特許第6643695号(P6643695)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6643695健診情報処理装置、情報処理方法、プログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6643695
(24)【登録日】2020年1月9日
(45)【発行日】2020年2月12日
(54)【発明の名称】健診情報処理装置、情報処理方法、プログラム
(51)【国際特許分類】
   G16H 10/60 20180101AFI20200130BHJP
【FI】
   G16H10/60
【請求項の数】7
【全頁数】18
(21)【出願番号】特願2015-131435(P2015-131435)
(22)【出願日】2015年6月30日
(65)【公開番号】特開2017-16325(P2017-16325A)
(43)【公開日】2017年1月19日
【審査請求日】2018年6月29日
(73)【特許権者】
【識別番号】390002761
【氏名又は名称】キヤノンマーケティングジャパン株式会社
(73)【特許権者】
【識別番号】592135203
【氏名又は名称】キヤノンITソリューションズ株式会社
(73)【特許権者】
【識別番号】509077381
【氏名又は名称】キヤノンITSメディカル株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100189751
【弁理士】
【氏名又は名称】木村 友輔
(72)【発明者】
【氏名】長峯 善智
【審査官】 永野 一郎
(56)【参考文献】
【文献】 特開2013−109651(JP,A)
【文献】 特開平10−071792(JP,A)
【文献】 特開平06−231149(JP,A)
【文献】 特開2002−197199(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2005/0108059(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G16H 10/00−80/00
G06Q 10/00−99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
受診者の受診状況が記録される携帯記録媒体と通信可能な情報処理装置であって、
前記携帯記録媒体に記録された受診者の受診状況を取得する受診状況取得手段と、
前記受診状況取得手段で取得した受診状況を表示制御する表示手段と、
を備え
前記表示制御手段は、前記取得した受診状況が結果待ちである健診科目を識別可能に表示制御することを特徴とする情報処理装置。
【請求項2】
前記受診状況取得手段により取得した受診状況が結果待ちである場合、当該健診科目の健診結果をサーバ装置から取得する健診結果取得手段をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記受診状況取得手段により取得した受診状況が結果待ちである場合、当該健診科目の健診結果をサーバ装置から取得するかの選択を受け付ける受付手段をさらに備え、
前記健診結果取得手段は、前記受付手段により健診結果をサーバ装置から取得する旨の選択を受け付けた場合、当該健診科目の健診結果をサーバ装置から取得することを特徴とする請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記表示制御手段は、前記取得した受診状況に基づき、受診済みである健診科目と、未受診である健診科目と、結果待ちである健診科目とを識別可能に表示することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記健診結果取得手段により受診状況が結果待ちの健診科目に係る健診結果を取得した場合、当該健診科目の受診状況を受診済みとすることを特徴とする請求項に記載の情報処理装置。
【請求項6】
受診者の受診状況が記録される携帯記録媒体と通信可能な情報処理装置における情報処理方法であって、
前記情報処理装置の受診状況取得手段が、前記携帯記録媒体に記録された受診者の受診状況を取得する受診状況取得工程と、
前記情報処理装置の表示手段が、前記受診状況取得工程で取得した受診状況を表示制御する表示工程と、
を備え
前記表示制御工程は、前記取得した受診状況が結果待ちである健診科目を識別可能に表示制御することを特徴とする情報処理方法。
【請求項7】
受診者の受診状況が記録される携帯記録媒体と通信可能な情報処理装置を、
前記携帯記録媒体に記録された受診者の受診状況を取得する受診状況取得手段と、
前記受診状況取得手段で取得した受診状況を表示制御する表示手段として機能させ、
前記表示制御手段を、前記取得した受診状況が結果待ちである健診科目を識別可能に表示制御する手段として機能させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、健診情報処理装置、情報処理方法、プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
現在、学校や会社等に医師や看護師等の測定者が出張して健康診断を行う、いわゆる出張健診が一般的に行われている。
【0003】
例えば、従来の出張健診では、測定者が行った健診結果を紙の健康診断票に記入していた。また、近年は情報収集の効率化のため、健康診断票の代わりにICカード等の携帯可能な記録媒体を用いたり、各健診情報処理装置がサーバ装置と通信可能に接続され、サーバ装置に対して記録することが行われている。
【0004】
特許文献1には、サーバ装置と検査機器が接続された健診システムにおいて、検査結果をサーバ装置に送信し、記憶する仕組みについて記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2006−323633号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
健康診断の項目(健診項目)の中には、身長や体重など受診者自身を測定する項目もあれば、尿検査や血液検査など、受診者から提供された検体を検査する項目もある。
【0007】
身長や体重などは、計測したその場で健診結果が判明するが、尿検査や血液検査は検査結果が出るまでに時間を要する。
【0008】
このように、結果が出るまでの時間を要する健診項目については、携帯記録媒体には、当該項目を受診したか否か(検体を提出したか否か)の情報しか記録できず、結果までは登録できなかった。
【0009】
そこで、本発明は、健診の結果が出るまでに時間を要する健診項目についても、健診結果を携帯記録媒体に記録することが可能な仕組みを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の健診情報処理装置は、健診結果を入力する健診結果入力手段と、前記健診結果入力手段により入力された健診結果をサーバ装置に記録する記録手段と、携帯記録媒体に記録された受診者の受診状況を取得する受診状況取得手段と、前記受診状況取得手段で取得した受診状況に、結果待ちの健診項目があるかを判定する判定手段と、前記判定手段により、結果待ちの健診項目があると判定された場合、当該健診項目の健診結果を前記サーバ装置から取得する取得手段と、を備え、前記記録手段は、さらに、前記取得手段により取得した健診結果を前記携帯記録媒体に記録することを特徴とする。
【0011】
また、本発明の情報処理方法は、健診情報処理装置における情報処理方法であって、前記健診情報処理装置の健診結果入力手段が、健診結果を入力する健診結果入力工程と、前記健診情報処理装置の記録手段が、前記健診結果入力工程により入力された健診結果をサーバ装置に記録する記録工程と、前記健診情報処理装置の受診状況取得手段が、携帯記録媒体に記録された受診者の受診状況を取得する受診状況取得工程と、前記健診情報処理装置の判定手段が、前記受診状況取得工程で取得した受診状況に、結果待ちの健診項目があるかを判定する判定工程と、前記健診情報処理装置の取得手段が、前記判定工程により、結果待ちの健診項目があると判定された場合、当該健診項目の健診結果を前記サーバ装置から取得する取得工程と、を備え、前記記録工程は、さらに、前記取得工程により取得した健診結果を前記携帯記録媒体に記録することを特徴とする。
【0012】
また、本発明のプログラムは、健診情報処理装置において実行可能なプログラムであって、前記健診情報処理装置を、健診結果を入力する健診結果入力手段と、前記健診結果入力手段により入力された健診結果をサーバ装置に記録する記録手段と、携帯記録媒体に記録された受診者の受診状況を取得する受診状況取得手段と、前記受診状況取得手段で取得した受診状況に、結果待ちの健診項目があるかを判定する判定手段と、前記判定手段により、結果待ちの健診項目があると判定された場合、当該健診項目の健診結果を前記サーバ装置から取得する取得手段として機能させ、前記記録手段を、さらに、前記取得手段により取得した健診結果を前記携帯記録媒体に記録する手段として機能させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、健診の結果が出るまでに時間を要する健診項目についても、健診結果を携帯記録媒体に記録することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】本発明の健診情報処理システムの構成例を示す図
図2】健診情報処理装置101、サーバ装置102、健診機器104、受付端末105、管理端末106のハードウエア構成の一例を示す図
図3】健診情報処理装置101が実行する処理を示すフローチャート
図4】健診情報処理装置101が実行する健診結果の記録処理を示すフローチャート
図5】ステップS408の詳細を示すフローチャート
図6】検体番号の入力を受け付ける画面の一例を示す図
図7】受診者選択画面の一例を示す図
図8】健診結果の入力画面の一例を示す図
図9】血圧検査において健診情報処理装置101の表示部に表示される画面の一例を示す図
図10】ステップS404、S405において健診情報処理装置101の表示部に表示される画面の一例を示す図
図11】血圧検査において健診情報処理装置101の表示部に表示される画面の一例を示す図
図12】受診者の健診結果等が登録されたテーブルの一例
図13】第2の実施形態において健診情報処理装置101とサーバ装置102が実行する処理を示すフローチャート
図14】第3の実施形態において健診情報処理装置101と健診機器104が実行する処理を示すフローチャート
【発明を実施するための形態】
【0015】
図1は本発明における健診情報処理システムの構成の一例を示す図である。
【0016】
本発明の第1の実施形態における健診情報処理システムは、健診情報処理装置101、サーバ装置102、携帯記録媒体103、健診機器104、受付端末105、管理端末106により構成されている。
【0017】
健診情報処理装置101は、ハンディターミナルやノート型パーソナルコンピュータ、タブレット端末等の情報処理装置であり、サーバ装置102や携帯記録媒体103と通信可能である。また、健診機器104とも通信可能である。
【0018】
健診情報処理装置101は、各健診項目において健診結果の入力を受け付け、当該健診結果をサーバ装置102や携帯記録媒体103に書き込む機能を備えている。
【0019】
健診結果の入力方法は、健診機器(身長計や体重計、血圧計など)と通信により入力する方法や、健診情報処理装置101のテンキー等を用いて入力する方法などいずれであってもよい。
【0020】
健診情報処理装置101は、健診項目ごとに用意され、それぞれの健診項目の健診機器104と通信可能となっている。例えば、血圧を担当する健診情報処理装置101は、血圧計と通信可能となっている。これらの設定は、健診を開始する前にいずれの健診項目を担当する装置とするか予め設定されているものとする。
【0021】
サーバ装置102に健診結果を記録する際は、無線や有線により接続された通信を用いて記録する。また、携帯記録媒体103に記録する際は、リーダ/ライタなどの携帯記録媒体103との通信部を介して記録する。
【0022】
サーバ装置102は、健診情報処理装置101から書き込まれた健診結果を管理する機能を備える。
【0023】
携帯記録媒体103は、RF−IDやICカード、各種メモリカード、USBメモリなどデータの記憶/更新が可能で持ち運びが可能な程度に小型な記録媒体である。
【0024】
携帯記録媒体103には、受診者が受診を予定している健診項目や健診結果が記録されている。また、受診者情報(受診者番号や氏名、性別、年齢、生年月日、過去の健診結果など)が記録されている。受診者は、この携帯記録媒体103を持ち運びながら、各健診項目を受診し、携帯記録媒体103に健診結果を記録しながら健診項目を受診して回る。
【0025】
健診機器104は、身長計や体重計、血圧計などの各健診項目に対応した健診を行う機器である。健診機器104は、健診情報処理装置101と有線または無線にて通信可能に接続されているものもあれば、接続されていないものもある。通信可能に接続されている場合は、健診機器104により測定された健診結果は、通信により健診情報処理装置101に入力される。通信可能に接続されていない場合は、健診結果は手入力により健診情報処理装置101に入力される。
【0026】
受付端末105は、ハンディターミナルやノート型パーソナルコンピュータ、タブレット端末等の情報処理装置であり、携帯記録媒体103と通信可能である。
【0027】
受付端末105には、受診者が受診を予定している健診項目、受診者の受診者番号、氏名、性別、年齢、生年月日、過去の健診結果などの情報が記憶され、当該情報を携帯記録媒体103に書き込む機能を備えている。
【0028】
また、受付端末105はサーバ装置102とも通信可能である。
【0029】
管理端末106は、受付端末105と同様に、ハンディターミナルやノート型パーソナルコンピュータ、タブレット端末等の情報処理装置であり、携帯記録媒体103と通信可能である。
【0030】
管理端末106は、携帯記録媒体103に記録された健診結果を取得し、受診者が受信を予定していた健診項目をすべて受診したかの確認をする機能等を備えている。
【0031】
次に、図2を用いて図1に示した健診情報処理装置101、サーバ装置102、健診機器104、受付端末105、管理端末106のハードウエア構成の一例について説明する。
【0032】
図2において、201はCPUで、システムバス204に接続される各デバイスやコントローラを統括的に制御する。また、ROM203あるいは外部メモリ211には、CPU201の制御プログラムであるBIOS(Basic Input / Output System)やオペレーティングシステムプログラム(以下、OS)や、各サーバ或いは各PCの実行する機能を実現するために必要な各種プログラム等が記憶されている。
【0033】
202はRAMで、CPU201の主メモリ、ワークエリア等として機能する。CPU201は、処理の実行に際して必要なプログラム等をROM203あるいは外部メモリ211からRAM202にロードして、該ロードしたプログラムを実行することで各種動作を実現するものである。
【0034】
また、205は入力コントローラで、入力装置209等からの入力を制御する。206はビデオコントローラで、液晶ディスプレイ等のディスプレイ装置210への表示を制御する。なお、ディスプレイ装置は、液晶ディスプレイに限られず、CRTディスプレイなどであっても良い。これらは必要に応じてクライアントが使用するものである。
【0035】
207はメモリコントローラで、ブートプログラム,各種のアプリケーション,フォントデータ,ユーザファイル,編集ファイル,各種データ等を記憶するハードディスク(HD)や、フレキシブルディスク(FD)、或いはPCMCIAカードスロットにアダプタを介して接続されるコンパクトフラッシュ(登録商標)メモリ等の外部メモリ211へのアクセスを制御する。
【0036】
208は通信I/Fコントローラで、ネットワーク(例えば、図1に示したLAN400)を介して外部機器と接続・通信するものであり、ネットワークでの通信制御処理を実行する。例えば、TCP/IPを用いた通信等が可能である。
【0037】
なお、CPU201は、例えばRAM202内の表示情報用領域へアウトラインフォントの展開(ラスタライズ)処理を実行することにより、ディスプレイ装置210上での表示を可能としている。また、CPU201は、ディスプレイ装置210上の不図示のマウスカーソル等でのユーザ指示を可能とする。
【0038】
ハードウエア上で動作する各種プログラムは、外部メモリ211に記録されており、必要に応じてRAM202にロードされることによりCPU201によって実行されるものである。
【0039】
プリンタコントローラ212は、サーマルドットライン方式プリンタ213等の印刷機を制御する。
【0040】
スキャナコントローラ214は、スキャナ215等の識別器を制御する。
【0041】
なお、全ての装置がこれらの構成を備えているわけではなく、必要なものを夫々備えて
いればよい。
【0042】
図3は、本実施形態において尿検査や血液検査等の検体を検査する項目であって、検査結果が出るまでに時間を要する健診項目を担当する健診情報処理装置101が実行する処理を示すフローチャートである。
【0043】
図3のフローチャートで示す処理は、健診情報処理装置101のCPU201が所定の制御プログラムを読み出して実行する処理である。
【0044】
ステップS301では、健診情報処理装置101のCPU201は、受診者の携帯記録媒体103(ICカードなど)を読み取り、受診者情報等を取得する。
【0045】
ステップS302では、健診情報処理装置101のCPU201は、ステップS301で取得した受診者情報を表示部に表示する。受診者情報は、前回受診日、受診者番号、氏名、進捗状況・受診予定情報などの情報である。
【0046】
ステップS303では、健診情報処理装置101のCPU201は、受診者の検体番号を入力する。検体番号の入力は、テンキーを用いて手入力する方法であっても、検体容器に貼付されたバーコードなどを読み取ることで入力する方法であっても、いずれの方法でも良い。
【0047】
ステップS304では、健診情報処理装置101のCPU201は、ユーザから登録指示を受け付けることに応答して、受診記録を携帯記録媒体103に記録する。ここで受診記録とは、ステップS303で入力を受け付けた検体番号であっても良いし、単に尿検査の受け付けをした旨の情報であってもよい。検体は提出されたが、結果がまだ出ていない(結果待ちの状態である)ことが分かるように情報が登録されれば良い。
【0048】
ステップS305では、健診情報処理装置101のCPU201は、ユーザから登録指示を受け付けることに応答して、受診記録(検体番号など)をサーバ装置102に記録する。
【0049】
なお、ユーザからの指示は、ステップS304、S305で別々の指示(携帯記録媒体103に記録する旨の指示と、サーバ装置102に記録する旨の指示)を受け付けてもよいし、まとめてひとつの指示により、携帯記録媒体103とサーバ装置102の両方に記録する構成であってもよい。
【0050】
図6に検体番号の入力を受け付ける画面の一例を示す。図6には、受診者情報と検体番号の入力欄とが表示されている。登録ボタンが押下されると、検体番号が携帯記録媒体103およびサーバ装置102に記録される。
【0051】
以上の処理により、受診者が尿検査の検体を提出したことを記録することが可能となる。
【0052】
次に、ステップS306〜S309の処理について説明する。
【0053】
なお、S301〜S305の処理を実行する健診情報処理装置101と、S306〜S309の処理を実行する健診情報処理装置101とは、同一の装置であっても、異なる装置であっても良い。すなわち、検体番号を携帯記録媒体103やサーバ装置102に登録する健診情報処理装置と、健診結果をサーバ装置102に登録する健診情報処理装置とは異なる装置であっても良い。
【0054】
ステップS306では、健診情報処理装置101のCPU201は、サーバ装置102から受診者の一覧を取得する。ここで取得する受診者一覧は、尿検査について検体は提出されたが、結果が登録されていない受診者の一覧である。すなわち、検体番号だけが登録され、健診結果が登録されていない受診者の一覧である。
【0055】
図12にサーバ装置102に登録されている受診者一覧および受診者の健診結果が登録されたデータテーブルの一例を示す。
【0056】
図12に示すように、受診者番号1201、受診者名1202、各健診項目の健診結果(1203〜1207)等が登録されている。
【0057】
各健診項目の健診結果の項目で、数値が登録されている項目は、受診済みの健診項目であることを示している。例えば健診太郎は「身長/体重」、「腹囲」、「血圧」について受診済みであり、それぞれの健診結果が登録されている。
【0058】
また、「×」が登録されている健診項目は、受診予定がない項目であることを示している。例えば、観音五郎は血圧検査の予定がないことを示している。
【0059】
また、「−」が登録されている健診項目は、受診予定はあるがまだ受診していない項目であることを示している。例えば、観音五郎の身長/体重は未受診であることを示している。
【0060】
また、尿検査については、△が登録されている場合は、検体の提出はしたが、結果がまだ登録されていないことを示している。図12の例では、観音太郎、観音次郎がその状態である。図7に示す画面でリスト表示される受診者は、尿検査の項目に△が登録されている受診者である。
【0061】
観音四郎については、尿検査の検査結果が登録されていることを示している。
【0062】
また、各受診者が携帯する携帯記録媒体103には、図12に示す情報のうち、受診者一人分の情報だけが記録される。例えば観音太郎が携帯する携帯記録媒体103には、観音太郎の情報だけが記録されている。
【0063】
ステップS307では、健診情報処理装置101のCPU201は、ステップS306で取得した受診者一覧の中から、健診結果を登録する受診者を選択する。
【0064】
図7は、受診者選択画面の一例を示す図である。図7に示すように、ステップS306で取得した受診者の受診者番号、受診者名(氏名)、検体番号がリスト表示されている。図7の画面では、受診者番号:1235の観音次郎が選択されていることを示す。
【0065】
図7の画面で受診者が選択され、結果入力ボタンが押下されると、当該受診者の健診結果を入力する画面(図8)へ遷移する。
【0066】
ステップS308では、健診情報処理装置101のCPU201は、健診結果の入力を受け付ける。
【0067】
健診結果の入力画面の一例を図8に示す。図8に示す結果登録ボタンが押下されることで、入力された健診結果がサーバ装置102に登録される(ステップS309)。
【0068】
次に、図4を用いて、サーバ装置102から健診結果を取得して携帯記録媒体103に記録する処理について説明する。
【0069】
図4のフローチャートに示す処理は、健診情報処理装置101のCPU201が所定の制御プログラムを読み出して実行する処理である。
【0070】
ステップS401では、健診情報処理装置101のCPU201は、健診情報処理装置101のCPU201は、受診者の携帯記録媒体(ICカードなど)を読み取り、受診者情報等を取得する。
【0071】
ステップS402では、健診情報処理装置101のCPU201は、健診情報処理装置101のCPU201は、ステップS301で取得した受診者情報を表示部に表示する。受診者情報は、前回受診日、受診者番号、氏名、進捗状況・受診予定情報などの情報である。
【0072】
ステップS403では、健診情報処理装置101のCPU201は、受診記録(検体番号の登録)があり、健診結果が登録されていない健診項目があるかどうかを判断する。すなわち、尿検査や血液検査などの健診項目であって、検体は提出したが健診結果が登録されていない状態(結果待ちの状態)の健診項目があるか否かを判断する。
【0073】
検体は提出したが健診結果が登録されていない状態の項目がある場合(ステップS403:YES)は、処理をステップS404に移行する。
【0074】
そうではない場合(ステップS403:NO)は、処理をステップS408に移行する。ステップS403でNOと判定される場合としては、例えば、すでに健診結果が登録されている場合や、まだ検体の提出もしていない場合がある。
【0075】
ステップS404では、健診情報処理装置101のCPU201は、サーバ装置102に対して、受診者の健診結果を問い合わせる。
【0076】
ステップS405では、健診情報処理装置101のCPU201は、サーバ装置102に健診結果が登録されているかを判断する。
【0077】
登録されている場合(ステップS405:YES)は、処理をステップS406に移行する。
【0078】
登録されていない場合(ステップS405:NO)は、処理をステップS408に移行する。
【0079】
ステップS406では、健診情報処理装置101のCPU201は、サーバ装置102から健診結果を取得する。
【0080】
ステップS407では、健診情報処理装置101のCPU201は、ステップS406で取得した健診結果を受診者の携帯記録媒体103に記録する。
【0081】
ステップS408では、健診情報処理装置101のCPU201は、当該健診情報処理装置が担当する健診科目の健診処理を行う。ステップS408の処理の詳細は、図5のフローチャートを用いて説明する。
【0082】
次に図5を用いて、健診情報処理装置101が実行するステップS408に示す処理の詳細について説明する。
【0083】
ステップS501では、健診情報処理装置101のCPU201は、健診結果の入力を受け付ける。
【0084】
健診結果の入力は、健診機器104と通信可能に接続されている場合は、健診機器104より通信により入力する。
【0085】
接続されていない場合は、ユーザ(測定者)が健診情報処理装置101のテンキーなどを操作することで入力を受け付ける。
【0086】
ステップS502では、健診情報処理装置101のCPU201は、健診結果を携帯記録媒体103に記録する。
【0087】
ステップS503では、健診情報処理装置101のCPU201は、健診結果をサーバ装置102に記録する。
【0088】
図9は、血圧検査において健診情報処理装置101の表示部に表示される画面の一例である。
【0089】
ここで画面下部の受診状況(進捗状況)を表示する部分について説明する。
【0090】
「○」が表示されている健診項目は、受診者が受診済みの健診項目である。図9の例では、「身長・体重」、「腹囲」、「視力」について受診済みであることを示している。
【0091】
網掛け表示されている健診項目は、受診予定がない項目である。図9の例では、「採血
」、「胸部X線」について受診予定がないことを示している。
【0092】
「◎」が表示されている健診項目は、現在受診中の健診項目である。図9の例では、「血圧」が受診中の健診項目である。
【0093】
網掛けされず、印の表示されていない健診項目は、受診予定があり、まだ受診していない健診項目である。
【0094】
「△」が表示されている健診項目(図8の例では「尿」)については、検体の提出は行ったが、まだ検査結果が出ていない(登録されていない)健診項目を示している。すなわち、ステップS403でYESと判定される状態の場合は、尿検査のところに△が表示される。
【0095】
このように、受診者の受診状況(進捗状況)を健診項目ごとに識別可能に表示することで、受診者や測定者は、今後の健診予定を把握でき、次にどの健診項目を受診すべきかを把握することが可能となる。これにより、測定者は受診者を適切に誘導することが可能となる。
【0096】
図10は、ステップS404、S405において健診情報処理装置101の表示部に表示される画面の一例を示す図である。
【0097】
まずステップS403においてYESと判定された場合、サーバへ結果の問い合わせをするか否かの選択を受け付ける。図10(A)に示す「はい」(1001)が押下されると、サーバに対する問い合わせを実行する(ステップS404)。「いいえ」(1002)が押下された場合は、サーバへの問い合わせは行わない(この場合、図4には不図示であるが、ステップS404は実行せず、処理をステップS408に移行する)。
【0098】
サーバへの問い合わせの結果、検査結果がサーバに登録されている場合(S405:YES)は、図10(B)の画面が表示される。そして、携帯記録媒体103を健診情報処理装置101のリーダ/ライタにかざすことで、検査結果が携帯記録媒体103に登録される(S407)。
【0099】
他方、サーバへの問い合わせの結果、検査結果がサーバに登録されていない場合(S405:NO)は、図10(C)に示す画面が表示される。そして処理をステップS408に移行する。
【0100】
図11は、血圧検査において健診情報処理装置101の表示部に表示される画面の一例である。図11の例では図9とは異なり、尿検査の進捗表示として「○」が表示されている。これは、すでに尿検査の結果が登録されていることを示している。
【0101】
すなわち、尿検査の結果が記録された携帯記録媒体103を読み取った場合に表示される画面である。
【0102】
この場合は、ステップS403でNOと判断されるので、図10に示す画面は表示されず、ステップS408の処理(図11の例では血圧検査にかかる処理)が実行される。
【0103】
以上の構成によれば、例えば尿検査のように結果が出るまでに時間がかかる検査においても、結果をサーバ装置102に登録し、他の健診項目においてサーバ装置102から携帯記録媒体103に結果を記録することで、受診者は、再度尿検査を行った場所に戻ることなく、携帯記録媒体103に結果を登録することが可能となる。
<第2の実施形態>
【0104】
次に、図13を用いて、本発明の第2の実施形態について説明する。
【0105】
第2の実施形態では、受診者がICカードなどの携帯記録媒体を持ち運ばず、受診者を識別する情報(受診者番号)のみを持ち運び、健診結果をサーバ装置102に記憶する形態である。受診者は、受診者番号をバーコード等の形態で持ち運ぶものとする。
【0106】
図13は、第2の実施形態における情報処理システムが実行する処理を示すフローチャートである。
【0107】
ステップS1301では、健診情報処理装置101−AのCPU201は、受診者のバーコードを読み込み、受診者番号を取得する。
【0108】
ステップS1302では、健診情報処理装置101−AのCPU201は、ステップS1301で取得した受診者番号をサーバ装置102に送信することで、受診者情報の取得をサーバ装置102に要求する。
【0109】
ステップS1303では、サーバ装置102のCPU201は、ステップS1302で送信された受診者情報取得要求を受信する。
【0110】
ステップS1304では、サーバ装置102のCPU201は、ステップS1303で取得した受診者情報取得要求に含まれる受診者番号から特定される受診者の受診者情報を健診情報処理装置101に対して送信する。
【0111】
ステップS1305では、健診情報処理装置101−AのCPU201は、ステップS1304でサーバ装置102から送信された受診者情報を受信する。
【0112】
ステップS1306では、健診情報処理装置101−AのCPU201は、ステップS1305で受信した受診者情報を表示部に表示する。
【0113】
ステップS1307では、健診情報処理装置101−AのCPU201は、サーバ装置102に対して、健診待ちキューに受診者情報の登録を依頼する。
【0114】
ステップS1308では、サーバ装置102のCPU201は、ステップS1307で送信された登録依頼を受信し、健診待ちキューに受診者情報を登録する。
【0115】
ステップS1309では、健診情報処理装置101−BのCPU201は、サーバ装置102から健診待ちキューに登録された受診者情報を取得し、取得した受診者情報を表示する。
【0116】
ステップS1310では、健診機器は検体容器に貼付されたバーコードを読み込む。ここで貼付されたバーコードは、受診者番号を示すバーコードと同一のものである。すなわち、当該検体容器に入った検体がいずれの受診者のものであるかを特定することが可能となる。
【0117】
ステップS1311では、健診機器は、検体の検査を実施する。
【0118】
ステップS1312では、健診機器は、ステップS1311における検査の結果を健診情報処理装置101−Bに対して送信する。
【0119】
ステップS1313では、健診情報処理装置101−BのCPU201は、ステップS1312で健診機器から送信された健診結果を受信する。
【0120】
ステップS1314では、健診情報処理装置101−BのCPU201は、ステップS1313で受信した健診結果をサーバ装置102に登録すべく、サーバ装置102に対して送信する。
【0121】
ステップS1315では、サーバ装置102のCPU201は、ステップS1314で健診情報処理装置101−Bから送信された健診結果を受信し、登録する。
<第3の実施形態>
【0122】
次に、図14を用いて、本発明の第3の実施形態について説明する。
【0123】
第3の実施形態では、サーバ装置102を介さず、1台の健診情報処理装置101において、健診の受け付け(検体の登録)と結果の記録を行う場合の処理について説明する。
【0124】
ステップS1401では、健診情報処理装置101のCPU201は、携帯記録媒体103を読み込み、受診者番号を含む受診者情報を取得する。
【0125】
ステップS1402では、健診情報処理装置101のCPU201は、ステップS1401で取得した受診者情報を表示する。
【0126】
ステップS1403では、健診情報処理装置101のCPU201は、ステップS1401で取得した受診者情報を健診待ちキューに登録する。
【0127】
ステップS1404では、健診機器は検体容器に貼付されたバーコードを読み込む。ここで貼付されたバーコードは、受診者番号を示すバーコードと同一のものである。すなわち、当該検体容器に入った検体がいずれの受診者のものであるかを特定することが可能となる。
【0128】
ステップS1405では、健診機器は、検体の検査を実施する。
【0129】
ステップS1406では、健診機器は、ステップS11405における検査の結果を健診情報処理装置101に対して送信する。
【0130】
ステップS1407では、健診情報処理装置101のCPU201は、ステップS1406において送信された結果を受信する。
【0131】
ステップS1408では、健診情報処理装置101のCPU201は、ステップS1407で受信した健診結果を保存する。この際、どの受診者の健診結果かが特定できるように、受診者番号と対応付けて保存する。
【0132】
ステップS1409では、健診情報処理装置101のCPU201は、携帯記録媒体103の検知を待機する。携帯記録媒体103を検知すると、処理をステップS1410に移行する。
【0133】
ステップS1410では、健診情報処理装置101のCPU201は、検知した携帯記録媒体103から受診者情報を取得する。
【0134】
ステップS1411では、健診情報処理装置101のCPU201は、ステップS1410で取得した受診者情報(受診者番号)をもとに、当該受診者の健診結果を検索する。
【0135】
ステップS1412では、健診情報処理装置101のCPU201は、ステップS1411で検索された健診結果を表示する。
【0136】
ステップS1413では、健診情報処理装置101のCPU201は、ステップS1411で検索された健診結果を携帯記録媒体103に記録する。
【0137】
なお、上述した各種データの構成及びその内容はこれに限定されるものではなく、用途や目的に応じて、さまざまな構成や内容となることは言うまでもない。
【0138】
また、本発明におけるプログラムは、図3図5図13図14の処理方法をコンピュータが実行可能なプログラムである。なお、本発明におけるプログラムは、図3図5図13図14の各処理方法ごとのプログラムであっても良い。
【0139】
以上のように、前述した実施形態の機能を実現するプログラムを記録した記録媒体を、システムあるいは装置に供給し、そのシステムあるいは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU)が記録媒体に格納されたプログラムを読み出し、実行することによっても本発明の目的が達成されることは言うまでもない。
【0140】
この場合、記録媒体から読み出されたプログラム自体が本発明の新規な機能を実現することになり、そのプログラムを記録した記録媒体は本発明を構成することになる。
【0141】
プログラムを供給するための記録媒体としては、例えば、フレキシブルディスク、ハードディスク、光ディスク、光磁気ディスク、CD−ROM、CD−R、DVD−ROM、磁気テープ、不揮発性のメモリカード、ROM、EEPROM、シリコンディスク等を用いることが出来る。
【0142】
また、コンピュータが読み出したプログラムを実行することにより、前述した実施形態の機能が実現されるだけでなく、そのプログラムの指示に基づき、コンピュータ上で稼働しているOS(オペレーティングシステム)等が実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
【0143】
さらに、記録媒体から読み出されたプログラムが、コンピュータに挿入された機能拡張ボードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書き込まれた後、そのプログラムコードの指示に基づき、その機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わるCPU等が実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
【0144】
また、本発明は、複数の機器から構成されるシステムに適用しても、ひとつの機器から成る装置に適用しても良い。また、本発明は、システムあるいは装置にプログラムを供給することによって達成される場合にも適応できることは言うまでもない。この場合、本発明を達成するためのプログラムを格納した記録媒体を該システムあるいは装置に読み出すことによって、そのシステムあるいは装置が、本発明の効果を享受することが可能となる。
【0145】
さらに、本発明を達成するためのプログラムをネットワーク上のサーバ、データベース等から通信プログラムによりダウンロードして読み出すことによって、そのシステムあるいは装置が、本発明の効果を享受することが可能となる。なお、上述した各実施形態およびその変形例を組み合わせた構成も全て本発明に含まれるものである。
【符号の説明】
【0146】
101 情報処理装置
102 サーバ装置
103 携帯記録媒体
104 健診機器
105 受付端末
106 管理端末

図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14