(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記制御装置は、前記センサ要素(29)の作動時に注射装置の前記駆動部が停止し、それに伴って前記プランジャー(3)の前記保持部(7)が停止するように構成されていることを特徴とする、請求項1から6のいずれか一項に記載の注射装置(1)。
前記制御装置は、前記センサ要素(29)の作動時に前記プランジャー(3)の前記保持部(7)が前進を停止し、それから速度を下げてさらに移動するように構成されていることを特徴とする、請求項1から7のいずれか一項に記載の注射装置(1)。
【発明を実施するための形態】
【0011】
図1は、全体としては示されていない第1の実施形態の注射装置1の一部、すなわちプランジャー3の図である。このプランジャー3は、薬剤を送出して患者に投与するためであれ、デュアルチャンバカートリッジ内に存在する物質同士を混合して投与可能な状態の薬剤を得るためであれ、
図1におけるその下方端部で、ここには不図示のシリンジまたはカートリッジ内に存在する栓体を移動させるためのものである。プランジャー3は、ここには不図示の案内レール等に沿って注射装置1の内部でプランジャー3の長手方向に移動可能な保持部7に取り付けられている。ここで、たとえば
図1では、保持部7は上方の初期位置にあり、栓体を移動させるために下方へ動かされることを想定している。
【0012】
図2は、
図1に示された注射装置1の要素の縦断面図である。同一の部分には同一の符号が付されているので、これらに関しては
図1の説明を参照されたい。この断面図では、本実施形態のプランジャー3が、本体9と、この本体9に対して移動可能な部分要素11とを備えていることが分かる。本体9は、内部空間を備えた中空円筒として形成されており、この中空円筒内に、ここではスイッチプランジャーとして形成されている部分要素11が変位可能に配置されている。本体9は、位置が固定されている。つまり、プランジャー3の長手方向に関して変位不能に保持部7と接続されている。したがって、保持部7が上下移動すると、プランジャー3および結果としてその本体9が保持部7と同調して上下移動する。
【0013】
図2から分かるように、スイッチプランジャー、すなわち部分要素11は、本体9の下方端部5を超えて突出しており、ここではその下方端部に板13を備えている。この板13は、保持部7がプランジャー3とともに双方向の矢印15に従ってシリンジまたはカートリッジ内部に下方へ移動した時に、移動対象の栓体上に位置する。
【0014】
保持部7の上方への移動は、特に、シリンジまたはカートリッジ内に存在する薬剤が完全に投与され、新しいシリンジまたはカートリッジを注射装置に挿入すべき時に生じる。通例、保持部7がプランジャーロッド3とともに少し後方、すなわち上方へ移動することによって、栓体は毎回の注射後に解放される。
【0015】
図3は、一方では、注射装置1の保持部7の領域の、他方では、スイッチプランジャーとして形成された部分要素11に取り付けられた板13を備えたプランジャー3の下方端部5の拡大図である。同一の部分には同一の符号が付されているので、これらに関しては前述の図面および説明を参照されたい。
【0016】
プランジャー3の下方端部5の拡大図から分かるように、プランジャー3の本体9は、一方では、第2の部分要素11、すなわちスイッチプランジャーを収容するための内部空間を備えており、他方では、コイルばねとして形成された予圧要素19を収容するための拡大領域17を備えている。この予圧要素19は、領域17の上方の縁部に支持されており、他方では、予圧下で板13に支持されているので、板13は、プランジャー3の下方端部5に対して最大の距離をおいて保持される。したがって、部分要素11は、
図3における下方へ向けられた力を受ける。第2の部分要素11が予圧要素19によって本体9から下方へ押し出されることは、適切な方法で防止されている。ここで示されている実施形態では、部分要素11の上方端部21にストッパAが設けられている。このストッパAは、ここでは例示的にリング状に形成されており、本体9の内部空間を通って下方へ移動し得ないような大きさである。ストッパAは保持部7の上側に支持されているので、予圧要素19は、第2の部分要素11を板13とともに所定の距離にわたってのみ下方へ押し出すことができる。
【0017】
部分要素11の上方端部21に対して、ばね要素23が作用する。このばね要素23は、ここでは例示的に再びコイルばねとして構成されており、一方では上方端部21に、他方では保持部7の支承部25に、予圧下で支持されている。ばね要素23の予圧によって、既に予圧要素19によってもそうであるように、第2の部分要素11は下方へ、保持部7と固定的に接続されたプランジャー棒3の本体9に対して下方へ押される。
【0018】
相応に構成すれば、予圧要素19を省略することができる。予圧要素19のみを設けて、ばね要素23を設けないことが適宜可能である。
【0019】
その他、注射装置1はセンサ装置27を備えている。このセンサ装置27は、ここではマイクロスイッチと、第2の部分要素11の上方端部21の移動経路内に位置するスイッチアーム31と、を備えたセンサ要素29を含んでいる。このスイッチアーム31は、第2の部分要素11、すなわちスイッチプランジャーが上方に向かって移動すると、
図3に示された初期位置あるいは第1の切替位置から第2の位置あるいは第2の切替位置へ旋回するように配置されている。
【0020】
センサ要素29あるいはマイクロスイッチを備えたセンサ装置を第2の部分要素11の上方端部21に設けて、スイッチアーム31が保持部7に固定的に取り付けられた支承部と協働するように配慮することが、基本的に可能である。しかし、ここで設けられている構造は、センサ要素29が位置を固定されて保持部7に取り付けられており、プランジャー3の本体9に対して相対移動可能に形成された部分要素11によってセンサ要素29のスイッチアーム31が操作されることを特徴としている。それにより、プランジャー3がより軽量になる。
【0021】
上記の説明より、保持部7に対する部分要素11の特定の位置を検出するために、マイクロスイッチの代わりに、またはこれに加えて、磁気テープ、光バリア等の他のデバイスを使用可能であることが明らかである。
【0022】
図4は再び、注射装置1、すなわち保持部7を備えたプランジャー3の上方端部21、および板13を備えたプランジャー3の下方端部5の拡大図である。同一の部分には同一の符号が付されているので、前述の図面の説明を参照されたい。
【0023】
保持部7はプランジャー3とともに、板13がシリンジまたはカートリッジ内の栓体に衝突するまで、シリンジまたはカートリッジ内部に下方へ移動する。その結果、矢印33に従って、板13が予圧要素19の予圧に抗してプランジャー3の本体9に対して上方へ移動する。この移動の際に、ばね要素23も板13に対して作用する。板13がシリンジまたはカートリッジの栓体に接触した直後に、板13と接続された部分要素11のプランジャー3の本体9に対する上述の相対移動が生じる一方、保持部7は栓体に向かう方向にさらに移動する。矢印33によって示された力の作用を受けての、板13および第1の部分要素11の上方への移動は、
図4に示されているように、板13がストッパ、ここではプランジャー3の下方端部5に当接することによって終了する。
【0024】
また、
図1から
図4より、センサ装置27およびセンサ要素29への電力供給が導体経路Lを介して行われることが分かる。この導体経路Lは柔軟に形成されているので、保持部7がプランジャー3とともに注射装置1の内部をプランジャー3の長手方向に移動する間、保持部7に追従することができる。
【0025】
導体経路Lは、一方では、エネルギー源と接続されており、他方では、保持部7の上下方向の移動を生じさせる駆動部に対して影響を及ぼすのに寄与する、ここには不図示の制御装置に、センサ要素29の信号、すなわちここではマイクロスイッチの切替信号を伝えるためのものである。
【0026】
図5には、
図1に示された注射装置1の要素の変形実施形態が示されている。同一の部分および機能的に同一の部分には同一の符号が付されている。
【0027】
図5は
図2による描写と対応している。注射装置1のプランジャー3は、保持部7と同様に縦断面で示されている。ここでは、プランジャー3は中実要素として形成されており、すなわち中空ではない。プランジャー3は、その下方端部5に板13が支持されている。ここでは、上述の実施形態と同様に、板13は必ずしも必要ではないが、たとえばシリンジまたはカートリッジ内に存在する栓体に中央孔が設けられている場合にも、下方端部5がこの栓体をしっかりと捕えるのに役立つ。
【0028】
第1の実施形態とは異なり、プランジャー3自体が保持部7の内部に変位可能にはめ込まれている。したがって、プランジャー3は、その長手方向に保持部7の内部でこの保持部7に対して相対移動することができる。プランジャー3は、その上方端部21の領域であって保持部7の下方に、支承部、ここでは環状の肩部35が設けられている。この肩部35には、ここではコイルばねとして形成されているばね要素37が支持されており、ばね要素37は、プランジャー3の本体9の周囲に延在し、保持部7の内部まで延びてこの保持部7に支持されている。ばね要素37は予圧下にあるので、ばね要素37は下方に向けられた力をプランジャー3に対して及ぼす。プランジャー3が保持部7から下方へ滑り出ることは、適切な方法で防止されている。ここでは例示的に、好適にはリング状であるストッパAが設けられている。このストッパAは、保持部7の上方で上方端部21に取り付けられているので、ばね要素37がプランジャー3に対して予圧を及ぼしても、上方端部21は保持部7の内部を通って下方へ抜け出すことができない。
【0029】
プランジャー3の環状の肩部35は、保持部7とプランジャー3との間の相対移動が可能であるものの、この移動の距離が制限されるように形成されている。保持部7は、ストッパ、ここでは肩部35に当接するまでの範囲で、プランジャー3に対して下方へ移動可能である。
【0030】
図5に示された注射装置1の実施形態においても、センサ要素29を含むセンサ装置27が設けられている。このセンサ要素29は、ここでは再び好適にはスイッチアーム31を備えたマイクロスイッチを含んでいる。上述の実施形態と同様に、スイッチアーム31は、プランジャー3の移動経路内に配置されており、しかも、保持部7に対してプランジャー3が相対移動すると、プランジャー3の上方端部21によってスイッチアーム31が上方に向けられ、それによってセンサ要素29が反応するように配置されている。
【0031】
図6は、第1の機能位置における、注射装置1の保持部7およびプランジャー3の上方端部21の拡大図である。同一の部分には同一の符号が付されているので、上述の説明を参照されたい。
【0032】
図6より、ばね要素37は、一方では、保持部7の内部に支持されており、他方では、ここでは環状の肩部35として形成されている、プランジャー3の支承部に支持されていることが再びはっきりと分かる。ばね要素37は、その予圧に基づいて、プランジャー3の上方端部21にあるストッパAによって規定されるプランジャー3の最低位置へ、プランジャー3を押す。プランジャー3がこの最低位置をとるのは、下方からの力がプランジャー3に作用していない時である。この機能位置では、スイッチアーム31は操作されない。
【0033】
図7は、第2の機能位置における、
図6に示された注射装置1の要素の図である。同一の部分には同一の符号が付されているので、上述の説明を参照されたい。ただし、
図6とは異なり、保持部7の縦断面ではなく側面が示されている。プランジャー3についても同様である。
【0034】
保持部7が下方へ移動すると、プランジャー3が追従し、このプランジャー3がシリンジまたはカートリッジ内の栓体に突き当たって止まり、その結果、矢印33によって示されているように、下方から作用する力がプランジャー3に作用することが理解できる。
【0035】
この力によって、保持部7に対してプランジャー3が上方へ、しかも、保持部7に対するプランジャー3の相対移動の際に圧縮されるばね要素37の予圧力に抗して移動する。その際、プランジャー3の上方端部21もストッパAとともに上方へ移動するので、センサ装置27の、ここではマイクロスイッチとして形成されているセンサ要素29のスイッチアーム31が、上方へ旋回する。したがって、スイッチアーム31は、
図6に示された第1の切替位置から
図7に示された第2の切替位置に到達する。つまり、センサ要素29が反応し、対応する信号が導体経路Lを介して、ここには不図示の駆動部の制御装置に送られる。
図3に対する説明に関連して述べたように、マイクロスイッチの代わりに、またはこれに加えて、他のデバイスも使用可能であることが明らかである。
【0036】
前述の通り、保持部7に対するプランジャー3の上方への移動は制限される。すなわち、肩部35が下方から保持部7に当接することによって制限される。
【0037】
以下では、
図1から
図7の要素から構成される注射装置1の機能についてより詳しく説明する。
【0038】
ここで言及されている種類の注射装置1は、プランジャー3を用いて、シリンジまたはカートリッジ内に存在する栓体を移動させるため、しかも、通例は、シリンジあるいはカートリッジの内部容積が減少し、その中に存在する物質が送出されるように移動させるためのものである。そのために、シリンジまたはカートリッジは注射装置1に挿入され、プランジャー3に対して同軸に位置するように調整されるので、プランジャー3がシリンジまたはカートリッジ内部に進入して栓体を移動させることが可能になる。
【0039】
ここで言及されている種類の注射装置1は、既知のデュアルチャンバカートリッジとも併用される。通常、デュアルチャンバカートリッジでは、端部栓体によって内部空間が密閉されており、第2のいわゆる中間栓体によって、この内部空間が二つの区画に分割されている。これらの区画には、注射用の特定の水や、異なる薬物が存在していてもよい。デュアルチャンバカートリッジの場合、まずは端部に位置する栓体が所定の距離を変位することにより、この栓体と中間栓体との間の区画に過剰圧力が生じ、中間栓体が端部栓体と同じ方向に移動する。最終的に、中間栓体がカートリッジの内面のバイパス領域に到達し、分離された区画内に存在する両方の物質を混合することが可能になる。
【0040】
通常、注射装置1のプランジャー3は、その最大限に後退した位置に置かれるようになっている。それにより、シリンジまたはカートリッジを注射装置1に容易に挿入することができる。それから、プランジャー3が保持部7とともに移動することによって、プランジャー3の下方端部5が、場合によっては、ここに存在する板13がシリンジまたはカートリッジ内の少なくとも一つの栓体に向かう方向に移動する。その際、注射装置1のこの運用段階において時間を節約するために、前進速度は比較的高い。通常、プランジャー3がシリンジまたはカートリッジ内の栓体に最初に接触するとすぐに、プランジャー3が直ちに停止するか、または速度を下げてさらに移動するようになっている。そのためには、プランジャー3が栓体に接触する瞬間を検出する必要がある。既知の注射装置の技術状況を踏まえれば、保持部7の駆動部が直ちに停止したとしても、この保持部7がプランジャー3とともに本来の移動方向にさらに移動して、栓体に対して力を及ぼす場合が多い。それにより、栓体が制御されることなく移動してしまう。そうすれば、シリンジまたはカートリッジ内に存在する物質が送出される可能性がある。
【0041】
ここで示されている実施形態では、保持部7は、プランジャー3またはその部分要素11が栓体によって停止されるとすぐに、プランジャー3または部分要素11に対して相対移動を行えるようになっている。プランジャー3あるいは部分要素11は予圧力を受けており、この予圧力によって、プランジャー3または部分要素11が保持部7に対して規定の位置に保持されている。この予圧力は、栓体を移動させる程の力が栓体に作用しないように設定されている。
【0042】
保持部7およびプランジャー3が、シリンジまたはカートリッジに対して距離をおいた初期位置から、シリンジまたはカートリッジの栓体に向かう方向に移動すると、両者、すなわち保持部7、および部分要素11を含んでいてもよいプランジャー3は、まずは同調してシリンジあるいはカートリッジ内に進入する。プランジャー3またはその部分要素11が、シリンジまたはカートリッジの栓体と接触してそれ以上移動しなくなるとすぐに、
図5から
図7で説明したように、静止しているプランジャー3に対して保持部7が予圧力に抗して移動する。これに応じて、
図1から
図4による実施形態では次のことが起こる。つまり、この実施形態では、プランジャー3が栓体に当接すると、保持部7が、ここではスイッチプランジャーとして形成されているプランジャー3の部分要素11に対して相対的に移動する。
【0043】
したがって、両方の実施形態では、栓体に接触するとすぐに、プランジャー3の部分要素11あるいはプランジャー3自身は静止する。プランジャー3または部分要素11に対して及ぼされる予圧力は、この予圧力のみによっては栓体が動かされないように小さく設定されているので、保持部7が栓体に向かう方向にさらに移動しても、部分要素11あるいはプランジャー3のさらなる前方への移動は生じない。
【0044】
保持部7が前進動作した際に、プランジャー3またはその部分要素11がシリンジまたはカートリッジ内の栓体に接触して停止するとすぐに、センサ要素29、すなわちここではマイクロスイッチのスイッチアーム31が、第1の切替位置から第2の切替位置に移動し、駆動部と協働する制御装置に切替信号が伝送される。この信号によって、駆動部が停止される。つまり、モータ、特に電気モータが、電流の遮断によって、場合によっては短絡によって、直ちに停止される。また、保持部7の前進動作を可能な限り迅速に終わらせるために、モータの回転方向を逆にすることも可能である。保持部7の慣性および駆動部の低反応性にもかかわらず、保持部7は、シリンジまたはカートリッジ内部の栓体に対して未だ力を及ぼしていない。これは、まずは部分要素11またはプランジャー3に対する保持部7の相対移動が行われ、この保持部7から栓体に対して力が及ぼされないからである。部分要素11あるいはプランジャー3に対する保持部7の相対移動中は、ばね要素または予圧要素の予圧力のみが、栓体に接触している部分、すなわちプランジャー3あるいはその部分要素11に作用する。この予圧力は、ばね要素あるいは予圧要素の寸法決めによって小さく設定されているので、その初期位置に摩擦力のみによって保持され、シリンジまたはカートリッジ内部を非常に容易に変位可能な栓体であっても、この予圧力によってシリンジまたはカートリッジ内部で動かされることがない。
【0045】
プランジャー3あるいはその部分要素11に対する保持部7の相対移動の結果、プランジャー32あるいは部分要素11の上方端部21がセンサ要素29と協働する。ここで、上方端部21、好適にはそこに設けられたストッパAは、マイクロスイッチとして形成されたセンサ要素29のスイッチアーム31と協働するようになっている。スイッチアーム31は、プランジャー3または部分要素11が突き当たって止まると、
図3および
図6に示されているその第1の切替位置から操作され、
図4および
図7から分かる第2の切替位置に移動する。それにより、信号が制御部に、そして制御部を介して注射装置の駆動部に送られる。この状況が生じるとすぐに、駆動部が停止され、保持部7の前進が少なくとも低減または停止される。
【0046】
上記では、保持部7とプランジャー3あるいはその部分要素との間の相対移動が限られた距離にわたって可能である、すなわち、プランジャー3あるいはその部分要素11がそれに属するストッパに到達するまで可能であると説明した。ストッパに到達するまでにかかる時間は、要求通りに保持部7の前進速度を少なくとも下げるには十分である。ストッパに到達して初めて、保持部7は、プランジャー3あるいはその部分要素11に対して作用する予圧力より大きい力を、シリンジあるいはカートリッジ内の栓体に対して及ぼす。
【0047】
使用者は、デュアルチャンバカートリッジを使用する際に、まずは、デュアルチャンバカートリッジの区画に存在する物質を混合する、すなわち、カートリッジ内に存在する薬剤をプライミングするために、保持部7をそれまでの移動方向にさらに移動させることがこの時点では可能である。続いて、使用者は、再び駆動部を作動させて保持部7を前進させることによって、完成した薬剤を注射することができる。
【0048】
注射装置の他の一実施形態では、デュアルチャンバカートリッジ内に存在する薬剤を自動的にプライミングするために、センサ要素から切替信号を受け取った後、まずは保持部7あるいはプランジャー3およびその部分要素11の自動的なさらなる前進が、好ましくは速度を下げて行われるように、駆動部の制御装置が構成されている。このプライミングが行われると、使用者がそう望み、それに応じて注射装置1を作動させるまで、保持部7は再び作動されない。
【0049】
したがって、通例、保持部7は、プランジャー3、および場合によっては設けられる部分要素11とともに、比較的迅速に前進する。栓体がセンサ要素29によって検出されるとすぐに、保持部7の前進が差し当たり停止される。現在行われているデュアルチャンバカートリッジ内の薬剤のプライミングの間、保持部がプランジャーおよび場合によってはその部分要素とともに、デュアルチャンバカートリッジ内の中間栓体がバイパス領域に到達するまで、規定の遅い速度で前進する。さらなる前進によって、デュアルチャンバカートリッジの区画に存在する物質が混合および/または活性化されるプライミング工程が実施される。この物質の混合あるいは活性化の間、好適には前進が停止されている。その後、完成した薬剤を投与するために、保持部7の駆動部が再び作動され、栓体がカートリッジ内部で、プランジャー3またはその部分要素11によって所望の速度で前進させられる。
【0050】
保持部7とプランジャー(
図5から
図7)あるいはプランジャー3の部分要素11(
図1から
図4参照)との間の相対移動が可能であることによって、シリンジまたはカートリッジ内部の栓体との接触後の最初の期間中、注射装置1がこの栓体に対して本質的な力を及ぼすことがなくなる。保持部7によって加えられる力は、保持部7がプランジャー3またはその部分要素11に対して規定の距離を相対移動し終えるまで、栓体に対して作用しない。そのために必要な時間を利用して、保持部7の駆動部が停止されるか、または、保持部7がより遅い規定の前進動作で移動するように駆動部に対して影響が及ぼされる。