特許第6644925号(P6644925)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】6644925
(24)【登録日】2020年1月10日
(45)【発行日】2020年2月12日
(54)【発明の名称】プリンタ
(51)【国際特許分類】
   B41J 29/12 20060101AFI20200130BHJP
   B65H 19/10 20060101ALI20200130BHJP
   B65H 16/00 20060101ALI20200130BHJP
   B41J 29/00 20060101ALI20200130BHJP
【FI】
   B41J29/12
   B65H19/10 Z
   B65H16/00
   B41J29/00 A
【請求項の数】5
【全頁数】11
(21)【出願番号】特願2019-33515(P2019-33515)
(22)【出願日】2019年2月27日
【審査請求日】2019年10月2日
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】000001960
【氏名又は名称】シチズン時計株式会社
(73)【特許権者】
【識別番号】507351883
【氏名又は名称】シチズン・システムズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】240000327
【弁護士】
【氏名又は名称】弁護士法人クレオ国際法律特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】高橋 彰
【審査官】 小宮山 文男
(56)【参考文献】
【文献】 実開平07−019256(JP,U)
【文献】 特開2017−171435(JP,A)
【文献】 特開2007−045127(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2007/0029437(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B41J29/00−29/70
B65H16/00−16/10
B65H19/00−19/30
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
箱状のケースの前面の開口部を開閉する前カバーと、
前記ケースに設けられる、ロール紙ホルダに保持されたロール紙を前記開口部から収容可能な収容部と、を備え、
前記ロール紙ホルダは、前記ロール紙の両端部に配置されるフランジを備え、
前記ロール紙が前記収容部に収容された状態で、前記フランジは、前記開口部から突出し、
前記前カバーは、前記ロール紙から繰り出されたシートが切断される際に発生するゴミを収容するゴミ箱である
ことを特徴とする、プリンタ。
【請求項2】
前記開口部を形成する前記ケースの側壁には、切欠き部が形成される
ことを特徴とする、請求項1に記載のプリンタ。
【請求項3】
前記前カバーの裏面は、前記ロール紙ホルダの一部を収容可能な凹部を備える
ことを特徴とする、請求項1又は2に記載のプリンタ。
【請求項4】
前記凹部は、前記前カバーの裏面の枠部の内側に形成される
ことを特徴とする、請求項3に記載のプリンタ。
【請求項5】
前記フランジは、前記フランジの外縁に、前記ロール紙の長手方向の外側に向けて起立した起立部を備える
ことを特徴とする、請求項1〜4の何れか一項に記載のプリンタ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、プリンタに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、ケースの前面に設けられた開口から、ケース内の収容部にロール紙を収容するプリンタが知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
特許文献1には、ロール紙収納部内にロール紙を収納した際に、ロール紙の両端面を露出させる切欠き部を設ける構成が開示されている。これにより、ロール紙の両端面を把持しながらロール紙をロール紙収納部内から取り出すことが可能とされる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特許第6262429号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1に記載の構成では、指をケースの奥深くまで突っ込んでロール紙を取り出す必要がある、という問題がある。
【0006】
そこで、本発明は、指をケースの奥深くまで突っ込むことなく容易にロール紙を取り出すことができるプリンタを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前記目的を達成するために、本発明のプリンタは、箱状のケースの前面の開口部を開閉
する前カバーと、前記ケースに設けられる、ロール紙ホルダに保持されたロール紙を前記
開口部から収容可能な収容部と、を備え、前記ロール紙ホルダは、前記ロール紙の両端部
に配置されるフランジを備え、前記ロール紙が前記収容部に収容された状態で、前記フラ
ンジは、前記開口部から突出し、前記前カバーは、前記ロール紙から繰り出されたシートが切断される際に発生するゴミを収容するゴミ箱であることを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
このように構成された本発明のプリンタは、指をケースの奥深くまで突っ込むことなく容易にロール紙を取り出すことができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】実施例1のプリンタを示す斜視図である。
図2】実施例1のプリンタのカバーが開いた状態を示す斜視図である。
図3】実施例1のプリンタのゴミ箱を外した状態を示す分解斜視図である。
図4】実施例1のプリンタを示す断面図である。
図5】実施例1のプリンタを示す側面図である。
図6】実施例1の前カバーを示す斜視図である。
図7】実施例1のロール紙ホルダを示す斜視図である。
図8】実施例1のプリンタのロール紙の交換動作を説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明によるプリンタを実現する実施形態を、図面に示す実施例1に基づいて説明する。
【実施例1】
【0011】
実施例1におけるプリンタは、昇華型熱転写方式のプリンタに適用される。
【0012】
[昇華型熱転写方式のプリンタの構成]
図1は、実施例1のプリンタを示す斜視図である。図2は、実施例1のプリンタのカバーが開いた状態を示す斜視図である。図3は、実施例1のプリンタのゴミ箱を外した状態を示す分解斜視図である。図4は、実施例1のプリンタを示す断面図である。以下、図1図4に基づいて、実施例1のプリンタの構成を説明する。なお、プリンタの前方向を前方向Fとし、後方向を後方向Bとする。
【0013】
プリンタ1は、図1及び図2に示すように、箱状のケース2と、ケース2の上面に形成された上開口2aに設けられるカバーとしての上カバー3と、ケース2の前面に形成された開口部としての前開口2bに設けられる前カバー4,30と、を備える。
【0014】
図3に示すように、前カバー4は、前開口2bを形成するケース2の下側の縁に回転可能に軸支され、前開口2bに対して開閉可能とする。
【0015】
ケース2の内部には、図4に示すように、主要構成要素として、記録媒体としてのシートSを供給するロール紙Rと、ロール紙Rを保持するロール紙ホルダ20と、ロール紙ホルダ20を収容する収容部40と、インクリボンTと、画像形成部としてのサーマルヘッド6と、プラテンローラ5と、切断部としてのカッターユニット7と、搬送ローラとしての駆動ローラ15と、を備える。
【0016】
ロール紙Rから繰り出されたシートSは、駆動ローラ15と、搬送ローラとしての従動ローラ16とに架け回されて、搬送経路X1を搬送方向としての繰出方向D1に搬送され、排出口8から、シートSを排出する。
【0017】
ロール紙Rには、例えば、普通紙より厚みのある写真用紙が用いられる。ロール紙Rは、モータに接続されたロール紙ホルダ20により、回転可能に保持される。
【0018】
駆動ローラ15と従動ローラ16は、ケース2に取り付けられ、搬送経路X1に沿って配置される。駆動ローラ15は、モータに接続され、正方向と、正方向とは逆の負方向との何れかに回転可能とする。駆動ローラ15の対向する位置には、搬送ローラとしての対向ローラ17が配置される。
【0019】
対向ローラ17は、ケース2に取り付けられ、搬送経路X1に沿って配置される。対向ローラ17は、駆動ローラ15に対して、移動可能に構成される。シートSの搬送時には、対向ローラ17は、駆動ローラ15に当接し、駆動ローラ15に従動して回転する。駆動ローラ15が正方向に回転することで、駆動ローラ15と対向ローラ17がシートSを挟んだ状態で、シートSを繰出方向D1へ搬送する。駆動ローラ15が正方向とは反対の負方向に回転することで、駆動ローラ15と対向ローラ17がシートSを挟んだ状態で、シートSを搬送方向としての引戻方向D2へ搬送する。シートSの搬送時以外には、対向ローラ17は、駆動ローラ15から離間する。
【0020】
サーマルヘッド6は、上カバー3に取り付けられ、搬送経路X1に沿って配置される。
サーマルヘッド6は、シートSの繰出方向D1において、駆動ローラ15の下流に配置される。
【0021】
プラテンローラ5は、ケース2に取り付けられ、搬送経路X1に沿ってサーマルヘッド6に対向するように配置される。
【0022】
カッターユニット7は、ケース2に取り付けられ、搬送経路X1に沿って、繰出方向D1において排出口8の手前に配置される。カッターユニット7は、搬送経路X1を搬送されるシートSを切断する。
【0023】
インクリボンTは、例えば、イエローY、マゼンダM及びシアンCの各インク領域、並びにオーバーコートOPの領域が、長手方向に繰り返し配置された帯状のシートである。インクリボンTは、インクリボンTを繰り出すリボン供給リール12と、インクリボンTを巻き取るリボン巻取リール13と、により保持される。
【0024】
リボン巻取リール13は、モータに接続され、回転方向E1に回転する。リボン巻取リール13が、回転方向E1に回転すると、インクリボンTが、リボン供給リール12から繰り出される。リボン供給リール12から繰り出されたインクリボンTは、リボン搬送方向D3に搬送され、従動ローラ18,19を介して、サーマルヘッド6とプラテンローラ5との間を通過して、リボン巻取リール13に巻き取られる。
【0025】
収容部40は、ロール紙ホルダ20に保持されたロール紙Rを前開口2bから挿入して収容可能な空間として構成される。
【0026】
[プリンタの動作]
以下、図3に基づいて、実施例1のプリンタ1の動作を説明する。
【0027】
このように構成されたプリンタ1は、プリンタ1に画像データが入力され、印画動作が開始されると、図3に示すように、ロール紙ホルダ20が回転すると共に、駆動ローラ15が正方向に回転することで、ロール紙Rから繰り出されたシートSが、搬送経路X1にて繰出方向D1に搬送される。
【0028】
次いで、シートSが引戻方向D2に搬送されると共に、サーマルヘッド6によって、シートSに画像が形成される。
【0029】
サーマルヘッド6は、シートSとインクリボンTとを介して、プラテンローラ5に押圧された状態で、発熱して、インクリボンTに塗布された昇華性染料インクをシートSの同一領域上に転写することで、シートSに画像を形成する。
【0030】
そして、各色(イエローY、マゼンダM、シアンC、オーバーコートOP)の画像の形成に合わせて、シートSが繰り返し往復して搬送され、シートSの同一領域に各色を組み合わせた画像が形成される。
【0031】
次いで、シートSは、搬送経路X1を繰出方向D1に搬送され、カッターユニット7によって切断されて、排出口8より排出される。カッターユニット7によって切断される際に発生するゴミ(例えば、切り屑)は、ゴミ箱として構成される前カバー30によって回収される。
【0032】
[ケースの構成]
図5は、実施例1のプリンタ1を示す側面図である。以下、図5に基づいて、実施例1のケース2の構成を説明する。
【0033】
ケース2には、図5に示すように、プリンタ1を側面から見て、前面の下部に、矩形状に切り欠かれた切欠き部2cが形成される。言い換えると、切欠き部2cは、前開口2bを形成するケース2の側壁に、矩形状に形成される。
【0034】
ロール紙Rが取り付けられたロール紙ホルダ20が収容部40に収容された状態では、切欠き部2cにより、前開口2bの位置は、プリンタ1の前面より後方Bに位置する。ロール紙Rが取り付けられたロール紙ホルダ20が収容部40に収容された状態では、ロール紙ホルダ20は、前開口2bから前方Fに突出する。
【0035】
すなわち、ロール紙Rが取り付けられたロール紙ホルダ20が収容部40に収容された状態では、プリンタ1の側面から見て、ロール紙ホルダ20は、ケース2から前方Fに飛び出した状態となる。
【0036】
[前カバーの構成]
図6は、実施例1の前カバー30を示す斜視図である。以下、図3図4及び図6に基づいて、実施例1の前カバー30の構成を説明する。
【0037】
前カバー30は、ゴミ箱として構成され、図6に示すように、前カバー本体31と、突部31aと、凹部33と、枠部32と、を備える。
【0038】
前カバー本体31は、上面が開口した箱状に形成される。突部31aは、前カバー本体31の側面の下端に形成される。前カバー30は、図3に示すように、前開口2bを形成するケース2の下側の縁に形成されるU字状のU字溝2dに嵌合し、前開口2bに対して脱着可能とする。
【0039】
凹部33は、図4及び図6に示すように、前カバー本体31の平坦な裏面から、前方向Fに凹んで、断面円弧状に形成される。前カバー30がケース2に取り付けられた状態では、収容部40に収容された、ロール紙Rが取り付けられたロール紙ホルダ20が、前開口2bから前方Fに突出した部分を凹部33で覆うようになっている。
【0040】
枠部32は、図6に示すように、前カバー本体31の平坦な裏面を構成する。枠部32は、凹部33の上側に配置される上枠32aと、凹部33の下側に配置される下枠32bと、凹部33の側方に配置される縦枠32c,32dと、から構成される。すなわち、凹部33は、上枠32aと、下枠32bと、縦枠32c,32dと、で囲まれるように形成される。
【0041】
[ロール紙ホルダの構成]
図7は、実施例1のロール紙ホルダ20を示す斜視図である。以下、図7に基づいて、実施例1のロール紙ホルダ20の構成を説明する。
【0042】
ロール紙ホルダ20は、例えば樹脂製であり、図7に示すように、ホルダ本体21と、ホルダ本体21の両端部に形成されるフランジ22と、を備える。
【0043】
ホルダ本体21は、円筒状に形成される。ホルダ本体21に、ロール紙Rの芯が保持されて、ロール紙Rがロール紙ホルダ20に保持されることになる。
【0044】
フランジ22は、ホルダ本体21の長手方向の両端部に形成される。フランジ22は、円盤状のフランジ本体22aと、フランジ本体22aの外縁から起立した起立部22bと、を備える。
【0045】
フランジ本体22aの外径は、未使用のロール紙Rの外径と略同じ大きさに形成される。起立部22bは、フランジ本体22aの外縁から、ホルダ本体21の長手方向で外側に向かって起立して形成される。起立部22bの外周には、歯が形成されて、モータに接続されたギヤを介して、ロール紙ホルダ20を回転させる。
【0046】
[ロール紙の交換動作]
図8は、実施例1のプリンタ1のロール紙Rの交換動作を説明する図である。以下、図8に基づいて、実施例1のプリンタ1のロール紙Rの交換動作を説明する。
【0047】
プリンタ1に収容されたロール紙Rを交換する際は、図8に示すように、最初に、前カバー4を開けて、次に、前カバー30を取り外す。前カバー30を取り外した状態では、収容部40に収容されたロール紙ホルダ20のフランジ22は、前開口2bから前方Fに突出した状態にある。
【0048】
次いで、作業者は、フランジ22の起立部22bに指を引っ掛けて、ロール紙ホルダ20を前方Fに引き出す。次いで、作業差は、ロール紙ホルダ20から使用済のロール紙Rを取り外して、新規のロール紙Rを取り付ける。
【0049】
次いで、作業者は、フランジ22の起立部22bを指で掴んで(挟んで)、前開口2bから収容部40へ、新規のロール紙Rが取り付けられたロール紙ホルダ20を収容する。次いで、作業者は、前カバー30を取り付ける。この際、前カバー30は、前開口2bから前方Fに突出した状態にあるフランジ22とロール紙Rを、凹部33で覆うように取り付けられる。
【0050】
次いで、作業者は、前カバー4を閉めて、ロール紙の交換動作を終了する。
【0051】
[プリンタの作用]
実施例1のプリンタの作用を説明する。
【0052】
実施例1のプリンタ1は、箱状のケース2の前面の開口部(前開口2b)を開閉する前カバー30と、ケース2に設けられる、ロール紙ホルダ20に保持されたロール紙Rを開口部(前開口2b)から収容可能な収容部40と、を備え、ロール紙ホルダ20は、ロール紙Rの両端部に配置されるフランジ22を備え、ロール紙Rが収容部40に収容された状態で、フランジ22は、開口部(前開口2b)から突出する(図4)。
【0053】
これにより、ロール紙Rを交換する際に、開口部(前開口2b)から突出したフランジ22を手で掴むことができる。そのため、簡易な構成で、ロール紙Rを容易に収容部40から取り出すことができる。その結果、簡易な構成で、ロール紙Rを容易に交換することができる。
【0054】
実施例1のプリンタ1では、開口部(前開口2b)を形成するケース2の側壁には、切欠き部2cが形成される(図5)。
【0055】
これにより、簡易な構成で、ロール紙Rが収容部40に収容された状態で、フランジ22を開口部(前開口2b)から突出させることができる。
【0056】
実施例1のプリンタ1は、前カバー30の裏面は、ロール紙ホルダ20の一部を収容可能な凹部33を備える(図6)。
【0057】
これにより、前カバー30の厚みを厚くすることなく、開口部(前開口2b)から突出させたロール紙ホルダ20の一部を前カバー30で覆うことができる。そのため、プリンタ1の小型化を図ると共に、収容部40と、前カバー30とで、ロール紙Rとロール紙ホルダ20を覆うことができる。
【0058】
実施例1のプリンタ1は、凹部33は、前カバー30の裏面の枠部32の内側に形成される(図6)。
【0059】
これにより、前カバー30とケース2との合わせ部の形状を平坦な形状にすることができる。そのため、前カバー30とケース2との合わせ品質を向上させ、異物が収容部に入り込むことを防止することができる。
【0060】
実施例1のプリンタ1は、フランジ22は、フランジ22の外縁に、ロール紙Rの長手方向の外側に向けて起立した起立部22bを備える(図7)。
【0061】
これにより、ロール紙Rを交換する際に、指をロール紙ホルダ20の起立部22bに引っ掛けることができる。そのため、簡易な構成で、ロール紙Rを容易に取り出すことができる。
【0062】
実施例1のプリンタ1は、前カバー30は、ロール紙Rから繰り出されたシートSが切断される際に発生するゴミを収容するゴミ箱である(図6)。
【0063】
これにより、ゴミ箱が必要とされる昇華型熱転写方式のプリンタ1において、ゴミ箱を配置するスペースを容易に確保することができる。
【0064】
以上、本発明のプリンタを実施例1に基づき説明してきた。しかし、具体的な構成については、この実施例に限られるものではなく、特許請求の範囲の各請求項に係る発明の要旨を逸脱しない限り、設計の変更や、追加等は許容される。
【0065】
実施例1では、前カバー30に凹部33を設ける例を示した。しかし、前カバー4に凹部を設けてもよい。この場合、前カバー30としてのゴミ箱を、前カバー4の前面に設けてもよい。
【0066】
実施例1では、前カバー4と前カバー30とを別体とする例を示した。しかし、前カバー4と前カバー30とを一体としてもよい。
【0067】
実施例1では、切欠き部2cを矩形状に形成する例を示した。しかし、切欠き部としては、収容部に収容されたロール紙ホルダのフランジの開口部からの突出量が、指で掴める程の大きさがあれば、どのような形状であってもよい。
【0068】
実施例1では、フランジ22の外径は、未使用のロール紙Rの外径と略同じ大きさとする例を示した。しかし、フランジの外径は、未使用のロール紙Rの外径より小さくてもよいし、大きくてもよい。
【0069】
実施例1では、シートSを写真用の写真用紙とする例を示した。しかし、シートは、この態様に限定されず、例えば普通紙であってもよい。
【0070】
実施例1では、本発明を昇華型熱転写方式のプリンタ1に適用する例を示した。しかし、本発明は、インパクトドット方式のプリンタや、サーマル方式のプリンタや、レーザプリンタ、インクジェットプリンタ等にも適用可能である。
【符号の説明】
【0071】
1 プリンタ
2 ケース
2b 前開口(開口部)
2c 切欠き部
20 ロール紙ホルダ
22 フランジ
22b 起立部
30 前カバー
32 枠部
33 凹部
40 収容部
R ロール紙
【要約】
【課題】 指をケースの奥深くまで突っ込むことなく容易にロール紙を取り出すことができるプリンタを提供する。
【解決手段】 箱状のケース2の前面の開口部(前開口2b)を開閉する前カバー30と、ケース2に設けられる、ロール紙ホルダ20に保持されたロール紙Rを開口部(前開口2b)から収容可能な収容部40と、を備え、ロール紙ホルダ20は、ロール紙Rの両端部に配置されるフランジ22を備え、ロール紙Rが収容部40に収容された状態で、フランジ22は、開口部(前開口2b)から突出する。
【選択図】図4
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8