(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記キーボードに対し前記ディスプレイを立てた状態で前記キーボードから露出する位置で前記ディスプレイに、前記ディスプレイの外部と無線信号による通信を行う通信部材が設けられる請求項1乃至請求項12のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】
図1は第一実施形態の情報処理装置の一例であるタブレット型コンピュータ及びキーボードドックを開状態で示す側面図である。
【
図2】
図2は第一実施形態の情報処理装置の一例であるタブレット型コンピュータ及びキーボードドックを開状態で
図1の矢印2方向に見た図である。
【
図3A】
図3Aは第一実施形態の情報処理装置の一例であるタブレット型コンピュータ及びキーボードドックを第一スタンド状態で示す側面図である。
【
図3B】
図3Bは第一実施形態の情報処理装置の一例であるタブレット型コンピュータ及びキーボードドックを分解して第一スタンド状態で示す側面図である。
【
図4】
図4は第一実施形態の情報処理装置の一例であるタブレット型コンピュータ及びキーボードドックを第一スタンド状態で
図3Aの矢印4方向に見た図である。
【
図5】
図5は第一実施形態の情報処理装置の一例であるタブレット型コンピュータ及びキーボードドックを第一スタンド状態で示す斜視図である。
【
図6A】
図6Aは第一実施形態の情報処理装置の一例であるタブレット型コンピュータ及びキーボードドックを第二スタンド状態で示す側面図である。
【
図6B】
図6Bは第一実施形態の情報処理装置の一例であるタブレット型コンピュータ及びキーボードドックを分解して第二スタンド状態で示す側面図である。
【
図7】
図7は第一実施形態の情報処理装置の一例であるタブレット型コンピュータ及びキーボードドックを第二スタンドで
図6Aの矢印7方向に見た図である。
【
図8】
図8は第一実施形態の情報処理装置の一例であるタブレット型コンピュータ及びキーボードドックを第二スタンド状態で示す斜視図である。
【
図9】
図9は第一実施形態の情報処理装置の一例であるタブレット型コンピュータ及びキーボードドックを閉状態で示す平面図である。
【
図10】
図10は第一実施形態の情報処理装置の一例であるタブレット型コンピュータ及びキーボードドックをスレート状態で示す平面図である。
【
図11】
図11は第一実施形態の情報処理装置において収容位置にあるストッパの近傍を拡大して示す斜視図である。
【
図12】
図12は第一実施形態の情報処理装置において収容位置にあるストッパの近傍を拡大して示すキーボード内の斜視図である。
【
図13】
図13は第一実施形態の情報処理装置においてストッパが収容位置にある状態の
図11の13−13線断面図である。
【
図14】
図14は第一実施形態の情報処理装置においてストッパが収容位置にある状態の
図11の14−14線断面図である。
【
図15】
図15は第一実施形態の情報処理装置において突出位置にあるストッパの近傍を拡大して示す斜視図である。
【
図16】
図16は第一実施形態の情報処理装置において突出位置にあるストッパの近傍を拡大して示すキーボード内の斜視図である。
【
図17】
図17は第一実施形態の情報処理装置において突出位置にあるストッパの近傍をタブレットの一部と共に拡大して示す斜視図である。
【
図18】
図18は第一実施形態の情報処理装置においてストッパが突出位置にある状態の
図17の18−18線断面図である。
【
図19】
図19は第一実施形態の情報処理装置においてストッパが突出位置にある状態の
図17の19−19線断面図である。
【
図20】
図20は第一実施形態の情報処理装置の突出部材を示す斜視図である。
【
図21】
図21は第一実施形態の情報処理装置の突出部材を反転して示す斜視図である。
【
図22】
図22は第一実施形態の情報処理装置の一例であるタブレット型コンピュータ及びキーボードドックを示す
図10の拡大平面図である。
【
図23】
図23は第一実施形態の情報処理装置の一例であるタブレット型コンピュータ及びキーボードドックを閉状態で示す
図9の23−23線断面図である。
【
図24】
図24は第二実施形態の情報処理装置の突出部材を示す斜視図である。
【
図25】
図25は第二実施形態の情報処理装置の突出部材を反転して示す斜視図である。
【
図26】
図26は第二実施形態の情報処理装置の一例であるタブレット型コンピュータ及びキーボードドックを閉状態で示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
第一実施形態について、図面に基づいて詳細に説明する。
【0011】
図1〜
図10に示すように、第一実施形態の情報処理装置12は、タブレット型コンピュータ(以下「タブレット」と言う)14と、キーボードドック16とを有している。キーボードドック16は、キーボード18と、このキーボード18に取り付けられる連結板20を有している。そして、タブレット14とキーボード18とが、無線あるいは有線により電気的に接続されることで、タブレット14とキーボード18の間で信号の送受信が可能となる。
【0012】
タブレット14は、本実施形態では長方形の板状に形成されている。タブレット14は、表示ユニット21(
図23参照)と、表示ユニット21で生成された画像を表示する表示画面22を有しており、ディスプレイの一例である。さらに、タブレット14は、内部にプロセッサ、メモリ等を有している。
【0013】
キーボード18は、本実施形態では長方形の板状に形成されると共に、複数の入力キー26を有している。入力キー26を押すことで、情報処理装置12に対し入力操作を行うことができる。以下において、キーボード18の長辺18Lに沿った方向を幅方向、短辺18Sに沿った方向を奥行方向という。図面において、キーボード18の幅方向、奥行方向及び厚さ方向をそれぞれ矢印W、矢印D、矢印Tで示す。また、図面において、キーボード18の幅方向の中心を中心線CLで示す。
【0014】
キーボード18のキー配置部24には、複数の入力キー26が所定位置に所定の順序で配列されている。換言すれば、複数の入力キー26が所定の位置に所定の順序で配列された範囲が、キー配置部24である。
【0015】
本実施形態では、キー配置部24は、キーボード18の長辺の一方である第一長辺18LAに近い位置にある。
【0016】
キーボード18には、キー配置部24と長辺の他方である第二長辺18LBの間に位置する範囲に、タッチパッド28が設けられている。タッチパッド28に接触することで、情報処理装置12に対し入力操作を行うことができる。さらに、本実施形態では、タッチパッド28に所定の画像を表示することが可能であり、タッチパッド28は第二表示画面30の例でもある。ただし、タッチパッド28としては、画像を表示しないタイプのタッチパッドであってもよい。
【0017】
本実施形態では、タブレット14を平面視した形状と、キーボード18を平面視した形状は一致している。そして、キーボード18とタブレット14とを、
図9及び
図10に示すように重ねた状態で、キーボード18の外形とタブレット14の外形とが一致する。なお、
図9は、表示画面22がキーボード18と対向する向きでタブレット14をキーボード18に重ねた状態であり、以下では閉状態という。
図10は、表示画面22がキーボード18の反対向きで、すなわち表示画面22が露出する向きでタブレット14をキーボード18に重ねた状態であり、以下ではスレート状態という。
【0018】
図1、
図3A及び
図6Aに示すように、キーボードドック16の連結板20の先端側には、タブレット14を取り付けることができる。すなわち、キーボード18は、連結板20により、タブレット14に装着される。
【0019】
連結板20には、このようにタブレット14を取り付けた状態で屈曲する複数の屈曲部32が設けられている。複数の屈曲部32によって連結板20を適切に屈曲させることで、キーボード18に対するタブレット14の姿勢を変化させることができる。具体例としては、
図1に示す開状態P1、
図3Aに示す第一スタンド状態S1、
図6Aに示す第二スタンド状態S2、
図9に示す閉状態S3及び
図10に示すスレート状態P2に変化させることができる。第一スタンド状態S1及び第二スタンド状態S2では、タブレット14の荷重の一部が連結板20に作用する。連結板20は、この加重によって屈曲部32で屈曲されない程度、すなわちタブレット14が矢印T3方向に倒れない程度の剛性を有している。
【0020】
キーボード18に連結板20を取り付ける構造は特に限定されない。たとえば、ネジによる締結や、フックによる掛止、磁石による吸着保持等を適用できる。同様に、タブレット14にキーボードドック16(連結板20)を連結する構造も特に限定されず、ネジによる締結や、フックによる掛止、磁石による吸着保持等を適用できる。
【0021】
図11〜
図19に示すように、キーボード18には、複数の突出部材42が取り付けられている。
【0022】
図2に示すように、本実施形態では、キー配置部24と第二長辺18LBの領域Eのうち、キー配置部24に近い領域E1に配置される左右一対の突出部材42Aと、第二長辺18LBに近い領域E2に配置される左右一対の突出部材42Bとを有している。領域E1は、キー配置部24と、第二長辺18LBの中間位置CPよりもキー配置部24に近い位置である。領域E2は、この中間位置CPよりも第二長辺18LBに近い位置である。
【0023】
2つの突出部材42Aは、幅方向(矢印W方向)に離間して配置されており、キーボード18の中心線CLを対称軸として左右対称の形状及び配置である。同じく、2つの突出部材42Bも、幅方向(矢印W方向)に離間して配置されており、キーボード18の中心線CLを対称軸として左右対称の形状及び配置である。以下では、これら複数の突出部材42のうち、幅方向の右側に配置されている突出部材42Aを例に挙げて、構造を説明する。
【0024】
図20及び
図21にも詳細に示すように、突出部材42は、回転軸44を有する。
図12〜
図14に示すように、キーボード18の内部では、キーボード18の上板18Uにネジ46S等によって固定部品46が固定されている。そして、回転軸44は、固定部品46に回転可能に保持されている。回転軸44の軸方向は、キーボード18の幅方向(矢印W方向)と一致している。
【0025】
回転軸44の軸方向の一端44Aからは、ストッパ48が突出されている。ここでいう回転軸44の軸方向の一端44Aとは、キーボード18の幅方向の外側に位置する端部である。
【0026】
ストッパ48は、回転軸44の径方向外側に向けて突出されている。キーボード18の上板18Uには、ストッパ48に対応する位置に、上板18Uを貫通する貫通孔50が形成されている。そして、回転軸44の回転角度に応じて、ストッパ48は、
図11〜
図13に示す収容位置T1と、
図15〜
図18に示す突出位置T2とを移動する。収容位置T1では、ストッパ48はキーボード18の上板18Uから突出せず、キーボード18の内部に収容されている。突出位置T2では、ストッパ48の先端側が、キーボード18の上板18Uから突出している。
【0027】
回転軸44には、保持板52が突出されている。保持板52は、ストッパ48よりも幅方向の内側にある。
【0028】
保持板52には、磁石54が保持されている。キーボード18の内部には、磁石54と対向する位置に、後述する磁性部材56、58よりも小さい磁性部材60が取り付けられている。磁性部材60と磁石54に作用する磁力(引力F1)により、回転軸44は、ストッパ48が収容位置T1へ移動する方向(矢印R1方向)の回転力を受ける。換言すれば、タブレット14が、後述する第一スタンド状態S1、第二スタンド状態S2及び閉状態S3以外の状態にあれば、ストッパ48は収容位置T1にある。
【0029】
図19に示すように、タブレット14の内部には、長辺の一方である第一長辺14LAの近傍に、磁性体で形成された磁性部材56が配置されている。
図3Aに示す第一スタンド状態S1、及び
図6Aに示す第二スタンド状態S2では、磁性部材56が磁石54に接近しており、磁石54と磁性部材56との間に磁力(引力F2)が作用する。磁石54と磁性部材56との間に作用する引力F2は、磁性部材60と磁石54に作用する引力F1よりも大きい。これにより、回転軸44が矢印R2方向に回転し、ストッパ48が収容位置T1から突出位置T2へ移動する。
【0030】
図18に示すように、突出位置T2にあるストッパ48は、第一スタンド状態S1及び第二スタンド状態S2にあるタブレット14の第一長辺14LAに接触する。すなわち、タブレット14がキーボード18の上を滑り、第二長辺18LBに向けて(矢印M1方向に)移動しようとしても、ストッパ48がタブレット14を保持することで、この移動を抑制する。
【0031】
図9及び
図22に示すように、タブレット14には、幅方向に間隔をあけて、左右一対の凹部62が形成されている。
図23に示すように、凹部62は、タブレット14の閉状態S3で、ストッパ48に対応する位置に形成されている。
【0032】
タブレット14の内部には、凹部62よりも幅方向の内側に、磁性体で形成された磁性部材58が配置されている。
図23に示す閉状態S3において、磁性部材58は磁石54に接近しており、磁石54と磁性部材58との間に磁力(引力F3)が作用する。磁石54と磁性部材58との間に作用する引力F3は、磁性部材60と磁石54に作用する引力F1よりも大きい。これにより、回転軸44が矢印R2方向(
図19参照)に回転し、ストッパ48が収容位置T1から突出位置T2へ移動する。
【0033】
図23に示すように、突出位置T2にあるストッパは、閉状態S3にあるタブレット14の凹部62に収容されて係合される。すなわち、タブレット14がキーボード18の上を滑って、キーボード18の奥行方向(矢印D方向)あるいは幅方向(矢印W方向)に移動しようとしても、ストッパ48が凹部62に係合することで、この移動を抑制する。特に、ストッパ48は複数(本実施形態では2つ)あるので、キーボード18に対するタブレット14の面内回転を抑制できる。この面内回転とは、キーボード18においてキー配置部24が設けられた面に沿った方向の回転である。
【0034】
図4、
図5、
図7及び
図8に示すように、タブレット14の第一長辺14LAには、左右一対のスピーカ64が設けられている。
図4及び
図5に示す第一スタンド状態S1、及び
図7及び
図8に示す第二スタンド状態で、スピーカ64は、キーボード18に覆われることなく露出する位置に配置されている。
【0035】
スピーカ64の位置は、タブレット14を短辺14Sにおいて把持した場合に下側又は上側となる位置である。すなわち、タブレット14を把持した手等で覆われない位置にスピーカ64が配置されている。
【0037】
本実施形態の情報処理装置12では、キーボード18に対しタブレット14を、
図3A〜
図5に示す第一スタンド状態S1、及び、
図6A〜
図8に示す第二スタンド状態S2で保持できる。第一スタンド状態S1及び第二スタンド状態S2のいずれであっても、タブレット14はキーボード18に対し、表示画面22が斜め上を向くように傾斜しており、表示画面22の視認が容易である。
【0038】
第一スタンド状態S1では、タッチパッド28がタブレット14で覆われない。このため、タッチパッド28を操作して、タブレット14に入力することが可能である。また、タッチパッド28を第二表示画面として使用している場合には、タッチパッド28の表示内容を視認できる。
【0039】
また、第一スタンド状態S1では、キーボード18の上板18Uから突出したストッパ48Aが、タブレット14の第一長辺14LAに接触してタブレット14を保持している。したがって、タブレット14が矢印M1方向へ移動することが抑制される。
【0040】
これに対し、第二スタンド状態S2では、第一スタンド状態S1と比較して、タブレット14が、キーボード18の第二長辺18LBに近い位置で保持される。
【0041】
第二スタンド状態S2では、キーボード18の上板18Uから突出したストッパ48Bが、タブレット14の第一長辺14LAに接触してタブレット14を保持している。したがって、タブレット14が矢印M1方向へ移動することが抑制される。
【0042】
第一スタンド状態S1では、タブレット14のスピーカ64は、キーボード18に覆われない。同様に、第二スタンド状態S2でも、タブレット14のスピーカ64は、キーボード18に覆われない。したがって、第一スタンド状態S1及び第二スタンド状態S2の両方において、スピーカ64がキーボード18に覆われる構造と比較して、高音質である。
【0043】
さらに、本実施形態の情報処理装置12では、キーボード18とタブレット14とを
図9に示すように重ねた状態、すなわち閉状態S3にすることが可能である。閉状態では、キーボード18の外形とタブレット14の外形とが一致する。したがって、キーボード18とタブレット14とが閉状態で互いにずれている構造と比較して、情報処理装置12として小型であり、持ち運び等が容易である。
【0044】
閉状態S3では、
図23に示すように、キーボード18の上板18Uから突出したストッパ48が、タブレット14の凹部に収容されて係合している。したがって、キーボード18の面内方向、すなわち奥行方向(矢印D方向)及び幅方向(矢印W方向)へのタブレット14の移動が抑制される。
【0045】
特に本実施形態では、ストッパ48は複数(2つ)なので、キーボード18に対するタブレット14の面内回転を抑制できる。
【0046】
このように、キーボード18に対するタブレット14の閉状態で、タブレット14の面内回転を抑制することで、キーボード18とタブレット14とが不用意にずれないので、情報処理装置12は利便性に優れる。
【0047】
次に、第二実施形態について説明する。第二実施形態において、第一実施形態と同様の要素、部材等については、第一実施形態と同一の符号を付して、詳細な説明を省略する。また、第二実施形態の情報処理装置の全体的構造としては、第一実施形態の情報処理装置と同様の構造を採り得るので、図示を省略する。
【0048】
第二実施形態の情報処理装置80では、
図24及び
図25に示す形状の突出部材82を有する。突出部材82は、保持板52が、回転軸44の一端44A側に形成されている。突出部材82をキーボード18に取り付けた状態では、
図26に示すように、保持板52、すなわち磁石54が、第一実施形態よりも、幅方向(矢印W方向)の外側に位置する。
【0049】
そして、第二実施形態の情報処理装置80では、保持板52の位置に対応して、タブレット14内の磁性部材58も、幅方向の外側、すなわち短辺14Sに近い位置に配置されている。この磁性部材58の位置は、表示ユニット21とは法線方向(矢印H1方向)に見て重ならず、幅方向外側の位置である。したがって、表示ユニット21の位置の影響を受けることなく、磁性部材58を表示画面22側、
図26の閉状態S3では下側に配置できる。
【0050】
このように、第二実施形態の情報処理装置12では、タブレット14の閉状態で、磁性部材58を、キーボード18の磁石に近い位置に配置できる。このため、磁石54の磁力を第一実施形態よりも弱くしても、閉状態で磁石54と磁性部材58との間に引力を作用させて、ストッパ48を突出位置T2に移動させることができる。磁石54の磁力を弱くすることで、磁力が周囲に与える影響が小さくなる。
【0051】
上記各実施形態では、ストッパ48が、収容位置T1と突出位置T2とを移動する。収容位置T1では、ストッパ48はキーボード18に収容されており、キーボード18から突出しないので、ストッパ48が邪魔にならない。また、閉状態S3では、ストッパ48がキーボード18に収容されているので、タブレット14に不用意に接触しない。
【0052】
そして、ストッパ48が突出位置T2をとることで、タブレット14を第一スタンド状態S1及び第二スタンド状態S2で保持したり、閉状態S3でずれを抑制したりすることが確実になされる。
【0053】
キーボード18に対しタブレット14が閉状態S3にあるとき、突出位置T2にあるストッパ48はタブレット14の凹部62に収容される。このような凹部62がないタブレットであっても、たとえば、タブレットの縁にストッパ48を接触させることで、キーボード18に対するタブレットのずれを抑制できる。ただし、ストッパ48をタブレット14の縁に単に接触させているので、タブレット14がストッパから離間する方向にずれると、このずれを抑制することは難しい。たとえば、タブレット14の幅方向の両方向(右方向及び左方向)のずれを抑制するためには、複数のストッパ48でタブレット14を幅方向に挟み込むように接触させる必要がある。タブレット14の奥行方向のずれを抑制するためには、複数のストッパでタブレット14を奥行方向に挟み込むように接触させる必要がある。
【0054】
これに対し、上記実施形態のように、タブレット14の凹部62にストッパ48を収容する構造では、突出位置T2にあるストッパ48の周囲を凹部62の内壁が取り囲む。このため、キーボード18の奥行方向(矢印W方向)及び幅方向(矢印W方向)の両方向でずれを抑制できる。
【0055】
本実施形態では、磁石54と、磁性部材56、58との磁力により、ストッパ48を収容位置T1から突出位置T2へ移動させることができる。これに代えて、たとえば、キーボード18に対するタブレット14の位置をセンサで検出し、タブレット14が所定の状態になったときに、アクチュエータによりストッパ48を突出位置T2へ移動させる構造でもよい。本実施形態のように磁力を利用すると、ストッパ48を突出位置T2へ移動させる構造を簡易に実現できる。
【0056】
上記実施形態では、キーボード18、すなわちストッパ48側に磁石54を設け、タブレット14に磁性部材56、58を設けた例を挙げたが、これとは逆に、キーボード18に磁性片を設け、タブレット14に磁石を設けてもよい。キーボード18に磁石を設けると、タブレット14の各種の部材、たとえば表示ユニット21やプロセッサ、メモリ等への磁力の影響を小さくできる。
【0057】
ストッパ48は、回転軸44から延出されている。このため、回転軸44の回転により、ストッパ48を、収容位置T1と突出位置T2とで移動させることができる。これに代えて、たとえば、ストッパ48をキーボード18に対しスライド可能に保持し、スライドによって収容位置と突出位置とを移動する構造でもよい。上記実施形態のように、回転軸44の回転を用いると、ストッパ48をスライドさせるための機構が不要であり、構造が簡素である。
【0058】
回転軸44には、保持板52が設けられており、保持板52には、磁性体(上記実施形態では磁石54)が保持されている。すなわち、回転軸44と磁性体とが一体で回転する構造を簡易に実現できる。
【0059】
ストッパ48が磁石54を兼ねる構造でもよい。この構造では、ストッパ48と別体の保持板や磁石が不要であり、構造の簡素化を図ることができる。上記各実施形態のように、ストッパ48と磁石54とを別体にすると、ストッパ48としては、磁石(磁性体)以外の材料、たとえば樹脂を用いることも可能であり、材料選択の自由度が高い。また、ストッパ48自体を軟質の材料で形成したり、ストッパ48にゴム製あるいは軟質樹脂製のカバーを装着したりすることで、ストッパ48に不用意に他の部材が接触しても、接触した部材の損傷を抑制できる。
【0060】
上記実施形態において、タブレット14は、第一スタンド状態S1にあるとき、第一長辺14LAがキーボード18の長辺18Lと平行になる向きである。一対のストッパ48Aは、キーボード18の長辺18Lに沿った方向で離間して配置される。複数のストッパ48Aによって、タブレット14を複数個所で保持するので、1つのストッパで保持する構造と比較して安定的に保持できる。タブレット14が第二スタンド状態S2にあるときも、複数のストッパ48Bがタブレット14を複数個所で保持するので、1つのストッパで保持する構造と比較して安定的に保持できる。
【0061】
キーボード18において、ストッパ48はキー配置部24を避けた位置に設けられている。したがって、キー配置部24における入力キー26の配置に、ストッパ48が影響を及ぼさない。たとえば、入力キー26への入力操作を、ストッパ48を有さないキーボードと同じように行うことができる。
【0062】
キー配置部24は、キーボード18の2つの長辺のうち、第一長辺18LAに近い位置に配置されている。これにより、キー配置部24と、第二長辺18LBの間の領域Eが広くなるので、この領域Eに、タッチパッド28を設けることが可能である。たとえば、タッチパッド28を設けるスペースを確保するために、キーボード18を大型化する必要がない。
【0063】
ストッパ48A、48Bはいずれも、キー配置部24と第二長辺18LBの間の領域Eに配置されている。ストッパ48A、48Bがタブレット14を保持した状態、すなわち第一スタンド状態S1及び第二スタンド状態S2では、タブレット14がキーボード18を覆うので、キーボード18への不用意な接触を抑制できる。
【0064】
キー配置部24と第二長辺18LBの間の領域Eには、上記したようにタッチパッド28が設けられる。このタッチパッド28により、タブレット14に対する入力操作が可能である。
【0065】
複数のストッパ48のうち、一対のストッパ48Aは、領域E1に設けられている。この領域E1は、キー配置部24と、第二長辺18LBの中間位置CPよりもキー配置部24に近い位置である。したがって、ストッパ48Aによってタブレット14を保持した状態(第一スタンド状態S1)では、タッチパッド28がタブレット14に覆われず、タッチパッド28の全部又は一部が露出するので、タッチパッド28を接触して操作できる。
【0066】
また、タッチパッド28を第二表示画面30として用いている場合には、表示画面22とは異なる表示内容を第二表示画面30に表示させて、視認することが可能である。たとえば、表示画面22とは異なる表示内容を第二表示画面30に表示させながら、第二表示画面30を用いて情報処理装置12を操作することも可能である。
【0067】
複数のストッパ48のうち、一対のストッパ48Bは、領域E2に設けられている。この領域E2は、キー配置部24と、第二長辺18LBの中間位置CPよりも第二長辺18LBに近い位置である。したがって、ストッパ48Bによってタブレット14を保持した状態(第二スタンド状態S2)では、タッチパッド28がタブレット14に覆われるので、タッチパッド28への不用意な接触を抑制できる。
【0068】
ストッパ48の位置は上記した位置に限定されず、たとえば、
図2に示すように、タッチパッド28が設けられた領域Eの任意の位置に、幅方向に間隔をあけて一対のストッパ48(突出部材42)を設けてもよい。
【0069】
タブレット14には、スピーカ64が設けられている。スピーカ64は、タブレット14が第一スタンド状態S1及び第二スタンド状態S2にあるとき、キーボード18から露出している。すなわち、スピーカ64の前方がキーボード18で覆われない。したがって、スピーカ64の前方がキーボード18で覆われる構造と比較して、高音質である。
【0070】
なお、スピーカ64に代えて、あるいはスピーカ64と併用して、外部の機器との間で無線信号による通信を行う通信部材を設けた構造も採り得る。この通信部材は、キーボード18から露出しており、通信部材の前面がキーボード18で覆われない位置に設けられる。このため、無線信号がキーボード18によって遮蔽されたり減衰されたりすることを抑制できる。ここでいう無線信号は特に限定されず、電波、可視光線、赤外線、紫外線等を含む。より具体的には、リモートコントローラの受信部や受光部等が挙げられる。
【0071】
上記各実施形態の情報処理装置12では、キーボードドック16を有している。すなわち、キーボード18が、連結板20によってタブレット14に連結されており、第一スタンド状態S1及び第二スタンド状態S2では、タブレット14の荷重の一部を連結板20が支持している。しかし、たとえば、第一スタンド状態S1及び第二スタンド状態S2にあるタブレット14を、ストッパ48のみで支持できれば、連結板20がない構造であってもよい。たとえば、ストッパ48に、タブレット14の第一長辺14LAの一部を掛止させることで、第一スタンド状態S1や第二スタンド状態S2において、タブレット14の矢印T3方向への倒れを抑制できれば、連結板20は不要である。そして、連結板20がない構造であっても、ストッパ48が、第一スタンド状態S1及び第二スタンド状態S2にあるタブレット14を保持すると共に、閉状態S3にあるタブレット14に係合する構造を採り得る。
【0072】
上記では、ディスプレイの一例として、表示画面22を備え、内部にプロセッサを有するタブレット14を挙げている。しかし、プロセッサがキーボード18の内部に配置され、ディスプレイとしては内部にプロセッサを有さない構造であってもよい。すなわち、情報処理装置のプロセッサは、ディスプレイの内部に備えられていてもよいし、キーボード18の内部に備えられていてもよい。
【0073】
情報処理装置12としては、上記したタブレット14を有する構造に限定されず、たとえば、スマートフォンや、商品管理用の端末、電子辞書、映像再生装置等であってもよい。
【0074】
以上、本願の開示する技術の実施形態について説明したが、本願の開示する技術は、上記に限定されるものでなく、上記以外にも、その主旨を逸脱しない範囲内において種々変形して実施可能であることは勿論である。