特許第6643922号(P6643922)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 大阪瓦斯株式会社の特許一覧

<>
  • 特許6643922-火災警報装置 図000002
  • 特許6643922-火災警報装置 図000003
  • 特許6643922-火災警報装置 図000004
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6643922
(24)【登録日】2020年1月9日
(45)【発行日】2020年2月12日
(54)【発明の名称】火災警報装置
(51)【国際特許分類】
   G08B 17/00 20060101AFI20200130BHJP
   G08B 17/12 20060101ALI20200130BHJP
   G08B 25/10 20060101ALI20200130BHJP
   G08B 25/00 20060101ALI20200130BHJP
【FI】
   G08B17/00 C
   G08B17/12 A
   G08B25/10 D
   G08B25/00 510M
【請求項の数】5
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2016-49481(P2016-49481)
(22)【出願日】2016年3月14日
(65)【公開番号】特開2017-167616(P2017-167616A)
(43)【公開日】2017年9月21日
【審査請求日】2018年12月6日
(73)【特許権者】
【識別番号】000000284
【氏名又は名称】大阪瓦斯株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001818
【氏名又は名称】特許業務法人R&C
(72)【発明者】
【氏名】松村 圭祐
【審査官】 田畑 利幸
(56)【参考文献】
【文献】 特開2013−196655(JP,A)
【文献】 特開平08−055287(JP,A)
【文献】 特開2000−348272(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2014/0028803(US,A1)
【文献】 中国特許出願公開第103927838(CN,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G08B 17/00−31/00
H04M 11/00−11/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
監視領域の赤外線画像を取得する赤外線サーモグラフィーカメラと、
火災に付随する事象を検出する火災事象検出部と、
前記監視領域を複数の撮影視野でカバーするとともに、特定の撮影視野を選択して可視画像を取得する可視光カメラユニットと、
前記火災事象検出部による検出結果に基づいて火災発生を判定する火災判定部と、
前記火災発生の判定に応答して、前記赤外線サーモグラフィーカメラの赤外線画像から最も温度の高い領域を火災領域とみなす火災領域算定部と、
前記火災領域を含む撮影視野を撮影して取得された火災可視画像を前記可視光カメラユニットから受け取るとともに前記火災可視画像を含む火災警報情報を外部機器に送信する情報通信部と、を備えた火災警報装置。
【請求項2】
前記可視光カメラユニットは、カメラモジュールと、前記カメラモジュールの撮影視野を変更するために前記カメラモジュールの姿勢を変更する姿勢変更機構とを備え、前記姿勢変更機構は、前記火災領域が撮影視野に入るように前記カメラモジュールの姿勢を変更する請求項1に記載の火災警報装置。
【請求項3】
前記可視光カメラユニットは、前記監視領域においてそれぞれ異なる撮影視野が割り当てられている複数のカメラモジュールと、撮影視野に前記火災領域が含まれている前記カメラモジュールを選択するカメラ選択部とを備えた請求項1に記載の火災警報装置。
【請求項4】
前記情報通信部は、前記火災警報情報を予め登録されている通信機器に送信する請求項1から3のいずれか一項に記載の火災警報装置。
【請求項5】
前記可視光カメラユニットの撮影視野の変更が前記通信機器からの変更指令に基づいて可能である請求項4に記載の火災警報装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、監視領域における火災事象検出部の検出結果に基づいて火災発生を判定して報知するとともに、監視領域の撮影画像を外部に送信する火災警報装置に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、異常検出センサの出力に基づいて火災等の異常発生の可能性があると判定されたときに図象を用いて異常の内容と、撮像手段により撮像した画像とを液晶表示器に表示させる警報器が開示されている。さらに、液晶表示器に表示される画像を、パーソナルコンピュータや移動体電話機などの遠方の端末装置に伝送する出力手段が備えられており、液晶表示器に表示された画像を、警報器の設置されている場所から離れた場所で、確認することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2004−326359号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に開示された警報システムでは、火災が発生している監視領域から離れた場所からでも、通信されてきた撮影画像を通じて、その状況を観察することができる。しかしながら、監視領域がある程度の広さを有する場合、撮影画像に写り込む火災箇所が小さくなり、火災状況が分かりにくく、火災箇所によっては、撮影画像から火災状況がほとんど確認できないといった問題が生じる。
このような実情から、監視領域が広範囲であっても、火災箇所が明白に写り込んだ撮影画像を通じて、監視領域から離れた場所でも、火災状況を確実に把握することができる火災警報装置が要望されている。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明による火災警報装置は、監視領域の赤外線画像を取得する赤外線サーモグラフィーカメラと、火災に付随する事象を検出する火災事象検出部と、前記監視領域を複数の撮影視野でカバーするとともに、特定の撮影視野を選択して可視画像を取得する可視光カメラユニットと、前記火災事象検出部による検出結果に基づいて火災発生を判定する火災判定部と、前記火災発生の判定に応答して、前記赤外線サーモグラフィーカメラの赤外線画像から最も温度の高い領域を火災領域とみなす火災領域算定部と、前記火災領域を含む撮影視野を撮影して取得された火災可視画像を前記可視光カメラユニットから受け取るとともに前記火災可視画像を含む火災警報情報を外部機器に送信する情報通信部とを備えている。
【0006】
この構成によれば、火災事象検出部の検出結果に基づいて、火災発生が判定されると、赤外線サーモグラフィーカメラによって取得される監視領域の赤外線画像から高温となっている火災領域が算定される。可視光カメラユニットは、監視領域を複数の撮影視野でカバーしているので、算定された火災領域が写り込んでいる撮影視野の可視画像を取得する。取得された可視画像を含む火災警報情報は情報通信部を通じて外部機器に送信されるので、監視領域から離れた場所においても、火災箇所に照準された撮影画像を観察することができ、火災状況の確実な把握が可能となる。
【0007】
監視領域を複数の区画に区分けし、各区画を撮影視野として可視画像を取得するための好適な技術的構成の1つは、撮影中心軸を変更すべく、撮影姿勢を変更する姿勢変更機構を可視光カメラユニットに組み込むことである。つまり、前記可視光カメラユニットは、カメラモジュールと、前記カメラモジュールの撮影視野を変更するために前記カメラモジュールの姿勢を変更する姿勢変更機構とを備え、前記姿勢変更機構は、前記火災領域が撮影視野に入るように前記カメラモジュールの姿勢を変更するように構成される。この構成では、火災領域算定部によって算定された火災領域が撮影視野に入るように、カメラモジュールの姿勢が変更されるので、火災領域を照準とする撮影が行われる。その結果、火災状況を確実に把握できる火災可視画像を外部機器に送信することができる。
【0008】
区分けされた監視領域の各区画を撮影視野として可視画像を取得するための、他の好適な技術的構成の1つは、各区画に照準を合わせた複数のカメラモジュールを設置し、火災領域を写しているカメラモジュールを選択して、火災領域の撮影を行うことである。すなわち、前記可視光カメラユニットは、前記監視領域においてそれぞれ異なる撮影視野が割り当てられている複数のカメラモジュールと、撮影視野に前記火災領域が含まれている前記カメラモジュールを選択するカメラ選択部とを備えるように構成される。この構成では、複数のカメラモジュールの撮影視野によって監視領域がカバーされているので、火災領域算定部によって算定された火災領域が撮影視野に入っているカメラモジュールを選択し、撮影が行われる。その結果、火災状況を確実に把握できる火災可視画像を外部機器に送信することができる。
【0009】
前記情報通信部は、前記火災警報情報を、予め登録されている携帯電話やパソコンなどの通信機器に送信するように構成することができる。この構成では、監視領域の火災に関係する部署や人に、直接速やかに火災警報情報を送信することができる。しかも、その火災警報情報には、火災可視画像が含まれているので、火災状況が確実に把握でき、適切な処置をとることができる。
【0010】
前記可視光カメラユニットの撮影視野の変更が前記通信機器からの変更指令に基づいて可能となるように構成することができる。この構成では、火災領域算定部によって算定された火災領域以外に、チェックしたい領域があれば、その領域をカバーする撮影視野に切り替えて撮影し、その可視画像を通信機器に送信させることができる。これにより、火災に対するより適切な処置をとることができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】火災警報装置の基本構成を示す模式図である。
図2】火災警報装置の実施形態の1つを示す機能ブロック図である。
図3】火災警報装置の他の実施形態を示す機能ブロック図である
【発明を実施するための形態】
【0012】
本発明による火災警報装置100の具体的な実施形態を説明する前に、図1を用いて、本発明の火災警報装置を特徴付けている基本構成を説明する。住居や事務所等における1つの空間である監視領域SAは、ここでは単純化され、矩形で示されている。さらに監視領域SAは、格子状で複数の区画SZに分割されている。
【0013】
監視領域SAには、赤外線サーモグラフィーカメラ3と、可視光カメラユニット4とが配置されている。赤外線サーモグラフィーカメラ3は、監視領域SAの全域を撮影領域とする撮影画像、つまり赤外線画像を取得して、出力することができる。可視光カメラユニット4は、監視領域SAの各区画SZを撮影視野とすることが可能であり、選択された撮影視野の撮影画像つまり可視画像を出力することができる。可視光カメラユニット4の撮影視野は、1つの区画SZのサイズに適用しており、撮影視野を変更することで、監視領域SAの全域をカバーすることができる。
【0014】
可視光カメラユニット4には、撮影画像を生成する撮影部40と、生成された撮影画像を画像データ化して出力する画像処理部41と、撮影視野を変更する撮影視野変更部42が含まれている。撮影視野を変更する1つ方法は、撮影部40の撮影姿勢を変更して、その撮影視野を所望の区画SZに合わせることである。他の1つの方法は、撮影部40を、各区画SZに対応させた複数のカメラモジュール400で構成し、所望の区画SZに割り当てられているカメラモジュール400を選択することである。前者の方法を採用する場合には、撮影視野変更部42は、撮影部40の姿勢を機械的に変更する姿勢変更機構421として構成される。後者の方法を採用する場合には、撮影視野変更部42は、所望の区画SZを撮影視野とするカメラモジュール400を選択するカメラ選択機構422として構成される。
【0015】
監視領域SAにはさらに、火災に付随する事象を検出する火災事象検出部20が配置されている。火災に付随する事象の例として、煙や熱が挙げられる。煙式と熱式の火災事象検出センサには、それぞれ特徴があるので、監視領域の状況等に応じて適正なもの選択して設置されるとよいし、もちろん、両方のタイプのものが設置されてもよい。火災事象検出部20の検出信号は、火災判定部21に出力される。火災判定部21は、受け取った検出信号を評価して、監視領域SAで火災が発生しているかどうか判定し、火災の発生が判定されると、火災発生情報を出力する。
【0016】
火災領域算定部51には、赤外線サーモグラフィーカメラ3からの赤外線画像と、火災判定部21からの火災発生情報が入力される。火災領域算定部51は、火災発生情報の入力をトリガーとして、赤外線画像を分析し、火災発生とみなされる火災領域を検索し、その火災領域の位置から火災が発生している区画SZを算定する。火災領域算定部51は、火災発生区画情報を撮影視野変更部42に与える。撮影視野変更部42は、火災領域算定部51からの火災発生区画情報に基づいて、火災が発生している区画SZを写している撮影視野の撮影画像、つまり火災可視画像を出力するように撮影部40を制御する。
【0017】
火災判定部21からの火災発生情報や画像処理部41からの火災可視画像を含む火災警報情報は、情報通信部52により伝送データ化されて、外部機器に出力される。出力先としては、通信型リモコンや携帯電話やパソコンなどの通信機器である。このため、情報通信部52には、出力先の電話番号やIPアドレスなどが予め登録されている。
【0018】
なお、情報通信部52には、外部機器からの制御指令を受け取って、内部指令に変換する機能が備えられている。この機能を利用して、可視光カメラユニットの撮影視野の変更が通信機器からの撮影視野の変更指令に基づいて撮影視野変更部42を制御することも可能である
【0019】
次に、本発明による火災警報装置100の具体的な実施形態の1つを説明する。図2に示されているように、この実施形態では、監視領域SAは、個人住居のダイニングキッチン室である。天井付近に、火災事象検出部20として、煙による光の散乱を利用する煙検出センサ201が設置されている。その検出信号は制御装置1に送られる。さらに、天井には、赤外線サーモグラフィーカメラ3と、可視光カメラユニット4が設置されている。赤外線サーモグラフィーカメラ3は、実質的に室内全域を撮影視野内に収める超広角カメラである。したがって、赤外線サーモグラフィーカメラ3から出力される赤外線画像から、室内全体の熱分布が算定される。
【0020】
この実施形態では、可視光カメラユニット4は、カメラモジュール400と、このカメラモジュール400の姿勢を変更する姿勢変更機構421と、カメラモジュール400からの画像信号を画像処理し、火災可視画像として出力する画像処理部41とを備えている。姿勢変更機構421は、遠隔操作される電動雲台であり、制御装置1からの制御信号に基づいて、雲台に装着されたカメラモジュール400の姿勢を変更する。これにより、カメラモジュール400は室内の全域を撮影視野に収めることができる。
【0021】
制御装置1は、火災発生時に動作する種々の制御機能を備えているが、その基本的な制御構成は、図1を用いて上述した基本制御を採用している。したがって、制御装置1には、入力データ処理部50、火災判定部21、火災領域算定部51、情報通信部52、報知情報生成部53、カメラ姿勢算定部54、機器制御部55が、主にソフトウエアで構築されている。火災判定部21は、煙検出センサ201の検出結果に基づいて、火災の発生を判定し、火災が発生していると判定すると、火災発生信号を出力する。なお、この火災判定部21は、煙検出センサ201と組み合わせ、火災発生検出部として、一体化することも可能である。その場合は、火災発生信号が制御装置1に入力される。
【0022】
入力データ処理部50は、画像データなどの信号を、無線方式または有線方式で受信し、制御装置1に構築されている機能部に、適切なフォーマットに変換して転送する。情報通信部52は、外部通信機器7としての携帯電話やタブレットコンピュータ、あるいはサーバシステムと、無線方式または有線方式でデータ交換する通信インターフェースであり、各外部通信機器7の電話番号、IPアドレス、URLなどの通信先情報が登録されている。外部通信機器7に伝送する報知情報は、報知情報生成部53によって生成される。この報知情報には、ブザーやモニタを駆動する報知信号も含まれており、火災発生時に、ブザーから火災警報を発することや、別の部屋のモニタに火災報知を表示することが可能である。
【0023】
火災領域算定部51は、火災発生信号に応答して、赤外線サーモグラフィーカメラ3の赤外線画像を解析して、最も温度の高い領域を火災領域と判断する。さらに、赤外線画像における火災領域の座標位置から、監視領域SAである室内における火災位置を算定する。カメラ姿勢算定部54は、火災領域算定部51によって算定された火災領域、つまり室内における火災位置が、カメラモジュール400の撮影視野に入るカメラ姿勢を算定する。さらに、カメラモジュール400が算定されたカメラ姿勢となるように、姿勢変更機構421を動かすための動作指令を生成する。このため、カメラ姿勢算定部54には、赤外線画像の座標位置から、カメラモジュール400の撮影視野に収めるための姿勢変更機構421の目標位置が導出されるルックアップテーブルが設定されている。導出された目標位置と、現在の姿勢変更機構421の位置とから、動作指令が生成される。生成された動作指令は、機器制御部55で制御信号に変換され、姿勢変更機構421に与えられる。
【0024】
姿勢変更機構421によって、火災領域を撮影視野に収めたカメラモジュール400は、撮影を開始し、取得された撮影画像は、画像処理部41を介して火災可視画像として制御装置1に送られる。送られてきた火災可視画像は、報知情報生成部53によって、火災に関する報知情報に組み込まれ、情報通信部52を介して、外部通信機器7に送信される。
【0025】
なお、この実施形態では、特定の外部通信機器7には、可視光カメラユニット4の機能、特に姿勢変更機構421を遠隔操作することができる遠隔カメラ操作アプリがインストールされている。したがって、外部通信機器7を通じて、姿勢変更機構421を遠隔操作して、監視領域SAである室内の任意の領域の撮影画像を送信させて、任意の領域の様子をチェックすることができる。
【0026】
図3には、上述した火災警報装置100の変形例が示されている。この火災警報装置100では、図2による実施形態に比べ、可視光カメラユニット4においては、カメラモジュール400が複数台備えられ、撮影視野変更部42として、複数台のカメラモジュール400から1つのカメラモジュール400を選択するカメラ選択機構422が設けられている。さらに、制御装置1においては、カメラ姿勢算定部54に代えて、カメラ選択部56が構築されている。各カメラモジュール400は、全てのカメラモジュール400の撮影視野によって、監視領域SAである室内全域をカバーするように、それぞれ異なる撮影視野に固定されている。カメラ選択機構422は、特定のカメラモジュール400を選択して、当該カメラモジュール400によって取得された撮影画像を画像処理部41に送る。カメラ選択部56は、選択すべきカメラモジュール400を特定し、当該カメラモジュール400が選択されるようにカメラ選択機構422に対して、機器制御部55を介して、制御信号を送る。カメラ選択部56には、火災領域算定部51で算定される火災領域(区画SZ)から、当該火災領域を撮影視野に収めるカメラモジュール400を導出するルックアップテーブルが備えられている。
【0027】
したがって、この図3に示された火災警報装置100では、火災領域算定部51で火災領域が算定されると、その火災領域を撮影視野に入れているカメラモジュール400が選択され、その撮影画像が、火災可視画像として、制御装置1に送られてくる。送られてきた火災可視画像は、報知情報生成部53によって、火災に関する報知情報に組み込まれ、情報通信部52を介して、外部通信機器7に送信される。
【0028】
〔別実施形態〕
(1)上述した実施形態においては、火災警報装置100を構成する、カメラユニット4、煙検出センサ201などの火災事象検出部20、赤外線サーモグラフィーカメラ3、制御装置1は、区分けされて図示されていたが、これらの構成要素の少なくとも一部またはすべてを統合化してもよい。全てを統合化した場合、火災警報装置100は1つのハウジング内に収納され、適当な場所に取り付けられる。
(2)上述した実施形態においては、火災事象検出部20として、煙検出センサ201が用いられていたが、これに代えて、室温の上昇に基づいて火災を検出する熱熱検出センサが用いられてもよい。あるいは、一酸化炭素濃度の上昇に基づいて火災を検出するガスセンサが用いられてもよい。
【0029】
(3)監視領域SAの全てをカメラモジュール400の撮影視野によってカバーするのではなく、火災元になりにくい領域を除外し、監視領域SAの主要な領域だけをカバーする構成を採用してもよい。
【0030】
(4)上述した実施形態では、撮影視野変更部42として、姿勢変更機構421やカメラ選択機構422を採用したが、これらを組み合わせた形態を採用してもよい。
【0031】
なお、上記実施形態(別実施形態を含む、以下同じ)で開示される構成は、矛盾が生じない限り、他の実施形態で開示される構成と組み合わせて適用することが可能であり、また、本明細書において開示された実施形態は例示であって、本発明の実施形態はこれに限定されず、本発明の目的を逸脱しない範囲内で適宜改変することが可能である。
【産業上の利用可能性】
【0032】
本発明は、火災検出とともに、火災領域の撮影画像を外部機器に送信する火災警報装置に利用可能である。
【符号の説明】
【0033】
1 :制御装置
20 :火災事象検出部
21 :火災判定部
201 :煙検出センサ
3 :赤外線サーモグラフィーカメラ
4 :可視光カメラユニット
40 :撮影部
400 :カメラモジュール
41 :画像処理部
42 :撮影視野変更部
421 :姿勢変更機構
422 :カメラ選択機構
50 :入力データ処理部
51 :火災領域算定部
52 :情報通信部
53 :報知情報生成部
54 :カメラ姿勢算定部
55 :機器制御部
56 :カメラ選択部
7 :外部通信機器
SA :監視領域
SZ :区画
図1
図2
図3