(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6644004
(24)【登録日】2020年1月9日
(45)【発行日】2020年2月12日
(54)【発明の名称】SFOCユニットのための電気絶縁性の三層ガスケット
(51)【国際特許分類】
H01M 8/0282 20160101AFI20200130BHJP
H01M 8/2425 20160101ALI20200130BHJP
H01M 8/12 20160101ALI20200130BHJP
C25B 9/00 20060101ALN20200130BHJP
【FI】
H01M8/0282
H01M8/2425
H01M8/12 101
!C25B9/00 Z
【請求項の数】15
【全頁数】14
(21)【出願番号】特願2016-560690(P2016-560690)
(86)(22)【出願日】2015年3月30日
(65)【公表番号】特表2017-517837(P2017-517837A)
(43)【公表日】2017年6月29日
(86)【国際出願番号】EP2015056855
(87)【国際公開番号】WO2015150306
(87)【国際公開日】20151008
【審査請求日】2018年3月29日
(31)【優先権主張番号】14163492.3
(32)【優先日】2014年4月4日
(33)【優先権主張国】EP
(73)【特許権者】
【識別番号】590000282
【氏名又は名称】ハルドール・トプサー・アクチエゼルスカベット
(74)【代理人】
【識別番号】100069556
【弁理士】
【氏名又は名称】江崎 光史
(74)【代理人】
【識別番号】100111486
【弁理士】
【氏名又は名称】鍛冶澤 實
(74)【代理人】
【識別番号】100139527
【弁理士】
【氏名又は名称】上西 克礼
(74)【代理人】
【識別番号】100164781
【弁理士】
【氏名又は名称】虎山 一郎
(72)【発明者】
【氏名】キールストフテ・ハンスン・ラース
(72)【発明者】
【氏名】クリトホルム・クリフェア・セーアン
(72)【発明者】
【氏名】ハイレデール−クラウスン・トマス
(72)【発明者】
【氏名】イーレクストロプ・ニルス
(72)【発明者】
【氏名】ラウスロン・ニルスン・マーティン
【審査官】
守安 太郎
(56)【参考文献】
【文献】
特開2011−210423(JP,A)
【文献】
特開昭63−086366(JP,A)
【文献】
特開平07−045295(JP,A)
【文献】
特開2012−142243(JP,A)
【文献】
特開2013−061056(JP,A)
【文献】
特表2007−515749(JP,A)
【文献】
特表2006−512543(JP,A)
【文献】
特開2012−036283(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01M 8/02
H01M 8/24
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
スタックされた複数のセルユニット及び実装インターフェースを含む固体酸化物形セルスタックシステムであり、該実装インターフェースは、少なくとも一つのガスケットを含み、該ガスケットは、振動、該実装インターフェースの表面の欠陥、及び熱に起因する移動を相殺するのに十分可撓性である第一及び第三の可撓性の層と、該第一の層と第三の層の間に位置する第二の電気絶縁層との少なくとも三つの層のサンドイッチ構造を含み、前記各層はマイカから製造されており、前記第一及び第三の層は、前記第二の層よりも可撓性が高い、固体酸化物形セルスタックシステム。
【請求項2】
前記第二の層の引っ張り強度が、60〜180N/mm2である、請求項1に記載の固体酸化物形セルスタックシステム。
【請求項3】
200℃における前記第二の層の圧縮強度が180〜300N/mm2である、請求項1または2に記載の固体酸化物形セルスタックシステム。
【請求項4】
前記第二の層の曲げ強度が、150〜250N/mm2である、請求項1〜3のいずれか一つに記載の固体酸化物形セルスタックシステム。
【請求項5】
第一、第二及び第三それぞれの層の厚さが、0.2mm〜15mmである、請求項1〜4のいずれか一つに記載の固体酸化物形セルスタックシステム。
【請求項6】
前記三つの層のうちの少なくとも一つに、該層のそれぞれの互いに対する固定を提供するために、くぼみ、穴又は隆起が形成されている、請求項1〜5のいずれか一つに記載の固体酸化物形セルスタックシステム。
【請求項7】
該層のそれぞれの互いに対する固定を提供するために、前記第二の層に穴が形成されている、請求項6に記載の固体酸化物形セルスタックシステム。
【請求項8】
前記ガスケットに接触する前記実装インターフェースのうちの少なくとも一つに、該接触する実装インターフェースに対するガスケットの固定を提供するために、くぼみ、穴又は隆起部が形成されている、請求項1〜7のいずれか一つに記載の固体酸化物形セルスタックシステム。
【請求項9】
前記三つの層の間に接着剤が適用される、請求項1〜8のいずれか一つに記載の固体酸化物形セルスタックシステム。
【請求項10】
前記ガスケットが、前記セルスタックとプロセスガスマニホールドとの間に実装される、請求項1〜9のいずれか一つに記載の固体酸化物形セルスタックシステム。
【請求項11】
スタックされた複数のセルユニット及び複数の実装インターフェースを含み、二つの実装インターフェースの間に配置すべき少なくとも三つの層を備えた、少なくとも一つのサンドイッチ構造のガスケットを含む、固体酸化物形セルスタックシステムを組み立てる方法であって、下記の工程、
・該ガスケットの第一及び第三のガスケット層を、可撓性のガスケット材料で製造する工程であり、該材料は、前記二つの実装インターフェースに対して物理的に整合させるために、振動、該実装インターフェースの表面の欠陥及び熱に起因する移動を相殺するのに十分可撓性である、工程;
・前記二つの実装インターフェース及び第一及び第三のガスケット層に対して物理的に整合させるために、第二のガスケット層を電気絶縁材料で製造する工程;
・前記第二のガスケット層を前記第一及び第三のガスケット層の間に挟んで前記三つの層を組み立てる工程;
・該組み立てたガスケットを、前記二つの実装インターフェースのうちの一方の上に配置する工程;
・前記二つの実装インターフェースのうちの他方を実装する工程;及び
・前記二つの実装インターフェースの間で前記ガスケットに圧縮を適用する工程、
を含み、前記各ガスケットの層がマイカから製造され、前記第一及び第三のガスケットの層が、前記第二の層よりも可撓性が高い、上記の方法。
【請求項12】
前記三つのガスケットの層を組み立てる前に、前記ガスケットの層の少なくとも二つの表面に接着剤が適用される、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記三つの層のうちの少なくとも一つに、該層のそれぞれの互いに対する固定を提供するためにくぼみ又は穴が形成される、請求項11又は12に記載の方法。
【請求項14】
前記第二の層に、層のそれぞれの互いに対する固定を提供するために穴が形成される、請求項11〜13のいずれか一つに記載の方法。
【請求項15】
前記ガスケットに接触する前記実装インターフェースのうちの少なくとも一つに、該接触する実装インターフェースに対するガスケットの固定を提供するために、くぼみ、穴又は隆起部が形成される、請求項11〜14のいずれか一つに記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、固体酸化物形セル(SOC)スタックシステム、特に、固体酸化物形燃料電池(SOFC)スタックシステム又は固体酸化物形電解質セル(SOEC)スタックシステムのためのガスケットに関する。
【背景技術】
【0002】
以下において、固体酸化物形セルスタックの構造は、燃料電池に関連して説明される。しかしながら、燃料電池は、”反転モード”でも運転されるため、電解質セルとしても機能する。
【0003】
固体酸化物形燃料電池(SOFC)は、酸素イオンを伝導できる固体電解質、酸素が酸素イオンに還元されるカソード、及び水素が酸化されるアノードを含む。SOFCにおける全体の反応は、水素と酸素とが電気化学的に反応して電気、熱及び水を生成する。要求される水素を生成させるために、アノードは、通常、炭化水素、特に、天然ガスを水蒸気改質するための触媒活性を有し、それによって、水素、二酸化炭素及び一酸化炭素が生成する。天然ガスの主成分であるメタンの水蒸気改質は、以下の等式によって説明できる。
【0004】
CH
4+H
2O→CO +3H
2
CH
4+CO
2→2CO+2H
2
CO +H
2O→CO
2+H
2
【0005】
運転の間、その固体酸化物形燃料電池のカソード領域に空気のような酸化剤が供給される。該燃料電池のアノード領域には水素のような燃料が供給される。あるいはまた、アノード領域にメタンのような炭化水素燃料が供給され、該領域において、上述の反応により、それは水素及び炭素酸化物に変換される。水素は、多孔質のアノードを通過して、アノード/電解質インターフェースにおいて、該電解質に拡散して通った、カソード側で生成した酸素イオンと反応する。酸素イオンは、セルの外部の電気回路からの電子の注入によりカソード側において生成される。
【0006】
電圧を高めるために、スタックを形成するよういくつかのセルユニットが組み立てられ、そしてインターコネクタによって互いに連結される。インターコネクタは、隣接するセルユニットのアノード(燃料)側とカソード(空気/酸素)側とを分離するためのガス障壁として機能し、かつ、同時に、該インターコネクタは、その隣接するセル間における、すなわち、余剰の電子を有する一方のセルのアノードと、還元プロセスのための電子を必要とする隣接するカソードとの間の電流伝導を可能にする。さらに、インターコネクタには、そのインターコネクタの一方の側に燃料ガスを通し、そして、対向する側に酸化剤ガスを通すために、通常、複数の流路が設けられる。SOFCスタックの性能を最適化するために、有益な値の範囲は、最小化すべき関連する否定的な値の別の範囲に容認できない結果を招くことなく、最大化されなければならない。
【0007】
それらの値のいくつかは:
最大化すべき値 最小化すべき値
−燃料利用率 −価格
−電気効率 −寸法形状
−寿命 −(ポイントまでの温度)
−製造時間
−欠陥率
−構成要素の数
−寄生損失(加熱、冷却、ブロワ)
【0008】
上記に挙げたほぼ全ての値が相関関係を有しており、これは、一つの値を変えることが、他の値に影響を及ぼすことになることを意味している。燃料電池におけるガス流の特性と、上述の値とのいくつかの関係をここに記載する。
【0009】
燃料利用率
インターコネクタ−の燃料側上の流路は、スタック中の各セルへの燃料の等しい量を求めるように設計されるべきである、すなわち、スタックの燃料側を通って、流れの”短絡”があるべきではない。
【0010】
寄生損失
SOFCスタックにおけるプロセスガス流路及びその燃料電池ユニットの設計は、少なくとも空気側における、かつ、潜在的に、インターコネクタの燃料側における流れの体積当たりの低い圧力損失を達成するよう努力すべきであり、これは、ブロワーに対する寄生損失を低減する。
【0011】
電気効率
インターコネクタは、隣接するセルのアノードとカソード層との間に電流を誘導する。したがって、内部抵抗を低減するために、インターコネクタの導電性の接触点(以降、単に、”接触点”と呼ぶ。)は、電極(アノード及びカソード)に対する良好な電気接触を確立するように設計されるべきであり、かつ、該接触点は、電流を電極のより長い距離通過させることによって、より高い内部抵抗が生ずるように、互いにかけ離れているべきではない。
【0012】
寿命
インターコネクタとの関連において、インターコネクタの燃料側及び空気側の両方に対する流れの拡散にさえ、かつ、いくつかの構成要素及びその他の材料上の保護コーティングにさえ依存する。
【0013】
価格
インターコネクタの価格寄与は、貴重な材料を使用しないことによってではなく、そのインターコネクタの製造時間を短縮すること及び材料の損失を最小限にすることによって低減できる。
【0014】
寸法
燃料スタックの全体の寸法は、インターコネクタの設計が、活性セル領域の高い利用性を保証する場合に低減される。低い燃料流量又は空気流量の無効な領域(dead−areas)は低減されるべきであり、かつ、表面をシールするための不活性ゾーンは最小限であるべきである。
【0015】
温度
温度は、セルにおける触媒作用反応を保証するのに十分高いが、セル要素の分解を促進させるのを回避するのに十分低いものであるべきである。それ故、インターコネクタは、最大温度を超えることなく、高い平均温度を与える均等な温度分布に寄与すべきである。
【0016】
製造時間
インターコネクタ自体の製造時間は最短化されるべきであり、かつ、インターコネクタの設計もまた、スタック全体の迅速な組み立てに寄与すべきである。一般に、インターコネクタの設計は全ての要素を不要にし、製造時間において利益を有する。
【0017】
欠陥率
インターコネクタの製造方法及び材料は、(インターコネクタガス障壁中の望ましくない穴、材料の不均一な厚さ又は特性などの)インターコネクタの低い欠陥率を可能にすべきである。さらに、インターコネクタの設計が、組み立てられる要素の合計数を低減し、かつ、シール表面の長さを低減する場合に組み立てられたセルスタックの欠陥率は低減できる。
【0018】
要素の数
すでに述べたようなエラー及び組み立て時間の最小化以外に、要素の数を低減することによって価格は低減される。
【0019】
アノードガス流及びカソードガス流の経路は、SOFCスタック中に分布されており、二つのプロセスガスのそれぞれに共通するマニホールドを有する。該マニホールドは、内部的又は外部的のいずれかであることができる。該マニホールドは、SOFCスタック中の個々の層に各層へのチャンネルを利用してプロセスガスを供給する。該チャンネルは、通常、SOFCスタックを構成する繰り返し要素の一方の層、すなわち、スペーサ中又はインターコネクタ中に配置されている。
【0020】
SOCスタックを稼働させる際、スタックに対する接続部材が必要である。プロセスガス接続部材及び電気的な接続部材を有することが少なくとも必要である。マニホールド配置及び配管は、スタックをプロセスガスと接続するのに使用される。いくつかの実施形態では、マニホールド及び配管とSOCスタックとの間にガスケットを適用する必要がある。
【0021】
SOCスタックは、しばしば700℃超の高温で運転されるため、ガスケットは、多数の熱サイクルに耐性であり、かつ漏れ耐性でもあることが必要である。SOCスタックは、電気的に直列に接続でき、かつ、電気的に浮動式、つまり、電気的に接地しているスタックがないことが要求される。したがって、ガスケットもまた、電気的に絶縁可能である必要がある。
【0022】
米国特許出願公開第2005266288号明細書(特許文献1)は、開放された頂部端を有する中空の、軸方向に延びた燃料電池のスタック、酸化剤インレットプレナム、供給燃料プレナム、反応した酸化剤/消費燃料燃焼させるための燃焼室、及び、任意に、該燃焼室の下の燃料再循環質を含む、固体酸化物形燃料電池発電機を開示しており、該発電機において、燃料再循環室は、半多孔性の燃料電池位置決めガスケットによって画定された部分にあり、そこでは、該燃料電池ガスケットが、少なくとも一つの適合性繊維マット支持層、かつ、強度はあるが、可撓性の織布層を有する、積層構造体であり、燃焼室に対向して触媒粒子を含むことができ、使用する場合、該触媒は、排気燃料をさらに酸化し、かつ、燃料電池の開放された頂部端(37)を保護するのに効果的である。
【0023】
米国特許出願公開第2006121327号明細書(特許文献2)は、導電性の合わせ面を間に有する複数の要素を含む固体酸化物形燃料電池アッセンブリを記載しており、該表面は、約66モルパーセントのMgO及び約33モルパーセントのSiO
2を含む鉱物組成物を含む電気絶縁性のガスケットでシールされていて、該鉱物組成物は、鉱物学上のフォルステライトとして知られている。ろう付け用の合金は、所定の位置へのガスケットの接合を強化するのに適用できる。ガスケットの組成は、電気抵抗を強化する一方で、ガスケットの膨張係数と、金属合わせ面の膨張係数との整合性にほとんど影響をおよぼさないAl
2O
3の追加を含んでもよい。ガラス状相の粒界、セラミック粒界における不純物及び細孔の形成を阻害するためにチタン又はジルコニア等を添加することも使用できる。前駆体粉末の推奨される粒度分布は、焼結されたガスケットの微小構造を最適化することが開示されている。
【0024】
上述の公知の従来技術のいずれも、簡単で、効率的かつ欠陥の少ない上記課題の解法を提供していない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0025】
【特許文献1】米国特許出願公開第2005266288号明細書
【特許文献2】米国特許出願公開第2006121327号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0026】
それ故、上記に挙げた検討事項に照らして、堅牢で、簡単で、安価でかつ容易に製造でき、かつ、気密に取扱いでき、耐熱性で、電気絶縁性で、かつ、振動に耐性の、固体燃料電池スタックシステムのためのガスケットが必要とされている。
【0027】
対応するセルスタックシステムを、固体酸化物形電解質に使用することもできるため、このガスケットソリューションは、SOECスタックシステムにも使用でき、それ故、SOCスタックシステムのためのソリューションが求められている。
【課題を解決するための手段】
【0028】
これらの及びそのたの目的は、以下並びに特許請求の範囲に記載されているような本発明によって達成される。
【0029】
(“Statotherm”のような)単一で軟質のマイカガスケットがSOCスタックと隣接するマニホールドとの間のシールとして使用される場合、複数の熱サイクルは、関与する構成要素の熱膨張係数の差のために、その平面内でガスケットを移動させる。いくつかの熱サイクル、20〜30サイクル、の後、その移動は、漏れの原因となる亀裂がガスケットに形成されるほど大きくなる可能性がある。
【0030】
隣接するマニホールドのフランジの粗度を高めるという解法は従来技術において良く知られている。しかしながら、ガスケットは電気絶縁性でなければならないという要求もまた存在している。軟質マイカのガスケットは、電気絶縁体としては信頼できない。1mmのガスケットにわたる100Vにおいて短絡はすでに観察されている。軟質マイカのガスケットは、単独では機能を果たせない。高温及び全金属におけるクリープの発生に起因して高い力を確立するのが困難なSOCスタックシステムにおいて好ましい低圧縮力において、信頼できるガスシールを構築できない程これまでに認識されている電気絶縁性の材料の全ては非可撓性である。
【0031】
その解法は、層状のガスケットを製造することであり、該ガスケットにおいて、電気絶縁性の層は二つの軟質ガスケット(すなわち、軟質マイカ)の間に挟まれている。それ故、電気絶縁効果は、広範囲にわたる材料から選択でき(すなわち、硬質マイカ)、それと同時に、良好なシーリングが低圧縮力で構築できる。
【0032】
それにより、材料のシーケンスは:まず、金属マニホールド又はフランジを設けた配管のようなインターフェース(1)を設け、次いで、軟質で、可撓性のガスケット層(2)、それから電気絶縁性のガスケット層(3)、それから軟質で可撓性のガスケット(4)、そしてその次にSOCスタック(5)のインターフェースを設ける。
【0033】
しかしながら、そのような設計により、熱サイクルの間にガスケット層が平面において移動したり、又は、運転の間に振動したり、そしてSOCスタックシステム部材が何らかの移動をしたりする可能性がある。合計で4つのインターフェースが存在し、1−2、2−3、3−4及び4−5で滑りが起こり得る。
【0034】
インターフェース1−2及び4−5について、材料の組合せは良く知られており、そして、解法は、ASME標準によって推奨されるのと同じであることができるため、例えば、設置インターフェース1及び5(マニホールド、フランジ及びSOCスタック配置インターフェース)の粗度のように従来技術において公知である。
【0035】
しかしながら、インターフェース2−3及び3−4については、ガスケット層で挟む組合せにおいて固定する新しい方法が、本発明によって導入される。ガスケット層の一つ又は二つ以上は、シーリング領域中に一つ又は多数の穴、
くぼみ又は隆起部を設けて製造される。これは、ガスケット層を切断して成形される時に行うことができる。圧縮下でガスケット層が一緒にサンドイッチされる際、穴又は
くぼみを有するガスケット層に隣接するガスケット層は、その際にその穴又は
くぼみ内へ突出し、それにより、ガスケット層を互いに固定するのに必要な固定がもたらされる。同様に、隆起部を有するガスケット層に隣接するガスケット層は、圧縮下でガスケット層が一緒にサンドイッチされる時にその隆起部に対向する位置で
くぼみによる接合を達成し、これもまた、ガスケット層を互いに固定するのに必要な固定をもたらす。この解法は、例えば、サンドイッチ型のガスケットのための、取り囲む二つのガスケット層よりも合成な、中央のガスケット層に適用できる。このように、一つのガスケット層だけに穴、
くぼみ又は隆起部を設ける必要があり、それよりもさらに可撓性である該二つの取り囲むガスケット層は、その際、その穴又は
くぼみ内へ突出するか、又は該中央のガスケット層の隆起部が位置する箇所で
くぼみにより接合される。それにより、全てのインターフェースが固定され、そして、SOCスタックの運転の間及び熱サイクルの間に平面上で移動できなくなる。
【図面の簡単な説明】
【0036】
【
図1】
図1は、本発明の一実施形態によるガスケットの断面図を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0037】
本発明の一実施形態において、複数のスタックされたセルを含む固体酸化物形セルスタックシステムは、スタックへのアプリケーション、すなわち、プロセスガスの配管又はプロセスガスのマニホールドを取り付けるための実装用インターフェースを備えたセルスタックを有する。また、スタックに接続するための該アプリケーションは、実装用インターフェース、例えば、フランジを有する。スタックの該アプリケーションに対する気密な接続を達成する一方で、同時に、スタックをその接続されたアプリケーションから電気的に絶縁するために、該実装インターフェースは、スタックの実装用インターフェースと、隣接する該アプリケーションの実装用インターフェースとの間に配置される少なくとも一つのガスケットをさらに含む。
【0038】
振動、該実装用インターフェースの表面の欠陥、及び熱由来の移動を相殺するための可撓性を達成するために、ガスケットは、二つの層、すなわち、これらの特徴を具え、かつ、これらを相殺するのに十分可撓性である第一の層及び第三の層を含む。十分に可撓性であるとは、SOCセルスタックシステムの通常の運転及び始動/停止サイクルの間における上述の移動、振動及び表面の欠陥を、破損又は漏れを引き起こすことなく相殺できる、という意味である。
【0039】
スタックを、実装されたアプリケーションから電気的に絶縁するために、ガスケットは、前記の第一及び第三の層の間に挟まれた、第二のガスケット層をさらに含み、該第二のガスケット層は、SOCセルスタックシステムの通常の運転及び始動/停止サイクルの間におけるセルスタックの短絡、及び、スタックの実装されたアプリケーションに対する電気的接続を防止するのに十分な電気絶縁特性を有する。
図1において、この実施形態によるガスケットの横断面図が見られ、符号1及び3は、可撓性の層を示し、そして、符号2は、電気的に絶縁の層を示している。
【0040】
本発明の実施形態では、三つのガスケット層の全てがマイカから製造され、第一及び第三の層は、上述した必要な可撓性を与える特性を備えたマイカ材料から製造されている。第二の層は、該第一及び第三の層よりも可撓性ではなく、必要な電気絶縁性を与える特性を有する。
【0041】
本発明の実施形態において、該第二の層の引っ張り強度は、60〜180N/mm2、好ましくは、90〜150N/mm2である。該第二の層の200℃における圧縮強度は、180〜300N/mm2、好ましくは、220〜260N/mm2である。そして、該第二の層の曲げ強度は、150〜250N/mm2、好ましくは140〜200N/mm2である。
【0042】
本発明の実施形態において、それぞれのガスケット層の厚さは、0.2mm〜15mm、好ましくは、0.4〜5mmである。それぞれの層の厚さは、必要な可撓性、シーリング及び電気絶縁性を達成するように変えることができる。
【0043】
本発明の実施形態において、少なくとも第一及び第三の層の可撓性は、ガスケット層のそれぞれの間を固定し、そしてさらには、ガスケットと隣接する実装用インターフェースとの間を固定するのに利用される。
くぼみ、穴又は隆起部は、それら三つのガスケット層のうちの少なくとも一つ中(すなわち第二の層中)に形成されて、該層を互いに固定させる。
【0044】
本発明のさらなる実施形態において、ガスケットを、該ガスケットと接触して隣接する実装用インターフェースに対して固定して、その実装用インターフェースの平面において移動するのを防止するのに同じ原理が利用される。したがって、穴、隆起部又は
くぼみは、ガスケットと接触する実装用インターフェース中に形成される。圧縮下において、これは、ガスケットを実装用インターフェースに対して固定する。
【0045】
本発明の実施形態において、ガスケット層のうちの一つ又は二つ以上に接着剤が適用されて、少なくとも組み立て及び該ガスケットをSOCスタックシステムに取り付ける間、該層を簡単に固定する。接着剤は、ガスケットと、隣接する実装用インターフェースのうちの少なくとも一つとの間に適用することもでき、それにより同様に、SOCシステムにおいてガスケットを組み立てる間、構成要素を簡単に固定する。本発明の実施形態において、ガスケットは、SOCスタックと、SOCスタックに接続されるプロセスガスマニホールド(これは、通常、”外部マニホールド”と呼ばれる)との間に取り付けられる。
【0046】
本発明の態様において、積層された複数のセル及び複数の実装用インターフェースを含むSOCスタックシステムが組み立てられる。少なくとも三つの層による、少なくとも一つのサンドイッチ構造のガスケットは、二つの実装用インターフェースのうちの間に位置させる。前記で述べたように、該実装用インターフェースは、SOCスタック及びマニホールドとフランジ付きの配管のようなプロセスガス接続部を含んでいてもよい。該組み立ては、可撓性のガスケット材料を挟んでいる第一及び第三の、二つのガスケット層を製造する工程を含む。上述したように、該材料は、SOCセルスタックの通常の運転及び始動/停止段階の間に起こる振動、実装用インターフェースの表面の欠陥及び熱に起因する移動、及びその他の移動を相殺するのに十分でなければならない。ガスケット層は、間に取り付けられる二つの実装用インターフェースを物理的に整合させて製造される。電気絶縁性のさらなる、第二のガスケット層もまた、第一及び第三のガスケット層と同様に、二つの実装用インターフェースを物理的に整合させて製造される。次に、それら三つのガスケット層を、二つの可撓性の層の間に電気絶縁性の層を挟むように、1−2−3の順に組み立てる。ガスケットのサンドイッチ構造体を組み立てた後、該サンドイッチを、二つの実装用インターフェース(すなわち、マニホールドとSOCスタックと)の間に配置し、その一つの方法は、二つの実装インターフェースのうちの一方の上、例えば、SOCスタックの実装用インターフェースの上にガスケットのサンドイッチ構造体を配置することである。最後に、ガスケットが、それら二つの実装用インターフェースの間に位置し、圧縮力が付与されるよう、他方の実装用インターフェース、例えば、第一の実装用インターフェースに対向するガスケットの表面上にマニホールドを取り付け、それにより、ガスケットはそれら二つの実装用インターフェースの間で圧縮され、かつ、気密なシーリングが達成される。
【0047】
本発明のこの態様のさらなる実施形態では、三層のガスケットのサンドイッチ構造体が組み立てられる前に、少なくともSOCスタックシステムが組み立てられるまで該層を一緒に固定するために、ガスケット層の少なくとも二つの表面に接着剤が適用される。
【0048】
この組み立て工程のさらなる実施形態では、三つのガスケット層を組み立てる前に、それら層のうちの少なくとも一つに
くぼみ又は穴が形成される。これにより、ガスケットが圧縮されると、スタックシステムの運転及び熱サイクルの間、相対するガスケット層が互いに固定される。該穴又は
くぼみは、ガスケットの第二かつそれほど可撓性でない層に設けることができ、これは、最も簡単な製造である。
【0049】
該組み立て工程の実施形態において、ガスケットを圧縮する実装用インターフェースのうちの少なくとも一つに、穴、
くぼみ又は隆起部が設けられて、ガスケットが接触する実装用インターフェースに対してそれが固定される。該ガスケット層はマイカから製造でき、そのガスケットの第二の層は、第一及び第三の層ほど可撓性ではいが、電気絶縁性である。
【0050】
本発明の特徴
1.スタックされた複数のセルユニット及び実装インターフェースを含む固体酸化物形セルスタックシステムであり、該実装インターフェースは、少なくとも一つのガスケットを含み、該ガスケットは、少なくとも三つの層のサンドイッチ構造を含み、その第一及び第三の層は、振動、該実装インターフェースの表面の欠陥、及び熱に起因する移動を相殺するのに十分可撓性である該構造、及び該第一の層と第三の層の間に位置する第二の絶縁層である、固体酸化物形セルスタックシステム。
【0051】
2.前記層がマイカから製造されており、前記第一及び第三の層が、前記第二の層よりも可撓性である、上記の1に記載の固体酸化物形セルスタックシステム。
【0052】
3.前記第二の層の引っ張り強度が、60〜180N/mm2、好ましくは90〜150N/mm2である、上記の1又は2に記載の固体酸化物形セルスタックシステム。
【0053】
4.200℃における前記第二の層の圧縮強度が180〜300N/mm2、好ましくは220〜260N/mm2である、上記の1〜3のいずれか一つに記載の固体酸化物形セルスタックシステム。
【0054】
5.前記第二の層の曲げ強度が、150〜250N/mm2、好ましくは140〜200N/mm2である、上記の1〜4のいずれか一つに記載の固体酸化物形セルスタックシステム。
【0055】
6.第一、第二及び第三それぞれの層の厚さが、0.2mm〜15mm、好ましくは0.4mm〜5mmである、上記の1〜5のいずれか一つに記載の固体酸化物形セルスタックシステム。
【0056】
7.前記三つの層のうちの少なくとも一つに、該層のそれぞれの互いに対する固定を提供するために、
くぼみ、穴又は隆起が形成されている、上記の1〜6のいずれか一つに記載の固体酸化物形セルスタックシステム。
【0057】
8.該層のそれぞれの互いに対する固定を提供するために、前記第二の層に穴が形成されている、上記の7に記載の固体酸化物形セルスタックシステム。
【0058】
9.前記ガスケットに接触する前記実装インターフェースのうちの少なくとも一つに、該接触する実装インターフェースに対するガスケットの固定を提供するために、
くぼみ、穴又は隆起部が形成されている、上記の1〜8のいずれか一つに記載の固体酸化物形セルスタックシステム。
【0059】
10.前記三つの層の間に接着剤が適用される、上記の1〜9のいずれか一つに記載の固体酸化物形セルスタックシステム。
【0060】
11.前記ガスケットが、前記セルスタックとプロセスガスマニホールドとの間に実装される、上記の1〜10のいずれか一つに記載の固体酸化物形セルスタックシステム。
【0061】
12.スタックされた複数のセルユニット及び複数の実装インターフェースを含み、二つの実装インターフェースの間に配置すべき少なくとも三つの層を備えた、少なくとも一つのサンドイッチ構造のガスケットを含む、固体酸化物形セルスタックシステムを組み立てる方法であって、下記の工程、
・該ガスケットの第一及び第三のガスケット層を、可撓性のガスケット材料で製造する工程であり、該材料は、前記二つの実装インターフェースに対して物理的に整合させるために、振動、該実装インターフェースの表面の欠陥及び熱に起因する移動を相殺するのに十分可撓性である、工程;
・前記二つの実装インターフェース及び第一及び第二のガスケット層に対して物理的に整合させるために、第二のガスケットガスケット層を絶縁材料で製造する工程;
・前記第二のガスケット層を前記第一及び第三のガスケット層の間に挟んで前記三つの層を組み立てる工程;
・該組み立てたガスケットを、前記実装インターフェースのうちの一方の上に配置する工程;
・前記二つの実装インターフェースのうちの他方を実装する工程;及び
・前記二つの実装インターフェースの間で前記ガスケットに圧縮を適用する工程、
を含む、上記の方法。
【0062】
13.前記三つのガスケットの層を組み立てる前に、前記ガスケットの層の少なくとも二つの表面に接着剤が適用される、上記の12に記載の方法。
【0063】
14.前記三つの層のうちの少なくとも一つに、該層のそれぞれの互いに対する固定を提供するために
くぼみ又は穴が形成される、上記の12又は13に記載の方法。
【0064】
15.前記第二の層に、層のそれぞれの互いに対する固定を提供するために穴が形成される、上記の12〜14のいずれか一つに記載の方法。
【0065】
16.前記ガスケットに接触する前記実装インターフェースのうちの少なくとも一つに、該接触する実装インターフェースに対するガスケットの固定を提供するために、
くぼみ、穴又は隆起部が形成される、上記の12〜15のいずれか一つに記載の方法。
【0066】
17.前記ガスケットの層がマイカから製造され、前記第一及び第三のガスケットの層が、前記第二の層よりも可撓性である、上記の12〜16のいずれか一つに記載の方法。
本願は特許請求の範囲に記載の発明に係るものであるが、本願の開示は以下も包含する。
1.
スタックされた複数のセルユニット及び実装インターフェースを含む固体酸化物形セルスタックシステムであり、該実装インターフェースは、少なくとも一つのガスケットを含み、該ガスケットは、振動、該実装インターフェースの表面の欠陥、及び熱に起因する移動を相殺するのに十分可撓性である第一及び第三の可撓性の層と、該第一の層と第三の層の間に位置する第二の電気絶縁層との少なくとも三つの層のサンドイッチ構造を含む、固体酸化物形セルスタックシステム。
2.
前記層はマイカから製造されており、前記第一及び第三の層は、前記第二の層よりも可撓性である、上記1に記載の固体酸化物形セルスタックシステム。
3.
前記第二の層の引っ張り強度が、60〜180N/mm2、好ましくは90〜150N/mm2である、上記1又は2に記載の固体酸化物形セルスタックシステム。
4.
200℃における前記第二の層の圧縮強度が180〜300N/mm2、好ましくは220〜260N/mm2である、上記1〜3のいずれか一つに記載の固体酸化物形セルスタックシステム。
5.
前記第二の層の曲げ強度が、150〜250N/mm2、好ましくは140〜200N/mm2である、上記1〜4のいずれか一つに記載の固体酸化物形セルスタックシステム。
6.
第一、第二及び第三それぞれの層の厚さが、0.2mm〜15mm、好ましくは0.4mm〜5mmである、上記1〜5のいずれか一つに記載の固体酸化物形セルスタックシステ。
7.
前記三つの層のうちの少なくとも一つに、該層のそれぞれの互いに対する固定を提供するために、くぼみ、穴又は隆起が形成されている、上記1〜6のいずれか一つに記載の固体酸化物形セルスタックシステム。
8.
該層のそれぞれの互いに対する固定を提供するために、前記第二の層に穴が形成されている、上記7に記載の固体酸化物形セルスタックシステム。
9.
前記ガスケットに接触する前記実装インターフェースのうちの少なくとも一つに、該接触する実装インターフェースに対するガスケットの固定を提供するために、くぼみ、穴又は隆起部が形成されている、上記1〜8のいずれか一つに記載の固体酸化物形セルスタックシステム。
10.
前記三つの層の間に接着剤が適用される、上記1〜9のいずれか一つに記載の固体酸化物形セルスタックシステム。
11.
前記ガスケットが、前記セルスタックとプロセスガスマニホールドとの間に実装される、上記1〜10のいずれか一つに記載の固体酸化物形セルスタックシステム。
12.
スタックされた複数のセルユニット及び複数の実装インターフェースを含み、二つの実装インターフェースの間に配置すべき少なくとも三つの層を備えた、少なくとも一つのサンドイッチ構造のガスケットを含む、固体酸化物形セルスタックシステムを組み立てる方法であって、下記の工程、
・該ガスケットの第一及び第三のガスケット層を、可撓性のガスケット材料で製造する工程であり、該材料は、前記二つの実装インターフェースに対して物理的に整合させるために、振動、該実装インターフェースの表面の欠陥及び熱に起因する移動を相殺するのに十分可撓性である、工程;
・前記二つの実装インターフェース及び第一及び第二のガスケット層に対して物理的に整合させるために、第二のガスケット層を電気絶縁材料で製造する工程;
・前記第二のガスケット層を前記第一及び第三のガスケット層の間に挟んで前記三つの層を組み立てる工程;
・該組み立てたガスケットを、前記二つの実装インターフェースのうちの一方の上に配置する工程;
・前記二つの実装インターフェースのうちの他方を実装する工程;及び
・前記二つの実装インターフェースの間で前記ガスケットに圧縮を適用する工程、
を含む、上記の方法。
13.
前記三つのガスケットの層を組み立てる前に、前記ガスケットの層の少なくとも二つの表面に接着剤が適用される、上記12に記載の方法。
14.
前記三つの層のうちの少なくとも一つに、該層のそれぞれの互いに対する固定を提供するためにくぼみ又は穴が形成される、上記12又は13に記載の方法。
15.
前記第二の層に、層のそれぞれの互いに対する固定を提供するために穴が形成される、上記12〜14のいずれか一つに記載の方法。
16.
前記ガスケットに接触する前記実装インターフェースのうちの少なくとも一つに、該接触する実装インターフェースに対するガスケットの固定を提供するために、くぼみ、穴又は隆起部が形成される、上記12〜15のいずれか一つに記載の方法。
17.
前記ガスケットの層がマイカから製造され、前記第一及び第三のガスケットの層が、前記第二の層よりも可撓性である、上記12〜16のいずれか一つに記載の方法。