(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記対話制御部は、前記第1応答情報に所定の正解閾値以上の正解構成語句が含まれているか否か判定し、前記第1応答情報に前記正解閾値以上の正解構成語句が含まれていれば、前記学習者の応答が正解であることに関する情報である第1正解通知情報を前記情報提示部を介して前記学習者に提示し、前記第1応答情報に前記正解閾値以上の正解構成語句が含まれていなければ、前記第1応答情報に含まれなかった正解構成語句を特定し、特定された正解構成語句の一部の正解構成語句を選択し、選択した正解構成語句を前記第2提示情報として前記学習者に提示し、前記応答取得部を介して前記学習者の応答に関する第2応答情報を取得し、前記第1応答情報または前記第2応答情報に含まれていた正解構成情報が前記正解閾値以上か否か判定し、前記第1応答情報または前記第2応答情報に含まれていた正解構成語句が前記正解閾値以上であれば、前記学習者の応答が正解に達したことに関する情報である第2正解通知情報を前記情報提示部を介して前記学習者に提示する、
請求項1に記載の対話学習システム。
前記問題に関する正解を示す所定の正解文における、いつを意味する部分と、どこでを意味する部分と、だれがを意味する部分と、なにをを意味する部分と、なぜを意味する部分と、どのようにを意味する部分との少なくとも1つが、前記正解構成語句として予め設定される、
請求項1に記載の対話学習システム。
前記スコア算出部は、前記問題文を提示してから所定の後方閾値時間以内に応答された正解構成語句の個数と、前記問題文を提示してから最初の正解構成語句が応答されるまでの時間である前方経過時間と、に基づいて、前記スコアを算出する、
請求項6に記載の対話学習システム。
前記対話作成部は、前記正解文から、いつを意味する部分と、どこでを意味する部分と、だれがを意味する部分と、なにをを意味する部分と、なぜを意味する部分と、どのようにを意味する部分との少なくとも1つを前記正解構成語句として特定する、
請求項8に記載の対話学習システム。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。
【0011】
図1は、対話学習システムの機能構成を示すブロック図である。
図2は、対話学習システムのハードウェア構成を示すブロック図である。
図3は、学習者が対話学習システムを利用して学習する様子を示すイメージ図である。
【0012】
対話学習システム10は、学習者90との対話により学習者90に学習を行わせるコンピュータシステムである。
【0013】
図1を参照すると、対話学習システム10は、情報提示部11、対話制御部13、スコア算出部14、対話作成部15、および記憶部16を有している。情報提示部11、対話制御部13、スコア算出部14、対話作成部15、および記憶部16の各部は、対話学習システム10の各機能を実現する。各部の実現する各機能については後述する。情報提示部11、対話制御部13、スコア算出部14、および対話作成部15は一例としてプロセッサによりソフトウェアプログラムを実行することで実現される。記憶部16は、ソフトウェアプログラムの実行に必要な情報を格納するメモリである。
【0014】
図2を参照すると、対話学習システム10は、ハードウェアとしては、サーバ20と情報端末30とを有している。
【0015】
サーバ20は、対話学習システム10の主要な機能を実現する装置であり、一例として一般的なコンピュータである。サーバ20は、処理装置21、メインメモリ22、記憶装置23、通信装置24、入力装置25、および表示装置26を有し、それらがバス27に接続されている。
【0016】
記憶装置23は、書込みおよび読み出しが可能にデータを記憶する装置である。この記憶装置23によって、
図1に示した記憶部16が実現される。処理装置21は、記憶装置23に記憶されたデータをメインメモリ22に読み出し、メインメモリ22を利用してソフトウェアプログラムの処理を実行するプロセッサである。処理装置21によって、
図1に示した各部が実現される。通信装置24は、処理装置21にて処理された情報を有線または無線あるいはそれら両方を含む通信ネットワークを介して送信し、また通信ネットワークを介して受信した情報を処理装置21に伝達する。受信した情報は処理装置21にてソフトウェア処理に利用される。入力装置25は、キーボードおよびマウスなどオペレータによる操作入力による情報を受け付ける装置であり、入力された情報は処理装置21にてソフトウェア処理に利用される。表示装置26は、処理装置21によるソフトウェア処理に伴って画像やテキストの情報をディスプレイ画面に表示する装置である。
【0017】
情報端末30は、サーバ20にアクセスし、サーバ20により提供されるサービスを学習者に提供する装置であり、一例としてパーソナルコンピュータである。情報端末30は、カメラ31、マイク32、スピーカ33、および情報処理装置34を有している。情報処理装置34は、不図示のプロセッサ、メモリ、入力装置、表示装置、および通信装置を備え、プロセッサによりソフトウェアプログラムを実行する装置である。カメラ31は情報端末30の前方にいる学習者90の映像を撮影することができる。マイク32は情報端末30の前方にいる学習者90の音声を取得することができる。スピーカ33は学習者90に音声を出力することができる。
【0018】
図3に示すように、情報端末30は、学習者90との対話において、カメラ31で撮影される映像およびマイク32で取得される音声をサーバ20と連携して処理し、また映像を表示装置により表示し、音声をスピーカ33から出力する。
図3の例では、表示装置には講師を模擬したキャラクタであるアバター講師99の映像が表示され、スピーカ33からはアバター講師99の声を模擬した音声が出力されている。
【0019】
図1に戻り、記憶部16は、学習者90に出題する問題の所定の問題文と、その問題の正解に含まれる複数の正解構成語句と、に関する情報である問題情報を記憶する。
【0020】
図4は、問題情報の一例を示す図である。問題情報40には、問題毎に、問題番号と、問題文と、正解文と、正解構成語句およびその属性とが登録されている。問題番号は、問題を一意に識別する番号である。問題文は、学習者90に問題を問う文章を示すテキストである。正解文は、問題文で問われたことに対する正解の一例を示すテキストである。正解構成語句は、正解文に含まれる1つ以上の語句である。
図4の問題番号Q001の問題には5つの正解構成語句がある。正解構成語句には属性がある。属性は、当該正解構成語句が正解文の中で意味することがらの性質を示す。属性には、一例として、「いつ」を示す属性、「どこで」を示す属性、「だれが」を示す属性、「なぜ」を示す属性、「どうした」を示す属性がある。
【0021】
情報提示部11は、学習者90に対して問題に関する提示情報を提示する。ここでいう提示は、例えば、アバター講師99が学習者90に向けて発話するように映像と音声を出力することである。また、ここでいう提示情報には、学習者90に問う問題の問題文、学習者90に熟考を促すヒント、学習者90に正解を知らせる正解文が含まれる。提示情報の詳細は後述する。
【0022】
応答取得部12は、学習者90による問題に対する応答に関する応答情報を取得する。ここでいう取得は、例えば、学習者90がアバター講師99に向けて発話した音声をテキスト化することである。
【0023】
対話制御部13は、応答情報と提示情報を関連づける制御により学習者90との対話を実現する。対話制御部13は、問題情報に基づき、問題の問題文を第1提示情報として情報提示部11を介して学習者に提示する。更に、対話制御部13は、応答取得部12を介して取得された学習者90の応答に関する第1応答情報を取得し、第1応答情報を解析する。第1応答情報に問題情報40に登録されている全ての正解構成語句のうち所定の閾値以上が含まれていたら、対話制御部13は、学習者90が正解を応答したと判断する。本実施形態では、第1応答情報に問題情報40に登録されている全ての正解構成語句が含まれていたら学習者90が正解を応答したと判断する。第1応答情報に問題情報40に登録されている正解構成語句の1つ以上が含まれていなければ、対話制御部13は、学習者の応答が不十分であると判断する。そして、対話制御部13は、第1応答情報に含まれていなかった正解構成語句に関する情報を第2提示情報として情報提示部11を介して学習者90に提示する。学習者90は全ての応答を途切れなく発話するとは限らないので、第1応答情報はひとまとまりになっているとは限らない。第1応答情報は複数個のテキスト群である場合もある。第2提示情報は、例えば、ヒントまたは模範解答である。第1応答情報に含まれていなかった正解構成語句の一部を提示することは学習者90へのヒントとなる。第1応答情報に含まれていなかった正解構成語句の全てを提示することは学習者90へ正解を提示し、覚えるように促すこととなる。例えば、正解文そのものを提示してもよい。
【0024】
以上のように、本実施形態によれば、正解に複数の正解構成語句が含まれる問題の問題文を学習者90に提示し、学習者90からの応答を取得し、学習者90が応答に含めなかった正解構成語句を学習者90に提示するので、対話により学習者90に正解を思い出すための熟考する機会を与え、効果的な学習を可能にすることができる。
【0025】
スコア算出部14は、第1応答情報に基づいて、学習者90毎の問題毎のスコアを算出する。これにより、学習者90の回答をスコアにするので、学習者90の理解の度合いを定量的に評価することができる。なお、対話制御部13が学習者90に対してヒントを提示した場合、学習者90がヒントを提示される前に応答した第1応答情報からスコアを算出する。例えば科目毎にその科目に含まれる問題のスコアを集計した集計値(例えば合計値あるいは平均値など)により、学習者90の各科目の理解度を算出することにしてもよい。
【0026】
対話作成部15は、問題に対する所定の正解文を分析し、正解構成語句としうる箇所を特定する。例えば、オペレータが問題に対する正解文を与えると正解文から正解構成語句となりうる箇所が特定されるので、オペレータは特定された箇所から正解構成語句を選択するといったことが可能である。オペレータは、学習者90との問題に関する対話のシナリオを容易に作成することができる。
【0027】
以下、対話学習システム10の動作をより詳細に説明する。
【0028】
図5は、対話学習システムが実行する対話学習処理のフローチャートである。
【0029】
対話制御部13は、問題情報40から出題する問題の問題文を取得し、情報提示部11を介して学習者90に提示する(ステップS101)。次に、対話制御部13は、応答取得処理を実行する(ステップS102)。応答取得処理は学習者90からの応答を取得する処理である。応答取得処理の詳細は後述する。
【0030】
次に、対話制御部13は、学習者90からの応答にて、正解が完成したか否か判定する(ステップS103)。問題情報40において、出題した問題に対して登録されている全ての正解構成語句が応答に含まれていたら、正解が完成したと判定する。そうでなければ正解が完成していないと判定する。
【0031】
正解が完成していたら、対話制御部13はスコア算出処理を実行する(ステップS106)。更に、対話制御部13は、正解文を学習者90に提示する(ステップS107)。これは正解を出した学習者90に対して模範解答例を示し、理解の整理等を促すものである。さらに、対話制御部13は、スコアに基づいて学習者90に評価結果を提示する(ステップS108)。評価結果としてスコアそのものを学習者90に提示してもよいし、スコアに応じたコメントを学習者90に提示してもよい。スコアが良好であれば、例えば「よく理解しているね。正解だよ。」などの情報を提示してもよい。
【0032】
一方、ステップS103にて、正解が完成していなければ、対話制御部13は、学習者90の応答がタイムアウトとなったか否か判定する(ステップS104)。具体的には、対話制御部13は、問題文が提示されてからの経過時間が所定の閾値(後方閾値時間)を超えているか否か判定する。経過時間が後方閾値時間を超えていたらタイムアウトである。後方閾値時間には例えば1分といった固定時間を設定してもよいし、問題に応じて異なる時間を設定してもよい。学習者90の応答がタイムアウトしていたら、対話制御部13は、ステップS106に進む。
【0033】
学習者90の応答がタイムアウトしていなければ、対話制御部13は、ヒント提示処理を実行する(ステップS105)。ヒント提示処理は、学習者90に正解を完成させるための手掛かりとなる情報(ヒント)を提示する処理である。学習者90が正解を完成できていないとき、すなわち全ての正解構成語句を挙げられていないときに、学習者90が正解を出すことを促進させることができる。ヒント提示処理の詳細は後述する。対話制御部13は、ヒント提示処理を行ったらステップS102に戻る。
【0034】
図6は、応答取得処理のフローチャートである。
【0035】
応答取得処理にて、対話制御部13は、学習者90による発話の音声が取得されていたら(ステップS201のYES)、その音声に正解構成語句の抽出を行う(ステップS202)。学習者90の音声に正解構成語句が含まれていれば、対話制御部13は、その抽出された対話正解語句および関連情報応答情報として記録する(ステップS203)。
【0036】
図7は、応答情報の一例を示す図である。
図7には、1つの問題に対する学習者90の応答を記録した応答情報50の一例が示されている。その問題には5つの正解構成語句がある。応答情報50には、正解構成語句番号1〜5のそれぞれの正解構成語句毎に、発語情報、発語順位、発語経過時間、ヒント提示情報、ヒント順位を記録すことができる。発語情報は、学習者90が当該正解構成語句を発語したか、発語したのであれば最初のヒントが提示される前に発語したのか最初のヒントの後に発語したのかを示す。発語順位は、当該問題に対応する正解構成語句の中で、当該正解構成語句が何番目に発語されたかを示す。発語経過時間は、問題文が提示されてから当該正解構成語句が発語されるまでにどれだけの時間が経過していたかを示す。ヒント提示情報は、当該正解構成語句がヒントとして学習者90に提示されたか否かを示す。ヒント順位は、当該正解構成語句がヒントとして何番目に提示されたかを示す。
【0037】
一方、ステップS201にて、学習者90による発話の音声が取得されていなければ、対話制御部13は、学習者90の音声が前回取得されてから所定の時間(空白閾値時間)が経過していれば(ステップS204のYES)、タイムアウトとして音声取得処理を終了する。学習者90の音声が前回取得されてから空白閾値時間が経過していなければ(ステップS204のNO)、対話制御部13は、ステップS201に戻る。
【0038】
図8は、ヒント提示処理のフローチャートである。
【0039】
ヒント提示処理にて、対話制御部13は、現在出題している問題の応答情報50を取得する(ステップS301)。続いて、対話制御部13は、学習者90に現在出題している問題を過去に学習者90に出題したときのテスト結果の履歴を取得する(ステップS302)。
【0040】
図9は、テスト結果の一例を示す図である。テスト結果は、出題した問題について学習者90の応答の結果を記録した情報である。
【0041】
テスト結果60には、出題した問題について、通し番号、問題番号、出題日時、スコア、および応答情報が記録されている。通し番号は、出題した問題に付与される通し番号である。同じ問題が複数回出題された場合にはそれぞれに異なる通し番号が付与される。問題番号は、出題された問題を識別する番号である。テスト結果60の問題番号は問題情報40の問題番号に対応している。同じ問題が複数回出題された場合にはテスト結果60には同じ問題番号が記録される。出題日時は、問題が出題された日時を示す。スコアは、学習者90の応答のスコアを示す。応答情報は、最終的にスコアを算出したときの応答情報50を記録したものである。したがって、このテスト結果60に含まれている応答情報には、
図7に示された応答情報50のように正解構成語句毎に発語、発語順位、発語経過時間、ヒント提示、ヒント順位の情報が含まれている。
【0042】
つぎに、対話制御部13は、応答情報に含まれていない正解構成語句のいずれか1つを選択し、ヒントにするものとして決定する(ステップS303)。その際、対話制御部13は、過去に出題したときの応答情報50を考慮して、ヒントにする正解構成語句を選択する。例えば、同じ問題を前回出題したときにヒントにしなかった正解構成語句を優先的にヒントにする正解構成語句として選択してもよい。あるいは、問題に対応する複数の正解構成語句にヒントとする順序を予め定めておき、その順序に従ってヒントにする正解構成語句を選択してもよい。あるいは、問題に対応する正解文に登場する順序に従って、ヒントにする正解構成語句を選択してもよい。
【0043】
そして、対話制御部13は、ヒントにするものとして選択した正解構成語句に基づくヒント文を学習者90に提示する(ステップS304)。その際、正解構成語句そのものをヒント文に含めてもよい。例えば、「それは、aaaa(正解構成語句)に関係があるよ。」というヒント文を提示してもよい。あるいは、その正解構成語句の属性に該当する語句を問う質問文をヒント文としてもよい。例えば、ヒントにするものとして選択した正解構成語句の属性が「いつ」を示すものであれば、ヒント文として「それはいつ起こったことかな?」という質問文をヒント文としてもよい。
【0044】
そして、対話制御部13は、出題している問題の応答情報50に、ヒント提示およびヒント順位の情報を記録する(ステップS305)。
【0045】
なお、ここに示したヒント提示処理は、問題文を提示してから、学習者90の応答として正解構成語句が取得されずに経過した時間が所定の応答時間閾値に達したら実行することにしてもよい。応答時間閾値は適切な値に調整すればよい。例えば、応答時間閾値として10秒といった時間を設定すればよい。
【0046】
図10は、スコア算出処理のフローチャートである。
【0047】
本実施形態では、スコアは式(1)に従って算出するものとする。
スコア=S1+S2 …(1)
式(1)において、S1=(問題文を提示してからヒント提示前に後方閾値時間以内に応答された正解構成語句の個数)/(正解構成語句の総個数)×80である。また、式(1)において、S2は、問題文を提示してからヒント提示前で後方閾値時間以内に全ての正解構成語句が応答され、かつ、問題文を提示してからヒント提示前で所定の前方閾値時間以内に最初の正解構成語句が応答された場合には20であり、それ以外の場合には0である。
【0048】
図10のスコア算出処理にて、対話制御部13は、最初のヒントを出す前に学習者90が発語した正解構成語句の個数をカウントする(ステップS401)。続いて、対話制御部13は、カウントした正解構成語句の個数に基づいて、上記スコアS1を算出する(ステップS402)。
【0049】
次に、対話制御部13は、正解が完成したか否か判定する(ステップS403)。具体的には、全ての正解構成語句が挙がったか否か判定する。全ての正解構成語句が挙がっていれば、対話制御部13は、次に、最初に挙がった正解構成語句が、問題文が提示されてから所定の閾値時間(前方閾値時間)が経過する前に挙がったか否か判定する(ステップS404)。最初に挙がった正解構成語句が、問題文が提示されてから前方閾値時間が経過する前に挙がっていれば、対話制御部13は、上記スコアS2を算出する(ステップS405)。続いて、対話制御部13は、スコア=S1+S2をテスト結果60に記録する(ステpップS406)。
【0050】
ステップS403にて全ての正解構成語句が挙がっていない場合、あるいは、ステップS404にて最初に挙がった正解構成語句が、問題文が提示されてから前方閾値時間が経過する前に挙がっていなければ、対話制御部13は、ステップS406にて、スコア=S1をテスト結果60に記録する。
【0051】
図11は、対話学習の様子を示すシーケンス図である。問題文は「本能寺の変について説明できる?」というものであるとする。正解文は「『1582年6月21日』に『本能寺』で『明智光秀』が『織田信長』を『襲撃』した事件です。」というものであるとする。この正解文の中で、『1582年6月21日』、『本能寺』、『明智光秀』、『織田信長』、『襲撃』が正解構成語句であるとする。
【0052】
まず、対話学習システム10のアバター講師99が学習者90に対して、「本能寺の変について説明できる?」という質問をしている。その質問に対して、学習者90は、思い出しながら「えーと、『本能寺』で、、、」と応答している。そこでアバター講師99は、「『明智光秀』が関係あるよ。」とヒントを学習者90に与えている。そのヒントを聞いた学習者90は、「あ、明智光秀が『織田信長』を襲撃した事件です。」と応答している。また、全ての正解構成語句が挙がっていないので、アバター講師99は更に「それはいつのこと?」というヒントを学習者90に与えている。このように、アバター講師99は学習者90が問題について熟考するようにヒントを与えていくので、問題や正解が学習者90の記憶に残りやすくなる。
【0053】
なお、本実施形態では、対話学習システム10は、アバター講師99の映像および音声により学習者90に情報を提示し、学習者90の発話を取得することにより情報を取得する例を示したが、これに限定されることはない。情報の提示は、画面へのテキスト表示、音声での問題文の出力などであってもよい。また情報の取得は、学習者90によるキーボード、マウス、タッチ等の操作を受け付けることでよってもよい。
【0054】
また、本実施形態では、正解構成語句はそれぞれ一意に定まる場合を例示したが、これに限定されることはない。同一の意味あるいは類似の意味を持つ複数の語句のいずれもが正解構成語句として妥当である場合にはそれらのいずれかが挙がればよいとしてもよい。また、意味は異なっていても正解文の中でいずれも正しい複数の語句のいずれかが挙がればよいとしてもよい。例えば、
図11に示した例で、『襲撃』という正解構成語句の代わりに、『襲った』、『殺害』、『殺した』といった語句が挙がっても妥当である場合、それらの語句のいずれかが挙がればよいとしてもよい。
【0055】
また、本実施形態では、対話学習システム10が学習者90に問題文を提示した後、学習者90が応答できないことを宣言した場合、あるいは回答の断念を宣言した場合には、全ての正解構成語句、例えば正解文をそのままを提示することにしてもよい。また、本実施形態において、対話学習システム10が学習者90に問題文を提示した後、学習者90がヒントを要求した場合には、ヒント提示処理を実行することにしてもよい。
【0056】
上述した実施形態には以下に示す事項が含まれている。ただし、上述した実施形態に含まれている事項が以下に示すものに限定されることはない。
【0057】
(1)学習者との対話により前記学習者に学習を行わせる対話学習システムであって、
前記学習者に出題する問題の所定の問題文と、該問題の正解に含まれる複数の正解構成語句と、に関する情報である問題情報を記憶する問題情報記憶部と、
前記学習者に対して前記問題に関する提示情報を提示する情報提示部と、
前記学習者による前記問題に対する応答に関する応答情報を取得する応答取得部と、
前記応答情報と前記提示情報を関連づける制御により前記学習者との対話を実現する対話制御部と、を有し、
前記対話制御部は、前記問題情報に基づき、前記問題の問題文を第1提示情報として前記情報提示部を介して前記学習者に提示し、前記応答取得部を介して取得された前記学習者の応答に関する第1応答情報に含まれていなかった正解構成語句に関する情報を第2提示情報として前記情報提示部を介して前記学習者に提示する、
対話学習システム。
【0058】
本事項によれば、正解に複数の正解構成語句が含まれる問題の問題文を学習者に提示し、学習者からの応答を取得し、学習者が応答に含めなかった正解構成語句を学習者に提示するので、対話により学習者に正解を思い出すための熟考する機会を与え、効果的な学習を可能にすることができる。
【0059】
(2)前記対話制御部は、前記第1応答情報に所定の正解閾値以上の正解構成語句が含まれているか否か判定し、前記第1応答情報に前記正解閾値以上の正解構成語句が含まれていれば、前記学習者の応答が正解であることに関する情報である第1正解通知情報を前記情報提示部を介して前記学習者に提示し、前記第1応答情報に前記正解閾値以上の正解構成語句が含まれていなければ、前記第1応答情報に含まれなかった正解構成語句を特定し、特定された正解構成語句の一部の正解構成語句を選択し、選択した正解構成語句に関する情報を前記第2提示情報として前記学習者に提示し、前記応答取得部を介して前記学習者の応答に関する第2応答情報を取得し、前記第1応答情報または前記第2応答情報に含まれていた正解構成情報が前記正解閾値以上か否か判定し、前記第1応答情報または前記第2応答情報に含まれていた正解構成語句が前記正解閾値以上であれば、前記学習者の応答が正解に達したことに関する情報である第2正解通知情報を前記情報提示部を介して前記学習者に提示する、
事項(1)に記載の対話学習システム。
【0060】
本事項によれば、学習者が正解を出せないときに正解に含まれる語句の一部を学習者に提示して更に考えさせるので、学習者にヒントを与えて熟考させ、効果的な学習を可能にすることができる。
【0061】
(3)前記対話制御部は、前記第1応答情報に含まれなかったいずれか1つの正解構成語句に関する情報を前記第2提示情報として前記学習者に提示する、
事項(2)に記載の対話学習システム。
【0062】
本事項によれば、正解を出せない学習者にヒントとして1つの正解構成語句を提示して更に考えさせることができる。
【0063】
(4)前記問題に関する正解を示す所定の正解文における、いつを意味する部分と、どこでを意味する部分と、だれがを意味する部分と、なにをを意味する部分と、なぜを意味する部分と、どのようにを意味する部分との少なくとも1つが、前記正解構成語句として予め設定される、
事項(1)に記載の対話学習システム。
【0064】
本事項によれば、対話制御部は、正解文の、いつを意味する部分、どこでを意味する部分、だれがを意味する部分、なにをを意味する部分、なぜを意味する部分、あるいは、どのようにを意味する部分を正解構成語句とすることにより、学習者が問題で問われている内容を正しく理解しているかどうかを確認できる。
【0065】
(5)前記対話制御部は、前記第1応答情報に前記正解構成語句が含まれているか否かに基づいて、前記学習者が前記問題に正解したか否か判定し、前記学習者が前記問題に正解しなかったとき、前記第1応答情報に含まれていなかった1つ以上の正解構成語句を第2提示情報として提示する、
事項(1)に記載の対話学習システム。
【0066】
本事項によれば、正解に複数の正解構成語句を含む問題の問題文を提示し、学習者が問題に正解しなければ、学習者が出せなかった正解構成語句を提示するので、対話により学習者に更に考える機会を与え、効果的な学習を可能にすることができる。
【0067】
(6)前記対話制御部は、
前記学習者に出題した前記問題に関連付けて、前記第2提示情報として前記学習者に提示した正解構成語句に関する提示履歴情報を記録し、
前記問題を前記学習者に再び出題した場合に第2提示情報として提示する正解構成語句を選択するとき、前記提示履歴情報に基づいて、前回出題したときに提示していない正解構成語句を優先的に選択する、
事項(2)に記載の対話学習システム。
【0068】
本事項によれば、同じ問題を繰り返し出題し前回と異なるヒントを提示するので、学習者に異なる刺激を与えて学習の効果を得ることができる。
【0069】
(7)前記第1応答情報に基づいて、前記学習者毎の前記問題毎のスコアを算出するスコア算出部を更に有する、
事項(2)に記載の対話学習システム。
【0070】
本事項によれば、学習者の各問題に対する応答からスコアを算出できるので、学習者の各問題の理解の度合いを定量的に計測できる。
【0071】
(8)前記スコア算出部は、前記問題文を提示してから所定の後方閾値時間以内に応答された正解構成語句の個数と、前記問題文を提示してから最初の正解構成語句が応答されるまでの時間である前方経過時間と、に基づいて、前記スコアを算出する、
事項(7)に記載の対話学習システム。
【0072】
本事項によれば、学習者が一定時間内に挙げることのできた正解構成語句の個数により理解の正確さを測定し、最初の正解構成語句を挙げるまでの時間により理解の深さを測定し、それらを反映したスコアを算出することができる。
【0073】
(9)前記問題に対する所定の正解文を分析し、前記正解構成語句としうる箇所を特定する、対話作成部を更に有する、
事項(1)に記載の対話学習システム。
【0074】
本事項によれば、正解文を分析して正解構成語句としうる箇所を特定するので、管理者は、学習者との問題に関する対話のシナリオを容易に作成することができる。
【0075】
(10)前記対話作成部は、前記正解文から、いつを意味する部分と、どこでを意味する部分と、だれがを意味する部分と、なにをを意味する部分と、なぜを意味する部分と、どのようにを意味する部分との少なくとも1つを前記正解構成語句として特定する、
事項(9)に記載の対話学習システム。
【0076】
本事項によれば、いつを意味する部分と、どこでを意味する部分と、だれがを意味する部分と、なにをを意味する部分と、なぜを意味する部分と、どのようにを意味する部分との少なくとも1つを正解構成語句とするので、学習者が問われていることを正しく理解しているかどうかの確認が可能となる。
【0077】
(11)前記対話作成部は、数字を含む語の部分を前記正解構成語句とする、
事項(9)に記載の対話学習システム。
【0078】
本事項によれば、数字の部分を正解構成語句とするので、学習者が、例えば期間や期日などの数字で示される部分を正確に記憶しているかどうかの確認が可能となる。
【0079】
(12)前記対話制御部は、前記第1提示情報を提示してから、前記第1応答情報として前記正解構成語句が取得されずに経過した時間が所定の応答時間閾値に達したら、前記第2提示情報を提示する、
事項(1)に記載の対話学習システム。
【0080】
(13)前記対話制御部は、前記第1提示情報を提示してから、前記第1応答情報として、前記学習者から、前記問題への正解が分からない、あるいは、前記問題への回答を断念する、あるいは、前記問題に関するヒントを要求するのいずれか1つ以上の情報が取得されたら、前記第2提示情報を提示する、
事項(1)に記載の対話学習システム。
【0081】
上述した実施形態は、本開示の説明のための例示であり、発明の範囲をそれらの実施形態に限定する趣旨ではない。当業者は、本発明の範囲を逸脱することなしに、他の様々な態様で実施することができる。
【解決手段】学習者との対話により前記学習者に学習を行わせる対話学習システムは、学習者に出題する問題の所定の問題文と、その問題の正解に含まれる複数の正解構成語句と、に関する情報である問題情報を記憶する問題情報記憶部と、学習者に対して問題に関する提示情報を提示する情報提示部と、学習者による問題に対する応答に関する応答情報を取得する応答取得部と、応答情報と提示情報を関連づける制御により学習者との対話を実現する対話制御部と、を有し、対話制御部は、問題情報に基づき、問題の問題文を第1提示情報として情報提示部を介して学習者に提示し、応答取得部を介して取得された学習者の応答に関する第1応答情報に含まれていなかった正解構成語句に関する情報を第2提示情報として情報提示部を介して学習者に提示する。