(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
束ねられた線材を有する複数のブラシシール片と、周方向に前記複数のブラシシール片が被取付部に取り付けられる被取付部材とを備えた分割型ブラシシール装置であって、
前記ブラシシール片は、束ねられた線材が固定された円弧状のプレートを有し、
前記プレートを前記被取付部の曲率に強制的に近づけるように、前記プレートを被取付部材に径方向から締結する締結具を有することを特徴とする分割型ブラシシール装置。
前記締結具は、少なくとも、前記プレートが前記被取付部に取り付けられる前に、前記プレートを矯正させて前記プレートを前記被取付部の曲率に近づけるものであることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の分割型ブラシシール装置。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
図10に示されるように、分割型ブラシシール装置のブラシシール片30は、束ねられた線材41が取付部42に溶接43により固定されたブラシ40を金属プレート51、52で挟み込み、組立溶接治具70に仮固定し、金属プレート51、52を組立溶接治具70の曲率に沿わせた状態で、一対の金属プレート51、52同士の外周を溶接31により組み立てている。また、
図11に示されるように、分割型ブラシシール装置のブラシシール片30は、束ねられた線材41を金属プレート51、52で挟み込み、組立溶接治具70に仮固定し、金属プレート51、52を組立溶接治具70の曲率に沿わせた状態で、線材41と金属プレート51、52の三部品を溶接32により組み立てている。このため、ブラシシール片30の径方向の断面形状が同じであっても、ブラシシール片30を取り付ける回転機械の被取付部材の曲率毎に組立溶接治具70が必要となっている。
【0005】
本発明は、このような問題点に着目してなされたもので、許容範囲の曲率の被取付部にブラシシール片を適用できる分割型ブラシシール装置、ブラシシール片及び分割型ブラシシール装置の組立方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記課題を解決するために、本発明の分割型ブラシシール装置は、
束ねられた線材を有する複数のブラシシール片と、周方向に前記複数のブラシシール片が被取付部に取り付けられる被取付部材とを備えた分割型ブラシシール装置であって、
前記ブラシシール片は、束ねられた線材が固定された円弧状のプレートを有し、
前記プレートを前記被取付部の曲率に強制的に近づける付勢手段を有する
ことを特徴としている。
この特徴によれば、プレートの曲率を被取付部の曲率に近づけられるから、近似する許容範囲の曲率の被取付部を有する被取付部材にプレートを適用することが可能となる。結果として、ブラシシール片を組み立てるための治具の数を減らすことができる。
【0007】
前記付勢手段は前記プレートを被取付部材に径方向から締結する締結具であることを特徴としている。
この特徴によれれば、締結具を締結する方向は、プレートの曲率を被締結部の曲率に近づけるようにプレートを変形させる方向であるため、締結具の締結作業に伴ってプレートを変形させることができ、組み立て作業性がよい。
【0008】
前記付勢手段は前記プレートを被取付部材に周方向から締結する締結具であることを特徴としている。
この特徴によれば、締結具を線材の先端側に設ける必要がないため、線材の先端側のプレートの設計の自由度が高い。
【0009】
前記被取付部材には、前記複数のブラシシール片が取り付けられており、当該複数のブラシシール片は隣接するブラシシール片と相互に径方向への移動を規制するはめあい構造を有することを特徴としている。
この特徴によれれば、ブラシシール片と被取付部材の分割数が異なる場合でも、隣接するブラシシール片の線材の先端を円弧に沿った形状にできる。
【0010】
前記付勢手段は、少なくとも、前記プレートを前記被取付部に取り付けられる前に、前記プレートを矯正させて前記プレートを前記被取付部の曲率に近づけるものであることを特徴としている。
この特徴によれば、プレートを被取付部に取り付ける前に、プレートが矯正されて曲率が変更されているため、プレートの被取付部への取付作業が簡単である。
【0011】
本発明の分割型ブラシシール装置のブラシシール片は、
被取付部材の被取付部に周方向に複数取り付けられる分割型ブラシシール装置のブラシシール片であって、
前記ブラシシール片は、束ねられた線材が固定された円弧状のプレートを備え、
前記プレートは、取付時に径方向からの付勢力を受ける複数の受け部を有する
ことを特徴としている。
この特徴によれば、複数の受け部により付勢力を受けるため、プレートの曲率を変化させることができる。
【0012】
前記ブラシシール片は隣接するブラシシール片と相互に径方向への移動を規制するはめあい構造を有することを特徴としている。
この特徴によれば、隣接するブラシシール片を相互に位置決めすることが簡単である。
【0013】
本発明の分割型ブラシシール装置の組立方法は、
束ねられた線材が円弧状のプレートに固定されたブラシシール片を準備する工程と、
前記プレートとは曲率の異なる円弧状の被取付部を有する被取付部材を準備する工程と、
前記プレートと前記被取付部との曲率の差が小さくように、前記プレートを前記被取付部に取り付ける工程とを含む
ことを特徴としている。
この特徴によれば、プレートを被取付部の曲率に沿って取り付けることができるため、プレートと被取付部の曲率が異なっていても、近似する許容範囲の曲率の被取付部にプレートを適用することが可能となる。
【0014】
前記取り付ける工程は、締結具を用いて取り付けることを特徴としている。
この特徴によれば、締結具により取り付けるため、プレートの曲率を確実に所期の曲率とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【
図1】実施例1における分割型ブラシシール装置が回転体機械に組み込まれた状態を示す断面図である。
【
図2】実施例1の分割型ブラシシール装置の一部を切り欠いて示す側面図である。
【
図3】実施例1のブラシシール片の組み立てを示す説明図であり、(a)はブラシシール片の両端部の締結前の状態を示す図、(b)は両端部及び中央部の締結後の状態を示す図である。
【
図4】実施例1のブラシシール片の曲率の変化を説明する図であり、(a)は被取付部よりもブラシシール片の曲率が大きい場合の説明図、(b)は被取付部よりもブラシシール片の曲率が小さい場合の説明図である。
【
図5】実施例2のブラシシール片の組み立てを示す説明図であり、(a)はブラシシール片の両端部の締結前の状態を示す図、(b)は両端部の締結後の状態を示す図である。
【
図6】実施例3のブラシシール片の変形例を示す斜視図であり、(a)はプレートの断面が略矩形、(b)はプレートの断面が略L字形、(c)はプレートの断面が略T字形である。
【
図7】実施例3の分割型ブラシシール装置の断面図であり、(a)、(b)、(c)はそれぞれ
図6(a)、(b)、(c)のブラシシール片に対応する断面図である。
【
図8】実施例4のブラシシール片の曲率の変化を説明する図であり、(a)は被取付部材に2つのブラシシール片を配置する場合の説明図、(b)は被取付部材に3つのブラシシール片を配置する場合の説明図である。
【
図9】実施例4の隣接するブラシシール片の接続を説明するための斜視図である。
【
図10】従来のブラシシール片の組み立てを説明するための断面図である。
【
図11】従来のブラシシール片の組み立てを説明するための断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
本発明に係る分割型ブラシシール装置、ブラシシール片及び分割型ブラシシール装置の組立方法を実施するための形態を実施例に基づいて以下に説明する。
【実施例1】
【0017】
実施例1に係るブラシシールにつき、
図1から
図4、
図10、
図11を参照して説明する。以下、
図1の紙面左右を軸方向として、
図2の中心Oから放射状に延びる方向を径方向、中心Oから等距離の円周に沿った方向を周方向として説明する。なお、
図3及び
図4ではブラシシール片を模式的に示しており、ブラシシール片は
図1、
図10、
図11に示される構造がその一例である。
【0018】
図1には、タービン等の回転機械に分割型ブラシシール装置が組み込まれた例が示されており、回転機械のステータであるハウジング20(被取付部材)に形成されたチャネル状の収容部21(被取付部)にブラシシール片30が配置され、線材41の先端が回転機械のロータ12に近接乃至接触することにより、回転機械内部の高圧側領域Hの蒸気、燃料ガス等の被密封気体は低圧側領域Lに漏れることが抑制されている。分割型ブラシシール装置10は、周方向に2分割のブラシシール片30,30が連結されて円環状に形成され、周方向に2分割のハウジング20,20の収容部21,21に収容されている(
図2)。
【0019】
ブラシ40は束ねられた線材41の外周が溶接されて一体化されており、この外周は取付部42とされている。ブラシシール片30は、低圧側金属プレート51(プレート)、高圧側金属プレート52(プレート)及びブラシ40から主に構成され、ブラシ40を金属プレート51、52で挟み込み、組立溶接治具70(
図11)に仮固定し、金属プレート51、52を組立溶接治具70の曲率に沿わせた状態で、取付部42と金属プレート51、52の三部品を電子ビーム溶接32して組み立てられている。なお、低圧側金属プレート51、高圧側金属プレート52を単に金属プレート51、52とも称す。
【0020】
ブラシシール片30は、収容部21に大部分が収容された状態で、径方向内周側から、低圧側金属プレート51がボルト60(付勢手段、締結具)によりハウジング20に締結固定されている。詳細には、ボルト60の軸部62とハウジング20のネジ穴24とが螺合により締結されるとともに、軸部62よりも大径の頭部61の一部が低圧側金属プレート51の断面弓形の凹部53(受け部)の底面53b(受圧部)に当接し、ブラシシール片30には径方向の付勢力が付与される。なお、頭部61を収容する略円筒形の座ぐりが凹部53とハウジング20の凹部23により形成されている。また、凹部53はプレス加工、切削加工等により形成されている。
【0021】
ここで、線材41は線径が0.05〜0.5mm、材質が鋼、ニッケル基やコバルト基などの合金、セラミックスである。また、両金属プレート51、52の材質はステンレス、クロム鋼等が好ましい。
【0022】
分割型ブラシシール装置10の組み立て順は次のとおりである。
図11の治具を用いて、ブラシ40を金属プレート51、52で挟み込み、組立溶接治具70に仮固定し、金属プレート51、52に外力を加えて強制的に組立溶接治具70の曲率に沿わせた状態で、取付部42と金属プレート51、52の三部品を電子ビーム溶接32によりブラシシール片30を組み立てる。ブラシシール片30の両金属プレート51、52の曲率は収容部21の底面22の曲率に対して許容範囲であればよく、従来のように略同一である必要はない。なお、許容範囲は、ボルト60の締結による付勢力によって強制的に両金属プレート51、52の曲率を底面22の曲率に略一致させることができる範囲であればよく、例えば、両曲率の差が10%以内の範囲である。
【0023】
次いで、ブラシシール片30を収容部21に径方向内側から挿入した後、3本のボルト60を径方向内側からネジ穴24にネジ込み、ブラシシール片30をハウジング20に固定する。
図4(a)に示されるように、ブラシシール片30の曲率が収容部21の底面22の曲率よりも大きいときには、ブラシシール片30は両端部を矢印方向に押し広げるように強制的に変形させられ、一方、小さいときには、押し潰されるように強制的に変形させられる。そして、ボルト60が締結された状態では、金属プレート51の凹部53はボルト60から付勢力を受けるため、両金属プレート51、52には、収容部21の底面22の曲率の差が大きくなる方向に曲率中心周りのモーメントを生じせしめる内部応力が発生した状態とされている。なお、収容部21の底面22の曲率は、収容部21の曲率を意味することから、単に収容部21の曲率とも称す。
【0024】
このように、両金属プレート51、52の曲率を収容部21の曲率に近づけられるから、近似する許容範囲の曲率の収容部21に両金属プレート51、52を適用することが可能となる。結果として、ブラシシール片30を組み立てるための治具の数を減らすことができる。
【0025】
また、収容部21の径方向の長さである深さL1(
図3を参照。)と両金属プレート51、52の径方向の長さである幅L2を同じとすると、組み立て状態において、ハウジング20の内周面と両金属プレート51、52の内周面とが面一となる。このため、両内周面を組み立て位置の基準として、ボルト60を締め付ければ良いので、組み立て時の深さ方向の位置決めが容易である。
【0026】
また、金属プレート51、52は収容部21の曲率に沿って取り付けられるため、取り付け前の金属プレート51、52と収容部21の曲率が異なっていてもボルト60を締め付けた状態では隣接するブラシシール片30の線材41の先端は周方向に連続する円弧形状となり、線材41の先端とロータ12との距離を略一定にできるため、必要なシール性能を確保できる。
【0027】
また、ボルト60により金属プレート51をハウジング20に締結するから、金属プレート51のハウジング20への取り付けが簡単かつ精度が良い。
【0028】
また、ボルト60を低圧側領域Lにのみ設けたので、高圧側領域Hのハウジング20の内周に凹部が無く、この領域における被密封気体の流れが乱れにくい。なお、ボルトを高圧側領域Hにのみ設けることを妨げるものではなく、かつ、低圧側領域L及び高圧側領域Hの両側の領域に設けてもよい。ボルトを両側の領域に設ける場合には、低圧側領域Lのボルトと高圧側領域Hのボルトとを周方向に千鳥配置することが好ましい。
【0029】
また、ボルト60を締結する方向は、金属プレート51、52の曲率を収容部21の曲率に近づけるように金属プレート51、52を変形させる方向であるため、ボルト60の締結作業に伴って金属プレート51、52を変形させることができ、組み立て作業性がよい。
【0030】
また、凹部53を周方向に5箇所設けているため、ブラシシール片30の曲率が大きいとき(
図4(a))も小さいとき(
図4(b))にも、ブラシシール片30を収容部21の曲率に精度よく近似させることができる。また、ブラシシール片30の曲率が小さいとき(
図4(b))のみに対応するためには、凹部53をブラシシール片30の周方向中央のみに設けるようにしてもよい。
【実施例2】
【0031】
次に、実施例2に係る分割型ブラシシール装置につき、
図5を参照して説明する。ボルト60を周方向から締結する構成が実施例1とは異なる。実施例1と同様の構成についてはその説明を省略する。
【0032】
ハウジング20の側面には、凹部23’、ネジ穴24’が形成されており、低圧側金属プレート51の周方向端部に凹部53’(受け部)が設けられている。ブラシシール片30を収容部21に径方向内側から挿入した後、ブラシシール片30の曲率を収容部21の曲率に強制的に変化させた状態で、ボルト60を周方向からネジ穴24にネジ込み、ブラシシール片30をハウジング20に固定する。
【0033】
ボルト60を線材41の先端側に設ける必要がないため、線材41の先端側の低圧側金属プレート51の設計の自由度が高い。
【実施例3】
【0034】
次に、実施例3に係る分割型ブラシシール装置につき、
図6、
図7を参照して説明する。ブラシシール片30の外側形状及びハウジング20の収容部が実施例1とは異なる3つの例について説明する。実施例1と同様の構成についてはその説明を省略する。
【0035】
図6(a)に示されるブラシシール片30は、
図3、
図5に示されるブラシシール片30と同様の構成である。
【0036】
図6(b)に示されるように、低圧側金属プレート51’を板状部51Aと板状部51Aよりも軸方向に長い突出部51Bを有する構成としてもよい。この場合には、ブラシシール片30は突出部51を有するため、ブラシシール片30を断面略L字の収容部21’(
図7(b))に周方向から挿入しボルト60によりハウジング20に固定して組み立てる。
【0037】
図6(c)に示されるように、高圧側金属プレート52’は
図6(b)の低圧側金属プレート51’と同様に構成されている。この場合には、ブラシシール片30を断面略T字の収容部21’’(
図7(c))に周方向から挿入しボルト60によりハウジング20に固定して組み立てる。
【0038】
ブラシシール片30が
図6(b)、
図6(c)のように突出部51Bを有する場合には、板状部51Aの内周側への付勢に代えて、
図7(b)、
図7(c)に破線で示されるように、突出部51Bがボルト60’により付勢されるように構成することも可能である。この場合には、ハウジング20にボルト挿通穴25を設ける必要がある。また、
図6(c)の場合には、突出部52Bがボルトにより付勢されるように構成することも可能である。
【0039】
なお、
図6(a)〜(c)の各例において、凹部53を設ける位置は実施例2と同様に周方向端部であってもよい。
【実施例4】
【0040】
次に、実施例4に係る分割型ブラシシール装置につき、
図8、
図9を参照して説明する。一つのハウジング20にブラシシール片30を配置する数が
図2とは異なる。実施例4は実施例2のように、ボルト60を周方向から締結する構成において特に適する。実施例1、2と同様の構成についてはその説明を省略する。また、
図8、
図9においては、実施例2に対応する凹部53’の記載は省略している。
【0041】
一つのハウジング20にブラシシール片30を複数配置する場合には、各ブラシシール片30は周端面が傾斜しているため、周方向から力を受けると、
図8(a)、(b)に矢印で示すように隣接するブラシシール片30,30は周端面が傾斜に沿って移動する。このため、ブラシシール片30の周端部に、隣接するブラシシール片30と相互に径方向への移動を規制するはめあい構造を設けることが好ましい。
【0042】
はめあい構造としては、
図9(a)〜
図9(e)に示される、挿入穴58Aと挿入ピン58aを用いたピンによるはめあい、挿入溝58Bとキー部材58bを用いたキーによるはめあい、低圧側金属プレート51の周方向突出部58Cと周方向切り欠き58cを用いたオーバラップによるはめあい、高圧側金属プレート52の周方向突出部58Dと周方向切り欠き58dを用いたオーバラップによるはめあい、低圧側金属プレート51の周方向突出部58Cと周方向切り欠き58c及び高圧側金属プレート52の周方向突出部58Dと周方向切り欠き58dを用いたオーバラップによるはめあいを採用することができる。例えば、
図9(e’)に示されるように、
図9(e)によるはめあい構造を用いて隣接するブラシシール片30,30を接続することができる。
【0043】
このようにはめあい構造を用いることにより、ブラシシール片30が周方向に分割された場合であっても、すなわち分割数がボルト60の個数(2個)以上であっても、ボルト60を増やすことなく組み立てることが可能である。また、ブラシシール片30の周端面が傾斜していても、隣接するブラシシール片30,30は相互に径方向への移動を規制することができる。また、ブラシシール片30の周端面の形状(傾斜、非傾斜等の形状)にかかわらず、複数のブラシシール片30,30・・・をはめあい構造により一体的に仮保持することにより、ブラシシール片30,30・・・を収容部21に収容する作業が容易である。
【0044】
以上、本発明の実施例を図面により説明してきたが、具体的な構成はこれら実施例に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれる。
【0045】
例えば、前記実施例では、分割型ブラシシール装置10の内周側のロータ12を密封する例について説明したが、分割型ブラシシール装置の外周側のロータを密封するものであってもよい。この場合には、径方向外側のブラシの先端がロータに近接乃至接触する構成となる。
【0046】
また、ブラシシール片30をハウジング20に取り付け固定する手段として、ネジ部を有するボルト60を例に説明したが、ボルト以外のクリップ等の締結具であってもよく、更に、締結具以外の溶接、ハウジング20への圧入による固定であってもよい。要するに、ブラシシール片30がハウジング20に取り付けられ状態で所期の曲率にブラシシール片30を変形される手段であればよい。
【0047】
また、プレートとして、金属プレートを例について説明したが、その材質は金属に限られない。プレートは、機械的強度、耐熱性、耐腐食性等の仕様を満たし、かつ、強制的に変形させられて、曲率が変えられるものであればよい。
【0048】
また、ブラシシール片30をハウジング20に取り付ける際に、ブラシシール片30の曲率をボルト60により変形させる例について説明したが、ハウジング20に取り付ける前に、ローラ等の付勢手段により、ブラシシール片30を矯正(例えば塑性変形)させ、ブラシシール片30の曲率を変えてもよい。この場合、ブラシシール片30とハウジング20の収容部21の曲率を略一致させておけば、ボルト60によるブラシシール片30変形は不要となる。さらに、ローラ等の付勢手段と実施例1−4で説明したボルト60等の付勢手段とを併用してもよい。
【0049】
また、被取付部材としてステータであるハウジング20を例に説明したが、このハウジング20は回転機械の筐体を構成するものであっても、筐体に着脱可能に取り付けられるものであってもよい。また、ハウジング20は軸方向に分割されたものであってもよい。