(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【背景技術】
【0002】
本出願人は先に、特開平9−32968号公報(以下「先行技術」という)により、上記構成の
管渠内ライニング用施工装置において、その接合機構部に送りローラを主体とする送り機構部を付加設置し、ライニング管の施工効率を図る提案をした。
すなわち、該先行技術によれば、
「管渠内において、両側縁部に継手が形成され連続的に供給される長尺の帯状部材を螺旋状に捲回し、相接する継手相互を係合させて形成された管状体を残置させ、前記既に形成された管状体の前方に新たに供給される帯状部材をもって管状体を付加形成するライニング施工装置であって、
剛性を有し、前記管状体の内側に配される取付けフレーム;
前記取付けフレームを介して同一円周上に所定ピッチをもって取り付けられ、前記管状体の内面に当接する複数の案内ローラ;
前記取付けフレームを介して取り付けられ、前記既に形成された管状体と新たに供給される帯状部材との閉合部位に配されるとともに帯状部材を挟着する外面ローラと内面ローラとからなる接合機構部;
を有してなり、
前記接合機構部において、その外面が最外方へ突出し、ライニング施工装置の回転方向と同一方向に回転する送りローラが回転駆動される、
ことを特徴とする
管渠内ライニング用施工装置。」
を要旨とする。
この構成により次の作用を発揮する。
(a)帯状部材の閉合部位で接合機構部の外面ローラ及び内面ローラの挟着作用により相接する継手相互は係合される。外面ローラは帯状部材の外面に形成された凹溝に係合することにより、新たに供給される帯状部材とともに所定のピッチで管軸方向に前進し、接合機構部は常に閉合部位に位置する。これにより、本ライニング施工装置は全体的に公転し、帯状部材は連続的に閉合されて製管される。
(b)送りローラは管渠の壁面に接触し、その回転により壁面から反作用を受けて本
ライニング用施工装置に回転力を付与し、本
ライニング用施工装置の円滑な回転に寄与する。
(c)本
ライニング用施工装置が管渠の内径に比べて小さい場合、送りローラは、管渠の下方部分においてのみ接触することになるが、ライニング管並びに本
ライニング用施工装置の自重に対抗して、本
ライニング用施工装置を円滑に回転させる。 しかして、その送り機構の具体的構成については、当該公報の
図4、
図5に示されるとおり(符号は当該先行技術の公報におけるもの)、該送り機構22は、箱体23の外部において第2の軸部38に固設される駆動スプロケット45、第3の軸部39に回転自在に装着されるスプロケット付き送りローラ46及びチェーン47からなるものである。
すなわち、当該送り機構によれば送りローラの駆動をチェーン(もしくはベルト)伝達を介してなすものであって、その脆弱性が指摘されるところである。
もっと言えば、近年、下水道管路の大断面化の要請を受けて、本ライニング施工装置全体の大型化ひいては重量化が検討されているが、チェーン駆動機構によっては伝達力不足、ひいてはチェーンの破断のおそれもあり、抜本的な当該送り機構の改善が期待されているものである。
更には、大型化する本
ライニング用施工装置全体の大重量により、外面ローラの駆動軸(第2の軸部38)に過負荷が掛かり、該軸部38の曲げ・破損ともなり、ひいては外面ローラの回転不良、外面ローラの帯状部材との当接部位での片当たりにより、
ライニング用施工装置自体の製管作用に悪影響を与えるおそれも指摘されるところである。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は先行技術を更に発展させたものであり、この種の帯状部材を使用する自走式螺旋捲き
管渠内ライニング用施工装置において、管渠の大口径・大断面化に応え、当該施工装置の大型化・重量化に対応できる送り機構の改善を図ることを目的とする。
本発明は更に、当該施工装置を使用してなされる管渠内における
ライニング管の施工方法を得ることも他の目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の送りローラを備えた
管渠内ライニング用施工装置及び該施工装置による管渠内における
ライニング管の施工方法は具体的には以下の構成を採る。
(第1発明)
本発明の第1は
管渠内ライニング用施工装置に係り、請求項1に記載のとおり、
管渠内において、両側縁部に継手が形成され連続的に供給されるとともに、長尺の帯状部材を螺旋状に捲回し、
相接する前記継手相互を接合させて形成された管状のライニング管を残置させ、前記既に形成されたライニング管の前方に新たに供給される帯状部材をもって付加ライニング管を付加形成し、
前記既に形成されたライニング管の前端部に、剛性の箱体により保持される駆動軸に装着され、歯車の噛合により互いに逆方向に回転される内面ローラと外面ローラとからなる接合機構部を有する閉合状の成形フレームを配し、前記内面ローラと前記外面ローラとの挟着接合機能によって前記付加ライニング管を形成する
ライニング用施工装置において、
前記箱体において、前記外面ローラの駆動軸の外方に、かつ平行に配された送りローラ駆動軸にその外面が最外方へ突出する送りローラが配され、
前記送りローラ駆動軸は前記外面ローラの駆動軸との歯車の噛合により駆動される、
ことを特徴とする。
本第1発明は、以下の第1・第2実施形態により一層具体的に示され、かつはその実施形態により抽出される発明概念である。
【0006】
上記構成において、以下の態様は適宜採択される実施の形態である。
1)送りローラにつき、
1a)該送りローラは、
ライニング用施工装置の回転方向に対して、外面ローラの駆動軸の後方に配される態様。
1b)該送りローラは、
ライニング用施工装置の回転方向に対して、外面ローラの駆動軸と同軸上、又は外面ローラの駆動軸の前方に配される態様。
2)成形フレームにつき、
2a)該成形フレームは屈撓自在であって、剛性を有し所定形状をなす規制フレームに沿って案内子を介して規制を受けて移動する態様。当該態様において、塑性変形性を有する帯状部材が使用される。
2b)該成形フレームは屈撓自在であって、規制フレームを使用することなく移動する態様。当該態様において、塑性変形性を有する帯状部材、あるいは弾性帯状部材が使用される。
2c)該成形フレームは円環状の剛性体である態様。当該態様において、塑性変形性を有する帯状部材、あるいは弾性帯状部材が使用される。
本発明において、外面ローラの駆動軸に装着される歯車を介して歯車相互の噛合により送りローラに駆動力を伝達する歯車機構は「送り機構」を構成する。該送り機構において、外面ローラの駆動軸に装着されるとともに送りローラに駆動力を伝達する歯車の周速度(ピッチ速度)を、接合機構部によるライニング管の形成速度よりも低速とし、
送りローラの周速度を該接合機構部のライニング管の形成速度に一致させる構成を採る態様は、本発明の特徴的な一態様である。
【0007】
(作用)
本ライニング用施工装置を既設管渠内に設置し、帯状部材を外部より供給するとともに該帯状部材を本装置の成形フレームの接合機構部を介して
本ライニング用施工装置に導入する。
本ライニング用施工装置の駆動により、接合機構部における内面ローラと外面ローラとの帯状部材への挟着接合作用により所定形状のライニング管が本ライニング施工装置の進行とともに形成されてゆく。
この形成過程において、送りローラは、外面ローラの回転とは逆方向回転となり、管渠の内壁面に当接し、本施工装置に送り力を与える。
当該管渠内において、ライニング管の成形が完了すると当該管渠とライニング管との間に固結性の
裏込め材が充填され、管渠のライニング施工がなされる。
しかして、
送りローラの周速度を接合機構部のライニング管の形成速度に一致させる態様においては、矩形管渠の底面部の施工が円滑になされる。また、送りローラの周速度を該接合機構部のライニング管の形成速度よりも大きくなす場合には、該送りローラのいわゆる遠回り運動作用(内輪差の解消)により、円形断面管渠における円形状剛性成形フレームによる施工が円滑になされる。
【0008】
(第2発明)
本発明の第2は、前記第1発明の
管渠内ライニング用施工装置を使用してなされる管渠内における
ライニング管の施工方法に係り、請求項6に記載のとおり、
管渠内において、両側縁部に継手が形成され連続的に供給されるとともに、
長尺の帯状部材を螺旋状に捲回し、
相接する前記継手相互を接合させて形成された管状のライニング管を残置させ、前記既に形成されたライニング管の前方に新たに供給される帯状部材をもって付加ライニング管を付加形成し、
前記既に形成されたライニング管の前端部に、剛性の箱体により保持される駆動軸に装着され、歯車の噛合により互いに逆方向に回転される内面ローラと外面ローラとからなる接合機構部を有する閉合状の成形フレームを配し、前記内面ローラと前記外面ローラとの挟着接合機能によって前記付加ライニング管を形成する
ライニング用施工装置において、
前記箱体において、前記外面ローラの駆動軸の外方に、かつ平行に配された送りローラ駆動軸にその外面が最外方へ突出する送りローラが配され、前記送りローラ駆動軸は前記外面ローラの駆動軸との歯車の噛合により駆動されることを特徴とする
管渠内ライニング用施工装置を使用してなされるライニング管の施工方法であって、
前記外面ローラの駆動軸に装着されるとともに前記送りローラに駆動力を伝達する歯車の噛合い速度が、前記接合機構部によるライニング管の形成速度よりも低速とされ、
該送りローラの周速度は該接合機構部のライニング管の形成速度に一致する、
ことを特徴とする。
本第2発明は、以下の第1実施形態により一層具体的に示され、かつはその実施形態により抽出される発明概念である。
【0009】
上記構成において、以下の態様は適宜採択される実施の形態である。
1)送りローラにつき、
1a)該送りローラは、
ライニング用施工装置の回転方向に対して、外面ローラの駆動軸の後方に配される態様。
1b)該送りローラは、
ライニング用施工装置の回転方向に対して、外面ローラの駆動軸と同軸上、又は外面ローラの駆動軸の後方に配される態様。
2)成形フレームにつき、
2a)該成形フレームは屈撓自在であって、剛性を有し所定形状をなす規制フレームに沿って案内子を介して規制を受けて移動する態様。当該態様において、塑性変形性を有する帯状部材が使用される。
2b)該成形フレームは屈撓自在であって、規制フレームを使用することなく移動する態様。当該態様において、塑性変形性を有する帯状部材、あるいは弾性帯状部材が使用される。
2c)該成形フレームは円環状の剛性体である態様。当該態様において、塑性変形性を有する帯状部材、あるいは弾性帯状部材が使用される。
【0010】
(作用)
矩形断面管渠あるいは馬蹄形断面管渠において、ライニング用施工装置の駆動により、接合機構部における内面ローラと外面ローラとの帯状部材への挟着接合作用により所定形状のライニング管が本ライニング用施工装置の進行とともに形成されてゆく。
この形成過程において、送りローラは管渠の底面部の内壁面に当接し、ライニング管の形成速度に同期して本ライニング用施工装置に送り力を与える。
【発明の効果】
【0011】
本発明の
管渠内ライニング用施工装置によれば、送りローラはその送りローラ駆動軸が外面ローラの駆動軸と平行に独立して配されているので、該送りローラに負荷される荷重が外面ローラに影響を与えることがなく、内・外面ローラによる製管作用が円滑に行われる。
送りローラの回転力は送りローラ駆動軸と外面ローラの駆動軸との歯車相互の噛合により伝達されるので、大きな駆動力の伝達がなされ、施工装置の大型化・重量化によってもライニング管の施工が良好に行われる。
また、本発明の管渠内におけるライニング管の施工方法によれば、送りローラはライニング管の形成速度に同期して本施工装置に送り力を与えるので、矩形・馬蹄形断面管渠内における底面部での施工装置の進行が円滑になされ、ライニング管の施工が良好に行われる。
【発明を実施するための形態】
【0013】
本発明の送りローラを備えた螺旋捲回式
管渠内ライニング用施工装置及び該施工装置によるライニング管の施工方法の実施の形態を図面に基づいて説明する。
(第1実施形態)
図1〜
図18は本発明の一実施形態(第1実施形態)を示し、当該送りローラを備えた螺旋巻き自由断面製管式の
管渠内ライニング用施工装置と該
ライニング用施工装置を使用してなされる矩形断面管渠内におけるライニング施工方法を示す。
すなわち、
図1〜
図4は本螺旋巻き自由断面製管式
ライニング用施工装置(以下「施工装置」と略記する)Sの全体の概略構成を示し、
図5〜
図16は本施工装置Sの更に詳細な部分構成を示し、
図17は施工要領を示す。また、
図18は本発明に使用される帯状部材の一態様を示す。
これらの図において、Pは矩形断面をなす管渠、Rは本施工装置Sによって製管されたライニング管を示す。なお、本施工装置Sによって製管されるライニング管Rの進行方向(矢印ロ)をもって、前部、後部とする。
【0014】
帯状部材100(
図18参照)
本施工装置Sの構成の説明に先立って、本施工装置Sに適用される帯状部材について説明する。
図18は本実施形態のライニング施工装置Sに適用される帯状部材の一例を示す。
帯状部材100は本体が一定厚さの平板状をなし、その外面の長手方向に適宜数(図例では5、通常は3)の突条102が連続的に縦設される。突条102に先端部にはフランジ102aが形成される。突条102の相互間は溝104もしくは溝空間を形成する。内面106は実質的に平滑に形成される。
帯状部材100の両側には互いに内外に重合して係合する接合部100A,100Bが形成される。すなわち、前縁側接合部100Aはその前端部の突条102Aの基部が膨径され、その内面側より凹溝110が縦設され、更にこの突条102Aより張出し部112が連設される。後縁側接合部100Bは後端部の突条102Bより張出し部114が張設され、該張出し部114の端部寄りに前記前縁側接合部100Aの凹溝110に係合する凸条116が縦設される。
この帯状部材100において、中間の突条102間に金属製(通常は鋼製)の塑性変形機能材としての塑性変形材120が装着される。該塑性変形材120は長尺の金属平板を、その長手方向に連続して折り曲げて加工される。該塑性変形材120は図例の位置に限定されず、その他の位置あるいは複数箇所であってもよい。
【0015】
接合時において、相隣れる帯状部材100の前縁部と後縁部とが重なり合い、前縁側接合部100Aに後縁側接合部100Bが後記する接合ローラ部の外面ローラと内面ローラとの挟着作用を受けて、凹溝110内に凸条116が、また、突条102Bのフランジ102a内に張出し部112の端部がそれぞれ嵌り込み、接合される。この場合、主たる係合は凹溝110と凸条116とによりなされ、張出し部112と突条102Bとは従たる係合をなすものであり、従って、場合によっては従たる係合は省略されうる。
更に、本実施形態では張出し部112,114の当接部分にはシール材118が介装され、接合性を高める。なお、接合部100A,100Bにおける嵌合係合で十分であれば、当該シール材118を省略することができる。該帯状部材は合成樹脂の素材をもって作成され、特に成形性の観点から押出し形成により連続的に成形できる塩化ビニール(PVC)樹脂が好適である。
【0016】
管渠内ライニング用施工装置S(
図1〜
図16参照)
図1〜
図4に示されるように、この施工装置Sは、矩形形状をなす剛性の規制フレーム10と、外周に案内ローラ11を配し、案内子12を介して前記規制フレーム10の外周回りに移動自在に配される屈撓自在の成形フレーム13とを主体とする。該成形フレーム13の屈撓性は180°をもって外折れは自由であって、内折れは中折れ防止機構により制限される。また、該成形フレーム13には所定間隔を保って取り付けられる内面ローラ15と外面ローラ16とを主体とし、該ローラ15,16を駆動する駆動部17及び該駆動部17に送り機構Uを介して連動する送りローラ18を含む接合機構部19が固定装着され、該成形フレーム13は該接合機構部19で駆動部17からの駆動力を受けて、前記した帯状部材100を挟み付けて自転推進する。
なお、本施工装置Sにおいて、送りローラ18は送り機構部Uを介して駆動部17に連動し、外面ローラ16と逆方向に回転する。更に、本施工装置Sにおいて位置決め機構Tが付加される。
【0017】
以下、
図5〜
図15により
当該施工装置Sの細部の構成を説明する。
成形フレーム13(
図5〜
図9参照)
成形フレーム13は、所要の幅をもって環状体をなし、全体がリンク体21(枠部21a、軸部21b)の連なりよりなるリンク機構をもって外径方向へは屈撓自在となっており、かつ横剛性を有する。
案内ローラ11は、この成形フレーム13のリンク機構の各軸部21bに回転自在に配される。接合機構部19の駆動部17は、成形フレーム13のリンク体21の一つの取付け部21Aに装着される。
(中折れ防止機構)
リンク体21の相互は180°を基準に、外折れが可能とされるが、中折れは防止される。このため、中折れ防止機構がリンク体21の枠部21aの側面に設けられる。
図8にその一例を示す。図において、22はストッパーである。
【0018】
案内ローラ11(
図5〜
図9参照)
案内ローラ11は、成形フレーム13のリンク体21の各軸部21bに回転自在に装着される。ローラ本体は硬質の合成樹脂体あるいは金属体よりなり、帯状部材100の内面に当接する。標準の案内ローラ11(11a)はリンク体21の内幅一杯の長さを有するが、接合機構部19の前方部の所要数(通常は1乃至2)の案内ローラ11(11b)は通常では帯状部材100の幅だけ後方へずらされるか、特別には短くされる(
図9参照)。
【0019】
接合機構部19(
図10〜
図13参照)
接合機構部19は接合ローラ部(内面ローラ15、外面ローラ16を含む)、駆動部17及び送りローラ18を備え、成形フレーム13の取付け部21Aに装着される。該接合機構部19は、内面ローラ15と外面ローラ16とが組となった接合ローラ部を主体とし、かつ、これらのローラ15,16の同期回転を図る歯車機構24を収めた箱体25、及び該箱体25に取り付けられローラ15,16の回転駆動源としての油圧モータ26を含み、接合機構部19は螺旋状に捲回される帯状部材100の接合部、すなわち当該帯状部材100が最初に閉合する位置に対応して配される。歯車機構24・箱体25及び油圧ローラ26は駆動部17を構成し、送りローラ18は送り機構Uを介して駆動部17に連動する。なお、内面ローラ15は案内ローラ11と同様に成形フレーム13のリンク体21の軸部21bに装着される。
【0020】
(箱体25)
箱体25は、
図10に示されるように、上部分と下部分とに分かれ、上部分はピン軸p回りに開放可能とされ、閉合装置27をもって上部分を下部分へ閉合する。箱体25は上下部分にわたってその前後面により歯車機構24及び送りローラ18の軸部の保持をなす。また、箱体25の下部分において、前面部は油圧モータ26の取付け部となり、後面部は成形フレーム13の取付け部21Aのリンク体21の軸部21bに取り付けられる。
【0021】
(歯車機構24)
歯車機構24は、
図11に示されるように、箱体25の前後壁にわたって下方より順次、回転自在に架け渡された3つの軸部29,30,31を有し、各軸部29,30,31に歯車32,33,34が固設される。そして、第2の軸部30には接合ローラ部の内面ローラ15が連結され、第3の軸部31には外面ローラ16が連結される。図示されるように、第1の軸部29の回転に対して第2軸部30は逆方向に、第3軸部31は順方向に回転し、ひいては内面ローラ15と外面ローラ16とは互いに逆回転となる。
【0022】
(送りローラ18、送り機構U)
送り機構Uは、
図10、
図11、
図12、
図13に示されるとおり、送りローラ18を主体とし、箱体25の上方部(管径の外方部)に軸支された送りローラ駆動軸36、前記第3の軸部31に固設された(内方)歯車37、前記送りローラ駆動軸36に固設されるとともに前記歯車37に噛合する(外方)歯車38からなり、当該送りローラ18は箱体25の外部に延設された送りローラ駆動軸36に固設される。
もっと詳しくは、第3の軸部31は当該送りローラ機構Uの原軸であって、送りローラ駆動軸36は従軸として該原軸31の外方、かつ該原軸31に平行に配されるとともに、接合機構部の進行方向に対して該原軸31より後方に配される。また、内方歯車37はピッチ円で小径とされ、該内方歯車37に噛み合う外方歯車38は同ピッチ円で十分に大径とされ、送りローラ18の径は外方歯車38の径よりも若干大径とされる。なお、内方歯車37のピッチ円の径は外面ローラ16が帯状部材100の突条102のフランジ102aに圧接する部位(該部位は滑りを阻止するローレット加工が施されている。)の径よりも小径とされる。
これにより、送りローラ18の周速(送り速度)は外面ローラ16の送り速度(すなわちライニング管の形成速度)と一致(同期)する。
なお、送りローラ18を含む送り機構Uの諸元の一例を以下に示す。
・内方歯車37:モジュール(m)=2.5、歯数(Z)=20、ピッチ円径(PCD)=50mm
・外方歯車38:m=2.5、Z=45、PCD=112.5mm
・送りローラ18の直径:136mm(該送りローラ18を歯車とした場合:m=4、Z=32、外径=136mmを採用)
・外面ローラ16のローレット部位の径:57mm
本実施形態の送りローラ18は、硬質(通常は鋼鉄が採用されるが、合成樹脂でも可能)の円板体を採るが、歯車状であってもよい。該歯車にあっては該送りローラの直径(外径)は歯先円直径であることは言うまでもない。
【0023】
(油圧モータ26)
油圧モータ26は、その駆動軸を第1の軸部29に連結して箱体25の前面に取り付けられる。該油圧モータ26には、該油圧モータ26に油を送るイン側配管41aと、該油圧モータ26から油を排出するアウト側配管41bとが接続される。更に、これらの配管41は、箱体25あるいは成形フレーム13の適宜位置に取り付けられる回転継手42(
図3参照)に接続され、該回転継手42には外部の圧力源に連なる配管43が接続される。この回転継手42を介することにより、回転動作を伴う油圧モータ26側の配管41bと、回転動作のない外部側配管43との間の作動流体の授受をなす。
この歯車機構24・油圧モータ26により、油圧モータ26の駆動力は第1の軸部29に伝達され、かつ、歯車機構24を介して第2・第3の軸部30,31に伝達される。
さらに又、送り機構Uにおいては、該第3の軸部(原軸)31の回転駆動力は内方歯車37を一体に回転させ、該内方歯車37に噛合する外方歯車38、送りローラ駆動軸(従軸)36を逆方向に回転させ、該送りローラ駆動軸36の回転駆動力は該従軸36の端部の送りローラ18に伝達され、結果として送りローラ18を外面ローラ16とは逆方向に回転させる。
【0024】
この接合機構部19のライニング管Rへの取付けは、既に形成されたライニング管Rの前端において、箱体25の上部分を開放し、外面ローラ16の輪状鍔部のピッチを帯状部材100の突条102のピッチに合致させ、しかる後、上部分を下部分に閉合し、閉合装置27を閉鎖し、そのナットを締め込んでなす。
【0025】
規制フレーム10及び案内子12(
図5、
図6参照)
(規制フレーム10)
規制フレーム10は、鋼製よりなり、大きな剛性を有し、全体形状が矩形をなす。本実施形態では中空の溝45を有する型鋼が使用され、該溝45は外方に向けて開口する。なお、該規制フレーム10は分割体をもって組み立てられる。
(案内子12)
案内子12は成形フレーム13と規制フレーム10とに介装され、成形フレーム13の移動を規制フレーム10の軌道に従って案内する。もっと詳しくは、該案内子12は2叉状をなす本体の両端において成形フレーム13の軸部21bに枢着される軸受け体46を有し、本体の中央部よりローラ保持体47が内方へ向けて延設され、該ローラ保持体47には両側にローラ48を取り付けた回転軸49を回転自在に保持する。そして、このローラ48は規制フレーム10の溝45内に装入され、その内壁に沿って移動する。
【0026】
図12、
図13に示す案内子12Aは、先の図例とは異なる構成及び配設を採る。
先ず、成形フレーム13のリンク体21には、リンク軸部21bを挟んで相対向するリンク枠部21aの壁体にリブ51を介して軸受体が固設され、該軸受体に軸体52が挿通保持される。軸体52は比較的短尺をなし、軸受体とは軸方向移動を許し、またその両端部には抜出し阻止用のストッパー52aが装着される。
案内子本体54は2つの翼部54A,54Bよりなる蝶番型を採り、各翼部54A,54Bは端部に前記した軸体52を受け入れる端部軸受部54aを有する。また、各翼部54A,54Bの枢軸部には相互に嵌まり合う中央軸受部54b,54b’が形成され、ローラ軸55が挿通保持される。
ローラ軸55は十分に長く、中央軸受部54b,54b’とは軸方向移動を許し、またその両端部にはローラ56が回転自在に装着される。
規制フレーム10はローラ56を拘束保持する溝45を有する点は先の図例と実質的に変わりがないが、その開口は広く採られており、該開口の余裕幅をもって案内子12Aの軸移動を許す。
この案内子12Aによれば、三角形枠を構成し、先の図例の案内子12(46, 47, 48, 49)に比べ、安定的な移動作用を得ることができる。
【0027】
補助ローラ機構T(
図2、
図3参照)
更に、本
ライニング用施工装置Sは、規制フレーム10を介して補助ローラ機構Tが付加されている。
すなわち、本補助ローラ機構Tは角形状をなす規制フレーム10の隅角部の4か所に、かつ管軸方向後方にフレーム部58を介して延設されるとともに、該フレーム部58の後端に回動自在に取り付けられたローラ59を捲回直後のライニング管Rの内面を外方に押し当てられる。
【0028】
本施工装置Sは以上の構成により、以下のようにライニング管が施工される。
すなわち、案内ローラ11及び接合機構部19を組み付けた成形フレーム13は、駆動部17の駆動により、管断面に対し同一位相を保つ規制フレーム10の形状に沿って周方向に進行する。このとき、接合機構部19で塑性変形性の帯状部材100は螺旋状に捲回され、矩形形状のライニング管Rを製管し、そして、送りローラ18は管渠Pの管壁に当接し、その回転をもって本施工装置Sを円滑に推進させる。更に、成形フレーム13の前進進行に伴い、規制フレーム10は案内子12を介して成形フレーム13からの押出し力を得て、成形フレーム13とともに前進進行をなす。
補助ローラ機構Tは、当接ローラ58がライニング管Rの内面に強く押し付けられ、成形フレーム13の後方の近傍位置では初期ライニング管の形状を保持する。これにより、規制フレーム10は自立保持し、成形フレーム13との供回りを引き起こすことがなく、円滑に前進する。
【0029】
ライニング施工
本管渠内ライニング用施工装置Sを使用してなされる管渠内での製管式の
ライニング施工工事(ライニング管の施工を含む)について説明する。
図1〜図4、図17に基づいて下水道管渠におけるライニング施工工事の概要を示す。この施工工事では矩形断面をなす下水道管渠Pへの適用例を示す。図において、Q1は上流側人孔、O1はその開口、Q2は下流側人孔、O2はその開口であり、Eは管渠Pの埋設される地盤である。本施工工事においては、上流人孔Q1側から下流人孔Q2側に向けて施工される。
地上部において、上流側には帯状部材100の繰出し装置(図示せず)が設置され、帯状部材100はこの繰出し装置により人孔の開口O1より人孔Q1内に設置された本製管装置Sに連続的に供給される。また、下流側には油圧源(図示せず)が配される。
【0030】
管渠内のライニング施工は以下の手順に基づいてなされる。
(1) 準備並びに初動工程
(1a)準備工程
本
ライニング用施工装置Sは分解された状態で更生の対象となる矩形断面管渠Pの上流側人孔Q1の開口O1を介して人孔内に搬入され、人孔内において本製管装置Sを組み立てる。本施工装置Sの成形フレーム13は分解・組立て可能となっており、規制フレーム10も分割体よりなり、人孔内への搬入は容易である。更に、接合機構部19はこの成形フレーム13に取付け可能となっており、現場での取付けも容易である。送りローラ18・送り機構Uはこの接合機構部19に組み込まれたものとなっており、該送りローラ18・送り機構Uの設置は接合機構部19の組立てとともになされる。成形フレーム13は案内子12、12Aを介して規制フレーム10の拘束を受け、規制フレーム10回りに矩形状をもって配される。接合機構部19には下流側から配される油圧配管系が接続される。
(1b)補助ローラ機構Tの取付け
更にまた、本施工装置Sの規制フレーム10に補助ローラ機構Tを取り付けるとともに、規制フレーム10の各角部において、該補助ローラ機構Tの当接ローラ59を内方へ引き込んでおく。
(1c)初動工程
塑性変形材120が組み込まれた帯状部材100を人孔内に引き込み、本ライニング施工装置Sの接合機構部19に導入し、該接合機構部19の駆動により、帯状部材100を矩形をなす成形フレーム13に巻き込んでゆく。規制フレーム10の各角部したがって成形フレーム13の各角部では帯状部材100は塑性変形材120の塑性機能により直角状に折り曲げられる。帯状部材100の2回目の捲回で相接する帯状部材100はそれらの継手により接合される。帯状部材100を成形フレーム13回りに数回捲回し、ライニング管(初期ライニング管)Roを作製する。
(1d)補助ローラ機構Tの押込み
初期ライニング管Roの後端が本補助ローラ機構Tの当接ローラ58を通過した後、該補助ローラ機構Tの当接ローラ58を初期ライニング管Roの内面に強く押し当てて固定し、該初期ライニング管Roの断面形状を成形フレーム13での初期状態に保持する。
【0031】
(2) 定常工程
接合機構部19の内外面ローラ15,16の回転駆動により、内面ローラ15と外面ローラ16との挟着作用をもって、帯状部材100の閉合部において、その継手構造により開始用ライニング管Roに連なって新たに供給される帯状部材100は接合される。
更にまた、本施工装置Sの接合機構部19の駆動により、案内ローラ11及び接合機構部19を組み付けた成形フレーム13は、案内子12、12Aを介して規制フレーム10の形状に沿って進行する。規制フレーム10の角部において、接合機構部19の接合ローラ部15,16は帯状部材100を内方へ折り込む。帯状部材100は塑性変形性を有し、そのまま折り曲げ状態を保持する。
また、送りローラ18は接合機構部19に連動して外面ローラ16とは逆方向に回転し、管渠Pの管壁に当接し、その回転により管壁からの反作用を受けて本装置Sを回転させる。
そして、
本施工装置Sの全体は管周方向(イ方向)に回転移動し、かつ管軸方向(ロ方向)に前進する。これにより帯状部材100は螺旋状に捲回され、矩形形状のライニング管Rが製管される。
【0032】
(2a)
この工程において、送りローラ18・送り機構Uは次の作用をなす。
すなわち、接合機構部19に組み込まれた送り機構Uは、その歯車(内方歯車37、外方歯車38)の噛合により送りローラ18は外面ローラ16の回転とは逆回転となる。そして、規制フレーム10回りに移動する成形フレーム13の接合機構部19が管底(管渠Pの管底)に至ると、該送りローラ18は管渠Pの管底面に当接し、その回転により管底面からの反作用を受けて成形フレーム13ひいては本装置S全体を管渠底面に沿って移動(イ方向)させる。
このとき、送りローラ18の周回転は接合機構部19の移動速度(換言すればライニング管Rの成形速度)に同期した速度を採り、ライニング管Rの底部(及び辺部)は円滑に形成される。
【0033】
(2b)
更に、この工程において、規制フレーム10と成形フレーム13とは、規制フレーム10に取り付けられた補助ローラ機構Tにより互いに独立して位置関係(位相)を保ち、両フレーム10,13の相互干渉すなわち供回りがなく、成形フレーム13に連動する案内子12,12Aの移動が円滑に行われる。すなわち、規制フレーム10の溝45内での案内子12,12Aの本体部及びローラ56の周方向移動につき擦れ、片当りがなく、該周方向移動は円滑になされる。
【0034】
(3) ライニング管Rが下流側の人孔に到達すれば、本
ライニング用施工装置Sの駆動を停止し、本施工装置Sを下流側人孔Q2を介して解体・撤去するとともに、上流側、下流側の各人孔内に突出したライニング管Rを切除する。
【0035】
(4) ライニング管R内に、
図17に示すように、該ライニング管Rに剛性を付与する支保工Hを設置し、更にはライニング管Rを次工程で実施する固結性の裏込め材Mの注入による浮力に抗して下方に押し下げる反力部材Iを設置する。
なお、支保工Hは枠体をなすとともにそれ自体で剛性を有し、ライニング管Rの内面に密接して設置され、可撓性を示すライニング管Rの変形を阻止する。また、反力部材Iは伸縮性の棒状体をなし、下端はライニング管Rの下底に当接し、上端部はライニング管Rの天井部を貫通し、上端面はライニング管Rの天井面に当接し、当該棒状体を伸長させ、その押下げ力をもってライニング管Rを下方に押し下げる。
【0036】
(5) 各人孔Q1,Q2において、更に
図17に示すように、管渠Pとライニング管Rとの間を密封Vし、管渠Pの全長において管渠Pとライニング管Rとの間隙部に固結性の裏込め材(いわゆるセメントミルク)Mを注入し、その固結を待って支保工H、反力部材I等を撤去し、ライニング施工工事は完了する。
【0037】
(実施形態の効果)
この実施の形態の送りローラ18・送り機構Uを備えた
管渠内ライニング用施工装置Sによれば、送りローラ18の周回転速度が接合機構部19の内外面ローラ15・16によるライニング管Rの成形速度に同期した速度を採るものであるので、両速度のずれによるライニング管Rの形成に干渉が生ぜず、直線部におけるライニング管Rの底部(及び辺部)は円滑に形成される。
更には、送りローラ18は接合機構部19の外面ローラ16の駆動軸より駆動力を得て、歯車の噛合により駆動力が伝達されるものであり、大きな駆動力が伝達され、本施工装置の大型化・重量化に対応して円滑なライニング管Rの形成がなされる。
【0038】
(変形例1)(
図16参照)
本実施形態の図例では送り機構Uの大分(内方歯車37、外方歯車38)を箱体25の内部に配する態様を採ったが、
図16に当該部分を箱体25の外部に配する別の態様を示す。当該別態様において、先の実施形態と同等の部材については、同一の符号が付されている。
本態様において、軸31及び送りローラ駆動軸36の相対的位置関係は先の実施形態と変わりがないが、内方歯車37、外方歯車38は箱体25の外部に配され、送りローラ18は外方歯車38に所定間隔を保って相並んで配され、これにより箱体25が小型化される。
(変形例2)
本実施形態の図例では送り機構Uの送りローラ駆動軸36を軸部31より接合機構部19の進行方向に対して後方に配する態様を採ったが、当該送りローラ駆動軸36を軸部31より接合機構部19の進行方向に対して前方に配する態様、更には軸部31と同一鉛直線上に配する態様、を除外しない。
【0039】
(第2実施形態)
図19、
図20は本発明の他の実施形態(第2実施形態)を示す。図において、先の実施形態と同一の部材については同一の符号が付されている。また、以下の説明においても、先の実施形態と同等の部材については同一の符号を使用する。本実施形態における管渠Pは円形断面を対象とする。
本第2実施形態の
ライニング用施工装置S1においては、成形フレーム80が剛性の円環状をなすことを特徴とする。本形態において、弾性帯状部材あるいは塑性変形性を有する帯状部材のいずれもが使用可能であるが、通常には弾性帯状部材が適用される。詳しくは、本成形フレーム80は、前後に相並ぶ環状の前端板80aと後端板80bとの間に案内ローラ11が軸支されるとともに、該成形フレーム80は複数の分割体81をもって分割され、それらの端板81a相互を当接、固定によって組み立てられる。接合機構部19は、先の実施形態と同様に内面ローラ15と外面ローラ16とからなり、成形フレーム80の前端板80aの取付け部80cに駆動部17の箱体25を固設し、成形フレーム80に一体に配される。
また、送りローラ18を駆動する送り機構Uも先の実施形態と同様に、該送りローラ18の駆動力は外面ローラ16の駆動軸から歯車相互の噛合を介して送りローラ18の駆動軸に伝達される。
【0040】
ライニング施工
本施工装置S1を既設管渠P内に設置し、帯状部材100を外部より供給するとともに本施工装置S1に導入する。
本施工装置S1の駆動により、接合機構部19における内面ローラ15と外面ローラ16との帯状部材100への挟着接合作用により円環形状のライニング管Rが本施工装置S1の進行(ロ方向)とともに形成されてゆく。
この形成過程において、接合機構部19が管渠Pの下底に至るとき、更には最下底から上昇に至るとき、大きな駆動力を要するばかりでなく、本装置S1は荷重の偏心作用を受けて揺動現象を生じるが、送りローラ18はこの揺動状態を抑制し、円滑な製管作用がなされる。
更には、接合機構部19が管渠Pの最下底から上昇に至るとき、送り機構Uの歯車相互の噛合により大きな駆動力が得られ、更には送りローラ18の周速度がライニング管Rの成形速度より若干速くされることにより遠回り運動作用(内輪差の解消)を得て、成形フレーム80は円滑に回転(イ方向)し、ライニング管Rの製管作用が更に円滑になされる。
しかして、当該管渠P内において、円環状のライニング管Rの成形が完了すると当該管渠Pとライニング管Rとの間に固結性の裏込め材Mを充填する。
なお、本第2実施形態の図例では送りローラ18の配置は外面ローラ16に対し本施工装置S1の回転方向の後方に配する態様を示したが、前方に配する態様は好適なものとして採用される。
【0041】
本発明は叙上の実施の形態にのみ限定されるものではなく、本発明の基本的技術思想の範囲内で種々設計変更が可能である。
すなわち、以下の態様は本発明の技術的範囲内に包含される。
1)駆動源につき、本実施形態では油圧式を採ったが、空気圧あるいは電力をもって駆動されてもよい。
2)第1実施形態の
ライニング用施工装置Sでは補助ローラ機構Tが付加されてなるが、省略されてもよく、本発明においては当該補助ローラ機構Tは本質的事項ではない。