特許第6644104号(P6644104)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6644104多機能統合型作業テーブルおよびそれを用いた生産システム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6644104
(24)【登録日】2020年1月9日
(45)【発行日】2020年2月12日
(54)【発明の名称】多機能統合型作業テーブルおよびそれを用いた生産システム
(51)【国際特許分類】
   G05B 19/418 20060101AFI20200130BHJP
   B25J 13/00 20060101ALI20200130BHJP
【FI】
   G05B19/418 Z
   B25J13/00 Z
【請求項の数】11
【全頁数】20
(21)【出願番号】特願2018-73221(P2018-73221)
(22)【出願日】2018年4月5日
(65)【公開番号】特開2019-185258(P2019-185258A)
(43)【公開日】2019年10月24日
【審査請求日】2018年4月5日
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 平成29年10月5日、国立研究開発法人 新エネルギー・産業技術総合開発機構において、平成29年度「ロボット活用型市場化適用技術開発プロジェクト」として採択された「人型多能工ロボット統合拡張プラットフォーム化技術開発」について公開
(73)【特許権者】
【識別番号】514074382
【氏名又は名称】カワダロボティクス株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001542
【氏名又は名称】特許業務法人銀座マロニエ特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】五十棲 隆勝
(72)【発明者】
【氏名】白間 直人
(72)【発明者】
【氏名】水川 真
(72)【発明者】
【氏名】荒蒔 勲
(72)【発明者】
【氏名】藤原 忠弘
(72)【発明者】
【氏名】溝口 弘悟
(72)【発明者】
【氏名】村井 伸行
(72)【発明者】
【氏名】早川 正一
【審査官】 牧 初
(56)【参考文献】
【文献】 特開平11−039018(JP,A)
【文献】 特開平05−158528(JP,A)
【文献】 特開2010−191602(JP,A)
【文献】 特開2015−024477(JP,A)
【文献】 特開平05−038664(JP,A)
【文献】 特表2009−539509(JP,A)
【文献】 特開2012−035391(JP,A)
【文献】 特開2015−211997(JP,A)
【文献】 特開2010−064198(JP,A)
【文献】 特開平11−338509(JP,A)
【文献】 特開平02−199510(JP,A)
【文献】 特開2012−218093(JP,A)
【文献】 特開2015−061722(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G05B 19/18−19/46
B25J 1/00−21/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
当該作業テーブルの近傍に配置されるとともにロボット側コントローラを有する少なくとも1台のロボットと、当該作業テーブル上および/またはその作業テーブルの近傍に配置され前記ロボットを用いた作業工程で使用される少なくとも1台の作業用機器とを組み合わせて生産システムを構成する多機能統合型作業テーブルにおいて、
作業テーブル側コントローラと、ユーザが操作可能な工程計画設計コントローラとを互いに通信可能に接続されて具え、
前記作業テーブル側コントローラは、1または複数の通信規格に対応していて前記作業用機器との通信が可能な作業用機器用通信接続手段と、前記ロボット側コントローラとの通信が可能なロボット用通信接続手段とを有し、前記ロボット側コントローラおよび前記作業用機器から前記ロボットおよび前記作業用機器の識別および状態監視情報信号を受信してそれらの識別および状態監視信号を前記工程計画設計コントローラに送信し、さらに、前記ロボットと前記作業用機器との動作を連動させる前記作業工程に沿って前記ロボット側コントローラおよび前記作業用機器に対し動作指令信号を送信するとともに前記ロボット側コントローラおよび前記作業用機器から動作状況信号を受信して前記ロボットと前記作業用機器との動作を連動させる前記作業工程を実施し、
前記工程計画設計コントローラは、前記ロボットおよび前記作業用機器の識別および状態監視情報信号に基づき前記ロボットと前記作業用機器との動作を連動させる前記作業工程の計画設計を行い、
前記作業用機器は機器タイプに基づいて分類され、
前記作業テーブル側コントローラは、少なくとも一つの機器タイプに対応した作業用機器用通信接続プログラムを有し、
前記作業用機器用通信接続プログラムは、前記作業テーブル側コントローラに接続された作業用機器が同一の機器タイプであれば同一の当該作業用機器用通信接続プログラムによって前記作業用機器との間の通信が可能であって、前記作業テーブル側コントローラに接続された前記作業用機器が実行可能な作業に関する情報を持ち、前記工程計画設計コントローラに対して、前記作業テーブル側コントローラに接続された前記作業用機器の識別情報に加えて前記実行可能な作業の情報およびその作業の実行のためのプログラムの作成補助情報を供給することを特徴とする多機能統合型作業テーブル。
【請求項2】
前記作業テーブル上に、前記ロボットを用いた作業工程で使用される冶具が設置される冶具設置領域および/または、前記ロボットを用いた作業工程で使用されるハンドツールを納めるツールハンガが配置され、
前記冶具および/または前記ハンドツールには、その冶具および/またはハンドツールの識別情報を持つデータタグが設けられ、
前記作業テーブルはさらに前記冶具設置領域および/または前記ツールハンガに、前記冶具および/または前記ハンドツールのデータタグを認識することで、前記作業テーブル上の前記冶具および/またはハンドツールを識別する冶具および/またはハンドツール識別手段を有し、
前記作業テーブル側コントローラは、前記冶具および/またはハンドツール識別手段と接続されてその冶具および/またはハンドツール識別手段から前記冶具および/またはハンドツールの識別情報を取得することを特徴とする請求項1記載の多機能統合型作業テーブル。
【請求項3】
前記冶具および/またはハンドツールが持つデータタグの少なくとも1つは2次元バーコードおよび/またはICチップであることを特徴とする請求項記載の多機能統合型作業テーブル。
【請求項4】
前記作業テーブル側コントローラは、冶具および/またはハンドツール認識用プログラムを有し、
前記冶具および/またはハンドツール認識用プログラムは、前記作業テーブル上に配置された冶具および/またはハンドツールを用いて前記ロボットが実行可能な作業に関する情報を持ち、前記工程計画設計コントローラに対して前記作業テーブル上に配置された前記冶具および/またはハンドツールの識別情報に加えて前記実行可能な作業の情報およびその作業の実行のためのサンプル動作情報を提供することを特徴とする請求項2または3記載の多機能統合型作業テーブル。
【請求項5】
前記作業テーブル側コントローラと前記工程計画設計コントローラとを具える請求項1からまでの何れか1項記載の多機能統合型作業テーブルと、
前記作業テーブルの近傍に配置されるとともにロボット側コントローラを有する前記少なくとも1台のロボットと、
前記作業テーブル上および/またはその作業テーブルの近傍に配置されるとともに、少なくとも1つの通信規格を持って前記作業テーブル側コントローラと接続され、前記ロボットを用いた作業工程で使用される前記少なくとも1台の作業用機器と、を具える生産システムにおいて、
前記作業テーブル側コントローラは、前記作業工程で使用される前記ロボットと前記作業用機器との動作を互いに連動させる作業工程を実施し、
前記工程計画設計コントローラは、前記ロボットおよび作業用機器の識別および状態監視情報信号に基づきそれらロボットおよび作業用機器を連動させる作業工程の計画設計を行うことを特徴とする生産システム。
【請求項6】
前記ロボットは、数の多関節アームと、頭部と、前記頭部の姿勢を変更可能な首部と、そのロボットを任意の位置および向きに移動させることができる走行台車部とを有し、
前記ロボット側コントローラは、それら多関節アームと頭部と首部と走行台車部との動作制御を行い、
前記多関節アームは、異なるハンドツールの装着が可能なツールチェンジャと、ハンドツールの動作に必要な電力および/またはエアを供給する機構とを持ち、
前記頭部は、ステレオカメラを持ち、前記ステレオカメラは前記首部の動作により撮像方向を変更することができ、
前記作業テーブルは、電源およびエア供給源を有し、
前記走行台車部は、前記作業テーブルに分離可能に接続する接続部を有し、その接続部を前記作業テーブルに接続されると、その作業テーブルの前記電源およびエア供給源から前記接続部を介して供給される電力およびエアを前記ロボットに対して供給し、またその作業テーブルの前記電源およびエア供給源から前記接続部を介して供給される電力により前記走行台車部が搭載するバッテリに対する充電を行うことを特徴とする請求項記載の生産システム。
【請求項7】
前記作業テーブルは、その作業テーブル上に前記ロボットとの相対位置関係をロボットが認識するための位置認識用マーカを有し、
前記ロボットは、前記走行台車部の接続部を前記作業テーブルに接続されると、前記ステレオカメラにより前記位置認識用マーカを撮像し、そのロボットと前記作業テーブルとの間の座標系を共通化させることを特徴とする請求項記載の生産システム。
【請求項8】
前記工程計画設計コントローラは、前記ロボットが前記作業用機器を使用するためのロボット動作パターンおよび/または、前記ロボットに装着されたハンドツールの制御パターンおよび/または、前記作業用機器の動作パターンを動作情報として纏め、前記纏められた動作情報の組み合わせにより生産システムの構築を行うことを特徴とする請求項からまでの何れか1項記載の生産システム。
【請求項9】
前記工程計画設計コントローラは前記作業テーブルに含まれ、
前記纏められたロボットおよび作業用機器の動作情報は前記作業テーブル側コントローラに入力されて保持され、
前記ロボットの動作および前記作業用機器の動作は前記作業テーブル側コントローラにより制御されることを特徴とする請求項記載の生産システム。
【請求項10】
前記工程計画設計コントローラは前記ロボットに含まれ、
前記纏められたロボットの動作情報は前記ロボット側コントローラに入力されて保持され、
前記纏められた作業用機器の動作情報は前記作業テーブル側コントローラに入力されて保持され、
前記ロボットの動作は前記ロボット側コントローラにより制御され、
前記作業用機器の動作は前記作業テーブル側コントローラにより制御されることを特徴とする請求項記載の生産システム。
【請求項11】
前記生産システムは、工程管理コントローラを有して少なくとも現在の作業工程の前工程および後工程の作業進捗状況を含む全体工程の管理を行う生産管理システムを具え、
前記作業テーブル側コントローラは、前記工程管理コントローラとの間での通信を行うことを特徴とする請求項から10までの何れか1項記載の生産システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、ロボットと周辺機器との動作を連動させて作業を行う多機能統合型作業テーブルおよび、その多機能統合型作業テーブルを用いた生産システムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
ものづくりの現場において、多関節アームを初めとするロボットは広く普及しつつあり、今まで人手に頼ってきた作業について、人手からロボットへの置き換えが進められている。その一方、ロボットの導入には、ロボット自体の導入コストの負担に加え、ロボットを使用した新たな生産システムの構築のために、作業内容に応じて高価な冶具等を含む周辺装置を用意し、またロボット独自の教示システムの操作を習得する必要がある。このため、生産技術部門を持たない企業や、中堅中小企業のユーザでは、これらの条件を満たすことができず、ロボット導入に至らないケースが多い。
【0003】
また、ロボットを使用した従来の生産システムの多くは、例えば図6に示すように、ロボットコントローラ側でロボット本体とそれを搭載したAGV(自動走行台車)に加えて作業テーブル周辺(作業テーブル上あるいは作業テーブル近傍)の作業用機器を制御するよう纏められているため、多数の作業用機器を接続するにはロボットコントローラの通信接続手段(通信インターフェースや通信アプリケーション)が肥大化するといった課題もある。それゆえこれらの課題を解決した、ロボットを使用した生産システムのより効率的な開発・導入手法の確立が望まれている。
【0004】
ロボットを使用した生産システムとして、ロボットと連動する工作機械の監視が可能なロボットコントローラや、電源・エアの供給・ネットワーク接続等を可能とする作業台を導入する手法が存在するが、いずれも上記の課題の解決には至っていない。
【0005】
すなわち、ロボットを使用した生産システムの開発・導入の従来手法として、例えば特許文献1は、移動ロボットと作業台を固定接続し、作業台から移動ロボットに電源・エアの供給を行うとともに、作業台を介してネットワークと接続して移動ロボットの制御情報や稼動情報をネットワーク上に伝達するシステムを提案している。
【0006】
また、例えば特許文献2は、ロボットが工作機械にワークの供給・排出を行うシステムを提案しており、このシステムでは、工作機械側の運転状態に応じてロボットの動作を分岐させている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2014−144490号公報
【特許文献2】特開2015−168038号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら上記前者のシステムでは、ロボットと作業台との接続によって拡張性を持たせることは可能であるが、作業台は接続用コネクタが配置されている程度であり、実際の情報処理はロボットコントローラ側が負うことになり、外部機器の配置・制御も行っていない。
【0009】
また、上記後者のシステムでも、ロボットと外部機器を連動させることは可能であるが、ロボットコントローラ側に外部機器の状態を監視させており、多様な外部機器を接続するための拡張性に欠ける。
【0010】
それゆえこの発明は、ロボットと作業用機器とを組み合わせて生産システムを構築する多機能統合型作業テーブルを導入し、その多機能統合型作業テーブルによってロボットの動作と作業用機器の動作とを連動させるとともに作業用機器の配置・追加・交換・配置変更等による生産システムの構築・再構築手順を簡易化することで、ロボットを使用した生産システムを容易に構築可能にして、ロボットを使用した生産システムの開発・導入をより効率的に実施可能とすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
前記課題を有利に解決するこの発明の多機能統合型作業テーブルは、
当該作業テーブルの近傍に配置されるとともにロボット側コントローラを有する少なくとも1台のロボットと、当該作業テーブル上および/またはその作業テーブルの近傍に配置され前記ロボットを用いた作業工程で使用される少なくとも1台の作業用機器とを組み合わせて生産システムを構成する多機能統合型作業テーブルにおいて、
作業テーブル側コントローラと、ユーザが操作可能な工程計画設計コントローラとを互いに通信可能に接続されて具え、
前記作業テーブル側コントローラは、1または複数の通信規格に対応していて前記作業用機器との通信が可能な作業用機器用通信接続手段と、前記ロボット側コントローラとの通信が可能なロボット用通信接続手段とを有し、前記ロボット側コントローラおよび前記作業用機器から前記ロボットおよび前記作業用機器の識別および状態監視情報信号を受信してそれらの識別および状態監視信号を前記工程計画設計コントローラに送信し、さらに、前記ロボットと前記作業用機器との動作を連動させる前記作業工程に沿って前記ロボット側コントローラおよび前記作業用機器に対し動作指令信号を送信するとともに前記ロボット側コントローラおよび前記作業用機器から動作状況信号を受信して前記ロボットと前記作業用機器との動作を連動させる前記作業工程を実施し、
前記工程計画設計コントローラは、前記ロボットおよび前記作業用機器の識別および状態監視情報信号に基づき前記ロボットと前記作業用機器との動作を連動させる前記作業工程の計画設計を行い、
前記作業用機器は機器タイプに基づいて分類され、
前記作業テーブル側コントローラは、少なくとも一つの機器タイプに対応した作業用機器用通信接続プログラムを有し、
前記作業用機器用通信接続プログラムは、前記作業テーブル側コントローラに接続された作業用機器が同一の機器タイプであれば同一の当該作業用機器用通信接続プログラムによって前記作業用機器との間の通信が可能であって、前記作業テーブル側コントローラに接続された前記作業用機器が実行可能な作業に関する情報を持ち、前記工程計画設計コントローラに対して、前記作業テーブル側コントローラに接続された前記作業用機器の識別情報に加えて前記実行可能な作業の情報およびその作業の実行のためのプログラムの作成補助情報を供給することを特徴としている。
【0012】
また、前記多機能統合型作業テーブルを用いて前記課題を有利に解決するこの発明の生産システムは、
前記作業テーブル側コントローラと前記工程計画設計コントローラとを具える前記作業テーブルと、
前記作業テーブルの近傍に配置されるとともにロボット側コントローラを有する前記少なくとも1台のロボットと、
前記作業テーブル上および/またはその作業テーブルの近傍に配置されるとともに、少なくとも1つの通信規格を持って前記作業テーブル側コントローラと接続され、前記ロボットを用いた作業工程で使用される前記少なくとも1台の作業用機器と、を具え、
前記作業テーブル側コントローラは、前記作業工程で使用される前記ロボットと前記作業用機器との動作を互いに連動させる作業工程を実施し、
前記工程計画設計コントローラは、前記ロボットおよび作業用機器の識別および状態監視情報信号に基づきそれらロボットおよび作業用機器を連動させる作業工程の計画設計を行い、
前記作業テーブル側コントローラが、それらロボットおよび作業用機器を連動させる作業工程に沿ってロボットおよび作業用機器に対し動作指令信号を送信するとともにロボットおよび作業用機器から動作状況信号を受信してその作業工程を実施することを特徴としている。
【発明の効果】
【0013】
上述したこの発明の多機能統合型作業テーブルにあっては、
作業テーブルの近傍に少なくとも1台のロボットが配置されるとともに、作業テーブル上および/またはその作業テーブルの近傍に前記ロボットを用いた作業工程で使用される少なくとも1台の作業用機器が配置されると、
作業テーブルが具える作業テーブル側コントローラが、1または複数の通信規格に対応していて前記作業用機器との通信が可能な前記作業テーブルが具える作業用機器用通信接続手段により作業用機器と通信し、前記作業テーブルが具えるロボット用通信接続手段によりロボット側コントローラと通信し、前記ロボットおよび前記作業用機器から識別および状態監視情報信号を受信してそれらの識別および状態監視信号を工程計画設計コントローラに送信し、ロボットと作業用機器との動作を連動させる作業工程に沿ってロボットおよび作業用機器に対し動作指令信号を送信するとともにロボットおよび作業用機器から動作状況信号を受信してその作業工程を実施する。
そして、ユーザが操作可能な工程計画設計コントローラが、前記ロボットおよび前記作業用機器の識別および状態監視情報信号に基づきそれらロボットおよび作業用機器を連動させる作業工程の計画設計を行う。
【0014】
従って、この発明の多機能統合型作業テーブルによれば、作業テーブル近傍のロボットの動作と作業テーブル上および/または作業テーブル近傍の作業用機器の動作を連動させる作業工程を実施できるとともに、ユーザがその作業工程の計画設計を容易に行うことができるので、作業用機器の配置・追加・交換・配置変更等による生産システムの構築・再構築手順を簡易化することができ、それゆえ、ロボットを使用した生産システムを容易に構築可能にするとともに、ロボットを使用した生産システムの開発・導入をより効率的に実施可能とすることができる。
【0015】
また、この発明の多機能統合型作業テーブルを用いた上述したこの発明の生産システムにあっては、
ユーザが操作可能な工程計画設計コントローラが、作業テーブル側コントローラから、作業テーブルの近傍に配置された少なくとも1台のロボットと作業テーブル上および/またはその作業テーブルの近傍に配置されるとともに少なくとも1つの通信規格を持っていてそのロボットを用いた作業工程で使用される少なくとも1台の作業用機器との識別および状態監視情報信号を受信して、その識別および状態監視情報信号に基づきそれらロボットおよび作業用機器を連動させる作業工程の計画設計を行い、
作業テーブル側コントローラが、それらロボットおよび作業用機器を連動させる作業工程に沿ってロボットおよび作業用機器に対し動作指令信号を送信するとともにロボットおよび作業用機器から動作状況信号を受信してその作業工程を実施する。
【0016】
従って、この発明の生産システムによれば、作業テーブル近傍のロボットの動作と作業テーブル上および/または作業テーブル近傍の作業用機器の動作を連動させる作業工程を実施できるとともに、ユーザがその作業工程の計画設計を容易に行うことができるので、作業用機器の配置・追加・交換・配置変更等による生産システムの構築・再構築手順を簡易化することができ、それゆえ、ロボットを使用した生産システムを容易に構築可能にするとともに、ロボットを使用した生産システムの開発・導入をより効率的に実施可能とすることができる。
【0018】
また、この発明の多機能統合型作業テーブルにおいては、
前記作業テーブル上に、前記ロボットを用いた作業工程で使用される冶具が設置される冶具設置領域および/または、前記ロボットを用いた作業工程で使用されるハンドツールを納めるツールハンガが配置され、
前記冶具および/または前記ハンドツールには、その冶具および/またはハンドツールの識別情報を持つデータタグが設けられ、
前記作業テーブルはさらに前記冶具設置領域および/または前記ツールハンガに、前記冶具および/または前記ハンドツールのデータタグを認識することで、前記作業テーブル上の前記冶具および/またはハンドツールを識別する冶具および/またはハンドツール識別手段を有し、
前記作業テーブル側コントローラは、前記冶具および/またはハンドツール識別手段と接続されてその冶具および/またはハンドツール識別手段から前記冶具および/またはハンドツールの識別情報を取得するものであると好ましい。
【0019】
さらに、この発明の多機能統合型作業テーブルにおいては、
前記冶具および/またはハンドツールが持つデータタグの少なくとも1つは2次元バーコードおよび/またはICチップであると好ましい。
【0020】
さらに、この発明の多機能統合作業テーブルにおいては、
前記作業テーブル側コントローラは、冶具および/またはハンドツール認識用プログラムを有し、
前記冶具および/またはハンドツール認識用プログラムは、前記作業テーブル上に配置された冶具および/またはハンドツールを用いて前記ロボットが実行可能な作業に関する情報を持ち、前記工程計画設計コントローラに対して前記作業テーブル上に配置された前記冶具および/またはハンドツールの識別情報に加えて前記実行可能な作業の情報およびその作業の実行のためのサンプル動作情報を提供するものであると好ましい。
【0021】
一方、この発明の生産システムにおいては、
前記ロボットは、数の多関節アームと、頭部と、前記頭部の姿勢を変更可能な首部と、そのロボットを任意の位置および向きに移動させることができる走行台車部と、それら多関節アームと頭部と首部と走行台車部との動作制御を行うロボット側コントローラとを有し、
前記多関節アームは、異なるハンドツールの装着が可能なツールチェンジャと、ハンドツールの動作に必要な電力および/またはエアを供給する機構とを持ち、
前記頭部は、ステレオカメラを持ち、前記ステレオカメラは前記首部の動作により撮像方向を変更することができ、
前記作業テーブルは、電源および/またはエア供給源を有し、
前記走行台車部は、前記作業テーブルに分離可能に接続する接続部を有し、その接続部を前記作業テーブルに接続されると、その作業テーブルの前記電源および/またはエア供給源から前記接続部を介して供給される電力および/またはエアを前記ロボットに対して供給し、またその作業テーブルの前記電源および/またはエア供給源から前記接続部を介して供給される電力により前記走行台車部が搭載するバッテリに対する充電を行うものであると好ましい。
【0022】
また、この発明の生産システムにおいては、
前記作業テーブルは、その作業テーブル上に前記ロボットとの相対位置関係をロボットが認識するための位置認識用マーカを有し、
前記ロボットは、前記走行台車部の接続部を前記作業テーブルに接続されると、前記ステレオカメラにより前記位置認識用マーカを撮像し、そのロボットと前記作業テーブルとの間の座標系を共通化させるものであると好ましい。
【0023】
さらに、この発明の生産システムにおいては、
前記工程計画設計コントローラは、前記作業テーブルに含まれ、前記ロボットが前記作業用機器を使用するためのロボット動作パターンおよび/または、前記ロボットに装着されたハンドツールの制御パターンおよび/または、前記作業用機器の動作パターンを動作情報として纏め、前記纏められた動作情報の組み合わせにより生産システムの構築を行うものであると好ましい。
【0024】
さらに、この発明の生産システムにおいては、
前記纏められたロボットおよび作業用機器の動作情報は、前記作業テーブル側コントローラに入力されて保持され、前記ロボットの動作および前記作業用機器の動作は、前記作業テーブル側コントローラにより制御されるものであると好ましい。
【0025】
さらに、この発明の生産システムにおいては、
前記工程計画設計コントローラは前記作業テーブルの代わりに前記ロボットに含まれ、
前記纏められたロボットの動作情報は前記ロボット側コントローラに入力されて保持され、
前記纏められた作業用機器の動作情報は前記作業テーブル側コントローラに入力されて保持され、
前記ロボットの動作は前記ロボット側コントローラにより制御され、
前記作業用機器の動作は前記作業テーブル側コントローラにより制御されるものであっても良い。
【0026】
そして、この発明の生産システムにおいては、
当該生産システムは、工程管理コントローラを有して少なくとも現在の作業工程の前工程および/または後工程の作業進捗状況を含む全体工程の管理を行う生産管理システムを具え、
前記作業テーブル側コントローラは、前記工程管理コントローラとの間での通信を行うものであると好ましい。
【図面の簡単な説明】
【0027】
図1】この発明の多機能統合型作業テーブルの一実施形態を用いたこの発明の生産システムの一実施形態の構成図である。
図2】この発明の多機能統合型作業テーブルの第1実施形態およびそれを用いたこの発明の生産システムの第1実施形態の構成を機能ブロックで示すブロック線図である。
図3】この発明の多機能統合型作業テーブルの第2実施形態およびそれを用いたこの発明の生産システムの第2実施形態の構成を機能ブロックで示すブロック線図である。
図4】(a)および(b)は、この発明の一実施形態の生産システムとしての検査システムにおける検査ユニットの交換前後の状態をそれぞれ示す平面図である。
図5】この発明の他の一実施形態の生産システムとしての組立ておよび検査システムを示す平面図である。
図6】ロボットを使用した従来型の生産システムを示すブロック線図である。
【発明を実施するための形態】
【0028】
以下に、この発明の実施の形態を実施例によって、図面に基づき詳細に説明する。ここに、図1は、この発明の多機能統合型作業テーブルの一実施形態を用いたこの発明の生産システムの一実施形態の構成図である。
【0029】
この発明の一実施形態の生産システムは、人型多能工ロボット(以下、単にロボットと呼ぶ)1と、この発明の一実施形態の多機能統合型作業テーブルとしてのロボット作業統合型作業テーブル(以下、RIT(Robot task Integration Table)と呼ぶ)2と、工場全体の作業工程管理を行う生産管理システム3とを具えている。
【0030】
ロボット1は、複数本の多関節アーム10と、頭部11と、頭部の向きを変更可能な首部12とを有するロボット本体15と、走行台車部13と、それらの動作制御を行うロボット側コントローラ14とを有している。
【0031】
多関節アーム10は、異なるハンドツールの装着が可能なツールチェンジャ101と、ハンドツールの動作に必要な電力を供給する電力供給機構102と、動作に必要なエアを供給するエア供給機構103とを持つ。
【0032】
頭部11は、ステレオカメラ111を持ち、ステレオカメラ111は首部12の動作により撮像方向を変更でき、少なくとも所定ピッチ軸周りの上下方向および所定ヨー軸周りの左右方向の2方向に撮像方向を変更できることが望ましい。
【0033】
走行台車部13は、ロボット1を任意の位置・向きに移動させることができるSLAM(自己位置推定・環境地図作成同時遂行)式のAGV(自動走行台車)であることが望ましい。また、走行台車部13は、電源に対する接続部131およびエア供給源に対する接続部132を持ち、ロボット1に電力・エアを供給しても良い。また、走行台車部13はバッテリ133を持ち、電源接続部131から供給される電力によりバッテリ133の充電を行っても良い。
【0034】
RIT2は、テーブル側コントローラとしてのRIT側コントローラ21と、作業台22と、作業台22上または作業台22の近傍の周辺部に配置される1または複数台の作業用機器23と、作業台22上の冶具設置領域24および冶具25と、ロボット1が具えるツールチェンジャ101が装着するハンドツールを納めるツールハンガ26およびハンドツール27と、ロボット1がRIT2との相対位置関係を認識するためにステレオカメラ111で撮像する位置認識マーカ28とを有している。また、走行台車部13に電力・エアを供給するための電源40およびエア供給源41をRIT2内に有していても良い。
【0035】
RIT側コントローラ21は、1または複数台の作業用機器23と通信するための作業用機器用通信接続手段としての作業用機器インターフェース(以下、作業用機器I/Fと呼ぶ)211と、冶具・ハンドツール等の認識情報を受信するための作業台上ツールインターフェース(以下、作業台上ツールI/Fと呼ぶ)212と、1または複数台のロボット1と通信するためのロボット用通信接続手段としてのロボットインターフェース(以下、ロボットI/Fと呼ぶ)213と、生産管理システム3と通信するための生産管理システムインターフェース(以下、生産管理システムI/Fと呼ぶ)214とを有している。
【0036】
なお、RIT側コントローラ21は、例えば中央処理ユニット(CPU)とメモリと入出力回路とを有し、与えられたプログラムに基づき制御等の処理を行う通常のコンピュータを用いて構成され、また、作業用機器I/F211、作業台上ツールI/F212、ロボットI/F213および生産管理システムI/F214は各々、通信回線の直接接続のためのコネクタや無線接続のための電波通信装置あるいは光接続のための光通信装置を含み、異なる通信規格を持つ機器や装置間で通信元の信号を通信先の規格に合わせて変換して通信先に伝達する信号変換回路基板や信号変換装置等によって構成される。
【0037】
この発明の第1実施形態の生産システムおよびRIT2では、図2に示すように、RIT側コントローラ21には、作業用機器I/F211に接続された作業用機器の識別・状態監視・動作制御を行うための通信用アプリケーションがインストールされている。RIT2の作業用機器I/F211に接続される作業用機器23は、実行可能な動作や通信規格により機器タイプが分類され、上記通信用アプリケーションは、機器タイプ毎に、もしくは複数の機器タイプに共通して使用可能なように設計される。また、上記通信用アプリケーションは、機器タイプ毎に、実行可能なタスク情報を持つ。
【0038】
作業台22上の冶具設置領域24およびツールハンガ26には、設置された冶具25およびハンドツール27を認識するための認識手段を備えている。冶具・ハンドツールの認識手段として、冶具25およびハンドツール27上にそれらの識別情報を含む2次元バーコードやICタグを貼り付け、それら2次元バーコードやICタグの読み取り用リーダを冶具設置領域24およびツールハンガ26上に備えても良い。
【0039】
RIT側コントローラ21には、作業台上ツールI/F212に冶具・ハンドツールの認識手段から入力された冶具・ハンドツールの認識情報を受信するための認識用ソフトウェアがインストールされている。
【0040】
RIT2は、生産システムを構築するユーザとしてのオペレータが操作可能なヒューマンマシンインターフェース(以下、HMI/Fと呼ぶ)として、作業工程計画の作成を行う工程計画設計コントローラ215を有し、工程計画設計コントローラ215は、例えば中央処理ユニット(CPU)とメモリと入出力回路とを有し、与えられたプログラムに基づき制御等の処理を行う通常のコンピュータを用いて構成され、RIT側コントローラ21に接続される。
【0041】
工程計画設計コントローラ215は基本的にはRIT2側に配置されるが、RIT側コントローラ21との直接接続が可能なようにロボット側コントローラ14が設計されているこの発明の第2実施形態の生産システムおよびRIT2では、図3に示すように、工程計画設計コントローラ215はロボット側コンポーネントとして配置しても良く、その場合、工程計画設計コントローラ215は、RIT側ロボットI/F213を介さず直接ロボット側コントローラ14と接続される。
【0042】
生産管理システム3は、例えば中央処理ユニット(CPU)とメモリと入出力回路とを有し、与えられたプログラムに基づき制御等の処理を行う通常のコンピュータを用いて構成され、工場内に複数配置したRIT2の生産工程を管理する生産統合管理部31と、オペレータが操作可能な通常の操作端末からなるHMI/F32と、各RIT2と通信するインターフェースの機能を持つRIT通信部311とを有している。RIT通信部311は、工場内に複数配置したRIT2のうち、少なくとも現在実行中の工程で使用されているRIT2と、現在実行中の工程の前工程で使用されているRIT201と、現在実行中の工程の後工程で使用されているRIT202とが各々具えるRIT側コントローラ21に対し通信を行う。
【0043】
(生産システムの構築)
ユーザはRIT2をプラットフォームとして、一連の作業を行う生産システムの構築を以下の(1)〜(12)の手順で行う。
(1)RIT2の作業台22上または作業台22の近傍の周辺部に1台または複数台の作業用機器23を配置する。RIT2の作業用機器I/F211は、複数台の作業用機器23の通信規格に対応した通信用インターフェースを備えており、ユーザ(オペレータ)は各作業用機器23を、その作業用機器23が有する通信規格に対応するインターフェースに接続する。
【0044】
(2)RIT2の作業用機器I/F211に作業用機器23が接続されると、RIT側コントローラ21は作業用機器23の機器タイプを確認し、対応する通信用アプリケーションを起動させ、接続された作業用機器23の識別・状態監視を開始する。
(3)RIT側コントローラ21は、作業用機器23の識別・状態監視情報を工程計画設計コントローラ215へと送信し、また、作業用機器23が実行可能な作業(タスク)の情報、および作業の実行用のアプリケーションプログラミングインターフェース(以下、APIと呼ぶ)も併せて工程計画設計コントローラ215へ提供する。
【0045】
(4)作業台22上の冶具設置領域24への冶具25の配置および/または作業台22上のツールハンガ26へのロボット1用のハンドツール27の配置を行う。
(5)冶具設置領域24および/またはツールハンガ26に冶具25および/またはハンドツール27が配置されると、RIT側コントローラ21は作業台上ツールI/F212を介してその冶具25および/またはハンドツール27の識別情報を取得する。冶具およびハンドツールの識別方法としては、上述のように冶具25およびハンドツール27にそれらの識別情報を持つ2次元バーコードやICタグ等を貼付け、冶具設置領域24およびツールハンガ26に備えたリーダにより情報を取得することで行っても良い。また、識別情報には、冶具25およびハンドツール27の形状モデルデータや質量、慣性モーメント等の情報を含めても良い。
【0046】
(6)RIT側コントローラ21は、冶具25および/またはハンドツール27の識別情報を工程計画設計コントローラ215へと送信し、また、冶具25および/またはハンドツール27を用いることで実行可能な作業サンプル情報および作業サンプルプログラムも併せて工程計画設計コントローラ215へと送信する。
(7)ユーザは、工程計画設計コントローラ215を用いて、ロボット1がハンドツール27を装着して、作業用機器23および/または冶具25を使用して作業を行う一連の作業工程、またはロボット1が作業用機器23や冶具25を使用せずに単独で作業を行う作業工程を教示し、その作業工程をパッケージ化して保存する。保存する情報としては、一連の作業工程におけるロボット1の動作パターンや、作業用機器23・ハンドツール27に対する制御信号送受信のタイミング等がある。
【0047】
(8)ユーザは、工程計画設計コントローラ215に提供されている、RIT側コントローラ21に接続中の作業用機器23が実行可能な作業を実行するためのAPI、作業台22上に配置された冶具25および/またはハンドツール27を用いることで実行可能な作業を実行するための作業サンプルプログラム、ロボット1の動作として予め作成されているサンプルプログラム等を選択し、組み合わせることで、工程設計を行うことができる。
(9)保存したパッケージ化情報は、各RIT2のRIT側コントローラ21または工程計画設計コントローラ215で保管するとともに、生産管理システム3で各RIT2が実行可能な作業内容として保存して情報を共有する。
【0048】
(10)各RIT2において作業完了までの工程が組めるように上記パッケージ化情報を各RIT2や生産管理システム3で蓄積し、生産システムの構築および作業工程設計を完成させる。
(11)配置する作業用機器23や冶具25やハンドツール27のレイアウトや作業手順を変更する場合、パッケージ化情報の一部補正や組み合わせにより作業工程を再構築することができ、生産システムの効率的な構築が可能となる。
(12)RIT2に接続する作業用機器23を追加または変更する場合、RIT側コントローラ21にその追加または変更する作業用機器23の機器タイプに対応する通信用アプリケーションを事前にインストールしておくことで、通信用アプリケーションを再作成・インストールすることなく機器を追加・変更することができ、生産システムの効率的な構築が可能となる。また、機器タイプ毎の通信用アプリケーションや上記パッケージ化情報は、生産管理システム3からダウンロードすることができ、RIT側コントローラ21は、追加または変更される作業用機器23に応じた通信用アプリケーションやパッケージ化情報を持っていない場合には、生産管理システム3からダウンロードする。
【0049】
(作業の実施)
RIT2は、ロボット1および作業用機器23に対して、以下の(13)〜(26)の手順で作業を実施させる。
(13)ロボット1は、生産管理システム3から作業実施命令を受けると、作業実施用に設置されたRIT2の前まで移動する。
(14)ロボット1は自身が有する走行台車部13の機能により自己位置推定を行いながら目標RIT2の前まで移動する。ロボット1が走行機能を持たない場合には、人手によりロボット1を目標RIT2の前まで移動させても良い。
【0050】
(15)ロボット1はRIT2の前まで移動すると、自身のRIT接続用インターフェースと、RIT2側のロボットI/F213とを接続する。ロボットI/F213の通信規格は、ロボット1およびハンドツール27への動作指令、ロボットのステータスの受信等が可能な最小限のものを備える。
(16)ロボット1のロボット側コントローラ14とRIT2のRIT側コントローラ21との間の接続方法は有線接続には限らず、必要な通信精度が確保できれば無線電波接続でも光接続でもよい。
(17)RIT2に電源40および/またはエア供給源41を配置している場合には、ロボット1は電源接続部131および/またはエア接続部132を電源40および/またはエア供給源41に接続し、電力および/またはエアの供給および/またはバッテリの充電を同時に行っても良い。
【0051】
(18)ロボット1のロボット側コントローラ14は、RIT2上に配置された位置認識マーカ28をロボット1自身が持つカメラ111にて撮像し、ロボット1とRIT2との間の位置ずれ量を計算し、ロボット1とRIT2との座標系を一致させる。
(19)RIT2とロボット1とが接続されると、RIT2のRIT側コントローラ21は生産管理システム3と通信を行って作業工程計画を取得する。取得する情報としては、使用する動作情報パッケージ、作業工程フロー、作業工程の繰り返し回数等がある。生産管理システム3から工程計画を取得しない場合、RIT側コントローラ21は、ユーザによって予め設定された工程計画を使用しても良い。
(20)RIT2のRIT側コントローラ21は、ロボット1および作業用機器23のステータス情報、およびRIT2上に配置されている冶具25およびハンドツール27の情報を取得して、工程計画の実行が可能か否かを判断する。工程計画の実行が不可能な場合には、RIT2上に配置されたHMI/Fとしての工程計画設計コントローラ215、または生産管理システム3のHMI/F32を通して、ユーザに工程計画の実行が不可能であることを通知する。
【0052】
(21)RIT2のRIT側コントローラ21は、作業用機器23およびロボット1に対して互いに連動する動作命令を送信する。動作命令は、サンプリング周期毎に送信する必要はなく、パッケージ化された動作命令を工程の進捗状況に応じて順次送信しても良い。
(22)ロボット1および作業用機器23が互いに連動する作業を開始すると、RIT2のRIT側コントローラ21は工程計画の進捗状況を監視し、その進捗状況を生産管理システム3に随時送信する。生産管理システム3は、各RIT2から送られる進捗状況を統合し、全体工程計画の進捗状況を監視する。
(23)作業中のロボット1および作業用機器23は、自身のステータス(動作状況)を監視してRIT2のRIT側コントローラ21にステータス信号を送信する。RIT2のRIT側コントローラ21は、ロボット1および作業用機器23から異常状態を示すステータス信号を受信すると、各異常状態に対応した対処指令を送信する。
【0053】
(24)異常状態には、状態に応じて緊急度を設定して対処パターンを複数用意しても良い。例として、緊急度の高い異常状態については、作業用機器23の動作も含めて工程計画を中断する非常停止処理を行い、また緊急度の低い異常状態については、一連の工程計画が完了した後に、ロボット1および作業用機器23の停止処理を順次行う等の対処パターンを用意しても良い。
(25)工程計画の実行が完了するとRIT2のRIT側コントローラ21は、ロボット1および作業用機器23に対して終了処理の指令を送信し、また、生産管理システム3に対して作業完了信号を送信する。
(26)RIT2のRIT側コントローラ21は、作業完了信号を送信すると、生産管理システム3からロボット1に対する次工程実施命令を受信するため待機状態となる。
【0054】
(次工程実施命令)
RIT2は、ロボット2に対して、以下の(27)〜(29)の手順で次工程実施命令を出す。
(27)生産管理システム3は、作業完了信号を受信すると、他のRIT2からの進捗情報を基に、ロボット1に対する次工程実施命令を作成し、RIT2のRIT側コントローラ21に送信する。
(28)RIT2のRIT側コントローラ21は、受信した次工程実施命令をロボット1のロボット側コントローラ14に送信する。次工程実施命令には、次工程用RIT2の位置情報、ロボット1の移動経路、到着時間等が含まれる。
(29)次工程実行命令を受けたロボット1は、次工程用RIT2へ向かう移動を開始する。
【0055】
(RIT2を用いた検査システムの構成例)
図4(a)は、RIT2を用いた生産システムの構築例として、ロボット1による検査システムの構築例を示す。上記検査システムは、検査対象の外観検査および重量検査を行うものであり、以下の(30)〜(35)には、RIT2による教示作業の実施例を示す。
(30)RIT2上には作業用機器23として、検査品供給用ベルトコンベア23a、検査品搬出用ベルトコンベア23b、外観検査ユニット23c、および検査品A用計量ユニット23dが配置され、それらは図示しない作業用機器I/F211を介して図示しないRIT側コントローラ21へとそれぞれ接続されている。また、RIT2上の冶具設置領域24およびツールハンガ26には、配置された検査品A用検査冶具25aおよび検査品A用ハンドツール27aを特定するための図示しない認識手段が設けられている。
【0056】
(31)RIT側コントローラ21は、作業用機器I/F211を介して検査品供給用ベルトコンベア23aおよび検査品搬出用ベルトコンベア23bの動作制御が可能であり、また外観検査ユニット23cに対する撮像実施命令の送信とそこからの画像データの受信が可能であり、また検査品A用計量ユニット23dに対する初期化命令の送信とそこからの計測結果の受信が可能である。
(32)RIT側コントローラ21は、図示しない作業台上ツールI/F212を介して、冶具配置領域24およびツールハンガ26に配置された上記認識手段によって取得した配置中の検査品A用検査冶具25aおよび検査品A用ハンドツール27aの識別情報の受信が可能である。
【0057】
(33)RIT2の図示しない工程計画設計コントローラ215上で作業工程を構築するユーザには、検査品供給用ベルトコンベア23a、検査品搬出用ベルトコンベア23b、外観検査ユニット23cおよび検査品A用計量ユニット23dの各々において実行可能な機能の操作用APIが提供されており、また、配置中の検査品A用検査冶具25aおよび検査品A用ハンドツール27aを用いることでロボット1が実施できる作業サンプルプログラムが提供されている。なお、これらAPIおよび作業サンプルプログラムは、特定の座標位置を基準としたロボット1の動作工程を含んでおり、ユーザは、RIT2の座標系を基準にして上記座標位置を設定することができる。
【0058】
(34)ユーザは、上記APIおよび作業サンプルプログラムを基にして作業工程を構築し、任意の区分毎に作業工程をパッケージ化し、作業工程計画を完成させる。
(35)完成した作業工程計画は、RIT2のRIT側コントローラ21へとアップロードされる。
【0059】
以下の(36)〜(40)には、上記検査システムの動作例の手順を示す。
(36)RIT2に接続されたロボット1は、RIT2に固定されている位置認識マーカ28を自身の持つステレオカメラ111にて撮像し、ロボット1とRIT2との間の位置ずれ量を計算して座標系を共通化する。また、RIT2に配置された電源40およびエア供給源41と接続することで、ロボット1やハンドツール27の駆動に必要な電源およびエアを確保するとともに、図示しないバッテリ133への充電を開始する。
(37)ロボット1は、検査品A用ハンドツール27aを装着する。RIT側コントローラ21によって制御される検査品供給用ベルトコンベア23aにより検査品A29が供給されると、ロボット1は、検査品A用ハンドツール27aを用いて検査品A29を把持する。
(38)ロボット1は、検査品A29の形状に合わせた検査品A用検査冶具25aに検査品A29を固定する。検査品A用検査冶具25a上に検査品A29が固定されると、RIT側コントローラ21は作業用機器I/F211を介して外観検査ユニット23cに対して撮像の実施と画像データの転送を指令し、外観検査ユニット23cから検査品A29の画像データを受信する。
【0060】
(39)RIT側コントローラ21は作業用機器I/F211を介して検査品A用計量ユニット23dに対して初期化命令を送信し、検査品A用計量ユニット23dの測定値をリセットする。検査品A用計量ユニット23dの測定値がリセットされると、ロボット1は外観検査を終えた検査品A29を検査品A用ハンドツール27aで再度把持して検査品A用計量ユニット23d上に置く。検査品A29が検査品A用計量ユニット23d上に置かれると、RIT側コントローラ21は作業用機器I/F211を介して検査品A用計量ユニット23dに対して検査品A29の重量測定結果を送信するよう命令を送り、検査品A用計量ユニット23dから測定結果を受信する。
(40)予め与えられた規準と受信した画像データおよび重量測定結果との比較に基づき、外観検査および重量測定検査の結果が合格であるとRIT側コントローラ21が判断すると、ロボット1は検査に合格した検査品A29(検査合格品)を検査品搬出用ベルトコンベア23bに載せる。検査品A29が検査品搬出用ベルトコンベア23bに載せられると、RIT側コントローラ21はその検査品搬出用ベルトコンベア23bを作動制御して、検査品A29を次工程に搬送する。
【0061】
以下の(41)〜(44)には、検査システム再構築の実施例の手順を示す。
(41)図4(b)に示すように、検査品A用計量ユニット23dを検査品B用計量ユニット23eへと変更する場合、検査品B用計量ユニット23e用の通信用アプリケーションをRIT側コントローラ21にインストールする。検査品B用計量ユニット23e用の通信用アプリケーションが既にインストールされている、またはRIT側コントローラ21にインストールされている計量ユニット通信用アプリケーションが検査品B用計量ユニット23eとの通信にも対応している場合には、検査品B用計量ユニット23eがRIT側コントローラ21に接続されると、検査品B用計量ユニット23eの操作用APIが工程計画設計コントローラ215に自動的に提供される。
(42)検査対象を検査品A29から検査品B29aへと変更する場合、検査品A用検査冶具25aおよび検査品A用ハンドツール27aも検査品Bに対応した検査品B用検査冶具25bおよび検査品B用ハンドツール27bに変更する。冶具25およびハンドツール27が検査品B29aに対応するものに変更されたことを作業台上ツールI/F212を介してRIT側コントローラ21が認識すると、工程計画設計コントローラ215には、検査品B29aを対象としてロボット1が実施可能な作業サンプルプログラムが提供される。
(43)検査品B29aの検査のための追加検査機器23fを配置する場合は、追加検査機器23f用の通信用アプリケーションをRIT側コントローラ21にインストールする。既にRIT側コントローラ21に、追加検査機器23fに対応する通信用アプリケーションがインストールされている場合は、追加検査機器23fがRIT2に接続されると、追加検査機器操作用APIが工程計画設計コントローラ215に自動的に提供される。
(44)各検査機器のレイアウトを変更する場合、作成済の作業工程パッケージにおいて、各APIおよび作業サンプルプログラムの持つ座標位置を、任意の位置に再設定することで、各動作の基準位置を変更することができる。
【0062】
かくして上記実施形態のロボット作業統合型作業テーブル2およびそれを用いた生産システムによれば、ロボット1および作業用機器23等を組み合わせるだけで、簡便にシステムの構成および再構成が可能であるため、ロボットを使用した生産システムを容易に構築することができ、また、導入コスト増加の要因となる作業テーブルへの作業機器の配置・接続等による生産システムの統合の工数を引き下げることができる。
【0063】
さらに、作業用機器23はいくつかの機器タイプに分類され、RIT側コントローラ21は各機器タイプに対応する通信用アプリケーションをインストールしているため、対応する通信用アプリケーションが存在すれば、異なる作業用機器23を配置した場合でも通信環境を再度整備する必要がないので、生産システムの統合の工数を引き下げることができる。
【0064】
さらに、作業用機器23の制御と工程管理とをRIT側コントローラ21で行わせることで、ロボット1とRIT2との間の通信規格の簡略化が可能であり、例えば、ロボット動作パターンをパッケージ化してロボット側コントローラ14にアップロードし、工程管理をラダー制御等で行うことで、工程実行中のRIT側コントローラ21とロボット側コントローラ14との間の通信は装置入出力レベルの通信のみでも対応が可能となる。
【0065】
以下の(45)〜(48)には、複数のRITを組み合わせた生産システム構築の実施例の手順を示す。
(45)図5は、この発明の他の一実施形態の生産システムとしての組立ておよび検査システムを示す平面図であり、この組立ておよび検査システムでは、図中右側の第一工程ロボット1aおよび第一工程RIT2aが検査品A第一部品29bおよび検査品A第二部品29cを組み合わせて検査品A29を組み立てて、その検査品A29をコンベアで図中左側の第二工程ロボット1bおよび第二工程RIT2bに送り、その第二工程ロボット1bおよび第二工程RIT2bが、先の実施形態と同様にして検査品A29の検査を行って、良品と不具合品とを分別する。
【0066】
(46)第一工程RIT2aには作業用機器として、検査品A第一部品29bを供給するための検査品A第一部品供給用ベルトコンベア23hと、組み立てた検査品A29を搬出するための検査品搬出用ベルトコンベア23iと、検査品A第一部品29bおよび検査品A第二部品29cを認識するための位置認識ユニット23gとが配置され、それぞれRIT側コントローラ21へと接続されている。また、第一工程RIT2aに設置されたツールハンガ26には、検査品A第一部品用ハンドツール27cが配置される。また、第一工程RIT2aが制御する検査品搬出用ベルトコンベア23iと、第二工程RIT2bが制御する検査品供給用ベルトコンベア23aは連結されており、RIT間における検査品A29の受け渡しが可能となっている。また、第一工程RIT2aおよび第二工程RIT2bは各々生産管理システム3に接続されている。
【0067】
(47)検査品A第一部品供給用ベルトコンベア23hおよび検査品A搬出用コンベア23iには、第二工程RIT2bで使用されているベルトコンベアと共通の通信用アプリケーションで動作制御が可能なベルトコンベアが配置されている。また、位置認識ユニット23gには、第二工程RIT2bで使用されている外観検査ユニット23cと共通の通信用アプリケーションで撮像実施命令の送信と画像データの受信が可能な撮像機器が配置されている。また、検査品A第一部品用ハンドツール27cとして、検査品A用ハンドツール27aが共通して使用される。
(48)配置された作業用機器に対応する通信用アプリケーションやハンドツール情報がRIT側コントローラ21にインストールされていない場合、第一工程RIT2aは必要な通信用アプリケーションを生産管理システム3よりダウンロードする。
【0068】
上述の如く生産システムを構成することで、作業内容の異なる新たな生産システムを構成する場合であっても、各作業用機器操作用APIが工程計画設計コントローラに自動的に提供され、ロボット1および作業用機器23等を組み合わせるだけで、簡便にシステムの構成が可能であるため、ロボットを使用した生産システムを容易に構築することができ、また、導入コスト増加の要因となる作業テーブルへの作業機器の配置・接続等による生産システムの統合の工数を引き下げることができる。
【0069】
以上、図示の実施形態に基づき説明したが、この発明は上述の実施形態に限定されるものでなく、特許請求の範囲の記載範囲内で所要に応じて適宜変更することができ、例えば、この発明の多機能統合型作業テーブルは、人とロボットの協働操作を実現するための機能を備えてもよい。具体的には、多機能統合型作業テーブルにレーザーセンサや光カーテンを配置することで、多機能統合型作業テーブルの周辺への作業者の接近を感知し、ロボットに協働操作のための減速処理や停止処理等を行わせても良い。このようにすれば、協働操作のための検知機能を持たないロボットであっても協働操作が実現可能となり、安全柵を設けないことで、多機能統合型作業テーブルの設置レイアウトの自由度を高めることができる。
【0070】
また、ロボットの移動先の、多機能統合型作業テーブルの設置領域に作業者がいる場合には、多機能統合型作業テーブルは生産管理システムを介してロボットに同領域への侵入禁止命令や減速命令を送信し、また作業者に対してロボットの接近を警告するようにしても良い。このようにすれば、移動ロボットを単体で運用する場合より生産システムの安全性を高めることができる。
【0071】
さらにこの発明においては、多機能統合型作業テーブルの近傍に複数台のロボットを配置して、それらのロボットを互いに協調動作させるとともに作業用機器と連動させる生産システムを構築しても良い。
【産業上の利用可能性】
【0072】
かくしてこの発明の多機能統合型作業テーブルおよびそれを用いた生産システムによれば、作業テーブル近傍のロボットの動作と作業テーブル上および/または作業テーブル近傍の作業用機器の動作を連動させる作業工程を実施できるとともに、ユーザがその作業工程の計画設計を容易に行うことができるので、作業用機器の配置・追加・交換・配置変更等による生産システムの構築・再構築手順を簡易化することができ、それゆえ、ロボットを使用した生産システムを容易に構築可能にするとともに、ロボットを使用した生産システムの開発・導入をより効率的に実施可能とすることができる。
【符号の説明】
【0073】
1 人型多能工ロボット(ロボット)
1a 第一工程ロボット
1b 第二工程ロボット
10 多関節アーム
101 ツールチェンジャ
102 電力供給機構
103 エア供給機構
11 頭部
111 ステレオカメラ(カメラ)
12 首部
13 走行台車部
131 電源接続部
132 エア供給源接続部
133 バッテリ
14 ロボット側コントローラ
15 ロボット本体
2 ロボット作業統合型作業テーブル(RIT)
2a 第一工程RIT
2b 第二工程RIT
21 RIT側コントローラ
201 前工程RIT
202 後工程RIT
211 作業用機器インターフェース(I/F)
212 作業台上ツールインターフェース(I/F)
213 ロボットインターフェース(I/F)
214 生産管理システムインターフェース(I/F)
215 工程計画設計コントローラ
22 作業台
23 作業用機器
23a 検査品供給用ベルトコンベア
23b 検査品搬出用ベルトコンベア
23c 外観検査ユニット
23d 検査品A用計量ユニット
23e 検査品B用計量ユニット
23f 追加検査機器
23g 位置認識ユニット
23h 検査品A第一部品供給用ベルトコンベア
23i 検査品搬出用ベルトコンベア
24 冶具設置領域
25 冶具
25a 検査品A用検査冶具
25b 検査品B用検査冶具
26 ツールハンガ
27 ハンドツール
27a 検査品A用ハンドツール
27b 検査品B用ハンドツール
27c 検査品A第一部品用ハンドツール
28 位置認識マーカ
29 検査品A
29a 検査品B
29b 検査品A第一部品
29c 検査品A第二部品
3 生産管理システム
31 生産統合管理部
32 ヒューマンマシンインターフェース(HMI/F)
311 RIT通信部
40 電源
41 エア供給源
図1
図2
図3
図4
図5
図6