、LC/MS/MSシステムにより測定する。薬物−薬物相互作用の程度は、試験化合物の存在下または非存在下で代謝物の生成%に基づいて解釈する。
本発明の化合物は、好ましい安定性を示し、これは上述の実用性を示す。
【0599】
血漿タンパク結合
試験化合物(1 μM)の血漿タンパク結合は、96ウエルプレートタイプの装置を用いて平衡透析法により測定する。HTD96a(登録商標)、すなわち再生セルロース膜(分子量カットオフ12,000〜14,000、22 mm×120 mm)を蒸留水に一晩浸し、次いで30%エタノールに15分間、最後に透析緩衝液(ダルベッコのリン酸緩衝生理食塩水、CaCl
2およびMgCl
2不含有)に20分間浸す。ヒト、Sprague-Dawleyラット、およびビーグル犬の凍結血漿を使用する。透析装置を組み立て、各ウエルの片側に化合物を入れた血漿150μLを加え、その反対側のウエルに透析緩衝液150μLを加える。150 rpm、37℃で4時間インキュベーションした後、血漿と緩衝液の一部を採取する。血漿中および緩衝液中の化合物を分析用に内部標準化合物を含む、300μLのアセトニトリルまたはアセトニトリル/メタノール(1/1)で抽出する。化合物の濃度をLC/MS/MS分析で決定する。
化合物の非結合率は、次式(A)または(B)で計算する。
【0600】
【数5】
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式中、[血漿]eq および [血漿]eqは、それぞれ血漿中と緩衝液中の化合物濃度を示す。
【0601】
【数6】
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式中、Cpは、血漿試料中の化合物のピーク面積であり;
Cis,pは、血漿試料中の内部標準のピーク面積であり;
Cbは、緩衝液試料中の化合物のピーク面積であり;
Cis,bは、緩衝液試料の内部標準のピーク面積であり;
4および4/3は、それぞれ血漿および緩衝液で希釈率の逆数である。
本発明の化合物は、好ましい血漿タンパク結合を示し、これは上述の実用性を示す。
【0602】
平衡状態における水溶性試験
各化合物のDMSO溶液(2μL、30 mM)を96ウエルガラス底プレートの各ウエルに分注する。リン酸カリウム緩衝液(50mM、198 μL、pH6.5)を各ウエルに添加し、混合物を24時間、回転振とうしながら37℃でインキュベートする。2000×gで5分間遠心分離後、上清をポリカーボネートイソ−ポアメンブレンを通してろ過される。試料の濃度は、通常の勾配をかけたHPLC法(J. Pharm. Sci., 95, 2115-2122, 2006)によって決定する。
【0603】
本出願において引用されたすべての刊行物(登録特許、特許出願、および学術論文を包含するが、これらに限定されない)は、参照により本明細書中に組み込まれる。開示した実施形態を参照して本発明を説明したが、当業者は、詳述された具体的な実験が本発明を単に説明しているに過ぎないことを容易に理解できるであろう。本発明の趣旨から逸脱することなく、種々の変更がなされうると認識される。したがって、本発明は以下の請求項によってのみ限定される。