【実施例】
【0232】
以下に本発明の実施例及び参考例、調製例ならびに試験例を挙げて本発明をさらに詳しく説明するが、本発明はこれらにより限定されるものではない。
【0233】
また、本明細書中で用いる略語は以下の意味を表す。
Ac:アセチル
Bu:ブチル
dba:ジベンジリデンアセトン
DMF:N,N−ジメチルホルムアミド
Et:エチル
HATU:O−(7−アザベンゾトリアゾール−1−イル)−1,1,3,3−テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェート
Me:メチル
NMP:N−メチル−2−ピロリドン
Pd
2(dba)
3:トリス(ジベンジリデンアセトン)ビスパラジウム
Ph:フェニル
Tf:トリフルオロメタンスルホニル
THF:テトラヒドロフラン
【0234】
実施例で得られたNMR分析は300MHz若しくは400MHzで行い、DMSO−d
6、CDCl
3等を用いて測定した。
【0235】
実施例又は表中に「保持時間」とあるのは、LC/MS:液体クロマトグラフィー/質量分析でのリテンションタイムを表し、以下の条件で測定した。
測定条件1:カラム:Gemini−NX(5μm、i.d.4.6x50mm)(Phenomenex)
流速:3.0 mL/分
UV検出波長:254nm
移動相:[A]は0.1%ギ酸含有水溶液、[B]は0.1%ギ酸含有アセトニトリル溶液
グラジエント:3.5分間で5%−100%溶媒[B]のリニアグラジエントを行い、0.5分間、100%溶媒[B]を維持した。
測定条件2:カラム:Shim−pack XR−ODS(2.2μm、i.d.50x3.0mm) (Shimadzu)
流速:1.6 mL/分
UV検出波長:254nm
移動相:[A]は0.1%ギ酸含有水溶液、[B]は0.1%ギ酸含有アセトニトリル溶液
グラジェント:3分間で10%−100%溶媒[B]のリニアグラジエントを行い、0.5分間、100%溶媒[B]を維持した。
測定条件3:カラム:ACQUITY UPLC(登録商標)BEH C18(1.7μm i.d.2.1x50mm) (Waters)
流速:0.55 mL/分
UV検出波長:254nm
移動相:[A]は0.1%ギ酸含有水溶液、[B]は0.1%ギ酸含有アセトニトリル溶液
3分間で5%−100%溶媒[B]のリニアグラジエントを行った後、0.5分間、100%溶媒[B]を維持した。
測定条件4:カラム:ACQUITY UPLC(登録商標)BEH C18(1.7μm i.d.2.1x50mm) (Waters)
流速:0.8 mL/分
UV検出波長:254nm
移動相:[A]は0.1%ギ酸含有水溶液、[B]は0.1%ギ酸含有アセトニトリル溶液
3.5分間で5%−100%溶媒[B]のリニアグラジエントを行った後、0.5分間、100%溶媒[B]を維持した。
測定条件5:カラム:Shim−pack XR−ODS(2.2μm、i.d.50x3.0mm) (Shimadzu)
流速:1.6 mL/分
UV検出波長:254nm
移動相:[A]は0.1%ギ酸含有水溶液、[B]は0.1%ギ酸含有アセトニトリル溶液
グラジェント:8分間で10%−100%溶媒[B]のリニアグラジエントを行い、0.5分間、100%溶媒[B]を維持した。
【0236】
実施例1 化合物a2の合成
【化87】
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工程1 化合物a2の合成
化合物a1(3.0g、16mmol)をエタノール(30mL)と水(10mL)に溶解させ、鉄(2.7g、48mmol)と塩化アンモニウム(2.6g、48mmol)を加えた後、80℃で4時間撹拌した。反応液を濾過した後、母液に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を減圧留去して化合物a2(2.5g)を粗精製物として得た。
[M+H]=159.6、測定条件4:保持時間1.07分
工程2 化合物a3の合成
化合物a2(2.5g、16mmol)をDMF(30mL)に溶解させ、イソ酪酸(1.7g、19mmol)、O−(7−アザベンゾトリアゾ−1−イル)−1,1,3,3−テトラメチルウロニウム ヘキサフルオロホスフェート(7.8g、21mmol)およびトリエチルアミン(3.1g、32mmol)を氷冷下で加えた後、室温で終夜撹拌した。反応液に水を加え、ジエチルエーテルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を減圧留去して化合物a3(5.1g)を粗精製物として得た。
[M+H]=229.8、測定条件4:保持時間1.54分
工程3 化合物a4の合成
化合物a3(2.0g、8.7mmol)をNMP(1.0mL)に溶解させ、炭酸セシウム(5.7g、17mmol)を加えた後、160℃で12時間撹拌した。反応液にDMF(13mL)を加えて、110℃で1時間撹拌した。反応液に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を塩酸および飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を減圧留去し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン−酢酸エチル)により精製して、化合物a4(0.46g、収率25%)を得た。
1H−NMR (CDCl
3)δ: 1.46 (d, J = 7.0 Hz, 6H), 3.31−3.17 (m, 1H), 3.95 (s, 3H), 6.97 (dd, J = 8.0, 4.0 Hz, 1H), 7.36 (d, J = 8.8 Hz, 1H).
[M+H]=209.8、測定条件4:保持時間2.04分
工程4 化合物a5の合成
化合物a4(0.36g、1.7mmol)をトルエン(8.0mL)に溶解させ、塩化アルミニウム(0.57g、4.3mmol)を加えた後、100℃で2時間撹拌した。反応液に氷冷下で酢酸ナトリウム水溶液を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を減圧留去し、得られた固体を濾取して、化合物a5(0.28g、収率83%)を得た。
1H NMR (CDCl
3)δ : 1.46 (d, J = 6.9 Hz, 6H), 3.21−3.28 (m, 1H), 5.54 (s, 1H), 6.98 (dd, J = 8.1 Hz, 1H), 7.32 (d, J = 8.5 Hz, 1H).
[M+H]=195.7、測定条件2:保持時間1.55分
【0237】
実施例2 実施例化合物I−031の合成
【化88】
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工程1 化合物a7の合成
化合物a6(1.0g、5.7mmol)を1,4−ジオキサン(10mL)に溶解させ、(S)−t−ブチル−1−ヒドロキシプロピ−2−ニル カーバメート(1.2g、6.9mmol)、トリフェニルホスフィン (1.8g、6.9mmol)およびジメチルオキシエチルアゾジカルボキシレート(1.6g、6.9mmol)を氷冷下で加えた後、室温で1時間撹拌した。反応液に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を減圧留去し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン−酢酸エチル)により精製して、化合物a7(1.3g、収率67%)を得た。
[M+H]=332.0、測定条件4:保持時間2.16分
工程2 化合物a8の合成
化合物a7(0.70g、2.1mmol)に4mol/L塩酸−1,4−ジオキサン(5.3mL)を加えた後、室温で1時間撹拌した。反応液を減圧留去し、得られた残渣を塩化メチレン(6.0mL)に溶解させ、ピリジン(0.83g、11mmol)と無水酢酸 (3.2mg、3.2mmol)を加えた後、室温で1時間撹拌した。反応液に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を減圧留去し、析出した固体を濾取して、化合物a8(0.54g、収率93%)を得た。
1H NMR (CDCl
3)δ : 1.28 (d, J = 6.8 Hz, 3H), 1.99 (s, 3H), 4.29 (d, J = 4.4 Hz, 2H), 4.38−4. 51 (m, 1H), 5.58−5.73 (m, 1H), 8.05 (s, 1H), 8.18 (s, 1H).
[M+H]=274.0、測定条件4:保持時間1.18分
工程3 実施例化合物I−031の合成
化合物a8(30mg、0.11mmol)を1,4−ジオキサン(1.0mL)に溶解させ、化合物a5(47mg、0.22mmol)、ヨウ化銅(6.3mg、0.033mmol)、N,N−ジメチルグリシン(10mg、0.098mmol)および炭酸セシウム(0.11g、0.33mmol)を加え、マイクロ波照射下130℃で4時間撹拌した。水を加え、クロロホルムで抽出した。溶媒を減圧留去し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム−メタノール)により精製して、実施例化合物I−031(27mg、収率64%)を得た。
1H NMR (CDCl
3)δ : 1.29 (d, J = 6.7 Hz, 3H), 1.48 (d, J = 6.9 Hz, 6H), 1.99 (s, 3H), 3.21−3.36 (m, 1H), 4.29 (d, J = 4.0 Hz, 2H), 4.36−4.49 (m, 1H), 5.67−5.81 (m, 1H), 7.15 (dd, J = 7.7 Hz, 1H), 7.46 (d, J = 8.5 Hz, 1H), 7.76 (s, 1H), 8.03 (s, 1H).
[M+H]=389.2、測定条件4:保持時間1.97分
【0238】
実施例3 実施例化合物I−039の合成
【化89】
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工程1 化合物a10の合成
化合物a9(20g、82mmol)をエタノール(0.16L)に溶解させ、2mol/L水酸化ナトリウム水溶液(45mL、90mmolを加え、100℃で30分間撹拌した。反応液に水を加えて析出した固体を濾過し、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を減圧留去して化合物a10(20g、収率95%)を得た。
[M+H]=257.9、測定条件4:保持時間2.59分
工程2 化合物a11の合成
化合物a10(20g、82mmol)を1,4−ジオキサン(0.15L)に溶解させ、4,4,4’,4’,5,5,5’,5’−オクタメチル−2,2’−ビス(1,3,2−ジオキサボラン)(18g、70mmol)、酢酸ナトリウム (17g、0.17mol)および塩化(ジフェニルホスフィノフェロセン)パラジウム・ジクロロメタンコンプレックス(4.8g、5.8mmol)を加え、110℃で2時間撹拌した。水を加えて析出した固体を濾過し、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。得られた残渣をジクロロメタン(0.15L)に溶解させ、30%過酸化水素水(59mL、0.58mol)を氷冷下で加え、室温で1時間撹拌した。反応液に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を水及び食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を減圧留去し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン−酢酸エチル)により精製して、化合物a11(13g、収率87%)を得た。
[M+H]=196.1、測定条件4:保持時間1.54分
工程3 化合物a12の合成
化合物a11(9.5g 、49mmol)をDMF(0.20L)に溶解させ、塩化ジルコニウム(2.3g、9.7mmol)とN−クロロコハク酸イミド(6.8g、51mmol)を加え、50℃で1時間撹拌した。反応液に塩酸水溶液を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を水及び食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を減圧留去し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン−酢酸エチル)により精製して、化合物a12(8.4g、収率62%)を得た。
1H NMR (CDCl
3)δ : 1.47 (t, J = 8.0 Hz, 3H), 4.58 (q, J = 8.0 Hz, 2H), 5.44 (s, 1H), 7.04 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 7.47 (d, J = 8.8 Hz, 1H).
[M+H]=230.0、測定条件4:保持時間1.96分
工程4 実施例化合物I−039の合成
化合物a8(3.1g、10mmol)を1,4−ジオキサン(40mL)に溶解させ、化合物a12(2.0g、8.7mmol)、ヨウ化銅(0.83g、4.4mmol)、N,N−ジメチルグリシン(0.81g、7.8mmol)および炭酸セシウム(8.5g、26mmol)を加え、マイクロ波照射下130℃で2時間撹拌した。反応液に水を加え、酢酸エチルで抽出した。溶媒を減圧留去し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム−酢酸エチル)により精製して、実施例化合物I−039(3.6g、収率64%)を得た。
1H NMR (CDCl
3)δ : 1.28 (d, J = 6.8 Hz, 3H), 1.49 (t, J = 7.2 Hz, 3H), 1.98 (s, 3H), 4.28 (d, J = 4.0 Hz, 1H), 4.37−4.46 (m, 1H), 4.62 (q, J = 7.2 Hz, 2H), 5.72 (bd, J = 7.2 Hz, 1H), 7.18 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 7.58 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 7.77 (d, J = 1.6 Hz, 1H), 7.98 (d, J = 1.6 Hz, 1H).
[M+H]=423.2、測定条件4:保持時間2.30分
【0239】
実施例4 実施例化合物I−038の合成
【化90】
[この文献は図面を表示できません]
工程1 化合物a14の合成
化合物a13(3.3 g 、23mmol)をピリジン(16mL)に溶解させ、イソブチル酸クロライド(3.0g、28mmol)を加えて室温で30分撹拌した。反応液に水を加えて酢酸エチルで抽出した。有機層を塩酸と飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧留去し、得られた固体を濾取して、化合物a14(4.1g、収率83%)を得た。
1H NMR (CDCl
3)δ : 1.27 (d, J = 8.0 Hz, 6H), 2.54 (m, 1H), 3.78 (s, 3H), 6.60−6.70 (m, 2H), 7.17 (bs, 1H), 8.10−8.20 (m, 1H).
[M+H]=212.5、測定条件2:保持時間1.45分
工程2 化合物a15の合成
化合物a14(1.7g 、23mmol)をトルエン(18mL)に溶解させ、室温下でローソン試薬(1.9g、4.7mmol)を加えて、110℃で2時間撹拌した。反応液にDMF(9.0mL)と炭酸セシウム(6.4g、20mmol)を加えて、100℃で2時間撹拌した。反応液に水を加えて酢酸エチルで抽出した。有機層を重曹水と飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を減圧留去し、得られた残渣を塩化メチレン(25mL)に溶解させ、氷冷下で1mol/Lトリブロモボラン塩化メチレン溶液(69mL、69mmol)を加えて室温で1時間撹拌した。反応液に水を加えて酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧留去し、得られた残渣をヘキサンで洗浄して、化合物a15(1.4g、収率94%)を得た。
1H NMR (CDCl
3)δ : 1.46 (d, J = 8.0 Hz, 6H), 3.39 (m, 1H), 6.30 (bs, 1H), 6.96 (dd, J = 8.0, 4.0 Hz, 1H), 7.30 (d, J = 4.0 Hz, 1H), 7.79 (d, J = 8.0 Hz, 1H).
[M+H]=194.2、測定条件2:保持時間1.52分
工程3 化合物a16の合成
化合物a15(3.0 g 、16mmol)をDMF(30mL)に溶解させ、N−クロロコハク酸イミド(2.3g、17mmol)を加え、50℃で4時間撹拌した。反応液に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を塩化アンモニウム水溶液及び食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を減圧留去し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン−酢酸エチル)により精製して、化合物a16(3.5g、収率88%)を得た。
1H NMR (CDCl
3)δ : 1.47 (d, J = 8.0 Hz, 6H), 3.39 (m, 1H), 5.67 (s, 1H), 7.15 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 7.77 (d, J = 8.0 Hz, 1H).
[M+H]=228.9、測定条件2:保持時間1.91分
工程4 実施例化合物I−038の合成
化合物a8(30mg、0.11mmol)を1,4−ジオキサン(1.0mL)に溶解させ、化合物16(37mg、0.16mmol)、ヨウ化銅(6.3mg、0.033mmol)、N,N−ジメチルグリシン(10mg、0.098mmol)および炭酸セシウム(0.11g、0.33mmol)を加え、130℃で1時間撹拌した。水を加え、クロロホルムで抽出した。溶媒を減圧留去し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン−酢酸エチル)により精製して、実施例化合物I−038(26mg、収率57%)を得た。
1H−NMR (CDCl
3)δ: 1.29 (d, J = 6.8 Hz, 3H) 1.49 (d, J = 6.8 Hz, 6H) 1.99 (s, 3H) 3.36−3.49 (m, 1H) 4.24−4.33 (m, 2H), 4.36−4.48 (m, 1H), 5.69−5.80 (m, 1H), 7.24−7.31 (m, 1H), 7.77 (s, 1H), 7.89 (d, J = 8.7 Hz, 1H), 8.01 (s, 1H).
[M+H]=421.1、測定条件4:保持時間2.62分
【0240】
実施例5 実施例化合物I−046の合成
【化91】
[この文献は図面を表示できません]
工程1 化合物a18の合成
化合物a17(1.0g 、4.4mmol)をDMF(15mL)に溶解させ、氷冷下で水素化ナトリウム(0.26g、6.6mmol)を加えて室温で30分撹拌した。反応液に(S)−3−ベンジル−4−メチル−1,2,3−オキサチアゾリジン−2,2−ジオキシド(1.6g、4.4mmol;J.Org.Chem.2004,69,7694−7699)のTHF(3.5mL)溶液を氷冷下で加え、室温で2時間撹拌した。反応液に2mol/L塩酸水溶液(8.8ml)を氷冷下で加え、室温で1時間撹拌した。反応液に2mol/L水酸化ナトリウム水溶液(18mL)を加えて酢酸エチルで抽出した。有機層を食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧留去し、得られた残渣をアミノシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン−酢酸エチル)により精製して、化合物a18(1.6g、収率71%)を得た。
1H NMR (CDCl
3)δ : 1.06 (m, 12H), 1.37 (m, 2H), 1.51 (m, 2H), 1.67 (m, 2H), 1.79 (m, 2H), 2.94 (m, 1H), 3.22 (m, 1H), 3.28 (t, J = 8.5 Hz, 1H), 3.41 (dd, J = 9.3, 4.3 Hz, 1H), 3.77 (d, J = 12.8 Hz, 1H), 3.78 (m, 1H), 3.90 (d, J = 12.8 Hz, 1H), 7.30−7.41 (m, 11H), 7.66 (d, J = 7.9 Hz, 4H).
[M+H]=502.2、測定条件2:保持時間2.15分
工程2 化合物a19の合成
化合物a18(0.65g、1.3mmol)をメタノール(6.5mL)に溶解させ、水酸化パラジウム(0.16g、1.2mmol)とギ酸アンモニウム(0.24g、3.9mmol)を加えて4時間還流した。反応液に水酸化ナトリウム水溶液を加えて酢酸エチルで抽出した。有機層を食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧留去し、得られた残渣を塩化メチレン(3.2mL)に溶解させ、無水酢酸(0.13mL、1.4mmol)とトリエチルアミン(0.18mL、1.3mmol)を加えて、室温で30分撹拌した。反応液に水を加えて酢酸エチルで抽出した。有機層を食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を減圧留去して得られた残渣に1mol/Lテトラブチルアンモニウムフロリド(1.9mL、1.9mmol)を加えて、70℃で10時間撹拌した。反応混合物を減圧留去し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム−メタノール)により精製して、化合物a19(0.27g、収率98%)を得た。
1H NMR (CDCl
3)δ : 1.19 (d, J = 6.7 Hz, 3H), 1.44−1.60 (m, 2H), 1.60−1.72 (m, 4H), 1.76−1.90 (m, 2H), 1.97 (s, 3H), 3.37−3.40 (m, 1H), 3.31−3.46 (m, 2H), 3.68−3.80 (m, 1H), 4.14 (bs, 1H), 5.94 (bs, 1H).
[M+H]=216.2、測定条件2:保持時間0.79分
工程3 実施例化合物I−046の合成
化合物a19(22mg、0.10mmol)をTHF(1.0mL)に溶解させ、化合物15(27mg、0.12mmol)、トリフェニルホスフィン(34mg、0.13mmol)とジメチルオキシエチルアゾジカルボキシレート(30mg、0.13mmol)を加えて室温で3時間撹拌した。反応液に水を加えて酢酸エチルで抽出した。有機層を食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を減圧留去して得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム−メタノール)により精製して、実施例化合物I−046(15mg、収率35%)を得た。
1H−NMR (CDCl
3)δ: 1.19 (d, J = 6.8 Hz, 3H), 1.42−1.54 (m, 8H), 1.61−1.75 (m, 2H) 1.98 (s, 3H), 2.01−2.11 (m, 4H), 3.32−3.50 (m, 4H), 4.08−4.20 (m, 1H), 4.34−4.47 (m, 1H), 5.60−5.71 (m, 1H), 7.13 (d, J = 9.0 Hz, 1H), 7.78 (d, J = 9.0 Hz, 1H).
[M+H]=399.5、測定条件4:保持時間2.28分
【0241】
実施例6 実施例化合物I−075の合成
【化92】
[この文献は図面を表示できません]
工程1 化合物a21の合成
化合物a20(0.53g、2.6mmol)をDMF(5.0mL)とTHF(2.5mL)に溶解させ、氷冷下で水素化ナトリウム(0.13g、3.3mmol)を加えて、氷冷下で30分撹拌した。反応液に(S)−3−ベンジル−4−メチル−1,2,3−オキサチアゾリジン−2,2−ジオキシド(0.50g、2.2mmol)のTHF(2.5mL)溶液を氷冷下加え、室温で2時間撹拌した。反応液に2mol/L塩酸水溶液(10mL)を氷冷下で加え、室温で1時間撹拌した。反応液に2mol/L水酸化ナトリウム水溶液(10mL)を加えて、酢酸エチルで抽出した。反応溶媒を減圧留去し、得られた残渣をアミノシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム−メタノール)により精製して、化合物a21(0.53g、収率95%)を得た。
1H−NMR (CDCl
3)δ: 1.06 (d, J = 6.3 Hz, 3H), 1.91−1.78 (m, 2H), 2.76−2.62 (m, 2H), 2.95−2.85 (m, 1H) 3.32−3.17 (m, 2H), 3.56−3.46 (m, 1H), 3.78−3.67 (m, 1H), 3.96−3.83 (m, 2H), 7.37−7.21 (m, 5H).
[M+H]=236.5、測定条件4:保持時間0.66分
工程2 化合物a22の合成
化合物a19(0.51g 、2.1mmol)をメタノール(2.5mL)に溶解させ、水酸化パラジウム(0.30g、2.2mmol)を加えて、水素気流下で1時間撹拌した。反応液に無水酢酸(0.60mL、4.6mmol)を加え、室温で終夜撹拌した。反応液に2mol/L塩酸水溶液(10mL)を氷冷下で加え、室温で1時間撹拌した。反応液に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加えてクロロホルムで抽出した。有機層を食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。反応溶媒を減圧留去し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム−メタノール)により精製して、化合物a22(0.24g、収率61%)を得た。
1H−NMR (CDCl
3)δ: 1.18 (d, J = 6.8 Hz, 3H) ,1.82−1.92 (m, 2H), 1.97 (s, 3H), 2.66−2.76 (m, 2H), 3.27 (dd, J = 9.4, 3.9 Hz, 1H), 3.33 (dd, J = 9.4, 4.1 Hz, 1H), 3.50−3.59 (m, 1H), 3.89−4.00 (m, 1H), 4.08−4.17 (m, 1H), 5.62−5.77 (m, 1H).[M+H]=188.4、測定条件4:保持時間0.51分
工程3 実施例化合物I−075の合成
化合物a22(30mg、0.16mmol)をTHF(1mL)に溶解させ、化合物a11(55mg、0.24mmol)、トリフェニルホスフィン(84mg、0.32mmol)とジイソプロピルアゾジカルボキシレート(0.17mL、0.32mmol)を加えて室温で3時間撹拌した。反応液に水を加えて酢酸エチルで抽出した。有機層を食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を減圧留去して得られた残渣を逆相カラムクロマトグラフィーにより精製して、実施例化合物I−075(30mg、収率47%)を得た。
1H−NMR (CDCl
3)δ : 1.20 (d, J = 6.8 Hz, 3H), 1.48 (t, J = 7.2 Hz, 3H), 1.99 (s, 3H), 2.38−2.59 (m, 4H), 3.27−3.42 (m, 2H), 4.09−4.21 (m, 1H), 4.22−4.33 (m, 1H), 4.58 (q, J = 7.1 Hz, 2H), 4.84−4.96 (m, 1H), 5.55−5.72 (m, 1H), 6.80 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 7.47 (d, J = 8.8 Hz, 1H).
[M+H]=399.5、測定条件4:保持時間2.28分
【0242】
実施例7 化合物a26の合成
【化93】
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工程1 化合物a24の合成
2,5−ジブロモチアゾール(8.6g、35mmol)、化合物a23(6.0g、38mmol)をDMF(90mL)に溶解させ、炭酸カリウム(9.8g、71mmol)を加え、105℃で3時間攪拌した。反応液に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を減圧留去して、化合物a24(12g、収率100%)を得た。
1H NMR (CDCl
3)δ : 3.81 (s, 3H), 6.84 (dd, J = 8.9, 3.0 Hz, 1H), 7.00 (d, J = 3.0 Hz, 1H), 7.11 (s, 1H), 7.23 (d, J = 8.9 Hz, 1H).
工程2 化合物a25の合成
窒素雰囲気下、化合物a22(12g、37mmol)のジクロロメタン(240mL)溶液をドライアイス−アセトンで−78℃に冷却した。反応液に1.0mol/L三臭化ほう素(150mL、150mmol)を滴下し、3時間かけて室温まで昇温した。反応液を飽和重曹水中に注ぎ、攪拌した後、酢酸エチルにて抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を減圧留去して、化合物a25(12g、収率100%)を得た。
1H NMR (DMSO−d
6)δ : 6.82 (dd, J = 8.9, 2.9 Hz, 1H), 6.97 (d, J = 2.9 Hz, 1H), 7.37 (d, J = 8.9 Hz, 1H), 7.40 (s, 1H), 10.17 (s, 1H).
工程3 化合物a26の合成
化合物a25(6.0g、20mmol)をDMF(15mL)に溶解させ、炭酸カリウム(4.1g、29mmol)、(ブロモメチル)シクロプロパン (2.9mL、29mmol)を加え、80℃で7時間攪拌した。反応液に水を加え、ジエチルエーテルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を減圧留去し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン−酢酸エチル)により精製して、化合物a26(6.4g、収率96%)を得た。
1H NMR (CDCl
3)δ : 0.38−0.32 (m, 2H), 0.70−0.63 (m, 2H), 1.33−1.20 (m, 1H), 3.78 (d, J = 7.0 Hz, 2H), 6.84 (dd, J = 9.0, 2.9 Hz, 1H), 6.99 (d, J = 2.9 Hz, 1H), 7.11 (s, 1H), 7.22 (d, J = 9.0 Hz, 1H).
【0243】
実施例8 化合物a28の合成
【化94】
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化合物a27(40g、0.20mol)、N,O−ジメチルヒドロキシルアミン塩酸塩(23g、0.24mol)、HATU(112g、0.30mol)をDMF(0.60L)に溶解させ、トリエチルアミン(60g、0.60mol)を加え、室温で一晩攪拌した。反応液に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を減圧留去し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン−酢酸エチル)により精製して、化合物a28(34g、収率69%)を得た。
1H NMR (CDCl
3)δ : 1.24 (d, J = 6.4 Hz, 3H), 1.43 (s, 9H), 2.53−2.74 (m, 2H), 3.18 (s, 3H), 3.69 (s, 3H), 4.06−4.11 (m, 1H), 5.32 (bs, 1H).
【0244】
実施例9 実施例化合物I−002の合成
【化95】
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工程1 化合物a29の合成
化合物a26(1.0g、2.8mmol)をTHF(20mL)に溶解させ、−78℃に冷却した。これに2.6mol/Lブチルリチウムヘキサン溶液(2.2mL、5.6mmol)を加えて−78℃で30分間撹拌した。反応液に化合物a28(0.75g、3.1mmol)のTHF(5.0mL)溶液を加えて、−78℃で5分間撹拌した。さらに徐々に室温に戻して1時間撹拌した。反応液に飽和塩化アンモニウム水溶液、飽和食塩水を加え、酢酸エチルで抽出し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を減圧留去し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン−酢酸エチル)により精製して、化合物a29(0.30g、収率23%)を得た。
1H NMR (CDCl
3)δ : 0.36 (m, 2H), 0.67 (m, 2H), 1.25 (d, J = 6.7 Hz, 3H), 1.42 (s, 9H), 2.86 (dd, J = 15.1, 6.8 Hz, 1H), 3.16 (dd, J = 15.1, 3.3 Hz, 1H), 3.80 (d, J = 7.0 Hz, 2H), 4.10 (m, 1H), 4.88 (bs, 1H), 6.87 (dd, J = 9.0, 3.0 Hz, 1H), 7.01 (d, J = 3.0 Hz, 1H), 7.22 (d, J = 9.0 Hz, 1H), 7.89 (s, 1H).
[M+H]=467.1、測定条件2:保持時間2.70分
工程2 実施例化合物I−002の合成
化合物a29(0.30g、0.64mmol)を1,4−ジオキサン(3.0mL)に溶解させ、4mol/L塩酸1,4−ジオキサン溶液(1.6mL、6.4mmol)を加え、室温で2時間撹拌した。溶媒を減圧留去し、得られた反応物をクロロホルム(3.0mL)に溶解させ、ピリジン(0.16mL、1.9mmol)及び無水酢酸(0.24mL、2.6mmol)を加え、60℃で1時間撹拌した。飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、クロロホルムで抽出し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を減圧留去し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン−酢酸エチル)により精製して、実施例化合物I−002(0.21g、収率81%)を得た。
1H NMR (CDCl
3)δ : 0.36 (m, 2H), 0.66 (m, 2H), 1.27 (d, J = 6.8 Hz, 3H), 1.95 (s, 3H), 2.93 (dd, J = 15.8, 6.0 Hz, 1H), 3.16 (dd, J = 15.8, 4.5 Hz, 1H), 3.80 (d, J = 7.0 Hz, 2H), 4.40 (m, 1H), 6.04 (bd, J = 7.8 Hz, 1H), 6.87 (dd, J = 8.8, 2.8 Hz, 1H), 7.02 (d, J = 2.8 Hz, 1H), 7.22 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 7.86 (s, 1H).
[M+H]=409.3、測定条件2:保持時間2.15分
【0245】
実施例10 実施例化合物I−004の合成
【化96】
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工程1 化合物26の合成
化合物a30(0.5g、2.9mmol)を1,4−ジオキサン(10mL)に溶解させ、Boc−L−アラニノール(0.76g、4.3mmol)、トリフェニルホスフィン(1.1g、4.3mmol)及びジメチルオキシエチルアゾジカルボキシレート(1.0g、4.3mmol)を加え、60℃で1時間撹拌した。反応液に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を減圧留去し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン−酢酸エチル)により精製して、化合物a31(0.82g、収率86%)を得た。
1H NMR (CDCl
3)δ : 1.29 (d, J = 6.8 Hz, 3H), 1.45 (s, 9H), 3.96 (bs, 2H), 4.06 (bs, 1H), 4.68 (bs, 1H), 7.13 (dd, J = 8.7, 2.6 Hz, 1H), 7.37 (d, J = 8.7 Hz, 1H), 8.07 (d, J = 2.6 Hz, 1H).
[M+H]=333.1、測定条件2:保持時間2.10分
工程2 化合物a32の合成
化合物a31(0.11g、0.34mmol)を1,4−ジオキサン(2.0mL)に溶解させ、2−クロロ−4−プロピルフェノール(87mg、0.51mmol)、2−ジメチルアミノ酢酸(32mg、0.31mmol)、ヨウ化銅(20mg、0.10mmol)及び炭酸セシウム(0.33g、1.0mmol)を加え、マイクロウェーブ照射下、150℃で75分間撹拌した。反応液に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を減圧留去し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン−酢酸エチル)により精製して、化合物a32(81mg、収率56%)を得た。
1H NMR (CDCl
3)δ : 0.96 (t, J = 7.5 Hz, 3H), 1.24−1.29 (m, 4H), 1.45 (s, 9H), 1.65 (m, 2H), 2.57 (t, J = 7.8 Hz, 2H), 3.92 (m, 2H), 4.04 (bs, 1H), 4.73 (bs, 1H), 6.89 (d, J = 8.9 Hz, 1H), 7.07 (m, 2H), 7.31 (dd, J = 8.9, 2.3 Hz, 1H), 7.80 (bs, 1H).
[M+H]=422.0、測定条件2:保持時間2.88分
工程3 実施例化合物I−004の合成
化合物a32(78mg、0.19mmol)を1,4−ジオキサン(1.0mL)に溶解させ、4mol/L塩酸1,4−ジオキサン溶液(0.93mL、3.7mmol)を加え、室温で1時間撹拌した。反応液に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液及び水を加え、酢酸エチルで抽出し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を減圧留去し、得られた反応物をクロロホルム(3.0mL)に溶解させ、ピリジン(0.045mL、0.56mmol)及び無水酢酸(0.053mL、0.56mmol)を加え、室温で1時間撹拌した。溶媒を減圧留去し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン−酢酸エチル)により精製して、実施例化合物I−004(37mg、収率56%)を得た。
1H NMR (CDCl
3)δ : 0.96 (t, J = 7.3 Hz, 3H), 1.30 (d, J = 6.8 Hz, 3H), 1.61−1.70 (m, 2H), 1.99 (s, 3H), 2.57 (t, J = 7.5 Hz, 2H), 3.89−3.98 (m, 2H), 4.37 (m, 1H), 5.71 (bd, J = 7.3 Hz, 1H), 6.89 (d, J = 9.0 Hz, 1H), 7.05−7.13 (m, 2H), 7.31 (dd, J = 9.0, 3.0 Hz, 1H), 7.80 (bd, J = 2.8 Hz, 1H).
[M+H]=364.2、測定条件2:保持時間2.32分
【0246】
実施例11 実施例化合物I−005の合成
【化97】
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工程1 化合物a34の合成
化合物a33(0.50g、2.3mmol)を1,4−ジオキサン(10mL)に溶解させ、Boc−L−アラニノール(0.60g、3.4mmol)、トリフェニルホスフィン(0.89g、3.4mmol)及びジメチルオキシエチルアゾジカルボキシレート(0.80g、3.4mmol)を加え、室温で1時間撹拌した。反応液に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を減圧留去し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン−酢酸エチル)により精製して、化合物a34(0.42g、収率49%)を得た。
1H NMR (CDCl
3)δ : 1.27 (d, J = 7.0 Hz, 3H), 1.45 (s, 9H), 3.88−3.89 (m, 2H), 4.11 (bs, 1H), 4.71 (bs, 1H), 6.68 (d, J = 7.3 Hz, 2H), 7.55 (d, J = 7.3 Hz, 2H).
工程2 化合物a35の合成
化合物a34(0.20g、0.53mmol)を1,4−ジオキサン(2.0mL)に溶解させ、2−クロロ−4−プロピルフェノール(0.14g、0.80mmol)、2−ジメチルアミノ酢酸(49mg、0.48mmol)、ヨウ化銅(30mg、0.16mmol)及び炭酸セシウム(0.52g、1.6mmol)を加え、マイクロウェーブ照射下、150℃で75分間撹拌した。反応液に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を減圧留去し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン−酢酸エチル)により精製して、化合物a35(0.14g、収率63%)を得た。
1H NMR (CDCl
3)δ : 0.94 (t, J = 7.5 Hz, 3H), 1.29 (d, J = 6.8 Hz, 3H), 1.45 (s, 9H), 1.62 (m, 2H), 2.54 (t, J = 7.5 Hz, 2H), 3.90−3.93 (m, 2H), 4.05 (bs, 1H), 4.79 (bs, 1H), 6.74−7.05 (m, 6H), 7.25−7.31 (m, 2H).
工程3 実施例化合物I−005の合成
化合物a35(70mg、0.34mmol)を1,4−ジオキサン(0.50mL)に溶解させ、4mol/L塩酸1,4−ジオキサン溶液(2.5mL、10mmol)を加え、室温で3時間撹拌した。溶媒を減圧留去し、得られた残渣をクロロホルム(2.0mL)に溶解させ、ピリジン(0.045mL、0.56mmol)及び無水酢酸(0.053mL、0.56mmol)を加え、室温で1時間撹拌した。溶媒を減圧留去し、得られた残渣を分取HPLC(0.1%ギ酸含有アセトニトリル−水)により精製して、実施例化合物I−005(19mg、収率46%)を得た。
1H NMR (CDCl
3)δ : 0.94 (t, J = 7.3 Hz, 3H), 1.31 (d, J = 6.9 Hz, 3H), 1.62 (m, 2H), 2.00 (s, 3H), 2.54 (t, J = 7.6 Hz, 2H), 3.88−3.97 (m, 2H), 4.38 (m, 1H), 5.80 (bd, J = 7.5 Hz, 1H), 6.79−7.05 (m, 6H), 7.25−7.27 (m, 2H).
[M+H]=362.3、測定条件3:保持時間2.56分
【0247】
実施例12 実施例化合物I−011の合成
【化98】
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工程1 化合物30の合成
化合物a36(0.34g、2.0mmol)を1,4−ジオキサン(8.0mL)に溶解させ、ベンジル((2S,3R)−3−ヒドロキシブタン−2−イル)カーバメート(0.40g、1.8mmol;Tetrahedron Letters,1998,39,5195−5198)、トリフェニルホスフィン(0.66g、2.3mmol)及びジメチルオキシエチルアゾジカルボキシレート(0.55g、2.3mol)を加え、50℃で30分間撹拌した。反応液に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を減圧留去し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン−酢酸エチル)により精製して、化合物a37(0.26g、収率39%)を得た。
1H NMR (CDCl
3)δ : 1.19 (d, J = 6.9 Hz, 3H), 1.29 (d, J = 6.2 Hz, 3H), 3.95 (bs, 2H), 5.07−5.21 (m, 4H), 6.58 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 7.34 (m, 5H), 7.60 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 8.14 (s, 1H).
[M+H]=380.7、測定条件2:保持時間2.50分
工程2 化合物a38の合成
化合物a37(0.13g、0.34mmol)を1,4−ジオキサン(2.0mL)に溶解させ、2−クロロ−4−プロピルフェノール(86mg、0.51mmol)、2−ジメチルアミノ酢酸(31mg、0.30mmol)、ヨウ化銅(19mg、0.10mmol)及び炭酸セシウム(0.33g、1.0mmol)を加え、マイクロウェーブ照射下、150℃で75分間撹拌した。反応液に水及び28%アンモニア水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を減圧留去し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン−酢酸エチル)により精製して、化合物a38(28mg、収率18%)を得た。
[M+H]=469.2、測定条件3:保持時間3.23分
工程3 実施例化合物I−011の合成
化合物a38(27mg、0.058mmol)をメタノール(10mL)に溶解させ、10%パラジウムカーボン(50%含水)(27mg)を加え、水素1気圧雰囲気下、室温で1時間撹拌した。反応液にトリエチルアミン(1.0mL)を加え、セライトでろ過した。溶媒を減圧留去し、得られた残渣をDMF(1mL)に溶解させ、ピリジン(0.023mL、0.29mmol)及び無水酢酸(0.027mL、0.29mmol)を加え、室温で一晩撹拌した。得られた反応液を分取HPLC(0.1%ギ酸含有アセトニトリル−水)により精製して、実施例化合物I−011(4.0mg、収率18%)を得た。
1H NMR (CDCl
3)δ : 0.94 (t, J = 7.0 Hz, 3H), 1.20 (d, J = 6.8 Hz, 3H), 1.30 (d, J = 6.2 Hz, 3H), 1.59−1.68 (m, 2H), 1.99 (s, 3H), 2.57 (t, J = 7.5 Hz, 2H), 4.20 (m, 1H), 5.14 (m, 1H), 5.94 (bd, J = 8.5 Hz, 1H), 6.70 (d, J = 9.3 Hz, 1H), 6.85 (d, J = 8.2 Hz, 2H), 7.01 (d, J = 8.2 Hz, 2H), 7.27 (m, 2H), 7.85 (s, 1H).
[M+H]=377.4、測定条件3:保持時間2.60分
【0248】
実施例13 実施例化合物I−012の合成
【化99】
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工程1 化合物32の合成
化合物a36(1.5g、8.6mmol)を1,4−ジオキサン(15mL)に溶解させ、Boc−L−アラニノール(1.8g、10mmol)、トリフェニルホスフィン(2.9g、11mmol)及びジメチルオキシエチルアゾジカルボキシレート(2.6g、11mmol)を加え、室温で1時間撹拌した。反応液に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を減圧留去し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン−酢酸エチル)により精製して、化合物a39(2.2g、収率76%)を得た。
1H NMR (CDCl
3)δ : 1.24 (d, J = 6.8 Hz, 3H), 1.44 (s, 9H), 4.07 (bs, 1H), 4.22−4.23 (m, 2H), 4.76 (bs, 1H), 6.68 (d, J = 8.5 Hz, 1H), 7.65 (d, J = 8.5 Hz, 1H), 8.17 (s, 1H).
[M+H]=333.1、測定条件2:保持時間2.35分
工程2 化合物a40の合成
化合物a39(0.20g、0.60mmol)を1,4−ジオキサン(4.0mL)に溶解させ、化合物16(0.21g、0.91mmol)、2−ジメチルアミノ酢酸(56mg、0.54mmol)、ヨウ化銅(35mg、0.18mmol)及び炭酸セシウム(0.59g、1.8mmol)を加え、マイクロウェーブ照射下、150℃で1時間撹拌した。反応液に水及び28%アンモニア水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を減圧留去し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン−酢酸エチル)により精製して、化合物a40(46mg、収率16%)を得た。
[M+H]=478.1、測定条件2:保持時間2.95分
工程3 実施例化合物I−012の合成
化合物a40(46mg、0.096mmol)を1,4−ジオキサン(1.0mL)に溶解させ、4mol/L塩酸1,4−ジオキサン溶液(0.48mL、1.9mmol)を加え、室温で30分間撹拌した。溶媒を減圧留去した。残渣をDMF(1.0mL)に溶解させ、ピリジン(0.039mL、0.48mmol)及び無水酢酸(0.045mL、0.48mmol)を加え、室温で1時間撹拌した。残渣を分取HPLC(0.1%ギ酸含有アセトニトリル−水)により精製して、実施例化合物I−012(25mg、収率62%)を得た。
1H NMR (CDCl
3)δ : 1.27 (d, J = 7.0 Hz, 3H), 1.50 (d, J = 7.3 Hz, 3H), 1.97 (s, 3H), 3.42 m, J = 6.8 Hz, 2H), 4.24−4.38 (m, 3H), 5.93 (bd, J = 6.0 Hz, 1H), 6.76 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 7.08 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 7.28−7.31 (m, 1H), 7.80 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 7.89 (bd, J = 2.3 Hz, 1H).
[M+H]=420.3、測定条件3:保持時間2.39分
【0249】
実施例14 実施例化合物I−106の合成
【化100】
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工程1 化合物a42の合成
化合物a41(1.12g、6.5mmol)を1,4−ジオキサン(15mL)に溶解させ、t−ブチル((1S,2R)−2−ヒドロキシシクロペンチル)カーバメート(1.0g、5.0mmol)、トリフェニルホスフィン(1.7g、6.5mmol)及びジメチルオキシエチルアゾジカルボキシレート(1.5g、6.5mmol)を加え、65℃で1時間撹拌した。反応液に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を減圧留去し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン−酢酸エチル)により精製して、化合物a42(1.4g、収率77%)を得た。
1H NMR (CDCl
3)δ : 1.41 (s, 9H), 1.45−1.54 (m, 1H), 1.71−1.85 (m, 3H), 2.10−2.15 (m, 1H), 2.23−2.26 (m, 1H), 3.97 (m, 1H), 4.91 (m, 1H), 5.13−5.14 (m, 1H), 6.67 (d, J = 8.7 Hz, 1H), 7.63 (d, J = 8.7 Hz, 1H), 8.15 (s, 1H).
[M+H]=358.3、測定条件4:保持時間2.57分
工程2 化合物a43の合成
化合物a42(0.40g、1.12mmol)を1,4−ジオキサン(8.0mL)に溶解させ、化合物a16(0.38g、1.68mmol)、2−ジメチルアミノ酢酸(104mg、1.01mmol)、ヨウ化銅(64mg、0.34mmol)及び炭酸セシウム(1.09g、3.36mmol)を加え、マイクロウェーブ照射下、150℃で70分間撹拌した。反応液に水及び28%アンモニア水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を減圧留去し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン−酢酸エチル)により精製して、化合物a43(135mg、収率24%)を得た。
[M+H]=504.1、測定条件2:保持時間3.08分
工程3 化合物I−106の合成
化合物a43(135mg、0.268mmol)を1,4−ジオキサン(1.0mL)に溶解させ、4mol/L塩酸1,4−ジオキサン溶液(1.34mL、5.36mmol)を加え、室温で30分間撹拌した。溶媒を減圧留去した。残渣をDMF(1.0mL)に溶解させ、ピリジン(0.108mL、1.34mmol)及び無水酢酸(0.127mL、1.34mmol)を加え、室温で1時間撹拌した。残渣を分取HPLC(0.1%ギ酸含有アセトニトリル−水)により精製して、化合物I−106(34mg、収率29%)を得た。
1H NMR (CDCl
3)δ : 1.46 (m, 1H), 1.50 (d, J = 7.0 Hz, 6H), 1.70−1.85 (m, 3 H), 1.93 (s, 3H), 2.09−2.20 (m, 1H), 2.33−2.39 (m, 3H), 3.37−3.47 (m, 1H), 4.12−4.19 (m, 1H), 5.15−5.22 (m, 1H), 6.40 (m, 1H), 6.77 (d, J = 9.0 Hz, 1H), 7.07 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 7.28−7.29 (m, 1H), 7.80 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 7.86−7.87 (m, 1H).
[M+H]=446.0、測定条件4:保持時間2.58分
【0250】
実施例15 化合物c7の合成
工程1 化合物c1の合成
【化101】
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工程1 化合物c1の合成
化合物c0(4.0g、20.7mmol)をTHF(20mL)に溶解させ、トリエチルアミン(3.74mL、26.9mmol)および1.0mol/LのメチルアミンのTHF溶液(11.4mL、22.8mmol)を氷冷下加え、室温で1時間撹拌した。反応液に1.0mol/LのメチルアミンのTHF溶液(34.2mL、68.4mmol)を加え、1時間半撹拌した。さらに1.0mol/LのメチルアミンのTHF溶液(18.0mL、36.0mmol)を加えて15時間撹拌した。氷冷下で反応液に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥した。、溶媒を減圧留去して、化合物c1(3.50g、収率90%)を粗生成物として得た。
1H−NMR (CDCl
3)δ: 3.06 (d, J = 4.8 Hz, 3H), 6.75 (s, 1H), 8.17 (brs, 1H), 9.02 (s, 1H).
[M+H]=187.95、測定条件3:保持時間1.45分
工程2 化合物c2の合成
【化102】
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化合物c1(786mg,4.19mmol)のDMF(10mL)溶液にN−クロロスクシイミド(615mg,4.61mmol)を加え、室温にて2.5時間撹拌した。反応液に蒸留水50mlを加え、酢酸エチル50mlにて二回抽出した。有機層を蒸留水50mlで5回、飽和食塩水50mlで一回洗浄した。有機層を硫酸ナトリウムにて乾燥し、溶媒を減圧留去することにより、化合物c2(960mg,quant)を黄色固体として得た。
1H−NMR (CDCl
3)δ: 3.29 (d, J = 5.5 Hz, 3H), 7.62 (br s, 1H), 8.78 (s, 1H).
工程3 化合物c3の合成
【化103】
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化合物c2(400mg,1.802mmol)のTHF(4mL)溶液に、シクロプロパノール(157mg,2.70mmol)、18−crown−6(714mg,2.70mmol)および炭酸セシウム(1.761g,5.40mmol)を順次加え、7時間加熱還流した。反応液を酢酸エチル(20ml)で希釈後、セライト濾過し、溶媒を減圧留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=5:1)にて精製して、化合物c3(140mg,32%)を黄色固体として得た。
1H−NMR (CDCl
3)δ: 0.82−0.85 (m, 4H), 3.33 (d, J = 5.5 Hz, 3H), 4.40−4.45 (m, 1H), 7.84 (br s, 1H), 8.86 (s, 1H).
工程4 化合物c4の合成
【化104】
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化合物c3(140mg,0.575mmol)のエタノール(2mL)溶液に、蒸留水0.5mL、還元鉄(128mg,2.298mmol)および塩化アンモニウム(123mg,2.298mmol)を加え、60℃にて4時間撹拌した。反応液をセライト濾過した後、溶媒を減圧留去した。得られた残渣のTHF(2ml)溶液に1,1’−チオカルボニルジイミダゾール(123mg,0.690mmol)を加え、室温にて1.5時間撹拌した。反応液に炭酸カリウム(318mg,2.298mmol)およびヨウ化メチル(0.072ml,1.149mmol)を加え、室温にて更に12時間撹拌した。反応液をセライト濾過した後、溶媒を減圧留去し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=2:1)にて精製して、化合物c4(68mg,44%)を白色固体として得た。
1H−NMR (d6−DMSO)δ: 0.65−0.81 (m, 4H), 2.73 (s, 3H), 3.88 (s, 3H), 4.32−4.36 (m, 1H), 8.40 (s, 1H).
工程5 化合物c5の合成
【化105】
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化合物c4(65mg,0.241mmol)のジクロロメタン(1ml)溶液に、m−クロロ過安息香酸(131mg,0.530mmol)を加え、室温にて2時間撹拌した。反応液に飽和重曹水(10ml)を加え、酢酸エチル(10ml)にて二回抽出した。有機層を飽和重曹水(10ml)で三回、飽和食塩水(10ml)で一回洗浄し、硫酸ナトリウムにて乾燥した。溶媒を減圧留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=1:1)にて精製して、化合物c5(65mg,89%)を白色固体として得た。
1H−NMR (CDCl
3)δ: 0.83−0.87 (m, 4H), 3.56 (s, 3H), 4.39 (s, 3H), 4.41−4.45 (m, 1H), 8.68 (s, 1H).
工程6 化合物c7の合成
【化106】
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化合物c5(63mg,0.209mmo)のTHF(1mL)溶液に、化合物c6(57.9mg,0.271mmol)およびtert−ブトキシカリウム(60.9mg,0.543mmol)を氷冷下順次加えた。反応液を0℃にて30分間撹拌した。反応液に飽和塩化アンモニウム水(10ml)を加え、酢酸エチル(10ml)にて二回抽出した。有機層を蒸留水(10ml)で二回、飽和食塩水(10ml)で一回洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧留去し、残渣をDNHカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=1:2)及びシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム:メタノール=10:1)にて順次精製した。酢酸エチルにて固体化させることにより、化合物c7(30mg,33%)を白色固体として得た。
実施例16 化合物c18の合成
工程1 化合物c9の合成
【化107】
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化合物c8(2g,11.29mmol)のTHF(20ml)溶液に、トリエチルアミン(3.44ml,24.85mmol)およびメチルアミン(33%エタノール溶液、1.547ml、12.42mmol)を氷冷下にて順次加えた。反応液を0℃にて10時間撹拌した。反応液に飽和食塩水(100ml)を加え、酢酸エチル(100ml)で二回抽出した。有機層を硫酸ナトリムで乾燥した。溶媒を減圧留去することにより、化合物c9(2.2g,90%purity,93%)を化合物c10との混合物として得た。
1H−NMR (CDCl
3)δ: 2.97 (d, J = 5.0 Hz, 3H), 6.18−6.28 (m, 2H), 7.64 (s, 1H).
工程2 化合物c11の合成
【化108】
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化合物c9(5.92g,90%purity,28.35 mmol)のアセトニトリル(40ml)溶液に、N−クロロスクシイミド(4.62g,34.6mmol)を加え90℃にて1時間撹拌した。溶媒を減圧留去し、不溶物をろ別した。シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=5:1)にて精製して、化合物c11およびc12の混合物(2.25g,32%)として、黄色固体を得た。
1H−NMR (CDCl
3)δ: 2.94 (d, J = 5.5 Hz, 3H), 5.23 (s, 1H), 6.43 (dd, J = 9.9, 8.5 Hz, 1H).
工程3 化合c13の合成
【化109】
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化合物c11(2.25g,10.11mmol)のTHF(20mL)溶液に、2,2−ジフルオロエタノール(0.704ml,11.12mmol)、炭酸カリウム(3.07g,22.24mmol)および18−crown−6(8.02g,30.3mmol)を加え、1時間加熱還流した。反応液に蒸留水(30ml)を加え、酢酸エチル(30ml)で2回抽出した。有機層を蒸留水(30ml)で二回、飽和食塩水30mlで一回洗浄した。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を減圧留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=5:1)にて精製して、化合物c13を化合物c14との混合物(1.33g,c13:c14=2:1, 31%)として得た。
工程4 化合物c15の合成
【化110】
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化合物c13および化合物c14の混合物(1.33g,4.67mmol,a13:a14=2:1)のTHF(20ml)溶液に、5%Pt/C(50%wet,300mg,0.038mmol)を加え、水素雰囲気下14時間撹拌した。セライト濾過後、溶媒を減圧留去した。残渣のTHF(20ml)溶液に、イミダゾール(0.636g,9.35mmol)および1,1’−チオカルボニルジイミダゾール(0.999g,5.61mmol)を加え、2時間加熱還流した。反応液に蒸留水を加え、酢酸エチルにて抽出した。有機層を飽和食塩水で二回洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧留去した。残渣を酢酸エチルに懸濁させ、ろ取することにより、化合物c15を化合物c16との混合物(1.05g,c15:c16=2:1、50%)として得た。
工程5 化合物c17の合成
【化111】
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化合物c15および化合物c16の混合物(988mg,3.33mmol,c15:c16=2:1)のTHF(10ml)溶液に、炭酸カリウム(1013mg,7.33mmol)およびヨウ化メチル(0.229ml,3.66mmol)を加え室温にて3時間撹拌した。セライト濾過後、溶媒を減圧留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=3:1)にて精製して、化合物c17(581mg, 56%)を白色固体として得た。
1H−NMR (CDCl
3)δ: 2.80 (s, 3H), 4.00 (s, 3H), 4.23 (td, J = 13.0, 4.1 Hz, 2H), 6.14 (tt, J = 55.0, 4.1 Hz, 1H), 6.68 (d, J = 10.7 Hz, 1H).
工程6 化合物c18の合成
【化112】
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化合物c17(580mg,1.867mmol)のジクロロメタン(10ml)溶液に、m−クロロ過安息香酸(1012mg,4.11mmol)を加え、室温にて5時間撹拌した。反応液に蒸留水(50ml)を加え、酢酸エチル(50ml)で二回抽出し、有機層を1mol/L水酸化ナトリウム水溶液(50ml)で5回および飽和食塩水(50ml)で一回洗浄した。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を減圧留去した。残渣を酢酸エチルに懸濁させ、ろ取することにより、化合物c18(640mg,100%)を白色固体として得た。
1H−NMR (CDCl
3)δ: 3.59 (s, 3H), 4.29 (td, J = 12.8, 4.1 Hz, 2H), 4.45 (s, 3H), 6.16 (tt, J = 54.8, 4.1 Hz, 1H), 6.85 (d, J = 10.5 Hz, 1H).
【0251】
実施例17 化合物c26の合成
工程1 化合物c20の合成
【化113】
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化合物c19(21.63g,111mmol)のTHF(150ml)溶液に、炭酸カリウム(33.7g,244mmol)およびメチルアミン(33%エタノール溶液、14.49ml、116mmol)を氷冷下順次加え、0℃にて20分間撹拌した。セライト濾過後、溶媒を減圧留去した。残渣を酢酸エチル(200ml)で希釈した。有機層を飽和食塩水(200ml)で三回洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧留去した。得られた固体残渣のTHF(150ml)溶液に、炭酸カリウム(30.6g,222mmol)、2,2−ジフルオロエタノール(7.02ml,111mmol)および18−crown−6(35.2g, 133mmol)を加え、1時間加熱還流した。セライト濾過し、溶媒を減圧留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=5:1)にて精製して、化合物c20(21.1g,71%)を黄色固体として得た。
1H−NMR (CDCl
3)δ: 3.18 (dd, J = 6.9, 5.4 Hz, 3H), 4.26 (td, J = 12.7, 4.0 Hz, 2H), 5.93−6.28 (m, 2H), 6.83 (s, 1H).
工程2 化合物c21の合成
【化114】
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化合物c21(2.03g,7.57mmol)のエタノール(10mL)懸濁液に、THF(10mL)、亜鉛(2.475g, 37.8mmol)および塩化アンモニウム(2.025g,37.8mmol)を加え、室温にて2時間撹拌した。反応液をセライト濾過した後、溶媒を減圧留去した。得られた残渣のTHF(20ml)溶液に、イミダゾール(1.546g,22.71mmol)および1,1’−チオカルボニルジイミダゾール(1.619g,9.08mmol)を加え、加熱還流下1時間撹拌した。反応液に炭酸カリウム(2.092g,15.14mmol)およびヨウ化メチル(0.568ml,9.08mmol)を加え、室温にて更に3時間撹拌した。反応液をセライト濾過し、溶媒を減圧留去した。シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=2:1)にて精製して、化合物c21(1.83g,82%)を白色固体として得た。
1H−NMR (CDCl
3)δ: 2.80 (s, 3H), 3.84 (s, 3H), 4.25 (td, J = 13.1, 4.1 Hz, 2H), 6.10 (tt, J = 55.0, 4.1 Hz, 1H), 6.66 (dd, J = 10.5, 6.0 Hz, 1H).
工程3 化合物c22の合成
【化115】
[この文献は図面を表示できません]
化合物c21(1.8g,6.12mmol)のジクロロメタン(30ml)溶液に、m−クロロ過安息香酸(3.32g,13.46mmol)を加え、室温にて3時間撹拌した。反応液に蒸留水(200ml)を加え、酢酸エチル(200ml)で二回抽出した。有機層を0.1mol/L 水酸化ナトリウム水溶液(200ml)で5回、飽和食塩水(200ml)で一回洗浄した。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を減圧留去した。残渣を酢酸エチルに懸濁させ、ろ取することにより、化合物c22(2g,100%)を白色固体として得た。
1H−NMR (CDCl
3)δ: 3.58 (s, 3H), 4.29 (s, 3H), 4.32 (dt, J = 4.0, 12.9 Hz, 2H), 6.12 (tt, J = 54.8, 4.0 Hz, 1H), 6.84 (dd, J = 10.3, 5.9 Hz, 1H).
工程4 化合物c24の合成
【化116】
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tert−ブトキシカリウム(151mg,1.349mmol)のTHF(2ml)懸濁液に、化合物c23(145mg,0.674mmol)を氷冷下加えた。反応液を0℃にて10分撹拌した後に、化合物c22(200mg,0.613mmol)のTHF(3ml)溶液を氷冷下滴下した。反応液を0℃にて更に1時間撹拌した。反応液に氷冷下にて飽和塩化アンモニウム水溶液(30ml)を加えた。反応液を酢酸エチル(30ml)で二回抽出し、有機層を飽和塩化アンモニウム水溶液(30ml)で一回、飽和食塩水(30ml)で二回洗浄した。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥した後、溶媒を減圧留去した。残渣をDNHカラムクロマトグラフィー(クロロホルム:メタノール=10:1)及びシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム:メタノール=10:1)にて順次精製し、酢酸エチルにて固体化させることにより、化合物c24(250mg,88%)を白色固体として得た。
1H−NMR (CDCl
3)δ: 1.19 (d, J = 6.7 Hz, 3H), 1.49−1.61 (m, 2H), 1.63−1.72 (m, 2H), 1.94−2.05 (m, 5H), 2.14−2.25 (m, 2H), 3.36−3.50 (m, 3H), 3.70 (d, J = 0.9 Hz, 3H), 4.09−4.28 (m, 3H), 5.17−5.23 (m, 1H), 5.66 (d, J = 7.0 Hz, 1H), 6.09 (tt, J = 55.1, 4.1 Hz, 1H), 6.61 (dd, J = 10.7, 6.1 Hz, 1H).
工程5 化合物c25の合成
【化117】
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化合物c24(250mg,0.541mmol)のアセトニトリル(0.5ml)溶液に、N−ブロモスクシイミド(106mg,0.596mmol)を加え、45℃にて2時間撹拌した。溶媒を減圧留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム:メタノール=10:1)にて精製して、化合物c25(299mg,quant)を白色固体として得た。
1H−NMR (CDCl
3)δ: 1.19 (d, J = 6.8 Hz, 3H), 1.51−1.61 (m, 2H), 1.63−1.72 (m, 2H), 1.95−2.04 (m, 5H), 2.15−2.24 (m, 2H), 3.38−3.49 (m, 3H), 3.71 (d, J = 0.8 Hz, 3H), 4.10−4.20 (m, 1H), 4.26 (td, J = 13.1, 4.2 Hz, 2H), 5.18−5.24 (m, 1H), 5.65 (d, J = 7.7 Hz, 1H), 6.17 (tt, J = 55.1, 4.2 Hz, 1H).
工程6 化合物c26の合成
【化118】
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化合物c25(50mg,0.093mmol)の1,4−ジオキサン(0.5ml)溶液に、トリメチルボロキシン(0.019ml,0.139mmol)、PdCl
2(dppf)CH
2Cl
2 complex(3.78mg,0.00463mmol)、2mol/L 炭酸カリウム水溶液(0.116ml,0.231mmol)を順次加え、マイクロ波照射下130℃にて30分間撹拌した。反応液に蒸留水(10ml)を加え、酢酸エチル(10ml)で二回抽出した。有機層を蒸留水(10ml)および飽和食塩水(10ml)で一回ずつ洗浄した。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を減圧留去した。残渣を逆相クロマトグラフィー(H
2O−アセトニトリル)にて精製して、化合物c26(25mg,57%)を白色固体として得た。
1H−NMR (CDCl
3)δ: 1.19 (d, J = 6.8 Hz, 3H), 1.49−1.61 (m, 2H), 1.61−1.72 (m, 2H), 1.95−2.04 (m, 5H), 2.15−2.24 (m, 2H), 2.27 (d, J = 2.3 Hz, 3H), 3.37−3.49 (m, 3H), 3.68 (d, J = 0.8 Hz, 3H), 4.09−4.26 (m, 3H), 5.18−5.24 (m, 1H), 5.66 (d, J = 7.3 Hz, 1H), 6.09 (tt, J = 55.1, 4.1 H).
【0252】
実施例18 化合物c34の製造方法
【化119】
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工程1 化合物c28の合成
化合物c27(18.9g、46mmol)をTHF(100mL)およびメタノール(20mL)の混合溶液に溶解させ、水素化ホウ素ナトリウム(5.2g、138mmol)を加え室温で15時間撹拌した。反応液に塩酸水を加えて、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を減圧留去し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン−酢酸エチル)により精製して、化合物c28(8.7g、収率51%)を得た。
1H−NMR (CDCl
3)δ: 0.71−0.92 (m, 3H), 1.05 (s, 9H), 1.17−1.48 (m, 4H), 1.64−1.74 (m, 2H), 1.81−1.91 (m, 2H), 3.34−3.40 (m, 2H), 3.55 (tt, J = 10.8, 5.3 Hz, 1H), 7.32−7.45 (m, 6H), 7.62−7.72 (m, 4H).
工程2 化合物c29の合成
化合物c28(5g、13.6mmol)をジクロロメタン(50mL)に溶解させ、デスマーチン試薬(7.5g、17.6mmol)、を加え、0℃で3時間撹拌した。反応液に亜硫酸水素ナトリウムおよび飽和重層水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を水洗後、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を減圧留去し、アルデヒドを含む残渣を得た。
水素化ナトリウム(678mg、17mmol)をTHF(50mL)に溶解させ、ジエチルホスホノ酢酸エチル(3.5mL、17.6mmol)を氷冷下で加え、30分間撹拌した。上記で得た残渣をTHF(10mL)に溶解させ、氷冷下で反応液に加えた。反応液を0℃で1時間撹拌した。反応液に飽和塩化アンモニウム水溶液を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を水及び食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を減圧留去し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン−酢酸エチル)により精製して、化合物c29(4.2g、収率71%)を得た。
1H−NMR (CDCl
3)δ: 0.95−1.07 (m, 2H), 1.05 (s, 9H), 1.26 (t, J = 6.5 Hz, 3H), 1.35−1.49 (m, 2H), 1.67−1.76 (m, 2H), 1.81−1.90 (m, 2H), 1.99−2.13 (m, 1H), 3.57 (tt, J = 10.5, 4.5 Hz, 1H), 4.15 (q, J = 6.5 Hz, 2H), 5.71 (d, J = 15.8 Hz, 1H), 6.81 (dd, J = 15.8, 7.0 Hz, 1H), 7.31−7.47 (m, 6H), 7.62−7.71 (m, 4H).
工程3 化合物c30の合成
化合物c29(2.95g、6.76mmol)をTHF(20mL)およびメタノール(3mL)に溶解させ、水素化ホウ素ナトリウム(1.3g、33.8mmol)を加え室温で4時間撹拌した。反応液に塩酸水を加えて、酢酸エチルで抽出した。有機層を水及び飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を減圧留去し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン−酢酸エチル)により精製して、化合物c30(2.0g、収率76%)を得た。
1H−NMR (CDCl
3)δ: 0.67−0.81 (m, 2H), 1.04 (s, 9H), 1.10−1.20 (m, 3H), 1.30−1.42 (m, 2H), 1.47−1.54 (m, 2H), 1.61−1.68 (m, 2H), 1.78−1.84 (m, 2H), 3.50−3.61 (m, 3H), 7.33−7.44 (m, 6H), 7.65−7.69 (m, 4H).
工程4 化合物c31の合成
化合物c30(1.43g、3.61mmol)をジクロロメタン(4mL)に溶解させ、デスマーチン試薬(3.1g、7.2mmol)、を加え、室温で2時間撹拌した。反応液に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和重層水および水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を減圧留去し、アルデヒドを含む残渣を得た。
残渣をトルエン(4mL)に溶解させ、(R)−ターシャリブチルスルフィンアミド(524mg、4.3mmol)およびチタンテトラエトキシド(1.07g、4.7mmol)を加え、80℃で1時間撹拌した。放冷後、反応液に水を加えた。析出した固体を濾別し、溶媒を減圧留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン−酢酸エチル)により精製して、化合物c31(620mg、収率35%)を得た。
1H−NMR (CDCl
3)δ: 0.77 (q, J = 12.5 Hz, 2H), 1.04 (s, 9H), 1.18 (s, 9H), 1.34 (q, J = 12.5 Hz, 2H), 1.38−1.48 (m, 2H), 1.54−1.61 (m, 1H), 1.63−1.70 (m, 2H), 1.78−1.86 (m, 2H), 2.46 (td, J = 7.5, 5.0 Hz, 2H), 3.55 (tt, J = 10.5, 5.0 Hz, 1H), 7.33−7.45 (m, 6H), 7.64−7.70 (m, 4H), 8.01 (t, J = 5.0 Hz, 1H).
工程5 化合物c32の合成
化合物c31(570mg、1.15mmol)をトルエン(20mL)に溶解させ、メチルマグネシウムブロミド(3mol/Lジエチルエーテル溶液、1.5mL、4.6mmol)を加え、室温で撹拌した。反応液に飽和塩化アンモニウム水溶液を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を減圧留去し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン−酢酸エチル)により精製して、化合物c32(396mg、収率67%)を得た。
1H−NMR (CDCl
3)δ: 0.73−0.76 (m, 2H), 1.04 (s, 9H), 1.08−1.17 (m, 3H), 1.18 (s, 9H), 1.21 (d, J = 6.6 Hz, 3H), 1.27−1.39 (m, 3H), 1.39−1.49 (m, 1H), 1.58−1.65 (m, 2H), 1.77−1.84 (m, 2H), 2.82 (d, J = 6.7 Hz, 1H), 3.21−3.30 (m, 1H), 3.54 (tt, J = 10.4, 5.0 Hz, 1H), 7.33−7.44 (m, 6H), 7.64−7.70 (m, 4H).
工程6 化合物c33の合成
化合物c32(160mg、0.31mmol)を1,4−ジオキサン(10mL)に溶解させ、塩酸(4mol/L 1,4−ジオキサン溶液、0.39mL、1.6mmol)を加え、室温で14時間撹拌した。反応液を減圧留去し、残渣を得た。
得られた残渣をジクロロメタン(10mL)に溶解させ、トリエチルアミン(0.43mL、3.11mmol)および無水酢酸(0.06mL、0.62mmol)を加え、室温で撹拌した。反応液に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を減圧留去し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン−酢酸エチル)により精製して、化合物c33(125mg、収率89%)を得た。
1H−NMR (CDCl
3)δ: 0.72 (q, J = 10.7 Hz, 2H), 1.04 (s, 9H), 1.07 (d, J = 6.7 Hz, 3H), 1.08−1.20 (m, 3H), 1.23−1.40 (m, 4H), 1.58−1.65 (m, 2H), 1.76−1.83 (m, 2H), 1.93 (s, 3H), 3.53 (tt, J = 10.8, 5.6 Hz, 1H), 3.81−3.95 (m, 1H), 5.12 (d, J = 7.3 Hz, 1H), 7.33−7.44 (m, 6H), 7.64−7.69 (m, 4H).
工程7 化合物c34の合成
化合物c33(168mg、0.37)をTHF(10mL)に溶解させ、テトラブチルアンモニウムフルオリド(1mol/L THF溶液、0.74mL、0.74mmol)を加えた。反応液を50℃で4時間撹拌した後、減圧留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム−メタノール)により精製して、化合物c34(75mg、収率95%)を得た。
1H−NMR (CDCl
3)δ: 0.90−1.00 (m, 2H), 1.11 (d, J = 6.7 Hz, 3H), 1.13−1.31 (m, 5H), 1.34−1.49 (m, 2H), 1.70−1.82 (m, 2H), 1.89−2.02 (m, 5H), 3.54 (tt, J = 10.9, 4.3 Hz, 1H), 3.87−4.00 (m, 1H), 5.18 (d, J = 6.4 Hz, 1H).
【0253】
実施例19 化合物c43の合成
【化120】
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工程1 化合物c37の合成
化合物c35(1.35g、6.55mmol)のDMF(13.5mL)溶液を氷冷し、水素化ナトリウム(0.315g、7.87mmol)を加え同温で30分撹拌した。化合物c36(2.65g,7.21mmol)を加え室温で1時間撹拌した。さらに化合物c36(0.482g、1.31mmol)を加え60℃で1時間撹拌した。室温に冷却後、2mol/L塩酸(13.1mL,26.2mmol)を加え、室温で1時間撹拌した。反応液を炭酸ナトリウムで中和して酢酸エチルで抽出した。有機層を水洗し溶媒を減圧留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン−酢酸エチル)により精製して、化合物c37(1.06g、収率33%)を得た。
M+H=494.20、測定条件3、保持時間3.35分
工程2 化合物c38の製造方法
化合物c37(400mg、0.810mmol)にテトラブチルアンモニウムフルオリド(1mol/L、THF溶液、1mL、1.00mmol)を加えて溶解させた。反応液を室温で16時間撹拌した。反応液を減圧留去し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン−酢酸エチル)により精製して、化合物c38(272mg、収率89%)を得た。
M+H=380.15、測定条件3、保持時間2.29分
工程3 化合物c39およびc40混合物の製造方法
イミダゾール(293mg,4.30mmol)のジクロロメタン溶液を氷冷し、塩化チオニル(0.094mL、1.29mmol)を加え室温で1時間撹拌した。反応液を−15℃に冷却し、化合物c38(272mg、0.717mmol)のジクロロメタン(8mL)溶液を滴下した。反応液を室温で3時間撹拌した。反応液に10%クエン酸水溶液を加え、分液した。有機層を水洗し、減圧留去した。得られた残渣をジクロロメタン(4mL)に溶解させ、氷冷下にてメタ過ヨウ素酸ナトリウム(399mg、1.86mol)および酸化ルテニウム水和物(2.4mg、0.016mmol)を加えた。反応液を室温で2時間撹拌した。反応液を酢酸エチルで希釈し、不溶物を濾過した。ろ液を分液し、有機層を水洗、減圧留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン−酢酸エチル)により精製して、化合物c39(148mg、収率47%)および化合物c40(84mg、収率26%)の混合物を得た。なお、両者の比率は1H−NMRにおいて完全に独立している二つのシグナルδ4.26ppm(2H、s、化合物c39)とδ5.00−5.10ppm(1H、m、化合物c40)の積分比1.00:0.55に基づき算出した。
工程4 化合物c41およびc42混合物の製造方法
化合物c39(141mg、0.320mmol)および化合物c40(80mg、0.176mmol)の混合物に、テトラブチルアンモニウムフルオリド(1mol/L、THF溶液、0.991mL、0.991mmol)を加えて溶解させ、反応液を室温で21時間撹拌した。反応液に10%クエン酸水溶液(2mL)を加え、室温で1時間撹拌した。反応液を酢酸エチルで抽出し、有機層を減圧留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン−酢酸エチル)により精製して、化合物c41(110mg、収率90%)および化合物c42(63mg、収率90%)の混合物を得た。なお、両者の比率は1H−NMRにおいて完全に独立している二つのシグナルδ4.78−4.92ppm(1H、m、化合物c41)とδ5.00−5.10ppm(1H、m、化合物c42)の積分比1.00:0.55に基づき算出した。
工程5 化合物c43の製造方法
化合物c41(108mg、0.283mmol)および化合物c42(62mg、0.156mmol)の混合物を酢酸エチル(5mL)に溶解させた。反応液に窒素気流下にて10%パラジウム−炭素触媒(50%含水、56mg、0.013mmol)を加え、1気圧の水素気流下室温で24時間撹拌した。反応液を濾過し、ろ液を減圧留去した。得られた粗生成物の化合物c43および未反応の化合物c42の混合物をTHF(2mL)およびメタノール(2mL)に溶解させた。反応液に2mol/L水酸化ナトリウム水溶液(0.283mL、0.566mmol)を加え、室温で4.5時間撹拌した。反応液を濃縮し、酢酸エチルで抽出した。減圧留去して得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン−酢酸エチル)により精製して、化合物c43(121mg、収率95%)を得た。
1H−NMR (CDCl
3)δ: 1.29−1.38 (4H, m), 1.45 (9H, s), 1.91−2.03 (4H, m), 3.27−3.33 (1H, m), 3.48 (1H, ddd, J = 9.4, 6.0, 1.8 Hz), 3.59 (1H, ddd, J = 9.4, 4.0, 1.3 Hz), 3.67−3.73 (1H, m), 3.88−3.97 (1H, m), 4.40 (1H, ddd, J = 47.4, 9.0, 6.0 Hz), 4.39−4.60 (1H, m), 4.82−4.88 (1H, m).
【0254】
実施例6 化合物c45の合成
【化121】
[この文献は図面を表示できません]
工程1 化合物c45の合成
化合物c44(17mg,0.073 mmol)をTHF(510ul)に溶解させ、氷冷下tert−ブトキシカリウム(20.4mg、0.182mmol)および化合物c43(35.7 mg、0.109 mmol)を加え、2時間撹拌した。反応液に飽和塩化アンモニウム水溶液を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を減圧留去し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム−メタノール)により精製して、化合物c45(11.9mg、0.025 mmol、34.1 %)を得た。
1H−NMR (CDCl
3)δ: 1.57 (2H, m), 1.70 (4H, m), 2.01 (2H, m), 2.03 (3H, s), 2.19 (2H, m), 3.54 (3H, m), 3.70 (3H, s), 4.60−4.19 (5H, m), 5.20 (1H, m), 5.80 (1H, s), 5.80 (1H, s), 6.61 (1H, dd, J = 10.6, 6.1 Hz).
[M+Na]=502.2、測定条件2:保持時間2.01分
【0255】
実施例21 化合物c56の合成
【化122】
[この文献は図面を表示できません]
工程1 化合物c47の合成
化合物c46(11.6g、66.4mmol;J.Org.Chem. 1998, 63, 8133−8144)をジクロロメタン(116mL)に溶解させ、tert−ブチルジフェニルシリルクロライド(20.5ml、80mmol)およびイミダゾール(6.8g、100mmol)を加えた後、室温で3時間撹拌した。反応液に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を1mol/L塩酸と飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧留去し、粗生成物を得た。得られた粗生成物をTHF(116mL)およびメタノール(58mL)に溶解させ、2mol/L水酸化ナトリウム(100mL)を加えた。反応液を室温で2時間撹拌した。反応液に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン−酢酸エチル)により精製して、化合物c47(17.3g、収率70%)を得た。
1H−NMR (CDCl
3)δ: 1.06 (s, 9H), 1.56 (m, 1H) , 1.64−1.73 (m, 2H) , 1.94 (m, 1H), 2.14 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 3.45 (m, 1H), 3.57 (d, J = 12.0 Hz, 1H), 3.59 (dd, J =5.6, 10.4 Hz, 1H), 3.72 (dd, J =5.6, 10.8 Hz, 1H), 3.75 (m, 1H), 3.85 (ddd, J = 2.4, 2.4, 12.0 Hz, 1H), 7.44−7.35 (m, 6H), 7.69−7.65 (m, 4H).
工程2 化合物c48の合成
オキザリルクロライド(2.5g、16mmol)を塩化メチレン(100mL)に溶解させ、ジメチルスルホキシド(5.4ml、76mmol)を−78℃下で加えた後、1時間攪拌した。化合物c47(7.0g、18.9mmol)の塩化メチレン溶液(20mL)を加えた後、2時間撹拌した。反応液にトリエチルアミン(21ml、151mmol)を加えた後、室温で1時間攪拌した。反応液に飽和重層水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を水および飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン−酢酸エチル)により精製して、化合物c48(13.1g、収率94%)を得た。
1H−NMR (CDCl
3)δ: 1.07 (s, 9H), 1.95 (m, 1H), 2.10 (m, 1H), 2.47 (ddd, J = 6.8,10.8, 16.8 Hz, 1H), 2.60 (ddd, J = 4.8, 4.8, 16.8 Hz, 1H), 3.69 (m, 1H), 3.79 (m, 1H), 3.81 (m, 1H), 3.94 (d, J = 16.8 Hz, 1H), 4.14 (d, J = 16.8 Hz, 1H), 7.46−7.36 (m, 6H), 7.69−7.66 (m, 4H).
工程3 化合物c49の合成
化合物c48(8.0g、21.7mmol)をジエチルエーテル(240mL)に溶解させ、水素化リチウムアルミニウム(0.99g、26mmol)を加えた後、0℃で0.5時間撹拌した。反応液に水(2.97mL)と2mol/L水酸化ナトリウム(0.99mL)を加えて、室温下で1時間撹拌した。反応液に無水硫酸ナトリウム(30g)を加えて、濾過した。得られたろ液を減圧留去し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン−酢酸エチル)により精製して、化合物c49(8.0g、収率99.5%)を得た。
1H−NMR (CDCl
3)δ: 1.05 (s, 9H), 1.36−1.42 (m, 2H), 1.83 (m, 1H), 2.13 (m, 1H), , 3.09 (dd, J =10.4, 10.4 Hz, 1H), 3.36 (m, 1H), 3.57 (dd, J = 5.6, 10.4 Hz, 1H), 3.68 (m, 1H), 3.72 (dd, J =5.6, 10.4 Hz, 1H), 4.00 (ddd, J = 2.0, 4.8, 10.4 Hz, 1H), 7.44−7.35 (m, 6H), 7.69−7.64 (m, 4H).
工程4 化合物c50の合成
化合物c49(12.5g、33.7mmol)をDMF(125mL)に溶解させ、ベンジルブロミド(4.81ml、40.5mmol)および水素化ナトリウム(2.0g、50.6mmol)を0℃で加えた後、室温で2時間撹拌した。反応液に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を塩酸および飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧留去して粗生成物を得た。得られた粗生成物をTHF(125mL)に溶解させ、1mol/Lテトラブチルアンモニウムフロリド(50.6mL、50.6mmol)を加えて、1時間攪拌した。反応液を減圧留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン−酢酸エチル)により精製して、化合物c50(6.84g、収率88%)およびその異性体(0.32g、収率4.1%)を得た。
1H−NMR (CDCl
3)δ: 1.32−1.53 (m, 2H), 1.64 (m, 1H), 2.23 (m, 1H), , 3.22 (dd, J =10.4, 10.4 Hz, 1H), 3.36−3.52 (m, 3H), 3.60 (d, J = 11.2 Hz, 1H), 4.11 (ddd, J = 2.0, 4.4, 10.8 Hz, 1H) , 4.54 (d, J = 11.6 Hz, 1H), 4.60 (d, J = 11.6 Hz, 1H), 7.37−7.27 (m, 5H).
工程5 化合物c51の合成
化合物c50(500mg、2.25mmol)を塩化メチレン(10mL)に溶解させ、デスマーチン試薬(1.43g、3.37mmol)を氷冷下で加えた。反応液を室温で1時間撹拌した。反応液に飽和重層水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧留去し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン−酢酸エチル)により精製することにより、アルデヒド(1.3g、収率67%)を得た。メチルトリフェニルホスホニウム ブロミド(3.18g、7.87mmol)のTHF溶液に、tert−ブトキシカリウム(757mg、6.75mmol)を−78℃で加えて、室温下2時間攪拌した。上記アルデヒドのTHF溶液(3mL)を−78℃下で加えて、室温で終夜反応した。反応液に飽和塩化アンモニウム水溶液を加えて、酢酸エチルで抽出した。有機層を水および飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン−酢酸エチル)により精製して、化合物c51(0.47g、収率96%)を得た。
1H−NMR (CDCl
3)δ: 1.37−1.54 (m, 2H), 1.81 (m, 1H), 2.22 (m, 1H), , 3.22 (dd, J =10.4, 10.4 Hz, 1H), 3.48 (m, 1H), 3.77 (dd, J = 3.6, 9.2 Hz, 1H), 4.14 (m, 1H) , 4.54 (d, J = 12.0 Hz, 1H), 4.60 (d, J = 12.0 Hz, 1H) , 5.10 (d, J = 10.8 Hz, 1H) , 5.24 (d, J = 17.6 Hz, 1H) , 5.82 (dd, J = 5.6, 10.4, 17.6 Hz, 1H), 7.37−7.27 (m, 5H).
工程6 化合物c52の合成
化合物c51(0.47g、2.15mmol)のジクロロメタン溶液(5.3mL)に、(S)−2−(3−ブテン−2−イル)イソインドリン−1,3−ジオン(886mg、4.31mmol)およびGrubbs II試薬(55mg、0.065mmol)を加えた後、40℃で終夜撹拌した。反応液を減圧留去し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン−酢酸エチル)により精製して、化合物c52(0.45g、収率53%)を得た。
[M+H]=392.3、測定条件4:保持時間2.52分
工程7 化合物c53の合成
化合物c52(445mg、1.14mmol)をエタノール(4.5mL)に溶解させ、ヒドラジン(109mg、3.41mmol)を加えて、40℃で5時間攪拌した。反応液に水を加え、ジクロロメタンジクロロメタンで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧留去し、得られた残渣を塩化メチレン(4.5mL)に溶溶解させ、Boc
2O(396μl、1.71mmol)およびトリエチルアミン(315μl、2.27mmol)を加えて、室温で終夜攪拌した。反応液に水を加えて、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。得られて残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン−酢酸エチル)により精製して、化合物c53(397mg、収率97%)を得た。
1H−NMR (CDCl
3)δ: 1.19 (d, J = 8.0 Hz, 3H), 1.37−1.54 (m, 2H) , 1.43 (s, 9H), 1.78 (m, 1H), 2.20 (m, 1H), , 3.23 (m, 1H), 3.46 (m, 1H), 3.77 (m, 1H), 4.12 (m, 1H) , 4.51−4.61 (m, 3H), 5.10 (dd, J = 5.6, 15.6 Hz, 1H), 5.67 (m, 1H), 7.37−7.27 (m, 5H).
[M+H]=362.3、測定条件4:保持時間2.51分
工程8 化合物c54の合成
化合物c53(395mg、1.095mmol)をメタノール(8ml)および酢酸エチル(4ml)の混合溶液に溶解させ、水酸化パラジウム(40mg)を加えて水素気流下で2時間攪拌した。反応液を濾過し、溶媒を減圧留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム−メタノール)により精製して、化合物c54(160mg、収率54%)を得た。
1H−NMR (CDCl
3)δ: 1.11 (d, J = 6.8 Hz, 3H), 1.32−1.54 (m, 6H) , 1.43 (s, 9H), 1.70 (m, 1H), 2.11 (m, 1H), , 3.09 (dd, J = 10.8, 10.8 Hz, 1H), 3.21 (m, 1H), 3.68 (m, 2H), 4.00 (m, 1H) , 4.33 (m, 1H).
[M+H]=274.3、測定条件4:保持時間1.46分
工程9 化合物c55の合成
化合物c18(41mg、0.121mmol)と化合物c54(30mg、0.110mmol)をTHF(0.5mL)に溶解させ、tert−ブトキシカリウム(31mg、0.274mmol)を加え、0℃で1時間撹拌した。飽和塩化アンモニウム水を加えて、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリムで乾燥した。溶媒を減圧留去し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン−酢酸エチル)により精製して、化合物c55(45mg、収率77%)を得た。
[M+H]=536.4、測定条件4:保持時間2.76分
工程10 化合物c56の合成
化合物c55(27mg 、0.062mmol)をジクロロメタン(0.5mL)に溶解させ、トリフルオロ酢酸(0.05ml、0.62mmol)を0℃加え、室温下4時間撹拌した。反応液を減圧留去した。得られた残渣をTHF(0.5mL)に溶解させ、トリクロロアセチルイソシアネート(23mg、0.124mmol)およびトリエチルアミン(0.034ml、0.248mmol)を0℃で加えて、室温で1時間攪拌した。反応液を減圧濃縮して、残渣をメタノール(1ml)に溶解させた。反応液に炭酸カリウム(34mg、0.248mmol)を加えて、2時間攪拌した。反応液に水を加えて、ジクロロメタンで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリムで乾燥した。溶媒を減圧留去し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム−メタノール)により精製して、化合物c56(14mg、収率47%)を得た。
1H−NMR (CDCl
3−CD
3OD)δ: 1.14 (d, J = 6.4 Hz, 3H), 1.37−1.54 (m, 4H) , 1.68 (m, 1H), 1.89−1.80 (m, 2H), 2.40 (m, 1H), 3.30−3.42 (m, 2H), 3.78−3.68 (m, 2H), 3.84 (s, 3H), 4.22 (dt, J = 4.0, 13.2 Hz, 1H), 4.28 (m, 1H), 5.10 (m, 1H), 5.18 (d, J = 7.6 Hz, 1H), 6.13 (tt, J = 4.0, 54.8 Hz, 1H), 6.66 (d, J = 10.8 Hz, 1H).
[M+H]=479.3、測定条件4:保持時間1.98分
【0256】
実施例22 化合物c62合成
【化123】
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工程1 化合物c58の合成
化合物c57(131mg、0.54mmol;WO201005562)をジクロロメタン(2.5mL)に溶解させ、1mol/L水素化ジイソブチルアルミニウム(2.16ml、2.16mmol)を−78℃加え、1時間撹拌した。反応液に酢酸エチル(0.4ml)、飽和ロッシェル塩水および酢酸エチル(5ml)を加えて、室温で1時間攪拌した。反応液を減圧濃縮し、ジクロロメタンで抽出した。有機層を水及び食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧留去し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム−メタノール)により精製して、化合物c58(63mg、収率58%)を得た。
1H NMR (CDCl
3)δ : 1.28 (t, J = 7.2 Hz, 3H), 1.29 (d, J = 7.2 Hz, 3H), 2.01 (s, 3H), 4.17 (q, J = 7.2 Hz, 2H), 4.74 (m, 1H), 5.42 (br.s, 1H), 5.89 (d, J = 15.6 Hz, 1H), 6.87 (dd, J = 4.8, 15.6 Hz, 1H).
工程2 化合物c59の合成
化合物c58(440mg、2.04mmol)をジクロロメタン(4mL)に溶解させ、0℃でトリフルオロ酢酸(1.57ml、20.4mmol)を加えて、30分間撹拌した。反応液を減圧濃縮し、得られた残渣のジクロロメタン溶液(3.0mL)にトリエチルアミン(847μl、6.11mmol)及び無水酢酸(385μl、4.07mmol)を加えて、1時間撹拌した。反応液に水を加えてジクロロメタンで抽出した。有機層を2mol/L塩酸および飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧留去し、得られた残渣をTHF−H
2O(2ml;1:1)に溶かして、2mol/L水酸化ナトリウムを加えた。反応液を室温下30分間攪拌した。反応液に水を加えて、ジクロロメタンで抽出した。有機層を水および食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム−メタノール)により精製して、化合物c59(220mg、収率75%)を得た。
1H NMR (CDCl
3)δ : 1.25 (d, J = 6.8 Hz, 3H), 1.40 (s, 1H), 1.99 (s, 3H), 4.55 (br.s, 2H), 4.60 (m, 1H), 5.32 (s, 1H), 5.68 (m, 1H), 5.76 (m, 1H).
工程3 化合物c60の合成
化合物c59(40mg、0.279mmol)をジクロロメタン(2mL)に溶解させ、二酸化マンガン(484mg、5.56mmol)を加え、1時間撹拌した。反応液を濾過して、ろ液を減圧濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン−酢酸エチル)により精製して、アルデヒド化合物(28mg、収率71%)を得た。 アルデヒドのトルエン溶液(1ml)に、2−(ベンジルオキシ)プロパン−1,3−ジオール(54mg、0.298mmol)およびピリジニウムパラトルエンスルホナート(2.5mg、9.9μmol)を加えて、90℃で6時間攪拌した。反応液を濃縮して、残渣を分取HPLC(0.1%ギ酸含有アセトニトリル−水)により精製して、化合物c60(3.8mg、収率6%)とそのシス異性体(4.0mg、収率6%)を得た。
1H NMR (CDCl
3)δ : 1.23 (d, J = 8.4 Hz, 3H), 1.95 (s, 3H), 3.49 (dd, J = 10.8, 10.8 Hz, 2H), 3.67 (m, 1H), 3.49 (dd, J = 4.8, 10.8 Hz, 2H), 4.56 (s, 2H), 4.62 (m, 1H), 4.86 (d, J = 4.4 Hz, 1H), 5.32 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 5.59 (ddd, J =1.6, 4.4, 15.6 Hz, 1H) 5.93 (dd, J = 5.2, 15.6 Hz, 1H), 7.27−7.37 (m, 5H).
シス異性体;
1H NMR (CDCl
3)δ : 1.24 (d, J = 6.8 Hz, 3H), 1.96 (s, 3H), 3.25 (s, 1H), 3.87 (d, J = 12.0 Hz, 2H), 4.23 (d, J = 12.0 Hz, 2H), 4.64 (m, 1H), 4.67 (s, 2H), 5.02 (d, J = 4.8 Hz, 1H), 5.36 (d, J = 7.2 Hz, 1H), 5.69 (ddd, J =1.6, 4.4, 16.0 Hz, 1H) 5.98 (dd, J = 4.8, 16.0 Hz, 1H), 7.27−7.39 (m, 5H).
工程4 化合物c61の合成
化合物c60(4.0mg、0.012mmol)をメタノール(1mL)に溶解させ、水酸化パラジウム(1mg、0.16mmol)を加えた。反応液を水素気流下5時間撹拌した。反応液を濾過して、ろ液を減圧濃縮することにより化合物c61(2.6mg、収率100%)を粗生成物として得た。
1H NMR (CDCl
3)δ : 1.13 (d, J = 6.8 Hz, 3H), 1.45−1.68 (m, 4H), 1.95 (s, 3H), 3.67 (dd, J = 10.8, 10.8 Hz, 2H), 3.67 (m, 1H), 3.88 (m, 1H), 3.97 (m, 1H), 4.16 (dd, J = 4.8, 10.8 Hz, 2H), 4.44 (dd, J = 4.8, 4.8 Hz, 1H), 5.31 (br.s, 1H).
工程5 c62の合成
化合物c22(7.5mg、0.023mmol)および化合物c61(2.6mg、0.012mmol)をTHF(0.5mL)に溶解させ、tert−ブトキシカリウム(3.2mg、0.029mmol)を加え、0℃で1時間撹拌した。反応液に飽和塩化アンモニウム水を加えて、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリムで乾燥した。溶媒を減圧留去し、得られた残渣を分取HPLC(0.1%ギ酸含有アセトニトリル−水)により精製して、化合物c62(2.3mg、収率43%)を得た。
1H−NMR (CDCl
3)δ: 1.14 (d, J = 6.4 Hz, 3H), 1.37−1.54 (m, 4H) , 1.96 (s, 3H), 3.62 (dd, J = 10.4, 10.4 Hz, 2H), 3.68 (s, 2H), 3.99 (m, 1H), 4.22 (dt, J = 4.0, 13.2 Hz, 2H), 4.51 (dd, J = 5.6, 11.2 Hz, 2H), 4.57 (dd, J = 4.4, 4.4 Hz, 1H), 6.13 (tt, J = 4.0, 54.8 Hz, 1H), 6.63 (d, J = 6.0, 10.8 Hz, 1H).
[M+H]=.4、測定条件4:保持時間1.87分
【0257】
実施例23 化合物c66の合成
【化124】
[この文献は図面を表示できません]
工程1 化合物c64の合成
化合物c63(3.0g、127mmol)をDMF(30mL)およびTHF(30mL)の混合溶液に溶解させ、氷冷下で水素化ナトリウム(0.51g、12.7mmol)を加えた。反応液を氷冷下で30分間撹拌した。反応液に(S)−3−ベンジル−4−メチル−1,2,3−オキサチアゾリジン−2,2−ジオキシド(2.31g、10.15mmol)のTHF(5mL)溶液を氷冷下加え、40℃で2時間撹拌した。反応液に2mol/L塩酸水溶液(17mL)を氷冷下で加え、室温で1時間撹拌した。反応液に2mol/L水酸化ナトリウム水溶液(30mL)を加えて、酢酸エチルで抽出した。反応溶媒を減圧留去し、得られた残渣をアミノシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム−メタノール)により精製して、化合物c64(3.7g、収率87%)を得た。
1H NMR (CDCl
3)δ : 1.01 (d, J = 6.0 Hz, 3H), 1.05 (m, 9H), 1.15−1.22 (m, 2H), 1.33−1.41 (m, 2H), 1.74 (m, 2H), 1.88 (m, 2H), 2.85 (m, 1H), 3.25 (m, 2H), 3.35 (dd, J = 4.0, 9.2 Hz, 1H), 3.68 (m, 1H), 3.70 (d, J = 13.2 Hz, 1H), 3.83 (d, J = 13.2 Hz, 1H), 7.20−7.44 (m, 11H), 7.66 (d, J = 6.8 Hz, 4H).
工程2 化合物c65の合成
化合物c64(50.5g、101mmol)をエタノール(505mL)に溶解させ、Pd−C(11.3g、5.0mmol)およびギ酸アンモニウム(12.7g、201mmol)を加えて65℃で3時間撹拌した。さらにギ酸アンモニウム(6.35g、101mmol)を加えて、65℃で2.5時間撹拌した。反応液を濾過し、ろ液を減圧濃縮した。残渣に飽和炭酸ナトリウム水溶液を加えて、酢酸エチルで抽出した。有機層を水および食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を減圧留去し、得られた残渣をジクロロメタン(253mL)に溶解させ、トリエチルアミン(13.95ml、101mmol)および無水酢酸(10.5ml、111mmol)を加えて室温で1.5時間撹拌した。反応液に水を加えて、酢酸エチルで抽出した。有機層を食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を減圧留去し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム−メタノール)により精製して、化合物c65(37.75g、収率83%)を得た。
1H NMR (CDCl
3)δ : 1.05 (m, 9H), 1.12 (d, J = 6.8 Hz, 3H), 1.16−1.26 (m, 2H), 1.33−1.43 (m, 2H), 1.75 (m, 2H), 1.89 (m, 2H), 1.93 (s, 3H), 3.28 (m, 1H), 3.32 (m, 1H), 3.38 (dd, J = 4.0, 9.2 Hz, 1H), 3.71 (m, 1H), 4.08 (m, 1H), 5.63 (m, 1H), 7.34−7.44 (m, 6H), 7.66 (d, J = 6.8 Hz, 4H).
工程3 化合物c66の合成
化合物c65(30.2g、66.6mmol)をTHF(100mL)に溶解させ、1mol/Lテトラブチルアンモニウムフロリド(100mL、100mmol)を加えて、70℃で7時間撹拌した。反応液を減圧留去し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム−メタノール)により精製して、化合物c66(11.65g、収率81%)を得た。
1H NMR (CDCl
3)δ : 1.17 (d, J = 6.8 Hz, 3H), 1.23−1.35 (m, 4H), 1.8−1.90 (m, 2H), 1.97 (s, 3H), 3.27 (m, 1H), 3.38 (dd, J = 4.0, 9.6 Hz, 1H), 3.44 (dd, J = 4.0, 9.6 Hz, 1H), 3.72 (m, 1H), 4.13 (m, 1H), 5.66 (br.s, 1H).
【0258】
実施例24 化合物c69の合成
【化125】
[この文献は図面を表示できません]
工程1 化合物c68の合成
化合物c67(10g、52mmol)をDMF(100mL)およびTHF(50mL)の混合溶液に溶解させ、氷冷下で水素化ナトリウム(2.5g、62.4mmol)を加えて、氷冷下で30分間撹拌した。反応液に(S)−3−ベンジル−4−メチル−1,2,3−オキサチアゾリジン−2,2−ジオキシド(15.4g、67.6mmol)のTHF(40mL)溶液を氷冷下加え、室温で2時間撹拌した。反応液に2mol/L塩酸水溶液(100mL)を氷冷下で加え、室温で1時間撹拌した。反応液に2mol/L水酸化ナトリウム水溶液(100mL)を加えて、酢酸エチルで抽出した。有機層を減圧留去し、得られた残渣をアミノシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム−メタノール)により精製して、化合物c68(13.4g、収率76%)を得た。
1H NMR (CDCl
3)δ : 1.05 (d, J = 6.4 Hz, 3H), 2.07 (m, 4H), 2.91 (m, 1H), 3.19 (dd, J = 7.6, 9.2 Hz, 1H), 3.32 (dd, J = 4.4, 9.2 Hz, 1H), 3.45 (m, 2H), 3.73 (d, J = 12.8 Hz, 1H), 3.86 (d, J = 12.8 Hz, 1H), 4.00 (m, 1H), 4.12 (m, 1H), 4.52 (s, 2H), 7.21−7.37 (m, 10H).
工程2 化合物c69の合成
化合物c68(1.0g、101mmol)をメタノール(30mL)に溶解させ、水酸化パラジウム(827mg、0.589mmol)および酢酸(0.34ml、5.89mmol)を加えて、水素気流下で終夜時間撹拌した。溶媒を減圧留去し、得られた残渣をメタノール(10mL)に溶解させ、トリエチルアミン(1.22ml、8.84mmol)および無水酢酸(0.56ml、5.89mmol)を加えて室温で3時間撹拌した。反応液を減圧濃縮した後、残渣に飽和炭酸ナトリウム水溶液を加えて酢酸エチルで抽出した。有機層を水および食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧留去して得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム−メタノール)により精製して、化合物c69(483mg、収率81.5%)を得た。
1H NMR (CDCl
3)δ : 1.18 (d, J = 6.8 Hz, 3H), 1.46 (br.s, 1H), 1.98 (s, 3H), 2.08 (m, 4H), 2.39 (m, 1H), 3.25 (dd, J = 4.0, 9.2 Hz, 1H), 3.32 (dd, J = 4.0, 9.2 Hz, 1H), 3.64 (m, 2H), 4.04 (m, 1H), 4.12 (m, 1H), 5.70 (br.s, 1H).
【0259】
実施例25 化合物c81の合成
【化126】
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工程1 化合物c71の合成
化合物c70(1.0g、4.15mmol)をジオキサン(16mL)に溶解させ、ターシャリーブチルメチルカルバメート(653mg、4.98mmol)、2−ジシクロヘキシルホスフィノ−2’,4’,6’−トリイソプロピルビフェニル(297mg、0.622mmol)、リン酸カリウム(2.20g、10.73mmol)およびトリス(ジベンジリデンアセトン)パラジウム(190mg、0.207mmol)を加えた後、100℃で5時間撹拌した。ターシャリーブチルメチルカルバメート(218mg、1.66mmol)、2−ジシクロヘキシルホスフィノ−2’,4’,6’−トリイソプロピルビフェニル(99mg、0.207mmol)、リン酸カリウム(0.73g、3.57mmol)およびトリス(ジベンジリデンアセトン)パラジウム(0)(63.3mg、0.069mmol)を追加し3時間半撹拌した。ターシャリーブチルメチルカルバメート(435mg、3.32mmol)、2−ジシクロヘキシルホスフィノ−2’,4’,6’−トリイソプロピルビフェニル(99mg、0.207mmol)およびトリス(ジベンジリデンアセトン)パラジウム(0)(63.3mg、0.069mmol)を追加し5時間半撹拌した。反応液に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を減圧留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン−酢酸エチル)により精製して、化合物c71(0.75g、収率74%)を得た。
[M+H]=244.95、測定条件3:保持時間2.08分
工程2 化合物c72の合成
シクロプロパノール(105mg、1.80mmol)をTHF(5.0mL)に溶解させ、化合物c71(400mg、1.64mmol)を加えた。反応液にターシャリーブトキシカリウム(239mg、2.12mmol)を氷冷下で加えた後、氷冷下で3時間半撹拌した。反応液に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を減圧留去して、化合物c72(440mg)を粗生成物として得た。
[M+H]=283.30、測定条件3:保持時間2.18分
工程3 化合物c73の合成
化合物c72(440mg、1.55mmol)をジクロロメタン(5.0mL)に溶解させ、4mol/Lの塩酸ジオキサン溶液(10mL、40mmol)を加えた後、室温で20時間撹拌した。反応液を減圧留去した後、1mol/Lの炭酸ナトリウム水溶液を加えて酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を減圧留去して、化合物c73(278mg)を粗生成物として得た。
[M+H]=183.00、測定条件3:保持時間0.98分
工程4 化合物c74の合成
化合物c73(278mg、1.52mmol)をアセトニトリル(5.0mL)に溶解させ、N−ブロモコハク酸イミド(312mg、1.72mmol)を加えた後、室温で2時間撹拌した。溶媒を減圧留去した後、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン−酢酸エチル)により精製して、化合物c74(173mg、収率40%)を得た。
1H−NMR (CDCl
3)δ: 0.77−0.82 (m, 4H), 3.17−3.20 (m, 3H), 4.25−4.27 (m, 1H), 4.44 (s, 1H).
[M+H]=262.85、測定条件3:保持時間2.09分
工程5 化合物c75の合成
化合物c74(173mg、0.663mmol)をDMF(3.0mL)に溶解させ、水素化ナトリウム(34.5mg、0.861mmol)を氷冷下で加え、そのまま5分間撹拌した。反応液にベンジルブロマイド(0.087mL、0.729mmol)を加え、氷冷下で1時間半撹拌した。反応液に水素化ナトリウム(3.5mg、0.086mmol)およびベンジルブロマイド(0.009mL、0.0757mmol)を追加し、50分間撹拌した。反応液に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を減圧留去した後、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン−酢酸エチル)により精製して、化合物c75(174mg、収率75%)を得た。
[M+H]=350.90、測定条件3:保持時間2.86分
工程6 化合物c76の合成
化合物c75(170mg、0.484mmol)をトルエン(4.0mL)に溶解させ、ターシャリーブトキシナトリウム(93.0mg、0.968mmol)、トリス(ジベンジリデンアセトン)パラジウム(0)(44.3mg、0.048mmol)、2,2’−ビス(ジフェニルホスフィノ)−1,1’−ビナフチル(60.3mg、0.097mmol)およびベンジルアミン(0.212mL、1.938mmol)を加え、100度で2時間撹拌した。塩を濾過により除き、反応液を減圧留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン−酢酸エチル)により精製して、化合物c76(140mg、収率76%)を得た。
[M+H]=378.05、測定条件3:保持時間2.83分
工程7 化合物c77の合成
化合物c76(140mg、0.371mmol)をメタノール(3.0mL)に溶解させ、パラジウム−炭素(96.0mg、0.115mmol)およびギ酸アンモニウム(234mg、0.371mmol)を加え、60度で45分間撹拌した。反応液を室温まで冷却し、ジクロロメタン(5.0mL)を加えた。セライト濾過で不溶物を取り除いた。溶媒を減圧留去して、化合物c77(69.0mg)を粗生成物として得た。
[M+H]=198.00、測定条件3:保持時間1.08分
工程8 化合物c78の合成
化合物c77(69.0mg、0.349mmol)をTHF(3.0mL)に溶解させ、トリエチルアミン(0.206mL、1.484mmol)および1,1’−チオカルボニルジイミダゾール(74.2mg、0.408mmol)を加え、室温で2時間撹拌した。反応液にトリエチルアミン(0.100mL、0.722mmol)および1,1’−チオカルボニルジイミダゾール(20.0mg、0.112mmol)を加え、室温で1時間撹拌した。反応液にヨウ化メチル(0.500mL、8.00mmol)を加え、室温で2時間撹拌した。溶媒を減圧留去し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン−酢酸エチル)により精製して、化合物c78(36.0mg、収率38%)を得た。
[M+H]=253.95、測定条件3:保持時間1.87分
工程9 化合物c79の合成
化合物c78(36.0mg、0.142mmol)をジクロロメタン(2.0mL)に溶解させ、69wt%メタクロロ過安息香酸(74.6mg、0.298mmol)を氷冷下で加え、室温で18時間撹拌した。69wt%メタクロロ過安息香酸(25.0mg、0.703mmol)を加えて3時間半撹拌した。69wt%メタクロロ過安息香酸(10.0mg、0.281mmol)を加えて1時間半撹拌した。反応液をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン−酢酸エチル)により精製して、化合物c79(35.0mg、収率86%)を得た。
[M+H]=285.90、測定条件3:保持時間1.77分
工程10 化合物c80の合成
化合物c66(32.4mg、0.150mmol)をTHF(1.0mL)に溶解させ、ターシャリーブトキシカリウム(38.9mg、0.347mmol)を氷冷下加え、3分間撹拌した。化合物c79(33.0mg、0.116mmol)をTHF(2.0mL)に溶解させ、反応液に氷冷下で加えた。反応液を氷冷下で2時間撹拌した。反応液に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を減圧留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン−酢酸エチル、その後クロロホルム−メタノール)により精製して、化合物c80(33.3mg、収率68%)を得た。
1H−NMR (CDCl
3)δ: 0.79−0.83 (m, 4H), 1.19 (d, J = 6.8 Hz, 3H), 1.50−1.61(m, , 2H), 1.64−1.73 (m, 2H), 1.97−2.05 (m, 5H), 2.17−2.25 (m, 2H), 3.44 (tt, J = 14.9, 4.8 Hz, 3H), 3.69 (s, 3H), 4.12−4.18 (m, 1H), 4.33−4.38 (m, 1H), 5.10−5.16 (m, 1H), 5.64 (brd, J = 7.8 Hz, 1H), 8.17 (s, 1H).
[M+H]=421.20、測定条件3:保持時間1.80分
工程11 化合物c81の合成
化合物c80(17.0mg、0.040mmol)をアセトニトリル(3.4mL)に溶解させ、N−クロロコハク酸イミド(13.0mg、0.095mmol)を加えた後、30度で1時間半撹拌した。反応液にN−クロロコハク酸イミド(13.0mg、0.095mmol)を加え、1時間半撹拌した。室温で14時間静置させ、40度で20分間撹拌した。氷冷下で反応液に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥させ、溶媒を減圧留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム−メタノール)により精製して、化合物c81(9.0mg、収率49%)を得た。
1H−NMR (CDCl
3)δ: 0.79−0.81 (m, 4H), 1.20 (d, J = 6.8 Hz, 3H), 1.52−1.73 (m, 4H), 1.95−2.03 (m, 5H), 2.16−2.23 (m, 2H), 3.39−3.48 (m, 3H), 3.68 (s, 3H), 4.11−4.19 (m, 1H), 4.38−4.43 (m, 1H), 5.24−5.30 (m, 1H), 5.66 (brd, J = 7.0 Hz, 1H).
[M+H]=455.20、測定条件3:保持時間2.12分
【0260】
上記実施例と同様に、化合物I−001〜I−748を合成した。以下にその化学構造式および物理恒数を示す。
【0261】
【表1】
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【0262】
【表2】
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【0263】
【表3】
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【0264】
【表4】
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【0265】
【表5】
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【0266】
【表6】
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【表7】
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【表8】
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【表9】
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【0270】
【表10】
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【0300】
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【0310】
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【0313】
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【0320】
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【0329】
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【0330】
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【表100】
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【0396】
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【0397】
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【0398】
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【0399】
【表139】
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【0400】
【表140】
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【0401】
【表141】
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【0402】
【表142】
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【0403】
【表143】
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【0404】
【表144】
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【0405】
【表145】
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【0406】
【表146】
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【0407】
【表147】
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【0408】
上記実施例と同様に、以下の一般式(I’’)において、以下の基を有する化合物を合成することもできる。
【0409】
【化127】
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【0410】
【表148】
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【表149】
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【表150】
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【表151】
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【表152】
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【表153】
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【0411】
上記式(I’’)における、X、R
a、R
b、A、R
c、R
c’、及びR
dの組み合わせが、以下の(X、R
a、R
b、A、R
c及びR
d)である化合物。
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【0412】
以下に、本発明化合物の生物試験例を記載する。
【0413】
調製例1:リコンビナントヒトACC2の調製
ヒトACC2蛋白質(N末より27アミノ酸残基〜2458アミノ酸残基)をコードするcDNAをヒト腎臓cDNAライブラリー(クロンテック社)よりクローニングし、5’末端にHis−tag配列を導入後、pFastBac1(インビトロジェン社)に挿入した。Bac−to−Bacバキュロウイルス発現システム (Invitrogen社)のプロトコールに従い、組換えバキュロウィルスを作製後、Sf−9細胞に感染させ、ヒトACC2蛋白質を発現させた。回収した細胞を破砕し、フィルターろ過後、Niアフィニティクロマトグラフィー及び陰イオン交換クロマトグラフィーに供した。ヒトACC2蛋白質が含まれている画分を回収し、リコンビナントヒトACC2を得た。
【0414】
調製例2:リコンビナントヒトACC1の調製
ヒトACC1蛋白質(N末より1アミノ酸残基〜2346アミノ酸残基)をコードするcDNAをヒト肝臓cDNAライブラリー(BioChain社)よりクローニングし、3’末端にmycタグ及びHis−tag配列を導入後、pIEXBAC3(ノバジェン社)に挿入した。FlashBACGOLD(オックスフォード エクスプレッション テクノロジーズ社)のプロトコールに従い、組換えバキュロウィルスを作製後、Sf−9細胞に感染させ、ヒトACC1蛋白質を発現させた。回収した細胞を破砕し、フィルターろ過後、Niアフィニティクロマトグラフィー及び陰イオン交換クロマトグラフィーに供した。ヒトACC1蛋白質が含まれている画分を回収し、リコンビナントヒトACC1を得た。
【0415】
試験例1:ヒトACC1及びACC2阻害活性の測定
上記の調製例により得たリコンビナントヒトACC1及びリコンビナントヒトACC2を、アッセイ緩衝液(50mM HEPES−KOH (pH 7.4),10mM 塩化マグネシウム、6〜10mM クエン酸カリウム、4mM 還元型グルタチオン、1.5mg/ml 牛血清アルブミン)中で1時間プレインキュベーションを行った。ついで、0.2μLの各々の本発明化合物溶液(DMSO)を分注した384穴マイクロプレートに、プレインキュベーションした酵素溶液5μLと基質溶液(50mM HEPES−KOH (pH 7.4)、1mM ATP、0.8mM アセチルCoA、25〜50mM 炭酸水素カリウム)5μLを添加し、遠心、振とう後、湿潤箱中で室温、1〜3時間インキュベーションした。インキュベーション後にEDTAの添加により酵素反応を停止し、その後、MALDIターゲットプレート上でCHCA(α−cyano−4−hydroxy cinnamic acid)マトリックスと共結晶させ、マトリックス支援レーザー脱離イオン化−飛行時間型質量分析計(MALDI−TOF MS)を用いて、リフレクターネガティブモードで測定を行った。基質のアセチルCoA (AcCoA)と反応産物であるマロニルCoA (MalCoA)の脱プロトン化イオンを検出し、それぞれのシグナル強度を用いてマロニルCoA又はスクシニルCoAへの変換率Intensity of [MalCoA−H]
―/(Intensity of [MalCoA−H]
― + Intensity of [AcCoA−H]
―)を算出した。各化合物濃度における酵素反応の阻害率から50%阻害濃度(IC50値)を算出した。なお、アッセイ緩衝液中のクエン酸カリウム濃度、基質溶液中の炭酸水素カリウム濃度及びインキュベーションの時間は、使用する酵素のロット毎に上記の濃度又は反応時間内で調整した。
【0416】
ヒトACC1阻害活性については化合物I−001、I−002、I−003、I−037、I−058、I−067、I−079、I−081、I−091、I−098、I−103及びI−106についてIC50値を測定し、いずれの化合物もIC50値は100μM以上であった。
【0417】
各本発明化合物のヒトACC2の阻害活性を以下の表154―159に示す。
【0418】
【表154】
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【表155】
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【表156】
[この文献は図面を表示できません]
【表157】
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【表158】
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【表159】
[この文献は図面を表示できません]
【0419】
試験例2:CYP阻害試験
市販のプールドヒト肝ミクロソームを用いて、ヒト主要CYP5分子種(CYP1A2、2C9、2C19、2D6、3A4)の典型的基質代謝反応として7−エチルオキシレゾルフィンのO−脱エチル化(CYP1A2)、トルブタミドのメチル−水酸化(CYP2C9)、メフェニトインの4’−水酸化(CYP2C19)、デキストロメトルファンのO脱メチル化(CYP2D6)、テルフェナジンの水酸化(CYP3A4)を指標とし、それぞれの代謝物生成量が本発明化合物によって阻害される程度を評価した。
【0420】
反応条件は以下のとおり:基質、0.5μmol/L エチルオキシレゾルフィン(CYP1A2)、100μmol/L トルブタミド(CYP2C9)、50μmol/L S−メフェニトイン(CYP2C19)、5μmol/L デキストロメトルファン(CYP2D6)、1μmol/L テルフェナジン(CYP3A4);反応時間、15分;反応温度、37℃;酵素、プールドヒト肝ミクロソーム0.2mg タンパク質/mL;本発明化合物濃度、1、5、10、20μmol/L(4点)。
【0421】
96穴プレートに反応溶液として、50mmol/L Hepes緩衝液中に各5種の基質、ヒト肝ミクロソーム、本発明化合物を上記組成で加え、補酵素であるNADPHを添加して、指標とする代謝反応を開始した。37℃、15分間反応した後、メタノール/アセトニトリル=1/1(V/V)溶液を添加することで反応を停止した。3000rpm、15分間の遠心後、遠心上清中のレゾルフィン(CYP1A2代謝物)を蛍光マルチラベルカウンタで定量し、トルブタミド水酸化体(CYP2C9代謝物)、メフェニトイン4’水酸化体(CYP2C19代謝物)、デキストロルファン(CYP2D6代謝物)、テルフェナジンアルコール体(CYP3A4代謝物)をLC/MS/MSで定量した。
【0422】
薬物を溶解した溶媒であるDMSOのみを反応系に添加したものをコントロール(100%)とし、残存活性(%)を算出し、濃度と抑制率を用いて、ロジスティックモデルによる逆推定によりIC
50を算出した。
【0423】
試験例3:BA試験
経口吸収性の検討実験材料と方法
(1)使用動物:マウスあるいはSDラットを使用した。
(2)飼育条件:マウスあるいはSDラットは、固形飼料及び滅菌水道水を自由摂取させた。
(3)投与量、群分けの設定:経口投与、静脈内投与を所定の投与量により投与した。以下のように群を設定した。(化合物ごとで投与量は変更有)
経口投与 1〜30mg/kg(n=2〜3)
静脈内投与 0.5〜10mg/kg(n=2〜3)
(4)投与液の調製:経口投与は溶液又は懸濁液として投与した。静脈内投与は可溶化して投与した。
(5)投与方法:経口投与は、経口ゾンデにより強制的に胃内に投与した。静脈内投与は、注射針を付けたシリンジにより尾静脈から投与した。
(6)評価項目:経時的に採血し、血漿中本発明化合物濃度をLC/MS/MSを用いて測定した。
(7)統計解析:血漿中本発明化合物濃度推移について、非線形最小二乗法プログラムWinNonlin(登録商標)を用いて血漿中濃度‐時間曲線下面積(AUC)を算出し、経口投与群と静脈内投与群のAUCから本発明化合物のバイオアベイラビリティ(BA)を算出した。
【0424】
試験例4:代謝安定性試験
市販のプールドヒト肝ミクロソームと本発明化合物を一定時間反応させ、反応サンプルと未反応サンプルの比較により残存率を算出し、本発明化合物が肝で代謝される程度を評価した。
【0425】
ヒト肝ミクロソーム0.5mgタンパク質/mLを含む0.2mLの緩衝液(50mmol/L Tris−HCl pH7.4、150mmol/L 塩化カリウム、10mmol/L 塩化マグネシウム)中で、1mmol/L NADPH存在下で37℃、0分あるいは30分間反応させた(酸化的反応)。反応後、メタノール/アセトニトリル=1/1(v/v)溶液の100μLに反応液50μLを添加、混合し、3000rpmで15分間遠心した。その遠心上清中の本発明化合物をLC/MS/MSにて定量し、反応後の本発明化合物の残存量を0分反応時の化合物量を100%として計算した。なお、加水分解反応はNADPH非存在下で、グルクロン酸抱合反応はNADPHに換えて5mmol/L UDP−グルクロン酸の存在下で反応を行い、以後同じ操作を実施した。
【0426】
試験例5:CYP3A4蛍光MBI試験
CYP3A4蛍光MBI試験は、代謝反応による本発明化合物のCYP3A4阻害の増強を調べる試験である。CYP3A4酵素(大腸菌発現酵素)により7−ベンジルオキシトリフルオロメチルクマリン(7−BFC)が脱ベンジル化されて、蛍光を発する代謝物7−ハイドロキシトリフルオロメチルクマリン(7−HFC)が生じる。7−HFC生成反応を指標としてCYP3A4阻害を評価する。
【0427】
反応条件は以下のとおり:基質、5.6μmol/L 7−BFC;プレ反応時間、0又は30分;反応時間、15分;反応温度、25℃(室温);CYP3A4含量(大腸菌発現酵素)、プレ反応時62.5pmol/mL、反応時6.25pmol/mL(10倍希釈時);本発明化合物濃度、0.625、1.25、2.5、5、10、20μmol/L(6点)。
【0428】
96穴プレートにプレ反応液としてK−Pi緩衝液(pH7.4)中に酵素、本発明化合物溶液を上記のプレ反応の組成で加え、別の96穴プレートに基質とK−Pi緩衝液で1/10希釈されるようにその一部を移し、補酵素であるNADPHを添加して指標とする反応を開始し(プレ反応無)、所定の時間反応後、アセトニトリル/0.5mol/L Tris(トリスヒドロキシアミノメタン)=4/1(V/V)を加えることによって反応を停止した。また残りのプレ反応液にもNADPHを添加しプレ反応を開始し(プレ反応有)、所定時間プレ反応後、別のプレートに基質とK−Pi緩衝液で1/10希釈されるように一部を移行し指標とする反応を開始した。所定の時間反応後、アセトニトリル/0.5mol/L Tris(トリスヒドロキシアミノメタン)=4/1(V/V)を加えることによって反応を停止した。それぞれの指標反応を行ったプレートを蛍光プレートリーダーで代謝物である7−HFCの蛍光値を測定した。(Ex=420nm、Em=535nm)
【0429】
本発明化合物を溶解した溶媒であるDMSOのみを反応系に添加したものをコントロール(100%)とし、本発明化合物をそれぞれの濃度添加したときの残存活性(%)を算出し、濃度と抑制率を用いて、ロジスティックモデルによる逆推定によりIC
50を算出した。IC
50値の差が5μmol/L以上の場合を(+)とし、3μmol/L以下の場合を(−)とした。
【0430】
試験例6:Fluctuation Ames Test
本発明化合物の変異原性を評価する。
凍結保存しているネズミチフス菌(Salmonella typhimurium TA98株、TA100株)20μLを10mL液体栄養培地(2.5% Oxoid nutrient broth No.2)に接種し37℃にて10時間、振盪前培養する。TA98株は9mLの菌液を遠心(2000×g、10分間)して培養液を除去した。9mLのMicro F緩衝液(K
2HPO
4:3.5g/L、KH
2PO
4:1g/L、(NH
4)
2SO
4:1g/L、クエン酸三ナトリウム二水和物:0.25g/L、MgSO
4・7H
20:0.1g/L)に菌を懸濁し、110mLのExposure培地(ビオチン:8μg/mL、ヒスチジン:0.2μg/mL、グルコース:8mg/mLを含むMicroF緩衝液)に添加した。TA100株は3.16mL菌液に対しExposure培地120mLに添加し試験菌液を調製した。本発明化合物DMSO溶液(最高用量50mg/mLから2〜3倍公比で数段階希釈)、陰性対照としてDMSO、陽性対照として非代謝活性化条件ではTA98株に対しては50μg/mLの4−ニトロキノリン−1−オキシドDMSO溶液、TA100株に対しては0.25μg/mLの2−(2−フリル)−3−(5−ニトロ−2−フリル)アクリルアミドDMSO溶液、代謝活性化条件ではTA98株に対して40μg/mLの2−アミノアントラセンDMSO溶液、TA100株に対しては20μg/mLの2−アミノアントラセンDMSO溶液それぞれ12μLと試験菌液588μL(代謝活性化条件では試験菌液498μLとS9 mix 90μLの混合液)を混和し、37℃にて90分間、振盪培養した。本発明化合物を暴露した菌液460μLを、Indicator培地(ビオチン:8μg/mL、ヒスチジン:0.2μg/mL、グルコース:8mg/mL、ブロモクレゾールパープル:37.5μg/mLを含むMicroF緩衝液)2300μLに混和し50μLずつマイクロプレート48ウェル/用量に分注し、37℃にて3日間、静置培養した。アミノ酸(ヒスチジン)合成酵素遺伝子の突然変異によって増殖能を獲得した菌を含むウェルは、pH変化により紫色から黄色に変色するため、1用量あたり48ウェル中の黄色に変色した菌増殖ウェルを計数し、陰性対照群と比較して評価した。変異原性が陰性のものを(−)、陽性のものを(+)とした。
【0431】
試験例7:hERG試験
本発明化合物の心電
図QT間隔延長リスク評価を目的として、human ether−a−go−go related gene (hERG)チャンネルを発現させたHEK293細胞を用いて、心室再分極過程に重要な役割を果たす遅延整流K
+電流(I
Kr)への本発明化合物の作用を検討した。
全自動パッチクランプシステム(PatchXpress 7000A、AxonInstruments Inc.)を用い、ホールセルパッチクランプ法により、細胞を−80mVの膜電位に保持した後、+40mVの脱分極刺激を2秒間、さらに−50mVの再分極刺激を2秒間与えた際に誘発されるI
Krを記録する。発生する電流が安定した後、本発明化合物を目的の濃度で溶解させた細胞外液(NaCl:135 mmol/L、KCl:5.4 mmol/L、NaH
2PO
4:0.3mmol/L、CaCl
2・2H
2O:1.8mmol/L、MgCl
2・6H
2O:1mmol/L、グルコース:10mmol/L、HEPES(4−(2−hydroxyethyl)−1−piperazineethanesulfonic acid、4−(2−ヒドロキシエチル)−1−ピペラジンエタンスルホン酸):10mmol/L、pH=7.4)を室温条件下で、10分間細胞に適用させた。得られたI
Krから、解析ソフト(DataXpress ver.1、Molecular Devices Corporation)を使用して、保持膜電位における電流値を基準に最大テール電流の絶対値を計測した。さらに、本発明化合物適用前の最大テール電流に対する阻害率を算出し、媒体適用群(0.1%ジメチルスルホキシド溶液)と比較して、本発明化合物のI
Krへの影響を評価した。
【0432】
試験例8:溶解性試験
本発明化合物の溶解度は、1%DMSO添加条件下で決定した。DMSOにて10mmol/L化合物溶液を調製し、本発明化合物溶液6 μLをpH6.8人工腸液(0.2mol/L リン酸二水素カリウム試液 250mLに0.2mol/L NaOH試液118mL、水を加えて1000mLとする。)594μLに添加した。25℃で16時間静置させた後、混液を吸引濾過する。濾液をメタノール/水=1/1(V/V)にて2倍希釈し、絶対検量線法によりHPLC又はLC/MS/MSを用いて濾液中濃度を測定した。
【0433】
試験例9:粉末溶解度試験
適当な容器に本発明化合物を適量入れ、各容器にJP−1液(塩化ナトリウム2.0g、塩酸7.0mLに水を加えて1000mLとする。)、JP−2液(pH6.8のリン酸塩緩衝液500mLに水500mLを加える。)、20mmol/L タウロコール酸ナトリウム(TCA)/JP−2液(TCA1.08gにJP−2液を加え100mLとした。)を200μLずつ添加した。試験液添加後に全量溶解する場合には、適宜、本発明化合物を追加する。密閉して37℃で1時間振とう後に濾過し、各濾液100μLにメタノール100μLを添加して2倍希釈を行った。希釈倍率は、必要に応じて変更した。気泡及び析出物がないかを確認し、密閉して振とうした。絶対検量線法によりHPLCを用いて本発明化合物を定量した。
【0434】
製剤例
以下に示す製剤例は例示にすぎないものであり、発明の範囲を何ら限定することを意図するものではない。
製剤例1 錠剤
本発明化合物 15mg
乳糖 15mg
ステアリン酸カルシウム 3mg
ステアリン酸カルシウム以外の成分を均一に混合し、破砕造粒して乾燥し、適当な大きさの顆粒剤とする。次にステアリン酸カルシウムを添加して圧縮成形して錠剤とする。
【0435】
製剤例2 カプセル剤
本発明化合物 10mg
ステアリン酸マグネシウム 10mg
乳糖 80mg
を均一に混合して粉末又は細粒状として散剤をつくる。それをカプセル容器に充填してカプセル剤とする。
【0436】
製剤例3 顆粒剤
本発明化合物 30g
乳糖 265g
ステアリン酸マグネシウム 5g
よく混合し、圧縮成型した後、粉砕、整粒し、篩別して適当な大きさの顆粒剤とする。