(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6644237
(24)【登録日】2020年1月10日
(45)【発行日】2020年2月12日
(54)【発明の名称】熱応動開閉器
(51)【国際特許分類】
H01H 37/54 20060101AFI20200130BHJP
【FI】
H01H37/54 D
【請求項の数】4
【全頁数】8
(21)【出願番号】特願2018-164428(P2018-164428)
(22)【出願日】2018年9月3日
(62)【分割の表示】特願2016-520892(P2016-520892)の分割
【原出願日】2014年5月23日
(65)【公開番号】特開2019-9136(P2019-9136A)
(43)【公開日】2019年1月17日
【審査請求日】2018年9月3日
(73)【特許権者】
【識別番号】591071274
【氏名又は名称】株式会社生方製作所
(74)【代理人】
【識別番号】110000567
【氏名又は名称】特許業務法人 サトー国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】堀 友広
(72)【発明者】
【氏名】山口 良生
【審査官】
関 信之
(56)【参考文献】
【文献】
特開2014−059968(JP,A)
【文献】
特開2007−115610(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01H 37/54
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
金属製の長尺なドーム状に形成されたハウジングの開口端に蓋板を気密に固着することにより構成された気密容器と、
前記蓋板に設けられた2つの貫通孔にそれぞれ挿通され、それぞれ電気絶縁性の充填材によって気密に固定された2つの導電端子ピンと、
前記気密容器内において、一方の前記導電端子ピンに固定された固定接点と、
前記気密容器内において、一端が他方の前記導電端子ピンに接続され、他端が前記蓋板に接続されたヒータと、
一端が前記ハウジングの内面に接続され、所定の温度でその湾曲方向が反転する熱応動板と、
前記熱応動板の他端に設けられ、前記固定接点とともに一対の開閉接点を構成する可動接点と、
を備え、
前記ヒータの発熱要素は、帯状の金属板からなる複数の蛇行部を有しており、前記蓋板と前記熱応動板の間に平行に配置され、
前記蛇行部は、
少なくとも2つが前記導電端子ピンを挟んで互いに対向するように配置されており、
且つ、それぞれが前記ハウジングの内周面に沿うように配置されており、
且つ、前記ハウジングの長手方向に延びる軸を基準軸とし、その基準軸を基準に折り曲げられ、帯状の平面部が対向しており、
且つ、直線状部と半円状部からなる複数のヒータユニットを交互に接続することにより構成されており、
且つ、前記直線状部の両面のうち一方の面が相互に向かい合い且つ他方の面も相互に向かい合うように、前記基準軸で前記直線状部が折り曲げられており、
さらに、それぞれの前記蛇行部は、前記直線状部が延びる方向に対して直角な方向に延びる2つの前記基準軸を基準に2回ずつ折り曲げられており、
2つの前記基準軸のうち一方の基準軸を前記蓋板側に有し、他方の基準軸を前記熱応動板側に有していることを特徴とする熱応動開閉器。
【請求項2】
前記蛇行部は、前記直線状部の延びる方向が前記蓋板の内面に対して垂直となるように折り曲げられていることを特徴とする請求項1に記載の熱応動開閉器。
【請求項3】
前記蛇行部の前記直線状部は、他の前記蛇行部の前記直線状部に対して平行に配置されていることを特徴とする請求項1または2に記載の熱応動開閉器。
【請求項4】
前記ヒータは、周縁側の端部が前記蓋板に固定され、中心側の端部が前記導電端子ピンに固定されていることを特徴とする請求項1から3の何れか1項に記載の熱応動開閉器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電動機などの保護装置として用いられる熱応動開閉器に関する。
【背景技術】
【0002】
この種の熱応動開閉器として、バイメタルなどの熱応動体を使用するものは従来から多数提案されている。その一例の熱応動開閉器の構成を、
図6および
図7を参照して説明する。この熱応動開閉器101は、金属製のハウジング102と蓋板103を有する。そして、ハウジング102の開口部に蓋板103を溶接により固定して気密容器を構成している。蓋板103には貫通孔が設けられている。この貫通孔には、金属製の導電端子ピン104A,104Bが挿通されている。これら導電端子ピン104A,104Bは、ガラスなどの電気絶縁性の材料105により気密に固定されている。一方の導電端子ピン104Aの気密容器内部側には固定接点106が固定されている。他方の導電端子ピン104Bの気密容器内部側には発熱部材であるヒータ107の一端が接続されている。このヒータの他端は、蓋板103に接続されている。
【0003】
ハウジング102の内側には、バイメタルなどで構成される熱応動板109が接続体110を介して接続されている。熱応動板109の可動端には、可動接点108が設けられている。熱応動板109は、浅い皿状に成形されており、所定の動作温度に達すると、その湾曲方向を反転させ、所定の復帰温度に達すると、その湾曲方向を復帰させる。なお、
図6に示すように、熱応動板109は、通常は、可動接点108を固定接点106に接触させている。
【0004】
熱応動開閉器101は、例えばエアコンなどの冷媒を圧縮するための密閉型電動圧縮機などに使用される。この場合、熱応動開閉器101は、図示しない圧縮機の密閉ハウジング内において、導電端子ピン104A,104Bが電動機に直列に接続される。こうして接続された熱応動開閉器101には、エアコンの運転中に、電動圧縮機の運転電流が導電端子ピン104B−ヒータ107−蓋板103−ハウジング102−接続体110−熱応動板109−可動接点108−固定接点106−導電端子ピン104Aの経路で流れる。このように流れる電流により、熱応動開閉器101のヒータ107や熱応動板109が発熱するようになる。しかし、エアコンの通常運転による電流では、熱応動板109は動作温度以下となるように構成されている。従って、電動機への通電が維持される。
【0005】
しかし、何らかの原因により電動機の回転が拘束された場合などには、電動機に通常の運転電流よりも数倍大きい過電流が流れる。そのため、そのまま放置すると電動機の巻線などが焼損する可能性がある。
【0006】
過電流によってヒータ107や熱応動板109の発熱量が通常状態を大きく上回った場合には、熱応動板109の温度が所定の動作温度まで上昇し、その湾曲方向が反転する。そのため、熱応動板109の先端部に固定された可動接点108が固定接点106から離れる方向に移動し、これにより、可動接点108と固定接点106との間が開放して電路が遮断される。このように接点間を開放することで、熱応動開閉器101は、圧縮機の異常発生時には、電動機の巻線が焼損温度に至る前に確実に電動機への通電を遮断する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2005−240596号公報
【特許文献2】特開2014−059968号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
ところで、例えば保護対象である電動圧縮機が小型である場合には、その通電電流が小さい。そのため、従来の熱応動開閉器101の構造では、ヒータや熱応動板などが十分な自己発熱を起こすことができない。そこで、ヒータや熱応動板の発熱量を増やすための工夫が必要となる。しかし、熱応動板は、例えばバイメタルやトリメタルなどに使用される金属の種類が決まっている。そのため、熱応動板を構成する材料を改良することにより発熱量を増やすことには限界がある。また、熱応動板を薄く形成することにより断面積を減らして抵抗値を上げ、これにより、発熱量を増やすことも考えられる。しかし、熱応動板は、可動接点を開閉させるための駆動力を確保する必要がある。従って、熱応動板を薄く形成することにも限界がある。また、ヒータも、溶接性など要求される物理特性や、コストの問題から、その材料として使用される金属の種類が決まっており、抵抗率の高い材質に置き換えることには実質的に限度がある。そのため、熱応動開閉器において発熱量を増やすには、ヒータの断面積を小さくし、且つ、全長を伸ばすことが最も効果的である。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の熱応動開閉器によれば、ヒータの発熱要素は、帯状の金属板からなる複数の蛇行部を有しており、蓋板と熱応動板の間に平行に配置されている。そして、蛇行部は、少なくとも2つが導電端子ピンを挟んで互いに対向するように配置されており、且つ、それぞれがハウジングの内周面に沿うように配置されており、且つ、ハウジングの長手方向に延びる軸を基準軸とし、その基準軸を基準に折り曲げられ、帯状の平面部が対向しており、且つ、直線状部と半円状部からなる複数のヒータユニットを交互に接続することにより構成されており、且つ、前記直線状部の両面のうち一方の面が相互に向かい合い且つ他方の面も相互に向かい合うように、前記基準軸で前記直線状部が折り曲げられている。
さらに、それぞれの前記蛇行部は、前記直線状部が延びる方向に対して直角な方向に延びる2つの前記基準軸を基準に2回ずつ折り曲げられており、2つの前記基準軸のうち一方の基準軸を前記蓋板側に有し、他方の基準軸を前記熱応動板側に有している。
【発明の効果】
【0010】
本発明の熱応動開閉器によれば、ヒータの形状に創意工夫を施すことにより、その断面積を小さくし、且つ、全長を伸ばした構成を実現している。これにより、ヒータの発熱量を増やすことができる。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明を適用した熱応動開閉器の一実施形態について、図面を参照しながら説明する。
図1および
図2に示すように、熱応動開閉器1は、金属製のハウジング2と蓋板3により気密容器を構成している。ハウジング2は、一端が開口した長尺なドーム状の形状をなしている。蓋板3は、ハウジング2の開口端に溶接などにより気密に固着される。蓋板3に設けられた2つの貫通孔には、金属製の導電端子ピン4A,4Bが挿通されている。そして、これら導電端子ピン4A,4Bは、ガラスなどの電気絶縁性の充填材により固定されている。これにより、導電端子ピン4A,4Bは、電気的に絶縁された状態で気密に固着される。
【0013】
一方の導電端子ピン4Aのうち気密容器の内部側となる部位には、導電性の固定接点支持体6Bを介して固定接点6Aが固定されている。また、ハウジング2の内側には、接続体10を介して、例えばバイメタルやトリメタルなどで構成される熱応動板9が固定されている。熱応動板9は、皿状に絞り成形されたものであり、一端が接続体10を介してハウジング2の内面に接続されている。熱応動板9は、所定の温度に到達すると、その湾曲方向が反転する。また、熱応動板9の他端である可動端には、可動接点8が固定されている。
【0014】
可動接点8は、熱応動板9が反転すると固定接点6Aから離れる方向に移動する。これにより、可動接点8と固定接点6Aとの間が開放して、導電端子ピン4B−ヒータ7−蓋板3−ハウジング2−接続体10−熱応動板9−可動接点8−固定接点6A−固定接点支持体6B−導電端子ピン4Aからなる電路が遮断される。なお、熱応動板9が反転しない通常の状態では、可動接点8は固定接点6Aに接触しており、上記の電路を形成する。このように、可動接点8は、熱応動板9に駆動されて固定接点6Aに対して接触および解離することにより、電路を開閉する。
【0015】
図3にも示すように、他方の導電端子ピン4Bのうち気密容器の内部側となる部位には、ヒータ7の一端が接続されている。また、このヒータ7の他端は、蓋板3の内面に接続されている。このヒータ7の形状について、
図4および
図5を参照しながら説明する。このヒータ7は、所定の抵抗率を有する金属板をプレス加工などにより帯状に成形したものにより構成されている。そして、ヒータ7は、その一部を蛇行させるとともに、その蛇行させた部分を折り曲げた構成である。即ち、このヒータ7は、直線状の発熱要素である直線状部7Aと、半円形の発熱要素である半円状部7Bとからなる複数のヒータユニットで構成されている。ヒータ7は、一のヒータユニットの直線状部7Aを他のヒータユニットの半円状部7Bに連結することで、複数のヒータユニットを交互に接続している。これにより、ヒータ7は、直線状部7Aが半円状部7Bを介して繰り返し隣接する複数の蛇行部7C,7Dを形成している。
【0016】
ヒータ7は、発熱要素を蛇行させることで、限られたスペース内において、より長い電路を得る構造とされている。蛇行部7C,7Dは、接続部7Eによって接続されている。この場合、接続部7Eは、直線状に延びる帯状の要素である。但し、接続部7Eを蛇行させてもよい。また、ヒータ7の両端部には、固定部7F,7Gが設けられている。
【0017】
蛇行部7C,7Dは、
図5に示す所定の基準軸7Hを基準として折り曲げられている。この場合、基準軸7Hは、長尺なドーム状のハウジング2の長手方向に沿って延びる軸となっている。このように設定された基準軸7Hは、直線状部7Aの中心軸、換言すれば直線状部7Aが延びる方向に対して直角な方向に延びる軸となる。また、基準軸7Hは、蛇行部7C,7Dを接続する接続部7Eの延びる方向に対して直角な方向に延びる軸となる。なお、蛇行部7Dにおいて、固定部7Fに対向する部分のヒータユニットは、その直線状部7Aが他のヒータユニットの直線状部7Aよりも短くなっている。
【0018】
蛇行部7C,7Dは、基準軸7Hを基準として、直線状部7Aの両面のうち一方の面が相互に向かい合うように折り曲げられる。即ち、蛇行部7C,7Dは、基準軸7Hを基準として180度曲げられた構成となる。このように折り曲げられた蛇行部7C,7Dにおいて、同一の直線状部7Aのうち互いに向かい合う同一の面、つまり、折り曲げられた状態で内側となる面の間には所定の隙間が形成される。また、蛇行部7C,7Dは、それぞれ、直線状部7Aを構成する帯状の平面部が対向した構成となる。また、蛇行部7C,7Dは、直線状部7Aの延びる方向が接続部7Eに対して直角となるように折り曲げられる。そして、ヒータ7は、接続部7Eが蓋板3の内面に平行となるように気密容器内に配置される。よって、ヒータ7は、直線状部7Aの延びる方向が蓋板3の内面に対して垂直となる状態で気密容器内に配置される。
【0019】
ヒータ7は、このように蛇行部7C,7Dが折り曲げられることにより、基準軸7Hに直交する方向であり、また、接続部7Eが延びる方向である幅方向の寸法が抑えられる。そのため、ヒータ7の収納スペースを小さくすることができ、ヒータ7の全長を伸ばしつつも、従来と同じサイズの気密容器内に配置することができる。また、このように蛇行部7C,7Dが折り曲げられたヒータ7は、気密容器内において、一の蛇行部7Cの直線状部7Aと他の蛇行部7Dの直線状部7Aとが相互に向かい合うように配置される。また、ヒータ7は、気密容器内において、一の蛇行部7Cの直線状部7Aが他の蛇行部7Dの直線状部7Aに対して平行となるように配置される。
【0020】
また、ヒータ7は、気密容器内に配置されたときに、固定部7G−蛇行部7C−接続部7E−蛇行部7D−固定部7Fにより導電端子ピン4Bの周囲を囲む。即ち、ヒータ7は、導電端子ピン4Bの周囲において、渦巻き状を形成するように配置される。また、ヒータ7は、蛇行部7C,7Dが導電端子ピン4Bを挟んで相互に対向するように配置される。また、ヒータ7は、蛇行部7C,7Dが蓋板3の内面と平行になるように配置される。また、ヒータ7は、蛇行部7C,7Dの外側となる側面がハウジング2の内周面に沿うように配置される。そして、ヒータ7の周縁側の端部となる固定部7Gは、蓋板3の内面に溶接などによって固定される。一方、ヒータ7の中心側の端部となる固定部7Fは、導電端子ピン4Bの気密容器内の端部に溶接などによって固定される。
【0021】
また、ヒータ7は、気密容器内において、接続部7Eが熱応動板9側となり、接続部7Eの直近の折り曲げ部位が蓋板3側となり、その次の折り曲げ部位が熱応動板9側となる状態で配置される。これにより、ヒータ7は、気密容器内に配置された状態では、熱応動板9側となる部位の面積が、熱応動板9側とは反対側の蓋板3側となる部位の面積よりも大きくなる構成である。
【0022】
熱応動開閉器1によれば、ヒータ7の発熱要素は、帯状の金属板からなる複数の蛇行部7C,7Dを有している。これら蛇行部7C,7Dは、蓋板3と熱応動板9との間において、少なくとも蓋板3に対して平行に配置される。そして、蛇行部7C,7Dは、導電端子ピン4Bを挟んで相互に対向するように配置されている。また、蛇行部7C,7Dは、それぞれがハウジング2の内周面に沿うように配置されている。また、蛇行部7C,7Dは、その一部が、ハウジング2の長手方向に延びる基準軸7Hを基準に折り曲げられている。そして、蛇行部7C,7Dは、それぞれ、帯状の平面部が対向した構成となっている。即ち、熱応動開閉器1によれば、ヒータ7の形状に創意工夫を施すことにより、その断面積を小さくし、且つ、全長を伸ばした構成を実現している。これにより、ヒータ7の発熱量を増加することができる。
【0023】
ここで、帯状に形成したヒータは、展開したままの状態では、ヒータの面に対して直角な方向に力が加わりやすく、従って、ヒータがたわみやすい。しかし、本発明を適用した熱応動開閉器1によれば、発熱要素である蛇行部7C,7Dを、所定の基準軸7Hを基準として折り曲げている。さらに、蛇行部7C,7Dは、所定の基準軸7Hを基準として、直線状部7Aの延びる方向が蓋板3の内面に対して垂直となるように折り曲げられている。これにより、蛇行部7C,7Dの面に対して直角な方向に力が加わりにくくなり、ヒータ7は、たわみに対する強度が高くなる。
【0024】
また、ヒータを固定する固定部には、振動や衝撃などが加わったときに大きな応力がかかる。特にヒータが横方向に大きく張り出している構成では、ヒータの重心が固定部から離れてしまうことから、振動などの影響を受けやすい。そのため、振動や衝撃などが加わったときに固定部に大きな回転トルクがかかることになり、耐久性が損なわれる。しかし、本発明を適用した熱応動開閉器1によれば、ヒータ7は、その一部が折り曲げられており、これにより、横方向に大きく張り出していない構成となっている。また、ヒータ7は、蓋板3に平行な状態で渦巻き形を描くように配置され、その中心側の固定部7Fが導電端子ピン4Bに固定されている。この構成によれば、ヒータ7の重心の近くに固定部7Fが位置する。これにより、振動や衝撃などを受けたとしても、固定部7Fに過大な回転トルクがかかりにくい。
【0025】
また、ヒータ7は、その全体が渦巻き形となっており、両端部の固定部7F,7Gが熱応動開閉器1の長手方向に沿って所定の間隔を有して配置されている。即ち、ヒータ7は、その全体が非対称な形状となっている。また、ヒータ7は、発熱要素である蛇行部7C,7Dを複雑に折り曲げることにより、各部位の長さや方向を細かく変えている。これにより、振動などによりヒータ7に共振現象が発生してしまうことを抑えることができる。
【0026】
なお、本発明は、上述した一実施形態のみに限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々の変形あるいは拡張が可能である。例えば、ヒータが備える蛇行部は2つに限られるものではなく、その数を適宜変更して実施することができる。