(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記回転手段は、前記移動手段による缶体の移動方向と、前記画像形成手段との対向部における当該缶体の回転方向とが一致するように、当該缶体を回転させることを特徴とする請求項1に記載の印刷装置。
前記回転手段は、前記移動手段による缶体の移動方向と、前記画像形成手段との対向部における当該缶体の回転方向とが一致するように、当該缶体を回転させることを特徴とする請求項4に記載の印刷装置。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、添付図面を参照して、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
図1は、本実施形態に係る印刷装置100を上方から眺めた場合の図である。
図1に示す印刷装置100は、飲料缶などに用いられる缶体10に対して、デジタルの画像情報に基づき画像を形成する。また、印刷装置100は、インクジェット方式を利用して缶体10へ画像を形成する。
【0009】
印刷装置100には、印刷装置100に設けられた各装置、各機構部の制御を行う制御部(不図示)が設けられている。この制御部は、プログラム制御されたCPUにより構成されている。
また、印刷装置100には、不図示のモータにより駆動され、図中矢印1Aに示す方向へ且つ間欠的に回転する回転部材210が設けられている。回転部材210は、円柱状に形成され、図中符号1Bで示す回転軸1Bを中心に回転する。この回転軸1Bは、鉛直方向に延びている。
【0010】
また、印刷装置100には、回転部材210の外周面から突出するように設けられ、缶体10を保持する複数(本実施形態では16個)の保持機構230が設けられている。
符号1Xに示すように、保持機構230の各々には、回転部材210の外周面から突出したシャフト230Sが設けられている。このシャフト230Sは、周方向への回転が可能になっている。
【0011】
また、符号1Xに示すように、保持機構230の各々には、缶体10を支持するマンドレル230Mが設けられている。このマンドレル230Mは、シャフト230Sの先端に取り付けられている。
さらに、マンドレル230Mと回転部材210との間には、回転駆動力を受ける受けギア230Gが設けられている。
【0012】
受けギア230Gは、シャフト230Sの外周面に取り付けられている。
また、受けギア230Gは、はすば歯車により構成されている。さらに、受けギア230Gは、円環状の伝達ギア50(詳細は後述)に噛み合い、この伝達ギア50から回転駆動力を受ける。
【0013】
シャフト230S、マンドレル230Mは、複数設けられるとともに、これらのシャフト230S、マンドレル230Mは、図中符号1Cで示す配置中心1Cを中心として、放射状に配置されている。なお、この配置中心1Cは、回転部材210の回転軸1Bと一致している。
【0014】
缶体10は、円筒状に形成されている。また、缶体10は、長手方向における一方の端部に底部が形成され、この一方の端部が塞がれている。一方で、缶体10の他方の端部は、塞がれておらず開放されている。
マンドレル230Mによる缶体10の支持は、
図1の矢印1Gに示すように、この開放された側から缶体10の内部にマンドレル230Mが挿入されることで行われる。
【0015】
さらに、放射状に配置された複数の保持機構230の下方には、また、回転部材210の径方向における外側には、回転部材として機能する円環状の伝達ギア50が設けられている。伝達ギア50は、保持機構230の各々に設けられた受けギア230Gに噛み合っており、受けギア230Gへ回転駆動力を伝達して、マンドレル230Mを回転させる。
【0016】
より具体的には、伝達ギア50は、円環状に形成され、図中矢印1Dに示す方向への循環移動(周回移動)を行っている。そして、本実施形態では、循環移動するこの伝達ギア50に受けギア230Gが噛み合っており、これにより、受けギア230Gが回転し、マンドレル230M(缶体10)が、矢印1Eへ示す方向へ回転する。
【0017】
ここで、伝達ギア50は、径方向における中心を移動中心1Fとして循環移動を行うが、本実施形態では、この移動中心1Fと、放射状に配置されたマンドレル230Mの上記配置中心1Cとが一致する。
付言すると、印刷装置100を上方から眺めた場合において、同じ箇所に、移動中心1F、配置中心1Cが位置する。さらに、移動中心1F、配置中心1Cが位置する箇所には、回転部材210の回転軸1Bも位置する。
【0018】
さらに、本実施形態では、伝達ギア50が、放射状に配置されたマンドレル230Mよりも、配置中心1C側に位置している。
これにより、本実施形態では、配置中心1C側とは反対側に(回転部材210の径方向において、マンドレル230Mよりも外側に)、伝達ギア50が設けられている場合に比べ、印刷装置100のメンテナンスを行いやすくなる。
【0019】
メンテナンス時に、マンドレル230Mの着脱を行ったりすることがあるが、この場合に、配置中心1C側に伝達ギア50が設けられていると、配置中心1C側とは反対側に伝達ギア50が設けられている場合に比べ、マンドレル230Mへアクセスしやすくなる。
これにより、マンドレル230Mの着脱をより容易に行え、メンテナンスを行いやすくなる。
【0020】
さらに、本実施形態では、伝達ギア50が金属材料により形成され、受けギア230Gが樹脂材料により形成されている。これにより、受けギア230Gの方が、伝達ギア50よりも摩耗しやすくなっている。これによっても、メンテナンスが行いやすくなっている。
伝達ギア50の方が摩耗しやすいと、摩耗によるギアの交換時には、受けギア230Gよりも大型の伝達ギア50の着脱が行う必要が生じ、手間を要する。
【0021】
また、印刷装置100には、画像形成手段として機能する6個のインクジェットヘッド240が設けられている。
この6個のインクジェットヘッド240は、缶体10の移動方向に並べられている。さらに、この6個のインクジェットヘッド240も、放射状に配置されている。さらに、インクジェットヘッド240は、缶体10の上方に配置され、下方に位置する缶体10に向けてインクを吐出する。
【0022】
図2は、
図1の矢印II方向からインクジェットヘッド240および缶体10(マンドレル230Mにより支持されている缶体10)を眺めた場合の図である。
図2に示すように、インクジェットヘッド240は、缶体10の上方に配置されている。さらに、インクジェットヘッド240は、缶体10に対向する下面241を有し、この下面241に、インクを吐出する複数のインク吐出口(不図示)が設けられている。
【0023】
本実施形態のインクジェットヘッド240は、紫外線硬化型のインクを吐出して、缶体10の外周面への画像形成を行う。
さらに、本実施形態では、6個のインクジェットヘッド240が設けられているが、インクジェットヘッド240の各々は、イエロー、マゼンタ、シアン、黒、白、特色など、互いに異なるインクを缶体10へ吐出する。
【0024】
また、
図1に示すように、本実施形態では、回転部材210の回転方向(缶体10の搬送方向)において、6個のインクジェットヘッド240よりも下流側に、光照射手段として機能するUVLED(Ultraviolet Light Emitting Diode)ランプ250が設けられている。このUVLEDランプ250から缶体10の外周面に対して紫外線が照射され、缶体10の外周面上の画像を構成する紫外線硬化型インクが硬化する。
【0025】
さらに、UVLEDランプ250を収容するランプ収容箱70が設けられている。このランプ収容箱70を設けることで、缶体10以外へ紫外線が向かうことが抑制される。
ランプ収容箱70には、マンドレル230M(缶体10)がランプ収容箱70に入る際に通る入口部71と、マンドレル230Mがランプ収容箱70から出る際に通る出口部72が設けられている。
【0026】
移動手段の一部として機能する回転部材210は、複数設けられたインクジェットヘッド240の各々を経由させて、マンドレル230M(缶体10)を移動させる。さらに、回転部材210は、22.5°回転する度に、回転を一旦停止する。
【0027】
これにより、本実施形態では、合計で16箇所のマンドレル停止箇所(缶体停止箇所)801〜816が設けられた構成となっている。
本実施形態では、回転部材210を回転させて、予め定められた周回経路に沿って、缶体10を順次搬送するとともに、16箇所のマンドレル停止箇所の各々に缶体10が達する度に、缶体10を一旦停止させる。
【0028】
本実施形態では、16個のマンドレル停止箇所801〜816のうちの、6個のマンドレル停止箇所804〜809に、インクジェットヘッド240が設けられ、さらに、他の1つのマンドレル停止箇所811に、UVLEDランプ250が設けられている。
【0029】
さらに、本実施形態では、インクジェットヘッド240が設置されたマンドレル停止箇所804〜809(以下、「画像形成用停止箇所804〜809」と称することがある)と、UVLEDランプ250が設置されたマンドレル停止箇所811(以下、「光照射用停止箇所811」と称することがある)との間に、他のマンドレル停止箇所(符号810で示すマンドレル停止箇所)が1つ設けられた構成となっている。
【0030】
ここで、本実施形態では、UVLEDランプ250から紫外線が出射されるが、この紫外線が、上流側に位置するインクジェットヘッド240に達すると、インクジェットヘッド240にてインクが硬化し、インク詰まりが生じたり、形成される画像の質が低下したりするおそれがある。
【0031】
そこで、本実施形態では、上記のように、画像形成用停止箇所804〜809と、光照射用停止箇所811との間に、マンドレル停止箇所810を1つ設けて、UVLEDランプ250とインクジェットヘッド240との離間距離を大きくし、インクジェットヘッド240へ達する紫外線を低減している。
なお、本実施形態では、画像形成用停止箇所804〜809と光照射用停止箇所811との間の、1つのマンドレル停止箇所810を設けたが、2つ以上のマンドレル停止箇所を設けてもよい。
【0032】
さらに、本実施形態では、インクジェットヘッド240が缶体10に向けてインクを吐出する際のインク吐出方向と、UVLEDランプ250が缶体10に向けて光を出射する際の光出射方向とが同じとなっている。
具体的には、インクジェットヘッド240が缶体10に向けてインクを吐出する際のインク吐出方向は、下方であり、また、UVLEDランプ250が缶体10に向けて光を出射する際の光出射方向も下方となっている。これによっても、インクジェットヘッド240へ達する紫外線が低減する。
【0033】
ここで、例えば、UVLEDランプ250が缶体10の下方に配置されている構成では、紫外線が上方に向かって出射される。一方で、インクジェットヘッド240では、下面241(
図2参照)に、インク吐出口が設けられている。
この場合、本実施形態のように、インク吐出方向と光出射方向とが同じである場合に比べ、インク吐出口に紫外線が達しやすく、インクジェットヘッド240にて、インクの硬化が生じやすくなる。
【0034】
さらに、本実施形態の印刷装置100では、
図1に示すように、複数のインクジェットヘッド240よりも上流側に、缶体投入部91が設けられている。
缶体投入部91では、円筒状に形成されたマンドレル230Mの内部が負圧とされ、マンドレル230Mが缶体10を吸引することで、缶体10の内部にマンドレル230Mが入り込む。これにより、マンドレル230Mによる缶体10の支持が開始される。
【0035】
缶体投入部91とインクジェットヘッド240との間には、投入された缶体10の検査を行う検査機構92が設けられている。
本実施形態では、インクジェットヘッド240よりも上流側に、検査機構92が設けられており、インクジェットヘッド240による画像形成が行われる前に、缶体10の検査が行われる。
【0036】
具体的には、検査機構92は、缶体10が変形していないか否かの検査を行う。
より具体的には、検査機構92には、
図3(
図1の矢印III方向から検査機構92を眺めた場合の図)に示すように、缶体10の一方の端部側に、缶体10の外周面に沿って且つ缶体10の軸方向に沿って進行するレーザ光を出射する光源92Aが設けられている。さらに、缶体10の他方の端部側には、光源92Aからのレーザ光を受光する受光部92Bが設けられている。
【0037】
缶体10の一部が、符号3Aに示すように変形していると、レーザ光が遮られるようになり、受光部92Bでは、レーザ光が受光されないようになる。これにより、缶体10の変形が検知される。
また、検査機構92には、レーザ光を出射する光源を有する投光部とレーザ光を受光する受光部の双方を内蔵する反射式レーザ検出装置92Cを設けることができる。反射式レーザ検出装置92Cは投光部から、缶底に向かってレーザ光を出射し、出射されたレーザ光は缶底で反射し、反射したレーザ光は受光部で受光され、出射から受光までの時間から缶底までの距離を検出することができる。これにより、缶体10がマンドレル230Mに完全に装着されているか検知することができる。また、マンドレル230Mに図に示すような溝を設けることにより、缶体10の有無を検知することもできる。
そして、本実施形態では、検査機構92にて、缶体10が予め定められた条件を満たしていないと判断された場合(缶体10が変形していると判断された場合)、排出機構93(
図1参照)が、この缶体10を印刷装置100の外部に排出する。
【0038】
ここで、この排出機構93は、
図1に示すように、検査機構92とインクジェットヘッド240との間に配置されており(インクジェットヘッド240よりも上流側に配置されており)、本実施形態では、インクジェットヘッド240による画像形成が行われる前に、缶体10が排出される。
【0039】
排出機構93では、マンドレル230Mの内部に圧縮空気が供給され、缶体10が図中矢印1Hで示す方向へ移動する。さらに、缶体10の底部(塞がれた側の端部)が、不図示の吸引部材により吸引される。そして、この吸引部材により、印刷装置100の外部へ缶体10が搬送され、印刷装置100の機外へ缶体10が排出される。
【0040】
ここで、変形した缶体10が、インクジェットヘッド240に達すると、インクジェットヘッド240にこの缶体10が接触し、インクジェットヘッド240が損傷するおそれがある。本実施形態では、変形した缶体10は、インクジェットヘッド240に達する前に、印刷装置100の機外に排出され、インクジェットヘッド240の損傷が抑制される。
【0041】
図1を参照し、印刷装置100についてさらに説明する。
UVLEDランプ250よりも下流側には(マンドレル停止箇所813には)、塗料塗布装置94が設けられている。
塗料塗布装置94は、外周面に塗料が載せられる回転体(不図示)を有し、この回転体の外周面を、缶体10の外周面に接触させて、缶体10の外周に塗料を塗布する。塗料を塗布することにより、缶体10の外周面に保護層が形成される。
【0042】
その後、本実施形態では、塗料塗布装置94よりも下流側の缶体排出部95にて(マンドレル停止箇所815にて)、缶体10の排出が行われる。
具体的には、マンドレル230Mの内部に圧縮空気を供給することで、マンドレル230Mから缶体10が取り外され、さらに、不図示の搬送機構によって、印刷装置100の外部へ缶体10が搬送される。なお、印刷装置100の外部へ搬送された缶体10は、不図示の焼き付け工程へ搬送され、加熱処理が施される。
【0043】
なお、塗料塗布装置94に設けられた上記回転体は、その径が大きい。
このため、本実施形態では、塗料塗布装置94と缶体排出部95との間、および、塗料塗布装置94とUVLEDランプ250との間のそれぞれに、1つのマンドレル停止箇所(マンドレル停止箇所812,814)を設け、塗料塗布装置94に設けられた回転体と缶体排出部95との干渉、回転体とUVLEDランプ250との干渉を防いでいる。
【0044】
図1を参照し、印刷装置100の一連の動作を説明する。
印刷装置100での印刷に際しては、まず、矢印1Dへ示す方向への伝達ギア50の回転が開始され、矢印1Eに示す方向へのマンドレル230Mの回転が開始される。本実施形態では、印刷中、伝達ギア50が、一定の回転数で常時回転している。
【0045】
次に、本実施形態では、缶体投入部91にて、上流側から搬送されてきた缶体10を、マンドレル230Mに装着する。
具体的には、本実施形態では、上流側から缶体投入部91に缶体10が搬送されてくるが、この際、缶体投入部91には、空のマンドレル230Mが待機している。さらに、マンドレル230Mの内部が負圧とされ、マンドレル230Mの内部には外部と通じる通風孔(不図示)が敷設され、この通風孔を経由して、缶体10が吸引される。
これにより、缶体10の内部にマンドレル230Mが入り込み、マンドレル230Mによる缶体10の支持が開始される。
【0046】
マンドレル230Mによる缶体10の支持が開始された後、停止状態にあった回転部材210が、図中矢印1Aで示す方向へ、22.5°回転し、再び停止する。これにより、検査機構92に缶体10が到達する。その後、回転部材210が、再び、22.5°回転する。これにより、排出機構93に缶体10が到達する。その後、回転部材210が、再び、22.5°回転する。これにより、1つ目のインクジェットヘッド240の下方に、缶体10が到達する。
そして、本実施形態では、この1つ目のインクジェットヘッド240から、下方に位置し且つ回転している缶体10に向けてインクが吐出され、缶体10の外周面に対し、1色目のインクによる画像が形成される。
【0047】
本実施形態では、このように、缶体10の上方から缶体10に向けてインクが吐出される。この場合、重力の作用方向とインクの吐出方向とが一致するようになり、吐出されたインクの挙動が安定し、インクの吐出位置をより精度よくコントロールできる。
その後、本実施形態では、回転部材210の回転が再開され、缶体10が、2つ目のインクジェットヘッド240の下方に達する。そして、この2つ目のインクジェットヘッド240によって、2色目のインクによる画像が形成される。
【0048】
その後、本実施形態では、3つ目のインクジェットヘッド240への缶体10の移動、3つ目のインクジェットヘッド240による画像の形成、4つ目のインクジェットヘッド240への缶体10の移動、4つ目のインクジェットヘッド240による画像の形成が行われる。さらに、5つ目のインクジェットヘッド240、6つ目のインクジェットヘッド240でも同様に、画像が形成される。
なお、本実施形態では、6個のインクジェットヘッド240の全てが用いられて画像が形成される場合を一例に説明したが、6個のインクジェットヘッド240のうちの、一部のインクジェットヘッド240を用いて画像を形成してもよい。
【0049】
ここで、本実施形態では、インクジェットヘッド240間を缶体10が移動する際、缶体10は回転している。これにより、インクの付着むらが起きにくくなる。
缶体10の回転を停止させた状態で、缶体10を移動させる場合、缶体10に付着しているインクが、重力により下方へ移動し、インクの付着むらが生じるおそれがある。
【0050】
さらに、本実施形態では、インクジェットヘッド240間を缶体10が移動する際、缶体10の回転数が増加する。具体的には、本実施形態では、各インクジェットヘッド240にて缶体10への画像形成が行われる際、缶体10は、予め定められた回転数で回転しているが、インクジェットヘッド240間を缶体10が移動する際には、缶体10の回転数が、この予め定められた回転数よりも大きくなる。
【0051】
より具体的には、本実施形態では、各インクジェットヘッド240にて缶体10への画像形成が行われる際、伝達ギア50の回転によって、各マンドレル230Mは、図中矢印1Eに示す方向へ回転している。
この状態から、マンドレル230Mが下流側へ移動すると、受けギア230Gが移動し、この移動によって、受けギア230Gが、伝達ギア50に対して回転する。これにより、受けギア230Gの回転数が増加し、これに伴い、缶体10の回転数が大きくなる。
【0052】
ここで、このように回転数が増加する場合、缶体10の外周面のインクを硬化させやすくなる。より具体的には、本実施形態のように紫外線硬化型のインクではなく、例えば熱硬化型のインクを用いた場合、回転数が増加すれば、インクが乾きやすくなり、回転数が増加しない場合に比べ、より速やかにインクが硬化する。
付言すると、上記では、紫外線硬化型のインクを用いた場合を説明したが、本実施形態の印刷装置100では、熱硬化型のインクも用いることもでき、この場合、缶体10の回転数を増加させれば、回転数を増加させない場合に比べ、より速やかにインクが硬化する。
【0053】
なお、インクジェットヘッド240間を缶体10が移動する際、缶体10の回転数を低下させてもよい。ここで、この回転数の低下は、伝達ギア50の回転方向を、矢印1D方向ではなく、この矢印1D方向とは反対方向とすることで行える。
伝達ギア50が、矢印1D方向とは反対方向に回転している状態にて、缶体10が下流側へ移動しようとすると、缶体10の回転数を減じる方向へ受けギア230Gが回転するようになり、これに伴い、缶体10の回転数が小さくなる。
【0054】
このように缶体10の回転数を低下させる場合は、受けギア230Gや、シャフト230Sの総回転数が減り、受けギア230Gや、シャフト230Sの回転数が、一定の場合や上記のように大きくなる場合に比べ、受けギア230Gやシャフト230Sの損耗が抑制される。
【0055】
さらに、本実施形態では、インクジェットヘッド240間を缶体10が移動する際の、缶体10の回転数が整数となるように、伝達ギア50の歯数、伝達ギア50の回転数、受けギア230Gの歯数、受けギア230Gの回転数などを設定している。
言い換えると、本実施形態の印刷装置100では、缶体10の移動方向において互いに隣接する2つのインクジェットヘッド240の一方から他方への缶体10の移動が開始されてから、この他方へ缶体10が到達するまでの間の、缶体10の回転数が、整数となるように構成されている。
さらに言えば、缶体10の移動方向において互いに隣接する2つのインクジェットヘッド240の一方から他方への缶体10の移動が開始されてから、他方へ缶体10が到達するまでの間、缶体10は缶軸周りに自転しながら移動するが、缶体10の自転の回転の数が、1回転の整数倍の回転の数となるように構成されている。
【0056】
図4は、
図1の矢印IV方向から、隣接する2つのインクジェットヘッド240を眺めた場合の模式図である。
本実施形態では、缶体10が、常時回転しており、上流側に位置する一方のインクジェットヘッド240(図中右側のインクジェットヘッド240、以下「上流側インクジェットヘッド240A」と称する)から、下流側に位置する他方のインクジェットヘッド240(図中左側のインクジェットヘッド240、以下「下流側インクジェットヘッド240B」と称する)へ缶体10が移動する際、缶体10は、回転しながら移動する。
【0057】
そして、本実施形態では、上流側インクジェットヘッド240Aからの缶体10の移動が開始されてから、下流側インクジェットヘッド240Bへ缶体10が到達するまでの間の、缶体10の回転数が、整数となっている。
【0058】
これにより、本実施形態では、上流側インクジェットヘッド240Aから吐出されたインクが最初に付着した付着開始位置P1が、缶体10が下流側インクジェットヘッド240Bに達する際、この下流側インクジェットヘッド240Bの対向位置に位置する。
これにより、本実施形態では、位置合わせのためのセンサや、制御が不要となる。
【0059】
ここで、上流側インクジェットヘッド240Aでは、インクが最初に付着する付着開始位置P1(符号3Aで示す位置)から、最後にインクが付着する付着終了位置P2(同じく符号3Aで示す位置)へ延びる帯状の画像が、缶体10の外周面上に形成される。
そして、本実施形態では、缶体10が回転しながら移動し、下流側インクジェットヘッド240Bの下方に缶体10が達した際、この下流側インクジェットヘッド240Bの下面241の対向位置に、付着開始位置P1が位置する。
【0060】
そして、本実施形態では、この下流側インクジェットヘッド240Bの下方に缶体10が達すると同時にインクを吐出し、画像形成を行う。
より具体的には、本実施形態では、上流側インクジェットヘッド240Aにて画像形成が終了すると同時に(缶体10が1回転し、付着開始位置P1がこの上流側インクジェットヘッド240Aに再び対峙するのと同時に)、缶体10の移動を開始する。
そして、下流側インクジェットヘッド240Bの下方へ缶体10が達すると同時に(下流側インクジェットヘッド240Bに対して付着開始位置P1が対峙すると同時に)、この下流側インクジェットヘッド240Bからのインクの吐出を開始し、画像形成を開始する。
【0061】
ここで、本実施形態では、下流側インクジェットヘッド240Bにて画像形成を開始する際、この下流側インクジェットヘッド240Bの直下に、付着開始位置P1が位置する。
これにより、本実施形態では、上流側インクジェットヘッド240Aにて画像形成を開始した際の画像形成開始位置と、下流側インクジェットヘッド240Bにて画像形成を開始する際の画像形成開始位置とが一致する。
【0062】
そして、この場合、画像形成開始位置を揃えるための制御が不要となる。
ここで、下流側インクジェットヘッド240Bに缶体10が到達した際に、付着開始位置P1が、この下流側インクジェットヘッド240Bに対峙していない場合、付着開始位置P1を、下流側インクジェットヘッド240Bに向けるための制御が必要となる。
具体的には、例えば、ロータリーエンコーダーなどで缶体10の状態を検出し、この検出結果に基づき、缶体10を回転させるなどの処理が必要になる。これに対し、本実施形態では、このような処理が不要となり、より簡易に、画像形成開始位置を揃えられる。
【0063】
ここで、画像形成開始位置が揃う場合、画像形成開始位置が不揃いとなることによる、画質の低下が抑制される。
画像形成開始位置が位置する箇所では、帯状に形成される画像の始点と終端とが重なりあったり、始点と終端との間に隙間が形成されたりし、画質が低下しやすい。
【0064】
本実施形態のように、画像形成開始位置が揃う場合、この画質が低下しやすい部分を一箇所に集中させられる。これに対し、画像形成開始位置が揃わない場合、画質が低下する部分が、缶体10の全体に亘って散在しやすくなる。
なお、上流側インクジェットヘッド240Aからの缶体10の移動が開始されてから、下流側インクジェットヘッド240Bへ缶体10が到達するまでの間の、缶体10の回転数は、整数であれば何れの値でもよく、1であってもよいし、2以上としてもよい。
【0065】
なお、缶体10に形成する画像の種類等によっては、それぞれのインクジェットヘッド240にて画像を形成する画像形成開始位置をずらしてもよい。例えば、缶体10の外周面に対して周方向に連続する画像を形成する場合には、それぞれのインクジェットヘッド240における画像形成開始位置をずらすことが好ましい。
上述したように、画像形成開始位置を揃える場合には、画質が低下しやすい部分が一箇所に集中する。このため、缶体10の周方向に連続する画像の場合には、画像形成開始位置が揃えられた場合に、画質の低下が目立ちやすくなるおそれがある。これに対し、画像形成開始位置をずらすことで、連続する画像上において画質が低い部分が集中することが抑制される。
【0066】
それぞれのインクジェットヘッド240による画像形成開始位置をずらす方法としては、特に限定されないが、例えば、それぞれのインクジェットヘッド240によるインクの吐出タイミングをずらしたり、伝達ギア50による缶体10の回転数を異ならせたりすることが挙げられる。
【0067】
また、本実施形態では、缶体10がそれぞれのインクジェットヘッド240の下方に達した後、それぞれのインクジェットヘッド240にて画像形成を開始する前に、缶体10を回転させてもよい。言い換えると、回転部材210の回転により缶体10がインクジェットヘッド240間を移動して、インクジェットヘッド240の下方に達した後、回転部材210の回転(缶体10の移動)を停止した状態で、伝達ギア50を移動させる。これにより、缶体10(マンドレル230M)を予め定めた回数、回転させた後、インクジェットヘッド240による画像形成を開始させてもよい。
【0068】
回転部材210の回転により缶体10をそれぞれのインクジェットヘッド240の下方に移動させた後、回転部材210の回転を停止した場合に、マンドレル230Mが完全には停止せず振動する場合がある。特に、回転部材210から延びるシャフト230Sが長い場合や、回転部材210の回転速度が速い場合には、シャフト230Sの外周端に取り付けられるマンドレル230Mの振動が大きくなりやすい。
そして、マンドレル230Mが振動すると、マンドレル230Mに支持される缶体10が振動し、インクジェットヘッド240により缶体10の表面に形成される画像に画質低下が生じる場合がある。
【0069】
これに対し、缶体10がインクジェットヘッド240の下方に達した後、缶体10を回転させてからインクジェットヘッド240による画像形成を開始する。より具体的には、缶体10がインクジェットヘッド240の下方に到達し、缶体10を回転させて一定の時間が経過した後、インクジェットヘッド240による画像形成を開始する。これにより、画像形成を開始する際の缶体10の振動が抑制され、缶体10に形成される画像の画質低下が抑制される。
この他、缶体10がインクジェットヘッド240の下方に到達し、一定時間、缶体10を回転させている間に、缶体10の回転を停止させたり缶体10の回転速度を減速させたりしてもよい。ただしこの場合、インクジェットヘッド240による画像形成を開始する際に、停止もしくは減速していた缶体10を、画像形成に必要な回転速度まで加速させる必要があり、このときに缶体10に振動が生じる場合がある。したがって、缶体10の回転速度は、画像形成時の回転速度と同程度とすることが好ましい。
【0070】
また、それぞれのインクジェットヘッド240の下方において、回転部材210の回転(缶体10の移動)を停止した状態で、缶体10を整数回、回転させる構成とすることで、それぞれのインクジェットヘッド240に対して画像形成開始位置を揃えやすくなる。これにより、画像形成開始位置が不揃いになることによる画質の低下がより抑制される。
【0071】
さらにまた、本実施形態では、回転部材210による缶体10の移動方向と、インクジェットヘッド240との対向部における缶体10の回転方向とが一致している。このような構成を採用することで、インクジェットヘッド240側から見た缶体10表面の移動方向が、一定(常に同じ方向)となる。これにより、例えば回転部材210による缶体10の移動方向と、インクジェットヘッド240との対向部における缶体10の回転方向とが一致しない場合と比較して、インクジェットヘッド240と缶体10との間で、気流の乱れが生じることが抑制される。
この結果、インクジェットヘッド240から吐出されたインクの挙動が安定し、缶体10に対するインクの吐出位置をより精度よくコントロールすることができる。この結果、缶体10に形成される画像の画質の低下がより抑制される。
【0072】
図1を参照し、インクジェットヘッド240を缶体10が通過した後の動作を説明する。
インクジェットヘッド240を通過した缶体10は、UVLEDランプ250の下方まで移動し、缶体10の外周面に対して紫外線が照射される。具体的には、UVLEDランプ250の下方にて缶体10が回転され、缶体10の外周面に対して紫外線が照射される。これにより、缶体10の外周面上のインクが硬化する。
【0073】
ここで、上述したように、インクジェットヘッド240において画像形成を開始する前に缶体10を回転させる場合、UVLEDランプ250の下方に搬送された缶体10も同様に回転される。
この場合、UVLEDランプ250では、インクジェットヘッド240とは異なり、缶体10の回転が開始されるのに合わせて紫外線の照射を開始してもよい。これにより、例えば缶体10を予め定めた回数、回転させた後に紫外線の照射を開始する場合と比較して、缶体10に対する紫外線の照射時間が長くなる。このため、缶体10の外周面のインクをより硬化させやすくなる。
また、紫外線硬化型のインクは、一定の光量で硬化する。このため、缶体10に対する紫外線の照射時間を長くできることにより、光源であるUVLEDランプ250の照度を下げることが可能になる。これにより、UVLEDランプ250の寿命を延ばすことも可能となる。
【0074】
その後、本実施形態では、塗料塗布装置94により、缶体10の外周面に塗料が塗られる。
次いで、缶体排出部95にて、マンドレル230Mの内部に圧縮空気が供給され、マンドレル230Mの内部に供給された圧縮空気は敷設される通風孔(不図示)を経由してマンドレル230Mの外部に供給され、マンドレル230Mの外部に供給された圧縮空気はマンドレル230Mに装着された缶体10の内面を押圧し、マンドレル230Mから缶体10が取り外される。マンドレル230Mから取り外された缶体10は、不図示の焼き付け工程へ搬送され、加熱処理が行われる。これにより、缶体10に塗布された塗料が硬化する。
【0075】
図5は、
図1の矢印V方向からランプ収容箱70、マンドレル230Mを眺めた場合の図である。なお、
図5では、缶体10の図示を省略している。
上記では説明を省略したが、本実施形態では、
図5に示すように、各マンドレル230M(各缶体10)の脇に、上流側規制壁31、下流側規制壁32が設けられている。
【0076】
上流側規制壁31は、回転部材210の回転方向において、マンドレル230Mよりも上流側に位置し、下流側規制壁32は、回転部材210の回転方向において、マンドレル230Mよりも下流側に位置する。
また、上流側規制壁31、下流側規制壁32は、マンドレル230Mの軸方向に沿うように配置されるとともに、鉛直方向に沿うように設けられている。
【0077】
また、上流側規制壁31、下流側規制壁32は、複数設けられたマンドレル230M(缶体10)の各々に対応するように複数(複数組)設けられ、さらに、マンドレル230Mの各々に付随して移動する。
本実施形態では、回転部材210の外周面から突出した支持用シャフト33が設けられており、この支持用シャフト33によって、上流側規制壁31、下流側規制壁32が支持されている。
【0078】
支持用シャフト33は、回転部材210の回転方向において互いに隣接する2つのマンドレル230Mの間に配置され、さらに、この支持用シャフト33には、水平方向に沿って延びる板材34が取り付けられている。上流側規制壁31、下流側規制壁32は、この板材34により支持されている。
【0079】
図1に示すように、上流側規制壁31は、マンドレル停止箇所811(光照射用停止箇所811)に缶体10が停止している際、缶体10よりも上流側(インクジェットヘッド240が設けられている側)に位置する。これにより、缶体10と、インクジェットヘッド240との間に、上流側規制壁31が位置し、紫外線が、インクジェットヘッド240へ向かうことが規制される。
【0080】
さらに、上流側規制壁31は、
図1に示すように、マンドレル停止箇所811に缶体10が停止している際、ランプ収容箱70の入口部71(
図5も参照)を塞ぐ。これにより、入口部71を通じて、紫外線がインクジェットヘッド240に向かうことが抑制される。
一方、下流側規制壁32は、
図1に示すように、マンドレル停止箇所811に缶体10が停止している際、缶体10よりも下流側に位置する。これにより、ランプ収容箱70の出口部72から紫外線が漏れ出ることが抑制される。
【0081】
ここで、入口部71、出口部72に、ソレノイドなどの駆動源により移動するシャッタを設け、このシャッタで、入口部71、出口部72を塞ぐこともできる。
しかしながら、この場合、缶体10が、入口部71、出口部72を通過する際には、シャッタを退避させる必要が生じ、構成が複雑化する。本実施形態では、このような構成の複雑化を招かずに、入口部71、出口部72を塞ぐことができる。
【0082】
図6は、マンドレル230Mを説明する図である。
本実施形態のマンドレル230Mは、円筒状の部材により形成されている。さらに、本実施形態では、一端部237の径の方が、他端部238の径よりも小さくなっている。
より具体的には、本実施形態では、缶体10にマンドレル230Mが挿入される際、一端部237が先頭となるが、この一端部237側の径の方が、他端部238側の径よりも小さくなっている。さらに説明すると、本実施形態では、他端部238側から一端部237側に向かうに従い、マンドレル230Mの外径が小さくなるように、マンドレル230Mの外周面且つ一端部237に、テーパが付されている。
【0083】
ここで、本実施形態のように、一端部237側の径の方を他端部238側の径よりも小さくすると、マンドレル230Mの摩耗が抑制される。
より具体的には、缶体10へマンドレル230Mが挿入される際に、マンドレル230Mの先端が缶体10に接触しにくくなり、マンドレル230Mの摩耗が抑制される。
【0084】
特に、本実施形態では、マンドレル230Mが回転している状態で、缶体10へのマンドレル230Mの挿入が行われるため(缶体投入部91(
図1参照)では、回転しているマンドレル230Mへ缶体10が装着されるため)、マンドレル230Mの摩耗が生じやすくなっている。本実施形態のように、一端部237側の径を小さくすれば、この摩耗が生じにくくなる。
【0085】
なお、本実施形態では、一端部237側の径が小さくなっている結果、この一端部237の外周面と、缶体10の内周面との間に隙間が形成される。本実施形態では、このような隙間があっても、インクジェット方式で印刷を行うため(インクを微細なインク液滴にして缶体10に付着させることにより印刷は実行され、印刷中、缶体10に外力は発生しないため)、印刷によって缶体10が変形せず、缶体10への画像形成を行える。ここで、インクジェット方式ではなく、版を缶体10の外周面に押し当てて画像を転写する刷版方式では、隙間が形成されている部分にて、缶体10が内側へ凹み、缶体10が変形してしまう。
【0086】
(その他)
本実施形態では、上記のとおり、複数設けられたインクジェットヘッド240の下流側に、UVLEDランプ250を設置し、複数のインクジェットヘッド240による缶体10への画像形成が行われた後に、UVLEDランプ250による光照射が行われる。
【0087】
言い換えると、1つのインクジェットヘッド240による画像形成が行われる度に、紫外線の照射を行うのではなく、6個のインクジェットヘッド240によって画像が形成された後に、紫外線の照射を行う。
この場合、1つのインクジェットヘッド240による画像形成が行われる度に紫外線の照射を行う場合に比べて、UVLEDランプ250の数が減る。また、UVLEDランプ250の数が減ると、印刷装置100の小型化も図れる。
【0088】
なお、1つのインクジェットヘッド240による画像形成が行われる度に紫外線の照射を行ってもよく、この場合は、缶体10の移動方向において互いに隣接する2つのインクジェットヘッド240の間に、新たなマンドレル停止箇所を設け、このマンドレル停止箇所に、UVLEDランプ250を設置する。
【0089】
なお、この場合も、UVLEDランプ250が設置された新たなマンドレル停止箇所と、インクジェットヘッド240が設置されたマンドレル停止箇所との間に、1つの以上の他のマンドレル停止箇所を設けることが好ましい。
【0090】
より具体的には、この場合、1つのUVLEDランプ250の上流側、下流側のそれぞれに、インクジェットヘッド240が設けられることになるが、この1つのUVLEDランプ250と上流側のインクジェットヘッド240との間、および、この1つのUVLEDランプ250と下流側のインクジェットヘッド240との間に、1つの以上のマンドレル停止箇所を設けることが好ましい。
【0091】
また、インクジェットヘッド240による画像形成が行われる度に紫外線の照射を行う場合、1つのマンドレル停止箇所に、インクジェットヘッド240、UVLEDランプ250を設け、1つのマンドレル停止箇所毎に、画像の形成、紫外線の照射を行ってもよい。
【0092】
より具体的には、缶体10の回転方向における位置が互いに異なる2つの箇所のうちの、一方の箇所に、インクジェットヘッド240を設け、他方の箇所に(インクジェットヘッド240よりも下流側の箇所に)、UVLEDランプ250を設け、インクジェットヘッド240による画像の形成後に、紫外線を照射する。
なお、この場合も、インクジェットヘッド240への紫外線の到達を規制する規制壁を、UVLEDランプ250とインクジェットヘッド240との間に設けることが好ましい。