【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明によると、一人分のカプセルから淹出飲料を調製するための淹出モジュール用のカプセル認識モジュールが提供される。本カプセル認識モジュールは、カプセル認識位置にあるカプセルの光学的な特徴を検出するための、特にカメラである光学センサと、透明な材料で形成された、カプセル認識位置とカメラとの間にあるカプセル認識窓と、カプセル認識窓の、カプセル認識位置に向けて、空気の流れを生み出すファンとを備える。
【0006】
これは、カプセル認識の信頼性は、一方の淹出チャンバと他方のカプセル認識位置が隔離されている状態でも、カプセル認識窓が曇ることによって損なわれ得るという認識に基づいている。特に、淹出プロセスが終了して淹出チャンバが開放された後で、熱蒸気が上方向に立ち上ってカプセル認識窓を曇らせることを避けるのはほぼ不可能である。カプセル認識窓がそのように曇ることを、ファンによって効果的に防止することができる。カプセル認識の信頼性を、それ自体はいたってシンプルであるこのような対策によって大幅に改善できることが分かっている。
【0007】
窓が「透明の」材料で形成されているということは、窓が電磁スペクトルの全可視範囲に対して完全に透明でなければならないということを表しているのではない。むしろ、光学センサが感知できる電磁スペクトルの一部のみに対して透明であり、この光学センサの場合、カプセルは光学的に読取り可能な特徴を備えている。このため、考慮されるのは、特に、可視波長範囲または赤外線領域の光である。
【0008】
ここで、「ファン」はアクティブファン、すなわち、エネルギーを精力的に投入することによって空気を動かすファン、特に電動ファンと理解すべきである。特に、ファンは、カプセル認識窓の前方の領域と飲料調製マシンの環境との間で空気を運ぶ換気扇として設計可能である。
【0009】
ファンは目標とする態様で作動させることができ、たとえば、カプセル認識プロセスの間および/または淹出プロセスに続く各場合においてファンのみが動作するように、ファンを作動させることが可能である。飲料調製マシンの操作上の準備が完了した状態で、永久的な動作も可能である。
【0010】
カプセル認識モジュールによって、特に、挿入されたカプセルがそもそも飲料調製マシンでの使用に適しているか否かを第1に判断することが可能であり、これ自体は知られている。第2に、認識されたカプセルの特徴に基づいて、たとえばディスプレイを介して、ユーザに対応する情報を送出する可能性がある。たとえば、飲料の種類(コーヒー、紅茶など)、部類(たとえば、「100%アラビカ」)、推奨される調製法(たとえば、「エスプレッソ」、「リステロット」、「ルンゴ」など)、および/または他の情報を表示することができる。第3に、淹出のためのコーヒーマシンによって実行されるプログラムを、認識されたカプセルの部類、たとえば、淹出圧力に基づいて選択することができ、淹出時間ならびに場合によっては、温度および/または他の特徴は、挿入されたカプセルがリステロット、エスプレッソまたはルンゴなどの調製を想定したものであるかどうかによって設定することができる。
【0011】
好適な光学的に読み取り可能な特徴は、たとえば、バーコード、2Dマトリックスコード(たとえば、QRコード(登録商標)またはAztecコード)、絵文字(アイコン)、および/または特定の着色剤である。ヨーロッパ特許出願14197487.3および14197488.1および/または14197489.9に記載のコードも同様に考慮に入れる。
【0012】
実施形態では、カプセル認識窓は、カプセル認識位置と光学センサとの間の軸に対して非直角に配置されている。
【0013】
ここでは、カプセル認識位置と光学センサとの間の軸は光学的な意味における軸と理解されるべきであり、すなわち、カプセル認識位置とセンサとの間の光偏向手段の場合は、軸は必ずしも直接連結部に対応しないが、カプセル認識位置でカプセルのカメラによって検出される表面の中央からセンサの中央までの最も短い経路に沿って通過する光ビームのビーム経路に対応する。光学センサがカメラ光学部品を有するカメラである場合は、軸はカメラ光学部品の光軸(対称軸)と一致し得る。
【0014】
カプセル認識窓の、窓を通じた経路の場所における軸の垂線に対する角度は、特にそのような実施形態では少なくとも10°、特に少なくとも15°である。
【0015】
カプセル認識モジュールは、たとえば、カプセル認識位置でカプセルを照射するための少なくとも1つの光源をさらに備える。そのような光源は、光学センサの場合と同様に、カプセル認識窓によって蒸気および汚染から保護されるように、カプセル認識窓の後ろ側に、すなわち、カプセル認識窓の、光学センサ側に配置することが好ましい。
【0016】
そのような光源は、たとえばLEDまたは多数のLEDでもよい。
光ディフューザが、特にカプセルの表面がわずかに反射を生じさせるように作用する場合にカプセルで反射が発生するのを防ぐために、光源とカプセル認識位置との間に、たとえば、同様に窓の背後に存在し得る。
【0017】
特に光源とディフューザは、光学センサと、予想される光軸とに対して周辺に配置可能である。ディフューザは、たとえば、カメラ光学部品を取り囲み得る。
【0018】
軸に対して非直角なカプセル認識窓を用いた任意の手順に窓における光源の反射を光学センサの場所から見えないようにするという利点があるのは、特に、カプセル認識窓の背後に配置された光源との組み合わせにおいてである。したがって、そのような反射の干渉の影響がないので、光学センサを大変高感度に設定することができる。
【0019】
カプセル認識モジュールは、淹出モジュールの一部として使用することができる。
実施形態において、そのような淹出モジュールは、さらに以下の構成要素を備え得る。
【0020】
それ自体を通じて、たとえば定められた向きでカプセルを挿入可能なカプセル挿入開口部を有する筐体。
【0021】
第1の淹出モジュール部およびこれに対して相対的に移動可能な第2の淹出モジュール部。淹出プロセス中に淹出位置にあるカプセルを少なくとも部分的に囲む淹出チャンバを、第1および第2の淹出モジュール部によって形成可能である。淹出モジュールは、淹出流体をカプセル内に導入することによって淹出飲料を淹出して淹出飲料をカプセルから排出するように設計されている。
【0022】
第1および第2の淹出モジュール部は、3つの異なる定められた位置の間で互いに相対的に移動可能である。
【0023】
淹出チャンバは第1の位置に形成される。
第1の位置から第2の位置への移動後に、淹出チャンバに位置するカプセルは重力の影響で下方向にカプセル容器の中へと落下する。ただし、第2の位置において、淹出モジュール部は、カプセル挿入開口部を通じて挿入されたカプセルが、カプセル認識位置で、鉛直方向において淹出位置の高さよりも高い位置で保持されるという効果を有する。
【0024】
第3の位置において、カプセル認識位置にあるカプセルは、ここから実質的に淹出位置の高さまで落下することが可能である。
【0025】
第2の位置は、第1の位置と第3の位置との間である。
第1の位置は、したがって淹出チャンバの閉状態に対応する。第2の位置では、淹出チャンバは下部に開口するが、ある程度カプセルの挿入のために上部に閉鎖されていて、第3の位置でのみ、上部および下部に完全に開口する。
【0026】
これらの実施形態では、淹出モジュール部が第3の位置にあるときにカプセルがカプセル認識位置から落下する位置は、まさに淹出位置であり得る。しかしながら、カプセルが特に淹出位置の鉛直高さで中間位置に落下し、淹出チャンバの閉鎖によって、すなわち、淹出モジュールの第1の位置内への搬送によって行われるまでは、淹出位置に移動されないと想定することも可能である。
【0027】
これらの実施形態では、第1、第2、および第3の位置は、停止および/またはラッチ位置などによって機械的に定めることが可能である。淹出モジュール部が、カプセル挿入開口部を通じて挿入されたカプセルがカプセル認識位置で淹出位置の鉛直方向上方で停止されるという効果を有することは、たとえば、淹出モジュール部のうちの一方の、特に移動淹出モジュール部の静止部によって成し遂げられる。そのような静止部は、カプセルがさらに下方に落下し得ない程度にカプセル認識位置から下方向の挿入経路を遮ることが可能である。それ自体として知られているように、カプセルが好適な横方向案内手段によってそれ自体の向きが案内される場合は、これは、第2の位置で挿入経路にほんのわずかだけ突出する移動淹出モジュール部の一部によって可能になる。このために、特に淹出モジュールは、静止部が淹出モジュール部の残りの部分に固定的に接続され、たとえば、これと一体的に設計すらされるように設計されることが可能であるため、静止部と淹出チャンバを共に形成する淹出モジュール部の部分との間の移動部なしで済ませることができる。実施形態では、上側で他方の淹出モジュール部に向けて突出する一方の淹出モジュール部の要素が静止部を形成する。
【0028】
特に、淹出モジュール部の互いに対する相対的な移動は直線移動、すなわち、軸に沿った並進運動である。本発明に係る手順のために、淹出モジュール部の旋回性は必ずしも必須ではないが、除外されるものでもない。
【0029】
特に、淹出モジュールは水平淹出モジュールとして設計されていて、特に移動軸は基本的に水平軸である、すなわち、飲料調製マシンが配設される表面に対して平行に延びている、または、たとえば最大で20°の角度までこれに対して概ね平行である。
【0030】
実施形態では、特に淹出モジュール部の互いに対する相対的な移動のための駆動装置は、電気駆動装置である。これらの実施形態では、第1、第2、および/または第3の位置、特に第2の位置は、それぞれの実施形態によっては、所定の移動経路において淹出モジュール部を互いに対して相対的に移動させるようにプログラムされた電気駆動装置を用いて電子的に定めることも可能である。そのような実施形態では、電気駆動装置の場所に関して、飲料調製マシンの他の場所に存在していて、たとえば、マシン全体の起動に統合されている場合であっても、電気駆動装置の起動も同様に、たとえば、淹出モジュールに属する。特に駆動装置の起動は、次のカプセルについてのカプセル認識手順が淹出手順中にすでに行われていない限り、カプセル認識手順が終了するまで第3の位置への移動が可能にならないように、かつ淹出手順の実行後に淹出モジュール部が常に第1の位置から第2の位置へ移動するように、プログラム可能である。
【0031】
多くの実施形態では、淹出モジュール部のうちの一方(以降、「静止淹出モジュール部」、たとえば、排出装置)が筐体に固定されるように組み立てられている一方で、他方の淹出モジュール部(以降「移動淹出モジュール部」、たとえば、注入部)は位置間で移動される。これにより、淹出モジュール部の互いに対する相対移動は、移動淹出モジュール部のみの移動によって可能になる。
【0032】
また、本発明は、本発明に係るカプセル認識モジュールを有し、たとえば前述のさらなる特徴を有する淹出モジュール、およびそのようなカプセル認識モジュールを有する飲料調製マシンに関する。
【0033】
本発明の実施形態例は、以降図面によって説明される。図面では、同じ参照番号は同じまたは類似の構成要素を表す。