(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
1以上の物流センターから複数のロッカー拠点への商品出荷状況と、前記ロッカー拠点での前記商品の所定期間の預かり状況とを管理する管理サーバを有するロッカー管理システムであって、
前記ロッカー拠点には、前記商品を預け入れるための電子制御ロッカーと、受付カウンターとが備えられており、かつ、前記電子制御ロッカーは、外側に設置された扉及び内側に設置された扉を備えており、
前記管理サーバは、
前記顧客端末からの前記商品の注文時に前記商品を預かるロッカー拠点の選択指定と前記商品を前記ロッカー拠点で預かる前記所定期間の指定とを受付け、
前記顧客端末から選択指定された前記ロッカー拠点の前記電子制御ロッカーに前記商品が預け入れられたことを検知してから、前記商品が預け入れられた前記電子制御ロッカー内のロッカー番号を前記顧客端末に通知するとともに、前記ロッカー番号及び前記顧客の顧客ID、ならびに、前記所定期間を管理し、
前記管理された所定期間内に前記顧客端末を使用する顧客が前記ロッカー拠点を訪れ、前記顧客端末を使用して前記ロッカー番号に対応するロッカーを開錠するために、前記ロッカーに貼付された二次元コードを読み取り、前記二次元コードと前記顧客の顧客IDとを前記管理サーバへ送信した場合には、前記管理サーバで、前記電子制ロッカー内の前記ロッカー番号に対応するロッカーに預け入れられた前記商品を前記外側に設置された扉から取り出すために前記顧客端末に通知した前記ロッカー番号、及び前記管理サーバで管理されている前記ロッカー番号に対応付けられた顧客IDと、前記顧客端末から送信された前記ロッカー番号、及び前記顧客の顧客IDとの照合処理を行い、前記照合処理が肯定されると、前記管理サーバから前記ロッカー番号に対応するロッカーを開錠するための信号が前記ロッカーへ送信され、前記管理された所定期間内に前記顧客端末を使用する顧客が前記ロッカー拠点を訪れ、前記顧客端末を使用して前記ロッカー番号に対応するロッカーを開錠しなった場合には、前記電子制御ロッカー内の前記ロッカー番号に対応するロッカーに預け入れられた前記商品が前記内側に設置された扉から取り出されて前記ロッカー拠点内の他の場所に保管され、前記ロッカー拠点内の受付カウンターで受取り可能である旨を、前記顧客の前記顧客端末に通知し、
前記商品が前記ロッカー拠点内の他の場所に保管された後、前記ロッカー番号に対応する前記ロッカーには、前記所定期間とは異なる所定期間が指定された、前記商品とは異なる他の商品が前記内側に設置された扉から預け入れられるように構成された
ことを特徴とするロッカー管理システム。
1以上の物流センターから複数のロッカー拠点への商品出荷状況と、前記ロッカー拠点での前記商品の所定期間の預かり状況とを管理する管理サーバを有するロッカー管理システム上で実行されるプログラムであって、
前記ロッカー拠点には、前記商品を預け入れるための電子制御ロッカーと、受付カウンターとが備えられており、かつ、前記電子制御ロッカーは、外側に設置された扉及び内側に設置された扉を備えており、
前記管理サーバに、
前記顧客端末からの前記商品の注文時に前記商品を預かるロッカー拠点の選択指定と前記商品を前記ロッカー拠点で預かる前記所定期間の指定とを受付けさせるステップと、
前記顧客端末から選択指定された前記ロッカー拠点の前記電子制御ロッカーに前記商品が預け入れられたことを検知してから、前記商品が預け入れられた前記電子制御ロッカー内のロッカー番号を前記顧客端末に通知させるとともに、前記ロッカー番号及び前記顧客の顧客ID、ならびに、前記所定期間を管理させるステップと、
前記管理された所定期間内に前記顧客端末を使用する顧客が前記ロッカー拠点を訪れ、前記顧客端末を使用して前記ロッカー番号に対応するロッカーを開錠するために、前記ロッカーに貼付された二次元コードを読み取り、前記二次元コードと前記顧客の顧客IDとを前記管理サーバへ送信した場合には、前記管理サーバで、前記電子制ロッカー内の前記ロッカー番号に対応するロッカーに預け入れられた前記商品を前記外側に設置された扉から取り出すために前記顧客端末に通知した前記ロッカー番号、及び前記管理サーバで管理されている前記ロッカー番号に対応付けられた顧客IDと、前記顧客端末から送信された前記ロッカー番号、及び前記顧客の顧客IDとの照合処理を行い、前記照合処理が肯定されると、前記管理サーバから前記ロッカー番号に対応するロッカーを開錠するための信号を前記ロッカーへ送信させ、前記管理された所定期間内に前記顧客端末を使用する顧客が前記ロッカー拠点を訪れ、前記顧客端末を使用して前記ロッカー番号に対応するロッカーを開錠しなった場合には、前記電子制御ロッカー内の前記ロッカー番号に対応するロッカーに預け入れられた前記商品が前記内側に設置された扉から取り出されて前記ロッカー拠点内の他の場所に保管され、前記ロッカー拠点内の受付カウンターで受取り可能である旨を、前記顧客の前記顧客端末に通知させるステップと、
前記商品が前記ロッカー拠点内の他の場所に保管された後、前記ロッカー番号に対応する前記ロッカーには、前記所定期間とは異なる所定期間が指定された、前記商品とは異なる他の商品が前記内側に設置された扉から預け入れられるように管理制御させるステップと
を実行するプログラム。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、本発明の一実施形態にかかるロッカー管理システムについて、図面を参照しながら詳細に説明する。
【0018】
図1に、本発明の一実施形態にかかるロッカー管理システムにおける施設及び流通経路等を模式的に示す。同図において、施設及び流通経路から見たロッカー管理システム10は、大別して、物流センター11〜13とロッカー拠点14〜16とを含む、商品等を配送するための物流網を構成している。
【0019】
なお、物流センター11〜13、及びロッカー拠点14〜16の数は、これらの数に限定されるものではなく、任意のセンター数及び拠点数を含みうる。以下、本発明の理解の容易のために、便宜上、
図1に示されたモデルに沿って説明する。
【0020】
[本発明の基本概念:物流センター及びロッカー拠点]
本発明の一実施形態にかかるロッカー管理システムにおける施設の特徴は、少なくともこれら2種類の施設が含まれることである。基本概念としては、従来の物流拠点としての物流センターに加えて、商品や荷物等を一時預かりするための電子制御ロッカーが設置された受取り拠点としての本発明の一実施形態にかかるロッカー拠点が設けられたものである。
【0021】
つまり、ロッカー拠点は、物流センターから配送される商品等の顧客等への引き渡しのためのロッカーを備えた本発明に特有の受取り拠点であり、このロッカー拠点が設けられた物流網は本発明の基本概念の1つを構成している。
【0022】
また、
図1に示されるように、物流センター間においても異なる役割があっても良い。例えば、同図において、物流センター12は、経路121、122を介してロッカー拠点14、15へ商品等を配送し、物流センター13は、経路131、132を介してロッカー拠点15、16へ商品等を配送する一方で、物流センター11は、経路112、114を介して他の物流センター12、13へ商品等を配送するほか、経路111、113、115を介してロッカー拠点14、15、16へ商品等を配送する役割も担っている。例えば、ロッカー拠点14へは、通常地理的に近い物流センター12から商品等が供給されるが、物流センター12に在庫が無い場合には、物流センター11から商品等がロッカー拠点14へ供給される場合もある。
なお、
図1には示されていないが、物流センター11〜13から直接に顧客宅へ商品等を配送する経路を設けることしても良い(本発明においては本質的部分ではないので、図示を省略する)。
【0023】
[物流管理]
本発明はこれに限定されるものではないが、配送または配達にかかる時間(予想時間)や拠点における商品等の在庫数は、システム上で管理されている。本発明の一実施形態にかかるロッカー管理システムの全体構成例については、
図2を参照して後述するが、例えば、本発明の一実施形態にかかるロッカー管理システムにおける管理サーバが、
図1におけるいずれのかの物流センターまたはロッカー拠点、あるいは、図示されていない社屋等に設置され、かかる管理サーバが各センター及び各拠点と情報端末及びネットワークによって接続されて、各拠点等における商品等の在庫状況及び入出庫数、並びに各拠点間または目的地までの配送または配達状況が時々刻々と管理させることができる。さらに、これらの実績等から、各拠点間または目的地までの配送または配達時間が算出され、逐次更新管理させることができる。
【0024】
したがって、
図1における各経路も、それぞれ常に唯一のルートであるという訳でもない。例えば、物流センター11からロッカー拠点14への経路は、111としてシステム上管理されているが、これ以外の1以上のルートを代替ルートとして記憶管理させることもできる。
【0025】
これらの代替ルートは、例えば、その時々の交通状況によって代替的に採用させて、具体的な配送設備(拠点)または配送手段(配送車)に対して指示させることができる。
【0026】
[販売管理]
また、本発明の一実施形態にかかるロッカー管理システムにおいては、商品等の販売管理も行わせることができる。本発明の一実施形態にかかるロッカー管理システムは、図示しない通信販売(電子商取引)システムや店舗POSレジとも連動しており、通販による販売実績や店舗における販売実績も顧客ごとに管理させることができる。そのためのデータベースとして、一実施形態において次のようなデータベース(D1)〜(D5)を管理サーバ内に有しており、各種端末からの参照や更新要求が可能となっている。
【0027】
(D1)顧客管理データベース
顧客に関する項目が登録されたデータベースであり、顧客氏名、住所、電話番号等の個人情報と、保有ポイントや頻繁に利用されるロッカー拠点等の付帯情報とが登録されている。
【0028】
(D2)商品管理データベース
商品に関する項目が登録されたデータベースであり、商品名、JANコードに対応付けられる商品コード等が登録管理されている。
【0029】
(D3)在庫管理データベース
販売拠点(販売エリア)ごとの商品在庫を管理するためのデータベースであり、適宜商品管理データベースと連携し、必要なテーブルが派生抽出される。
【0030】
(D4)倉庫管理データベース
物流センター等の倉庫に保管されている商品在庫を管理するためのデータベースである。
【0031】
(D5)販売管理データベース
販売拠点や店舗ごとに販売された商品に関する実績管理データベースである。
【0032】
[ロッカー拠点の役割]
ロッカー拠点では、本発明の一実施形態にかかるロッカー管理システムを含む物流システムにおいて、次の役割を担う(システム動作、拠点内スタッフ等の作業員による作業をまとめて列挙する)。
(1)物流センターからの商品受取り。
(2)受渡し時間別に商品を仕分け保管。
(3)ロッカー受取り時間を確認し、各商品をロッカーに割り当て。
(4)割り当てロッカーとその開錠暗証番号を顧客(お客様)の端末アプリに通知。
(5)お客様(顧客)からの受取り時間変更対応。
(6)指定時間中に引取りがなかった商品をロッカーから取り出して仕分けエリア(取り置きエリア)に保管し、お客様(顧客)の端末アプリに保管場所の変更を通知。
(7)受付カウンターに来店したお客様(顧客)への対応。
上記(1)〜(7)のうち、少なくとも(3)の確認(判断)処理、及び/またはロッカー割り当て処理、(4)の暗証番号の生成処理や通知、その他の処理や通知等をシステム(拠点端末202や管理サーバ31)によって自動的に運用させることもできる。
【0033】
なお、本発明の一実施形態においては、物流センターからロッカー拠点への配送は、同一業者内の業務として実施され、他の宅配業者等への委託は行われない。例えば、業者内の自社便等により1日数回程度、対象商品が配送される。
【0034】
図2に、本発明の一実施形態にかかるロッカー管理システムにおけるロッカー拠点の様子を示す。
【0035】
図2に示されるように、ロッカー拠点20は、例示的に拠点建屋の外部及び内部から開閉可能な扉を備えた電子制御ロッカー201と、拠点建屋内に設置された拠点端末202と、受付カウンター203と、取り置きエリア204とで構成される。なお、取り置きエリア204は仕分けエリアと兼用させることができる。
なお、電子制御ロッカー201は、商品や荷物等を一時預かりするための設備の例示であり、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で代替の預かり設備を採用することができる。
【0036】
本発明の一実施形態にかかるロッカー管理システムによれば、ユーザ端末等を介して提供された通信販売サービスを利用して商品を購入したユーザ(顧客)205aは、販売店舗に赴かなくとも最寄りの駅近郊や自宅近郊のロッカー拠点にて購入商品を受取ることができる。この場合、一実施形態において、ユーザ(顧客)205bは、ユーザ端末に送信される指示に従って、ロッカー拠点のロッカー201に予め納入された購入商品を受取ることができる。一実施形態において、商品のロッカー201への納入はスタッフ206によって行われる。また、ユーザ端末に送信される指示や指定ロッカーの開錠手続等については後述する。
【0037】
ロッカー201から購入商品を無事に取り出せたユーザ(顧客)205cは、その商品を自宅へ持ち帰る。
【0038】
一方で、ユーザは購入商品をいつまでもロッカー201から取り出すことができるわけではない。購入商品がロッカー201の所定のボックスへ納入されて一定時間が経過すると、スタッフ206によりこの商品は取り出され、拠点建屋内の別の場所(取り置きエリア204)にて安全に保管される。このことはユーザの端末にも通知することができる。
【0039】
そして、上記通知を受けたユーザは、後日ロッカー拠点を訪れ、受付カウンター203を介してスタッフ206から直接購入商品の引き渡しを受けることができる。
【0040】
図3に、本発明の一実施形態にかかるロッカー管理システムの全体構成例を示す。
【0041】
図3に示されるように、ロッカー管理システム30は、その一実施形態における構成として、管理サーバ31と、ユーザ(顧客)や配達員、ロッカー拠点スタッフ等が使用する各種情報処理装置(図において、例示的に、携帯情報端末またはタブレット端末32、携帯電話33、PC34〜36、POS端末37〜38が示されている。以下、総称して「各種端末」または単に「端末」とも言うこともある)とで構成されている。管理サーバ31、各種端末間は、
図3に示されるように専用回線やインターネット等の公衆回線(有線の回線として、47a〜49)で相互に通信可能に接続されている。また、回線は有線であっても無線であってもよく、無線の場合、携帯情報端末またはタブレット端末32及び携帯電話33、並びにPOS端末37〜38は、無線で図示しない基地局やアクセスポイント等を介してインターネット49に乗り入れ、更に回線48を介して管理サーバ31と相互に通信可能に接続される。
【0042】
ここで、アクセスポイントとは、PCやスマートフォンなどの無線端末を相互に接続したり、他のネットワークに接続させたりするための無線機である。典型的には、OSI参照モデルにおける第1層(物理層)及び第2層(データリンク層)の通信プロトコルで作動するデバイスである。
【0043】
なお、本願の出願時点での携帯電話や携帯情報端末またはタブレットは、パーソナルコンピュータ(PC)と同等の処理能力(通信処理速度や画像処理能力等)を備えているものも多く、小型のコンピュータとも言うべきものである。
【0044】
また、本発明の実施に必要なプログラムまたはソフトウェアは、通常、PCや携帯情報端末の記憶部におけるHDD、SSD等にインストールまたは記憶され、プログラムまたはソフトウェアの実行時には、必要に応じて記憶部内のメモリにその全部又は一部のソフトウェアモジュールとして読み出され、CPUにおいて演算実行される。
【0045】
あるいは、ブラウザベースのコンピュータまたは携帯情報端末を採用することもできる。この場合は、必要に応じて他のサーバやコンピュータから端末にプログラムが配信され、端末上のブラウザではこれを実行するという構成になる。
【0046】
また、管理サーバ31のハードウェア構成も、基本的にはPCを採用することができる(念のため、
図4を参照して後述する)。なお、本発明はこれに限定されるものではないが、管理サーバ31は、必要に応じてそのハードウェアスペックを上げるにあたり、複数のPC(一例として、数十台〜数万台)を並列的に作動させることによって大規模データの処理に適した構成をとることもできる。
【0047】
一方で、システム構成によっては、上記の情報処理端末のうちの一部(例えば、拠点端末202)に管理サーバ31の一部又は全部の機能を担わせることもできる。
【0048】
図4に、本発明の一実施形態にかかるロッカー管理システムにおける管理サーバ31の機能ブロック図を示す。例示的に、管理サーバの動作は、以下に説明するハードウェアの個々の動作、及びソフトウェアとこれらハードウェアとの連携動作によって実現されている。
【0049】
図4において、ハードウェアブロック全体としての管理サーバ400は、大別すると、各種比較・演算処理を行うためのCPU401と、RAM、ROM、フラッシュメモリ等の記憶部402と、キーボードやポインティングデバイス等の入力部403と、ディスプレイやスピーカ等の出力部404と、各種信号制御のための制御部405と、通信(インタフェース)部406(無線、有線を問わない)と、時刻等を計時するための計時部407と、電源部408とからなる。
【0050】
これらのモジュールは必要に応じて適宜通信バスや給電線(
図4においては、便宜上各線が適宜区分された結線499としてひとまとめに表す)によって接続されている。
【0051】
また、本発明の実施に必要な管理サーバ400上で実行されるプログラムまたはソフトウェアは、通常、記憶部402を構成するハードディスクドライブ、SSD(Solid State Drive)、フラッシュメモリ等にインストールまたは記憶され、プログラムまたはソフトウェアの実行時には、必要に応じて記憶部402内のメモリにその全部又は一部のソフトウェアモジュールとして読み出され、CPU401において演算実行される。
【0052】
なお、演算実行は必ずしもCPU401等の中央処理部で行われる必要はなく、図示しないディジタルシグナルプロセッサ(DSP)等の補助演算装置を用いることもできる。
【0053】
図5に、本発明の一実施形態にかかるロッカー管理システムにおける情報処理装置としてのタブレット端末52の外観構成を示す。
図5において、情報処理装置(タブレット端末)52は、筐体部521とディスプレイ522と筐体521の下部中央部に設けられたハードウェアボタン523とからなる。ディスプレイ522は典型的には液晶ディスプレイ(LCD)等で構成され、文字や静止画像や動画など様々な情報を表示することができる。また、ディスプレイ522にメニューボタンやソフトウェアキーボードを表示させ、これを指またはタッチペン(不図示)等で触れることによりタブレット端末52への指示(コマンド)とすることができる。この点で上記ハードウェアボタン523は必須の構成要素ではないが、本発明の説明の便宜上、一定の機能を担うボタンとして実装されている。もちろん、これらハードウェアボタン523を、ディスプレイ522の一部に表示させたメニューボタンで代替させることも可能である。
【0054】
また、ディスプレイ522には、マルチタッチ入力パネルが含まれており、タッチ入力パネル上でのタッチ入力位置座標が入力デバイスインタフェース(不図示)を介してタブレット端末52の処理系(CPU)へ送信され処理される。そして、このマルチタッチ入力パネルは、パネルに対する複数の接触点を同時に感知することができるよう構成されている。この検出(センサ)については様々な方法で実現することができ、必ずしも接触センサに限られず、例えば、光学式のセンサを利用してパネルに対する指示点を抽出することも可能である。さらに、センサには、接触式のセンサや光学式のセンサのほか、人の肌の接触を感知する静電容量方式のセンサを用いることも可能である。
【0055】
また、
図5には現れていないが、タブレット端末52は、マイクやスピーカを備えることもできる。この場合にはマイクより拾ったユーザの声などを判別して入力コマンドとすることも可能である。さらに、
図5には現れていないが、タブレット端末52の背面等にCMOS等のカメラデバイスを実装させることもできる。
【0056】
図6に、本発明の一実施形態にかかるタブレット端末52を構成するハードウェアの機能ブロック図を例示する。タブレット端末52の動作は、以下に説明するハードウェアの個々の動作、及びソフトウェアとこれらハードウェアとの連携動作によって実現されている。
【0057】
図6において、ハードウェアブロック全体としてのタブレット端末600は、大別すると、
図5におけるハードウェアボタン523、ディスプレイ522に設けられたマルチタッチ入力パネル、マイク等で構成される入力部601と、プログラムやデータ等を記憶するためのハードディスク、RAM及び/又はROM等で構成される記憶部602と、プログラムによって様々な数値計算や論理演算を行うCPUによって構成される中央処理部603と、ディスプレイ522等で構成される表示部604と、チップや電気系統等の制御を行うための制御部605と、インターネットにアクセスするためのスロットや光通信を行うためのポート、及び通信インタフェースから構成される通信インタフェース部606と、スピーカやバイブレーション、赤外線プロジェクター等の出力部607と、時刻等を計時するための計時部608と、CMOS等のイメージセンサや赤外線センサ、慣性センサ等からなるセンサ部609と、装置内の各モジュールに電源を供給するための電源部610とからなり、これらのモジュールは必要に応じて適宜通信バスや給電線(
図6においては、便宜上各線が適宜区分された結線699としてひとまとめに表す)によって接続されている。
なお、センサ部609には、タブレット端末600(32)の位置を特定するためのGPSセンサモジュールを含めることとしても良い。また、センサ部609を構成するCMOS等のイメージセンサや赤外線センサ等によって検知された信号は、入力部601において入力情報として処理することができる。
【0058】
また、本発明の実施に必要なタブレット端末600上で実行されるプログラムまたはソフトウェアは、通常、記憶部602を構成するハードディスクドライブ、SSD(Solid State Drive)、フラッシュメモリ等にインストールまたは記憶され、プログラムまたはソフトウェアの実行時には、必要に応じて記憶部602内のメモリにその全部又は一部のソフトウェアモジュールとして読み出され、CPU603において演算実行される。
【0059】
なお、演算実行は必ずしもCPU等の中央処理部603で行われる必要はなく、図示しないディジタルシグナルプロセッサ(DSP)等の補助演算装置を用いることもできる。
【0060】
図7に、
図1〜
図3で例示した本発明の一実施形態に係るシステムまたは装置等における基本動作例を示す。
【0061】
図7において、「ユーザ端末」は、
図3における端末32〜36に対応し、「情報処理サーバ」は、
図3における管理31に対応する。また、
図7中、t1〜t10は時系列の流れを示し、経時的に後述する動作や処理が行われるものである。
【0062】
なお、実施形態において例示される動作または処理時刻(t1等)は、本発明の概念の理解の容易のために例示されたものであり、本発明が実施形態において例示される個別の時系列関係に制限されることはない。
【0063】
まず、日時t1において、ユーザ(顧客)は、ユーザ端末を介して情報処理サーバから自身のユーザ端末を本発明にかかる情報処理端末として動作させるためのアプリケーションソフトウェアをダウンロードする(ステップS701)。このアプリケーションソフトウェアは、本発明にかかるプログラムの一部又は全部を処理するためのクライアントソフトウェアまたはアプリケーションソフトウェアである。そして、ダウンロードしたアプリケーションソフトウェアをユーザ端末にインストールする(ステップS702)。このとき、時刻t2において、ユーザ端末からは、必要に応じてユーザ登録としてユーザ自身のメールアドレスのほか、次表のようなプロフィール情報を情報処理サーバへアップロード(ステップS703)して登録管理させることもできる(ステップS704)。
【表1】
【0064】
以上のデータ項目は、ユーザデータとして情報処理サーバ上の記憶装置に保存される(ステップS705)。時刻t3以降は、ユーザ(顧客)が情報処理端末を操作することによりアプリを開始する(サーバは端末に対してサービス提供を開始する)ことができる。
【0065】
次に、ユーザ端末にアプリをダウンロード及びインストールしたユーザは、時刻t4においてアプリケーションソフトウェアを起動する(ステップS706)。時刻t4〜時刻t5まで、例示的にユーザは情報処理サーバから情報処理端末に対して提供されるサービスを受けている。
【0066】
時刻t5になると、ユーザはいったん本発明の一実施形態にかかるアプリケーションソフトウェアを中断または終了する。このとき、必要に応じて、アプリケーションのステータス情報を情報処理サーバへ転送し(ステップS707)、サーバではこれを受信して当該ユーザのユーザ情報としてのステータス情報を更新(ステップS708)及び保存(ステップS709)する。
図7においては、これらの処理は、時刻t6までに完了している。
【0067】
なお、本発明の一実施形態にかかるアプリケーションソフトウェアを情報処理端末にインストールした後は、端末上で少なくとも一部をクローズドに実行可能な形態とすることも可能であり、この場合は、上述のステップS704〜ステップS705、並びに、ステップS708〜ステップS709を省略することができ、必要な情報があれば端末上のメモリに保存管理される。
【0068】
次に、
図7において、時刻t7〜時刻t10では、本発明の一実施形態にかかるアプリケーションソフトウェアの少なくとも一部を情報処理サーバにおいて実施する場合の実施形態例を示している。この場合、ユーザ(顧客)は、ログイン動作と、コマンド送信という2つの典型的なユーザ端末操作を行い、情報処理サーバから必要なデータ送信を受け、あるいは、サービス提供を受けることとなる。
【0069】
例えば、
図7の時刻t7において、ユーザは自身の情報処理端末を介してサーバへのログイン処理を行う(ステップS710)と、情報処理サーバでは必要な認証処理が適宜行われ(ステップS711)、時刻t8において、ユーザがサービス提供を受けられるためのデータを送信する(ステップS712)。例えば、端末からのコマンドを受信可能に構成されたトップメニュー画面や、アプリケーションの起動画面等である。
時刻t9において、ユーザは情報処理端末を介して何らかのコマンドを送信する(ステップS713)。このコマンドは、メニュー画面に表示されたメニューの選択でもよく、アプリケーション起動画面であれば、アプリケーションを開始するための開始コマンドの場合もある。サーバ側では、このコマンドを受けて、サービス処理を開始する(ステップS714)。そして、時刻t10において、サーバから端末の要求に応じたサービスが提供される(ステップS715)。
【0070】
なお、
図7には図示していないが、時刻t10以降も、端末からは随時コマンドを送信することができ(例えば、メッセージ送信コマンドやメニュー選択コマンドなど)、都度、サーバでは端末からのコマンド受信を受けてサービスを提供することができる(例えば、受信したメッセージを他端末に転送したり、メッセージ解析をしてその結果を返信したりするなど)。
【0071】
図8に、本発明の一実施形態にかかるロッカー管理システムにおける動作処理フローを示す。ここでは、顧客端末(ユーザ端末)を所持する顧客(ユーザ)側の処理動作と、管理サーバや拠点端末の制御に基づいて商品を配送したり確保したり諸々の通知等を発信する店舗側の処理動作とに大別して処理の流れを説明している。
【0072】
ステップS801では、ユーザが自身の端末に専用アプリをダウンロードする。この形態には、
図7を参照して説明したような種々のバリエーションが存在し、必ずしも専用アプリケーションをダウンロードすることが必須条件となるものではない。ステップS803では、アプリケーション起動後初回の操作として会員情報がユーザによって入力される(具体例は、
図7を参照して説明したとおりである)。
【0073】
次に、ステップS805へ進み、ユーザは自身の端末を介して店舗側のショッピングサーバまたはECサイト(不図示)に接続してネットショッピングを行う。サイト上での商品購入手続きそれ自体は既知の手法を採用することができるので、ここでは詳細な説明は割愛する。一方で、本ステップでは、本発明の一実施形態における独自の操作の1つとして、商品の購入時に当該商品の受渡し拠点となるロッカー拠点(場所)及び受取り時間帯(時間)の指定をすることができる。ここでの商品の受取り場所及び時間の指定画面は、一例として、
図9に示されるようなGUIを介して行われる。
図9はユーザ端末900の画面例であり、端末900のディスプレイ910上には、商品受取り案内メッセージ920と受取場所選択欄930と受取場所選択ボックス931と受取時間指定欄940と受取時間指定ボックス942と指定ボタン950とが配置され、ユーザは受取場所選択ボックス931及び受取時間指定ボックス942を操作して受取場所(ロッカー拠点)及び受取時間を選択し、指定ボタン950を押下することによって確定させる。
【0074】
なお、上述の時間帯の指定は、何時〜何時までといった時間帯の指定のみならず、何月何日の何時〜何月何日の何時間までといった期間の指定も可能であることは言うまでもない。本明細書においては、期間の指定も時間の指定も特に区別することなく、受取時間指定などということとする。
【0075】
ステップS805に戻り、確定された受取場所(ロッカー拠点)及び受取時間はユーザ端末から店舗側端末(管理サーバ31または拠点端末202)へ送信される。
なお、この時点で決済処理が行われても良い(仔細は割愛する)。
【0076】
ステップS802では、ステップS805においてユーザによって購入された商品を物流センター等において確保するとともに、当該商品の受取り場所(ロッカー拠点)及び受取時間をユーザ端末から受信して、受取時間に間に合うように受取り場所(ロッカー拠点)への当該商品の配送準備を行う。
【0077】
ステップS804では、物流センターからロッカー拠点への配送が行なわれ、ユーザ端末へ商品の出荷通知が行われる(ステップS807では、ユーザ端末においてこの通知を受信する)。
【0078】
ステップS806では、物流センターから配送された購入商品がロッカー拠点に到着し、ひとまずロッカー拠点に納品され、一例としてスタッフ206に受渡される。ステップS808では、ロッカー拠点に購入商品が到着した旨の通知が発信される。この通知は、拠点端末202から発信されても良いし、管理サーバ31から発信されても良い。また、発信操作はスタッフ206によって発信指示されても良いし、商品の納品処理時等に自動発信されても良い。
ステップS809では、ユーザ端末においてこの到着通知を受信する。
【0079】
なお、本発明の他の実施形態においては、上記ステップS806〜ステップS809に替えて、以下のステップS808a〜ステップ809bのように制御されてもよい。
(1)ステップS808a:ロッカー拠点への商品が到達したことをユーザ端末へ通知。
(2)ステップS808b:いつ頃ロッカー拠点へ取りに来られるかをユーザ端末へ問い合わせ(ステップS808aでの通知と併せて処理されてもよい)。
(3)ステップS809a:ユーザ(端末)において店舗側からの通知を受信。
(4)ステップS809b(ユーザ端末から店舗側への通知として):ユーザ(端末)から店舗側へ回答(すぐ取りに行くとか、10分後に取りに行くとか、30分後に取りに行くなど。)。
【0080】
ステップS810では、ステップS805において指定された受取時間の確認が行われ、ロッカー201内のボックスの割り当て(ロッカー割り当て)が行われる。これらの確認処理や割当て処理は、スタッフ206によって行われても良いし、拠点端末201または管理サーバ31によって自動割当てされても良い。
また、本発明の他の実施形態においては、ステップS808a〜ステップS809bに沿って説明したように、ユーザがいつ頃ロッカー拠点へ取りに来られるが判明した時点でロッカー201内のボックスの割り当て(ロッカー割り当て)が行われてもよい。
【0081】
ステップS812では、割当てられたロッカー番号と本ステップまでに自動生成された暗証番号とがユーザ端末へ向けて送信される。ステップS811では、このロッカー番号及び暗証番号がユーザ端末にて受信される。ここでの通知例は、
図10に示されるとおりである。
図10はユーザ端末1000の画面例であり、端末1000のディスプレイ1010上には、商品受取り案内メッセージ1020とロッカー番号表示欄1030と受取場所表示欄1040と受取時間表示欄1050と確認ボタン1160と再指定ボタン1170とが配置される。ユーザは表示された受取場所及び受取時間で問題なければ確認ボタン1160を押下する。一方で、受取時間を再設定したい場合には再指定ボタン1170を押下し、図示しない再指定画面へ遷移して受取時間の再指定を行うことができる。
ステップS812の次は、ステップS814へ進むが、ステップS814までの適切な時間になると、スタッフ206等により、購入商品は割当てられたロッカー内に預け入れられる(同時に、暗証番号もセットされる)。
なお、本発明はこれに限定されるものではないが、暗証番号はユーザ端末に受信されたのち、ロッカー等に対して無線にて照合させるための暗号コードとしてユーザ端末内に保持される。この場合、
図10に示されるとおり暗証番号を敢えて表示させる必要はない。
一方で、ユーザ端末が受信した暗証番号をロッカー等にてユーザ自身が入力させるように運用することもできる。この場合には、
図10には示されていないが、暗証番号(場合によっては、暗証番号や暗号コードが書き込まれた2次元コードであってよい)が別途表示されることとなる。
【0082】
ここで、重要なことは、ステップS812を終えると直ちに購入商品が割当てロッカー内に預け入れられるとは限らないことである。例えば、受取指定時間が○月○日の18:00〜20:00であり、当該日時まで24時間以上ある場合には、それまでの時間帯を指定している他の商品があればそれらを優先してロッカーに預け入れることになる。理論的には受取指定時間のほんの5分前とか10分前にロッカーに預け入れることで足りるはずである。そして、受取指定時間から所定時間(例えば15分とか30分など)を経過した商品等については、後述する通りロッカー拠点内の他の場所にて安全に保管することで対応できる。
【0083】
ステップS813では、前ステップ(ステップS811)において、ユーザによる受取時間の再指定(変更指示)があったかどうかが判断され、Yesの場合はステップS817へ進み、ユーザ端末上のアプリ内で受取時間の再指定(変更指示)を受付けステップS810へ復帰する。ステップS813で、Noの場合はステップS815へ進む。
【0084】
ステップS814及び/またはステップS815では、指定時間内にユーザがロッカー拠点へ来店したか(あるいは、指定時間内にユーザが購入商品を受取ったか)どうかが判断される。
なお、ステップS814及びステップS815の判断は、少なくともいずれか一方で行われれば良い(例えば、店舗側のサーバまたは端末で判断した場合には、その結果をユーザ端末へ通知させることができる)。基本的に、ステップS814でYesの場合は、ステップS815でもYesとなり、ステップS814でNoの場合は、ステップS815でもNoとなる。以下、処理の理解の容易のために、それぞれのステップごとに説明を続ける。
【0085】
ステップS815において、Yesの場合はステップS819へ進み、ユーザはユーザ端末を介して割当てロッカーに対する暗証番号をロッカー201へ無線送信するなどして該当ロッカーを開放させ、購入商品を受取る。このとき、ロッカー201側(店舗側)では、商品が無事搬出されたことを(図示しない光学センサやカメラなどを使って)検知できるので、商品受渡しが完了したことを認識することができる(ステップS816)。店舗側では、拠点端末201または管理サーバ31から受渡し完了通知を発信する。ステップS821では、ユーザ端末にてこの完了通知を受信する。
【0086】
図12に、本発明の一実施形態におけるユーザ端末上で受信した受渡し完了通知例を示す。
図12はユーザ端末1200の画面例であり、端末1200のディスプレイ1210上には、商品引渡し完了メッセージ1220が表示されている。画面の任意の位置あるいは図示しないOKボタン等を押下することによって、別画面(例えば、図示しないメニュー画面等)へ遷移させることができる。
【0087】
ステップS814において、Noの場合はステップS818へ進み、スタッフ206等によってロッカーが開放され購入商品が取り出されて受付カウンター管理とされる。一例として、取り出された購入商品は取り置きエリアにて保管される。次に、ステップS822へ進み、店舗側(拠点端末202または管理サーバ31)から受付カウンター保管変更通知が発信される。ステップS823では、ユーザ端末にてこの変更通知を受信する。
【0088】
図11は、ステップS823でユーザ端末が変更通知を受信した場合の画面例を示す。
図11はユーザ端末1100の画面例であり、端末1100のディスプレイ1110上には、商品受取り案内メッセージ1120と受付カウンター保管変更メッセージ1130と確認ボタン1140と再指定(変更指定)ボタン1150とが配置される。ユーザは表示された案内で問題なければ確認ボタン1140を押下する。一方で、受取時間を再設定したい場合には再指定ボタン(変更指定)1150を押下し、図示しない再指定画面へ遷移して受取時間の再指定または変更指定を行うことができる。
ステップS823の次は、ステップS825へ進む。
【0089】
ステップS825では、前ステップ(ステップS823)において、ユーザによる受取時間の再指定があったかどうかが判断され、Yesの場合はステップS817へ進み、ユーザ端末上のアプリ内で受取時間の再指定を受付けステップS810へ復帰する。ステップS825で、Noの場合はステップS827へ進む。
【0090】
ステップS827では、ユーザがロッカー拠点に来店するが、ここではロッカー201ではなく、受付カウンター203にて時間外受付(ロッカー201から購入商品が取り出されて以降の時間帯での受付け手続き)を行う。ステップS824では、スタッフ206等がこれに対応し、取り置きエリア204等にて取り置き保管していた当該ユーザの購入商品を引き渡す(ステップS826)。ステップS829ではユーザがスタッフ206等からこれを受取る。
【0091】
次に、ステップS828において、図示しないサイン入力、端末操作、あるいは自動読取り処理等によって受渡し完了が認識され、店舗側(拠点端末202または管理サーバ31)から受渡し完了通知が送信される。ステップS831では、ユーザ端末にてこの完了通知を受信する。ユーザ端末における受信画面例は、
図12を参照して既述したとおりである。
【0092】
なお、本発明の他の実施形態においては、ステップS825において時間変更希望がなかったステップS827にあって、受付カウンター203での時間外受付対応とせずに、ある程度時間が経過した後でも再度ロッカー予約できるように構成してよい(この場合は、ステップS817へ復帰させる)。あるいは、本発明のさらに他の実施形態においては、ステップS827における時刻が営業時間終了間際であるとすると、商品はロッカーに入れっぱなしにしておき、その旨(朝までだったらいつでも取りに来ることが可能である旨等)の通知をユーザ端末に対して行うように制御することもできる。
【0093】
(管理サーバによるロッカー制御)
本発明の他の実施形態においては、ロッカーの施錠・開錠等の制御を管理サーバによって制御させることができる。この場合の実施形態のバリエーションを
図13及び
図14を参照して説明する。この実施形態は、
図8のステップS811、ステップS812、及びステップS819等の実施態様に代替される。
また、この実施形態においては、ロッカーの扉に個別の二次元情報(少なくとも、ロッカー番号情報が記録されており、さらに、ロッカー拠点情報、ロッカー拠点所在地情報等が記録されていても良い)が貼付されている。
【0094】
図13は、本発明の他の実施形態における、管理サーバ制御によるロッカーの施錠・開錠等の動作フローである。ステップS1301において処理を開始すると、ステップS1302へ進み、管理サーバからユーザ端末へ割り当てられたロッカー番号が通知される。このとき管理サーバでは、一実施形態として以下のようなデータ項目が管理されている。
【表2】
上表において、会員番号(ユーザID)はユーザを一意に識別できる識別子である。ロッカー拠点IDは、ロッカー拠点を一意に識別できる識別子であり、ロッカー番号はそのロッカー拠点におけるロッカーの個別のロッカーNoを示す。商品取り置き時間帯は、通知したユーザの商品等をそのロッカー番号において預かる時間帯である。ロッカーの所在地は、ロッカー拠点の所在地情報であり、一例として、住所や緯度・経度情報を採用することができる。
【0095】
ステップS1303では、前ステップにおける通知を受けたユーザがユーザ端末に表示されたロッカー番号に対応するロッカーまで移動する。このとき、必要に応じて、ユーザ端末の位置を検出することとしてもよい。
【0096】
ステップS1304では、一実施形態において、ユーザは、ユーザ端末にインストールされたアプリによりロッカーの扉に貼付された二次元コードを読み取る。このとき、一実施形態において、
図14に示されるように、ユーザ端末1400の画面1410上には、ロッカー1450のロッカー番号001番のロッカー(ここに当該ユーザの商品が預けられているものとする)の扉に貼付された二次元コード1451がコード1420として映し出されており、情報の読み取りが行われている。
【0097】
ステップS1305では、前ステップで読み取られた二次元コード情報と、ユーザIDとがユーザ端末からサーバへ送信される。他の実施形態においては、ユーザ端末から現在位置情報をサーバへ送信してもよい。
【0098】
ステップS1306では、管理サーバ上で、前ステップでユーザ端末から送信されたユーザID及び二次元コード情報が照合される。本発明はこれに限定されるものではないが、一実施形態において、管理サーバは、ユーザ端末から送信されたユーザIDと読み取られたロッカー番号が、管理サーバ上であらかじめ管理されているユーザID及びロッカー番号に一致するかどうかが照合される。
さらに、本発明の他の実施形態においては、ユーザ端末から送信された現在位置情報と、管理サーバ上であらかじめ管理されているロッカーの所在地情報とが照合されてもよい。
【0099】
なお、ステップS1306では、ステップS1305においてユーザ端末から二次元コード情報等が送信されてきた時刻が、当該ロッカーでの商品等の預かり時間帯にあることのチェックが行われることは言うまでもない。
【0100】
そうして、ステップS1306でYesの場合(照合処理が肯定された場合)には、ステップS1308へ進むが、Noの場合(照合処理が否定された場合)には、ステップS1307へ進み、エラー表示等をさせて本動作フローとして終了させる(ステップS1310)か、あるいは、ステップS1304へ復帰させて二次元コードの読み直しをさせてもよい。
【0101】
ステップS1308では、管理サーバから照合対象のロッカーに対する開錠信号が送信され、ステップS1309へ進み、当該ロッカーは開錠される。
【0102】
以上、具体例に基づき、ロッカー管理システム等の実施形態を説明したが、本発明の実施形態としては、システム又は装置を実施するための方法又はプログラムの他、プログラムが記録された記憶媒体(一例として、光ディスク、光磁気ディスク、CD−ROM、CD−R、CD−RW、磁気テープ、ハードディスク、メモリカード)等としての実施態様をとることも可能である。
【0103】
また、プログラムの実装形態としては、コンパイラによってコンパイルされるオブジェクトコード、インタプリタにより実行されるプログラムコード等のアプリケーションプログラムに限定されることはなく、オペレーティングシステムに組み込まれるプログラムモジュール等の形態であっても良い。
【0104】
さらに、プログラムは、必ずしも制御基板上のCPUにおいてのみ、全ての処理が実施される必要はなく、必要に応じて基板に付加された拡張ボードや拡張ユニットに実装された別の処理ユニット(DSP等)によってその一部又は全部が実施される構成とすることもできる。
【0105】
本明細書(特許請求の範囲、要約、及び図面を含む)に記載された構成要件の全て及び/又は開示された全ての方法又は処理の全てのステップについては、これらの特徴が相互に排他的である組合せを除き、任意の組合せで組み合わせることができる。
【0106】
また、本明細書(特許請求の範囲、要約、及び図面を含む)に記載された特徴の各々は、明示的に否定されない限り、同一の目的、同等の目的、または類似する目的のために働く代替の特徴に置換することができる。したがって、明示的に否定されない限り、開示された特徴の各々は、包括的な一連の同一又は均等となる特徴の一例にすぎない。
【0107】
さらに、本発明は、上述した実施形態のいずれの具体的構成にも制限されるものではない。本発明は、本明細書(特許請求の範囲、要約、及び図面を含む)に記載された全ての新規な特徴又はそれらの組合せ、あるいは記載された全ての新規な方法又は処理のステップ、又はそれらの組合せに拡張することができる。
【解決手段】 物流センターから複数のロッカー拠点への商品出荷状況と、ロッカー拠点での商品の所定期間の預かり状況とを管理する管理サーバを有するロッカー管理システムであって、ロッカー拠点には、電子制御ロッカーが備えられており、管理サーバは、顧客端末からの商品の注文時に商品を預かるロッカー拠点の選択指定と商品をロッカー拠点で預かる所定期間の指定とを受付け、ロッカー拠点に商品が預け入れられたことを検知してから、電子制御ロッカーのロッカー番号を顧客端末に通知する。顧客がロッカー拠点を訪れ、顧客端末を使用してロッカーを開錠するために、ロッカーに貼付された二次元コードを読み取り、このコードと顧客IDとを管理サーバへ送信すると、管理サーバでは、必要な照合処理を行う。照合処理が肯定されると、ロッカーを開錠するための信号がロッカーへ送信される。