特許第6644716号(P6644716)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6644716
(24)【登録日】2020年1月10日
(45)【発行日】2020年2月12日
(54)【発明の名称】光路調節ユニットと表示装置
(51)【国際特許分類】
   G09F 9/00 20060101AFI20200130BHJP
   F21S 2/00 20160101ALI20200130BHJP
   F21V 3/00 20150101ALI20200130BHJP
   F21V 5/00 20180101ALI20200130BHJP
   F21V 7/00 20060101ALI20200130BHJP
   F21V 7/10 20060101ALI20200130BHJP
   H05B 33/02 20060101ALI20200130BHJP
   H01L 27/32 20060101ALI20200130BHJP
   H01L 51/50 20060101ALI20200130BHJP
   G09F 9/40 20060101ALI20200130BHJP
   G09F 9/30 20060101ALI20200130BHJP
   F21Y 107/70 20160101ALN20200130BHJP
   F21Y 115/15 20160101ALN20200130BHJP
【FI】
   G09F9/00 313
   F21S2/00 481
   F21V3/00 530
   F21V5/00 530
   F21V7/00 530
   F21V7/10 300
   H05B33/02
   H01L27/32
   H05B33/14 A
   G09F9/40 301
   G09F9/30 308A
   F21Y107:70
   F21Y115:15
【請求項の数】13
【全頁数】12
(21)【出願番号】特願2016-574122(P2016-574122)
(86)(22)【出願日】2015年6月18日
(65)【公表番号】特表2018-506729(P2018-506729A)
(43)【公表日】2018年3月8日
(86)【国際出願番号】CN2015081731
(87)【国際公開番号】WO2016110058
(87)【国際公開日】20160714
【審査請求日】2018年6月15日
(31)【優先権主張番号】201510005753.6
(32)【優先日】2015年1月6日
(33)【優先権主張国】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】510280589
【氏名又は名称】京東方科技集團股▲ふん▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】BOE TECHNOLOGY GROUP CO.,LTD.
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【弁理士】
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(72)【発明者】
【氏名】▲孫▼ ▲艶▼六
【審査官】 川俣 郁子
(56)【参考文献】
【文献】 特表2004−524551(JP,A)
【文献】 国際公開第2013/128108(WO,A1)
【文献】 中国実用新案第201402568(CN,Y)
【文献】 特開2014−002328(JP,A)
【文献】 特開2003−075863(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F21S2/00
F21V1/00−15/04
G02F1/1335
1/13363
G03B21/00−21/10
21/12−21/13
21/134−21/30
33/00−33/16
G09F9/00−9/46
H01L27/32
51/50
H05B33/00−33/28
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
異なる方向に沿って入射してきた光線をほぼ同じ方向に沿って出射するための光路調節ユニットであって、集光部と、反射部と、散光部と、を含み、前記集光部と前記散光部は中空空間に囲み、前記反射部は前記中空空間内に設置されるとともに、前記中空空間を2つに分けるようにそれぞれ前記集光部の中部と前記散光部の中部に接し、前記集光部は異なる方向に沿って入射されてきた光線を集光し、前記反射部は前記集光部が集光した光線を前記散光部に反射し、前記散光部は前記反射部に反射された光線をほぼ同じ方向に沿って出射する光路調節ユニット。
【請求項2】
前記集光部は対称に設置される2つの弧状構造を含み、前記散光部は対称弧状構造で、前記集光部と前記散光部は対称する前記中空空間を囲み、前記反射部は対称する前記中空空間の対称面に設置され、前記散光部に反射された光線は前記中空空間の対称面にほぼ平行する方向に沿って出射する、請求項1記載の光路調節ユニット。
【請求項3】
前記集光部は形状もサイズも同じで、鏡像対称に設置される2つの弧状の集光シートを含み、2つの前記集光シートは、一端部が互いに接続し、他端がそれぞれ前記散光部の両端に接続し、前記反射部は2つの前記集光シートの鏡像対称面に設置され、その一端が2つの前記集光シートの互いに接続する端部に接続し、他端が前記散光部の中部に接続するとともに、前記散光部の中部が前記散光部の対称面に位置する、請求項2に記載の光路調節ユニット。
【請求項4】
各前記集光シートは凸レンズ構造であり、前記集光シートの前記中空空間に近づく弧面の弧度は前記中空空間に離れる弧面の弧度より大きい、請求項3に記載の光路調節ユニット。
【請求項5】
前記散光部は凹レンズ構造である、請求項3に記載の光路調節ユニット。
【請求項6】
前記反射部は対称くさび構造であり、前記対称くさび構造において大きい一端は2つの前記集光シート同士が接続する端部に接続し、小さい一端は前記散光部の中部に接続し、前記散光部の中部は前記散光部の対称面に位置し、前記対称くさび構造における2つの前記集光シートにそれぞれ向かう両側の表面にそれぞれ反射膜が設置される、請求項3に記載の光路調節ユニット。
【請求項7】
前記対称くさび構造の角度の範囲は3°〜7°である、請求項6に記載の光路調節ユニット。
【請求項8】
前記集光部と、前記反射部と、前記散光部とは一体に成形され、
或いは、前記集光部と、前記散光部と、前記反射部とをそれぞれ形成し、その後に前記反射部と、前記集光部と、前記散光部とを一体に組み合わせ、
或いは、前記集光部と前記散光部とは、一体に成形されるように形成されるとともに、前記反射部は単独で形成され、その後に単独で形成された前記反射部と、一体に成形された前記集光部および記散光部とを一体に組み合わせる、
請求項1から請求項7のいずれかに記載の光路調節ユニット。
【請求項9】
前記集光部と、前記反射部と、前記散光部とは、無色、且つ透明の材料で形成される、請求項1から請求項7のいずれかに記載の光路調節ユニット。
【請求項10】
前記集光部と、前記反射部と、前記散光部とは、ガラス材もしくは樹脂材で形成される、請求項9に記載の光路調節ユニット。
【請求項11】
少なくとも2つの接合できるスクリーンを含み、隣接する前記スクリーンの間に接合隙間を有する表示装置であって、隣接する前記スクリーンの間に接合隙間を有し、前記接合隙間内に請求項1から請求項10のいずれかの光路調節ユニットが設置される、表示装置。
【請求項12】
前記スクリーンの縁部は中に折れて折れ部を形成し、隣接する前記スクリーンの前記折れ部同士の間に前記接合隙間が形成され、前記光路調節ユニットは前記接合隙間内に設置される、請求項11に記載の表示装置。
【請求項13】
少なくとも2つの接合できるスクリーンを含み、隣接する前記スクリーンの間に接合隙間を有する表示装置であって、
隣接する前記スクリーンの間に接合隙間を有し、前記接合隙間内に光路調節ユニットが設置され、
異なる方向に沿って入射してきた光線をほぼ同じ方向に沿って出射するための光路調節ユニットは、集光部と、反射部と、散光部と、を含み、前記集光部と前記散光部は中空空間に囲み、前記反射部は前記中空空間内に設置されるとともに、前記中空空間を2つに分けるようにそれぞれ前記集光部の中部と前記散光部の中部に接し、前記集光部は異なる方向に沿って入射されてきた光線を集光し、前記反射部は前記集光部が集光した光線を前記散光部に反射し、前記散光部は前記反射部に反射された光線をほぼ同じ方向に沿って出射し、
前記集光部は対称に設置される2つの弧状構造を含み、前記散光部は対称弧状構造で、前記集光部と前記散光部は対称する前記中空空間を囲み、前記反射部は対称する前記中空空間の対称面に設置され、前記散光部に反射された光線は前記中空空間の対称面にほぼ平行する方向に沿って出射し、
前記集光部は形状もサイズも同じで、鏡像対称に設置される2つの弧状の集光シートを含み、2つの前記集光シートは、一端部が互いに接続し、他端がそれぞれ前記散光部の両端に接続し、前記反射部は2つの前記集光シートの鏡像対称面に設置され、その一端が2つの前記集光シートの互いに接続する端部に接続し、他端が前記散光部の中部に接続するとともに、前記散光部の中部が前記散光部の対称面に位置し、
各前記集光シートは凸レンズ構造であり、前記集光シートの前記中空空間に近づく弧面の弧度は前記中空空間に離れる弧面の弧度より大きく、
前記スクリーンの縁部は中に折れて折れ部を形成し、隣接する前記スクリーンの前記折れ部同士の間に前記接合隙間が形成され、前記光路調節ユニットは前記接合隙間内に設置され、
前記スクリーンの前記折れ部は平面部と曲面部とを含み、前記集光部において前記集光シートの前記中空空間に離れる弧面の弧度は前記曲面部の弧度に一致し、前記曲面部は黒行列と発光ユニットとを含み、前記発光ユニットから出射した光線は異なる方向から前記集光部に入射し、前記散光部から前記平面部にほぼ平行する方向に沿って出射する、
示装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は表示技術分野に属し、具体的には光路調節ユニットと表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
ここ10年内にフラットパネル表示技術は飛躍的に発展され、スクリーンの寸法から表示の品質まで、すべて大いに進歩されており、既に現在の主流表示技術となっている。現在、フラットパネル表示装置は主に、液晶表示装置(Liquid Crystal Display、略称でLCD)と有機エレクトロルミネセンス(Organic Light Emission Display、略称でOLED)とを含む。AMOLED(Active Matrix Organic Light Emission Display、アクティブマトリックス式有機EL)技術の発展につれ、フレキシブルスクリーンの応用分野はますます広くなってきており、サイズもますます大きくなってきている。しかし、サイズがより大きいスクリーンについて、通常、複数のサイズの小さいスクリーンを接合するように形成される。接合するように形成された大きいサイズのスクリーンの接合エリアには、黒い線が出ることは避けられず、表示映像が不連続になってしまい、大きいサイズスクリーンの表示効果に大きな影響を与える。
【0003】
よって、接合効果がよく、表示映像が連続する表示装置の設計は現在解決されていない技術問題になっている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明が解決しようとする技術課題は従来の技術に存在している上述の不足に対し、光路調節ユニットと表示装置を提供することであり、この光路調節ユニットは異なる方向に沿って入射されてきた光線をほぼ同じ方向に沿って出射するように調節することができる。この光路調節ユニットを採用した表示装置の表示パネルは接合効果がよく、表示映像が連続され、視覚的効果が更によい。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の技術課題を解決するために、本発明の一方面は、異なる方向に沿って入射してきた光線をほぼ同じ方向に沿って出射するための光路調節ユニットであって、集光部と、反射部と、散光部と、を含み、前記集光部と前記散光部は中空空間に囲み、前記反射部は前記中空空間内に設置されるとともに、前記中空空間を2つに分けるようにそれぞれ前記集光部の中部と前記散光部の中部に接し、前記集光部は異なる方向に沿って入射されてきた光線を集光し、前記反射部は前記集光部が集光した光線を前記散光部に反射し、前記散光部は前記反射部に反射された光線をほぼ同じ方向に沿って出射する。
【0006】
好ましくは、前記集光部は対称に設置される2つの弧状構造を含み、前記散光部は対称弧状構造で、前記集光部と前記散光部は対称に前記中空空間を囲み、前記反射部は対称に前記中空空間の対称面に設置され、前記散光部に反射された光線は前記中空空間の対称面にほぼ平行する方向に沿って出射する。
【0007】
好ましくは、前記集光部は形状もサイズも同じで、鏡像対称に設置される2つの弧状の集光シートを含み、2つの前記集光シートは、一端部が互いに接続し、他端がそれぞれ前記散光部の両端に接続し、前記反射部は2つの前記集光シートの鏡像対称面に設置され、その一端が2つの前記集光シートの互いに接続する端部に接続し、他端が前記散光部の中部に接続するとともに、前記散光部の中部が前記散光部の対称面に位置する。
好ましくは、各前記集光シートは凸レンズ構造であり、前記集光シートの前記中空空間に近づく弧面の弧度は前記中空空間に離れる弧面の弧度より大きい。
【0008】
好ましくは、前記散光部は凹レンズ構造である。
【0009】
好ましくは、前記反射部は対称くさび構造であり、前記対称くさび構造において大きい一端は2つの前記集光シート同士が接続する端部に接続し、小さい一端は前記散光部の中部に接続し、前記散光部の中部は前記散光部の対称面に位置し、前記対称くさび構造における2つの前記集光シートにそれぞれ向かう両側の表面にそれぞれ反射膜が設置される。
好ましくは、前記対称くさび構造の角度の範囲は3°〜7°である。
【0010】
好ましくは、前記集光部と、前記反射部と、前記散光部とは一体に成形され、或いは、前記集光部と、前記散光部と、前記反射部とをそれぞれ形成し、その後に前記反射部と、前記集光部と、前記散光部とを一体に組み合わせ、或いは、前記集光部と前記散光部とは、一体に成形されるように形成されるとともに、前記反射部は単独で形成され、その後に単独で形成された前記反射部と、一体に成形された前記集光部および記散光部とを一体に組み合わせる。
【0011】
好ましくは、前記集光部と、前記反射部と、前記散光部とは、無色、且つ透明の材料で形成される。
【0012】
好ましくは、前記集光部と、前記反射部と、前記散光部とは、ガラス材もしくは樹脂材で形成される。
本発明の技術課題を解決するために、本発明のもう一方面は、少なくとも2つの接合できるスクリーンを含み、隣接する前記スクリーンの間に接合隙間を有する表示装置であって、隣接する前記スクリーンの間に接合隙間を有し、前記接合隙間内に上記のいずれかの光路調節ユニットが設置される。
【0013】
好ましくは、前記スクリーンの縁部は中に折れて折れ部を形成し、隣接する前記スクリーンの前記折れ部同士の間に前記接合隙間が形成され、前記光路調節ユニットは前記接合隙間内に設置され、前記集光部と、前記反射部と、前記散光部との長さはそれぞれ前記スクリーンの前記接合隙間の長さと同じである。
【0014】
好ましくは、前記スクリーンの前記折れ部は平面部と曲面部とを含み、前記集光部において前記集光シートの前記中空空間に離れる弧面の弧度は前記曲面部の弧度に一致し、前記曲面部は黒行列と発光ユニットとを含み、前記発光ユニットから出射した光線は異なる方向から前記集光部に入射し、前記散光部から前記平面部にほぼ平行する方向に沿って出射する。
【0015】
本発明の有益な効果は、この光路調節ユニットは異なる方向に沿って入射してきた光線をほぼ同じ方向に沿って出射するように調節することができるとともに、構造が簡単で、容易に加工作成できる。
【0016】
それに応じ、この光路調節ユニットを採用した表示装置は、接合方式で形成された枠なしで、大きいサイズのフレキシブルスクリーン構造を実現し、この表示装置の表示パネルは接合効果がよく、表示映像が連続し、視覚的効果が更によい。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1図1は、本発明の実施例1に係る光路調節ユニットの構造模式図である。
図2図2は、図1における集光部の構造模式図である。
図3図3は、図1における反射部の構造模式図である。
図4図4は、図1における散光部の構造模式図である。
図5図5は、図1における光路調節ユニットの光学シミュレーションモデルの模式図である。
図6図6は、本発明の実施例2における表示装置の構造模式図である。
図7図7は、図6における表示装置の光学シミュレーションモデルの模式図である。
図8図8は、図7における隣接する2つのスクリーンの表示状態の照度テーブルである。
図9図9は、図7における隣接する2つのスクリーンの表示状態の空間色度網目テーブルである。
【発明を実施するための形態】
【0018】
当業者に本発明の技術案をよりわかりやすくさせるために、以下に図面と具体的な実施形態を合わせて本発明に係る光路調節ユニットと表示装置について更に詳しく説明する。
【0019】
[実施例1]
本実施例は異なる方向から入射してきた光線をほぼ同じ方向に沿って出射するための光路調節ユニットである。
図1に示すように、この光路調節ユニットは集光部11と、反射部12と、散光部13と、を含み、集光部11と散光部13は中空空間に囲み、反射部12は中空空間内に設置されるとともに、中空空間を2つに分けるようにそれぞれ集光部11の中部と散光部13の中部に接する。集光部11は異なる方向に沿って入射されてきた光線を集光し、反射部12は集光部11が集光した光線を散光部13に反射し、散光部13は反射部12に反射された光線をほぼ同じ方向に沿って出射し、例えば、ほぼ正面視に平行する方向に沿って出射する。集光部11と散光部13は中空空間に囲み、反射部12は中空空間を2つに分けるようにそれぞれ集光部11の中部と散光部13の中部に接し、集光部11と、反射部12と、散光部13との形状及びサイズが配合することによって、異なる方向に沿って入射してきた光線をほぼ同じ方向に出射するように調節する効果が実現可能である。
【0020】
理解すべきは、ここの「正面視」は相対の「正面視」であり、それは人間の目の視覚方向に相対し定義されたのである。光路調節ユニットの集光部11に入射してきた光線は光路調節ユニットの散光部13から出射する際に、出射方向が基本的に一致する光線に調節されるとともに、光線の出射方向が光線の入射方向に平行しなくてもよく、この光線の基本的に一致する出射方向は人間の目の「正面視」方向でもよい。
【0021】
図1に示すように、集光部11は対称に設置される2つの集光シート110(2つの集光シート110は集光部11の対称面に対し対称である)を含み、集光シート110は図2に示す弧状構造を採用し、この弧状構造は集光内弧面111と集光外弧面112とを含むとともに、集光内弧面111は中空空間に離れ、集光外弧面112は中空空間に近づき、集光外弧面112の弧度は集光内弧面111の弧度より大きい。散光部13は図4に示す対称弧状構造を採用し、この対称弧状構造は散光内弧面131と散光外弧面132とを含み、いずれも散光部13の対称面に対し対称であるとともに、散光内弧面131は比較的に中空空間に近づき、散光外弧面132は中空空間に離れる。集光部11と散光部13は対称に中空空間に囲む。図3に示す反射部12は対称に中空空間の対称面に設置され、それぞれ集光部11の中部と散光部13の中部に接し、集光部11の中部は集光部11の対称面に位置し、散光部13の中部は散光部13の対称面に位置することによって、中空空間が2つの形状もサイズも同じような子中空空間に分けられる。散光部13に反射された光線はほぼ中空空間の対称面に平行する方向に沿って出射する。
【0022】
具体的には、集光部11は形状もサイズも同じく、鏡像対称に設置される2つの弧状集光シート110を含み、2つの集光シート110の一端は互いに接続し、他端はそれぞれ散光部13の両端に接続する。反射部12は2つの集光シート110の鏡像対称面に設置され、その一端は2つの集光シート110同士が接続する端部に接続し、他端は散光部13の中部に接続するとともに、中空空間を2つの形状もサイズも同じような子中空空間を分けるように、散光部13の中部は散光部13の対称面に位置する。2つの集光シート110の鏡像対称面(即ち、集光部11の対称面)も散光部13の対称面も中空空間の対称面に重ね合う。
【0023】
各集光シート110は凸レンズ構造を採用する。この光路調節ユニットの応用される場合によって、例えば、集光部11に入射する光線の折れ発光部の折れた程度によって、側面に沿って入射した光線をなるべく正面視方向に集光させるように、この集光シート110は異なる屈折曲率を有する不規則の凸レンズ構造を採用してもよい。図2に示す集光シート110は弧状構造を有し、その集光内弧面111の弧度は折れ発光部の折れた弧度に一致することが好ましい。これによって、集光内弧面111が集光シート110に光線を入射する折れ発光部の折れた程度の増加につれてその曲率の半径を増大させていくことができ、光路調節ユニットと折れ発光部がうまく結合できるようになり、側面に沿って入射した光線がより均一的に光路調節ユニットの内部に集光されることを保証する。
【0024】
図3に示すように、反射部12は対称くさび構造を採用し、この対称くさび構造において、大きい一端は2つの集光シート110同士が接続する端部に接続し、即ち、集光部11の中部に接続し、小さい一端は散光部13の中部に接続し、散光部13の中部は散光部の対称面に位置する。即ち、反射部12における2つの集光シート110にそれぞれ向かう両側の表面はその対称面に対して対称であるとともに、反射部12の対称面は、2つの集光シート110の鏡像対称面にも、中空空間の対称面と散光部13の対称面にも重ね合う。
【0025】
好ましくは、反射部12に採用された対称くさび構造は比較的に小さい角度を有し、その角度範囲は3°〜7°であることが好ましく、5°であることが更に好ましく、対称くさび構造の角度が5°の場合に、くさび構造の強度を保証することができるとともに、加工作成も容易になる。この比較的に小さい角度を有するくさび構造の反射部12を採用することによって、集光部11が集光した光線は反射部12の両側の表面に反射されることができ、その採用したくさび構造の大きい端部が集光部11の中部に接続するとともに、集光部11の中部が集光部11の対称面に位置するが、小さい端部が散光部13の中部に接続するとともに、散光部13の中部が散光部13の対称面に位置するため、集光部11が集光した光線を更に多く散光部13に入射させることができ、側面に沿って入射した光線の進行ルートを最大限に変更する。ここで理解すべきは、光源の状況によって、反射部12が散光部13の中部に接する頂部は鋭角の形状でもよく、反射部12は頂部の鋭角を除いた、弧状の上底面を有する等脚台形の形状でもよい、そして、散光部13の弧度範囲によって、好ましくは、この等脚台形の形状における弧状の上底面は散光部13の散光内弧面131に合う。
【0026】
それに、反射部12に採用されたくさび構造における2つの集光シート110に向かう両側の表面にそれぞれ反射膜120が設置され、この反射膜120は反射できる任意のコーティングを採用してもよく、ここで限定しない。反射部12の両側の表面にそれぞれ反射膜120をコーティングし、光エネルギーの損失を低減することができ、集光部11が集光した光線が中空空間内部にある空気30にそれぞれ反射部12の両側の表面に達するように伝達され、反射部12の両側の表面に反射されることによって、側面に沿って入射した光線の進行ルートを最大限に変更し、反射部12の反射膜120がコーティングされた両側の表面はそれぞれ中空空間の対称面に対し一定的な角度に成っているため、集光された光線を更に多くに正面視方向に反射させることができ、光線が側面に反対する方向に沿って反射されることを避けることができる。
【0027】
図4に示すように、散光部13は対称の凹レンズ構造を採用する。散光部13は規則の凹レンズ構造になっているため、反射部12によって反射された光線が散光部13に散乱された後に正面視方向に沿って出射されることができる。散光部13の対称面が光路調節ユニットの中空空間の対称面に重ね合うため、中空空間の内部に伝達する光線が正面視方向に同じ光学性能を有することを保証することができ、散光部13から出射された光線を均一的に正面視方向に沿って出射させることができる。
【0028】
本実施例において、集光部11と、反射部12と、散光部13とを一体に成形してもよく、例えば、上述の集光部11と、反射部12と、散光部13との全体を3Dプリントの方式でプリントする。もしくは、それぞれ集光部11と、散光部13と、反射部12とを形成し、その後に集光部11と、散光部13と、反射部12とを一体に組み合わせる。もしくは、一体に成形する方式で集光部11と散光部13を形成し、及び単独で反射部12を形成し、その後に単独で形成した反射部12と、一体に成形した集光部11及び散光部13とを一体に組み合わせる。反射部12を単独で形成した場合に、反射部12を単独で作成し、その後に反射部12の両側の表面に反射効果を増加する反射膜120をコーティングし、反射部12を集光部11と散光部13によって形成された中空空間内に嵌めこみ、反射部12の反射膜120がコーティングされた両側の表面をそれぞれ2つの集光シート110に向かわせるとともに、中空空間が反射部12によって2つの形状もサイズも同じような子中空空間に分けられる。
【0029】
本実施例において、集光部11と、反射部12と、散光部13とは、全て無色で透明の材料で形成される。例えば、集光部11と、反射部12と、散光部13とは、ガラス材料(例えばBK7等)もしくは樹脂材料(例えばPMMA(ポリメタクリル酸メチル)等)で形成されてもよい。理解すべきは、本実施例において集光部11と、反射部12と、散光部13との材料に対し限定せず、この光学調節ユニットが无色で透明であることを保証することができればよい。
【0030】
図5に示すのは光路調節ユニットの光学シミュレーションモデルの模式図である。図5に示すように、面光源40は光路調節ユニット10に対し斜めに設置されるとともに、面光源40の発光面は光路調節ユニット10の集光部11に向かう。Receiver_5はシミュレーション光が集光される中心位置である。面光源40から出射する光線は集光部11に入射し、集光部11によって集光され、反射部12によって反射され、最後に散光部13からほぼ中空空間の対称面に平行する方向に沿って出射することによって(図5におけるY方向のように)、光線の漏れなく伝達を実現し、光エネルギーの損失を避ける。
【0031】
理解すべきは、本実施例における光路調節ユニットに規則の形状の集光部と、反射部と、散光部とが採用されるが、この光路調節ユニットはそれに限らず、集光部と散光部が中空空間に囲むことができるとともに、この中空空間の内部に設置された反射部が集光部によって集光された光線を散光部に反射させることできればよい。集光部を構成する集光シートの具体的な形状は調節されようとする入射光線を発する折れ発光部の形状によって調整してもよい。光線を反射するための反射部の形状はくさび構造もしくは曲面の形状を含む他の形状でもよい。その上に入射してきた光線を散乱するとともにほぼ同じ方向に沿って出射するための散光部の形状は光線の出射の要求によって調節してもよく、本発明には限定しない。
【0032】
本実施例における光路調節ユニットは、対称構造を有する集光部と反射部と散光部との構造を設置するとともに、集光部の対称面と、散光部の対称面と、反射部の対称面との全てを集光部と散光部が囲んだ中空空間の対称面に重ね合わせることによって、異なる方向に沿って入射してきた光線をほぼ同じ方向に沿って出射することを実現するとともに、構造が簡単で、容易に加工作成できる。
【0033】
[実施例2]
本実施例は実施例1の光路調節ユニットを含む表示装置である。
【0034】
図6に示すように、この表示装置は少なくとも2つの接合できるスクリーン20を含み、隣接するが接合しないスクリーン20の間に接合隙間31を有し、この接合隙間31内に実施例1に係る光路調節ユニット10が設置される。光路調節ユニット10の調節による出射光線は正面視方向に沿って出射し、ここの「正面視方向」は複数の接合できるスクリーンが形成した大きいサイズを有するスクリーン全体の法線方向を指す。
【0035】
理解できるのは、スクリーン20は基板及び基板に順番で積層設置される黒行列(Black Matrix、略称でBM)と発光ユニット(図6に具体的に示されていない)とを含む。本実施例において、スクリーン20の縁部は中に(即ち、発光ユニットの発した光線がスクリーン20から出射する方向に反対する方向)折れて折れ部を形成し、隣接する接合しようとするスクリーン20の折れ部の間に接合隙間31が形成される。光路調節ユニット10はこの接合隙間31内に設置され、集光部11と、反射部12と、散光部13との長さはそれぞれスクリーン20の接合隙間31の長さと同じである。
【0036】
スクリーン20の折れ部は平面部21と曲面部22とを含み、集光部11において集光シート110の中空空間に離れる集光内弧面111の弧度は曲面部22の弧度に一致し、平面部21とスクリーン20の中間部分とは直交に設置されてもよい。平面部21における発光ユニットから出射した光線が光学調節ユニット10に達するのが難しいため、平面部21は黒行列と発光ユニットとを含んでもよく、コストダウンのために、黒行列のみ含むが、発光ユニットを含まなくてもよい。曲面部22は黒行列(Black Matrix、略称でBM)と発光ユニットとを含み、曲面部22の発光ユニットが発した光線は異なる方向から集光部11に入射し、集光部11によって集光されるとともに反射部12によって反射され、最後に散光部13から平面部21にほぼ平行する方向に沿って出射する。本明細書には、折れ部における発光ユニットを含む部分を折れ発光部と呼ぶ。理解できるのは、この折れ発光部は曲面部22のみ含んでもよく、もしくは平面部21の一部もしくは全部及び曲面部22を含んでもよい。
【0037】
スクリーンにおける発光ユニットは(Organic Light Emission Display、略称でOLED)でもよい。図6に示すように、2つの柔性AMOLEDスクリーンのBM部分をそれぞれ下向き(即ち、発光ユニットの発した光線がスクリーン20から出射する方向に反対する方向)に折ってから接合、光路調節ユニット10を配置するように一定的な接合隙間31を保留する。柔性AMOLEDスクリーンの折れた程度が異なることによって、集光部11は異なる屈折曲率を有する不規則の凸レンズ構造のように設置してもよく、その集光内弧面111は折れ発光部の折れた弧度に一致することが好ましいことによって、光路調節ユニット10と接合しようとする柔性AMOLEDスクリーンがよりよく結合することができ、もともと側面に沿って発射した光線をなるべく正面視方向に沿って集光させることができる。隣接する2つの接合しようとするAMOLEDスクリーンは散光部13の対称面に対し対称であることによって、散光部13は曲面部22の発光ユニットから出射した光線を反射部12によって反射された後に均一的に正面視方向に沿って出射させることができ、よって、接合しようとするAMOLEDスクリーンの折れ発光部が正面視方向に同じ光学性能を有することを保証でき、接合した後の
【0038】
フレキシブルスクリーンがシームレスとフレーム無しに表示することを実現する。
【0039】
上記の構造に基づき、この表示装置の光学シミュレーションモデルを建て、図7に示すように、その光源は主にスクリーン20の曲面部22における発光ユニットを含み、Receiver_14はシミュレーション光が集光される中心位置である。図7からわかるように、曲面部22の発光ユニットから出射した光線は、異なる方向から光路調節ユニット10の集光部11に入り、集光部11によって集光された光線は光路調節ユニット10の内部で反射された後に、最後に光路調節ユニット10の散光部13から出射(図7におけるY方向に沿ったように)し、スクリーン20の折れない部分と基本的に一致する出光方向を有することによって、折れ発光部が正面視方向における均一的な発光を実現する。
【0040】
更に、図7に示す表示装置の表示ステータスにおいて、隣接する接合されたスクリーン20に対し照度分析と空間色度分析を行い、図8に示す照度テーブル(Illuminance Chart)及び図9に示す空間色度網目テーブル(Spatial CIE_Mesh)が得られる。図8において、横方向に両側が高く、真ん中が低い(即ちスクリーンの両側が明るく、真ん中が暗いことに対応する)現象が出ていないことは、折れ発光部と折れない発光部の輝度が基本的に一致することを表す。光路調節ユニット10を採用しスクリーン20の折れ発光部から出射した光線に対し変調した後に、折れ発光部と折れない発光部が発した光線の輝度が均一的で、表示映像が連続されることがわかる。図9において、折れ発光部と折れない発光部の間に混色現象が存在していなく(左の黄色のYと右の緑のGの混色インターフェースが出ていない)、隣接する2つの接合しようとするフレキシブルスクリーンの折れ発光部が正面視方向のシームレス表示が実現される。
【0041】
本実施例に係る表示装置は、2つの柔性AMOLEDスクリーンの縁側をそれぞれ下向きに折ってから接合するとともに、接合隙間に光路調節ユニットを配置することによって、もともと折れた発光部分が例えば正面視方向に沿って発光させることができ、折れた表示部分もよりよく表示を行うことができることを保証でき、接合方式で形成したフレキシブルスクリーンがフレーム無しでシームレスに表示することを実現する。
【0042】
この表示装置は主にアウトドアもしくはインドアの大型表示ニーズを有する表示する場合に適用され、無論、液晶パネルと、電子ペーパーと、OLEDパネルと、携帯と、タブレットコンピューターと、テレビと、ディスプレーと、ノートパソコンと、デジタルフォトフレームと、カーナビなどのいずれかの表示機能を有する製品もしくは部品であってもよい。
【0043】
本実施例における表示装置は、実施例1における光路調節ユニットを採用することによって、接合方式で形成したフレーム無しで、大きいサイズのレキシブルスクリーン構造を実現し、この表示装置の表示パネルの接合する効果がよく、表示映像が連続され、視覚的効果が更によい。
【0044】
理解できるのは、上記の実施形態は本発明の原理を説明するために採用した例示的な実施形態のみであって、本発明をそれに限定するわけではない。当業者に対し、本発明の趣旨と実質を離脱しない状況において、各種の変形と改善をすることができ、これらの変形と改善も本発明の保護範囲に見なす。
【符号の説明】
【0045】
7 BK
10 光学調節ユニット
11 集光部
12 反射部
13 散光部
20 スクリーン
21 平面部
22 曲面部
30 空気
31 接合隙間
40 面光源
110 集光シート
111 集光内弧面
112 集光外弧面
120 反射膜
131 散光内弧面
132 散光外弧面
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9