(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下に、本願の開示する情報処理装置の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施形態により開示技術が限定されるものではない。また、実施形態において同一の機能を有する構成には同一の符号を付し、重複する説明は省略される。
【0013】
(実施形態)
実施形態にかかる情報処理装置は、ペーパーレス会議システムにおける情報端末の管理に用いられる。ペーパーレス会議システムでは、会議で用いる資料を情報端末(電子ペーパー)に表示させて、会議を行わせる。このペーパーレス会議システムを利用すると、紙の資料を参加者に配布することがないので、コストを削減することが可能となる。
【0014】
例えば、ペーパーレス会議システム200は、
図1のように構成される。
図1は、情報処理装置1を含むペーパーレス会議システム200の構成を示す図である。
【0015】
ペーパーレス会議システム200は、情報処理装置1、複数の情報端末20−1〜20−n、及び充電キャビネット(充電保管庫)100を有する。情報処理装置1と複数の情報端末20−1〜20−nとは、無線通信回線(例えば、無線LANなど)を介して通信可能に接続され得る。情報処理装置1は、無線通信回線を介した各情報端末20−1〜20−nとの通信状態を管理でき、各情報端末20−1〜20−nのうち無線通信可能な情報端末と無線通信不可能な情報端末とをそれぞれ把握できる。情報処理装置1は、例えばエッジコンピュータであり、会議資料データ及び情報端末(電子ペーパー)の管理およびデータ通信を行う。情報端末20は、会議参加者が資料の閲覧、および書き込みを行うために使用され得る。
【0016】
充電キャビネット100内には、予め決められた台数であるn台(例えば、n=40)の情報端末20−1〜20−nが収容されている。充電キャビネット100は、
図2に示すように、複数の収納空間(複数のラック)101−1〜101−nを有し、各ラック101に情報端末20が並べて収納される。
図2は、充電キャビネット100の外観構成を示す図である。充電キャビネット100は、収納された各情報端末20−1〜20−nの充電管理を行う。収納中は、
図3に示すように、情報端末20の被充電端子(充電コネクタ)が各ラック101内の充電端子(給電コネクタ)に接続され、充電状態となる。
図3は、情報端末20の収納状態を示す図である。これにより、収納された各情報端末20−1〜20−nは、充電キャビネット100内で充電され得る。
【0017】
このとき、情報端末20は、会議毎に必要とされる数が異なる。会議前に充電キャビネット100内の全ての情報端末20−1〜20−nに資料データを配信すると、充電キャビネット100内の一部の情報端末20しか使用されない場合、充電キャビネット100内に無駄な未使用の情報端末20が発生することになる。例えば、充電キャビネット100内に40台の情報端末20が収納されている状況で10人の会議を実施した場合、30台の情報端末20は使用されず無駄になる可能性がある。また、未使用の情報端末20にも資料データを送るため、情報処理装置1から情報端末20への配信が長時間化するなど性能的にもロスが発生し得る。
【0018】
一方、利用者が情報端末20を充電キャビネット100内の任意の収納空間101に収容するため、各情報端末20がどの収納空間101に収納されているのかは把握することが困難である。必要数の情報端末20だけに資料データを送るようにした場合、無駄な情報端末の発生及び性能的なロスを抑制できるが、会議の参加者が充電キャビネット100内のどの情報端末を使用すべきであるのか識別しにくい可能性がある。
【0019】
そこで、本実施形態では、ペーパーレス会議システム200において、情報処理装置1が充電キャビネット100内における資料データ及び点滅制御情報を必要数の情報端末に選択的に送信し、必要数の情報端末の表示灯を点滅させ、それに応じて収納空間の前端部の表示灯も点滅させることで、会議の参加者が充電キャビネット100内のどの情報端末を使用すればよいのか容易に識別できるようにする。
【0020】
具体的には、「誰が」「どの会議で」「どの電子ペーパーを使用するか」をソフトウェアで管理する。また、会議実施時に、該当の情報端末の表示灯(ステータスLED)を点滅させる。情報処理装置1は、会議で使用する特定の情報端末に対して会議資料データを配信・回収することができる。会議資料の管理と、会議で使用する情報端末の割り当ては、情報処理装置1が管理する。これにより、会議単位に必要数の情報端末を割り当てることができ、残りの情報端末を他の会議で利用可能にすることができる。また、情報端末自体には改造を加えず、充電キャビネット100に収納された状態でも、対象の情報端末を識別可能にすることができる。
【0021】
より具体的には、情報処理装置1は、ハードウェア的に、
図4に示すように構成され得る。情報処理装置1は、配信プログラム8aを実行する。情報処理装置1は、利用者からデータや各種設定などを受け付けるキーボード及びタッチパネル等の入力装置2と、コンピュータの状況などを通知する表示装置等の出力装置3とを有する。また、情報処理装置1は、他の装置とデータを送受信するネットワークインターフェース6と媒体読取装置4とRAM(Random Access Memory)5とROM(Read Only Memory)8とCPU(Central Processing Unit)7とバス9とを有する。そして、各装置2〜8それぞれは、バス9に接続される。ROM8には、配信プログラム8aが予め記憶されている。CPU7は、配信プログラム8aをROM8から読み出して実行すると、
図1に示すような機能的な構成がコンパイル時に一括して又は処理の進行に応じて逐次的にRAM5上に展開される。
【0022】
すなわち、情報処理装置1は、機能的に、
図1に示すように構成され得る。情報処理装置1は、選択部11、制御部12、通信部13、及び記憶部14を有する。記憶部14は、台数管理情報14a、会議管理情報14b、端末管理情報14cを格納している。通信部13は、有線通信回線(例えば、ネットワーク)を介してサーバ300と通信可能に接続されているとともに、無線通信回線(例えば、無線LAN)を介して複数の情報端末20−1〜20−nと通信可能に接続されている。各情報端末20は、通信部21、制御部22、表示画面23、被充電端子24、及び表示灯25を有する。記憶部14は、互いに異なる会議用の複数の会議資料データ14d1〜14d3を格納し得る。
【0023】
選択部11は、複数の情報端末20−1〜20−nのうち、会議資料データ(第1の資料データ)14d1について使用すべき複数の情報端末(以下、複数の情報端末20_14d1で表す)を選択する。選択部11は、選択結果を制御部22及び通信部13へ供給する。制御部22は、選択部11の選択結果に応じて、情報端末20_14d1の表示灯25を第1の点滅パターンで点滅させる第1の点滅制御情報を生成する。制御部22は、第1の点滅制御情報を通信部13へ供給する。通信部13は、会議資料データ14d1を記憶部14から読み出すとともに、選択部11で選択された複数の情報端末20_14d1のそれぞれに会議資料データ14d1及び第1の点滅制御情報を送信する。各情報端末20_14d1において、通信部21は、会議資料データ14d1及び第1の点滅制御情報を受信して制御部22へ供給する。制御部22は、第1の点滅制御情報に従った第1の点滅パターンで表示灯25を点滅させる。
【0024】
選択部11は、複数の情報端末20−1〜20−nのうち、会議資料データ(第2の資料データ)14d2について使用すべき複数の情報端末(以下、複数の情報端末20_14d2で表す)を選択する。選択部11は、選択結果を制御部22及び通信部13へ供給する。制御部22は、選択部11の選択結果に応じて、情報端末20_14d2の表示灯25を第2の点滅パターンで点滅させる第2の点滅制御情報を生成する。制御部22は、第2の点滅制御情報を通信部13へ供給する。通信部13は、会議資料データ14d2を記憶部14から読み出すとともに、選択部11で選択された複数の情報端末20_14d2のそれぞれに会議資料データ14d2及び第2の点滅制御情報を送信する。各情報端末20_14d2において、通信部21は、会議資料データ14d2及び第2の点滅制御情報を受信して制御部22へ供給する。制御部22は、第2の点滅制御情報に従った第2の点滅パターンで表示灯25を点滅させる。
【0025】
選択部11は、複数の情報端末20−1〜20−nのうち、会議資料データ(第3の資料データ)14d3について使用すべき複数の情報端末(以下、複数の情報端末20_14d3で表す)を選択する。選択部11は、選択結果を制御部22及び通信部13へ供給する。制御部22は、選択部11の選択結果に応じて、情報端末20_14d3の表示灯25を第3の点滅パターンで点滅させる第3の点滅制御情報を生成する。制御部22は、第2の点滅制御情報を通信部13へ供給する。通信部13は、会議資料データ14d3を記憶部14から読み出すとともに、選択部11で選択された複数の情報端末20_14d3のそれぞれに会議資料データ14d3及び第3の点滅制御情報を送信する。各情報端末20_14d3において、通信部21は、会議資料データ14d3及び第3の点滅制御情報を受信して制御部22へ供給する。制御部22は、第3の点滅制御情報に従った第3の点滅パターンで表示灯25を点滅させる。
【0026】
これにより、複数の情報端末20−1〜20−nは、使用される会議毎に異なった点滅パターンで表示灯25を表示させるので、各情報端末20について、どの会議で使用されるのか容易に区別して把握され得る。
【0027】
一方、充電キャビネット100は、複数の収納空間101、複数の表示灯102、及びコントローラ130を有する。
【0028】
複数の収納空間101は、複数の情報端末20が収納され得る。ただし、利用者が情報端末20を充電キャビネット100内の任意の収納空間101に収容するが、収容された状態で情報端末20の表示灯25が収納空間101の奥側に位置し充電キャビネット100の外部から視認すること困難である。このため、所定の会議で使用される情報端末20がどの収納空間101に収納されているのかは把握することが困難である。
【0029】
各収納空間101には、充電端子124及び照度センサ125が配されている。充電端子124は、情報端末20の被充電端子24に対応した端子形状を有する。
【0030】
複数の表示灯102は、複数の収納空間101に対応している。各表示灯102は、対応する収納空間101の前端部に配されている(
図3参照)。
【0031】
コントローラ130は、複数の収納空間101のそれぞれにおける充電端子124の通電状態と照度センサ125の検知結果とに応じて、複数の表示灯102を点灯制御する。コントローラ130は、複数の収納空間101のそれぞれについて、照度センサ125の検知結果に応じて、表示灯25の表示状態に対応した表示状態で表示灯102を点灯制御する。コントローラ130は、着脱検出回路131、照度検出回路132、及び表示制御回路133を有する。
【0032】
情報端末20が収納空間101に収納された際に、マグネット等により充電端子124が被充電端子24に電気的に接続され得る。これにより、コントローラ130は、情報端末20の充電を開始する。このとき、着脱検出回路131は、充電端子124が通電されたことに応じて、充電端子124が被充電端子24に装着されたことを検出し、検出結果を表示制御回路133へ通知する。表示制御回路133は、充電端子124が通電された、すなわち充電端子124が被充電端子24に装着されたことに応じて、表示灯102を表示可能にする。照度検出回路132は、表示灯25の表示状態を検出する。
【0033】
例えば、第1の点滅パターンで表示灯25が点滅している場合、照度検出回路132は、第1の点滅パターンを検出し、検出結果を表示制御回路133へ通知する。表示灯102が表示可能である場合に、表示制御回路133は、第1の点滅パターンの検出結果に応じて、第1の点滅パターンに対応した点滅パターンで表示灯102を点滅させる。
【0034】
例えば、第2の点滅パターンで表示灯25が点滅している場合、照度検出回路132は、第2の点滅パターンを検出し、検出結果を表示制御回路133へ通知する。表示灯102が表示可能である場合に、表示制御回路133は、第2の点滅パターンの検出結果に応じて、第2の点滅パターンに対応した点滅パターンで表示灯102を点滅させる。
【0035】
例えば、第3の点滅パターンで表示灯25が点滅している場合、照度検出回路132は、第3の点滅パターンを検出し、検出結果を表示制御回路133へ通知する。表示灯102が表示可能である場合に、表示制御回路133は、第3の点滅パターンの検出結果に応じて、第3の点滅パターンに対応した点滅パターンで表示灯102を点滅させる。
【0036】
これにより、充電キャビネット100における複数の表示灯102は、使用される会議毎に異なった点滅パターンで表示灯102を表示させる。この結果、収納空間101に収容された各情報端末20の表示灯25の点滅状態が視認できない場合(
図3参照)に、各情報端末20について、充電キャビネット100の外部から、どの会議で使用されるのか容易に区別して把握され得る。これにより、会議実施時に、複数の収納空間101に収納された複数の情報端末20のうち利用者が自分の参加する会議の情報端末20を容易に把握することができる。
【0037】
次に、会議準備処理について
図5を用いて説明する。
図5は、会議準備処理を示すフローチャートである。
【0038】
会議実施前における会議準備をすべきタイミング(例えば、会議の2,3日前)になると、会議主催者の端末(図示せず)が、サーバ300にアクセスし、サーバ300上のペーパーレス会議システム200を起動させる。ペーパーレス会議システム200が起動されると、会議主催者の端末は、ペーパーレス会議システム200の会議情報入力画面を表示部に表示させる(S1)。会議主催者の端末に会議情報(会議名、必要台数)が入力されると、サーバ300は、ペーパーレス会議システム200に従って、情報管理装置1に問い合わせて台数管理情報14aを取得し、充電キャビネット100内に必要台数が残っているか確認する(S2)。
【0039】
例えば、台数管理情報14aは、
図6(a)に示すようなデータ構造を有する。
図6は、会議準備処理で使用される情報のデータ構造を示す図であり、
図6(a)は、台数管理情報14aのデータ構造を示している。台数管理情報14aを参照することで、充電キャビネット100内に収容されている情報端末20の合計の台数が「トータル台数」で把握でき、そのうち通信状態が良好で使用可能である台数が「使用可能台数」で把握でき、そのうち他の会議の予約済みで既に使用されている台数が「使用台数」で把握でき、未使用である残りの台数が「残り台数」で把握できる。
【0040】
例えば、10人の会議の実施準備を行う場合、会議主催者の端末に「必要台数」として10台が入力されると、サーバ300は、ペーパーレス会議システム200に従って、台数管理情報14aを参照する。サーバ300は、台数管理情報14aにおいて、「トータル台数」が40台であり「使用可能台数」が40台であり「使用台数」が35台であり「残り台数」が5台であれば、「残り台数」が「必要台数」未満であるので、必要台数が残っていない(S2でNo)と判断し、会議主催者の端末に、必要台数に対して残りの情報端末20の台数が不足している旨のメッセージを表示させ(S3)、エラーとして会議準備処理を終了させる。
【0041】
あるいは、例えば、10人の会議の実施準備を行う場合、会議主催者の端末に「必要台数」として10台が入力されると、サーバ300は、情報端末の残り台数を更新する。すなわち、サーバ300は、ペーパーレス会議システム200に従って、台数管理情報14aを参照する。サーバ300は、台数管理情報14aにおいて、「トータル台数」が40台であり「使用可能台数」が40台であり「使用台数」が25台であり「残り台数」が15台であれば、「残り台数」が「必要台数」以上であるので、必要台数が残っている(S2でYes)と判断し、台数管理情報14aにおける情報端末の残り台数を更新する(S4)。すなわち、サーバ300は、台数管理情報14aにおいて、「使用台数」を25台から35台に更新するとともに「残り台数」を15台から5台に更新し、更新後の台数管理情報14aを情報管理装置1へ転送する。情報管理装置1は、更新後の台数管理情報14aを受信すると、記憶部14上の台数管理情報14aを上書きで更新する。
【0042】
台数管理情報14aが更新されると、サーバ300は、ペーパーレス会議システム200に従って、予約情報入力画面を会議主催者の端末に表示させる。会議主催者の端末に会議資料データが入力されると、サーバ300は、ペーパーレス会議システム200に従って、情報管理装置1に問い合わせて会議管理情報14bを取得し、選択された会議の情報を予約情報として会議管理情報14bに追加で書き込む(S5)。
【0043】
例えば、会議管理情報14bは、
図6(b)に示すようなデータ構造を有する。
図6(b)は、会議管理情報14bのデータ構造を示している。会議管理情報14bを参照することで、「会議番号」ごとに、「点滅パターン」、「会議名称」、「予約台数」を把握することができる。
図6(b)の場合、会議番号「1」について、点滅パターンがPT1であり、会議名称が「×××××××会議」であり、予約台数が10台であることが、会議管理情報14bに追加で書き込まれ得る。なお、会議管理情報14bには、既に予約済みの他の会議の情報も含まれている。会議番号「2」について、点滅パターンがPT2であり、会議名称が「○○○○会議」であり、予約台数が5台であることが把握できる。会議番号「3」について、点滅パターンがPT3であり、会議名称が「△△△△△△△△△△会議」であり、予約台数が20台であることが把握できる。
【0044】
会議管理情報14bが更新されると、サーバ300は、更新後の会議管理情報14bを情報管理装置1へ転送する。情報管理装置1は、更新後の会議管理情報14bを受信すると、記憶部14上の会議管理情報14bを上書きで更新する。
【0045】
また、会議参加者が会議資料データをサーバ300に格納すると、サーバ300は、会議資料データを情報処理装置1へ転送する。情報管理装置1は、会議番号「1」に対応した会議資料データ14d1を受信した場合、会議資料データ14d1を会議番号「1」に関連付けて記憶部14に格納する。通信部13が会議番号「2」に対応した会議資料データ14d2を受信した場合、記憶部14は、会議資料データ14d2を通信部13から受けて会議番号「2」に関連付けて格納する。通信部13が会議番号「3」に対応した会議資料データ14d3を受信した場合、記憶部14は、会議資料データ14d3を通信部13から受けて会議番号「3」に関連付けて格納する。
【0046】
次に、会議実施処理について
図7を用いて説明する。
図7は、会議実施処理を示すフローチャートである。
【0047】
会議を実施すべきタイミング(例えば、会議の2,3時間前)になると、会議主催者の端末(図示せず)が、サーバ300にアクセスし、サーバ300上のペーパーレス会議システム200を起動させる。ペーパーレス会議システム200が起動されると、会議主催者の端末は、ペーパーレス会議システム200の会議選択画面を表示部に表示させ、予約済みの会議から該当する会議を選択させる(S11)。すなわち、サーバ300は、ペーパーレス会議システム200に従って、情報管理装置1に問い合わせて会議管理情報14bを取得し、会議管理情報14bに応じた会議リストを会議選択画面内に表示させる。会議主催者の端末にS5で予約した会議を選択する指示が入力されると、サーバ300は、予約台数分の情報端末20をその会議用の情報端末として割り当てる(S12)。すなわち、会議を選択する指示に応じて、サーバ300は、ペーパーレス会議システム200に従って、情報管理装置1に問い合わせて端末管理情報14cを取得する。サーバ300は、端末管理情報14cにおいて、割り当ての状態が「未使用」となっている情報端末20のうち予約台数分の情報端末の割り当ての状態をその会議番号に上書き更新する。
【0048】
例えば、
図6(b)に示す会議番号「1」の会議が選択された場合、予約台数が10台であるので、
図8に示す端末管理情報14cにおいて、10台分の割り当ての状態が「未使用」から「1」に更新される。
図8では、例えば、端末IDが「0001」「0002」「0003」の情報端末20の割り当て状態が「未使用」から「1」へ上書き更新される。サーバ300は、更新後の端末管理情報14cを情報管理装置1へ転送する。情報管理装置1は、更新後の端末管理情報14cを受信すると、記憶部14上の端末管理情報14cを上書きで更新する。
【0049】
端末管理情報14cが更新されると、サーバ300は、ペーパーレス会議システム200に従って、選択された会議(例えば会議番号「1」の会議)の点滅パターン通知画面を会議主催者の端末に表示させ、選択された会議に対応する点滅パターンがどの点滅パターンかをユーザーへ通知する(S13)。会議主催者の端末に点滅パターンの確認応答が入力されると、サーバ300は、選択された会議の会議資料データの配信許可を情報管理装置1へ送信する。情報管理装置1は、選択された会議の会議資料データの配信許可を受けると、会議管理情報14bを参照して、選択された会議用の点滅パターンを特定する。情報管理装置1は、特定された点滅パターンに対する点滅制御情報を生成する。また、情報管理装置1は、端末管理情報14cを参照して、複数の情報端末のうち、選択された会議用の情報端末20を選択する。情報管理装置1は、選択された情報端末20に対して点滅制御情報を送信する。これにより、情報管理装置1は、割り当てた情報端末20の表示灯(LED)25を該当する点滅パターンで点滅させる(S14)。例えば、割り当てた情報端末20の表示灯25は、
図9(a)に示す状態から
図9(b)に示す状態に変化する。
図9は、情報端末20の点滅動作を示す図である。
【0050】
これに応じて、充電キャビネット100における該当情報端末20の収納空間101の前端部の表示灯(LED)が、その会議の点滅パターンで点滅する。すなわち、
図3に示すように、情報端末20及び充電キャビネット100においては、構造上の理由と操作のフィードバックという観点から、充電口・電源スイッチ・ステータスLEDが同じ面に配置されている場合が多い。このような場合、情報端末20を充電キャビネット100の収納空間101に指すだけで充電されるような仕組みにした場合、ステータスLEDが奥向きになり見えなくなるため、ステータスLEDの光を検出し、充電キャビネット100に別途実装する表示灯(LED)102を点滅させる。
【0051】
このとき、
図10に示す表示制御回路133で表示灯(LED)102を
図11に示すように制御することにより、表示灯102の点滅パターンを、表示灯25の点滅パターンに対応させる。
図10は、表示制御回路133の回路構成を示す図である。
図11は、表示制御回路133の動作を示す図である。
【0052】
図10に示すように、表示制御回路133は、複数のトランジスタTR1〜TR4を有する。トランジスタTR1,TR2の直列接続が表示灯102における赤(R)用の発光ダイオードLED_Rのカソードに接続され、発光ダイオードLED_Rのアノードには抵抗R1を介して電源電位(例えば、直流5V)が接続されている。トランジスタTR1,TR4の直列接続が表示灯102における青(B)用の発光ダイオードLED_Bのカソードに接続され、発光ダイオードLED_Bのアノードには抵抗R2を介して電源電位(例えば、直流5V)が接続されている。表示灯102における緑(G)用の発光ダイオードLED_Gは、使用されない。
【0053】
着脱検出回路131からの着脱検出信号DETECT_OUTは、トランジスタTR1のゲートに供給され、照度検出回路132からの照度検出信号ALS_OUTは、トランジスタTR2のゲートとトランジスタTR3のゲートとにそれぞれ供給される。トランジスタTR3は、ドレインが抵抗R3を介して電源電位(例えば、直流5V)に接続されているとともにトランジスタTR4のゲートに接続され、ソースがグランド電位に接続されている。
【0054】
図11に示すように、収納空間101に情報端末20が収納されていない状態では、着脱検出信号DETECT_OUT及び照度検出信号ALS_OUTがいずれもLレベルになり、
図10に示すトランジスタTR1〜TR3がオフ状態に維持される。これにより、赤(R)用の発光ダイオードLED_Rと青(B)用の発光ダイオードLED_Bとのいずれも発光せず、表示灯102が消灯状態である(LED表示=「OFF」)。
【0055】
図11に示すように、収納空間101に情報端末20が収納されているが表示灯25が消灯している状態では、着脱検出信号DETECT_OUTがHレベルになり照度検出信号ALS_OUTがLレベルになる。これに応じて、
図10に示すトランジスタTR1がオン状態になり、トランジスタTR2,TR3がオフ状態になる。トランジスタTR3がオフされているので、トランジスタTR4のゲート電位が抵抗R3を介して電源電位側にプルアップされ、トランジスタTR4がオン状態になる。これにより、赤(R)用の発光ダイオードLED_Rが消灯しているが、青(B)用の発光ダイオードLED_Bが発光し、表示灯102が青色に点灯した状態になる(LED表示=「青」)。
【0056】
図11に示すように、収納空間101に情報端末20が収納されており表示灯25が点灯している状態では、着脱検出信号DETECT_OUT及び照度検出信号ALS_OUTがいずれもHレベルになる。これに応じて、
図10に示すトランジスタTR1〜TR3がいずれもオン状態になる。トランジスタTR3がオンされているので、トランジスタTR4のゲート電位がグランド電位側にプルダウンされ、トランジスタTR4がオフ状態になる。これにより、青(B)用の発光ダイオードLED_Bが消灯しているが、赤(R)用の発光ダイオードLED_Rが発光し、表示灯102が赤色に点灯した状態になる(LED表示=「赤」)。
【0057】
例えば、情報端末20の表示灯25が周期的に消灯及び点灯を繰り返す点滅パターンで点滅した場合、対応する収納空間101の前端部の表示灯102は、
図12に示すように、周期的に青色の点灯と赤色の点灯とを繰り返す点滅パターンで点滅することになる。これにより、会議の参加者は、充電キャビネット100に収納された複数の情報端末20のうちどの情報端末20が会議用の情報端末であるのかを容易に把握できる。
【0058】
なお、会議に使用されない情報端末20については、充電中に表示灯25が点灯し、充電が完了すると表示灯25が消灯する。このため、会議に使用されない情報端末20に対応する収納空間101の前端部の表示灯102は、赤色の点灯状態で充電中であることを示し、青色の点灯状態で充電が完了したことを示すこともできる。
【0059】
次に、会議終了処理について
図13を用いて説明する。
図13は、会議終了処理を示すフローチャートである。
【0060】
会議を終了すべきタイミングになると、会議主催者の端末(図示せず)が、サーバ300にアクセスし、サーバ300上のペーパーレス会議システム200を起動させる。ペーパーレス会議システム200が起動されると、会議主催者の端末は、ペーパーレス会議システム200の会議終了画面を表示部に表示させる。会議主催者の端末に会議終了の指示が入力されると、サーバ300は、ペーパーレス会議システム200に従って、選択された会議の会議終了指示を情報管理装置1へ送信する。
【0061】
情報管理装置1は、選択された会議の会議終了指示を受信すると、点滅停止制御情報及び会議資料データ削除指示を生成し、選択された会議用に選択された各情報端末へ点滅停止制御情報及び会議資料データ削除指示を送信する。これにより、割り当て端末のLED点滅を停止させる(S21)。すなわち、選択された会議用に割り当てられた各情報端末20は、表示灯25が点滅動作を停止し、会議資料データを削除する。
【0062】
表示灯25の点滅動作が停止されると、サーバ300は、選択された会議用に割り当てられた各情報端末20について、割り当てを解除する(S22)。すなわち、サーバ300は、ペーパーレス会議システム200に従って、情報管理装置1に問い合わせて端末管理情報14cを取得する。サーバ300は、端末管理情報14cにおいて、割り当ての状態が現在の会議番号となっている割り当ての状態を「未使用」に上書き更新する。
【0063】
例えば、
図6(b)に示す会議番号「1」の会議が選択されていた場合、サーバ300は、
図8に示す端末管理情報14cにおける「1」となっている割り当ての状態を、
図14(c)に示すように、「未使用」に上書き更新する。サーバ300は、更新後の端末管理情報14cを情報管理装置1へ転送する。情報管理装置1は、更新後の端末管理情報14cを受信すると、記憶部14上の端末管理情報14cを上書きで更新する。
【0064】
情報端末の割り当てが解除されると、サーバ300は、選択された会議用の予約情報を削除する(S23)。すなわち、サーバ300は、ペーパーレス会議システム200に従って、情報管理装置1に問い合わせて会議管理情報14bを取得し、会議管理情報14bから選択された会議用の予約情報を削除する更新を行う。
【0065】
例えば、
図6(b)に示す会議番号「1」の会議が選択されていた場合、サーバ300は、会議管理情報14bにおける会議番号「1」のレコード1行分を削除し、
図14(b)に示すように更新する。
【0066】
会議管理情報14bが更新されると、サーバ300は、更新後の会議管理情報14bを情報管理装置1へ転送する。情報管理装置1は、更新後の会議管理情報14bを受信すると、記憶部14上の会議管理情報14bを上書きで更新する。
【0067】
予約情報が削除されると、サーバ300は、情報端末の残り台数を更新する(S24)。すなわち、サーバ300は、ペーパーレス会議システム200に従って、情報管理装置1に問い合わせて台数管理情報14aを取得し、台数管理情報14aにおいて、「使用台数」を35台から25台に更新するとともに「残り台数」を5台から15台に更新し、更新後の台数管理情報14aを情報管理装置1へ転送する。情報管理装置1は、更新後の台数管理情報14aを受信すると、記憶部14上の台数管理情報14aを上書きで更新する。
【0068】
以上のように、実施形態では、ペーパーレス会議システム200において、情報処理装置1が充電キャビネット100内における会議資料データ及び点滅制御情報を必要数の情報端末20に選択的に送信し、必要数の情報端末20の表示灯25を点滅させ、それに応じて収納空間101の前端部の表示灯102も点滅させる。これにより、会議の参加者が充電キャビネット100内のどの情報端末20を使用すればよいのか容易に識別できるようにすることができる。
【0069】
また、実施形態では、情報処理装置1において、選択部11は、複数の情報端末20−1〜20−nのうち資料データ14d1について使用すべき複数の第1の情報端末を選択し、制御部12は、第1の情報端末の表示灯を第1の点滅パターンで点滅させる第1の点滅制御情報を生成し、通信部13は、選択された複数の第1の情報端末のそれぞれに資料データ14d1と第1の点滅制御情報とを送信する。また、選択部11は、複数の情報端末20−1〜20−nのうち資料データ14d2について使用すべき複数の第2の情報端末を選択し、制御部12は、第2の情報端末の表示灯を第2の点滅パターンで点滅させる第2の点滅制御情報を生成し、通信部13は、選択された複数の第2の情報端末のそれぞれに資料データ14d2と第2の点滅制御情報とを送信する。これにより、会議毎に、必要数の異なる情報端末に異なる資料データ及び異なる点滅制御情報をそれぞれ配信できる。
【0070】
また、実施形態では、充電キャビネット100において、複数の収納空間101は、表示画面23、被充電端子24、及び表示灯25を有する情報端末20における被充電端子24に対応した充電端子124と表示灯25に対応した照度センサ125とがそれぞれ配されている。複数の表示灯102は、複数の収納空間101に対応し、それぞれが収納空間101の前端部に配されている。コントローラ130は、複数の収納空間101のそれぞれにおける充電端子124の通電状態と照度センサ125の検知結果とに応じて、複数の第2の表示灯102を点灯制御する。これにより、収納空間101に収納された情報端末20の表示灯25の点滅状態に応じて、その対応する表示灯102を点滅させ、外部から容易に視認できるようにすることができる。
【0071】
また、実施形態では、充電キャビネット100において、コントローラ130は、複数の収納空間101のそれぞれについて、照度センサ125の検知結果に応じて表示灯25の表示状態に対応した表示状態で表示灯102を点灯制御する。これにより、収納空間101の前端部に配された表示灯102を、収納空間101に収納された情報端末20の表示灯25の点滅状態に対応して点滅させることができる。
【0072】
また、実施形態では、充電キャビネット100において、表示灯25の表示状態は、情報端末20が資料データ14d1について使用すべき情報端末であることを示す第1の点滅パターン又は情報端末20が資料データ14d2について使用すべき情報端末であることを示す第2の点滅パターンに応じた点滅状態と、情報端末20が充電中か否かを示す点灯状態とを含む。これにより、収納空間101の前端部に配された表示灯102を、会議毎に異なる点滅状態で点滅させることができるとともに、充電状態を示すように点灯させることができる。
【0073】
また、実施形態では、配信プログラム8aは、情報処理装置1を選択部11と制御部12と通信部13ととして機能させる。選択部11は、複数の情報端末20−1〜20−nのうち資料データ14d1について使用すべき複数の第1の情報端末を選択し、制御部12は、第1の情報端末の表示灯を第1の点滅パターンで点滅させる第1の点滅制御情報を生成し、通信部13は、選択された複数の第1の情報端末のそれぞれに資料データ14d1と第1の点滅制御情報とを送信する。また、選択部11は、複数の情報端末20−1〜20−nのうち資料データ14d2について使用すべき複数の第2の情報端末を選択し、制御部12は、第2の情報端末の表示灯を第2の点滅パターンで点滅させる第2の点滅制御情報を生成し、通信部13は、選択された複数の第2の情報端末のそれぞれに資料データ14d2と第2の点滅制御情報とを送信する。これにより、会議毎に、必要数の異なる情報端末に異なる資料データ及び異なる点滅制御情報をそれぞれ配信できる。
【解決手段】情報処理装置は、一つの態様において、それぞれが表示画面及び表示灯を有する複数の情報端末のうち第1の資料データについて使用すべき複数の第1の情報端末を選択する選択部と、前記第1の情報端末の表示灯を第1の点滅パターンで点滅させる第1の点滅制御情報を生成する制御部と、前記選択された複数の第1の情報端末のそれぞれに前記第1の資料データと前記第1の点滅制御情報とを送信する通信部とを有する。