(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下に、本発明の実施形態に係る端末装置について説明する。なお、以下に説明する実施形態は、本発明の要旨を説明するためのものであり、本発明の技術的な範囲は、これに限られない。また、各実施形態にて説明する要素は、用途に応じて適宜省略することも可能である。当業者であれば、これらの各要素又は全要素をこれと均等なものに置換した実施形態を採用することが可能であるが、これらの実施形態も本発明の範囲に含まれる。
【0011】
(全体構成)
図1は、本発明の実施形態に係る端末装置が含まれるゲームシステムを説明する図である。本図に示すように、ゲームシステム1は、端末装置100と、ゲームサーバ200とから構成される。端末装置100及びゲームサーバ200は、コンピュータ通信網300に接続される。
【0012】
端末装置100は、例えば、スマートフォンや携帯ゲーム機等である。端末装置100には、ゲームのアプリ(プログラム)がインストールされており、ゲームのアプリが端末装置100において実行されることにより、実施形態に係る端末装置100が実現される。
【0013】
ゲームサーバ200は、例えば、高性能な据置型コンピュータやクラウド型コンピュータである。ゲームサーバ200は、端末装置100と通信を行い、端末装置100で実行されるゲームの進行を制御するとともに、当該ゲームにおける成績を管理する。
【0014】
以下では、理解を容易にするため、端末装置100にて各処理が実行される形態を説明する。これは、正しい操作を正しいタイミングで行うことがプレイヤに求められるゲームでは、端末装置100とゲームサーバ200との間で通信遅延の影響を抑えるため、ゲームサーバ200は、アプリの全体設定を制御するが、ゲームがまさに進行している間の個々の成績判定や各種の処理は主として端末装置100のアプリ側にて行うことが多いからである。ただし、通信遅延が十分に小さいような状況下では、端末装置100はプレイヤとの間の入出力のみを担当し、各種の処理をゲームサーバ200で実行することも可能である。また、各処理を、適宜端末装置100とゲームサーバ200とで分担することも可能である。
【0015】
(情報処理装置の概要構成)
図2は、本発明の実施形態に係る端末装置が実現される典型的な情報処理装置の概要構成を説明する図である。本図に示すように、情報処理装置400は、CPU (Central Processing Unit) 401と、ROM (Read Only Memory) 402と、RAM (Random Access Memory) 403と、記憶デバイス404と、出力デバイス405と、通信デバイス406と、入力デバイス407と、を備える。
【0016】
CPU 401は、情報処理装置400全体の動作を制御し、各構成要素と接続され、制御信号やデータをやりとりする。
【0017】
ROM 402には、電源投入直後に実行されるIPL (Initial Program Loader)が記録され、これが実行されることにより、所定のプログラムをRAM 403に読み出してCPU 401による当該プログラムの実行が開始される。
【0018】
RAM 403は、データやプログラムを一時的に記憶するためのもので、記憶デバイス404から読み出したプログラムやデータ、その他、通信に必要なデータ等が保持される。
【0019】
記憶デバイス404は、SSD (Solid State Drive)やハードディスク等であり、種々のデータを記憶する。例えば、記憶デバイス404は、情報処理装置400全体の動作制御に必要なオペレーティングシステムのプログラムや各種のアプリケーションや付随するデータ等を記憶する。
【0020】
出力デバイス405は、例えば、LCD (Liquid Crystal Display)等の表示装置と、その表示装置に表示するための画像情報を記憶するVRAM (Video Random Access Memory)と、画像情報を処理するための画像処理部とを含んで構成される。この画像処理部は、記憶デバイス404から読み出されたデータ又はCPU 401にて処理されたデータを加工処理した後、これをVRAMに格納するなどして、画像情報を生成する。また、出力デバイス405は、スピーカ等の音声出力装置と、音声出力装置から出力される音声情報を処理するための音声処理部とを含んで構成される。この音声処理部は、記憶デバイス404から読み出されたデータをアナログ信号に変換し、音声出力装置から出力させる。
【0021】
通信デバイス406は、情報処理装置400をインターネット等のコンピュータ通信網に接続するためのものである。情報処理装置400は、通信デバイス406を介して、移動体通信網や無線LAN等を利用して無線通信を行ったり、有線LAN等を利用して有線通信を行う。
【0022】
入力デバイス407は、タッチスクリーンやタッチパッド、ボタンやキーボード、若しくは、マウス等であり、ユーザの操作を受け付ける。なお、音声によって、ユーザの操作を受け付けてもよい。
【0023】
本実施形態に係る端末装置100は、典型的には、プログラムを情報処理装置400が実行することによって実現される。情報処理装置400にて実行されるプログラムや、当該プログラムにより参照される各種のデータは、情報処理装置400が通信可能に接続されたサーバにより配布、販売することができるほか、CD−ROM (Compact Disk Read Only Memory)、DVD−ROM (Digital Versatile Disk ROM)、フラッシュメモリ、EEPROM (Electrically Erasable Programmable ROM)などの非一時的(non-transitory)な情報記録媒体に記録した上で、当該情報記録媒体を配布、販売等することも可能である。
【0024】
以下、情報処理装置400において実現される端末装置100について、図面を参照して説明する。情報処理装置400に電源が投入されると、端末装置100として機能させるプログラムが実行され、実施形態に係る端末装置100が実現される。
【0025】
(実施形態に係る端末装置の概要構成)
本実施形態に係る端末装置100は、音楽ゲームを実行し、タッチスクリーンにおける操作をターゲット期間内にすることをプレイヤに求める。
【0026】
図3は、ゲーム画像の一例を示す図である。ゲーム画像500は、端末装置100のタッチスクリーンに表示される画像である。ゲーム画像500は、ターゲット画像を含むプレイ画像と、背景画像と、を合成したものである。プレイ画像は、ゲーム本体の状況を表すもので、プレイヤが行うべき操作やそのタイミング、プレイヤが行った操作に基いて算定された各種の成績パラメータなどが描画される。背景画像は、ゲームの興趣を増す演出をするもので、プレイ画像とは別個に生成されるものである、本実施形態では、仮想視点の位置や仮想視線方向等を定める観測設定(詳細については後述する。)に基いて、キャラクタCHが配置された仮想空間内を見た様子を表す動画像が3次元グラフィックス技術により生成され、背景画像として利用される。
【0027】
さて、本図に示す例では、プレイ画像には、
各種の成績パラメータを表すためのスタミナゲージSGならびにボルテージゲージVGと、
プレイヤが行うべき操作ならびにタイミングを表すターゲット画像と、
が含まれている。本図では、ターゲット画像として、複数のターゲットオブジェクトTO1, TO2と、マークオブジェクトTP1, TP2と、が用意されている。
【0028】
ターゲットオブジェクトには、それぞれに軌道TRが割り当てられる。プレイ画像には2本の軌道TRが含まれ、各軌道上にマークオブジェクトTP1, TP2が配置される。ターゲットオブジェクトTO1, TO2は、ゲームの進行、すなわち、再生される楽曲のリズムに合わせて、マークオブジェクトTP1, TP2に向かって、割り当てられた軌道TR上を移動する。
【0029】
ターゲットオブジェクトには複数の種類が存在し、種類に応じてプレイヤは異なる操作が求められる。例えば、ターゲットオブジェクトTO1は、プレイヤにタッチスクリーンへタップ操作をすべき旨を示すものである。また、ターゲットオブジェクトTO2は、プレイヤにタッチスクリーンへ左から右へのフリック操作をすべき旨を示すものである。フリック操作は、指やタッチペン等をタッチスクリーンに接触させたまま、タッチ位置を素早く移動させる操作である。
【0030】
プレイヤは、ターゲットオブジェクトTO1, TO2がそれぞれの軌道TR上のマークオブジェクトTP1, TP2に重なったタイミングで、画面にタッチ等の操作をすることが求められる。
すなわち、ターゲットオブジェクトTO1については、ターゲットオブジェクトTO1がマークオブジェクトTP1に重なったタイミングでターゲットオブジェクトTO1をタッチする操作が求められる。
また、ターゲットオブジェクトTO2については、ターゲットオブジェクトTO2がマークオブジェクトTP2に重なったタイミングで、ターゲットオブジェクトTO2へのタッチを開始し、ターゲットオブジェクトTO2の矢印ARが示す方向に、左から右へフリック操作を行うことが求められる。
【0031】
マークオブジェクトTP1, TP2は、ゲームの当初はターゲットオブジェクトTO1, TO2とほぼ同じサイズであり、両者が重なった期間(ターゲットオブジェクトがマークオブジェクトに包含される期間)内に操作をすることが求められる。ここで、両者の中心が一致するタイミングを「ターゲット時点」と呼ぶ。ターゲット時点は、楽曲のリズムに同期するように設定される。
【0032】
また、マークオブジェクトTP1, TP2の大きさにより、ゲームの難易度を調整することができる。すなわち、マークオブジェクトTP1, TP2を大きくすればするほど、ターゲットオブジェクトTO1, TO2がマークオブジェクトTP1, TP2と重なる期間が長くなる。この期間を「ターゲット期間」と呼ぶ。ターゲット期間はターゲット時点を含む。
【0033】
プレイヤーは、ターゲット期間内にタッチやフリック等の操作をすることが求められ、ターゲット期間内に操作をすればスコアが加算される。操作時点がターゲット時点に近ければ近いほど、高い成績が得られるようにすることができる。なお、ターゲット期間外にした操作は単に無視しても良いし、スコアの減点の対象としても良い。
【0034】
したがって、本実施形態における、ターゲット画像は、ターゲットオブジェクトと、マークオブジェクトと、の組み合わせによって実現される。
【0035】
さらに、上記のように、本図では、プレイ画像のうち、ターゲット画像以外のものとして、スタミナゲージSGと、ボルテージゲージVGと、が表示されている。
【0036】
スタミナゲージSGは、キャラクタCHの体力値を示す。体力値は、プレイヤの成績パラメータの一つで、楽曲の開始時に上限値に設定されており、プレイヤがターゲットオブジェクトに対する操作を行う毎に減少する値である。ボルテージゲージVGは、プレイヤが行った操作に対する評価の合計値を示す。この合計値は、いわゆる獲得スコアに相当し、プレイヤの成績パラメータの一つである。
【0037】
本実施形態では、プレイ画像とは別個に生成された背景画像が、プレイ画像と合成されてゲーム画像500となり、画面に表示される。本実施形態では、背景画像は、仮想カメラの仮想視点の位置、仮想視線方向、被写界深度などを定める観測設定に基づいてキャラクタCHが配置された仮想空間内を見た様子を表す動画像である。
【0038】
キャラクタCHは、仮想空間内に配置された人物を表すものであり、所定の振り付けで踊る。所定の振り付けとは、例えば、再生される楽曲のリズムに同期するように姿勢を変化させる振り付けである。キャラクタCHの姿勢の変化と、ターゲットオブジェクトのターゲット時点とは、楽曲のリズムに同期するように表示することが望ましい。この場合、キャラクタの姿勢の変化は、操作が求められるタイミング(ターゲット時点)に同期する。したがって、背景画像は、ゲームの進行に合わせて変化する動画である。なお、ゲーム画像500には、一体のキャラクタCHが含まれているが、複数のキャラクタを含めてもよい。また、キャラクタCH以外のオブジェクトを仮想空間に配置しても良い。
【0039】
また、仮想空間内の様子を3次元グラフィックスにより2次元画像にして、背景となる動画の各フレームを生成する際には、観測設定が参照される。観測設定は、仮想空間内を見る
視点の仮想的な位置、
仮想的な視線方向、
仮想的な被写界深度
等を定めるものである。観測設定は、一定でも良いし、キャラクタが踊る様子を動画表示するに当たって、演出効果を得るため、楽曲の進行に合わせて、観測設定を変化させても良い。たとえば、楽曲のサビではキャラクタCHがアップで表示されるように仮想視点の位置をキャラクタCHに近付ける等が可能である。
【0040】
ゲーム画像500に含まれるターゲットオブジェクトの種類や操作を求めるタイミング等のターゲットオブジェクトに関するデータ、及び、キャラクタCHに関するデータは、楽曲に対応付けて、記憶デバイス404に格納されている。
【0041】
図4は、本発明の実施形態に係る端末装置の概要構成を説明する図である。本図に示すように、端末装置100は、表示部101と、検知部102と、変動部103と、を備える。本実施形態において、CPU 401及び出力デバイス405が協働して、表示部101及び変動部103として機能し、CPU 401及び入力デバイス407が協働して、検知部102として機能する。
【0042】
図5は、本発明の実施形態に係る制御処理を説明するためのフローチャートである。以下、これらの図を参照して、端末装置100の各部の処理および機能について説明する。
【0043】
ゲーム処理が開始されると、端末装置100は、ゲームのための各種の初期化を行う(ステップS450)。たとえば、
成績パラメータ等のゲーム状態を初期値に設定、
画面表示のための情報を用意、
楽曲の再生を開始、
仮想空間内の様子を3次元グラフィックスにより処理する際に参照される観測設定を変動させるための変動量をクリア
等の処理が行われる。変動量の詳細については後述する。
【0044】
ついで、端末装置100は、ゲームが終了していなければ(ステップS451;No)、現在のゲーム状態およびゲームの進行状況(楽曲の再生済時間)に基づいて、ターゲット画像を含むプレイ画像を生成する(ステップS452)。上記のように、本実施形態では、プレイ画像には、
ターゲットオブジェクトTO1, TO2等とマークオブジェクトTP1, TP2等からなるターゲット画像と、
成績パラメータを表すスタミナゲージSGとボルテージゲージVGと、
が含まれる。また、軌跡TRをプレイ画像内に描画することとしても良い。
【0045】
ターゲット画像は、プレイヤがすべき操作及びタイミング(ターゲット時点ならびにターゲット期間)を示す画像である。
図3のゲーム画像500を例とすると、タッチスクリーン内に設定された軌道TRに沿って移動する円形のターゲットオブジェクトTO1, TO2、破線円により表現されるマークオブジェクトTP1, TP2等の組み合わせが、ターゲット画像として機能する。
【0046】
さらに、端末装置100は、ゲームの進行状況(楽曲の再生済時間)に基づいて、仮想空間内のキャラクタCHの姿勢を、あらかじめ定めた振り付けにより、変化させる(ステップS453)。この処理によって、楽曲の再生に合わせてキャラクタCHが踊ることになる。
【0047】
そして、端末装置100は、ゲームの進行状況(楽曲の再生済時間)に基づいて、観測設定を定める(ステップS454)。
【0048】
ついで、端末装置100は、設定されている変動量だけ観測設定を変動させる(ステップS455)。ただし、初期化(ステップS451)の直後は変動量はクリアされているため、観測設定はステップS454にて定められたもののままとなる。
【0049】
この後、端末装置100は、観測設定に基づいて、3次元グラフィックスにより仮想空間内の様子を表す背景画像を生成する(ステップS456)。
【0050】
上記のように、背景画像は、ターゲット画像を含むプレイ画像の背景として表示される画像である。
図3のゲーム画像500を例とすると、背景画像は、キャラクタCH等が配置された仮想空間内を、観測設定により定められる仮想視点から観測設定により定められる仮想視線方向に見た様子を表す画像である。この際に、観測設定により定められる被写界深度を採用して、いわゆる「ピンボケ」の効果を付しても良い。
【0051】
そして、端末装置100は、ターゲット画像を含むプレイ画像と背景画像を合成して、ゲーム画像を生成し(ステップS457)、タッチスクリーンの垂直同期を待ってから(ステップS458)、ゲーム画像をタッチスクリーンに表示する(ステップS459)。
【0052】
このように、端末装置100の表示部101は、プレイヤに求める操作を示すターゲット画像と、観測設定にて定められる仮想視点および仮想視線方向により仮想空間内を見た様子を表す背景画像と、を合成してタッチスクリーンに表示する。
【0053】
図6(a)は、ゲーム画像を示す図であり、(b)は、仮想空間内の位置関係を示す図である。本図(b)における直線621, 622は、ステップS454において定められた観測設定に基づく仮想視点の位置と仮想視線方向を表すものである。すなわち、仮想視点は、直線621と直線622の交点の位置601に所在し、仮想視線は、直線622と同じ方向602を向いている。
【0054】
本図(a)は、変動量がクリアされている状態で生成されたゲーム画像500である。本図(a)では、ターゲットオブジェクトTO1とマークオブジェクトTP1が重なっている。したがって、タッチスクリーンをタップすべきタイミングである旨がターゲット画像により示されていることになる。
【0055】
また、本図(b)に示すように仮想視点の位置601から仮想視線の方向602へ伸びる直線622はキャラクタCHを通過しているため、本図(a)のゲーム画像500では、キャラクタCHが中央に描画されている。
【0056】
ゲーム画像500をタッチスクリーンに表示(ステップS459)した後、端末装置100は、検知部102として機能し、タッチスクリーンに対してプレイヤが行った操作を検知する(ステップS460)。
【0057】
すなわち、検知部102は、ターゲット画像に応じてプレイヤが行ったタッチ操作やフリック操作等を検知する。タッチスクリーンに対してプレイヤがする操作は、ターゲット画像に応じてなされた正解の操作であることもあるし、誤った種類の操作、誤ったタイミングの操作であることもある。
【0058】
ついで、操作が検知された場合(ステップS460;Yes)、端末装置100は、現在がターゲット期間内であるか否かを判定し(ステップS461)、ターゲット期間内であれば(ステップS461;Yes)、検知された操作の種類が正解操作であるか否か、ならびに、現在時点とターゲット時点の差異に応じて成績判定を行い(ステップS462)、判定結果に基いてゲーム状態における成績パラメータを更新する(ステップS463)。本実施例では、成績判定(ステップS462)に至った場合には、スタミナゲージSGにより表示される体力パラメータは減少する。また、正解操作である場合には、ボルテージゲージVGにより表示される獲得スコアが増加する。
【0059】
そして、端末装置100の変動部103は、検知された操作に応じて、変動量を設定し(ステップS464)、制御をステップS451に戻す。
【0060】
たとえば、
図6 (a)に示すタイミングでは、タップ操作が正解操作である。そこで、
図6 (a)に示すタイミングの直後にプレイヤがタップ操作をしたとする。
【0061】
ここで、タップ操作に応じた変動量として、仮想視点を仮想視線に沿って前進させるものを採用したとする。
図7(a)は、ゲーム画像を示す図であり、(b)は、仮想空間内の位置関係を示す図である。
【0062】
端末装置100が変動量を設定(ステップS464)してからステップS452-S459の処理を実行すると、本図(b)に示すように、仮想空間内において仮想視点が、位置601(
図6 (b)参照。)から位置603へ、仮想視線の方向602に沿って前方に移動することになり、仮想視点はキャラクタCHに近付く。
【0063】
このため、本図(a)に示すように、キャラクタCHが、
図6 (a)よりも大きく映されたゲーム画像500が、タッチスクリーンに表示されることになる。
【0064】
また、時間が経過しているため、ターゲットオブジェクトTO1は、マークオブジェクトTP1に対して軌道に沿って少しだけ移動している。また、操作が正解であったことから、ボルテージゲージVGは増加しており、操作がなされたことに応じてスタミナゲージSGが減少している。これは、後述する各図においても同様である。
【0065】
一方、操作が検知されなかった場合(ステップS460;No)や、操作が検知されても(ステップS460;Yes)ターゲット期間外であった場合(ステップS461;No)は、最後に変動量が設定(ステップS464)されてからの経過時間が閾値に至ったか否かを判定する(ステップS465)。この閾値は、仮想視点、仮想視線方向、被写界深度等を一時的に変動させる際の「一時的」を表現するものである。
【0066】
経過時間が閾値に至っていれば(ステップS465;Yes)、端末装置100の変動部103は、変動量をクリアする(ステップS466)。そして、端末装置100が制御をステップS451に戻す。すると、観測設定に対する変動はなくなり、ステップS454において定められた観測設定がそのまま利用されて、背景画像が生成されることになる。上記の例でいえば、キャラクタCHが表示される大きさは、
図6に戻ることになる。
【0067】
経過時間が閾値に至っていなければ(ステップS465;No)、端末装置100は制御をステップS451に戻す。
【0068】
なお、ステップS466において変動量をクリアするかわりに、経過時間が閾値に至る時点で変動量がクリアされた状態になるように、経過時間に応じて変動量を次第に(たとえば、ステップS466が実行される毎に、あるいは、ステップS465-S466にかえて)減少させることとしても良い。
【0069】
観測設定の変動量および「一時的」の時間長である閾値は、微小であることが望ましい。すなわち、プレイヤは背景画像の変化を認識することができるが、プレイヤに背景画像の見え方が大きく変わったという印象を与えない程度の変動量および時間長である。この変動量および時間長(以下、「所定の変動量等」という)は、ゲームの制作者等が任意に設定することができる。
【0070】
なお、本図に示す例では、操作が検知されても(ステップS460;Yes)ターゲット期間外であった場合(ステップS461;No)、すなわち、異なるタイミングにおける誤操作は無視しているが、成績に反映させることとしても良い。たとえば、操作が検知されても(ステップS460;Yes)ターゲット期間外であった場合(ステップS461;No)には、体力パラメータを減少させることとしても良い。この場合、スタミナゲージSGが減少することになる。
【0071】
さて、楽曲の再生が終了し、ゲームが終了していれば(ステップS451;Yes)、端末装置100は、プレイヤの成績をサーバに報告して(ステップS467)、本処理を終了する。
【0072】
図6, 7では、タップ操作に対する変動量として、仮想視点の位置601を仮想視線の方向602に沿って前方へ移動させるものを採用した例を説明した。
【0073】
以下では、種々の変動量について説明する。まず、タップ操作によって仮想視点をキャラクタCHに近付ける態様である。
図8(a)は、ゲーム画像を示す図であり、(b)は、仮想空間内の位置関係を示す図である。本図(a)に示すゲーム画像500では、タップ操作を要求するターゲットオブジェクトTO1がマークオブジェクトTP1に重なっており、タップ操作をすべきターゲット期間に入ったことを示している。
【0074】
また、本図(b)では、仮想視点の位置601は、直線621, 622の交点にあり、キャラクタCHは、直線622から水平方向(直線621方向)右にずれている。仮想視線は、直線622と同じ方向602を向いている。このため、本図(a)に示すように、キャラクタCHは、タッチスクリーンの右側に表示されることになる。
【0075】
このような状況に応じてプレイヤがタップ操作をした場合の変動量として、仮想視点をキャラクタCHに近付ける方向に移動させる態様を採用することができる。
【0076】
図9(a)は、ゲーム画像を示す図であり、(b)は、仮想空間内の位置関係を示す図である。本図(b)に示すように、プレイヤのタップ操作によって、仮想視点は、位置601(
図8 (b)参照。)から位置604へ、キャラクタCHに近付くように、右側前方に変動される。すると、本図(a)に示すように、キャラクタCHは、
図8 (a)よりも大きく、且つゲーム画像500の中央寄りに映されることになる。
【0077】
次に、フリック操作に対する変動量の一例を説明する。
図10(a)は、ゲーム画像を示す図であり、(b)は、仮想空間内の位置関係を示す図である。本図(a)では、左から右へのフリック操作を示す矢印ARを有するターゲットオブジェクトTO2が、マークオブジェクトTP2に重なっている。本図(b)では、仮想視点は、直線621, 622の交点の位置601上にあり、仮想視線の方向602はキャラクタCHを通過する直線622の方向を向いている。このため、本図(a)に示すように、キャラクタCHは、タッチスクリーンの中央に表示される。
【0078】
図10のターゲット画像TP2の矢印ARに応じて、プレイヤが左から右へのフリック操作をしたときに、変動量として、
(1) 仮想視線を検知されたフリック操作の方向と同じ向きに回転させる手法と、
(2) 仮想視線を検知されたフリック操作の方向とは逆向きに回転させる手法と、
のいずれかを採用することが可能である。
【0079】
手法(1)について説明する。
図11(a)は、ゲーム画像を示す図であり、(b)は、仮想空間内の位置関係を示す図である。本図は、矢印ARと同じ方向(左から右)のフリック操作が検知された後の状況を示すものであり、本図(b)に示すように、仮想視線は、方向602(
図10 (b)参照。)から方向605へ、フリック操作と同じ向き(左から右)に回転している。このため、本図(a)に示すように、キャラクタCHは、タッチスクリーン中央から左に寄って表示され、その向きも斜め左を向いている。この態様では、プレイヤは、フリック操作に応じて仮想カメラの向きを一瞬だけ変更したような感覚を得ることになる。
【0080】
手法(2)について説明する。
図12(a)は、ゲーム画像を示す図であり、(b)は、仮想空間内の位置関係を示す図である。本図もまた、矢印ARと同じ向き(左から右)のフリック操作が検知された後の状況を示すものである。本図(b)に示すように、仮想視線や、方向602(
図10 (b)参照。)から方向606へ、フリック操作と逆の向き(右から左)へ回転している。このため、本図(a)に示すように、キャラクタCHは、タッチスクリーン中央から右に寄って表示され、キャラクタCHの顔の向きは、ターゲットオブジェクトTP2の矢印ARと同じく、右を向いている。この態様では、プレイヤは、フリック操作に応じてキャラクタCHの位置や向きを一瞬だけ変更したような感覚を得ることになる。
【0081】
このほか、フリック操作に対する変動量として、キャラクタを中心として仮想視点を回転し、キャラクタの方向に仮想視線方向を設定するようなものを採用しても良い。この場合にも、フリック操作の向きと同じ向きに回転するか、逆向きに回転するか、の2通りが考えられる。
【0082】
図10 (a)に示すように、左から右の矢印ARを有するターゲットオブジェクトTO2がマークオブジェクトTP2に重なり、ターゲット期間である旨がプレイヤに示された後、プレイヤが矢印ARと同じ方向のフリック操作をしたとする。
【0083】
図13および
図14において、(a)は、ゲーム画像を示す図であり、(b)は、仮想空間内の位置関係を示す図である。両図は、上記2通りの手法にそれぞれ相応するものであり、当該フリック操作の直後の状況に相当するものである。
【0084】
図13 (b)では、キャラクタCHを中心に、仮想視点および仮想視線が、位置601および方向602(
図10 (b)参照。)から位置607および方向608へ、フリック操作と同じ向き(左から右、反時計回り)に回転しており、
図13 (a)では、キャラクタCHは中央に、顔が左を向くように変動されている。これにより、フリック操作に応じて仮想カメラを移動させたかのような印象をプレイヤに与えることができる。
【0085】
図14 (b)では、キャラクタCHを中心に、仮想視点および仮想視線が、位置601および方向602(
図10 (b)参照。)から位置609および方向610へ、フリック操作と逆の向き(右から左、時計回り)に回転しており、
図14 (a)では、キャラクタCHは中央に、顔が右を向くように変動されている。これにより、フリック操作に応じてキャラクタCHが顔の向きをターゲットオブジェクトTP2の矢印ARと同じ向きに変えたかのような印象をプレイヤに与えることができる。
【0086】
以上の変動量の説明では、いずれも、ターゲットオブジェクトに対して正解の操作をした場合を取り上げた。本実施形態では、変動量は、プレイヤが行った操作が、正解であるかミスであるかにかかわらず、プレイヤが行った操作に応じて定められる。
【0087】
たとえば、
図10の状態で、ターゲットオブジェクトTP2の矢印ARと同じ向きの正解のフリック操作をすると、
図12, 14に示す変動量を採用した場合、キャラクタCHは、矢印ARと同じ向きに顔を向けることになる。一方、矢印ARとは逆向きのフリック操作をした場合には、キャラクタCHは、矢印ARと逆の向きに顔を向けることになる(図示せず。)。したがって、
図12, 14に示す変動量を採用した場合、プレイヤは操作後に、キャラクタCHの顔が矢印ARと同じ向きになったかどうかを見れば、プレイヤが与えた操作をゲームシステム1がどのように解釈したか、のフィードバックを、容易に得ることができる。
【0088】
上記のように、音楽ゲームでは、操作を求めるターゲットオブジェクトと共にリズムに合わせて踊るキャラクタが背景画像として表示されることが多いが、プレイヤは、適切に操作をするために楽曲に合わせて移動するターゲットオブジェクトに注視してしまうことが多い。しかし、本実施形態によれば、背景画像として表示されるキャラクタの見え方を、プレイヤの操作に応じて微少に、かつ、短時間だけ変化させることにより、操作のフィードバックを分かりやすく提示するとともに、ターゲットオブジェクトへの注意を妨げることなく、キャラクタが含まれる背景画像に注目させることができる。
【0089】
また、本実施形態では、ターゲット期間外にタッチスクリーンに対する操作がなされても、観測設定に対する変動量が設定されることはない。したがって、ターゲット期間外にプレイヤがタッチスクリーンを触ったとしても、背景画像は制作者の演出意図に沿って再生される。プレイヤによっては、タップ操作やフリック操作の準備態勢を整えるため、操作前(ターゲット期間外)にタッチスクリーンに触れることがあるが、背景画像は演出意図通りに再生されるので、ターゲット期間付近でプレイヤが背景画像に気を取られてしまうことを抑制することができる。
【0090】
上記の説明では、観測設定のうち、変動させる対象を仮想視点の位置や仮想視線の方向としていたが、被写界深度を変動させても良い。たとえば、ゲームの進行状態に応じた観測設定には、少々ピントがずれた状態の被写界深度が定められており、タッチスクリーンをタップするとキャラクタCHにピントが合うように被写界深度を変動させる態様を採用することができる。
【0091】
本態様では、タップ操作を行うべきターゲット期間においてタップ操作を行うと、キャラクタCHにピントが合うことになり、操作を成功させるための動機付けをプレイヤに与えることができる。
【0092】
また、ゲームを開始して以降、現在までのプレイヤの成績に応じて、マークオブジェクトの大きさを変更しても良い。たとえば、操作の失敗が続いているプレイヤの場合に、マークオブジェクトの大きさを大きくして、ターゲット期間を長くすることで、プレイヤの練習を促すことができる。
【0093】
このほか、ゲームを開始して以降、現在までのプレイヤの成績に応じて、観測設定により定められる(変動前の)被写界深度を定めることとしても良い。たとえば、操作の失敗が続いているプレイヤの場合には、キャラクタCHの姿がボケて背景に表示され、操作に成功すると一時的にキャラクタCHにピントが合うなどのようにすることで、初心者プレイヤが背景画像に目をとられてしまうことを防止するとともに、操作を成功させるための動機付けをプレイヤに与えることができる。
【0094】
(まとめ)
以上説明したように、本実施形態に係るゲームシステムは、タッチスクリーンに対する操作をターゲット期間内にすることをプレイヤに求めるゲームを進行するゲームシステムであって、
前記プレイヤに求める操作および前記ターゲット期間を示すターゲット画像と、観測設定にて定められる仮想視点および仮想視線方向により仮想空間内を見た様子を表す背景画像と、を合成して前記タッチスクリーンに表示する表示部と、
前記タッチスクリーンに対して前記プレイヤが行った操作を検知する検知部と、
前記ターゲット期間内に前記操作が検知されると、前記観測設定を一時的に変動させる変動部と、
を備える。
【0095】
上記ゲームシステムによれば、ターゲット期間内にプレイヤによる操作が検知されると、観測設定を一時的に変動させ、背景画像の見え方を変化させる。これにより、プレイヤが行った操作のフィードバックを背景画像の変化により分かりやすく提示することができる。また、観測設定を一時的に変動するので、背景画像の見え方は大きく変化しない。よって、プレイヤは背景画像の変化に気を取られることなく、要求される操作が示されるターゲット画像に継続して注意を向けることができる。
【0096】
また、本実施形態に係るゲームシステムにおいて、
前記ターゲット画像は、ターゲットオブジェクトと、マークオブジェクトと、を含み、
前記ターゲットオブジェクトは、前記ゲームの進行に応じて、前記タッチスクリーン内に設定された軌道に沿って移動し、
前記ターゲットオブジェクトが前記マークオブジェクトに至るターゲット時点は、前記ターゲット期間に含まれ、
前記観測設定は、前記ゲームの進行に応じて更新され、
前記操作が検知されている間、前記変動部は、前記仮想視点と前記仮想視線方向とのいずれか少なくとも一方を変動する
ように構成することができる。
【0097】
上記ゲームシステムによれば、プレイヤによりなされた操作に基づいて背景画像の見え方を変化させることにより、プレイヤに、自身が行った操作の種類を分かりやすく提示することができる。また、タップ操作やフリック操作が行われている短い間のみ、背景画像の見え方が変化するので、ターゲット画像への注意を妨げること無く、プレイヤに操作のフィードバックを与えることができる。
【0098】
また、本実施形態に係るゲームシステムにおいて、
前記検知された操作がタップ操作であれば、前記変動部は、前記仮想視点を前記仮想視線方向に一時的に移動させる
ように構成することができる。
【0099】
上記ゲームシステムによれば、プレイヤの操作に基づいて、短い間だけ背景画像内のキャラクタの見え方を変化させ、大きさが変化することにより、ターゲット画像への注意を妨げること無く、プレイヤの注意をキャラクタへも向けることができる。
【0100】
また、本実施形態に係るゲームシステムにおいて、
前記検知された操作がフリック操作であれば、前記変動部は、前記仮想視線方向を前記検知されたフリック操作とは逆向きに一時的に移動させる
ように構成することができる。
【0101】
上記ゲームシステムによれば、プレイヤの操作に基づいて、短い間だけ背景画像内のキャラクタの見え方を変化させ、キャラクタの向きが変化することにより、ターゲット画像への注意を妨げること無く、プレイヤの注意をキャラクタへも向けることができる。
【0102】
また、本実施形態に係るゲームシステムにおいて、
前記仮想空間内には、キャラクタが配置され、
前記検知された操作がタップ操作であれば、前記変動部は前記仮想視点を前記キャラクタに近付くように一時的に移動させる
ように構成することができる。
【0103】
上記ゲームシステムによれば、プレイヤの操作に基づいて、短い間だけ背景画像内のキャラクタの見え方を変化させ、大きさが変化することにより、ターゲット画像への注意を妨げること無く、プレイヤの注意をキャラクタへも向けることができる。
【0104】
また、本実施形態に係るゲームシステムにおいて、
前記仮想空間内には、キャラクタが配置され、
前記検知された操作がフリック操作であれば、前記変動部は、前記仮想視点および前記仮想視線方向を、前記キャラクタを中心に、前記検知されたフリック操作とは逆方向に一時的に移動させる
ように構成することができる。
【0105】
上記ゲームシステムによれば、プレイヤの操作に基づいて、短い間だけ背景画像内のキャラクタの見え方を変化させ、キャラクタの向きが変化することにより、ターゲット画像への注意を妨げること無く、プレイヤの注意をキャラクタへも向けることができる。
【0106】
また、本実施形態に係るゲームシステムにおいて、
前記キャラクタは、前記ターゲット時点に同期する振り付けにより姿勢を変化させる
ように構成することができる。
【0107】
上記ゲームシステムによれば、プレイヤがターゲット時点に同期して操作を行うと、キャラクタの振り付けと同期してキャラクタが含まれる背景画像の見え方が変化するので、所定の振り付けで踊るキャラクタと一緒に動いているような一体感を感じさせることができる。
【0108】
また、本実施形態に係るゲームシステムにおいて、
前記観測設定にて定められる視点位置と前記キャラクタとの距離は、前記ゲームにおける成績に応じて調整される
ように構成することができる。
【0109】
上記ゲームシステムによれば、プレイヤは、キャラクタがタッチスクリーンに表示される大きさによって自身の成績を把握することができるようになる。
【0110】
また、本実施形態に係るゲームシステムにおいて、
前記ターゲット期間の長さは、前記ゲームにおける成績に応じて調整され、
前記マークオブジェクトは、前記ターゲット期間の長さに応じた大きさを有する
ように構成することができる。
【0111】
上記ゲームシステムによれば、プレイヤの成績に応じてゲームの難易度を調整することができ、プレイヤは、マークオブジェクトの大きさによって現在のゲームの難易度を把握することができるようになる。
【0112】
また、本実施形態に係るゲームシステムにおいて、
前記変動部が一時的に変動させるのは、前記観測設定にて定められる被写界深度である
ように構成することができる。
【0113】
上記ゲームシステムによれば、プレイヤは、背景画像のボケ具合の変化によって、操作のフィードバックを得ることができるようになる。
【0114】
また、本実施形態に係るゲームシステムにおいて、
前記観測設定にて定められる被写界深度は、前記ゲームにおける成績に応じて調整される
ように構成することができる。
【0115】
上記ゲームシステムによれば、プレイヤは、背景画像のボケ具合の変化によって、自身の成績を把握することができるようになる。
【0116】
また、本実施形態に係るゲームシステムにおいて、
前記表示部、前記検知部、前記変動部は、端末装置にて実現され、
前記成績は、前記端末装置を制御するサーバにて管理される
ように構成することができる。
【0117】
上記ゲームシステムによれば、リアルタイム性が要求される処理については端末装置にて実行することができ、成績ランキング等をサーバにて集計することできるようになる。
【0118】
本実施形態に係る制御方法は、タッチスクリーンに対する操作をターゲット期間内にすることをプレイヤに求めるゲームを進行する端末装置が実行する制御方法であって、
前記プレイヤに求める操作および前記ターゲット期間を示すターゲット画像と、観測設定にて定められる仮想視点および仮想視線方向により仮想空間内を見た様子を表す背景画像と、を合成して前記タッチスクリーンに表示する表示工程と、
前記タッチスクリーンに対して前記プレイヤが行った操作を検知する検知工程と、
前記ターゲット期間内に検知された前記操作に応じて、前記観測設定を一時的に変動させる変動工程と、
を備える。
【0119】
上記制御方法によれば、ターゲット期間内にプレイヤによる操作が検知されると、観測設定を一時的に変動させ、背景画像の見え方を変化させる。これにより、プレイヤが行った操作のフィードバックを背景画像の変化により分かりやすく提示することができる。また、観測設定を一時的に変動するので、背景画像の見え方は大きく変化しない。よって、プレイヤは背景画像の変化に気を取られることなく、要求される操作が示されるターゲット画像に継続して注意を向けることができる。
【0120】
また、本実施形態に係るプログラムは、コンピュータを、タッチスクリーンに対する操作をターゲット期間内にすることをプレイヤに求めるゲームを進行する端末装置として機能させるプログラムであって、
前記コンピュータを、
前記プレイヤに求める操作および前記ターゲット期間を示すターゲット画像と、観測設定にて定められる仮想視点および仮想視線方向により仮想空間内を見た様子を表す背景画像と、を合成して前記タッチスクリーンに表示する表示部、
前記タッチスクリーンに対して前記プレイヤが行った操作を検知する検知部、
前記ターゲット期間内に検知された前記操作に応じて、前記観測設定を一時的に変動させる変動部、
として機能させる。
【0121】
上記プログラムによれば、ターゲット期間内にプレイヤによる操作が検知されると、観測設定を一時的に変動させ、背景画像の見え方を変化させる。これにより、プレイヤが行った操作のフィードバックを背景画像の変化により分かりやすく提示することができる。また、観測設定を一時的に変動するので、背景画像の見え方は大きく変化しない。よって、プレイヤは背景画像の変化に気を取られることなく、要求される操作が示されるターゲット画像に継続して注意を向けることができる。
【0122】
本発明は、本発明の広義の精神と範囲を逸脱することなく、様々な実施の形態及び変形が可能とされるものである。また、上述した実施の形態は、この発明を説明するためのものであり、本発明の範囲を限定するものではない。すなわち、本発明の範囲は、実施の形態ではなく、特許請求の範囲によって示される。そして、特許請求の範囲内及びそれと同等の発明の意義の範囲内で施される様々な変形が、この発明の範囲内とみなされる。
【解決手段】ゲームシステム1の端末装置100は、タッチスクリーンに対する操作をターゲット期間内にすることをプレイヤに求めるゲームを進行する。表示部101は、プレイヤに求める操作およびターゲット期間を示すターゲット画像と、観測設定にて定められる仮想視点および仮想視線方向により仮想空間内を見た様子を表す背景画像と、を合成してタッチスクリーンに表示する。検知部102は、タッチスクリーンに対してプレイヤが行った操作を検知する。変動部103は、ターゲット期間内に検知された操作に応じて、観測設定を一時的に変動させる。