(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】6644450
(24)【登録日】2020年1月10日
(45)【発行日】2020年2月12日
(54)【発明の名称】熟成ボトル
(51)【国際特許分類】
C12H 6/02 20190101AFI20200130BHJP
【FI】
C12G3/12
【請求項の数】2
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2018-149800(P2018-149800)
(22)【出願日】2018年8月8日
【審査請求日】2019年8月20日
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】598008341
【氏名又は名称】大森 弘一郎
(72)【発明者】
【氏名】大森 弘一郎
【審査官】
松本 淳
(56)【参考文献】
【文献】
特開平02−139361(JP,A)
【文献】
米国特許出願公開第2016/0097023(US,A1)
【文献】
バッカスの選択[online],2016年 9月14日,検索日:2019年9月4日,URL:http://c2h5oh.jp/whisky-what-mizunarabou2/
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C12G 1/00−3/12
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
アルコールを熟成するための熟成ボトルであって、
開口部を持つ容器と、
前記開口部を介して前記容器内に配置されると共に、一端が外部の空気に接している木材と、を備え、
前記木材は、広葉樹を含み、
前記木材の導管の方向が、前記木材の長手方向にほぼ並行であり、
前記木材の他端には、封止部材が設けられていることを特徴とする熟成ボトル。
【請求項2】
前記封止部材は、ガラス又は前記木材の前記導管が延伸する方向と交差する方向に延伸する導管を含む木材から成ることを特徴とする請求項1に記載の熟成ボトル。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、自家でウイスキーを消費者自らが楽しく製作することができる、熟成ボトルに関する。
【背景技術】
【0002】
世界で親しまれているウイスキーは。それぞれ大麦から作った麦汁に酵母を混ぜて発酵させ、これのアルコール成分と香気成分を蒸留して得た蒸留酒であるニューポット(以下、「ニューポット」と言う)をオーク材等の樽で熟成して、出来たモルトウィスキーの原酒を、ブレンドして瓶詰めして作られる。
麦芽の製造、ニューポットの製造、樽の選定、熟成の環境、ブレンドなど、ウィスキーの製造には多くの技術とノーハウが濃縮されている。
【0003】
その味は、メーカーごとラベルごとに均一なもので、それぞれの味はメーカーの個性であり。消費者はそれを選んで楽しむものである。
【0004】
ウィスキーの製造はオーク材によって作られた樽に詰めることを基本とするが、特許文献1の如く、選んだ樹種の材をチップにして加工し、これを容器に入れてアルコールを入れて寝かせて、速成しようとするものもある。すなわち、オーク材に含まれる、リグニン、タンニンなどからアルコールに好ましい成分を溶出させたのち寝かせて、その成分とアルコールとを熟成することで、ウイスキーの味と香りを作るものである。
【0005】
10年、20年と長期に熟成したウイスキーもあるが、これは樽の中で熟成されるもので、これは樽の呼吸と言われる、蒸発による減圧と気圧変化による加圧と減圧で木材の木質部を通してその内部においてウイスキーに影響するもので、その現象の仔細は不明であるが、樽を構成する木材の成分が内容物であるアルコールへの溶出と組成交流が行われているものだと思われ、熟成期間中の、木質部内部へのアルコールの浸透と導管内の圧力変化による木材繊維の細胞膜を通しての移動が重要な役割を担っていると考えられる。
【0006】
これらは、醸造メーカーの中で行われていて、消費者は内容を知らず、神秘的なものだと理解して疑わず、自分が個性のあるウイスキーを作ろうと言う人がいてもそれは叶わず、今日まで来ている。
消費者の所でウイスキーをいかに長期間貯蔵しても、ボトルの中でウィスキーは変化せず、個性あるウイスキーを作ることは、願っても行われないもので、樽を基準とする製造法がそれを可能にしなかったのである。
【0007】
本発明は、自家において消費者が、自分の力でそれぞれの個性あるウイスキーを作ることを可能にしようと言う技術に関するものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
特許文献1:特表平11−511003号公報
特許文献2:特開2002−65239号公報
特許文献3:特開2015−202105号公報
特許文献4:特開平9−207954号公報
特許文献5:特表2003−513661号公報
【0009】
特許文献1は、塩類を含侵した樽からウイスキーを製造するものであるが、ここには木製のブロックまたは削りくずを使うと言う、容器の中に木片を入れてウイスキーを作る概念はある。特許文献5は、熟成を早めるために、木材を顆粒にすると言う発明であり、樽からの含侵でなく、木材のアルコールとの接触面積を増やす考えはあるが、導管の出る断面の関する配慮は無い。
【0010】
特許文献2は、通常行われている果実酒の製法の延長にあるもので、特許文献3は、早期に抽出熟成を行うために、オーク材を微細に粉砕して表面積を増やし、ティーバッグ様のメッシュの小さい袋に入れ、これを蒸留酒の中に浸漬して成分の抽出をしようというものである。
【0011】
特許文献4は中空の内部を焦がしたオーク材の長い栓をアルコールの中に差し込み、木質部の成分をアルコールに溶出しようというもので、優れているが、これらのいずれも、木質からの香気成分などの熟成におけるが如き好ましい成分のみの溶出を考慮していないものであった。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
本発明は通常の消費者が自家で扱える量のニューポットを使用して、樹木繊維が持つ細胞膜を利用して、好ましい成分の溶出を行い、好ましく熟成されたウイスキーを作ろうと言うものである。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明の一実施形態に係る熟成ボトルは、アルコールを熟成するための熟成ボトルであって、開口部を持つ容器と、前記開口部を介して前記容器内に配置されると共に、一端が外部の空気に接している木材とを備える。前記木材は、広葉樹を含み、前記木材の導管の方向が、前記木材の長手方向にほぼ並行であることを特徴とする。
【0014】
また、前記木材の他端には、封止部材が設けられており、前記封止部材は、ガラス又は前記木材の前記導管が延伸する方向と交差する方向に延伸する導管を含む木材から成ることを特徴としてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【
図1】
図1は、広葉樹の構造の顕微鏡写真を示す図である(森林と樹木の健康―神戸大学―より引用)。
【
図2】
図2は、広葉樹の組織の拡大図を示す図である。
【
図3】
図3は、自家ウイスキー製造用ボトルを示す図である。
図3(a)は、棒材の下端を樹脂でシールしたウイスキー製造ボトルを示す図である。
図3(b)は、下端を成形した金属またはガラスで篏合封止した状態を示す図である。
図3(c)は、下端を木材の篏合で封止した状態を示す図である。
【
図4】
図4は、木材(ウイスキー製造棒)に縦穴を明けた製造ボトルを示す図である。
図4(a)は、木材(ウイスキー製造棒)に縦穴を明けて、下端の封止材を接着剤で棒材下端に接着した状態を示す図である。
図4(b)は、木材(ウイスキー製造棒)の穴を貫通させず、下端を樹脂により封止した状態を示す図である。
【
図5】
図5は、試作ウイスキーの着色状態を示す写真である。
【
図6】
図6は、棒材と樽にアルコールが浸透する様子を説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
従来より、一般的な趣好品として、蒸留酒に果実を漬ける梅酒などの果実酒の製法は普及している。
同じくオーク材のチップを蒸留酒に浸して、色と香りの成分を抽出する発明はあるが、これらはこの果実酒の製法と類似していると考えられる。
【0017】
しかしウイスキーの場合は木材の横方向に切った樹木繊維断面を蒸留酒であるニューポットに接触ささないことを良しとするのである。
【0018】
樽は木材の細胞の成長方向と平行に切られて面を整えられて、これを並べて鉄枠で押さえて間隙を無くし、これに液体を蓄えられるようにしたもので、これに蒸留酒を接触させて、木材が細胞内に持つ香り成分と味成分を細胞膜を通して抽出されたものを中心にして、これを更に熟成させて、優れた好ましい味を作るものである。
【0019】
これは、先人が経験で獲得した技法であるが、木材が成長のために持つ導管の断面が内容物に接触しない構造に見事になっているのである。これが良質のウイスキーの生まれる鍵なのではないかと言うのが、本発明者の着眼点であった。
【0020】
樹木は、樹木が個体を保持するために増殖して成長した上下の縦方向(以下、これを縦方向と言う)に伸びた繊維の集合体であり、その中を樹木が成長の養分として必要な成分を含む樹液と、光合成により蓄えた養分を縦方向に上下に流している導管がある。この導管の周囲にある繊維細胞の周辺に繊維を固定するリグニンが囲んでおり、この細胞内部と周辺に樹木が必要とする栄養分があり、この中にウィスキーに好ましい香りと味の有効成分がある。
【0021】
この細部構造を顕微鏡写真である
図1で見ることが出来る。この構造の要部の拡大写真を
図2にあらわすが、熟成中にこの導管9にニューポットを接触させないことの重要性を、長年の経験から熟知した先人の行動の結果が、今日のウィスキーを生んでいるのだと考える。
【0022】
導管9の影響について考察すると、これに滲出したアルコールは、そのままストローを通るように一部は外に出て蒸発してしまう。周辺の細胞の内部に入ったニューポットは、香気成分と有効抽出物をまず無選択に溶かし込み、内部にも戻るが外にも出る。導管と細胞膜が何層にも重なっている木質部の中を、その透過膜の透過効果を経て、木質部の内の好ましい成分がニューポットに溶出し、これが繰り返される。
【0023】
樽で熟成して作ったウイスキーと、チップに漬けて作ったウイスキーとは、品質の差が明らかにあるが、その原因はこの導管効果の影響であると考え、それを考慮して本発明が生まれた。
【0024】
樽でニューポットを熟成することが、良いウィスキーを得るために重要であると言うことを中心に、この木材繊維である細胞膜に対して、横面から蒸留酒に接させることが好ましい抽出をすることに必要であると言う着眼により、本発明は生まれたが、これを実施したところ予想通りの結果を得ることが出来た。
【0025】
すなわち、広葉樹の木材の細い棒材を作り、一方の端面を上部に露出させた状態に栓を通して栓と接着し、下端は繊維の断面を塞ぐ。この栓をニューポット等を入れたボトルの上部から差し込んで密栓し、それぞれ選んだ環境で保管する。
【0026】
樽による熟成で行われていて、そこで起きていることは、詳しくは解明されていないが、その中に、気圧変化による、蒸留酒と樹木の接触面での蒸留酒の移動と界面拡散があると考えられる。本発明の上端が外気に露出していて導管が出ていることは、この樽と同様の機能を持たせたもので、外気の気圧変化がこの樹木の細胞を通して内部に伝わることを行った。
【0027】
樽においては、内部を見ることが出来ないが、本発明によると透明なガラスボトルにより、着色の変化をウオッチすることが出来る。その状態の写真が
図5であり、香気成分の状況は、ほぼこの着色と近い物であった。
【0028】
樽には、例えば180リッターから480リッターのものがある。樽がニューポットで満たされている場合、樽の内表面積当たりのニューポットの容積は、以下のように見積もられる。樽の内容積V(ml)と樽内面の表面積S(cm
2)の比率(V/S)は、約9〜17である、棒材とニューポットの液量の比率は、棒材を15mm角として長さを140mmの場合は750mlの通常のボトルサイズの場合は、V/Sの値は10程度であり、樽における比率と近い。本実施形態においても、ボトルの容積に対して棒材の表面積の比率は、樽と同様の値に設定することができるが、棒材の場合は、ニューポットが浸透する深さに限界があるため、V/Sの値を約2〜17に設定することが好ましい(
図6を参照)。
【0029】
次に、
図6を用いて、棒材に、ニューポットが浸透する様子を説明する。
図6は、通常の樽材とニューポットの関係と、本発明の棒材とニューポットと瓶の関係を示す。なお、
図6では、説明のために、樽材の一部と棒材について、接触面積がほぼ同一となる領域の状態を説明している。ニューポットの量と、ニューポットに接触する樹木の表面積の関係を見ると
図6の(b)の如くなっている。ニューポットと接触する樽の表面近くの木質からの溶出から始まり、次第に浸透は深くなり、浸透領域18は次第に深くなる。このように木質の深さが樽の場合は相対的に大きい。一方、
図6の(a)の棒材の場合は、浸透が進む深さには限界があり、浸透領域17よりさらに奥には進み得ない。
【0030】
このことより上記のV/Sの値は時間が経つに従い、棒材の場合は樽の場合よりも浸透が進む深さには限界があるため、樽の場合よりもV/Sの値を小さくすることが望ましい。ところで、この結果は、棒状の場合、木質部からの溶出を早めることになるので、樽による熟成より好ましい結果が得られる。
【0031】
本実施形態において、接触の面積に対するニューポットの容積の比率は樽の場合より小さく設定される。例えば、棒材は円柱形状を有し、その直径は1〜3cm、長さは5〜30cm、ボトル容積は100〜3000mlとすることができる。
【0032】
ニューポットまたは若いウイスキーを入れたボトルと棒材を固定したキャップまたは栓が、消費者に供給される商品となるが、ニューポットや若いウイスキーと空ボトルと棒材を別々の商品としても良い。
【実施例1】
【0033】
図3は本発明を解説する概念図である。ボトル1は通常のガラスボトルで、キャップは本図の如くコルク栓2でも良いし、スクリューキャップでも良い。このキャップの中に貫通孔が有り、これに広葉樹材の棒材による木材3(以下、ウイスキー製造棒という)が差し込まれ、キャップ2に固定されシールされている。また
図4の如く、ウイスキー製造棒が直接ボトルの首部と篏合するのでも良い。なお、
図3において、導管9の断面を1本の線で表しているが、管であるので、正しくは2本である。
【0034】
本実施形態におけるけるウイスキー製造棒は、主にオーク材から成るが、目的によれば他の材種でもよく、導管9が上下に通っている広葉樹を用いる。
【0035】
このウイスキー製造棒3は、その下端に封止部材4を設ける。この封止部材4は、木材、樹脂、金属またはガラスなどでシールし導管の開口部をふさぐ。特に、封止部材として木材を用いる場合において、封止部材をウイスキー製造棒3の下端に設けた状態において、封止部材4の木材の導管の延伸方向が、ウイスキー製造棒3の導管の延伸方向と交差する方向であることが好ましい。これにより、ウイスキー製造棒3の導管をシールする効果を、一層向上させることができる。また、封止部材を設ける際に、成形した金属板でかしめる。凹型のガラス成形物をはめ込むと、後に棒材が膨潤して篏合が強くなるので好ましい。ウイスキー製造棒3の側面は適度に焦がしたが、焦がしを行わないでもよい。
【0036】
このボトルにニューポットなどの蒸留酒を入れ、ウイスキー製造棒を差し込んで、ボトルとの間を封栓し、ボトルを上下を変えずに、選んだ環境内で静置し保管した。保管中にボトルを傾けるなどして適宜の攪拌を行うのも良い。
【0037】
外部環境は温度や気圧が変化し、それにより導管内の樹液を溶け込ませたニューポットが木質部の中で動き滲出し、時間の中でウイスキーの熟成が行われる。ウイスキー製造棒の樹種、樹木の年齢、産地、樹木の中の位置等も影響し、香りと味を加える。熟成のないものをそのまま飲用して楽しむのも良いし、時間をおいて熟成させて飲用するのもよく、消費者自ら数種類を作ってブレンドするのも良い。
【0038】
オークなどの広葉樹はストローのような導管を持っており、
図3及び
図4に示したように、この導管が上端において外部環境と流通している。導管内の圧力変化等により、ボトル内のアルコールが導管内の細胞壁を介して浸潤し、また、逆に導管内からボトル内に細胞壁を介して浸みだすことを繰り返すことで、木材の好ましい成分が溶出され熟成される。
【実施例2】
【0039】
図4はウイスキー製造棒に上部から穴14を開けたものである。この場合、穴の内面が樽の外面の役を果たしてくれて、穴の中に空気が流通し、木質部の繊維細胞を通って木質部内に圧力として伝わり、ニューポットに対する、樹木成分の移動を促し、熟成が促進される。
【0040】
穴の中の空気の圧力変化が木質部に伝わる状態を
図4(a)及び(b)に示す。矢印15は、木質部への空気の動きを示している。
図4(a)は、穴14がウイスキー製造棒の下端まで貫通している場合を示している。
図4(b)は、穴14がウイスキー製造棒の下端まで達しておらず、ウイスキー製造棒の途中まで開けられている場合を示す。
【0041】
図4(a)に示した様に、穴14がウイスキー製造棒の下端を貫通している場合は、その下面に金属板またはガラスのキャップを被せて、ウイスキー製造棒材の下端の面を塞ぐようにしてもよい。
図4(b)は穴を貫通ささない時の例で、本実施形態では、ウイスキー製造棒材の下端を樹脂16で塞いでいる。樹脂はエポキシ或いはUV硬化樹脂が好ましい。
【0042】
ウイスキーの熟成は外気の影響を受けるものであるので、無臭か或いは好ましい匂いの環境において放置し、熟成させるのが良い。
【0043】
このようにして、好ましいウイスキーに熟成される。
【0044】
販売する商品としては、ボトルにニューポット或いは、未熟のウイスキーを詰めたものであり、これにウイスキー製造棒を添えたものがセットになるのが好ましいが、それぞれが別の商品として販売され、消費者はその各々を自分の趣向で選ぶのでも良い。
【0045】
図5は、実施の一例で、味覚の比較評価を絵で示せないが、11で示した写真は通常のウイスキー、12で示した写真は本方法で作成したウイスキー、13で示した写真はチップにより製造したウイスキーである。味覚テストによれば12及び13の写真で示したウイスキーが好結果であった。
【産業上の利用可能性】
【0046】
個々の消費者が、自分の味のウイスキーを作ると言う楽しみを得て、新しい飲用を行うことは、新しい需要の創造であり、人々の楽しみを増やすことに貢献するものである。
【符号の説明】
【0047】
1:自家製ウイスキー製造用の瓶
2:キャップ
3:木材(ウイスキー製造棒)
4:封止部材
5:導管を通る空気
6:細胞壁を蒸留酒が通るコース
7:炭化した表面
8:蒸留酒
9:広葉樹の導管
10:広葉樹の細胞壁
11:比較用の通常のウイスキーの透過写真
12:本方式により作成したウイスキーの透過写真
13:チップ方式により作成したウイスキーの透過写真
14:ウイスキー製造棒に縦に開けた穴
15:木質部への空気の動き
16:ウイスキー製造棒の封止部材を固定する部材
17:棒材に接したアルコールの浸透領域
18:樽材に接したアルコールの浸透領域
【要約】
【課題】ウイスキーの自家製造を容易に行うことができる熟成ボトルを提供することを目的とする。
【解決手段】アルコールを熟成するための熟成ボトルであって、開口部を持つ容器1と、当該開口部を介して容器1内に配置されると共に、一端が外部の空気に接している木材3と、を備える。木材3は、広葉樹を含み、木材3の導管9の方向が、木材3の長手方向にほぼ並行となっている。樽材と同じ広葉樹を含む木材を用いることで、木材に含まれる香気成分と味成分の好ましい溶出と熟成を行う。
【選択図】
図3