特許第6644567号(P6644567)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 未来工業株式会社の特許一覧

<>
  • 特許6644567-配線・配管材のわん曲姿勢維持具 図000002
  • 特許6644567-配線・配管材のわん曲姿勢維持具 図000003
  • 特許6644567-配線・配管材のわん曲姿勢維持具 図000004
  • 特許6644567-配線・配管材のわん曲姿勢維持具 図000005
  • 特許6644567-配線・配管材のわん曲姿勢維持具 図000006
  • 特許6644567-配線・配管材のわん曲姿勢維持具 図000007
  • 特許6644567-配線・配管材のわん曲姿勢維持具 図000008
  • 特許6644567-配線・配管材のわん曲姿勢維持具 図000009
  • 特許6644567-配線・配管材のわん曲姿勢維持具 図000010
  • 特許6644567-配線・配管材のわん曲姿勢維持具 図000011
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6644567
(24)【登録日】2020年1月10日
(45)【発行日】2020年2月12日
(54)【発明の名称】配線・配管材のわん曲姿勢維持具
(51)【国際特許分類】
   F16L 3/123 20060101AFI20200130BHJP
   F16L 57/00 20060101ALI20200130BHJP
   F16L 43/02 20060101ALI20200130BHJP
   H02G 3/04 20060101ALI20200130BHJP
【FI】
   F16L3/123
   F16L57/00 A
   F16L43/02
   H02G3/04 075
【請求項の数】5
【全頁数】14
(21)【出願番号】特願2016-19581(P2016-19581)
(22)【出願日】2016年2月4日
(65)【公開番号】特開2017-137938(P2017-137938A)
(43)【公開日】2017年8月10日
【審査請求日】2018年9月18日
(73)【特許権者】
【識別番号】000243803
【氏名又は名称】未来工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100083655
【弁理士】
【氏名又は名称】内藤 哲寛
(72)【発明者】
【氏名】川端 誠規
【審査官】 柳本 幸雄
(56)【参考文献】
【文献】 欧州特許出願公開第02336622(EP,A2)
【文献】 登録実用新案第3105759(JP,U)
【文献】 米国特許出願公開第2003/0051762(US,A1)
【文献】 国際公開第2011/007526(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F16L 3/123
F16L 43/02
F16L 57/00
H02G 3/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の保護筒体が軸方向に沿った連設部により連設されて、内部に配線・配管材が配設される配設経路が設けられた筒状の維持具本体を備え、
前記配線・配管材のわん曲形状に対応させて前記連設部を屈曲させて、隣接する保護筒体の軸心の相互の傾斜角を変更させることで、内部の配設経路に挿通される配線・配管材のわん曲形状を維持させるわん曲姿勢維持具であって、
前記各保護筒体には、径方向から前記配線・配管材を内部に受入れ可能とする分断部が軸方向に設けられ、当該分断部には、当該分断部の閉じた状態を維持する第1係止構造部が設けられ、
隣接する各保護筒体には、一方の保護筒体における前記分断部の両側部に設けられた一対の重合係止板部の間に、他方の保護筒体の前記軸方向に沿った一部が入り込んで、当該各重合係止板部と他方の保護筒体とが前記軸方向に沿って部分重合された状態で互いに係止されることで、各軸心を相互に傾斜させた状態を維持する第2係止構造部が設けられていることを特徴とする配線・配管材のわん曲姿勢維持具。
【請求項2】
前記第2係止構造部は、隣接する保護筒体の一方に設けられた一対の重合係止板部と、他方の保護筒体に設けられた一対の被係止部とから成り、前記一対の重合係止板部の内側に他方の保護筒体の一対の被係止部が挿入された状態で互いに係止されていることを特徴とする請求項1に記載の配線・配管材のわん曲姿勢維持具。
【請求項3】
前記第1係止構造部は、保護筒体の径方向に沿って移動させることで、当該第1係止構造部の係止を解除する係止解除操作部が設けられていることを特徴とする請求項2に記載の配線・配管材のわん曲姿勢維持具。
【請求項4】
前記維持具本体の軸方向の両端には、前記分断部と連続して、径方向から配線・配管材を受入れ可能とする端側分断部、及び当該端側分断部を閉じて環状を維持する端側の第1係止構造部を有する軸端保護筒体が屈曲可能な連設部によりそれぞれ連結され、
各軸端保護筒体の一方には、端側の第2係止構造部を構成していて、隣接する保護筒体の前記重合係止板部と係止される被係止部が形成され、他方の軸端保護筒体には、端側の第2係止構造部を構成していて、隣接する保護筒体の被係止部に係止される重合係止板部が設けられていることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の配線・配管材のわん曲姿勢維持具。
【請求項5】
前記各保護筒体、及び前記軸端保護筒体の径方向、及び軸方向の第1及び第2の各係止構造部の全てが係止状態において、内部に配設される配線・配管材のわん曲角度が、90°又は鈍角をなす配設経路が形成されることを特徴とする請求項4に記載の配線・配管材のわん曲姿勢維持具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、配線・配管材のわん曲部を内部に挿通して、そのわん曲姿勢を維持するための配線・配管材のわん曲姿勢維持具に関するものである。
【0002】
本明細書に使用される「係止構造部」とは、特定部材の係止部と、対応する被係止部とが相互に外れないように係止可能な部分を指し、その結果、「係止構造部」とは、係止部と被係止部との双方を含む概念であって、係止部と被係止部とが係止された状態、及び未係止の状態の双方を含むことになる。
【背景技術】
【0003】
軸方向に連設されることで筒状をした従来のわん曲姿勢維持具として、特許文献1に開示のものが知られている。このわん曲姿勢維持具は、筒本体の軸方向に沿って所定間隔をおいて周方向に沿った特定部に切欠き部が形成され、当該筒本体の軸方向の一端から配線・配管材を挿通した状態で、当該配線・配管材を筒本体と一緒に屈曲させることで、前記各切欠き部の対向部に設けられた係止部と被係止部を互いに係止させることで、管本体の屈曲状態を維持する構成である。
【0004】
このため、上記したわん曲姿勢維持具は、予め配線・配管材を内部に挿通した後に、配線・配管材と筒本体とを一緒に屈曲させる必要があり、配線・配管材が予め屈曲された状態で、当該配線・配管材のわん曲部を筒本体の内部に挿入させることは不能なため、配線・配管の各工程の順序が制約されて、配線・配管材の自由度が少なくなる問題があった。また、筒本体における切欠き部と対向する部分は、連続されているため、前記係止により筒本体をわん曲させた状態において、当該筒本体は、原形状である直線状に戻ろうとする復元力が作用するため、当該復元力により当該係止が解除されてしまう問題もあった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】実用新案登録第3105759号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、配線・配管材をわん曲させた後においても、当該わん曲部に対して「後付け」で装着可能であって、しかも維持具本体に設けられた径方向及び軸方向に沿った2種類の各係止構造部の係止及びその解除の操作を容易にすることを課題としている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するための請求項1の発明は、複数の保護筒体が軸方向に沿った連設部により連設されて、内部に配線・配管材が配設される配設経路が設けられた筒状の維持具本体を備え、
前記配線・配管材のわん曲形状に対応させて前記連設部を屈曲させて、隣接する保護筒体の軸心の相互の傾斜角を変更させることで、内部の配設経路に挿通される配線・配管材のわん曲形状を維持させるわん曲姿勢維持具であって、
前記各保護筒体には、径方向から前記配線・配管材を内部に受入れ可能とする分断部が軸方向に設けられ、当該分断部には、当該分断部の閉じた状態を維持する第1係止構造部が設けられ、
隣接する各保護筒体には、一方の保護筒体における前記分断部の両側部に設けられた一対の重合係止板部の間に、他方の保護筒体の前記軸方向に沿った一部が入り込んで、当該各重合係止板部と他方の保護筒体とが前記軸方向に沿って部分重合された状態で互いに係止されることで、各軸心を相互に傾斜させた状態を維持する第2係止構造部が設けられていることを特徴としている。
【0008】
請求項1の発明によれば、配線・配管材の必要部を予めわん曲させておき、分断部が開口された維持具本体の当該分断開口を通して、配線・配管材のわん曲部を維持具本体の内部に収容した後に、わん曲姿勢維持具の分断部を閉じると、全ての第1係止構造部により、前記分断部が閉じた状態を維持させると同時に、前記第2係止構造部のうち、その全て、又は特定部のみが係止状態となって、配線・配管材のわん曲姿勢が維持される。このように、請求項1の発明によれば、予めわん曲された配線・配管材のわん曲部に対して維持具本体を装着すること、即ち、維持具本体の「後付け」が可能となると共に、前記第2係止構造部により係止状態が維持されることで、互いの軸心が交差(傾斜)する隣接する保護筒体の数の選択により、配線・配管材の異なるわん曲姿勢(わん曲角度)に対しても対応可能となる。また、軸方向の全長に亘って開口された分断部の当該分断開口を通して配線・配管材のわん曲部を、維持具本体の径方向に移動させて、その内部に収容できるので、配線・配管材の配設作業の制約が少なくなって、その効率が高められる。
【0009】
また、第2係止構造部は、一方の保護筒体における前記分断部の両側部に設けられた一対の重合係止板部の間に、他方の保護筒体の前記軸方向に沿った一部が入り込んで、当該各重合係止板部と他方の保護筒体とが前記軸方向に沿って部分重合された状態で互いに係止され、しかも前記重合係止板部は、前記他方の保護筒体の前記分断部を閉じる方向の外側から重合されることで、隣接する保護筒体の各軸心を相互に傾斜させた状態を維持する構造であるので、前記分断部の閉じた状態を維持する第1係止構造部の係止状態の解除には、前記第2係止構造部の係止状態が解除されていることが必要である。このように、前記第2係止構造部の部分重合構造が、隣接する各保護筒体の各軸心を相互に傾斜させた状態を維持するのみならず、第1係止構造部の解除を困難にしているために、軸方向に連続している複数の保護筒体の途中の部分から、分断部を開口させることは難しいために、分断部は、容易には開口されない。このため、分断部を開口させるには、軸方向の一端から他端に向けて、第2係止構造部の係止状態を解除させることで、第1係止構造部が自動的に解除されて、分断部を開口させる操作が容易となる。
【0010】
なお、直状の維持具本体の分断部を開口させ、当該分断開口を通して維持具本体の内部に直状の配線・配管材を収容した後に、配線・配管材と維持具本体とを一緒にわん曲させることも可能であり、この場合においても、維持具本体の軸方向の一端から配線・配管材を挿通する必要がないので、従来構造のわん曲姿勢維持具に比較して、配線・配管材の配設作業は容易となる。
【0011】
請求項2の発明は、請求項1の発明において、前記第2係止構造部は、隣接する保護筒体の一方に設けられた一対の重合係止板部と、他方の保護筒体に設けられた一対の被係止部とから成り、前記一対の重合係止板部の内側に他方の保護筒体の一対の被係止部が挿入された状態で互いに係止されていることを特徴としている。
【0012】
請求項2の発明によれば、第2係止構造部は、一対の重合係止板部の内側に他方の保護筒体の一対の被係止部が挿入された状態で互いに係止される構造であるので、係止が確実となって、解除されにくくなる。
【0013】
請求項3の発明は、請求項2の発明において、前記第1係止構造部は、保護筒体の径方向に沿って移動させることで、当該第1係止構造部の係止状態を解除する係止解除操作部が設けられていることを特徴としている。
【0014】
請求項3の発明によれば、係止解除操作部を、保護筒体の径方向に沿って当該保護筒体の側、又はその反対の側に移動させることで、第1係止構造部の係止状態が解除されるため、当該係止状態の解除操作が容易となる。特に、請求項2を引用する請求項3の発明では、当該係止解除操作部の解除操作により、第1係止構造部の係止状態の解除のみならず、維持具本体の分断部に開口が形成されることで、隣接する保護筒体の一方の一対の重合係止板部に対して係止している被係止部を有する他方の保護筒体の分断部が互いに離間することで、第2係止構造部の係止状態も同時に解除される利点がある。
【0015】
請求項4の発明は、請求項1ないし3のいずれかの発明において、前記維持具本体の軸方向の両端には、前記分断部と連続して、径方向から配線・配管材を受入れ可能とする端側分断部、及び当該端側分断部を閉じて環状を維持する端側の第1係止構造部を有する軸端保護筒体が屈曲可能な連設部によりそれぞれ連結され、
各軸端保護筒体の一方には、端側の第2係止構造部を構成していて、隣接する保護筒体の前記重合係止板部と係止される被係止部が形成され、他方の軸端保護筒体には、端側の第2係止構造部を構成していて、隣接する保護筒体の被係止部に係止される重合係止板部が設けられていることを特徴としている。
【0016】
請求項4の発明のわん曲姿勢維持具は、維持具本体の軸方向の両端に、軸端保護筒体がそれぞれ連結されていて、当該各軸端保護筒体を含めて軸方向に全長に亘って分断可能であると共に、各軸端保護筒体は、維持具本体の軸方向の両端の保護筒体に対して第2係止構造部によって係止状態にすることが可能な構造となる。よって、配設状態で起立している軸端保護筒体と、当該軸端保護筒体の側方に起立している棒状の起立部材とを結束テープを用いて一体に結束することで、配線・配管材のわん曲部、及び当該わん曲部を収容している維持具本体との双方を、前記起立部材に支持させることができて、配線・配管材のわん曲部、及び維持具本体の各起立姿勢を安定させられる。
【0017】
請求項5の発明は、請求項4の発明において、前記各保護筒体、及び前記軸端保護筒体の径方向、及び軸方向の第1及び第2の各係止構造部の全てが係止状態において、内部に配設される配線・配管材のわん曲角度が、90°又は鈍角をなす配設経路が形成されることを特徴としている。
【0018】
請求項5の発明は、隣接する複数組の保護筒体、或いは両端の軸端保護筒体と内側に隣接する保護筒体のうち特定組のみの保護筒体どうし又は軸端保護筒体と隣接する内側の保護筒体を屈曲させて、残りの組の保護筒体の軸心は、同一直線上に配置されたままにすることで、配線・配管材の一定のわん曲角度のわん曲部のみならず、わん曲角度の異なる配線・配管材のわん曲部のわん曲姿勢を維持できるため、配線・配管材のわん曲角度が90°或いは鈍角をなす配設経路を維持具本体(わん曲姿勢維持具)の内部に形成できる。
【発明の効果】
【0019】
本発明によれば、第2係止構造部は、隣接する各保護筒体の一方に設けられた重合係止板部を、他方の保護筒体に軸方向に沿って部分重合された状態で互いに係止され、しかも前記重合係止板部は、前記他方の保護筒体の前記分断部を閉じる方向の外側から重合されることで、隣接する保護筒体の各軸心を相互に傾斜させた状態を維持する構造であるので、前記分断部の閉じた状態を維持する第1係止構造部の係止状態の解除には、前記第2係止構造部の係止状態が解除されていることが必要である。このように、前記第2係止構造部の部分重合構造が、隣接する各保護筒体の各軸心を相互に傾斜させた状態を維持するのみならず、第1係止構造部の解除を困難にしているために、軸方向に連続している複数の保護筒体の途中の部分から、分断部を開口させることは難しいために、分断部は、容易には開口されない。
【0020】
また、維持具本体の軸方向に分断部が設けられているため、配線・配管材をわん曲させた後においても、配線・配管材の当該わん曲部に「後付け」で維持具本体を装着できると共に、予め分断部の分断開口から内部の配設経路となる部分に配線・配管材を部分挿入した状態で、維持具本体と配線・配管材とを一緒に屈曲させることもできる。いずれの施工法においても、配線・配管材を維持具本体の径方向に移動させることで、当該配線・配管材の配設経路に配線・配管材を部分挿入できて、従来のように、維持具本体の端部から挿通させる必要がないため、配線・配管作業の制約が少なくなって、その自由度が高められる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
図1】(a),(b)は、それぞれ本発明に係るわん曲姿勢維持具M1 を分断部2で大きく開いた状態、及び当該分断部2を閉塞した状態を斜上方から見た斜視図である。
図2】(a),(b)は、それぞれ上記と同様の状態を斜下方から見た斜視図である。
図3】(a)は、隣接する保護筒体Aを仮想的に軸方向で破断して、90°の交差角で対向された斜視図であり、(b)は、第1係止構造部E1 によりわん曲姿勢維持具M1 の分断部2の閉塞が維持された状態の部分斜視図であり、(c)は、第2係止構造部E2 により分断部2の閉塞が維持され、しかも第2係止構造部E2 により隣接する保護筒体Aの相互の軸心の交差(傾斜)が維持された状態の部分斜視図である。
図4】(a),(b)は、それぞれ保護筒体Aの分断部2の開口状態、及び閉塞状態の横断面図である。
図5】(a)は、維持具本体1を90°わん曲させた状態の側面図であり、(b)は、(a)をX−X線で破断して直線上に展開した模式的断面図である。
図6】保護管P1 及び当該保護管P1 に挿通された本体管P2 を90°わん曲させて起立配管して、このわん曲状態をわん曲姿勢維持具M1 で維持している状態の斜視図である。
図7】保護管P1 及び本体管P2 を90°わん曲させて、床下から起立配管した状態の側面図である。
図8】(a)は、保護管P1 及び本体管P2 を90°わん曲させて、わん曲姿勢維持具M1 の起立上端部を、側方の支柱51に対して結束テープ52で結束した状態の側面図であり、(b)は、(a)のY−Y線断面図である。
図9】保護管P1 及び本体管P2 を鈍角状態でわん曲させた部分をわん曲姿勢維持具M1 で維持している状態の側面図である。
図10】(a),(b)は、それぞれ実施例2のわん曲姿勢維持具M2 の平面図、及び正面図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、最良の実施例を挙げて、本発明について更に詳細に説明する。図1図4において、実施例1の配線・配管材のわん曲姿勢維持具M1 は、使用状態で筒状をなしていて、全体が一体の樹脂の射出成形品であって、維持具本体1の周方向の一カ所において閉塞可能な分断部2が軸方向に沿って設けられることで半割筒状となった一対の半割筒体3が、周方向に沿って前記分断部2と対向する部分に設けられた複数のヒンジ連結部4〔図2(b)参照〕によってヒンジ連結された構成である。このため、一対の半割筒体3で構成される筒状の維持具本体1の内部は、保護管P1 ,本体管P2 等の配線・配管材を収容するための配設経路5となっている。
【0023】
維持具本体1は、周方向に沿って前記ヒンジ連結部4の両側に軸方向に設けられた薄肉連設部6〔図1(a),図2(b)及び図3参照〕を介して連結された複数の短筒状をした保護筒体Aと、軸方向の両端の保護筒体Aにそれぞれ前記薄肉連設部6を介して連結された一対の軸端保護筒体Bとから成る。短筒状の保護筒体Aは、維持具本体1の全体が一対の半割筒体3で構成されることに対応して、一対の半割短筒体A1 ,A2 から成り、隣接する保護筒体Aの半割短筒体A1 ,A1 (A2 ,A2 )どうしは、図3(a)に示されるように、前記薄肉連設部6を介して連結されており、当該薄肉連設部6の軸方向に沿った長さに対応した隙間7を有して隣接配置されている。前記薄肉連設部6及び隙間7は、いずれも隣接する保護筒体Aの軸心を所定の交差(傾斜)角度にして屈曲可能にするための部分である。
【0024】
一対の半割短筒体A1 ,A2 は、後述の第1係止構造部E1 を除いて対称形状をなしていて、第2係止構造部E2 により、隣接する半割短筒体A1 (A2 )どうしの各軸心を交差(傾斜)させた状態が維持される構造になっている。半割短筒体A1 (A2 )の軸方向に沿った一端部の後述の分断開口13を形成する周壁部は、重合係止板部8を形成していて、各重合係止板部8の内側に係止溝部9が周方向に沿って直線状に設けられている。一方、半割短筒体A1 (A2 )の軸方向に沿った他端部には、背面側の部分が欠肉されることで板片状となった被係止片部10が、軸心に対して垂直な面内に設けられている。この結果、保護筒体Aには、軸方向の一端部に一対の重合係止板部8が対向して形成され、その他端部に軸心に対して垂直な面内に存在する一対の被係止片部10が形成されている。前記第2係止構造部E2 は、前記重合係止板部8の内側に形成された係止溝部9とと前記被係止片部10とで構成される。
【0025】
図3及び図4に示されるように、一対の半割短筒体A1 ,A2 がヒンジ連結部4で連結された保護筒体Aとしては、前記一対の被係止片部10及び一対の係止溝部9は、維持具本体1の軸心とヒンジ連結部4を通る対称平面に対して対称に配置されている。これに対して、第1係止構造部E1 を構成する係止板部11及び被係止爪片部12は、前記対称平面に対して非対称となって、軸方向に沿って前記被係止片部10に近接して配置されている。一方の半割短筒体A1 の側に形成された係止板部11は、長方形板状であって、前記分断部2を形成する分断面2aに対して分断開口13の側に突出していて、上面に、先端側が閉塞された孔部11aが長手方向に形成され、当該孔部11aの先端を閉塞する閉塞板部が係止部11bとして機能する。一方の半割短筒体A2 には、分断面2bと同一面に先端面を有する方形短筒部14が一体に設けられ、当該方形短筒部14の天壁部14aの内面に、弾性変形可能な被係止爪片部12が形成され、当該被係止爪片部12の内面に、前記係止部11bに係止する被係止爪部15が形成されている。被係止爪片部12には、前記方形短筒部14の中空部から前記分断面2bに対して反対側に突出する解除操作部16が一体に設けられ、当該解除操作部16を保護筒体Aと反対側に押して、被係止爪片部12を弾性変形させることで、前記係止部11bと前記被係止爪部15との係止が解除される。
【0026】
前記維持具本体1は、薄肉連設部6を介して連結された複数の保護筒体Aと、互いに連結された複数の保護筒体Aの両端の各保護筒体Aに接続された一対の軸端保護筒体B,B’とから成る。各軸端保護筒体B,B’は、図8に示されるように、内部の配設経路5に保護管P1 及び本体管P2 が二重となって挿通された維持具本体1を屈曲させて、保護管P1 及び本体管P2 のわん曲部を起立させた状態において、わん曲部の上端部を側方の支柱51に結束テープ52により結束するための部分であって、維持具本体1の軸心方向に沿った長さは、前記保護筒体Aの長さの2〜3倍であって、複数の保護筒体Aと同様に一対の半割筒体B1 ,B2 (B'1,B'2)とから成る。一対の軸端保護筒体B,B’は、いずれも一対の半割筒体B1 ,B2 (B'1,B'2)の分断部2の閉塞状態を維持するための第1係止構造部E1 が設けられ、一方の軸端保護筒体Bを構成する半割筒体B1 ,B2 には、内側に隣接する保護筒体Aとの間で屈曲姿勢を維持すべく、それぞれ被係止片部10が設けられていると共に、他方の軸端保護筒体B’を構成する一対の半割筒体B'1,B'2には、内側に隣接する保護筒体Aとの間で屈曲姿勢を維持すべく、係止溝部9がそれぞれ設けられている。
【0027】
図4(b)に示されるように、第1係止構造部E1 が係止状態であって、一対の半割短筒体A1 ,A2 の各分断面2a,2bが近接又は密着して、分断開口13が無くなって、内部に配設経路5が形成された状態では、当該配設経路5の横断面は、通常の管体の横断面に対応した円形であって、しかも管体(実施例1では、二重配管された保護管P1 及び本体管P2 )の外周面と配設経路5の内周面との間の隙間は、僅かとなっている。この隙間が小さいことで、わん曲姿勢維持具M1 の配設経路5内において管体の径方向の移動量が少なくなり、管体のわん曲姿勢を、わん曲姿勢維持具M1 の屈曲姿勢に追従させることが可能となって、管体のわん曲姿勢の維持状態が安定する。
【0028】
一対の軸端保護筒体B,B’の端部側には、わん曲姿勢において、維持具本体1と側方の支柱51と結束テープ52とで結束する際に、当該結束テープ52が維持具本体1の軸心方向にずれるのを防止する一対のずれ防止フランジ部17が前記軸心方向に沿って所定間隔をおいて設けられている。軸端保護筒体B,B’の外周面における前記一対のずれ防止フランジ部17には、1本の周方向リブ18と計4本の軸方向リブ19とが交差して設けられていて、各リブ18,19及び前記一対のずれ防止フランジ部17で囲まれる部分は、凹部21となっている。各リブ18,19の高さ(厚さ)は、同一であって、前記一対のずれ防止フランジ部17の各軸端保護筒体B,B’の外周面からの径方向に沿った突出長は、前記各リブ18,19の高さ(厚さ)よりも大きいので、各軸方向リブ19と一対のずれ防止フランジ部17との間には、所定の段差が形成されている。配線・配管作業の関係では、わん曲姿勢維持具M1 の両端の各軸端保護筒体B,B’の部分に、係止構造を利用して、配管部材が係止されることになり、この場合において、前記凹部21は、当該係止を確実にすると共に、複数の軸方向リブ19が周方向に沿って一定間隔をおいて設けられることで、係止状態の前記配管部材がわん曲姿勢維持具M1 に対して廻るのを防止できる。
【0029】
そして、二重配管された保護管P1 及び本体管P2 を予め所定角度(実施例1では、90°)だけわん曲させておき、この状態で、上記のわん曲姿勢維持具M1 を用いて、保護管P1 及び本体管P2 のわん曲部のわん曲姿勢を維持させるには、以下のようにして行う。また、図1に示されるように、わん曲姿勢維持具M1 (維持具本体1)の分断部2を大きく開口させて、保護管P1 及び本体管P2 のわん曲部の外側(わん曲中心が存在しない側)に、分断部2が大きく開いたわん曲姿勢維持具M1 (維持具本体1)をあてがい、この状態で、一対の半割筒体3の分断開口13を小さくしながら、保護管P1 及び本体管P2 のわん曲部のわん曲形状に倣って、維持具本体1の全体を変形させると、各保護筒体Aを構成する一対の半割短筒体A1 ,A2 及び各軸端保護筒体B,B’を構成する一対の半割筒体B1 ,B2 (B'1,B'2)の対向する分断面2a,2bが近接することで、一方の半割短筒体A1 の係止板部11が、他方の半割短筒体A1 の方形短筒部14に挿入されて、係止板部11により被係止爪片部12が方形短筒部14の天壁部14aの側に弾性変形された後に原形状に復元されることで、係止板部11の先端の係止部11bと、被係止爪片部12の被係止爪部15とが係止されて、分断開口13が閉じられることで、一対の半割短筒体A1 ,A2 及び一対の半割筒体B1 ,B2 (B'1,B'2)は、係止連結状態となって、分断部2が開かない状態となる。
【0030】
上記の作用と並行して、保護管P1 及び本体管P2 のわん曲部のわん曲形状に倣って、隣接する保護筒体Aどうし、及び各軸端保護筒体B,B’とその内側で隣接する保護筒体Aとが僅かに屈曲されることで、同一直線上に配置されていた各軸心が交差(傾斜)状態となり、この途中において、隣接する保護筒体Aの一方の一対の被係止片部10が、他方の保護筒体Aを構成していて、近接途中の他方の保護筒体Aの一対の重合係止板部8の間に入り込んで重合状態となる。そして、第1係止構造部E1 の係止が完成される直前においては、一方の保護筒体Aの一対の係止溝部9と、他方の保護筒体Aの一対の被係止片部10とは、軸方向に沿ってほぼ同一位置に配置されているが、未係止状態である。次に、保護筒体Aを構成する一対の半割短筒体A1 ,A2 の各分断面2a,2bが近接又は密着すると、第2係止構造部E2 を構成する一方の保護筒体Aの一対の係止溝部9と、他方の保護筒体Aの一対の被係止片部10との係止が完成される。即ち、第1及び第2の各係止構造部E1 ,E2 の係止の時間的な経過をほぼ同時的に進行することになる。なお、各軸端保護筒体B,B’の第1係止構造部E1 の係止の完成、及び各軸端保護筒体B,B’と、その内側で隣接する保護筒体Aとの間の第2係止構造部E2 の係止の完成も、上記した隣接する各保護筒体Aの関係と同一である。
【0031】
これにより、図5図7に示されるように、複数の保護筒体A及び両端の一対の軸端保護筒体B,B’における互いに隣接する保護筒体Aどうし、及び軸端の軸端保護筒体B,B’とその内側で隣接する保護筒体Aとは、全て薄肉連設部6で屈曲されることで、90°にわん曲された保護管P1 及び本体管P2 の屈曲角度θ0 (=90°)のわん曲姿勢は、二重配管された保護管P1 及び本体管P2 の外側に装着されたわん曲姿勢維持具M1 により維持される。実施例1では、複数の保護筒体A及び両端の各軸端保護筒体B,B’の「屈曲構造部」の屈曲角度θ1 は、(90°)であると共に、「屈曲構造部」の数は、「9」であって、全ての「屈曲構造部」で屈曲されているので、わん曲姿勢維持具M1 の全体としての屈曲角度θ0 は、(10°×9=90°)となる。
【0032】
上記した配管例は、予め管体を所定角度でわん曲させておき、当該管体のわん曲部に「後付け」でわん曲姿勢維持具M1 を装着する例であって、軸方向に沿った分断部2を有する本発明に係るわん曲姿勢維持具M1 の特有の利点である。しかし、わん曲姿勢維持具M1 の内部の配設経路予定部に管体を挿入しておいて、当該管体とわん曲姿勢維持具M1 とを一緒に所定角度だけわん曲させる配管も可能である。後者の配管例においても、従来構造のわん曲姿勢維持具と異なって、管体は、わん曲姿勢維持具の径方向に移動させることで、わん曲姿勢維持具の内部に挿入できる利点がある。なお、実施例1のわん曲姿勢維持具M1 では、隣接する保護筒体A及び両端の各側端保護筒体Bと保護筒体Aとの間に設けられた全ての第2係止構造部E2 を係止状態にしても、管体のわん曲角度は,90°であって、管体が鋭角にわん曲させられないため、座屈するおそれもない。
【0033】
また、第2係止構造部E2 は、隣接する各保護筒体Aの一方に設けられた重合係止板部8を、他方の保護筒体Aに軸方向に沿って部分重合させることで、隣接する保護筒体Aの一方の係止溝部9に他方の保護筒体Aの被係止片部10を係止させることで、隣接する保護筒体Aの各軸心を相互に傾斜させた状態で維持する構造である。このため、前記分断部2の閉じた状態を維持する第1係止構造部E1 の係止状態の解除には、前記第2係止構造部E2 の係止状態が解除されていることが必要である。よって、軸方向に連続している複数の保護筒体Aの途中の部分から、分断部2を開口させることは難しいために、管体にわん曲姿勢維持具M1 が装着された状態において、分断部2は、容易には開口されない。このため、分断部2を開口させるには、軸方向の一端から他端に向けて、第2係止構造部E2 の係止状態を解除させることで、第1係止構造部E1 が自動的に解除されて、分断部2を開口させる操作が容易となる。
【0034】
なお、図7に示される配管例は、床材53の下方の床下部に配管された保護管P1 及び本体管P2 を90°だけ屈曲させて、床材53 に設けられた貫通孔54を通して、床材53の上方に起立配管させる例であり、床下部では、保護管P1 及び本体管P2 は、下地部55の上に配管されている。
【0035】
また、屈曲されて起立配管された保護管P1 及び本体管P2 の全体の配管姿勢を保持させる必要が生じた場合には、図8に示されるように、配管の起立部の側方に支柱51を設けて、当該支柱51と、保護管P1 及び本体管P2 のわん曲部の外側に装着されたわん曲姿勢維持具M1 の起立側の軸端保護筒体Bの一対のずれ防止フランジ部17との間に、結束テープ52を巻回することで、当該結束テープ52が管軸方向にずれることなく、屈曲された保護管P1 及び本体管P2 の起立部の全体を当該支柱51に保持させる。これにより、保護管P1 及び本体管P2 の起立配管部の全体の起立配管姿勢を長期に亘って安定して維持できる。なお、わん曲姿勢維持具M1 のヒンジ連結部4を含めて全てのヒンジ連結部4は、軸端保護筒体Bの外周面に対して径方向に突出しているが、当該各ヒンジ連結部4は、屈曲の外側に配置されて、支柱51に対して対向配置されていて、結束テープ52の巻回面とはならないため、当該結束テープ52の巻回の支障とならない。
【0036】
また、上記したわん曲姿勢維持具M1 の屈曲角度θ0 (=90°)は、管体をわん曲させて起立配管させるという、本発明に係るわん曲姿勢維持具M1 の最も使用頻度の高い屈曲角度であるが、図9に示されるように、複数の第2係止構造部E2 のうち特定の第2係止構造部E2 のみを係止状態にして、隣接する複数組の保護筒体Aのうち特定組の保護筒体Aどうしを屈曲させることで、鈍角にわん曲された管体のわん曲部のわん曲姿勢を維持させることも可能である。図9は、傾斜壁57は、水平壁56に対して鈍角に傾斜していて、水平壁56と傾斜壁57とに亘って管体(保護管P1 及び本体管P2 )が配管されて、上記したわん曲姿勢維持具M1 により、管体の鈍角わん曲部の傾斜姿勢(傾斜角度=140°)を維持している。即ち、隣接する複数組の保護筒体Aのうち一つおきの組の保護筒体Aどうしを第2係止構造部E2 で係止させて、その軸心を交差(傾斜)させていて、残りの組の保護筒体Aどうしの軸心は、同一直線上に配置されている。具体的には、保護筒体Aの数は、「8」であって、「隣接する保護筒体Aの組数」は、「8」であり、軸心が交差している「隣接する保護筒体Aの組数」は、1つおきであって、「4」であり、隣接する保護筒体Aの交差(傾斜)角度θ1 (=10°)であるので、わん曲姿勢維持具M1 の屈曲角度θ0 は、〔180°−(4×10°)=140°〕となって、管体のわん曲部のわん曲姿勢を維持できる。
【0037】
上記から明らかなように、実施例1のわん曲姿勢維持具M1 により、管体のわん曲姿勢を維持できる上記角度以外のわん曲角は、理論上は、100°,110°,120°,130°,150°,160°,170°である。
【0038】
また、何らかの原因で、管体の外側に装着されて、そのわん曲を維持しているわん曲姿勢維持具M1 を取り外す必要が生じた場合には、図3及び図4において、半割短筒体A2 に設けられた解除操作部16に、当該解除操作部16が保護筒体Aから離れる側の力を作用させると、第1係止構造部E1 の係止状態、即ち、半割短筒体A1 の側の被係止爪部15と、半割短筒体A1 の側の係止部11bとの係止状態が解除されて、一対の半割短筒体A1 ,A2 の分断部2が開くことで、第2係止構造部E2 の係止状態、即ち、隣接する保護筒体Aの一方の一対の被係止片部10と、他方の保護筒体Aの一対の係止溝部9との係止状態も、同時に解除される。即ち、解除操作部16に対して当該解除操作部16が保護筒体Aから離れる側の力を作用させることで、第1及び第2の各係止構造部の係止状態は、並行してほぼ同時に解除されるため、係止解除の操作が容易となり、この点も、本発明の利点の一つである。
【0039】
また、実施例1のわん曲姿勢維持具M1 を構成する複数の保護筒体Aは、軸方向に沿って同一に配置されている。即ち、各保護筒体Aは、軸方向の両端部にそれぞれ重合係止板部8及び被係止片部10が設けられていて、複数の保護筒体Aの連設状態において、各保護筒体Aに設けられた重合係止板部8及び被係止片部10は、いずれも同一の方向を向いている。しかし、図10に示される実施例2のわん曲姿勢維持具M2 は、軸方向の中央に配置された一つの保護筒体A’は、軸方向の両端部に、いずれも第2係止構造部E2 を構成する係止溝部9が設けられていて,その両側にそれぞれ配置される保護筒体Aは、軸方向の両端部に、それぞれ重合係止板部8及び被係止片部10が設けられているが、中央の保護筒体A’に対して対称に配設されている点が、実施例1のわん曲姿勢維持具M1 と異なる。
【0040】
上記実施例1,2では、維持具本体1を構成する一対の半割筒体3は、複数のヒンジ連結部4において連結された構造であるが、維持具本体1を構成する一対の半割筒体3は、分離された別体構造であって、ヒンジ連結部4の部分で結合される構成であってもよい。
【0041】
上記実施例のわん曲姿勢維持具M1 ,M2 は、軸方向の両端に軸端保護筒体B,B’が設けられていて、当該軸端保護筒体B,B’を結束テープの巻回部として利用することが可能であるが、本発明においては、複数の保護筒体Aのみでわん曲姿勢維持具M1 ,M2 を構成することも可能である。
【符号の説明】
【0042】
A,A’:保護筒体
1,A2 :半割短筒体
B,B’:軸端保護筒体
1,B2 , B'1, B'2:半割筒体
C:維持具本体の屈曲軸心
1 :第1係止構造部
2 :第2係止構造部
1 ,M2 :わん曲姿勢維持具
1 :保護管(配線・配管材)
2 :本体管(配線・配管材)
1:維持具本体
2:分断部
2a,2b:分断面
3:半割筒体
4:ヒンジ連結部
5:配設経路
6:薄肉連設部(連設部)
8:重合係止板部(第2係止構造部)
9:係止溝部(第2係止構造部)
10:被係止片部(第2係止構造部)
11b:係止部(第1係止構造部)
15:被係止爪部(第1係止構造部)
16:解除操作部
17:ずれ防止フランジ部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10