特許第6644677号(P6644677)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6644677モジュール及びそれが設けられた平坦物体を加工するための機械
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6644677
(24)【登録日】2020年1月10日
(45)【発行日】2020年2月12日
(54)【発明の名称】モジュール及びそれが設けられた平坦物体を加工するための機械
(51)【国際特許分類】
   B65H 29/62 20060101AFI20200130BHJP
【FI】
   B65H29/62 Z
【請求項の数】11
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2016-521598(P2016-521598)
(86)(22)【出願日】2014年9月25日
(65)【公表番号】特表2016-538207(P2016-538207A)
(43)【公表日】2016年12月8日
(86)【国際出願番号】EP2014002598
(87)【国際公開番号】WO2015051883
(87)【国際公開日】20150416
【審査請求日】2016年4月8日
(31)【優先権主張番号】13004822.6
(32)【優先日】2013年10月8日
(33)【優先権主張国】EP
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】512159605
【氏名又は名称】ボブスト メックス ソシエテ アノニム
【氏名又は名称原語表記】Bobst Mex SA
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100109070
【弁理士】
【氏名又は名称】須田 洋之
(74)【代理人】
【識別番号】100095898
【弁理士】
【氏名又は名称】松下 満
(74)【代理人】
【識別番号】100098475
【弁理士】
【氏名又は名称】倉澤 伊知郎
(74)【代理人】
【識別番号】100130937
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 泰史
(74)【代理人】
【識別番号】100144451
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 博子
(72)【発明者】
【氏名】ブルジョア サチャ
【審査官】 松林 芳輝
(56)【参考文献】
【文献】 実開平02−086908(JP,U)
【文献】 特開2013−169690(JP,A)
【文献】 特開平10−235292(JP,A)
【文献】 特開平10−137694(JP,A)
【文献】 実開昭62−194615(JP,U)
【文献】 特開昭50−060984(JP,A)
【文献】 特開2000−061566(JP,A)
【文献】 米国特許第06634485(US,B1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65H29/58−29/62
B31B50/00−70/99
B31C 1/00−99/00
B31D 1/00−99/00
B65G11/00−11/20
B65G47/00−47/20
B07C 1/00−99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
加工する平坦物体がブランクである、パッケージング(100)を生成するためのフォルダー/グルアータイプのパッケージング機械であって、前記機械は、給送機(110)と、一連のモジュール(M)と、送出モジュール(190)とによって形成され、一連のモジュール(M)の各モジュールは、1つ又はいくつかの折り畳み及び接着作業を行い、折り畳み箱を生産するように生産工程に入り、
前記モジュール(M)は、前記平坦物体の加工が実行される作業ゾーン内の与えられた搬送加工経路に沿って平坦物体がその上方で搬送され加工される支持構造体(1、2、3、4)と、
前記作業ゾーン内の前記搬送加工経路を離れ且つ前記搬送加工経路及び前記作業ゾーンの下に落下する任意の平坦物体を排出することができる、そのような物体のための排出システムと、を含み、
前記排出システムは、専用回収ゾーンに向けて落下する前記平坦物体の方向を逸らすことができる逸らし手段(8、9、15、16)を有し、
前記逸らし手段は、前記物体が支持構造体部分(4)の上方に到着した時に、落下する前記平坦物体の方向を下向き方向に逸らすことができる少なくとも第1の偏向部材(5)を含み
各第1の偏向部材(5)は、前記平坦物体の前記搬送経路の下に延びる支持構造体部分(4)の上方に傾斜した状態で位置決めされる、
ことを特徴とする機械。
【請求項2】
各第1の偏向部材(5)は、前記平坦物体(F)の搬送方向に対して縦方向に向けられた少なくとも1つの傾斜面(8、9)を含むことを特徴とする請求項1に記載の機械。
【請求項3】
各第1の偏向部材(5)は、前記支持構造体部分(4)に固定的に接合され、前記各第1の偏向部材(5)は、前記支持構造体部分(4)の上方に延びることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の機械。
【請求項4】
加工する平坦物体がブランクである、パッケージング(100)を生成するためのフォルダー/グルアータイプのパッケージング機械であって、前記機械は、給送機(110)と、一連のモジュール(M)と、送出モジュール(190)とによって形成され、一連のモジュール(M)の各モジュールは、1つ又はいくつかの折り畳み及び接着作業を行い、折り畳み箱を生産するように生産工程に入り、
前記モジュール(M)は、前記平坦物体の加工が実行される作業ゾーン内の与えられた搬送加工経路に沿って平坦物体がその上方で搬送され加工される支持構造体(1、2、3、4)と、
前記作業ゾーン内の前記搬送加工経路を離れ且つ前記搬送加工経路及び前記作業ゾーンの下に落下する任意の平坦物体を排出することができる、そのような物体のための排出システムと、を含み、
前記排出システムは、任意の平坦物体を排出することができる第1の排除手段(10、11)を有することを特徴とする機械。
【請求項5】
前記第1の排除手段は、第1の偏向部材(5)の上面で空気のパルス流れを発生させることができる少なくとも1つの吹き込み部材(10、11)を含むことを特徴とする請求項4に記載の機械。
【請求項6】
加工する平坦物体がブランクである、パッケージング(100)を生成するためのフォルダー/グルアータイプのパッケージング機械であって、前記機械は、給送機(110)と、一連のモジュール(M)と、送出モジュール(190)とによって形成され、一連のモジュール(M)の各モジュールは、1つ又はいくつかの折り畳み及び接着作業を行い、折り畳み箱を生産するように生産工程に入り、
前記モジュール(M)は、前記平坦物体の加工が実行される作業ゾーン内の与えられた搬送加工経路に沿って平坦物体がその上方で搬送され加工される支持構造体(1、2、3、4)と、
前記作業ゾーン内の前記搬送加工経路を離れ且つ前記搬送加工経路及び前記作業ゾーンの下に落下する任意の平坦物体を排出することができる、そのような物体のための排出システムと、を含み、
前記排出システムは、専用回収ゾーンに向けて落下する前記平坦物体の方向を逸らすことができる逸らし手段(8、9、15、16)を有し、
前記逸らし手段は、前記物体が前記支持構造体(4)の下に到着した時に、落下する前記平坦物体の方向を前記専用回収ゾーンに向けて逸らすことができる少なくとも第2の偏向部材(15、16)を含むことを特徴とする機械。
【請求項7】
各第2の偏向部材(15、16)は、前記平坦物体の前記搬送経路の下に延びる支持構造体部分(4)の下に傾斜方式で位置決めされることを特徴とする請求項6に記載の機械。
【請求項8】
各第2の偏向部材は、前記平坦物体(F)の搬送方向に対して横断方向である方向に向けられた少なくとも1つの傾斜面(15、16)を含むことを特徴とする請求項7に記載の機械。
【請求項9】
前記逸らし手段は、前記平坦物体の前記搬送経路の下に位置付けられた前記支持構造体部分(4)の実質的に全体の下に延びる単一の第2の偏向部材(15)を含むことを特徴とする請求項6から請求項8のいずれか1項に記載の機械。
【請求項10】
前記排出システムは、第2の偏向部材(15)上に存在する任意の平坦物体を排出することができる第2の排除手段(22)を更に含むことを特徴とする請求項6から請求項9のいずれか1項に記載の機械。
【請求項11】
前記第2の排除手段(22)は、前記第2の偏向部材(15)の上面の領域に空気のパルス流れを発生させることができる少なくとも1つの吹き込み部材(22)を含むことを特徴とする請求項10に記載の機械。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、平坦物体を加工するための機械のためのモジュールに関する。本発明はまた、1又は2以上のモジュールが設けられた平坦物体を加工するための機械に関する。
【背景技術】
【0002】
本発明は、パッケージング箱、特に薬剤のための箱の生産の分野に限定ではないが特に有利に使用される。
【0003】
パッケージング産業において、箱の生産は、フォルダー/グルアーと一般的に呼ばれる機械を使用してカットアウトを折り曲げて接着することによりインラインで従来は実行されている。そのような加工機械は、一般的に、箱を生産するのに必要とされる多数の基本作業を実行することを担う異なる機能的装置が分散された一連のモジュールの形態にある。各モジュールは、カットアウトを搬送するためのそれ独自のシステム、一般的にローラ又はベルトタイプの搬送機を有するが、アセンブリは、移送作業が全体的にフォルダー/グルアーの長さ全体にわたって連続的に実行されるように配置される。
【0004】
カットアウトを加工する工程中に、一部のカットアウトは、搬送経路を離れて下に、例えば、機械のモジュールの搬送システムの下に落下する場合がある。これらのカットアウトは、均衡が取れた状態で位置決めされた機械の各部分上に落下する場合があり、又は機械の下の地面上に落下する場合さえある。これらのカットアウトが機械のオペレータによってアクセス可能な場合には、オペレータがそれらを把持してそれらを生産フローの中に、例えば、それらがその中に落ちた機械又はモジュールの入力に再導入することが可能である。
【0005】
これに代えて、カットアウトが容易にアクセス可能でない場合に、オペレータは、例えば、埃及び汚れを発生し、これが次に機械を詰まらせてその正しい作動を妨げるか又は現在の生産を汚染して汚す危険を冒す圧縮空気銃を使用することにより、それらを押す及び/又はそれらを落下させる場合がある。更に、そのような銃の使用は、カットアウトが飛んで離れて機械の中に入り、異なる位置に堆積することをもたらす場合があり、これは、その正しい作動を損ない、オペレータが彼の作業を再度開始しなければならないので全く非効率的である。
【0006】
更に、薬剤パッケージングの生産の分野において、特に、パッケージングバッチが変わる時、すなわち、異なる(例えば、異なるサイズ、異なる坪量、異なる色を有し、又は更に異なる言語での印刷を伴う)新しいパッケージングが機械の中に導入される時に、非常に厳しい慣例は、特定の作動条件を要求し、ユーザは、機械の出口でのいかなる混在も防止するために機械が先行バッチの全てのカットアウトを正しく除去したことを確認したいと欲する。これは、パッケージングの寸法が類似であるが、それでも異なっている場合に、混在の発生は必ずしも裸眼で検出されない可能性があり、生産工程の残りに問題をもたらすからである。
【0007】
その結果、全ての個々のモジュールは、空であって異なる先行バッチのカットアウトをもはや含んではならないことのみならず、機械自体は、機械による加工作動中にその中に落ちたかもしない任意のカットアウトを更に除外しなければならない。
【0008】
最も簡単な解決法は、勿論、目視検査と機械のオペレータによって発見された落下したカットアウトのターゲットを定めた除去とを実行することである。この検査は、オペレータの注意に依然として依存するものである。彼は、理論的には、不注意又は時間不足の結果としてこの検査を実行しない場合がある。彼は、それを部分的に行う場合もあり、また、この事例において、圧縮空気銃の使用は、機械の内側へのカットアウトでの戻りではないにしても、機械の目詰まりをもたらす場合がある。
【0009】
この簡単な解決法は、従って、機械の最適かつある一定のクリアランスを保証しない。更に、明白な安全上の理由から、オペレータが、落下カットアウトを捜すために彼の手又は腕を機械の中に入れると考えられる作業を実行するのを防止することが好ましい。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明の目的は、従来技術の解決法を改善する平坦物体を加工するための機械のためのモジュールを最終的に提供することである。より具体的には、本発明の目的の1つは、機械が生産工程中にその中に落ちたカットアウトを実質的に除去することを保証することを可能にするモジュールを提供することである。本発明の別の目的は、ユーザにとって全く安全にそのようなカットアウトを排出するのに使いやすくかつ効率的である機械を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明の態様により、平坦物体を加工するための機械のためのモジュールは、与えられた搬送経路に沿って平坦物体がその上方で搬送される支持構造体を含む。
【0012】
モジュールは、それが、搬送経路の下に落下する任意の平坦物体を排出することができるそのような平坦物体の排出システムを更に含むことを特徴とする。
【0013】
平坦物体は、その形状、そのフォーマット、又は完全シート、事前切断シート、互いに局所的に取り付けられたブランク又はカットアウトのアセンブリ、個々のブランク又はカットアウト、折り畳み箱などのようなそれがそこから構成された材料とは無関係に、小さい厚みを有する任意の平坦化された物体として定義される。更に、そのような平坦物体は、任意の材料、特に、紙、コンパクト厚紙、段ボール紙、プラスチック材料などから生成することができる。
【0014】
別の態様により、平坦物体を加工するための機械には、以下に説明及び権利主張する1又は2以上の技術的特徴を有する少なくとも1つのモジュールが設けられる。
【0015】
本発明は、そのいくつかの実施形態及び図の説明からより良く理解されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1】本発明によるモジュールが設けられたフォルダー/グルアータイプの加工機械を示す図である。
図2図1の加工機械のモジュールの斜視図である。
図3A】本発明の実施形態の詳細図である。
図3B】本発明の実施形態の詳細図である。
図4A】本発明の別の実施形態の詳細図である。
図4B】本発明の別の実施形態の詳細図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
図1は、平坦物体を加工するための機械、例えば、パッケージングを生成するフォルダー/グルアー100のタイプの機械を示している。平坦物体は、すなわち、この事例において、最も多くの場合に厚紙のカットアウトである。そのような機械は、折り畳み箱を生産するために機械100によって実行される生産工程に関わる1又は2以上の折り畳み及び接着作業を各々が実行する一連のモジュールMによって一般的に形成される。
【0018】
フォルダー/グルアー100は、給送機110、アラインメントモジュール120、品質制御モジュール130、点字をエンボス加工するためのモジュール140、事前断裁モジュール150、接着剤グルーイングモジュール160、折り畳みモジュール170、排出モジュール175、移送モジュール180、及び送出モジュール190から構成される。これらの様々な要素は、従来技術から極めて公知なので、それらを構造的又は作動的にここで詳細に説明することは割愛する。
【0019】
図2は、フォルダー/グルアー100のモジュールMの斜視図である。図示のモジュールMは、それがフォルダー/グルアー100の任意のモジュールとすることができ、その機能が本発明の説明の関連において決定的ではないことを意味する余分な装備のない形態に示されている。従って、本発明に関連して以下に説明する特徴は、任意の生産機械モジュールに適用することができる。
【0020】
モジュールMは、2つの横壁1及び2が脚部3によって支持された支持構造体を含む。モジュールMはまた、機械的に横壁1及び2を互いに接続する2つの交差部材4を含む。例えば、モジュールの長さに従って単一の交差部材4又は2よりも多い交差部材4を設けることが自然に可能であり、図2の例示は、制限ではない。支持構造体は、カットアウトの加工が実行される作業ゾーンの下に位置付けられる。カットアウトは、支持構造体の上方の与えられた搬送経路に沿って搬送される。
【0021】
本発明により、加工機械、より具体的には、モジュールMには、カットアウトを排出するシステムが設けられる。第1の生産変形において、排出システムは、逸らし手段を含む。逸らし手段は、専用回収ゾーンに向けてカットアウトの落下を逸らすことにより、搬送経路の下に落下する任意のカットアウトを排出することができる。
【0022】
図3A及び図3Bは、図2で言及した交差部材4の詳細を示している(図3Aは斜視図として、図3Bは断面に)。好ましくは、逸らし手段は、下向き方向のカットアウトの落下をこれらのカットアウトが支持構造体部分の上方に到着した時に逸らすことができる少なくとも第1の偏向部材5を含む。
【0023】
第1の偏向部材5は、カットアウトのための搬送経路の下に延びる支持構造体部分の上方に傾斜して有利に位置決めされる。第1の偏向部材5は、カットアウトの搬送又は循環方向(図1の矢印F)に対して実質的に縦方向に向けられた少なくとも1つの傾斜面を有利に含む。
【0024】
第1の偏向部材5は、好ましくは、それがその上方を延びる支持構造体部分に固定的に接合される。この実施形態において、第1の偏向部材5は、交差部材4に固定的に接合されたカバー7の形態にある。このカバー7は、平坦ではなく、2つの傾斜面8及び9が屋根の形態である凸面形状を有する。この特定の形態の目的は、交差部材4の上方に落下すると考えられるカットアウトに対して不安定な位置を生成することである。
【0025】
この特徴は、従来技術の問題を解決することを可能にし、すなわち、それは、カットアウトが交差部材4上に堆積されるのを防止し、カットアウトのサイズが交差部材4の幅よりも小さい時にはいっそう容易に防止する。
【0026】
2つの傾斜面を有する形状をカバー7に与えることにより、任意のカットアウトは、重力の結果として機械の中に落下し続けることになる。カバー7はまた、単一傾斜面を有することができ、重要なファクタは、落下したカットアウトの位置の不安定性である。
【0027】
第2の生産変形において、排出システムは、好ましくは、第1の偏向部材5上に存在する任意のカットアウトを排出することができる第1の排除手段を含む。この変形において、かつカットアウトがカバー7の2つの傾斜面8及び9間に均衡が取れた状態に位置付けられ、望ましくないこの位置に留まる極端な場合を補償するために、追加の排除手段を使用することが可能である。これらの第1の排除手段は、カットアウトの移動を下向き方向に強制する。
【0028】
有利なことに、第1の排除手段は、第1の偏向部材5、すなわち、カバー7の上面の領域に空気のパルス流れを発生させることができる少なくとも1つの吹き込み部材を含む。
【0029】
図3A及び図3Bは、導管10(図3B)と1又は2以上のノズル11(図3A)とを含む吹き込み部材を示している。使用される圧縮空気は、一部の生産作動において圧縮空気を一般的に使用する機械から容易に取り出すことができる。
【0030】
これらの排除手段は、勿論、任意的であり、それらを不要にするために平面8及び9の傾斜を増大させるように選択することが可能である。他の同等手段、例えば、一方の側又は他方からカットアウトを押すことができる2つの傾斜面8及び9間に装着された例えばローラのような落下したカットアウトを押す機械的要素を使用することも可能である。
【0031】
そのような排除手段は、指令Cを使用するオペレータの指令で又は自動方式で実施され、又は更に恒久的に機能することができる。
【0032】
好ましくは、逸らし手段は、カットアウトの落下をこれらのカットアウトが支持構造体の下に到着した時に専用回収ゾーンに向けて逸らすことができる少なくとも第2の偏向部材を含む。各第2の偏向部材は、カットアウト搬送経路の下に延びる支持構造体部分の下に傾斜方式で有利に位置決めされる。
【0033】
各第2の偏向部材は、カットアウトFの搬送方向に対して実質的に横断方向に向けられた少なくとも1つの傾斜面を有利に含む。逸らし手段は、好ましくは、カットアウトの搬送経路の下に位置付けられた支持構造体部分の実質的に全体の下に延びる単一の第2の偏向部材を含む。
【0034】
第2の偏向部材は、2つの下側カバー15及び16を含む(図1及び図4Aを参照されたい)。これらのカバー15及び16は、搬送経路から、同じく交差部材からも機械の中に落下するカットアウトをそれらが機械の下の又はモジュールMの下の地面に落下するのを防止するために回収する役目をする。
【0035】
より具体的には、第1のカバー15は、落下したカットアウトの全てがモジュールの及び機械の前部に位置付けられた回収ゾーンに向けて摺動することになるように傾斜面を形成する。その結果、カットアウトは、機械の下のどこにでもバルクではランダムに落下せず、定義された回収ゾーンに向けて誘導される。図示の提案は、1つの例にすぎず、別の方向に傾斜面を有するか又は回収容器内に終端するカバー15を提供することが可能であり、その考えは、カットアウトが、モジュールMの外側に又はオペレータが容易にアクセス可能であるモジュールMのゾーンの中に排出されるということである。
【0036】
カバー16はまた、カットアウトを排出する機能に加えて、カットアウトがカバー15上に詰まったまま留まるのを防止する手段をカバーする。排出システムは、第2の偏向部材上に存在する任意のカットアウトを排出することができる第2の排除手段を有利に含む。
【0037】
第2の排除手段は、第2の偏向部材の上面の領域に空気のパルス流れを発生させることができる少なくとも1つの吹き込み部材を有利に含む。
【0038】
この吹き込み部材には、典型的に、傾斜面15の方向に(上から下に)、例えば、ノズルを通して空気を横方向に吹き込む導管22が設けられる。図4Bの矢印Aは、カットアウトがその排出に向けて傾斜面15に沿って落下することをこのように保証する吹き込まれた空気を示している。
【0039】
この吹き込み部材は、カバー7の領域に位置付けられたものと同様の方式でオペレータによる要求で又は自動的に起動されるか、又は恒久的に作動することができる。
【0040】
好ましい方式において、オペレータは、彼が落下した全てのカットアウトを機械から除去することを欲する時に、排除手段を起動するために指令Cを使用する。
【0041】
システムによって除去されたカットアウトは、手動によって、又は例えばカバー15の端部に適切な方式で置かれることになる補助回収手段(例えば、容器)によってそのいずれかで機械の外側でオペレータによって最終的に回収することができる。
【0042】
このようにして、本発明によって提案する手段を使用することにより、オペレータは、機械における手動の介入なしに機械からそこに落下したかもしれない全てのカットアウトをある一定の方式で容易に除去することができる。このシステムは、結果的に非常に効率的であり、かつ安全要件に準拠する。
【0043】
本出願に示す実施形態は、純粋に一例として示しており、制限と考えてはならない。変形は、例えば、同等手段を使用することにより、特許請求する保護の関連において可能である。
【0044】
第1及び第2の生産変形は、望ましい実施形態に従って単独で又は組合せで使用することができる。1つのみ又は複数のモジュールは、平坦物体の排出システムを含むことができる。上述の機械及びモジュール部分は、任意の適切な材料によって形成することができる。例えば、カバー7、8、15、及び16は、金属又は合成材料から形成することができる。
図1
図2
図3A
図3B
図4A
図4B